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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-08
(45)【発行日】2023-12-18
(54)【発明の名称】地理空間情報に基づいたリソースの利用
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0242 20230101AFI20231211BHJP
   G06Q 30/0203 20230101ALI20231211BHJP
   G06Q 30/0272 20230101ALI20231211BHJP
   G06T 19/00 20110101ALI20231211BHJP
【FI】
G06Q30/0242
G06Q30/0203
G06Q30/0272
G06T19/00 A
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022557924
(86)(22)【出願日】2021-04-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-22
(86)【国際出願番号】 US2021025853
(87)【国際公開番号】W WO2022216271
(87)【国際公開日】2022-10-13
【審査請求日】2022-11-21
(73)【特許権者】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヤン・メイスター
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・ブルース・バンセン
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・ディー・シュッカー
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-36048(JP,A)
【文献】国際公開第2020/183652(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0151265(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0227965(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06T 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ実装方法であって、
所与の地理的エリアに関して、前記所与の地理的エリアの3次元(3D)表現を取得するステップであって、前記3D表現が、指定された視点からの前記所与の地理的エリアのビューを描写する、ステップと、
前記所与の地理的エリアに関して、(i)異なる時間期間中の異なる交通量、および(ii)1つまたは複数の交通特性を示す交通データを取得するステップと、
1つまたは複数のコンピューティングデバイスによって、前記3D表現を複数の特定の位置にセグメント化するステップと、
前記複数の特定の位置の中のそれぞれの異なる特定の位置に関して、前記交通データに基づいて、異なる候補の位置を通過する交通によって前記異なる特定の位置が視認され得る総時間量を示す視認性スコアを決定するステップと、
前記複数の特定の位置の前記視認性スコアに基づいて物理的位置の使用を調整するステップと
を含むコンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記所与の地理的エリアを通過する旅行者によって横断される地理的経路を指定する旅行データを取得するステップであって、前記旅行者が、(i)前記所与の地理的エリアを通過する車両の運転者、(ii)前記地理的エリアを通過する前記車両の乗客、または(iii)前記地理的エリアを移動するが、運転者でも乗客でもないさらなる人々を含む、ステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記指定された視点が、前記運転者の地理的位置の視野を指定する運転者の視野、前記乗客の前記地理的位置の視野を指定する乗客の視野、またはさらなる人々の前記地理的位置の視野を指定するさらなる人々の視野のうちの1つまたは複数を含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つまたは複数の交通特性が、(i)前記所与の地理的エリアを通過する車両の速度、(ii)前記所与の地理的エリアを通過する前記車両の運転者または乗客の数、(iii)前記1つまたは複数の交通特性が記録される時間帯の可視特性を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
地理的位置の前記視認性スコアを決定するステップが、前記所与の地理的エリア内に位置する物理的構造物が前記運転者、前記乗客、または前記さらなる人々の前記視点の中にある総時間を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
1つまたは複数の地理的位置の前記物理的位置の使用を調整するステップが、
前記1つまたは複数の地理的位置に物理的構造物を構築するステップ、
前記1つまたは複数の地理的位置から既存の物理的構造物を除去するステップ、
前記1つまたは複数の地理的位置の前記物理的構造物へのコンテンツの表示のための電力使用の特性を変更するステップ、
前記1つまたは複数の地理的位置の前記物理的構造物上に1つまたは複数のコンテンツを配置するステップ、あるいは
前記1つまたは複数の地理的位置の前記物理的構造物上に提示される前記1つまたは複数のコンテンツの視認特性を調整するステップ
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
地理的位置の前記視認性スコアを決定するステップが、
前記地理的エリアを通る地理的経路上を移動している間の前記車両内のユーザの視認時間を決定するステップと、
前記1つまたは複数の交通特性に基づいて、前記地理的エリアを通る前記地理的経路上を移動している間の前記車両内の前記ユーザの注意係数を決定するステップと、
交通中の前記車両内の予想されるユーザ数を決定するステップと、
前記視認時間、前記注意係数、および車両内の前記予想されるユーザ数に基づいて、視認性スコアを計算するステップと
をさらに含む請求項4に記載の方法。
【請求項8】
所与の地理的エリアに関して、前記所与の地理的エリアの3次元(3D)表現を取得することであって、前記3D表現が、指定された視点からの前記所与の地理的エリアのビューを描写する、取得することと、
前記所与の地理的エリアに関して、(i)異なる時間期間中の異なる交通量、および(ii)1つまたは複数の交通特性を示す交通データを取得することと、
1つまたは複数のコンピューティングデバイスによって、前記3D表現を複数の特定の位置にセグメント化することと、
前記複数の特定の位置の中のそれぞれの異なる特定の位置に関して、前記交通データに基づいて、異なる候補の位置を通過する交通によって前記異なる特定の位置が視認され得る総時間量を示す視認性スコアを決定することと、
前記複数の特定の位置の前記視認性スコアに基づいて物理的位置の使用を調整することと
を含むシステム。
【請求項9】
前記所与の地理的エリアを通過する旅行者によって横断される地理的経路を指定する旅行データを取得することであって、前記旅行者が、(i)前記所与の地理的エリアを通過する車両の運転者、(ii)前記地理的エリアを通過する前記車両の乗客、または(iii)前記地理的エリアを移動するが、運転者でも乗客でもないさらなる人々を含む、取得することをさらに含む請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記指定された視点が、前記運転者の地理的位置の視野を指定する運転者の視野、前記乗客の前記地理的位置の視野を指定する乗客の視野、またはさらなる人々の前記地理的位置の視野を指定するさらなる人々の視野のうちの1つまたは複数を含む請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記1つまたは複数の交通特性が、(i)前記所与の地理的エリアを通過する車両の速度、(ii)前記所与の地理的エリアを通過する前記車両の運転者または乗客の数、(iii)前記1つまたは複数の交通特性が記録される時間帯の可視特性を含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
地理的位置の前記視認性スコアを決定することが、前記所与の地理的エリア内に位置する物理的構造物が前記運転者、前記乗客、または前記さらなる人々の前記視点の中にある総時間を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
1つまたは複数の地理的位置の前記物理的位置の使用を調整することが、
前記1つまたは複数の地理的位置に物理的構造物を構築すること、
前記1つまたは複数の地理的位置から既存の物理的構造物を除去すること、
前記1つまたは複数の地理的位置の前記物理的構造物へのコンテンツの表示のための電力使用の特性を変更すること、
前記1つまたは複数の地理的位置の前記物理的構造物上に1つまたは複数のコンテンツを配置すること、あるいは
前記1つまたは複数の地理的位置の前記物理的構造物上に提示される前記1つまたは複数のコンテンツの視認特性を調整すること
を含む請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
地理的位置の前記視認性スコアを決定することが、
前記地理的エリアを通る地理的経路上を移動している間の前記車両内のユーザの視認時間を決定することと、
前記1つまたは複数の交通特性に基づいて、前記地理的エリアを通る前記地理的経路上を移動している間の前記車両内の前記ユーザの注意係数を決定することと、
交通中の前記車両内の予想されるユーザ数を決定することと、
前記視認時間、前記注意係数、および車両内の前記予想されるユーザ数に基づいて、視認性スコアを計算することと
をさらに含む請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
命令を記憶した非一時的コンピュータ可読記録媒体であって、前記命令が、1つまたは複数のデータ処理装置によって実行されると、前記1つまたは複数のデータ処理装置に、
所与の地理的エリアに関して、前記所与の地理的エリアの3次元(3D)表現を取得することであって、前記3D表現が、指定された視点からの前記所与の地理的エリアのビューを描写する、取得することと、
前記所与の地理的エリアに関して、(i)異なる時間期間中の異なる交通量、および(ii)1つまたは複数の交通特性を示す交通データを取得することと、
1つまたは複数のコンピューティングデバイスによって、前記3D表現を複数の特定の位置にセグメント化することと、
前記複数の特定の位置の中のそれぞれの異なる特定の位置に関して、前記交通データに基づいて、異なる候補の位置を通過する交通によって前記異なる特定の位置が視認され得る総時間量を示す視認性スコアを決定することと、
前記複数の特定の位置の前記視認性スコアに基づいて物理的位置の使用を調整することと
を含む動作を実行させる、非一時的コンピュータ可読記録媒体。
【請求項16】
前記所与の地理的エリアを通過する旅行者によって横断される地理的経路を指定する旅行データを取得することであって、前記旅行者が、(i)前記所与の地理的エリアを通過する車両の運転者、(ii)前記地理的エリアを通過する前記車両の乗客、または(iii)前記地理的エリアを移動するが、運転者でも乗客でもないさらなる人々を含む、取得することをさらに含む請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記録媒体。
【請求項17】
前記指定された視点が、前記運転者の地理的位置の視野を指定する運転者の視野、前記乗客の前記地理的位置の視野を指定する乗客の視野、またはさらなる人々の前記地理的位置の視野を指定するさらなる人々の視野のうちの1つまたは複数を含む請求項16に記載の非一時的コンピュータ可読記録媒体。
【請求項18】
前記1つまたは複数の交通特性が、(i)前記所与の地理的エリアを通過する車両の速度、(ii)前記所与の地理的エリアを通過する前記車両の運転者または乗客の数、(iii)前記1つまたは複数の交通特性が記録される時間帯の可視特性を含む、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記録媒体。
【請求項19】
地理的位置の前記視認性スコアを決定することが、前記所与の地理的エリア内に位置する物理的構造物が前記運転者、前記乗客、または前記さらなる人々の前記視点の中にある総時間を含む、請求項16に記載の非一時的コンピュータ可読記録媒体。
【請求項20】
地理的位置の前記視認性スコアを決定することが、
前記地理的エリアを通る地理的経路上を移動している間の車両内のユーザの視認時間を決定することと、
前記1つまたは複数の交通特性に基づいて、前記地理的エリアを通る前記地理的経路上を移動している間の前記車両内の前記ユーザの注意係数を決定することと、
交通中の前記車両内の予想されるユーザ数を決定することと、
前記視認時間、前記注意係数、および車両内の前記予想されるユーザ数に基づいて、視認性スコアを計算することと
をさらに含む請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、データ処理およびリソース利用に関する。
【背景技術】
【0002】
公共ディスプレイシステムの構築、運用、および維持は、リソースを大量に消費し得る。たとえば、屋外ディスプレイの運用は、電力およびネットワークリソースを消費することがあり得、公共ディスプレイシステムが能動的に管理されない場合、これらのリソースが、浪費され得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
概して、本明細書に記載の対象の1つの革新的な態様は、所与の地理的エリアに関して、所与の地理的エリアの3次元(3D)表現を取得する動作であって、3D表現が、指定された視点からの所与の地理的エリアのビューを描写する、動作、所与の地理的エリアに関して、(i)異なる時間期間中の異なる交通量、および(ii)1つまたは複数の交通特性を示す交通データを取得する動作、
1つまたは複数のコンピューティングデバイスによって、3D表現を複数の特定の位置にセグメント化する動作、複数の特定の位置の中のそれぞれの異なる特定の位置に関して、交通データに基づいて、異なる特定の位置が異なる候補の位置を通過する交通によって視認され得る総時間量を示す視認性スコア(viewability score)を決定する動作、複数の特定の位置の視認性スコアに基づいて物理的位置の使用を調整する動作を含む方法に具現化され得る。
【0004】
この態様のその他の実装は、コンピュータ記憶デバイス上に符号化された方法の態様を実行するように構成された対応する装置、システム、およびコンピュータプログラムを含む。これらのおよびその他の実装は、任意で、以下の特徴のうちの1つまたは複数をそれぞれ含み得る。
【0005】
一部の態様において、特徴は、所与の地理的エリアを通過する旅行者によって横断された地理的経路を指定する旅行データを取得することであって、旅行者が、(i)所与の地理的エリアを通過する車両の運転者、(ii)地理的エリアを通過する車両の乗客、または(iii)地理的エリアを移動するが、運転者でも乗客でもないさらなる人々を含む、取得することを含む。
【0006】
一部の態様において、指定された視点は、運転者の地理的位置の視野を指定する運転者の視野、乗客の地理的位置の視野を指定する乗客の視野、またはさらなる人々の地理的位置の視野を指定するさらなる人々の視野のうちの1つまたは複数を含む。
【0007】
一部の態様において、1つまたは複数の交通特性は、(i)所与の地理的エリアを通過する車両の速度、(ii)所与の地理的エリアを通過する車両の運転者または乗客の数、(iii)1つまたは複数の交通特性が記録される時間帯の可視特性(visibility characteristic)を含む。
【0008】
一部の態様において、地理的位置の視認性スコアを決定する動作は、所与の地理的エリア内に位置する物理的構造物が運転者、乗客、またはさらなる人々の視点の中にある総時間を含む。
【0009】
一部の態様において、1つまたは複数の地理的位置の物理的位置の使用を調整する動作は、1つまたは複数の地理的位置に物理的構造物を構築すること、1つまたは複数の地理的位置から既存の物理的構造物を除去すること、1つまたは複数の地理的位置の物理的構造物上のコンテンツの表示のための電力使用の特性を変更すること、1つまたは複数の地理的位置の物理的構造物上に1つまたは複数のコンテンツを配置すること、あるいは1つまたは複数の地理的位置の物理的構造物上に提示される1つまたは複数のコンテンツの視認特性(viewing characteristic)を調整することを含む。
【0010】
一部の態様において、地理的位置の視認性スコアを決定する動作は、地理的エリアを通る地理的経路上を移動している間の車両内のユーザの視認時間(viewing time)を決定すること、1つまたは複数の交通特性に基づいて、地理的エリアを通る地理的経路上を移動している間の車両内のユーザの注意係数(attention factor)を決定すること、交通中の車両内の予想されるユーザ数を決定すること、視認時間、注意係数、および車両内の予想されるユーザ数に基づいて視認性スコアを計算することをさらに含む。
【0011】
本明細書に記載の対象の特定の実施形態は、以下の利点のうちの1つまたは複数を実現するように実装されることが可能である。たとえば、本明細書全体を通じて検討される技術は、物理的構造物の近くの地理的エリア内に存在する人々に効率的および効果的に情報を提示することができる物理的構造物を構築するために使用され得る地理的エリア内の位置を決定する。物理的構造物の位置は、物理的構造物上に情報を提示するために使用されるリソースが効率的に使用されるように、少なくとも指定された数の人が物理的構造物を視認することができることを保証するように選択され得る。たとえば、物理的構造物を構築し、維持し、運用するために必要とされるリソースがより効率的に使用され得るように、利用可能な複数の地理的エリアの中から、物理的構造物上に提示されるコンテンツを視認することができる人の数を最大化する特定の地理的エリアが選択され得る。特定の例において、本明細書に記載の技術は、ディスプレイ上の情報の提示を、閾値の数の人がディスプレイ上に提示された情報を視認することができるであろう時間に制限することによって、屋外ディスプレイに給電するためのエネルギーのより効率的な使用(たとえば、より少ないエネルギー使用)を提供することができる。状況によっては、ディスプレイは、屋外ディスプレイを通過する交通についての情報に基づいてオン/オフを切り替えられることが可能であり、それによって、屋外ディスプレイによって消費されるエネルギーを削減する。状況によっては、屋外ディスプレイを照らす照明は、照明が点灯している時間の量を減らすために、本明細書において検討される技術を使用して取得された情報に基づいて同様にオン/オフを切り替えられることが可能であり、これは、より高いエネルギー効率につながる。さらにその他の状況においては、本明細書において検討される技術を使用して生成された情報が、屋外ディスプレイが十分に視認され得るようにそれらの屋外ディスプレイをより適切に配置するために使用されることが可能であり、それによって、浪費されるエネルギー、ネットワークリソース、および屋外ディスプレイを建てるために必要とされる物理的リソースを削減する。これは、物理的位置の誤った使用を減らし、本明細書において検討される技術を使用して生成された情報の恩恵を受けずに建てられた放棄された屋外ディスプレイを減らすことにつながり得る。また、これは、その他の方法で必要とされるほど大きくなくてよい、より効果的な屋外ディスプレイをもたらすことが可能であり、さらに、このことが、同じぐらい効果的であるためにより大きなディスプレイを必要とする可能性がある、その他の位置と比較してより少ないエネルギー消費をもたらすことが可能である。技術は、情報を提示するための新しい物理的構造物を構築するためにより少ない位置を効率的に割り当て、それでもなお、複数の異なる位置に必要とされるよりも多くの物理的構造物を構築することと比べたときにより高い所望の効果を達成するために使用されることが可能であり、それによって、地理的エリアの景観に対するいかなる悪影響も防止する。さらに、技術は、より少ない電力を使用し、より効率的にネットワークを上で通信する可能性がある最新の電子機器を使用してより高い視認性のために既存の物理的構造物を向上させるために使用され得る、物理的構造物を介してコンテンツを表示する効果の定量化を可能にし、これは、物理的構造物を動作させるために使用される電気などの貴重なリソースを節約することをさらに含む。本明細書において検討される技術は、各物理的構造物上に提示されるコンテンツが物理的構造物を通過する視聴者にとって適切であり、より有用であるように、どの物理的構造物がどのコンテンツを提示するために使用されるかを決定するためにも使用され得る。
【0012】
本明細書において説明される対象の1つまたは複数の実施形態の詳細が、添付の図面および以下の説明に記載されている。対象のその他の特徴、態様、および利点は、説明、図面、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】ウェブベースの地理空間マッピングサービスが実装される例示的な環境のブロック図である。
図2】車両内の運転者および乗客の視野を示す例示的な車両のブロック図である。
図3】位置の視認性スコアを決定し、視認性スコアに基づいて物理的位置の使用を調整するための例示的なプロセスの流れ図である。
図4】地理的経路を横断する車両の運転者および乗客が、複数の位置の複数の物理的構造物の露出を受ける例示的なシナリオの視覚的表現の図である。
図5】複数のコンテンツへの露出(exposure)の寄与を示すグラフである。
図6】寄与スコアを生成し、寄与スコアに基づいてユーザアクションの帰属(attribution)をセグメント化するための例示的なプロセスの流れ図である。
図7】説明される動作を実行するために使用され得る例示的なコンピュータシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書は、コンテンツを表示する物理的構造物の適切な地理的位置を決定する、または物理的構造物の表示特性を修正することによって物理的位置の既存の物理的構造物の特性を調整することができる方法、システム、装置、およびコンピュータ可読媒体を開示する。
【0015】
概して、物理的構造物にコンテンツを表示することは、多くの視聴者にコンテンツを提示する効率的な方法である。しかし、物理的な構造がリソース利用を正当化するのに十分なほど多くの視聴者によって適切に視認され得る慎重に選択された位置に置かれない場合、コンテンツを提示するそのような技術は効果がなく、リソースが浪費される。たとえば、物理的構造物の地理的位置以外のすべてのその他の点(たとえば、物理的構造物の寸法、コンテンツが表示されるべき物理的構造物上の表面積など)において同一である2つの物理的構造物AおよびBを考える。この例の目的のために、物理的構造物Aが交通量の多い幹線道路に隣接して位置しており、通過する交通からいかなる障害もなく容易に見えると仮定する。また、物理的構造物Bは、同じ幹線道路の近くであるが、建物によって引き起こされる障害のために構造物Bが幹線道路上の交通から部分的にしか見えないようにする建物の後ろに位置していると仮定する。この例において、物理的構造物Aは、視界が遮られていないため、一見するとコンテンツを表示するための最初の選択肢となるが、構造物の可視性、車両の異なる種類の乗客からの視認性の違い、および/または構造物の可視性が情報伝達に与える影響に関する実際のデータがなければ、特に構造物の構築前に位置のうちのどちらがより良かったかを判定することは困難である。別の例において、物理的構造物の地理的位置以外の(前の例で説明された)すべてのその他の点において同一である2つの物理的構造物CおよびDを考える。物理的構造物Cは、かなりの量の交通がある幹線道路に隣接して位置しており、物理的構造物Dは、概して幹線道路の交通量に比べて少ない量のより低速な交通がある街路に隣接して位置している。Dよりも物理的構造物C上のコンテンツの方がより多くの数の人が視認することができるので、物理的構造物Cは、コンテンツを表示するために選択されるより高い優先度を有する可能性がある。しかし、下でより詳細に検討されるように、構造物Dの側を通過する交通のより遅い速度は、より低速で動く交通の乗客のより長い視認時間のおかげで、提示されている情報によっては、構造物Dをより優れた候補にする可能性がある。
【0016】
上の例において説明されたように、地理的位置における物理的構造物の表面上のコンテンツの視認性は、物理的構造物の有効性/有用性を決定する際に大きな役割を果たす。また、よりエネルギー効率の良い情報の伝達を提供するために物理的構造物によるリソースの消費(たとえば、物理的構造物を照らす照明への給電、電子ディスプレイへの給電、および/または電子ディスプレイに情報を転送するために利用されるネットワークリソース)が管理され得るように、物理的構造物に割り当てられたリソースを動的に修正するために視認性の分析が使用され得る。本明細書において説明される技術および方法は、地理的エリア内の位置ごとに、物理的構造物(または提案される物理的構造物)上に表示されたコンテンツの視認性の分析に基づいて視認性スコアを計算することができる。技術は、新しい物理的構造物を構築するための位置を選択するか、または物理的構造物が位置に既に存在するときに表示プロパティを調整するかのどちらかのために使用され得る。たとえば、物理的構造物を有する位置の視認性スコアが夜間により低い場合、(たとえば、夜間の可視性のためにより多くの照明を設置することによって)物理的構造物の表示面をより見やすくすることによって表示特性が調整され得る。代替的に、表示特性は、物理的構造物への電源供給をオフにすることによって調整されることが可能であり、それによって、貴重なリソースおよび運用コストを節約する。
【0017】
本明細書において検討される技術および方法は、異なる地理的位置に物理的構造物を構築し、維持する相対的コストを決定するためにも使用され得る。物理的構造物を構築するための地理的位置を選択する間に、地理的位置の視認性スコアが、地理的位置を獲得することに関連するコストを決定するために使用され得る。たとえば、より高い視認性スコアを有する地理的位置は、より低い視認性スコアを有する別の地理的位置と比較してより高い金銭的価値を持ち得る。これらの技術および方法は、地理的位置において物理的構造物上にコンテンツを提示することに関連する価値を決定するためにさらに使用され得る。たとえば、物理的構造物上にコンテンツを提示するためにエンティティ(たとえば、個人または企業)によって負担されるコストが、視認性スコアに基づいて決定され得る。状況によっては、コストは、視認性スコアに比例して増加し得る。
【0018】
技術および方法は、人々が物理的構造物を介して受けるコンテンツの露出(content exposure)の量を決定するためにも使用され得る。コンテンツのこれらの露出の一部は、人々が指定されたターゲットアクションを実行することに寄与する場合がある。たとえば、毎日車で職場に向かう間に物理的構造物上の絶滅危惧種についてのコンテンツの露出を受けるユーザは、コンテンツ内に表示された電話番号またはウェブサイトを介してその絶滅危惧種を救う手助けをすることを対象とするニュースレターに登録する可能性があり、ニュースレターに登録することが、指定されたターゲットアクションと考えられ得る。同様に、特定の種類のモバイルデバイスについてのコンテンツの露出を受けるユーザは、最終的にその特定の種類のモバイルデバイスを入手する可能性があり、モバイルデバイスの入手が、ターゲットアクションと考えられる場合がある。
【0019】
技術および方法は、(たとえば、移動ルートに沿った)1つまたは複数の物理的構造物によって表示されるコンテンツを介してユーザが経験するそれぞれのコンテンツの露出の相対的寄与を決定するためにも使用され得る。たとえば、地理的エリアを通って移動するユーザは、特定のブランドXの靴に関連するコンテンツを表示する2つ以上の物理的構造物の露出を受ける場合がある。ユーザがブランドXの靴を購入する場合、ブランドXの靴を購入するというターゲットアクションの実行は、たとえば、露出のレベル(たとえば、露出の回数または露出の総継続時間)に基づいて、2つ以上の露出の各々に部分的に起因し得る。
【0020】
技術および方法は、異なる種類のコンテンツの露出の相対的寄与を決定するためにさらに使用され得る。たとえば、インターネットに接続された人々は、様々なコンテンツ(たとえば、検索結果、ウェブページ、デジタルコンポーネント、ニュース記事、ソーシャルメディアの投稿、デジタルアシスタントデバイスによって出力されるオーディオ情報)の露出を受ける。物理的構造物上に提示されるコンテンツへの露出は、別の種類のコンテンツの露出である。さらに、物理的構造物は、静止画の露出、テキストの露出、ビデオの露出、オーディオの露出、インタラクティブの露出、またはその他の種類の露出などの露出の種類のサブセットをサポートし得る。その他の種類のコンテンツの露出は、ラジオ、パンフレットなどを介した露出を含み得る。技術を使用して、目的のアクションの実行に対する異なる種類の露出を含むこれらの露出の寄与が、決定されることが可能であり、寄与は、コンテンツ表示の媒体の特性を評価し、調整するためにさらに使用され得る。
【0021】
図1は、ウェブベースの地理空間マッピングサービスが実装される例示的な環境100のブロック図である。環境100は、マップデータベース112、交通データベース114、およびユーザデータベース116を含むコンピューティングシステムであるマップサーバ110を含む。たとえマップサーバ110が単一のユニットとして示されていても、マップサーバ110は、セルラネットワーク、Wi-Fiネットワーク、LAN、WAN、インターネット、および/またはその他の好適なネットワークなどのネットワークの組合せを含むことが可能であり、任意の数の有線またはワイヤレス通信リンクを含むことが可能であるネットワーク102を介して通信することができる分散型システムとして実装され得る。
【0022】
マップデータベース112は、デジタルマップを生成するために使用され得る地物(たとえば、道路、建物、水域、学校、企業など)のマップデータを記憶する。簡潔にするためにマップとも呼ばれるデジタルマップは、建物、企業、マップ上に通常示されるその他の地物などの地物を含む、上空からの視点から見られた世界の特定のエリアの視覚的な表現である。マップデータは、様々な地物の位置情報(たとえば、GPS座標、緯度、および経度)ならびにその他の属性情報(たとえば、名前、サイズ、形状)を含んでよい。
【0023】
マップは、特定のエリアの2次元(2D)表現(2Dマップと呼ばれる)または3次元(3D)表現(3Dマップと呼ばれる)であることが可能である。たとえば、マップ上の特定の位置の3D表現は、(たとえば、ストリートビューとも呼ばれる人間の観察者の身長に近い)ほぼ街路の高さの特定の位置の画像を含み得る。各画像は、特定の位置および方位(directional orientation)に関連付けられており、その結果、画像から360度のパノラマビューが作成され得る。画像は、世界中の多くの地理的位置において撮影された実際の写真または画像を含み得る。たとえば、画像は、地面よりも高い位置に置かれた車載カメラによって撮影される場合がある。画像は、3Dモデリング技術を使用するコンピュータによって生成されたレンダリング、ならびに写真の分析および統合も含み得る。
【0024】
マップデータベース112は、街路および幹線道路などの道路に関連する情報も含み得る。道路の画像に加えて、道路情報は、地理的エリアまたはその他の道路に対して相対的な道路の位置を含み得る。たとえば、マップデータベース112は、道路の車線の数、および道路が一方通行かまたは両面通行か、道路上の入口および出口等のような情報を含む、道路のネットワークを示す情報を記憶してよい。道路情報は、街路名、ならびに交差点間の距離および制限速度などのその他の情報をさらに含み得る。
【0025】
マップデータベース112は、関心のある地点(point-of-interest)も含み得る。関心のある地点は、ユーザにとって興味深いまたは有益である可能性があり、地理的位置に関連付けられるマップ上の任意の特徴であってよい。たとえば、関心のある地点は、名所、競技場、または建物を含んでよい。関心のある地点は、専門のマッププロバイダ、個人ユーザ、またはその他のエンティティによってマップデータベース112に追加される場合がある。
【0026】
マップサーバ110のユーザデータベース114は、地理空間マッピングサービスの1人または複数のユーザによって任意で提供された情報を含んでよい。クライアントデバイス(たとえば、スマートフォン)は、各デバイスの現在位置に関連する位置情報を生成するように構成された位置監視コンポーネントを含むことが可能であり、そして、この位置情報は、クライアントデバイスにおいて位置サービスが有効化されるときにマップサーバ110に送信され、ユーザデータベース114に保存されてよい。たとえば、ユーザは、好ましいルート情報、現在位置情報、ユーザによって取られた履歴的なルート、地理的エリア情報、またはその他の情報などの、行われた移動に関連する情報をマップサーバ110と共有することができる。この情報は、特定のルートを決定する際、および/またはユーザへのサービスとしてマップサーバ110によって提供される任意のその他のタスクを実行する際に、マップサーバ110によって使用され得る。
【0027】
交通データベース116は、ルートの計算において使用され得る交通情報を含むことが可能である。たとえば、交通データベース116は、たとえば、交通サービスから取得されたリアルタイムの交通状況を含み得る。さらに、交通データベース116は、公的機関、道路モニタ(roadway monitor)、交通カメラ等から取得された情報を含み得る。情報は、輸送システム内の特定の地点における交通流の速度に関するリアルタイムの情報と履歴的な情報との両方を含み得る。
【0028】
図1は、例示的な地理的エリア120のマップも示す。地理的エリアのマップは、建物(110-1および110-2)、街区(120)、住宅地(130)、街路(150-1および150-2)、ならびに複数の地理的位置(140-1から140-7)を含む。図は、街路150-1の一部、車両160(たとえば、車)、人165、および3つの物理的構造物(170-1から170-3)を含む地理的位置140-7の拡大図も含む。
【0029】
説明を目的として、技術および方法は、地理的エリア120内の位置(140-1から140-7)が物理的構造物の構築のために選択されている例を使用して説明される。この例において、物理的構造物は、たとえば、新たに構築された物理的構造物上に表示されるコンテンツの予想される視認性を最大化する位置に構築され得る。また、プロセスは、物理的構造物上に表示されるコンテンツの視認性を高め、および/または物理的構造物の消費電力を減らす表示特性を向上させるように、既存の物理的構造物のある位置を選択するために使用されることも可能であることに留意されたい。地理的エリア120内の地理的位置を決定するために、環境100は、地理的エリア120の3Dマップ、ユーザデータ、および交通データを使用する評価装置118をさらに含む。
【0030】
一部の実装において、評価装置118は、地理的エリア120の3Dマップを複数の位置にセグメント化し、位置の各々の物理的構造物上に表示されたときのコンテンツの予想される視認性に基づいて各位置を評価するように構成される。たとえば、評価装置118は、地理的エリア120を地理的位置140-1から140-7にセグメント化する。
【0031】
評価装置118は、複数の位置の中のそれぞれの特定の位置(たとえば、140-1から140-7)に関して視認性スコアを決定するように構成される。一部の実装において、特定の位置の視認性スコアは、その特定の位置に位置する(既存または提案される)物理的構造物によって提供される総露出レベルを示す。たとえば、視認性スコアは、位置の物理的構造物上に表示されたコンテンツが特定の位置を通過する交通によって視認されることが可能である総時間量を示し得る。より詳細には、視認性スコアは、物理的位置を通過する人々が地理的エリアに位置する物理的構造物上に提示されるコンテンツの露出を受ける(たとえば、コンテンツを視認することができる)時間の長さを示し得る。状況によっては、視認性スコアは、コンテンツが人によって視認されることが可能であった時間の長さではなく、コンテンツが人によって知覚されたと判定される時間の長さ(たとえば、露出を取り巻く文脈(context)に基づく)を考慮する。たとえば、特定の位置の物理的構造物上に表示されたコンテンツは、特定の量の時間(たとえば、30秒)、人(たとえば、交通中の車両の運転者)に可視である場合があるが、評価装置118は、人が運転および周囲の交通に注意を払うので、ずっと短い継続時間(たとえば、5秒)の間、人が実際にコンテンツに注目すると判定する場合がある。この例において、評価装置118は、視認性スコアが車の運転者に関連するときに特定の位置の視認性スコアを決定する目的で、より短い持続時間を使用する場合がある。しかし、評価装置118は、視認性スコアが車の乗客に関連するときに特定の位置の視認性スコアを決定する目的で、より長い継続時間を使用する場合がある。したがって、異なる種類の視聴者(たとえば、運転者、乗客、前方を向いている乗客、後方を向いている乗客など)に関して、異なる視認性スコアが計算され得る。
【0032】
さらに、視認性スコアは、その他の文脈情報に基づいて生成され得る。たとえば、視認性スコアは、トピックごと、またはビジネスタイプごとに生成され得る。この例において、視認性スコアは、物理的構造物を通過する人々に対して表示されるコンテンツの露出を受ける人々とのトピックまたはビジネスタイプの関連性の尺度に少なくとも部分的に基づいて決定され得る。たとえば、視認性スコアが宝石店(または宝石というトピック)に関して決定されていると仮定する。この例において、視認性スコアは、物理的構造物を通過した人々のうちで、最終的に宝石店に行ったか、オンラインで宝石を検索したか、またはそれ以外の方法で宝石に興味を示した人の割合に少なくとも部分的に基づいて決定され得る。このようにして、視認性スコアは、視認性スコアが生成されたトピックまたはビジネスタイプに関連するコンテンツを提示するための異なる利用可能な物理的構造物の値のインジケーションを提供するように特化させられ得る。状況によっては、視認性スコア(または特化した視認性スコア)は、マップインターフェース内に提示されることが可能であり、これは、コンテンツを提示するための物理的位置を探すエンティティが、異なる物理的位置の視認性スコアを比較し、相対的な視認性スコアに基づいて選択を行うことを可能にし得る。
【0033】
位置の視認性スコアを計算するために、評価装置118は、3Dマップを使用して、地理的エリア120内の地理的経路を特定する。経路は、道路、歩道、遊歩道、またはその他の種類の経路を含み得る。経路を特定した後、評価装置118は、位置の物理的構造物によって表示されるコンテンツの露出を受けることができる地理的エリア内の人の数を決定する。人は、あらかじめ特定された地理的経路を通過する車両の運転者および乗客を含み得る。人は、運転者でも乗客でもないが、地理的エリア120内に存在するさらなる人々(たとえば、歩行者)をも含み得る。評価装置118は、さらに、人々がコンテンツを見ている間に持つであろう注意のレベルを考慮に入れる。そして、評価装置118は、位置の物理的構造物が地理的エリア120内の人々によって視認される(または視認されると予想される)総時間量を示す視認性スコアを決定する。これらの係数の各々および評価装置118によるそれらの使用は、下でより詳細に説明される。
【0034】
一部の実装において、評価装置118は、地理的エリア120の3Dマップに基づいて、位置の物理的構造物が視認され得る経路を決定することができる。評価装置118は、各経路に関して、経路上の旅行者から物理的構造物が視認されることが可能である時間の期間も決定する。たとえば、地理的エリア120の位置140-5の物理的構造物170-3上に表示されたコンテンツは、地理的経路150-1および150-2から視認され得る。この例において、評価装置118は、下でさらに検討されるように、異なる時間期間中の異なる交通量および/またはその他の交通特性を示す交通データを使用して、位置の視認性スコアを生成することができる。
【0035】
一部の実装において、評価装置118は、視認性分析の一部として、地理的エリア120を通過する旅行者(たとえば、経路に沿って動く人々)によって横断された異なる地理的経路を指定する旅行データを使用し得る。旅行データは、たとえば、旅行者によって取られた経路、速度情報、時間帯情報、および/または移動に関連するその他の情報を含み得る。視認性スコアが時間間隔(たとえば、1日のうちの特定の時間、1週間、または何らかのその他の指定された時間間隔)にわたって計算される場合、時間間隔中に行われた移動が特定されることが可能であり、これらの移動の旅行データが視認性スコアを計算するために使用されることが可能である。たとえば、視認性スコアが特定の時間の期間(たとえば、午後のラッシュアワー)に関して計算されており、(たとえば、既存のまたは潜在的な物理的構造物の)特定の位置が2つの異なる経路から視認されることが可能であると仮定する。この例において、評価装置118は、2つの経路上の旅行者の旅行データによって示される、特定の位置が特定の時間期間中にそれらの旅行者に視認されることが可能であった総時間量に基づいて、特定の位置の視認性スコアを決定することができる。一部の実装において、特定の位置が旅行者に視認されることが可能であった総時間量は、特定の時間期間中に2つの経路を通過する車両内の人々(すなわち、運転者および乗客)ならびに任意のさらなる人々々の総数に基づく。一部の実装において、視認性スコアは、人々のサブセット(たとえば、乗客のみ)に関して決定され得る。
【0036】
一部の実装において、評価装置118は、旅行者のサブセットによって横断された異なる地理的経路を指定する旅行データを使用して、エンティティに固有の視認性分析を実行することができる。たとえば、評価装置118は、特定のエンティティ(たとえば、特定の宝石店)または特定の種類のエンティティ(任意の宝石店)に関連する1つまたは複数の目的地(たとえば、中継地点(stopping point))を訪れた旅行者のサブセットを選択して、その特定のエンティティまたは特定の種類のエンティティに関する物理的構造物の特化した視認性スコアを決定することができる。旅行者のサブセットは、特定のエンティティ(たとえば、特定の種類の企業)の地理的位置または特定のエンティティに文脈的に関連する特定の地理的位置に到達するために異なる地理的経路を横断する旅行者を含み得る。そのような実装において、評価装置118は、エンティティに固有のコンテンツ(たとえば、エンティティによって提供されたコンテンツまたはエンティティに文脈的に関連するコンテンツ)を提示するための候補として物理的構造物の視認性スコアを決定することができ、そして、視認性スコアは、物理的位置のうちのどれが特定のエンティティによって提供されたコンテンツを提示するため使用されるのか(たとえば、最高の視認性スコアの物理的位置)を選択するために特定のエンティティによって使用され得る。これらの実装において、視認性スコアは、マップインターフェース内に提示されることが可能であり、これは、特定のエンティティが、様々な候補の物理的位置をそれらのそれぞれの視認性スコアに基づいて評価し、コンテンツを提示するために1つまたは複数の位置の1つまたは複数の特定の物理的構造物を選択することを可能にする。これらの実装において、視認性スコアは、コンテンツを提示することに関する、特定のエンティティに対する物理的構造物の価値のインジケーションと考えられ得る。
【0037】
位置の視認性に対する交通の影響を考慮するために、評価装置118は、交通データベース114からの交通データを使用して視認性スコアを調整することができる。交通データベース114は、1日の異なる時間期間中に記録された異なる交通量と、交通速度とを含む。道路のセグメントの交通量は、所与の時間間隔において道路のセグメントを通過する車両の数を指す。交通量は、異なる時間帯、季節などを含む様々な係数に基づいて変化し得る。たとえば、平日に、交通量は、通勤し、それから帰宅する人のより多い数が原因で、朝および夕方の企業に比較的近い道路において多くなり得る。交通量データのソースは、公的機関、道路モニタ、および交通カメラを含み得る。一部の実装において、交通量データは、車両の運転者または乗客によってマップサーバ110と共有された車両の位置情報を使用して取得されることも可能である。
【0038】
一部の実装においては、交通の量に関連する情報が利用可能でないとき、評価装置118は、履歴的なデータに基づいて交通量の推定値を生成することができる。たとえば、特定の位置の交通量が、時間の期間の間、経路のサブセット内の経路に関して利用不可能である場合、評価装置118は、以前に記録された交通の履歴的な記録に基づいて経路の交通を時系列としてモデル化し、日付、時間帯、天候などに基づいて交通の推定値を生成することができる。一部の実装において、評価装置118は、日付、時間帯、および/または天候などの入力パラメータを処理して交通の量の予測を生成するように訓練された機械学習モデルを生成することができる。
【0039】
一部の実装において、評価装置118は、以下の技術のうちの1つまたは複数を使用して、交通データに基づいて、経路のサブセットを横断する交通中の人々(たとえば、運転者および乗客)の数を決定することができる。たとえば、人工知能およびコンピュータビジョン技術が、車両のビデオおよび/または画像を処理して車両の占有率(occupancy)を予測するために使用され得る。地理的エリア120内の1つまたは複数の位置にある1つまたは複数のカメラを使用して撮影された1つまたは複数の画像が、交通中の道路および車両を含む地理的エリア120を描写し得る。物体検出技術を使用して、それぞれの個々の車両が特定されることが可能であり、車両(または車両および周囲の環境の一部)のみを描写する新しいクロッピングされた画像が生成されることが可能である。新しい画像は、車両内の人の数を予測するように訓練された機械学習モデルを使用して処理され得る。この処理が、画像(または一連の画像)内のすべての車両に対して繰り返されることが可能であり、それによって、交通中の人の予想された数を決定する。
【0040】
一部の実装において、評価装置118は、旅行データに基づいて交通中の人の数を決定することができる。たとえば、車両内の4人の乗客のうちの3人がマップサーバ110と位置情報を共有する場合、マップサーバ110は、同じ時間間隔中に記録された異なる位置における3人の乗客の各々の複数の記録に基づいて、車両において少なくとも3人が横断していることを判定し得る。同様の計算が、道路上の(たとえば、交通中の)人のおおよその数を決定するために、経路のサブセットを横断するすべての車両に関してマップサーバ110によって実行され得る。別の例において、評価装置118は、ヒューリスティックス(heuristics)を使用して、道路上の人の数を決定することができる。たとえば、多人数乗車車両(HOV: high-occupancy vehicle)車線を占有する車両は、運転者を含む閾値を超える数の乗客(たとえば、HOV車線を使用するために必要とされる2人以上または少なくとも最小の数の乗客)を有すると仮定され得る。乗客の閾値の数は、地理的エリア120に対して実施される交通規則に依存し得る。
【0041】
地理的エリア120内の人の数は、車両の乗客でも運転者でもないが、特定の位置の物理的構造物上に表示されたコンテンツを視認することができるさらなる人々も含み得る。たとえば、地理的エリア120内に存在する歩行者および自転車利用者などのさらなる人々も、地理的エリア120の異なる地理的位置の物理的構造物上に表示されるコンテンツを視認することができる。任意の時間帯の間の地理的エリア120内のさらなる人々の数を推定するために、モデリングが使用され得る。
【0042】
一部の実装において、評価装置118は、車両の運転者および乗客の視認時間を決定するために、経路に沿って移動する車両の速度を考慮することができる。たとえば、経路のうちの1つを横断する車両が、特定の位置の物理的構造物が視認され得る経路のセクションに近づきつつあると仮定する。車両が経路のセクションを横断する速度は、物理的構造物上のコンテンツが車両の運転者または乗客によって視認され得る時間の長さを決定する。より詳細には、より早く動く車両は、より短い視認期間(viewability period)を持つことになり、一方、より遅く動く車両は、より長い視認期間を持つことになる。
【0043】
交通量データと同様に、マップサーバ110は、道路モニタ、交通カメラなどを使用して、交通中の車両の速度に関連するデータを受信することができる。一部の実装において、マップサーバ110は、地理的エリア120内の車両の1人または複数の運転者または乗客によって共有された位置情報から車両の速度を推測することができる。たとえば、車両の運転者または乗客がマップサーバ110と位置情報を共有する場合、マップサーバ110は、車両の速度を計算するために、車両の位置の2つの連続して発生する読み取り値と、車両が2つの位置の間を移動するのにかかった時間とを取得することができる。一部の実装においては、交通中の各車両の個々の速度ではなく、時間間隔における交通中のすべての車両が、車両の速度の平均値によって表され得る。これは、交通中の1台または複数の車両の速度が観測または記録され得ない問題を軽減するのに役立つ。交通中の車両の速度は、交通の量に依存する。しかし、交通中の車両の速度は、地理的エリア120内の地理的経路の制限速度、天候、および時間帯にも依存し得る。
【0044】
一部の実装において、評価装置118は、エリア内の位置の視認性を決定するために、経路のサブセット内の車両の運転者および乗客ならびに地理的エリア内に存在するさらなる人々を含む人々の視点および視野を考慮に入れる。人の視野は、任意の所与の瞬間に視認され得る観察可能な世界の部分を指す。コンテンツを表示する物理的構造物の表面を人が視認することができるためには、地理的位置の物理的構造物が、人の視点からの視野内に入ることになる。たとえば、図1は、車両160が地理的位置140-7を横断している、地理的位置140-7の拡大図180を示す。運転者が左側にいると仮定して、線190-1および190-2は、物理的構造物170-1を含むが、物理的構造物170-2を含まない車両160の運転者の視野を示す。また、人の視野は、車両内の人の座席配置に基づいて変わり得る。たとえば、2列シートのセダンなどの車両の後部座席に座っている乗客は、運転者、セダンの前列シート、および前方の任意の座席に座っている任意の乗客のために前方の視野を遮られることになる。
【0045】
一部の実装において、評価装置118は、地理的エリア120内の運転者、乗客、およびさらなる人々を含む各人をその注意係数に基づいて特徴付ける。人の注意係数は、人がその人の視野内で観察する詳細のレベルのインジケーションである。人の注意係数は、人がその人の視野内の物理的構造物によって表示されるコンテンツに関して観察する詳細のレベルのインジケーションを提供することもできる。人の注意係数は、その人によって行われる活動に基づいて変化し得る。たとえば、車両を運転する運転者は、運転者の横に座っている乗客が別の活動(たとえば、モバイルデバイスでウェブを閲覧すること)に従事していないと仮定すると、乗客の注意と比較して、物理的構造物上に表示されるコンテンツに対してより低い注意(および対応する注意係数)を有する。また、人の注意係数は、地理的エリアを通過する車両の速度、所与の地理的エリアを通過する車両の運転者または乗客の数、および1つまたは複数の交通特性が記録される時間帯の可視特性を含む1つまたは複数の交通特性に基づいて変化し得る。たとえば、地理的エリア120内の人々は、物理的構造物が夜に照明をあてられないと仮定すると、日中の照明条件のおかげで物理的構造物上のコンテンツがより見えやすいので、概して日中により高い注意係数を持つことになる。別の例において、より高い速度で地理的エリア120を通過する車両の運転者および乗客は、概して、物理的構造物上に表示されるコンテンツに集中する時間がより少なくなり、それによって、より低い注意係数につながる。
【0046】
一部の実装において、評価装置118は、注意係数に基づいて人の新しい視野を決定することができる。たとえば、注意係数が0から1までの間の値であると仮定する。評価装置118は、視野に注意係数を乗じることによって、人の新しい視野を決定することができる。視野および注意係数が、図2を参照してさらに説明される。
【0047】
図2は、車両205内の運転者210および乗客220の視野を示す例示的な車両205の図である。運転者は、車両205の左側に座っており、線235-1および235-2を使用して表される視野を有する。道路上の交通がより多い場合、運転者210は、運転により集中しなければならず、その結果、物理的構造物上に表示されるコンテンツに対する注意が低下する。評価装置118は、点線230-1および230-2を使用して表され得る下げられた注意係数に基づいて人の新しい視野を決定することができる。乗客220は、車両205の右リアシートに座っており、点線240-1および240-2によって表される車両205の右リアウィンドウを通じた視界を有する。乗客220は車を運転する責任を担っていないので、乗客がいかなるその他の活動にも従事していないと仮定すると、乗客の視野は同じままである。運転者210の位置は、運転者210が運転している国によっては反対側に切り替えられてよい。
【0048】
一部の実装において、評価装置118は、人が車両の運転者であるかまたは乗客であるかに基づいて、人の視認時間を決定する。たとえば、評価装置118は、それぞれの位置に関して、経路を横断する車両の運転者の総視認時間を決定することができる。運転者の総視認時間は、それぞれの位置の物理的構造物上に表示されるコンテンツが運転者によって視認される総継続時間を示す。総視認時間は、経路のサブセットにおける交通、交通中の車両の速度、時間帯、視点、および車両の種類を含む上述の係数のうちの1つまたは複数にさらに基づき得る(またはそれらを使用して調整され得る)。たとえば、評価装置118は、係数の各々を0から1までの間の値として測定(または計算)することができる。さらに、評価装置118は、すべての運転者の視認時間にわたって合計し、それから、係数の各々を合計された値と乗算することによって、運転者の総視認時間を決定することができる。同様に、評価装置118は、乗客の総視認時間およびさらなる人々の総視認時間を決定することができる。
【0049】
一部の実装において、評価装置118は、以下の式に基づいて視認性スコアを決定する。
【0050】
Vloc = [Σt Td(loc,t) * Ad(loc,t) + Ep(t) * Tp(loc,t) * Ap(loc,t)] + Ta(loc,t) * Aa(loc,t) 1
【0051】
式中、tは、位置locにおいて物理的構造物を視認することができる所与の地理的エリアを通過する旅行者によって横断されるすべての地理的経路を含み、Tdは、位置locの物理的構造物の表面の運転者の総視認時間であり、Adは、運転者dの注意係数であり、Tpは、位置locの物理的構造物の表面の乗客の総視認時間であり、Apは、乗客pの注意係数であり、Epは、地理的経路t上の車両内の乗客の予想数であり、Taは、位置locの物理的構造物の表面のさらなる人々の総視認時間である。
【0052】
上述のように、視認性スコアは、複数の異なる位置に関して生成され得る。複数の異なる位置は、新しい物理的構造物を構築するための候補位置とも呼ばれる潜在的な位置、または物理的構造物の既存の位置を含み得る。一部の実装において、評価装置118は、視認性スコアに基づいて、地理的エリア120内の複数の位置の中から位置を選択する。たとえば、上述の定式化に基づく位置のより高い視認性スコアは、位置の物理的構造物の表示面が、より低い視認性スコアを有する別の位置の物理的構造物の表示面よりも高い視認性を有することを示す。そのようなシナリオにおいて、評価装置118は、より高い視認性スコアを有する位置を選択するように構成され得る。
【0053】
上で検討されたように、位置の選択は、選択された位置の物理的構造物上にコンテンツを提示させるコンテンツプロバイダによって行われ得る。たとえば、マップインターフェースが、コンテンツプロバイダに提示されることが可能であり、マップインターフェース内に描かれた地理的エリアに含まれる異なる既存のおよび/または候補の物理的位置の視認性スコアが、コンテンツプロバイダに提示され得る。上述のように、コンテンツプロバイダに提示される視認性スコアは、コンテンツプロバイダの1つまたは複数の特性に基づいて特化させられ得る。たとえば、視認性スコアは、物理的構造物のそばを移動し、最終的に何らかのターゲットアクション(たとえば、特定のトピックまたは特定の種類の製品に関連するまたはそれを提供する位置を訪問すること)を実行した人々による物理的構造物の視認性に基づいて生成され得る。視認性スコアは、物理的構造物の側を移動した人々が、最終的に特定の種類の品物を取得したか、またはそうではなく、指定されたターゲットアクションを実行したかに基づいて生成されることも可能である。このようにして、視認性スコアは、コンテンツプロバイダが物理的構造物上にコンテンツを提示することの価値を表すことができ、マップインターフェースは、コンテンツプロバイダによって提供されるコンテンツの提示のための1つまたは複数の物理的構造物の選択を容易にするために、コンテンツプロバイダが様々な位置の複数の異なる物理的構造物の相対的価値を迅速に比較することを可能にし得る。
【0054】
一部の実装においては、視認性スコアに基づいて地理的エリア120内の位置を選択した後、位置は、コンテンツを表示するための新しい物理的構造物を構築するために使用され得る。別の実装においては、選択された位置に物理的構造物が既に存在する場合、物理的構造物の表示プロパティが調整され得る。たとえば、物理的構造物のある位置が高い視認性スコアに基づいて選択される場合、物理的構造物の表面の既存の表示プロパティが改善される可能性があると仮定すると、表面のプロパティが、向上させられ得る。たとえば、夜間の視認性を高めるために表示面の照明を向上させることによって、表示プロパティが変更され得る。別の例においては、表面がより高い視認性スコアを有するので、物理的構造物の表面に表示されるコンテンツに対して変更が行われ得る。
【0055】
代替的に、物理的構造物のある位置が(たとえば、指定された時間期間中の)低い視認性スコアに基づいて選択される場合、物理的構造物の表面の既存の表示プロパティは、貴重なリソースを節約するために調整され得る。たとえば、低い視認性スコアを有する位置の物理的構造物の表面は、コンテンツを表示するために必要とされるエネルギー消費を削減するために夜間はオフにされ得る。別の例において、低い視認性スコアを有する位置の物理的構造物は、低い可視性スコアによって示される悪い視認性が原因で完全に除去され得る。
【0056】
上述のように、既存の物理的構造物に対する調整は、物理的構造物の効率を高めるために、1日中および/またはその他の時間の期間にわたって動的に行われ得る。たとえば、物理的構造物の視認性スコアがより高い、夜間の一部の時間にのみ、物理的構造物を照らす照明をオンにすることは、エネルギーを節約し、光害を減らし得る。同様に、特定の位置の視認性スコアを使用して、新しい物理的構造物を構築すべきかどうかを判定することは、物理的構造物を通過する旅行者に情報を効果的に伝えない物理的構造物を構築するために使用される可能性がある無駄な材料を削減し得る。
【0057】
図3は、視認性スコアを決定し、視認性スコアに基づいて物理的位置の使用を調整するための例示的なプロセス300の流れ図である。プロセス300の動作は、たとえば、図1のシステム100のマップサーバ110、または1つもしくは複数のデータ処理装置によって実施され得る。プロセス300の動作は、非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された命令として実装されることも可能であり、命令の実行が、1つまたは複数のデータ処理装置にプロセス300の動作を実行させ得る。
【0058】
所与の地理的エリアの3次元(3D)表現が取得される(310)。たとえば、評価装置118は、マップデータベース112から地理的エリア120の3Dマップを取得し、地理的エリア内の位置において物理的構造物が調整されなければならない。
【0059】
評価装置118は、所与の地理的エリアの異なる時間期間中の異なる交通量および1つまたは複数の交通特性を示す交通データを取得する(320)。たとえば、評価装置118は、1日の異なる時間期間中に記録された異なる交通量を含む交通データベース114からの交通データを使用することができる。評価装置118は、公共機関、道路モニタ、および交通カメラなどのその他のソースから交通データを取得することもできる。交通データは、車両の運転者または乗客によってマップサーバ110と共有された車両の位置情報を使用して取得されることも可能である。交通データは、輸送システム内の特定の地点における交通の量および交通流の速度に関するリアルタイムの情報と履歴的な情報との両方を含み得る。
【0060】
評価装置118は、所与の地理的エリアを通過する旅行者によって横断される地理的経路を指定する旅行データを取得する(330)。たとえば、評価装置118は、所与の地理的エリアを通過する旅行者によって横断される異なる地理的経路を指定する旅行データを取得して、地理的位置の物理的構造物をそこから視認することができる経路を決定することができる。旅行データは、交通の車両内の人の数、交通の速度、および/またはその他の交通特性を推定するためにさらに使用され得る。
【0061】
評価装置118は、地理的エリアの3D表現を複数の特定の位置にセグメント化する(340)。たとえば、評価装置118は、地理的エリア120を位置140-1から140-7にセグメント化し得る。
【0062】
評価装置118は、複数の位置における各位置についての視認性スコアを決定する(350)。たとえば、評価装置118は、それぞれの位置の各々の物理的構造物上に表示されるコンテンツがすべての運転者および乗客によって視認される総継続時間を示す、複数の位置の中の各位置に関する、経路のサブセットを横断するすべての車両の運転者および乗客の総視認時間を決定することができる。評価装置118は、視野、車両の速度、時間帯、および交通状況に基づいて、交通中の車両のそれぞれの個々の運転者および乗客の注意係数をさらに決定する。最後に、評価装置118は、地理的エリア120内の位置の各々の視認性スコアを決定する。一部の実装において、評価装置118は、上で検討された式1を使用して視認性スコアを決定することができる。やはり上で検討されたように、視認性スコアは、コンテンツの提示のための物理的位置を評価している特定のコンテンツプロバイダ(または別のエンティティ)に関連する特性を使用することによって特化させられ得る。
【0063】
物理的位置の使用は、視認性スコアに基づいて調整される(360)。たとえば、物理的構造物のある位置が高い視認性スコアに基づいて選択される場合、表示面の照明が、夜間の視認性を高めるためおよび/または電力消費を削減するために向上させられ得る。たとえば、夜に照明をあてられることになる物理的構造物に関して、電力消費を削減するために、ハロゲンライトがLEDライトに置き換えられ得る。代替的に、物理的構造物のある位置が低い視認性スコアに基づいて選択される場合、物理的構造物の表面の既存の表示プロパティが、貴重なリソースを節約するために調整され得る。たとえば、低い視認性スコアを有する位置の物理的構造物の表面は、コンテンツを表示するために必要とされる電気消費を削減するために夜間はオフにされ得る。別の例において、低い視認性スコアを有する位置の物理的構造物は、低い可視性スコアによって示される悪い視認性が原因で完全に除去され得る。
【0064】
別の例においては、新しい物理的構造物を構築するための位置が選択される場合、位置の視認性スコアが、位置を獲得することに関連するコストを決定するために使用され得る。たとえば、より高い視認性スコアを有する地理的位置は、より低い視認性スコアを有する別の地理的位置と比較してより高い金銭的価値を持ち得る。別の例において、視認性スコアは、位置において物理的構造物上にコンテンツを提示することに関連する価値を決定するために使用され得る。たとえば、物理的構造物上にコンテンツを提示するためにエンティティによって負担されるコストは、位置の視認性スコアに正比例し得る。たとえば、高い視認性スコアを有する位置の物理的構造物上にコンテンツを提示するコストは、概して、より低い視認性スコアを有するその他の位置の物理的構造物上にコンテンツを提示するコストよりも高くなる。
【0065】
概して、人々は、地理的エリアを横断している間に、地理的エリア120全体に分布する複数の位置の複数の物理的構造物上に表示された複数のコンテンツの露出を受ける可能性がある。そのような状況において、人々は、異なる位置にある異なる物理的構造物上に表示される同じコンテンツの露出を受ける可能性がある。たとえば、地理的エリアは、同じコンテンツを表示する2つの異なる位置の2つ以上の物理的構造物を含み得る。これらの複数の露出の各々は、ユーザが特定のターゲットアクションを実行することに寄与し得るが、それぞれのコンテンツの露出が、人によるその後のターゲットアクションの実行にどのぐらい寄与するかを決定することは困難であり得る。地理的エリア120を横断する間に発生したコンテンツの露出の各々の相対的寄与を決定するために、評価装置118は、人々によって横断される経路に基づいて、同じコンテンツを表示する異なる位置の各物理的構造物の寄与スコアを決定する。一部の実装において、それぞれの露出の寄与スコアを決定することは、コンテンツを表示する地理的エリア内の異なる位置の物理的構造物の各々の視認性スコアを決定することを含み得る。
【0066】
ユーザのセットによって横断される地理的経路から視認することができる物理的構造物の各々の視認性スコアを決定するために、評価装置118は、地理空間マッピングサービスのユーザでもある人々によって共有された旅行データを取得することができる。旅行データは、特に、地理的エリア120内に存在する車両の運転者および乗客を含む所与のユーザのセットによって横断される地理的エリア120内の経路を指定する。
【0067】
一部の実装において、評価装置118は、旅行データによって示される地理的経路を経由して地理的エリア120を横断する間に所与のユーザのセットが露出を受ける、地理的エリア120の複数の位置の物理的構造物上に表示される様々なコンテンツを指定するセマンティックデータ(semantic data)を取得する。一部の実装において、評価装置118は、地理的エリアの3Dマップを処理して、様々なコンテンツを決定することができる。たとえば、地理的経路が、地理的エリア120内の1つまたは複数の地理的位置を通過し、各地理的位置が、コンテンツを表示するための物理的構造を含み得る仮定する。そのようなシナリオにおいて、地理的経路に対応するセマンティックデータは、地理的エリア120の1つまたは複数の位置の1つまたは複数の物理的構造物の各々に表示されるコンテンツを表すか、特徴付けるか、または特定する。説明を目的として、技術が、図4に示される例示的なシナリオを参照してさらに説明される。
【0068】
図4は、車両420が地理的経路430を経由して地理的エリア120を横断している例示的なシナリオの視覚的表現である。地理的経路430は、車両420の運転者および乗客を含むユーザのセットの旅行データを使用して決定される。地理的経路430をさらに進むと、車両420の(線440-1および440-2を用いて表される)運転者の視野ならびに(線440-3および440-4を用いて表される)乗客の視野内にある2つの物理的構造物450および460が存在することが分かる。説明を目的として、2つの物理的構造物は、同じコンテンツを表示すると仮定されるが、コンテンツは、提供された同じコンテンツによって提供され、異なっているか、またはそうではなく同じトピックに関連する可能性がある。
【0069】
一部の実装において、評価装置118は、地理的エリア120を通る旅行中にユーザのセットが露出を受けた複数の物理的構造物の中の物理的構造物の各々に関するコンテンツの露出時間を決定することができる。露出時間は、運転者および乗客を含む人々のセットによる、物理的構造物上に表示されたコンテンツの総視認時間である。たとえば、2つの物理的構造物450および460が同じコンテンツを表示すると仮定する。ユーザのセット(たとえば、車両420の運転者および乗客)は、2つの物理的構造物450および460の各々によって表示されるコンテンツの露出を受ける。評価装置118は、人々のセットの視野、車両の速度、時間帯、視点、車両の種類、および/またはその他の要因に基づいて、物理的構造物の各々に表示されるコンテンツの露出時間を決定することができる。
【0070】
一部の実装において、評価装置118は、旅行データおよび交通データに基づいて、車両内の予想人数を決定することができる。特定の実装に応じて、ユーザのセットは、単一の車両または複数の車両内の幾人かの人々を含み得る。複数の物理的構造物(物理的構造物450および460)の各々の露出時間を決定するために、評価装置118は、ユーザのセットを運転者と乗客とに区切ることができ、その区切りに基づいて、運転者および乗客の注意係数を計算する。前述のように、人の注意係数は、その人によって実行される活動と、交通の量、地理的エリアを通過する車両の速度、車両の座席配置、および/または時間帯の可視特性を含む1つまたは複数の交通特性とに基づいて変わる。
【0071】
一部の実装において、評価装置118は、たとえば、旅行データによって示される地理的経路を経由して地理的エリア110を横断する間にユーザのセットに提示されるコンテンツに関して、式1(上述)を使用して視認性スコアを決定する。評価装置118は、地理的エリア120内の地理的経路430、地理的経路430内の交通量、移動が行われていた時間帯、異なる交通条件における地理的経路430内の車両の速度、地理的経路430を横断する車両の乗客および運転者を含むユーザのセットの中のユーザ数の推定値、ならびに/または物理的構造物の各々のコンテンツが地理的経路430から視認され得る時間の量を含む、視認性スコアを計算するための複数の要因を考慮に入れる。
【0072】
一部の実装において、評価装置は、地理的経路を横断する間に所与のユーザのセットが特定のコンテンツの露出を受けた総時間量を示す露出時間を決定することができる。露出時間は、視認性スコアによって表されるかまたは視認性スコアとは別に計算されることが可能である。たとえば、露出時間は、所与のユーザのセットが特定のコンテンツの露出を受けた時間の合計として計算され得る。状況によっては、露出時間は、視認性スコアに関連して上で検討された要因のような様々な要因を使用して調整され得る。
【0073】
一部の実装において、評価装置118は、ターゲットアクションの実行に対するそれぞれのコンテンツの露出の相対的寄与を示す寄与スコアを決定する。たとえば、コンテンツの露出の各々の視認性スコアまたは露出時間が、ターゲットアクションの実行に対するそれぞれの寄与スコアを生成するために使用され得る。たとえば、視認性スコアまたは露出時間は、視認性スコアまたは露出時間に基づいて寄与スコアを生成することができる関数の入力パラメータとして使用され得る。状況によっては、それぞれの露出の寄与スコアは、すべての露出の総露出時間に対するその露出の露出時間の比に比例し得る。視認性スコアまたは露出時間から寄与スコアを計算する別の技術は、システム管理者によって定義されたヒューリスティックスを使用することによる。たとえば、露出の寄与が視認性スコアまたは露出時間に正比例する場合、物理的構造物上に表示されるコンテンツのより高い視認性スコアまたは露出時間は、より高い寄与スコアをもたらす。より詳細には、物理的構造物450上のコンテンツの視認性スコアまたは露出時間が、物理的構造物460上のコンテンツの視認性スコアまたは露出時間を上回っている場合、物理的構造物450に起因する露出の寄与スコアは、物理的構造物460の露出の寄与スコアよりも高くなる。
【0074】
評価装置118は、寄与スコアを使用して、所与のユーザのセットによって実行されたユーザアクション(たとえば、指定されたターゲットアクション)の帰属をセグメント化する。一部の実装において、帰属は、それぞれのコンテンツの露出に関して決定された寄与スコアに比例し得る。たとえば、物理的構造物450上に提示されたコンテンツの寄与スコアが0.6であり、物理的構造物460上に提示されたコンテンツの寄与スコアが0.4であると仮定する。この例において、物理的構造物450上に提示されたコンテンツは、ユーザアクションの実行の功績(credit)の60%を帰せられることが可能であり、一方、物理的構造物460は、ユーザアクションの実行の功績の40%を帰せられることが可能である。上で検討された、ユーザアクションは、電話をかけること、ボランティアに登録すること、品物を購入すること、または何らかのその他の指定されたターゲットアクションなどの(たとえば、コンテンツプロバイダによって指定された)任意の指定されたターゲットアクションであることが可能である。
【0075】
状況によっては、コンテンツの露出の寄与は、クロスチャネル露出(cross-channel exposure)を含み得る。たとえば、コンテンツの露出の一部は、オンラインのコンテンツの露出であることが可能であり、一方、その他のコンテンツの露出は、物理的構造物上に提示されたコンテンツへの露出であることが可能である。この例においては、異なるコンテンツの露出の影響のより大局的な見方を提供するために、クロスチャネル露出のすべてを考慮して、それぞれのコンテンツの露出の寄与が決定され得る。クロスチャネル露出は、それぞれ、たとえば、露出の種類(たとえば、能動的対受動的)、露出の長さ、露出と指定されたターゲットアクションの実行との間の経過時間、および/またはその他の係数に基づいて重み付けされ得る。
【0076】
一部の実装において、評価装置118は、コンテンツに割り当てられたセグメント化された帰属の一部分に基づいて、選択された特定の物理的位置の物理的位置の使用を調整することができる。寄与スコアは、特定のコンテンツの露出が1人の人または人々のセットに及ぼす影響の尺度を示す。物理的構造物のある位置が高い寄与スコアを有し、表面の既存の表示プロパティが向上させられる可能性がある場合、表面のプロパティが、物理的構造物によって提示されるコンテンツを強化するために向上させられ得る。たとえば、表示プロパティは、夜間の視認性を高めるために表示面の照明を向上させるか、より低解像度のディスプレイをより高解像度のディスプレイに交換するか、またはディスプレイの視野角を調整することによって変更され得る。別の例においては、より高い寄与スコアが、物理的構造物上に表示されるコンテンツの種類を強化するための基礎として使用され得る。
【0077】
代替的に、物理的構造物のある位置が低い寄与スコアを有する場合、物理的構造物の表面の既存の表示プロパティが、貴重なリソースを節約するために調整され得る。たとえば、低い寄与スコアを有する物理的構造物の表面は、コンテンツを表示するために必要とされる電気消費を削減するために夜はオフにされ得る。別の例において、低い寄与スコアを有する位置の物理的構造物は、低い寄与スコアに基づいて完全に除去され得る。
【0078】
上述のように、異なる物理的構造物上に表示されたコンテンツの複数のコンテンツの露出後の後続のターゲットアクションの実行は、相対的寄与スコアに基づいて、複数の露出の各々に帰せられ得る。ターゲットアクションの実行の帰属は、様々な形で表現され得る。たとえば、実行の帰属は、1つまたは複数のコンテンツの露出に続いて、ユーザが指定されたターゲットアクションを実行する尤度(likelihood)として表現され得る。これは、図5を参照してさらに説明される。
【0079】
図5は、複数のコンテンツへの露出の寄与を示すグラフ500である。最初に、性能レベル(performance level)は、ベースライン性能レベル510である。ユーザが露出A 520(たとえば、物理的構造物450を介したコンテンツへの露出)を経験すると、性能レベルは上昇し、そして、時間とともに低下し始める。それから、ユーザは、露出B 530(たとえば、物理的構造物460を介したコンテンツへの露出)を経験し、性能レベルを上昇させ、そして、再び時間とともに低下させる。
【0080】
露出B 530に続く時間tに、ユーザは、ターゲットアクション(たとえば、コンバージョン)を実行する。この例において、性能レベルは、最終性能レベル540まで低下する。この例において、最終性能レベル540は、露出520と露出530との両方からの寄与を含む。これらの2つの露出の残存増分効果(remaining incremental effect)に関して説明する目的で、露出B 530が発生しなかったが、ターゲットアクションは時間tに依然として発生したと仮定する。この例において、時間tに残っている性能レベルは、露出B 530がなければ550まで低下していた。この場合、露出B 530が、性能レベル540と550との間の差に基づいて、ターゲットアクションの実行の功績の一部を帰せられ得るように、露出B 530に帰せられる性能寄与(performance contribution)560は、性能レベル540と550との間の差である。
【0081】
この例について続けると、時間tにおける露出A 520の性能寄与570は、ベースライン性能レベル510と、露出A 520が発生したが露出B 530が発生しなかった場合に存在したであろう性能レベル550との差を考慮することによって示され得る。たとえば、露出A 510に帰せられ得る性能寄与685(したがって、ターゲットアクションの実行の功績の一部分)は、ベースライン性能レベル690を超える時間tにおける性能レベルの部分である。
【0082】
上述のように、物理的構造物上に表示されるコンテンツの露出を受ける人々は、コンテンツの露出のその他の技術によってコンテンツの露出を受ける場合もある。たとえば、インターネットに接続された人々は、様々なデジタルコンテンツ(たとえば、検索結果、ウェブページ、デジタルコンポーネント、ニュース記事、ソーシャルメディアの投稿、デジタルアシスタントデバイスによって出力されるオーディオ情報)の露出を受ける。コンテンツへの露出のこれらの異なる技術も、ユーザが指定されたターゲットアクションを実行することに寄与する場合がある。たとえば、特定の種類のモバイルデバイスについてのウェブページの露出を受け、物理的構造物上の、同じ種類のモバイルデバイスに関連するコンテンツの露出も受けるユーザが、最終的にその特定の種類のモバイルデバイスを入手する可能性がある。
【0083】
露出の異なる技術および媒体を含むことが可能であるそれぞれのコンテンツの露出が、ユーザがその後のターゲットアクションを実行することにどれだけ寄与するかを判定することは困難であり得る。たとえば、ユーザが「スポーツカー」を検索し、検索クエリ「スポーツカー」の提出に応答して返された検索結果を検討し、特定のブランドのスポーツカーを示すオンラインコンテンツの露出を受け、同じブランドのスポーツカーを表示する物理的構造物の露出を受け、特定のブランドのスポーツカーの入手についての情報を取得する要求を送信すると仮定する。この例において、特定のブランドのスポーツカーの入手についての情報を取得する要求のユーザのその後の提出にそれらの異なるコンテンツの露出の各々が寄与した量は、定量化することが難しい。しかし、ユーザに関連性のある情報を、ユーザに、より効率的およびより効果的に提示し、また、第三者が生成および配信するコンテンツがその後のユーザアクションにどのように影響するかを理解することを可能にするために、1つまたは複数のコンテンツ配信システム(各コンテンツ配信システムが特定の形態のコンテンツ露出に関連する)によって、各形態のコンテンツ露出の相対的寄与についての任意の情報が導出され、使用されることが可能である。
【0084】
一部の実装において、評価装置118は、適切なアルゴリズムおよび機械学習モデルを使用して、ターゲットアクションの実行を、同じコンテンツを表示する物理的構造物だけでなく、コンテンツ露出のその他の技術による露出にも帰することができる。このような状況においては、数学的な関係が、総性能レベルを表現および/または定量化するために使用され得る。たとえば、指定されたターゲットアクションのユーザの実行がデジタルコンテンツへの露出および物理的構造物を介したコンテンツへの露出に基づいている場合、指定されたターゲットアクションの性能レベルは、以下によって表される。
【0085】
X = Xp + Xo
【0086】
式中、Xは、総寄与を表し、Xpは、物理的構造物を介した露出が原因である寄与であり、Xo、はデジタルコンテンツへの露出が原因である寄与である。
【0087】
一部の実装において、評価装置118は、選択された位置の物理的位置の使用を調整するために、その後のターゲットアクションの帰属に基づいて、地理的エリア120内の複数の位置の中から位置を選択し得る。帰属は、特定のコンテンツの露出がどれぐらいターゲットアクションの実行の原因となっているかの尺度を提供する。たとえば、位置の物理的構造物を介したコンテンツの露出がユーザのセットによるターゲットアクションの実行の大部分を帰せられる場合、物理的構造物の表面の既存の表示プロパティが改善される可能性があると仮定すると、表面のプロパティが、向上させられ得る。たとえば、夜間の視認性を高めるために表示面の照明を向上させることによって、表示プロパティが変更され得る。別の例においては、表面がターゲットアクションの実行に対してより高い帰属を有するので、コンテンツの1つまたは複数の単位が、物理的構造物の表面上に表示され得る。
【0088】
代替的に、物理的構造物のある位置が、位置の物理的構造物を介した露出が比較的少ないために選択される場合、物理的構造物の表面の既存の表示プロパティは、貴重なリソースを節約するために調整され得る。
【0089】
図6は、寄与スコアを生成し、寄与スコアに基づいてユーザアクションの帰属をセグメント化するための例示的なプロセス600の流れ図である。プロセス600の動作は、たとえば、図1のシステム100の評価装置118、または1つもしくは複数のデータ処理装置によって実施され得る。プロセス600の動作は、非一時的コンピュータ可読媒体に記憶された命令として実装されることも可能であり、命令の実行が、1つまたは複数のデータ処理装置にプロセス600の動作を実行させ得る。
【0090】
データ評価装置118は、所与のユーザのセットによって横断される地理的経路を指定する旅行データを取得する(610)。たとえば、評価装置118は、地理的エリア120を通る、所与のユーザのセットによって横断される地理的エリア120内の経路を特定するために、人々によって共有された旅行データを取得することができる。
【0091】
データ評価装置118は、所与のユーザのセットが露出を受けたコンテンツを指定するセマンティックデータを取得する(620)。たとえば、評価装置118は、旅行データによって示される地理的経路を経由して地理的エリア120を横断する間に所与のユーザのセットが露出を受ける、地理的エリア120の複数の位置の物理的構造物上に表示される様々なコンテンツを指定するセマンティックデータを取得する。評価装置118は、物理的構造物上に表示される様々なコンテンツを決定するために地理的エリアの3Dマップを処理することによってセマンティックデータを取得することもできる。
【0092】
評価装置118は、所与のユーザのセットが特定のコンテンツの露出を受けた総時間量を示す露出時間を決定する(630)。たとえば、評価装置118は、地理的エリア120を通る旅行中にユーザのセットが露出を受けた複数の物理的構造物の中の物理的構造物の各々に関するコンテンツの露出時間を決定することができる。たとえば、評価装置118は、車両420の運転者および乗客を含むユーザのセットが、2つの物理的構造物450および460の各々によって表示されるコンテンツの露出を受ける時間の量を決定する。
【0093】
評価装置118は、露出時間に基づいて、所与のユーザのセットが露出を受けたコンテンツの寄与スコアを生成する(640)。たとえば、複数の位置の各々の物理的構造物を介したコンテンツ露出の視認性スコアまたは露出時間が、ターゲットアクションの実行に対するそれぞれの寄与スコアとして使用されることが可能であり、またはそれぞれの寄与スコアを計算するために使用されることが可能である。一部の実装において、視認性スコアまたは露出時間は、視認性スコアまたは露出時間に基づいて寄与スコアを生成することができる関数の入力パラメータとして使用され得る。視認性スコアから寄与スコアを計算する別の技術は、システム管理者またはコンテンツプロバイダによって定義されたヒューリスティックスを使用することによる。たとえば、露出の寄与が視認性スコアまたは露出時間に正比例する場合、物理的構造物上に表示されるコンテンツのより高い視認性スコアまたは露出時間は、より高い寄与スコアをもたらす。たとえば、物理的構造物450上のコンテンツの視認性スコアまたは露出時間が物理的構造物460上のコンテンツの視認性スコアまたは露出時間を上回っている場合、物理的構造物450に起因する露出の寄与スコアは、物理的構造物460の露出の寄与スコアよりも高くなる。
【0094】
評価装置118は、コンテンツについての寄与スコアに基づいて、所与のユーザのセットによって実行されるユーザアクションの帰属をセグメント化する(650)。たとえば、異なる物理的構造物上に表示されたコンテンツの複数のコンテンツ露出後のユーザのセットのその後のターゲットアクションの実行は、相対的寄与スコアに基づいて、複数の露出の各々に帰せられ得る。たとえば、図5において、最終性能レベル540は、露出520と露出530との両方からの性能寄与を含む。
【0095】
コンテンツに割り当てられたセグメント化された帰属の一部分に基づいて、物理的位置の使用を調整することができる(660)。たとえば、位置の物理的構造物を介したコンテンツの露出が、ユーザのセットによるターゲットアクションの実行の大部分を帰せられる場合、物理的構造物の表面の既存の表示プロパティが最適でないと仮定すると、表面のプロパティが、向上させられ得る。代替的に、物理的構造物のある位置が、位置の物理的構造物を介した露出が比較的少ないために選択される場合、物理的構造物の表面の既存の表示プロパティは、貴重なリソースを節約するために調整され得る。
【0096】
図7は、上述の動作を実行するために使用され得る例示的なコンピュータシステム700のブロック図である。システム700は、プロセッサ710、メモリ720、記憶デバイス730、および入力/出力デバイス740を含む。コンポーネント710、720、730、および740の各々は、たとえば、システムバス750を使用して相互に接続され得る。プロセッサ710は、システム700内で実行するための命令を処理することができる。1つの実装において、プロセッサ710は、シングルスレッドプロセッサである。別の実装において、プロセッサ710は、マルチスレッドプロセッサである。プロセッサ710は、メモリ720または記憶デバイス730に記憶された命令を処理することができる。
【0097】
メモリ720は、システム700内で情報を記憶する。1つの実装において、メモリ720は、非一時的であってよいコンピュータ可読媒体である。1つの実装において、メモリ720は、揮発性メモリユニットである。別の実装において、メモリ720は、不揮発性メモリユニットである。
【0098】
記憶デバイス730は、システム700に大容量ストレージを提供することができる。1つの実装において、記憶デバイス730は、非一時的であってよいコンピュータ可読媒体である。様々な異なる実装において、記憶デバイス730は、たとえば、ハードディスクデバイス、光ディスクデバイス、複数のコンピューティングデバイスによってネットワークを介して共有される記憶デバイス(たとえば、クラウド記憶デバイス)、または何らかのその他の大容量記憶デバイスを含み得る。
【0099】
入力/出力デバイス740は、システム700に入力/出力動作を提供する。1つの実装において、入力/出力デバイス740は、ネットワークインターフェースデバイス、たとえばイーサネットカード、シリアル通信デバイス、たとえばRS-232ポート、および/またはワイヤレスインターフェースデバイス、たとえば802.11カードのうちの1つまたは複数を含み得る。別の実装において、入力/出力デバイスは、入力データを受信し、その他のデバイス760、たとえば、キーボード、プリンタ、およびディスプレイデバイス370に出力データを送信するように構成されたドライバデバイスを含み得る。しかし、モバイルコンピューティングデバイス、モバイル通信デバイス、セットトップボックステレビクライアントデバイスなどのその他の実装も、使用され得る。
【0100】
例示的な処理システムが図8に示されたが、本明細書に記載の対象および機能的動作の実装は、本明細書で開示された構造およびそれらの構造的均等物を含む、その他の種類のデジタル電子回路、またはコンピュータソフトウェア、ファームウェア、もしくはハードウェア、またはそれらのうちの1つもしくは複数の組合せで実装され得る。
【0101】
(簡潔にするために単にドキュメントと呼ばれる)電子ドキュメントは、必ずしもファイルに対応しない。ドキュメントは、その他のドキュメントを保持するファイルの一部に、問題のドキュメントに専用の単一のファイルに、または複数の連携されたファイルに記憶される場合がある。
【0102】
本明細書に記載の対象の実施形態および動作は、本明細書において開示された構造およびそれらの構造的均等物を含む、デジタル電子回路、またはコンピュータソフトウェア、ファームウェア、もしくはハードウェア、またはそれらのうちの1つもしくは複数の組合せで実装され得る。本明細書に記載の対象の実施形態は、1つまたは複数のコンピュータプログラム、すなわち、データ処理装置による実行のために、またはデータ処理装置の動作を制御するために複数のコンピュータストレージ媒体(または1つのコンピュータストレージ媒体)上に符号化されたコンピュータプログラム命令の1つまたは複数のモジュールとして実装され得る。代替的にまたは追加的に、プログラム命令は、データ処理装置による実行のために好適な受信機装置に送信するために情報を符号化するように生成される人為的に生成された伝播信号、たとえば、機械によって生成された電気的信号、光学的信号、または電磁的信号上に符号化され得る。コンピュータストレージ媒体は、コンピュータ可読記憶デバイス、コンピュータ可読ストレージ基板、ランダムもしくはシリアルアクセスメモリアレイもしくはデバイス、またはそれらのうちの1つもしくは複数の組合せであることが可能であり、あるいはそれらに含まれることが可能である。さらに、コンピュータストレージ媒体は、伝播信号ではないが、人為的に生成された伝播信号に符号化されたコンピュータプログラム命令の送信元または送信先であることが可能である。また、コンピュータストレージ媒体は、1つまたは複数の別個の物理コンポーネントまたは媒体(たとえば、複数のCD、ディスク、もしくはその他の記憶デバイス)であることが可能であり、またはそれらに含まれることが可能である。
【0103】
本明細書に記載の動作は、1つもしくは複数のコンピュータ可読記憶デバイスに記憶されたまたはその他のソースから受信されたデータに対してデータ処理装置によって実行される動作として実装され得る。
【0104】
用語「データ処理装置」は、例として、1つのプログラミング可能なプロセッサ、1台のコンピュータ、1つのシステムオンチップ、またはそれらの複数もしくは組合せを含む、データを処理するためのすべての種類の装置、デバイス、および機械を包含する。装置は、専用の論理回路、たとえば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)を含み得る。装置は、ハードウェアに加えて、問題にしているコンピュータプログラムのための実行環境を生成するコード、たとえば、プロセッサのファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、クロスプラットフォームランタイム環境、仮想マシン、またはそれらのうちの1つもしくは複数の組合せを構成するコードも含み得る。装置および実行環境は、ウェブサービスインフラストラクチャ、分散コンピューティングインフラストラクチャ、およびグリッドコンピューティングインフラストラクチャなどの様々な異なるコンピューティングモデルインフラストラクチャを実現することができる。
【0105】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとしても知られる)は、コンパイラ型言語もしくはインタープリタ型言語、宣言型言語もしくは手続き型言語を含む任意の形態のプログラミング言語で記述可能であり、独立型プログラムとしての形態、またはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、オブジェクト、もしくはコンピューティング環境内での使用に好適なその他の単位としての形態を含む任意の形態でデプロイされ得る。コンピュータプログラムは、ファイルシステム内のファイルに対応する場合があるが、必ずそうであるとは限らない。プログラムは、その他のプログラムもしくはデータを保持するファイルの一部(たとえば、マークアップ言語のドキュメントに記憶された1つもしくは複数のスクリプト)、問題にしているプログラムに専用の単一のファイル、または複数の連携されたファイル(たとえば、1つもしくは複数のモジュール、サブプログラム、もしくはコードの一部を記憶するファイル)に記憶されることが可能である。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で、または1つの場所に置かれるか、もしくは複数の場所に分散され、通信ネットワークによって相互に接続される複数のコンピュータ上で実行されるようにデプロイされ得る。
【0106】
本明細書に記載のプロセスおよび論理フローは、入力データに対して演算を行い、出力を生成することによってアクションを行うために1つまたは複数のコンピュータプログラムを1つまたは複数のプログラミング可能なプロセッサが実行することによって実行され得る。また、プロセスおよび論理フローは、専用の論理回路、たとえば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)によって実行されることが可能であり、さらに、装置は、それらの専用の論理回路として実装されることが可能である。
【0107】
コンピュータプログラムの実行に好適なプロセッサは、例として、汎用マイクロプロセッサと専用マイクロプロセッサとの両方を含む。概して、プロセッサは、読み出し専用メモリ、またはランダムアクセスメモリ、またはこれらの両方から命令およびデータを受け取る。コンピュータの必須の要素は、命令に従ってアクションを実行するためのプロセッサ、ならびに命令およびデータを記憶するための1つまたは複数のメモリデバイスである。また、概して、コンピュータは、データを記憶するための1つもしくは複数の大容量記憶デバイス、たとえば、磁気ディスク、光磁気ディスク、もしくは光ディスクを含むか、またはそれらの大容量記憶デバイスからデータを受信するか、もしくはそれらの大容量記憶デバイスにデータを転送するか、もしくはその両方を行うために動作可能なように結合される。しかし、コンピュータは、そのようなデバイスを有していなくてもよい。さらに、コンピュータは、別のデバイス、たとえば、ほんのいくつか例を挙げるとすれば、モバイル電話、携帯情報端末(PDA)、モバイルオーディオもしくはビデオプレイヤー、ゲームコンソール、全地球測位システム(GPS)受信機、またはポータブル記憶デバイス(たとえば、ユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュドライブ)に組み込まれることが可能である。コンピュータプログラム命令およびデータを記憶するのに好適なデバイスは、例として、半導体メモリデバイス、たとえば、EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイス、磁気ディスク、たとえば、内蔵ハードディスクまたはリムーバブルディスク、光磁気ディスク、ならびにCD-ROMおよびDVD-ROMディスクを含むすべての形態の不揮発性メモリ、媒体、およびメモリデバイスを含む。プロセッサおよびメモリは、専用の論理回路によって補完され得るか、または専用の論理回路に組み込まれ得る。
【0108】
ユーザとのインタラクションを提供するために、本明細書に記載の対象の実施形態は、ユーザに対して情報を表示するためのディスプレイデバイス、たとえば、CRT(ブラウン管)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタ、ならびにユーザがコンピュータに入力を与えることができるキーボードおよびポインティングデバイス、たとえば、マウスまたはトラックボールを有するコンピュータ上に実装されることが可能である。その他の種類のデバイスが、ユーザとのインタラクションを提供するためにやはり使用されることが可能であり、たとえば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック、たとえば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックであることが可能であり、ユーザからの入力は、音響、発言、または触覚による入力を含む任意の形態で受け取られることが可能である。加えて、コンピュータは、ユーザによって使用されるデバイスにドキュメントを送信し、そのデバイスからドキュメントを受信することによって、たとえば、ウェブブラウザから受信された要求に応じてユーザのクライアントデバイス上のウェブブラウザにウェブページを送信することによってユーザとインタラクションすることができる。
【0109】
本明細書に記載の対象の実施形態は、バックエンドコンポーネントを、たとえば、データサーバとして含むか、またはミドルウェアコンポーネント、たとえば、アプリケーションサーバを含むか、またはフロントエンドコンポーネント、たとえば、ユーザが本明細書に記載の対象の実装とインタラクションすることができるグラフィカルユーザインターフェースもしくはウェブブラウザを有するクライアントコンピュータを含むか、または1つもしくは複数のそのようなバックエンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネント、もしくはフロントエンドコンポーネントの任意の組合せを含むコンピューティングシステムに実装されることが可能である。システムのコンポーネントは、任意の形態または媒体のデジタルデータ通信、たとえば、通信ネットワークによって相互に接続されることが可能である。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)および広域ネットワーク(「WAN」)、インターネットワーク(たとえば、インターネット)、ならびにピアツーピアネットワーク(たとえば、アドホックピアツーピアネットワーク)を含む。
【0110】
コンピューティングシステムは、クライアントおよびサーバを含み得る。クライアントおよびサーバは、概して互いに離れており、通常は通信ネットワークを通じてインタラクションする。クライアントとサーバとの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行されており、互いにクライアント-サーバの関係にあるコンピュータプログラムによって生じる。一部の実施形態において、サーバは、(たとえば、クライアントデバイスとインタラクションするユーザに対してデータを表示し、そのようなユーザからユーザ入力を受け取る目的で)クライアントデバイスにデータ(たとえば、HTMLページ)を送信する。クライアントデバイスにおいて生成されたデータ(たとえば、ユーザインタラクションの結果)が、サーバにおいてクライアントデバイスから受信され得る。
【0111】
本明細書は多くの特定の実装の詳細を含むが、これらは、いかなる発明の範囲または特許請求される可能性があるものの範囲に対する限定とも見なされるべきでなく、むしろ、特定の発明の特定の実施形態に固有の特徴の説明と見なされるべきである。別々の実施形態の文脈で本明細書において説明されている特定の特徴が、単一の実施形態において組み合わせて実装されることも可能である。反対に、単一の実施形態の文脈で説明されている様々な特徴が、複数の実施形態に別々にまたは任意の好適な部分的組合せで実装されることも可能である。さらに、特徴は、特定の組合せで働くものとして上で説明されている場合があり、最初にそのように主張されてさえいる場合があるが、主張された組合せの1つまたは複数の特徴は、場合によっては組合せから削除されることが可能であり、主張された組合せは、部分的組合せ、または部分的組合せの変形を対象とする可能性がある。
【0112】
同様に、動作が図中に特定の順序で示されているが、これは、所望の結果を達成するために、そのような動作が示された特定の順序でもしくは逐次的順序で実行されること、または示されたすべての動作が実行されることを必要とするものと理解されるべきでない。特定の状況においては、マルチタスクおよび並列処理が有利である場合がある。さらに、上述の実施形態における様々なシステムコンポーネントの分割は、すべての実施形態においてそのような分割を必要とするものと理解されるべきでなく、説明されたプログラムコンポーネントおよびシステムは、概して、単一のソフトウェア製品に一緒に統合されるかまたは複数のソフトウェア製品にパッケージングされることが可能であることを理解されたい。
【0113】
このように、対象の特定の実施形態が説明された。その他の実施形態は、添付の特許請求の範囲内にある。場合によっては、特許請求の範囲に挙げられたアクションは、異なる順序で実行され、それでも所望の結果を達成することができる。加えて、添付の図面に示されたプロセスは、所望の結果を達成するために、必ずしも示された特定の順序または逐次的順序である必要はない。特定の実装においては、マルチタスクおよび並列処理が有利である場合がある。
【符号の説明】
【0114】
100 環境、システム
102 ネットワーク
110 マップサーバ
112 マップデータベース
114 交通データベース
116 ユーザデータベース、交通データベース
118 評価装置、データ評価装置
120 地理的エリア
110-1、110-2 建物
120 街区
130 住宅地
140-1~140-7 地理的位置
150-1、150-2 街路
160 車両
165 人
170-1~170-3 物理的構造物
190-1、190-2 線
205 車両
210 運転者
220 乗客
230-1、230-2 点線
235-1、235-2 線
240-1、240-2 点線
300 プロセス
370 ディスプレイデバイス
420 車両
430 地理的経路
440-1、440-2 線
440-3、440-4 線
450、460 物理的構造物
500 グラフ
510 ベースライン性能レベル
520 露出A
530 露出B
540 最終性能レベル
550 性能レベル
560 性能寄与
570 性能寄与
600 プロセス
685 性能寄与
690 ベースライン性能レベル
700 コンピュータシステム
710 コンポーネント、プロセッサ
720 コンポーネント、メモリ
730 コンポーネント、記憶デバイス
740 コンポーネント、入力/出力デバイス
750 システムバス
760 その他のデバイス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7