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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-08
(45)【発行日】2023-12-18
(54)【発明の名称】作業車両
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/26 20060101AFI20231211BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20231211BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20231211BHJP
【FI】
E02F9/26 B
G06T7/00 650B
H04N7/18 J
H04N7/18 V
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020171621
(22)【出願日】2020-10-12
(65)【公開番号】P2022063381
(43)【公開日】2022-04-22
【審査請求日】2023-02-20
(73)【特許権者】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】段口 将志
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 頌梧
【審査官】柿原 巧弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-046277(JP,A)
【文献】特開2020-012323(JP,A)
【文献】特開2014-204132(JP,A)
【文献】特開2013-146029(JP,A)
【文献】特開2010-198519(JP,A)
【文献】特開2016-118912(JP,A)
【文献】特開2017-030688(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/26
G06T 7/00
H04N 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業車両の周囲の画像を取得するとともに、前記作業車両の周囲に障害物が存在するか否かを検出することにより、前記作業車両の周囲を監視する監視部と、
前記監視部によって取得された前記画像を表示する表示部と、を備え、
前記表示部は、
前記画像を表示する画像表示領域と、
前記監視部が前記障害物の存在を検出した場合に、前記障害物の存在を示す報知情報を表示する報知情報表示領域と、を有し、
前記表示部において、前記報知情報表示領域は、前記画像表示領域の外側に位置し、
前記報知情報は、前記画像表示領域の縁部に沿って帯状に表示される帯状情報と、前記画像に映り込んだ前記障害物の、前記作業車両を基準とする方向を示す方向情報と、を含み、
前記表示部は、前記帯状情報と前記方向情報とを別々に表示する、作業車両。
【請求項2】
前記表示部において、前記報知情報表示領域は、前記画像表示領域と隣り合って位置する、請求項1に記載の作業車両。
【請求項3】
前記表示部は、前記監視部が前記障害物の存在を検出した場合に、前記報知情報表示領域において、前記画像に映り込んだ前記障害物の、前記作業車両を基準とする方向に対応する位置に、前記報知情報を表示する、請求項1または2に記載の作業車両。
【請求項4】
前記監視部は、前記作業車両の周囲を、前記作業車両からの距離に応じて区分けされる複数の監視区分で監視し、
前記表示部は、前記監視部が前記障害物の存在を検出した場合に、前記障害物が存在する監視区分に応じた色で前記報知情報を表示する、請求項1から3のいずれかに記載の作業車両。
【請求項5】
前記監視部は、
前記画像を取得する撮像部と、
前記撮像部によって取得された前記画像に対する画像認識処理により、前記作業車両の周囲に前記障害物が存在するか否かを検出する画像処理部と、を有する、請求項1から4のいずれかに記載の作業車両。
【請求項6】
前記画像処理部は、前記画像認識処理により、前記障害物の種類をさらに検出し、
前記報知情報は、前記画像処理部によって検出される前記障害物の種類を示す種別情報を含む、請求項5に記載の作業車両。
【請求項7】
前記撮像部は、前記作業車両の周囲を撮影する複数のカメラを含み、
前記監視部は、
前記複数のカメラによって取得された複数の画像から、画像処理によって俯瞰画像を生成する俯瞰画像生成部と、を有し、
前記表示部は、前記画像表示領域において、前記作業車両を示す車両画像とともに、前記俯瞰画像を表示する、請求項5または6に記載の作業車両。
【請求項8】
作業車両の周囲の画像を取得するとともに、前記作業車両の周囲に障害物が存在するか否かを検出することにより、前記作業車両の周囲を監視する監視部と、
前記監視部によって取得された前記画像を表示する表示部と、を備え、
前記表示部は、
前記画像を表示する画像表示領域と、
前記監視部が前記障害物の存在を検出した場合に、前記障害物の存在を示す報知情報を表示する報知情報表示領域と、を有し、
前記表示部において、前記報知情報表示領域は、前記画像表示領域の外側に位置し、
前記監視部は、
前記画像を取得する撮像部と、
前記撮像部によって取得された前記画像に対する画像認識処理により、前記作業車両の周囲に前記障害物が存在するか否かを検出する画像処理部と、を有し、
前記画像処理部は、前記画像認識処理により、前記障害物の種類をさらに検出し、
前記報知情報は、前記画像処理部によって検出される前記障害物の種類を示す種別情報を含む、作業車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ショベルなどの作業車両の周囲を監視する監視システムが種々提案されている。例えば、特許文献1では、ショベルの周囲をカメラで撮影し、取得した画像を表示部に表示するとともに、上記画像中に含まれる人の領域を枠線で囲んで強調表示するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-101420
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、特許文献1のように、撮影した画像と枠線とを重ねて表示部に表示する構成では、複数の情報が重なって表示されるため、見づらいことに加え、画像に映る人が画像全体に比べて小さい場合に、画像中の人を囲む枠線が画像全体に比べて小さくなる。このため、作業車両のオペレータ(運転手)が表示部を見て作業車両の周囲に障害物が存在することを直感的に察知しにくい。その結果、オペレータが作業車両と障害物との衝突などの危険を察知しづらいという問題がある。
【0005】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、表示部を見る作業車両のオペレータに、作業車両の周囲に障害物が存在することを直感的に容易に察知させることができ、これによって作業車両と障害物との衝突などの危険をオペレータに容易に察知させることができる作業車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面に係る作業車両は、作業車両の周囲の画像を取得するとともに、前記作業車両の周囲に障害物が存在するか否かを検出することにより、前記作業車両の周囲を監視する監視部と、前記監視部によって取得された前記画像を表示する表示部と、を備え、前記表示部は、前記画像を表示する画像表示領域と、前記監視部が前記障害物の存在を検出した場合に、前記障害物の存在を示す報知情報を表示する報知情報表示領域と、を有し、前記表示部において、前記報知情報表示領域は、前記画像表示領域の外側に位置する。
【発明の効果】
【0007】
上記の構成によれば、表示部において、報知情報表示領域が画像表示領域の外側に位置するため、画像表示領域の外側で、障害物の存在を示す報知情報を明確にかつ大きく表示することができる。これにより、表示部を見る作業車両のオペレータに、作業車両の周囲に障害物が存在することを直感的に容易に察知させることができ、作業車両と障害物との衝突などの危険をオペレータに容易に察知させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の一形態に係る作業車両の一例である油圧ショベルの概略の構成を示す側面図である。
図2】上記油圧ショベルの主要部の構成を示す説明図である。
図3】上記油圧ショベルが有する表示部の表示画面における各表示領域の一例を示す説明図である。
図4】上記表示部の表示例を示す説明図である。
図5】上記表示部の表示画面における各表示領域の他の例を示す説明図である。
図6】上記表示部の他の表示例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0010】
〔1.作業車両〕
図1は、本実施形態の作業車両の一例である油圧ショベル1の概略の構成を示す側面図である。油圧ショベル1は、下部走行体2と、作業機3と、上部旋回体4と、を備える。
【0011】
ここで、図1において、方向を以下のように定義する。まず、下部走行体2が直進する方向を前後方向とし、そのうちの一方側を「前」とし、他方側を「後」とする。図1では、例として、走行モータ22に対してブレード23側を「前」として示す。また、前後方向に垂直な横方向を左右方向とする。このとき、操縦席41aに座ったオペレータ(操作者)から見て左側を「左」とし、右側を「右」とする。さらに、前後方向および左右方向に垂直な重力方向を上下方向とし、重力方向の上流側を「上」とし、下流側を「下」とする。
【0012】
下部走行体2は、エンジン40からの動力を受けて駆動し、油圧ショベル1を走行させる。下部走行体2は、左右一対のクローラ21と、左右一対の走行モータ22と、を備える。各走行モータ22は、油圧モータである。左右の走行モータ22が、左右のクローラ21をそれぞれ駆動することにより、油圧ショベル1を前後進させることができる。下部走行体2には、整地作業を行うためのブレード23と、ブレードシリンダ23aとが設けられる。ブレードシリンダ23aは、ブレード23を上下方向に回動させる油圧シリンダである。
【0013】
作業機3は、エンジン40からの動力を受けて駆動し、土砂等を掘り取る掘削作業を行う。作業機3は、ブーム31、アーム32、およびバケット33を備える。ブーム31、アーム32、およびバケット33を独立して駆動することにより、掘削作業を行うことができる。
【0014】
ブーム31は、ブームシリンダ31aによって回動される。ブームシリンダ31aは、基端部が上部旋回体4の前部に支持され、伸縮自在に可動する。アーム32は、アームシリンダ32aによって回動される。アームシリンダ32aは、基端部がブーム31の先端部に支持され、伸縮自在に可動する。バケット33は、バケットシリンダ33aによって回動される。バケットシリンダ33aは、基端部がアーム32の先端部に支持され、伸縮自在に可動する。ブームシリンダ31a、アームシリンダ32a、およびバケットシリンダ33aは、油圧シリンダによって構成される。
【0015】
バケット33は、作業機3の先端に設けられ、掘削作業を行うためのツメを備えた容器状の部材である。バケット33は、アーム32の先端にピン34を介して回動可能に取り付けられる。さらに、バケット33は、リンク機構35を介してバケットシリンダ33aと連結される。
【0016】
アーム32の先端部には、クレーン作業用のフック36が取り付けられている。フック36は、クレーン作業を行う鉤状の部材であり、リンク機構35に回動可能に設けられる。ここで、クレーン作業とは、吊り下げ対象となる対象物を吊り下げて昇降させる吊り作業を言う。フック36は、リンク機構35の軸を回動支点として回動可能に支持されてお
り、バケット33から突出させた展開状態(図1参照)と、バケット33側に格納された格納状態(不図示)との間で姿勢変更することができる。例えば、バケット33による掘削作業を行う場合には、フック36を格納状態にする。一方、フック36によるクレーン作業を行う場合には、フック36を展開状態にする。
【0017】
上部旋回体4は、下部走行体2に対して旋回ベアリング(不図示)を介して旋回可能に構成される。上部旋回体4には、操縦部41、旋回台42、旋回モータ43、機関室44等が配置される。上部旋回体4は、油圧モータである旋回モータ43の駆動により、旋回ベアリングを介して旋回する。上部旋回体4の後部には、各部に動力を提供するエンジン40のほか、複数の油圧ポンプP0(図2参照)が配置されている。
【0018】
各油圧ポンプP0は、油圧モータ(例えば左右の走行モータ22、旋回モータ43)、および油圧シリンダ(例えばブレードシリンダ23a、ブームシリンダ31a、アームシリンダ32a、バケットシリンダ33a)に作業油(圧油)を供給する。任意の油圧ポンプP0から作動油が供給されて駆動される油圧モータおよび油圧シリンダを、まとめて油圧アクチュエータAC(図2参照)と呼ぶ。
【0019】
オペレータが乗車する操縦部41には、操縦席41aが配置される。操縦席41aの周囲(特に前方、左右)には、操作部41bが配置される。
【0020】
操作部41bは、油圧アクチュエータACを駆動するための操作レバー、スイッチ、ボタン等で構成される。オペレータが操縦席41aに着座して操作部41bを操作することにより、油圧アクチュエータACが駆動される。これにより、下部走行体2の走行、ブレード23による整地作業、作業機3による掘削作業、クレーン作業、上部旋回体4の旋回、等を行うことができる。
【0021】
〔2.油圧ショベルの主要部の構成〕
図2は、油圧ショベル1の主要部の構成を模式的に示している。油圧ショベル1は、監視部50と、制御部60と、モニタ装置70と、回転灯81と、発光部82と、発報部83と、をさらに備えている。
【0022】
(2-1.監視部)
監視部50は、油圧ショベル1の周囲の障害物の有無を検出することによって周囲を監視する。なお、上記の障害物には、人、物、動物などの監視対象物が含まれる。つまり、油圧ショベル1は、油圧ショベル1の周囲を監視する監視部50を備える。本実施形態では、監視部50は、油圧ショベル1の周囲の画像を取得するとともに、油圧ショベル1の周囲に障害物が存在するか否かを検出することにより、油圧ショベル1の周囲を監視する。より具体的に説明すると、監視部50は以下の構成を有する。
【0023】
監視部50は、撮像部51と、画像処理部52と、俯瞰画像生成部53と、を有する。撮像部51は、油圧ショベル1の右方、左方、後方をそれぞれ撮影して画像を取得する右カメラ51a、左カメラ51b、後方カメラ51cを含む。つまり、監視部50は、画像を取得する撮像部51を有する。また、撮像部51は、油圧ショベル1の周囲を撮影する複数のカメラ(右カメラ51a、左カメラ51b、後方カメラ51c)を含む。なお、撮像部51が撮影によって取得する画像は、例えば動画であるが、所定のフレーム周期での撮影によって取得される静止画であってもよい。
【0024】
画像処理部52は、撮像部51で取得された画像(例えば右側方を撮影した画像)を入力として画像認識処理を行うことにより、上記画像に含まれる物体が障害物であるか否か、および障害物の種類(人/物/動物)を検知し、監視領域への侵入物の検知を行う。す
なわち、監視部50は、撮像部51によって取得された画像に対する画像認識処理により、油圧ショベル1の周囲に障害物が存在するか否かを検出する画像処理部52を有する。また、画像処理部52は、上記画像認識処理により、障害物の種類をさらに検出する。
【0025】
俯瞰画像生成部53は、撮像部51の複数のカメラ(右カメラ51a、左カメラ51b、後方カメラ51c)で取得された複数の画像から、画像処理により、油圧ショベル1を中心とする俯瞰画像(鳥瞰画像)を生成する。すなわち、監視部50は、複数のカメラによって取得された複数の画像から、画像処理によって俯瞰画像を生成する俯瞰画像生成部53を有する。
【0026】
上記した画像処理部52および俯瞰画像生成部53は、例えばCPU(Central Processing Unit)と呼ばれる中央演算処理装置、またはGPU(Graphics Processing Unit)
などの演算装置によって構成される。
【0027】
なお、監視部50において、所要の範囲内で障害物を検出できる限り、カメラの個数や設置箇所、設置方法は特に限定されない。また、カメラの代わりに障害物センサを用いて障害物を検知する構成であってもよい。障害物センサとしては、障害物の距離情報を取得可能な公知の測距装置を用いることができる。例えば、超音波を用いた超音波レーダ、ミリ波帯の電波を用いたミリ波レーダ、レーザー照射に対する散乱光を測定して距離を求めるライダー(LIDER)、複数台のカメラ機能を一体に備え、撮影画像から対象物までの距離を測定するステレオカメラなどを、障害物センサとして用いることができる。また、障害物センサを用いた場合、光を照射する際の発光/受光タイミングの位相差情報に基づいて、障害物の位置情報を取得することができ、受光時の光の強度情報に基づいて、障害物の有無を判定することができる。
【0028】
また、監視部50は、油圧ショベル1の周囲を、油圧ショベル1からの距離に応じて区分けされる複数の監視区分で監視する。例えば、画像処理部52は、上記画像に基づいて障害物を検知するとともに、油圧ショベル1からの障害物の距離を画像処理によって求めることができる。油圧ショベル1の周囲の監視範囲を、油圧ショベル1を中心とする半径2m未満の監視区分D1と、半径2m以上3m以内の監視区分D2とに区分けすると、画像処理部52は、油圧ショベル1からの障害物の距離に基づき、検知した障害物が監視区分D1およびD2のどちらに属するかを求めることができる。すなわち、監視部50は、複数の監視区分D1およびD2において障害物が存在するか否かを監視することができる。なお、監視部50は、油圧ショベル1からの障害物の距離を、上記した障害物センサによって求め、検知した障害物が監視区分D1およびD2のどちらに属するかを判断してもよい。
【0029】
(2-2.制御部)
制御部60は、油圧ショベル1の各部の動作を制御する。このような制御部60は、ECU(Electronic Control Unit)と呼ばれる電子制御ユニットで構成される。なお、制
御部60には、記憶部が含まれていてもよい。記憶部は、制御部60を動作させるためのプログラムや各種の情報を記憶する。このような記憶部としては、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、不揮発性メモリ等を用いることができる。
【0030】
(2-3.モニタ装置)
モニタ装置70は、操縦席41aの近傍(例えば斜め前方)に配置され、各種の情報を表示して、操縦席41aに着座したオペレータに必要な情報を提供する。このモニタ装置70は、表示部71と、入力部72と、を有する。なお、モニタ装置70自体が内部にECU(モニタECU)を備え、モニタECUによってモニタ装置70内の各部を制御する構成であっても構わない。
【0031】
表示部71は、例えば液晶表示装置で構成され、各種の情報を表示する。例えば、表示部71は、監視部50によって取得された画像を表示する。すなわち、本実施形態の油圧ショベル1は、監視部50によって取得された画像を表示する表示部71を備える。また、表示部71は、監視部50が油圧ショベル1の周囲に障害物の存在を検出した場合に、障害物の存在を示す報知情報も表示する。なお、表示部71の表示画面の詳細については後述する。
【0032】
入力部72は、各種の情報を設定、入力するためにオペレータによって操作される。この入力部72は、例えば表示部71に重ねて配置されるタッチパネル入力装置で構成される。なお、入力部72は、機械式の入力ボタンで構成されてもよいし、ジョグダイヤルで構成されてもよい。また、オペレータが入力部72を操作する(例えば所定の位置を押圧する)ことにより、表示部71の表示画面を切り替える(例えば図4に示す画面と図6に示す画面とで切り替える)こともできる。
【0033】
(2-4.回転灯、発光部、発報部)
図2で示す回転灯81は、監視部50が障害物を検知したときに回転するランプで構成される。発光部82は、例えば発光ダイオード(LED)で構成され、監視部50が障害物を検知したときに点灯または点滅する。発報部83は、監視部50が障害物を検知したときに音を出力するブザーで構成される。なお、発報部83は、監視部50が障害物を検知したときに音声(電子音)を出力する音声出力部で構成されてもよい。回転灯82のランプの回転、発光部82の点灯(または点滅)、発報部63によるブザー音または音声の出力により、オペレータは監視部50が障害物を検知したことを認識することができる。
【0034】
以上のように、モニタ装置70の表示部71、回転灯81、発光部82、および発報部83は、監視部50が障害物を検知したときに、アイコン等の表示、ランプの回転、発光、音の出力によって警報を出力する。このことから、表示部71、回転灯81、発光部82、および発報部83は、監視部50の監視結果に基づいて、警報を出力する警報装置90を構成すると言える。つまり、本実施形態の油圧ショベル1は、監視部50の監視結果に基づいて、警報を出力する警報装置90を備える。なお、警報装置90は、表示部71、回転灯81、発光部82、および発報部83の全てを備える必要はなく、少なくともいずれかを備えて構成されればよい。
【0035】
〔3.油圧回路について〕
次に、油圧ショベル1の油圧回路について、図1および図2に基づいて説明する。油圧ショベル1は、複数の油圧アクチュエータACと、複数の油圧アクチュエータACに圧油を圧送する油圧ポンプP0と、パイロットポンプPPと、を備える。なお、図2では、便宜的に、1つの油圧アクチュエータACに対応する油圧回路を示しているが、他の油圧アクチュエータACについても同様の油圧回路が構成されている。
【0036】
複数の油圧アクチュエータACは、下部走行体2を駆動させる走行用油圧アクチュエータである左右の走行モータ22、ブレード23を上下回動させる油圧アクチュエータであるブレードシリンダ23a、上部旋回体3を駆動させる旋回用油圧アクチュエータである旋回モータ43、作業機3を駆動させる作業用油圧アクチュエータであるブームシリンダ31a、アームシリンダ32a、バケットシリンダ33aを含む。ブレードシリンダ23a、ブームシリンダ31a、アームシリンダ32a、バケットシリンダ33aをまとめて、油圧シリンダCYと呼ぶ。
【0037】
なお、油圧ショベル1は、上部旋回体4に対して作業機3(ブーム31)を左右にスイングさせる、所謂ブームスイング機能を有して構成されてもよい。油圧ショベル1がブー
ムスイング機能を有する場合、油圧シリンダCYには、ブーム31をスイングさせる油圧アクチュエータであるスイングシリンダも含まれる。一般に、ブームスイング機能は、狭隘な場所での施工に供されるミニショベル(小型油圧ショベル)に装備される。
【0038】
複数の油圧ポンプP0は、可変容量型ポンプと、固定容量型ポンプと、を含み、エンジン40によって駆動される。可変容量型ポンプは、左右の走行モータ22、ブームシリンダ31a、アームシリンダ32aおよびバケットシリンダ33aに圧油を圧送する。固定容量型ポンプは、ブレードシリンダ23a、旋回モータ43およびスイングシリンダ(図示せず)に圧油を圧送する。
【0039】
複数のアクチュエータACには、それぞれ対応する方向切換弁CVが設けられている。この方向切換弁CVは、油圧ポンプP0(可変容量型ポンプまたは固定容量型ポンプ)から圧送された圧油の方向および流量を切り換え可能なパイロット式の方向切換弁であり、コントロールバルブとも呼ばれる。本実施形態の方向切換弁CVには、左右の走行モータ22に対応する方向切換弁、ブームシリンダ31aに対応する方向切換弁、アームシリンダ32aに対応する方向切換弁、バケットシリンダ33aに対応する方向切換弁、ブレードシリンダ23aに対応する方向切換弁、旋回モータ43に対応する方向切換弁、およびスイングシリンダに対応する方向切換弁が含まれる。
【0040】
パイロットポンプPPは、方向切換弁CVに対する入力指令となるパイロット油を吐出する。エンジン40によって駆動されるパイロットポンプPPは、圧油を吐出することにより、パイロット油路内にパイロット圧を発生させる。油圧ショベル1では、パイロットポンプPPから方向切換弁CVの各々に至るパイロット油路が設けられる。
【0041】
操作部41bは、方向切換弁CVに供給される圧油の向きおよび圧力を切り換えるためのリモコン弁RVを有する。リモコン弁RVには、パイロットポンプPPから吐出された圧油が供給される。リモコン弁RVは、操作部41bの操作方向および操作量に応じてパイロット圧を生成する。操作部41bは、例えば油圧ショベル1を走行させるための走行レバーおよび作業機3等を操縦するための操縦レバーなどを含む。
【0042】
パイロットポンプPPと各リモコン弁RVとの間の油路には、電磁弁SVが設けられている。電磁弁SVは、制御部60からの制御指令に応じて、パイロットポンプPPによって発生するパイロット圧を調整する。パイロット圧を調整することにより、例えば、複数の油圧アクチュエータACの駆動を一斉に停止することができるとともに、複数の油圧アクチュエータACの駆動速度を一律に制御することができる。
【0043】
〔4.表示部の表示画面の詳細について〕
次に、上記した表示部71の表示画面の詳細について説明する。図3は、表示部71の表示画面における各表示領域の一例を示す説明図である。表示部71は、画像表示領域R1と、報知情報表示領域R2と、を有する。なお、表示部71の画像表示領域R1および報知情報表示領域R2における情報の表示は、制御部60によって制御される。
【0044】
画像表示領域R1は、監視部50によって取得された画像を表示する領域である。なお、「監視部50によって取得された画像」とは、例えば、監視部50の俯瞰画像生成部53によって生成された俯瞰画像Bv(図4参照)を指す。報知情報表示領域R2は、監視部50が障害物の存在を検出した場合に、障害物の存在を示す報知情報W(図4参照)を表示する領域である。
【0045】
すなわち、表示部71は、監視部50によって取得された画像を表示する画像表示領域R1と、監視部50が障害物の存在を検出した場合に、障害物の存在を示す報知情報Wを
表示する報知情報表示領域R2と、を有する。
【0046】
本実施形態では、表示部71において、報知情報表示領域R2は、画像表示領域R1の外側に位置する。また、表示部71において、報知情報表示領域R2は、画像表示領域R1と隣り合って位置する。
【0047】
図4は、表示部71の画像表示領域R1に俯瞰画像Bvを表示し、報知情報表示領域R2に報知情報Wを表示した状態を示している。画像表示領域R1に表示される俯瞰画像Bvには、画像中に障害物として映り込んだ人の画像T1~T3が含まれている。また、画像表示領域R1には、油圧ショベル1を示す車両画像Sも表示されている。このように、表示部71は、画像表示領域R1において、油圧ショベル1を示す車両画像Sとともに、俯瞰画像Bvを表示する。
【0048】
報知情報表示領域R2に表示される報知情報Wには、帯状情報Pと、方向情報Aと、種別情報Mと、が含まれる。
【0049】
帯状情報Pは、画像表示領域R1の縁部R1a(図3参照)に沿って帯状に表示される情報である。図4では、画像表示領域R1に表示された俯瞰画像Bvにおいて、油圧ショベル1の左方に人が映り込んでいるため(T1、T2参照)、報知情報表示領域R2において、油圧ショベル1の左方に対応する位置に、画像表示領域R1の縁部R1aに沿って、帯状情報P1が円弧状に表示されている。また、俯瞰画像Bvにおいて、油圧ショベル1の後方にも人が映り込んでいるため(T3参照)、報知情報表示領域R2において、油圧ショベル1の後方に対応する位置に、画像表示領域R1の縁部R1aに沿って、帯状情報P2が円弧状に表示されている。このように、報知情報Wは、画像表示領域R1の縁部R1aに沿って帯状に表示される帯状情報P(P1,P2)を含む。
【0050】
なお、「報知情報表示領域R2において、油圧ショベル1の左方に対応する位置」とは、報知情報表示領域R2における帯状情報P1の表示位置が「油圧ショベル1を示す車両画像Sの左方」であることをオペレータが認識できる位置であればよく、方向が厳密な左方に限定されるわけではない。例えば、「左方に対応する位置」には、厳密な左方に加えて、左斜め前方または左斜め後方の位置も含まれる。したがって、以下での説明において、例えば「後方に対応する位置」には、厳密な後方に加えて、左斜め後方または右斜め後方の位置も含まれるとし、「右方に対応する位置」には、厳密な右方に加えて、右斜め前方または右斜め後方の位置も含まれるとする。
【0051】
方向情報Aは、画像(例えば俯瞰画像Bv)に映り込んだ障害物の、油圧ショベル1から見た方向を示す情報である。図4では、俯瞰画像Bvにおいて、油圧ショベル1の左方に人が映り込んでいるため、報知情報表示領域R2において、油圧ショベル1の左方に対応する位置に、左向きの矢印のアイコンが方向情報A1として表示されている。また、俯瞰画像Bvにおいて、油圧ショベル1の後方にも人が映り込んでいるため、報知情報表示領域R2において、油圧ショベル1の後方に対応する位置に、後ろ向きの矢印のアイコンが方向情報A2として表示されている。このように、報知情報Wは、監視部50によって取得された画像に映り込んだ障害物の、油圧ショベル1を基準とする方向を示す方向情報Aを含む。
【0052】
種別情報Mは、監視部50の画像処理部53によって検出される障害物の種類を示す情報である。画像処理部53が画像処理によって油圧ショベル1の左方に障害物としての「人」を検出した場合、報知情報表示領域R2では、油圧ショベル1の左方に対応する位置に、検出した障害物が「人」であることを示すアイコンが種別情報M1として表示される。また、画像処理部53が画像処理によって油圧ショベル1の後方に障害物としての「人
」を検出した場合、報知情報表示領域R2では、油圧ショベル1の後方に対応する位置に、検出した障害物が「人」であることを示すアイコンが種別情報M2として表示される。このように、報知情報Wは、画像処理部53によって検出される障害物の種類を示す種別情報Mを含む。
【0053】
上記のように、報知情報Wは、報知情報表示領域R2において、油圧ショベル1を基準とする障害物の方向に対応する位置に表示されることから、表示部71は、以下のように報知情報Wを表示すると言える。すなわち、表示部71は、監視部50が障害物の存在を検出した場合に、報知情報表示領域R2において、画像に映り込んだ障害物の、油圧ショベル1を基準とする方向に対応する位置に、報知情報Wを表示する。
【0054】
また、本実施形態では、上述したように、監視部50が、油圧ショベル1の周囲を複数の監視区分D1およびD2で監視する。そこで、表示部71は、監視部50が障害物の存在を検出した場合に、障害物が存在する監視区分に応じた色で報知情報Wを表示する。例えば、監視部50が監視区分D1(油圧ショベル1から半径2m未満の範囲)で障害物を検出した場合、表示部71は、報知情報Wを例えば赤色で表示する。一方、監視部50が監視区分D2(油圧ショベル1から半径2m以上3m以下の範囲)で障害物を検出した場合、表示部71は、報知情報Wを例えば黄色で表示する。
【0055】
すなわち、設定された監視区分D1およびD2のうち、障害物と油圧ショベル1とが接触する危険性の高い監視区分D1で監視部50が障害物を検知した場合は、報知情報Wに赤色の彩色を付す。一方、監視区分D1およびD2のうち、障害物と油圧ショベル1とが接触する危険性は高くはないが、注意喚起が必要な監視区分D2で監視部50が障害物を検知した場合は、報知情報Wに黄色の彩色を付す。
【0056】
よって、図4において、例えば、油圧ショベル1の左方に障害物としての「人」が監視区分D2で検出された場合、報知情報Wとしての帯状情報P1、方向情報A1および種別情報M1が黄色で表示される。また、油圧ショベル1の後方に障害物としての「人」が監視区分D1で検出された場合、報知情報Wとしての帯状情報P2、方向情報A2および種別情報M2が赤色で表示される。なお、図4では、便宜的に、黄色で表示される報知情報Wを破線で示し、赤色で表示される報知情報Wを実線で示す。
【0057】
本実施形態では、図3および図4で示したように、表示部71において、報知情報表示領域R2が画像表示領域R1の外側に位置する。このため、画像表示領域R1に表示される画像(例えば俯瞰画像Bv)中に映り込んだ障害物が画像全体に比べて小さい場合でも、障害物の存在を示す報知情報Wを、上記画像と明確に区別しつつ、報知情報表示領域R2において比較的大きく表示することができる。例えば、報知情報Wに含まれる帯状情報P1を、報知情報表示領域R2において、画像T1およびT2よりも大きく(広い範囲で)表示することができる。同様に、報知情報Wに含まれる帯状情報P2を、画像T3よりも大きく(広い範囲で)表示することができる。このような報知情報Wの表示により、油圧ショベル1の周囲に障害物が存在することを、オペレータに直感的に容易に察知させることができる。その結果、油圧ショベル1と障害物との衝突などの危険をオペレータに容易に察知させて注意を促すことができる。
【0058】
また、本実施形態のように、表示部71において、報知情報表示領域R2が画像表示領域R1と隣り合って位置する構成では、報知情報表示領域R2と画像表示領域R1との距離が近い。このため、報知情報表示領域R2に報知情報Wが表示されたときに、オペレータはその報知情報Wを見て直ちに、画像表示領域R1に表示された画像を確認して、障害物の存在を確認することが容易となる。
【0059】
また、表示部71は、報知情報表示領域R2において、画像(例えば俯瞰画像Bv)に映り込んだ障害物の、油圧ショベル1を基準とする方向に対応する位置に、報知情報Wを表示する。これにより、オペレータは、報知情報表示領域R2での報知情報Wの表示位置から、油圧ショベル1に対して障害物が存在する方向を直感的に容易に認識することができる。例えば、図4の例では、オペレータは、報知情報Wとしての帯状情報P1、方向情報A1、種別情報M1の表示位置から、障害物が存在する方向が油圧ショベル1の左方であることを直感的に容易に認識することができる。また、オペレータは、報知情報Wとしての帯状情報P2、方向情報A2、種別情報M2の表示位置から、障害物が存在する方向が油圧ショベル1の後方であることを直感的に容易に認識することができる。
【0060】
また、帯状情報Pは、画像表示領域R1の縁部R1aに沿って帯状に表示されため、オペレータによって視覚的に認識されやすい。したがって、報知情報Wが帯状情報Pを含むことにより、オペレータは、帯状情報Pに基づいて、障害物の存在を認識することが容易となる。
【0061】
また、報知情報Wは方向情報Aを含む。これにより、オペレータは、表示された方向情報Aを見て、油圧ショベル1に対して障害物が存在する方向を直感的に容易に認識することができる。例えば、図4の例では、オペレータは、報知情報Wとしての方向情報A1を見て、障害物が存在する方向が油圧ショベル1の左方であることを直感的に容易に認識することができる。また、オペレータは、報知情報Wとしての方向情報A2を見て、障害物が存在する方向が油圧ショベル1の後方であることを直感的に容易に認識することができる。
【0062】
また、表示部71は、監視部50が障害物の存在を検出した場合に、障害物が存在する監視区分D1およびD2に応じた色で報知情報Wを表示する。オペレータは、表示された報知情報Wの色を見ることにより、監視部50によって検出された障害物が、どの監視区分に属するかを即座に判断することができる。そして、オペレータは、障害物が油圧ショベル1に近いか否かを直感的に認識して、危険の度合いを容易に認識することができる。
【0063】
また、監視部50は、撮像部51と、画像処理部52と、を有する。画像処理部52は、撮像部51によって取得された画像に対して画像認識処理を行うことにより、油圧ショベル1の周囲に障害物が存在するか否かを検出する。したがって、障害物センサを用いなくても、油圧ショベル1の周囲を監視する監視部50を実現することができる。つまり、障害物センサを用いない簡素な構成の監視部50を実現することができる。
【0064】
また、報知情報Wは種別情報Mを含む。これにより、オペレータは、表示された種別情報Mを見て、油圧ショベル1の周囲に存在する障害物の種類(例えば人/動物/その他)を容易に認識することができる。
【0065】
また、表示部71は、画像表示領域R1において、油圧ショベル1を示す車両画像Sとともに、俯瞰画像Bvを表示する。この場合、オペレータは、車両画像Sと俯瞰画像Bvとを両方視認することにより、俯瞰画像Bvに障害物が映り込んだときに、その障害物の油圧ショベル1に対する位置を容易に認識することが可能となる。
【0066】
〔5.補足〕
図5は、表示部71の表示画面における各表示領域の他の例を示す説明図である。表示部71の画像表示領域R1は、複数の画像表示領域R1-1~R1-3を含んでもよい。画像表示領域R1-1~R1-3は、監視部50によって取得された画像を表示する。より詳しくは、画像表示領域R1-1~R1-3は、監視部50の撮像部51を構成する左カメラ51a、右カメラ51b、後方カメラ51cで撮影されて取得されたカメラ画像C
v-1~Cv-3(図6参照)をそれぞれ表示する。なお、表示部71において、報知情報表示領域R2が画像表示領域R1(R1-1~R1-3)の外側に位置する点、および報知情報表示領域R2が画像表示領域R1(R1-1~R1-3)と隣り合って位置する点等については、図3および図4の例と同様である。
【0067】
このように、画像表示領域R1が複数の画像表示領域R1-1~R1-3を含む場合でも、表示部71は、図4の場合と同様に、報知情報表示領域R2の所定の箇所に、報知情報Wを表示することができる。例えば、図6は、表示部71の他の表示例を示す説明図である。左カメラ51aで撮影されたカメラ画像Cv-1に障害物としての「人」が映り込み、監視部50がこの障害物を検出した場合、表示部71は、報知情報表示領域R2において、カメラ画像Cv-1に映り込んだ障害物の、油圧ショベル1を基準とする方向に対応する位置に(例えば画像表示領域R1-1の近傍に)、報知情報W(帯状情報P1、方向情報A1、種別情報M1)を表示することができる。同様に、後方カメラ51cで撮影されたカメラ画像Cv-3に障害物としての「人」が映り込み、監視部50がこの障害物を検出した場合、表示部71は、報知情報表示領域R2において、カメラ画像Cv-3に映り込んだ障害物の、油圧ショベル1を基準とする方向に対応する位置に(例えば画像表示領域R1-3の近傍に)、報知情報W(帯状情報P2、方向情報A2、種別情報M2)を表示することができる。
【0068】
なお、図6では、報知情報としての帯状情報P(P1、P2)は、カメラ画像Cv-1、Cv-3の外周全体を囲む枠状で表示されている。この場合、カメラ画像Cv-1、Cv-3と帯状情報P1、P2との対応関係が明確となるため、オペレータは報知情報W(帯状情報P1、P2)を見て、油圧ショベル1を基準としてどの方向に障害物が存在するかを容易に認識することができる。なお、帯状情報Pは、カメラ画像Cv-1等の外周の一部のみに沿って帯状に表示されてもよい。
【0069】
本実施形態では、作業車両として、建設機械である油圧ショベル1を例に挙げて説明したが、作業車両は油圧ショベルに限定されず、ホイルローダなどの他の建設機械であってもよく、コンバイン等の農業機械であってもよい。つまり、本実施形態で説明した表示部71の表示方式は、油圧ショベル1以外の建設機器や農業機械にも適用することができる。
【0070】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で拡張または変更して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、例えば建設機械、農業機械などの作業車両に利用可能である。
【符号の説明】
【0072】
1 油圧ショベル(作業車両)
50 監視部
51 撮像部
51a 左カメラ(撮像部、カメラ)
51b 右カメラ(撮像部、カメラ)
51c 後方カメラ(撮像部、カメラ)
52 画像処理部
53 俯瞰画像生成部
71 表示部
Bv 俯瞰画像
Cv-1、Cv-2、Cv-3 カメラ画像
A、A1、A2 方向情報
M、M1、M2 種別情報
P、P1、P2 帯状情報
D1、D2 監視区分
R1、R1-1、R1-2、R1-3 画像表示領域
R2 報知情報表示領域
W 報知情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6