(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-08
(45)【発行日】2023-12-18
(54)【発明の名称】並列および直列で電池を形成しかつテストするシステム
(51)【国際特許分類】
G01R 31/388 20190101AFI20231211BHJP
G01R 31/3842 20190101ALI20231211BHJP
G01R 31/392 20190101ALI20231211BHJP
G01R 31/396 20190101ALI20231211BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20231211BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20231211BHJP
H01M 50/213 20210101ALI20231211BHJP
H01M 50/284 20210101ALI20231211BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20231211BHJP
【FI】
G01R31/388
G01R31/3842
G01R31/392
G01R31/396
H01M10/44 P
H01M10/48 P
H01M50/213
H01M50/284
H02J7/00 Q
(21)【出願番号】P 2022513940
(86)(22)【出願日】2020-11-30
(86)【国際出願番号】 US2020062548
(87)【国際公開番号】W WO2021113161
(87)【国際公開日】2021-06-10
【審査請求日】2022-02-28
(32)【優先日】2020-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522078060
【氏名又は名称】ジャン、チャオジョン
【氏名又は名称原語表記】ZHANG,Chaojiong
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、チャオジョン
【審査官】田口 孝明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05705929(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0248675(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0160214(US,A1)
【文献】国際公開第2017/033398(WO,A1)
【文献】特開2019-125482(JP,A)
【文献】特開2014-093924(JP,A)
【文献】特開2010-045963(JP,A)
【文献】特開2008-123868(JP,A)
【文献】国際公開第2020/049910(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/061461(WO,A1)
【文献】特開2012-244812(JP,A)
【文献】韓国公開特許第2019-0092089(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/266229(US,A1)
【文献】米国特許第5894212(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/277845(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC G01R 31/36-31/44、
H01M 10/42-10/40、
50/20-50/298、
H02J 7/00-7/12、
7/34-7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池を形成しかつテストする回路アセンブリであって、
複数の電池を同時にテストするチャネルを有する電池テストシステム(BTS)と、
各電池の並列テスト管理デバイス(PTMD)であって、各PTMDは各電池に直列接続して、PTMD-電池組合せを形成し、前記PTMDは、
電池に接続するメインリレーまたはスイッチ、
前記メインリレーと直列接続される電流トランスデューサまたはシャント、および
限流抵抗器と直列接続される補助リレー
を備え、前記補助リレーおよび前記限流抵抗器は前記メインリレーと並列する、PTMDと、
PTMD-電池組合せを並列接続して、並列PTMD-電池群を形成し、前記並列PTMD-電池群をBTSチャネルに接続する回路と、
を備え、
前記BTSチャネルは、プログラムされた電流、電圧、または電力を提供し、電流は各電池に平衡して分配され、
1つのBTSチャネルは、複数の電池を同時にテストすることができる、
回路アセンブリ。
【請求項2】
前記並列PTMD-電池群内の各電池にわたる電圧を所望の精度範囲内で概ね等しく維持する手段を更に備える、請求項1に記載の回路アセンブリ。
【請求項3】
前記電流トランスデューサまたはシャントは、電池を通る電流および充填/放電容量の精密な測定および計算のために、前記電池を通る等化電流および全ての他の電流を測定することが可能である、請求項1に記載の回路アセンブリ。
【請求項4】
前記メインリレーまたはスイッチは、短絡等の問題を有する電池を分離することが可能であり、前記メインリレーまたはスイッチは、電流較正プロセスのために前記電流トランスデューサを接続および切断することが可能である、請求項1に記載の回路アセンブリ。
【請求項5】
前記並列PTMD-電池群内の各電池にわたる電圧を所望の精度範囲内で概ね等しく維持する手段を更に備え、前記電流トランスデューサまたはシャントは、電池を通る電流および充填/放電容量の精密な測定および計算のために、前記電池を通る等化電流および全ての他の電流を測定することが可能であり、前記メインリレーまたはスイッチは、短絡等の問題を有する電池を分離することが可能であり、前記メインリレーまたはスイッチは、電流較正プロセスのために前記電流トランスデューサを接続および切断することが可能である、請求項1に記載の回路アセンブリ。
【請求項6】
電池端子に接続し、電池の形成およびテストに有用な並列テスト管理デバイス(PTMD)であって、
メインリレー、電流トランスデューサ、補助リレー、および限流抵抗器
を備え、
前記メインリレーおよび前記電流トランスデューサは直列接続され、前記メインリレーは第1の端子および第2の端子を有し、
前記メインリレーの前記第1の端子は、前記電池端子に接続するためのものであり、
前記メインリレーの前記第2の端子は、前記電流トランスデューサに接続され、
前記補助リレーおよび前記限流抵抗器は、互いと直列であり、前記メインリレーと並列であり、
前記補助リレーは第1の端子および第2の端子を有し、前記補助リレーの前記第1の端子は、前記メインリレーの前記第1の端子に接続され、
前記限流抵抗器は第1の端子および第2の端子を有し、前記補助リレーの前記第2の端子は、前記限流抵抗器の前記第1の端子に接続され、
前記限流抵抗器の前記第2の端子は、前記メインリレーの前記第2の端子に接続される、PTMD。
【請求項7】
前記限流抵抗器の前記第2の端子は、前記メインリレーの前記第2の端子と前記電流トランスデューサとの間のコネクタに接続される、請求項6に記載のPTMD。
【請求項8】
電池を形成するために並列接続された複数の生電池間の電圧を等化する方法であって、
請求項5~7の何れか一項に記載のPTMDを各電池に接続するステップと、
レギュレータを各PTMDの電流トランスデューサに接続するステップであって、前記レギュレータは、前記電池を充電および放電するための電流および電圧源を提供する、接続するステップと、
前記PTMDを使用して、電池を事前平衡ステータスにするステップであって、前記PTMDは、前記電池を事前平衡する開始段階中、電流を制限する、電池を事前平衡ステータスにするステップと、
を含む方法。
【請求項9】
電池を形成しテストするために並列接続された複数の電池間の電圧を等化する方法であって、
請求項5~7の何れか一項に記載のPTMDを各電池に接続して、PTMD-電池組合せを形成するステップと、
前記PTMD-電池組合せを並列接続して、並列PTMD-電池群を形成するステップと、
レギュレータを前記並列PTMD-電池群に接続するステップであって、前記レギュレータは、前記電池を充電および放電するための電流および電圧源を提供する、接続するステップと、
電圧等化器を前記並列PTMD-電池群に接続するステップと、
等化器電源を前記電圧等化器に接続するステップと、
電流を前記レギュレータおよび前記電圧等化器から前記複数の電池に同時に流すステップと、
を含む方法。
【請求項10】
前記並列PTMD-電池群のうち2つ以上を直列接続し、それにより、並列-直列電池群を形成することを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
電池テストシステムチャネルまたは充電/放電電流源を前記並列-直列電池群に接続して、同じ電圧および平衡電流分配下で同時に前記電池の全てを形成、テスト、および充電することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
並列および直列で接続された複数の電池を形成しテストする方法であって、
請求項5~7の何れか一項に記載のPTMDを各電池に接続して、PTMD-電池組合せを形成するステップと、
前記PTMD-電池組合せを並列接続して、並列PTMD-電池群を形成するステップと、
2つ以上の並列電池群を直列接続し、それにより、並列-直列電池群を形成するステップと、
電圧等化器を前記並列電池群の各々に接続するステップと、
等化器電源を前記電圧等化器に接続するステップと、
レギュレータを前記並列-直列電池群に接続するステップであって、前記レギュレータは、前記電池を充電および放電するための電流および電圧源を提供する、接続するステップと、
電流を前記レギュレータおよび前記電圧等化器から前記複数の電池に同時に流すことによって前記電池を形成かつ/またはテストするステップと、
を含む方法。
【請求項13】
並列および直列に接続された複数の電池を形成しテストするための並列直列テスト管理デバイス(PSTMD)であって、
電池を接続してPTMD-電池組合せを形成するための請求項5~7の何れか一項に記載のPTMDと、
前記PTMD-電池組合せを並列接続することによって形成される並列電池群と、
2つ以上の並列電池群を直列接続することによって形成される一連の並列電池群であって、それにより、並列-直列電池群を形成する、一連の並列電池群と、
各並列電池群に接続される電圧等化器と、
前記電圧等化器に接続される等化器電源と、
前記並列-直列電池群に接続されるレギュレータであって、前記PSTMDは、電流を前記レギュレータおよび前記電圧等化器から前記複数の電池に同時に流すことにより、電池を形成かつ/またはテストすることが可能である、レギュレータと、
を備えるPSTMD。
【請求項14】
並列および直列に接続された複数の電池を形成しテストするための並列直列テスト管理デバイス(PSTMD)であって、
各電池に接続されてPTMD-電池組合せを形成する、請求項5~7の何れか一項に記載のPTMDと、
前記PTMD-電池組合せを並列接続することによって形成される並列PTMD-電池群と、
前記並列PTMD-電池群に接続される電圧等化器と、
を備えるPSTMD。
【請求項15】
複数の電池を形成しテストする回路アセンブリであって、
複数の電池を同時にテストするチャネルを有する電池テストシステム(BTS)と、
各電池の並列テスト管理デバイス(PTMD)であって、各PTMDは各電池に直列接続して、PTMD-電池組合せを形成し、前記PTMDは、
電池に接続するメインリレーまたはスイッチであって、前記メインリレーまたはスイッチは、問題を有する電池を分離することが可能である、メインリレーまたはスイッチ、
前記メインリレーと直列接続される電流トランスデューサまたはシャントであって、前記電流トランスデューサまたはシャントは、電池を通る電流および充填/放電容量の精密な測定および計算のために、前記電池を通る等化電流および全ての他の電流を測定することが可能である、電流トランスデューサまたはシャント、および
限流抵抗器と直列接続される補助リレー
を備え、前記補助リレーおよび前記限流抵抗器は前記メインリレーと並列する、PTMDと、
PTMD-電池組合せを並列接続して、並列PTMD-電池群を形成し、前記並列PTMD-電池群をBTSチャネルに接続する回路と、
を備え、
前記BTSチャネルは、プログラムされた電流、電圧、または電力を提供し、電流は全ての電池に平衡して分配され、
BTSチャネルは前記並列PTMD-電池群に接続され、前記BTSチャネルは、前記電池を充電および放電するための電流および電圧源を提供する、回路アセンブリ。
【請求項16】
2つ以上の並列PTMD-電池群を直列接続し、それにより、並列-直列電池群を形成する回路と、各並列PTMD-電池群に接続される電圧等化器とを更に備える、請求項15に記載の回路アセンブリ。
【請求項17】
前記並列-直列電池群に接続されるレギュレータを更に備える、請求項16に記載の回路アセンブリ。
【請求項18】
並列および直列で接続された複数の電池を形成しテストする方法であって、
構成要素および請求項15~17の何れか一項に記載の回路を組み立てるステップと、
PTMDを各電池に接続して、PTMD-電池組合せを形成するステップと、
前記PTMD-電池組合せを並列接続して、並列PTMD-電池群を形成するステップと、
2つ以上の並列PTMD-電池群を直列接続して、並列-直列電池群を形成するステップと、
電圧等化器を各並列PTMD-電池群に接続するステップと、
等化器電源を前記電圧等化器に接続するステップと、
BTSチャネルを前記並列-直列電池群に接続するステップであって、前記BTSチャネルは、前記電池を充電および放電するための電流および電圧源を提供する、接続するステップと、
電流を前記BTSおよび前記電圧等化器から前記複数の電池に同時に流すことにより、前記電池を形成かつ/またはテストするステップと、
を含む方法。
【請求項19】
前記電池は電流制御プロセスを使用して形成、テストされ、等化器電圧は、累積等化器電流がゼロに近い値に達するターゲットに調節される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記電池は定電圧制御プロセスを使用して形成、テストされ、等化器電圧は所望の値に設定され、前記BTSチャネル内の電流は、累積等化器電流がゼロに近い値に達するターゲット値に調節される、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記電圧等化器は、全電圧範囲の0.1%よりも良好な制御精度を有する、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記電池の形成およびテスト中、前記電池が形成されテストされる全電圧範囲にわたり、前記電圧等化器を用いて前記BTSを調整することを更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記電圧等化器は、CCからCVへの遷移中、平滑性に影響せずに定電流(CC)機能、定電圧(CV)機能、およびCC-CV機能を実現することができる、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記電圧等化器に必要とされる電流は、電池または並列電池群のテストに必要とされる電流の概ね10分の1(1/10)未満である、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記電圧等化器をDC/DCコンバータによって前記等化器電源から電気的に絶縁することを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項26】
複数の電池を形成、テストする直列-並列テストモジュール(SPTM)であって、
前記複数の電池を受けて接続し、電気構成要素を受け、前記電気構成要素間および前記電気構成要素と前記電池との間に回路を提供する回路基板または代替手段と、
各電池の並列テスト管理デバイス(PTMD)であって、各PTMDは各電池に直列接続して、PTMD-電池組合せを形成し、前記PTMDは、
電池に接続するメインリレーまたはスイッチであって、前記メインリレーまたはスイッチは、問題を有する電池を分離することが可能である、メインリレーまたはスイッチ、
前記メインリレーと直列接続される電流トランスデューサまたはシャントであって、前記電流トランスデューサまたはシャントは、電池を通る電流および充填/放電容量の精密な測定および計算のために、前記電池を通る等化電流および全ての他の電流を測定することが可能である、電流トランスデューサまたはシャント、および
限流抵抗器と直列接続される補助リレー
を備え、前記補助リレーおよび前記限流抵抗器は前記メインリレーと並列する、PTMDと、
PTMD-電池組合せを並列接続して、並列PTMD-電池群を形成し、前記並列PTMD-電池群を電池テストシステム(BTS)またはレギュレータに接続する回路であって、前記BTSまたは前記レギュレータは、プログラムされた電流、電圧、または電力を提供し、電流は各電池に平衡して分配される、PTMD-電池組合せを並列接続する回路と、
前記並列PTMD-電池群に接続される電圧等化器と、
前記電圧等化器に接続される等化器電源と、
外部源から電流を受ける電源ポートと、
を備え、
前記BTSまたは前記レギュレータおよび前記等化器電源は、前記電源ポートに接続され、
BTSチャネルまたは前記レギュレータは各PTMDに接続され、前記BTSまたは前記レギュレータは、前記電池を充電および放電するための電流および電圧源を提供し、
前記電池は、電流を前記BTSまたは前記レギュレータおよび前記電圧等化器から前記複数の電池に同時に流すことによって形成、テストされる、SPTM。
【請求項27】
前記回路基板または前記代替手段に接続される通信ポートを更に備える、請求項26に記載のSPTM。
【請求項28】
前記電池に接続するコネクタを更に備える、請求項26に記載のSPTM。
【請求項29】
前記並列PTMD-電池群を直列接続する回路を更に備え、電圧等化器が各並列PTMD-電池群に接続される、請求項26に記載のSPTM。
【請求項30】
前記電池に接続するコネクタを更に備え、
回路基板は、前記複数の電池を受けて接続し、電気構成要素を受け、前記電気構成要素間および前記電気構成要素と前記電池との間に回路を提供し、
前記回路基板は矩形であり、長さおよび幅を有し、前記回路基板は、前記長さに沿って対向する第1の端部および第2の端部を有し、
前記電源ポートおよび温度の影響を受けやすい電気構成要素は、前記回路基板の前記第1の端部におよびその近傍に配置され、
前記電池に接続するコネクタは、前記回路基板の前記第2の端部におよびその近傍に配置され、
前記SPTMは、前記温度の影響を受けやすい電気構成要素と前記電池に接続するコネクタとの間に断熱器を更に備える、請求項29に記載のSPTM。
【請求項31】
電池を形成、テスト、充電する方法であって、
2つ以上の請求項26に記載のSPTMを直列接続することと、
前記SPTMを前記BTSに接続することと、
電流を前記電圧等化器から前記電池に通すのと同時に、電流を前記BTSから前記電池に通すことと、
を含む方法。
【請求項32】
複数の電池を形成しテストする統合直列-並列テストモジュール(ISPTM)であって、
前記複数の電池を受けて接続し、電気構成要素を受け、前記電気構成要素間および前記電気構成要素と前記電池との間に回路を提供する回路基板と、
前記電池に接続するコネクタであって、前記コネクタは前記回路基板に接続される、コネクタと、
複数の電池を同時にテストするチャネルを有する電池テストシステム(BTS)または電流および電圧充電および放電源を提供するレギュレータと、
各電池の並列テスト管理デバイス(PTMD)であって、各PTMDは各電池に直列接続して、PTMD-電池組合せを形成し、前記PTMDは、
電池に接続するメインリレーまたはスイッチであって、前記メインリレーまたはスイッチは、問題を有する電池を分離することが可能である、メインリレーまたはスイッチ、
前記メインリレーと直列接続される電流トランスデューサまたはシャントであって、前記電流トランスデューサまたはシャントは、電池を通る電流および充填/放電容量の精密な測定および計算のために、前記電池を通る等化電流および全ての他の電流を測定することが可能である、電流トランスデューサまたはシャント、および
限流抵抗器と直列接続される補助リレー
を備え、前記補助リレーおよび前記限流抵抗器は前記メインリレーと並列する、PTMDと、
PTMD-電池組合せを並列接続して、並列PTMD-電池群を形成する回路と、
前記並列PTMD-電池群に接続される電圧等化器と、
前記並列PTMD-電池群を直列接続し、それにより、並列-直列電池群を形成する回路であって、電圧等化器は各並列PTMD-電池群に接続される、並列PTMD-電池群を直列接続する回路と、
前記電圧等化器に接続される等化器電源と、
外部源から電流を受け取る電源ポートと、
を備え、
前記BTSおよび前記電圧等化器は、前記電源ポートに接続され、
BTSチャネルは前記並列-直列電池群に接続され、前記BTSは、前記電池を充電および放電のための電流および電圧源を提供し、
前記電池は、電流を前記BTSおよび前記電圧等化器から前記複数の電池に同時に流すことにより形成されテストされる、ISPTM。
【請求項33】
前記回路基板は矩形であり、長さおよび幅を有し、前記回路基板は、前記長さに沿って対向する第1の端部および第2の端部を有し、
前記電源ポートおよび温度の影響を受けやすい電気構成要素は、前記回路基板の前記第1の端部におよびその近傍に配置され、
前記電池に接続するコネクタは、前記回路基板の前記第2の端部におよびその近傍に配置され、
前記ISPTMは、前記温度の影響を受けやすい電気構成要素と前記電池に接続するコネクタとの間に断熱器を更に備える、請求項32に記載のISPTM。
【請求項34】
前記回路基板に動作可能に接続されて、電池を受けて収容する電池トレイを更に備える、請求項32に記載のISPTM。
【請求項35】
正面を有するボックスを備えた温度チャンバであって、前記正面は受けるための複数のスロットまたは開口部を有し、各スロットまたは開口部は、請求項26に記載のSPTMを収容することができる温度チャンバ。
【請求項36】
SPTMで埋められていない任意のスロットまたは開口部を覆って封止する1つまたは複数の空プレートを更に備える、請求項35に記載の温度チャンバ。
【請求項37】
正面を有するボックスを備えた温度チャンバであって、前記正面は受けるための複数のスロットまたは開口部を有し、各スロットまたは開口部は、請求項31に記載のISPTMを収容することができる温度チャンバ。
【請求項38】
スーパーキャパシタまたは電池パック等のエネルギー貯蔵デバイスと併用される直列-並列テストモジュール(SPTM)であって、
前記エネルギー貯蔵デバイスを受けて接続し、電気構成要素を受け、電気構成要素間および前記電気構成要素と前記エネルギー貯蔵デバイスとの間に回路を提供する回路基板と、
前記エネルギー貯蔵デバイスに直列接続され、それにより、PTMDデバイス組合せを形成する並列テスト管理デバイス(PTMD)であって、前記PTMDは、
前記エネルギー貯蔵デバイスに接続するメインリレーまたはスイッチ、
前記メインリレーと直列接続される電流トランスデューサまたはシャントであって、前記電流トランスデューサまたはシャントは、前記エネルギー貯蔵デバイスを通る等化電流および全ての他の電流を測定することが可能である、電流トランスデューサまたはシャント、および
限流抵抗器と直列接続される補助リレー
を備え、前記補助リレーおよび前記限流抵抗器は前記メインリレーと並列する、PTMDと、
2つ以上のPTMDデバイス組合せを並列接続して、並列デバイス群を形成する回路と、
前記並列デバイス群に接続される電圧等化器と、
外部入力を受け取り、制御電源、前記電圧等化器の等化器電源、および充電/放電電流源を提供する電源ポートであって、前記電源ポートは前記回路基板と統合される、電源ポートと、
を備え、
1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスは、電流を前記充電/放電電流源および前記電圧等化器から前記1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスに同時に流すことにより形成されテストされ、
2つ以上の並列デバイス群が直列接続される、SPTM。
【請求項39】
並列および直列に接続された複数の電池を形成しテストする方法であって、
請求項5~7の何れか一項に記載のPTMDを各電池に接続して、PTMD-電池組合せを形成するステップと、
前記PTMD-電池組合せを並列接続して、並列電池群を形成するステップと、
2つ以上の並列電池群を直列接続して、並列-直列電池群を形成するステップと、
電圧等化器を各並列電池群に接続するステップと、
等化器電源を前記電圧等化器に接続するステップと、
電池テストシステム(BTS)またはレギュレータを前記並列-直列電池群に接続するステップであって、前記BTSまたは前記レギュレータは、前記電池を充電および放電するための電流および電圧源を提供する、接続するステップと、
電流を前記レギュレータおよび前記電圧等化器から前記複数の電池に同時に流すことにより前記電池を形成かつ/またはテストするステップと、を含む方法。
【請求項40】
CCCV充電およびCCCV放電の両方を使用して電池の容量およびクーロン効率を測定することを更に含み、CCは定電流を表し、CVは定電圧を表す、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
電池を通る電流は、充電および放電の終わりで概ねゼロであり、リレーおよびシャント等の回路抵抗の両端での電圧降下は、充電および放電の両方の終わりで概ねゼロである、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記電圧は、CCCVの終わりで前記電池の全てで概ね同じであり、充電状態(SOC)はCCCVの終わりで概ね同じであり、前記SOCは電池の最大容量の割合として表される、請求項41に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、電池の形成およびテストに関し、より詳細には、並列構成および直列構成の両方で配置された電池を形成しかつテストすることに関する。
【背景技術】
【0002】
電池は、人々の毎日の生活でますます頻繁に使用されつつある。電池は一般に、使用前にテストして、基準に達しているか否かを判断する必要がある。電池のテストは、電流、電圧、内部抵抗、容量、過充電、および過放電の制御および測定を含む。電池生産手順の一部は、電池の最終的な形成およびソートを含む。本発明の発明者らの(特許文献1)は、「電池の形成、充電、放電、および等化のシステム(System for Battery Formation,Charging,Discharging and Equalization)」という名称であり、電池を形成しかつテストする概念を教示しており、これは全体的に、参照により本明細書に援用される。非常に大量の電池が製造されており、テストする必要があり、したがって、より高速かつより効率的なテストが必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
本発明の一実施形態は、電池を形成しかつテストする回路アセンブリであって、複数の電池を同時にテストするチャネルを有する電池テストシステム(BTS)と、各電池の並列テスト管理デバイス(PTMD)であって、各PTMDは各電池に直列接続して、PTMD-電池組合せを形成する、PTMDとを含む回路アセンブリを提供する。PTMDは、電池に接続するメインリレーまたはスイッチ、メインリレーと直列接続される電流トランスデューサまたはシャント、および限流抵抗器と直列接続される補助リレーを含み、補助リレーおよび限流抵抗器はメインリレーと並列する。回路が、PTMD-電池組合せを並列接続して、並列PTMD-電池群を形成し、並列PTMD-電池群をBTSチャネルに接続し、BTSチャネルは、プログラムされた電流、電圧、または電力を提供する。電流は各電池に平衡して分配される。
【0005】
本発明の一実施形態は、電池に接続し、電池を形成しかつテストする並列テスト管理デバイス(PTMD:parallel test managing device)を提供する。PTMDは、電池に接続するメインリレーまたはスイッチ、メインリレーと直列接続される電流トランスデューサを含み、補助リレーは限流抵抗器と直列接続され、補助リレーおよび限流抵抗器はメインリレーと並列する。PTMDは、電流の切り替え、電流および電圧の測定、事前等化中の電流制限、および電池保護を提供することが可能である。
【0006】
本発明の別の実施形態は、電池の形成およびテストのために、並列接続された複数の電池間の電圧を等化する方法を提供する。本方法は、本発明によるPTMDを各電池に接続して、PTMD-電池組合せを形成することと、PTMD-電池組合せを並列接続して、並列PTMD-電池群を形成することと、レギュレータを並列PTMD-電池群に接続することであって、レギュレータは、電池を充電および放電するための電流および電圧源を提供する、接続することと、電圧等化器を並列PTMD-電池群に接続することと、等化器電源を電圧等化器に接続することと、電流をレギュレータおよび等化器から複数の電池に同時に流すこととを含む。
【0007】
本発明の更なる実施形態は、並列および直列で接続された複数の電池を形成しかつテストする方法を提供し、本方法は、本発明によるPTMDを各電池に接続して、PTMD-電池組合せを形成することと、PTMD-電池組合せを並列接続して、並列電池群を形成することと、複数の並列電池群を直列接続して、並列-直列電池群を形成することと、電圧等化器を各並列電池群に接続することと、等化器電源を電圧等化器に接続することと、レギュレータを並列-直列電池群に接続することと、電流をレギュレータおよび等化器から複数の電池に同時に流すことによって電池を形成かつ/またはテストすることとを含む。電池容量およびクーロン効率は好ましくは、CCCV充電およびCCCV放電の両方を使用して測定される。電池を通る電流は好ましくは、充電および放電の終わりで約ゼロであり、銅トレース、リレー、および電流トランスデューサ等の回路抵抗の両端での電圧降下は好ましくは、充電および放電の両方の終わりで約ゼロである。本発明の別の実施形態は、単一の電池を形成しかつテストする直列テスト管理デバイス(STMD:Serial Test Management Device)である。電流トランスデューサが電池の一端子に接続される。STMDは、電池に直列接続する電流トランスデューサと、電流トランスデューサ-電池直列と並列する等化器とを備える。電圧等化器は電流トランスデューサと電池の他端部との間に接続され、それにより、電池と、電流トランスデューサと、電圧等化器とを含む回路を形成する。STMDはPTMDを有さないが、電池と直列するトランスデューサ/シャントを有し、シャントおよび電池の直列と接続された等化器を有する。
【0008】
並列および直列に接続された複数の電池を形成しかつテストする並列直列テスト管理デバイスまたはPSTMD(parallel serial test management device)も、本発明によって提供される。PSTMDは、電池に接続して、PTMD-電池組合せを形成する本発明によるPTMDと、PTMD-電池組合せを並列接続することによって形成される並列PTMD-電池群とを含む。2つ以上の並列電池群を直列接続することによって形成される一連の並列電池群は、並列-直列電池群を形成し、電圧等化器は各並列電池群に接続され、等化器電源は電圧等化器に接続され、レギュレータは並列-直列電池群に接続される。電池のテストおよび形成は、電流をレギュレータおよび等化器から複数の電池に同時に流すことによって実行される。
【0009】
複数の電池を形成しかつテストする直列-並列テストモジュール(SPTM:serial-parallel testing module)も、本発明により提供される。SPTMは、複数の電池を受けて接続し、電気構成要素を受け、電気構成要素間および前記電気構成要素と前記電池との間に回路を提供する回路基板と、各電池の並列テスト管理デバイス(PTMD)とを含み、各PTMDは各電池に直列接続して、PTMD-電池組合せを形成し、前記PTMDは、電池に接続するメインリレーまたはスイッチであって、前記メインリレーまたはスイッチは、問題を有する電池を分離することが可能である、メインリレーまたはスイッチ、前記メインリレーと直列接続される電流トランスデューサまたはシャントであって、メインリレーは電池と電流トランスデューサとの間に配置され、前記電流トランスデューサまたはシャントは、電池を通る電流および充填/放電容量の精密な測定および計算のために、前記電池を通る等化電流および全ての他の電流を測定することが可能である、電流トランスデューサまたはシャント、および限流抵抗器と直列接続される補助リレーとを備え、前記補助リレーおよび前記限流抵抗器は前記メインリレーと並列する。PTMD-電池組合せを並列接続して、並列PTMD-電池群を形成し、前記並列PTMD-電池群をBTSチャネルまたはレギュレータに接続する回路が含まれ、BTSチャネルまたはレギュレータは、プログラムされた電流、電圧、または電力を提供し、電流は各電池に平衡して分配される。電圧等化器が並列PTMD-電池群に接続され、等化器電源が電圧等化器に接続される。BTSまたは前記レギュレータおよび前記電圧等化器電源は、前記電源ポートに接続される。電池は、電流を前記BTSまたは前記レギュレータおよび前記等化器から前記複数の電池に同時に流すことによって形成、テストされる。
【0010】
別の実施形態では、本発明は、複数の電池を形成しかつテストする統合直列-並列テストモジュール(ISPTM:integrated serial-parallel testing module)を提供する。ISPTMは、複数の電池を受けて接続し、電気構成要素を受け、前記電気構成要素間および前記電気構成要素と前記電池との間に回路を提供する回路基板と、前記電池に接続するコネクタであって、前記コネクタは前記回路基板に接続される、コネクタと、複数の電池を同時にテストするチャネルを有する電池テストシステム(BTS)または電流および電圧充電および放電源を提供するレギュレータと、各電池の並列テスト管理デバイス(PTMD)であって、各PTMDは各電池に直列接続して、PTMD-電池組合せを形成する、PTMDと、PTMD-電池組合せを並列接続して、並列PTMD-電池群を形成する回路と、並列PTMD-電池群に接続される電圧等化器と、並列PTMD-電池群を直列接続し、それにより、並列-直列電池群を形成する回路であって、電圧等化器は各並列PTMD-電池群に接続される、並列PTMD-電池群を直列接続する回路と、前記電圧等化器に接続される等化器電源と、外部源から電流を受け取る電源ポートとを含み、BTSおよび前記電圧等化器は、前記電源ポートに接続され、BTSチャネルは前記並列-直列電池群に接続され、前記BTSは、前記電池を充電および放電のための電流および電圧源を提供し、前記電池は、電流を前記BTSおよび前記等化器から前記複数の電池に同時に流すことにより形成されテストされる。PTMDは、電池に接続するメインリレーまたはスイッチであって、前記メインリレーまたはスイッチは、問題を有する電池を分離することが可能である、メインリレーまたはスイッチ、前記メインリレーと直列接続される電流トランスデューサまたはシャントであって、前記電流トランスデューサまたはシャントは、電池を通る電流および充填/放電容量の精密な測定および計算のために、前記電池を通る等化電流および全ての他の電流を測定することが可能である、電流トランスデューサまたはシャント、および限流抵抗器と直列接続される補助リレーを含み、前記補助リレーおよび前記限流抵抗器は前記メインリレーと並列する。
【0011】
本発明は、別の実施形態において、一緒に直列接続された少なくとも2つまたは3つの個々のインダクタを含む少なくとも1つまたは2つの分布インダクタを保持するモジュラーボックスを含む、電池テストシステムのインダクタモジュールを提供する。分布インダクタはプリント回路基板に接続され、プリント回路基板は、電流を受け取る高電流ソケットを有する。分布インダクタは、好ましくは直列接続され、好ましくは、ファンが含まれて、ボックス全体に風を通す。典型的には、3つの分布インダクタがボックスで受けられ、各分布インダクタは好ましくは、一緒に直列接続された6つのインダクタを含み、分布インダクタに接続するための外部コネクタがボックスに提供される。
【0012】
インダクタモジュールは、配電網から電力を受け取るコンタクタと、前記コンタクタに接続される変圧器と、変圧器に接続されるインダクタモジュールと、インダクタモジュールに接続されるインバータモジュールとを含む電池テストシステムまたは電源システムにおいて使用される。上記機器は、好ましくは、モジュールを差し込むことができる高電流ソケットを基板の各面上に有する垂直プリント回路基板を有するキャビネットで受けられる。第2のインダクタモジュールが好ましくは、キャビネットで受けられ、DCDCモジュールが好ましくは、第2のインダクタモジュールに接続され、PCB上の高電流ソケットの1つに差し込まれる。第2のインダクタモジュールは好ましくは、人がDCDCモジュールを第2のインダクタモジュールおよび高電流ソケットに同時に差し込めるようにする位置でキャビネットに固定される。電池テストシステムは好ましくは、複数の電池を充電し、電池が放電している間、配電網に電流を渡すようなサイズおよび設計を有する。
【0013】
本発明は、高電流2極エッジコネクタソケットも提供し、このエッジコネクタソケットは、第1および第2の外部アイソレータと、基部と、前記基部から延びる複数のばねフィンガを有するように曲げられ切断された導電材料の第1および第2のシートであって、前記第1および第2のシートの前記基部は前記第1のアイソレータと前記第2のアイソレータとの間にある、第1および第2のシートと、前記第1および第2のシートの前記基部間にある内部アイソレータであって、前記第1および第2の外部アイソレータ、前記第1および第2のシート、および前記内部アイソレータの各々は穴、好ましくは2つの穴を有する、内部アイソレータと、上記構成要素の全ての穴を通って構成要素を一緒に留めるリベット、ネジ、またはボルトとを備える。第1のシート上のばねフィンガは第2のシート上のばねフィンガに接触して、ばねフィンガを電流が流れるようにするが、第1および第2のシートの基部は、電流が1組のばねフィンガから他の組のばねフィンガにのみ流れることができ、それにより、エッジコネクタソケットに2極機能を提供するように互いに分離される。プリント回路基板上のエッジコネクタは、2組のばねフィンガ間で押されることができ、それにより、正の直流をエッジコネクタの片側に1組のばねフィンガを通して流し、負の直流をエッジコネクタの逆側から出て他の組のばねフィンガに流せるようにする。
【0014】
本発明の別の実施形態は、電池の形成およびテスト中、複数の前記電池を保持するスマート電池トレイであり、本トレイは、対向する上面および下面、およびエッジを有するプリント回路基板(PCB)と、前記PCBの前記上面上の複数の電池ホルダと、形成およびテスト中、前記複数の電池のパラメータを測定する、前記PCB上または前記PCB内のトレースを通して前記複数の電池ホルダと動作可能に係合する電子デバイスまたは構成要素と、前記PCBの前記エッジ上のエッジコネクタであって、前記エッジコネクタは、前記PCB上または前記PCB内のトレースを通して前記複数の電池ホルダおよび前記電子デバイスまたは構成要素と動作可能に係合する、エッジコネクタとを備える。好ましくは、各電池ホルダは、負端子としても機能する、電池と係合し保持する2つ以上の直立ばねフィンガと、電池の一端部と接触する正端子とを有する。エッジコネクタは好ましくは第1および第2の対向する面を有し、各正端子は第1の面に接続され、各負端子は第2の面に接続される。電池は好ましくは、電池の下端部が正端子に接触し、ばねフィンガは、負端子である電池の円筒形ケースに接触した状態で、直立位置で電池ホルダにおいて受けられる。
【0015】
本発明は、別の実施形態では、電池形成ラックを提供し、本ラックは、前面、後面、左面、および右面と、複数の対のガイドレールとを有するキャビネットであって、各対のガイドレールの一方は前記キャビネットの前記左面で受けられ、他方は前記キャビネットの前記右面で受けられる、キャビネットと、垂直向きで前記キャビネットにおいて受けられ、前記キャビネットを前部および後部に分ける両面プリント回路基板(PCB)と、前記キャビネットの前記前部の一対のガイドレールで受けられる電池トレイ上のエッジコネクタを受けるように設計、サイズ決定、かつ配置される、前記PCB上の複数の2極高電流エッジコネクタソケットと、各対のガイドレールの、前記キャビネットの前記後部における制御、測定、および等化器(CME)モジュールであって、前記PCBは、前記電池トレイを各CMEモジュールに接続することもできるような開口部またはコネクタを有する、CMEモジュールとを備える。電池形成ラックは好ましくは、各対のガイドレールにおいて上述等のスマート電池トレイを受け、電池トレイ上のエッジコネクタはエッジコネクタソケットに差し込まれる。キャビネットは、エッジコネクタソケットと共にPCBをなくし、CMEモジュールの測定モジュールを置換することにより、電池エージングラックとして使用することもでき、測定モジュールは、所望の時間量にわたって電池が経年劣化するにつれて、電池の種々のパラメータをモニタするのに使用することができる。電池トレイは、電池を形成しかつテストした後、形成ラックから電池エージングラックに移動させて、各電池の電圧を定期的に測定し、充電の異常な低下についてチェック等することができる。
【0016】
本発明は、別の実施形態において、電池形成およびテストシステムを提供し、本システムは、複数のチャネルを有する電源であって、各チャネルは、20ボルト超、25アンペア超、かつ500ワット超の出力、好ましくは100ボルト超、1000アンペア超、かつ100,000ワット超の出力を提供するような設計およびサイズである、電源と、複数のチャネルの各々の電池形成ラックであって、各電池形成ラックは各チャネルに動作可能に接続される、電池形成ラックとを備える。電池形成ラックは、前面、後面、左面、および右面と、複数の対のガイドレールとを有するキャビネットであって、各対のガイドレールの一方は前記キャビネットの前記左面で受けられ、他方は前記キャビネットの前記右面で受けられる、キャビネットと、垂直向きで前記キャビネットにおいて受けられ、前記キャビネットを前部および後部に分ける両面プリント回路基板(PCB)と、前記キャビネットの前記前部の一対のガイドレールで受けられる電池トレイ上のエッジコネクタを受けるように設計、サイズ決定、かつ配置される、前記PCB上の複数の2極高電流エッジコネクタソケットと、各対のガイドレールの、前記キャビネットの前記後部における制御、測定、および等化器(CME)モジュールであって、前記PCBは、前記電池トレイを各CMEモジュールに接続することもできるような開口部またはコネクタを有する、CMEモジュールとを備える。
【0017】
電池形成およびテストシステムは、複数の電池を形成しかつテストするために、本明細書に開示される直列-並列技術を使用する。複数の電池は好ましくは、上述等のスマート電池トレイ上にあり、スマート電池トレイはガイドレール対の一方で受けられ、エッジコネクタソケットに差し込まれる。好ましくは、複数の電池、好ましくは100個を超える電池、より好ましくは500個を超える電池、典型的には1,000個を超える電池を形成しかつテストするために、前記電源チャネルと前記電池形成ラックとの間で4本のみのワイヤが必要とされる。電源または電池テストシステムは好ましくは、一緒に、または上述等の垂直両面プリント回路基板上のソケットを通して接続されるコンタクタ、変圧器、インダクタモジュール、インバータモジュール、およびDCDCモジュールを含む。
【0018】
電池形成およびテストシステムは好ましくは、電池が形成されテストされるにつれて、電池の制御、測定、および完全モニタリングを提供する直列-並列テストモジュール(SPTM)を含み、SPTMは、プリント回路基板と、エッジコネクタソケットの1つに差し込まれる基板上のエッジコネクタと、制御および測定機能を提供する基板上の電子デバイスおよび構成要素と、基板に接続される複数の電池コネクタとを備え、SPTMは、電池を形成しかつテストするために直列および並列に一緒に接続される複数の電池を収容するように設計され、電源システムは好ましくは、正の極性を有する直流を基板上のエッジコネクタの一方の側に提供し、他方の側から負の極性を有する直流を受け取る。
【0019】
すぐ上の直列-並列テストモジュール(SPTM)は好ましくは、各電池の並列テスト管理デバイス(PTMD)を含み、PTMDは、電池に接続するメインリレーまたはスイッチと、メインリレーと直列接続される電流トランスデューサまたはシャントと、限流抵抗器と直列接続される補助リレーとを備え、補助リレーおよび限流抵抗器はメインリレーと並列し、PTMDは、事前等化および電池保護中、電流の切り替え、電流および電圧の測定、電流制限を提供することが可能である。
【0020】
本発明は、一実施形態では、プリント回路基板と、電池ホルダと、制御および測定と、エッジコネクタと、本明細書に開示されるSPTMおよびPTMDとを含むスマート電池トレイに電池を装填し;スマート電池トレイを本明細書に開示される電池形成ラックに装填し;本明細書において
図22を参照して記される等の電池テストシステムを提供し;電池テストシステムを電池形成ラックに接続し;電池を充電および放電して、電池を形成してテストし;次いでスマート電池トレイを電池エージングラックに移動させて、ある時間期間にわたり定期的に電圧を測定することにより、本明細書に教示されるように並列および直列に配置された500個を超える電池、好ましくは1,000個を超える電池を同時に形成しかつテストする方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】従来技術で使用される、1個の電池をテストする1つのチャネルの電池テストシステム(BTS)を示すブロック図である。
【
図2】従来技術で使用される、単純な形成のために並列接続された電池を示すブロック図である。
【
図3】従来技術で使用される、単純な形成のために直列接続された電池を示すブロック図である。
【
図4】従来技術で使用される、単純な受動電圧等化器を使用する直列接続された電池を示すブロック図である。
【
図5】従来技術で使用される、より複雑な能動電圧等化器を使用する直列接続されて電池パックを形成する電池を示すブロック図である。
【
図6】本発明で使用される並列テスト管理デバイスすなわちPTMDのブロック図である。
【
図7】本発明で使用される直列テスト管理デバイスすなわちSTMDのブロック図である。
【
図8】本発明で使用される並列-直列テスト管理デバイスすなわちPSTMDのブロック図である。
【
図9】本発明による条件付き並列テストモジュールすなわちPTFMのブロック図である。
【
図10】本発明による統合BTSチャネルすなわちIPTFMを有する条件付き並列テストモジュールのブロック図である。
【
図11】本発明による条件付き並列-直列テストモジュールすなわちPSTFMのブロック図である。
【
図12】本発明による条件付き統合並列-直列テストモジュールすなわちIPSTFMのブロック図である。
【
図13】本発明による電池をテストする直列接続された複数のPSTFMのブロック図である。
【
図14】並列-直列電池パックのブロック図である。
【
図15】本発明による条件付き直列テストモジュールすなわちSTFMのブロック図である。
【
図16】本発明による統合直列テストモジュールすなわちISTFMのブロック図である。
【
図17】本発明による直列-並列テストモジュールすなわちSPTMの簡易斜視図である。
【
図18】本発明による、SPTMおよび/またはISPTMが受けられる温度チャンバの断面側面図を左側に示し、右側に正面図を示す。
【
図19】本発明による電池を形成しかつテストする電源システムの側面図である。
【
図20】本発明による分布インダクタの側面図である。
【
図21】
図20の分布インダクタのうち3つを含むインダクタモジュールの斜視図である。
【
図22】本発明による電源システムまたは電池テストシステムの側面図である。
【
図23】本発明による
図22の電源システムを冷却する空気流の概略図である。
【
図24】本発明による2極エッジコネクタソケットの斜視図である。
【
図25】
図24のエッジコネクタソケットの第1のコンタクトの斜視図である。
【
図26】
図24のエッジコネクタソケットの分解組立図である。
【
図27】プリント回路基板および
図24のエッジコネクタソケットのうち5つを含む電気アセンブリの斜視図である。
【
図28】本発明による、両面プリント回路基板および
図24のエッジコネクタソケットのうち4つを含む電気アセンブリの断面側面図である。
【
図29】本発明による電池を形成しかつテストする直列-並列テストモジュールの側面図である。
【
図30】
図29の直列-並列テストモジュールの平面図である。
【
図31】複数の電池を保持するノに使用される電池トレイの部分斜視図である。
【
図32】100個の電池を保持する
図31の電池トレイの斜視図である。
【
図33】電池形成およびテストシステムの正面図である。
【
図33A】対向するポゴプローブを示す
図33のシステムの一部の拡大図である。
【
図33B】対向するポゴプローブ間で受けられた電池を示す
図33のシステムの一部の拡大図である。
【
図33C】複数の電池と係合した対向するポゴプローブを示す
図33のシステムの一部の拡大図である。
【
図34】本発明による電池トレイの部分斜視図である。
【
図35】本発明による電池形成ラックの側面図である。
【
図36】本発明の直列および並列形成およびテスト技術による電池を形成しかつテストするプロセスのブロック流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本明細書で使用される用語
Cレートとは、最大容量に対して電池が充電または放電されるレートの尺度である。1Cレートは、放電電流が完全に充電された電池を1時間で完全に放電することを意味し、2Cレートは、放電電流が完全に充電された電池を1/2時間で完全に放電することを意味する。例えば、電池の容量が2Ah(アンペア時)である場合、1Cレート電流は2アンペアであり、0.05Cレートは0.1アンペアに等しい。
【0023】
CCCVとは、定電流制御で開始され、電池電圧が設定電圧に達すると、低電圧制御に移り、電圧を設定電圧に保つ手順を表す。CCは定電流を表し、CVは低電圧を表す。
電池:本明細書での電池の意味は、単一セルおよび電池パックを含む。電池パックは外部に2つのみの電流端子を有し得るが、並列および直列配置の複数のセルおよび電池管理システム等の複雑な構造を内部に有し得る。
【0024】
電池管理システムすなわちBMSとは、セルの等化、電池健康ステータスのチェック、充電状態のチェック、安全保護、および通信等の電池パックを管理するデバイスである。複雑性レベルに従って、大半の電池パックは何らかの種類のBMSを有する。
【0025】
電池テストシステムすなわちBTSとは、異なる形態の充電/放電電流/電圧を1つまたは複数の電池に印加して、1つまたは複数の電池の形成を含む1つまたは複数の電池音を研究または特徴付ける電気機器のカテゴリを指す。商用BTSは通常、1つまたは複数のチャネルで構成される。各BTSチャネルは、上記機能を独立して完全に実行することができる。BTSチャネルは、電流、電圧、および電力を含め、出力能力によって指定される。
図1は、1個の電池をテストする1つのチャネルのBTSのブロック図である。
【0026】
電池形成とは、初期充電/放電動作を生電池セルに対して実行するプロセスである。典型的には、セルの容量および内部抵抗が測定される。セルソートプロセスは典型的には、セルの容量および内部抵抗に従ってセルをソートするのに使用される。
【0027】
充電状態すなわちSOCとは、最大容量に対する電気電池の充電レベルである。SOCは最大容量の割合として表される。
並列テスト管理デバイスすなわちPTMDとは、電池または並列に配置された電池の群に接続するデバイスを指し、群内の電池はPTMDを通して互いと並列に接続する。PTMDの機能は、電流測定、電圧事前等化、電流切り替え、および他の機能を含む。
図6は、並列テスト管理デバイスすなわちPTMDのブロック図である。
【0028】
直列テスト管理デバイスすなわちSTMDは、直列接続の単一の各電池の電圧を等化し、電流を測定する。STMDは電流スイッチを有さない。
図7は、直列テスト管理デバイスすなわちSTMDのブロック図である。
【0029】
並列直列テスト管理デバイスすなわちPSTMDは、並列および直列配置の電池の管理に使用されるPTMDとSTMDとの組合せである。
図8は、並列直列テスト管理デバイスすなわちPSTMDのブロック図である。
【0030】
電圧等化器は、電池パック内の全ての電池の両端の電圧を等化するのに電池パックで使用される。電圧等化器は、エネルギーを電池パックまたは隣接する電池から得る。シウ(Shiu)らによる米国特許出願公開第2011/0062917A1号明細書は、電池パック用の電池電圧等化器回路を開示しており、参照により援用される。オルソン(Olsson)らに付与された米国特許第6,437,539号明細書は、各電池セルの端子の両端に接続された電流散逸(current dissipative)ループを使用して複数の直列接続電池セルの電荷を平衡する方法およびデバイスを開示している。後述するように、本発明による電圧等化器は、電池の形成およびテストに使用され、エネルギーを専用等化電源からとり、電池パックの電圧等化器よりもはるかに高レベルの精度で等化を提供する。
【0031】
並列テスト/形成モジュールすなわちPTFMは、BTSチャネルを有さず、電池コネクタおよび電池保持セクションを有する。
直列テスト/形成モジュールすなわちSTFMは、BTSチャネルを有さず、電池コネクタおよび電池保持セクションを有する。
【0032】
並列-直列テスト/形成モジュールすなわちPSTFMは、BTSチャネルを有さず、電池コネクタおよび電池保持セクションを有する。
統合並列テスト/形成モジュールすなわちIPTFMは、BTSチャネル、電池コネクタ、および電池保持セクションを有する。
【0033】
統合直列テスト/形成モジュールすなわちISTFMは、BTSチャネル、電池コネクタ、および電池保持セクションを有する。
統合並列-直列テスト/形成モジュールすなわちIPSTFMは、BTSチャネル、電池コネクタ、および電池保持セクションを有する。
【0034】
直列-並列技術モジュールすなわちSPTMは、PTFM、STFM、およびPSTFMの上記の非統合モジュールの全てを表す。
統合直列-並列技術モジュールすなわちISPTMは、IPTFM、ISTFM、およびIPSTFMの上記の統合モジュールの全てを表す。
【0035】
従来技術の簡単な説明
単純な並列または直列モードが、原始的な電池形成の開始段階で使用されてきた。しかしながら、この従来技術による実施は、各電池の電流の流れ/容量の精密測定および過電流保護等の包括的な機能を提供しない。ソート機能はなく、並列群内の各電池の遮断機能および事前等化機能もない。この単純な並列または直列接続は、電池が互いと非常に一貫しており、かつ短絡のリスクがないという条件下でしか適用することができない。
【0036】
図1は、従来技術で使用される、1個の電池12~12nをテストする1つのチャネルの電池テストシステム(BTS)10を示すブロック図である。電流/電圧充電/放電レギュレータチャネル14~チャネル14nが、プリント回路基板(PCB)16およびPCB16と各電池12~12nとの間のワイヤを通して各電池12~12nにそれぞれ接続される。マイクロコントローラおよび制御/測定システム18が、PCB16を通してレギュレータチャネル14~14nに接続される。AC/DC電源20が、電池12~12nを形成しかつテストするための電流および電圧を提供する。記号I+およびI-は電流出力端子を表し、記号V+およびV-は電圧測定端子または電圧信号を表す。本発明によるテスト機器は、1個の電池への1つのBTSチャネル構成と同様の機能を有するが、複数の電池の形成およびテストに使用することができる。電池形成で使用される場合、本発明のテスト機器は、容量および内部抵抗等の電池のソートに必要な機能を提供することができる。
【0037】
図2は、従来技術で使用される、単純な形成のために並列接続された電池22aおよび22b~22nを示すブロック図である。電流/電圧充電/放電レギュレータチャネル24が、並列構成の電池22の両端子に接続される。レギュレータ24は電流源を電池22に提供し、電流源は、電池22の充電ならびに電池の充放電のモニタリング、測定、および制御に使用することができる。各電池記号は1個の電池を表す。
【0038】
図3は、従来技術で使用される、単純な形成のために直列接続された電池26aおよび26b~26nを示すブロック図である。各電池記号は、単一の電池または直列接続された複数の電池を表す。レギュレータ28が、直列の最初の電池26aの端子および直列の最後の電池26nの逆端子に接続される。レギュレータ28は、電流源を電池に提供し、電流源は、電池26の充電ならびに電池の充放電のモニタリング、測定、および制御に使用することができる。
【0039】
図4は、従来技術による電池パックで使用される、単純な受動電圧等化器を使用する直列接続された電池30a、30b~30nを示すブロック図である。抵抗器32a、32b~32nおよびスイッチ34a、34b~43nが各電池30a、30b~30nにそれぞれ並列接続され、電圧等化のために各電池の放電を制御するのに使用される。等化は常に実行されるわけではなく、効率は低い。電池30a、30b~30nは単一の電池として動作する。電池管理システム36が電池のモニタリングを提供する。
図4のシステムは、エネルギー消費デバイスに電流を提供するのに使用される電池パックで使用されてきたが、恐らくは電池の形成およびテストには使用されてこなかった。
【0040】
図5は、従来技術で使用される、より複雑な能動電圧等化器を使用する直列接続されて電池パックを形成する電池を示すブロック図である。このシステムは、電池パックからまたは隣接電池からのエネルギーを使用して、全ての電池の両端の電圧を等化するために各電池の充放電を制御する。電圧等化器38a、38b~38nの1つは各電池に並列接続される。別個の独立した電流源を有するのではなく、電圧等化器38は電流を隣接する電池からまたは電池パックから消費する。等化は常に実行されるわけではなく、電圧は電池間で激しく揺れ動き得る。電池記号は、並列接続された電池群を表し得る。電池管理システム39が電池モニタリングに提供される。
図5のシステムは、エネルギー消費デバイスに電流を提供するのに使用される電池パックで使用されてきたが、恐らくは電池の形成およびテストには使用されていない。
【0041】
本発明者の「電池形成、充電、放電、および等化のシステム(System for Battery Formation,Charging,Discharging and Equalization)」と題する米国特許第6,291,972号明細書は、参照により援用され、以下を部分的に概要に記載している。‘972号特許は、リチウムイオンおよびリチウムポリマーセル等の二次電池を形成するシステムを開示している。このシステムは、直列接続された幾つかの電池セルの各々の等化を提供する。独立した各回路が1~5アンペアのバルク形成電荷に小さな等化電流(μA~mA)を補足して、端子電圧、ひいては全てのセルの状況を正規化する。各セル位置に小さな電源で十分であるため、複雑な外部回路は必要ない。ストリング内の最初のセルまたはストリング全体のみに印加される単一電圧プロファイルが生成されることにより、制御回路は更に簡易化される。「電圧プロファイル」という用語は、時間の経過に伴って見た電圧を指す。この制御方法は「分極制御」と呼ばれ、各セルに別個のレギュレータの必要性をなくし、任意のサイズの任意の化学的性質のセルに対して普遍である。プロファイルは単に、直列中のあらゆるセルに対して繰り返され、あらゆる位置が電圧等化されることを保証する。各セルに接続された等化器はバイポーラポテンショスタットであり、放電プロセス中および受電プロセス中、使用することができる。
【0042】
‘972号特許は、各セルの電流統制の必要性をなくす、直列接続されたセルの並列集団も開示している。各並列群セルは、特に弱い、劣った、または不良なセルからの過度の電流消費からシステム全体を保護する限流デバイスを装備する。この構成は、このように構成されたセルの自己等化メカニズムを提供する。並列中のセルは同じ電圧プロファイルによって支配され、各セルは、セルの健康状態に従って電圧統制電源から電流を引き込む。幾つかの場合、セルはわずかな電流をバイポーラ電源に放電し得る。しかしながら、電源はバイポーラポテンショスタットであるため、各セルに電気接続の1つのみの集まりだけでよい。セルは、個々にまたはストリングで充電し得る。同じ等化器回路および分極制御方法論を形成システムで使用される充電に使用することもできる。
【0043】
例示的な実施形態の詳細な説明
本発明は、複数の電池を並列および/または直列に接続して、電池のテストおよび形成を実行するシステムおよび方法を提供し、本システムおよび方法では、複数の電池が個々の電池と同じことを実行する場合、電池は実際に直列または直列と並列との組合せで接続された複数の電池であり得る。電子化学プロセスとして、原理上、電池の自然な特性により適するのは電流自己平衡(調節)を用いる電圧制御プロセスである。電池は従来、正確な電流制御の原理を使用して形成されテストされてきた。電池の電子化学性に起因して、電池の電圧は、電池の健康、機能、およびステータスを示す重要なパラメータである。本発明は、電流自己平衡または調節を用いる電圧制御プロセスを使用し、これは電流制御よりも電池の自然な特性に適する。本発明は、以下のような電池形成およびテスト方式を提供する:複数の電池を並列および/または直列モードで接続し;全ての電池の電圧を等化し;電池を自然に分配かつ/または電池を通る電流を微調整する。本発明による電池を形成しかつテストするシステムは、完全で精密な電圧制御を適用し、形成されテストされている全ての電池間の電圧を等化する。これは電流および/または電圧の両方の精密な制御と同じであるか、または良好であると考えられる。本発明は、1つのみのBTSチャネルを使用して数十、数百、またはそれを超える数の電池を同時に、高効率、高品質、かつ低コストで精密にテストできるようにする。
【0044】
各々が異なるSOC/電圧を有する複数の電池が並列接続される場合、電池間の電流フローがゼロに達し、その結果、全ての電池が同じSOCを有するまで、電圧の高い電池が他の電池を充電することになる。電池を並列接続すると、電池は同じ電圧を有するように強いられる。並列接続され、同じ仕様を有する電池に電流を印加する場合、電池が同じ健康ステータスかつ同じ実際容量を有するとき、各電池を通る電流フローは均等に分配され、または電流は実際の容量および健康ステータスに従って自動的に分配される。本発明による電池形成およびテスト方式は、電池がテストの並列構成である間、電池間での電流分配を強制せず、電池を通る電流フローを予め定義された値に制御しない。電池が同じ仕様および健康ステータスを有する場合、各電池を通る電流は大まかに同じであり、容量および健康ステータスの差によって決まるわずかな差がある。各電池を通る電流は、電池の実際の容量に比例する。並列群内の全ての電池は、並列接続の性質により同じ電圧を有するように強いられ、電池は実際に、電流制御下の代わりに電圧制御下にあると言える。
【0045】
本発明は、直列の電池のテストにも適用される。電池が直列接続される場合、CCモードにおいて、BTSチャネルはCC(またはN個の電池が並列接続される場合、CC*N)によって定義される電流を印加する。CVモードでは、BTSチャネルはまた、等化器が、定義された電圧値に達するよう各電池(または電池の各並列群)を微調整できるように電流を印加する。各電池セルを通る電流は、BTSチャネルからの電流に等化器からの電流を加えた和である。本発明による直列テストでは、全ての電池は同じ電圧を有するように制御されるが、各電池を通る電流は十中八九、わずかに異なる。電池は、本発明によるテストを用いて直列接続されている間、厳密に同じ電流を有する可能性は低い。
【0046】
本発明の一実施形態は、条件付き並列接続、直列接続、または並列-直列接続を複数の電池に適用し、1つのBTSチャネルを使用して電池を同時に高精度でテストすることである。精密な電圧制御は各電池に直接または間接的に適用することができ、全ての電池は概ね同じ電圧を有することになる。電流フローは自動的に分配かつ/または微調整される。全ての電池のテスト時間は同期され、同じテスト時間を有する。大きな電池群のテストスケジュールは、単一の電池のテストと略同じであることができる。電流値または電圧値は、単一電池の場合と同じに定義することができる。BTSチャネル電流出力は、単一の電池を通る電流に、並列配置の電池群の数を乗じたものとして計算される。各電池を通る電流は精密に制御されず、精密に測定される。各電池の両端の電圧は精密に制御され、精密に測定される。本発明のこの実施形態では、各電池は電流トランスデューサに直列接続されて、電池を通る電流フローを測定し、これは電池容量の特定に使用することができる。電流トランスデューサの両端の電圧降下および回路抵抗は、電流が電池を通って流れている間、電池電圧のわずかな差を生じさせ得る。
【0047】
本発明の別の実施形態は、充放電の終わりに、電流がゼロ近くに達し、リレーおよびシャント等の回路抵抗の両端の電圧降下がゼロ近くに達し、したがって、全ての電池の電圧およびSOCが高度に一貫するように、CCCV充電およびCCCV放電の両方を使用して電池容量およびクーロン効率を測定することを含む方法である。この方法は、特に並列-直列電池テストにおいてCCCV充電およびCC放電の従来の方法よりもよい。
【0048】
電池パックまたは単純な電池形成システムでは、一般に、並列モードで電池間にいくらかの電流フローがある。より健康な電池は、同じ電圧を保つためにより高い漏れ電流を有するより弱い電池を充電することになる。本発明による電池形成システムでは、テストまたは事前等化が開始される前、全ての電池は実質的に絶縁することができ、いかなる電流も電池間を流れない。テスト開始前、全ての電池を事前等化することが可能である。この事前等化手順は、任意の不良電池をテスト前に交換することができるように、幾つかの電池が不良であるか否かを判断するのに使用することもできる。複数の電池を並列接続して群を形成することができ、複数の群は直列接続することができる。これにより、BTSチャネルはより多くの電池をテストすることができ、それにより、生産コストを下げながら、より高い効率、より容易、かつより効率的な生産を提供することができる。多くの電池は、より高い効率、より高い単純性、および利便性をより低コストで提供しながら、従来技術によるテストと同程度に良好な機能性および品質で、1つのみのBTSチャネルを用いてテストすることができる。
【0049】
本発明は、電池のテストに関し、電池の充電および形成に向けられる。本発明のシステムは、スーパーキャパシタ等の他のエネルギー貯蔵デバイスのテストに適用することもできる。直列-並列テストモジュールまたはSPTMまたは統合直列-並列テストモジュールまたはISPTMは、この技術を用いて設計されたテストモジュールである。SPTMおよびISPTMは高度に統合され、精密で非常に単純であり、かつ使用に便利である。SPTMおよびISPTMモジュールならびに温度チャンバは、温度の影響を受けやすい電子構成要素を温度チャンバ外部に配置しながら、電池セクションが温度チャンバ内部に配置されるようモジュールが温度チャンバ内に配置されるように作ることができる。SPTMおよびISPTMモジュールならびに温度チャンバについては
図17および
図18を参照してより詳細に後述する。
【0050】
本発明による等化器は、従来技術で使用された、エネルギーを充電/放電電力端子からまたはテスト中の電池から得る代わりに、等化専用の双方向電源を使用する。電圧は好ましくは、全電圧範囲の0.1%よりも良好な精度で制御される。等化器は好ましくは、メイン充電/放電チャネルと常に連携する。等化器は、CCからCVへの遷移中、平滑さに影響せずにCC、CV、およびCCCV機能を提供し実現することができる。等化器の電流要件は、電池または並列電池群のテストに必要とされる電流の大まかに1/10未満である。等化器は好ましくは、好ましくは絶縁され双方向であるDC/DCコンバータによって等化器の電源から電気的に絶縁される。等化器は好ましくは、広範囲にわたりプログラム可能で精密な電圧制御を提供する。本発明による等化器は、好ましくは、密な電圧制御を提供し、好ましくは、直列構成で多くの電池をテストするのに使用することができる。等化器は好ましくは双方向である。等化器は、低コストで作ることができる単純でコンパクトな構造を有する。等化器は、好ましくは高いエネルギー効率を有するスイッチングモードを使用することができる。等化器は、電池の充電/放電と同時に動作する。
【0051】
本発明は好ましくは、双方向電流統制機能を提供し、スイッチングモード技術を使用して、蓄積等化器電流がゼロに近い値に達するように電圧/電流を調節する。等化プロセスのこの技術により、電池間のエネルギー補償が可能になり、エネルギー効率が上がる。
【0052】
BTSチャネルは、メインの充放電電流を提供する。電圧等化器は、全ての電池が同じ電圧下であるような微調整電流を提供する。電流制御プロセスでは、等化器電圧は、蓄積等化器電流がゼロに近い値に達するようなターゲットに調節される。定電圧制御プロセスでは、等化器の電圧は所望の値に設定され、BTSチャネルの電流は、地積等化器電流がゼロに近い値に達するようなターゲットに調節される。
【0053】
図6は、並列テスト管理デバイスすなわちPTMD40のブロック図である。メインリレーまたはスイッチ40aが電池40bに接続され、電流トランスデューサまたはシャント40cがメインリレー40aと直列接続される。補助リレーまたはスイッチ40dおよび限流抵抗器40cが直列接続され、メインリレー40aと並列に配置される。補助リレー40dの一端部は、電池40bとメインリレー40aとの間のコネクタ40fに接続する。補助リレー40dの他端部は限流抵抗器40eに接続する。限流抵抗器40eの一端部は補助リレー40dに接続し、他端部はメインリレー40aの他端部に接続する。本発明の一実施形態による電池群を形成しかつテストするために、並列群内のありとあらゆる電池はまずPTMDに接続し、次いで並列群のバスに接続し、これについては
図8~
図10を参照して更に以下説明する。好ましくは、複数の電池はPTMDを通して並列接続し、電流/電圧/容量の制御および測定ならびに電池/回路保護を含め、全ての電池の平衡された充電/放電テストのために、次いでBTSチャネルまたは充電/放電電流/電圧源に接続する。PTMD40はまた、オリジナルの充電/放電の事項および後の電池形成でのソートプロセスに使用することもできる。
【0054】
メインリレー40aの主な機能は、(1)限流回路を通した事前等化を受けることができるように、並列群内の電池間の直接接続を遮断し、次いでメインリレーをオンにして、正式なテスト前に等化を完了すること、(2)短絡電池等の問題のある電池をテスト中に遮断し分離すること、および(3)PTMDの電流トランスデューサ40cの1つずつの自動電流較正を可能にすることである。電流トランスデューサ40cは好ましくは、ありとあらゆる電池の電流を精密に測定するために含まれる。電流トランスデューサ40cは好ましくは、小さな電流の測定にシャントを使用し、大きな電流の測定にホール効果構成要素を使用する。好ましくは、電池をテストするためおよび電池の爆破回避等の安全のために、ありとあらゆる電池の電圧も測定される。
【0055】
図6は、PTMD40のメインリレー40aと並列の限流回路を示し、限流回路は、直列に接続された限流抵抗器40eおよび補助リレー40dを含む。限流回路は、非常に非平衡の電池間の過電流からの破損を回避するために、テスト前、被制御事前等化に使用される。制限電流は約0.01Cから約0.05Cレートに設定し得る。事前等化後、メインリレー40aは全ての並列電池(なお電流トランスデューサ40cを通して)を接続し、テスト前に等化を完了し、テスト時、電池間の全ての電流はゼロ近くであるべきである。
【0056】
図7は、直列テスト管理デバイスすなわちSTMD42のブロック図である。電流トランスデューサ42aは、電池42bの一方の端子に接続される。電圧等化器42cが電流トランスデューサ42aと電池42bの他方の端子との間に接続され、それにより、電池42b、電流トランスデューサ42a、および電圧等化器42cを含む回路を形成する。
【0057】
図8は、並列-直列テスト管理デバイスすなわちPSTMD44のブロック図である。複数の電池44aは、電池の一方の端子が共通電池バス44bに接続されるように並列接続される。電池44aは、定義された数の電池ではない。PTMD44cは、各PTMD44cの一端部が電池44aに接続し、各PTMD44cの他端部が共通PTMDバス44dに接続するように、各電池44aに接続される。電圧等化器44eの一方の端子はPTMDバス44dに接続し、電圧等化器44eの他方の端子は電池バス44bに接続する。
図6~
図8に示される電池は、単一の電池、直列接続された複数の電池、並列接続された複数の電池、または並列および直列の両方で接続された複数の電池の組合せであることができる。好ましくは、各電池に1つのPTMDが含まれる。
【0058】
図9は、PTFMと呼ばれる条件付き並列テストモジュール46のブロック図である。外枠は、プリント回路基板(PCB)を含むモジュール46aを表す。電池46bはモジュール上またはモジュール内で受けられる。一実施形態では、個々の電池は電池ホルダに挿入され、電池ホルダは次いで、PCBに電気的に接続される電池トレイに電気的に接続される。各電池46bの一方の端子は好ましくは、好ましくはPCB上にあるバスバー46cに接続される。各電池46bの他方の端子は好ましくは、個々の別個のPTMD46dの一方の端子に接続され、PTMD46dについては
図6を参照すること説明した。各PTMD46dの他方の端子は好ましくは、PCB上のPTMDバス46eに接続される。電子デバイスおよび回路46fは、PTMD46dの制御のため、ならびに特定のポイントにおける電流および特定の場所の両端の電圧等の種々のパラメータを測定するために、PCB上またはモジュール46a内に含まれる。マイクロコントローラ、電子デバイス、および回路46gは、メインリレーおよび補助リレーの開閉等のために、PCB上またはモジュール46a内に含まれる。レギュレータ46hは、電池を形成しかつテストするためにPCBおよび/またはモジュール46aに接続される。レギュレータ46hは、電流源をモジュール46aおよびPCBに提供し、電流源は電池の充放電に使用することができる。全てのPCBモジュールでは、別個の制御電源(図示せず)が、電池の充放電のモニタリング、測定、および制御を行う回路に電力を提供する。
図9に示すレギュレータ46hおよびモジュール46aは、電池の形成および電池のテストを完了させるのに使用することができる。電池の形成およびテスト中に収集されたデータは、容量ならびに電池の健康および機能を示すパラメータに従って電池をソートするのに使用することができる。
【0059】
図10は、モジュール内、恐らくはPCB上に統合され、それにより、本明細書ではIPTFM48と呼ばれる、統合BT47を有する条件付き並列テストモジュール46を表す、
図9の条件付き並列テストモジュール46および電池テストシステム47を示すブロック図である。
図1は、各電池にレギュレータを有する電池テストシステム(BTS)を示す。
図10のBTS47は、複数の電池に接続される1つのみのレギュレータを有する。
図10のBTS47は、PTMDバス46eおよび電池バス46cに接続される。
図10のBTS47は、全ての電池を充放電する電流源を提供する。
図10のモジュール48は、並列に電気的に接続し得る複数の電池の充電、放電、テスト、測定、複数の電池の形成およびテストの制御および統制を行う機能を有する。
図9および
図10は、電流および電圧測定および制御のために多くの電子デバイスを有する複雑な回路の簡易概略図である。電池は、並列接続された個々の電池として示されているが、これらの電池記号は、並列、直列、または並列接続と直列接続との組合せで配置された複数の電池を表し得る。PTMDの数は1からnの範囲であり、複数の電池を各電池記号に含めることができ、したがって、
図10のIPTFM48を用いて形成しかつテストすることができる電池の数に理論的な上限はないが、限られた空間量内でモジュールが扱うことができる電流に関して実用的限度がある。
【0060】
図11は、条件付き並列-直列テストモジュールPSTFM50を示すブロック図である。
図9および
図10は、並列接続された複数のPTMDおよびそれぞれの電池を示す。
図8は、並列接続された複数のPTMDおよびそれぞれの電池を示した並列-直列テスト管理デバイスすなわちPSTMD44のブロック図である。
図8の各PTMD44cは、電池の一方の端子および共通PTMDバス44dに接続される。各電池の他方の端子は電池バス44bに接続する。電圧等化器44eの一方の端子はPTMDバス44dに接続し、電圧等化器の他方の端子は、
図8の電池バス44bに接続する。
図8の複数のPSTMD44は、
図11では直列接続されており、それにより、1つまたは複数のPCBを含むモジュール50を作成する。
図11は複数の並列電池群を示し、各並列電池群はそれ自体の等化器44eを有する。単一のスタンドアロン並列電池群は等化器を必要としないが、一緒に直列接続された複数の並列電池群1~mは並列-直列電池群を形成する。並列-直列電池群内の各並列電池群は、等化器44eを必要とする。等化器44eは、2つ以上の並列電池群が直列接続される場合、並列電池群の回路に含まれる。電子デバイスおよび回路50aは、PTMD44cを制御するため、ならびに特定のポイントにおける電流および特定の場所の両端の電圧等の種々のパラメータを測定するために、PCB上またはモジュール50内に含まれる。マイクロコントローラ、電子デバイス、および回路50bは、メインリレーおよび補助リレーの開閉等のPTMD44cの制御のために、PCB上またはモジュール50内に含まれる。レギュレータ50cは、電池を形成しかつテストするためにPCBおよび/またはモジュール50に接続される。レギュレータ50cは、電池の充電およびモニタリングのために電流源をモジュール50およびPCBに提供する。別個の制御電源(図示せず)は、全てのPCBモジュール内の電池の充放電を測定し制御する回路に電力を提供する。
【0061】
電池電源50cと呼ばれる電池の充電/放電に使用される電流源50cとは別個であり、電流源50cから独立した等化器電源または電流源50dが、
図11の等化器44eの各々に接続され、等化器44eに電流を提供する。等化器電源50dによって使用される電気量は、電池電源50cによって使用される電気量の約10分の1(1/10)である。電池の形成およびテスト中、電流は電池電源50cから電池およびPTMD44cを通って流れ、同時に、電流は等化器電源50dから等化器44eに、そしてそこから電池を通って流れる。電池は、形成されテストされている間、電池電源50cからの大きな電流および等化器電源50dからの小さな電流を同時に受ける。等化器電流は、並列-直列電池群内の全ての電池に、電池の端子の両端で同じ電圧を持たせる。等化器の電流は、並列-直列電池群内の全ての電池が同じ電圧を持てるようにする。
【0062】
図12は、BTSチャネル52aが追加された
図11のPSTFM50である条件付き統合並列-直列テストモジュールIPSTFM52を含む回路、電池、電子回路、およびデバイスを示すブロック図である。電源52bは、電流および電圧をIPSTFM52に提供する。
図11または
図12では、まず電圧等化器44eを並列PTMD/電池群に並列接続し、次いで複数のそのようなPTMD/電池群-等化器組合せを一緒に直列接続して、PSTFMまたはIPSTFMモジュールを形成する。
図11と
図12との間の違いは、BTSチャネル52aを
図11のPSTFMモジュール50内に組み込み統合して、
図12のIPSTFMモジュール52を作成することである。
図11のPSTFMモジュール50および
図12のIPSTFMモジュール52は、2つ以上の直列接続された
図8のPSTMDモジュール44を含む。
図8のPSTMDモジュール44は、並列接続された複数のPTMD44cおよび電圧等化器44eを含み、これは並列直列テスト管理デバイスすなわちPSTMD44と呼ばれた。
【0063】
図13は、電池をテストするために直列接続された
図11の複数のPSTFMを示すブロック図である。
図11の複数のPSTFMモジュール50は直列接続されて、モジュール54を作成することができ、これは次いで、複数の電池を同時にテストするためにBTSチャネル54aに接続されることができる。
【0064】
図14は、使用のために複数の電池を永久的に結合した並列-直列電池パック56の構造のブロック図である。電圧のモニタリングおよび等化は、パックの正常で安全な動作を提供するためである。並列群内の各電池にオン/オフスイッチはなく、電流保護/測定機能はない。電池または直列接続の電池群の電流測定はない。
図14は、電池管理システム56bと直列に配置された複数の並列電池群56aを示すブロック図である。等化器56cは、各並列電池群56a内の電池と並列接続される。それ以上はなく、
図14は単に、次いで直列接続される並列群に電池が一緒に接続される従来技術による電池パックの構造を示す。従来技術による電池パックは、電気自動車等のデバイスまたは装置の電源として使用することができる。しかしながら、本開示で教示されるPTMD、PTMDのパラメータを測定し、PTMDを制御する能力、マイクロコントローラおよびその関連回路、電池テストシステム、外部電源、並び概念および原理は、
図14の従来技術による電池パックに追加され組み込まれる場合、本発明による電池形成およびテストシステムの一実施形態になる。
【0065】
図15は、条件付き直列テストモジュール(STFM)58を示すブロック図である。
図15のSTFM58は、
図7の複数の直列テスト管理デバイスすなわちSTMD42をモジュールに組み込み、モジュールは、マイクロコントローラ58a、その関連回路、およびSTFM58の測定および制御能力58bも含む。シャント58cは、本発明のこの実施形態では各電池と共に含まれ、電池パックは各電池にシャントを有さないため、電池パックと区別される。電池の充放電のレギュレータ58dおよび等化器電源58eは、
図15の直列テストモジュール58に接続される。
【0066】
図16は、統合直列テストモジュール(ISTFM)60を示すブロック図である。BTSチャネル60aおよび等化器電源60bは、
図15のモジュール58に組み込まれて、
図16のモジュール60を作成する。モジュール60は電源60cに差し込まれる。本発明の一実施形態は、単一の電池を形成しかつテストする
図7の直列テスト管理デバイス(STMD)42である。STMD42は、電池と直列接続された電流トランスデューサ42aと、電流トランスデューサ-電池直列と並列した等化器42cとを備える。複数のSTMD/電池組合せは直列接続し、次いでBTSチャネルまたは充電/放電電流レギュレータに接続する。STMD実施形態42は、
図6に示されるようなメインリレー40aまたは限流回路40d~40eなしで、電流トランスデューサ42aおよび電圧等化器42cのみを各電池に提供する。電池の事前等化は等化器42cによって実行される。
【0067】
図17は、直列-並列テストモジュールまたはSPTM62に適した構造および機能を有するモジュールの簡易斜視図である。電池テストシステムはSPTMに追加して統合し、統合直列-並列テストモジュールまたはISPTMを作成することができる。電池ホルダおよび電池は示されていないが、電池ホルダを受けることができるソケット62bを有するセクション62aが示されている。電池は各電池ホルダで受けることができる。従来技術では、機械的デバイスが、電池に一緒に一度に係合および脱係合するのに使用された。本発明では、電池トレイ(図示せず)を使用して電池を受けることができる。電池トレイは、各電池に別個に係合するコネクタおよび電池ホルダを有することができる。このメカニズムは、機械的係合構造の複雑性を大きく下げ、システムの柔軟性を上げ、システムのボリュームおよび重量を下げる。さらに、温度センサ(図示せず)を各電池ホルダに容易に固定することができ、各電池に取り付けることができ、テスト/形成中、各電池の温度モニタリングおよび保護に好都合である。電池トレイは、
図17に示される電池セクション62aに接続する、電池を受けて保持する別個の装置であることができ、または
図17に示される電池セクション62aは電池トレイであるように設計することができる。いずれの場合でも、各電池は、
図6に示される並列テスト管理デバイス40(
図17に示されず)および
図17の電子セクション62cにプリント回路基板62dを通して接続される。
【0068】
SPTM62内の電子セクション62cは、マイクロコントローラ、その関連回路、ならびに測定および制御器具が受けられるボックスを備える。レギュレータは、電流入力を受け取り、電池の形成およびテストのために電池を充電/放電する電流を出力する電子回路に組み込むことができる。電池テストシステムは電子回路に追加されて、モジュールを統合直列-並列テストモジュールまたはISPTMにする。電子回路は、電池ホルダを受けるソケットを受けて保持するプリント回路基板(PCB)と統合またはPCBに内蔵される。電子要素および回路は、PCB62d上で受けられ、PCB62d内に組み込まれる。通信ポート62eおよび電源ポート62fが、電子回路およびPCB62d内で受けられ、統合される。上記提供された図面および図面の説明で例示され示された概念、電子構成要素、および回路は、
図17に示されるSPTM62および/またはISPTMに組み込まれ、それ(ら)を用いて実行することができる。
図17に示されるSPTMまたはISPTM62は、電池の形成およびテストに望ましい場合、温度チャンバ(図示せず)内に配置することができる。
図17に示されるSPTMまたはISPTM62は、電池セクション62aが電池セクション内部にある間、温度チャンバ内部に配置されるであろう電池セクション62aと温度チャンバ外部に留まるであろう電子回路セクション62cとの間に断熱器62gを含む。電子回路セクション62cは、温度の影響を受けやすい電子回路を含みがちである。
【0069】
図18Aは、温度チャンバ64の断面側面図である。
図18Bは、温度チャンバ64の正面図である。温度チャンバ64の正面図はドア64aを示す。温度チャンバ64のドア64aまたは前壁64bは、
図17のSPTMまたはISPTM62を受ける矩形開口部またはスロット(図示せず)を有する。
図17のSPTMまたはISPTM62の電池トレイセクション62aは、温度制御動作のために温度チャンバ64内部に配置され、一方、電子回路セクション62cは温度チャンバ外部に留まる。
図17に示される断熱器62gは、外部にある電子回路62cを温度チャンバ内部の電池トレイ62aから分離する。この特徴は、電池テストおよび形成中、温度チャンバ内の急激な温度変化から電子回路を保護する。SPTMまたはISPTM62で埋められ封止されていない任意の開口部またはスロットは、温度チャンバ64が動作している間、断熱ブロック(図示せず)で封止することができる。温度チャンバ64は、側壁64dおよび64e、上壁64f、下壁64g、前壁64h、後壁64i、およびドア64aによって画定される内部キャビティ64cを有する。ガイド64jが各スロットまたは開口部に提供され、モジュール62を受けて支持する。加熱/冷却源(図示せず)および温度制御ユニット(図示せず)を使用して、温度チャンバ64内の所望の温度を維持する。2020年2月27日付けで米国特許出願公開第2020/0064407A1号明細書として公開され、本明細書に参照により援用される2019年7月12日付けで出願された本出願人の米国特許出願第16/509,685号明細書は、
図17のSPTMおよびISPTM62等の本発明の統合モジュールを収容するように変更し適合することができるマルチチャンバ防爆性電池テスト装置を記載している。
【0070】
図17の直列-並列テストモジュールまたはSPTMおよび統合直列-並列テストモジュールまたはISPTM62は、
図6~
図16を参照して説明した設計を組み込み、内蔵BTSチャネルまたは充電/放電電流源を用いて多くの電池を同時にテストするのに使用することができる。これらのモジュールは、統合された電池および電池パック接続と、電池を保持し支持する手段とを有する。SPTMおよびISPTMモジュール62は、電池セクション62aと電子セクション62a内の温度の影響を受けやすい電子回路との間に断熱ブロック62gを有して、電池セクション62aのみがチャンバ内部にあるようにモジュール62が温度チャンバ64と直接インターフェースできるようにする。SPTMおよびISPTMモジュール62は、テストを非常に単純で便利かつ高効率にする。
図17の直列-並列テストモジュールまたはSPTMおよび統合直列-並列テストモジュールまたはISPTM62は、各電池の温度および電圧を測定する回路を含むが、それらの回路は電池と並列モードまたは直列モードではない。
【0071】
図17は、本発明による直列-並列テストモジュールまたはSPTM62および統合直列-並列テストモジュールまたはISPTM62の一実施形態を示す。複数の電池または多くの電池は電池ホルダに配置することができ、電池ホルダは、SPTMまたはISPTM62と統合されたプリント回路基板62dに配置されたソケットで受けられる。
図6に示され
図6を参照して説明された並列テスト管理デバイスすなわちPTMDは、各電池に接続される。電池は好ましくは、まず並列接続されて1つまたは複数の並列電池群を形成し、好ましくは複数の並列電池群が形成される。並列電池群は好ましくは直列接続され、電圧等化器は、
図11および
図12に関して示され説明したように各並列電池群と共に含まれる。電圧等化器は形成およびテストでの電池の充電と共に同時に動作する。
図6のPTMDは、電池の爆発の阻止および回避に役立つとともに、PTMDを使用して、短絡または不適切な容量を有する電池等の許容不可能な電池を分離することができるという点で安全を提供する。本発明による直列-並列テストモジュールもしくはSPTMまたは統合直列-並列テストモジュールもしくはISPTMは、多くの電池を同時に形成しかつテストすることに加えて、かつ多くの電池を同時に形成しかつテストしながら、電池ソート機の機能を提供するのに十分な精度および感度をもって作ることができ、それにより、別個の電池ソート機の必要性をなくす。本発明による直列-並列テストモジュールもしくはSPTM62または統合直列-並列テストモジュールもしくはISPTM62は、従来技術による電池形成およびテスト技術よりもはるかに高いスループットを電池の形成およびテストに提供するとともに、電池を形成しかつテストしながら電池ソート機能を提供する。
【0072】
電池は、定電流または定電圧(CCCV)に基づいて充電される。非常に低い電流に達するCCCVを通した充電および放電は、サブチャネル回路の両端の端点における電圧降下を電圧制御の精度限度にすることができる。したがって、全ての電池は、CCCVの端点で、許容可能な差以内で同じ電圧下にある。この技術により、マスタチャネルの1つのみの制御および測定により全ての電池の端点電圧を測定し制御することができる。したがって、各電池への電圧測定および制御回路の必要性を回避することが可能である。これと比較して、従来では、CCCVは主に充電に使用される。その目的は、精密な充電状態を達成することである。
【0073】
本発明は、多数の電池をいかに同時に形成しかつテストすることができるかを教示している。しかしながら、そのような多くの電池を同時に形成しかつテストするには、大量のエネルギー、電力、または電気を必要とする。
図19は、本発明による電池を形成しかつテストするのに適した電源システム70の側面図である。キャビネット70aがキャスターホィール70bに搭載され、下端部70cから上端部70dに延びる高さ、2列の機器を収容する幅、およびサイド70eからサイド70fまでの奥行きを有する。ホィール70bは、1人の人がキャビネット70aを所望の場所に移動できるようにするが、キャビネット70aは、機器で埋められた場合、非常に重くなることがある。コネクタC1を有するコンタクタCが、示されていないが、コネクタC1に取り付けられるであろう電気ケーブルを介して配電網から電気または電力を受け取る。変圧器70gが、下端部70c近傍で受けられる。変圧器70gは、図示されていないケーブルまたは銅バーによってコンタクタCに接続される。受け取られた電気または電力は、特定の用途で必要とされる電圧とアンペアとのどんな組合せであっても数千ワットであることができる。変圧器70gは、配電網からの電気または電力を略同じ電力を有する電圧とアンペアとの所望の組合せである出力に変換する。
【0074】
変圧器70gからの出力は、図示されていないケーブルを介してインダクタ70hへの入力である。6つのインダクタ70hがあり、インダクタ70hはインダクタ3個の2つの群であり、3行高さおよび2列幅として配置される。インダクタ70hはケーブルまたは銅バーによって接続されて、キャビネット70aの2列に並べて配置される2つのインバータモジュール70iに入力を別個に提供する。図示されていないケーブルおよび/または銅バーを通して、インバータモジュール70iからの出力は、2モジュール幅および2モジュール高さに配置された4つのDCDCコンバータモジュール70kへの入力として機能する。各DCDCモジュール70kは、図示されていないケーブルを通してDCDCチョーク70jを使用する。DCDCチョーク70jは、2モジュール幅および2モジュール高さとして配置される。
【0075】
キャビネット70a内の機器は熱を生み出すが、熱は除去されるべきである。DCDCモジュール70kの各々は、ファンおよびヒートシンク70mを有し、DCDCチョーク70jの各々はファン70nを有する。インダクタ70hの各々はファン70pを有する。ファン70m、70n、および70pは協働して動作して、空気をサイド70eを通してキャビネット70aに流入させ、キャビネット70aに空気を通し、サイド70fから流出させる。機器が熱を生み出すにつれて、空気流は熱を除去する。サイド70eおよび70fにルーバーを付けることができ、オープンサイドよりも好ましい場合、キャビネット70aをなお囲みながら、適切な空気流を可能にするのに十分なオープンスペースを提供することができる。
【0076】
電源システム70は、キャビネット70a内で受けられるとして説明された機器およびモジュールを含む。各DCDCモジュール70kは、電源システム70の出力を提供する。出力は全体的に機器の選択に依存し、機器の選択は特定の用途のニーズに基づくべきである。電圧、電流、または電力に望ましい組の値に出力を統制するように動作するために機器がいかに設定されるかについて調節を行うことができる。考えられる値は、100~700ボルト、0~100kw、または130~+130アンペアの範囲を含む。電源システム70は、電池のテストおよび形成で使用することができる高電流および高電力を提供する。
【0077】
図19のインダクタ70hは大きく、適切なスペースを必要とする。これより
図20を参照して、本発明は分布インダクタ74を提供する。分布インダクタ74は、互いと直列接続される6個の小型インダクタ74aを含む。小型インダクタ74aは直列接続されるため、分布インダクタ74である単一の統合されたインダクタとして集合的に動作する。小型インダクタ74aは、高電流ソケット74cを有するプリント回路基板74bに動作可能に接続される。
図21は、分布インダクタ74のうちの3つを含むインダクタモジュール76の斜視図である。3つの分布インダクタ74は矩形ボックス76a内で囲まれる。3つの分布インダクタ74および矩形ボックス76aは好ましくは、
図19のキャビネット70a等のキャビネット内で受けられるような設計およびサイズである。3つのファン76bはボックス76aを通る空気流を提供して、分布インダクタ74を冷却する。直列接続されたインダクタのインダクタンスは加法的である。
図21の6つの小型インダクタ74aの各々のインダクタンスは、6つの個々のインダクタンスの和に等しい合計インダクタンスを提供する。小型インダクタを直列に配置することにより、インダクタは、
図21のインダクタモジュール76を提供するようにモジュール化することができる。
図21の分布インダクタ74は直列して動作して、更に大きな単一の統合されたインダクタを提供することができ、または
図21の分布インダクタ74は独立して動作して、3つの別個のインダクタを提供することができる。インダクタモジュール76の2つ以上を直列接続して、更に大きな単一の統合されたインダクタを提供することができる。このモジュール化は、電源システムの設計に当たり大きな柔軟性を提供する。このモジュール化は、
図19のインダクタ70hの1つ等の単一の大きなインダクタから
図21の相対的に小型の複数のインダクタモジュール76に分散化する。
【0078】
図22は、本発明による電源システム80の側面図である。2つの変圧器80aおよび80bは、ホィールまたはキャスタ80dで受けられるキャビネット80cの下部で受けられる。2つのコンタクタ80eの各々は、配電網から電力または電気を受け取るためにケーブルを接続することができるコネクタ80fを有する。コンタクタ80eの各々は、ケーブルまたは銅バー等のバーを通して各変圧器80aまたは80bに接続する。変圧器80aおよび80bはそれぞれ、本発明によれば、コネクタ80gおよび80hに接続されて、電力またはAC電流をインダクタモジュール80iおよび80jに供給する。インダクタモジュール80iおよび80jはそれぞれ、バスバー80kおよび80mを通してインバータモジュール80nおよび80pに接続する。
【0079】
多層プリント回路基板(PCB)で作られた大きな両面バス基板80qが、変圧器80aおよび80bの上方でキャビネット80cで受けられ、垂直に向けられ、両側に向かって延びる。バス基板80qは、高電流(1000アンペアまで)用のライン、信号および制御電源用のラインの複数のラインと、バス基板80qの両側の対応するコネクタとを含む。モジュールは、バス基板80qの両側のコネクタに差し込むことができる。例えば、ユーザインターフェースを必要とするモジュールをキャビネット80cの前部に配置し、ユーザインターフェースを必要としない電源等のサポートモジュールをキャビネット80cの後部または背部に配置することができる。バス基板80qはコネクタまたはソケット80rを有し、種々のモジュールをソケット80rに差し込むことができる。
【0080】
キャビネット80cは、モジュールを受けるためのガイド、レール、および/または棚を有する。インダクタモジュール80iおよび80jは、
図21を参照して説明した1つまたは複数のインダクタモジュール76を含む。インダクタモジュール80iおよび80jを持ち上げて、キャビネット80cのガイド、ガイドレール、または棚に配置することができる。変圧器80aおよび80bの一方または両方とコネクタ80gおよび80hとの間にケーブルまたはバーを接続することができる。インダクタモジュール80iは好ましくは、特定の場所に固定されて、人がインバータモジュール80nをキャビネット80c内に摺動させ、インバータモジュール80nをインダクタにモジュール80iおよび両面バス基板80q上のそのコネクタ80rに同時に差し込めるようにする。次に、インバータモジュール80pをキャビネット80c内に摺動させ、インダクタモジュール80jおよび両面バス基板80q上のそのコネクタ80rに同時に差し込むことができる。インダクタモジュール80iおよび80jのこのモジュール性およびコンパクトさは、キャビネット80c内のスペースの効率的な使用を可能にし、バス基板への差し込みと同時にインバータモジュールをそれぞれのインダクタモジュールに差し込めることは、組み立て効率を向上させ、モジュール間のケーブル接続をなくし、接続エラーの可能性を低減する。PCBバス基板を使用することによって高電流ケーブルまたは銅バーをなくすことは、漂遊インダクタンスを途方もなく低減し、システム性能を向上させる。
【0081】
これよりバス基板80qの逆側を参照すると、側面図は、好ましくは
図21のインダクタモジュール76について説明したように作られる3つのインダクタモジュール80tを示す。インダクタモジュール80tは、棚もしくはガイドレールに配置され、または何らかの様式でキャビネット80c内部に固定される。DCDCモジュール80uは同時に一度に1つずつ、各インダクタモジュール80tおよびバス基板80q上のコネクタ80rに差し込まれる。両面バス基板80qならびにDCDCモジュール80uの各インダクタモジュール80tおよびバス基板80q上のコネクタ80rへの同時差し込みは、ケーブルまたは銅バーを使用してモジュール間で接続を行う必要性をなくす。変圧器80aおよび80bからインダクタモジュール80iおよび80j上のコネクタ80gおよび80hへのケーブル接続を除き、高電流ケーブルまたは銅バーは電源システム80で必要ない。
図22の電源システム80は好ましくは、
図22に示される2列のモジュールを有するものとして構築され、それにより、これらのモジュール数を2倍にする。モジュールは、幾つかのファン80vおよびヒートシンク80wを有する。
【0082】
図23は、
図22を参照して説明した2列のモジュールを有する、上面図で見た
図22の電源システム80を冷却する空気流の概略図である。キャビネット80c内のモジュールおよび構成要素を冷却する効率的で適切な空気流を提供するために、サイドSに大きなオープンスペースが提供され、サイドSは、全体的にオープンであるか、または多数のルーバー付き開口部を有する閉鎖されたサイドを有する。ファン80vはサイドSを通して空気Aを引き込み、空気Aは種々のモジュール80n、80p、80t、および80uならびにヒートシンク80wの上および周囲を流れ、モジュールおよび構成要素によって生じた熱を吸収し、湾曲矢印80zで示されるように、前側80xおよび後側80yにそれぞれ排気する。
【0083】
図22のインバータモジュールおよびDCDCモジュールは両面バス基板上のコネクタに差し込まれる。これらは単極コネクタである。幾つかの用途では、2極である正極から負極への直接電流フローが必要とされる。本発明は2極コネクタを提供する。2極を必要とするモジュールは、プリント回路基板(PCB)に接続され、PCBによって一緒に接続された電子デバイスおよび構成要素のアセンブリであることができる。PCBを有する幾つかのモジュールはエッジコネクタを有する。エッジコネクタは文字通り、オスコネクタであるように設計されてきたPCBのエッジであり、PCB上の導電トレースがPCBのエッジをPCB上の種々の電子デバイスおよび構成要素に接続する。オスエッジコネクタはメスソケットで受けられ、それにより、電気接続する。
【0084】
エッジコネクタのメスソケットの一例は、パーソナルコンピュータのマザーボード上の拡張スロットである。拡張スロットで受けられたカードは、エッジコネクタを有する。エッジコネクタの従来技術によるソケットの一例には、プラスチック筐体で受けられる金属ベースがあり、その場合、金属ベースは、上段の金属延出ばねフィンガと、対向する下段の金属延出ばねフィンガとを有する。上下段のばねフィンガは互いに近く、場合によっては互いに触れ、PCB上のエッジコネクタは、上段のバネフィンガと下段のばねフィンガとの間に押し入れられる。典型的には、PCB上のトレース接続とのばねフィンガの適宜位置合わせを保証するとともに、適切なタイプのPCBのみがソケットに挿入可能なことを保証するために、いくらかの制約(constraint)がある。ソケットの金属部分は一緒に接続され、互いから分離されない。ソケットの全ての金属部分、すなわち、ベースおよび上下段のばねフィンガは、導電性金属の連続部分であるため、極性および電位に関して同じステータス下にある。
【0085】
図24は、プリント回路基板上のエッジコネクタを受けるためである、本発明によるエッジコネクタソケット82の斜視図を示す。
図25は、ソケット82内の第1の接点82aの斜視図である。第1の接点82aは、基部82bおよび複数のばねフィンガ82cを有する。基部82bは、平坦部分82dと、平坦部分82dの両端部において平坦部分82dのエッジから垂直に延びるプロング82eと、平坦部分82dおよび直角部分82fの側縁図が90度の角度を示すように平坦部分82dのエッジから延びる直角部分82fと、直角部分82fが平坦部分82dと鈍角部分82gとの間にあるように直角部分82fから延びる鈍角部分82gとを有する。鈍角部分82gは平坦部分82dに向かって湾曲し、基部82bの側縁図から見られるように直角部分82fと鈍角を形成する。鈍角部分82gは、直角部分82fから離れたエッジ82hを有する。複数のばねフィンガ82cは、鈍角部分82gと直角部分82fとの間に形成される鈍角に等しい角度で、鈍角部分82gと直角部分82fとの間に形成される鈍角と逆方向にエッジ82hから離れて延びる。ばねフィンガ82cは、先端部における先端82iおよび湾曲82jを有し、湾曲82jは、ばねフィンガ82cと鈍角部分82gとの間の角度に等しく、湾曲82jは、ばねフィンガ82cと鈍角部分82gとの間の角度とは逆方向の角度を形成する。湾曲82jの角度は、鈍角部分82gと直角部分82fとの間の鈍角に概ね等しく、同じ方向にある。
【0086】
水平位置においてプロング82eを有する第1の接点82aの側縁図では、平坦部82dはプロング82eから上方に垂直に延び、直角部分82fはプロング82eから離れて平坦部分82dの上縁から水平に延び、鈍角部分82gは下方に湾曲し、ばねフィンガ82cは等しい逆の量で上方に湾曲し、湾曲82jは、湾曲82jと先端82iとの間のフィンガ82cの部分が等しい逆の量で下方に傾くような角度にある。湾曲82jと先端82iとの間のフィンガ82cの部分は、鈍角部分82gと概ね平行する。
【0087】
図26は、
図24のソケット82の分解組立図である。
図26は、約90度時計回りに回転して示される、
図25を参照して説明した第1の接点82aの斜視図を示す。第2の接点82kは、第1の接点82aの鏡像であり、サイズおよび形状は同一である。2つの第1の接点82aを作成することができ、一方は他方の鏡像であるように回転またはターンさせることができる。概ね直角部分82fの形状およびサイズを有する内部電気的非導電性アイソレータ82mが、第1の接点82aおよび第2の接点82kのそれぞれの直角部分82f間にある。外部電気的非導電性アイソレータ82nおよび82pはそれぞれ、第1および第2の接点82aおよび82kの外部にある。外部アイソレータ82nおよび82p、第1および第2の接点82aおよび82k、ならびに内部アイソレータ82mの各々は、電気的非導電性リベット82uおよび82vがそれぞれ穴82rおよび82tを貫通し、それにより、第1の接点82aのばねフィンガ82cが第2の接点82kのばねフィンガに接触し触れる以外、第1および第2の接点82aおよび82kが互いから電気的に絶縁するように外部アイソレータ82nおよび82p、第1および第2の接点82aおよび82k、ならびに内部アイソレータ82mを一緒に接続するように並ぶスルーホール82rおよび82tを有する。リベット82uおよび82vは、リベットが第1の接点82aと第2の接点82kとの間に電気接続を提供しないように電気的非導電性スリーブ(図示せず)がリベット82uおよび82vのシャンク周りに配置される場合、電気的導電材料で作ることができる。
図24は、完全に組み立てられた本発明のソケット82を示す。
【0088】
図27は、プリント回路基板(PCB)84a上に搭載された5つのエッジコネクタソケット82を有するPCB84aを含む電気アセンブリ84の斜視図である。PCB84a上の銅トレースライン84bは、ソケット82を直列接続する。PCB84a、銅トレースライン84b、およびエッジコネクタソケット82は、好ましくは約1,000Aまでの略あらゆる量の電流までを扱うような設計およびサイズであることができる。5つのエッジコネクタソケット82は、垂直列に水平に搭載されて示されているが、ソケット82が直立垂直位置にある水平位置におけるPCB84aを含め、任意の所望の配置を使用することができる。
【0089】
図28は、両面プリント回路基板(PCB)86a上に搭載された4つのエッジコネクタソケット82を有するPCB86aを含む電気アセンブリ86の断面での側面図である。PCB86a上の銅トレースライン86bはソケット82を直列接続する。銅トレースライン86bは、PCB86aの第1の面86cにある。PCB86aの第2の面86eにも釣り合う銅トレースライン86dがある。ビア86fは、面86c上の銅トレース86bと面86e上の銅トレース86dとの間に電気接続を提供するめっきされたスルーホールである。銅トレース86dは、銅トレース86bと同じ配置である。エッジコネクタソケット82は、対向するばねフィンガ82cが互いに触れ、ソケット82の絶縁部分を通して電気路、回路を提供するため、銅トレースライン86bに連続性または接続性を提供する。
【0090】
図28に示すエッジコネクタソケット82の重要な態様は、ソケット82が2極を提供することである。モジュール88は、一番下のエッジコネクタソケット82で受けられるエッジコネクタ88aを有する。エッジコネクタ88aは、下側に導体88bおよび上側に導体88cを有する。エッジコネクタ88aは、ばねフィンガ82cを互いから離して広げ、下側導体88bは下部ばねフィンガ82cと電気的に接触し、上側導体88cは上部ばねフィンガ82cと電気的に接触する。上部ばねフィンガ82cと下部ばねフィンガ82cとの間の接触以外のソケット82の部分は互いから電気的に絶縁される。正極を有する直流は、上部の組のばねフィンガ82cを通って上側導体88cに流れ、モジュール88内の電気デバイス、下側導体88bを通って下部の組のばねフィンガ82cに入り、負極を有する銅トレースライン86bに出る。
【0091】
同様に、モジュール88fは別のエッジコネクタソケット82に差し込まれる。正極を有する直流は、PCB88iのエッジコネクタ88hの上面88gにある電気接点に入り、上面88g上のトレース、モジュール88f内の電気デバイスおよび構成要素、そしてPCB88iを通ってエッジコネクタ88hの下面88j上の電気接点に入り、負極を有するPCB86a上の銅トレース線86dに出る。直流は、正極を有するモジュール88fに入り、負極を有するモジュール88fから出る。エッジコネクタソケット82は2極を提供し、これは、
図24~
図26を参照して説明したアイソレータ82m、82n、および82pが、ばねフィンガ82cを通してのみソケット82の片側からソケット82の逆側への電流経路を作り出すため、可能である。直流は、モジュール88および88fがソケット82の1つに差し込まれている間、正極から負極にモジュール88および88fを通って流れる。
【0092】
モジュール88kは、一番上のソケット82から抜かれているか、またはまだ押し込まれていない。一番上のソケット82および上から3番目のソケットは空のソケットである。矢印87は電流が流れる方向を示す。PCB86aの上から3番目のソケット82上の湾曲矢印87は、ソケット82の1つが空である場合、ソケット82の両側のばねフィンガ82cが触れており、空のソケット82を通して電気流路を提供することを示す。ソケット82は、空である間、短絡する。エッジコネクタがソケット82に差し込まれていない場合、ソケット82は、一方の組のばねフィンガ82cが他方の組のばねフィンガ82cに接触することを通した導体である。上から2番目のソケット82による電流矢印87は、正極を有し、モジュール88fに入り、エッジコネクタ88hの上面88g上の電気接点を通り、負極を有するエッジコネクタ88hの下面88j上の電気接点を通って出る電流を示す。
【0093】
両面PCB86a、PCB86a上の銅トレースライン86b、ビア86f、PCB86aの面86e上の銅トレース86d、およびエッジコネクタソケット82は好ましくは、1,000A等の高電流用の設計およびサイズである。ソケット82は、2極高電流エッジコネクタソケットであるようなサイズおよび設計である。モジュール88、88f、および88kは、電流が銅トレース86bおよび86dならびにソケット82を通って流れている間、随意に抜挿することができる。両面PCB86aは、
図19および
図22を参照して説明したようなキャビネットに配置することができる。
図19を参照して説明した電源システム70および
図22を参照して説明した電源システム80は、ケーブルによって接続されて、電力および充電/放電機能を両面PCB86aに提供することができる。本発明の多くの様々な使用用途があり、並列および直列での電池の形成およびテストは本発明の重要な用途である。
図24~
図26の2極高電流エッジコネクタソケット82、
図28におけるソケット82と両面PCB86aとの組合せ、および
図19の高密度電源システム70または
図22の高密度電源システム80は、本発明により並列および直列に電池を形成しかつテストするのに使用することができる。
【0094】
図29は、本発明による、電池を形成しかつテストする直列-並列テストモジュール(SPTM)90の側面図である。直列-並列テストモジュールSPTM62の代替の実施形態は、
図17を参照して上述した。SPTM90は、
図28を参照してすぐ上で説明したモジュール88、88f、および88kの1つであることができる。SPTM90は、
図28においてモジュール88について説明したように動作するエッジコネクタ90bを有するプリント回路基板(PCB)90aを備える。エッジコネクタ90bは、
図28においてソケット82と両面PCB86aとの組合せで説明したように、
図24~
図26の2極高電流エッジコネクタソケット82の1つに差し込むことができる。制御および測定ユニット90cは、PCB90aで動作可能に受けられる。
【0095】
図30は、
図29のSPTM90の上面図である。エッジコネクタ90bはPCB90aの幅の約1/3にわたるものとして示されており、これは特定の用途に伴って様々であり得る設計の選択である。制御および測定ユニット90cは、矩形ボックスとして概略的に示されているが、PCB90aにわたって広がる幾つかの異なる電子デバイスおよび構成要素であってもよい。
図17のSPTM62は、電池ホルダを受けるソケットを有して示された。複数の電池90dは、
図30のSPTM90内のPCB90aで受けられて概略的に示されている。モジュール90内の電池90dは、並列および直列で接続され、エッジコネクタ90bを通して充電/放電電流源に接続する電池群の一対の端子を有する。複数のSPTM90を直列接続して、1つの充電/放電レギュレータを共有することができる。SPTM90は、直列モードで接続された4群の電池90dを有して示されている。各群は、並列接続された4個の電池を有する。これはS4P4構成と呼ばれ、SPTM90は合計で16個の電池90dを保持することができる。16個の電池90dの群は、エッジコネクタ90bを通して電流を受け入れる一対の端子を有する。SPTM90のエッジコネクタ90bは、
図28に示される2極高電流エッジコネクタソケット82の1つに差し込むことができる。電力および充電/放電能力は、
図19を参照して説明した電源システム70または
図22を参照して説明した電源システム80によって2極高電流エッジコネクタソケット82に提供することができる。
【0096】
図29および
図30のSPTM90について説明したような並列および直列に一緒に接続された複数の電池は、電源システム70および80、
図28の両面プリント回路基板86a、2極高電流エッジコネクタソケット82、ならびに形成およびテストの実施および制御に必要な他の機器およびモジュールを使用して形成しかつテストすることができる。電池はまた、この同じ構成の機器および構成要素を使用してエージングしソートすることもできる。
図29および
図30は、説明を目的として簡易化されている。電池製造は非常に大きな規模で行われ、したがって、電池形成およびテスト機器も好ましくは大規模で提供される。
【0097】
図31は、複数の電池の保持に使用される電池トレイ92の部分斜視図である。電池トレイ92は単純なプラスチック構造であり、電池端子への接触、デバイスおよびレイアウトの制御およびテスト、またはエージングプロセス中、各電池の電圧の安全性モニタリングを提供するSPTM90とは対照的に、これらの機能を提供しない。電池トレイ92は、強くて剛性のベース92a、ベース92aから上方に延びるウェブ構造92bであって、電池の重量を支持する剛性および強度を付加するウェブ構造92bを有する。円柱形電池ホルダ92cは、ベース92aから上方に延び、ベース92aおよびウェブ構造92bによって支持される。電池ホルダ92cは上端部92dで開放され、電池を電池ホルダ92c内で受け、保持し、センタリングするガイドポスト92eを有する。ベース92aは、各電池ホルダ92cの中心下に、形成およびテストのために電池へのアクセスを提供する小さな穴(図示せず)を有する。
図32は、100個の電池92fを保持している電池トレイ92の斜視図である。電池92fの各々は、各電池ホルダ92cで受けられている。電池トレイ92は、10×10格子に配置された100個の電池ホルダ92cを有する。
図32Aは、電池92fが受けられた電池トレイ92の正面図である。
【0098】
図33は、電池トレイ92を受ける、外枠94aおよび対になったラックまたはガイド94bによって画定される、キャビネット内の電池形成およびテストシステム94の正面図である。
図33Aは、電池トレイ92を受けていない電池テストキャビネット94の一部の拡大図である。
図33Aは、下部および上部プローブサポート94cおよび94dをそれぞれ示す。ポゴプローブ94eと呼ばれる対向する下部および上部のばね付勢されたニードルプローブは、下部および上部プローブサポート94cおよび94dで受けられる。電池テストキャビネット94は、テストされる各電池に一対の下部および上部ポゴプローブ94eを有する。
図33Bは、100個の電池92fを保持する電池トレイ92が受けられた電池テストキャビネット94の一部の拡大図である。
図33Bの電池トレイ92は、キャビネット94a内で受けられており、ラックまたはガイド94b上に置かれているが、ポゴプローブ94eは電池92fと係合していない。
図33Cは、100個の電池92fを保持する電池トレイ92がキャビネット94aで受けられた電池テストキャビネット94の一部の拡大図である。電池トレイ92はラックまたはガイド94b上に置かれており、ポゴプローブ94eは電池92fに向かって移動して電池92fと係合している。
【0099】
典型的には、ラックまたはガイド94bの各対は、電池形成およびテスト動作の開始に先立って、100個の電池を有する各電池トレイ92を受ける。下部プローブサポート94cが所定位置に移動するにつれて、各ポゴプローブ94eは、電池92fの下の電池ホルダ92のベース92aにおける穴と位置合わせされ、各電池92fと接触する必要がある。同時に、上部プローブサポート94dが所定位置に移動するにつれて、上部プローブサポート94d上のポゴプローブ94eの各々は、ポゴプローブ94eと電池92fとの接触のために各電池92fの上端部と位置合わせされる必要がある。この機械的運動には高い精度が求められ、動作可能な状態かつ適宜位置合わせされた状態にポゴプローブ94eを保つために多大なメンテナンスが必要となり得る。ポゴプローブ94eの各々は、低電流低電圧低電力の電池形成およびテストシステムに配線される。典型的には、キャビネット94内の電池92fの各々を電池形成およびテストシステムに接続するのに約4本のワイヤが使用される。したがって、電池形成およびテストシステムを
図33の電池形成およびテストキャビネット94に接続するためには、大量のケーブル配線が必要とされる。
【0100】
図34は、本発明による電池トレイ100の部分斜視図である。プリント回路基板(PCB)100aは複数の電池ホルダ100bを有する。各電池ホルダ100bは、磁気リング100dの中心に正端子100cを有するとともに、磁気リング100dの外部に一対のばねフィンガ100eを有し、一対のばねフィンガ100eは、PCB100aに固定された一端部と対向する自由端部との間に湾曲部分を有するように湾曲する。ばねフィンガ100eの湾曲部分は、ばねフィンガ100eの固定端部および自由端部よりも磁気リング100dの中心に近い。複数の電池100fの各々は、各電池ホルダ100bで受けられる。磁気リング100dは、リチウムイオン電池周囲の強磁性ケースを引きつけ、各電池100fを正端子100cと接触した状態に保持する。ばねフィンガ100eは、離間された自由端部で各電池100fを受け、互いに近づく湾曲部分を用いて電池を保持する。一対のばねフィンガ100eの湾曲部分は、電池100fの周囲の強磁性ケースに接触し、負端子として機能する。ばねフィンガ100eの固定端部はPCB100aに接続される。正端子100cおよび負端子100eは各々、PCB100a上の別個のトレースに接続される。プラスチックシリンダ100gが各電池ホルダ100bを囲み、電池100fを電池ホルダ100b内に保持し支持する。プラスチックシリンダ100gはPCB100aに固定される。
【0101】
図34Aは、100個の電池100fを保持している電池トレイ100の上面図である。電池トレイ100は直列-並列テストモジュールである。電子デバイスおよび構成要素はPCB100aに統合される。電子デバイスおよび構成要素の幾つかは、PCB100aと統合された制御および測定モジュール100hにおいて群化される。PCB100aはエッジコネクタ100iを有する。電池トレイ100は、
図28を参照して説明したモジュール88と同様のモジュールである。エッジコネクタ100iは、
図24~
図28を参照して説明した2極高電流エッジコネクタソケット82に差し込むことができる。
図34Bは、
図34Aの電池トレイ100の側面図である。電池トレイ100は、下側100mに電子デバイスおよび構成要素100jならびに導電トレース100kを有し、電池ホルダ100bおよび電池100fは上側100nにある。トレースは、基板の上側100nにも提供される。正端子100cおよび負端子100eはそれぞれ、エッジコネクタ100iの異なる側への並列接続および直列接続のために、回路トレースおよび構成要素を通して間接的に接続される。正極を有する電流は、2極高電流エッジコネクタソケット82の片側から電池ホルダ100bの正端子に送られる。負極を有する電流は、電池ホルダ100bの負端子100eから2極高電流エッジコネクタソケット82の逆側に渡される。コネクタ100pおよび100qは、電力、制御、測定、およびインターネットの接続を提供する。
【0102】
電池トレイ100は、電池ホルダとプリント回路基板への端子接続とを統合し、トレースを使用して、電池を電子構成要素およびデバイスならびに電磁コネクタおよび他のコネクタに接続する。電池トレイ100は電池テストシステムに差し込むことができる。
図31および
図32を参照して説明した従来の電池トレイ92は、電池を保持する単なるプラスチック構造であるため、いかなる配線または電子回路も組み込んでいない。電池トレイ100は、電池を保持するのみならず、高度な電子回路を通して電池をCMEモジュール104fに接続し、2極エッジ接続を通して電池テストシステムに接続もするため、本明細書ではスマート電池トレイと呼ばれ得る。
【0103】
スマート電池トレイ100は、
図31および
図32の従来の電池トレイ92ならびに
図33を参照して上述した従来の電池形成およびテストシステム94を凌ぐ以下の利点を有する。セル当たり4本のワイヤが必要であるため、係合システム94では電池テストシステムとポゴプローブとの間に大量のケーブルが必要とされる。本発明では、数千個までの電池で電池テストシステムと電池との間に4本のワイヤだけでよく、2本は電流出力用であり、2本は電圧測定用である。従来のシステム94のポゴプローブは精密な動作および大量のメンテナンスが必要であるが、本発明では必要ない。
図33の従来の電池形成およびテストシステム94は、電池の係合に嵩張る機械およびシステムならびにポゴプローブを必要としたが、本明細書では必要ない。本発明の電池ホルダ100bは、内蔵電池係合および保持機構を提供し、磁気リング1004を使用して電池を所定位置に保ち、電池とトレイ100上の正端子100cとの良好な接続を保つ。スマート電池トレイ100は、
図33の嵩張る係合機器94の必要性をなくすのみならず、電池トレイ92内の電池を受け入れ係合するために、追加の電池ホルダ92ならびにプラグおよびソケットの必要性もなくす。
【0104】
図35は電池形成ラック104の側面図である。電池形成ラック104は、ホィール104b上にキャビネット104aを備える。ラック104は、
図34、
図34A、および
図34Bを参照して説明した電池トレイ100を受ける12の棚、ガイド、またはレール104cを有する。棚104cは好ましくは一対のレールを備え、そのうちの一方のレールはキャビネットの片側にあり、他方のレールはキャビネットの逆側にある。電池トレイ100のPCB100aのサイドエッジは、一対のレールに摺動する。下の4つの棚104cは、各棚104cに電池トレイ100の1つを受けた状態で示されている。上の4つの棚104cは、空であり、各棚104cに電池トレイ100を受けることが可能な状態で示されており、4つの電池トレイ100がキャビネット104aの外部に各棚104cに隣接して示されている。中間の4つの棚104cは、各棚104cに電池トレイ100の一つを部分的に受けた状態で示されている。キャビネット104aは、各電池トレイ100を受けるためのオープンフロントエントリ104dを棚104cの各々に有する。キャビネット104aは、各棚104cに後部104eを有する。制御、測定、および等化器(CME)モジュール104fが、棚104cの各々の後部104eで受けられる。
【0105】
図28を参照して説明された両面プリント回路基板(PCB)86aは、CMEモジュール104fに隣接してキャビネット104aにおいて垂直向きで受けられる。各CMEモジュール104fは、キャビネット104a内でキャビネットの後壁とPCB86aとの間に固定される。PCB86aは、
図28を参照して説明した電気アセンブリ86の一部であり、電気アセンブリ86は、電池形成ラック104で受けられた各電池トレイ100について、エッジコネクタ100iを受ける2極高電流エッジコネクタソケット104gを各棚104cに含む。エッジコネクタソケット104gは、
図24および
図28のエッジコネクタソケット82について説明したものである。
図22の電源80等の電池テストシステムは、ケーブル(図示せず)を通してソケット104hに接続され、ソケット104hは、PCB86およびそのエッジコネクタソケット104gに接続される。
【0106】
電池トレイ100が電池形成ラック104内の各ガイドレール104cに配置された後、エッジコネクタ100iは各2極高電流エッジコネクタソケット104gに押し込まれて係合する。
図35では見えないが、PCB86aは各CMEモジュール104fに隣接して開口部を有する。電池トレイ100は、エッジコネクタソケット104gに差し込まれるにつれて、CMEモジュール104fにも同時に接続される。エッジコネクタ100iに隣接するコネクタ100pまたは100qの一方は、各CMEモジュール104fに接続する。12の電池トレイ100が電池形成ラック104に装填され、各エッジコネクタソケット104gおよびCMEモジュール104fに差し込まれる。
【0107】
図28を参照して上述した電気アセンブリ86の両面プリント回路基板86aは、
図35の電池形成ラック104で使用される。エッジコネクタソケット104gは両面プリント回路基板86a上にある。電池トレイ100はエッジコネクタソケット104gに差し込まれ、エッジコネクタソケット104gは両面プリント回路基板86aに動作可能に接続される。電池トレイ100は、コネクタ100pまたは100qの一方を通して、両面プリント回路基板86aの開口部を通してCMEモジュール104fに同時に差し込まれる。電池テストシステム、好ましくは
図22を参照して説明された電源システム80は、ケーブルによりソケット104hを通して両面プリント回路基板86aに接続され、バス基板86aを通して全てのソケット104gに直列に接続されて、電池形成ラック104に装填された電池100fを形成、テスト、充電、および放電する。CMEモジュール104fの機能がスマート電池トレイ100で提供される場合、CMEモジュール104fは必要ないことがある。
図35は、1,200個の電池100fを電池形成ラック104において同時に形成してテストすることができることを示す。電池100fが電池形成ラック104において形成されテストされた後、12の電池トレイ100の各々は電池エージングラックに移される。本発明による電池エージングラックは、
図35を参照して説明された電池形成ラック104と同一に見えるが、電池電圧を測定するために、測定モジュールがCMEモジュール104fの各々に取って代わる。
【0108】
図36は、本発明の直列および並列形成およびテスト技術により電池を形成しかつテストするプロセスの簡易ブロック流れ
図108である。電池テストシステム110が提供され、電池テストシステム110は、
図19および
図22を参照してそれぞれ上述した電源システム70および80について上述した説明に従って構築し得る。一例として、電池テストシステム110は、約250ボルト、約200アンペア、および約5,000ワットを各チャネルに提供する4つのチャネルを有し得る。電池テストシステム110は4つの電池形成ラック112a、112b、112c、および112dに動作可能に接続され、電池形成ラックの各々は、
図35を参照して上述した電池形成ラック104と同じである。4つの電池形成ラック112a、112b、112c、および112dの各々は1,200個の電池を保持する。ケーブル114a、114b、114c、および114dは電池形成ラック112a、112b、112c、および112dを電池テストシステム110内の各チャネルにそれぞれ接続する。ケーブル114a、114b、114c、および114dの各々は、各電池形成ラック112において1,200個の電池を形成しかつテストするために、電流出力用に2本、電圧測定用に2本という4本のワイヤしか必要としない。これは、電池ごとに4本のワイヤを必要とする、各電池に下部および上部ポゴプローブを有する
図33を参照して上述した従来の電池形成およびテストシステム94で必要とされる配線およびケーブル配線とは大きな対照をなすものである。
【0109】
電池形成ラック112a、112b、112c、および112dの各々は1,200個の電池を保持し、これは、
図34、
図34A、および
図34Bを参照して説明した、12個の電池トレイ100である。1,200個の電池セットが形成されテストされた後、100個の電池を各々が保持する12個の電池トレイセットは、幾つかの電池エージングラック116の1つに移されて、各電池の電圧を周期的にチェックして、任意の不良電池を検出する。
【0110】
本発明者は、本発明の実施に使用することができる背景情報ならびにシステムおよび機器を提供する以下の米国特許を発行している。1999年5月11日付けで発行された米国特許第5,903,154号明細書;1999年10月12日付けで発行された同第5,966,014号明細書;2001年9月18日付けで発行された同第6,291,972号明細書;および2018年12月25日付けで発行された同第10,161,963号明細書は、ジャン(Zhang)またはジャン(Zhang)らに発行され、全ての目的のために全体的に、参照により本明細書に援用される。本発明者は、2019年7月12日付けで米国特許出願第16/509,685号明細書を出願し、これは2020年2月27日付けで米国特許出願公開第2020/0064407A1号明細書として公開され、全体的に、参照により本明細書に援用される。
【0111】
発明の実施形態
1つのBTSチャネルを使用して複数の電池を同時にテストするメカニズムおよび方法。これは、各電池を受動PTMDに直列接続して、PTMD/電池組合せを形成し、次いで電池/PTMD組合せを並列接続し、次いで並列電池/PTMD群をBTSチャネルに接続することによって実現される。BTSチャネルはプログラムされた電流、電圧、または電力を提供し、電流は平衡されて各電池に分配され、全ての電池の電圧は精密な範囲内で等しい。
【0112】
本明細書でPTMDという名称のデバイスは、並列モードで使用されるべきであり、リレー、抵抗器、および電流トランスデューサ等の受動電子構成要素を含む。PTMDは、PTMDに接続された各電池に以下の機能を提供する:電流切り替え、電流および電圧の測定、事前等化中の電流制限、および保護。
【0113】
本明細書で事前電圧等化器/限流回路という名称の回路は、メインリレーに並列接続される限流抵抗器および補助リレーを含む。事前電圧等化器/限流回路は、電池を事前平衡ステータスにするためならびにテストおよび形成の開始段階中に電流を制限するために使用される。
【0114】
電池を通る電流および充電/放電容量を精密に測定、計算するために、PTMDにおいて各電池と直列接続されて、等化電流を含む電池を通る全ての電流を測定する、シャントまたはホール効果構成要素等の電流トランスデューサ。
【0115】
PTMDにおいて各電池と直列接続されて、安全保護のために、短絡した電池等の問題のある電池を遮断、分離する、リレー等の電流スイッチ。電流スイッチは、自動電流較正プロセス中、電流トランスデューサを切り替えるために使用することもできる。
【0116】
電圧等化器を並列PTMD/電池群に並列接続し、次いで並列PTMD/電池群の複数のそのような群と等化器とを直列接続するメカニズムまたは方法。等化器は、等化のエネルギーを等化電源から得る。同じ電圧かつ平衡電流分布下で同時に全ての電池を組合せでテスト、形成、および充電するための、そのような直列-並列組合せのBTSチャネルまたは充電/放電電流源への接続。
【0117】
上述したような並列の複数のPTMDおよび等化器によって構築されるPSTMDという名称のデバイス。
電流トランスデューサと直列した、電池を通して電圧等化器と並列接続される電流トランスデューサによって構築されるSTMDという名称のデバイス。上述したように単一の電池とSTMDとの複数の組合せを直列接続し、次いで、同じ電圧および平衡電流分布下で同時に組合せ内の全ての電池をテスト、形成、および充電するためにBTSチャネルまたは充電/放電電流源に接続されるメカニズムまたは方法。
【0118】
電圧等化器の機能は、電池パックの安全性のためのみではなく、テストプロセス全体中、全ての電池を高一貫性にすることである。電圧等化器は、充電/放電電源またはテスト中の電池の代わりに、等化専用電源からエネルギーを得る。BTSチャネルは主な充放電電流を提供する。電圧等化器は、全ての電池が同じ電圧下であるような微調整電流を提供する。BTSチャネルおよび電圧等化器は互いと連携する。電流制御プロセスでは、等化器電圧は、蓄積等化器電流がゼロに近い値に達するターゲットに調節される。定電圧制御プロセスでは、等化器の電圧は所望の値に設定され、BTSチャネルの電流は、蓄積等化器電流がゼロに近い値に達するターゲットに調節される。好ましくは、専用電源を使用して、電圧等化のために全ての電圧等化器に電力を提供する。
【0119】
電圧等化器は好ましくは、全電圧範囲の0.1%よりも良好な制御精度を有する。電圧等化器は、全範囲の電圧にわたり常にメイン充電/放電チャネルと連携する。電圧等化器は、CCからCVへの遷移中、平滑さに影響せずにCC、CV、およびCCCV機能を実現することができる。等化器が必要とする電流は大まかに、電池または並列電池群のテストに必要とされる電流の10分の1(1/10)未満である。電圧等化器は、DC/DCコンバータによりその等化器電源から電気的に絶縁され、広範囲にわたりプログラム可能で精密な電圧制御を提供する高度な電圧レギュレータを有する。電圧等化器は双方向性であり、電池の充電および放電の両方を行うことができる。
【0120】
SPTMモジュールという名称のデバイスまたは機器は、PTMD、またはSTMD、またはPSTMDおよび関連する制御/測定回路、電圧等化電源、制御電源、通信ポート、電池/電池パックのコネクタ、ならびに他の構成要素および回路を一緒に統合する。SPTMは、全ての電池を同時にテスト、形成、および充電するためにBTSチャネルまたは充電/放電電流源と接続することができる。
【0121】
ISPTMモジュールという名称のデバイスまたは機器は、全ての電池を同時にテスト、形成、および充電するために、SPTMをBTSチャネルと統合する。
全ての電池を同時にテスト、形成、または充電するために、複数のSPTMモジュールを直列接続し、次いでBTSチャネルに接続するメカニズムまたは方法。
【0122】
電池セクションを温度の影響を受けやすい電子回路セクションから分離する断熱器封止ブロックを有するSPTMまたはISPTM。SPTMまたはISPTMは、断熱器封止ブロックが温度チャンバに対する封止を提供した状態で、温度の影響を受けやすい電子回路を温度チャンバ外部に残しながら、矩形スロットを通して温度チャンバ内に摺動することができる電池セクションを有する。
【0123】
複数のSPTMおよび/またはISPTMを受けて収容する矩形スロットまたは開口部を有する温度チャンバ。空のスロットは、他のスロットでモジュールをテストしている間、封止することができる。
【0124】
本発明は単一の電池に限定されない。本発明は、電池パックならびにスーパーキャパシタおよび他のエネルギー貯蔵デバイスと併用することができる。本発明はテストに限定されない。本発明は電池の形成および充電に使用することもできる。
【0125】
CCCV充電およびCC放電の代わりにCCCV充電およびCCCV放電の両方を使用して電池容量およびクーロン効率を測定するための電池テスト、特に並列-直列テストでの方法。
【0126】
本発明の一実施形態は、電池を形成しかつテストするシステムであって、
モジュールと、
モジュールと電気的に接触するレギュレータであって、レギュレータは電流源に取り付け可能であり、レギュレータは電流の出力に使用することができる、レギュレータと、
複数の電池ホルダであって、ホルダはモジュールと電気的に接触し、ホルダは、一緒に並列接続されて2つ以上の並列サブ群を形成するサブ群に分割され、並列サブ群は一緒に直列接続されて、並列-直列電池群を形成する、複数の電池ホルダと、
並列サブ群の両端子に取り付けられる電圧等化器であって、電流源に取り付けられる電圧等化器と、
を備え、
モジュール、レギュレータ、1つまたは複数のホルダ、ならびに電圧等化器は、
(a)レギュレータは電流を受け取り、電流を並列-直列電池群の端子に出力し、
(b)電圧等化器は電流を受け取り、電流を各並列サブ群の端子に出力し、電圧等化器は、レギュレータが電流を出力するのと同時に電流を出力し、電圧等化器は、レギュレータが電流を並列-直列電池群に出力する間、各並列サブ群の端子の両端の電圧が概ね等しい値に維持されるように動作する、
モードで動作するように設計され作られる、システムである。
【0127】
上記実施形態が、わかりやすくするための単なる例であり、実施形態の限定を意図しないことが明らかである。上記技術の分野の当業者は他の変形または変更を行い得る。可能な全ての実施態様を説明する必要はなく、そのような方法もない。そこから生じる明らかな変更または変形はなお、本発明の範囲内である。
以下に、上記実施形態から把握できる技術思想を付記として記載する。
[付記1]
電池を形成しかつテストする回路アセンブリであって、
複数の電池を同時にテストするチャネルを有する電池テストシステム(BTS)と、
各電池の並列テスト管理デバイス(PTMD)であって、各PTMDは各電池に直列接続して、PTMD-電池組合せを形成し、前記PTMDは、
電池に接続するメインリレーまたはスイッチ、
前記メインリレーと直列接続される電流トランスデューサまたはシャント、および
限流抵抗器と直列接続される補助リレー
を備え、前記補助リレーおよび前記限流抵抗器は前記メインリレーと並列する、PTMDと、
PTMD-電池組合せを並列接続して、並列PTMD-電池群を形成し、前記並列PTMD-電池群をBTSチャネルに接続する回路と、
を備え、
前記BTSチャネルは、プログラムされた電流、電圧、または電力を提供し、電流は各電池に平衡して分配され、
1つのBTSチャネルは、複数の電池を同時にテストすることができる、
回路アセンブリ。
[付記2]
前記並列PTMD-電池群内の各電池にわたる電圧を所望の精度範囲内で概ね等しく維持する手段を更に備える、付記1に記載の回路アセンブリ。
[付記3]
前記電流トランスデューサまたはシャントは、電池を通る電流および充填/放電容量の精密な測定および計算のために、前記電池を通る等化電流および全ての他の電流を測定することが可能である、付記1に記載の回路アセンブリ。
[付記4]
前記メインリレーまたはスイッチは、短絡等の問題を有する電池を分離することが可能であり、前記メインリレーまたはスイッチは、電流較正プロセスのために前記電流トランスデューサを接続および切断することが可能である、付記1に記載の回路アセンブリ。
[付記5]
前記並列PTMD-電池群内の各電池にわたる電圧を所望の精度範囲内で概ね等しく維持する手段を更に備え、前記電流トランスデューサまたはシャントは、電池を通る電流および充填/放電容量の精密な測定および計算のために、前記電池を通る等化電流および全ての他の電流を測定することが可能であり、前記メインリレーまたはスイッチは、短絡等の問題を有する電池を分離することが可能であり、前記メインリレーまたはスイッチは、電流較正プロセスのために前記電流トランスデューサを接続および切断することが可能である、付記1に記載の回路アセンブリ。
[付記6]
電池端子に接続し、電池の形成およびテストに有用な並列テスト管理デバイス(PTMD)であって、
メインリレー、電流トランスデューサ、補助リレー、および限流抵抗器
を備え、
前記メインリレーおよび前記電流トランスデューサは直列接続され、前記メインリレーは第1の端子および第2の端子を有し、
前記メインリレーの前記第1の端子は、前記電池端子に接続するためのものであり、
前記メインリレーの前記第2の端子は、前記電流トランスデューサに接続され、
前記補助リレーおよび前記限流抵抗器は、互いと直列であり、前記メインリレーと並列であり、
前記補助リレーは第1の端子および第2の端子を有し、前記補助の前記第1の端子は、前記メインリレーの前記第1の端子に接続され、
前記限流抵抗器は第1の端子および第2の端子を有し、前記補助リレーの前記第2の端子は、前記限流得抵抗器の前記第1の端子に接続され、
前記限流抵抗器の前記第2の端子は、前記メインリレーの前記第2の端子に接続される、PTMD。
[付記7]
前記限流抵抗器の前記第2の端子は、前記メインリレーの前記第2の端子と前記電流トランスデューサとの間のコネクタに接続される、付記6に記載のPTMD。
[付記8]
電池を形成するために並列接続された複数の生電池間の電圧を等化する方法であって、
付記5~7の何れかに記載のPTMDを各電池に接続するステップと、
レギュレータを各PTMDの電流トランスデューサに接続するステップであって、前記レギュレータは、前記電池を充電および放電するための電流および電圧源を提供する、接続するステップと、
前記PTMDを使用して、電池を事前平衡ステータスにするステップであって、前記PTMDは、前記電池を事前平衡する開始段階中、電流を制限する、電池を事前平衡ステータスにするステップと、
を含む方法。
[付記9]
電池を形成しテストするために並列接続された複数の電池間の電圧を等化する方法であって、
付記5~7の何れかに記載のPTMDを各電池に接続して、PTMD-電池組合せを形成するステップと、
前記PTMD-電池組合せを並列接続して、並列PTMD-電池群を形成するステップと、
レギュレータを前記PTMD-電池群に接続するステップであって、前記レギュレータは、前記電池を充電および放電するための電流および電圧源を提供する、接続するステップと、
電圧等化器を前記並列PTMD-電池群に接続するステップと、
等化器電源を前記電圧等化器に接続するステップと、
電流を前記レギュレータおよび前記等化器から前記複数の電池に同時に流すステップと、
を含む方法。
[付記10]
前記並列PTMD-電池群のうち2つ以上を直列接続し、それにより、並列-直列電池群を形成することを更に含む、付記9に記載の方法。
[付記11]
電池テストシステムチャネルまたは充電/放電電流源を前記並列-直列電池群に接続して、同じ電圧および平衡電流分配下で同時に前記電池の全てを形成、テスト、および充電することを更に含む、付記10に記載の方法。
[付記12]
並列および直列で接続された複数の電池を形成しテストする方法であって、
付記5~7の何れかに記載のPTMDを各電池に接続して、PTMD-電池組合せを形成するステップと、
前記PTMD-電池組合せを並列接続して、並列PTMD-電池群を形成するステップと、
2つ以上の並列電池群を直列接続し、それにより、並列-直列電池群を形成するステップと、
電圧等化器を前記並列電池群の各々に接続するステップと、
等化器電源を前記電圧等化器に接続するステップと、
レギュレータを前記並列-直列電池群に接続するステップであって、前記レギュレータは、前記電池を充電および放電するための電流および電圧源を提供する、接続するステップと、
電流を前記レギュレータおよび前記等化器から前記複数の電池に同時に流すことによって前記電池を形成かつ/またはテストするステップと、
を含む方法。
[付記13]
並列および直列に接続された複数の電池を形成しテストするための並列直列テスト管理デバイス(PSTMD)であって、
電池を接続してPTMD-電池組合せを形成するための付記5~7の何れかに記載のPTMDと、
前記PTMD-電池組合せを並列接続することによって形成される並列電池群と、
2つ以上の並列電池群を直列接続することによって形成される一連の並列電池群と、
各並列電池群に接続される電圧等化器と、
前記電圧等化器に接続される等化器電源と、
前記並列-直列電池群に接続されるレギュレータであって、前記PSTMDは、電流を前記レギュレータおよび前記等化器から前記複数の電池に同時に流すことにより、電池を形成かつ/またはテストすることが可能である、レギュレータと、
を備えるPSTMD。
[付記14]
並列および直列に接続された複数の電池を形成しテストするための並列直列テスト管理デバイス(PSTMD)であって、
各電池に接続されてPTMD-電池組合せを形成する、付記5~7の何れかに記載のPTMDと、
前記PTMD-電池組合せを並列接続することによって形成される並列PTMD-電池群と、
前記並列PTMD-電池群に接続される電圧等化器と、
を備えるPSTMD。
[付記15]
複数の電池を形成しテストするに当たり使用される直列テスト管理デバイス(STMD)であって、
電池に直列接続する電流トランスデューサと、
前記電流トランスデューサに並列接続される電圧等化器であって、前記電圧等化器は、電池を通して前記電流トランスデューサに接続される、電圧等化器と、
を備えるSTMD。
[付記16]
複数の電池を形成、テスト、充電するデバイスであって、
直列接続され、それにより、直列電池群を形成する、2つ以上の付記15に記載のSTMDと、
同じ電圧および平衡電流分配下で同時に前記組合せ内の全ての電池のテスト、形成、および充電を行うために、充電/放電電流源を提供する電池テストシステムチャネル(BTSチャネル)またはレギュレータであって、前記BTSチャネルまたは前記レギュレータは前記直列電池群にわたり接続される、BTSチャネルまたはレギュレータと、
を備えるデバイス。
[付記17]
複数の電池を形成しテストする回路アセンブリであって、
複数の電池を同時にテストするチャネルを有する電池テストシステム(BTS)と、
各電池の並列テスト管理デバイス(PTMD)であって、各PTMDは各電池に直列接続して、PTMD-電池組合せを形成し、前記PTMDは、
電池に接続するメインリレーまたはスイッチであって、前記メインリレーまたはスイッチは、問題を有する電池を分離することが可能である、メインリレーまたはスイッチ、
前記メインリレーと直列接続される電流トランスデューサまたはシャントであって、前記電流トランスデューサまたはシャントは、電池を通る電流および充填/放電容量の精密な測定および計算のために、前記電池を通る等化電流および全ての他の電流を測定することが可能である、電流トランスデューサまたはシャント、および
限流抵抗器と直列接続される補助リレー
を備え、前記補助リレーおよび前記限流抵抗器は前記メインリレーと並列する、PTMDと、
PTMD-電池組合せを並列接続して、並列PTMD-電池群を形成し、前記並列PTMD-電池群をBTSチャネルに接続する回路と、
を備え、
前記BTSチャネルは、プログラムされた電流、電圧、または電力を提供し、電流は全ての電池に平衡して分配され、
BTSチャネルは前記並列PTMD-電池群に接続され、前記BTSチャネルは、前記電池を充電および放電するための電流および電圧源を提供する、回路アセンブリ。
[付記18]
2つ以上の並列PTMD-電池群を直列接続し、それにより、並列-直列電池群を形成する回路と、各並列PTMD-電池群に接続される電圧等化器とを更に備える、付記17に記載の回路アセンブリ。
[付記19]
前記並列-直列電池群に接続されるレギュレータを更に備える、付記18に記載の回路アセンブリ。
[付記20]
並列および直列で接続された複数の電池を形成しテストする方法であって、
構成要素および付記17~19の何れかに記載の回路を組み立てるステップと、
PTMDを各電池に接続して、PTMD-電池組合せを形成するステップと、
前記PTMD-電池組合せを並列接続して、並列PTMD-電池群を形成するステップと、
2つ以上の並列PTMD-電池群を直列接続して、並列-直列電池群を形成するステップと、
電圧等化器を各並列PTMD-電池群に接続するステップと、
等化器電源を前記電圧等化器に接続するステップと、
BTSチャネルを前記並列-直列電池群に接続するステップであって、前記BTSチャネルは、前記電池を充電および放電するための電流および電圧源を提供する、接続するステップと、
電流を前記BTSおよび前記等化器から前記複数の電池に同時に流すことにより、前記電池を形成かつ/またはテストするステップと、
を含む方法。
[付記21]
前記電池は電流制御プロセスを使用して形成、テストされ、等化器電圧は、累積等化器電流がゼロに近い値に達するターゲットに調節される、付記20に記載の方法。
[付記22]
前記電池は定電圧制御プロセスを使用して形成、テストされ、等化器電圧は所望の値に設定され、前記BTSチャネル内の電流は、累積等化器電流がゼロに近い値に達するターゲット値に調節される、付記20に記載の方法。
[付記23]
前記電圧等化器は、全電圧範囲の0.1%よりも良好な制御精度を有する、付記20に記載の方法。
[付記24]
前記電池の形成およびテスト中、前記電池が形成されテストされる全電圧範囲にわたり、前記電圧等化器を用いて前記BTSを調整することを更に含む、付記23に記載の方法。
[付記25]
前記電圧等化器は、CCからCVへの遷移中、平滑性に影響せずに定電流(CC)機能、定電圧(CV)機能、およびCC-CV機能を実現することができる、付記20に記載の方法。
[付記26]
前記電圧等化器に必要とされる電流は、電池または並列電池群のテストに必要とされる電流の概ね10分の1(1/10)未満である、付記20に記載の方法。
[付記27]
前記電圧等化器をDC/DCコンバータによって前記等化器電源から電気的に絶縁することを更に含む、付記20に記載の方法。
[付記28]
複数の電池を形成、テストする直列-並列テストモジュール(SPTM)であって、
前記複数の電池を受けて接続し、電気構成要素を受け、前記電気構成要素間および前記電気構成要素と前記電池との間に回路を提供する回路基板または代替手段と、
各電池の並列テスト管理デバイス(PTMD)であって、各PTMDは各電池に直列接続して、PTMD-電池組合せを形成し、前記PTMDは、
電池に接続するメインリレーまたはスイッチであって、前記メインリレーまたはスイッチは、問題を有する電池を分離することが可能である、メインリレーまたはスイッチ、
前記メインリレーと直列接続される電流トランスデューサまたはシャントであって、前記電流トランスデューサまたはシャントは、電池を通る電流および充填/放電容量の精密な測定および計算のために、前記電池を通る等化電流および全ての他の電流を測定することが可能である、電流トランスデューサまたはシャント、および
限流抵抗器と直列接続される補助リレー
を備え、前記補助リレーおよび前記限流抵抗器は前記メインリレーと並列する、PTMDと、
PTMD-電池組合せを並列接続して、並列PTMD-電池群を形成し、前記並列PTMD-電池群をBTSチャネルまたは調整済み電源に接続する回路であって、前記BTSチャネルまたは前記調整済み電源は、プログラムされた電流、電圧、または電力を提供し、電流は各電池に平衡して分配される、PTMD-電池組合せを並列接続する回路と、
前記並列PTMD-電池群に接続される電圧等化器と、
前記電圧等化器に接続される等化器電源と、
外部源から電流を受ける電源ポートと、
を備え、
前記BTSまたは前記レギュレータおよび前記電圧等化器電源は、前記電源ポートに接続され、
BTSチャネルまたは前記レギュレータは各PTMDに接続され、前記BTSまたは前記レギュレータは、前記電池を充電および放電するための電流および電圧源を提供し、
前記電池は、電流を前記BTSまたは前記レギュレータおよび前記等化器から前記複数の電池に同時に流すことによって形成、テストされる、SPTM。
[付記29]
前記回路基板または前記代替手段に接続される通信ポートを更に備える、付記28に記載のSPTM。
[付記30]
前記電池に接続するコネクタを更に備える、付記28に記載のSPTM。
[付記31]
前記並列PTMD-電池群を直列接続する回路を更に備え、電圧等化器が各並列PTMD-電池群に接続される、付記28に記載のSPTM。
[付記32]
前記電池に接続するコネクタを更に備え、
回路基板は、前記複数の電池を受けて接続し、電気構成要素を受け、前記電気構成要素間および前記電気構成要素と前記電池との間に回路を提供し、
前記回路基板は矩形であり、長さおよび幅を有し、前記回路基板は、前記長さに沿って対向する第1の端部および第2の端部を有し、
前記電源ポートおよび温度の影響を受けやすい電気構成要素は、前記回路基板の前記第1の端部におよびその近傍に配置され、
前記電池に接続するコネクタは、前記回路基板の前記第2の端部におよびその近傍に配置され、
前記SPTMは、前記温度の影響を受けやすい電気構成要素と前記電池に接続するコネクタとの間に断熱器を更に備える、付記31に記載のSPTM。
[付記33]
電池を形成、テスト、充電する方法であって、
2つ以上の付記28に記載のSPTMを直列接続することと、
前記SPTMをBTSチャネルに接続することと、
電流を前記等化器から前記電池に通すのと同時に、電流を前記BTSから前記電池に通すことと、
を含む方法。
[付記34]
複数の電池を形成しテストする統合直列-並列テストモジュール(ISPTM)であって、
前記複数の電池を受けて接続し、電気構成要素を受け、前記電気構成要素間および前記電気構成要素と前記電池との間に回路を提供する回路基板と、
前記電池に接続するコネクタであって、前記コネクタは前記回路基板に接続される、コネクタと、
複数の電池を同時にテストするチャネルを有する電池テストシステム(BTS)または電流および電圧充電および放電源を提供するレギュレータと、
各電池の並列テスト管理デバイス(PTMD)であって、各PTMDは各電池に直列接続して、PTMD-電池組合せを形成し、前記PTMDは、
電池に接続するメインリレーまたはスイッチであって、前記メインリレーまたはスイッチは、問題を有する電池を分離することが可能である、メインリレーまたはスイッチ、
前記メインリレーと直列接続される電流トランスデューサまたはシャントであって、前記電流トランスデューサまたはシャントは、電池を通る電流および充填/放電容量の精密な測定および計算のために、前記電池を通る等化電流および全ての他の電流を測定することが可能である、電流トランスデューサまたはシャント、および
限流抵抗器と直列接続される補助リレー
を備え、前記補助リレーおよび前記限流抵抗器は前記メインリレーと並列する、PTMDと、
PTMD-電池組合せを並列接続して、並列PTMD-電池群を形成する回路と、
前記並列PTMD-電池群に接続される電圧等化器と、
前記並列PTMD-電池群を直列接続し、それにより、並列-直列電池群を形成する回路であって、電圧等化器は各並列PTMD-電池群に接続される、並列PTMD-電池群を直列接続する回路と、
前記電圧等化器に接続される等化器電源と、
外部源から電流を受け取る電源ポートと、
を備え、
前記BTSおよび前記電圧等化器は、前記電源ポートに接続され、
BTSチャネルは前記並列-直列電池群に接続され、前記BTSは、前記電池を充電および放電のための電流および電圧源を提供し、
前記電池は、電流を前記BTSおよび前記等化器から前記複数の電池に同時に流すことにより形成されテストされる、ISPTM。
[付記35]
前記回路基板は矩形であり、長さおよび幅を有し、前記回路基板は、前記長さに沿って対向する第1の端部および第2の端部を有し、
前記電源ポートおよび温度の影響を受けやすい電気構成要素は、前記回路基板の前記第1の端部におよびその近傍に配置され、
前記電池に接続するコネクタは、前記回路基板の前記第2の端部におよびその近傍に配置され、
前記ISPTMは、前記温度の影響を受けやすい電気構成要素と前記電池に接続するコネクタとの間に断熱器を更に備える、付記34に記載のISPTM。
[付記36]
前記回路基板に動作可能に接続されて、電池を受けて収容する電池トレイを更に備える、付記34に記載のISPTM。
[付記37]
正面を有するボックスを備えた温度チャンバであって、前記正面は受けるための複数のスロットまたは開口部を有し、各スロットまたは開口部は、付記28に記載のSPTMを収容することができる温度チャンバ。
[付記38]
SPTMで埋められていない任意のスロットまたは開口部を覆って封止する1つまたは複数の空プレートを更に備える、付記37に記載の温度チャンバ。
[付記39]
正面を有するボックスを備えた温度チャンバであって、前記正面は受けるための複数のスロットまたは開口部を有し、各スロットまたは開口部は、付記33に記載のISPTMを収容することができる温度チャンバ。
[付記40]
スーパーキャパシタまたは電池パック等のエネルギー貯蔵デバイスと併用される直列-並列テストモジュール(SPTM)であって、
前記エネルギー貯蔵デバイスを受けて接続し、電気構成要素を受け、電気構成要素間および前記電気構成要素と前記エネルギー貯蔵デバイスとの間に回路を提供する回路基板と、
前記エネルギー貯蔵デバイスに直列接続され、それにより、PTMDデバイス組合せを形成する並列テスト管理デバイス(PTMD)であって、前記PTMDは、
前記エネルギー貯蔵デバイスに接続するメインリレーまたはスイッチ、
前記メインリレーと直列接続される電流トランスデューサまたはシャントであって、前記電流トランスデューサまたはシャントは、前記エネルギー貯蔵デバイスを通る等化電流および全ての他の電流を測定することが可能である、電流トランスデューサまたはシャント、および
限流抵抗器と直列接続される補助リレー
を備え、前記補助リレーおよび前記限流抵抗器は前記メインリレーと並列する、PTMDと、
2つ以上のPTMDデバイス組合せを並列接続して、並列デバイス群を形成する回路と、
前記並列デバイス群に接続される電圧等化器と、
外部入力を受け取り、制御電源、前記電圧等化器の等化器電源、および充電/放電電流源を提供する電源ポートであって、前記電源ポートは前記回路基板と統合される、電源ポートと、
を備え、
1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスは、電流を前記充電/放電電流源および前記等化器から前記1つまたは複数のエネルギー貯蔵デバイスに同時に流すことにより形成されテストされ、
好ましくは、2つ以上の並列デバイス群が直列接続される、SPTM。
[付記41]
並列および直列に接続された複数の電池を形成しテストする方法であって、
付記5~7の何れかに記載のPTMDを各電池に接続して、PTMD-電池組合せを形成するステップと、
前記PTMD-電池組合せを並列接続して、並列電池群を形成するステップと、
2つ以上の並列電池群を直列接続して、並列-直列電池群を形成するステップと、
電圧等化器を各並列電池群に接続するステップと、
等化器電源を前記電圧等化器に接続するステップと、
電池テストシステム(BTS)またはレギュレータを前記並列-直列電池群に接続するステップであって、前記BTSまたは前記レギュレータは、前記電池を受電および放電するための電流および電圧源を提供する、接続するステップと、
電流を前記レギュレータおよび前記等化器から前記複数の電池に同時に流すことにより前記電池を形成かつ/またはテストするステップと、
を含む方法。
[付記42]
CCCV充電およびCCCV放電の両方を使用して電池の容量およびクーロン効率を測定することを更に含み、CCは定電流を表し、CVは定電圧を表す、付記41に記載の方法。
[付記43]
電池を通る電流は、充電および放電の終わりで概ねゼロであり、リレーおよびシャント等の回路抵抗の両端での電圧降下は、充電および放電の両方の終わりで概ねゼロである、付記42に記載の方法。
[付記44]
前記電圧は、CCCVの終わりで前記電池の全てで概ね同じであり、充電状態(SOC)はCCCVの終わりで概ね同じであり、前記SOCは電池の最大容量の割合として表される、付記43に記載の方法。
[付記45]
インダクタモジュールであって、
ボックスと、
前記ボックス内で受けられる分布インダクタと、
前記ボックス内で受けられ、前記分布インダクタに動作可能に接続されるプリント回路基板と、
前記ボックスと係合し、前記プリント回路基板を通して前記分布インダクタに動作可能に接続される外部コネクタだって、前記外部コネクタは高電流フローに向けて構成される、外部コネクタと、
を備え、
前記分布インダクタは、一緒に直列接続された少なくとも2つのインダクタを含む、インダクタモジュール。
[付記46]
前記ボックスと係合し、空気を前記ボックス全体に通すファンを更に備える、付記45に記載のインダクタモジュール。
[付記47]
2つ以上の分布インダクタが前記ボックス内で受けられ、前記分布インダクタは一緒に直列接続される、付記46に記載のインダクタモジュール。
[付記48]
2つ以上の分布インダクタが前記ボックス内で受けられ、前記分布インダクタは独立して動作し、各分布インダクタは、前記プリント回路基板を通して別個の独立した外部コネクタに動作可能に接続される、付記46に記載のインダクタモジュール。
[付記49]
少なくとも2つの分布インダクタが前記ボックス内で受けられ、各分布インダクタは、一緒に直列接続された少なくとも2つの分布インダクタを含み、前記インダクタモジュールは、前記ボックスと係合し、前記ボックス全体に空気を通すファンを更に備える、付記45に記載のインダクタモジュール。
[付記50]
電源システムであって、
配電網から電気を受け取るコンタクタと、
前記コンタクタに接続される変圧器と、
前記変圧器に接続される、付記45~49の何れかに記載の第1のインダクタモジュールと、
前記第1のインダクタモジュールに接続される第1のインバータモジュールと、
を備える電源システム。
[付記51]
キャビネットおよびプリント回路基板(PCB)を更に備え、前記コンタクタ、前記変圧器、前記第1のインダクタモジュール、および前記第1のインバータモジュールは前記キャビネット内で受けられ、前記PCBは前記キャビネット内において垂直向きで受けられ、前記第1のインバータモジュールは前記PCBに接続される、付記50に記載の電源システム。
[付記52]
前記PCBと動作可能に係合するコネクタを更に備え、前記PCBは、2つの対向する面を有し、300アンペアの電流をコネクタ間に導電するような設計およびサイズであり、前記コネクタは前記PCBの前記対向する面の各々に配置され、前記第1のインバータモジュールは前記コネクタの1つと係合する、付記51に記載の電源システム。
[付記53]
前記変圧器に接続される、付記45~49の何れかに記載の第2のインダクタモジュールと、
前記第2のインダクタモジュールに接続される第1のDCDCモジュールと、を更に備え、前記第2のインダクタモジュールおよび前記第1のDCDCモジュールは、前記第1のインダクタモジュールが配置された前記PCBの面と対向する前記PCBの面に配置され、前記第1のDCDCモジュールは、前記PCBと係合したコネクタの1つに差し込まれる、付記52に記載の電源システム。
[付記54]
前記第1のインダクタモジュールは、人が前記第1のインバータモジュールを前記第1のインダクタモジュールおよび前記PCB上の前記コネクタの1つに同時に差し込むことができるように配置される、付記53に記載の電源システム。
[付記55]
前記DCDCモジュール、前記第1のインダクタモジュール、前記第2のインダクタモジュール、前記第1のインバータモジュール、前記コネクタ、および前記PCBは、複数の電池を充電および放電するようなサイズおよび設計を有する、付記54に記載の電源システム。
[付記56]
前記複数の電池の放電中、電気を前記配電網に渡すことができる、付記55に記載の電源システム。
[付記57]
前記キャビネットは2つのカラムを有し、前記電源システムは追加のインダクタ、インバータ、およびDCDCモジュールおよびファンを更に備え、前記ファンは、前記PCBに概ね並行して空気を引き込み、前記空気を前記PCBに概ね垂直に排気する、付記56に記載の電源システム。
[付記58]
高電流2極エッジコネクタソケットであって、
第1および第2の外部アイソレータと、
基部と、前記基部から延びる複数のばねフィンガを有するように曲げられ切断された導電材料の第1および第2のシートであって、前記第1および第2のシートの前記基部は前記第1のアイソレータと前記第2のアイソレータとの間にある、第1および第2のシートと、
前記第1および第2のシートの前記基部間の内部アイソレータであって、前記第1および第2の外部アイソレータ、前記第1および第2のシート、および前記内部アイソレータの各々は穴を有する、内部アイソレータと、
前記第1および第2の外部アイソレータ、前記第1および第2のシート、および前記内部アイソレータを一緒に保持する、前記第1および第2の外部アイソレータ、前記第1および第2のシート、および前記内部アイソレータの前記穴を通るリベット、ねじ、またはボルトと、
を備え、
前記第1および第2の外部アイソレータ、前記内部アイソレータおよび前記リベット、ねじ、またはボルトは、通常動作電流が導電材料の前記第1および第2のシートの前記基部間を流れないようにするように選択され設計され、
前記第1および第2のシートは、前記第1のシート上の前記複数のばねフィンガが、前記第2のシート上の前記複数のばねフィンガに向かって延び、接触するように向けられ、
前記通常動作電流は、前記第1のシート上の前記複数のばねフィンガと前記第2のシート上の前記複数のばねフィンガとの間を流れることができるが、前記導電材料の前記第1のシートの前記基部と前記第2のシートの前記基部との間は流れることができない、高電流2極エッジコネクタソケット。
[付記59]
導電材料の前記第1および第2のシートは、100アンペアを超える電流が前記第1のシート上の前記複数のばねフィンガと前記第2のシート上の前記複数のばねフィンガとの間を流れることができるようにするよう選択され設計される、付記58に記載のエッジコネクタソケット。
[付記60]
電気アセンブリであって、
第1のプリント回路基板(PCB1)と、
2つ以上の付記58に記載のエッジコネクタソケットと、
前記2つ以上のエッジコネクタソケット間に導電性を提供する前記PCB1上または前記PCB1内のトレースと、
を備える電気アセンブリ。
[付記61]
前記PCB1、前記トレース、ならびに導電材料の前記第1および第2のシートは、100アンペアを超える電流が前記第1のシート上の前記複数のばねフィンガと前記第2のシート上の前記複数のばねフィンガとの間を流れることができるようにするよう選択され設計される、付記60に記載の電気アセンブリ。
[付記62]
前記PCB1は第1および第2の対応する面を有し、前記第1および第2の面の各々は、2つ以上の付記14に記載のエッジコネクタソケットと、前記第1および第2の面の各々上または各々内のトレースと、前記トレースを一緒に接続して、前記第1および第2の面上の全ての前記エッジコネクタソケット間に導電性を提供する、前記第1の面と前記第2の面との間のビアとを有する、付記61に記載の電気アセンブリ。
[付記63]
電池形成およびテストシステムであって、
シャーシと、
前記シャーシ内で受けられる、付記62に記載の電気アセンブリと、
複数の電池を充電および放電することができる、前記PCB1に動作可能に接続された電源システムと、
を備える電池形成およびテストシステム。
[付記64]
前記電源システムは、
配電網から電気を受け取るコンタクタと、
前記コンタクタに接続される変圧器と、
前記変圧器に接続される、付記1に記載のインダクタモジュールと、
前記インダクタモジュールに接続されるインバータモジュールと、
前記インバータモジュールに接続されるDCDCモジュールと、
を備える、付記63に記載の電池形成およびテストシステム。
[付記65]
直列-並列テストモジュール(SPTM)であって、前記SPTMは第2のプリント回路基板(PCB2)、前記PCB2上のエッジコネクタ、制御および測定機能を提供する前記PCB2上の電気デバイスおよび構成要素を備える、SPTMと、
前記PCB2と動作可能に係合する複数の電池コネクタであって、前記SPTMは、前記電池を形成しテストするために、直列および並列に一緒に接続された複数の電池を収容するように設計される、複数の電池コネクタと、
を更に備え、
前記PCB2の前記エッジコネクタは、前記エッジコネクタソケットの1つに差し込まれ、
前記電源システムは、正の極性を有する直流を前記PCB2に提供し、前記PCB2から負の極性を有する直流を受け取り、
前記SPTMは、前記電池が形成されテストされるにつれて、前記複数の電池の制御および安全モニタリングを提供する、付記64に記載の電池形成およびテストシステム。
[付記66]
電池の形成およびテスト中、複数の前記電池を保持する電池トレイであって、
対向する上面および下面、およびエッジを有するプリント回路基板(PCB)と、
前記PCBの前記上面上の複数の電池ホルダと、
形成およびテスト中、前記複数の電池のパラメータの測定値を特定する、前記PCB上または前記PCB内のトレースを通して前記複数の電池ホルダと動作可能に係合する電子デバイスまたは構成要素と、
前記PCBの前記エッジ上のエッジコネクタであって、前記エッジコネクタは、前記PCB上または前記PCB内のトレースを通して前記複数の電池ホルダおよび前記電子デバイスまたは構成要素と動作可能に係合する、エッジコネクタと、
を備え、
各電池ホルダは、電池と係合し保持するような設計およびサイズの2つ以上の直立ばねフィンガと、電池の一端部と接触する設計およびサイズの正端子とを備え、前記ばねフィンガは、前記電池ホルダに保持された電池を形成しテストするための負端子として機能する、電池トレイ。
[付記67]
前記エッジコネクタは第1および第2の対応する面を有し、各正端子は前記第1の面に動作可能に接続され、各負端子は前記第2の面に動作可能に接続される、付記66に記載の電池トレイ。
[付記68]
各電池ホルダは、前記ばねフィンガ間で前記PCBに取り付けられるリング形磁石を更に備え、前記ばねフィンガは、前記PCBの前記上面に対して直立位置に電池を保持し、前記リング形磁石は中心開口部を有し、前記正端子は、前記PCBの前記上面の前記中心開口部内に配置される、付記67に記載の電池トレイ。
[付記69]
各電池ホルダは、前記ばねフィンガを囲み、前記PCBの前記上面から直立に延びて、電池を誘導かつ支持する、前記PCBに取り付けられる円筒形管を更に備える、付記68に記載の電池トレイ。
[付記70]
電池形成ラックであって、
前面、後面、左面、および右面と、複数の対のガイドレールとを有するキャビネットであって、各対のガイドレールの一方は前記キャビネットの前記左面で受けられ、他方は前記キャビネットの前記右面で受けられる、キャビネットと、
垂直向きで前記キャビネットにおいて受けられ、前記キャビネットを前部および後部に分ける両面プリント回路基板(PCB)と、
前記キャビネットの前記前部の一対のガイドレールで受けられる電池トレイ上のエッジコネクタを受けるように設計、サイズ決定、かつ配置される、前記PCB上の複数の2極高電流エッジコネクタソケットと、
各対のガイドレールの、前記キャビネットの前記後部における制御、測定、および等化器(CME)モジュールであって、前記PCBは、前記電池トレイを各CMEモジュールに接続することもできるような開口部またはコネクタを有する、CMEモジュールと、
を備える電池形成ラック。
[付記71]
前記ガイドレール対の一方で受けられる電池トレイ上のエッジコネクタは、前記CMEモジュールの1つに接続しながら同時に、前記エッジコネクタソケットの1つに差し込むことができる、付記70に記載の電池形成ラック。
[付記72]
電池エージングラックであって、
付記70に記載の電池形成ラックと、
複数の測定モジュールであって、各測定モジュールは、前記キャビネットの前記後部近傍に、電池トレイを受けて電池トレイに接続するガイドレールの各対に隣接して配置されて、前記電池が形成されテストされた後、ある時間期間にわたり前記電池トレイ内の電池をモニタする複数の測定モジュールと、
を備え、
前記電池エージングラックは、
両面プリント回路基板、
2極高電流エッジコネクタソケット、または
制御、測定、および等化器(CME)モジュール
を有さない、電池エージングラック。
[付記73]
各測定モジュールは、前記測定モジュールに接続された各電池の電圧を定期的に測定することが可能である、付記72に記載の電池エージングラック。
[付記74]
電池形成およびテストシステムであって、
電池形成ラックであって、
前面、後面、左面、および右面と、複数の対のガイドレールとを有するキャビネットであって、各対のガイドレールの一方は前記キャビネットの前記左面で受けられ、他方は前記キャビネットの前記右面で受けられる、キャビネット、
垂直向きで前記キャビネットにおいて受けられ、前記キャビネットを前部および後部に分ける両面プリント回路基板(PCB)、
前記キャビネットの前記前部の一対のガイドレールで受けられる電池トレイ上のエッジコネクタを受けるように設計、サイズ決定、かつ配置される、前記PCB上の複数の2極高電流エッジコネクタソケット、および
各対のガイドレールの、前記キャビネットの前記後部における制御、測定、および等化器(CME)モジュールであって、前記PCBは、前記電池トレイを各CMEモジュールに接続することもできるような開口部またはコネクタを有する、CMEモジュール
を備える電池形成ラックと、
前記電池形成ラックに接続される電源であって、前記電源は複数のチャネルを有し、各チャネルは、20ボルト超、25アンペア超、かつ500ワット超の出力を提供するような設計およびサイズである、電源と、
を備える電池形成およびテストシステム。
[付記75]
前記ガイドレールの対の一方で受けられる電池トレイを更に備え、前記電池トレイは、
対向する上面および下面、およびエッジを有するプリント回路基板(PCB)と、
前記PCBの前記上面上の複数の電池ホルダと、
形成およびテスト中、前記複数の電池のパラメータの測定値を特定する、前記PCB上または前記PCB内のトレースを通して前記複数の電池ホルダと動作可能に係合する電子デバイスまたは構成要素と、
前記PCBの前記エッジ上のエッジコネクタであって、前記エッジコネクタは、前記PCB上または前記PCB内のトレースを通して前記複数の電池ホルダおよび前記電子デバイスまたは構成要素と動作可能に係合し、前記エッジコネクタはシェルフの前記エッジコネクタソケットの各々に差し込まれる、エッジコネクタと、
を備え、
各電池ホルダは、電池と係合し保持するような設計およびサイズの2つ以上の直立ばねフィンガと、電池の一端部と接触する設計およびサイズの正端子とを備え、前記ばねフィンガは、前記電池ホルダに保持された電池を形成しテストするための負端子として機能する、付記74に記載の電池形成およびテストシステム。
[付記76]
4本のワイヤのみが、前記電源チャネルと前記電池トレイが受けられる前記電池形成ラックとの間に接続され、前記電池形成およびテストシステムは、前記電池トレイで受けられる複数の電池を形成しテストすることが可能である、付記75に記載の電池形成およびテストシステム。
[付記77]
前記電源は、
配電網から電気を受け取るコンタクタと、
前記コンタクタに接続される変圧器と、
前記変圧器に接続される第1のインダクタモジュールであって、前記第1のインダクタモジュールは、少なくとも2つの分布インダクタを保持する矩形ボックスを備え、各分布インダクタは、一緒に直列接続され、プリント回路基板および前記プリント回路基板に動作可能に接続された高電流ソケットに動作可能に接続される少なくとも3つの個々のインダクタを含む、第1のインダクタモジュールと、
前記インダクタモジュールに接続される第1のインバータモジュールと、
を備える、付記74に記載の電池形成およびテストシステム。
[付記78]
キャビネットと、前記キャビネットで受けられる対向する面を有する垂直プリント回路基板(vPCB)であって、前記vPCBの前記対向する面の各々上で前記vPCBと動作可能に係合するvPCBソケットを有する、vPCBとを更に備え、前記コンタクタ、前記変圧器、前記第1のインダクタモジュール、および前記第1のインバータモジュールは前記キャビネットで受けられ、前記第1のインバータモジュールは前記vPCBに接続される、付記77に記載の電池形成およびテストシステム。
[付記79]
分布した個々のインダクタを含む第2のインダクタモジュールを更に備え、
前記第2のインダクタモジュールに接続される第1のDCDCモジュールであって、前記第2のインダクタモジュールおよび前記第1のDCDCモジュールは、前記第1のインダクタモジュールが配置される前記vPCBの前記面とは逆の前記vPCBの面に配置され、前記第1のDCDCモジュールは前記vPCBソケットの1つに差し込まれる、付記78に記載の電池形成およびテストシステム。
[付記80]
前記第1のインダクタモジュールは、人が前記第1のインバータモジュールを前記第1のインダクタモジュールおよび前記vPCBソケットの1つに同時に差し込むことができるように配置される、付記79に記載の電池形成およびテストシステム。
[付記81]
前記DCDCモジュール、前記第1および第2のインダクタモジュール、前記第1のインバータモジュール、前記vPCB、および前記vPCBソケットは、複数の電池を充電および放電するようなサイズおよび設計を有し、前記複数の電池の前記放電中、電気を配電網に渡すことができる、付記79に記載の電池形成およびテストシステム。
[付記82]
各電池形成ラックに少なくとも1つの電池エージングラックを更に備え、前記電池エージングラックは、
前面、後面、左面、および右面と、複数の対のガイドレールとを有するキャビネットであって、各対のガイドレールの一方は前記キャビネットの前記左面で受けられ、他方は前記キャビネットの前記右面で受けられる、キャビネットと、
複数の測定モジュールであって、各測定モジュールは、前記キャビネットの前記後部近傍に、電池トレイを受けて電池トレイに接続するガイドレールの各対に隣接して配置されて、前記電池が形成されテストされた後、ある時間期間にわたり前記電池トレイ内の電池をモニタし、各測定モジュールは、前記測定モジュールに接続された各電池の電圧を定期的に測定することが可能である、複数の測定モジュールと、
を備える、付記79に記載の電池形成およびテストシステム。