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特許7400041自動ワイヤロッドトリミングステーションおよびサンプル品質評価
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-08
(45)【発行日】2023-12-18
(54)【発明の名称】自動ワイヤロッドトリミングステーションおよびサンプル品質評価
(51)【国際特許分類】
   B21C 47/26 20060101AFI20231211BHJP
   B21C 47/24 20060101ALI20231211BHJP
   B21F 11/00 20060101ALI20231211BHJP
   B23D 15/00 20060101ALI20231211BHJP
   B23D 33/02 20060101ALI20231211BHJP
   B25J 13/00 20060101ALI20231211BHJP
【FI】
B21C47/26 C
B21C47/24 B
B21F11/00 F
B23D15/00 Z
B23D33/02 Z
B25J13/00 Z
【請求項の数】 15
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022140170
(22)【出願日】2022-09-02
(62)【分割の表示】P 2020550767の分割
【原出願日】2019-03-14
(65)【公開番号】P2022176204
(43)【公開日】2022-11-25
【審査請求日】2022-09-30
(31)【優先権主張番号】16/123,347
(32)【優先日】2018-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/645,446
(32)【優先日】2018-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】316012658
【氏名又は名称】プライメタルズ テクノロジーズ ユーエスエー エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Primetals Technologies USA LLC
【住所又は居所原語表記】5895 Windward Parkway,Alpharetta,Georgia 30005,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】スダカール・ティガバラプ
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・ディー・パルフレマン
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン・ゼル
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム・エックス・シェン
【審査官】池田 安希子
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-328023(JP,A)
【文献】特開2017-019042(JP,A)
【文献】特許第6195397(JP,B1)
【文献】米国特許第06227091(US,B1)
【文献】国際公開第2017/082908(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21C 45/00 - 49/00
B21F 11/00
B23D 15/00
B23D 33/02
B25J 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動トリミングシステムであって、
コイルを構成しているリングの数、および前記リングが切断されることを必要とした剪断位置を特定する視覚システムと、
前記剪断位置を受信し、前記剪断位置において前記リングの切断を実行する1つ以上のトリミング機構と、
前記コイルをトリミング領域へと搬送するために、前記コイルと連動するフック手段であって、前記コイルが前記トリミング領域内に配置された場合、1つ以上の前記トリミング機構を用いて、前記コイルの端部を分離し、内部に配置されたリングを露出させるフック手段と、
を備え、
1つ以上の前記トリミング機構は、1つ以上のトリミングロボットを備えてなり、
1つ以上の前記トリミングロボットは、トリミングされるリングを拡張する、自動トリミングシステム。
【請求項2】
前記フック手段はコイル処理領域と連動して、前記コイルを前記トリミング領域へと搬送する、請求項1に記載の自動トリミングシステム。
【請求項3】
前記視覚システムは複数のカメラを備えている、請求項1に記載の自動トリミングシステム。
【請求項4】
前記カメラはレール上に配置され、前記コイルの離間された端部内に配置されたリングの検出を可能にしている、請求項3に記載の自動トリミングシステム。
【請求項5】
前記視覚システムは、露出された前記リングのプロファイルを生成する、請求項1に記載の自動トリミングシステム。
【請求項6】
前記視覚システムは、露出された前記コイルの適切な端縁を検出する、請求項1に記載の自動トリミングシステム。
【請求項7】
前記視覚システムは、露出された前記コイルのフィールドビューの深さを生成する、請求項1に記載の自動トリミングシステム。
【請求項8】
1つ以上の前記トリミングロボットは、コントローラを介して、露出された前記リングを剪断するための命令を受信する、請求項1に記載の自動トリミングシステム。
【請求項9】
1つ以上の前記トリミング機構は、ワイヤカッタおよびフックアセンブリを備えている、請求項1に記載の自動トリミングシステム。
【請求項10】
前記フックアセンブリは、前記コイルを分離して前記リングを露出するために使用される、請求項に記載の自動トリミングシステム。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の自動トリミングシステムであって、
複数のリングを含んだ前記コイルと、
該コイルから複数のリングを選択して、前記リングの一部を切断することにより所望の長さのサンプルを形成することを実行する、1つ以上の前記トリミング機構と、
1つ以上の前記トリミング機構からのサンプルを受け取り、該サンプルの品質を評価する受け取りユニットと、
を備えている自動トリミングシステム。
【請求項12】
前記コイルは支持構造上に配置されている、請求項11に記載の自動トリミングシステム。
【請求項13】
1つ以上の前記トリミング機構により選択されたリングの数は、コントローラにより事前に決定されている、請求項11または12に記載の自動トリミングシステム。
【請求項14】
前記受け取りユニットは傾斜構造を備えている、請求項11から13のいずれか一項に記載の自動トリミングシステム。
【請求項15】
前記傾斜構造は、チャネル構造またはスライド構造を備えている、請求項14に記載の自動トリミングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2018年9月6日に出願された米国特許出願第16/123,347号の一部継続出願である米国特許出願第16/353,163号に基づいており、参照することにより全体が本願に統合された、2018年3月20日に出願された米国仮出願第62/645,446号の優先権を主張するものである。本願は、米国特許出願第16/123,347号および米国特許出願第62/645,446号からの2つの優先権を主張した米国特許出願第16/353,163号の優先権を同様に主張するものである。
【0002】
本発明はワイヤロッドトリミングステーション、特に自動ワイヤロッドトリミングステーションの分野に関する。
【背景技術】
【0003】
従来、インライン高速シェアは、圧延機内で圧延された各々のビレット「コイル」のヘッドおよびテールをトリミングするために使用され、高速シェアは、ワイヤロッドライン内のレイングヘッドの前に直接配置されており、その結果、120-130m/sにおける搬送の間に5.5mmのワイヤをトリミングすることが可能でなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2001-328023号公報
【文献】米国特許第03383803号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このことは、高度な保守を必要とする複雑な制御システムを備えた複雑な機械へと帰結し、細部に注意してその機械を正確に且つ連続して操作することに帰結する。この機械の複雑な特性のために、機械が2つの主ガイド、200-300kWの2つの主モータ、およびトリミングされる材料のサイズごとに変更が必要な複数の切り替えパイプを使用するので、高資本コストおよび高運転コストを有する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、自動トリミングシステムを提供している。自動トリミングシステムは、複数のリングを含んだコイルを含んでいる。1つ以上のトリミング機構は、コイルから複数のリングを選択して、リングの一部を切断することにより所望の長さのサンプルを形成することを実行する。受け取りユニットは、1つ以上のトリミング機構からのサンプルを受け取り、このサンプルの品質を評価する。
【0007】
本発明の別の態様によれば、自動トリミングシステムの作業を実行する方法を提供している。この方法は、複数のリングを含んだコイルを提供するステップを含んでいる。方法はまた、コイルから複数のリングを選択して、1つ以上のトリミング機構を使用してリングの一部を切断することにより、所望の長さのサンプルの形成を実行するステップを含んでいる。方法はさらに、受け取りユニットを使用して、1つ以上のトリミング機構からサンプルを受け取り、このサンプルの品質を評価するステップを含んでいる。
【0008】
本発明の別の態様によれば、自動トリミングシステムを提供している。自動トリミングシステムは、コイル内に位置決めされたリングの数、およびリングが切断されることを必要とした剪断位置を特定する視覚システムを含んでいる。1つ以上のトリミング機構は剪断位置を受信し、剪断位置においてリングの切断を実行する。フック手段は、コイルをトリミング領域へと搬送するためにコイルと連動し、コイルがトリミング領域内に配置された場合、複数のスクリューロールまたは1つ以上のトリミング機構を用いて、コイルの端部を分離し、内部に配置されたリングを露出させる。
【0009】
本発明の別の態様によれば、自動トリミングシステムの作業を実行する方法を提供している。この方法は、視覚システムを使用して、コイル内に配置されたリングの数、およびリングが切断される必要がある剪断位置を特定するステップを含んでいる。方法はまた、剪断位置を受信して、剪断位置においてリングの切断を実行する、1つ以上のトリミング機構を使用するステップを含んでいる。フック手段は、コイルをトリミング領域へと搬送するために、コイル処理領域と連動する。方法はさらに、コイル処理システムの端部を分離させ、複数のスクリューロールまたは1つ以上のトリミング機構を使用して、内部に配置された複数のリングを露出するステップを含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】コイル処理システムと組み合わせて使用される新規なトリミングステーションを概略的に示した図である。
図1B】コイル処理システムと組み合わせて使用される新規なトリミングステーションを概略的に示した図である。
図1C】コイル処理システムと組み合わせて使用される新規なトリミングステーションを概略的に示した図である。
図2】本発明により使用される新規なフック手段の詳細を概略的に示した図である。
図3A】トリミングロボットの詳細を概略的に示した図である。
図3B】トリミングロボットの詳細を概略的に示した図である。
図4A】視覚システムの多様な操作を概略的に示した図である。
図4B】視覚システムの多様な操作を概略的に示した図である。
図4C】視覚システムの多様な操作を概略的に示した図である。
図5A】コイル処理システムと組み合わせて使用されるトリミングステーションの別の実施形態を概略的に示した図である。
図5B】コイル処理システムと組み合わせて使用されるトリミングステーションの別の実施形態を概略的に示した図である。
図5C】コイル処理システムと組み合わせて使用されるトリミングステーションの別の実施形態を概略的に示した図である。
図6A】コイルのサンプルが品質を試験するために使用される、本発明の別の実施形態を概略的に示した図である。
図6B】コイルのサンプルが品質を試験するために使用される、本発明の別の実施形態を概略的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、コイル処理領域内に含まれた自立トリミングステーションを含み、この領域において、コイルはすでに成形および集結されており、結束のためにコンパクタへとパレットまたはフックで輸送されている。コンパクタの前に、新しいステーションが含まれ、各コイルのヘッドおよびテールが作業者の介入なしに自動的にトリミングされることを可能にしている。トリミングステーションは、固有のフック手段を備えた側方搬送機を含み、コイルの端部が拡張されて、所望の数のヘッドエンドリングおよびテールエンドリングのトリミングを可能にしており、リングの切断またはトリミングは、視覚システムインターフェイスを通じて制御された自立トリミングロボットにより実行される。視覚システムの目的は、正確な数のリングが各コイルからトリミングされることを確実にすることである。
【0012】
高速シェアの性能は圧延速度に依存しており、その一方で、本発明はそのような制限を受けない。例えば、圧延速度が120m/sの場合、高速シェアの切断時間は0.05秒よりも短く、その一方で、本発明の切断時間は約45秒である。コイル処理領域におけるトリミングの概念により、コイルは静止している間にトリミングされることが可能であり、圧延機の生産速度に依存するが、単一のコイルは約45秒の最小時間から静止したままとされ得る。本発明は、コイル処理システムの初期部分が垂直パレットシステムである場合、標準製品であるコイルダウンエンダを通じてコイル処理システム内において作動する。
【0013】
次に、カスタムデザインされたフック手段は、ダウンエンドされたコイルと連動して、コイルを取り外し、コイルをトリミングステーションへと搬送する。フックは、コイルのヘッドエンドおよびテールエンドを所定の量だけ拡張させる、2つのリング分離デバイスを組み込んでいる。この拡張は、トリミングロボットによっても実行され得る。次いで、このコイルの拡張は、視覚システムが、コイルから分離されるリングの数を計算し、トリミングロボットのアームに切断されるリング/複数のリングを剪断位置に配置させるように指示する。リングは油圧シェアを使用して切断され、次いでトリミングロボットのアームは、コイルを転倒させるダウンエンダに、フックがコイルを戻す前に、廃棄リングをフックから除去し、これによりコイルは処理のためにコンパクタに搬送され得る。コイルがフック手段上にある場合、処理は似ているが、コイルのダウンエンドは必要なく、コイルはフックからフックへと搬送される。
【0014】
図1Aから図1Cは、本発明にしたがって使用される新規なトリミングステーション2を示した概略的な図である。コイル12は、中央パレットダウンエンダ16の一部であるマンドレル14上に配置されている。トリミングステーション2は、フック手段8および複数のトリミングロボット10を含んでいる。図1Aに示されたように、コイル12は、処理された後にダウンエンダ16に持ち込まれる。マンドレル14を取り囲んだ領域は、測定のための複数のレーザを含み、コイルの正確な中心合わせを確実にしている。フック手段8は、マンドレル14と連動するように提供され、図1Bに示されたようなコイルを、図1Cに示されたようなトリミングステーション2へと搬送する。フック手段8は、コイルの端部を拡張して、トリミングステーション2で一度、必要な数のヘッドエンドリングおよびテールエンドリングをトリミングできることを可能にしている。
【0015】
視覚システムの一部として使用されて、コイルの形状および端縁を検出する複数のカメラ6が設けられている。トリミングステーション2において、カメラはレール18上に装着されて、コイル12を横断する動作を容易にすることを可能にしている。トリミングロボット10は、コイル12の端部の拡張を補助し、その内部にあるリングを露出させる。視覚システムは、カメラ6を使用してこれらのリングを分析し、リングの数およびそれらの個々の位置を正確に特定する。視覚システムにより検出された情報を使用して、トリミングロボット10は、各コイルからトリミングされるリングの数を正確に特定する。トリミングロボットは、トリミングのために特別に設計された選択的なシェアを備えている。
【0016】
図2は、フック手段26の詳細を図示した概略的な図である。フック手段26は、その各側部に取り付けられた複数のスクリューロール28を備えている。フック手段26がコイルをトリミングステーションに搬送した場合、スクリューロール28は、コイルの端部を所定の距離だけ引っ張り、トリミングロボットの1つを通じてリング分離部を生成するために使用される。フック手段の各側のサーボドライブ30は、自動的にコイルの端部を引っ張るために使用される。視覚システムは、リング分離部においてリングの数を計算し、シェア位置において切断される単一の/複数のリングを位置決めするようにロボットアームに指示する。はめ込み32は、本発明により使用されるスクリューロールの詳細を示している。視覚システムおよびトリミングロボットは、無線または有線制御システムを通じて互いに通信し、特定およびトリミング作業を調整する。
【0017】
それとは異なり、コイルリングの拡張は、多目的な使用が可能であるように設計された特別なトリミング工具を使用して、ロボット自身により実行されてもよく、その工具は拡張工具、後述の切断工具およびクランプ工具を統合しており、切断されたリングを廃棄位置へと運搬する。
【0018】
図3Aは、本発明により使用されるトリミングロボット42の詳細を図示した概略的な図である。トリミングロボット42は、安定化システム46を通じて静止面に連結されたアーム手段44を含んでいる。アーム手段44は、回転シャフト48に連結されている。回転シャフト48は、ランスおよびシェア機構50に連結されている。図3Bは、ランスおよびシェア機構50の詳細を示している。ランスおよびシェア機構50は、コイルを拡張または分離するために使用されるランス52と、コイルをトリミングするために使用される切断機構54と、を含んでいる。把持部60も含まれている。ランス52ならびに切断および把持機構54は、両方が回転可能シャフト56上に配置され、ランス52、切断機構54、および把持部60が、作業時に回転することを可能にしている。回転可能シャフト56はアンカ機構58上に配置され、アンカ機構は、ランス52、切断機構54、および把持部60が作業時に側方に移動することを可能にしている。
【0019】
トリミングロボット42は、6自由度以内の柔軟な動作を可能とした6軸ユニットである。先に論じられたように、トリミングロボット42は、視覚システムの1つ以上のカメラ6により収集された情報を使用して作動し、多様なシェア位置においてリングを切断するための適切な位置を決定する。
【0020】
図4Aから図4Cは、視覚システムの多様な作業を図示した概略的な図である。図4Aは、リング分離部の間に配置された多様なコイル端部のプロファイル68を示している。各リングの位置は、その配置により割り付けられ、コントローラに送信される。コントローラはこの情報を使用して、剪断のためにトリミングロボットの正確な位置決めを制御する。図4Bは、リングの適切な端縁を検出するために、視覚システムにより展開された端縁/対象検出器70を示している。この情報は、処理のためのコントローラに提供される。図4Cは、試験されたリングのフィールド72の深さを示しており、視覚システムは、この情報をコントローラに提供する。視覚システムにより前述の多様な情報を受信した後に、コントローラは情報を評価し、評価されたリングのどれを剪断して廃棄するかについて、トリミングロボットにそれぞれのコマンドを送信する。
【0021】
図5Aから図5Cは、本発明の別の実施形態を図示した概略図である。この実施形態80は、フック手段90およびコイル94の上に配置されたレール86上に配置された一対のトリミングシステム82、84を使用しており、図5Aに示されたように、レールは、トリミングシステムの容易な移動を可能にしている。フック手段90は、前述のフック手段8と類似した機能を発揮する。特に、フックシステム90は、さらなる処理のためにコイル94をトリミングステーションに載置する。各トリミングシステム82、84は、ワイヤカッタ88およびフックアセンブリ90を含んでいる。さらに、図5Bに示されたように、トリミングシステム82のフックアセンブリ90はコイル94の端縁に引っ掛けられ、これによりフック手段90のラッチ92の上にリング96を分離する。同じことが他のトリミングシステム84に関して生じ、両方のトリミングシステム82、84は、コイル94の両端のリング96を同時にまたは別々にラッチ92上に分離する。
【0022】
リング96をラッチ92上に載置した後に、図5Cに示されたように、トリミングシステム82、84は、選択的な位置においてワイヤカッタ88を使用してコイル94の両端でそれぞれのリング96をトリミングまたは切断する。これらの特定された位置の決定は、ここに記載された視覚システムによりトリミングシステム82、84に提供される。コントローラは、トリミングシステム82、84と、リング96の切断またはトリミングのための視覚システムと、の間の連動に使用されている。
【0023】
図6Aおよび図6Bは、コイルのサンプルが品質試験のために集められた、本発明の別の実施形態を示している。図6Aは、フック110上に配置されたコイル102から事前に決定された数のリング106を選択するトリミングロボット100を示している。エンドエフェクタの一部である把持ローラアセンブリは、切断されるサンプルの長さの変化を可能にしている。図6Bは、コイルからサンプル104をトリミングするトリミングロボット100、およびサンプル104を受け取る受け取りユニット108を示している。トリミングロボット100に接続されたコントローラは、サンプル104を形成するリング106のセクションをトリミングするためのトリミング位置を提供する。また、サンプル104は、その金属的特性または機械的特性を後に解析され、所定の品質に合致しているかどうかを決定する。サンプル104の試験は、受け取りユニット108の他端において実施可能であり、またはユーザは、受け取りユニットから手動でサンプルを取り上げ、必要な試験を実施するか、もしくはユーザは、サンプルの取り上げおよび試験のための自動化されたシステムを使用することが可能である。受け取りユニット108は、チャネル、またはスライド構造、もしくはそれに類似したもののような傾斜構造を含むことが可能である。また、本発明は、1つ以上のトリミングロボット100が、試験のためにコイル状システムの異なった位置においてサンプルを選択することが可能である。
【0024】
本発明は、いくつかの好適なその実施形態に関して図示されおよび記載されたが、その型式および詳細への多様な変形、省略、および追加が、本発明の思想および範囲から逸脱することなく実施され得る。
【符号の説明】
【0025】
2 トリミングステーション
6 カメラ
8,26,90 ・・・フック手段
10,42,100 ・・・トリミングロボット
12,94,102 ・・・コイル
14 ・・・マンドレル
16 ・・・中央パレットダウンエンダ
18 ・・・レール
28 ・・・スクリューロール
30 ・・・サーボドライブ
42 ・・・トリミングロボット
44 ・・・アーム手段
46 ・・・安定化システム
48 ・・・回転シャフト
50 ・・・ランスおよびシェア機構
52 ・・・ランス
54 ・・・切断機構
56 ・・・回転可能シャフト
58 ・・・アンカ機構
60 ・・・把持部
70 ・・・端縁/対象検出器
82,84 ・・・トリミングシステム
86 ・・・レール
88 ・・・ワイヤカッタ
92 ・・・ラッチ
96,106 ・・・リング
104 ・・・サンプル
108 ・・・受け取りユニット
110 ・・・フック
図1A
図1B
図1C
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B