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特許7400081メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-08
(45)【発行日】2023-12-18
(54)【発明の名称】メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理
(51)【国際特許分類】
   G11C 5/14 20060101AFI20231211BHJP
   G06F 12/00 20060101ALI20231211BHJP
   G06F 12/06 20060101ALI20231211BHJP
   G11C 11/22 20060101ALI20231211BHJP
   G11C 11/4074 20060101ALI20231211BHJP
【FI】
G11C5/14 370
G06F12/00 550E
G06F12/06 570F
G11C11/22 290
G11C11/4074
【請求項の数】 32
(21)【出願番号】P 2022513057
(86)(22)【出願日】2020-08-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-28
(86)【国際出願番号】 US2020045412
(87)【国際公開番号】W WO2021041003
(87)【国際公開日】2021-03-04
【審査請求日】2022-04-25
(31)【優先権主張番号】16/551,597
(32)【優先日】2019-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】ローラン クリストフ ヴァンサン アントワーヌ
(72)【発明者】
【氏名】マルティネッリ アンドレア
(72)【発明者】
【氏名】ミリキーニ グラッツィアーノ
【審査官】小林 紀和
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0237124(US,A1)
【文献】特開2013-196740(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0206031(US,A1)
【文献】特開2010-277666(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 5/14
G06F 12/00
G06F 12/06
G11C 11/22
G11C 11/4074
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリデバイス内の第1のメモリバンクを第1のモードで、前記メモリデバイス内の第2のメモリバンクを第2のモードで動作させることと、
前記第1のメモリバンクを前記第1のモードで、前記第2のメモリバンクを前記第2のモードで動作させている間に、前記メモリデバイスにおいて、前記第1のメモリバンクのための電源切断コマンドを受信することと、
前記第1のメモリバンクのための前記電源切断コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のメモリバンクを前記第2のモードで維持しながら、前記第1のメモリバンクを前記第1のモードから第1の低電力モードに切り換えることであって、前記第1の低電力モードが、前記第1のモードよりも少ない、前記第1のメモリバンクによる電力消費量に対応する、ことと、
前記第1のメモリバンクを前記第1の低電力モードで動作させている間に、前記メモリデバイスにおいて、前記第1のメモリバンクのための第2の電源切断コマンドを受信することと、
前記第1のメモリバンクのための前記第2の電源切断コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のメモリバンクを前記第1の低電力モードから第2の低電力モードに切り換えることであって、前記第2の低電力モードが、前記第1の低電力モードとは異なる量の、前記第1のメモリバンクによる電力消費量に対応する、ことと、
を含む方法。
【請求項2】
前記第1のメモリバンクを前記第1のモードから前記第1の低電力モードに切り換えることが、前記第1のメモリバンクに専用の回路を非活動化することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のメモリバンクを前記第1の低電力モードから前記第2の低電力モードに切り換えることが、
前記第1のメモリバンクに専用の追加の回路を非活動化すること、または
前記第1のメモリバンクに専用の前記非活動化された回路の一部分を活動化すること
を含む、請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のメモリバンクを前記第1の低電力モードで動作させている間に、前記メモリデバイスにおいて、前記第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することと、
前記第1のメモリバンクのための前記電源投入コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のメモリバンクを前記第1の低電力モードからアイドルモードに切り換えることであって、前記アイドルモードが、前記第1の低電力モードよりも多い、前記第1のメモリバンクによる電力消費量に対応する、ことと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のメモリバンクのための前記電源投入コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記メモリデバイスの前記第1のメモリバンクと少なくとも1つの他のメモリバンクによって共有される回路を活動化することをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項6】
メモリデバイス内のメモリバンクの第1のグループを第1のモードで、前記メモリデバイス内のメモリバンクの第2のグループを第2のモードで動作させることであって、回路の第1のセットが、前記第1のグループのメモリバンクによって共有され、回路の第2のセットが、前記第2のグループのメモリバンクによって共有される、ことと、
前記メモリバンクの第1のグループを前記第1のモードで、前記メモリバンクの第2のグループを前記第2のモードで動作させている間に、前記メモリデバイスにおいて、前記メモリバンクの第1のグループのための電源切断コマンドを受信することであって、前記メモリバンクの第1のグループの各メモリバンクが、1つまたは複数の低電力モードのセットをサポートする、ことと、
前記メモリバンクの第1のグループのための前記電源切断コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のグループの各メモリバンクを前記セットのうちの第1の低電力モードに切り換えることと、
前記メモリバンクの第1のグループのための前記電源切断コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記メモリバンクの第2のグループを前記第2のモードで維持しながら前記回路の第1のセットを非活動化することと
を含む方法。
【請求項7】
前記第1のグループの各メモリバンクを前記第1の低電力モードに切り換えることが、前記第1のグループの各メモリバンクのための専用回路のそれぞれのセットを非活動化することを含む、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記セットの各低電力モードが、それぞれの電力消費量レベルに対応し、前記第1の低電力モードが、前記セットのうちの各他の低電力モードよりも低い電力消費量レベルに対応する、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記回路の第1のセットを非活動化した後、前記第1のグループの第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することと、
前記第1のメモリバンクのための前記電源投入コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記回路の第1のセットを活動化することと、
前記第1のメモリバンクのための前記電源投入コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のグループの第2のメモリバンクを前記第1の低電力モードで維持しながら前記第1のメモリバンクをアイドルモードに切り換えることと
をさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記回路の第1のセットを非活動化した後、前記メモリバンクの第1のグループのための電源投入コマンドを受信することと、
前記メモリバンクの第1のグループのための前記電源投入コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記回路の第1のセットを活動化することと、
前記メモリバンクの第1のグループのための前記電源投入コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のグループの各メモリバンクをアイドルモードに切り換えることと
をさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記メモリバンクの第1のグループのための前記電源投入コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のグループのメモリバンクと前記第2のグループのメモリバンクによって共有される回路の第3のセットを活動化することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記回路の第1のセットを非活動化した後、前記メモリバンクの第1のグループと前記メモリバンクの第2のグループとを含むメモリダイのための電源投入コマンドを受信することと、
前記メモリダイのための前記電源投入コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記回路の第1のセットおよび前記回路の第2のセットを活動化することと、
前記メモリダイのための前記電源投入コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のグループのメモリバンクと前記第2のグループのメモリバンクによって共有される回路の第3のセットを活動化することと、
前記メモリダイのための前記電源投入コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のグループの各メモリバンクおよび前記第2のグループの各メモリバンクをアイドルモードに切り換えることと
をさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項13】
前記メモリバンクの第1のグループのための前記電源切断コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のグループの各メモリバンクのためのそれぞれの動作モードを示す状態変数を更新することと、
前記回路の第1のセットを非活動化した後、前記メモリバンクの第1のグループのための取り消しコマンドであって、前記メモリバンクの第1のグループのための前記電源切断コマンドを逆転させる取り消しコマンドを受信することと、
前記取り消しコマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記状態変数にアクセスすることと、
前記状態変数にアクセスすることに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のグループの各メモリバンクを前記それぞれの動作モードに切り換えることと
をさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項14】
前記取り消しコマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記回路の第1のセットを活動化することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記取り消しコマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のグループのメモリバンクと前記第2のグループのメモリバンクによって共有される回路の第3のセットを活動化することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
メモリバンクの第1のグループをそれぞれの第1のモードで、メモリバンクの第2のグループをそれぞれの第2のモードで動作させることであって、前記メモリバンクの第1のグループと前記メモリバンクの第2のグループが両方ともメモリダイに含まれる、ことと、
前記メモリバンクの第1のグループを前記それぞれの第1のモードで、前記メモリバンクの第2のグループを前記それぞれの第2のモードで動作させている間に、前記メモリダイのための電源切断コマンドを受信することと、
前記メモリダイのための前記電源切断コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のグループの各メモリバンクおよび前記第2のグループの各メモリバンクを、前記それぞれの第1のモードまたは前記それぞれの第2のモードのうちの少なくとも1つよりも低い電力消費量レベルに対応する第1の低電力モードに切り換えることと、
前記メモリダイのための前記電源切断コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記メモリバンクの第1のグループと前記メモリバンクの第2のグループによって共有される回路のセットを非活動化することと
前記メモリバンクの第1のグループと前記メモリバンクの第2のグループとを前記第1の低電力モードで動作させている間に、前記メモリダイのための第2の電源切断コマンドを受信することと、
前記メモリダイのための前記第2の電源切断コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のグループの各メモリバンクと前記第2のグループの各メモリバンクとを、前記第1の低電力モードから第2の低電力モードに切り換えることであって、前記第2の低電力モードが、前記第1の低電力モードとは異なる電力消費レベルに対応する、ことと、
を含む方法。
【請求項17】
前記メモリバンクの第1のグループと前記メモリバンクの第2のグループによって共有される前記回路のセットが非活動化されている間に、前記メモリバンクの第1のグループのための電源投入コマンドを受信することと、
前記メモリバンクの第1のグループのための前記電源投入コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のグループの各メモリバンクを前記第1の低電力モードで維持しながら、前記第1のグループの各メモリバンクを前記第1の低電力モードからアイドルモードに切り換えることと、
前記メモリバンクの第1のグループのための前記電源投入コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のグループのメモリバンクによって共有される回路の第3のセットを非活動化されたままに維持しながら、前記第1のグループのメモリバンクによって共有される回路の第2のセットを活動化することと、
前記メモリバンクの第1のグループのための前記電源投入コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記メモリバンクの第1のグループと前記メモリバンクの第2のグループによって共有される前記回路のセットを活動化することと
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記メモリバンクの第1のグループと前記メモリバンクの第2のグループによって共有される前記回路のセットが非活動化されている間に、前記メモリバンクの第1のグループの第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することと、
前記第1のメモリバンクのための前記電源投入コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のグループの各他のメモリバンクおよび前記第2のグループの各メモリバンクを前記第1の低電力モードで維持しながら、前記第1のメモリバンクを前記第1の低電力モードからアイドルモードに切り換えることと、
前記第1のメモリバンクのための前記電源投入コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のグループのメモリバンクによって共有される回路の第3のセットを非活動化されるように維持しながら、前記第1のグループのメモリバンクによって共有される回路の第2のセットを活動化することと、
前記第1のメモリバンクのための前記電源投入コマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記メモリバンクの第1のグループと前記メモリバンクの第2のグループによって共有される前記回路のセットを活動化することと
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
メモリデバイス内のメモリバンクのグループ内のすべてのメモリバンクによって共有される回路のセットを動作させることと、
前記グループ内のある量のメモリバンクが低電力モードで動作していると決定することであって、前記低電力モードが、前記グループ内の各メモリバンクによってサポートされる第2のモードよりも低い電力消費量レベルと関連付けられる、ことと、
前記グループ内の前記ある量のメモリバンクが前記低電力モードで動作していると決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記メモリバンクのグループによって共有される前記回路のセットを非活動化することと
を含む方法。
【請求項20】
前記グループ内の前記ある量のメモリバンクが前記低電力モードで動作していると決定することが、前記グループ内のすべてのメモリバンクが前記低電力モードで動作していると決定することを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記メモリデバイスがメモリバンクの複数のグループを含み、前記メモリデバイスが、前記メモリバンクの複数のグループの各々のために、メモリバンクの対応するグループ内のすべてのメモリバンクによって共有される回路のそれぞれのセットを含み、
前記方法が、
前記メモリバンクの複数のグループ内のすべてのメモリバンクによって共有される回路のセットを動作させることと、
前記回路のそれぞれのセットが、少なくとも前記複数のグループ内のある量のメモリバンクのグループに対して非活動化されると決定することと、
前記回路のそれぞれのセットが、少なくとも前記複数のグループ内の前記ある量のメモリバンクのグループに対して非活動化されると決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記メモリバンクの複数のグループ内のすべてのメモリバンクによって共有される前記回路のセットを非活動化することと
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記回路のそれぞれのセットが、少なくとも前記複数のグループ内のある量のメモリバンクのグループに対して非活動化されると決定することが前記回路のそれぞれのセットが、前記複数のグループ内のメモリバンクのすべてのグループに対して非活動化されると決定することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記メモリバンクの複数のグループが、前記メモリデバイス内のメモリダイに含まれるメモリバンクのすべてのグループを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記メモリデバイスのダイ内のすべてのメモリバンクによって共有される回路のセットを動作させることと、
前記ダイ内のすべてのメモリバンクが前記低電力モードで動作していると決定することと、
前記メモリデバイスの前記ダイ内のすべてのメモリバンクが前記低電力モードで動作していると決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記ダイ内のすべてのメモリバンクによって共有される前記回路のセットを非活動化することと
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項25】
前記低電力モードで動作することが、前記第2のモードに対応する電力消費量レベルよりも低いそれぞれの電力消費量レベルに各々が対応する低電力モードのセットのいずれかで動作することを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項26】
前記第2のモードがアイドルモードを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項27】
前記グループ内の前記ある量のメモリバンクが前記低電力モードで動作していることを前記決定することに少なくとも部分的に基づいて、前記メモリバンクのグループによって共有される前記回路のセットが非活動化されたという標識を記憶することと、
前記メモリバンクのグループによって共有される前記回路のセットを非活動化した後、前記メモリバンクのグループのための取り消しコマンドであって、前記メモリバンクのグループのための以前の電源切断コマンドを逆転させる取り消しコマンドを受信することと、
前記取り消しコマンドを受信することに少なくとも部分的に基づいて、前記記憶された標識にアクセスすることと、
前記記憶された標識に少なくとも部分的に基づいて、前記メモリバンクのグループによって共有される前記回路のセットを非活動化されたままに維持することと
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項28】
アイドルモードおよび前記アイドルモードよりも低い電力消費量に対応する1つまたは複数の低電力モードのセットを各々がサポートする複数のメモリバンクを備えるメモリデバイスと、
各々が前記複数のメモリバンクのそれぞれのメモリバンクに特有である専用回路の複数のセットと、
各々が前記複数のメモリバンクのそれぞれのメモリバンクのグループによって共有される共有回路の複数のセットと、
前記複数のメモリバンク、前記専用回路の複数のセット、および前記共有回路の複数のセットと結合されたコントローラと、
を備える装置であって、
前記コントローラは、前記装置に、
前記メモリデバイスが、前記複数のメモリバンクのうちのメモリバンクに特有の電源切断コマンドを受信した後、メモリバンクを前記セットの第1の低電力モードに切り換えさせ、
前記メモリデバイスが、前記メモリバンクのグループに特有の電源切断コマンドを受信した後、前記メモリバンクを含む前記複数のメモリバンクのうちのメモリバンクのグループのすべてのメモリバンクを前記セットの前記第1の低電力モードに切り換えさせ、前記メモリバンクのグループによって共有される前記共有回路の複数のセットのうちの共有回路のセットを非活動化させ
前記メモリバンクのグループのすべてのメモリバンクが前記セットのうちの低電力モードであるかどうかを監視させ、
前記メモリバンクのグループのすべてのメモリバンクが前記低電力モードであると識別することに少なくとも部分的に基づいて、前記メモリバンクのグループによって共有される前記共有回路のセットを非活動化させる、
ように構成される、装置。
【請求項29】
前記コントローラが、前記装置に、
前記メモリデバイスが、前記メモリバンクに特有の電源投入コマンドを受信した後、前記メモリバンクを前記アイドルモードに切り換えさせ、
前記メモリデバイスが、前記メモリバンクのグループに特有の電源投入コマンドを受信した後、前記メモリバンクのグループのすべてのメモリバンクを前記アイドルモードに切り換えさせ、前記共有回路のセットを活動化させる
ようにさらに構成される、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記コントローラが、前記装置に、
前記メモリデバイスが、前記メモリバンクに特有の前記電源投入コマンドを受信した後、前記共有回路のセットを活動化させる
ようにさらに構成される、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記複数のメモリバンクのためのそれぞれの動作モードの標識および前記共有回路の複数のセットのためのそれぞれの活動化状態の標識を記憶するように構成された1つまたは複数のレジスタのセットをさらに備え
前記コントローラ、前記装置に、
前記メモリデバイスが、前記メモリバンクのグループに特有の前記電源切断コマンドを受信した後、
前記それぞれの動作モードの標識および前記それぞれの活動化状態の標識を前記1つまたは複数のレジスタのセット内で維持させ、
前記メモリデバイスが、前記メモリバンクのグループに特有の取り消しコマンドであって、前記メモリバンクのグループに特有の以前の電源切断コマンドを逆転させる取り消しコマンドを受信した後、
前記1つまたは複数のレジスタのセットにアクセスすることに少なくとも部分的に基づいて、前記それぞれの動作モードおよび前記それぞれの活動化状態を識別させ、
前記メモリバンクのグループのうちのすべてのメモリバンクを前記それぞれの動作モードに切り換えさせ、
前記それぞれの活動化状態に従って、前記共有回路の複数のセットを動作させる
ようにさらに構成される、請求項28に記載の装置。
【請求項32】
前記メモリバンクのグループのすべてのメモリバンクが前記低電力モードであることを識別することに少なくとも部分的に基づいて前記共有回路のセットが非活動化されたかどうかのそれぞれの標識を記憶するように構成された1つまたは複数のレジスタのセットをさらに備え
前記コントローラは、前記メモリデバイスが、前記メモリバンクのグループに特有の取り消しコマンドであって、前記メモリバンクのグループに特有の以前の電源切断コマンドを逆転させる取り消しコマンドを受信した後、前記装置に、
前記1つまたは複数のレジスタのセットにアクセスすることに少なくとも部分的に基づいて、前記それぞれの標識を識別させ、
前記それぞれの標識を識別することに少なくとも部分的に基づいて、前記共有回路のセットを非活動化されたままに維持させる
ようにさらに構成される、請求項28に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[クロスリファレンス]
本特許出願は、2019年8月26日に出願された、Laurentらによる「ARCHITECTURE-BASED POWER MANAGEMENT FOR A MEMORY DEVICE」という名称の米国特許出願第16/551,597号の優先権を主張する、2020年8月7日に出願された、Laurentらによる「ARCHITECTURE-BASED POWER MANAGEMENT FOR A MEMORY DEVICE」という名称のPCT出願番号PCT/US2020/045412に対する優先権を主張するものであり、この米国特許出願は、本発明の譲受人に割り当てられ、参照により、各々の全体が本明細書に明示的に組み込まれる。
【0002】
以下は、一般に、少なくとも1つのメモリデバイスを含むシステムに関し、より詳細には、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理に関する。
【背景技術】
【0003】
メモリデバイスは、コンピュータ、ワイヤレス通信デバイス、カメラ、デジタルディスプレイなどの様々な電子デバイス内に情報を記憶するために、幅広く使用される。情報は、メモリデバイスの異なる状態をプログラミングすることによって記憶される。たとえば、バイナリデバイスは、ほとんどの場合、しばしば論理1または論理0によって示される2つの状態のうちの1つを記憶する。他のデバイスでは、2つより多くの状態が記憶され得る。記憶された情報にアクセスするために、デバイスのコンポーネントは、メモリデバイス内に記憶された少なくとも1つの状態を読み出すかまたは感知することができる。情報を記憶するために、デバイスのコンポーネントは、状態をメモリデバイス内に書き込むかまたはプログラミングすることができる。
【0004】
磁気ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ダイナミックRAM(DRAM)、同期型ダイナミックRAM(SDRAM)、強誘電体RAM(FeRAM)、磁気RAM(MRAM)、抵抗RAM(RRAM)、フラッシュメモリ、位相変化メモリ(PCM)、およびその他を含む、様々なタイプのメモリデバイスが存在する。メモリデバイスは、揮発性であってもよいし、不揮発性であってもよい。不揮発性メモリ、たとえばFeRAMは、外部電源がない場合であっても、延長時間の間、それらの記憶された論理状態を維持することができる。揮発性メモリデバイス、たとえばDRAMは、外部電源から切断されたとき、それらの記憶された状態を失う可能性がある。FeRAMは、揮発性メモリに類似した密度を達成することが可能であり得るが、記憶デバイスとしての強誘電体キャパシタの使用により不揮発性の性質を有してよい。
【0005】
メモリデバイスを改善することが、一般的に、様々なメトリックスの中でもとりわけ、メモリセル密度を増加させること、読み出し/書き込み速度を増加させること、信頼性を増加させること、データ保持を増加させること、電力消費量を低減すること、または製造プロセスを改善することを含んでよい。メモリデバイスにおける電力消費量を改善するための解決策が望ましいことがある。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本明細書で開示される実施例による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートするシステムの実施例を示す図である。
図2】本明細書で開示される実施例による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートするメモリダイの実施例を示す図である。
図3】本明細書で開示される実施例による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートするメモリダイシステムの実施例を示す図である。
図4】本明細書で開示される実施例による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートする状態図の実施例を示す図である。
図5】本明細書で開示される実施例による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートする状態図の実施例を示す図である。
図6】本明細書で開示される実施例による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートする状態図の実施例を示す図である。
図7】本開示の態様による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートするメモリデバイスのブロック図である。
図8】本明細書で開示される実施例による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートする1つまたは複数の方法を示すフローチャートである。
図9】本明細書で開示される実施例による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートする1つまたは複数の方法を示すフローチャートである。
図10】本明細書で開示される実施例による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートする1つまたは複数の方法を示すフローチャートである。
図11】本明細書で開示される実施例による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートする1つまたは複数の方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
いくつかのメモリデバイスは、メモリデバイスがメモリデバイスによる電力消費量を低減するために1つまたは複数のコンポーネント(総称して回路と呼ばれることがある)の動作を無効にし得るまたは変更し得る1つまたは複数の低電力モード(代替的に、状態)をサポートすることができる。たとえば、メモリデバイスは、アイドルモードならびにアイドルモードよりも低い電力消費量を有する低電力モードをサポートすることができ、低電力モードに遷移することは、何らかの量の回路を非活動化することを含むことがある。低電力モードでは、メモリデバイスは、メモリデバイスのメモリセルに対してアクセス動作(たとえば、読み出し動作、書き込み動作など)を実行することが可能でないことがある、またはそのような動作が実行され得るアクティブモードに直接的に遷移することが可能であることがある(たとえば、より低い電力モードであるとき、メモリデバイスは、最初にアイドルモードに、次いでアクティブモードに遷移しなければならないことがある)。いくつかの場合、メモリデバイスは、異なる減少されたレベルの電流消費量と関連付けられた(たとえば、異なる量の非活動化された回路と関連付けられた)異なる低電力モードをサポートすることがある。
【0008】
いくつかのメモリデバイスの場合、低電力モードが動作してよく、したがって、メモリダイレベル制御されてよく、メモリダイ内の各サブブロック(たとえば、バンク、バンクグループなど)が一緒に同じ低電力モードに入るまたはこれから出ることができることを意味する。したがって、そのようなメモリデバイスは、たとえば、1つまたは複数の他のサブブロック内のアクセス動作をサポートするためにメモリダイの1つまたは複数の他のサブブロックをアイドルモードまたはアクティブモードで動作させながら、メモリダイのいくつかのサブブロックを低電力モードで(たとえば、サブブロックの回路のうちのいくつかまたはすべてが非活動化されて)動作させることをサポートしないことがある。同様に、そのようなメモリデバイスは、別の実施例として、メモリダイの1つまたは複数の他のサブブロックを第2の低電力モードで動作させながら、メモリダイのいくつかのサブブロックを第1の低電力モードで動作させることをサポートしないことがあり、第2の低電力モードは、より大きい電力節約(たとえば、より大きい量の非活動化された回路)を有してよいが、より長い起動時間を有してよい。その結果、メモリダイは、メモリダイのための次のアクセス動作までのn予想時間が、ダイレベル起動時間に対応するおよび/またはダイを低電力モードにもしくはこれから遷移することと関連付けられた電力消費量に対抗する(counter)するのに十分に長い場合、低電力モードのみに切り換えられ得る。したがって、メモリダイは、所望されるよりも少ない電力節約を達成することがある(たとえば、メモリダイは、デバイスまたはダイ全体を起動するために必要とされる待ち時間により、比較的まれに低電力モードで動作することがある)。
【0009】
しかしながら、本明細書において説明されるように、メモリデバイスは、メモリデバイスまたはその中のダイの異なる部分(たとえば、単一のメモリアレイの異なる部分)を異なる電力モードで動作させることによって、より大きい電力節約(たとえば、より小さい全体的な電流消費量または平均電流消費量)を達成することがある。いくつかの場合、メモリデバイスは、メモリデバイスのアーキテクチャに基づいてデバイスの異なる部分を異なる低電力モードで動作させることがあり、メモリデバイスの異なる部分は、メモリデバイスアーキテクチャに基づいて異なる階層レベルに割り当てられることがある。たとえば、ダイ階層レベルにおける回路は、メモリダイ内のすべてのメモリサブブロック(たとえば、バンクまたはバンクのグループ(バンクグループと呼ばれることがある))によって共有され(これに共通し)てよい。別の実施例として、バンク階層レベルにおける回路は、メモリダイ内の1つのメモリバンクに特有(専用)であってよく、メモリダイ内の他の任意のバンクから独立して(これによって共有されなくて)よい。そして、別の実施例として、グループ階層レベルにおける回路は、複数のメモリバンク(バンクグループと呼ばれることがある)によって共有される(たとえば、これによってアクセス可能である、これによって使用される、これと結合されるまたは結合可能である)ことがあるが、メモリダイ内のすべてのメモリバンクによって共有されると限らないことがある-すなわち、グループ階層レベルにおける回路は、バンクグループ内のすべてのバンクによって共有されることがあるが、メモリダイ内の他の任意のバンクから独立する(これによって共有されない)ことがある。メモリダイは、任意の数のメモリバンクとバンクグループとを含んでよい。
【0010】
したがって、メモリデバイスアーキテクチャは、メモリデバイスの態様の間の機能的依存または共有回路に基づいて、階層の異なるレベルに分割され得る。1つの階層レベルにおけるエンティティが、いくつかの回路を共有するまたは何らかの他の機能的依存を有する場合、その共有回路または機能的依存は、別の上位階層レベルに割り当てられてよい。したがって、本明細書では、いくつかの実施例は、バンクレベルとグループレベルとダイレベルとを含む階層レベルに関して記載されているが、任意の数の階層レベルが、サブバンクレベルにおいて、ダイを越えた(supra-die)レベルにおいて、または任意の中間レベルにおいてを含めて、(たとえば、何らかの回路または他のコンポーネントが共通であるエンティティに基づいて)定義されてよいことが理解されるべきである。本明細書では、いくつかの実施例は、FeRAMデバイスおよびアーキテクチャまたはDRAMデバイスおよびアーキテクチャに基づいて説明されるが、本明細書における教示は、任意のタイプのメモリデバイスおよび関連アーキテクチャに適用されてよいことも理解されるべきである。
【0011】
メモリデバイスの、同じ階層レベルにある異なるエンティティ(たとえば、異なるダイ、異なるバンクグループ、異なるバンク)は、もう1つ(one other)から独立して、低電力モードにおよびこれから切り換えられてよい。したがって、階層レベルにおけるあるエンティティは、ある低電力モードであってよく、同じ階層レベルにおける別のエンティティは、別の低電力モードまたは何らかの他の動作モード(たとえば、アイドルまたはアクティブ)であってよい。追加的または代替的に、同じ階層レベルであるが、同じ階層グループ内のそのレベルにおける異なるエンティティ(たとえば、同じバンクグループ内のバンク、同じダイ内のバンクグループ)は、一緒に(まとめて)低電力モードにおよびそれから切り換えられてよい。動作モードのこれらおよび他の変更は、たとえば、階層レベルおよびその階層レベル内の階層グループに特有の(たとえば、1つのバンクに特有の、1つのバンクグループに特有の、1つのダイに特有の)電力モードコマンドを通して達成されてよい。本明細書において説明されるように、1つまたは複数のレジスタは、状態情報またはそのような電力モードコマンドに従ってメモリデバイスを動作させることをサポートする他の情報を記憶するために使用されてよい。
【0012】
いくつかの場合、メモリデバイスは、下位階層レベルにおけるすべてのエンティティが低電力モードで動作している場合、上位階層レベルでいくつかまたはすべての回路を自動的に電源切断することがある。たとえば、バンクグループ内のすべてのバンクが、バンク特有電源切断コマンドを介して低電力モードに切り換えられている場合、メモリデバイスは、バンクグループのためのいくつかまたはすべてのグループレベル回路を自動的に非活動化することがある)。いくつかの場合、メモリデバイスはまた、メモリデバイスの態様を1つの低電力モードから別の低電力モードに切り換えること、または中間(たとえば、アイドル)状態を通過することなく、低電力モードで下位階層レベルのエンティティのみを有することから、低電力モードで少なくとも1つの上位レベルのエンティティも有すること(より高いレベルの低電力モードと考えられ得る)に切り換えることをサポートすることがある。
【0013】
本明細書において説明されるように、メモリデバイスの異なる態様を互いから独立して動作させることによって、当業者によって諒解され得る様々な利益の中でもとりわけ、強化された電力節約が達成され得る。たとえば、より大きい柔軟性は、メモリデバイスの異なる態様のための使用パターンに基づいて可能な最も深い低電力モードにメモリデバイスの態様をより頻繁にするために提供され得るので、メモリデバイスの異なる態様は、よりしばしば、低電力モード(または、より深い低電力モード)になることがある。一実施例として、同じ適用例と関連付けられた(たとえば、これによってアクセスされる)データは、適用例が何らかの時間の閾値量内でアクティブであるまたはアクティブであると予想されるとき、他のバンクまたはバンクグループは、低電力モード(または、より深い低電力モード)であることがあり、関連付けられたバンクまたはバンクグループは、アイドルモード(または、あまり深くない低電力モード)であることがあるように、同じバンクまたはバンクグループに記憶されてよい。
【0014】
本開示のこれらおよび他の特徴は、最初は、図1図2を参照してメモリシステムおよびメモリダイの文脈で説明される。本開示の特徴は、次いで、図3図6を参照して例示的なメモリダイアーキテクチャおよび関連する状態図の文脈で説明される。本開示のこれらおよび他の特徴は、図7図11を参照してメモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理に関連する装置図およびフローチャートによってさらに示され、その文脈で説明される。
【0015】
図1は、本明細書で開示される実施例による、1つまたは複数のメモリデバイスを利用するシステム100の実施例を示す。システム100は、外部メモリコントローラ105と、メモリデバイス110と、外部メモリコントローラ105をメモリデバイス110と結合する複数のチャネル115とを含んでよい。システム100は、1つまたは複数のメモリデバイスを含んでよいが、説明を簡単にするために、1つまたは複数のメモリデバイスが、単一のメモリデバイス110として説明されることがある。
【0016】
システム100は、コンピューティングデバイス、モバイルコンピューティングデバイス、ワイヤレスデバイス、またはグラフィックス処理デバイスなどの電子デバイスの部分を含んでよい。システム100は、ポータブル電子デバイスの実施例であってよい。システム100は、コンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、セルラー電話、ウェアラブルデバイス、インターネット接続されたデバイスなどの実施例であってよい。メモリデバイス110は、システム100の1つまたは複数の他のコンポーネントのためのデータを記憶するように構成されたシステムのコンポーネントであってよい。いくつかの実施例では、システム100は、マシンタイプ通信(MTC)、マシンツーマシン(M2M)通信、またはデバイスツーデバイス(D2D)通信が可能である。
【0017】
少なくともシステム100の部分は、ホストデバイスの実施例であってよい。そのようなホストデバイスは、コンピューティングデバイス、モバイルコンピューティングデバイス、ワイヤレスデバイス、グラフィックス処理デバイス、コンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、セルラー式電話、ウェアラブルデバイス、インターネット接続されたデバイス、何らかの他の固定された電子デバイスまたはポータブル電子デバイスなどの、メモリを使用してプロセスを実行するデバイスの実施例であってよい。いくつかの場合、ホストデバイスは、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、または外部メモリコントローラ105の機能を実施するそれらの組み合わせを指すことがある。いくつかの場合、外部メモリコントローラ105は、ホストまたはホストデバイスと呼ばれることがある。いくつかの実施例では、システム100は、グラフィックスカードである。
【0018】
いくつかの場合、メモリデバイス110は、システム100の他のコンポーネントと通信し、システム100によって潜在的に使用または参照される物理メモリアドレス/空間を提供するように構成された独立したデバイスまたはコンポーネントであってよい。いくつかの実施例では、メモリデバイス110は、少なくとも1つまたは複数の異なるタイプのシステム100と連携するように構成可能であってよい。システム100のコンポーネントとメモリデバイス110との間のシグナリングは、信号を変調する変調方式、信号を通信するための異なるピン設計、システム100およびメモリデバイス110の異なるパッケージング、システム100とメモリデバイス110との間のクロックシグナリングおよび同期、タイミングの慣例、ならびに/または他の要因をサポートするように動作可能であってよい。
【0019】
メモリデバイス110は、システム100のコンポーネントのためのデータを記憶するように構成されてよい。いくつかの場合、メモリデバイス110は、システム100に対するスレーブタイプデバイスとして機能してよい(たとえば、外部メモリコントローラ105を通じてシステム100によって提供されたコマンドに応答して実行する)。そのようなコマンドは、書き込み動作のための書き込みコマンド、読み出し動作のための読み出しコマンド、リフレッシュ動作のためのリフレッシュコマンド、または他のコマンドなどの、アクセス動作のためのアクセスコマンドを含んでよい。メモリデバイス110は、データ記憶のための所望のまたは指定の容量をサポートする2つ以上のメモリダイ160(たとえば、メモリチップ)を含んでよい。2つ以上のメモリダイを含むメモリデバイス110は、マルチダイメモリまたはパッケージと呼ばれる(マルチチップメモリまたはパッケージとも呼ばれる)ことがある。
【0020】
システム100は、プロセッサ120と、基本入力/出力システム(BIOS)コンポーネント125と、1つまたは複数の周辺コンポーネント130と、入力/出力(I/O)コントローラ135とをさらに含んでよい。システム100のコンポーネントは、バス140を使用して互いと電子通信してよい。
【0021】
プロセッサ120は、少なくともシステム100の部分を制御するように構成されてよい。プロセッサ120は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートなゲートまたはトランジスタ論理、ディスクリートなハードウェアコンポーネントであってもよいし、これらのタイプのコンポーネントの組み合わせであってもよい。そのような場合、プロセッサ120は、様々な実施例の中でもとりわけ、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、汎用グラフィック処理ユニット(GPGPU)、またはシステムオンチップ(SoC)の実施例であってよい。
【0022】
BIOSコンポーネント125は、ファームウェアとして動作されるBIOSを含むソフトウェアコンポーネントであってよく、初期化し、システム100の様々なハードウェアコンポーネントを走らせてよい。BIOSコンポーネント125はまた、プロセッサ120とシステム100の様々なコンポーネント、たとえば、周辺コンポーネント130、I/Oコントローラ135などとの間のデータフローを管理してよい。BIOSコンポーネント125は、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、または他の任意の不揮発性メモリ内に記憶されるプログラムまたはソフトウェアを含んでよい。
【0023】
周辺コンポーネント130は、システム100へとまたはそれと統合され得る、任意の入力デバイスもしくは出力デバイス、またはそのようなデバイスのためのインタフェースであってよい。実施例としては、ディスクコントローラ、サウンドコントローラ、グラフィックスコントローラ、イーサネットコントローラ、モデム、ユニバーサルシリアルバス(USB)コントローラ、シリアルポートもしくはパラレルポート、またはperipheral component interconnect(PCI)などの周辺カードスロット、もしくは専用グラフィックスポートがあり得る。周辺コンポーネント130は、当業者によって周辺機器と理解される他のコンポーネントであってよい。
【0024】
I/Oコントローラ135は、プロセッサ120と周辺コンポーネント130、入力デバイス145、または出力デバイス150との間のデータ通信を管理し得る。I/Oコントローラ135は、システム100へとまたはこれと統合されていない周辺機器を管理し得る。いくつかの場合、I/Oコントローラ135は、外部周辺コンポーネントへの物理的接続またはポートを表すことがある。
【0025】
入力145は、情報、信号、またはデータをシステム100またはそのコンポーネントに提供するシステム100の外部にあるデバイスまたは信号を表し得る。これは、ユーザインタフェースまたは他のデバイスとのまたはこれらの間のインタフェースを含んでよい。いくつかの場合、入力145は、1つまたは複数の周辺コンポーネント130を介してシステム100とインタフェースする周辺機器であってもよいし、I/Oコントローラ135によって管理されてもよい。
【0026】
出力150は、システム100またはそのコンポーネントのいずれかから出力を受信するように構成されたシステム100の外部にあるデバイスまたは信号を表し得る。出力150の実施例としては、ディスプレイ、オーディオスピーカ、印刷デバイス、またはプリント回路基板上の別のプロセッサなどがあり得る。いくつかの場合、出力150は、1つまたは複数の周辺コンポーネント130を介してシステム100とインタフェースする周辺機器であってもよいし、I/Oコントローラ135によって管理されてもよい。
【0027】
メモリデバイス110は、デバイスメモリコントローラ155と、1つまたは複数のメモリダイ160とを含んでよい。各メモリダイ160は、ローカルメモリコントローラ165(たとえば、ローカルメモリコントローラ165-a、ローカルメモリコントローラ165-b、および/またはローカルメモリコントローラ165-N)と、メモリアレイ170(たとえば、メモリアレイ170-a、メモリアレイ170-b、および/またはメモリアレイ170-N)とを含んでよい。メモリアレイ170は、メモリセルの集合(たとえば、グリッド)であってよく、各メモリセルは、デジタルデータの少なくとも1つのビットを記憶するように構成される。メモリアレイ170および/またはメモリセルの特徴は、図2を参照してより詳細に説明される。
【0028】
メモリデバイス110は、メモリセルの2次元(2D)配列の実施例であってもよいし、メモリセルの3次元(3D)配列の実施例であってもよい。たとえば、2Dメモリデバイスは、単一のメモリダイ160を含んでよい。3Dメモリデバイスは、2つ以上のメモリダイ160(たとえば、メモリダイ160-a、メモリダイ160-b、および/または任意の量のメモリダイ160-N)を含んでよい。3Dメモリデバイスでは、複数のメモリダイ160-Nが、互いの上または互いの隣に積み重ねられる。いくつかの場合、3Dメモリデバイス内のメモリダイ160-Nは、デッキ、レベル、層、またはダイと呼ばれることがある。3Dメモリデバイスは、任意の量の積み重ねられたメモリダイ160-N(たとえば、2つの高さ、3つの高さ、4つの高さ、5つの高さ、6つの高さ、7つの高さ、8つの高さ)を含んでよい。これによって、単一の2Dメモリデバイスと比較して基板上に位置決めされ得るメモリセルの量が増加することがあり、このことによって、生産コストが減少する、またはメモリアレイの性能が増加する、または両方が起こり得る。いくつかの3Dメモリデバイスでは、いくつかのデッキがワード線、ディジット線、および/またはプレート線のうちの少なくとも1つを共有し得るように、異なるデッキが、少なくとも1つの共通アクセス線を共有してよい。
【0029】
デバイスメモリコントローラ155は、メモリデバイス110の動作を制御するように構成された回路またはコンポーネントを含んでよい。したがって、デバイスメモリコントローラ155は、メモリデバイス110がコマンドを実行することを可能にする、ハードウェアと、ファームウェアと、ソフトウェアとを含んでよく、コマンド、データ、またはメモリデバイス110に関連する制御情報を受信、送信、または実行するように構成されてよい。デバイスメモリコントローラ155は、外部メモリコントローラ105、1つもしくは複数のメモリダイ160、またはプロセッサ120と通信するように構成されてよい。いくつかの場合、メモリデバイス110は、データおよび/またはコマンドを外部メモリコントローラ105から受信し得る。たとえば、メモリデバイス110は、メモリデバイス110がシステム100のコンポーネント(たとえば、プロセッサ120)に代わってあるデータを記憶可能であることを示す書き込みコマンド、またはメモリデバイス110がメモリダイ160内に記憶されたあるデータをシステム100のコンポーネント(たとえば、プロセッサ120)に提供可能であることを示す読み出しコマンドを受信することがある。いくつかの場合、デバイスメモリコントローラ155は、本明細書においてメモリダイ160のローカルメモリコントローラ165に関連して説明されるメモリデバイス110の動作を制御し得る。デバイスメモリコントローラ155および/またはローカルメモリコントローラ165内に含まれるコンポーネントの実施例としては、外部メモリコントローラ105から受信された信号を復調するための受信機、信号を変調して外部メモリコントローラ105に送信するためのデコーダ、論理、デコーダ、増幅器、フィルタなどがあり得る。
【0030】
ローカルメモリコントローラ165(たとえば、メモリダイ160にとってローカルである)は、メモリダイ160の動作を制御するように構成されてよい。また、ローカルメモリコントローラ165は、デバイスメモリコントローラ155と通信する(たとえば、データおよび/またはコマンドを受信および送信する)ように構成されてよい。ローカルメモリコントローラ165は、本明細書において説明されるメモリデバイス110の動作を制御するためにデバイスメモリコントローラ155をサポートし得る。いくつかの場合、メモリデバイス110は、デバイスメモリコントローラ155を含まず、ローカルメモリコントローラ165または外部メモリコントローラ105が、本明細書において説明される様々な機能を実行することがある。したがって、ローカルメモリコントローラ165は、デバイスメモリコントローラ155と通信するように構成されてもよいし、他のローカルメモリコントローラ165と通信するように構成されてもよいし、外部メモリコントローラ105またはプロセッサ120と直接的に通信するように構成されてもよい。
【0031】
外部メモリコントローラ105は、システム100のコンポーネント(たとえば、プロセッサ120)とメモリデバイス110との間での情報、データ、および/またはコマンドの通信を可能にするように構成されてよい。外部メモリコントローラ105は、システム100のコンポーネントがメモリデバイスの動作の詳細を知る必要がないことがあるように、システム100のコンポーネントとメモリデバイス110との間の連絡役として機能してよい。システム100のコンポーネントは、外部メモリコントローラ105が満足する要求(たとえば、読み出しコマンドまたは書き込みコマンド)を外部メモリコントローラ105に提示してよい。外部メモリコントローラ105は、システム100のコンポーネントとメモリデバイス110との間の通信を変換または翻訳してよい。いくつかの場合、外部メモリコントローラ105は、共通(ソース)システムクロック信号を生成するシステムクロックを含んでよい。いくつかの場合、外部メモリコントローラ105は、共通(ソース)データクロック信号を生成する共通データクロックを含んでよい。
【0032】
いくつかの場合、外部メモリコントローラ105もしくはシステム100の他のコンポーネント、または本明細書において説明されるその機能は、プロセッサ120によって実装され得る。たとえば、外部メモリコントローラ105は、プロセッサ120もしくはシステム100の他のコンポーネントによって実装される、ハードウェア、ファームウェア、もしくはソフトウェア、またはそれらの何らかの組み合わせであってよい。外部メモリコントローラ105は、メモリデバイス110の外部にあると示されているが、いくつかの場合、外部メモリコントローラ105、または本明細書において説明されるその機能は、メモリデバイス110によって実装されてよい。たとえば、外部メモリコントローラ105は、デバイスメモリコントローラ155または1つもしくは複数のローカルメモリコントローラ165によって実装される、ハードウェア、ファームウェア、もしくはソフトウェア、またはそれらの何らかの組み合わせであってよい。いくつかの場合、外部メモリコントローラ105は、外部メモリコントローラ105の部分がプロセッサ120によって実装され、他の部分はデバイスメモリコントローラ155またはローカルメモリコントローラ165によって実装されるように、プロセッサ120およびメモリデバイス110にわたって分散されてよい。同様に、いくつかの場合、本明細書においてデバイスメモリコントローラ155またはローカルメモリコントローラ165に帰される1つまたは複数の機能は、いくつかの場合、外部メモリコントローラ105によって実行されてよい(プロセッサ120とは別個である、またはプロセッサ120に含まれる、のどちらかである)。
【0033】
システム100のコンポーネントは、複数のチャネル115を使用して情報をメモリデバイス110と交換し得る。いくつかの実施例では、チャネル115は、外部メモリコントローラ105とメモリデバイス110との間の通信を可能にしてよい。各チャネル115は、システム100のコンポーネントと関連付けられた端子間に1つまたは複数の信号経路または伝送媒体(たとえば、導体)を含んでよい。たとえば、チャネル115は、外部メモリコントローラ105にある1つまたは複数のピンまたはパッドとメモリデバイス110にある1つまたは複数のピンまたはパッドとを含む第1の端子を含んでよい。ピンは、システム100のデバイスの導電性入力点または出力点の実施例であってよく、ピンは、チャネルの一部として機能するように構成されてよい。いくつかの場合、端子のピンまたはパッドは、チャネル115の信号経路への一部であってよい。追加の信号経路は、システム100のコンポーネント内の信号をルーティングするためにチャネルの端子と結合されてよい。たとえば、メモリデバイス110は、チャネル115の端子からメモリデバイス110の様々なコンポーネント(たとえば、デバイスメモリコントローラ155、メモリダイ160、ローカルメモリコントローラ165、メモリアレイ170)に信号をルーティングする信号経路(たとえば、メモリデバイス110またはメモリダイ160の内部にあるなどのそのコンポーネントの内部にある信号経路)を含んでよい。
【0034】
チャネル115(ならびに関連付けられた信号経路および端子)は、特定のタイプの情報を通信することに専用であってよい。いくつかの場合、チャネル115は、集約されたチャネルであってよく、したがって、複数の個々のチャネルを含んでよい。たとえば、データチャネル190は、×4(たとえば、4つの信号経路を含む)、×8(たとえば、8つの信号経路を含む)、×16(16の信号経路を含む)などであってよい。チャネル上で通信された信号は、ダブルデータレート(DDR)タイミング方式を使用してよい。たとえば、信号のいくつかのシンボルは、クロック信号の立ち上がりエッジ上に登録されてよく、信号の他のシンボルは、クロック信号の立ち下りエッジ上に登録されてよい。チャネル上で通信された信号は、シングルデータレート(SDR)シグナリングを使用してよい。たとえば、信号の1つのシンボルは、クロックサイクルごとに登録されてよい。
【0035】
いくつかの場合、チャネル115は、1つまたは複数のコマンドおよびアドレス(CA)チャネル186を含んでよい。CAチャネル186は、コマンド(たとえば、アドレス情報)と関連付けられた制御情報を含むコマンドを外部メモリコントローラ105とメモリデバイス110との間で通信するように構成されてよい。たとえば、CAチャネル186は、所望のデータのアドレスをもつ読み出しコマンドを含んでよい。いくつかの場合、CAチャネル186は、立ち上がりクロック信号エッジおよび/または立ち下がりクロック信号エッジ上に登録されてよい。いくつかの場合、CAチャネル186は、アドレスおよびコマンドデータを復号するために任意の量の信号経路(たとえば、8つまたは9つの信号経路)を含んでよい。
【0036】
いくつかの場合、チャネル115は、1つまたは複数のクロック信号(CK)チャネル188を含んでよい。CKチャネル188は、外部メモリコントローラ105とメモリデバイス110との間で1つまたは複数の共通クロック信号を通信するように構成されてよい。各クロック信号は、高状態と低状態との間で振動し、外部メモリコントローラ105とメモリデバイス110の行為を協調させるように構成されてよい。いくつかの場合、クロック信号は、差動出力(たとえば、CK_t信号およびCK_c信号)であってよく、CKチャネル188の信号経路は、それに応じて構成されてよい。いくつかの場合、クロック信号は、シングルエンドであってよい。CKチャネル188は、任意の量の信号経路を含んでよい。いくつかの場合、クロック信号CK(たとえば、CK_t信号およびCK_c信号)は、コマンドおよびアドレス動作のためのタイミング基準をメモリデバイス110に、または他のシステム規模の動作をメモリデバイス110に提供することがある。したがって、クロック信号CKは、制御クロック信号CK、コマンドクロック信号CK、またはシステムクロック信号CKと様々に呼ばれることがある。システムクロック信号CKは、システムクロックによって生成されてよく、システムクロックは、1つまたは複数のハードウェアコンポーネント(たとえば、発振器、水晶、論理ゲート、トランジスタなど)を含んでよい。
【0037】
いくつかの場合、チャネル115は、1つまたは複数のデータ(DQ)チャネル190を含んでよい。データチャネル190は、外部メモリコントローラ105とメモリデバイス110との間でデータおよび/または制御情報を通信するように構成されてよい。たとえば、データチャネル190は、メモリデバイス110に書き込まれることになる情報(たとえば、双方向性)またはメモリデバイス110から読み出される情報を通信してよい。
【0038】
いくつかの場合、チャネル115は、他の目的に専用であってよい1つまたは複数の他のチャネル192を含んでよい。これらの他のチャネル192は、任意の量の信号経路を含んでよい。
【0039】
チャネル115は、様々な異なるアーキテクチャを使用して外部メモリコントローラ105をメモリデバイス110と結合してよい。様々なアーキテクチャの例としては、バス、ポイントツーポイント接続、クロスバー、シリコンインタポーザなどの高密度インタポーザ、もしくは有機基板内に形成されたチャネル、またはそれらの何らかの組み合わせがあり得る。たとえば、いくつかの場合、信号経路は、シリコンインタポーザまたはガラスインタポーザなどの高密度インタポーザを少なくとも部分的に含んでよい。
【0040】
チャネル115上で通信される信号は、様々な異なる変調方式を使用して変調されてよい。いくつかの場合、2値シンボル(または2値レベル)変調方式は、外部メモリコントローラ105とメモリデバイス110との間で通信された信号を変調するために使用されることがある。2値シンボル変調方式は、M-ary変調方式の実施例であってよく、ここで、Mは2に等しい。2値シンボル変調方式の各シンボルは、デジタルデータの1ビットを表すように構成されてよい(たとえば、シンボルは、論理1または論理0を表してよい)。2値シンボル変調方式の実施例としては、限定するものではないが、非ゼロ復帰(NRZ)、ユニポーラ符号化、バイポーラ符号化、マンチェスタ符号化、2つのシンボル(たとえば、PAM2)を有するパルス振幅変調(PAM)、および/またはその他がある。
【0041】
メモリデバイス110の態様は、異なる階層レベル(たとえば、ダイレベル、グループレベル、バンクレベルなど)に割り当てられてもよいし、そうであると考えられてもよい。1つまたは複数のコマンドに基づいて、メモリデバイス110は、まとめて、または互いから独立して、のどちらかで、メモリデバイス110の異なる態様を、低電力モードにまたはこれから切り換えてよい。たとえば、メモリデバイス110は、メモリバンクを低電力モードに切り換えるコマンドを受信することがあり、メモリデバイスは、そのメモリバンクに専用の回路を非活動化することがある。別の実施例として、メモリデバイス110は、バンクグループを第1のモード(たとえば、アイドルモード)から低電力モードに切り換えるコマンドを受信することがあり、メモリデバイス110は、バンクグループ内の個々のメモリバンクに専用のバンクレベル回路とともに、そのバンクグループに専用の(バンクグループ内のすべてのメモリバンクによって共有される)グループレベル回路を非活動化することがある。さらに別の実施例として、メモリデバイス110は、メモリダイ160を第1のモード(たとえば、アイドルモード)から低電力モードに切り換えるコマンドを受信することがあり、メモリデバイス110は、メモリダイ160内の各バンクグループのためのグループレベル回路および各メモリバンクのためのバンクレベル回路とともに、そのメモリダイ160内のすべてのメモリバンクによって(と、したがって、すべてのバンクグループによって)共有されるダイレベル回路を非活動化することがある。したがって、示された階層レベルにおける示されたエンティティのための電源切断コマンド(代替的に、低電力モードのための進入(enter)コマンドと呼ばれることがある)に関して、メモリデバイス110は、示されたエンティティのための示された階層レベルにおける回路を非活動化することがあり(たとえば、示されたバンクグループのためのグループレベル回路を非活動化することがあり)、示されたエンティティ内のエンティティのための任意の下位階層レベルにおける回路を非活動化することもある(たとえば、示されたバンクグループ内のバンクのためのバンクレベル回路を非活動化することがある)。
【0042】
同様に、示された階層レベルにおける示されたエンティティのためのいくつかのコマンド(代替的に、低電力モードのための退出(exit)コマンドと呼ばれることがある)を電源投入することに関して、メモリデバイス110は、示されたエンティティのための示された階層レベルにおける回路を活動化することがあり(たとえば、示されたバンクグループのためのグループレベル回路を活動化することがあり)、示されたエンティティ内のエンティティのための任意の下位階層レベルにおける回路を活動化することもある(たとえば、示されたバンクグループ内のバンクのためのバンクレベル回路を活動化することがある)。
【0043】
追加的または代替的に、メモリデバイスは、示された階層レベルにおける示されたエンティティのための以前の電源切断コマンドに関する取り消しコマンド(代替的に、削除コマンドと呼ばれることがある)を受信することがあり、その場合、メモリデバイス110は、示されたエンティティ内のエンティティのための任意の下位階層レベルとともに、示されるエンティティを、以前の電源切断コマンドが受信された時間におけるそれぞれの動作モードに回復させることがある。
【0044】
いくつかの場合、メモリデバイス110は、下位レベルエンティティ(たとえば、バンクまたはバンクグループ)が1つまたは複数の低電力モードで動作しているかどうかを追跡することがあり、上位レベルエンティティ内の下位レベルエンティティのすべてが低電力モードで個々に動作している場合、上位階層レベル(たとえば、グループレベル回路またはダイレベル回路)で回路を自動的に非活動化することがある。たとえば、メモリデバイス110は、第1のバンクグループのすべてのメモリバンクが低電力モードで動作していると決定することがあり、メモリデバイス110は、第1のバンクグループのためのグループレベル回路を非活動化することがある。別の実施例として、メモリデバイス110は、第1のメモリダイ160のメモリバンク(またはバンクグループ)のすべてが低電力モードで動作していると決定することがあり、メモリデバイス110は、第1のメモリダイ160のためのダイレベル回路とともに、グループレベル回路(まだ非活動化されていない場合)を非活動化することがある。いくつかの場合、メモリデバイス110は、自動遷移またはコマンド遷移によってエンティティが低電力モードにされているかどうかをさらに追跡することがあり、以前の電源切断コマンドのための取り消しコマンドに応答して、メモリデバイス110は、コマンド遷移のみを逆転させる(巻き返す、元に戻す、取り消す)ことがある-すなわち、取り消しコマンドの範囲内のエンティティが、自動遷移の結果として低電力モードである場合、メモリデバイス110は、そのエンティティに対する取り消しコマンドを無視することがある。
【0045】
図2は、本明細書で開示される実施例によるメモリダイ200の実施例を示す。メモリダイ200は、図1を参照して説明されるメモリダイ160の実施例であってよい。いくつかの場合、メモリダイ200は、メモリチップ、メモリデバイス、または電子メモリ装置と呼ばれることがある。メモリダイ200は、異なる論理状態を記憶するようにプログラム可能な1つまたは複数のメモリセル205を含んでよい。各メモリセル205は、2つまたはそれ以上の状態を記憶するようにプログラム可能であってよい。たとえば、メモリセル205は、一度に1ビットの情報(たとえば、論理0または論理1)を記憶するように構成されてよい。いくつかの場合、単一のメモリセル205(たとえば、マルチレベルメモリセル)は、一度に1ビットより多くの情報(たとえば、論理00、論理01、論理10、または論理11)を記憶するように構成されてよい。
【0046】
メモリセル205は、デジタルデータを表す状態(たとえば、分極状態または誘電電荷)を記憶し得る。FeRAMアーキテクチャでは、メモリセル205は、プログラム可能な状態を表す電荷および/または分極を記憶するための強誘電体材料を含むキャパシタを含み得る。DRAMアーキテクチャでは、メモリセル205は、プログラム可能な状態を表す電荷を記憶するための誘電材料を含むキャパシタを含み得る。
【0047】
読み出しおよび書き込みなどの動作は、ワード線210、ディジット線215、および/またはプレート線220などのアクセス線を活動化または選択することによって、メモリセル205上で実行し得る。いくつかの場合、ディジット線215はビット線とも呼ばれることがある。アクセス線、ワード線、ディジット線、プレート線、またはそれらの類似物への言及は、理解または動作の損失なしに交換可能である。ワード線210、ディジット線215、またはプレート線220を活動化または選択することは、それぞれの線に電圧を印加することを含んでよい。
【0048】
メモリダイ200は、格子状パターンに配置されたアクセス線(たとえば、ワード線210、ディジット線215、およびプレート線220)を含んでよい。メモリセル205は、ワード線210、ディジット線215、および/またはプレート線220の交点に位置決めされてよい。ワード線210、ディジット線215、およびプレート線220をバイアスすること(たとえば、ワード線210、ディジット線215、またはプレート線220に電圧を印加すること)によって、それらの交点で単一のメモリセル205にアクセスし得る。
【0049】
メモリセル205にアクセスすることは、行デコーダ225、列デコーダ230、およびプレートドライバ235を介して制御されてよい。たとえば、行デコーダ225は、ローカルメモリコントローラ265から行アドレスを受信し、受信した行アドレスに基づいてワード線210を活動化してよい。列デコーダ230は、ローカルメモリコントローラ265から列アドレスを受信し、受信した列アドレスに基づいてディジット線215を活動化する。プレートドライバ235は、ローカルメモリコントローラ265からプレートアドレスを受信することができ、受信したプレートアドレスに基づいてプレート線220を活動化する。たとえば、メモリダイ200は、WL_1からWL_Mと標示された複数のワード線210、DL_1からDL_Nと標示された複数のディジット線215、およびPL_1からPL_Pと標示された複数のプレート線を含むことができ、ここで、M、N、およびPはメモリアレイのサイズに依存する。したがって、ワード線210、ディジット線215、およびプレート線220、たとえば、WL_1、DL_3、およびPL_1を活動化することによって、それらの交点でメモリセル205にアクセスすることができる。2次元または3次元のいずれの構成においても、ワード線210とディジット線215の交点は、メモリセル205のアドレスと呼ばれることがある。いくつかの場合、ワード線210、ディジット線215、およびプレート線220の交点は、メモリセル205のアドレスと呼ばれることがある。
【0050】
メモリセル205は、キャパシタ240などの論理記憶コンポーネントと、スイッチングコンポーネント245とを含んでよい。キャパシタ240は、強誘電体キャパシタの実施例であってよい。キャパシタ240の第1のノードはスイッチングコンポーネント245と結合されてよく、キャパシタ240の第2のノードはプレート線220と結合されてよい。スイッチングコンポーネント245は、トランジスタまたは2つのコンポーネント間の電子通信を選択的に確立もしくは確立解除する他の任意のタイプのスイッチデバイスの実施例であってよい。
【0051】
メモリセル205を選択または選択解除することは、スイッチングコンポーネント245を活動化または非活動化することによって達成され得る。キャパシタ240は、スイッチングコンポーネント245を使用してディジット線215と電子通信し得る。たとえば、キャパシタ240は、スイッチングコンポーネント245が非活動化されたとき、ディジット線215から絶縁されることがあり、キャパシタ240は、スイッチングコンポーネント245が活動化されたとき、ディジット線215と結合されることがある。いくつかの場合、スイッチングコンポーネント245はトランジスタを含み、その動作は、電圧をトランジスタゲートに印加することによって制御され、トランジスタゲートとトランジスタソースとの間の電圧差は、トランジスタの閾値電圧よりも大きいまたは小さい。いくつかの場合、スイッチングコンポーネント245は、p型トランジスタであってもよいし、n型トランジスタであってもよい。ワード線210は、スイッチングコンポーネント245のゲートと電子通信することができ、電圧がワード線210に印加されたことに基づいてスイッチングコンポーネント245を活動化/非活動化し得る。
【0052】
ワード線210は、メモリセル205上でアクセス動作を実行するために使用されるメモリセル205と電子通信する導電線であってよい。いくつかのアーキテクチャにおいて、ワード線210は、メモリセル205のスイッチングコンポーネント245のゲートと電子通信することができ、メモリセルのスイッチングコンポーネント245を制御するように構成されてよい。いくつかのアーキテクチャにおいて、ワード線210は、メモリセル205のキャパシタのノードと電子通信することができ、メモリセル205は、スイッチングコンポーネントを含まないことがある。
【0053】
ディジット線215は、メモリセル205を感知コンポーネント250と接続する導電線であってよい。いくつかのアーキテクチャにおいて、メモリセル205は、アクセス動作の一部の間に、ディジット線215と選択的に結合され得る。たとえば、ワード線210、およびメモリセル205のスイッチングコンポーネント245は、メモリセル205のキャパシタ240をディジット線215と、選択されて結合および/または絶縁するように構成されてよい。いくつかのアーキテクチャにおいて、メモリセル205は、ディジット線215と電子通信する(たとえば、常時)ことがある。
【0054】
プレート線220は、メモリセル205上でアクセス動作を実行するために使用されるメモリセル205と電子通信する導電線であってよい。プレート線220は、キャパシタ240のノード(たとえば、セル底部)と電子通信することができる。プレート線220は、メモリセル205のアクセス動作中にキャパシタ240をバイアスするためにディジット線215と協働するように構成されてよい。
【0055】
感知コンポーネント250は、メモリセル205のキャパシタ240上に貯蔵された状態(たとえば、分極状態または電荷)を決定し、検出された状態に基づいてメモリセル205の論理状態を決定するように構成され得る。メモリセル205によって貯蔵された電荷は、いくつかの場合、極端に小さい可能性がある。したがって、感知コンポーネント250は、メモリセル205の信号出力を増幅するための、1つまたは複数の感知増幅器を含んでよい。感知増幅器は、読み出し動作の間に、ディジット線215の電荷における微細な変化を検出することができ、検出された電荷に基づいて、論理0または論理1のいずれかに対応して信号を生成することができる。読み出し動作中、メモリセル205のキャパシタ240は、その対応するディジット線215に信号を出力する(たとえば、電荷を放電する)ことができる。信号は、ディジット線215の電圧を変化させることができる。感知コンポーネント250は、ディジット線215上のメモリセル205から受信された信号を基準信号255(たとえば、基準電圧)と比較するように構成されてよい。感知コンポーネント250は、この比較に基づいて、メモリセル205の貯蔵された状態を決定することができる。たとえば、2値シグナリングでは、ディジット線215が、基準信号255よりも高い電圧を有する場合、感知コンポーネント250は、メモリセル205の貯蔵された状態が論理1であることを決定することができ、ディジット線215が、基準信号255よりも低い電圧を有する場合、感知コンポーネント250は、メモリセル205の貯蔵された状態が論理0であることを決定することができる。感知コンポーネント250は、信号における差を検出および増幅するための様々なトランジスタまたは増幅器を含むことができる。メモリセル205の検出された論理状態は、感知コンポーネント250の出力として(たとえば、入力/出力260に)提供されてよく、検出された論理状態を、デバイスメモリコントローラ155などのメモリダイ200を含むメモリデバイス110の別のコンポーネントに(たとえば、直接的に、またはローカルメモリコントローラ265を使用して)示してよい。いくつかの場合、感知コンポーネント250は、行デコーダ225、列デコーダ230、および/またはプレートドライバ235と電子通信することができる。
【0056】
ローカルメモリコントローラ265は、様々なコンポーネント(たとえば、行デコーダ225、列デコーダ230、プレートドライバ235、および感知コンポーネント250)を介して、メモリセル205の動作を制御し得る。ローカルメモリコントローラ265は、図1を参照して説明されるローカルメモリコントローラ165の実施例であってよい。いくつかの場合、行デコーダ225、列デコーダ230、およびプレートドライバ235、および感知コンポーネント250のうちの1つまたは複数を、ローカルメモリコントローラ265と共同配置することができる。ローカルメモリコントローラ265は、1つまたは複数のコマンドおよび/またはデータを外部メモリコントローラ105(または図1を参照して説明されるデバイスメモリコントローラ155)から受信し、このコマンドおよび/またはデータを、メモリダイ200によって使用可能な情報に変換し、メモリダイ200上で1つまたは複数の動作を実行し、1つまたは複数の動作を実行したことに応答してデータをメモリダイ200から外部メモリコントローラ105(またはデバイスメモリコントローラ155)に通信するように構成されてよい。ローカルメモリコントローラ265は、ターゲットワード線210、ターゲットディジット線215、およびターゲットプレート線220を活動化するために、行アドレス信号、列アドレス信号、および/またはプレート線アドレス信号を生成し得る。ローカルメモリコントローラ265はまた、メモリダイ200の動作中に使用される様々な電圧または電流を生成および制御し得る。一般に、本明細書で考察する印加される電圧または電流の振幅、形状、または持続時間は、調節または変更されてよく、メモリダイ200を動作する際に考察される様々な動作について、異なる可能性がある。
【0057】
いくつかの場合、ローカルメモリコントローラ265は、メモリダイ200の1つまたは複数のメモリセル205上で書き込み動作(たとえば、プログラミング動作)を実行するように構成されることがある。書き込み動作の間、メモリダイ200のメモリセル205は、望ましい論理状態を記憶するようにプログラミングされてよい。いくつかの場合、単一の書き込み動作の間に、複数のメモリセル205がプログラミングされ得る。ローカルメモリコントローラ265は、書き込み動作を実行するためのターゲットメモリセル205を識別し得る。ローカルメモリコントローラ265は、ターゲットメモリセル205(たとえば、ターゲットメモリセル205のアドレス)と電子通信する、ターゲットワード線210、ターゲットディジット線215、および/またはターゲットプレート線220を識別することができる。ローカルメモリコントローラ265は、ターゲットメモリセル205にアクセスするために、ターゲットワード線210、ターゲットディジット線215、および/またはターゲットプレート線220を活動化する(たとえば、ワード線210、ディジット線215、またはプレート線220に電圧を印加する)ことができる。ローカルメモリコントローラ265は、メモリセル205のキャパシタ240に特定の状態を記憶するために、書き込み動作中にディジット線215に特定の信号(たとえば、電圧)を、プレート線220に特定の信号(たとえば、電圧)を印加し得、特定の状態は、所望の論理状態を示す。
【0058】
いくつかの場合、ローカルメモリコントローラ265は、メモリダイ200の1つまたは複数のメモリセル205上で読み出し動作(たとえば、感知動作)を実行するように構成され得る。読み出し動作の間、メモリダイ200のメモリセル205に記憶される論理状態が決定されてよい。いくつかの場合、単一の読み出し動作の間に複数のメモリセル205が感知され得る。ローカルメモリコントローラ265は、読み出し動作を実行するためのターゲットメモリセル205を識別することができる。ローカルメモリコントローラ265は、ターゲットメモリセル205(たとえば、ターゲットメモリセル205のアドレス)と電子通信する、ターゲットワード線210、ターゲットディジット線215、および/またはターゲットプレート線220を識別することができる。ローカルメモリコントローラ265は、ターゲットメモリセル205にアクセスするために、ターゲットワード線210、ターゲットディジット線215、および/またはターゲットプレート線220を活動化する(たとえば、ワード線210、ディジット線215、またはプレート線220に電圧を印加する)ことができる。ターゲットメモリセル205は、アクセス線をバイアスしたことに応答して、感知コンポーネント250に信号を転送し得る。感知コンポーネント250は、信号を増幅し得る。ローカルメモリコントローラ265は、感知コンポーネント250を発動し(たとえば、感知コンポーネントをラッチし)、それによって、メモリセル205から受信した信号を基準信号255と比較することができる。その比較に基づいて、感知コンポーネント250は、メモリセル205上に記憶される論理状態を決定することができる。ローカルメモリコントローラ265は、メモリセル205上に記憶された論理状態を、読み出し動作の一部として外部メモリコントローラ105(またはデバイスメモリコントローラ)に通信することができる。
【0059】
いくつかのメモリアーキテクチャでは、メモリセル205にアクセスすることは、メモリセル205に記憶される論理状態を劣化または破壊させ得る。たとえば、強誘電体メモリセル上で実行される読み出し動作は、強誘電体キャパシタに記憶される論理状態を破壊させ得る。別の実施例では、DRAMアーキテクチャにおいて実行される読み出し動作は、ターゲットメモリセルのキャパシタを部分的または完全に放電させてよい。ローカルメモリコントローラ265は、メモリセルをその元の論理状態に戻すために、再書き込み動作またはリフレッシュ動作を実行することができる。ローカルメモリコントローラ265は、読み出し動作の後でターゲットメモリセルに論理状態を再度書き込むことができる。いくつかの場合、再書き込み動作は、読み出し動作の一部として考えられ得る。追加的に、ワード線210などの単一のアクセス線を活動化することは、そのアクセス線と電子通信するいくつかのメモリセルに記憶される状態を乱すことがある。したがって、再書き込み動作またはリフレッシュ動作は、アクセスされていない可能性のある1つまたは複数のメモリセル上で実行され得る。
【0060】
メモリダイ200内の異なるエンティティは、図3を参照することを含めて、本明細書において説明されるように、異なる階層レベルを含むアーキテクチャに従って編成されてよい。さらに、メモリダイ200を含むメモリデバイス110は、本明細書において説明されるように、異なる電力モードコマンド(たとえば、電源切断コマンド、電源投入コマンド、取り消しコマンド)および関連する電力モード情報(たとえば、動作モードまたは自動遷移に関連する状態情報)に従って、異なるエンティティを動作させることができる。
【0061】
図3は、本明細書で開示される実施例による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートするメモリダイアーキテクチャ300の実施例を示す。メモリダイ305のみが示されているが、メモリデバイスは、本明細書における教示による、任意の上位階層レベルに基づいて独立して動作してもよいしまとめて動作してもよい任意の数のメモリダイ305を含んでよいことが理解されるべきである。メモリダイ305は、図1および図2を参照して説明されるメモリダイ160、200の実施例であってよい。
【0062】
メモリダイ305は、複数の階層レベルを含む階層アーキテクチャに従って編成されてよい。階層レベルは、異なるコンポーネントの機能的依存および共有回路に基づいてよい。
【0063】
第1の階層レベルの一実施例は、バンクレベルであってよい。各メモリバンク320は、メモリバンク320を動作させるための(たとえば、メモリバンク320に対するアクセス動作を実行するための)専用回路を含んでもよいし、これと結合されてもよいし、これと関連付けられてもよく、任意の2つのメモリバンク320に共通でない(これらによって共有されない)回路は、バンクレベル回路と呼ばれることがある。
【0064】
第2の階層レベルの一実施例はグループレベルであってよく、これは、バンクレベルよりも高い階層レベルと考えられ得る。たとえば、いくつかの回路は、複数のメモリバンク320によって(たとえば、メモリダイ305内のエリアを保存するために)共有されることがある。2つ以上のメモリバンク320によって共有されるがメモリダイ305内のすべてのメモリバンク320によっては共有されない回路は、グループレベル回路と呼ばれることがあり、グループレベル回路315の同じセットを共有するメモリバンク320は、バンクグループ310と呼ばれることがある。グループレベル回路315のセット内の回路は、それぞれのバンクグループ310内のすべてのメモリバンク320と(たとえば、選択的に)結合されてよいまたは結合可能であってよい。たとえば、グループレベル回路315-aのセット内の回路は、メモリバンク0~3の各々と結合されてもよいし、メモリバンク0~3のうちの任意の1つまたは複数と選択的に結合可能であってもよい。グループレベル回路の実施例は、電荷ポンプまたは誤り訂正符号(ECC)コンポーネントを含んでよい。
【0065】
第3の階層レベルの一実施例はダイレベルであってよく、これは、グループレベルよりも高い階層レベルと考えられ得る。たとえば、いくつかの回路は、メモリダイ305内のすべてのメモリバンク320(と、したがって、すべてのバンクグループ310)によって共有されてよい。メモリダイ305内のすべてのメモリバンク320によって共有される回路は、ダイレベル回路と呼ばれることがある。したがって、各メモリダイ305は、ダイレベル回路307のセットを含んでよい。ダイレベル回路の実施例としては、ヒューズアレイまたはコマンドデコーダ(たとえば、ユーザコマンドのための)があり得る。
【0066】
他の階層レベル-ダイレベルよりも高いレベル(たとえば、マルチダイデバイスの場合)、バンクレベルよりも低いレベル(たとえば、メモリバンク320の部分の場合)、または中間のレベルなど-が存在してよいが、バンクレベル、グループレベル、およびダイレベルは、例示的な低い階層レベル、中間階層レベル、および高い階層レベルとして働き得るので、本明細書における実施例は、例示的にわかりやすくするため、バンクレベル、グループレベル、およびダイレベルに関して説明され得る。一般に、第1の階層レベルにおいてエンティティによって共有される任意の回路は、第1の階層レベルよりも高い第2の階層レベルにあると考えられ得る。
【0067】
メモリバンク320がアイドルモードで動作しているとき、メモリバンク320のための専用回路は、第1の量の電力を消費し得る。たとえば、アイドルモードでは、メモリバンク320は、活動化(ACT)コマンドがその後メモリバンク320のために受信される場合(その場合、メモリデバイスは、メモリバンク320をアクティブモードに切り換えてよく、これは、第2の、より大きい量の電力消費量に対応し得る)、これらのコンポーネントがメモリバンク320のメモリセルに対してアクセス動作を実行する準備ができているように、準備された(たとえば、プリチャージされた)状態でメモリバンク320のいくつかの態様を維持する(たとえば、線ドライバにアクセスする、線デコーダ、感知コンポーネントなどにアクセスする)ことがある。したがって、アイドルモードで動作しているとき、メモリバンク320のための専用バンクレベル回路は、第1の量の電流を引き込み、したがって、第1の量の電力を消費し得る。
【0068】
メモリバンク320はまた、メモリバンク320において電流消費量を減少させる1つまたは複数のバンクレベル低電力モードをサポートし得る。いくつかの場合、メモリデバイス(たとえば、外部メモリコントローラ105、デバイスメモリコントローラ155、またはローカルメモリコントローラ165などのメモリコントローラ)は、メモリバンク320を、他のメモリバンク320のモードを動作させることから独立して1つまたは複数のバンクレベル低電力モードにおよびこれから切り換えることがある。バンクレベル低電力モードは、電流の量としたがってメモリバンク320による電力消費量が、メモリバンクがアイドルモードであるときよりも低い、任意の動作モードであってよい。メモリバンク320をバンクレベル低電力モードに切り換えることは、メモリバンク320のための専用回路の1つまたは複数のコンポーネントを非活動化または電源切断することを含んでよい。メモリバンク320をバンクレベル低電力モードからターゲットモード(たとえば、アイドルモード、あまり深くない低電力モード)に切り換えることは、まだ活動化されていないメモリバンク320のためのいくつかまたはすべてのバンクレベル回路を活動化することを含んでよい。
【0069】
複数の低電力モードがメモリバンク320に関してサポートされる場合、バンクレベル低電力モードの各々は、異なる量の非活動化された回路に、またはメモリバンク320のための異なる量の電流および電力消費量に対応し得る。たとえば、メモリバンク320を第1のバンクレベル低電力モードに切り換えることは、メモリバンク320のための第1の量のバンクレベル回路を非活動化することを含んでよく、メモリバンク320を第2のバンクレベル低電力モードに切り換えることは、メモリバンク320のためのより大きい量のバンクレベル回路を非活動化することを含んでよい。第2のバンクレベル低電力モードは、第1のバンクレベル低電力モードよりも深い低電力モードと呼ばれることがある。任意の数のバンクレベル低電力モードは、メモリバンク320に対してサポートされてよく、各々は、漸進的に大きくなる量の、メモリバンク320のための非活動化されたバンクレベル回路に対応し、各々は、漸進的に小さくなる、メモリバンク320のための電力消費量に対応する。いくつかの場合、各低電力モードは、漸進的に大きくなる量の、メモリバンク320が低電力モードを出てアイドルモードに切り換わる時間にも対応することがあり、この時間は、起動時間または退出時間と呼ばれることがある。
【0070】
グループレベルでは、バンクグループ310の少なくとも1つのメモリバンク320がアイドルモード、アクティブモード、または他の非低電力モードで動作しているとき、グループレベル回路315の対応するセットは、メモリバンク320のための動作をサポートするために活動化され、したがって、関連付けられた量の電流および電力を消費することがある。バンクグループ310はまた、任意の数のグループレベル低電力モードをサポートし得るが、バンクグループ310をグループレベル低電力モードに切り換えることは、グループレベル回路315の対応するセット内の回路の対応する量(たとえば、いくつかまたはすべて)を非活動化することを含んでよい。したがって、複数のグループレベル低電力モードがサポートされる場合、複数のバンクレベル低電力モードに関して説明されるのと同様に、各々は、グループレベル回路315の対応するセットのための漸進的に大きくなる量の非活動化されたグループレベル回路に対応することができ、各々は、バンクグループ310のための漸進的に小さくなる電力消費量に対応することができる。いくつかの場合、バンクグループ310をグループレベル低電力モードに切り換えることは、対応するメモリバンク320が各々まだバンクレベル低電力モードでない場合、-何らかの量のグループレベル回路315を非活動化することとともに-バンクグループ310内のすべてのメモリバンク320をバンクレベル低電力モード(たとえば、メモリバンク320によってサポートされる最も深いバンクレベル低電力モード)に切り換えることを含んでよい。いくつかの場合、バンクグループ310をグループレベル低電力モードから切り換えることは、-何らかの量のグループレベル回路315を非活動化することとともに-バンクグループ310内のすべてのメモリバンク320をアイドルモードに切り換えることを含んでよい。
【0071】
ダイレベルでは、メモリダイ305の少なくとも1つのメモリバンク320(と、したがって、少なくとも1つのバンクグループ310)がアイドルモード、アクティブモード、または他の非低電力モードで動作しているとき、ダイレベル回路307の対応するセットは、1つまたは複数のメモリバンク320のための動作をサポートするために活動化され、したがって、関連付けられた量の電流および電力を消費することがある。しかしながら、バンクレベルおよびグループレベルに関して説明されたのと同様に、ダイレベル回路のセットは、任意の数のダイレベル低電力モードをサポートすることができる。メモリダイ305をダイレベル低電力モードに切り換えることは、ダイレベル回路307の対応するセット内の対応する量(たとえば、いくつかまたはすべて)の回路を非活動化することを含んでよい。したがって、複数のダイレベル低電力モードがサポートされる場合、複数のバンクレベル低電力モードに関して説明されるのと同様に、各々は、メモリダイ305のための漸進的に大きくなる量の非活動化されたダイレベル回路に対応することがあり、各々は、メモリダイ305のための漸進的に小さくなる電力消費量に対応することがある。いくつかの場合、メモリダイ305をダイレベル低電力モードに切り換えることは、バンクグループ310およびメモリバンク320が各々、まだそのような低電力モードでない場合、-何らかの量のダイレベル回路307を非活動化することとともに-メモリダイ305内のすべてのバンクグループ310をグループレベル低電力モード(たとえば、バンクグループ310によってサポートされる最も深いグループレベル低電力モード)に切り換えることと、したがって、メモリダイ305内のすべてのメモリバンク320もバンクレベル低電力モード(たとえば、メモリバンク320によってサポートされる最も深いバンクレベル低電力モード)に切り換えることを含んでよい。いくつかの場合、メモリダイ305をダイレベル低電力モードから切り換えることは、-何らかの量のダイレベル回路307を非活動化することとともに-メモリダイ305内のすべてのメモリバンク320をアイドルモードに切り換えることと、メモリダイ305内のグループレベル回路315のすべてのセットを活動化することとを含んでよい。
【0072】
図4は、本明細書で開示される実施例による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートする状態図400の実施例を示す。状態図400の態様は、図1図3を参照して説明されるメモリデバイス110、メモリダイ160、メモリダイ200、またはメモリダイアーキテクチャ300によって実装されてよい。状態図400は、どのようにメモリデバイスの部分(たとえば、メモリバンク、バンクグループ、メモリダイなど)が、アイドルモード405および1つまたは複数の低電力モードを含む異なる動作モード間を切り換え得るかの実施例を示す。いくつかの場合、状態図400に示される動作モード間の遷移は、メモリデバイスによって受信され得る1つまたは複数のコマンドに応答して発生することがある。
【0073】
メモリデバイスは、所与の階層レベルにおけるエンティティを、同じ階層レベルにある他のエンティティの動作モードに必ずしも影響を与えなくても階層レベルのための異なる動作モードにおよびこれから独立して切り換えるように構成されてよい。たとえば、メモリデバイスは、(i)他のメモリバンク320の動作モードに影響を与えることなく、メモリバンク320を異なる動作モードにおよびこれから切り換え、(ii)他のバンクグループ310の動作モードに影響を与えることなく、バンクグループ310を異なる動作モードにおよびこれから切り換え、(iii)(マルチダイデバイス内で)他のメモリダイ305の動作モードに影響を与えることなく、メモリダイ305を異なる動作モードにおよびこれから切り換えるように構成されてよい。
【0074】
図4に示されるように、アイドルモード405は、任意の数の階層レベルに適用可能であるアイドルモードを広く表し得る。メモリバンク320がアイドルモード405であるとき、1つまたは複数のバンクレベル低電力モード410における非活動化を受けやすいバンクレベル回路が活動化され得る。バンクグループ310がアイドルモード405であるとき、1つまたは複数のグループレベル低電力モード415の非活動化を受けやすいグループレベル回路が活動化され得る。メモリダイがアイドルモード405であるとき、1つまたは複数のダイレベル低電力モード420における非活動化を受けやすいダイレベル回路が活動化され得る。
【0075】
遷移425は、アイドルモード405とバンクレベル低電力モード410との間のメモリバンク320のための遷移を表し得る。いくつかの場合、遷移425は、ターゲットメモリバンク320に特有の電源切断コマンドおよび電源投入コマンド(代替的に、進入コマンドおよび退出コマンドと呼ばれることがある)に応答して発生することがある。たとえば、バンクレベル電源切断コマンドは、EnterPowerDownYBankXコマンドとして示されることがあり、ここで、Xはターゲットメモリバンク320のインデックス、アドレス、または他の識別子であってよく、Yは、ターゲットバンクレベル低電力モードのインデックスまたは他の識別子であってよい。したがって、1つのバンクレベル低電力モードのみがサポートされる場合、Yは不必要であることがある。
【0076】
EnterPowerDownYBankXコマンドに応答して、メモリデバイスは、他の任意のメモリバンク320の、またはグループレベル回路315もしくはダイレベル回路307の任意のセットの動作モードを変えることなく(たとえば、対応するバンクレベル回路のいくつかもしくはすべてを非活動化することによって、またはメモリバンク320Xによる電力消費量を低減することによって)メモリバンク320Xをバンクレベル低電力モードYに切り換えることができる。
【0077】
同様に、バンクレベル電源投入コマンドは、ExitPowerDownBankXコマンドと示されることがある。ExitPowerDownBankXコマンドに応答して、メモリデバイスは、他の任意のメモリバンク320の動作モードを変えることなく、(たとえば、対応するバンクレベル回路のいくつかもしくはすべてを活動化することによって、またはメモリバンク320Xによる電力消費量を増加させることによって)メモリバンク320Xをアイドルモード405に切り換えることができる。
【0078】
メモリバンク320Xを含むバンクグループ310がグループレベル低電力モードである場合、メモリデバイスは、ExitPowerDownBankXコマンドに応答して、(たとえば、グループレベル回路315の対応するセットを活動化することによって)バンクグループ310もアイドルモード405に切り換えることがあるが、メモリデバイスは、他の任意のバンクグループ310の動作モードを変えないことがある。同様に、メモリバンクXを含むメモリダイ305がダイレベル低電力モードである場合、メモリデバイスは、ExitPowerDownBankXコマンドに応答して、(たとえば、ダイレベル回路307の対応するセットを活動化することによって)メモリダイ305もアイドルモード405に切り換えることがあるが、メモリデバイスは、他の任意のメモリダイ305の動作モードを変えないことがある。メモリバンク320Xを含むバンクグループ310またはメモリダイ305がすでにアイドルモード405である場合、メモリデバイスは、ExitPowerDownBankXコマンドに応答してバンクグループ310またはメモリダイ305の動作モードを変えないことがある。
【0079】
図4の実施例は、2つのバンクレベル低電力モード410(バンクPD-1(Y=1)およびバンクPD-2(Y=2))を示す。第1のバンクレベル低電力モード410-aで動作している間、メモリバンク320は、アイドルモード405で動作しているときよりも小さい電力を消費することができる。第2のバンクレベル低電力モード410-bで動作している間、メモリバンク320は、第1のバンクレベル低電力モード410-aで動作しているときよりも小さい電力を消費することができる(たとえば、より多くのバンクレベル回路が非活動化され得る)。図4には2つのバンクレベル低電力モードが示されているが、任意の数のバンクレベル低電力モードが可能であることが理解されるべきである。
【0080】
遷移430は、アイドルモード405とグループレベル低電力モード415との間のバンクグループ310のための遷移を表し得る。いくつかの場合、遷移430は、ターゲットバンクグループ310に特有の電源切断コマンドおよび電源投入コマンドに応答して発生することがある。たとえば、グループレベル電源切断コマンドは、EnterPowerDownYBankGroupXコマンドとして示されることがあり、ここで、Xはターゲットバンクグループ310のインデックス、アドレス、または他の識別子であってよく、Yは、ターゲットグループレベル低電力モードのインデックスまたは他の識別子であってよい。したがって、1つのグループレベル低電力モードのみがサポートされる場合、Yは不必要であることがある。
【0081】
EnterPowerDownYBankGroupXコマンドに応答して、メモリデバイスは、他の任意のバンクグループ310の、または任意のダイレベル回路307の動作モードを変えることなく、(たとえば、グループレベル回路315のセットのうちのいくつかもしくはすべてを非活動化することによって、またはグループレベル回路315の対応するセットによる電力消費量を低減することによって)バンクグループ310Xをグループレベル低電力モードYに切り換えることがある。
【0082】
バンクグループ310X内の任意のメモリバンク320がまだバンクレベル低電力モードでない場合、メモリデバイスは、EnterPowerDownYBankGroupXコマンドに応答して、そのようなメモリバンク320をバンクレベル低電力モード(たとえば、最も深いサポートされるバンクレベル低電力モード)に切り換えることができる。したがって、EnterPowerDownYBankGroupXコマンドに応答して、バンクグループ310X内の1つまたは複数のメモリバンク320は、アイドルモード405から、またはあまり深くないバンクレベル低電力モードから(たとえば、バンクPD-1からバンクPD-2に)切り換えられ得る。
【0083】
同様に、バンクレベル電源投入コマンドは、ExitPowerDownBankGroupXコマンドと示されることがある。ExitPowerDownBankGroupXコマンドに応答して、メモリデバイスは、他の任意のバンクグループ310の動作モードを変えることなく、(たとえば、グループレベル回路315の対応するセットのうちのいくつかもしくはすべてを活動化することによって、または、グループレベル回路315の対応するセットによる電力消費量を増加させることによって)バンクグループ310Xをアイドルモード405に切り換えることができる。メモリデバイスは、バンクグループ310Xに含まれるすべてのメモリバンク320をアイドルモード405に切り換えることもできる。
【0084】
メモリバンクXを含むメモリダイ305がダイレベル低電力モードである場合、メモリデバイスは、ExitPowerDownBankXコマンドに応答して、(たとえば、ダイレベル回路307の対応するセットを活動化することによって)メモリダイ305もアイドルモード405に切り換えることがあるが、メモリデバイスは、他の任意のメモリダイ305の動作モードを変えないことがある。メモリバンク320Xを含むメモリダイ305がすでにアイドルモード405である場合、メモリデバイスは、ExitPowerDownBankXコマンドに応答してメモリダイ305の動作モードを変えないことがある。
【0085】
図4の実施例は、1つのグループレベル低電力モード415(バンクグループPD-1(Y=1))を示す。グループレベル低電力モード415で動作している間、バンクグループ310は、アイドルモード405で動作しているときよりも小さい電力を消費することがある。図4には1つのグループレベル低電力モードが示されているが、任意の数のグループレレベル低電力モードが可能であることが理解されるべきである。
【0086】
遷移435は、アイドルモード405とダイレベル低電力モード420との間のメモリダイ305のための遷移を表し得る。いくつかの場合、遷移435は、ターゲットメモリダイ305に特有の電源切断コマンドおよび電源投入コマンドに応答して発生することがある。たとえば、ダイレベル電源切断コマンドは、EnterPowerDownYDieXコマンドとして示されることがあり、ここで、Xはターゲットメモリダイ305のインデックス、アドレス、または他の識別子であってよく、Yは、ターゲットダイレベル低電力モードのインデックスまたは他の識別子であってよい。したがって、Xは、メモリデバイスが1つのメモリダイ305のみを含む場合、不必要であることがあり、Yは、1つのグループレベル低電力モードのみがサポートされる場合、不必要であることがある。
【0087】
EnterPowerDownYDieXコマンドに応答して、メモリデバイスは、他の任意のメモリダイ305の動作モードを変えることなく、(たとえば、ダイレベル回路307のセットのうちのいくつかもしくはすべてを非活動化することによって、またはダイレベル回路307の対応するセットによる電力消費量を低減することによって)メモリダイ305Xをダイレベル低電力モードYに切り換えることがある。
【0088】
メモリダイ305X内の任意のメモリバンク320またはバンクグループ310がまだ、ダイレベル低電力モードYと関連付けられたバンクレベル低電力モードまたはグループレベル低電力モードでない場合、メモリデバイスは、EnterPowerDownYDieXコマンドに応答して、そのようなメモリバンク320またはバンクグループ310を、関連付けられたバンクレベル低電力モードまたはグループレベル低電力モード(たとえば、最も深いサポートされるバンクレベル低電力モードまたはグループレベル低電力モード)に切り換えることができる。したがって、メモリダイ305X内の1つまたは複数のメモリバンク320またはバンクグループ310は、EnterPowerDownYDieXコマンドに応答して、アイドルモード405から、またはあまり深くないバンクレベル低電力モードもしくはグループレベル低電力モードから切り換えられ得る。
【0089】
同様に、ダイレベル電源投入コマンドは、ExitPowerDownDieXコマンドと示されることがある。ExitPowerDownDieXコマンドに応答して、メモリデバイスは、他の任意のメモリダイ305の動作モードを変えることなく、(たとえば、ダイレベル回路307の対応するセットのうちのいくつかもしくはすべてを活動化することによって、または、ダイレベル回路307の対応するセットによる電力消費量を増加させることによって)メモリダイ305Xをアイドルモード405に切り換えることができる。メモリデバイスは、メモリダイ305Xに含まれるすべてのメモリバンク320(と、したがって、すべてのバンクグループ310)をアイドルモード405に切り換えることもできる。
【0090】
図4の実施例は、2つのダイレベル低電力モード420(ダイPD-1(Y=1)およびダイPD-2(Y=2))を示す。第1のダイレベル低電力モード420-aで動作している間、メモリダイ305は、アイドルモード405で動作しているときよりも小さい電力を消費することができる。第2のダイレベル低電力モード420-bで動作している間、メモリダイ305は、第1のダイレベル低電力モード420-aで動作しているときよりも小さい電力を消費することができる(たとえば、より多くのダイレベル回路が非活動化され得る)。図4には2つのダイレベル低電力モードが示されているが、任意の数のダイレベル低電力モードが可能であることが理解されるべきである。
【0091】
したがって、一般に、下位階層レベルにおけるエンティティを電源切断するコマンドは、その下位階層レベルにおける他のエンティティまたは上位階層レベルにおける他のエンティティに影響を与えないことができる。そして、下位階層レベルにおけるエンティティを電源投入するコマンドは、同様に、その下位階層レベルにおける他のエンティティに影響を与えないことができるが、上位階層レベルにおけるエンティティを、まだ活動化されていない場合に活動化させ(たとえば、アイドルモード405にさせ)得る。
【0092】
また、一般に、上位階層レベルにおけるエンティティを電源切断するコマンドは、その上位階層レベルにおける他のエンティティに影響を与えないことができるが、下位階層レベルにおけるエンティティを非活動化させ(たとえば、対応する低電力モードにさせ)得る。そして、上位階層レベルにおけるエンティティを電源投入するコマンドは、その上位階層レベルにおける他のエンティティに影響を与えないことができるが、下位階層レベルにおけるエンティティを活動化させ(たとえば、アイドルモード405にさせ)得る。
【0093】
いくつかの場合、メモリデバイスは、ある階層レベルにおけるエンティティを、その階層レベルのための異なる低電力モード間で(たとえば、あまり深くない低電力モードからより深い低電力モードに、またはその逆に)直接的に切り換えることをサポートすることができ、モード間で直接的に切り換えることは、その中にエンティティまたは任意の下位レベルエンティティなしで遷移の一部としてアイドルモード405にすることを意味する。そのようなレベル内の電力モードの変更は、レベル内電源切断変更コマンドと呼ばれることがある。
【0094】
たとえば、メモリデバイスは、バンクレベル内電源切断変更コマンド440に応答して、メモリバンク320を第1のバンクレベル低電力モード410-aから第2のバンクレベル低電力モード410-bに(またはその逆に)切り換えることができ、バンクレベル内電源切断変更コマンド440は、メモリバンク320の標識と、ターゲットバンクレベル低電力モード410とを含んでよい。別の実施例として、メモリデバイスは、グループレベル内電源切断変更コマンドに応答して、バンクグループ310を第1のグループレベル低電力モード415から第2のグループレベル低電力モード415(図4には示されていない)に(またはその逆に)切り換えることができ、グループレベル内電源切断変更コマンドは、バンクグループ310の標識と、ターゲットグループレベル低電力モード415とを含んでよい。さらに別の実施例として、メモリデバイスは、ダイレベル内電源切断変更コマンド445に応答して、メモリダイ305を第1のダイレベル低電力モード420-aから第2のダイレベル低電力モード420-bに(またはその逆に)切り換えることができ、ダイレベル内電源切断変更コマンド445は、メモリダイ305の標識と、ターゲットダイレベル低電力モード420とを含んでよい。
【0095】
階層レベルにおけるエンティティを、その階層レベルのための異なる低電力モード間で直接的に切り換えるとき、同じ階層レベルにおける他のエンティティならびに他の階層レベルにおけるエンティティは、影響を与えられないことがあり、それぞれの動作モードのままであることがある。たとえば、メモリバンク320を異なるバンクレベル低電力モード410間で切り換えるとき、他のメモリバンク320の動作モードに対するまたはバンクグループ310もしくはメモリダイ305の動作モードに対する影響がないことがある。
【0096】
いくつかの場合、メモリデバイスは、中間(たとえば、アイドル)状態を通過することなく、対応する低電力モードである下位階層レベルにおけるエンティティのみを有することから、対応する低電力モードで少なくとも1つの上位レベルエンティティも有することに切り換えること-これは、下位階層レベル低電力モードから上位階層レベル低電力モードにメモリデバイスを切り換えることと考えられ得る-もサポートすることがある。
【0097】
遷移450は、下位階層レベル低電力モード間で上位階層レベル低電力モードへの直接的な(たとえば、遷移の一部としてアイドルモード405に入ることなく)メモリデバイスのための遷移を表し得る。遷移450は、上位階層レベルと関連付けられた電源切断コマンドに応答して発生し得る。たとえば、上記で説明されたように、EnterPowerDownYBankGroupXコマンドに応答して、グループレベルにある回路(たとえば、示されたバンクグループ310に対応するグループレベル回路315のセット)が電源切断され(たとえば、少なくとも部分的に非活動化され)得るだけでなく、バンクグループ310内のメモリバンク320も、動作モードを変更する(たとえば、最も深いサポートされるバンクレベル電力モードに切り換える)ことができる。同様に、また上記で説明されたように、EnterPowerDownYDieXコマンドに応答して、ダイレベルにある回路(たとえば、示されたメモリダイ305に対応するダイレベル回路307のセット)が電源切断され(たとえば、少なくとも部分的に非活動化され)得るだけでなく、メモリダイ305内のメモリバンク320およびバンクグループ310も、動作モードを変更する(たとえば、最も深いサポートされるバンクレベル電力モードおよびグループレベル電力モードに切り換える)ことができる。
【0098】
図5は、本明細書で開示される実施例による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートする状態図500の別の実施例を示す。状態図500は、状態図400に対応し得るが、遷移430、435、450は、視覚的わかりやすさを失うことなく他のタイプの遷移が示され得るように、示されていない。状態図400および500のいくつかまたはすべての態様が、本明細書における教示による任意の組み合わせで組み合わされてよいことが理解されるべきである。
【0099】
たとえば、状態図500は、取り消しコマンド(代替的に、削除コマンドと呼ばれることがある)に応答した遷移を表し得る遷移550と555とを含む。取り消しコマンドは、メモリデバイス内のターゲットエンティティ(たとえば、バンクグループ310)と関連付けられてよい(たとえば、その標識を含んでよい)。取り消しコマンドに応答して、メモリデバイスは、ターゲットエンティティをアイドルモード405に切り換えることができ(たとえば、ターゲットエンティティのための回路を活動化することができ)、ターゲットエンティティのための最新の電源切断コマンドが受信された時点で、そのエンティティ内の任意の下位レベルエンティティをそれぞれの動作モードに切り換えることができる。たとえば、バンクグループ310のための取り消しコマンドに応答して、メモリデバイスは、バンクグループ310のためのグループレベル回路315のセットを活動化することができ、バンクグループ310のための最新のEnterPowerDownYBankGroupXコマンドが受信された時点で、バンクグループ310の各メモリバンク320をそのそれぞれの動作モードに回復させることができる。したがって、上位階層レベルエンティティのための電源投入コマンドは、その中の各下位レベルエンティティをアイドルモード405に遷移させることができるが、上位階層レベルエンティティのための取り消しコマンドは、その中の各下位レベルエンティティをそれぞれの以前の動作モードに遷移させることができる(これは、偶然アイドルモード405であることがあるが、下位レベル電源切断モードであることもある)。
【0100】
取り消しコマンドをサポートするために、メモリデバイスは、メモリデバイス内の異なる階層レベルにおける異なるエンティティのそれぞれの状態を示す状態情報(1つまたは複数の状態変数)を維持することができる。メモリデバイスは、1つまたは複数のレジスタ(たとえば、モードレジスタ、ステータスレジスタ、または他のレジスタ)に状態情報を維持することができ、コマンドが異なるエンティティに対して受信されると、状態情報を更新することができる。メモリデバイスがターゲットエンティティのための取り消しコマンドを受信したとき、メモリデバイスは、ターゲットエンティティ内の任意の下位レベルエンティティのそれぞれの以前の動作モードを決定するために状態情報を調べることができる。表1は、状態変数の実施例と、したがって、メモリデバイス内の異なる階層レベルにおける異なるエンティティに関する状態情報を示す。
【0101】
(表1)
【表1】
【0102】
各階層レベルに対して、メモリデバイスは、符号化方式を使用して、状態変数の一意の組み合わせを、その階層レベルのためのアイドルモードとともに、その階層レベルにおける各低電力モードに割り当てることができる。たとえば、バンクレベルでは、メモリベースは、第1の論理値(00)をアイドルモード405に、第2の論理値(01)を第1のバンクレベル低電力モード410-aに、第3の論理値(10)を第2のバンクレベル低電力モード410-bに割り当てることがある。別の実施例として、グループレベルの場合、メモリデバイスは、第1の論理値(0)をアイドルモード405に、第2の論理値(1)をグループレベル低電力モード415に割り当てることがある。さらに別の実施例として、ダイレベルの場合、メモリデバイスは、第1の論理値(00)をアイドルモード405に、第2の論理値(01)を第1のダイレベル低電力モード420-aに、第3の論理値(10)を第2のダイレベル低電力モード420-bに割り当てることがある。
【0103】
いくつかの場合、メモリデバイスは、優先順位を各階層レベルに割り当てることがある。たとえば、メモリデバイスは、下位階層レベルに関する状態情報よりも上位階層レベルに関する状態情報を優先することがある-たとえば、メモリダイ305に関する状態情報は、メモリダイ内のバンクグループ310に関する状態情報よりも優先されることがあり、メモリダイ内のバンクグループ310に関する状態情報は、バンクグループ310内のメモリバンク320に関する状態情報よりも優先されることがある。メモリデバイスは、エンティティを含む(よりも優先する)任意の上位レベルエンティティに関する状態情報とともに、エンティティに関する状態情報(状態変数)に基づいて、メモリデバイス内のエンティティの動作モードを決定することがある。さらに、メモリデバイスは、エンティティに関連のあるコマンドを受信することに応答してエンティティに関する状態情報を更新し(たとえば、上書きし)得るので、メモリデバイスは、異なる階層レベルに関する状態情報に割り当てられた優先順位に従って、異なる階層レベルのためのコマンドを優先することがある。
【0104】
表1は、どのようにメモリデバイスが状態情報を利用して異なる階層レベルにおける異なるエンティティの動作モードを管理し得るかの例示的な実施例を提供する。表1は、1つのメモリダイ305に関する、メモリダイ305X内の1つのバンクグループ310Xに関する、およびバンクグループ310X内の1つのメモリバンク320Xに関する状態情報を示しているが、メモリデバイスは、任意の数のメモリダイ305、バンクグループ310、メモリバンク320、または任意の数の階層レベルにおける他のエンティティに関する状態情報を含み、これを維持してよいことが理解されるべきである。
【0105】
メモリダイ305Xに関する状態変数が(10)であるとき、メモリデバイスは、メモリダイ305Xが第2のダイレベル低電力モード420-bであると決定することができる。したがって、メモリデバイスは、第2のダイレベル低電力モード420-bでメモリダイ305Xを動作させることができ、状態変数(表1では「-」と示され、これは、「関心がない(don’t care)」ことを示し得る)に関係なく、それぞれの最も深いサポートされる低電力モードでメモリダイ305X内のすべてのエンティティを動作させることができる。したがって、メモリデバイスは、バンクグループ310Xをグループレベル低電力モード415で、メモリバンク320Xを第2のバンク低電力モード410-bで動作させることができる。
【0106】
メモリダイ305Xに関する状態変数が(01)であるとき、メモリデバイスは、メモリダイ305Xが第1のダイレベル低電力モード420-aであると決定することがある。したがって、メモリデバイスは、第1のダイレベル低電力モード420-aでメモリダイ305Xを動作させることができ、状態変数に関係なく、それぞれの最も深いサポートされる低電力モードでメモリダイ305X内のすべてのエンティティを動作させることができる。したがって、メモリデバイスは、バンクグループ310Xをグループレベル低電力モード415で、メモリバンク320Xを第2のバンク低電力モード410-bで動作させることができる。
【0107】
一般に、上位階層レベルにあるエンティティが低電力モードであるとき、メモリデバイスは、下位レベルエンティティによってサポートされる低電力モードに従って、下位階層レベルにある、その中の任意のエンティティを動作させることができる。いくつかの場合(たとえば、電力節約を最大にするために)、下位階層レベルにおけるその中のエンティティは、下位レベルエンティティによってサポートされる最も深い低電力モードに従って動作され得る。他の場合には(たとえば、起動時間を最小にするために)、下位階層レベルにおけるその中のエンティティは、最も早い起動時間(たとえば、下位レベルエンティティによってサポートされる最も浅い低電力モード)を有する下位レベルエンティティによってサポートされる電力モードに従って、動作され得る。上位レベルエンティティが電源切断されることに基づいて下位レベルエンティティが入ることができる低電力モードは、下位レベルエンティティによってサポートされる任意の低電力モードであってよく、さらに、静的に構成されてもよいし、動的に構成されてもよいことが理解されるべきである。
【0108】
メモリダイ305Xに関する状態変数が(00)であるとき、メモリデバイスは、メモリダイ305Xがアイドルモード405(たとえば、活動化されるダイレベル回路307の対応するセット内のすべての回路)であると決定することがある。したがって、メモリデバイスは、メモリダイ305Xをアイドルモード405で動作させることができ、メモリダイ305X内のバンクグループ310に関するグループレベル状態情報を評価することができる。したがって、一般に、上位階層レベルにおけるエンティティがアイドルモードであるとき、エンティティに関する状態情報は、どのようにメモリデバイスがその中の下位レベルエンティティを動作させるかに影響を与えないことがある。
【0109】
メモリダイ305Xに関する状態変数が(00)であり、バンクグループ310Xに関する状態変数が(1)であるとき、メモリデバイスは、メモリダイ305Xがアイドルモード405であり、バンクグループ310Xがグループレベル低電力モード415であると決定することができる。したがって、メモリデバイスは、状態変数に関係なく、バンクグループ310Xをグループレベル低電力モード415で動作させることができ、バンクグループ310X内のすべてのエンティティをそれぞれの最も深いサポートされる低電力モードで動作させることができる。したがって、メモリデバイスは、メモリバンク320Xを第2のバンク低電力モード410-bで動作させることができる。
【0110】
メモリダイ305Xに関する状態変数が(00)であり、バンクグループ310Xに関する状態変数が(0)であるとき、メモリデバイスは、メモリダイ305Xとバンクグループ310Xは両方ともアイドルモード405である(たとえば、活動化されたダイレベル回路307の対応するセットおよびグループレベル回路315の対応するセット内のすべての回路)と決定することができる。したがって、メモリデバイスは、メモリバンク320Xに関する状態変数に従って-メモリバンク320Xに関する状態変数が(10)である場合は第2のバンクレベル低電力モード410-bで、メモリバンク320Xに関する状態変数が(01)である場合は第1のバンクレベル低電力モード410-aで、メモリバンク320Xに関する状態変数が(00)である場合はアイドルモード405で-メモリバンク320Xを動作させることができる。したがって、一般に、上位階層レベルにおけるすべての関連のあるエンティティがアイドルモードであるとき、メモリデバイスは、下位レベルエンティティに関する状態情報によって示される動作モードに従って、その中の下位レベルエンティティを動作させることができる。
【0111】
メモリデバイスが、エンティティXを動作モードYにする電源切断コマンド(たとえば、EnterPowerDownYDieXコマンド、EnterPowerDownYBankGroupXコマンド、またはEnterPowerDownYBankXコマンド)を受信したとき、メモリデバイスは、動作モードYと関連付けられた状態変数を反映するためにエンティティXによって記憶された状態情報を更新することができ、対応する状態情報に基づいて、メモリデバイスおよびその中のエンティティを動作させることができる。
【0112】
いくつかの場合、メモリデバイスがエンティティXのための取り消しコマンドを受信したとき、メモリデバイスは、エンティティXをアイドルモード405に切り換えることができ(たとえば、対応する階層レベルにおけるエンティティXのための回路を活動化することができ)、エンティティX内の任意の下位レベルエンティティに関する状態情報を調べることができ、それぞれの状態情報に従って、そのような下位レベルエンティティを動作させることができる。メモリデバイスが、上位レベルエンティティのための電源切断コマンドに応答して変更されない下位レベル状態情報を維持する場合、そのような下位レベルエンティティに関する状態情報は、エンティティXのための最新の電源切断コマンドが受信された時点での、そのような下位レベルエンティティのそれぞれの動作モードを反映する。したがって、それぞれの状態情報に従ってそのような下位レベルエンティティを動作させることによって、メモリデバイスは、そのような下位レベルエンティティを、エンティティXのための最新の電源切断コマンドが受信された時点でのそれぞれの動作モードで動作させる。
【0113】
たとえば、図5を参照すると、取り消しコマンドがバンクグループ310Xに関して受信されたとき、メモリデバイスは、メモリバンク320に関する状態情報に応じて、グループレベル回路315の対応するセットを活動化してもよいし、バンクグループ310X内のメモリバンク320を第2のバンクレベル低電力モード410-bからアイドルモード405に(遷移550-cによって示されるように)、第1のバンクレベル低電力モード410-aに(遷移550-bによって示されるように)切り換えてよいし、メモリバンク320を(遷移550-aによって示されるように)第2のバンクレベル低電力モード410-bで維持してもよい。バンクグループ310X内の異なるメモリバンク320が異なる対応する状態変数を有する場合、メモリバンク320は、取り消しコマンドに応答して異なるバンクレベル動作モードに切り換えられてよい。
【0114】
別の実施例として、図5を参照すると、取り消しコマンドがメモリダイ305Xに関して受信されたとき、メモリダイ305Xが第1のダイレベル低電力モード420-aまたは第2のダイレベル低電力モード420-bのどちらかであるとき、メモリデバイスは、ダイレベル回路307の対応するセットを活動化することができる。また、対応する状態変数が(1)であるメモリダイ305X内の任意のバンクグループ310の場合、メモリデバイスは、遷移555-aおよび555-bに示されるように、バンクグループ310をグループレベル低電力モード415に切り換えることができる(たとえば、グループレベル回路315の対応するセットを非活動化されると維持することができる、その中の任意のメモリバンク320を第2のバンクレベル低電力モード410-bで維持することができる)。代替的に、対応する状態変数が(0)であるメモリダイ305X内の任意のバンクグループ310の場合、メモリデバイスは、メモリバンク320に関する状態情報に応じて、バンクグループ310X内のメモリバンク320を第2のバンクレベル低電力モード410-bからアイドルモード405に(遷移550-dおよび550-fによって示されるように)、第1のバンクレベル低電力モード410-aに(遷移550-eおよび550-fによって示されるように)切り換えてもよいし、メモリバンク320を第2のバンクレベル低電力モード410-bで維持してもよい(遷移550-cおよび555-fによって示されるように)。
【0115】
したがって、取り消し(削除)コマンドに応答して、メモリデバイスは、メモリデバイスとともに下位レベルエンティティがそれぞれの以前の動作モードに従って動作されるように、デバイスを1つまたは複数の上位階層レベル低電力モードから削除すると概念化され得る。したがって、取り消し(削除)コマンドの影響は、コマンドによってターゲットとされる上位レベルエンティティ内の各下位レベルエンティティに関する状態情報に依存し得る。
【0116】
図6は、本明細書で開示される実施例による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートする状態図600の別の実施例を示す。状態図600の態様は、図1図5を参照して説明されるメモリデバイス110、メモリダイ160、メモリダイ200、メモリダイアーキテクチャ300、状態図400、または状態図500によって実装されてよい。状態図600は、上位レベルエンティティ内の少なくとも閾値数(たとえば、すべて)の下位レベルエンティティが対応する低電力モードを動作させている(たとえば、これに個々に切り換えられている)ときにメモリデバイスが上位階層レベルにあるエンティティを自動的に低電力モードに切り換える(したがって、デバイスの観点からより深い低電力モードにデバイスをより深く電源切断する)実施例を示す。
【0117】
たとえば、メモリデバイスは、バンクグループ310内のすべてのメモリバンク320がバンクレベル低電力モード410で個々に動作していると決定することができ、メモリデバイスは、バンクグループ310をグループレベル低電力モード415に自動的に(たとえば、追加のグループレベルコマンドを受信することなく)切り換えることができる(たとえば、バンクグループ310のためのグループレベル回路315のセットのうちのいくつかまたはすべてを非活動化することができる、まだ最も深いバンクレベル低電力モード410でないバンクグループ310内の任意のメモリバンク320を最も深いバンクレベル低電力モード410に遷移させることができる)。
【0118】
図6では、バンクレベル低電力モード410とグループレベル低電力モード415との間の「および」で示される遷移は、自動遷移の実施例である。「および」ブロックは、バンクグループ310内の閾値量(たとえば、すべて)のメモリバンク320がバンクレベル低電力モード410で個々に動作しているときに自動遷移を始めるように構成された論理演算および関連回路(たとえば、1つもしくは複数のANDゲート、またはカウンタおよび比較器回路)を表し得る。
【0119】
別の実施例として、メモリデバイスは、メモリダイ305内のすべてのバンクグループ310がグループレベル低電力モード415で個々に動作していると決定することができ、メモリデバイスは、メモリダイ305をダイレベル低電力モード420に自動的に(たとえば、追加のダイレベルコマンドを受信することなく)切り換えることができる(たとえば、メモリダイ305のためのダイレベル回路307のセットのうちのいくつかまたはすべてを非活動化することができる、まだ最も深いグループレベル低電力モード415でないメモリダイ305内の任意のバンクグループ310を最も深いグループレベル低電力モード415に遷移させることができる)。図6では、グループレベル低電力モード415とダイレベル低電力モード420との間の「および」で示される遷移は、そのような遷移の実施例である。
【0120】
図6に示されるように、個々のメモリバンク320は、バンクレベル電源切断および電源投入(進入/退出)コマンド625に応答して、アイドルモード405と1つまたは複数のサポートされるバンクレベル低電力モード410との間で遷移することができる。同様に、個々のバンクグループは、グループレベル電源切断および電源投入(進入/退出)コマンド630に応答して、アイドルモード405と1つまたは複数のサポートされるグループレベル低電力モード415との間で遷移することができ、個々のメモリダイ305は、ダイレベル電源切断および電源投入(進入/退出)コマンド635に応答して、アイドルモード405と1つまたは複数のサポートされるダイレベル低電力モード420との間で遷移することができる。したがって、一般に、電源切断および電源投入コマンドは、任意の階層レベルにある個々のエンティティに関して受信されることがあり、これは、たとえば、図4を参照して説明されたように、その階層レベルにあるエンティティを、下位階層レベルまたは上位階層レベルにある関連エンティティとともに、動作モード間で遷移させることができる。追加的に、自動遷移は、その中のすべての下位レベルエンティティが低電力モードであることに基づいて、上位レベルエンティティに関して発生することがある。
【0121】
いくつかの場合、メモリデバイスは、上位レベル低電力モードをサポートすることがあるが、上位レベル電源切断および電源投入コマンドをサポートする必要はない。たとえば、メモリデバイスは、バンクレベル進入/退出コマンド625をサポートすることがあるが、グループレベル進入/退出コマンド630またはダイレベル進入/退出コマンド635はサポートしないことがある。そのような場合、メモリデバイスは、それにもかかわらず、グループレベル低電力モード415をサポートすることがあり、バンクグループは、バンクグループ310のすべてのメモリバンク320のためのバンクレベル電源切断(進入)コマンド625を受信することに基づいて、グループレベル低電力モード415に切り換えられることがある。同様に、メモリデバイスは、それにもかかわらず、ダイレベル低電力モード420をサポートすることがあり、メモリダイ305は、メモリダイ305のすべてのバンクグループ310内のすべてのメモリバンク320のためのバンクレベル電源切断(進入)コマンド625を受信することに基づいて、ダイレベル低電力モード420に切り換えられることがある。その後、上位レベルエンティティは、その中の下位レベルエンティティのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、活動化される(アイドルモード405に切り換えられる)ことがある。
【0122】
いくつかのメモリデバイスは、本明細書において説明される取り消し(削除)コマンドとともに、(たとえば、図6を参照して説明されるように)自動遷移をサポートすることができる。そのような場合、取り消しコマンドは、自動的に発生する任意の遷移に対する影響がないことがある(たとえば、これを元に戻さないことがある)。たとえば、バンクグループ310がグループレベル低電力モード415に切り換えられる場合、その後で受信されるバンクグループ310のための取り消しコマンドは影響を与えないことがあり、バンクグループ310は、グループレベル低電力モード415で維持されることがある(バンクグループ310内のメモリバンク320も各々、バンクレベル低電力モード410で維持されることがある)。
【0123】
いくつかの場合、自動遷移を介して入られた低電力モードとコマンド遷移を介して入られた低電力モードを区別することをサポートするために(たとえば、取り消しコマンドに応答したコマンド遷移のみを削除することをサポートするために)、メモリデバイスは、エンティティの現在の動作モードの標識だけでなく現在の動作モードがコマンド遷移を介して入られたかまたは自動遷移を介して入られたかも記憶するために、追加の状態情報(たとえば、追加の状態変数)を維持することがある。メモリデバイスは、1つまたは複数のレジスタ(たとえば、モードレジスタ、ステータスレジスタ)または他の記憶装置に状態情報を記憶することができる。表2は、そのような状態情報の実施例を表し得る。
【0124】
(表2)
【表2】
【0125】
表2の例は、1つのバンクレベル低電力モード410、1つのグループレベル低電力モード415、および1つのダイレベル低電力モード420をサポートするメモリデバイスに関するものであってよい。各エンティティ(たとえば、各メモリバンク320、バンクグループ310、またはメモリダイ305)に対して、メモリデバイスは、エンティティの動作モードを示す1つの動作モード変数を記憶することができる。たとえば、(0)という動作モード変数は、エンティティに関するアイドルモード405を示すことができ、(1)という動作モード変数は、エンティティに関する低電力モードを示すことができる。複数の低電力モードがエンティティの階層レベルでサポートされる場合、メモリデバイスは、エンティティの動作モードを示すために複数の動作モード変数を記憶することができる。
【0126】
最も低い階層レベルにない各エンティティ(たとえば、各バンクグループ310または各メモリダイ305)の場合、メモリデバイスは、エンティティに関する動作モード変数の値(と、したがって、動作モード)がコマンドの結果であるかまたは自動遷移の結果であるかを示す追加の遷移変数も記憶することができる。たとえば、(0)という遷移変数値は、エンティティのための動作モードがコマンドの結果であったことを示すことができ、(1)という遷移変数値は、エンティティのための動作モードが自動遷移の結果であったことを示すことができる。
【0127】
表2は、結果として生じる各エンティティのための動作モードとともに、1つのメモリダイ305X、メモリダイ305X内の1つのバンクグループ310X、およびバンクグループ310X内の1つのメモリバンク320Xのための状態情報可能性を示すことができる。表2では、2つの状態変数をもつ列の場合、右端の状態変数は動作モード変数とすることができ、左端の状態変数は遷移変数とすることができる。
【0128】
下位レベルエンティティは、すべての対応する上位レベルエンティティがアイドルモードである場合、その状態変数に従って動作され得る。したがって、たとえば、メモリダイ305Xおよびバンクグループ310Xに関する状態変数がすべてゼロであるとき、メモリバンク320Xは、メモリバンク320Xに関する動作モード変数によって示される動作モードであることがある。
【0129】
上位レベルエンティティがコマンド低電力モード(01)であるとき、下位レベルエンティティに関する状態変数に関係なく、その中の下位レベルエンティティに関する状態変数が維持され得るが、その中の任意の下位レベルエンティティは、対応する低電力モードである。したがって、たとえば、バンクグループ310Xに関する状態変数が(01)であるとき、メモリバンク320Xに関する状態変数は、メモリバンク320Xの動作モードを決定する目的で「-」(関心がない)であるが、維持され、バンクグループ310Xのための取り消しコマンドの場合にメモリバンク320Xが遷移することになる動作モードに命じ(決定するために使用され)てよい。
【0130】
上位レベルエンティティが、自動遷移により低電力モードであるとき、その上位レベルエンティティに関する動作モード変数は「関心がない」であることがあり、その中の任意の下位レベルエンティティに関する動作モード変数は、定義により、エンティティのためのより低い電力モード(たとえば、複数の低電力モードがエンティティに関してサポートされる場合、そのエンティティのための最も深いサポートされる低電力モード)と関連付けられる。したがって、たとえば、メモリダイ305Xに関する状態変数が(1-)であるとき、バンクグループ310Xおよびメモリバンク320Xに関する状態変数はそれぞれ(01)および(1)であってもよいし、それぞれ(11)および(1)であってもよく、メモリダイ305Xのための取り消しコマンドは、メモリダイ305X、バンクグループ310X、またはメモリバンク320Xのいずれの動作モードを変えない。
【0131】
図7は、本明細書で開示される実施例による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートするメモリデバイス705のブロック図700を示す。メモリデバイス705は、図1図6を参照して説明されるメモリデバイスの態様の実施例であってよい。メモリデバイス705は、コマンドマネージャ710と、バンクモードマネージャ715と、バンクグループモードマネージャ720と、ダイモードマネージャ725と、状態情報マネージャ730とを含んでよい。これらのモジュールの各々は、直接的または間接的に、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いと通信してよい。
【0132】
いくつかの実施例では、バンクモードマネージャ715は、メモリデバイス内の第1のメモリバンクを第1のモードで、メモリデバイス内の第2のメモリバンクを第2のモードで動作させることができる。コマンドマネージャ710は、第1のメモリバンクを第1のモードで、第2のメモリバンクを第2のモードで動作させている間に、メモリデバイスにおいて、第1のメモリバンクのための電源切断コマンドを受信することができる。バンクモードマネージャ715は、コマンドマネージャ710が第1のメモリバンクのための電源切断コマンドを受信することに基づいて、第2のメモリバンクを第2のモードで維持しながら、第1のメモリバンクを第1のモードから第1の低電力モードに切り換えることができ、第1の低電力モードは、第1のモードよりも小さい、第1のメモリバンクによる電力消費量に対応する。
【0133】
いくつかの実施例では、第1のメモリバンクを第1のモードから第1の低電力モードに切り換えることは、第1のメモリバンクに専用の回路を非活動化することを含んでよい。
【0134】
いくつかの実施例では、コマンドマネージャ710は、第1のメモリバンクを第1の低電力モードで動作させている間に、メモリデバイスにおいて、第1のメモリバンクのための第2の電源切断コマンドを受信することができる。バンクモードマネージャ715は、コマンドマネージャ710が第1のメモリバンクのための第2の電源切断コマンドを受信することに基づいて、第1のメモリバンクを第1の低電力モードから第2の低電力モードに切り換えることができ、第2の電力モードは、第1のメモリバンクによる、第1の低電力モードとは異なる量の電力消費量に対応する。
【0135】
いくつかの実施例では、第1のメモリバンクを第1の低電力モードから第2の低電力モードに切り換えることは、第1のメモリバンクに専用の追加の回路を非活動化することを含んでよい。いくつかの実施例では、第1のメモリバンクを第1の低電力モードから第2の低電力モードに切り換えることは、第1のメモリバンクに専用の非活動化された回路の一部分を活動化することを含んでよい。
【0136】
いくつかの実施例では、コマンドマネージャ710は、第1のメモリバンクを第1の低電力モードで動作させている間に、メモリデバイスにおいて、第1のメモリバンクのための電源切断コマンドを受信することができる。バンクモードマネージャ715は、コマンドマネージャ710が第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第1のメモリバンクを第1の低電力モードからアイドルモードに切り換えることができ、アイドルモードは、第1のメモリバンクによる、第1の低電力モードよりも多い電力消費量に対応する。バンクグループモードマネージャ720は、コマンドマネージャ710が第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第1のメモリバンクおよびメモリデバイスの少なくとも1つの他のメモリバンクによって共有される回路を活動化することができる。
【0137】
いくつかの実施例では、バンクグループモードマネージャ720は、メモリデバイス内のメモリバンクの第1のグループを第1のモードで、メモリデバイス内のメモリバンクの第2のグループを第2のモードで動作させることができ、回路の第1のセットは第1のグループのメモリバンクによって共有され、回路の第2のセットは第2のグループのメモリバンクによって共有される。コマンドマネージャ710は、メモリバンクの第1のグループを第1のモードで、メモリバンクの第2のグループを第2のモードで動作させている間に、メモリデバイスにおいて、メモリバンクの第1のグループのための電源切断コマンドを受信することができる。バンクグループモードマネージャ720は、コマンドマネージャ710がメモリバンクの第1のグループのための電源切断コマンドを受信することに基づいて、回路の第1のセットを非活動化することができ、バンクモードマネージャ715は、メモリバンクの第2のグループを第2のモードで維持することができる。
【0138】
いくつかの実施例では、メモリバンクの第1のグループの各メモリバンクは、1つまたは複数の低電力モードのセットをサポートし、バンクモードマネージャ715は、コマンドマネージャ710がメモリバンクの第1のグループのための電源切断コマンドを受信することに基づいて、第1のグループの各メモリバンクをセットの第1の低電力モードに切り換えることができる。いくつかの実施例では、セットの各低電力モードは、それぞれの電力消費量レベルに対応し、第1の低電力モードは、セットの各他の低電力モードよりも低い電力消費量レベルに対応する。
【0139】
いくつかの実施例では、第1のグループの各メモリバンクを第1の低電力モードに切り換えることは、第1のグループの各メモリバンクのための専用回路のそれぞれのセットを非活動化することを含んでよい。
【0140】
いくつかの実施例では、コマンドマネージャ710は、回路の第1のセットを非活動化した後、第1のグループの第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することができる。バンクグループモードマネージャ720は、コマンドマネージャ710が第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、回路の第1のセットを活動化することができる。バンクモードマネージャ715は、コマンドマネージャ710が第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第1のグループの第2のメモリバンクを第1の低電力モードで維持しながら、第1のメモリバンクをアイドルモードに切り換えることができる。
【0141】
いくつかの実施例では、コマンドマネージャ710は、回路の第1のセットを非活動化した後、メモリバンクの第1のグループのための電源投入コマンドを受信することができる。バンクグループモードマネージャ720は、コマンドマネージャ710がメモリバンクの第1のグループのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、回路の第1のセットを活動化することができる。バンクモードマネージャ715は、コマンドマネージャ710がメモリバンクの第1のメモリグループのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第1のグループの各メモリバンクをアイドルモードに切り換えることができる。
【0142】
いくつかの実施例では、ダイモードマネージャ725は、コマンドマネージャ710がメモリバンクの第1のグループのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第1のグループのメモリバンクと第2のグループのメモリバンクによって共有される回路の第3のセットを活動化することができる。
【0143】
いくつかの実施例では、コマンドマネージャ710は、回路の第1のセットを非活動化した後、メモリバンクの第1のグループとメモリバンクの第2のグループとを含むメモリダイのための電源投入コマンドを受信することができる。バンクグループモードマネージャ720は、コマンドマネージャ710がメモリダイのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、回路の第1のセットおよび回路の第2のセットを活動化することができる。ダイモードマネージャ725は、コマンドマネージャ710がメモリダイのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第1のグループのメモリバンクと第2のグループのメモリバンクによって共有される回路の第3のセットを活動化することができる。バンクモードマネージャ715は、コマンドマネージャ710がメモリダイのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第1のグループの各メモリバンクおよび第2のグループの各メモリバンクをアイドルモードに切り換えることができる。
【0144】
いくつかの実施例では、状態情報マネージャ730は、コマンドマネージャ710がメモリバンクの第1のグループのための電源切断コマンドを受信することに基づいて、第1のグループの各メモリバンクのためのそれぞれの動作モードを示す状態変数を記憶および更新することができる。コマンドマネージャ710は、回路の第1のセットを非活動化した後、メモリバンクの第1のグループのための取り消しコマンドであって、メモリバンクの第1のグループのための電源切断コマンドを逆転させる取り消しコマンドを受信することができる。バンクモードマネージャ715は、コマンドマネージャ710が取り消しコマンドを受信することに基づいて、記憶された状態変数にアクセスすることができ、バンクモードマネージャ715は、記憶された状態変数にアクセスすることに基づいて、第1のグループの各メモリバンクをそれぞれの動作モードに切り換えることができる。
【0145】
いくつかの実施例では、バンクグループモードマネージャ720は、コマンドマネージャ710が取り消しコマンドを受信することに基づいて、回路の第1のセットを活動化することができる。いくつかの実施例では、ダイモードマネージャ725は、コマンドマネージャ710が取り消しコマンドを受信することに基づいて、第1のグループのメモリバンクと第2のグループのメモリバンクによって共有される回路の第3のセットを活動化することができる。
【0146】
いくつかの実施例では、バンクグループモードマネージャ720は、メモリバンクの第1のグループをそれぞれの第1のモードで、メモリバンクの第2のグループをそれぞれの第2のモードで動作させることができ、メモリバンクの第1のグループとメモリバンクの第2のグループは両方とも、メモリダイに含まれる。コマンドマネージャ710は、メモリバンクの第1のグループをそれぞれの第1のモードで、メモリバンクの第2のグループをそれぞれの第2のモードで動作させている間に、メモリダイのための電源切断コマンドを受信することができる。バンクモードマネージャ715は、コマンドマネージャ710がメモリダイのための電源切断コマンドを受信することに基づいて、第1のグループの各メモリバンクおよび第2のグループの各メモリバンクを、それぞれの第1のモードまたはそれぞれの第2のモードのうちの少なくとも1つよりも低い電力消費量レベルに対応する低電力モードに切り換えることができる。バンクグループモードマネージャ720は、コマンドマネージャ710がメモリダイのための電源切断コマンドを受信することに基づいて、メモリバンクの第1のグループとメモリバンクの第2のグループによって共有される回路のセットを非活動化することができる。
【0147】
いくつかの実施例では、コマンドマネージャ710は、メモリバンクの第1のグループとメモリバンクの第2のグループによって共有される回路のセットが非活動化されている間に、メモリバンクの第1のグループのための電源投入コマンドを受信することができる。バンクモードマネージャ715は、メモリバンクの第1のグループのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第2のグループの各メモリバンクを低電力モードで維持しながら、第1のグループの各メモリバンクを低電力モードからアイドルモードに切り換えることができる。バンクグループモードマネージャ720は、メモリバンクの第1のグループのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第2のグループのメモリバンクによって共有される回路の第3のセットを非活動化されると維持しながら、第1のグループのメモリバンクによって共有される回路の第2のセットを活動化することができる。ダイモードマネージャ725は、メモリバンクの第1のグループのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、メモリバンクの第1のグループとメモリバンクの第2のグループによって共有される回路のセットを活動化することができる。
【0148】
いくつかの実施例では、コマンドマネージャ710は、メモリバンクの第1のグループとメモリバンクの第2のグループによって共有される回路のセットが非活動化されている間に、メモリバンクの第1のグループの第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することができる。バンクモードマネージャ715は、コマンドマネージャ710が第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第1のグループの各他のメモリバンクおよび第2のグループの各メモリバンクを低電力モードで維持しながら、第1のメモリバンクを低電力モードからアイドルモードに切り換えることができる。バンクグループモードマネージャ720は、コマンドマネージャ710が第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第2のグループのメモリバンクによって共有される回路の第3のセットを非活動化されると維持しながら、第1のグループのメモリバンクによって共有される回路の第2のセットを活動化することができる。ダイモードマネージャ725は、コマンドマネージャ710が第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、メモリバンクの第1のグループとメモリバンクの第2のグループによって共有される回路のセットを活動化することができる。
【0149】
いくつかの実施例では、バンクグループモードマネージャ720は、メモリデバイス内のメモリバンクのグループ内のすべてのメモリバンクによって共有される回路のセットを動作させることができる。バンクグループモードマネージャ720は、グループ内のある量のメモリバンクが低電力モードで動作していると決定することができ、この低電力モードは、グループ内の各メモリバンクによってサポートされる第2のモードよりも低い電力消費量レベルと関連付けられる。バンクグループモードマネージャ720は、グループ内のそのある量のメモリバンクが低電力モードで動作していると決定することに基づいて、メモリバンクのグループによって共有される回路のセットを非活動化することができる。
【0150】
いくつかの実施例では、グループ内のそのある量のメモリバンクが低電力モードで動作していると決定することは、グループ内のすべてのメモリバンクが低電力モードで動作していると決定することを含んでよい。
【0151】
いくつかの実施例では、メモリデバイスはメモリバンクのグループのセットを含み、メモリデバイスは、メモリバンクのグループの各々のために、メモリバンクのグループ内のすべてのメモリバンクによって共有される回路のそれぞれのセットをセットに含む。ダイモードマネージャ725は、メモリバンクのグループのセット内のすべてのメモリバンクによって共有される回路のセットを動作させることができる。ダイモードマネージャ725は、回路のそれぞれのセットが、少なくともセット内のある量のメモリバンクのグループに対して非活動化されると決定することができる。ダイモードマネージャ725は、回路のそれぞれのセットがセット内の少なくともそのある量のメモリバンクのグループに対して非活動化されると決定することに基づいて、メモリバンクのグループのセット内のすべてのメモリバンクによって共有される回路のセットを非活動化することができる。いくつかの実施例では、回路のそれぞれのセットがセット内の少なくともそのある量のメモリバンクのグループに対して非活動化されると決定することは、回路のそれぞれのセットがセット内のメモリバンクのすべてのグループに対して非活動化されると決定することを含んでよい。
【0152】
いくつかの実施例では、メモリバンクのグループのセットは、メモリデバイス内のメモリダイに含まれるメモリバンクのすべてのグループを含む。
【0153】
いくつかの実施例では、ダイモードマネージャ725は、メモリデバイスのダイ内のすべてのメモリバンクによって共有される回路のセットを動作させることができる。ダイモードマネージャ725は、ダイ内のすべてのメモリバンクが低電力モードで動作していると決定することができる。ダイモードマネージャ725は、メモリデバイスのダイ内のすべてのメモリバンクが低電力モードで動作していると決定することに基づいて、ダイ内のすべてのメモリバンクによって共有される回路のセットを非活動化することができる。
【0154】
いくつかの実施例では、低電力モードで動作することは、第2のモードに対応する電力消費量レベルよりも低いそれぞれの電力消費量レベルに各々が対応する低電力モードのセットのいずれかで動作することを含む。いくつかの実施例では、第2のモードは、アイドルモードを含む。
【0155】
いくつかの実施例では、状態情報マネージャ730は、グループ内のそのある量のメモリバンクが低電力モードで動作していることを決定することに基づいて、メモリバンクのグループによって共有される回路のセットが非活動化されたという標識を記憶することができる。コマンドマネージャ710は、メモリバンクのグループによって共有される回路のセットを非活動化した後、メモリバンクのグループのための取り消しコマンドであって、メモリバンクのグループのための以前の電源切断コマンドを逆転させる取り消しコマンドを受信することができる。ダイモードマネージャ725は、取り消しコマンドを受信することに基づいて、記憶された標識にアクセスすることができ、ダイモードマネージャ725は、記憶された標識に基づいて、メモリバンクのグループによって共有される回路のセットを非活動化されると維持することができる。
【0156】
図8は、本開示の態様による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートする1つまたは複数の方法800を示すフローチャートを示す。方法800の動作は、本明細書で説明するメモリデバイスまたはそのコンポーネントによって実施可能である。たとえば、方法800の動作は、図7を参照して説明されるメモリデバイスによって実行されてよい。いくつかの実施例では、メモリデバイスは、説明された機能を実行するために、メモリデバイスの機能要素を制御するための命令のセットを実行することができる。追加的または代替的に、メモリデバイスは、特定用途向けハードウェアを使用して、説明される機能の態様を実行することができる。
【0157】
805では、メモリデバイスは、メモリデバイス内の第1のメモリバンクを第1のモードで、メモリデバイス内の第2のメモリバンクを第2のモードで動作させることができる。805の動作は、本明細書で説明する方法に従って実行され得る。いくつかの実施例では、805の動作の態様は、図7を参照しながら説明するようなバンクモードマネージャによって実行されてよい。
【0158】
810では、メモリデバイスは、第1のメモリバンクを第1のモードで、第2のメモリバンクを第2のモードで動作させている間に、メモリデバイスにおいて、第1のメモリバンクのための電源切断コマンドを受信することができる。810の動作は、本明細書で説明する方法に従って実行され得る。いくつかの実施例では、810の動作の態様は、図7を参照しながら説明するようなコマンドマネージャによって実行されてよい。
【0159】
815では、メモリデバイスは、第1のメモリバンクのための電源切断コマンドを受信することに基づいて、第2のメモリバンクを第2のモードで維持しながら、第1のメモリバンクを第1のモードから第1の低電力モードに切り換えることができ、第1の低電力モードは、第1のモードよりも少ない、第1のメモリバンクによる電力消費量に対応する。815の動作は、本明細書で説明する方法に従って実行され得る。いくつかの実施例では、815の動作の態様は、図7を参照しながら説明するようなバンクモードマネージャによって実行されてよい。
【0160】
いくつかの実施例では、本明細書で説明される装置は、方法800などの1つまたは複数の方法を実行することができる。装置は、メモリデバイス内の第1のメモリバンクを第1のモードで、メモリデバイス内の第2のメモリバンクを第2のモードで動作させることと、第1のメモリバンクを第1のモードで、第2のメモリバンクを第2のモードで動作させている間に、メモリデバイスにおいて、第1のメモリバンクのための電源切断コマンドを受信することと、第1のメモリバンクのための電源切断コマンドを受信することに基づいて、第2のメモリバンクを第2のモードで維持しながら、第1のメモリバンクを第1のモードから第1の低電力モードに切り換えることであって、第1の低電力モードは、第1のモードよりも少ない、第1のメモリバンクによる電力消費量に対応する、切り換えることのための特徴、手段、または命令(たとえば、プロセッサによって実行可能な命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体)を含んでよい。
【0161】
方法800および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例では、第1のメモリバンクを第1のモードから第1の低電力モードに切り換えることは、第1のメモリバンクに専用の回路を非活動化することを含んでよい。
【0162】
方法800および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例は、第1のメモリバンクを第1の低電力モードで動作させている間に、メモリデバイスにおいて、第1のメモリバンクのための第2の電源切断コマンドを受信することと、第1のメモリバンクのための第2の電源切断コマンドを受信することに基づいて、第1のメモリバンクを第1の低電力モードから第2の低電力モードに切り換えることであって、第2の電力モードは、第1の低電力モードとは異なる量の、第1のメモリバンクによる電力消費量に対応する、切り換えることのための動作、特徴、手段、または命令をさらに含んでよい。
【0163】
方法800および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例では、第1のメモリバンクを第1の低電力モードから第2の低電力モードに切り換えることは、第1のメモリバンクに専用の追加の回路を非活動化することを含んでもよいし、第1のメモリバンクに専用の非活動化された回路の一部分を活動化することを含んでもよい。
【0164】
方法800および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例は、第1のメモリバンクを第1の低電力モードで動作させている間に、メモリデバイスにおいて、第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することと、第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第1のメモリバンクを第1の低電力モードからアイドルモードに切り換えることであって、アイドルモードは、第1の低電力モードよりも多い、第1のメモリバンクによる電力消費量に対応する、切り換えることのための動作、特徴、手段、または命令をさらに含んでよい。
【0165】
方法800および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例は、第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、メモリデバイスの第1のメモリバンクと少なくとも1つの他のメモリバンクによって共有される回路を活動化するための動作、特徴、手段、または命令をさらに含んでよい。
【0166】
図9は、本開示の態様による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートする1つまたは複数の方法900を示すフローチャートを示す。方法900の動作は、本明細書で説明するメモリデバイスまたはそのコンポーネントによって実施可能である。たとえば、方法900の動作は、図7を参照して説明されるメモリデバイスによって実行されてよい。いくつかの実施例では、メモリデバイスは、説明された機能を実行するために、メモリデバイスの機能要素を制御するための命令のセットを実行することができる。追加的または代替的に、メモリデバイスは、特定用途向けハードウェアを使用して、説明される機能の態様を実行することができる。
【0167】
905では、メモリデバイスは、メモリデバイス内のメモリバンクの第1のグループを第1のモードで、メモリデバイス内のメモリバンクの第2のグループを第2のモードで動作させることができ、回路の第1のセットは、第1のグループのメモリバンクによって共有され、回路の第2のセットは、第2のグループのメモリバンクによって共有される。905の動作は、本明細書で説明する方法に従って実行され得る。いくつかの実施例では、905の動作の態様は、図7を参照しながら説明するようなバンクモードマネージャによって実行されてよい。
【0168】
910では、メモリデバイスは、メモリバンクの第1のグループを第1のモードで、メモリバンクの第2のグループを第2のモードで動作させている間に、メモリデバイスにおいて、メモリバンクの第1のグループのための電源切断コマンドを受信することができる。910の動作は、本明細書で説明する方法に従って実行され得る。いくつかの実施例では、910の動作の態様は、図7を参照しながら説明するようなコマンドマネージャによって実行されてよい。
【0169】
915では、メモリデバイスは、メモリバンクの第1のグループのための電源切断コマンドを受信することに基づいて、メモリバンクの第2のグループを第2のモードで維持しながら回路の第1のセットを非活動化することができる。915の動作は、本明細書で説明する方法に従って実行され得る。いくつかの実施例では、915の動作の態様は、図7を参照しながら説明するようなバンクグループモードマネージャまたはバンクモードマネージャによって実行されてよい。
【0170】
いくつかの実施例では、本明細書で説明される装置は、方法900などの1つまたは複数の方法を実行することができる。装置は、メモリデバイス内のメモリバンクの第1のグループを第1のモードで、前記メモリデバイス内のメモリバンクの第2のグループを第2のモードで動作させることであって、回路の第1のセットは、第1のグループのメモリバンクによって共有され、回路の第2のセットは、第2のグループのメモリバンクによって共有される、動作させることと、メモリバンクの第1のグループを第1のモードで、メモリバンクの第2のグループを第2のモードで動作させている間に、メモリデバイスにおいて、メモリバンクの第1のグループのための電源切断コマンドを受信することと、メモリバンクの第1のグループのための電源切断コマンドを受信することに基づいて、メモリバンクの第2のグループを第2のモードで維持しながら回路の第1のセットを非活動化することとのための特徴、手段、または命令(たとえば、プロセッサによって実行可能な命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体)を含んでよい。
【0171】
方法900および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例では、メモリバンクの第1のグループの各メモリバンクは、1つまたは複数の低電力モードのセットをサポートすることができる。方法900および本明細書において説明される装置は、メモリバンクの第1のグループのための電源切断コマンドを受信することに基づいて、第1のグループの各メモリバンクをセットの第1の低電力モードに切り換えるための動作、特徴、手段、または命令をさらに含んでよい。
【0172】
方法900および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例では、第1のグループの各メモリバンクを第1の低電力モードに切り換えることは、第1のグループの各メモリバンクのための専用回路のそれぞれのセットを非活動化することを含んでよい。
【0173】
方法900および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例では、セットの各低電力モードはそれぞれの電力消費量レベルに対応し、第1の低電力モードは、セットの各他の低電力モードよりも低い電力消費量レベルに対応する。
【0174】
方法900および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例は、回路の第1のセットを非活動化した後、第1のグループの第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することと、第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、回路の第1のセットを活動化することと、第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第1のグループの第2のメモリバンクを第1の低電力モードで維持しながら、第1のメモリバンクをアイドルモードに切り換えることとのための動作、特徴、手段、または命令をさらに含んでよい。
【0175】
方法900および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例は、回路の第1のセットを非活動化した後、メモリバンクの第1のグループのための電源投入コマンドを受信することと、メモリバンクの第1のグループのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、回路の第1のセットを活動化することと、メモリバンクの第1のメモリグループのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第1のグループの各メモリバンクをアイドルモードに切り換えることとのための動作、特徴、手段、または命令をさらに含んでよい。
【0176】
方法900および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例は、メモリバンクの第1のグループのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第1のグループのメモリバンクと第2のグループのメモリバンクによって共有され得る回路の第3のセットを活動化するための動作、特徴、手段、または命令をさらに含んでよい。
【0177】
方法900および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例は、回路の第1のセットを非活動化した後、メモリバンクの第1のグループとメモリバンクの第2のグループとを含むメモリダイのための電源投入コマンドを受信することと、メモリダイのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、回路の第1のセットおよび回路の第2のセットを活動化することと、メモリバンクの第1のグループのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第1のグループのメモリバンクと第2のグループのメモリバンクによって共有され得る回路の第3のセットを活動化することと、メモリダイのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第1のグループの各メモリバンクおよび第2のグループの各メモリバンクをアイドルモードに切り換えることとのための動作、特徴、手段、または命令をさらに含んでよい。
【0178】
方法900および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例は、メモリバンクの第1のグループのための電源切断コマンドを受信することに基づいて、第1のグループの各メモリバンクのためのそれぞれの動作モードを示す状態変数を記憶および更新することと、回路の第1のセットを非活動化した後、メモリバンクの第1のグループのための取り消しコマンドであって、メモリバンクの第1のグループのための電源切断コマンドを逆転させる取り消しコマンドを受信することと、取り消しコマンドを受信することに基づいて、記憶された状態変数にアクセスすることと、記憶された状態変数にアクセスすることに基づいて、第1のグループの各メモリバンクをそれぞれの動作モードに切り換えることのための動作、特徴、手段、または命令をさらに含んでよい。
【0179】
方法900および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例は、取り消しコマンドを受信することに基づいて回路の第1のセットを活動化するための動作、特徴、手段、または命令をさらに含んでよい。
【0180】
方法900および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例は、取り消しコマンドを受信することに基づいて、第1のグループのメモリバンクと第2のグループのメモリバンクによって共有され得る回路の第3のセットを活動化するための動作、特徴、手段、または命令をさらに含んでよい。
【0181】
図10は、本開示の態様による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートする1つまたは複数の方法1000を示すフローチャートを示す。方法1000の動作は、本明細書で説明するメモリデバイスまたはそのコンポーネントによって実施可能である。たとえば、方法1000の動作は、図7を参照して説明されるメモリデバイスによって実行されてよい。いくつかの実施例では、メモリデバイスは、説明された機能を実行するために、メモリデバイスの機能要素を制御するための命令のセットを実行することができる。追加的または代替的に、メモリデバイスは、特定用途向けハードウェアを使用して、説明される機能の態様を実行することができる。
【0182】
1005では、メモリデバイスは、メモリバンクの第1のグループをそれぞれの第1のモードで、メモリバンクの第2のグループをそれぞれの第2のモードで動作させることができ、メモリバンクの第1のグループとメモリバンクの第2のグループは両方とも、メモリダイに含まれる。1005の動作は、本明細書で説明する方法に従って実行され得る。いくつかの実施例では、1005の動作の態様は、図7を参照しながら説明するようなバンクモードマネージャによって実行されてよい。
【0183】
1010では、メモリデバイスは、メモリバンクの第1のグループをそれぞれの第1のモードで、メモリバンクの第2のグループをそれぞれの第2のモードで動作させている間に、メモリダイのための電源切断コマンドを受信することができる。1010の動作は、本明細書で説明する方法に従って実行され得る。いくつかの実施例では、1010の動作の態様は、図7を参照しながら説明するようなコマンドマネージャによって実行されてよい。
【0184】
1015では、メモリデバイスは、メモリダイのための電源切断コマンドを受信することに基づいて、第1のグループの各メモリバンクおよび第2のグループの各メモリバンクを、それぞれの第1のモードまたはそれぞれの第2のモードのうちの少なくとも1つよりも低い電力消費量レベルに対応する低電力モードに切り換えることができる。1015の動作は、本明細書で説明する方法に従って実行され得る。いくつかの実施例では、1015の動作の態様は、図7を参照しながら説明するようなバンクモードマネージャによって実行されてよい。
【0185】
1020では、メモリデバイスは、メモリダイのための電源切断コマンドを受信することに基づいて、メモリバンクの第1のグループとメモリバンクの第2のグループによって共有される回路のセットを非活動化することができる。1020の動作は、本明細書で説明する方法に従って実行され得る。いくつかの実施例では、1020の動作の態様は、図7を参照しながら説明するようなダイモードマネージャによって実行されてよい。
【0186】
いくつかの実施例では、本明細書で説明される装置は、方法1000などの1つまたは複数の方法を実行することができる。装置は、メモリバンクの第1のグループをそれぞれの第1のモードで、メモリバンクの第2のグループをそれぞれの第2のモードで動作させることであって、メモリバンクの第1のグループとメモリバンクの第2のグループは両方ともメモリダイに含まれる、動作させることと、メモリバンクの第1のグループをそれぞれの第1のモードで、メモリバンクの第2のグループをそれぞれの第2のモードで動作させている間に、メモリダイのための電源切断コマンドを受信することと、メモリダイのための電源切断コマンドを受信することに基づいて、第1のグループの各メモリバンクおよび第2のグループの各メモリバンクを、それぞれの第1のモードまたはそれぞれの第2のモードのうちの少なくとも1つよりも低い電力消費量レベルに対応する低電力モードに切り換えることと、メモリダイのための電源切断コマンドを受信することに基づいて、メモリバンクの第1のグループとメモリバンクの第2のグループによって共有される回路のセットを非活動化することとのための特徴、手段、または命令(たとえば、プロセッサによって実行可能な命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体)を含んでよい。
【0187】
方法1000および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例は、メモリバンクの第1のグループとメモリバンクの第2のグループによって共有される回路のセットが非活動化され得る間、メモリバンクの第1のグループのための電源投入コマンドを受信することと、メモリバンクの第1のグループのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第2のグループの各メモリバンクを低電力モードで維持しながら、第1のグループの各メモリバンクを低電力モードからアイドルモードに切り換えることと、メモリバンクの第1のグループのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第2のグループのメモリバンクによって共有される回路の第3のセットを非活動化されたままに維持しながら、第1のグループのメモリバンクによって共有される回路の第2のセットを活動化することと、メモリバンクの第1のグループのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、メモリバンクの第1のグループとメモリバンクの第2のグループによって共有される回路のセットを活動化することとのための動作、特徴、手段、または命令をさらに含んでよい。
【0188】
方法1000および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例は、メモリバンクの第1のグループとメモリバンクの第2のグループによって共有される回路のセットが非活動化され得る間、メモリバンクの第1のグループの第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することと、第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第1のグループの各他のメモリバンクおよび第2のグループの各メモリバンクを低電力モードで維持しながら、第1のメモリバンクを低電力モードからアイドルモードに切り換えることと、第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、第2のグループのメモリバンクによって共有される回路の第3のセットを非活動化されると維持しながら、第1のグループのメモリバンクによって共有される回路の第2のセットを活動化することと、第1のメモリバンクのための電源投入コマンドを受信することに基づいて、メモリバンクの第1のグループとメモリバンクの第2のグループによって共有される回路のセットを活動化することとのための動作、特徴、手段、または命令をさらに含んでよい。
【0189】
図11は、本開示の態様による、メモリデバイスのためのアーキテクチャベースの電力管理をサポートする1つまたは複数の方法1100を示すフローチャートを示す。方法1100の動作は、本明細書で説明するメモリデバイスまたはそのコンポーネントによって実施可能である。たとえば、方法1100の動作は、図7を参照して説明されるメモリデバイスによって実行されてよい。いくつかの実施例では、メモリデバイスは、説明された機能を実行するために、メモリデバイスの機能要素を制御するための命令のセットを実行することができる。追加的または代替的に、メモリデバイスは、特定用途向けハードウェアを使用して、説明される機能の態様を実行することができる。
【0190】
1105では、メモリデバイスは、メモリデバイス内のメモリバンクのグループ内のすべてのメモリバンクによって共有される回路のセットを動作させることができる。1105の動作は、本明細書で説明する方法に従って実行され得る。いくつかの実施例では、1105の動作の態様は、図7を参照しながら説明するようなバンクグループモードマネージャによって実行されてよい。
【0191】
1110では、メモリデバイスは、グループ内のある量のメモリバンクが低電力モードで動作していると決定することができ、低電力モードは、グループ内の各メモリバンクによってサポートされる第2のモードよりも低い電力消費量レベルと関連付けられる。1110の動作は、本明細書で説明する方法に従って実行され得る。いくつかの実施例では、1110の動作の態様は、図7を参照しながら説明するようなバンクグループモードマネージャによって実行されてよい。
【0192】
1115では、メモリデバイスは、グループ内のそのある量のメモリバンクが低電力モードで動作していると決定することに基づいて、メモリバンクのグループによって共有される回路のセットを非活動化することができる。1115の動作は、本明細書で説明する方法に従って実行され得る。いくつかの実施例では、1115の動作の態様は、図7を参照しながら説明するようなバンクグループモードマネージャによって実行されてよい。
【0193】
いくつかの実施例では、本明細書で説明される装置は、方法1100などの1つまたは複数の方法を実行することができる。装置は、メモリデバイス内のメモリバンクのグループ内のすべてのメモリバンクによって共有される回路のセットを動作させることと、グループ内のある量のメモリバンクが低電力モードで動作していると決定することであって、低電力モードは、グループ内の各メモリバンクによってサポートされる第2のモードよりも低い電力消費量レベルと関連付けられる、決定することと、グループ内のそのある量のメモリバンクが低電力モードで動作していると決定することに基づいて、メモリバンクのグループによって共有される回路のセットを非活動化することとのための特徴、手段、または命令(たとえば、プロセッサによって実行可能な命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体)を含んでよい。
【0194】
方法1100および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例では、グループ内のそのある量のメモリバンクが低電力モードで動作していると決定することは、グループ内のすべてのメモリバンクが低電力モードで動作していると決定することを含んでよい。
【0195】
方法1100および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例は、メモリバンクのグループのセット内のすべてのメモリバンクによって共有される回路のセットを動作させることと、回路のそれぞれのセットが、少なくともセット内のある量のメモリバンクのグループに対して非活動化されると決定することと、回路のそれぞれのセットがセット内の少なくともそのある量のメモリバンクのグループに対して非活動化されると決定することに基づいて、メモリバンクのグループのセット内のすべてのメモリバンクによって共有される回路のセットを非活動化することとのための動作、特徴、手段、または命令をさらに含んでよい。
【0196】
方法1100および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例では、回路のそれぞれのセットがセット内の少なくともある量のメモリバンクのグループに対して非活動化されると決定することは、回路のそれぞれのセットがセット内のメモリバンクのすべてのグループに対して非活動化されると決定することを含んでよい。
【0197】
方法1100および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例では、メモリバンクのグループのセットは、メモリデバイス内のメモリダイに含まれるメモリバンクのすべてのグループを含む。
【0198】
方法1100および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例は、メモリデバイスのダイ内のすべてのメモリバンクによって共有される回路のセットを動作させることと、ダイ内のすべてのメモリバンクが低電力モードで動作していると決定することと、メモリデバイスのダイ内のすべてのメモリバンクが低電力モードで動作していると決定することに基づいて、ダイ内のすべてのメモリバンクによって共有される回路のセットを非活動化することとのための動作、特徴、手段、または命令をさらに含んでよい。
【0199】
方法1100および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例では、低電力モードで動作することは、第2のモードに対応する電力消費量レベルよりも低くてよいそれぞれの消費量レベルに各々が対応する低電力モードのセットのいずれかで動作することを含んでよい。
【0200】
方法1100および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例では、第2のモードはアイドルモードである。
【0201】
方法1100および本明細書において説明される装置のいくつかの実施例は、グループ内のある量のメモリバンクが低電力モードで動作していることを決定することに基づいて、メモリバンクのグループによって共有される回路のセットが非活動化されたという標識を記憶することと、メモリバンクのグループによって共有される回路のセットを非活動化した後、メモリバンクのグループのための取り消しコマンドであって、メモリバンクのグループのための以前の電源切断コマンドを逆転させる取り消しコマンドを受信することと、取り消しコマンドを受信することに基づいて、記憶された標識にアクセスすることと、記憶された標識に基づいて、メモリバンクのグループによって共有される回路のセットを非活動化されたままに維持することとのための動作、特徴、手段、または命令をさらに含んでよい。
【0202】
本明細書において説明された方法は可能な実施例であり、動作およびステップは並べ替えされてよいまたは他の方法で修正されてよく、他の実施例も可能であることに留意されたい。さらに、方法のうちの2つ以上からの部分が組み合わされてもよい。
【0203】
装置が説明される。装置はメモリデバイスを含んでよく、このメモリデバイスは、各々がアイドルモードをサポートするメモリバンクのセットと、アイドルモードよりも低い電力消費量に対応する1つまたは複数の低電力モードのセットとを含んでよい。装置は、各々がセットのそれぞれのメモリバンクに特有である専用回路のセットと、各々がセットのメモリバンクのそれぞれのグループによって共有される共有回路のセットと、メモリバンクのセットと結合されたコントローラと、専用回路のセットと、共有回路のセットとをさらに含んでよい。コントローラは、装置に、メモリデバイスがメモリバンクに特有の電源切断コマンドを受信した後にセットのメモリバンクをセットの第1の低電力モードに切り換えさせるように構成されてよい。コントローラは、装置に、メモリバンクを含むメモリバンクのグループのすべてのメモリバンクをセットの第1の低電力モードに切り換えさせ、メモリデバイスがメモリバンクのグループに特有の電源切断コマンドを受信した後にメモリバンクのグループによって共有されるセットの共有回路のセットを非活動化させるようにさらに構成されてよい。
【0204】
いくつかの実施例では、コントローラは、装置に、メモリデバイスがメモリバンクに特有の電源投入コマンドを受信した後にメモリバンクをアイドルモードに切り換えさせ、メモリバンクのグループのすべてのメモリバンクをアイドルモードに切り換えさせ、メモリデバイスがメモリバンクのグループに特有の電源投入コマンドを受信した後に共有回路のセットを活動化させるようにさらに構成されてよい。
【0205】
いくつかの実施例では、コントローラは、装置に、メモリデバイスがメモリバンクに特有の電源投入コマンドを受信した後に共有回路のセットを活動化させるようにさらに構成されてよい。
【0206】
装置のいくつかの実施例は、メモリバンクのセットのためのそれぞれの動作モードの標識および共有回路の複数のセットのうちのセットのためのそれぞれの活動化状態の標識を記憶するように構成された1つまたは複数のレジスタのセットを含んでよい。コントローラは、装置に、メモリデバイスがメモリバンクのグループに特有の電源切断コマンドを受信した後、それぞれの動作モードの標識およびそれぞれの活動化状態の標識を1つまたは複数のレジスタのセット内で維持させるようにさらに構成されてよい。コントローラは、装置に、メモリデバイスがメモリバンクのグループに特有の取り消しコマンドであって、メモリバンクのグループに特有の以前の電源切断コマンドを逆転させる取り消しコマンドを受信した後、レジスタのセットにアクセスすることに少なくとも部分的に基づいてそれぞれの動作モードおよびそれぞれの活動化状態を識別させ、メモリバンクのグループのすべてのメモリバンクをそれぞれの動作モードに切り換えさせ、それぞれの活動化状態に従って共有回路の複数のセットを動作させるようにさらに構成されてよい。
【0207】
いくつかの実施例では、コントローラは、装置に、メモリバンクのグループのすべてのメモリバンクがセットの低電力モードであるかどうかを監視させ、メモリバンクのグループのすべてのメモリバンクが低電力モードであると識別することに基づいて、メモリバンクのグループによって共有される共有回路のセットを非活動化させるようにさらに構成されてよい。
【0208】
いくつかの実施例は、メモリバンクのグループのすべてのメモリバンクが低電力モードであることを識別することに基づいて共有回路のセットが非活動化されたかどうかのそれぞれの標識を記憶するように構成された1つまたは複数のレジスタのセットであって、コントローラは、メモリデバイスが、メモリバンクのグループに特有の取り消しコマンドであって、メモリバンクのグループに特有の以前の電源切断コマンドを逆転させる取り消しコマンドを受信した後、装置に、レジスタのセットにアクセスすることに少なくとも部分的に基づいて、それぞれの標識を識別させ、それぞれの標識を識別することに少なくとも部分的に基づいて、共有回路のセットを非活動化されたままに維持させるようにさらに構成され得る、1つまたは複数のレジスタのセットをさらに含んでよい。
【0209】
本明細書で説明される情報および信号は、様々な異なる技術および技法のうちのいずれかを使用して表されてよい。たとえば、上記の説明全体を通じて参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界もしくは磁性粒子、光場もしくは光学粒子、またはこれらの任意の組み合わせによって表され得る。いくつかの図面は、信号を単一の信号として示すことができるが、当業者であれば、信号は信号のバスを表すことができ、バスは様々なビット幅を有することができることを理解されよう。
【0210】
「電子通信」、「導電接触」、「接続された」、および「結合された」という用語は、構成要素間の信号の流れをサポートする構成要素間の関係を指すことができる。構成要素は、いつでも構成要素間の信号の流れをサポートすることができる構成要素間の任意の導電経路が存在する場合、互いに電子通信している(あるいは、導電接触または接続または結合している)ものと見なされる。任意の所与の時点で、互いに電子通信している(あるいは、導電接触または接続または結合している)構成要素間の導電経路は、接続された構成要素を含むデバイスの動作に基づいて、開回路または閉回路とすることができる。接続された構成要素間の導電経路は、構成要素間の直接導電経路とすることができるか、あるいは、接続された構成要素間の導電経路は、スイッチ、トランジスタ、または他の構成要素などの、中間構成要素を含むことができる、間接的導電経路とすることができる。いくつかの場合、接続された構成要素間の信号の流れは、たとえば、スイッチまたはトランジスタなどの1つまたは複数の中間構成要素を使用して、一時的に中断することができる。
【0211】
「結合」という用語は、信号が現在、導電経路を介して構成要素間で通信することができない、構成要素間の開回路関係から、信号が導電経路を介して構成要素間で通信可能である、構成要素間の閉回路関係へと、移動する状態を指す。コントローラなどの構成要素が他の構成要素をまとめて結合するとき、構成要素は、以前には信号が流れることができなかった導電経路を介して、信号が他の構成要素間を流れるようにすることができる変更を開始する。
【0212】
「絶縁された」という用語は、信号が現在、構成要素間を流れることができない、構成要素間の関係を指す。構成要素間に開回路が存在する場合、構成要素は互いに絶縁される。たとえば、構成要素間に位置決めされたスイッチによって分離される2つの構成要素は、スイッチが開のとき、互いに絶縁される。コントローラが2つの構成要素を互いから絶縁するとき、コントローラは、以前は信号を流すことができた導電経路を使用して信号が構成要素間を流れないようにする変更に影響を与える。
【0213】
本明細書で使用される「層」という用語は、幾何学的構造の層(stratum)またはシートを指す。各層は、3つの次元(たとえば、高さ、幅、および奥行き)を有してよく、表面の少なくとも一部分を覆ってよい。たとえば、層は、2つの次元が第3の次元よりも大きい3次元構造、たとえば、薄膜であってよい。層は、異なる要素、構成要素、および/または材料を含んでよい。いくつかの場合、1つの層は、2つ以上の副層から構成されてよい。添付の図のうちのいくつかでは、3次元層の2つの次元は、例示の目的で示される。
【0214】
本明細書で使用されるとき、「電極」という用語は、電気導体を指してよく、いくつかの場合、メモリセルまたはメモリアレイの他のコンポーネントへの電気的接点として用いられることがある。電極は、トレース、ワイヤ、導電ライン、導電層、またはメモリアレイの要素もしくはコンポーネント間の導電経路を提供する同様のものを含んでよい。
【0215】
本明細書で論じられるメモリアレイを含むデバイスは、シリコン、ゲルマニウム、シリコン・ゲルマニウム合金、ガリウムヒ素、窒化ガリウムなどの、半導体基板上に形成可能である。いくつかの場合、基板は半導体ウェーハである。他の場合には、基板は、シリコンオンガラス(SOG)またはシリコンオンサファイア(SOS)などのシリコンオンインシュレータ(SOI)基板であってもよいし、別の基板上の半導体材料のエピタキシャル層であってもよい。基板、または基板のサブ領域の導電性は、リン、ホウ素、またはヒ素を含むが限定されない様々な化学種を使用したドーピングを介して制御可能である。ドーピングは、基板の初期形成または成長の間に、イオン注入または任意の他のドーピング手段によって実行可能である。
【0216】
本明細書で論じられるスイッチングコンポーネントまたはトランジスタは、電界効果トランジスタ(FET)を表すことができ、ソース、ドレイン、およびゲートを含む3端子デバイスを含む。端子は、導電材料、たとえば金属を介して、他の電子素子に接続され得る。ソースおよびドレインは導電性であってよく、高濃度にドープされた、たとえば縮退半導体領域を含むことができる。ソースおよびドレインは、低濃度にドープされた半導体領域またはチャネルによって分離することができる。チャネルがn形(すなわち、多数のキャリアが電子である)の場合、FETはn形FETと呼ぶことができる。チャネルがp形(すなわち、多数のキャリアがホールである)の場合、FETはp形FETと呼ぶことができる。チャネルは絶縁ゲート酸化物によって覆うことができる。チャネルの導電性は、ゲートに電圧を印加することによって制御可能である。たとえば、n形FETまたはp形FETにそれぞれ正の電圧または負の電圧を印加すると、結果としてチャネルは導電性となることができる。トランジスタは、トランジスタの閾値電圧より大きいかまたは閾値電圧に等しい電圧がトランジスタゲートに印加されるとき、「オン」となるかまたは「活動化」されることになる。トランジスタは、トランジスタの閾値電圧より小さい電圧がトランジスタゲートに印加されるとき、「オフ」となるかまたは「非活動化」されることになる。
【0217】
本明細書で添付の図面に関連して記載される説明は、例示的構成を示すものであり、実施可能であるかまたは特許請求の範囲内であるすべての例を表すものではない。本明細書で使用される「例示的」という用語は、「例、インスタンス、または例示としての役割を果たす」ことを意味し、「好ましい」または「他の例よりも有利である」ことは意味していない。詳細な説明は、説明する技法を理解するための特定の詳細を含む。しかしながら、これらの技法は、これらの具体的な詳細なしに実施されてよい。いくつかの例では、説明する例の概念を不明瞭にするのを避けるために、周知の構造およびデバイスがブロック図の形で示される。
【0218】
添付の図面では、同様の構成要素または機構は同じ参照ラベルを有することができる。さらに、同じタイプの様々な構成要素は、参照ラベルの後にダッシュと同様の構成要素の中で区別する第2のラベルとを付けることによって、区別することができる。明細書において第1の参照ラベルのみが使用される場合、説明は、第2の参照ラベルに関係なく、同じ第1の参照ラベルを有する同様の構成要素のうちの任意の1つに適用されてよい。
【0219】
本明細書における開示と関係して説明されている様々な例示的なブロックおよびモジュールは、汎用のプロセッサ、DSP、ASIC、FPGAもしくは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートなゲートもしくはトランジスタ論理、ディスクリートなハードウェア構成要素、または本明細書に説明されている機能を実行するように設計されているこれらの任意の組み合わせにより、実装可能または実行可能であり得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよいが、代替として、プロセッサは任意のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってよい。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組み合わせ(たとえば、DSPおよびマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のこうした構成)として実施されてもよい。
【0220】
本明細書で説明される機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実施されてよい。プロセッサによって実行されるソフトウェア内で実施される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つまたは複数の命令またはコードとして、記憶または伝送することができる。他の例および実施例は、本開示および添付の特許請求の範囲に含まれる。たとえば、ソフトウェアの性質に起因して、説明された機能は、プロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのうちの任意の組み合わせによって実行されるソフトウェアを使用して実施可能である。機能を実施する機構は、機能の一部が異なる物理的位置で実施されるように分散されることを含めて、様々な位置に物理的に位置してよい。また、特許請求の範囲を含む本明細書で使用される場合、項目のリスト(たとえば、「のうちの少なくとも1つ」または「1つまたは複数の」などの言い回しが前置きされる項目のリスト)で使用される「または」は、たとえば、A、B、またはCのうちの少なくとも1つのリストが、A、またはB、またはC、またはAB、またはAC、またはBC、またはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を意味するような、包括的リストを示す。また、本明細書で使用される「基づく」という語句は、条件の閉集合を言い表すものと解釈されるべきではない。たとえば、「条件Aに基づく」と説明される例示的なステップは、本開示の範囲を逸脱することなく、条件Aと条件Bの両方に基づくことができる。言い換えれば、本明細書で使用されるとき、「基づく」という言い回しは、「少なくとも部分的に基づく」という言い回しと同じように解釈されるべきである。
【0221】
コンピュータ可読媒体は、非一時的なコンピュータ記憶媒体と、コンピュータプログラムをある所から他の所へ移動させることを容易にする任意の媒体を含む通信媒体の、両方を含む。非一時的な記憶媒体は、汎用コンピュータまたは特定用途向けコンピュータによってアクセス可能な、任意の使用可能媒体であってよい。限定するものではないが、例として、非一時的なコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM)、コンパクトディスク(CD)ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ、または他の磁気ストレージデバイス、あるいは、命令またはデータ構造の形の望ましいプログラムコード手段を担持または記憶するために使用可能であり、汎用コンピュータまたは特定用途向けコンピュータ、あるいは汎用プロセッサまたは特定用途向けプロセッサによってアクセス可能である、任意の他の非一時的な媒体を含むことができる。また、任意の接続は、コンピュータ可読媒体と呼ばれるのが適切である。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または、赤外線、無線、およびマイクロ波などの無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから伝送される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または、赤外線、無線、およびマイクロ波などの無線技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(diskおよびdisc)は、CD、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク、およびブルーレイディスクを含み、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生するが、ディスク(disc)は、レーザによってデータを光学的に再生する。上記の組み合わせもコンピュータ可読媒体の範囲に含まれる。
【0222】
本明細書における説明は、当業者が本開示を作成または使用できるようにするために提供される。本開示に対する様々な修正形態は当業者にとって明らかであり、本明細書で定義される一般原理は、本開示の範囲を逸脱することなく他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明される例および設計に限定されるものではなく、本明細書で開示される原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲が認められるものである。


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