(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-08
(45)【発行日】2023-12-18
(54)【発明の名称】表示装置、及びそれを備える作業機械
(51)【国際特許分類】
E02F 9/26 20060101AFI20231211BHJP
E02F 9/24 20060101ALI20231211BHJP
B60K 35/00 20060101ALI20231211BHJP
【FI】
E02F9/26 B
E02F9/24 B
B60K35/00 Z
(21)【出願番号】P 2020135801
(22)【出願日】2020-08-11
【審査請求日】2023-02-20
(73)【特許権者】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 頌梧
(72)【発明者】
【氏名】川口 大輔
(72)【発明者】
【氏名】田村 一樹
【審査官】高橋 雅明
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/047408(WO,A1)
【文献】特開2006-350499(JP,A)
【文献】特開平09-151491(JP,A)
【文献】特開2000-328610(JP,A)
【文献】特開2005-171527(JP,A)
【文献】特開2007-224531(JP,A)
【文献】特開2019-113888(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/26
E02F 9/24
B60K 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
選択項目表示領域を有する第1画面を表示する表示部と、
前記選択項目表示領域に表示されている選択項目を選択する指示を受け付ける受付部と、
エラーが発生していることを示す警報情報に基づいて、前記選択項目表示領域に警報マーク画像を表示させる制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記選択項目の内一つの項目に代え、前記警報マーク画像を前記選択項目表示領域に表示させると、前記警報マーク画像を選択する指示である警報マーク選択指示を受け付ける機能を
前記一つの項目に対応する前記受付部に割り当て、
前記制御部は、前記受付部が前記警報マーク選択指示を受け付けると、前記表示部に、前記エラーの内容を示す第2画面を表示させる、表示装置。
【請求項2】
前記第1画面は、警報表示領域を更に有し、
前記制御部は、前記警報情報に基づいて、前記警報表示領域に前記警報マーク画像を表示させる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記警報情報は、前記エラーに対して設定されている警報レベルを示す情報を含み、
前記制御部は、前記エラーに対して設定されている前記警報レベルに応じて、前記警報表示領域の背景色を決定する、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記警報情報に基づいて、前記警報表示領域に所定のメッセージを表示させる、請求項2又は請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記警報表示領域は、前記第1画面の上部に配置される、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記警報情報は、前記エラーに対して設定されている警報レベルを示す情報を含み、
前記警報レベルは、第1警報レベル及び第2警報レベルを含み、
前記警報マーク画像は、前記第1警報レベルに対応する第1警報マーク画像と、前記第2警報レベルに対応する第2警報マーク画像とを含み、
前記制御部は、前記エラーに対して設定されている前記警報レベルに応じて、前記第1警報マーク画像又は前記第2警報マーク画像を表示させる、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記選択項目表示領域は、前記第1画面の下部に配置される、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記受付部は、前記選択項目の下方に配置されたハードキーを含む、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記警報情報は、前記エラーに対して設定されている警報レベルを示す情報を含み、
前記警報レベルは、第1警報レベルと、前記第1警報レベルと比べて優先度が低い第2警報レベルとを含み、
前記警報マーク画像は、前記第1警報レベルに対応する第1警報マーク画像と、前記第2警報レベルに対応する第2警報マーク画像とを含み、
前記制御部は、前記第1警報レベルが設定されているエラーと、前記第2警報レベルが設定されているエラーとが発生した場合、前記第1警報マーク画像を表示させる、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記制御部は、複数のエラーが発生している場合、前記第2画面に、前記複数のエラーのそれぞれの内容を一覧で表示させる、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項11】
前記警報情報は、前記エラーに対して設定されている警報レベルを示す情報を含み、
前記制御部は、前記第2画面に、前記複数のエラーの内容を前記警報レベルごとに纏めて表示させる、請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記第2画面は、前記エラーの内容を表示する区画領域を含み、
前記警報情報は、前記エラーに対して設定されている警報レベルを示す情報を含み、
前記制御部は、前記エラーに対して設定されている前記警報レベルに基づいて、前記区画領域の背景色を決定する、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項13】
請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の表示装置と、
前記表示装置に前記警報情報を送信する送信部と
を備える、作業機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、及びそれを備える作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
異常発生時に、基本画面に警告ロゴを表示する表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の表示装置は、基本画面に警告ロゴが表示されている状態で操作スイッチが操作されると、メニュー画面を表示する。メニュー画面には警告項目が追加されている。特許文献1の表示装置は、カーソルが警告項目を選択している状態で操作スイッチが操作されると、警告一覧画面を表示する。警告一覧画面には、警告ロゴと、警告名称とが表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の表示装置では、作業者は、基本画面からメニュー画面を表示させ、メニュー画面から警告一覧画面を表示させる必要がある。そのため、作業者は、警告の内容を確認するために、煩雑な操作を行う必要がある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、煩雑な操作を行うことなくエラーの内容を確認することができる表示装置、及びそれを備える作業機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る表示装置は、表示部と、受付部と、制御部とを備える。前記表示部は、選択項目表示領域を有する第1画面を表示する。前記受付部は、前記選択項目表示領域に表示されている選択項目を選択する指示を受け付ける。前記制御部は、エラーが発生していることを示す警報情報に基づいて、前記選択項目表示領域に警報マーク画像を表示させる。前記制御部は、前記警報マーク画像を前記選択項目表示領域に表示させると、前記警報マーク画像を選択する指示である警報マーク選択指示を受け付ける機能を前記受付部に割り当てる。前記制御部は、前記受付部が前記警報マーク選択指示を受け付けると、前記表示部に、前記エラーの内容を示す第2画面を表示させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、煩雑な操作を行うことなくエラーの内容を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る作業機械の側面図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る作業機械のブロック図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る表示装置を示す図である。
【
図5】エラーメッセージ及び警報マーク画像を表示している表示装置を示す図である。
【
図6】エラーメッセージ及び警報マーク画像を表示している表示装置を示す別の図である。
【
図7】エラーメッセージ及び警報マーク画像を表示している表示装置を示す別の図である。
【
図8】エラーメッセージ及び警報マーク画像を表示している表示装置を示す別の図である。
【
図9】エラー情報画面を表示している表示装置を示す図である。
【
図10】エラー情報詳細画面を表示している表示装置を示す図である。
【
図11】(a)はエラーメッセージの他例1を示す図である。(b)はエラーメッセージの他例2を示す図である。
【
図12】本発明の実施形態に係る表示装置の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面(
図1~
図12)を参照して本発明の表示装置及び作業機械に係る実施形態を説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されない。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合がある。また、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
まず、
図1~
図3を参照して本実施形態の作業機械1を説明する。
図1は、本実施形態の作業機械1の側面図である。
図1に示すように、本実施形態の作業機械1はバックホーである。バックホーは、建設機械の一種である。本実施形態の作業機械1は、機械本体2と、ブーム3と、アーム4と、バケット5と、走行装置7とを備える。本実施形態の作業機械1は、ブーム用アクチュエータ30と、アーム用アクチュエータ40と、アタッチメント用アクチュエータ50とを更に備える。
【0011】
機械本体2は、運転席6を有する。作業者は、運転席6に座って作業機械1を操縦する。機械本体2は、走行装置7により支持されている。機械本体2は、走行装置7により、旋回自在に支持されてもよい。機械本体2には、エンジン12(
図3参照)、燃料タンク、バッテリー、油圧系統、及び作動油タンクが設けられている。また、機械本体2には、エンジン12(
図3参照)、燃料タンク、バッテリー、油圧系統、及び作動油タンクを収納するボンネットが設けられており、運転席6は、ボンネット上に配設されている。
【0012】
ブーム3は、機械本体2により、第1回転支点P1を中心に揺動自在に支持されている。具体的には、ブーム3の基端部が機械本体2によって軸支されている。第1回転支点P1は、運転席6を前方から視たときの左右方向に沿って延びる回転軸である。以下、運転席6を前方から視たときの左右方向を、「左右方向」と記載する場合がある。
【0013】
ブーム用アクチュエータ30は、ブーム3を作動させる。具体的には、ブーム用アクチュエータ30が伸縮することにより、第1回転支点P1を中心にブーム3が揺動する。詳しくは、ブーム用アクチュエータ30への作動油の供給と、ブーム用アクチュエータ30からの作動油の排出とを制御することにより、ブーム用アクチュエータ30を伸縮させる。したがって、ブーム用アクチュエータ30は、作動油によって伸縮する。
【0014】
アーム4は、ブーム3により、第2回転支点P2を中心に揺動自在に支持されている。具体的には、アーム4の基端部がブーム3の先端部において軸支されている。第2回転支点P2は左右方向に沿って延びる回転軸である。
【0015】
アーム用アクチュエータ40は、アーム4を作動させる。具体的には、アーム用アクチュエータ40が伸縮することにより、第2回転支点P2を中心にアーム4が揺動する。詳しくは、アーム用アクチュエータ40への作動油の供給と、アーム用アクチュエータ40からの作動油の排出とを制御することにより、アーム用アクチュエータ40を伸縮させる。したがって、アーム用アクチュエータ40は、作動油によって伸縮する。
【0016】
バケット5は、アタッチメントの一種である。バケット5は、アーム4により、第3回転支点P3を中心に揺動自在に支持されている。具体的には、バケット5は、アーム4の先端部において軸支されている。第3回転支点P3は左右方向に沿って延びる回転軸である。
【0017】
アタッチメント用アクチュエータ50は、バケット5を作動させる。具体的には、アタッチメント用アクチュエータ50が伸縮することにより、第3回転支点P3を中心にバケット5が揺動する。詳しくは、アタッチメント用アクチュエータ50への作動油の供給と、アタッチメント用アクチュエータ50からの作動油の排出とを制御することにより、アタッチメント用アクチュエータ50を伸縮させる。したがって、アタッチメント用アクチュエータ50は、作動油によって伸縮する。
【0018】
走行装置7は、作業機械1を走行させる。本実施形態において、走行装置7は、クローラ式走行装置である。
【0019】
続いて、
図1及び
図2を参照して作業機械1の構成について更に説明する。具体的には、運転席6の周りの構成を説明する。
図2は、作業機械1における機械本体2の斜視図である。
【0020】
図2に示すように、作業機械1は、操縦部8と、表示装置9とを更に備える。操縦部8及び表示装置9は、機械本体2に設けられる。具体的には、操縦部8及び表示装置9は、運転席6の前方に配設されている。
【0021】
操縦部8は、作業者が作業機械1を操縦するための各種操作部材を含む。各種操作部材は、ブーム操作レバー81と、アーム操作レバー82とを含む。作業者は、ブーム操作レバー81及びアーム操作レバー82を手で操作する。作業者は、ブーム操作レバー81を操作して、ブーム3を作動させることができる。また、作業者は、アーム操作レバー82を操作して、アーム4を作動させることができる。
【0022】
表示装置9は、各種の画面を表示する。詳しくは、
図4~
図8等を参照して後述するように、表示装置9はホーム画面510を表示する。また、
図9等を参照して後述するように、表示装置9はエラー情報画面520を表示する。更に、
図10等を参照して後述するように、表示装置9はエラー情報詳細画面530を表示する。
【0023】
続いて、
図1~
図3を参照して本実施形態の作業機械1の構成を更に説明する。
図3は、本実施形態の作業機械1のブロック図である。
図3に示すように、作業機械1は、撮像装置10と、第1コントローラ11と、エンジン12と、第2コントローラ13とを更に備える。また、作業機械1は、各種センサを備える。本実施形態において、作業機械1は、アクセルセンサ101と、冷却水温センサ102と、作動油温度センサ103とを備える。また、操縦部8は、アクセルボリューム85を更に含む。
【0024】
撮像装置10は、作業機械1の周囲環境を撮像して撮像画像G(映像)を生成する。具体的には、撮像装置10は、運転席6の後方を撮像する。撮像画像Gは、表示装置9によって表示される。具体的には、作業機械1の操作の禁止が解除されている場合に、第1コントローラ11が表示装置9に撮像画像Gの表示を指示する。詳しくは、第1コントローラ11は、エンジン12がキーオンされた状態で、作業機械1の操作を禁止するカットオフレバーが下げられたことを検知すると、表示装置9に撮像画像Gの表示を指示する。
【0025】
エンジン12は、走行装置7を駆動する駆動力を生成する。第2コントローラ13は、第1コントローラ11から送信されるコマンドに基づいてエンジン12を制御する。
【0026】
第2コントローラ13は、例えば、各種処理を実行する処理部と、各種プログラム及び各種データを記憶する記憶部と、入出力インターフェイスとを含む。処理部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro Processing Unit)のような各種演算を実行するプロセッサによって構成される。あるいは、処理部は汎用演算機によって構成されてもよい。記憶部は、例えば、半導体メモリを含む。記憶部は、例えば、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)によって構成される。記憶部は、EEPROM(登録商標)又はフラッシュメモリのような不揮発性メモリを更に含んでいてもよい。第2コントローラ13は、例えば、ECU(Electronic Control Unit)によって構成される。
【0027】
作業者は、アクセルボリューム85を手で操作する。アクセルボリューム85は、第2コントローラ13に電気的に接続している。作業者がアクセルボリューム85を正逆回動操作することにより、エンジン12の回転数が増減する。
【0028】
アクセルセンサ101は、アクセルボリューム85の操作位置(回転位置)を検出する。第1コントローラ11は、アクセルセンサ101によって検出されたアクセルボリューム85の操作位置に基づいて、エンジン12への燃料噴射量や噴射タイミングを制御するコマンドを第2コントローラ13へ送信する。
【0029】
更に、第1コントローラ11は、アクセルセンサ101によって検出されるアクセルボリューム85の操作位置が異常値(外れ値)を示すか否かを判定する。例えば、第1コントローラ11は、アクセルセンサ101によって検出されるアクセルボリューム85の操作位置と閾値とを比較することにより、アクセルセンサ101によって検出されるアクセルボリューム85の操作位置が異常値(外れ値)を示すか否かを判定してもよい。
【0030】
冷却水温センサ102は、エンジン12内を循環する冷却水の温度を検出する。第1コントローラ11は、冷却水温センサ102によって検出される冷却水の温度が異常値(外れ値)を示すか否かを判定する。例えば、第1コントローラ11は、冷却水温センサ102によって検出される冷却水の温度と閾値とを比較することにより、冷却水温センサ102によって検出される冷却水の温度が異常値(外れ値)を示すか否かを判定してもよい。
【0031】
作動油温度センサ103は、作動油の温度を検出する。第1コントローラ11は、作動油温度センサ103によって検出される作動油の温度が異常値(外れ値)を示すか否かを判定する。例えば、第1コントローラ11は、作動油温度センサ103によって検出される作動油の温度と閾値とを比較することにより、作動油温度センサ103によって検出される作動油の温度が異常値(外れ値)を示すか否かを判定してもよい。
【0032】
第1コントローラ11は、作業機械1の各部を制御する。第1コントローラ11は、例えば、各種処理を実行する処理部と、各種プログラム及び各種データを記憶する記憶部と、入出力インターフェイスとを含む。第1コントローラ11は、例えば、ECUによって構成される。
【0033】
第1コントローラ11は、作業機械1にエラーが発生したことを検出すると、表示装置9へ警報情報を送信する。警報情報は、作業機械1にエラーが発生していることを示す。詳しくは、警報情報は、エラー名を示す情報と、エラーコードを示す情報と、警報レベルを示す情報とを含む。また、警報情報は、エラーに対する対処方法を示す情報を含む。エラー名、エラーコード、警報レベル、及びエラーに対する対処方法は、作業機械1において発生することが想定されている各エラーに対して予め設定されている。本実施形態において、第1コントローラ11は送信部の一例である。
【0034】
具体的には、第1コントローラ11は、アクセルセンサ101によって検出されるアクセルボリューム85の操作位置が異常値(外れ値)を示すと判定した場合、警報情報を表示装置9へ送信する。同様に、第1コントローラ11は、冷却水温センサ102によって検出される冷却水の温度が異常値(外れ値)を示すと判定した場合、警報情報を表示装置9へ送信する。また、第1コントローラ11は、作動油温度センサ103によって検出される作動油の温度が異常値(外れ値)を示すと判定した場合、警報情報を表示装置9へ送信する。
【0035】
表示装置9は、表示部91と、操作部92と、第3コントローラ93とを有する。
【0036】
表示部91は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのようなディスプレイによって構成される。表示部91は、警報情報に基づいて、エラーが発生していることを示す画像を表示する。具体的には、第3コントローラ93が、警報情報に基づいて、エラーが発生していることを示す画像を表示部91に表示させる。以下、エラーが発生していることを示す画像を、「エラー通知画像」と記載する場合がある。
【0037】
操作部92は、作業者によって操作されて、各種の指示を受け付ける。作業者は、操作部92を操作して、各種指示を第3コントローラ93に入力することができる。
【0038】
第3コントローラ93は、第1コントローラ11から送信された各種情報に基づいて、表示部91に各種画面を表示させる。第3コントローラ93は、例えば、各種処理を実行する処理部と、各種プログラム及び各種データを記憶する記憶部と、入出力インターフェイスとを含む。第3コントローラ93は、例えば、ECUによって構成される。第3コントローラ93は、制御部の一例である。
【0039】
続いて、
図1~
図10を参照して表示装置9を更に説明する。
図4は、本実施形態の表示装置9を示す図である。詳しくは、
図4は、ホーム画面510を表示している表示装置9を示す。ホーム画面510は、第1画面の一例である。ホーム画面510は、例えば、燃料残量ゲージ、冷却水温ゲージ、及び作動油温度ゲージを表示する。
【0040】
図4に示すように、表示部91はホーム画面510を表示する。ホーム画面510は、第1選択項目表示領域511と、第1通知領域512とを有する。第1選択項目表示領域511は、各種選択項目Tを表示する。具体的には、第1選択項目表示領域511には、各種選択項目Tを示す文字画像(文字列画像)又はマークが表示される。マークは、例えば、アイコン、図形、又は絵文字である。第1選択項目表示領域511は、ホーム画面510の下部に配置される。
【0041】
本実施形態において、操作部92は、複数の操作スイッチを含む。操作スイッチは、ハードキーである。具体的には、操作部92は、第1操作スイッチ921~第6操作スイッチ926を含む。第1操作スイッチ921~第6操作スイッチ926は、平面視において、表示部91の下方に配置される。したがって、第1操作スイッチ921~第6操作スイッチ926は、平面視において、第1選択項目表示領域511の下方に配置される。
【0042】
第1操作スイッチ921~第6操作スイッチ926は、第1選択項目表示領域511に表示されている選択項目Tに一対一で対応する。表示部91がホーム画面510を表示している場合、第1操作スイッチ921~第6操作スイッチ926には、第1選択項目表示領域511に表示されている選択項目Tのうち、対応する1つを選択する指示を受け付ける機能が割り当てられる。つまり、第1操作スイッチ921~第6操作スイッチ926はそれぞれ、対応する選択項目Tを選択する指示を受け付ける。第1操作スイッチ921~第6操作スイッチ926はそれぞれ、平面視において、対応する選択項目Tの下方に配置されている。操作部92は、受付部の一例である。
【0043】
例えば、選択項目Tは選択項目T1を含み、第6操作スイッチ926には、選択項目T1を選択する指示を受け付ける機能が割り当てられる。選択項目T1は、第1通知領域512に表示する情報を切り替えるための項目である。例えば、作業者が第6操作スイッチ926を押下する度に、第3コントローラ93は、第1通知領域512に表示する情報を、エンジン12の回転数を示す情報と、燃料の残量を示す情報との間で切り替える。
【0044】
本実施形態によれば、操作部92がハードキー(第1操作スイッチ921~第6操作スイッチ926)を含む。したがって、作業者は、軍手等の保護具を付けたまま操作部92を操作することができる。また、本実施形態によれば、第1操作スイッチ921~第6操作スイッチ926はそれぞれ、平面視において、対応する選択項目Tの下方に配置される。したがって、作業者は、第1操作スイッチ921~第6操作スイッチ926の各々と各選択項目Tとの関係を容易に把握することができる。その結果、作業者は、所望の選択項目Tを容易に選択することができる。
【0045】
ホーム画面510は、第2通知領域513を更に有する。第2通知領域513は、ホーム画面510の上部に配置される。第3コントローラ93は、第1コントローラ11がエラーの発生を検出すると、
図5等を参照して説明するエラーメッセージ610及び警報マーク画像620を第2通知領域513に表示させる。つまり、第3コントローラ93は、第1コントローラ11から警報情報を受信すると、エラーメッセージ610及び警報マーク画像620を第2通知領域513に表示させる。
【0046】
図4は、第1コントローラ11がエラーの発生を検出していない場合に表示部91に表示されるホーム画面510を示している。したがって、第2通知領域513にエラーメッセージ610及び警報マーク画像620は表示されていない。なお、以下の説明において、第2通知領域513を、「警報表示領域513」と記載する場合がある。
【0047】
続いて、
図1~
図5を参照して表示装置9を更に説明する。
図5は、エラーメッセージ610及び警報マーク画像620を表示している表示装置9を示す図である。
図5に示すように、第3コントローラ93は、警報情報に基づいて、警報表示領域513にエラー通知画像を表示させる。エラー通知画像は、エラーメッセージ610及び警報マーク画像620を含む。作業者は、警報表示領域513にエラー通知画像(エラーメッセージ610及び警報マーク画像620)が表示されることにより、作業機械1にエラーが発生していることを視覚で認識することができる。
【0048】
エラーメッセージ610は、エラーが発生していることを示す文字列画像である。例えば、
図5に示すように、エラーメッセージ610は、「エラー発生中」を示す文字列画像である。エラーメッセージ610は、所定のメッセージの一例である。本実施形態によれば、ホーム画面510(警報表示領域513)に、エラーが発生していることを示す文字列画像(エラーメッセージ610)が表示されるため、作業者は、作業機械1にエラーが発生していることを容易に理解することができる。
【0049】
警報マーク画像620は、エラーが発生していることを示すマーク画像である。具体的には、警報マーク画像620は、警報レベルを示す。マーク画像は、例えば、アイコン、図形、又は絵文字である。本実施形態において、警報レベルは、第1警報レベルと、第2警報レベルとを含む。第1警報レベルは、作業機械1を停止させる必要があるエラーに対して設定される。第2警報レベルは、作業機械1を停止させる必要がないエラーに対して設定される。したがって、第2警報レベルのエラーのみが発生している場合、作業者は作業機械1による作業を続行してもよい。第2警報レベルは、第1警報レベルが設定されるエラーと比べて優先度が低いエラーに設定される。
【0050】
図5は、第1警報レベルに対応する警報マーク画像620を示している。以下、第1警報レベルに対応する警報マーク画像620を、「第1警報マーク画像620a」と記載する場合がある。第3コントローラ93は、作業機械1に第1警報レベルのエラーが少なくとも1つ発生している場合に、警報表示領域513に第1警報マーク画像620aを表示させる。したがって、作業者は、ホーム画面510(警報表示領域513)に第1警報マーク画像620aが表示されることにより、作業機械1に第1警報レベルのエラーが発生していることを視覚で認識することができる。
【0051】
本実施形態において、エラー通知画像は、警報表示領域513の背景色の画像を含む。第3コントローラ93は、警報表示領域513の背景色を、警報レベルに応じて決定する。換言すると、第3コントローラ93は、警報表示領域513の背景色を、警報レベルに応じて変更する。具体的には、第1警報レベルのエラーが発生している場合、警報表示領域513の背景色は「赤色」に決定される。したがって、作業者は、警報表示領域513の背景色から、作業機械1に第1警報レベルのエラーが発生していることを視覚で認識することができる。
【0052】
なお、第1警報マーク画像620aは、標記画像621aと、図形画像622aとからなる。標記画像621aは、図形画像622aの内側に配置される。図形画像622aの輪郭及び標記画像621aは白色であり、図形画像622aの内側の色(背景色)は赤色である。本実施形態において、標記画像621aは、「STOP」を示す文字列画像である。
【0053】
続いて、
図1~
図5を参照して表示装置9を更に説明する。
図5に示すように、第3コントローラ93は、警報情報に基づいて、第1選択項目表示領域511に選択項目T2を表示させる。選択項目T2は、表示部91に表示する画面を、ホーム画面510から、
図9を参照して説明するエラー情報画面520へ遷移させる際に選択される項目ある。第1選択項目表示領域511に選択項目T2が表示されることにより、操作部92は、エラー情報画面520への遷移の指示を受け付けることが可能となる。
【0054】
詳しくは、第3コントローラ93は、第1選択項目表示領域511に選択項目T2を表示すると、第1操作スイッチ921~第6操作スイッチ926のうちの1つに、選択項目T2を選択する指示を受け付ける機能を割り当てる。本実施形態では、
図4を参照して説明した選択項目T1に代えて、選択項目T2が表示される。したがって、第6操作スイッチ926に対し、選択項目T2を選択する指示を受け付ける機能が割り当てられる。
【0055】
具体的には、第3コントローラ93は、選択項目T2として警報マーク画像620を表示させる。したがって、第3コントローラ93は、第6操作スイッチ926に対し、警報マーク画像620を選択する指示を受け付ける機能を割り当てる。以下、警報マーク画像620を選択する指示を、「警報マーク選択指示」と記載する場合がある。
図5に示す例では、警報マーク画像620は第1警報マーク画像620aである。
【0056】
このように、選択項目T2として警報マーク画像620を表示することにより、作業者に、エラー情報画面520へ遷移するための操作スイッチを、より容易に認識させることができる。また、選択項目T2として第1警報マーク画像620aを表示することにより、作業機械1に第1警報レベルのエラーが発生していることを作業者に視覚的に認識させることができる。
【0057】
続いて、
図1~
図6を参照して表示装置9を更に説明する。
図6は、エラーメッセージ610及び警報マーク画像620を表示している表示装置9を示す別の図である。詳しくは、
図6は、第2警報レベルのエラーのみが発生している場合に表示装置9に表示されるホーム画面510を示す。
【0058】
図6に示すように、第2警報レベルのエラーのみが発生している場合、第3コントローラ93は、警報表示領域513に、第2警報レベルに対応する警報マーク画像620を表示させる。以下、第2警報レベルに対応する警報マーク画像620を、「第2警報マーク画像620b」と記載する場合がある。本実施形態によれば、第2警報レベルのエラーのみが発生している場合、警報表示領域513に第2警報マーク画像620bが表示される。したがって、作業者は、ホーム画面510(警報表示領域513)に第2警報マーク画像620bが表示されることにより、作業機械1に発生しているエラーが第2警報レベルのエラーのみであることを視覚で認識することができる。
【0059】
第3コントローラ93は、第2警報レベルのエラーのみが発生している場合、警報表示領域513の背景色を「黄色」に決定する。したがって、作業者は、警報表示領域513の背景色から、作業機械1に第2警報レベルのエラーのみが発生していることを視覚で認識することができる。
【0060】
また、第3コントローラ93は、第2警報レベルのエラーのみが発生している場合、第1選択項目表示領域511に、選択項目T2として第2警報マーク画像620bを表示させる。このように、選択項目T2として第2警報マーク画像620bを表示させることにより、作業機械1に第2警報レベルのエラーのみが発生していることを作業者に視覚的に認識させることができる。
【0061】
なお、第2警報マーク画像620bは、標記画像621bと、図形画像622bとからなる。標記画像621bは、図形画像622bの内側に配置される。図形画像622bの輪郭及び標記画像621bは白色であり、図形画像622bの内側の色(背景色)は黄色である。本実施形態において、標記画像621bは、エクスクラメーション・マーク(exclamation mark)である。
【0062】
以上のように、本実施形態によれば、警報レベルに応じて、ホーム画面510(警報表示領域513及び第1選択項目表示領域511)に第1警報マーク画像620a又は第2警報マーク画像620bが表示される。したがって、作業者は、作業機械1に発生しているエラーの緊急度を容易に理解することができる。
【0063】
また、本実施形態によれば、警報レベルに応じて、警報表示領域513の背景色を変更することができる。したがって、作業者は、作業機械1に発生しているエラーの緊急性を容易に理解することができる。
【0064】
また、本実施形態によれば、第3コントローラ93は、作業機械1に複数のエラーが発生している場合、優先度がより高い警報情報に基づいて、ホーム画面510(警報表示領域513及び第1選択項目表示領域511)に警報マーク画像620を表示させる。具体的には、第1警報レベルが設定されているエラーと、第2警報レベルが設定されているエラーとが作業機械1に発生している場合、ホーム画面510(警報表示領域513及び第1選択項目表示領域511)に第1警報マーク画像620aを表示させる。したがって、作業者は、優先度(緊急性)が高いエラーが作業機械1に発生していることを容易に把握することができる。
【0065】
また、本実施形態によれば、第1選択項目表示領域511がホーム画面510の下部に配置され、警報表示領域513がホーム画面510の上部に配置される。そして、燃料残量や冷却水温、作動油温度等の作業機械1の状態量が、第1選択項目表示領域511と警報表示領域513との間に表示される。したがって、警報表示領域513にエラー通知画像(エラーメッセージ610、警報マーク画像620、及び警報表示領域513の背景色の画像)が表示されても、作業者は、燃料残量や冷却水温、作動油温度等の作業機械1の状態量を確認することができる。
【0066】
続いて、
図1~
図8を参照して表示装置9を更に説明する。
図7は、エラーメッセージ610及び警報マーク画像620を表示している表示装置9を示す別の図である。詳しくは、
図7は、ホーム画面510に撮像画像Gを表示している表示装置9を示す。撮像画像Gは、
図3を参照して説明したように、撮像装置10によって撮像された画像であり、作業機械1の周囲環境(運転席6の後方の環境)を示す。
【0067】
図7に示すように、第3コントローラ93は、ホーム画面510に撮像画像Gを重畳させる。具体的には、撮像画像Gは、第1選択項目表示領域511と警報表示領域513との間に表示されて、燃料残量ゲージ、冷却水温ゲージ、及び作動油温度ゲージのうちの一部に重畳される。
【0068】
本実施形態によれば、第1選択項目表示領域511と警報表示領域513との間に撮像画像Gが表示されるため、警報表示領域513にエラー通知画像(エラーメッセージ610、警報マーク画像620、及び警報表示領域513の背景色の画像)が表示されても、作業者は、撮像画像Gを確認することができる。
【0069】
図8は、エラーメッセージ610及び警報マーク画像620を表示している表示装置9を示す別の図である。詳しくは、
図8は、ホーム画面510に拡大撮像画像GLを表示している表示装置9を示す。
図8に示すように、第3コントローラ93は、作業者からの指示に基づき、撮像画像Gを拡大した拡大撮像画像GLを表示させることがある。
【0070】
ホーム画面510に拡大撮像画像GLを表示させる場合、第3コントローラ93は、エラー通知画像(エラーメッセージ610、警報マーク画像620、及び警報表示領域513の背景色の画像)を拡大撮像画像GLに重畳表示させる。したがって、作業者は、表示装置9が拡大撮像画像GLを表示している場合において、作業機械1にエラーが発生していることを認識することができる。
【0071】
また、撮像装置10は、作業機械1の周囲に人がいないか作業者が確認するために設けられている。したがって、撮像画像G(拡大撮像画像GL)の上部の領域は、重要ではない。本実施形態によれば、ホーム画面510の上部に警報表示領域513が配置される。したがって、警報表示領域513は拡大撮像画像GLの上部の領域に配置される。その結果、撮像画像Gにおいて重要な領域が警報表示領域513によって隠されないため、作業の安全性を確保することができる。
【0072】
続いて、
図1~
図9を参照して表示装置9を更に説明する。
図9は、エラー情報画面520を表示している表示装置9を示す図である。エラー情報画面520は第2画面の一例である。
【0073】
第3コントローラ93は、操作部92が警報マーク選択指示を受け付けると、表示部91にエラー情報画面520を表示させる。具体的には、第3コントローラ93は、
図5及び
図6を参照して説明した選択項目T2(警報マーク画像620)が選択されると、表示部91にエラー情報画面520を表示させる。つまり、第3コントローラ93は、第1選択項目表示領域511に選択項目T2(警報マーク画像620)が表示されている際に第6操作スイッチ926が押下されると、表示部91にエラー情報画面520を表示させる。エラー情報画面520は、作業機械1に発生しているエラーの内容を示す画面である。
【0074】
図9に示すように、エラー情報画面520は、第2選択項目表示領域521を有する。第2選択項目表示領域521は、各種選択項目T(T11~T14)を表示する。具体的には、第2選択項目表示領域521には、各種選択項目T(T11~T14)を示す文字画像(文字列画像)又はマークが表示される。
【0075】
第2選択項目表示領域521には、選択項目T11が表示される。選択項目T11は、ホーム画面510に戻る際に選択される項目である。表示部91がエラー情報画面520を表示している場合、第1操作スイッチ921には、選択項目T11を選択する機能が割り当てられる。つまり、第3コントローラ93は、第1操作スイッチ921に、エラー情報画面520からホーム画面510への遷移の指示を受け付ける機能を割り当てる。
【0076】
操作部92が、エラー情報画面520からホーム画面510への遷移の指示を受け付けると、第3コントローラ93は、表示部91にホーム画面510を表示させる。具体的には、作業者が第1操作スイッチ921を押下すると、第3コントローラ93は、表示部91にホーム画面510を表示させる。なお、以下の説明において、エラー情報画面520からホーム画面510への遷移を、「ホーム画面510への遷移」と記載する場合がある。
【0077】
詳しくは、操作部92がホーム画面510への遷移の指示を受け付けると、第3コントローラ93は、
図5~
図8を参照して説明したホーム画面510のいずれかを表示部91に表示させる。したがって、第3コントローラ93は、表示部91に表示する画面をエラー情報画面520からホーム画面510へ戻す際に、第1選択項目表示領域511に選択項目T2(警報マーク画像620)を表示させる。この結果、作業者は、表示部91に表示する画面をエラー情報画面520からホーム画面510へ戻した後に、再度、エラー情報画面520を表示部91に表示させることができる。
【0078】
続いて、
図1~
図9を参照して表示装置9について更に説明する。
図9に示すように、第3コントローラ93は、警報情報に基づいて、エラー情報700をエラー情報画面520に表示させる。エラー情報700は、作業機械1に発生しているエラーの内容を示す。したがって、作業者は、作業機械1に発生しているエラーの内容を容易に認識することができる。具体的には、エラー情報700は、エラーコード701と、エラー名702と、警報マーク画像620とを示す。第3コントローラ93は、エラー情報画面520に、エラーコード701と、エラー名702と、警報マーク画像620とを関連づけて表示させる。
【0079】
したがって、本実施形態によれば、作業機械1に発生しているエラーの内容を作業者に容易に認識させることができる。また、作業機械1に発生しているエラーの警報レベルを作業者に容易に認識させることができる。
【0080】
第3コントローラ93は、作業機械1に複数のエラーが発生している場合、エラー情報画面520に、エラー情報700を一覧で表示させる。したがって、作業者は、複数のエラーのそれぞれの内容を容易に認識することができる。
【0081】
図9は、エラー情報画面520に5つのエラー情報700が表示されている例を示している。具体的には、エラー情報画面520に、第1エラー情報710~第5エラー情報750が表示されている。詳しくは、エラー情報画面520は、第1エラー情報表示領域522~第5エラー情報表示領域526を有する。第1エラー情報表示領域522~第5エラー情報表示領域526は、第2選択項目表示領域521の上方に配設される。第1エラー情報表示領域522~第5エラー情報表示領域526は、第2選択項目表示領域521に向かってこの順に並ぶ。第3コントローラ93は、第1エラー情報710~第5エラー情報750をそれぞれ、第1エラー情報表示領域522~第5エラー情報表示領域526に表示させる。
【0082】
図9に示す例では、第1エラー情報710及び第2エラー情報720は、第1警報レベルを示し、第3エラー情報730~第5エラー情報750は、第2警報レベルを示す。
図9に示すように、第3コントローラ93は、複数のエラー情報700を警報レベルごとに纏めて表示させる。したがって、本実施形態によれば、作業機械1に発生しているエラーの警報レベルを作業者に容易に認識させることができる。なお、第3コントローラ93は、警報レベルが同一の複数のエラー情報700を、エラーの発生順に並べる。
図9に示す例では、第1エラー情報710及び第2エラー情報720は、エラーの発生順に並んでいる。第3エラー情報730~第5エラー情報750も同様に、エラーの発生順に並んでいる。
【0083】
また、
図9に示すように、第3コントローラ93は、第1警報レベルを示すエラー情報700を、第2警報レベルを示すエラー情報700の上段に表示させる。すなわち、第3コントローラ93は、警報レベルが高いエラー情報700を、警報レベルが低いエラー情報700よりも上段に表示させる。このように、第3コントローラ93は、複数のエラー情報700を、警報レベルが高いエラー情報700から降順で表示させる。したがって、本実施形態によれば、作業機械1に発生しているエラーの警報レベルを作業者に容易に認識させることができる。
【0084】
更に、第3コントローラ93は、第1エラー情報表示領域522~第5エラー情報表示領域526の背景色を、第1エラー情報表示領域522~第5エラー情報表示領域526に表示させるエラー情報700が示す警報レベルに基づいて決定する。例えば、第3コントローラ93は、第1警報レベルを示すエラー情報700を表示する領域の背景色を赤色に決定し、第2警報レベルを示すエラー情報700を表示する領域の背景色を黄色に決定する。
図9に示す例では、第1エラー情報表示領域522及び第2エラー情報表示領域523の背景色は赤色となり、第3エラー情報表示領域524~第5エラー情報表示領域526の背景色は黄色となる。
【0085】
このように、第1エラー情報表示領域522~第5エラー情報表示領域526の背景色を、第1エラー情報表示領域522~第5エラー情報表示領域526に表示させるエラー情報700が示す警報レベルに応じて変更することにより、作業機械1に発生しているエラーの警報レベルを作業者に容易に認識させることができる。第1エラー情報表示領域522~第5エラー情報表示領域526は、区画領域の一例である。
【0086】
続いて、
図1~
図9を参照して表示装置9について更に説明する。
図9に示すように、第3コントローラ93は、エラー情報画面520にカーソル705を表示させる。カーソル705は、エラー情報700を指定する。
図9に示す例では、カーソル705によって第1エラー情報710が指定されている。
【0087】
また、
図9に示すように、第2選択項目表示領域521には、選択項目T12~選択項目T14が更に表示される。選択項目T12は、カーソル705を下方向に移動させる際に選択される項目である。選択項目T13は、カーソル705を上方向に移動させる際に選択される項目である。選択項目T14は、
図8を参照して説明するエラー情報詳細画面530を表示させる際に選択される項目である。
【0088】
表示部91がエラー情報画面520を表示している場合、第3操作スイッチ923には、選択項目T12を選択する指示を受け付ける機能が割り当てられる。したがって、作業者が第3操作スイッチ923を押下すると、第3コントローラ93は、カーソル705を一段下の位置へ移動させる。
【0089】
表示部91がエラー情報画面520を表示している場合、第4操作スイッチ924には、選択項目T13を選択する指示を受け付ける機能が割り当てられる。したがって、作業者が第4操作スイッチ924を押下すると、第3コントローラ93は、カーソル705を一段上の位置へ移動させる。
【0090】
表示部91がエラー情報画面520を表示している場合、第6操作スイッチ926には、選択項目T14を選択する指示を受け付ける機能が割り当てられる。したがって、作業者が第6操作スイッチ926を押下すると、第3コントローラ93は、表示部91に表示する画面を、エラー情報画面520から、
図8を参照して説明するエラー情報詳細画面530へ遷移させる。詳しくは、第3コントローラ93は、第6操作スイッチ926が押下されると、カーソル705によって指定されているエラー情報700の詳細を表示する画面を表示部91に表示させる。
【0091】
続いて、
図1~
図10を参照して表示装置9を更に説明する。
図10は、エラー情報詳細画面530を表示している表示装置9を示す図である。
図10に示すように、第3コントローラ93は、警報情報に基づいて、表示部91にエラー情報詳細画面530を表示させる。
【0092】
エラー情報詳細画面530は、警報マーク画像620と、エラーコード701と、エラー名702と、詳細情報703とを表示する。詳細情報703は、エラーに対する対処方法を示す。
【0093】
エラー情報詳細画面530は、第3選択項目表示領域531を有する。本実施形態において、第3選択項目表示領域531には、選択項目T21が表示される。選択項目T21は、エラー情報画面520に戻る際に選択される項目である。
【0094】
表示部91がエラー情報詳細画面530を表示している場合、第1操作スイッチ921には、選択項目T21を選択する指示を受け付ける機能が割り当てられる。したがって、作業者が第1操作スイッチ921を押下すると、第3コントローラ93は、表示部91にエラー情報画面520を表示させる。
【0095】
以上、
図1~
図10を参照して説明したように、本実施形態によれば、作業者は、煩雑な操作を行うことなくエラーの内容を確認することができる。具体的には、本実施形態によれば、作業機械1にエラーが発生すると、第3コントローラ93は、ホーム画面510の第1選択項目表示領域511に選択項目T2(警報マーク画像620)を表示させる。選択項目T2は、表示部91が表示する画面をホーム画面510からエラー情報画面520へ遷移させる項目である。また、第3コントローラ93は、第1選択項目表示領域511に選択項目T2を表示させると、操作部92に対し、選択項目T2を選択する指示を受け付ける機能を割り当てる。具体的には、平面視において選択項目T2の下方に位置する操作スイッチに、選択項目T2を選択する指示を受け付ける機能を割り当てる。したがって、作業機械1にエラーが発生した場合、作業者は、操作部92を1回操作するだけで、表示部91にエラー情報画面520を表示させることができる。よって、作業者は、煩雑な操作を行うことなくエラーの内容を確認することができる。
【0096】
なお、本実施形態では、エラーメッセージ610として、「エラー発生中」を示す文字列画像を例示したが、エラーメッセージ610は、「エラー発生中」に限定されない。以下、
図11(a)及び
図11(b)を参照して、エラーメッセージ610の他例を説明する。
【0097】
図11(a)はエラーメッセージ610の他例1を示す図である。
図11(b)はエラーメッセージ610の他例2を示す図である。
図11(a)に示すように、エラーメッセージ610は、「フィルタ再生」を示す文字列画像であってもよい。また、
図11(b)に示すように、エラーメッセージ610は、「オーバーロード」を示す文字列画像であってもよい。
【0098】
「フィルタ再生」は、DPF(Diesel Particulate filter:ディーゼル微粒子捕集フィルタ)を再生させる必要があることを作業者に伝えるメッセージである。具体的には、作業機械1は、DPF、及び差圧センサを更に備える。DPFは、エンジン12から排気される排気ガスからディーゼル微粒子を捕集する微粒子除去フィルタである。差圧センサは、DPF前後の排気圧の差圧を測定する。第1コントローラ11は、差圧センサの測定値に基づいて、DPFを再生させる処理を行う必要があるか否かを判定する。DPF再生処理は、DPFに溜まった煤(ディーゼル微粒子)を燃焼させる処理である。
【0099】
「オーバーロード」は、ブーム3に作用している負荷が過負荷であることを作業者に伝えるメッセージである。具体的には、作業機械1は、ブーム用アクチュエータ30へ供給される作動油の圧力、又はブーム用アクチュエータ30から排出される作動油の圧力を測定する圧力センサを更に備える。第1コントローラ11は、圧力センサの測定値に基づいて、ブーム3に作用している負荷が過負荷であるか否かを判定する。
【0100】
以上、図面(
図1~
図11(b))を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、又は、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
【0101】
図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0102】
例えば、
図1~
図11(b)を参照して説明した実施形態において、作業機械1はバックホーであったが、作業機械1はバックホーに限定されない。作業機械1は、表示装置を備える機械であればよい。
【0103】
また、
図1~
図11(b)を参照して説明した実施形態において、操作部92は複数の操作スイッチ(第1操作スイッチ921~第6操作スイッチ926)を含んだが、操作部92は複数の操作スイッチに限定されない。例えば、操作部92は、タッチセンサーを含んでもよい。タッチセンサーは、表示部91の表示面に重畳されてもよい。あるいは、操作部92は、ジョグダイアルを含んでもよい。
【0104】
また、
図1~
図11(b)を参照して説明した実施形態では、第1コントローラ11がエラーを検出して警報情報を作成したが、第2コントローラ13がエラーを検出して警報情報を作成してもよいし、第3コントローラ93がエラーを検出して警報情報を作成してもよい。
【0105】
また、
図1~
図11(b)を参照して説明した実施形態において、作業機械1は1台の撮像装置10を備えたが、作業機械1は複数台の撮像装置10を備えてもよい。具体的には、作業機械1は、運転席6の後方を撮像する撮像装置に加えて、運転席6の左後方を撮像する撮像装置と、運転席6の右後方を撮像する撮像装置とのうちの少なくとも一方を備え得る。
【0106】
また、
図1~
図11(b)を参照して説明した実施形態において、ホーム画面510は警報表示領域513を有したが、警報表示領域513は省略されてもよい。
【0107】
また、
図1~
図11(b)を参照して説明した実施形態では、第3コントローラ93は、第1選択項目表示領域511に表示されている選択項目Tのうちの1つを選択項目T2に変更したが、
図12に示すように、第1選択項目表示領域511に、選択項目T2を表示するための特定領域514を設けてもよい。
【0108】
以下、
図12を参照して本実施形態の表示装置9の変形例を説明する。
図12は、本実施形態の表示装置9の変形例を示す図である。詳しくは、
図12は、第1コントローラ11から第3コントローラ93へ警報情報が送信される前に表示装置9が表示するホーム画面510の変形例を示す。
【0109】
図12に示すホーム画面510は、第1選択項目表示領域511に特定領域514を有する。第1コントローラ11がエラーの発生を検出していない場合、特定領域514に選択項目Tは表示されない。第3コントローラ93は、第1コントローラ11から警報情報を受信すると、特定領域514に選択項目T2を表示させる。
【産業上の利用可能性】
【0110】
本発明は、表示装置及び作業機械に有用である。
【符号の説明】
【0111】
1 :作業機械
9 :表示装置
91 :表示部
92 :操作部
93 :第3コントローラ
510 :ホーム画面
511 :第1選択項目表示領域
513 :第2通知領域(警報表示領域)
520 :エラー情報画面
522 :第1エラー情報表示領域
523 :第2エラー情報表示領域
524 :第3エラー情報表示領域
525 :第4エラー情報表示領域
526 :第5エラー情報表示領域
610 :エラーメッセージ
620 :警報マーク画像
620a :第1警報マーク画像
620b :第2警報マーク画像
700 :エラー情報
921 :第1操作スイッチ
922 :第2操作スイッチ
923 :第3操作スイッチ
924 :第4操作スイッチ
925 :第5操作スイッチ
926 :第6操作スイッチ
T :選択項目
T2 :選択項目