(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-08
(45)【発行日】2023-12-18
(54)【発明の名称】注ぎ込み式フレーム、および関連部品と方法
(51)【国際特許分類】
A47J 31/06 20060101AFI20231211BHJP
B65D 5/495 20060101ALN20231211BHJP
【FI】
A47J31/06 101
B65D5/495
(21)【出願番号】P 2021511627
(86)(22)【出願日】2019-08-06
(86)【国際出願番号】 US2019045343
(87)【国際公開番号】W WO2020046544
(87)【国際公開日】2020-03-05
【審査請求日】2022-06-16
(32)【優先日】2018-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521080015
【氏名又は名称】ミアー ホールディングス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000660
【氏名又は名称】Knowledge Partners弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ヘンケル,ジェフ
【審査官】川口 聖司
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-051477(JP,A)
【文献】実開昭61-124231(JP,U)
【文献】米国特許第05771777(US,A)
【文献】特開平10-286181(JP,A)
【文献】特開2006-188239(JP,A)
【文献】特開2004-042919(JP,A)
【文献】特開2015-019890(JP,A)
【文献】登録実用新案第3215533(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/00-31/60
B65D 5/00- 5/76
A47J 37/07
F24B 1/191
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
注ぎ込み式フレームを形成するために、他の対応する
器具と結合可能な
器具であって、
パネルの第1の端部と、前記第1の端部の反対側の前記パネルの第2の端部と、前記パネルの上部と、前記上部の反対側の前記パネルの下部と、の間に本体を有する前記パネルを備え、
前記第1の端部は、幅を有するスロットを含み、
前記第2の端部は、領域とロックを有する舌部を含み、
前記領域は、前記スロットの幅よりも小さい厚さを有し、前記
器具が
前記他の対応する
器具と結合されたときに、前記他の対応する
器具の
前記スロット内に延びるように構成され、
前記ロックは、前記
器具が前記他の対応する
器具と結合されたときに、前記舌部の
前記領域を前記他の対応する
器具の前記スロット内に保
持し、
前記下部は、前記
器具が
前記他の対応する
器具と結合されたときに、容器の上に前記パネルを支持するために
前記容器に接触す
るインターフェースを含み、
前記
器具が
前記他の対応する
器具と結合されて、
コーヒーの粉に水を注ぐ間コーヒーの粉が配置されたコーヒーフィルターを保
持する注ぎ込み式フレームを形成する際に、前記
器具の
前記舌部の前記領域が
前記他の対応する
器具の前記スロット内に延び、前記
器具の前記スロットが
前記他の対応する
器具の
前記舌部の
前記領域を受け入
れ、前記舌部が前記他の対応する器具の前記パネルの前記上部の方向に押されると、前記スロット内で前記他の対応する器具の前記パネルの前記上部に向かって移動できる、
ことを特徴とする
器具。
【請求項2】
前記本体は、第1の側面と第2の側面を有し、それぞれが前記第1の端部、前記第2の端部、前記上部および前記下部によって囲まれ、それぞれの側面は他の側面と実質的に平行である、
請求項1に記載の
器具。
【請求項3】
前記舌部の
前記ロックは、前記スロットの幅よりも小さい厚さを有している、
請求項1に記載の
器具。
【請求項4】
前記第2の端部は、前記第2の端部と前記舌部との間に形成されたスロットを含み、前記舌部は、前記第2の端部に沿って前記
器具の
前記パネルの前記下部に向かって延びており、
前記
器具が
前記他の対応する
器具と結合されたときに、前記他の対応する
器具の前記スロット内に延びる前記舌部の
前記領域は、前記第2の端部のスロットの端に位置している、
請求項1に記載の
器具。
【請求項5】
前記舌部の
前記領域が
前記他の対応する
器具の前記スロット内に延びるとき、前記舌部の
前記ロックは、前記他の対応する
器具の側面に隣接して配置され、前記舌部が前記他の対応する
器具の
前記側面に対して相対的に移動するときに前記側面に接触して、2つの
器具の分離を防止する、
請求項1に記載の
器具。
【請求項6】
前記舌部の
前記領域が
前記他の対応する
器具の前記スロット内に延びるとき、前記舌部の
前記ロックが前記他の対応する
器具の側面に接触して、2つの
器具の分離を防止する、
請求項1に記載の
器具。
【請求項7】
前記パネルの
前記第1の端部の前記スロットは、前記パネルの前記上部に位置する入口を有している、
請求項1に記載の
器具。
【請求項8】
前記パネルの
前記第1の端部の前記スロットは、前記パネルの
前記第2の端部および前記下部に向かって延びている、
請求項1に記載の
器具。
【請求項9】
前記パネルの
前記第1の端部の前記スロットは、前記パネルの前記上部に位置する入口を有し、前記パネルの
前記第2の端部および前記下部に向かって直線的に延びている、
請求項1に記載の
器具。
【請求項10】
前記パネルの
前記第1の端部の前記スロットは、前記パネルの前記上部に位置する入口を有し、前記パネルの
前記上部に対して60度の角度で、前記パネルの
前記第2の端部および
前記下部に向かって直線的に延びている、
請求項1に記載の
器具。
【請求項11】
前記パネルの
前記第1の端部の前記スロットの幅は、
前記スロットの長さにわたって一定である、
請求項1に記載の
器具。
【請求項12】
前記パネルの
前記第2の端部は、前記パネルの
前記下部に対して60度の角度で、前記パネルの
前記舌部から前記パネルの前記下部まで延びている、
請求項1に記載の
器具。
【請求項13】
前記パネルの
前記上部は長さを有し、前記パネルの
前記下部は前記パネルの
前記上部の長さよりも短い長さを有している、
請求項1に記載の
器具。
【請求項14】
前記パネルの
前記上部は、前記第1の端部と前記第2の端部の間を直線的に延びている、
請求項1に記載の
器具。
【請求項15】
前記パネルの
前記下部の
前記インターフェースは、前記
器具が前記他の対応する
器具と結合して注ぎ込み式フレームを形成し、前記注ぎ込み式フレームが
前記容器の上に配置されたときに、前記容器に挿入されるように構成された領域を含む、
請求項1に記載の
器具。
【請求項16】
コーヒーを淹れる方法であって、
器具を他の対応する
器具と結合することにより、空洞を有する注ぎ込み式フレームを形成することを含み、
前記結合は、
前記器具のパネルの第2の端部に位置する前記
器具の舌部の領域を、
前記他の対応する
器具の第1の端部のスロットに挿入することと、
前記
器具の
前記パネルの
前記第1の端部の
前記スロットに、
前記他の対応する
器具の
前記パネルの
前記第2の端部を受け入れることを含み、
前記器具の前記舌部が前記他の対応する器具の前記パネルの上部の方向に押されたときに、前記器具の前記領域は前記スロット内で前記他の対応する器具の前記パネルの前記上部に向かって移動でき、
前記注ぎ込み式フレームの前記空洞にコーヒーフィルターを配置することと、
前記注ぎ込み式フレームと
前記コーヒーフィルターを容器の上に置くことと、
を含む方法。
【請求項17】
前記器具の
前記パネルの
前記第2の端部に位置する前記
器具の
前記舌部の
前記領域を、第2の対応する
器具の
前記第1の端部の
前記スロットに挿入することと、
前記
器具の
前記パネルの
前記第1の端部の
前記スロットに、第3の対応する
器具の
前記パネルの
前記第2の端部に位置する
前記舌部の
前記領域を受け入れることと、によって前記注ぎ込み式フレームが形成される、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記結合は、前記舌部の
前記領域を前記他の対応する
器具の前記スロット内に維持するために、前記舌部のロックが前記他の対応する
器具の側面に接触することを含む、
を含む請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記
コーヒーフィルターにコーヒーの粉を入れることをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記
コーヒーフィルターにコーヒーの粉を入れ、前記コーヒーの粉に水を注ぎ、水が前記コーヒーの粉に接触した後に前記
コーヒーフィルターを流れるようにすることを含む、
請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記
器具の
前記パネルの下部のインターフェースを
前記容器に挿入して、前記注ぎ込み式フレームを前記容器の上に保持することをさらに含む、
請求項16に記載の方法。
【請求項22】
コーヒーを淹れるための注ぎ込み式フレームであって、
3つ以上の
器具であって、それぞれが他の2つの
器具と結合しており、
各
器具は、
パネルの第1の端部と、前記第1の端部の反対側にある前記パネルの第2の端部と、前記パネルの上部と、前記上部の反対側にある前記パネルの下部との間に本体を有する前記パネルを含み、
前記第1の端部は、幅を有するスロットを含み、
前記第2の端部は、領域を有する舌部と、ロックとを含み、前記領域は前記スロットの幅よりも小さい厚さを有し、前記他の対応する
器具の1つの前記スロット内に延び、前記ロックは、前記舌部の
前記領域を前記他の対応する
器具の前記スロット内に保持し、
前記舌部が前記他の対応する器具の前記パネルの前記上部の方向に押されると、前記スロット内で前記他の対応する器具の前記パネルの前記上部に向かって移動でき、
前記下部は、前記注ぎ込み
式フレームが容器の上に配置されたときに、
前記容器の上で前記パネルを支持するために前記容器に接触するインターフェースを含む、
注ぎ込み式フレーム。
【請求項23】
結合されている3つ以上の
前記器具のそれぞれが、同一のものである、
請求項22に記載の注ぎ込み式フレーム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
飲むためのコーヒーを作るまたは淹れるには、様々な方法がある。例えば、お湯の入った容器の中にコーヒーの粉を一定時間沈め、その後、容器の底で粉を分離させ、カップにコーヒーを注いで飲むフレンチプレスを使うことができる。あるいは、エスプレッソマシンでコーヒーの粉に高圧の湯をかけて、コーヒーを抽出して飲むこともできる。また、フィルターに入れたコーヒーの粉に単に湯を注ぎ、容器やカップにドリップすることもできる。
【0002】
これら3つの一般的なコーヒーの淹れ方のうち、最も簡単で迅速な方法は、フィルターに入れたコーヒーの粉に単に湯を注ぐことである。フレンチプレスを使用するには、コーヒーをカップに注ぐ前に容器内のコーヒーの粉を分離するために、容器とフィルターを互いに専用に設計する必要がある。エスプレッソマシンを使用するには、水を加熱し、圧力をかけて抽出するために大きな力が必要である。このため、エスプレッソマシンは、かさばり、簡単に輸送できない特別な設計の機械である。しかし、フィルターを使用し、コーヒーの粉に単に湯を注いでドリップコーヒーを得るには、コーヒーの粉に水を注ぐ間フィルターとコーヒーの粉を保持するためのホルダーまたは漏斗が必要なだけである。
【0003】
しかし、残念なことに、キャンプ用のバックパックや旅行中のデイパックにホルダーや漏斗を収納するとかさばるため、ホルダーや漏斗は持ち運ぶことが困難な場合がある。円錐形のホルダーや漏斗は、一般的なバックパックやデイパックの中で多くのスペースを占める。
【0004】
そこで、コーヒーの粉を入れてお湯を注いでドリップコーヒーを作るためのホルダーや漏斗を簡単に組み立てることができ、コーヒーを飲むために淹れた後は簡単でコンパクトに保管するために簡単に分解できる器具が求められていた。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様では、器具が他の対応する器具と結合可能であり、注ぎ込み式フレームを形成する。器具は、パネルの第1の端部と、第1の端部の反対側のパネルの第2の端部と、パネルの上部と、上部の反対側のパネルの下部との間に本体を有するパネルを含む。パネルの第1の端部は、幅を有するスロットを含む。パネルの第2の端部は、領域とロックとを有する舌部を含む。舌部の領域は、スロットの幅よりも小さい厚さを有し、他の対応する器具のスロット内に延びるように構成されている。舌部のロックは、舌部の領域を他の対応する器具のスロット内に保持するように動作可能である。パネルの下部は、容器の上にパネルを支持するために容器に接触するように動作可能なインターフェースを含む。器具が他の対応する器具と結合されて注ぎ込み式フレームを形成するとき、器具の舌部の領域は、他の対応する器具のスロット内に延び、器具のスロットは、他の対応する器具の舌部の領域を受け入れる。形成された状態では、注ぎ込み式フレームは、ドリップコーヒーを生成するためにコーヒーの粉に水を注ぐ間、コーヒーの粉が配置されたコーヒーフィルターを保持するように動作可能である。いくつかの実施形態では、3つの対応する器具が一緒に結合されて、注ぎ込み式フレームを形成してもよい。しかし、他の実施形態では、2つ、または3つ以上の対応する器具が、一緒に結合されて注ぎ込み式フレームを形成してもよい。
【0006】
1つ以上の他の対応する器具と結合されることができる器具の機能により、コーヒーを飲みたいときに注ぎ込み式フレームを形成し、終了したら注ぎ込み式フレームを分解するということが容易にできる。これにより、旅行の際に器具を簡単に梱包および/または保管することができる。これは、各器具がフラットまたは実質的にフラットなパネルである場合に特に当てはまる。コーヒーを飲みたいときには、各機器を結合して注ぎ込み式フレームを作り、湯を沸かし、注ぎ込み式フレームに入れたコーヒーの粉に湯を注げばよい。終了したら、器具同士の結合を解除して、一緒に、または別々に荷物の中に収納することができる。
【0007】
本発明の別の態様では、コーヒーを淹れるための方法は、空洞を含む注ぎ込み式フレームを形成することと、注ぎ込み式フレームの空洞にコーヒーフィルターを配置することと、注ぎ込み式フレームおよびコーヒーフィルターを容器の上に置くこととを含む。注ぎ込み式フレームを形成することは、以下の方法で器具を他の対応する器具に結合することを含む。1)器具のパネルの第2の端部に位置する器具の舌部の領域を、他の対応する器具の第1の端部のスロットに挿入する。2)器具のパネルの第1の端部のスロットに、他の対応する器具のパネルの第2の端部に位置する舌部の領域を受け入れる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】
図1Aは、本発明の一実施形態による注ぎ込み式フレームの斜視図であり、コーヒーの粉を入れたフィルターを保持している注ぎ込み式フレームを示す。
【
図1B】
図1Bは、本発明の一実施形態による注ぎ込み式フレームの斜視図であり、フィルターとコーヒーの粉が入っていない状態の注ぎ込み式フレームを示す。
【0009】
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態による、
図1Aおよび
図1Bに示す注ぎ込み式フレームの底面図である。
【0010】
【
図3A】
図3Aは、本発明の一実施形態による、
図1Aから
図2に示した注ぎ込み式フレームの2つの
器具を互いに結合して、注ぎ込み式フレームの一部分を形成した部分を示している。
図3Aは本発明の一実施形態による、結合の一例を示す図でありる。
【
図3B】
図3Bは、本発明の一実施形態による、
図1Aから
図2に示した注ぎ込み式フレームの2つの
器具を互いに結合して、注ぎ込み式フレームの一部分を形成した部分を示している。
図3Bは本発明の一実施形態による、
図3Aに示した図に対して90度の角度から見た結合の別の図である。
【0011】
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態による、
図1A~3Bに示す
器具の斜視図である。
【0012】
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態による、
図4に示す
器具の側面図である。
【0013】
【
図6】
図6は、本発明の別の実施形態による図であり、互いに結合されて注ぎ込み式フレームの一部分を形成する、注ぎ込み式フレームの2つの
器具の一部を示している。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1Aおよび
図1Bのそれぞれは、本発明の一実施形態による注ぎ込み式フレーム10の斜視図である。
図1Aは、コーヒーの粉14を含むフィルター12を保持している注ぎ込み式フレーム10を示しており、
図1Bは、フィルター12およびコーヒーの粉14のない注ぎ込み式フレーム10を示している。注ぎ込み式フレーム10は、コーヒーの粉14を保持した状態で示されているが、注ぎ込み式フレーム10は、人が水または他の液体を注いで飲み物、出汁またはシロップを形成する茶または他の製品を保持するために使用されてもよい。さらに、注ぎ込み式フレーム10は、液体、粉末、および/または顆粒を容器に導くための、フィルター12無しの漏斗として使用されてもよい。
【0015】
注ぎ込み式フレーム10は、
図3Aおよび
図3Bに示すように、また、
図3Aおよび
図3Bに関連してより詳細に議論されるように、それぞれが他のものに対応する
器具16(
図4および
図5に関連してより詳細に議論される)を一緒に結合することによって形成される。この実施形態および他の実施形態では、注ぎ込み式フレーム10は、3つの同一の
器具16を一緒に結合することによって形成される。さらに他の実施形態では、注ぎ込み式フレーム10は、互いに対応しているが同一ではない
器具16を結合することによって形成される。
器具16を一緒に結合するために、人は、隣接する
器具16のスロット20を通して
器具16の舌部18を挿入する。3つの
器具16が注ぎ込み式フレーム10を形成するために使用される場合、第1の
器具の舌部18は、第2の
器具16のスロット20を通して挿入され、第2の
器具16の舌部18は、第3の
器具16のスロット20を通して挿入され、第3の
器具16の舌部18は、第1の
器具16のスロット20を通して挿入される。このようにして、
器具16は、注ぎ込み式フレーム10を形成するために互いに容易に結合することができ、注ぎ込み式フレーム10を分解するために容易に結合を解除することができる。
【0016】
器具16が1つ以上の他の対応する器具16と結合できることで、人は、飲むためのコーヒーを作りたいときに簡単に注ぎ込み式フレーム10を形成することができ、終了時には注ぎ込み式フレーム10を分解することができる。これにより、人は、旅行のために器具16を容易に荷造りおよび/または保管することができ、これは、各器具16がフラットまたは実質的にフラットなパネルである場合に特に当てはまる。コーヒーを飲みたいときには、器具16を連結して注ぎ込み式フレーム10を形成し、水を加熱し、注ぎ込み式フレーム10に保持されたコーヒーの粉14に加熱された水を注ぐことができる。終了したら、器具16同士の連結を解除して、一緒に、または別々に、荷物の中に収納することができる。
【0017】
図2は、本発明の一実施形態による、
図1Aおよび
図1Bに示す注ぎ込み式フレーム10の底面図である。
【0018】
一旦形成された注ぎ込み式フレーム10は、任意の所望の構成を有していてもよい。例えば、この実施形態および他の実施形態では、一旦形成された注ぎ込み式フレーム10は、切頂四面体(truncated tetrahedron)-三角形の底面を持つ角錐(right frustum)の錐台、または、切り口が底面と平行になるように頂部が切り落とされた三角錐-のような形状をしている。より具体的には、一旦形成されると、注ぎ込み式フレーム10は、開口部24(
図1Bにも、より明確に示されている)を有する上部22(
図1Bにも、より明確に示されている)と、開口部28を有する下部26と、注ぎ込み式フレーム10がフィルターを保持するときにフィルター12(
図1A)が保持される空洞30(
図1Bにも、より明確に示されている)とを含む。この構成では、注ぎ込み10の上部22の開口部24が横たわる平面に対する各
器具16の傾きは、約60度である。したがって、各
器具16は、各
器具16が互いに向かって延びる割合よりも約1.7倍大きい割合で、下部26に向かって延びる。そして、
器具16の具体的な大きさ(
図4および
図5と併せてより詳細に議論される)については、注ぎ込みの下部26の開口部28の面積は、注ぎ込みの上部22の開口部24の面積の約10分の1である。
【0019】
この構成では、空洞30の容積は、注ぎ込みの下部の開口部28と注ぎ込みの上部の開口部24の面積に比べて比較的小さい。このため、水が注ぎ込みの空洞30を流れる際に湯がコーヒーの粉に接触する時間が制限され、コーヒーの抽出の濃さが制限される傾向がある。コーヒー抽出を濃くするために、注ぎ込み10の他の構成は、下部26に向かって延びる割合が、互いに向かって延びる割合の1.7倍未満である器具16を含んでもよい。さらに、または代わりに、注ぎ込み式フレームの下部26の開口部28の面積は、注ぎ込み式フレームの上部22の開口部24の面積の10分の1以下であってもよい。
【0020】
他の実施形態も可能である。例えば、一旦形成された注ぎ込み式フレーム10は、四角錐台、または、円形または楕円形の下部を有する円錐台のような形状であってもよい。別の例として、注ぎ込み式フレーム10は、淹れられたコーヒーが注ぎ込み式フレーム10から出ることができるように、1つ以上の穴が配置された床を形成する底部を有していてもよい。これは、湯がコーヒーの粉に接触する時間を実質的に増加させ、その結果、淹れられたコーヒーの濃さを増加させるために望ましい場合がある。
【0021】
図3Aおよび
図3Bのそれぞれは、
図1A~
図2に示された注ぎ込み式フレーム10の2つの
器具16aおよび16bが互いに結合されて注ぎ込み式フレーム10の一部分を形成した部分を示しており、それぞれ本発明の実施形態によるものである。
図3Aは、結合の1つの図を示し、
図3Bは、
図3Aに示された図に対して90度の角度からの結合の別の図を示しており、それぞれ本発明の実施形態によるものである。
【0022】
器具16は、器具16を容易に結合および結合解除することができ、結合されている間は器具16がフィルターおよびフィルターに保持された製品を水がその両方を流れる際に支持および保持することができるような、任意の所望の方法で一緒に結合されてもよい。例えば、この実施形態および他の実施形態において、器具16aおよび16bは、器具16aの舌部18を別の器具16bのスロット20に挿入することによって結合される。より具体的には、舌部18は、ロック32と、舌部のロック32が器具16aの端部36に沿って延びて器具16aにスロット38を形成する領域34とを含む。器具16aおよび16bが結合されると、器具16aの舌のロック32は、舌部の領域34がスロット20の内側に配置されるように、器具16bのスロット20を通って延び、一方、器具16bのスロット20の端部40は、舌部のロック32と器具16aの端部36との間に配置される。器具16bのスロット20を介した舌部のロック32の挿入を容易にするために、舌部18のロック32全体の厚さは、スロットの長さにすべて沿って器具16bのスロット20の幅よりも小さく、器具16aのスロット38の幅は、器具16bのスロット20の端部40の厚さよりも大きい。
【0023】
この構成において、
器具16aは、
器具16aの端部36が
器具16bのスロットの端部40に接触したときに、
器具16bに対して方向42a(
図3A)に相対的に移動することが防止され、
器具16aの舌部のロック32が
器具16bのスロットの端部40に接触したときに、方向42b(
図3A)に移動することが阻止される。同様に、
器具16bは、
舌部の領域34が
器具16bのスロット20の表面46に接触すると、方向44a(
図3B)に
器具16aに対して相対的に移動することが阻止され、
舌部の領域34が
器具16bのスロット20の表面48に接触すると、方向44b(
図3B)に
器具16aに対して相対的に移動することが阻止される。この構成では、方向44a、44bは、方向42a、42bと直交しており、4つの方向はすべて同一平面上にある。
器具16bがその上部にのっている容器(図示せず)と、
器具16bにかかる
器具16aの重量は、4つの方向42a、42b、44a、44bの平面に直交する方向への
器具16a、16bの相対的な移動を阻止する。
【0024】
他の実施形態も可能である。例えば、舌部18のロック32は、器具16aと16bが結合されたときに、器具16bのスロットの端部40との接触を維持するように構成されていてもよい。このようにして、器具16aのロック32および端部36は、器具16bのスロット20の端部40を挟み込む。これは、2つの器具16a、16bが結合されたときに、より確実に一緒に保持するために好ましい。しかし、このような挟み込みは、器具16a、16bの連結解除をより困難にし、その結果、このような器具16a、16bを含む注ぎ込み式フレーム10の分解をより困難にすることもできる。
【0025】
図4は、本発明の一実施形態による、
図1A~
図3Bに示す
器具16の斜視図である。
図5は、本発明の一実施形態による、
図4に示す
器具16の側面図である。前述したように、この実施形態および他の実施形態では、それぞれ同一の構成である
図4および
図5に示す
器具16の3つを結合して、
図1A~
図2に示す注ぎ込み式フレーム10を形成している。しかし、他の実施形態では、構成が互いに対応しているが、互いに同一ではない3つの
器具16を一緒に結合して、注ぎ込み式フレーム10を形成することもできる。
【0026】
この実施形態および他の実施形態では、
器具16は、本体52、第1の端部54、第2の端部36(
図3Aおよび3Bにも示されている)、上部56および下部58を有するパネル50を含む。第1の端部54は、第2の端部36の反対側にあり、スロット20を含み、第2の端部36は、舌部18を含む。パネル50は、任意の構成であってもよく、任意の所望の材料を含んでもよい。例えば、この実施形態および他の実施形態では、パネル50は長方形であり、第1の端部は上部56および下部58に対して直交または90度であり、第2の端部36は90度以外の角度-平行四辺形または台形の辺と同様-になっている。他の実施形態では、パネル50は、別の4辺の多角形、または、4つより少ないまたは多い辺を有する多角形として構成されてもよい。さらに、パネル50は、端部36および54、上部56、および下部58のそれぞれが共に規定する2次元平面内以外の方向に湾曲していてもよく、つまり、パネル50は、
図4および
図5に示すように、平面でなくてもよい。また、パネル50は、スチール製であり、パネル50が何度もの結合および結合解除や、コーヒーを淹れる使用時や、いつでもどこでも梱包、運搬される際に経験する物理的な消耗に耐える耐久性を備えている。他の実施形態では、パネル50は、パネルが経験する消耗と、パネル50がさらされる熱水からの熱とに耐えることができる任意の他の所望の材料、例えば、任意の他の金属、任意の所望のプラスチック、および/または任意の所望のゴムを含んでいてもよい。
【0027】
パネル50の本体52は、任意の構成であってもよい。例えば、この実施形態および他の実施形態では、本体52は、互いに平行な第1の側面60および第2の側面62を含み、それぞれが滑らかな表面を含んでいる。また、本体52は、約10分の1インチの厚さを有している。他の実施形態では、本体52は、上部56と下部58との間、およびまたは第1の端部54と第2の端部36との間の本体の範囲にわたって変化する厚さを有してもよい。さらにまたは代わりに、第1の側面60は、
器具の下部58が他の2つの
器具16と規定する、注ぎ込み式フレーム10(
図1A~
図2)の開口部28(
図2)の上方に位置するフィルターの領域を通る水の流れを促進するために、コーヒーフィルターの領域を表面60から浮かせるのに役立つ溝を含んでもよい。このような溝は、パネルの上部56からパネルの下部58に向かう方向に対応する全般の方向に延びていてもよい。さらに、または代わりに、そのような溝は、パネルの第1の端部54からパネルの第2の端部36に向かう方向に対応する全般の方向に延びていてもよい。
【0028】
なお、
図4および
図5を参照すると、パネルの上部56および下部58のそれぞれは、任意の構成であってもよい。例えば、この実施形態および他の実施形態では、パネルの上部56は、直線に沿ってパネルの第1の端部54と第2の端部36との間に延びており、パネルの下部58が第1の端部54と第2の端部36との間に延びる距離よりも大きい距離を有している。他の実施形態では、パネルの上部は、曲線に沿って、パネルの第1の端部54と第2の端部36との間で輪郭を描かれるか、または、延びることができる。パネルの下部58は、
器具16が容器の上に配置されたときに、容器に接触するためのインターフェース64を含む。より具体的には、インターフェース64は、
器具16が他の
器具16と一緒に注ぎ込み式フレームを形成するときに、容器に挿入されるように構成された領域64を含む。これは、人が注ぎ込み式フレームを使用している間に、注ぎ込み式フレームを容器の上の適切な位置に保持または固定するのに役立つ。
【0029】
パネルの第1の端部54および第2の端部36のそれぞれは、任意の構成であってもよい。本実施形態の
器具16は、
図3Aおよび
図3Bに示すように、他の2つの同一に構成された
器具16と結合されるように設計されているので、舌部18から下部58まで延びる第2の端部36の部分は、第1の端部54のスロット20が下部58に向かって延びるのと同じ角度θ、すなわち約60度で延びている。この実施形態および他の実施形態では、第1の端部54のスロット20は、パネル50の上部56に入口を有し、直線に沿ってパネルの第2の端部36および下部58に向かって延びている。他の実施形態では、スロット20は、第1の端部54に入口を有していてもよく、あるいは、上部56と第1の端部54のいずれにも入口を有していなくてもよい。さらにまたは代わりに、スロット20は、60度以外の角度θで第2の端部36および下部58に向かって延びていてもよい。さらに、または代わりに、スロット20は、直線ではなく曲線に沿って延びていてもよい。同様に、第2の端部36は、スロット20の構成と一致するように構成された舌部18を含み、舌部18から下部58まで延びる第2の端部36の部分全体が、舌部18が結合された
器具16の側面60または62のいずれかに接触するように構成されている。他の実施形態では、舌部18が別の
器具16と結合されるときに、この部分の領域のみが、側面60または62のいずれかに接触してもよい。さらに、または代わりに、第2の端部36は、舌部18が別の
器具16と結合されたときに、舌部18の全体ではなく一部がスロット20を通って延びるように構成されてもよい。
【0030】
図6は、本発明の別の実施形態による、互いに結合されて注ぎ込み式フレームの一部分を形成する注ぎ込み式フレーム10の2つの
器具16の一部分を示す図である。この実施形態は、スロット70が、スロット70の端部74に隣接して配置された穴72を含み、舌部78のロック部76が、
器具16が互いに結合されたときに穴72内に延びるような大きさおよび構成の先端部80を含むことを除いて、
図1A~
図5と併せて説明した実施形態と同様である。このようにして、2つの
器具16は、より確実に互いに結合され得る。
【0031】
前述の議論は、当業者が本発明を作り、使用することを可能にするために提示されている。実施形態に対する様々な変更は、当業者には容易に明らかになるであろうし、本明細書の一般的な原理は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、他の実施形態および用途に適用することができる。したがって、本発明は、示された実施形態に限定されることを意図するものではなく、本明細書に開示された原理および特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきである。