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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-08
(45)【発行日】2023-12-18
(54)【発明の名称】ロッカー装置
(51)【国際特許分類】
   G07F 17/12 20060101AFI20231211BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20231211BHJP
【FI】
G07F17/12
G06Q10/02
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022168026
(22)【出願日】2022-10-20
(62)【分割の表示】P 2018247550の分割
【原出願日】2018-12-28
(65)【公開番号】P2022189897
(43)【公開日】2022-12-22
【審査請求日】2022-11-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000170598
【氏名又は名称】株式会社アルファ
(73)【特許権者】
【識別番号】506226658
【氏名又は名称】株式会社アルファロッカーシステム
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】菰岡 真人
(72)【発明者】
【氏名】吉沢 猛
【審査官】小島 哲次
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-134962(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07F 17/12
G06Q 10/00-50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のロッカーボックスと、前記複数のロッカーボックス個々の利用状況の管理を行う管理部と、を備えるロッカー装置において、
前記管理部は、前記複数のロッカーボックスのうち既に予約されて確保されている第1ロッカーボックスとは異なる第2ロッカーボックスへの変更理由を取得する理由取得部を備え、
前記理由取得部が変更理由を取得した場合に、前記管理部が管理している前記複数のロッカーボックスのうち、利用可能な前記第2ロッカーボックスを選択可能に提示する提示部を備えることを特徴とするロッカー装置。
【請求項2】
前記提示部は、前記理由取得部が取得した前記理由が、前記第1ロッカーボックスを予約している予約者の都合によらない場合に、前記利用可能な第2ロッカーボックスを提示することを特徴とする請求項1に記載のロッカー装置。
【請求項3】
前記提示部は、前記理由取得部が取得した前記理由が、前記第1ロッカーボックスを予約している予約者の都合によらない場合に、前記第1ロッカーボックスと同じ予約料金又はサイズの第2ロッカーボックスを提示することを特徴とする請求項2に記載のロッカー装置。
【請求項4】
前記管理部は、利用者の認証を行う利用者認証部を更に有しており、
前記管理部は、第2ロッカーボックスを施錠する場合に、前記利用者認証部において認証した利用者が第1ロッカーボックスを予約している場合には、第2ロッカーボックスを仮施錠するとともに、前記提示部に変更理由又は予約料金を提示することを特徴とする請求項1に記載のロッカー装置。
【請求項5】
前記管理部は、管理している前記複数のロッカーボックスの空きが無い場合は、他のロッカー装置の空き情報を取得し、
前記管理部が取得した空き情報に基づいて他のロッカー装置の利用を案内する案内部を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載のロッカー装置。
【請求項6】
複数のロッカーボックスと、前記複数のロッカーボックス個々の利用状況の管理を行う管理部と、を備えるロッカー装置で実行されるロッカー管理方法において、
前記複数のロッカーボックスのうち既に予約されて確保されている第1ロッカーボックスとは異なる第2ロッカーボックスへの変更理由を取得する理由取得工程と、
前記理由取得工程が変更理由を取得した場合に、前記管理部が管理している前記複数のロッカーボックスのうち、利用可能な前記第2ロッカーボックスを選択可能に提示部に提示させる提示工程と、
を含むことを特徴とするロッカー管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、事前の予約が可能なロッカー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道駅構内等に設置されたコインロッカーを、インターネット等を介して事前に予約することができるシステムが知られている。
【0003】
このようなシステムを用いて事前にロッカー利用の予約をしていたとしても、利用者が実際に出向いて荷物等を預け入れる際に、大きさや場所等の条件が利用者の希望により適った別のロッカーを見つけることがある。そのような場合、ロッカーの予約をキャンセルして、予約がキャンセルされたロッカーを他の利用者が使用できるようにすることが特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-224861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されたシステムでは、他のロッカーに利用を変更した場合、既に行ったロッカーの予約のキャンセルは可能であるが、必ず予約料金が課金される。しかしながら、例えば、予約したロッカーの利用の際に、汚れや残留物等利用に適さない状態であった場合まで課金されてしまうのは利用者にとって利便性が良いとはいえない。
【0006】
そこで、本発明は、上記のような問題点に鑑み、利用者にとって利便性の良いロッカー装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためになされた発明は、複数のロッカーボックスと、前記複数のロッカーボックス個々の利用状況の管理を行う管理部と、を備えるロッカー装置において、前記管理部は、前記複数のロッカーボックスのうち既に予約されて確保されている第1ロッカーボックスとは異なる第2ロッカーボックスへの変更理由を取得する理由取得部を備え、前記理由取得部が変更理由を取得した場合に、前記管理部が管理している前記複数のロッカーボックスのうち、利用可能な前記第2ロッカーボックスを選択可能に提示する提示部を備えることを特徴とするロッカー装置である。
また、前記提示部は、前記理由取得部が取得した前記理由が、前記第1ロッカーボックスを予約している予約者の都合によらない場合に、前記利用可能な第2ロッカーボックスを提示することを特徴とする。
また、前記提示部は、前記理由取得部が取得した前記理由が、前記第1ロッカーボックスを予約している予約者の都合によらない場合に、前記第1ロッカーボックスと同じ予約料金又はサイズの第2ロッカーボックスを提示することを特徴とする。
また、前記管理部は、利用者の認証を行う利用者認証部を更に有しており、前記管理部は、第2ロッカーボックスを施錠する場合に、前記利用者認証部において認証した利用者が第1ロッカーボックスを予約している場合には、第2ロッカーボックスを仮施錠するとともに、前記提示部に変更理由又は予約料金を提示することを特徴とする。
また、前記管理部は、管理している前記複数のロッカーボックスの空きが無い場合は、他のロッカー装置の空き情報を取得し、前記管理部が取得した空き情報に基づいて他のロッカー装置の利用を案内する案内部を更に備えていることを特徴とする。
【0008】
また、複数のロッカーボックスと、前記複数のロッカーボックス個々の利用状況の管理を行う管理部と、を備えるロッカー装置で実行されるロッカー管理方法において、前記複数のロッカーボックスのうち既に予約されて確保されている第1ロッカーボックスとは異なる第2ロッカーボックスへの変更理由を取得する理由取得工程と、前記理由取得工程が変更理由を取得した場合に、前記管理部が管理している前記複数のロッカーボックスのうち、利用可能な前記第2ロッカーボックスを選択可能に提示部に提示させる提示工程と、を含むことを特徴とするロッカー管理方法である。
【0009】
また、複数のロッカーボックスと、前記複数のロッカーボックス個々の利用状況の管理を行う管理部と、を備えるロッカー装置において、前記管理部は、前記複数のロッカーボックスのうち既に予約されている第1ロッカーボックスとは異なる第2ロッカーボックスへの変更理由を取得する理由取得部と、前記理由取得部が取得した前記理由に基づいて前記第1ロッカーボックスに対する予約料金の課金を行う課金制御部と、を備えることを特徴とする。
また、前記理由取得部が取得した前記理由が、前記第1ロッカーボックスを予約している予約者の都合によらない場合は、前記課金制御部は前記予約料金の課金を行わないことを特徴とする。
また、前記第2ロッカーボックスが前記第1ロッカーボックスと同じサイズでは無い場合は、前記課金制御部は前記予約料金の課金を行わないことを特徴とする。
【0010】
また、前記理由取得部が取得した前記理由が、前記第1ロッカーボックスを予約している予約者の都合によらない場合、かつ、前記第2ロッカーボックスが前記第1ロッカーボックスと同じサイズでは無い場合は、前記課金制御部は前記予約料金の課金を行わないことを特徴とする。
【0011】
また、前記第2ロッカーボックスの予約料金が第1ロッカーボックスの予約料金と異なる場合には、前記課金制御部は差額の課金又は返金を行うことを特徴とする。
【0012】
また、前記管理部は、前記理由取得部が取得した前記理由が、前記第1ロッカーボックスを予約している予約者の都合によらない場合に、前記管理部が管理している前記複数のロッカーボックスのうち、前記第1ロッカーボックスと同じ予約料金又はサイズの第2ロッカーボックスを前記予約者に提示することを特徴とする。
【0013】
また、前記理由取得部が取得した前記理由が、前記第1ロッカーボックスを予約している予約者の都合によらない場合に、当該第1ロッカーボックスの点検要求情報を外部に出力する点検要求出力部を更に備えることを特徴とする。
【0014】
また、前記理由取得部が取得した前記理由が、前記第1ロッカーボックスを予約している予約者の都合による場合は、前記課金制御部は前記予約料金の課金を行うことを特徴とする。
【0015】
また、前記管理部は、利用者の認証を行う利用者認証部を更に有しており、前記管理部は、第2ロッカーボックスを施錠する場合に、前記利用者認証部において認証した利用者が第1ロッカーボックスを予約している場合には、第2ロッカーボックスを仮施錠するとともに、前記提示部に予約者の都合による変更となる旨又は予約料金を提示することを特徴とする。
【0016】
また、前記管理部は、管理している前記複数のロッカーボックスの空きが無い場合は、他のロッカー装置の空き情報を取得し、前記管理部が取得した空き情報に基づいて他のロッカー装置の利用を案内する案内部を更に備えていることを特徴とする。
【0017】
また、複数のロッカーボックスと、前記複数のロッカーボックス個々の利用状況の管理を行う管理部と、を備えるロッカー装置で実行されるロッカー管理方法において、前記複数のロッカーボックスのうち既に予約されている第1ロッカーボックスとは異なる第2ロッカーボックスへの変更理由を取得する理由取得工程と、前記理由取得工程で取得した前記理由に基づいて前記第1ロッカーボックスに対する予約料金の課金を行う課金制御工程と、を備えることを特徴とするロッカー管理方法である。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように本発明は、管理部で予約されている第1ロッカーボックスとは異なる第2ロッカーボックスへの変更の理由を理由取得部で取得して、変更理由を取得した場合に、提示部が、管理部が管理している複数のロッカーボックスのうち、利用可能な第2ロッカーボックスを提示する。変更理由に応じて利用可能なロッカーボックスを提示することができる。したがって、利用者の利便性を向上させることができる。
【0019】
また、理由取得部が取得した理由が、第1ロッカーボックスを予約している予約者の都合によらない場合は、課金制御部は予約料金の課金を行わないようにしてもよい。このようにすることにより、ロッカーボックスの汚れや残留物等、予約者の都合によらない理由の場合は予約料金の課金を行わないようにすることができる。したがって、利用者の利便性が向上する。
【0020】
また、第2ロッカーボックスが第1ロッカーボックスと同じサイズでは無い場合は、課金制御部は予約料金の課金を行わないようにしてもよい。このようにすることにより、同一サイズのロッカーボックスを提供できない場合に課金を行わないようにすることができる。一方で、同じサイズのロッカーを提供できる場合は予約が有効であるとして課金をすることができる。
【0021】
また、理由取得部が取得した理由が、第1ロッカーボックスを予約している予約者の都合によらない場合、かつ、第2ロッカーボックスが第1ロッカーボックスと同じサイズでは無い場合は、課金制御部は予約料金の課金を行わないようにしてもよい。このようにしすることにより、ロッカーボックスの汚れや残留物等、予約者の都合によらない理由の場合は課金を行わないようにして、利用者の利便性を向上させることができる。
【0022】
また、第2ロッカーボックスの予約料金が第1ロッカーボックスの予約料金と異なる場合には、課金制御部は差額の課金又は返金を行うようにしてもよい。このようにすることにより、変更後の第2ロッカーボックスの予約料金に見合った料金を徴収することができる。
【0023】
また、管理部は、理由取得部が取得した理由が、第1ロッカーボックスを予約している予約者の都合によらない場合に、管理部が管理している複数のロッカーボックスのうち、第1ロッカーボックスと同じ予約料金又はサイズの第2ロッカーボックスを提示部に提示するようにしてもよい。このようにすることにより、汚れや残留物等の予約者の都合によらない理由の場合に、予約したロッカーボックスと同じ条件のロッカーボックスを提供することができる。
【0024】
また、理由取得部が取得した理由が、第1ロッカーボックスを予約している予約者の都合によらない場合に、当該第1ロッカーボックスの点検要求情報を外部に出力する点検要求出力部を更に備えてもよい。このようにすることにより、ロッカーボックスの汚れや残留物等の発生を管理者等が把握することができ、速やかに点検、清掃等をすることができる。
【0025】
また、理由取得部が取得した理由が、第1ロッカーボックスを予約している予約者の都合による場合は、課金制御部は予約料金の課金を行ってもよい。このようにすることにより、ロッカーボックスの変更の理由が予約者の都合による場合のみ予約料金の課金をすることができる。
【0026】
また、管理部は、利用者の認証を行う利用者認証部を更に有しており、管理部は、第2ロッカーボックスを施錠する場合に、利用者認証部において認証した利用者が第1ロッカーボックスを予約している場合には、第2ロッカーボックスを仮施錠するとともに、提示部に予約者の都合による変更となる旨又は予約料金を提示してもよい。このようにすることにより、利用者が、予約の変更操作等を伴わずに他のロッカーボックスを仮施錠した場合は、装置が予約者の都合による変更とみなして予約料金の課金をすることができる。
【0027】
また、管理部は、予約認証時に管理している複数のロッカーボックスの空きが無い場合は、他のロッカー装置の空き情報を取得し、管理部が取得した空き情報に基づいて他のロッカー装置の利用を案内する案内部を更に備えてもよい。このようにすることにより、予約を変更する際に空きが無い場合は、例えば同じ駅構内の他の場所に設置されているロッカー装置等の他のロッカー装置の利用を案内することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施形態にかかるロッカー装置を有するシステムの概略構成図である。
図2図1に示されたロッカー装置の機能構成図である。
図3図1に示されたシステムにおける会員認証動作を示したシーケンス図である。
図4図1に示されたシステムにおける基本的な予約動作についてのシーケンス図である。
図5図4のシーケンス図により予約が完了した後に預入期限までに預け入れが無い場合のシーケンス図である。
図6図4のシーケンス図により予約が完了した後に予約期限までにロッカーボックス32が確保できなかった場合のシーケンス図である。
図7図1に示されたシステムにおける利用者が予約を取り消す場合のシーケンス図である。
図8図1に示されたシステムにおける預入動作のシーケンス図(その1)である。
図9図1に示されたシステムにおける預入動作のシーケンス図(その2)である。
図10図1に示されたシステムにおける預入動作のシーケンス図(その3)である。
図11図1に示されたシステムにおける予約して預け入れをした後の荷物の取り出し動作のシーケンス図である。
図12】預け入れ又は取り出しの際に表示される画面例である。
図13】会員認証画面例である。
図14】認証コード入力画面例である。
図15】認証コードがエラーであった場合の画面例である。
図16】予約BOX指定画面例である。
図17】空きBOX選択画面例である。
図18】ボックス変更理由画面例である。
図19】受取パスワード入力画面例である。
図20】予約が有る際に別のロッカーボックスを仮施錠した際の画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかるロッカー装置を有するシステムの概略構成図である。
【0030】
図1に示したシステムは、本発明の一実施形態にかかるロッカー装置1と、ロッカー管理システム50と、会員管理システム60と、端末装置70と、を有している。
【0031】
ロッカー装置1とロッカー管理システム50とは、例えば通信回線等で互いに通信可能となっている。また、ロッカー管理システム50と会員管理システム60とは、例えばインターネット等を介して互いに通信可能となっている。また、会員管理システム60と端末装置70とは、携帯電話回線網やインターネット等を介して互いに通信可能となっている。
【0032】
ロッカー装置1は、図2に示したように、集中制御装置2と、ロッカー部3と、を備えている。集中制御装置2は、操作表示部21と、バーコードリーダ22と、ICカードリーダ/ライタ23と、プリンタ24と、紙幣処理部25と、硬貨処理部26と、スピーカ27と、制御部28と、通信インターフェース29と、を備えている。
【0033】
操作表示部21は、例えば利用者に情報を表示する液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display(LCD))とタッチパネルから構成されている。バーコードリーダ22は、一次元または二次元バーコードを読み取る。
【0034】
ICカードリーダ/ライタ23は、RFID(Radio Frequency Identification)技術により、非接触でICカードに対してデータの読み書きを行う。本実施形態では、ICカードリーダ/ライタ23は、主に利用者がロッカーボックス32の使用料の支払いに用いられる。
【0035】
プリンタ24は、清算内容や使用したロッカーボックス32を特定する情報が記されたレシートを印字して発行する。紙幣処理部25は、不図示の紙幣投入部から投入された紙幣を処理し応じて不図示の返金口より返金を行う。硬貨処理部26は、不図示の硬貨投入部から投入された硬貨を処理し応じて不図示の返金口より返金を行う。スピーカ27は、例えば案内音声等を出力する。
【0036】
制御部28は、操作表示部21、バーコードリーダ22、ICカードリーダ/ライタ23、プリンタ24、紙幣処理部25、硬貨処理部26、スピーカ27の各構成要素と通信可能に接続され、ロッカー装置1全体を制御する中央演算装置(CPU)等のプロセッサやメモリ等の記憶装置を含むユニットである。
【0037】
また、制御部28は、ロッカーボックス32の利用状況を管理するためのデータベース等を有している。制御部28は、このデータベース等の管理情報を必要に応じて更新し、又はロッカー管理システム50に出力する。また、この管理情報はロッカー管理システム50からの指示に基づいて更新される場合がある。即ち、制御部28は、複数のロッカーボックス個々の利用状況の管理を行う管理部として機能する。なお、利用状況とは予約やロッカーの空き状況であり、将来の利用予測や予約状況を考慮して管理してもよい。
【0038】
通信インターフェース29は、ロッカー管理システム50と通信するためのインターフェース(I/F)デバイスである。
【0039】
ロッカー部3は、複数個のロッカーボックス32を備えている。また、ロッカー部3は、ブザー31が設けられている。ブザー31は、そのロッカー部3に属するロッカーボックス32が所定の状態において所定の操作が行われた場合に制御部28からの指示に基づいて警告音等を発する。なお、ブザー31は、ロッカー部3単位で設けるに限らずロッカーボックス32単位で設けてもよい。
【0040】
ロッカーボックス32は、周知のように扉が開閉可能に設けられている。扉には、取手等が設けられている。また、ロッカーボックス32は、図2に示したようにロック部33を備えている。ロック部33は、扉を施錠及び解錠する機構であり、電気錠34と、扉開閉スイッチ35と、押ボタンスイッチ36と、を備えている。
【0041】
電気錠34は、扉の開閉を規制する機構であって、扉開閉スイッチ35及び押ボタンスイッチ36の状態に基づいて、もしくは集中制御装置2(制御部28)からの指示に応じて、扉の施錠または解錠を行う。
【0042】
扉開閉スイッチ35は、扉の開閉状態を判定するスイッチ(SW)であり、例えば、電気錠34に設けられたマイクロスイッチで構成することができる。扉開閉スイッチ35がON/OFFされると、そのON/OFFされたことを示す情報が制御部28へ出力される。
【0043】
押ボタンスイッチ36は、扉を閉じた状態で仮施錠する場合に押下するボタン型スイッチ(SW)であり、押下されると、押下されたことを制御部28に通知する信号が出力される。
【0044】
ロッカー管理システム50は、ロッカー装置1の予約状態や利用状態等を管理するシステムであり、ロッカー装置1を管理する管理会社等に設置される。ロッカー管理システム50は、通常複数のロッカー装置1と通信可能に接続され、それらのロッカー装置1を管理する。また、ロッカー管理システム50は、接続されたロッカー装置1の利用状況や予約状況等を管理するためのデータベース等を有し、ロッカー装置1からの情報に基づいて逐次更新される。
【0045】
会員管理システム60は、ロッカー装置1を利用する際に特定の機能を使用するための会員登録及び登録された会員の管理を行うシステムであり、所定の事業者の施設に設置される。なお、会員管理システム60とロッカー管理システム50とは、同じ施設に設置されてもよい。また、同じ装置(サーバ)に構築されていてもよい。
【0046】
端末装置70は、会員管理システム60において運営されている会員サービスにアクセスする端末である。端末装置70は、後述する会員認証のため、スマートフォンや携帯電話等のカメラ機能を有する携帯端末であることが好ましい。
【0047】
次に、上述した構成のシステムの動作(ロッカー管理方法)について図3図11を参照して説明する。図3は、会員認証動作を示したシーケンス図である。なお、図3図11の説明において端末装置70は端末70、ロッカー装置1はロッカー1、ロッカー管理システム50はロッカー管理50、会員管理システム60は会員管理60と省略する。
【0048】
まず、利用者がロッカー1の操作表示部21に表示された画面から預入ボタンを選択(操作)すると(ステップS201)、制御部28は、操作表示部21に会員認証画面を表示させる(ステップS202)。図12図13に操作表示部21に表示される画面例を示す。図12は、ステップS201に際に表示される画面例である。図12の例では、画面は、預入ボタンa1と、取出ボタンa2と、取消ボタンa3と、を備えている。
【0049】
預入ボタンa1は、荷物をロッカーボックス32に預け入れ等する際に操作するボタンである。なお、図12の例では、預け入れに加えてロッカーボックス32を介して他人に荷物を渡す、宅配業者等を通して荷物を送る場合にも操作する。取出ボタンa2は、荷物をロッカーボックス32から取り出す際に操作するボタンである。取消ボタンa3は、図12の画面の表示を消去等する際に操作するボタンである。
【0050】
図13は、ステップS202の際に表示される会員認証画面例である。図13の例では、会員認証画面は、取消ボタンa3と、QRコード(登録商標)a4と、を備えている。取消ボタンa3は、図12の取消ボタンa3と同様の画面又は、図12の画面に戻る際に操作するボタンである。QRコード(登録商標)a4は、端末70に表示させる認証画面のURL(Uniform Resource Locator)、現在操作中のロッカー1のID、時間情報等が含まれており、後述するように端末70で読み取られることによって会員管理60により認証が行われるコードである。
【0051】
端末70では、端末70が有するカメラ機能により図13に示したQRコード(登録商標)a4を読み取って、会員認証要求を端末70が有するアプリ等に設定されている会員IDとともに会員管理60へ送信する(ステップS101)。
【0052】
会員管理60では、端末70から送信されたQRコード(登録商標)と会員IDを受信し、会員IDに紐付けられた管理コードである会員コードに基づいて認証コードを発行する(ステップS401)。そして、発行された認証コードを会員認証応答として端末70に通知する(ステップS402)。また、会員管理60は、認証結果として、ロッカーID、会員コード、認証コードをロッカー管理50に送信する(ステップS403)。
【0053】
ロッカー管理50では、会員管理60から送信された認証結果(ロッカーID、会員コード、認証コード)を受信して、ロッカー1へ当該認証結果を送信する(ステップS301)。
【0054】
ロッカー1では、制御部28が、ステップS202でQRコード(登録商標)a4に含ませたロッカーIDと、ロッカー管理50から送信され通信インターフェース29で受信された認証結果のロッカーIDと、を比較し、認証NGである場合はステップS202に戻って再度認証を行わせる(ステップS203:NG)。一方、認証がOKである場合は、制御部28は、認証コードを入力させるべく認証コード入力画面を操作表示部21に表示させ(ステップS204)、利用者に認証コードを入力させる(ステップS205)。
【0055】
認証コード入力画面の例を図14に示す。図14の例では、認証コード入力画面は、取消ボタンa3と、コード入力ボタンa5と、コード入力欄a6と、確認ボタンa7と、を備えている。取消ボタンa3は、図12の取消ボタンa3と同様の画面又は、図12の画面に戻る際に操作するボタンである。コード入力ボタンa5は、0~9までの数字のボタンと訂正ボタンから構成され、会員管理60がステップS402で端末70に送信した認証コードを入力する。コード入力欄a6は、コード入力ボタンa5を操作して入力された認証コードが表示される。確認ボタンa7は、コード入力ボタンa5から入力が終了した際に操作して入力した認証コードを確定させる。
【0056】
次に、ロッカー1では、制御部28が、ステップS205で入力された認証コードと、会員管理60がステップS401で発行した認証コードと、が一致するか否かを判断する(ステップS206)。判断した結果認証コードが一致した場合は会員認証が正しく完了し(ステップS207)、認証コードが不一致の場合はエラーとして例えば図15に示したような画面を操作表示部21に表示させる(ステップS208)。このようにして利用者の認証を行っている。即ち、制御部28は、利用者の認証を行う利用者認証部として機能する。
【0057】
次に、会員利用予約動作について図4図7を参照して説明する。会員利用予約動作とは、会員管理60に会員登録されている利用者がロッカーボックス32の予約をする際の動作である。
【0058】
図4は、基本的な予約動作についてのシーケンス図である。まず、利用者は、例えば端末70にインストールされているアプリ等を起動して会員予約申込操作を行い、予約希望のロッカー1の選択及びサイズの選択、利用日時等を入力する。そして、入力された予約希望ロッカーのID、サイズ、利用日時、会員IDが会員管理60に送信される(ステップS102)。
【0059】
会員管理60では、端末70から送信された予約希望ロッカーのID、サイズ、利用日時、会員IDを受信し、ロッカー管理50に対して予約要求をする(ステップS404)。予約要求には、ロッカーのID、サイズ、利用日時、会員IDに対応する会員コードが含まれる。
【0060】
ロッカー管理50は、会員管理60から予約要求を受け付けると当該予約要求を自身が管理するデータベース等に登録するとともに、受付完了を会員管理60へ送信する(ステップS302)。
【0061】
そして、会員管理60は、端末70に対して予約受付通知を送信する(ステップS405)。なお、この時点ではロッカーボックス32の確保は行われない。
【0062】
ロッカー管理50では、ステップS302で受け付けた利用日時に基づいて現在時刻が利用当日の早朝であるか否か判断し、利用当日早朝である場合は(ステップS303:YES)ロッカー1にロッカーボックス32を確保させるべく予約要求としてロッカーID、会員コード、サイズ、利用日時を送信する(ステップS304)。一方、利用当日早朝でない場合(ステップS303:NO)は利用当日早朝までステップS303を繰り返す。本実施形態では、ロッカーボックス32の確保の確実性とロッカーボックス32の稼働率とを勘案してロッカーボックス32は予約日当日の早朝に確保するようにしているが、例えば、予約前日や利用者が予約した時点等、他のタイミングで確保するようにしてもよい。
【0063】
ロッカー1では、制御部28は、ロッカー管理50から送信され通信インターフェース29が受信したロッカーID、会員コード、サイズ、利用日時に基づいてロッカーボックス32を確保する(ステップS209)。このとき確保されたロッカーボックス32は電気錠34が施錠され、或いは使用中ランプが点灯し、以降一般利用(予約無しの利用)は不可となり、ロッカー1の制御部28は、予約状況を管理するデータベース等を更新する。そして、制御部28は、予約完了を通信インターフェース29を介してロッカー管理50に送信する(ステップS210)。予約完了には、予約完了したロッカーID、ロッカーボックス32の番号(No)及び、当該予約に対応する会員コードが含まれる。
【0064】
ロッカー管理50では、ロッカー1から送信された予約完了を受信して予約確定(本予約)としデータベース等を更新する。また、受信した予約完了に含まれるロッカーID、ロッカーボックス32の番号、会員コードは会員管理60へ送信する(ステップS305)。
【0065】
会員管理60では、利用日当日になると、予約完了通知を端末70に送信する(ステップS406)。この予約完了通知には、以後予約料金の課金が開始される旨の情報が含まれる。
【0066】
図5は、図4のシーケンス図により予約が完了した後に預入期限までに預け入れが無い場合のシーケンス図である。まず、ロッカー1では、制御部28が、予約の際に入力された利用日時に含まれる利用開始日時や利用終了日時に基づいて預入期限までに預け入れが無いことを検出する(ステップS211)。本実施形態では、預入期限は利用終了日時とする。そして、ステップS211で預入期限までに預け入れが無いことが検出されたので、制御部28は、予約解除を通信インターフェース29を介してロッカー管理50に送信する(ステップS212)。予約解除には、予約を解除するロッカーID、ロッカーボックス32の番号及び当該予約に対応する会員コードが含まれる。また、制御部28は、予約状況を管理するデータベース等を更新して予約解除を反映させる(当該予約を削除する)。
【0067】
ロッカー管理50では、ロッカー1から送信された予約解除を受信してデータベース等を更新し、予約解除に含まれるロッカーID、ロッカーボックス32の番号及び会員コードを会員管理60へ送信する(ステップS306)。
【0068】
会員管理60では、ロッカー管理50から送信されたロッカーID、ロッカーボックス32の番号及び会員コードに基づいて、予約解放通知を端末70に送信する(ステップS407)。この予約解放通知には、予約が解除(解放)された旨に加えて予約料金が課金される旨の情報が含まれる。
【0069】
図6は、図4のシーケンス図により予約が完了した後に予約期限までにロッカーボックス32が確保できなかった場合のシーケンス図である。まず、ロッカー1では、制御部28が、予約の際に入力された利用開始日時や利用終了日時に基づいて予約期限までに予約時に指定されたロッカー1において指定されたサイズのロッカーボックス32が確保できないことを検出する(ステップS213)。本実施形態では、予約期限は利用開始日時とする。そして、ステップS213で予約期限までにロッカーボックス32の確保ができないことが検出されたので、制御部28は、予約失敗を通信インターフェース29を介してロッカー管理50に送信する(ステップS214)。予約失敗には、予約が失敗したロッカーID、ロッカーボックス32の番号及び当該予約に対応する会員コードが含まれる。また、制御部28は、予約状況を管理するデータベース等を更新して予約失敗を反映させる(当該予約を削除する)。
【0070】
ロッカー管理50では、ロッカー1から送信された予約失敗を受信してデータベース等を更新し、予約失敗に含まれるロッカーID、ロッカーボックス32の番号及び会員コードを会員管理60へ送信する(ステップS307)。
【0071】
会員管理60では、ロッカー管理50から送信されたロッカーID、ロッカーボックス32の番号及び会員コードに基づいて、予約解放通知を端末70に送信する(ステップS407)。この予約解放通知には、予約が失敗した旨に加えて図5のケースと異なり予約料金が課金されない旨の情報が含まれる。
【0072】
図7は、利用者が予約を取り消す場合のシーケンス図である。まず、利用者は、アプリ等を起動して会員予約取消操作を行う(ステップS103)。すると、端末70は、予約を取り消すロッカーID、ロッカーボックス32の番号及び、自身の会員IDを会員管理60へ送信する。
【0073】
会員管理60は、端末70からの会員予約取消操作により、予約取消をロッカー管理50へ送信する(ステップS409)。予約取消には、予約を取り消すロッカーID、ロッカーボックス32の番号及び会員コードが含まれる。
【0074】
ロッカー管理50では、会員管理60から送信された予約取消を受信してデータベース等を更新するとともに、予約を取り消すロッカーID、ロッカーボックス32の番号及び会員コードをロッカー1へ送信する(ステップS308)。
【0075】
ロッカー1では、制御部28が、ロッカー管理50から送信されたロッカーID、ロッカーボックス32の番号及び会員コードに基づいて予約の取り消しをする(ステップS215)。具体的には、予約状況を管理するデータベース等を更新し、対象となるロッカーボックス32の予約状態を解除する。そして、制御部28は、予約解除を通信インターフェース29を介してロッカー管理50に送信する(ステップS216)。予約解除には、予約解除されたロッカーID、ロッカーボックス32の番号及び当該予約に対応する会員コードが含まれる。
【0076】
ロッカー管理50では、受信したロッカーID、ロッカーボックス32の番号及び会員コードを会員管理60へ送信する(ステップS309)。
【0077】
会員管理60では、ロッカー管理50から送信されたロッカーID、ロッカーボックス32の番号及び会員コードに基づいて、予約解放通知を端末70に送信する(ステップS410)。この予約解放通知には、予約が解除(解放)された旨に加えて予約料金が課金される旨の情報が含まれる。
【0078】
図8図10は、預入動作のシーケンス図である。まず、会員認証シーケンスを行う(ステップS1000)。このシーケンスは、図3に示したものと同様である。そして、会員認証が完了した(図3のステップS207)場合は、ロッカー1では、制御部28が、認証された会員についてロッカーボックス32の予約(予約BOX)があるか否かを予約状況を管理するデータベース等に基づいて判断する(ステップS217)。つまり、認証された会員の予約を確認(予約認証)する。
【0079】
予約認証の結果、予約BOXがある場合(ステップS217:有り)は、制御部28は、予約BOX指定画面を操作表示部21に表示させ、利用者が予約したロッカーボックス32に荷物を収納して扉を閉め押ボタンスイッチ36を押すと、制御部28は電気錠34を仮施錠状態にする(ステップS218)。予約BOX指定画面の例を図16に示す。図16の例では、予約BOX指定画面は、取消ボタンa3と、予約位置表示部a8と、ボックス変更ボタンa9と、を備えている。取消ボタンa3は、図12の取消ボタンa3と同様の画面又は、図12の画面に戻る際に操作するボタンである。予約位置表示部a8は、例えばロッカー1の正面図を表示して予約BOXに該当するロッカーボックス32を強調表示(点滅、色を変える等)する。ボックス変更ボタンa9は、予約BOXと異なるロッカーボックス32の利用を希望する際に操作するボタンである。
【0080】
ステップS218でロッカーボックス32の変更が無い場合(ボックス変更ボタンa9の操作が無い場合)は、制御部28は、預入完了を通信インターフェース29を介してロッカー管理50へ送信する(ステップS220)。この預入完了には、預入がされたロッカーID、ステップS1000で認証された会員コード、制御部28で生成された受取パスワードが含まれる。そして、この預入完了に含まれる情報をデータベース等の当該ロッカーボックス32の情報に紐付して更新することでロッカー1における預入動作が完了し、電気錠34が本施錠される(ステップS221)。なお、本施錠されたことを示すため各ロッカーボックス32にランプ等を設け、当該ランプ等を点灯させるようにしてもよい。
【0081】
なお、上述したステップS218~S221の説明では、ステップS218又はステップS219で仮施錠とし、ステップS221で本施錠としていたが、ステップS218又はステップS219で本施錠としてもよい。後述するステップS225、S236も同様である。
【0082】
ロッカー管理50では、ロッカー1から送信された預入完了を受信してデータベース等を更新する。そして、預入完了に含まれるロッカーID、会員コード、受取パスワードを会員管理60へ送信する(ステップS310)。
【0083】
会員管理60では、ロッカー管理50から送信されたロッカーID、会員コード、受取パスワードを受信して、預入情報や受取パスワードを含む預入情報通知を端末70に送信する(ステップS411)。
【0084】
一方、予約認証の結果、ステップS217で予約BOXが無い場合は、制御部28は、空きBOX選択画面を操作表示部21に表示させ、利用者が荷物を選択したロッカーボックス32に収納して扉を閉めて押ボタンスイッチ36を押すと、制御部28は電気錠34を仮施錠状態にする(ステップS219)。空きBOX選択画面の例を図17に示す。図17の例では、空きBOX選択画面は、取消ボタンa3と、選択可能ボックス表示部a10と、を備えている。取消ボタンa3は、図12の取消ボタンa3と同様の画面又は、図12の画面に戻る際に操作するボタンである。選択可能ボックス表示部a10は、例えばロッカー1の正面図を表示して現在使用可能であり選択可能なロッカーボックス32を強調表示(点滅、色を変える等)する。以降の動作は予約BOXが有る場合と同様である。
【0085】
また、ステップS218では、ボックス変更ボタンa9が操作された場合はボックス変更ありとして、制御部28は、操作表示部21にボックス変更理由画面を表示させて利用者に変更理由を入力させる(ステップS222)。即ち、制御部28は、既に予約されている第1ロッカーボックス32とは異なる第2ロッカーボックス32への変更理由を取得している。
【0086】
ボックス変更理由画面の例を図18に示す。図18の例では、ボックス変更理由画面は、取消ボタンa3と、自責変更ボタンa11と、他責変更ボタンa12と、を備えている。取消ボタンa3は、図12の取消ボタンa3と同様の画面又は、図12の画面に戻る際に操作するボタンである。自責変更ボタンa11は、例えば予約したロッカーボックス32のサイズが実際に収納したい荷物と合わない、或いは予約したロッカーボックス32の位置が荷物の出し入れがやりづらい等の利用者の都合により変更する際に操作するボタンである。他責変更ボタンa12は、例えば予約したロッカーボックス32が汚れている、忘れ物やゴミ等の残留物がある、あるいは故障している等のロッカー1側の問題により変更する際に操作するボタンである。つまり、このボックス変更理由画面の操作により他のロッカーボックスへの変更の理由が取得できる。即ち、操作表示部21が理由取得部として機能する。
【0087】
ボックス変更理由画面で自責変更ボタンa11が操作された場合(ステップS223)は、現在操作中のロッカー1内で空いているロッカーボックス32(空きBOX)があるか否か判断する(ステップS224)。空きBOXが有る場合(ステップS224:有り)は、制御部28は、空きBOX選択画面を操作表示部21に表示させ、利用者が荷物を選択したロッカーボックス32に収納して扉を閉め押ボタンスイッチ36を押すと、制御部28は電気錠34を仮施錠状態にする(ステップS225)。そして、制御部28は、予約解除を通信インターフェース29を介してロッカー管理50へ送信する(ステップS226)。この予約解除には、予約されていたロッカーID、ロッカーボックス32の番号、ステップS1000で認証された会員コードが含まれる。また、制御部28は、予約状況を管理するデータベース等を更新して予約解除を反映させる(当該予約を削除する)。そして、ステップS220に戻り変更したロッカーボックス32による預入完了がロッカー管理50に送信される。
【0088】
ロッカー管理50では、ロッカー1から送信された予約解除を受信してデータベース等を更新する。そして、予約解除に含まれるロッカーID、ロッカーボックス32の番号、会員コードを会員管理60へ送信する(ステップS311)。
【0089】
ステップS223で空きBOXが無い場合は、ロッカー1の制御部28は、自身以外の近隣の他のロッカー1の空き状態を検索すべくロッカー管理50に問い合わせる(ステップS227)。この問い合わせには自身のロッカーIDを含ませる。
【0090】
ロッカー管理50では、ロッカー1からの問い合わせに基づいて近隣のロッカー1の空き状態をデータベース等を参照して検索する(ステップS312)。近隣の範囲は、例えば同じ駅構内等の同じ施設内、或いは半径何m以内等適宜定めればよい。そして、検索結果を近隣空き検索結果として問い合わせのあったロッカー1へ送信する。また、現在地に最も近い空きがあるロッカー1を検索するようにしてもよい。つまり、近隣に限らず離れていてもよい。
【0091】
ロッカー1では、制御部28がロッカー管理50から送信され通信インターフェース29が受信した近隣空き検索結果に基づいて近隣の空いているロッカーボックス32が有るか否かを判断する(ステップS228)。近隣に空いているロッカーボックス32が有る場合(ステップS228:有り)は、その空いているロッカーボックス32を有するロッカー1の利用を希望するか否かを利用者に問い合わせる(ステップS229)。利用者が空いているロッカーボックス32を有するロッカー1の利用を希望する場合(ステップS229:YES)は、当該近隣のロッカー1を案内する(ステップS231)。案内方法としては、例えば○○駅北口改札脇等、文字により設置場所を操作表示部21に表示するに限らず、操作表示部21に地図を表示して現在地から近隣ロッカー1までの経路を表示してもよい。
【0092】
即ち、制御部28が管理している複数のロッカーボックス32の空きが無い場合は、制御部28が、他のロッカー装置1の空き情報である近隣空き検索結果を取得し、操作表示部21は、取得した近隣空き検索結果に基づいて他のロッカー装置1の利用を案内している。
【0093】
一方、ステップS228で無し、又はステップS229でNOと判断された場合は、予約キャンセルの案内を操作表示部21に表示させ、利用者に確認させる(ステップS230)。
【0094】
そして、制御部28は、予約解除を通信インターフェース29を介してロッカー管理50へ送信する(ステップS232)。この予約解除には、予約されていたロッカーID、ロッカーボックス32の番号(当初の予約ボックス)、ステップS1000で認証された会員コードが含まれる。また、この予約解除は利用者の都合によるものであるので予約料金は課金される。
【0095】
ロッカー管理50では、ロッカー1から送信された予約解除を受信してデータベース等を更新する。そして、予約解除に含まれるロッカーID、ロッカーボックス32の番号、会員コード、予約料金課金有りであることを会員管理60へ送信する(ステップS313)。
【0096】
また、ボックス変更理由画面で他責変更ボタンa12が操作された場合(ステップS233)は、現在操作中のロッカー1内で、予約したロッカーボックス32と同じサイズのロッカーボックス32が空いているか否か判断する(ステップS234)。同じサイズの空きBOXが有る場合(ステップS234:有り)は、制御部28は、予約したロッカーボックス32の変更を了解した旨の表示を操作表示部21に表示させる(ステップS235)。即ち、操作表示部21は、変更理由が第1ロッカーボックス32を予約している予約者の都合によらない場合に、制御部28が管理している複数のロッカーボックス32のうち、第1ロッカーボックス32と同じサイズのロッカーボックス32を予約者に提示する提示部として機能する。なお、同じサイズのロッカーボックス32を提示するに限らず、異なるサイズであっても同じ予約料金のロッカーボックス32を提示してもよい。
【0097】
次に制御部28は、予約BOX指定画面を操作表示部21に表示させ、利用者が荷物を指定されたロッカーボックス32に収納して扉を閉めて押ボタンスイッチ36を押すと、制御部28は電気錠34を仮施錠状態にする(ステップS236)。この予約BOX指定画面は、例えば図16と同様の構成とすることができる。但し、強調表示されるのは、変更後のロッカーボックス32となる。
【0098】
そして、制御部28は、異常のあるロッカーボックス32があり要点検である旨(BOX異常)を通信インターフェース29を介してロッカー管理50に送信するとともに、予約や利用ができないようにデータベース等を更新する(ステップS237)。このBOX異常には、異常のあるロッカーID、異常のあるロッカーボックス32の番号(当初の予約ボックス)及び、当該予約をした会員コードを含む。即ち、このBOX異常は、ロッカーボックス32の点検要求情報であり、通信インターフェース29は点検要求情報を外部に出力する点検要求出力部として機能する。
【0099】
そして、制御部28は、予約解除を通信インターフェース29を介してロッカー管理50へ送信する(ステップS238)。この予約解除には、予約されていたロッカーID、ロッカーボックス32の番号(当初の予約ボックス)、ステップS237と同様の会員コードが含まれる。なお、この場合、ロッカー1側の問題によりロッカーボックス32を変更するが、予約したロッカー装置1内でロッカーボックスが確保できたので予約者の都合によらない変更であるが、予約は有効と見做して予約料金を課金する。そして、ステップS220に戻り変更したロッカーボックス32による預入完了がロッカー管理50に送信される。
【0100】
ロッカー管理50では、ロッカー1から送信されたBOX異常を受信し、点検要求を電子メール等によりロッカー1の管理者等へ送信する(ステップS314)。また、ロッカー管理50では、BOX異常にかかるロッカーボックス32は、管理者等による点検後、異常解除までは予約対象外としてデータベース等を更新する。そして、ロッカー管理50では、ロッカー1から送信された予約解除を受信してデータベース等を更新する。そして、予約解除に含まれるロッカーID、ロッカーボックス32の番号、会員コード、予約料金課金有りであることを会員管理60へ送信する(ステップS315)。
【0101】
また、ステップS234で同じサイズの空きBOXが無い場合は、ロッカー1の制御部28は、予約したサイズと異なる他サイズのロッカーボックスが空いているか否か判断する(ステップS239)。他サイズの空きBOXが有る場合(ステップS239:有り)は、制御部28は、当該他サイズの空きBOXを利用者に案内し、利用者に了解させる(ステップS240)。
【0102】
次に制御部28は、予約BOX指定画面を操作表示部21に表示させ、利用者が荷物を指定されたロッカーボックス32に収納して扉を閉めて押ボタンスイッチ36を押すと、制御部28は電気錠34を仮施錠状態にする(ステップS241)。この予約BOX指定画面は、例えば図16と同様の構成とすることができる。但し、強調表示されるのは、変更後のロッカーボックス32となる。
【0103】
そして、制御部28は、ステップS237と同様に、異常のあるロッカーボックス32があり要点検である旨(BOX異常)を通信インターフェース29を介してロッカー管理50に送信するとともに、予約や利用ができないようにデータベース等を更新する(ステップS242)。
【0104】
そして、制御部28は、予約解除を通信インターフェース29を介してロッカー管理50へ送信する(ステップS243)。この予約解除には、予約されていたロッカーID、ロッカーボックス32の番号(当初の予約ボックス)、ステップS237と同様の会員コードが含まれる。なお、この場合、ロッカー1側の問題によりロッカーボックス32を変更するが、予約したロッカー装置1内でサイズは異なるもののロッカーボックスが確保できたので予約は有効と見做して予約料金を課金する。そして、ステップS220に戻り変更したロッカーボックス32による預入完了がロッカー管理50に送信される。
【0105】
ロッカー管理50では、ロッカー1から送信されたBOX異常を受信し、点検要求を電子メール等によりロッカー1の管理者等へ送信する(ステップS316)。また、ロッカー管理50では、BOX異常にかかるロッカーボックス32は、管理者等による点検後、異常解除までは予約対象外としてデータベース等を更新する。そして、ロッカー管理50では、ロッカー1から送信された予約解除を受信してデータベース等を更新する。そして、予約解除に含まれるロッカーID、ロッカーボックス32の番号、会員コード、予約料金課金有りであることを会員管理60へ送信する(ステップS317)。このような他サイズのロッカーボックスを利用する場合、他の空きBOXが予約されたBOXより大きい場合は、利用料金が高くなり利用者は必要としないスペースの利用を強いられることになるため、この利用料金は予約されたBOXの利用料金と同額で利用できるよう設定することができる。
【0106】
また、ステップS239で他サイズの空きBOXが無い場合は、ロッカー1の制御部28は、自身以外の近隣の他のロッカー1の空き状態を検索すべく通信インターフェース29を介してロッカー管理50に問い合わせる(ステップS244)。この問い合わせには自身のロッカーIDを含ませる。
【0107】
ロッカー管理50では、ロッカー1からの問い合わせに基づいて近隣のロッカー1の空き状態をデータベース等を参照して検索する(ステップS318)。そして、検索結果を近隣空き検索結果として問い合わせのあったロッカー1へ送信する。
【0108】
ロッカー1では、制御部28がロッカー管理50から送信された近隣空き検索結果に基づいて近隣の空いているロッカーボックス32が有るか否かを判断する(ステップS245)。近隣に空いているロッカーボックス32が有る場合(ステップS245:有り)は、その空いているロッカーボックス32を有するロッカー1の利用を希望するか否かを利用者に問い合わせる(ステップS246)。利用者が空いているロッカーボックス32を有するロッカー1の利用を希望する場合(ステップS246:YES)は、当該近隣のロッカー1を案内する(ステップS248)。なお、この空いているロッカーボックスの有無は、利用者が希望するサイズのみを対象として判断してもよいし、他サイズも対象として判断してもよい。
【0109】
一方、ステップS245で無し、又はステップS246でNOと判断された場合は、予約キャンセルの案内を操作表示部21に表示させ、利用者に確認させる(ステップS247)。
【0110】
そして、制御部28は、異常のあるロッカーボックス32があり要点検である旨(BOX異常)を通信インターフェース29を介してロッカー管理50に送信するとともに、予約や利用ができないようにデータベース等を更新する(ステップS249)。このBOX異常には、異常のあるロッカーID、異常のあるロッカーボックス32の番号(当初の予約ボックス)及び、当該予約をした会員コードを含む。そして、制御部28は、予約解除を通信インターフェース29を介してロッカー管理50へ送信する(ステップS250)。この予約解除には、予約されていたロッカーID、ロッカーボックス32の番号(当初の予約ボックス)、ステップS243と同様の会員コードが含まれる。なお、この場合、ロッカー1側の問題により、予約したロッカーボックスを使用できずに、かつ、予約したロッカー装置1内でロッカーボックスを確保できないため他のロッカー装置1のロッカーボックス32へ変更するので予約料金は課金されない。即ち、予約者の都合によらない場合は、予約料金の課金を行わない。
【0111】
ロッカー管理50では、ロッカー1から送信されたBOX異常を受信し、点検要求を電子メール等によりロッカー1の管理者等へ送信する(ステップS319)。また、ロッカー管理50では、BOX異常にかかるロッカーボックス32は、管理者等による点検後、異常解除までは予約対象外としてデータベース等を更新する。そして、ロッカー管理50では、ロッカー1から送信された予約解除を受信してデータベース等を更新する。そして、予約解除に含まれるロッカーID、ロッカーボックス32の番号、会員コード、予約料金課金無しであることを会員管理60へ送信する(ステップS320)。
【0112】
図8図10のシーケンス図の説明により、制御部28は、ボックス変更理由画面で自責変更ボタンa11が操作されたか、他責変更ボタンa12が操作されたか、により予約料金の課金の有無を変更している。即ち、制御部28は、理由取得部が取得した理由に基づいて第1ロッカーボックス32に対する予約料金の課金を行う課金制御部として機能する。また、ステップS222が理由取得工程、ステップS223~250が課金制御工程として機能する。
【0113】
なお、図8図10では、ロッカーボックスの変更の理由が予約者の都合によらない場合、かつ、予約したロッカー装置1内で同じサイズのロッカーボックスの空きが無い場合に予約料金の課金を行わないようにしていたが、それに限らず、ロッカーボックスの変更の理由が予約者の都合によらない場合は予約料金の課金を行わないようにしてもよい。但し、ロッカーボックスの変更の理由が予約者の都合によらない場合は予約したロッカー装置1内で同じサイズのロッカーボックスの空きがある場合にまで予約料金の課金をしないようにすると、実質的に予約者に不都合があまり生じない場合にまで課金がされないこととなるので望ましくない。
【0114】
また、変更後のロッカーボックス32が予約しているロッカーボックス32と同じサイズでない場合は予約料金の課金を行わないようにしてもよい。さらには、変更後のロッカーボックス32が予約しているロッカーボックス32と同じサイズでない等により予約料金が異なる場合は予約料金の差額の課金又は返金を行ってもよい。
【0115】
図11は、予約して預け入れをした後に荷物の取り出し動作のシーケンス図である。まず、利用者がロッカー1の操作表示部21に表示された画面(図12を参照)から取出しボタンa2を選択(操作)すると(ステップS251)、制御部28は、操作表示部21に受取パスワード(PW)入力画面を表示させ、受取パスワード入力画面に入力された受取パスワードと、ステップS220で生成しデータベース等に紐付けられている受取パスワードと、と照合する(ステップS252)。
【0116】
受取パスワード入力画面の例を図19に示す。図19の例では、受取パスワード入力画面は、取消ボタンa3と、パスワード入力ボタンa13と、パスワード入力欄a14と、確認ボタンa15と、を備えている。取消ボタンa3は、図12の取消ボタンa3と同様の画面又は、図12の画面に戻る際に操作するボタンである。パスワード入力ボタンa13は、0~9までの数字のボタンとA~Eまでのアルファベットのボタンと訂正ボタンから構成され、会員管理60がステップS411で端末70に送信した受取パスワードを入力する。パスワード入力欄a14は、パスワード入力ボタンa13を操作して入力された受取パスワードが表示される。確認ボタンa15は、パスワード入力ボタンa13から入力が終了した際に操作して入力したパスワードを確定させる。
【0117】
ステップS251で照合の結果OKである場合は、制御部28は、料金取得要求を通信インターフェース29を介してロッカー管理50へ送信する。料金取得要求には、ロッカーIDと料金を請求する会員コードが含まれる(ステップS253)。
【0118】
ロッカー管理50では、ロッカー1から料金取得要求を受信し、会員管理60へ送信する(ステップS321)。
【0119】
会員管理60では、ロッカー管理50から料金取得要求を受信し、予約料金及び利用料金を算出して料金取得要求応答としてロッカー管理50へ送信する(ステップS412)。
【0120】
ロッカー管理50では、会員管理60から料金取得要求応答を受信し、ロッカー1へ送信する(ステップS322)。
【0121】
ロッカー1では、制御部28が、ロッカー管理50から送信され通信インターフェース29が受信した料金取得要求応答に基づいて料金が0円(課金無し)か否かを判断する(ステップS254)。ステップS253の結果料金が0円でない場合(NOの場合)は、制御部28は、利用者に支払い方法を選択させる(ステップS255)。本実施形態では、予約を伴う利用の場合の支払方法としてはICカードによる電子マネー又は予め登録してあるクレジットカード(登録済みクレカ)のいずれかとしている。
【0122】
ステップS255で登録済みクレカが選択された場合は、制御部28は、決済要求を通信インターフェース29を介してロッカー管理50に送信する(ステップS256)。決済要求には、ロッカーIDと当該決済にかかる会員コードが含まれる。
【0123】
ロッカー管理50では、ロッカー1から決済要求を受信し、会員管理60へ送信する(ステップS323)。
【0124】
会員管理60では、ロッカー管理50から決済要求を受信し、例えば外部決済システム等に当該会員コードにかかる会員が登録しているクレジットカードによる決済の要求を行う。そして、会員管理60は、決済結果を外部決済システム等から受信すると、決済結果(OKまたはNG)を決済応答としてロッカー管理50へ送信する(ステップS413)。
【0125】
ロッカー管理50では、会員管理60から決済応答を受信し、ロッカー1へ送信する(ステップS324)。
【0126】
ロッカー1では、制御部28が、ロッカー管理50から送信され通信インターフェース29が受信した決済応答に基づいて判断する(ステップS257)。決済結果がOKである場合は該当するロッカーボックス32の電気錠34を解錠して扉を開ける(ステップS259)。そして、利用者が荷物を取り出すと、制御部28は、当該ロッカーID、ロッカーボックス32の番号、対象となる会員コード及び支払い形態(クレジットカード又は電子マネー)を通信インターフェース29を介してロッカー管理50へ送信する(ステップS260)。荷物の取出しは、センサ等で検出してもよいし、扉を開けた後に閉めたことを検出して取出しと判定してもよい。また、制御部28が、利用状況のデータベース等を更新して、当該ロッカーボックス32を利用可とする。
【0127】
ロッカー管理50では、ロッカー1から送信されたロッカーID、ロッカーボックス32の番号、会員コード及び支払い形態を受信し、データベース等を更新して、当該ロッカーボックス32を利用可とする。そして、受信したロッカーID、ロッカーボックス32の番号、会員コード及び支払い形態を会員管理60に送信する(ステップS325)。
【0128】
会員管理60では、ロッカー管理50からロッカーID、ロッカーボックス32の番号、会員コード及び支払い形態を受信し、決済要求未受信の場合は事後決済を実行する(ステップS414)。そして、会員管理60は、取り出し情報通知を端末70に送信する(ステップS415)。取り出し情報通知には、荷物の取り出しが行われた旨の情報である取り出し情報と決済された課金についての課金情報を含んでいる。
【0129】
ステップS255で電子マネーが選択された場合又はステップS257で決済結果がNGであった場合は、制御部28は、利用者に対して電子マネーによる支払いを促し、ICカードリーダ/ライタ23から電子マネーによる支払いの後プリンタ24からレシートを発行させる(ステップS258)。その後、ステップS254に進み、以後はクレジットカードの場合と同様である。
【0130】
また、ステップS254で料金が0円の場合(YESの場合)は、そのままステップS259に進み、以後はクレジットカードの場合と同様である。但し、支払い形態には課金無しを示す情報が含まれる。
【0131】
本実施形態によれば、複数のロッカーボックス32と、前記複数のロッカーボックス32個々の利用状況の管理を行う制御部28と、を備えるロッカー装置1において、制御部28は、既に予約されている第1ロッカーボックス32とは異なる第2ロッカーボックス32への変更理由を取得し、その取得した変更理由に基づいて第1ロッカーボックス32に対する予約料金の課金を行う。このようにすることにより、変更理由に応じて予約料金の課金の有無を変更することができる。したがって、利用者の利便性を向上させることができる。
【0132】
また、制御部28が取得した理由が、第1ロッカーボックス32を予約している利用者(予約者)の都合によらない場合、かつ、管理部が管理している複数のロッカーボックスのうち、第1ロッカーボックスと同じサイズのロッカーボックスの空きが無い場合は、制御部28は予約料金の課金を行わないようにしている。このようにすることにより、ロッカーボックス32の汚れや残留物等、利用者の都合によらない理由の場合で同一サイズのロッカーボックスを提供できない場合には予約料金の課金を行わないようにすることができる。一方で、同じサイズのロッカーボックスを提供できる場合は予約が有効であるとして課金をすることができる。
【0133】
また、制御部28が取得した理由が、第1ロッカーボックス32を予約している利用者の都合によらない場合に、制御部28は、当該第1ロッカーボックス32の点検要求情報であるBOX異常を通信インターフェース29にロッカー管理システム50へ出力させている。このようにすることにより、ロッカーボックス32の汚れや残留物等の発生を管理者等が把握することができ、速やかに点検、清掃等をすることができる。
【0134】
また、制御部28は、取得した理由が、第1ロッカーボックス32を予約している利用者の都合によらない場合に、管理している複数のロッカーボックス32のうち、第1ロッカーボックス32と同じサイズのロッカーボックス32を利用者に操作表示部21に表示させて提示している。このようにすることにより、汚れや残留物等の予約者の都合によらない理由の場合に予約したロッカーボックス32と同じサイズのロッカーボックス32を提供することができる。
【0135】
また、制御部28で取得された理由が、第1ロッカーボックス32を予約している利用者の都合による場合は、制御部28は予約料金の課金を行っている。このようにすることにより、ロッカーボックス32の変更の理由が利用者の都合による場合のみ予約料金の課金をすることができる。
【0136】
また、制御部28は、予約認証時に管理している複数のロッカーボックス32の空きが無い場合は、近隣のロッカー装置1の空き情報である近隣空き検索結果を取得し、取得した近隣空き検索結果に基づいて、操作表示部21には、近隣のロッカー装置1が表示されて利用が案内される。このようにすることにより、予約を変更する際に空きが無い場合は、例えば同じ駅構内の他の場所に設置されているロッカー装置1等の他のロッカー装置1の利用を案内することができる。
【0137】
なお、上述した実施形態では、予約を変更する際は荷物を収納する前に行っている。しかしながら、例えば、利用者が予約したロッカー装置1へ出向いた際に、通常の預け入れ操作により会員認証を行う前に予約とは異なるロッカーボックス32に荷物を収納してしまう場合がある。つまり、利用者認証部において認証した利用者が第1ロッカーボックス32を予約している場合には、第2ロッカーボックス32を仮施錠するとともに、提示部に予約者の都合による変更となる旨又は予約料金を提示してもよい。このようにすることにより、利用者が、予約の変更操作等を伴わずに他のロッカーボックス32を仮施錠した場合は、ロッカー装置1が予約者の都合による変更とみなして課金することができる。
【0138】
また、上記したような予約されているロッカーボックス32と異なるロッカーボックス32を仮施錠した場合には、予約認証時に図20に示すような画面を操作表示部21に行ってもよい。図20では予約者の都合になる旨が表示されているが、さらに予約料金を表示してもよい。このような画面を表示をすることで、利用者は、予約のキャンセル操作をすることなく仮施錠したロッカーボックス32に予約が移されることが確認できる。
【0139】
また、上述した実施形態では、所謂コインロッカーで説明したが、本発明のロッカー装置には、小型の貸倉庫等の時間単位で荷物を預け入れることができる収納庫を含むものである。
【0140】
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明のロッカー装置の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
【符号の説明】
【0141】
1 ロッカー装置
2 集中制御装置
3 ロッカー部
21 操作制御部(理由取得部、提示部、案内部)
28 制御部(管理部、課金制御部)
29 通信インターフェース(点検要求出力部)
32 ロッカーボックス
33 ロック部
34 電気錠
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