(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-08
(45)【発行日】2023-12-18
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/00 20180101AFI20231211BHJP
【FI】
G16H20/00
(21)【出願番号】P 2019142170
(22)【出願日】2019-08-01
【審査請求日】2022-07-27
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 超異分野学会2019プログラム抄録 第112頁、平成31年3月8日 超異分野学会2019、平成31年3月8日~9日 プラクティス、Vol.36、No.2、第167頁~174頁、医歯薬出版株式会社、平成31年3月15日 中日新聞 平成31年2月2日付朝刊、第31面
(73)【特許権者】
【識別番号】504139662
【氏名又は名称】国立大学法人東海国立大学機構
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】小田 裕昭
【審査官】木村 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-158267(JP,A)
【文献】特開2008-113720(JP,A)
【文献】特開平05-003920(JP,A)
【文献】特開2011-128851(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
理想の食事時刻、理想の就寝時刻、ユーザの食事時刻に関する指標、および、ユーザの就寝時刻に関する指標を取得する取得部と、
取得された理想の食事時刻と、取得されたユーザの食事時刻に関する指標とのずれ、および、取得された理想の就寝時刻と、取得されたユーザの就寝時刻に関する指標とのずれを出力する出力部と、
を備え
、
前記取得部は、
複数日のそれぞれに関して、ユーザの1日の最初の食事時刻と、ユーザの1日の最後の食事時刻とを取得し、
複数日のそれぞれに関して、最初の食事時刻と最後の食事時刻との差が、食事をとることが推奨される時間より所定時間以上長い場合、最初の食事時刻を遅く変更し、
複数日の最初の食事時刻の平均値をユーザの食事時刻に関する指標として取得する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、理想の起床時刻と、ユーザの起床時刻に関する指標とをさらに取得し、
前記出力部は、取得された理想の起床時刻と、取得されたユーザの起床時刻に関する指標とのずれをさらに出力する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得部は、ユーザの排便時刻に関する指標をさらに取得し、
前記出力部は、理想の食事時刻から導出される理想の排便時刻と、取得されたユーザの排便時刻に関する指標とのずれをさらに出力する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記出力部は、理想の食事時刻から導出される第1の理想リズム曲線と、ユーザの食事時刻に関する指標から導出される第1の推定リズム曲線と、理想の就寝時刻から導出される第2の理想リズム曲線と、ユーザの就寝時刻に関する指標から導出される第2の推定リズム曲線とを表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1の理想リズム曲線、前記第1の推定リズム曲線、前記第2の理想リズム曲線、および前記第2の推定リズム曲線は、それぞれ、0時から24時までを表す時間軸上に表示される24時間周期の正弦波であり、
前記第1の理想リズム曲線は、理想の食事時刻から、想定される代謝が高まる時間の間が正であり、
それ以外の時間が負であり、
前記第1の推定リズム曲線は、ユーザの食事時刻に関する指標から代謝が高まる時間の間が正であり、
それ以外の時間が負であり、
前記第2の理想リズム曲線は、理想の就寝時刻から、想定される睡眠時間の間が正であり、
それ以外の時間が負であり、
前記第2の推定リズム曲線は、ユーザの就寝時刻に関する指標から睡眠時間の間が正であ
り、それ以外の時間が負である、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記出力部は、理想の食事時刻から導出される第1の理想リズム曲線と、ユーザの食事時刻に関する指標から導出される第1の推定リズム曲線と、理想の起床時刻と理想の就寝時刻から導出される第3の理想リズム曲線と、ユーザの起床時刻に関する指標とユーザの就寝時刻に関する指標から導出される第3の推定リズム曲線とを表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1の理想リズム曲線、前記第1の推定リズム曲線、前記第3の理想リズム曲線、および前記第3の推定リズム曲線は、それぞれ、0時から24時までを表す時間軸上に表示される24時間周期の正弦波であり、
前記第1の理想リズム曲線は、理想の食事時刻から、想定される代謝が高まる時間の間が正であり、
それ以外の時間が負であり、
前記第1の推定リズム曲線は、ユーザの食事時刻に関する指標から代謝が高まる時間の間が正であり、
それ以外の時間が負であり、
前記第3の理想リズム曲線は、理想の起床時刻から理想の就寝時刻までが正であり、
それ以外の時間が負であり、
前記第3の推定リズム曲線は、ユーザの起床時刻に関する指標からユーザの就寝時刻に関する指標までが正であ
り、それ以外の時間が負である、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記出力部は、理想の食事時刻から導出される第1の理想リズム曲線と、ユーザの食事時刻に関する指標から導出される第1の推定リズム曲線と、理想の排便時刻を時間軸上で示す第1画像と、ユーザの排便時刻に関する指標を時間軸上で示す第2画像とを表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項
3に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第1の理想リズム曲線、および前記第1の推定リズム曲線は、それぞれ、0時から24時までを表す時間軸上に表示される24時間周期の正弦波であり、
前記第1の理想リズム曲線は、理想の食事時刻から、想定される代謝が高まる時間の間が正であり、
それ以外の時間が負であり、
前記第1の推定リズム曲線は、ユーザの食事時刻に関する指標から代謝が高まる時間の間が正であり、
それ以外の時間が負であり、
前記第1画像は、理想の排便時刻に頂点を有する図形であり、
時間軸上の理想の排便時刻の一定時間前に高さがゼロであり、時間軸上の理想の排便時刻の一定時間後に高さがゼロであり、
前記第2画像は、ユーザの排便時刻に関する指標に頂点を有する図形であり、
時間軸上のユーザの排便時刻に関する指標の一定時間前に高さがゼロであり、時間軸上のユーザの排便時刻に関する指標の一定時間後に高さがゼロであり、
前記第2画像の頂点の高さは、所定の基準期間におけるユーザの排便日数が増えるほど高くなり、
前記基準期間におけるユーザの排便日数が所定の基準日数に達した場合、前記第2画像の頂点の高さは、前記第1画像の頂点の高さと等しくなる、
ことを特徴とする請求項
8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
理想の食事時刻、理想の就寝時刻、ユーザの食事時刻に関する指標、および、ユーザの就寝時刻に関する指標を取得する取得ステップと、
取得された理想の食事時刻と、取得されたユーザの食事時刻に関する指標とのずれ、および、取得された理想の就寝時刻と、取得されたユーザの就寝時刻に関する指標とのずれを出力する出力ステップと、
をコンピュータに実行させ
、
前記取得ステップでは、
複数日のそれぞれに関して、ユーザの1日の最初の食事時刻と、ユーザの1日の最後の食事時刻とを取得し、
複数日のそれぞれに関して、最初の食事時刻と最後の食事時刻との差が、食事をとることが推奨される時間より所定時間以上長い場合、最初の食事時刻を遅く変更し、
複数日の最初の食事時刻の平均値をユーザの食事時刻に関する指標として取得する、
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ユーザの生活習慣の改善を支援する情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、体内時計を健康管理などに利用する研究が進められている。たとえば、起床時刻、就寝時刻、摂食時刻などにもとづいて1つの仮想の体内時計リズム曲線を算出し、基準リズム曲線と仮想の体内時計リズム曲線との位相差を指標として、各人のライフスタイルを統一された指標のもとに評価する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、算出される仮想の体内時計リズム曲線は1つであり、得られる指標が1つであるため、起床時刻、就寝時刻、摂食時刻などのうちどの時刻をどのように変更すれば生活習慣を改善できるか把握することが困難である。生活習慣を改善しやすくすることが望まれる。
【0005】
本開示はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その例示的な目的の一つは、ユーザに生活習慣を改善させやすくできる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示のある態様の情報処理装置は、理想の食事時刻、理想の就寝時刻、ユーザの食事時刻に関する指標、および、ユーザの就寝時刻に関する指標を取得する取得部と、取得された理想の食事時刻と、取得されたユーザの食事時刻に関する指標とのずれ、および、取得された理想の就寝時刻と、取得されたユーザの就寝時刻に関する指標とのずれを出力する出力部と、を備える。
【0007】
本開示の別の態様もまた、情報処理装置である。この装置は、理想の食事時刻、ユーザの食事時刻に関する指標、および、ユーザの排便時刻に関する指標を取得する取得部と、取得された理想の食事時刻と、取得されたユーザの食事時刻に関する指標とのずれ、および、取得された理想の食事時刻から導出される理想の排便時刻と、取得されたユーザの排便時刻に関する指標とのずれを出力する出力部と、を備える。
【0008】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本開示の構成要素や表現を方法、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本開示の態様として有効である。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、ユーザに生活習慣を改善させやすくできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態に係る情報処理装置のブロック図である。
【
図2】
図1の情報処理装置に表示される情報入力画面の一例を示す図である。
【
図3】
図1の情報処理装置に表示される代謝時計の画面の一例を示す図である。
【
図4】
図1の情報処理装置に表示される睡眠時計の画面の一例を示す図である。
【
図5】
図1の情報処理装置に表示される活動時計の画面の一例を示す図である。
【
図6】
図1の情報処理装置に表示される腸活時計の画面の一例を示す図である。
【
図7】
図1の情報処理装置に表示される代謝時計のずれとBMIの関係を示す画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本開示を実施するための形態について詳細に説明する。なお、説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
【0012】
図1は、実施の形態に係る情報処理装置1のブロック図である。情報処理装置1は、ユーザにより所持される携帯端末であり、たとえばスマートフォンであるが、ウェアラブル機器などでもよい。情報処理装置1は、ユーザから取得した情報にもとづいて、ユーザの複数の体内時計を推定し、推定した複数の体内時計を表示する。複数の体内時計は、代謝時計、睡眠時計、活動時計、腸活時計を含む。
【0013】
情報処理装置1は、表示部10、入力部12、処理部14、記憶部16を備える。表示部10は、液晶ディスプレイなどの表示装置である。入力部12は、たとえば、表示部10の表示面に設けられ、表示部10に表示されるアイコンなどを選択するためのユーザのタッチ操作が入力されるタッチパネルである。入力部12は、タッチ操作による操作信号を処理部14に出力する。
【0014】
処理部14は、入力部12から出力された操作信号にもとづいて各種情報を取得し、取得した情報を記憶部16に記憶させる。処理部14は、記憶部16内の情報にもとづいて複数の体内時計を導出し、体内時計などの画像データを表示部10に出力し、表示部10に画像を表示させる。処理部14は、受付部20、取得部22、歩数計測部24、導出部26および出力部28を備える。
【0015】
処理部14の構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0016】
受付部20は、入力部12から出力された操作信号にもとづいて、ユーザによる各種情報の入力操作を受け付け、入力操作に応じた情報を記憶部16に記憶させる。
【0017】
図2は、
図1の情報処理装置1に表示される情報入力画面の一例を示す。情報入力画面は、体内時計を導出するための各種情報をユーザが入力するための画面であり、画面上の入力タブ40がタップされると表示される。情報入力画面は、アイコンとして表示されるメニュー表示ボタン42、朝食ボタン44a、昼食ボタン44b、夕食ボタン44c、おやつボタン44d、夜食ボタン44e、小ボタン46a、大ボタン46b、体重入力ボタン48、および、活動履歴ボタン50を含む。
【0018】
朝食ボタン44a、昼食ボタン44b、夕食ボタン44c、おやつボタン44d、夜食ボタン44eは、食事時刻入力ボタンと総称される。小ボタン46a、大ボタン46bは、トイレ時刻入力ボタンと総称される。
【0019】
メニュー表示ボタン42がタップされると、図示しないメニューが表示される。表示されたメニューから「ユーザ設定」の項目が選択されると、図示しないユーザ設定画面が表示される。ユーザは、事前に、ユーザ設定画面から、ユーザの性別、年齢、身長、体重、起床時刻、就寝時刻などを入力しておく。起床時刻は、ユーザが想定する理想の起床時刻である。就寝時刻は、ユーザが想定する理想の就寝時刻である。ユーザは、体重入力ボタン48をタップして、毎日の体重を入力することもできる。
【0020】
ユーザは、毎日、朝食のタイミングで朝食ボタンをタップする朝食時刻の入力操作、昼食のタイミングで昼食ボタンをタップする昼食時刻の入力操作、夕食のタイミングで夕食ボタンをタップする夕食時刻の入力操作、おやつのタイミングでおやつボタンをタップする間食時刻の入力操作、夜食のタイミングで夜食ボタンをタップする夜食時刻の入力操作を行うことが想定される。
【0021】
受付部20は、ユーザによる朝食時刻、昼食時刻、夕食時刻、間食時刻および夜食時刻の入力操作を受け付ける。受付部20は、朝食ボタン、昼食ボタン、夕食ボタン、おやつボタンおよび夜食ボタンのそれぞれがタップされた日時を、現在時刻を計時する図示しない時計から取得し、取得した日時を、タップされたボタンの種別に応じて朝食時刻、昼食時刻、夕食時刻、間食時刻、夜食時刻として記憶部16に記憶させる。
【0022】
間食時刻は体内時計の導出には利用されないが、間食時刻も含めた食事時刻の入力操作を受け付けることで、ユーザに食事の度に習慣的に入力操作させることができ、入力操作を忘れさせ難くできる。
【0023】
ユーザは、毎日、排尿タイミングで小ボタンをタップする排尿時刻の入力操作、排便タイミングで大ボタンをタップする排便時刻の入力操作を行うことが想定される。
【0024】
受付部20は、ユーザによる排尿時刻および排便時刻の入力操作を受け付け、小ボタン、大ボタンのそれぞれがタップされた日時を時計から取得し、取得した日時を、タップされたボタンの種別に応じて排尿時刻、排便時刻として記憶部16に記憶させる。
【0025】
排尿時刻は、体内時計の導出には利用されないが、排便時刻に加えて排尿時刻の入力操作を受け付けることで、ユーザに排尿または排便の度に習慣的に入力操作させることができ、入力操作を忘れさせ難くできる。
【0026】
歩数計測部24は、周知の技術を用いて、情報処理装置1を所持するユーザの歩数を計測し、計測された歩数を記憶部16に記憶させる。歩数情報には計測日時が添付される。歩数計測部24は、たとえば、情報処理装置1に搭載された図示しない加速度センサで検出される加速度をもとに歩数を計測する。歩数は、情報処理装置1の動きを表す情報とも呼べる。
【0027】
取得部22は、現在の日付から所定日数前までの複数日のそれぞれに関して、理想の就寝時刻の2時間前から2時間後までの第1範囲内の歩数を記憶部16から取得し、第1範囲内で最後に歩数が変化した時刻をユーザの就寝時刻として取得する。所定日数は、たとえば7日であり、ユーザにより設定可能であってもよい。第1範囲の幅は、実験などにより適宜決定できる。第1範囲内で歩数が変化しない場合、取得部22は、理想の就寝時刻をユーザの就寝時刻として取得する。
【0028】
取得部22は、複数日のユーザの就寝時刻をもとに、7日前から1日前のユーザの平均就寝時刻を導出する。ユーザの平均就寝時刻は、ユーザの就寝時刻に関する指標とも呼べる。
【0029】
取得部22は、複数日のそれぞれに関して、理想の起床時刻の2時間前から2時間後までの第2範囲内の歩数を記憶部16から取得し、第2範囲内で最初に歩数が変化した時刻をユーザの起床時刻として取得する。第2範囲内で歩数が変化しない場合、取得部22は、理想の起床時刻をユーザの起床時刻として取得する。第2範囲の幅は、実験などにより適宜決定できる。
【0030】
取得部22は、複数日のユーザの起床時刻をもとに、7日前から1日前のユーザの平均起床時刻を導出する。ユーザの平均起床時刻は、ユーザの起床時刻に関する指標とも呼べる。
【0031】
ユーザの就寝時刻と起床時刻の取得は、この例に限らず、各種の周知の技術を用いることができる。
【0032】
活動履歴ボタン50がタップされると、図示しない活動履歴画面が表示される。活動履歴画面は、記憶部16に記憶されている朝食時刻、昼食時刻、夕食時刻、間食時刻、夜食時刻、排尿時刻、排便時刻、起床時刻、および、就寝時刻の複数日の履歴を含む。それぞれの時刻に間違いがある場合、または、入力忘れがある場合、ユーザは時刻を修正したり、新たに時刻を入力したりできる。
【0033】
取得部22は、複数日のユーザの就寝時刻と起床時刻をもとに、7日前から1日前のそれぞれの日に関して、ユーザの起床時刻から就寝時刻までの間の食事時刻のうち、ユーザの1日の最初の食事時刻と、ユーザの1日の最後の食事時刻とを記憶部16から取得する。1日の最初の食事時刻は、朝食時刻または昼食時刻である。朝食時刻と昼食時刻が存在しない場合、その日の最初の食事時刻は取得されない。1日の最後の食事時刻は、夕食時刻または夜食時刻である。夕食時刻と夜食時刻が存在しない場合、その日の最後の食事時刻は取得されない。
【0034】
取得部22は、複数日のそれぞれに関して、最初の食事時刻と最後の食事時刻との差が、食事をとることが推奨される時間より所定の第1の時間以上長い場合、最初の食事時刻を遅く変更する。この場合、取得部22は、最初の食事時刻と最後の食事時刻との差が第1の時間長くなるごとに最初の食事時刻を所定の第2の時間遅く変更する。たとえば、食事をとることが推奨される時間は14時間であり、第1の時間は1時間であり、第2の時間は30分であり、これらの時間は実験などにより適宜決定できる。
【0035】
取得部22は、複数日の最初の食事時刻の平均を、ユーザの平均食事時刻として導出する。ユーザの平均食事時刻は、ユーザの食事時刻に関する指標とも呼べる。
【0036】
1日の最初の食事時刻または最後の食事時刻が取得されない場合、取得部22は、その日のデータを除外してユーザの平均食事時刻を導出する。
【0037】
取得部22は、複数日のユーザの排便時刻をもとに、7日前から1日前のユーザの平均排便時刻を導出する。ユーザの平均排便時刻は、ユーザの排便時刻に関する指標とも呼べる。
【0038】
ユーザが
図2の画面上の活動分析タブ52をタップすると、出力部28は、代謝時計、睡眠時計、活動時計、腸活時計、代謝時計のずれとBMI(Body Mass Index)の関係のいずれかを表示部10に表示させる。
【0039】
(1)代謝時計
図3は、
図1の情報処理装置1に表示される代謝時計の画面の一例を示す。代謝時計は、たとえば、肝臓の代謝のリズムを表し、肝臓時計と呼ぶこともできる。画面の座標軸の横軸は、0時から24時までを表す時間軸である。画面の座標軸の縦軸は、振幅を表す。画面上の時計種別メニュー54をタップして、メニューから体内時計の種別を選択することで、どの体内時計を表示させるか選択できる。複数の体内時計が1画面に表示されてもよい。
【0040】
取得部22は、理想の起床時刻W1に、起床から朝食までの推奨間隔を加算した時刻を、理想の食事時刻E1として導出し、導出した理想の食事時刻E1を導出部26に出力する。理想の食事時刻E1は、理想の1日の最初の食事時刻を表す。起床から朝食までの推奨間隔は、実験などにより適宜決定でき、たとえば30分である。
【0041】
導出部26は、理想の食事時刻E1から第1の理想リズム曲線R1を導出し、ユーザの平均食事時刻E2から第1の推定リズム曲線R2を導出し、導出したリズム曲線のデータを出力部28に出力する。出力部28は、導出部26で導出されたデータにもとづいて、第1の理想リズム曲線R1と第1の推定リズム曲線R2とを表示部10に表示させる。
【0042】
第1の理想リズム曲線R1は、理想の食事時刻E1から、想定される代謝が高まる時間の間が正であり、それ以外の時間が負である24時間周期の正弦波である。つまり、第1の理想リズム曲線R1の振幅が負から正に変化する時刻が理想の食事時刻E1であり、正から負に変化する時刻が理想の食事時刻E1に代謝が高まる時間を加算した時刻である。
図3の例では、理想の食事時刻E1は6時45分である。代謝が高まる時間は、実験などにより適宜決定でき、たとえば12時間である。
【0043】
第1の推定リズム曲線R2は、ユーザの平均食事時刻E2から代謝が高まる時間の間が正であり、それ以外の時間が負である24時間周期の正弦波である。つまり、第1の推定リズム曲線R2の振幅が負から正に変化する時刻がユーザの平均食事時刻E2であり、正から負に変化する時刻がユーザの平均食事時刻E2に代謝が高まる時間を加算した時刻である。
図3の例では、ユーザの平均食事時刻E2は9時15分である。
【0044】
第1の理想リズム曲線R1と第1の推定リズム曲線R2の位相差は、理想の食事時刻E1とユーザの平均食事時刻E2とのずれに相当する。つまり、出力部28は、理想の食事時刻E1とユーザの平均食事時刻E2とのずれを出力するともいえる。
【0045】
第1の理想リズム曲線R1と第1の推定リズム曲線R2により、理想の食事時刻とユーザの平均食事時刻とのずれを視覚的にユーザに把握させることができる。これらのリズム曲線が正である範囲により、1日のうち相対的に代謝が高まる期間の理想からのずれを把握させることができる。また、食事時刻をどのように変更すれば理想の食事時刻に近づくかユーザに容易に把握させることができる。
【0046】
1日の最初の食事により代謝時計がリセットされることが知られている。そのため、食事時刻を理想の食事時刻に近づけることで、代謝を正常化できる可能性があり、メタボリックシンドロームなどを抑制できる可能性もある。
【0047】
出力部28は、理想の食事時刻E1から、食事をとることが推奨される時間の間を示す画像56を表示部10に表示させる。図示する例では、画像56は、矩形の図形であり、他の領域と色が異なる。これにより、理想の食事時刻E1に1日の最初の食事をとった場合の1日の最後の食事をとるべき期間をユーザに視覚的に把握させやすくできる。
【0048】
既述のように、1日の最初の食事時刻と最後の食事時刻との差が、食事をとることが推奨される時間より1時間長くなるごとに最初の食事時刻を30分遅く変更するので、1日の最後の食事時刻が遅すぎる場合、その影響を理想の食事時刻E1とユーザの平均食事時刻E2とのずれに反映させることができる。
【0049】
(2)睡眠時計
図4は、
図1の情報処理装置1に表示される睡眠時計の画面の一例を示す。睡眠時計は、睡眠のリズムを表す。導出部26は、理想の就寝時刻S1から第2の理想リズム曲線R3を導出し、ユーザの平均就寝時刻S2から第2の推定リズム曲線R4を導出し、導出したリズム曲線のデータを出力部28に出力する。出力部28は、導出部26で導出されたデータにもとづいて、第2の理想リズム曲線R3と第2の推定リズム曲線R4とを表示部10に表示させる。
【0050】
第2の理想リズム曲線R3は、理想の就寝時刻S1から、想定される睡眠時間の間が正であり、それ以外の時間が負である24時間周期の正弦波である。つまり、第2の理想リズム曲線R3の振幅が負から正に変化する時刻が理想の就寝時刻S1であり、正から負に変化する時刻が理想の就寝時刻S1に想定される睡眠時間を加算した時刻である。
図4の例では、理想の就寝時刻S1は0時である。想定される睡眠時間は、予め定められ、たとえば7時間である。想定される睡眠時間は、ユーザにより設定されてもよい。
【0051】
第2の推定リズム曲線R4は、ユーザの平均就寝時刻S2から、想定される睡眠時間の間が正であり、それ以外の時間が負である24時間周期の正弦波である。つまり、第2の推定リズム曲線R4の振幅が負から正に変化する時刻がユーザの平均就寝時刻S2であり、正から負に変化する時刻がユーザの平均就寝時刻S2に想定される睡眠時間を加算した時刻である。
図4の例では、ユーザの平均就寝時刻S2は1時15分である。
【0052】
第2の理想リズム曲線R3と第2の推定リズム曲線R4の位相差は、理想の就寝時刻S1と、ユーザの平均就寝時刻S2とのずれに相当する。つまり、出力部28は、理想の就寝時刻S1と、ユーザの平均就寝時刻S2とのずれを出力するともいえる。
【0053】
第2の理想リズム曲線R3と第2の推定リズム曲線R4により、理想の就寝時刻S1とユーザの平均就寝時刻S2とのずれを視覚的にユーザに把握させることができる。これらのリズム曲線が正である範囲により、睡眠すべき期間の理想からのずれを把握させることができる。また、就寝時刻をどのように変更すれば理想の就寝時刻S1に近づくかユーザに容易に把握させることができる。
【0054】
出力部28は、現在の日付のユーザの起床時刻を示す円などの図形58を時間軸上に表示する。
図4の例では、現在の日付のユーザの起床時刻は6時45分である。これにより、当日の起床時刻と、ユーザの平均就寝時刻S2に想定される睡眠時間を加算した時刻との関係を容易に把握できる。
【0055】
(3)活動時計
図5は、
図1の情報処理装置1に表示される活動時計の画面の一例を示す。活動時計は、活動のリズムを表す。導出部26は、理想の起床時刻W1と理想の就寝時刻S1から第3の理想リズム曲線R5を導出し、ユーザの平均起床時刻W2とユーザの平均就寝時刻S2から第3の推定リズム曲線R6を導出し、導出したリズム曲線のデータを出力部28に出力する。出力部28は、導出部26で導出されたデータにもとづいて、第3の理想リズム曲線R5と第3の推定リズム曲線R6とを表示部10に表示させる。
【0056】
第3の理想リズム曲線R5は、理想の起床時刻W1から理想の就寝時刻S1までが正であり、それ以外の時間が負である24時間周期の正弦波である。つまり、第3の理想リズム曲線R5の振幅が正から負に変化する時刻が理想の就寝時刻S1であり、負から正に変化する時刻が理想の起床時刻W1である。
図5の例では、理想の就寝時刻S1は0時15分であり、理想の起床時刻W1は6時15分である。
【0057】
第3の推定リズム曲線R6は、ユーザの平均起床時刻W2からユーザの平均就寝時刻S2までが正であり、それ以外の時間が負である24時間周期の正弦波である。ユーザの平均起床時刻W2から平均起床時間の間が正であり、ユーザの平均就寝時刻S2から平均睡眠時間の間が負であるともいえる。つまり、第3の推定リズム曲線R6の振幅が正から負に変化する時刻がユーザの平均就寝時刻S2であり、負から正に変化する時刻がユーザの平均起床時刻W2である。
図5の例では、ユーザの平均就寝時刻S2は1時30分であり、ユーザの平均起床時刻W2は7時である。第3の推定リズム曲線R6が正である期間は、ユーザが活動している期間の平均を示す。第3の理想リズム曲線R5の最大値と最小値は、第3の推定リズム曲線R6の最大値と最小値と異なりうる。
【0058】
第3の理想リズム曲線R5の時間軸との交点と、第3の推定リズム曲線R6の時間軸との交点とのずれは、理想の就寝時刻S1とユーザの平均就寝時刻S2とのずれ、理想の起床時刻W1とユーザの平均起床時刻W2とのずれに相当する。つまり、出力部28は、理想の就寝時刻S1とユーザの平均就寝時刻S2とのずれ、および、理想の起床時刻W1とユーザの平均起床時刻W2とのずれを出力するともいえる。
【0059】
第3の理想リズム曲線R5と第3の推定リズム曲線R6により、理想の就寝時刻S1とユーザの平均就寝時刻S2とのずれ、および、理想の起床時刻W1とユーザの平均起床時刻W2とのずれを視覚的にユーザに把握させることができる。これらのリズム曲線が正である範囲のずれにより、活動期間の理想からのずれも把握させることができる。また、就寝時刻と起床時刻をどのように変更すれば理想に近づくかユーザに容易に把握させることができる。
【0060】
(4)腸活時計
図6は、
図1の情報処理装置1に表示される腸活時計の画面の一例を示す。腸活時計は、排便のタイミングを表す。取得部22は、理想の食事時刻E1に、1日の最初の食事から排便までの推奨間隔を加算した時刻を、理想の排便時刻D1として導出し、導出した理想の排便時刻D1を出力部28に出力する。1日の最初の食事から排便までの推奨間隔は、実験などにより適宜決定でき、たとえば1時間である。
【0061】
出力部28は、理想の排便時刻D1とユーザの平均排便時刻D2とのずれを表示部10に出力する。出力部28は、理想の排便時刻D1を時間軸上で示す第1画像R7と、ユーザの平均排便時刻D2を時間軸上で示す第2画像R8とを表示部10に表示させる。
【0062】
第1画像R7は、理想の排便時刻D1に頂点を有する図形である。第1画像R7は、上に凸の放物線であり、理想の排便時刻D1の所定の第3の時間前に高さがゼロであり、理想の排便時刻D1の第3の時間後に高さがゼロである。
図6の例では、ユーザの理想の排便時刻D1は10時15分である。第3の時間は任意であり、たとえば1時間である。
【0063】
第2画像R8は、ユーザの平均排便時刻D2に頂点を有する図形である。第2画像R8は、上に凸の放物線であり、ユーザの平均排便時刻D2の第3の時間前に高さがゼロであり、ユーザの平均排便時刻D2の第3の時間後に高さがゼロである。
図6の例では、ユーザの平均排便時刻D2は11時45分である。第1画像R7と第2画像R8は、理想の排便時刻D1またはユーザの平均排便時刻D2に頂点を有する三角形、楕円の一部などでもよい。
【0064】
第1画像R7と第2画像R8により、理想の排便時刻D1とユーザの平均排便時刻D2とのずれを視覚的にユーザに把握させることができる。また、排便時刻をどのように変更すれば理想に近づくかユーザに容易に把握させることができる。
【0065】
第2画像R8の頂点の高さは、所定の基準期間におけるユーザの排便日数が増えるほど高くなる。基準期間におけるユーザの排便日数が所定の基準日数に達した場合、第2画像R8の頂点の高さは、第1画像R7の頂点の高さと等しくなり、それ以上は高くならない。基準期間と基準日数は、予め定められてもよいし、ユーザが設定できてもよい。
図6の例では、基準期間は7日間であり、基準日数は4日であり、7日間のうち1日だけ排便があり、第2画像R8の頂点の高さは、第1画像R7の頂点の高さの1/4である。これにより、基準期間における排便日数が十分か否か視覚的に容易に把握できる。
【0066】
(5)代謝時計のずれとBMIの関係
図7は、
図1の情報処理装置1に表示される代謝時計のずれとBMIの関係を示す画面の一例を示す。導出部26は、記憶部16に記憶された過去の基準期間のそれぞれの日におけるユーザの体重と、ユーザの身長とに基づいて、当該基準期間のそれぞれの日のユーザのBMIを導出する。BMIは、体重にもとづいて導出される他の身体情報であってもよい。
【0067】
出力部28は、基準期間における理想の食事時刻E1とユーザの平均食事時刻E2とのずれの推移R10と、基準期間におけるユーザのBMIの推移R9とを表示部10に表示させる。
【0068】
これにより、理想の食事時刻E1とユーザの平均食事時刻E2とのずれの推移R10と、ユーザのBMIの推移R9との関係をユーザに把握させやすくできる。そのため、食事時刻のずれが小さくなるほどBMIが小さくなる傾向が現れた場合、食事時刻を改善させる動機をユーザに与えやすい。
【0069】
本実施の形態によれば、理想の食事時刻E1とユーザの平均食事時刻E2とのずれ、理想の就寝時刻S1とユーザの平均就寝時刻S2とのずれ、理想の起床時刻W1とユーザの平均起床時刻W2とのずれ、および、理想の排便時刻D1とユーザの平均排便時刻D2とのずれが出力される。そのため、食事時刻、就寝時刻、起床時刻、排便時刻のうちどの時刻をどのように変更すれば理想に近づくか容易にユーザに把握させることができる。
【0070】
たとえば、食事時刻は理想に近く、就寝時刻が理想から離れている場合、ユーザは、食事時刻は変更せずに、就寝時刻を理想の就寝時刻S1に近づければよいことを容易に把握できる。よって、ユーザに生活習慣を改善させやすくできる。
【0071】
以上、本開示を実施の形態にもとづいて説明した。本開示は上記実施の形態に限定されず、種々の設計変更が可能であり、様々な変形例が可能であること、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは、当業者に理解されるところである。
【0072】
たとえば、出力部28は、睡眠時計、活動時計、排便時計のうち1つまたは2つと、代謝時計を表示部10に表示させてもよい。この変形例では、情報処理装置1の構成の自由度を向上できる。
【0073】
また、出力部28は、理想の食事時刻E1とユーザの平均食事時刻E2とのずれ、理想の就寝時刻S1とユーザの平均就寝時刻S2とのずれ、理想の起床時刻W1とユーザの平均起床時刻W2とのずれ、理想の排便時刻D1とユーザの平均排便時刻D2とのずれの少なくともいずれかを、数値で表示部10に表示させてもよい。この場合、表示部10はリズム曲線を表示しなくてもよい。この変形例では、情報処理装置1の処理を簡素化できる。
【0074】
また、取得部22は、複数日のユーザの最初の食事時刻の中央値などの他の統計値をユーザの食事時刻に関する指標として導出してもよいし、現在の1日前の最初の食事時刻をユーザの食事時刻に関する指標としてもよい。ユーザの起床時刻に関する指標、ユーザの就寝時刻に関する指標、ユーザの排便時刻に関する指標についても同様である。この変形例では、情報処理装置1の構成の自由度を向上できる。
【0075】
本開示の一態様の概要は、次の通りである。本開示のある態様の情報処理装置は、理想の食事時刻、理想の就寝時刻、ユーザの食事時刻に関する指標、および、ユーザの就寝時刻に関する指標を取得する取得部と、取得された理想の食事時刻と、取得されたユーザの食事時刻に関する指標とのずれ、および、取得された理想の就寝時刻と、取得されたユーザの就寝時刻に関する指標とのずれを出力する出力部と、を備える。
【0076】
この態様によると、食事時刻と就寝時刻のうちどの時刻をどのように変更すれば理想の時刻に近づくか容易にユーザに把握させることができる。よって、ユーザに生活習慣を改善させやすくできる。
【0077】
前記取得部は、理想の起床時刻と、ユーザの起床時刻に関する指標とをさらに取得し、前記出力部は、取得された理想の起床時刻と、取得されたユーザの起床時刻に関する指標とのずれをさらに出力してもよい。この場合、起床時刻をどのように変更すればよいか容易にユーザに把握させることができる。
【0078】
前記取得部は、ユーザの排便時刻に関する指標をさらに取得し、前記出力部は、理想の食事時刻から導出される理想の排便時刻と、取得されたユーザの排便時刻に関する指標とのずれをさらに出力してもよい。この場合、排便時刻をどのように変更すればよいか容易にユーザに把握させることができる。
【0079】
前記出力部は、理想の食事時刻から導出される第1の理想リズム曲線と、ユーザの食事時刻に関する指標から導出される第1の推定リズム曲線と、理想の就寝時刻から導出される第2の理想リズム曲線と、ユーザの就寝時刻に関する指標から導出される第2の推定リズム曲線とを表示部に表示させてもよい。この場合、食事時刻、就寝時刻の理想の時刻からのずれを視覚的にユーザに把握させることができる。
【0080】
前記第1の理想リズム曲線は、理想の食事時刻から、想定される代謝が高まる時間の間が正であり、前記第1の推定リズム曲線は、ユーザの食事時刻に関する指標から代謝が高まる時間の間が正であり、前記第2の理想リズム曲線は、理想の就寝時刻から、想定される睡眠時間の間が正であり、前記第2の推定リズム曲線は、ユーザの就寝時刻に関する指標から睡眠時間の間が正であってもよい。この場合、1日のうち相対的に代謝が高まる期間と睡眠すべき期間の理想からのずれをユーザに把握させることができる。
【0081】
前記出力部は、理想の食事時刻から導出される第1の理想リズム曲線と、ユーザの食事時刻に関する指標から導出される第1の推定リズム曲線と、理想の起床時刻と理想の就寝時刻から導出される第3の理想リズム曲線と、ユーザの起床時刻に関する指標とユーザの就寝時刻に関する指標から導出される第3の推定リズム曲線とを表示部に表示させてもよい。この場合、食事時刻、起床時刻、就寝時刻のずれを視覚的にユーザに把握させることができる。
【0082】
前記第1の理想リズム曲線は、理想の食事時刻から、想定される代謝が高まる時間の間が正であり、前記第1の推定リズム曲線は、ユーザの食事時刻に関する指標から代謝が高まる時間の間が正であり、前記第3の理想リズム曲線は、理想の起床時刻から理想の就寝時刻までが正であり、前記第3の推定リズム曲線は、ユーザの起床時刻に関する指標からユーザの就寝時刻に関する指標までが正であってもよい。この場合、1日のうち相対的に代謝が高まる期間と活動期間の理想からのずれをユーザに把握させることができる。
【0083】
本開示の他の態様の情報処理装置は、理想の食事時刻、ユーザの食事時刻に関する指標、および、ユーザの排便時刻に関する指標を取得する取得部と、取得された理想の食事時刻と、取得されたユーザの食事時刻に関する指標とのずれ、および、取得された理想の食事時刻から導出される理想の排便時刻と、取得されたユーザの排便時刻に関する指標とのずれを出力する出力部と、を備える。
【0084】
この態様によると、食事時刻と排便時刻のうちどの時刻をどのように変更すれば理想の時刻に近づくか容易にユーザに把握させることができる。よって、ユーザに生活習慣を改善させやすくできる。
【0085】
前記出力部は、理想の食事時刻から導出される第1の理想リズム曲線と、ユーザの食事時刻に関する指標から導出される第1の推定リズム曲線と、理想の排便時刻を時間軸上で示す第1画像と、ユーザの排便時刻に関する指標を時間軸上で示す第2画像とを表示部に表示させてもよい。この場合、食事時刻、排便時刻のずれを視覚的にユーザに把握させることができる。
【0086】
前記第1の理想リズム曲線は、理想の食事時刻から、想定される代謝が高まる時間の間が正であり、前記第1の推定リズム曲線は、ユーザの食事時刻に関する指標から代謝が高まる時間の間が正であり、前記第1画像は、理想の排便時刻に頂点を有する図形であってもよい。前記第2画像は、ユーザの排便時刻に関する指標に頂点を有する図形であり、前記第2画像の頂点の高さは、所定の基準期間におけるユーザの排便日数が増えるほど高くなり、前記基準期間におけるユーザの排便日数が所定の基準日数に達した場合、前記第2画像の頂点の高さは、前記第1画像の頂点の高さと等しくなってもよい。この場合、基準期間における排便日数が十分か否か視覚的に容易にユーザに把握させることができる。
【0087】
前記取得部は、複数日のそれぞれに関して、ユーザの1日の最初の食事時刻と、ユーザの1日の最後の食事時刻とを取得し、複数日のそれぞれに関して、最初の食事時刻と最後の食事時刻との差が、食事をとることが推奨される時間より所定時間以上長い場合、最初の食事時刻を遅く変更し、複数日の最初の食事時刻の平均値をユーザの食事時刻に関する指標として取得してもよい。この場合、1日の最後の食事時刻が遅すぎる場合、その影響を、理想の食事時刻とユーザの食事時刻に関する指標とのずれに反映させることができる。
【0088】
本開示の別の態様は、プログラムである。プログラムは、理想の食事時刻、理想の就寝時刻、ユーザの食事時刻に関する指標、および、ユーザの就寝時刻に関する指標を取得する取得ステップと、取得された理想の食事時刻と、取得されたユーザの食事時刻に関する指標とのずれ、および、取得された理想の就寝時刻と、取得されたユーザの就寝時刻に関する指標とのずれを出力する出力ステップと、をコンピュータに実行させる。
【0089】
本開示のさらに別の態様は、プログラムである。プログラムは、理想の食事時刻、ユーザの食事時刻に関する指標、および、ユーザの排便時刻に関する指標を取得する取得ステップと、取得された理想の食事時刻と、取得されたユーザの食事時刻に関する指標とのずれ、および、取得された理想の食事時刻から導出される理想の排便時刻と、取得されたユーザの排便時刻に関する指標とのずれを出力する出力ステップと、をコンピュータに実行させる。
【符号の説明】
【0090】
1…情報処理装置、10…表示部、12…入力部、14…処理部、16…記憶部、20…受付部、22…取得部、24…歩数計測部、26…導出部、28…出力部。