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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-08
(45)【発行日】2023-12-18
(54)【発明の名称】回転装置
(51)【国際特許分類】
   H02K 11/02 20160101AFI20231211BHJP
   H05K 9/00 20060101ALI20231211BHJP
   H02K 11/215 20160101ALI20231211BHJP
【FI】
H02K11/02
H05K9/00 K
H02K11/215
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020037069
(22)【出願日】2020-03-04
(65)【公開番号】P2021141692
(43)【公開日】2021-09-16
【審査請求日】2022-11-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】平林 晃一郎
【審査官】谿花 正由輝
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-054600(JP,A)
【文献】実開昭58-105165(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 11/02
H05K 9/00
H02K 11/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
モータと、
前記モータの回転を外部に伝達するギアと、
センサーと、
外部と電気的に接続される接続端子と、
前記モータと、前記センサーと、前記接続端子とを電気的に接続する配線基板と、
を備え、
配線基板は可撓性を有するフィルムで形成され、
前記ギアの回転数又は回転角度が前記センサーにより検出可能であり、
前記配線基板には、前記モータを制御する電子部品が装着され、
前記配線基板の一部は折り曲げ部又は湾曲部を有し、前記電子部品の少なくとも一部を囲んでおり、前記電子部品は、前記配線基板の一部で複数回巻かれている、回転装置。
【請求項2】
前記配線基板の一部には、複数の導体のラインが形成されている、請求項1に記載の回転装置。
【請求項3】
前記複数の導体のラインは並列に配置されている、又は網目状に配置されている、請求項2に記載の回転装置。
【請求項4】
前記配線基板全体が単一の前記可撓性を有するフィルムで形成されている、請求項1から3のいずれか1つに記載の回転装置。
【請求項5】
前記配線基板は、前記接続端子に接続する第1の部分と、前記モータの端子に接続する第2の部分と、前記第1の部分と前記第2の部分とを接続する第3の部分とを備え、
前記電子部品の少なくとも一部を囲んでいる折り曲げ部又は湾曲部は、前記第3の部分に設けられる、請求項1から4のいずれか1つに記載の回転装置。
【請求項6】
前記電子部品は、前記配線基板を介して前記接続端子と電気的に接続される、請求項1からのいずれか1つに記載の回転装置。
【請求項7】
前記電子部品は、前記筐体に保持されており、
前記筐体は、前記電子部品を保持する複数の保持部を備える、請求項1からのいずれか1つに記載の回転装置。
【請求項8】
前記複数の保持部は、前記筐体の内壁面または当該内壁面から突出する凸部を含む、請求項に記載の回転装置。
【請求項9】
前記複数の保持部の1つは、他の保持部を形成する部材よりも弾性を有する弾性部材で形成されている、請求項又はに記載の回転装置。
【請求項10】
前記複数の保持部のうち、1又は2以上の保持部は前記筐体の一部分であり、
前記電子部品は、前記1又は2以上の保持部により前記筐体に弾性的に保持されている、請求項からのいずれか1つに記載の回転装置。
【請求項11】
前記電子部品は、前記複数の保持部により挟持される請求項から10のいずれか1つに記載の回転装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、モータと、出力ギアと、この出力ギアの回転位置(回転角)を検出するセンサーと、モータを制御するLIN(Local Interconnect Network)用IC(Integrated Circuit)等の電子部品が設けられた回転装置(モータアクチュエータ)があり、例えば、DC-HVAC(Heating Ventilation and Air Conditioning)などの車両用空調装置システムの空気通路の中途に設けられた複数の切替ドア(ルーバー)の駆動を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-058209号公報
【文献】特開2015-220969号公報
【文献】特開2015-231256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記技術において、IC等の電子部品は、その周囲に配置されるモータ等からの電磁波ノイズに対する防御対策(EMC(Electromagnetic Compatibility)対策)が求められる。回転装置におけるEMC対策としては、例えば、IC等の電子部品を、多層通電形状にしたPCB(Printed Circuit Board)等に搭載する技術が知られている。
【0005】
しかし、多層通電形状のPCBを用いる場合、製造コストが高価となる場合がある。
【0006】
一つの側面では、低コストでEMC対策を実現できる回転装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一つの態様において、回転装置は、筐体と、モータと、前記モータの回転を外部に伝達するギアと、センサーと、外部と電気的に接続される接続端子と、配線基板とを備える。配線基板は、前記モータと、前記センサーと、前記接続端子とを電気的に接続する。配線基板は可撓性を有するフィルムで形成される。前記ギアの回転数又は回転角度が前記センサーにより検出可能である。前記配線基板には、前記モータを制御する電子部品が装着される。前記配線基板の一部は折り曲げ部又は湾曲部を有し、前記電子部品の少なくとも一部を囲んでおり、前記電子部品は、前記配線基板の一部で複数回巻かれている。
【0008】
一つの態様によれば、低コストでEMC対策を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第1の実施形態における回転装置の斜視図である。
図2図2は、第1の実施形態における回転装置の第1筐体を取り外した斜視図である。
図3図3は、第1の実施形態における回転装置の分解斜視図である。
図4図4は、第1の実施形態における配線基板の拡大斜視図である。
図5図5は、第1の実施形態における回転装置の平面図である。
図6A図6Aは、図5のA-A線における断面図である。
図6B図6Bは、図5のB-B線における断面図である。
図7図7は、第2の実施形態における回転装置の第1筐体を取り外した斜視図である。
図8A図8Aは、第2の実施形態における配線基板の拡大斜視図である。
図8B図8Bは、第2の実施形態における配線基板の拡大斜視図である。
図9図9は、第2の実施形態における回転装置の分解斜視図である。
図10図10は、第3の実施形態における回転装置の第1筐体を取り外した平面図である。
図11図11は、第3の実施形態における回転装置の分解斜視図である。
図12図12は、第1の変形例における配線基板の拡大斜視図である。
図13図13は、第2の変形例における配線基板の拡大斜視図である。
図14図14は、第3の変形例に係る回転装置のコネクタ部を示す説明図である。
図15図15は、第3の変形例に係る回転装置のコネクタ部に設けられる接続端子の斜視図である。
図16図16は、同上の接続端子とセンサーハウジングとの位置関係を示す断面視による説明図である。
図17図17は、実施形態に係る回転装置を備える空調システムを示す概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願の開示する回転装置について図面を参照して説明する。なお、図面における各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
【0011】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態における回転装置の斜視図、図2は、第1の実施形態における回転装置の第1筐体を取り外した斜視図である。また、図3は、第1の実施形態における回転装置の分解斜視図、図4は、第1の実施形態における配線基板の拡大斜視図、図5は、第1の実施形態における回転装置の平面図である。また、図6Aは、図5のA-A線における断面図、図6Bは、図5のB-B線における断面図である。また、図17は、実施形態に係る回転装置を備える空調システムを示す概略説明図である。
【0012】
実施形態に係る回転装置1は、例えば、図17に示すような車両用の空調システム100などに用いられ、風量等を制御するためのルーバー104の回動動作を制御することができる。車両用の空調システム100は、ブロアファン101と、ブロアファン101から送り出される空気を冷却するエバポレータ102と、エバポレータ102の下流に配設されたヒータ103とを備える。そして、エバポレータ102とヒータ103との間に、エバポレータ102側からヒータ103側に流れる空気の供給量を制御するルーバー104が配置され、かかるルーバー104の駆動軸104aが回転装置1により回動される。
【0013】
図1に示すように、回転装置1は、内部に機能部を収納した筐体2を備えている。なお、ここで機能部とは、具体的には、それぞれ後述するモータ3、複数の伝達ギア6および出力ギア5、センサー7等により構成される。
【0014】
筐体2は、開口部を有する第1の筐体21と、開口部を有する第2の筐体22とを、開口部同士を突き合わせた状態で連結して構成される。第1の筐体21は、筐体2の天面部となる第1の面部210及びこの第1の面部210の外周部に設けられた第1の側壁部211と、第1の側壁部211で囲まれた開口部214(図3参照)と、を有する。第2の筐体22は、筐体2の底部となる第2の面部220(図6A図6B参照)と、この第2の面部220の外周部に設けられた第2の側壁部222と、開口部226(図3図6A参照)と、を有する。なお、筐体2は、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ABS等の樹脂材料で形成される。
【0015】
第1の筐体21には、第2の筐体22側に延出するように、第1の側壁部211の外周に複数の係合部212が一体に形成されており、かかる係合部212には孔(以下、係合孔と称する)が設けられている。一方、第2の筐体22には、図2および図3に示すように、第1の筐体21の複数の係合部212のそれぞれに対応する複数の突起(以下、係合突起224と称する)が第2の側壁部222に一体に形成されている。かかる係合突起224が係合部212の係合孔に係合する。
【0016】
すなわち、第1の筐体21の係合部212の係合孔に第2の筐体22の係合突起224を係合させるように第1の筐体21と第2の筐体22を合わせることで、第1の筐体21と第2の筐体22とが一体化され、図2及び図3に示す各種の部品を有する機能部を収容する筐体2(図1参照)が構成される。
【0017】
なお、本実施形態では、第1の筐体21に係合部212を設け、第2の筐体22に係合突起224を設けるようにしているが、第2の筐体22に係合部212を設け、第1の筐体21に係合突起224を設けるようにしてもよい。
【0018】
また、図3図6Aおよび図6Bに示すように、第1の筐体21と第2の筐体22には、それぞれ互いに対応する突出部213,223が形成されている。突出部213、223は本実施形態では、モータ3の回転軸又は後述するセンサー7の第1の接続端子74又は第2の接続端子40が延在する方向に突出している。これら突出部213,223同士が接合してコネクタ部200(図1)が形成される。このコネクタ部200は外部の接続端子を挿入するための挿入口となる開口部226を有している。
【0019】
このコネクタ部200には、図3に示すように、後述するセンサー7が備える第1の接続端子74(図6A)と電気的に接続される複数の第2の接続端子40を保持する凹状の保持部201が形成されている。図3に図示するように、第2の接続端子40の一方の端部には、上方に突出する片40aが形成されている。この片40aは後述するセンサー7の第1の接続端子74の先端部と対をなしている。なお、図3においては、便宜上、複数の保持部201から第2の接続端子40の1つを取り外した状態を示しているが、第2の接続端子40は、必要に応じて複数(3~5)設けられる。このコネクタ部200には、外部の装置のコネクタが収容される。
【0020】
また、図1に示すように、第1の筐体21の外周には、回転装置1を例えば空調システムに組込む際に、所定位置に取り付けるための4つの取付部23、24、25、26が設けられている。
【0021】
回転装置1は、筐体2に収容される機能部を構成する各種の部品として、図2および図3に示すように、モータ3と、モータ3の回転軸31の回転を外部に機械的に出力する出力ギア5と、出力ギア5にモータ3の回転を伝達する複数の伝達ギア6と、出力ギア5の回転角を検出するセンサー7とを備える。センサー7は、センサー部70と、センサー部70を収容するケース(以下、センサーハウジング72と呼称する)とを備え、このセンサー部70で検出した出力ギア5の回転角に基づいて、回転装置1はモータ3の回転制御を行うことができる。
【0022】
複数の伝達ギア6は、共に多段に構成された第1伝達ギア61と第2伝達ギア62とを有し、複数のギアが噛み合うことで、モータ3の回転軸31の回転が出力ギア5の出力軸51に伝達される。
【0023】
また、本実施形態に係る回転装置1は、図2乃至図4に示すように、第2の接続端子40とモータ3およびセンサー7とを電気的に接続する基板として、フレキシブルな配線基板8を備えている。この配線基板8と第2の接続端子40とを介して、モータ3を駆動する入出力信号やセンサー7からの出力ギア5の回転角度に応じた信号を外部から得ることができる。なお、ここで電気的に接続するとは、2つの部材を直接接続する場合と、他の部材を介して接続する場合とを含む概念である。基板は、後述する接続部材の概念に含まれる。
【0024】
配線基板8は、例えば、可撓性を有するフィルムで形成されたPCB(Printed Circuit Board)である。配線基板8は、図4に示すように、大きく3つの平面部8a,8b及び8cを有する。具体的には、第1の接続端子74及び第2の接続端子40と接続される一方の端部側の第1平面部8aと、モータ3の端子33に接続される他方の端部側の第2平面部8bと、第1平面部8aと第2平面部8bとを繋ぐ第3平面部8cとを備えている。本実施例においては、第1平面部8a及び第3平面部8cを略同幅としている。また、第1平面部8aと第2平面部8b及び第3平面部8cは、それぞれ第1の部分、第2の部分及び第3の部分の一例である。
【0025】
第1平面部8aには、第1の接続端子74の一方の端部(以下、折曲部側における端部と呼称する)に係合する孔部と、第2の接続端子40の片40aに係合する孔部とが設けられており、これら孔部に第1の接続端子74の折曲部側の端部および第2の接続端子40の片40aを係合させて半田付けを行うことで、確実な電気接続が行える。したがって、接触不良を抑制することができる。
【0026】
フレキシブルな配線基板8は、例えば厚さが約12μmから50μmのフィルム(樹脂基板)の上に接着層を形成し、接着層の上に例えば厚みが約12μm~約50μmの導体が印刷又は貼りあわされた構造を有し、フィルムとしては、ポリイミドやポリエステルなどの、絶縁性を有する樹脂材料で形成される。また、導体は銅などの金属材料で形成される。なお、接着層は、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂で形成される。かかる配線基板8は、90度以上の角度で折り曲げても折り曲げ前の形態に復元できるフレキシブルな基板となっている。
【0027】
このように、第1の接続端子74と第2の接続端子40とは、フレキシブルな配線基板8によって接続されるため、例えば、自動車等の車両の振動によって、第1の接続端子74と第2の接続端子40とが振動しても、半田等により電気接続された接続部分に強い応力が加わる前に、柔軟な配線基板8のほうが形状変化し(若しくは振動を吸収)振動の振幅が減衰し、接続部分に強い応力が加わることが回避できるため、接続部分に亀裂や破損が発生することを回避することができる。
【0028】
また、図4に示すように、フレキシブルな配線基板8の第3平面部8cには、モータ3を制御する電子部品であるIC(Integrated Circuit)300が装着されている。
【0029】
図2乃至図4に示すように、IC300は、配線基板8において電気的に接続された第1の接続端子74および第2の接続端子40とモータ3との間に位置する領域に装着されている。換言すれば、第1の接続端子74および第2の接続端子40とモータ3との間に位置する配線基板8の一部にIC300は装着されている。すなわち、第1平面部80aに略同幅で連続して形成された、十分な幅を有する第3平面部80cの表面にIC300が装着されている。
【0030】
このように、フィルムで形成された配線基板8を用いることにより、IC300の配置について自由度が増し、自由度が増したことにより、IC300を、筐体2におけるデッドスペースを利用して配置するなど、空いたスペースを有効に利用して回転装置1を小型化あるいは薄型化することができる。
【0031】
また、IC300は、配線基板8を介してモータ3に接触している。しかも、本実施形態では、配線基板8の一部である第3平面部80cをモータ3の外殻に固定している。ここでは、両面テープ等を用いて配線基板8の第3平面部80cをモータ3の外殻に固定している。
【0032】
このように、従来であれば、電子部品が外部からの振動により損傷を防ぐために、例えば硬いガラエポでつくった配線基板に電子部品を装着し、さらにガラエポで作った配線基板を固定する領域を、筐体内に確保して、この配線基板を筐体に強固に固定する必要があった。
【0033】
しかし、それでは回転機器が大型化してしまうため、本実施形態に係る回転装置1では、配線基板8をフレキシブルなフィルムで形成したため、両面テープ等でも簡単に配線基板8をモータ3の外殻に固定することができる。
【0034】
このように、本実施形態に係る回転装置1は、モータ3の動作等を制御するIC300等の電子部品を配置する自由度が高くなるため、筐体2内において省スペースを図りながら小型化あるいは薄型化を図ることができる。
【0035】
また、図2乃至図4に示すように、配線基板8は、IC300を覆うシールド(以下、遮蔽部材8dと呼称する)をさらに備える。本実施形態において、遮蔽部材8dは、例えば、第3平面部8cと連続して形成される。すなわち、第1平面部8a、第2平面部8b及び第3平面部8cと、遮蔽部材8dとを含む配線基板8は、例えば、全体として単一の可撓性を有するフィルムで形成される。遮蔽部材8dは、配線基板8の側方、例えば、第3平面部8cから第1平面部8aが延在する方向と交差する方向に延在する。
【0036】
遮蔽部材8dは、折り曲げ部8d0において折り曲げられることにより、第3平面部8cに装着されたIC300に覆いかぶさる。遮蔽部材8dは、例えば、接着剤や粘着テープ等により、IC300に固定される。なお、遮蔽部材8dが、折り曲げ部8d0を備える代わりに、遮蔽部材8dが湾曲することにより、IC300を覆うような構成であってもよい。
【0037】
図2乃至図4に示すように、遮蔽部材8dの表面には、複数の導体のライン8eが形成される。なお、以下において、導体のラインを、単に「ライン」と表記する場合がある。
【0038】
ライン8eは、例えば銅等の導電性の金属により形成される金属膜である。ライン8eは、例えば、遮蔽部材8dの表面(IC300と接する面と対向する面)に、並列して配置される。本実施形態においては、ライン8eが、遮蔽部材8dが延在する方向に沿って配置される例を示すが、これに限られず、後に説明するように、ライン8eが異なる方向に沿って配置されていてもよい。
【0039】
例えば、IC300を覆う遮蔽部材8dの周辺において磁界が変化した場合、電磁誘導により、ライン8eに誘導電流が流れる。このため、遮蔽部材8dの周辺で発生した電磁波のノイズがキャンセルされるので、遮蔽部材8dに覆われたIC300が電磁的にシールドされる。なお、ライン8eは、周辺の電磁波のノイズを遮蔽可能な構成であれば、例えば、遮蔽部材8dの裏面(IC300と接する面)に形成されていてもよい。
【0040】
以下、機能部を構成する各要素について、より具体的に説明する。
【0041】
(モータ3)
モータ3は出力ギア5を回転させるための駆動装置であり、本実施形態ではモータ3にDCモータを用いている。モータ3は、図3に示すように、角部が湾曲した四角柱状の外形を有する外殻(フレーム)を備える本体部30と、回転軸31と、一対の端子33,33とを備えている。回転軸31の回転軸方向において、本体部30は、天面部、底面部となる2つの側面を備えている。回転軸31の一部(端部を含む)は、本体部30の一方の側面(天面部)から導出されている。一対の端子33,33は、回転軸31の回転軸方向において、本体部30の他方の側面(底面部)に設けられている。なお、一方の側にある回転軸31の一部分が、モータ3の本体部30内に収容されているロータ(図示せず)に固定され、本体部30から突出した他方の端部側にある回転軸31の一部分にはウォームギア4が装着されている。
【0042】
(伝達ギア6)
伝達ギア6は、所定の減速比(ギア比)でモータ3の回転軸31の回転を出力ギア5に伝達させるためのギアであり、本実施形態では、前述したように、共に多段に構成された第1伝達ギア61と第2伝達ギア62とを有する。なお、モータ3の回転軸31に装着したウォームギア4を含めて伝達ギア6とすることもできる。
【0043】
具体的には、伝達ギア6は、図3に示すように、第1の大径部611と第1の小径部612とを有する第1伝達ギア61と、第2の小径部621と第2の大径部622とを有する第2伝達ギア62とを備える。第1の大径部611の直径は、第1の小径部612の直径より大きく形成されている。第2の大径部622と第2の小径部621との関係も同様である。
【0044】
第1伝達ギア61の第1の大径部611が、モータ3の回転軸31に取付けられたウォームギア4と噛合する。また、第1伝達ギア61の第1の小径部612が、第2伝達ギア62の第2の大径部622に噛合し、第2伝達ギア62の第2の小径部621が出力ギア5に噛合する。このように、複数のギアが噛み合うことで、モータ3の回転軸31の回転が、所定の減速比で出力ギア5の出力軸51に伝達される。
【0045】
なお、本実施形態では、少ないスペースを利用してギア比を調節しつつ、モータ3の回転軸31の回転を出力ギア5に伝達するように、多段に構成された2つの第1伝達ギア61と第2伝達ギア62を用いたが、例えば、第2伝達ギア62を省略して第1伝達ギア61の直径が小さい第1の小径部612に出力ギア5を噛合させる設計としてもよく、第1伝達ギア61及び第2伝達ギア62のいずれも省略し、ウォームギア4に直接、出力ギア5を噛合させる設計とすることもできる。
【0046】
(出力ギア5)
出力ギア5は、出力ギア5の回転軸方向(回転軸となる出力軸51の延在方向)における凹部50を備える。具体的には、図3に示すように、出力ギア5は、外周面に歯列52が形成された外周面と凹部50とを有するギア本体5aを備えている。このギア本体5aは筒状の形状を有している。ギア本体5aの内部に形成された凹部50にセンサー7の一部が収容される。
【0047】
具体的には、図6Aおよび図6Bに示すように、ギア本体5aの中心を通る出力軸51の延在方向において、ギア本体5aの側面で形成された底部と内壁面と、内壁面で囲まれた開口部とを備える凹部50がギア本体5aに設けられている。そして、この凹部50における上部側、すなわち凹部50において第1の筐体21の第1の面部210に対面する位置に、センサー部70を収納したセンサーハウジング72の一部が収容される。
【0048】
また、上述したように、第2伝達ギア62は、モータ3からの回転が伝達される第2の大径部622と、この第2の大径部622から延在して出力ギア5に回転を伝達する第2の小径部621とを有する多段ギアとしており、出力ギア5の回転軸方向においては、第2伝達ギア62の第2の大径部622は、出力ギア5と一部重なるように配置されている(図2参照)。したがって、センサーハウジング72は、第2伝達ギア62の第2の大径部622と出力ギア5との間に配置されていることになる。
【0049】
なお、ここでは、上下の位置関係を記す場合、回転装置1の第1の筐体21が相対的に上側に、第2の筐体22が下側に位置する状態を基準としている。
【0050】
また、出力軸51の上端部(一方の端部)の断面形状はD形状になっており、回転板71(図16参照)と嵌合可能な形状に形成されている。出力ギア5の下半部は、出力ギア5の上半部よりも大径に形成され、下半部の内周面には、前述した空調システム100のルーバー104の駆動軸104a等の外部軸が係合される係合部54(図6A参照)が形成されている。したがって、出力ギア5を回転させることでルーバー104の回動動作を制御することができ、空調システム100の風量等の調節を行うことができる(図17参照)。
【0051】
ところで、出力ギア5には、上述したように、車両等に搭載される空調システム100のルーバー104の駆動軸104aが接続される。すなわち、出力ギア5は、モータ3の回転軸31の回転力をルーバー104の駆動軸104aを制御する駆動力として出力するためのギアである。しかし、本実施形態は、必ずしも出力ギア5に、ルーバー104の駆動軸104aのような回転対象となる軸を直接接続させる態様には限定されない。例えば、回転装置1と回転対象となる軸との間に他の部材としてのギアを介在させる態様でもよく、その場合、介在するギアの回転軸を出力ギア5に接続するとよい。
【0052】
(センサー7)
前述してきたように、例えば自動車に搭載された空調システム100(図17参照)などは、ルーバー104を備えている。ルーバー104を所定の状態に駆動するために、センサー7を用いて出力ギア5の回転角の検出を行うことができる。
【0053】
回転装置1を薄型化するために、本実施形態に係るセンサー7は、高さ方向に厚みをもたらすブラシ75(図6B参照)をセンサーハウジング72に収容し、センサー7としては薄型化に逆行させながらも、回転装置1の薄型化を実現している。
【0054】
本実施形態では、図3に示すように、モータ3の端子33に接続される配線基板8の第2平面部8bにも端子33に係合する孔部を設けており、モータ3の端子33にかかる孔部を係合させて半田付けを行うことにより、確実な電気接続が行える。
【0055】
また、本実施形態では、IC300を覆う配線基板8の遮蔽部材8dに導体のライン8eを設けている。このため、多層通電形状のPCBを用いる場合と比べて、低コストでEMC対策を実現できる。
【0056】
また、本実施形態に係る回転装置1は、これまでも説明してきたように、モータ3、伝達ギア6および出力ギア5、センサー7、第1の接続端子74および第2の接続端子40、および配線基板8を収納する筐体2を備えている。そして、出力ギア5の回転軸方向において、IC300は、筐体2内におけるモータ3の全高よりも低位置に配置されている。すなわち、第3平面部8cを、モータ3の外殻の角部に沿わせて傾斜状態に配置することで、IC300をモータ3の全高よりも低位置に配置している。第3平面部8cが配置されたモータ3の角部は、上側(第1の筐体21)に向けられており、湾曲している。
【0057】
ここで、出力ギア5の回転軸方向におけるモータ3の全高とは、モータ3と接触する筐体2の第2の面部220、すなわち、第2の筐体22の底部を基準として、最も高い位置にあるモータ3の一部(例えば、第1の筐体21の天面部である第1の面部210に対向する外殻(フレーム)の側面のうち、最も高い位置にある側面の一部)の高さを指す(図1および図3参照)。
【0058】
上述してきた第1の実施形態によれば、以下に示す回転装置1が実現される。
【0059】
(1)モータ3と、モータ3の回転を外部に伝達するギア(出力ギア5や伝達ギア6)と、センサー7とを備え、センサー7は、センサー部70と、このセンサー部70を収納するセンサーハウジング72とを備え、ギアの回転角度はセンサー7により検出可能であり、ギアは、ギアの回転軸方向において凹部50を備え、この凹部50にセンサーハウジング72の一部が収容されている回転装置1。
【0060】
かかる回転装置1によれば、センサーハウジング72の一部がギアに収納されるため、回転装置1を薄型化することができる。
【0061】
(2)上記(1)において、センサー部70は、センサー基板73に電気的に接続する一方の端部と、外部と電気的に接続する他方の端部とを有する第1の接続端子74を備え、第1の接続端子74の他方の端部は、ギア(出力ギア5あるいは伝達ギア6)の凹部50の底部から離間する方向に向かって延在している。
【0062】
このため、例えば、接続部材を用いて、第1の接続端子74と外部とを簡単に電気的に接続することが可能となる。
【0063】
(3)上記(2)において、第1の接続端子74と電気的に接続される第2の接続端子40が筐体2に設けられており、第1の接続端子74の他方の端部と第2の接続端子40の一方の端部とが、配線基板8を介して電気的に接続される。
【0064】
このため、予め配置されている第1の接続端子74および第2の接続端子40に対し、配線基板8を上方から取付けることで、第1の接続端子74および第2の接続端子40の各端部同士を簡単に電気的に接続することが可能となり、回転装置1の組み立て性を向上させることができる。
【0065】
(4)上記(3)において、配線基板8は、可撓性を有するフィルムで形成されている。
【0066】
このため、例えば振動が加わったとしても、柔軟な配線基板8で振動を吸収することができ、第1の接続端子74および第2の接続端子40を半田等で電気接続していても、第1の接続端子74と第2の接続端子との接続部分に強い応力が加わることが回避でき、接続部分に亀裂や破損が発生して断線することを回避することができる。
【0067】
(5)上記(1)から(4)のいずれかにおいて、凹部50が形成されたギアは出力ギア5であり、モータ3の回転を出力ギア5に伝達する伝達ギア6を備え、伝達ギア6は、モータ3からの回転が伝達される大径部(例えば第2の大径部622)と、この第2の大径部622から延在して出力ギア5に回転を伝達する小径部(例えば第2の小径部621)とを有する多段ギアであり、ギアの回転軸方向において、第2の大径部622は、出力ギア5と一部重なるように配置され、第2の大径部622と出力ギア5との間に、センサーハウジング72が配置されている。
【0068】
このため、モータ3から伝達される回転を適正な減速比で減速しつつ、回転装置1の薄型化、小型化を図ることが可能となる。
【0069】
(6)モータ3と、モータ3の回転を外部に伝達するギア(伝達ギア6や出力ギア5)と、センサー7と、外部と電気的に接続される接続端子(第1の接続端子74および第2の接続端子40)と、モータ3と、センサー7と、接続端子(第1の接続端子74および第2の接続端子40)とを電気的に接続する配線基板80とを備え、出力ギア5の回転角度がセンサー7により検出可能であり、配線基板80には、モータ3を制御する電子部品としてのIC300が装着され、配線基板80は可撓性を有するフィルムで形成されている。
【0070】
このため、IC300等の電子部品を配置する自由度が高くなるため、筐体2内において省スペースを図りながら小型化あるいは薄型化を図ることができる。
【0071】
(7)上記(6)において、電子部品としてのIC300は、配線基板80における接続端子(第1の接続端子74および第2の接続端子40)とモータ3との間に位置する領域に装着されている。
【0072】
このため、筐体2内における好適な空間にIC300を配置することができ、筐体2をより確実に薄型化あるいは小型化することができる。
【0073】
(8)上記(6)または(7)において、モータ3、ギア(伝達ギア6や出力ギア5)、センサー7、接続端子(第1の接続端子74および第2の接続端子40)、および配線基板80を収納する筐体2を備え、出力ギア5の回転軸方向において、IC300は、筐体2内におけるモータ3の全高よりも低位置に配置されている。
【0074】
このため、筐体2の薄型化あるいは小型化をより確実に実現することができる。
【0075】
(9)上記(6)から(8)のいずれかにおいて、IC300等の電子部品は、配線基板80を介してモータ3に接触している。
【0076】
このため、IC300等の電子部品の配置について自由度を高めつつ、筐体2内に安定した状態で配置することができる。
【0077】
(10)上記(6)から(9)のいずれかにおいて、配線基板80の一部は、モータ3の外殻に固定されている。
【0078】
また、回転装置1は、モータ3と、モータ3の回転を外部に伝達するギア(伝達ギア6や出力ギア5)と、センサー7と、外部と電気的に接続される接続端子(第1の接続端子74および第2の接続端子40)と、配線基板8とを備える。配線基板8は、モータ3と、センサー7と、接続端子(第1の接続端子74および第2の接続端子40)とを電気的に接続する。 配線基板8は可撓性を有するフィルムで形成される。出力ギア5の回転数又は回転角度がセンサー7により検出可能である。配線基板8には、モータ3を制御する電子部品300が装着される。配線基板8の一部は折り曲げ部又は湾曲部を有し、電子部品300の少なくとも一部を囲んでいる。
【0079】
かかる回転装置1によれば、IC300等の電子部品を配置する自由度が高くなるため、筐体2内において省スペースを図りながら小型化あるいは薄型化を図ることができる。
【0080】
また、配線基板8の一部には、複数の導体のライン8eが形成されていてもよく、複数の導体のライン8eは、例えば並列に配置されていてもよい。このため、電子部品300を電磁波の影響からシールドすることができる。
【0081】
また、配線基板8全体が単一の前記可撓性を有するフィルムで形成されていてもよい。配線基板8は、接続端子(第1の接続端子74および第2の接続端子40)に接続する第1の部分8aと、モータ3の端子33に接続する第2の部分8bと、第1の部分8aと第2の部分8bとを接続する第3の部分8cとを備えてもよい。この場合において、電子部品300の少なくとも一部を囲んでいる折り曲げ部又は湾曲部は、第3の部分8cに設けられる。このため、両面テープ等でも簡単に配線基板80をモータ3の外殻に固定することができる。
【0082】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る回転装置1について、図面を参照しながら説明する。なお、第2の実施形態に係る回転装置1と前述した第1の実施形態に係る回転装置1とは、基本構造については同様であり、同一の構成要素には同じ符号を付して、具体的な説明は省略する。
【0083】
図7は、第2の実施形態における回転装置の第1筐体を取り外した斜視図、図8A及び図8Bは、第2の実施形態における配線基板の拡大斜視図、図9は、第2の実施形態における回転装置の分解斜視図である。
【0084】
図7乃至図9に示すように、第2の実施形態に係る回転装置1は、配線基板8の代わりに、モータ3と、センサー7と、第1の接続端子74および第2の接続端子40とを電気的に接続する配線基板80とを備えている点が、第1の実施形態に係る回転装置1と異なる。
【0085】
配線基板80は、図7乃至図9に示すように、大きく3つの平面部80a,80b,80cを備える。かかる平面部80a,80b,80cは、第1の実施形態で示した配線基板8の第1平面部8a、第2平面部8bおよび第3平面部8cに相当する。配線基板80においても、第1平面部80aおよび第3平面部80cを略同幅としている。
【0086】
また、図7乃至図9に示すように、フレキシブルな配線基板80の第3平面部80cには、IC300が装着されている。IC300は、第1の実施形態と同様に、第1の接続端子74および第2の接続端子40とモータ3との間に位置する配線基板80の一部に装着されている。
【0087】
また、配線基板80は、図7乃至図9に示すように、遮蔽部材8dに代えて、遮蔽部材80d1乃至80d4及び後述する折り曲げ部80d0を備える点が、第1の実施形態に係る配線基板8と異なる。なお、以下において、遮蔽部材80d1乃至80d4及び折り曲げ部80d0を区別せずに表現する場合に、「遮蔽部材80d」と表記する場合がある。
【0088】
本実施形態においても、遮蔽部材80dは、例えば、第3平面部80cと連続して形成される。すなわち、第1平面部80a、第2平面部80b及び第3平面部80cと、遮蔽部材80dとを含む配線基板80は、例えば、全体として単一の可撓性を有するフィルムで形成される。遮蔽部材8dは、配線基板80の側方、例えば、第3平面部80cから第1平面部8aが延在する方向と交差する方向に延在する。
【0089】
図8A及び図8Bに示すように、遮蔽部材80d1は、折り曲げ部80d0において折り曲げられることにより、第3平面部80cに装着されたIC300の上側の面に覆いかぶさる。また、図8Aに示すように、遮蔽部材80d2は、遮蔽部材80d1から延在し、折り曲げられることによりIC300の側面に覆いかぶさる。同様に、図8Bに示すように、遮蔽部材80d3及び80d4も、遮蔽部材80d1から延在し、折り曲げられることによりIC300の他の側面に覆いかぶさる。
【0090】
さらに、図8A及び図8Bに示すように、遮蔽部材80d1乃至80d4にも、それぞれ導体のライン80eが形成される。なお、本実施形態においては、図8A及び図8Bに示すように、導体のライン80eは、遮蔽部材80d1が延在する方向に対して、斜めに配置される。
【0091】
このため、第2の実施形態に係る回転装置1は、IC300が、上側の面だけでなく、側面も含め、IC300を全方位で電磁波のノイズから遮断することができる。
【0092】
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態に係る回転装置1について、図面を参照しながら説明する。なお、第3の実施形態に係る回転装置1と、前述した第1、第2の実施形態に係る回転装置1とは、基本構造については同様であり、同一の構成要素には同じ符号を付して、具体的な説明は省略する。
【0093】
図10は、第3の実施形態における回転装置の第1筐体を取り外した平面図である。また、図11は、第3の実施形態における回転装置の分解斜視図である。
【0094】
図10および図11に示すように、第3の実施形態に係る回転装置1も、筐体2と、モータ3と、モータ3の回転を外部に伝達する伝達ギア6や出力ギア5と、センサー7と、外部と電気的に接続される第1の接続端子74および第2の接続端子40とを備え、さらに、モータ3と、センサー7と、第1の接続端子74および第2の接続端子40とを電気的に接続する配線基板800とを備えている。そして、出力ギア5の回転角度はセンサー7により検出可能としている。
【0095】
また、第2の実施形態に係る回転装置1と同じように、電子部品であるIC300をフィルムで形成されたフレキシブルな配線基板800に装着しているが、異なるのは、IC300が筐体2に保持されている点にある。すなわち、第3の実施形態に係る回転装置1は、IC300を配線基板800に装着し、なおかつこのIC300を筐体2に保持させている。
【0096】
具体的には、図10及び図11に示すように、筐体2を構成する第2の筐体22に、IC300を保持するための空間(以下、保持空間と呼称する)225を形成し、かかる保持空間225に、電子部品であるIC300を保持する複数の保持部230を設けている。
【0097】
このように、配線基板800に装着したIC300が筐体2に保持されるように構成しているため、IC300の損傷を抑止できる。また、振動が加わっても、フレキシブルな配線基板800で振動を吸収するため、IC300に配線を接続する半田などの剥離を抑止できる。そのため、IC300と配線基板800との電気的接続を保つことができる。
【0098】
複数の保持部230としては、図10に図示するように、筐体2(第2の筐体22)の内壁面から突出した凸部227が含まれる。かかる凸部227の先端部は、IC300の表面を損傷することがないように、例えば丸みを有する形状にしたり、柔軟な素材を設けたりすることが好ましい。また、IC300を他の部材と協働して挟持できるのであれば、筐体2の内壁面そのものも保持部230に含まれる。
【0099】
また、複数の保持部230のうち、1又は2以上の保持部は筐体2(第2の筐体22)の一部分であり、IC300は、1又は2以上の保持部により筐体2に弾性的に保持されている。
【0100】
また、保持部230の一つとして、本実施形態では、IC300を両脇から挟持可能な一対の部材(以下、挟持部材と呼称する)810,810を設けている。かかる挟持部材810は、上記した筐体2の内壁面や凸部227等のような他の保持部230を形成する部材よりも弾性を有する弾性部材で形成されている。ここでは、挟持部材810,810を板バネにより形成している。
【0101】
また、保持部230の一つとして、部品搭載部830を支持する3組の突出部材820が設けられてもよい。かかる突出部材820は、筐体2の内壁面や凸部227等のような他の保持部230を形成する部材とともに保持空間を形成する。
【0102】
保持空間225にIC300を位置させるために、本実施形態における配線基板800は、第2の実施形態で用いた配線基板80の第3平面部80cの一部に部品搭載部830を設けている。部品搭載部830は、第3平面部80cから配線基板800の側方へ延出されており、フレキシブルな特性を利用して、IC300を保持するための保持空間225へ収まるように折り曲げている。なお、部品搭載部830は、例えば、第1の実施形態の配線基板8の遮蔽部材8dと同様にIC300の一面を覆っているが、実施の形態はこれに限られない。また、部品搭載部830は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様に、例えば、接着剤や粘着テープ等により、IC300に固定される。
【0103】
なお、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様に、本実施形態の部品搭載部830にも、図11に示すように、導体のライン800eが形成される。
【0104】
部品搭載部830は、例えば、第2の実施形態の配線基板80の遮蔽部材80dと同様に、IC300の四面を覆っていてもよい。
【0105】
このように、本実施形態に係る回転装置1では、電子部品であるIC300は、複数の保持部、例えば、筐体2の内壁面に形成した凸部227と挟持部材810とにより挟持されている。
【0106】
したがって、IC300の損傷を抑止できる、或いはIC300と配線基板800との電気的接続を保つことができる。
【0107】
上述の第3の実施形態によれば、以下に示す回転装置1が実現される。
【0108】
(11)筐体2と、モータ3と、モータ3の回転を外部に伝達するギア(伝達ギア6や出力ギア5)と、センサー7と、外部と電気的に接続される接続端子(第1の接続端子74および第2の接続端子40)と、モータ3と、センサー7と、接続端子(第1の接続端子74および第2の接続端子40)とを電気的に接続する配線基板800とを備え、出力ギア5の回転角度がセンサー7により検出可能であり、配線基板800には、モータ3を制御する電子部品であるIC300が装着され、IC300は、筐体2に保持されている。
【0109】
このため、IC300の損傷を抑止できる、或いは、IC300と配線基板800との電気的接続を保つことができる。
【0110】
(12)上記(11)において、配線基板800は、可撓性を有するフィルムで形成されている。
【0111】
このため、IC300の配置について自由度が高まるため、IC300の損傷の抑止、IC300と配線基板800との電気的接続の保持が可能となる。
【0112】
(13)上記(11)または(12)において、電子部品であるIC300は、配線基板800を介して接続端子(第1の接続端子74および第2の接続端子40)と電気的に接続されている。
【0113】
このため、さらに、外部からの振動などを配線基板800で吸収できるため、IC300と配線とを接続する半田の剥離を防止することが可能となる。
【0114】
(14)上記(11)から(13)のいずれかにおいて、筐体2は、IC300を保持する複数の保持部230を備えている。
【0115】
このため、IC300をより確実に保持することが可能となる。
【0116】
(15)上記(14)において、複数の保持部230は、筐体2の内壁面または当該内壁面から突出する凸部227を含む。
【0117】
このため、IC300をより確実に保持することが可能となる。
【0118】
(16)上記(14)または(15)において、複数の保持部230の1つは、他の保持部230を形成する部材よりも弾性を有する弾性部材(挟持部材810)で形成されている。
【0119】
このため、IC300への振動の伝達をより低減することができる。
【0120】
(17)上記(14)または(15)において、複数の保持部230のうち、1又は2以上の保持部230は筐体2(第2の筐体22)の一部分であり、IC300は、1又は2以上の保持部230により筐体2(第2の筐体22)に弾性的に保持されている。
【0121】
(18)上記(14)から(17)のいずれかにおいて、IC300は、複数の保持部230により挟持される。
【0122】
このため、IC300をより確実に保護することができる。
【0123】
[変形例]
上記の各実施形態においては、配線基板8、80、800に、複数の導体のライン8e、80e、800eが並列に配置される構成について説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、複数の導体のラインは、網目状に配置されていてもよい。
【0124】
図12は、第1の変形例における配線基板の拡大斜視図である。図12に示すように、ライン8e1は、遮蔽部材8dが延在する方向に並列に形成され、さらに当該方向と交差する方向にも並列に形成される。すなわち、ライン8e1は、遮蔽部材8dに、網目状に配置される。
【0125】
このように、複数の導体のライン8e1は、網目状に配置されていてもよい。このため、複数の方向からの磁界の影響から、電子部品300を確実に電磁波のノイズから遮断することができる。
【0126】
なお、図12において、ライン8e1が配置される構成はこれに限られず、遮蔽部材8dが延在する方向に対して、斜めの方向に、それぞれ網目状に配置されてもよい。また、第2の実施形態におけるライン80e、及び第3の実施形態におけるライン800eについても、遮蔽部材80d又は部品搭載部830に網目状に配置されてもよい。
【0127】
また、電子部品であるIC300は、例えば、配線基板8の一部である遮蔽部材8dに複数回巻かれてもよい。図13は、第2の変形例における配線基板の拡大斜視図である。本変形例に係る配線基板8は、第1の実施形態における遮蔽部材8dの代わりに、第1遮蔽部材8d1と、第2遮蔽部材8d2と、第3遮蔽部材8d3とを備える。第1遮蔽部材8d1、第2遮蔽部材8d2及び第3遮蔽部材8d3は、例えば、第3平面部8cと連続して形成され、配線基板80の側方、例えば、第3平面部80cから第1平面部8aが延在する方向と交差する方向に延在する。また、第1遮蔽部材8d1、第2遮蔽部材8d2及び第3遮蔽部材8d3にも、導体のライン8e2が形成される。この場合において、IC300は、例えば、配線基板8の第3平面部8cではなく、第2遮蔽部材8d2又は第3遮蔽部材8d3に装着されてもよい。
【0128】
図13に示す配線基板8の第1遮蔽部材8d1は、第1の実施形態における遮蔽部材8dと同様に、折り曲げ部80d0において折り曲げられることにより、第3遮蔽部材8d3に装着されたIC300の上側の面に覆いかぶさる。また、第2遮蔽部材8d2は、折り曲げ部80d0と、第1遮蔽部材8d1が延在する方向において対向する部分において折り曲げられることにより、IC300の下側の面を覆うように延在する。さらに、第3遮蔽部材8d3は、折り曲げ部80d0に覆われた部分において折り曲げられることにより、と、第1遮蔽部材8d1が延在する方向において対向する部分において折り曲げられることにより、IC300が第3遮蔽部材8d3の下側の面と、第2遮蔽部材8d2の上側の面とに挟まれるように配置される。この場合において、第3遮蔽部材8d3は、第1遮蔽部材8d1とIC300とに挟まれるように配置される。
【0129】
このように、電子部品300は、配線基板8の一部で複数回巻かれていてもよい。導体のライン8e2が形成された配線基板8の一部が電子部品300を複数回巻かれることにより、電子部品300全体がより確実にシールドされる。
【0130】
ところで、上述してきた第1の実施形態から第3の実施形態に至るまで、接続端子として、線状の第1の接続端子74と、図3で示した形状の第2の接続端子40との2つの端子を用いていた。
【0131】
すなわち、第1の接続端子74は、センサー7に接続される一方の端部と、外部と電気的に接続される他方の端部とを備えており、第2の接続端子40は、直接又は他の部材を介して第1の接続端子74に電気的に接続されているものである。
【0132】
このように、他方の端部が外部と接続する線状の第1の接続端子74と、この第1の接続端子74と、例えば配線基板8,80,800などの接続部材を介して接続される第2の接続端子40とを備える構成としたため、回転装置1における筐体2の設計自由度が高まり、筐体2の小型化を図ることが可能になっていた。
【0133】
他方、上述してきた第1の実施形態から第3の実施形態に至るまでの第2の接続端子40については、図3で示した形状のもの、すなわち、例えば金属製の板材から打ち抜いて所定形状に形成したものを用いていた。
【0134】
しかし、第2の接続端子は、上述してきたものではなく、以下に示す構成のものを用いることができる。
【0135】
図14は、第3の変形例に係る回転装置1のコネクタ部200を示す説明図である。図15は、第3の変形例に係る回転装置1のコネクタ部200に設けられる第2の接続端子の斜視図である。また、図16は、同上の第2の接続端子とセンサーハウジング72との位置関係を示す断面視による説明図である。
【0136】
図14および図15に示すように、第3の変形例に係る第2の接続端子400は、四角形状の断面形状を有する棒状部材により形成されており、一方の端部側に形成された折り曲げ部420と、この折り曲げ部420から他方の端部にかけて直線状に延在する延在部(第2の接続端子400の一部分)410とを有する。第2の接続端子400の他方の端部(以下、延在部410の先端部と呼称する)401と第2の接続端子400の一方の端部(以下、折り曲げ部420側の先端部と呼称する)402は、共にわずかに先細りの略四角錐形状としている。第2の接続端子400において、延在部410は一方の端部402と他方の端部401との中間の位置にあるので、延在部410は中間部でもある。
【0137】
また、折り曲げ部420は、図14に示すように、筐体2すなわち第2の筐体22の底面から離れる方向へ延びている。他方、第1の接続端子74の他方の端部側には折曲部が形成されており、かかる折曲部側の先端部は第2の筐体22の底面をなす第2の面部220から離れる方向へ延びている。つまり、第2の接続端子400における折り曲げ部420側の先端部402は、第1の接続端子74の先端部と同じ方向に延びている。
【0138】
したがって、可撓性を有するフィルムで形成されたフレキシブルな配線基板8,80,800を用いて第1の接続端子74の折曲部側の端部と第2の接続端子400の折り曲げ部420側の端部とを接続することで、第1の接続端子74と第2の接続端子400とは、容易に接続ですることができる。また、これまでの実施形態で説明してきたように、配線基板8,80,800を用いることで、モータ3と第2の接続端子400とについても電気的に接続することができる。
【0139】
また、図15に示すように、第2の接続端子400の延在部410における折り曲げ部420の近傍には鍔部430が設けられている。一方、図14に示すように、筐体2に形成されたコネクタ部200に設けた保持部201には、第2の接続端子400が有する鍔部430を収納状態で配置するための凹部202が所定数(ここでは5つ)設けられている。そして、かかる凹部202に鍔部430を挿入した状態で第2の接続端子400を保持している。したがって、第2の接続端子400は、筐体2にしっかりと保持される。
【0140】
上述の第3の変形例によれば以下に示す回転装置1が実現される。
【0141】
(19)回転装置1は、モータ3と、モータ3の回転を外部に伝達するギア(伝達ギア6や出力ギア5)と、センサー7と、複数の線状の接続端子(例えば第1の接続端子74と第2の接続端子400)と、ギア(伝達ギア6や出力ギア5)と、センサー7と、接続端子(例えば第1の接続端子74と第2の接続端子400)を収容する筐体2と、を備え、出力ギア5の回転角度又は回転数は、センサー7により検出可能であり、複数の接続端子のうち、一方の接続端子74はセンサー7に直接又は他の部材を介して接続される一方の端部と、外部と電気的に接続される他方の端部とを備え、他方の接続端子400は、モータ3に直接又は他の部材を介して接続される一方の端部402と、外部と電気的に接続される他方の端部401とを備える。
【0142】
あるいは、回転装置1は、モータ3と、モータ3の回転を外部に伝達するギア(伝達ギア6や出力ギア5)と、出力ギア5の回転角度を検出するセンサー7と、線状の第1の接続端子74と、第2の接続端子400とを備え、第1の接続端子74は、センサー7に接続される一方の端部と、外部と電気的に接続される他方の端部とを備え、第2の接続端子400は、直接又は他の部材を介して第1の接続端子74に電気的に接続されており、さらに、第2の接続端子400は、一方の端部側に形成された折り曲げ部420と、当該折り曲げ部420から他方の端部(先端部401)にかけて直線状に延在する一部分である延在部410とを有する。
【0143】
このため、回転装置1における筐体2の設計自由度が高まり、筐体2の小型化を図ることが可能となる。
【0144】
(20)上記(19)において、他の部材は配線基板である。
【0145】
このため、専用の接続部材を新たに用意することなく、従来品をそのまま使用することができ、コストを低減できる。
【0146】
(21)上記(19)または(20)において、複数の接続端子400において、一方の端部402と他方の端部401との間にある中間部に鍔部430を有する。
【0147】
このため、線状の第2の接続端子400の強度を向上させることができる。
【0148】
(22)上記(21)において、筐体2には凹部202が設けられており、複数の接続端子400の鍔部430が凹部202に係合している。
【0149】
このため、第2の接続端子400を確実に筐体2に保持することができる。
【0150】
(23)上記(22)において、鍔部430と一方の端部402との間に折り曲げ部420を有する。
【0151】
このため、例えば配線基板8,80,800等の所定の接続部材を用いて第1の接続端子74の折曲部と第2の接続端子400の折り曲げ部420とを容易に接続することができ、第1の接続端子74と第2の接続端子400とを電気的に接続することも容易に行える。
【0152】
(24)上記(20)から(23)において、配線基板は可撓性を有するフィルムで形成される。
【0153】
このため、上述してきた利点を奏しつつ、外部からの振動などを配線基板8,80,800で吸収できるため、配線基板8,80,800に第1の接続端子74や第2の接続端子400を接続する半田の剥離なども防止することが可能となる。
【0154】
(25)上記(20)から(24)において、センサー7は、導電部を有するセンサー基板73を備え、配線基板8,80,800とセンサー基板73とが電気接続されている。
【0155】
このため、例えば配線基板8,80,800とセンサー基板73の導電部とが、接続端子74等を介することなく直接的に電気的に接続される構成とすることも可能となる。
【0156】
(26)上記(20)から(24)において、センサー7は、センサー基板73を備え、センサー基板73と電気的に接続された第1の接続端子74を備え、第1の接続端子74と配線基板8,80,800は電気的に接続されている。
【0157】
このため、例えばセンサー基板73と第1の接続端子74とをパッケージ化し、取扱い容易なセンサー7を備える構成とすることができる。
【0158】
また、さらに、変形例に係る第2の接続端子400を用いることで、以下に示す回転装置1が実現される。
【0159】
(27)上記(23)において、折り曲げ部420は、筐体2の底部(第2の筐体22の底面をなす第2の面部220)から離れる方向へ延びている。
【0160】
このため、所定の接続部材を用いて第1の接続端子74の折曲部と第2の接続端子400の折り曲げ部420とを容易に接続することができ、第1の接続端子74と第2の接続端子400とを電気的に接続することも容易に行える。
【0161】
(28)上記(19)から(27)のいずれかにおいて、センサー7は、センサーハウジング72を備え、第1の接続端子74から第2の接続端子400に向かう方向において、第2の接続端子400の折り曲げ部420と、第1の接続端子74の他方の端部と、センサーハウジング72は並んで配置されている。
【0162】
このため、結果的に、センサーハウジング72と第2の接続端子400とを可能な限り近接させることができるため、筐体2の小型化、ひいては回転装置1の小型化に寄与することができる。
【0163】
以上、本発明を各実施形態に基づき説明したが、本発明は各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の変更が可能であることも言うまでもなでもない。そのような要旨を逸脱しない範囲での種々の変更を行ったものも本発明の技術的範囲に含まれるものであり、そのことは、当業者にとって特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0164】
各実施形態において、ギアの回転角度はセンサー部により検出可能であるが、これに限定されず、ギアの回転角度且つ/又は回転数をセンサー部により検出可能にしても構わない。
【0165】
各実施形態において、配線基板に形成された配線とセンサーの基板(センサー基板)に形成された導電部とが、接続端子を介さずに、半田等の公知の方法により電気接続されていても構わない。また、配線基板とセンサーの基板とが樹脂等で固定されることで、接続端子を介さずに、配線基板の配線とセンサー基板の導電部とが接触して電気接続されていても構わない。
【符号の説明】
【0166】
1 回転装置、2 筐体、3 モータ、4 ウォームギア、5 出力ギア、6 伝達ギア、7 センサー、8,80,800 配線基板、21 第1の筐体、22 第2の筐体、23,24,25,26 取付部、40 第2の接続端子、40a 片、70 センサー部、72 センサーハウジング、73 センサー基板、75 ブラシ、210 第1の面部、211 第1の側壁部、220 第2の面部、222 第2の側壁部、224 係合突起、212 係合部、213,223 突出部、200 コネクタ部、100 空調システム、101 ブロアファン、102 エバポレータ、103 ヒータ、104 ルーバー、104a 駆動軸、74 第1の接続端子、61 第1伝達ギア、62 第2伝達ギア、51 出力軸、30 本体部、31 回転軸、33 端子、611 第1の大径部、612 第1の小径部、621 第2の小径部、622 第2の大径部、50 凹部、52 歯列、201 保持部、300 IC、8a,80a 第1平面部、8c,80c 第3平面部、8b,80b 第2平面部、8d,80d 遮蔽部材、8e,8e1,8e2,80e,800e ライン、225 保持空間、230 保持部、227 凸部、810 挟持部材、820 突出部材、830 部品搭載部、400 第2の接続端子、420 折り曲げ部、410 延在部、401,402 先端部
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14
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図16
図17