(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-08
(45)【発行日】2023-12-18
(54)【発明の名称】ページング方法、端末装置およびネットワーク装置
(51)【国際特許分類】
H04W 68/02 20090101AFI20231211BHJP
H04W 48/10 20090101ALI20231211BHJP
H04W 72/0453 20230101ALI20231211BHJP
【FI】
H04W68/02
H04W48/10
H04W72/0453
(21)【出願番号】P 2020511911
(86)(22)【出願日】2017-11-03
(86)【国際出願番号】 CN2017109399
(87)【国際公開番号】W WO2019084923
(87)【国際公開日】2019-05-09
【審査請求日】2020-09-28
【審判番号】
【審判請求日】2023-04-13
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】タン、ハイ
【合議体】
【審判長】中木 努
【審判官】本郷 彰
【審判官】新田 亮
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-524976(JP,A)
【文献】特表2011-503911(JP,A)
【文献】Ericsson,On bandwidth parts[online],3GPP TSG RAN WG1 #90 R1-1712953,2017年08月10日
【文献】Guangdong OPPO Mobile Telecom,On NR paging design and transmission[online],3GPP TSG RAN WG1adhoc_NR_AH_1709 R1-1715677,2017年09月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
3GPP TSG SA WG1-4
3GPP TSG CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ページング方法であって、
端末装置が第1のページング帯域幅を決定することであって、前記第1のページング帯域幅は複数のページング帯域幅のうちの1つであることと、
前記第1のページング帯域幅に基づいてページングメッセージを受信することとを含み、
ここで、前記複数のページング帯域幅はネットワーク装置によって配置情報を介して配置され、
前記配置情報は、複数の帯域幅部分BWPの配置情報を含み、各前記BWPには1つの前記ページング帯域幅が含まれ、前記複数のページング帯域幅は異なるBWPに位置し、前記配置情報は、システムメッセージに搬送され、
かつ前記配置情報は、前記複数のページング帯域幅の各々の周波数領域位置情報を含む、
ことを特徴とするページング方法。
【請求項2】
前記端末装置が第1のページング帯域幅を決定することは、
指示情報を取得することと、
前記指示情報に基づいて前記第1のページング帯域幅を決定することとを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のページング方法。
【請求項3】
指示情報を取得することは、
物理下りリンク制御チャネルPDCCHをリッスンすることによって、前記指示情報を得ることを含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のページング方法。
【請求項4】
前記複数のページング帯域幅はいずれもシステム帯域幅にある、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のページング方法。
【請求項5】
前記複数のページング帯域幅の各々はいずれも前記端末装置の最小帯域幅能力の以下である、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のページング方法。
【請求項6】
端末装置であって、前記端末装置は、
第1のページング帯域幅を決定するための第1の決定ユニットであって、前記第1のページング帯域幅は複数のページング帯域幅のうちの1つである第1の決定ユニットと、
前記第1のページング帯域幅に基づいてページングメッセージを受信するための第1の受信ユニットとを含み、
ここで、前記複数のページング帯域幅はネットワーク装置によって配置情報を介して配置され、
前記配置情報は、複数の帯域幅部分BWPの配置情報を含み、各前記BWPには1つの前記ページング帯域幅が含まれ、前記複数のページング帯域幅は異なるBWPに位置し、前記配置情報は、システムメッセージに搬送され、
かつ前記配置情報は、前記複数のページング帯域幅の各々の周波数領域位置情報を含む、
ことを特徴とする端末装置。
【請求項7】
前記第1の決定ユニットは、
指示情報を取得し、
前記指示情報に基づいて前記第1のページング帯域幅を決定するために用いられる、
ことを特徴とする請求項6に記載の端末装置。
【請求項8】
指示情報を取得することは、
物理下りリンク制御チャネルPDCCHをリッスンすることによって、前記指示情報を得ることを含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の端末装置。
【請求項9】
前記複数のページング帯域幅はいずれもシステム帯域幅にある、
ことを特徴とする請求項6~8のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項10】
前記複数のページング帯域幅の各々はいずれも前記端末装置の最小帯域幅能力の以下である、
ことを特徴とする請求項6~9のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項11】
ネットワーク装置であって、前記ネットワーク装置は、
ページング対象の端末装置を決定するための第1の決定ユニットと、
第1のページング帯域幅において前記端末装置にページングメッセージを送信する第1の送信ユニットであって、前記第1のページング帯域幅は複数のページング帯域幅のうちの1つである第1の送信ユニットとを含み、
ここで、前記複数のページング帯域幅はネットワーク装置によって配置情報を介して配置され、
前記配置情報は、複数の帯域幅部分BWPの配置情報を含み、各前記BWPには1つの前記ページング帯域幅が含まれ、前記複数のページング帯域幅は異なるBWPに位置し、前記配置情報は、システムメッセージに搬送され、
かつ前記配置情報は、前記複数のページング帯域幅の各々の周波数領域位置情報を含む、
ことを特徴とするネットワーク装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は、通信分野に関し、ページング方法、端末装置およびネットワーク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
システム帯域幅には、ページングメッセージを搬送するためのページング帯域幅が存在し、従来技術では、端末装置の能力がページング帯域幅と一致しないため、端末装置がページングメッセージを受信できないという問題があり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような事情に鑑みて、本開示の実施例は、ページング帯域幅が端末装置の能力を超えて端末装置が受信できなくなるという問題を回避できる、ページング方法、端末装置およびネットワーク装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の態様によれば、端末装置が該端末装置のページングメッセージを搬送するための少なくとも1つのページング帯域幅を決定し、該少なくとも1つのページング帯域幅の各々が端末装置の最小帯域幅能力の帯域幅の以下であるステップと、該端末装置が該少なくとも1つのページング帯域幅で該ページングメッセージを受信するステップと、を含むページング方法を提供する。
【0005】
ページング帯域幅を配置する際に、端末装置の最小帯域幅能力の帯域幅を考慮することにより、帯域幅能力不足によるページングメッセージの受信ができなくなるという端末装置の問題を回避することができる。
【0006】
1つの実施例において、ネットワーク装置は、ある時刻に、自身がカバーするセル内の全ての端末装置の帯域幅能力を事前に決定し、ネットワーク装置がカバーするセル内の全ての端末装置がページングメッセージを受信することを可能にするために、各ページング帯域幅がその最小帯域幅能力の帯域幅よりも大きくないように、システム帯域幅内のページング帯域幅を、その最小帯域幅能力に従って配置してもよい。
【0007】
1つの可能な実現形態において、該方法は、該端末装置がページングメッセージを搬送するための複数のページング帯域幅を決定し、該複数のページング帯域幅の各々が該最小帯域幅能力の帯域幅の以下であるステップをさらに含み、該端末装置が該端末装置のページングメッセージを搬送するための少なくとも1つのページング帯域幅を決定することは、該端末装置が該複数のページング帯域幅の中から該少なくとも1つのページング帯域幅を決定することを含む。
【0008】
1つの可能な実現形態において、該方法は、該端末装置が該ネットワーク装置から送信された該複数のページング帯域幅の配置情報を受信するステップをさらに含み、該端末装置が該複数のページング帯域幅の中から該少なくとも1つのページング帯域幅を決定することは、該端末装置が該端末装置の識別子および該複数のページング帯域幅の配置情報に基づいて、該少なくとも1つのページング帯域幅の各々の周波数領域位置を決定することを含む。
【0009】
1つの実施例において、システム帯域幅内の複数のページング帯域幅は、ネットワーク装置により事前に配置されてもよく、または、例えば、端末装置内に予め設定され得るプロトコルによって合意されてもよい。
【0010】
1つの実施例において、システム帯域幅内に定義された複数のページング帯域幅を複数の異なるBWPに分散させることにより、ページングの負荷を異なるBWPで平均化することができ、複数のページング帯域幅の中で一部のページング帯域幅も同一のBWPにあり得る。
【0011】
1つの可能な実現形態において、該複数のページング帯域幅の配置情報が、該複数のページング帯域幅の各々の周波数領域位置情報および/または該複数のページング帯域幅の各々の周波数領域オフセット情報を含む。
【0012】
1つの可能な実現形態において、該複数のページング帯域幅の配置情報が、残りの最小システム情報RMSIに搬送される。
【0013】
1つの実施例において、該配置情報は他のシステム情報OSIに搬送されることも可能である。
【0014】
1つの可能な実現形態において、該複数のページング帯域幅のうちの少なくとも2つのページング帯域幅の周波数領域位置が、完全に重ならない。
【0015】
1つの可能な実現形態において、該複数のページング帯域幅が、ページングフレームおよび/またはページング機会を決定するためのページングパラメータの複数組に1対1に対応する複数のページング帯域幅集合に属する。
【0016】
1つの実施例において、異なるページング帯域幅集合に対応するページングパラメータは、独立して構成され得るが、同一のページング帯域幅集合におけるページング帯域幅のページングパラメータは、共通に構成される。
【0017】
1つの実施例において、各ページング帯域幅集合におけるページング帯域幅の数は、同じであっても異なっていてもよい。
【0018】
1つの可能な実現形態において、同一のページング帯域幅集合のページング帯域幅が、同一の帯域幅部分BWPに属する。
【0019】
ページングパラメータは、異なるページング帯域幅または異なる帯域幅集合に対して独立して構成されることにより、ネットワーク装置がページングメッセージを送信する際にある程度の柔軟性を有するようになる。
【0020】
1つの実施例において、ネットワーク装置は、異なるページング帯域幅に対して異なるビームでページングメッセージを端末装置に送信し、異なるビームはTDMで時分割送信されることができ、これによりリソースの利用率を向上できる。
【0021】
1つの可能な実現形態において、該ページングパラメータが、残りの最小システム情報RMSIまたは他のシステム情報OSIに搬送される。
【0022】
第2の態様によれば、ネットワーク装置がページング対象の端末装置を決定するステップと、該ネットワーク装置が少なくとも1つのページング帯域幅でページングメッセージを該端末装置に送信し、該少なくとも1つのページング帯域幅の各々が端末装置の最小帯域幅能力の帯域幅の以下であるステップと、を含むページング方法を提供する。
【0023】
1つの可能な実現形態において、該方法は、該ネットワーク装置が、ページングメッセージを搬送するための複数のページング帯域幅の配置情報を該端末装置に送信し、該複数のページング帯域幅の配置情報が、該端末装置が該少なくとも1つのページング帯域幅の周波数領域位置を決定するために用いられ、該複数のページング帯域幅の各々がいずれも該最小帯域幅能力の帯域幅の以下であるステップをさらに含む。
【0024】
1つの可能な実現形態において、該複数のページング帯域幅の配置情報が、該複数のページング帯域幅の各々の周波数領域位置情報および/または該複数のページング帯域幅の各々の周波数領域オフセット情報を含む。
【0025】
1つの可能な実現形態において、該複数のページング帯域幅の配置情報が、残りの最小システム情報RMSIに搬送される。
【0026】
1つの可能な実現形態において、該複数のページング帯域幅のうちの少なくとも2つのページング帯域幅の周波数領域位置が、完全に重ならない。
【0027】
1つの可能な実現形態において、該複数のページング帯域幅が、ページングフレームおよび/またはページング機会を決定するためのページングパラメータの複数組に1対1に対応する複数のページング帯域幅集合に属する。
【0028】
1つの可能な実現形態において、同一のページング帯域幅集合のページング帯域幅が、同一の帯域幅部分BWPに属する。
【0029】
1つの可能な実現形態において、該ページングパラメータが、残りの最小システム情報RMSIまたは他のシステム情報OSIに搬送される。
【0030】
第3の態様によれば、上記第1の態様または第1の態様の任意の可能な実現形態における方法を実行するために用いられる端末装置を提供する。該端末装置は、上記第1の態様または第1の態様の任意の可能な実現形態における方法を実行するために用いられるユニットを含む。
【0031】
第4の態様によれば、上記第2の態様または第2の態様の任意の可能な実現形態における方法を実行するために用いられるネットワーク装置を提供する。該ネットワーク装置は、上記第2の態様または第2の態様の任意の可能な実現形態における方法を実行するために用いられるユニットを含む。
【0032】
第5の態様によれば、メモリと、プロセッサと、入力インタフェースと、出力インタフェースとを含む端末装置を提供する。メモリ、プロセッサ、入力インタフェースおよび出力インタフェースはバスシステムを介して接続される。該メモリは命令を記憶するために用いられ、該プロセッサは該メモリに記憶された命令を実行するために用いられ、上記第1の態様または第1の態様の任意の可能な実現形態における方法を実行するために用いられる。
【0033】
第6の態様によれば、メモリと、プロセッサと、入力インタフェースと、出力インタフェースとを含むネットワーク装置を提供する。メモリ、プロセッサ、入力インタフェースおよび出力インタフェースはバスシステムを介して接続される。該メモリは命令を記憶するために用いられ、該プロセッサは該メモリに記憶された命令を実行するために用いられ、上記第2の態様または第2の態様の任意の可能な実現形態における方法を実行するために用いられる。
【0034】
第7の態様によれば、上記第1の態様または第1の態様の任意の可能な実現形態における方法、または上記第2の態様または第2の態様の任意の可能な実現形態における方法を実行するために使用されるコンピュータソフトウェア命令を記憶するために用いられる、上記態様を実行するために設計されたプログラムを含むコンピュータ記憶媒体を提供する。
【0035】
第8の態様によれば、コンピュータで実行されると、コンピュータに、上記第1の態様または第1の態様のいずれかの選択可能な実現形態における方法、または上記第2の態様または第2の態様のいずれかの選択可能な実現形態における方法を実行させる命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。
【0036】
本開示のこれらの態様または他の態様は、以下の実施例の説明においてより容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】本開示の実施例の1つの適用シーンを示す概略図である。
【
図2】本開示の実施例のページング方法を示す概略ブロック図である。
【
図3】本開示の実施例のページング方法を示す別の概略ブロック図である。
【
図4】本開示の実施例の端末装置を示す概略ブロック図である。
【
図5】本開示の実施例のネットワーク装置を示す概略ブロック図である。
【
図6】本開示の実施例の端末装置を示す別の概略ブロック図である。
【
図7】本開示の実施例のネットワーク装置を示す別の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本開示の実施例における図面を参照しながら、本開示の実施例における技術案を明瞭かつ完全に説明する。
【0039】
本開示の実施例の技術案は、例えば、移動通信用グローバルシステム(Global System of Mobile communication、GSM)システム、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、CDMA)システム、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA)システム、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、GPRS)、ロングタームエボリューション(Long Term Evolved、LTE)システム、LTE周波数分割複信(Frequency Division Duplex、FDD)システム、LTE時分割複信(Time Division Duplex、TDD)、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunication System、UMTS)、ワイマックス(Worldwide Interoperability for Microwave Access、WiMAX)通信システム、新無線(New Radio、NR)または将来の5Gシステムなど、様々な通信システムに適用できることが理解される。
【0040】
特に、本開示の実施例の技術案は、例えば、スパース符号多元接続(Sparse Code Multiple Access、SCMA)システム、低密度署名(Low Density Signature、LDS)システムなど、非直交多元接続技術に基づく様々な通信システムに適用でき、SCMAシステムおよびLDSシステムは、通信分野において他の名前と呼ばれることもあることは勿論である。さらに、本開示の実施例の技術案は、例えば、非直交多元接続技術を採用する直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、OFDM)、フィルタバンクマルチキャリア(Filter Bank Multi-Carrier、FBMC)、汎用周波数分割多重(Generalized Frequency Division Multiplexing、GFDM)、フィルタ直交周波数分割多重(Filtered-OFDM、F-OFDM)システムなど、非直交多元接続技術を採用するマルチキャリア伝送システムに適用できる。
【0041】
本開示の実施例における端末装置は、ユーザー機器(User Equipment、UE)、アクセス端末、ユーザーユニット、加入者ステーション、移動局、モバイルステーション、遠隔局、遠隔端末、移動装置、ユーザー端末、端末、無線通信装置、ユーザーエージェントまたはユーザー装置であってもよい。アクセス端末は、携帯電話、無線電話、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol、SIP)電話、無線ローカルループ(Wireless Local Loop、WLL)ステーション、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、無線通信機能を有するハンドヘルド装置、計算装置または無線モデムに接続された他の処理装置、車載装置、ウェアラブル装置、将来の5Gネットワークにおける端末装置または将来の進化型公衆陸上移動体ネットワーク(Public Land Mobile Network、PLMN)における端末装置などであってもよいが、本開示の実施例はこれらに限定されるものではない。
【0042】
本開示の実施例におけるネットワーク装置は、端末装置と通信するための装置であってもよく、該ネットワーク装置は、GSMまたはCDMAにおける基地局(Base Transceiver Station、BTS)であってもよく、WCDMAシステムにおける基地局(NodeB、NB)であってもよく、LTEシステムにおける進化型基地局(Evolutional NodeB、eNBまたはeNodeB)であってもよく、クラウド無線アクセスネットワーク(Cloud Radio Access Network、CRAN)シーンにおける無線コントローラであってもよく、または該ネットワーク装置は、中継局、アクセスポイント、車載装置、ウェアラブル装置、および将来の5Gネットワークにおけるネットワーク装置または将来の進化型PLMNネットワークにおけるネットワーク装置などであってもよいが、本開示の実施例はこれらに限定されるものではない。
【0043】
図1は、本開示の実施例の1つの適用シーンの概略図である。
図1における通信システムは、端末装置10と、ネットワーク装置20とを含むことができる。ネットワーク装置20は、端末装置10に通信サービスを提供し、コアネットワークにアクセスするためのものであり、端末装置10は、ネットワーク装置20から送信された同期信号やブロードキャスト信号などを検索することによりネットワークにアクセスし、これにより、ネットワークとの通信を行う。
図1に示される矢印は、端末装置10とネットワーク装置20との間のセルラーリンクを介した上り/下りの伝送を表すことができる。
【0044】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project、3GPP)LTEシステムにおいて、ネットワークはアイドル(idle)状態のUEにページングを送信できる。ページングプロセスは、idle状態にあるUEにページング要求を送信するか、またはシステムに情報更新を通知するか、UEに地震津波警報情報(Earthquake and Tsunami Warning System、ETWS)および商用移動警報サービス(Commercial Mobile Alert Service、CMAS)などの情報を受信することを通知するために、コアネットワークまたは基地局によってトリガされてもよい。基地局は、コアネットワークのページングメッセージを受信すると、その中の内容を解読し、該UEのトラッキングエリア識別(Tracking Area Identity、TAI)リストを入手し、リスト中のトラッキングエリアに配下のセルでエアインターフェースのページングを行う。
【0045】
システム帯域幅の中には、ページングメッセージを搬送するためのページング帯域幅が存在し、従来技術におけるページング帯域幅は、ページングされた端末装置の帯域幅能力よりも大きい可能性が高く、それにより、ページングされた端末装置は自身のページングメッセージを受信することができないようにする。
【0046】
この場合には、本開示の実施例は、上記問題の発生を回避できるページング方法を提供する。
【0047】
本明細書において、「システム」および「ネットワーク」という用語は、しばしば、本明細書において交換可能に使用されることが理解される。本明細書において用語「および/または」は、関連対象の関連関係を説明するだけであり、3つの関係が存在することを表し、例えば、Aおよび/またはBは、Aが単独に存在し、AおよびBが同時に存在し、Bが単独に存在するという3種類を表す。また、本明細書において符号「/」は、一般的に前後の関連対象が「または」関係であることを示す。
【0048】
図2は、本開示の実施例のページング方法100を示す概略ブロック図である。
図2に示すように、該方法100は、以下の部分または全体を含む。
S110において、端末装置が該端末装置のページングメッセージを搬送するための少なくとも1つのページング帯域幅を決定し、該少なくとも1つのページング帯域幅の各々が端末装置の最小帯域幅能力の帯域幅の以下である。
S120において、該端末装置が該少なくとも1つのページング帯域幅で該ページングメッセージを受信する。
【0049】
ネットワーク装置は、システム帯域幅内に複数のページング帯域幅を配置でき、各ページング帯域幅は、端末装置の最小帯域幅能力の帯域幅、例えば、10MHz以下であり得る。これにより、自装置の帯域幅能力がページング帯域幅よりも小さいため、一部の端末装置がページングメッセージを受信できないことが発生することを回避できる。ネットワーク装置は、ページングメッセージ送信の輻輳を低減するために、端末装置毎に1つのページング帯域幅を配置してもよく、端末装置毎に複数のページング帯域幅を配置してもよい。ネットワーク装置は、ページング帯域幅を周期的に配置でき、さらに柔軟性を向上できる。例えば、ネットワーク装置は、ある時刻に、自身がカバーするセル内の全ての端末装置の帯域幅能力を事前に決定し、ネットワーク装置がカバーするセル内の全ての端末装置がページングメッセージを受信することを可能にするために、各ページング帯域幅がいずれもその最小帯域幅能力の帯域幅よりも大きくないように、システム帯域幅内のページング帯域幅を、その最小帯域幅能力に従って配置してもよい。ネットワーク装置は、少なくとも1つのページング帯域幅でページングメッセージを端末装置に送信でき、端末装置は、まず、自身に属するページング帯域幅を決定し、次いで、自身に属するページング帯域幅で自身のページングメッセージを受信することができる。
【0050】
したがって、本開示の実施例のページング方法は、ページング帯域幅を配置する際に、端末装置の最小帯域幅能力の帯域幅を考慮することにより、帯域幅能力不足によるページングメッセージの受信ができなくなるという端末装置の問題を回避することができる。
【0051】
まず、ページング帯域幅について説明すると、ページング帯域幅とは、ページングメッセージを搬送するために定義されるが、該ページング帯域幅で、例えば、同期情報などの他の情報を搬送することを排除するものではない。本開示の実施例におけるページング帯域幅は周波数領域上で定義され、異なるページング帯域幅は周波数領域上で全く重なっていなくてもよく、部分的に重なっていてもよく、時間領域上で限定されず、つまり、ページング帯域幅は時間領域上で完全に重なっていてもよい。例えば、システム帯域幅は40MHzであり、同一シンボル上の最高10MHzおよび最低10MHzのリソースを2つのページング帯域幅とすることができる。
【0052】
本開示の実施例では、該方法は、該端末装置がページングメッセージを搬送するための複数のページング帯域幅を決定し、該複数のページング帯域幅の各々がいずれも該最小帯域幅能力の帯域幅の以下であるステップをさらに含み、該端末装置が該端末装置のページングメッセージを搬送するための少なくとも1つのページング帯域幅を決定することは、該端末装置が該複数のページング帯域幅の中から該少なくとも1つのページング帯域幅を決定することを含む。
【0053】
端末装置は、ネットワーク装置がシステム帯域幅内に配置した複数のページング帯域幅を決定し、さらに、端末装置は、複数のページング帯域幅の中から自身に属する少なくとも1つのページング帯域幅を決定し得る。例えば、端末装置は、自身に属する少なくとも1つのページング帯域幅の識別子を予め決定し、端末装置が複数のページング帯域幅の周波数領域位置を事前に知っている場合には、端末装置は、自身に属する少なくとも1つのページング帯域幅の周波数領域位置を知ることができる。システム帯域幅内の複数のページング帯域幅は、ネットワーク装置により事前に配置されてもよく、または、例えば、端末装置内に予め設定され得るプロトコルによって合意されてもよいことが理解される。一方、端末装置は、システム帯域幅内の全てのページング帯域幅を結合することなく、自身に属する少なくとも1つのページング帯域幅を取得することができる。例えば、取得したページング指示情報が当該少なくとも1つのページング帯域幅を直接的に指示し、この場合には、端末装置は、ページング指示情報に応じて、自身に属する少なくとも1つのページング帯域幅を直接的に決定することができる。
【0054】
NRでは、400MHzまでの広い帯域幅(wideband)のキャリアがサポートされる。ネットワーク側では、広い帯域幅のキャリアをサポートすることに問題はないが、UEに対しては、コスト、電力などに制限され、サポートされる最大帯域幅はUEの能力によって制限される。したがって、1つの広い帯域幅のキャリアに対して、1つまたは複数の帯域幅部分(bandwidth part、BWP)を配置し、各BWPは、1組の連続するPRBを含み得る。1つのUEに対して、1つのサービングセルでは、最大1つのアクティブ(active)な下り(Downlink、DL)BWPと最大1つのactiveな上り(Uplink、UL)BWPの同時存在が許可される。かつ、UEに対してBWPが配置される前に、最初のactive DL/UL BWPが存在し、無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)接続確立過程中または確立後に、UEのためにactive DL/UL BWPを配置できる。
【0055】
システム帯域幅内に定義された複数のページング帯域幅を複数の異なるBWPに分散させることにより、ページングの負荷を異なるBWPで平均化することができ、複数のページング帯域幅の中で一部のページング帯域幅も同一のBWPにあり得、例えば、複数のページング帯域幅は、同一のBWP中間周波数領域で部分的に重なっていてもよく、または全く重なっていなくてもよい。
【0056】
本開示の実施例では、該方法は、該端末装置が該ネットワーク装置から送信された該複数のページング帯域幅の配置情報を受信するステップをさらに含み、該端末装置が該複数のページング帯域幅の中から該少なくとも1つのページング帯域幅を決定することは、該端末装置が該端末装置の識別子および該複数のページング帯域幅の配置情報に基づいて、該少なくとも1つのページング帯域幅の各々の周波数領域位置を決定することを含む。
【0057】
端末装置は、自身の識別子(identity、ID)に基づいて、自身に属する少なくとも1つのページング帯域幅が位置する周波数領域位置を決定できる。例えば、UE_ID=(国際移動加入者識別番号(International Mobile Subscriber Identification Number、IMSI)mod 1024)、ページング帯域幅のインデックス=UE_ID mod Nであり、ここで、Nはシステム帯域幅における全てのページング帯域幅の数である。ネットワーク装置は、システム帯域幅内の複数のページング帯域幅の配置情報を端末装置に指示でき、端末装置は、全てのページング帯域幅が位置する周波数領域位置を知ることができ、さらに、端末装置は、決定された自身に属するページング帯域幅のインデックスに基づいて、自身に属するページング帯域幅が位置する周波数領域位置を決定することができる。
【0058】
本開示の実施例では、該複数のページング帯域幅の配置情報が、該複数のページング帯域幅の各々の周波数領域位置情報および/または該複数のページング帯域幅の各々の周波数領域オフセット情報を含む。
【0059】
ネットワーク装置は、複数のページング帯域幅の各々の周波数領域位置を端末装置に直接的に指示してもよく、周波数領域オフセットなどによって間接的に指示してもよい。例えば、ネットワーク装置は、同期信号ブロック(Synchronization Signal Block、SSB)の周波数領域位置に対するページング帯域幅のオフセット、またはブロードキャスト信号の周波数領域位置に対するページング帯域幅のオフセットなどによって指示してもよい。ネットワーク装置は、システム帯域幅の中心周波数ポイントの周波数領域位置に対するオフセットによって指示してもよく、ネットワーク装置は、あるBWPの周波数領域位置によって指示してもよい。例えば、各BWPの配置情報を端末装置にネットワーク装置が事前に通知し、ページング帯域幅の数がネットワークにより配置されたBWPの数と同数であり、つまり、各BWPにいずれも1つのページング帯域幅が配置されていることを端末装置にネットワーク装置が通知し、各ページング帯域幅がその所在するBWPの中央10MHzを占有していることを端末装置が事前に知るようにしてもよい。端末装置は、各BWPの配置情報を知ると、各ページング帯域幅の占有している周波数領域位置を知ることができる。
【0060】
本開示の実施例では、該複数のページング帯域幅の配置情報が、残りの最小システム情報RMSIに搬送される。
【0061】
ページング帯域幅がネットワーク装置により配置される場合、ネットワーク装置は、該複数のページング帯域幅の配置情報を、システムメッセージによって端末装置に通知し得る。例えば、該システムメッセージは、残りの最小システム情報(Remaining minimum system information、RMSI)または他のシステム情報(other system information、OSI)のいずれかであり得る。
【0062】
本開示の実施例では、該複数のページング帯域幅が、ページングフレームおよび/またはページング機会を決定するためのページングパラメータの複数組に1対1に対応する複数のページング帯域幅集合に属する。
【0063】
端末装置が自身に属するページング帯域幅を取得した後、端末装置は、自身に属するページングパラメータを知る必要があり、例えば、端末装置は、自身に属するページング機会(paging occasion、PO)を知る必要があり、このようにして、端末装置は、該当する時点でページングメッセージを受信できる。当業者であれば、基地局がコアネットワークのページングメッセージを受信した後、POが同一であるUEのページングメッセージを1つのページングメッセージにまとめ、ページングチャネルを介して関連するUEに送信できることが理解される。UEは、ページングパラメータをシステムメッセージで受信し、POを自身のIMSIと共に計算し、ページングメッセージを該当する時点で受信する。ページングメッセージは、物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel、PDSCH)によって搬送され、UEは、ページング無線ネットワーク一時的識別子(Paging-Radio Network Temporary Identity、P-RNTI)によってスクランブルされた物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、PDCCH)を検出することによってページング指示情報を取得し、これによりページングメッセージを受信する。Idle状態のUEは、不連続受信(Discontinuous Reception、DRX)で電力を節約し、UEは、システムメッセージからDRX関連情報を取得する。1つのDRXサイクル中のページングフレーム(paging frame、PF)上のPOは、P-RNTIによってスクランブルされたPDCCHをリッスンしてページングメッセージを受信する。PFはページングメッセージがどのシステムフレーム番号に出現すべきかを示し、POは出現し得るサブフレーム時刻を示す。
【0064】
ページングパラメータは、異なるページング帯域幅に対して独立して構成されてもよく、複数のページング帯域幅は、複数のページング帯域幅集合に分割されてもよく、1組のページングパラメータは、各ページング帯域幅集合内のページング帯域幅に対して独立して構成されてもよく、つまり、異なるページング帯域幅集合に対応するページングパラメータは、独立して構成され得るが、同一のページング帯域幅集合におけるページング帯域幅のページングパラメータは、共通に構成される。
【0065】
各ページング帯域幅集合におけるページング帯域幅の数は、同じであっても異なっていてもよく、例えば、第1のページング帯域幅集合は、1つのページング帯域幅を含み、第2のページング帯域幅集合は、2つのページング帯域幅を含む。同一のBWPに属するページング帯域幅を同一のページング帯域幅集合に分割してもよい。
【0066】
ページングパラメータは、異なるページング帯域幅または異なる帯域幅集合に対して独立して構成されることにより、ネットワーク装置がページングメッセージを送信する際にある程度の柔軟性を有するようになる。
【0067】
ネットワーク装置は、異なるページング帯域幅に対して異なるビームでページングメッセージを端末装置に送信してもよく、異なるビームは時分割多重化(Time-Division Multiplexing、TDM)で時分割送信することができ、これによりリソースの利用率を向上できる。
【0068】
本開示の実施例では、該ページングパラメータが、残りの最小システム情報RMSIまたは他のシステム情報OSIに搬送される。
【0069】
上記説明から分かるように、ネットワーク装置は、ページング帯域幅のページングパラメータを、システムメッセージを通じて通知し得る。例えば、該システムメッセージは、RMSIまたはOSIのいずれかであり得る。
【0070】
図3は、本開示の実施例のページング方法200を示す概略ブロック図である。
図3に示すように、該方法200は、以下の部分または全体を含む。
S210において、ネットワーク装置がページング対象の端末装置を決定する。
S220において、該ネットワーク装置が少なくとも1つのページング帯域幅でページングメッセージを該端末装置に送信し、該少なくとも1つのページング帯域幅の各々が端末装置の最小帯域幅能力の帯域幅の以下である。
【0071】
したがって、本開示の実施例のページング方法は、ページング帯域幅を配置する際に、端末装置の最小帯域幅能力の帯域幅を考慮することにより、帯域幅能力不足によるページングメッセージの受信ができなくなるという端末装置の問題を回避することができる。
【0072】
本開示の実施例では、該方法は、該ネットワーク装置が、ページングメッセージを搬送するための複数のページング帯域幅の配置情報を該端末装置に送信し、該複数のページング帯域幅の配置情報が、該端末装置が該少なくとも1つのページング帯域幅の周波数領域位置を決定するために用いられ、該複数のページング帯域幅の各々がいずれも該最小帯域幅能力の帯域幅の以下であるステップをさらに含む。
【0073】
本開示の実施例では、該複数のページング帯域幅の配置情報が、該複数のページング帯域幅の各々の周波数領域位置情報および/または該複数のページング帯域幅の各々の周波数領域オフセット情報を含む。
【0074】
本開示の実施例では、該複数のページング帯域幅の配置情報が、残りの最小システム情報RMSIに搬送される。
【0075】
本開示の実施例では、該複数のページング帯域幅のうちの少なくとも2つのページング帯域幅の周波数領域位置が、完全に重ならない。
【0076】
本開示の実施例では、該複数のページング帯域幅が、ページングフレームおよび/またはページング機会を決定するためのページングパラメータの複数組に1対1に対応する複数のページング帯域幅集合に属する。
【0077】
本開示の実施例では、同一のページング帯域幅集合のページング帯域幅が、同一の帯域幅部分BWPに属する。
【0078】
本開示の実施例では、該ページングパラメータが、残りの最小システム情報RMSIまたは他のシステム情報OSIに搬送される。
【0079】
ネットワーク装置によって記述されるネットワーク装置と端末装置との間の相互作用および関連する特性、機能などは、端末装置の関連する特性、機能に対応すると理解すべきである。なお、関連する内容は、上記方法100において詳細に説明されているので、簡潔のために、ここでは説明しない。
【0080】
また、本開示の各実施例では、上記各プロセスの番号は実行順序の先後を意味するものではなく、各プロセスの実行順序はその機能および内部論理で決定され、本開示の実施例の実施過程を何ら限定するものではないと理解すべきである。
【0081】
以上、本開示の実施例によるページング方法について詳細に説明したが、以下に、本開示の実施例によるページング装置について、
図4~
図7を参照して説明し、方法の実施例に記載された技術的特徴は、以下の装置の実施例に適用される。
【0082】
図4は、本開示の実施例の端末装置300を示す概略ブロック図である。
図4に示すように、該端末装置300は、
該端末装置のページングメッセージを搬送するための少なくとも1つのページング帯域幅を決定するために用いられ、該少なくとも1つのページング帯域幅の各々が端末装置の最小帯域幅能力の帯域幅の以下である第1の決定ユニット310と、
該少なくとも1つのページング帯域幅で該ページングメッセージを受信するために用いられる第1の受信ユニット320と、を含む。
【0083】
したがって、本開示の実施例の端末装置は、ページング帯域幅を配置する際に、端末装置の最小帯域幅能力の帯域幅を考慮することにより、帯域幅能力不足によるページングメッセージの受信ができなくなるという端末装置の問題を回避することができる。
【0084】
本開示の実施例では、該端末装置は、ページングメッセージを搬送するための複数のページング帯域幅を決定するために用いられ、該複数のページング帯域幅の各々がいずれも該最小帯域幅能力の帯域幅の以下である第2の決定ユニットをさらに含み、該第1の決定ユニットは、該複数のページング帯域幅の中から該少なくとも1つのページング帯域幅を決定するために用いられる。
【0085】
本開示の実施例では、該端末装置は、該ネットワーク装置から送信された該複数のページング帯域幅の配置情報を受信するために用いられる第2の受信ユニットをさらに含み、該第1の決定ユニットは、該端末装置の識別子および該複数のページング帯域幅の配置情報に基づいて、該少なくとも1つのページング帯域幅の各々の周波数領域位置を決定するために用いられる。
【0086】
本開示の実施例では、該複数のページング帯域幅の配置情報が、該複数のページング帯域幅の各々の周波数領域位置情報および/または該複数のページング帯域幅の各々の周波数領域オフセット情報を含む。
【0087】
本開示の実施例では、該複数のページング帯域幅の配置情報が、残りの最小システム情報RMSIに搬送される。
【0088】
本開示の実施例では、該複数のページング帯域幅のうちの少なくとも2つのページング帯域幅の周波数領域位置が、完全に重ならない。
【0089】
本開示の実施例では、該複数のページング帯域幅が、ページングフレームおよび/またはページング機会を決定するためのページングパラメータの複数組に1対1に対応する複数のページング帯域幅集合に属する。
【0090】
本開示の実施例では、同一のページング帯域幅集合のページング帯域幅が、同一の帯域幅部分BWPに属する。
【0091】
本開示の実施例では、該ページングパラメータが、残りの最小システム情報RMSIまたは他のシステム情報OSIに搬送される。
【0092】
本開示の実施例による端末装置300は、本開示の方法の実施例における端末装置に対応することができ、かつ端末装置300における各ユニットの上記および他の操作および/または機能は、
図2の方法における端末装置の対応するフローをそれぞれ実現するためのものであり、簡潔のために、ここでは説明しないと理解すべきである。
【0093】
図5は、本開示の実施例のネットワーク装置400を示す概略ブロック図である。
図5に示すように、該ネットワーク装置400は、
ページング対象の端末装置を決定するために用いられる決定ユニット410と、
少なくとも1つのページング帯域幅でページングメッセージを該端末装置に送信するために用いられ、該少なくとも1つのページング帯域幅の各々が端末装置の最小帯域幅能力の帯域幅の以下である第1の送信ユニット420と、を含む。
【0094】
したがって、本開示の実施例のネットワーク装置は、ページング帯域幅を配置する際に、端末装置の最小帯域幅能力の帯域幅を考慮することにより、帯域幅能力不足によるページングメッセージの受信ができなくなるという端末装置の問題を回避することができる。
【0095】
本開示の実施例では、該ネットワーク装置は、ページングメッセージを搬送するための複数のページング帯域幅の配置情報を該端末装置に送信するために用いられ、該複数のページング帯域幅の配置情報が、該端末装置が該少なくとも1つのページング帯域幅の周波数領域位置を決定するために用いられ、該複数のページング帯域幅の各々が該最小帯域幅能力の帯域幅の以下である第2の送信ユニットをさらに含む。
【0096】
本開示の実施例では、該複数のページング帯域幅の配置情報が、該複数のページング帯域幅の各々の周波数領域位置情報および/または該複数のページング帯域幅の各々の周波数領域オフセット情報を含む。
【0097】
本開示の実施例では、該複数のページング帯域幅の配置情報が、残りの最小システム情報RMSIに搬送される。
【0098】
本開示の実施例では、該複数のページング帯域幅のうちの少なくとも2つのページング帯域幅の周波数領域位置が、完全に重ならない。
【0099】
本開示の実施例では、該複数のページング帯域幅が、ページングフレームおよび/またはページング機会を決定するためのページングパラメータの複数組に1対1に対応する複数のページング帯域幅集合に属する。
【0100】
本開示の実施例では、同一のページング帯域幅集合のページング帯域幅が、同一の帯域幅部分BWPに属する。
【0101】
本開示の実施例では、該ページングパラメータが、残りの最小システム情報RMSIまたは他のシステム情報OSIに搬送される。
【0102】
本開示の実施例によるネットワーク装置400は、本開示の方法の実施例におけるネットワーク装置に対応することができ、かつネットワーク装置400における各ユニットの上記および他の操作および/または機能は、
図3の方法におけるネットワーク装置の対応するフローをそれぞれ実現するためのものであり、簡潔のために、ここでは説明しないと理解すべきである。
【0103】
図6に示すように、本開示の実施例は、
図2の方法100に対応する端末装置の内容を実行するために使用され得る、
図4の端末装置300であり得る端末装置500をさらに提供する。該端末装置500は、入力インタフェース510と、出力インタフェース520と、プロセッサ530と、メモリ540とを含み、該入力インタフェース510、出力インタフェース520、プロセッサ530およびメモリ540はバスシステムを介して接続されてもよい。該メモリ540は、プログラム、命令またはコードを記憶するために用いられる。該プロセッサ530は、入力インタフェース510を制御して信号を受信させ、出力インタフェース520を制御して信号を送信させ、および前述の方法の実施例における操作を完了するように、該メモリ540内のプログラム、命令またはコードを実行するために用いられる。
【0104】
したがって、本開示の実施例の端末装置は、ページング帯域幅を配置する際に、端末装置の最小帯域幅能力の帯域幅を考慮することにより、帯域幅能力不足によるページングメッセージの受信ができなくなるという端末装置の問題を回避することができる。
【0105】
本開示の実施例では、該プロセッサ530は、中央処理ユニット(Central Processing Unit、CPU)であってもよく、該プロセッサ530は、他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、現場でプログラム可能なゲートアレイまたは他のプログラム可能な論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントなどであってもよいことが理解されるべきである。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、または該プロセッサは任意の従来のプロセッサなどであってもよい。
【0106】
該メモリ540は、読み出し専用メモリおよびランダムアクセスメモリを含むことができ、プロセッサ530に命令およびデータを提供する。メモリ540の一部は、不揮発性ランダムアクセスメモリも含み得る。例えば、メモリ540は、デバイスタイプの情報をさらに記憶することができる。
【0107】
実現過程において、上記方法の各ステップはプロセッサ530におけるハードウェアの集積論理回路またはソフトウェア形式の命令により完了することができる。本開示の実施例に開示された方法を組み合わせるステップは、ハードウェアプロセッサの実行、またはプロセッサにおけるハードウェアおよびソフトウェアモジュールの組み合わせにより直接完了する。ソフトウェアモジュールはランダムメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリまたは電気的に消去可能なプログラマブルメモリ、レジスタなどの当該技術分野の成熟した記憶媒体に位置することができる。該記憶媒体はメモリ540に位置し、プロセッサ530はメモリ540における情報を読み取り、そのハードウェアと組み合わせて上記方法のステップを完了する。重複を避けるため、ここでは詳細に説明しない。
【0108】
一実施形態では、端末装置300における第1の受信ユニットおよび第2の受信ユニットは、
図6における入力インタフェース510によって実現され、端末装置300における第1の決定ユニットおよび第2の決定ユニットは、
図6におけるプロセッサ530によって実現される。
【0109】
図7に示すように、本開示の実施例は、
図3の方法200に対応するネットワーク装置の内容を実行するために使用され得る、
図5のネットワーク装置400であり得るネットワーク装置600をさらに提供する。該ネットワーク装置600は、入力インタフェース610と、出力インタフェース620と、プロセッサ630と、メモリ640とを含み、該入力インタフェース610、出力インタフェース620、プロセッサ630およびメモリ640はバスシステムを介して接続されてもよい。該メモリ640は、プログラム、命令またはコードを記憶するために用いられる。該プロセッサ630は、入力インタフェース610を制御して信号を受信させ、出力インタフェース620を制御して信号を送信させ、および前述の方法の実施例における操作を完了するように、該メモリ640内のプログラム、命令またはコードを実行するために用いられる。
【0110】
したがって、本開示の実施例のネットワーク装置は、ページング帯域幅を配置する際に、端末装置の最小帯域幅能力の帯域幅を考慮することにより、帯域幅能力不足によるページングメッセージの受信ができなくなるという端末装置の問題を回避することができる。
【0111】
本開示の実施例では、該プロセッサ630は、中央処理ユニット(Central Processing Unit、CPU)であってもよく、該プロセッサ630は、他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、現場でプログラム可能なゲートアレイまたは他のプログラム可能な論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントなどであってもよいことが理解されるべきである。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、または該プロセッサは任意の従来のプロセッサなどであってもよい。
【0112】
該メモリ640は、読み出し専用メモリおよびランダムアクセスメモリを含むことができ、プロセッサ630に命令およびデータを提供する。メモリ640の一部は、不揮発性ランダムアクセスメモリも含み得る。例えば、メモリ640は、デバイスタイプの情報をさらに記憶することができる。
【0113】
実現過程において、上記方法の各ステップはプロセッサ630におけるハードウェアの集積論理回路またはソフトウェア形式の命令により完了することができる。本開示の実施例に開示された方法を組み合わせるステップは、ハードウェアプロセッサの実行、またはプロセッサにおけるハードウェアおよびソフトウェアモジュールの組み合わせにより直接完了する。ソフトウェアモジュールはランダムメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリまたは電気的に消去可能なプログラマブルメモリ、レジスタなどの当該技術分野の成熟した記憶媒体に位置することができる。該記憶媒体はメモリ640に位置し、プロセッサ630はメモリ640における情報を読み取り、そのハードウェアと組み合わせて上記方法のステップを完了する。重複を避けるため、ここでは詳細に説明しない。
【0114】
一実施形態では、ネットワーク装置400における第1の送信ユニットおよび第2の送信ユニットは、
図7における出力インタフェース620によって実現される。ネットワーク装置400における決定ユニットは、
図7におけるプロセッサ630によって実現される。
【0115】
当業者が分かるように、本明細書に開示された実施例を参照しながら説明した各例のユニットおよびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアおよび電子ハードウェアの組み合わせで実現されることができる。これらの機能がハードウェアまたはソフトウェアで実行されるかは、技術案のアプリケーションおよび設計制約条件に依存する。当業者は各特定のアプリケーションに対して異なる方法を用いて説明された機能を実現することができるが、このような実現は本開示の範囲を超えると考えられるべきではない。
【0116】
当業者に自明なように、説明の利便さおよび簡素化から、上記説明されたシステム、装置およびユニットの作動過程については、前述の方法の実施例における対応過程を参照すればよいため、ここで詳細な説明を省略する。
【0117】
本開示によるいくつかの実施例では、開示されたシステム、装置および方法は、他の形態により実現することもできると理解すべきである。例えば、以上に説明された装置の実施例は例示的なものにすぎない。例えば、該ユニットの分割は、論理機能上の分割であり、実際に実施する際に別の形態で分割することもでき、例えば、複数のユニットまたはコンポーネントを別のシステムに組み合わせもしくは集積させたり、または一部の特徴を反映させず、実行しなかったりしてもよい。また、説明または検討した相互の結合または直接的な結合または通信接続は、いくつかのインタフェース、装置またはユニットを用いる間接的結合または通信接続であってもよいし、電気的形態、機械的形態またはその他の形態であってもよい。
【0118】
該分離部材として説明されるユニットは、物理的に分離されるものでもよければ、分離されないものであってもよい。ユニットとして示される部材は、物理的なユニットであってもよいが、物理的なユニットでなくてもよい。すなわち、同一の場所に設けられるものであってもよいが、複数のネットワークユニットに配置されるものであってもよい。実際の必要に応じて、一部のユニットだけを用いるか、または全てのユニットを使用して本実施例の態様の目的を達成することができる。
【0119】
また、本開示の各実施例において、各機能ユニットが1つの処理ユニットに集積されてもよいが、各ユニットが単独で物理的な部材として存在するか、または2つ以上のユニットが1つのユニットに集積されてもよい。
【0120】
該機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実現され、かつ独立した製品として販売または使用される場合、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような知見に基づいて、本開示の技術案は、本質的に、または従来技術に寄与する部分または該技術案の部分がソフトウェア製品の形態で表現することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶されており、1台のコンピュータ機器(パソコン、サーバ、またはネットワーク装置など)に本開示の各実施例に記載の方法の全部または一部のステップを実行させるのに用いる若干の命令を含む。前述の記憶媒体は、Uディスク、モバイルディスク、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスクまたは光ディスクなどのプロクラムコードを記憶可能な種々の媒体を含む。
【0121】
本明細書に記載される内容は、本開示の実施形態にすぎず、本開示の保護範囲はこれに限定されない。当業者が本開示に開示された技術的範囲内で容易に想到し得る変更や置換は、いずれも本開示の保護範囲内に含まれる。したがって、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲に記載の内容に準拠する。