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特許7399991溶媒組成物、並びにアスファルトおよび他の汚染物質を除去するためのプロセス
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  • 特許-溶媒組成物、並びにアスファルトおよび他の汚染物質を除去するためのプロセス 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-08
(45)【発行日】2023-12-18
(54)【発明の名称】溶媒組成物、並びにアスファルトおよび他の汚染物質を除去するためのプロセス
(51)【国際特許分類】
   C23G 5/02 20060101AFI20231211BHJP
   C11D 3/20 20060101ALI20231211BHJP
   C11D 3/43 20060101ALI20231211BHJP
   C11D 1/38 20060101ALI20231211BHJP
   C11D 1/62 20060101ALI20231211BHJP
   C11D 1/58 20060101ALI20231211BHJP
   B08B 3/08 20060101ALI20231211BHJP
【FI】
C23G5/02
C11D3/20
C11D3/43
C11D1/38
C11D1/62
C11D1/58
B08B3/08
【請求項の数】 4
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022000894
(22)【出願日】2022-01-06
(62)【分割の表示】P 2019500290の分割
【原出願日】2017-06-29
(65)【公開番号】P2022058510
(43)【公開日】2022-04-12
【審査請求日】2022-01-12
(31)【優先権主張番号】15/198,597
(32)【優先日】2016-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510331157
【氏名又は名称】ユナイテッド ラボラトリーズ インターナショナル, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マッツァ,スティーブン ディー.
(72)【発明者】
【氏名】アーチュレッタ,ダナ エム.
【審査官】萩原 周治
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0267152(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0119686(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23G 1/00-5/08
C11D 1/00-3/60
B08B 3/00-3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
産業設備から汚染物質を除去するための方法であって、
(A)大豆メチル、非プロトン性溶媒、追加の溶媒、希釈剤、カチオン性界面活性剤、および分散剤を含む溶媒組成物を提供するステップと、
(B)前記溶媒組成物を加熱するステップと、
(C)汚染物質を前記溶媒組成物と接触させるステップと、
(D)汚染物質の少なくとも一部がもはや産業設備に付着しないように、前記溶媒組成物を汚染物質に作用させるステップと、
を含み、
前記大豆メチルは、前記溶媒組成物中に25重量%~35重量%含まれ、
前記非プロトン性溶媒は、N-メチルピロリドンを含み、当該N-メチルピロリドンは、前記溶媒組成物中に25重量%~35重量%含まれ、
前記追加の溶媒は、ジプロピレングリコールであると共に、前記溶媒組成物中に25重量%~35重量%含まれ、
前記希釈剤は、ディーゼル燃料(バイオディーゼル燃料ではないディーゼル燃料)を含み、
前記カチオン性界面活性剤は、イソステアリルエチルイミダゾリニウムエトサルフェート(isostearyl ethylimidazolinium ethosulfate)を含み、当該イソステアリルエチルイミダゾリニウムエトサルフェートは、前記溶媒組成物中に6重量%~10重量%含まれ、
前記分散剤は、スルホン化ホルムアルデヒド系分散剤であり、
前記溶媒組成物の前記汚染物質に対する重量比が、100:1の重量比~1:1の重量比で使用され、
前記汚染物質は、アスファルト、重質アスファルテン物質、水素欠乏炭素質物質、コークス、タール、重質油沈殿物、炭化水素スラッジ、潤滑油、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも一種の物質である、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記非プロトン性溶媒がジメチルスルホキシドを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記溶媒組成物が前記産業設備と接触するステップをさらに含み、
加えて、汚染物質の少なくとも一部が溶媒組成物内に溶解するように、前記溶媒組成物が汚染物質の少なくとも一部を溶解するステップを含み、
さらに、前記溶解した汚染物質を含む前記溶媒組成物を、前記産業設備とさらに接触しないように取り除くステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記カチオン性界面活性剤が第四級アンモニウム塩を含む、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本発明は、2014年12月23日に出願された「溶媒組成物、並びにアスファルトおよび他の汚染物質を除去するためのプロセス」と題する米国特許出願第14/580,698号の一部継続出願であり、その出願は、2014年3月22日に出願された「溶媒組成物、並びにアスファルトおよび他の汚染物質を除去するためのプロセス」と題する米国仮特許出願第61/969,125号に対する優先権を主張するものであり、これらの全体的開示内容は、それら全体を参照として本明細書に組み込まれる。
【0002】
[発明の技術分野]
本発明は、産業施設の浄化の分野に関し、さらに詳細には産業設備からアスファルトおよび他の汚染物質を分解し、それに続いて除去することに関する。
【背景技術】
【0003】
[発明の背景]
原油または天然ガスの精製プロセス中に、アスファルト、重質アスファルテン物質、水素欠乏炭素質物質、コークス、タールなどの汚染物質が副産物として生成される可能性がある。これらの汚染物質は、船舶、タンク、またはその他の種類の産業設備を汚染する可能性がある。産業設備の汚染は、停止時間の増加や処理結果の悪化などの問題を引き起こす可能性がある。
【0004】
産業設備を洗浄し、汚染を除去するための複数の手法が開発されてきた。例えば、柑橘類由来の水製品、水性製品、低沸点石油留分(例:ナフサ、ガソリン、ベンゼンなど)、ターペンタインなどの化学的手法、ならびに凍結や掻き取りなどの物理的手法が汚染物質を除去するためにすべて使用されてきたが、成功の程度は様々であった。
【0005】
そのような従来の手法は、様々な欠点をもたらす可能性がある。例えば、柑橘類由来の水製品は乳濁液を形成する可能性があり、したがって乳化破壊剤を必要とする可能性がある。何らかの炭化水素が再利用プロセスのために再生されることになっている場合、水性製品は多大な分離努力を必要とする可能性がある。加えて、いくつかの水性製品は、汚染物質の溶解を開始するためにさらに溶媒前処理を必要とする可能性がある。石油留分は引火性が高く、さらに水で容易に洗い流すことができない。凍結および掻き取り方法は、追加の作業者を必要とする可能性があり、それらの作業者にとって接近可能で安全な容器の中でのみ使用され得る。最後に、これらの同様の多くの手法は生分解性ではない。生分解性の欠如は、手法が使用され得る用途だけでなく、それが使用され得る作業現場も制限する。
したがって、汚染物質を除去するための新規な溶媒組成物およびプロセスが必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】米国特許出願公開第2015/0267152号
【発明の概要】
【0007】
当技術分野におけるこれらおよび他の必要性は、産業設備から汚染物質を除去するための方法による実施形態において対処され、その方法は、大豆メチル、非プロトン性溶媒(すなわち、ジメチルスルホキシド)、追加の溶媒、およびカチオン性界面活性剤を含む溶媒組成物を提供するステップと、汚染物質を溶媒組成物と接触させるステップと、汚染物質の少なくとも一部がもはや産業設備に付着しないように、溶媒組成物を汚染物質と反応(作用)させるステップとを含む。
【0008】
当技術分野におけるこれらおよび他の必要性は、一実施形態において、大豆メチル、非プロトン性溶媒(すなわち、ジメチルスルホキシド)、追加の溶媒、およびカチオン性界面活性剤を含む溶媒組成物によって対処される。
【0009】
上記(説明)は、以下の本発明の詳細な説明をよりよく理解され得るように、本発明の特徴および技術的利点をかなり広く概説したものである。本発明の特許請求の範囲の主題を形成する本発明の更なる特徴および利点を以下に記載する。開示された概念および特定の実施形態は、本発明の同じ目的を実行するために他の実施形態を修正または設計するための基礎として容易に利用され得ることを当業者は理解するべきである。そのような均等な実施形態が、添付の特許請求の範囲に記載されている本発明の精神および範囲から逸脱しないこともやはり当業者は理解するべきである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の好ましい実施形態の詳細な説明のために、ここで添付の図面を参照するものであり、この図1は、ライトサイクルオイルと、大豆メチル、ジプロピレングリコール、イソステアリルエチルイミダゾリニウムエトサルフェートおよびジメチルスルホキシドを含む3%の第1の溶媒組成物(図中の右側の容器)、又は、大豆メチル、ジプロピレングリコール、イソステアリルエチルイミダゾリニウムエトサルフェートおよびN-メチルピロリドンを含む3%の第2の溶媒組成物(図中の左側の容器)とで1時間処理されたアスファルトを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施形態において、溶媒組成物は、3つの溶媒とカチオン性界面活性剤との混合物を含む。第1の溶媒は、大豆メチルである。第2の溶媒は、非プロトン性溶媒(すなわち、ジメチルスルホキシド)である。第3の溶媒は、カチオン性界面活性剤を溶液中に維持するのに適した任意の溶媒(例えば、アルコール、エステル、ケトンなど)であり得る。限定するものではないが、溶媒組成物は、産業施設(例えば、石油精製所、天然ガス処理プラント、石油化学施設、港湾施設など)内の産業設備から汚染物質を分解および/または溶解することができる。実施形態において、溶媒組成物は、容器、タンク、減圧塔、熱交換器、配管、蒸留塔などを含む産業施設内で使用される任意の産業設備から汚染物質を除去するために使用され得る。実施形態では、除去される汚染物質は、原油精製、天然ガス処理、炭化水素輸送、炭化水素処理、炭化水素浄化などのプロセス中に生成、貯蔵、輸送などをされる任意の汚染物質を含み得る。実施形態では、汚染物質の例には、アスファルト、重質アスファルテン物質、水素欠乏炭素質物質、コークス、タール、重質油沈殿物、炭化水素スラッジ、潤滑油など、またはそれらの任意の組み合わせが含まれる。実施形態では、汚染物質を分解および/または溶解し、次いで続いて産業設備から除去し得るように、汚染物質を溶媒組成物と接触させる。
【0012】
溶媒組成物の実施形態は、溶媒である大豆メチル(methyl soyate, MESO)を含む。MESOは、生分解性長鎖エステル化脂肪酸である。汚染物質の少なくとも一部を産業設備から除去することができるように、溶媒組成物は、汚染物質を分解および/または溶解するのに適した任意の重量%のMESOを含むことができる。例えば、汚染物質は産業設備の表面から除去され得る。一実施形態では、溶媒組成物は、約20.0重量%のMESO~約40.0重量%のMESO、別法として、約25.0重量%のMESO~約35.0重量%のMESOを含むことができる。いくつかの実施形態では、MESOは、約30.0重量%の溶媒組成物を含むことができる。この開示の恩恵により、当業者の一人なら、選択された用途に対して適切な量のMESOを選択することができるであろう。
【0013】
溶媒組成物の実施形態は、非プロトン性溶媒を含む。非プロトン性溶媒には、プロトンを供与せず、プロトンを受容もしない任意の溶媒が含まれる。非プロトン性溶媒には、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N-メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、またはそれらの任意の組み合わせが含まれる。一実施形態では、非プロトン性溶媒はDMSOである。複数の実施形態では、非プロトン性溶媒はDMSOであり、いかなるNMP、ベンゼン、および/またはジメチルホルムアミドを全く含まず、または実質的に全く含まない。溶媒組成物は、汚染物質の少なくとも一部を産業設備から除去することができるように、汚染物質を分解および/または溶解するのに適した任意の重量%の非プロトン性溶媒を含むことができる。一実施形態では、溶媒組成物は、約20.0重量%の非プロトン性溶媒(すなわちDMSO)~約50.0重量%の非プロトン性溶媒(すなわちDMSO)、別法として、約25.0重量%の非プロトン性溶媒(すなわち、DMSO)~約35.0重量%の非プロトン性溶媒(すなわち、DMSO)を含む。いくつかの実施形態において、非プロトン性溶媒(すなわち、DMSO)は、約32.0重量%の溶媒組成物を含み得る。この開示の恩恵により、当業者の一人なら、選択された用途に対して適切な量の非プロトン性溶媒を選択することができるであろう。
【0014】
溶媒組成物の実施形態は、第3の溶媒(third solvent, TS)を含む。第3の溶媒は、カチオン性界面活性剤を溶液中に維持するために、および/または溶媒組成物の表面張力を低下させるために適切な任意の溶媒または溶媒の組み合わせであり得る。限定するものではないが、第3の溶媒は汚染物質除去プロセスを促進する。TSは、アルコール、エステル、エーテルなど、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。いくつかの実施形態において、アルコールは、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、C~C18の範囲の単純アルコール(例えば、オクタノール、ドデカノール)など、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態では、エステルは、酢酸エチル、酢酸イソブチル、グリコールエステル(例えば、ステアリン酸グリコール、ステアリン酸グリセリルなどのモノグリセリドなど)など、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの実施形態において、エーテルは、ジプロピレングリコールなどのグリコール、またはデシルグルコシドなどのアルキルグルコシド、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。一実施形態では、TSはジプロピレングリコールである。いくつかの実施形態では、TSは、カチオン性界面活性剤を溶液中に維持することに加えて、高沸点、低毒性、生分解性、またはそれらの任意の組み合わせを有する。溶媒組成物は、カチオン性界面活性剤を溶液中に維持するため、および/または溶媒組成物の表面張力を低下させるために好適な任意の重量%のTSを含むことができ、それによって汚染物質除去プロセスを限定せずに促進する。一実施形態では、溶媒組成物は、約20.0重量%のTS~約40.0重量%のTS、別法として、約25.0重量%のTS~約35.0重量%のTSを含む。いくつかの実施形態では、TSは、約30.0重量%の溶媒組成物を含むことができる。この開示の恩恵により、当業者の一人なら、選択された用途に対して適切な量のTSを選択することができるであろう。
【0015】
溶媒組成物の実施形態は、カチオン性界面活性剤を含む。カチオン性界面活性剤は、溶媒組成物における使用に適した任意のカチオン性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤の組み合わせであり得る。カチオン性界面活性剤は、イミダゾール誘導体のような第四級アンモニウム塩であり得る。限定するものではないが、カチオン性界面活性剤の具体例としては、複素環(例えば、イソステアリルエチルイミダゾリニウムエトサルフェート(ISES)など)、アルキル置換ピリジン、モルホリニウム塩、アルキルアンモニウム塩(例えば、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルアルコニウム、塩化ジメチルジオクタデシルアンモニウムなど)など、またはそれらの任意の組み合わせが含まれる。一実施形態では、カチオン性界面活性剤はISESである。溶媒組成物は、汚染物質の少なくとも一部を産業設備から除去することができるように、汚染物質を分解および/または溶解するのに適した任意の重量%のカチオン性界面活性剤を含むことができる。いくつかの実施形態において、カチオン性界面活性剤は、分解および乳化などの洗剤特性を有することができる。一実施形態では、溶媒組成物は、約4.0重量%のカチオン性界面活性剤~約12.0重量%カチオン性界面活性剤、別法として、約6.0重量%カチオン性界面活性剤~約10.0重量%のカチオン性界面活性剤を含む。いくつかの実施形態において、カチオン性界面活性剤は、約8.0重量%の溶媒組成物を含むことができる。この開示の恩恵により、当業者の一人なら、選択された用途に対して適切な量のカチオン性界面活性剤を選択することができるであろう。
【0016】
任意の実施形態において、溶媒組成物は分散剤を含み得る。分散剤は、溶媒組成物中の任意の成分の沈降を防止するのに適した任意の分散剤であり得る。限定するものではないが、適切な分散剤の例としては、スルホン化ホルムアルデヒド系分散剤、ポリカルボキシル化エーテル分散剤、ナフタレンスルホン酸分散剤など、またはそれらの任意の組み合わせが含まれる。溶媒組成物は、溶媒組成物中の任意の成分の沈降を防止するのに適した任意の重量%の分散剤を含むことができる。一実施形態では、溶媒組成物は、約1重量%の分散剤~約10重量%の分散剤を含み、別法として、約2重量%の分散剤~約7重量%分散剤を含む。いくつかの実施形態では、分散剤は約3重量%の溶媒組成物量を含むことができる。この開示の恩恵により、当業者の一人なら、選択された用途に対して適切な量の分散剤を選択することができるであろう。
【0017】
実施形態では、溶媒組成物は、カチオン性界面活性剤を添加する前に、MESO、非プロトン性溶媒(すなわちDMSO)、およびTSを一緒に混合することによって調製され得る。理論によって制限されることなく、カチオン性界面活性剤を添加する前にMESO、非プロトン性溶媒、およびTSを混合することは、混合性を改善することができる。実施形態では、MESO、非プロトン性溶媒、およびTSは、任意の順序で一緒に混合され得る。さらに、一旦MESO、非プロトン性溶媒、TS、およびカチオン性界面活性剤を一緒に混合して溶媒組成物を生成すると、溶媒組成物は使用が所望されるまで保存可能である。溶媒組成物が分散剤も含む任意の実施形態では、分散剤は、溶媒組成物の調製中の任意の時点で溶媒組成物に添加され得る。溶媒組成物は、任意の適切な条件下で調製され得る。実施形態では、溶媒組成物は周囲温度および圧力で調製され得る。
【0018】
任意の実施形態では、溶媒組成物は希釈剤で希釈され得る。これらの任意の実施形態では、希釈剤は溶媒組成物を希釈し得る任意の適切な希釈剤を含み得る。実施形態では、希釈剤は、ディーゼル燃料、バイオディーゼル燃料、燃料油、重質芳香族ナフサ、軽質スイート原油、水など、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。理論に限定されることなく、希釈剤は溶媒組成物の効力を低下させ得るが、それ以外の点では効力に影響を及ぼさない。任意選択の実施形態では、溶媒組成物は約1重量%~約99重量%の希釈剤を含み、別法として、約80重量%~約90重量%の希釈剤、さらに別法として、約90重量%~約99重量%の希釈剤を含む。一実施形態では、溶媒組成物は、約95重量%の希釈剤を含み、別法として、約99重量%の希釈剤を含む。この開示の恩恵により、当業者の一人なら、選択された用途に対して適切な量の希釈剤を選択することができるであろう。
【0019】
実施形態では、汚染物質除去プロセスは、汚染物質および/または産業設備を溶媒組成物と接触させるステップを含む。例えば、容器内に配置された汚染物質を含む容器を含む実施形態では、溶媒組成物が容器内に導入される。溶媒組成物は、溶媒組成物がその中に配置された汚染物質と接触するように、任意の適切な手段によって容器内に導入され得る。実施形態において、溶媒組成物は、注ぐ、ポンプで汲み上げる、注入するなど、あるいはそれらの任意の組み合わせによって容器内に導入される。別の実施例として、産業設備がその表面に配置された汚染物質を含む実施形態では、溶媒組成物を産業設備の汚染部分に注ぐことができ、または溶媒組成物がその表面に配置された汚染物質と接触するように、産業設備の汚染部分を溶媒組成物中で浸漬することができる。
【0020】
任意の実施形態において、汚染物質除去プロセスは溶媒組成物に熱を加えることを含み得る。蒸気、加熱コイルなど、またはそれらの任意の組み合わせなどの任意の適切な手段によって、熱を加えることができる。さらなる任意の実施形態では、溶媒組成物は、概ね周囲温度と希釈剤の引火点との間の温度まで加熱される。希釈剤としてライトサイクルオイルを含有する溶媒は、100°F(37.8℃)~約160°F(71.1℃)、さらに別法として、約120°F(48.9℃)~約150°F(65.6℃)で加熱され得る。溶媒組成物が汚染物質と接触する前に、または溶媒組成物が汚染物質と接触している間に、熱を溶媒組成物に加えることができる。実施形態では、溶媒組成物は、容器などの産業設備内に配置される場合、攪拌される。限定するものではないが、これらの任意選択の実施形態では、溶媒組成物と汚染物質との間の分解および/または溶解プロセスを促進するために熱が加えられる。
【0021】
任意の実施形態では、汚染物質除去プロセスは溶媒組成物に対して追加的に撹拌することを含むことができる。溶媒組成物の撹拌は、撹拌、振とう、ポンピングなど、またはそれらの任意の組み合わせなどの任意の適切な手段によって達成することができる。溶媒組成物が汚染物質と接触する前に、または溶媒組成物が汚染物質と接触している間に、撹拌を溶媒組成物に加えることができる。限定するものではないが、これらの任意選択の実施形態では、溶媒組成物と汚染物質との間の分解および/または溶解プロセスを促進するために攪拌が加えられる。さらなる任意の実施形態では、溶媒組成物は、上記のように攪拌および加熱の両方を実施することができる。
【0022】
溶媒組成物を汚染物質と接触させて、汚染物質の少なくとも一部を産業設備から除去する(すなわち、分解または溶解させる)ために、溶媒組成物が産業設備内に任意の適切な期間配置され得る。希釈剤を含む実施形態では、時間枠の長さは溶媒組成物が希釈される量によって規定され得る。一実施形態では、時間枠は約1分から約3週間である。代替の実施形態では、時間枠は約1時間から約48時間までである。さらなる代替実施形態では、時間枠は約1時間から約12時間までである。
【0023】
実施形態では、汚染物質が配置されている表面から汚染物質の少なくとも一部を首尾よく除去するのに十分な溶媒組成物を提供する量で溶媒組成物が産業設備に導入され得る。実施形態では、この量は、汚染物質を分解および/または溶解させるのに十分な時間、溶媒組成物が汚染物質と接触するのに十分な量である。例えば、溶媒組成物は、汚染物質に対して約100:1の重量比~約1:1の重量比の量(すなわち、溶媒組成物対汚染物質の重量比)で産業設備に導入されることができ、別法として、約10:1の重量比~約1:1の重量比で産業設備に導入され得る。例えば、溶媒組成物対汚染物質の比は、約50:1の重量比、別法として約20:1の重量比、さらに別法として約5:1の重量比を含み得る。
【0024】
実施形態では、一度汚染物質が分解されおよび/または溶解されてしまうと、汚染物質は溶媒組成物中に存在する可能性があり、したがって溶媒組成物内で液状および/または流動性となる可能性がある。溶媒組成物内に存在する汚染物質は、任意の適切な手段によって産業設備から除去され得る。実施形態では、溶媒組成物は、溶媒組成物と共に産業設備からポンプで汲み上げられる、注がれるなど、またはそれらの任意の組み合わせである。
【0025】
任意の実施形態では、汚染物質によって汚染された表面は、汚染物質が溶媒組成物と接触した後に洗浄され得る。限定するものではないが、表面を洗浄することによって、追加の微粒子および/または汚染物質の残渣物を除去することができる。洗浄は、濯ぎ、噴霧、擦り洗いなどのような任意の適切な方法によって達成され得る。濯ぎおよび/または噴霧は、水、界面活性剤水溶液、炭化水素系溶剤、またはそれらの任意の組み合わせによる濯ぎおよび/または噴霧を含む任意の適切な方法によって達成され得る。
【0026】
任意の実施形態では、汚染物質は再生および/または再利用され得る。再生および/または再利用のプロセスは、分解および/または溶解した汚染物質を高温高圧オーブン(例えばコーカーユニット)に移送して、重質炭化水素を使用可能な小さな断片に「熱分解」するステップを含むことができる。実施形態では、接触分解装置は、炭化水素をより小さな破片に熱分解するために高温および触媒を使用する。そのようなプロセスは、汚染物質を使用可能なより小さな炭化水素に還元して、それらをさらなる処理および使用のために再利用可能にすることができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、溶媒組成物は、経済協力開発機構(OECD)生分解試験301Dによって定義されるように生分解性であり得る。生分解性溶媒組成物の例示的実施形態は、約30.0重量%のMESO、約32.0重量%の非プロトン性溶媒(すなわちDMSO)、約30.0重量%のジプロピレングリコール(すなわちTS)、および約8.0重量%のISES(すなわちカチオン性界面活性剤)を含む。
【0028】
任意選択の実施形態では、溶媒組成物は、汚染物質またはその他の望ましくない物質について産業設備を処理するために使用される他の製品と併せて使用され得る。例えば、溶媒組成物は、酸性水を処理するために使用される亜硝酸ナトリウム溶液と同時に汚染物質を処理するために使用され得る。亜硝酸ナトリウム溶液の例は、2014年4月22日に発行された米国特許第8,702,994号に開示されており、その全体を参照により本明細書に組み込むものとする。他の任意選択の実施形態では、溶媒組成物は、汚染物質などを溶解および/または軟化させるために他の有機溶媒および/または有機溶媒添加剤と併せて使用され得る。例としては、United Laboratories International,LLCの登録商標である有機溶媒Rezyd-X(登録商標)、United Laboratories International,LLCの登録商標である有機溶媒添加剤HOB(登録商標)、United Laboratories International,LLCの登録商標であるZyme-Flow(登録商標)UN657、United Laboratories International,LLCの登録商標であるZyme-Ox(登録商標)PlusZ50など、またはそれらの任意の組み合わせが含まれる。
【0029】
本実施形態のより良い理解を促進するために、いくつかの実施形態の特定の態様の以下の実施例が提供される。以下の実施例は、決して実施形態の全範囲を限定または定義するように読まれるべきではない。
【実施例
【0030】
[EXAMPLE 1(実施例1)]
第1の溶媒組成物は、非プロトン性溶媒であるジメチルスルホキシドを大豆メチル、ジプロピレングリコールおよびイソステアリルエチルイミダゾリニウムエトサルフェートと混合することによって調製された。第2の溶媒組成物は、N-メチルピロリドン、大豆メチル、ジプロピレングリコールおよびイソステアリルエチルイミダゾリニウムエトサルフェートを混合することによって調製された。両方の組成物は、同じ比率を含む。
【0031】
性能試験のために、アスファルトタンクからの結晶化アスファルトであった、より困難な試料の一つが選ばれた。それぞれ約2グラムの重さの等しい大きさのアスファルトの塊が、試料バイアル内に配置された。次いで、3%の第1の溶媒組成物または第2の溶媒組成物のいずれかを含有するライトサイクルオイル(LCO)が、1:1.5の試料対カッターストック比を生じる量で並んでバイアルに加えられた。2つのバイアルは、120°F(48.9℃)で水浴中に置かれ、時々旋回された。1時間後、バイアルが取り除かれ、バイアルを逆さにすることによって残渣物が検査された。図に示すように、両方の配合組成が同じ時間に亘ってアスファルトを容易に溶解した。
【0032】
アスファルト沈殿物についての平行試験は、第1の溶媒組成物と第2の溶媒組成物が均等の技術的性能を有することを実証した。各試料は、試料中に3%の各生成物を1:1.5のカッタ割合まで含み、120°F(48.9℃)に加熱されたカッターストックを用いてアスファルトの急速な溶解(約1時間)をもたらすことが分かった。
【0033】
[EXAMPLE 2(実施例2)]
次の実施例は、溶媒組成物と、ある種の汚染物質を処理するために使用される伝統的な溶媒である重芳香族ナフサ(HAN)との間の比較表である。
【0034】
溶媒組成物は、以下の成分の混合物を用いて調製された。
【表1】
【0035】
溶媒組成物が、ディーゼル燃料の添加により5%の濃度に希釈された。試験用に選択された汚染物質は、製油所タンクから得られたアスファルト片であった。アスファルトがバイアルの底部に付着されるように、それぞれ同じ重量1gを含むアスファルトの2つの等しいサイズの部分が2つの透明なバイアルに加えられた。3mLのHAN溶液が一方のバイアルに添加され、そしてディーゼルの3mLの5%溶媒組成物が他方のバイアルに添加された。この量は、各バイアルにアスファルト試料を完全に浸漬するのに十分な量であった。次いで両方のバイアルがホットプレート上に置かれ、3時間に亘って155°F(68.3℃)~175°F(79.4℃)の範囲の温度に加熱された。試料は掻き混ぜられず、あるいは撹拌されなかった。3時間後、試料がホットプレートから取り除かれ、目視検査が行われた。次に、試料を一晩冷却させた。試料の目視検査は、14時間の冷却期間後の翌日に実施された。その結果が下記の表2に記載される。
【表2】
【0036】
その結果は、溶媒組成物およびHAN溶液の両方が熱の存在下でバイアルからアスファルトを除去するのに有効であったが、一旦熱が除去されると、溶媒組成物のみがバイアル表面をアスファルト残渣物のない状態に保つことができた。加えて、両方の溶液は熱い場合、均質流体であった。溶媒組成物は冷却した際にその状態を維持したが、一方HAN溶液は冷却した際に液体中に合体したいくつかの小さな「塊」を示した。
【0037】
[EXAMPLE 3(実施例3)]
以下の実施例は、長期間に亘って最小限の加熱のみによる溶媒組成物の有効性を説明するためのものである。
【0038】
溶媒組成物は、以下の成分の混合物を用いて調製された。
【表3】
【0039】
溶媒組成物は、2つの試料に分けられた。試料1は、バイオディーゼルを添加することにより5%の濃度に希釈された。試料2は、燃料油を添加することにより5%の濃度に希釈された。試験用に選択された汚染物質は、製油所の地下容器から得られた一片の炭化水素沈殿物であった。この容器は、限定された熱を加えることだけが可能であり、その中にポンプ輸送された任意の溶媒組成物に攪拌を加えないように浸漬された。炭化水素沈殿物がバイアルの底部に付着されるように、それぞれ同じ重量2gを含む炭化水素沈殿物の等しいサイズの2つの部分が2つの透明なバイアルに加えられた。7.5mLの試料1および7.5mLの試料2が別々のバイアルに加えられて、各バイアル中の炭化水素沈殿物を完全に浸漬した。両方のバイアルはホットプレート上に配置され、100°F(37.8℃)の温度で1週間加熱された。試料は掻き混ぜられず、あるいは撹拌されなかった。次いで、試料はホットプレートから取り除かれ、目視検査が行われた。結果は、下記の表4に示される。
【表4】
【0040】
両方の試料の溶媒濃度が10%まで2倍され、両方の試料はさらに1週間100°F(37.8℃)で再び加熱された。結果は、下記の表5に示される。
【表5】
【0041】
両方の試料の溶媒濃度が再び2倍され、次いで両方の試料は第3週の間、100°F(37.8℃)で再び加熱された。結果は、下記の表6に示される。
【表6】
【0042】
結果は、溶媒組成物が、最小限の熱のみが加えられたときでさえも長期間作用し続けることを示した。
【0043】
[EXAMPLE 4(実施例4)]
以下の実施例は、アスファルト試料の様々な供給源に対する溶媒組成物の有効性を説明するためのものである。第1の試料はアスファルトフラックスとして原油蒸留装置(CDU)から収集され、第2の試料はプロパン脱歴装置(PDA)から収集された。第1の試料は、ペースト状の粘度を有することが観察された。第2番目の試料は硬化されており、計量と試験用に分離するための鋭利な道具が必要であった。2つの溶媒、United Laboratories International,LLCから市販されている溶媒系であるRezyd-X(登録商標)、ならびにMESO、NMP、ジプロピレングリコールおよびISESを含む本出願の溶媒が実験中に使用された。
【0044】
溶媒は、1容量%または2容量%にディーゼル内で溶解された。5~6グラムの各アスファルト試料が測定され、バイアルの中に入れられ、測定された量の溶解した溶媒が加えられた。バイアルは、125°F(51.7℃)の水浴に配置され、混合を促進するために時々攪拌された。結果は、表7に示される。
【表7】

【0045】
結果は、MESO、NMP、ジプロピレングリコールおよびISESを含む溶媒組成物が、Rezyd-X(登録商標)溶媒と同程度の濃度で2倍の速さで溶解を完了したことを示した。
【0046】
[EXAMPLE 5(実施例5)]
以下の実施例は、硬化された減圧塔塔底物(VTB)の溶解に対する3つの溶媒の有効性を例示する。試験された溶媒は、両方がUnited Laboratories International,LLCから市販されている、Rezyd-X(登録商標)およびHOB(登録商標)、ならびにMESO、NMP、ジプロピレングリコールおよびISESを含む本出願の溶媒であった。各溶媒は、2容量%のライトサイクルオイル(LCO)の中で溶解された。VTBの試料が3つのバイアルに加えられ、測定された量の希釈溶媒がそれぞれに加えられた。試料は、120°F(48.9℃)に設定された水浴に配置された。混合を促進するために、各試料は断続的に撹拌された。実験結果が、表8に示される。
【0047】
先の試験と同じ減圧塔塔底物を用いて、水性煮沸試験が実施された。VTBの試料が、一定分量の水、ならびにMESO、NMP、ジプロピレングリコールおよびISESを含む測定された容量の溶媒と混合された。試料は、180°F(82.2℃)の水浴に配置された。第1の試験は、水中に3容量%の溶媒溶液を含んでいた。数時間後に観察可能な溶解はなかった。第2の試験は、水中に6容量%の溶媒溶液を含んでいた。数時間後に観察可能な溶解はなかった。
【表8】
【0048】
結果は、MESO、NMP、ジプロピレングリコールおよびISESを含む溶媒組成物が、Rezyd-X(登録商標)およびHOB(登録商標)溶媒と同程度の濃度で少なくとも4倍の速さで溶解を完了したことを示した。MESO、NMP、ジプロピレングリコールおよびISESを含む溶媒の濃度が4.5容量%に増加される第2の実験が実施された。溶解速度は、試験と同じ質量のVTBについて2容量%で12分まで減少した。
【0049】
組成物および方法は、様々な構成要素またはステップを「備える」、「含有する」、または「含む」という用語で説明されているが、組成物および方法は、様々な構成要素およびステップから「本質的に構成される」または「構成される」こともできる。さらに、特許請求の範囲で使用されている不定冠詞「a」または「an」は、それが導入する要素の1つまたは複数を意味するように本明細書で定義されている。
【0050】
簡潔さのために、特定の範囲のみが本明細書に明示的に開示されている。しかしながら、任意の下限からの範囲は、明示的に列挙されていない範囲を列挙するために任意の上限と組み合わせることができ、同様に、明示的に列挙されていない範囲を列挙するために任意の下限からの範囲と組み合わせることもでき、同様に明示的に記載されていない範囲を列挙するために、任意の上限からの範囲を他の任意の上限と組み合わせることができる。さらに、下限および上限を有する数値範囲が開示される場合はいつでも、その範囲内に入る任意の数および任意の含まれる範囲が具体的に開示される。特に、本明細書に開示されるあらゆる範囲の値(「約aから約bまで」、または同様に「おおよそaからbまで」、または同様に「ほぼa-bから」の形態)は明示的に記載されていない場合でも、より広い範囲の値内に含まれるあらゆる数および範囲を説明すると理解されるべきである。したがって、全てのポイントまたは個々の値は、明示的に記載されていない範囲を列挙するために、他のポイントまたは個々の値または他の下限または上限と組み合わせた独自の下限または上限として機能することができる。
【0051】
したがって、本発明は、言及された目的および利点、ならびに本発明に固有の事柄を達成するために良好に適合されている。本明細書の教示の恩恵を受ける当業者にとって明らかな、異なっているが均等の方法で本発明が修正され、実施され得るので、上記に開示した特定の実施形態は単なる例示である。個々の実施形態が考察されているが、本発明はそれら全ての実施形態の全ての組み合わせを網羅する。さらに、以下の特許請求の範囲に記載されたもの以外に、本明細書に示された構成または設計の詳細に対する限定は意図されていない。また、特許権者によって明示的かつ明確に定義されていない限り、特許請求の範囲における用語は、それらの明白で通常の意味を有する。したがって、上記に開示された特定の例示的な実施形態は変更または修正されてもよく、そのような変形形態は全て本発明の範囲および精神の範囲内であると見なされることが明らかである。本明細書中の単語または用語の使用と、参照により本明細書に組み込まれ得る1つまたは複数の特許または他の文献との間に何らかの矛盾がある場合、本明細書と一致する定義が採用されるべきである。
図1