(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-08
(45)【発行日】2023-12-18
(54)【発明の名称】充放電検査システム
(51)【国際特許分類】
G01R 31/00 20060101AFI20231211BHJP
【FI】
G01R31/00
(21)【出願番号】P 2023544276
(86)(22)【出願日】2023-07-20
(86)【国際出願番号】 JP2023026532
【審査請求日】2023-07-21
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000203977
【氏名又は名称】日鉄テックスエンジ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100219483
【氏名又は名称】宇野 智也
(72)【発明者】
【氏名】原口 智生
【審査官】田口 孝明
(56)【参考文献】
【文献】特表2021-512450(JP,A)
【文献】特開2021-048063(JP,A)
【文献】中国実用新案第210629127(CN,U)
【文献】中国実用新案第209803303(CN,U)
【文献】特開2010-078576(JP,A)
【文献】特開2022-054948(JP,A)
【文献】中国実用新案第213337947(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第111505508(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC G01R 31/00-31/01、
31/24-31/25、
1/06-1/073、
31/36-31/44、
H01M 10/42-10/48、
50/20-50/298、
H02J 7/00-7/12、
7/34-7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充放電検査装置の電池検査ユニットと、
収容部を有するトレイであり、上方から前記収容部に、プローブユニットと、充放電電源ユニットと、充放電電源一体型プローブユニットと、が収容可能であり、これらのうちいずれか一つを収容し
た状態で搬送され、かつ前記電池検査ユニット内に載置されるトレイと、
前記トレイを前記電池検査ユニットから他の場所へ搬送する、または前記トレイを他の場所から前記電池検査ユニットへ搬送する搬送装置と、
を有する充放電検査システム。
【請求項2】
前記トレイが、
前記収容部
の収容領域を区分けする複数のトレイセパレータと、
前記収容部に収容されたプローブユニットまたは充放電電源一体型プローブユニットを支持するガイド部であり、これらのプローブが前記収容部内に接触しないように支持するガイド部と、
を備えた請求項1に記載の充放電検査システム。
【請求項3】
前記収容部は、さらに検査対象の二次電池を収容可能であり、
前記トレイは、検査対象の二次電池を収容し
た状態で搬送され、かつ前記電池検査ユニット内に載置されるものである請求項2に記載の充放電検査システム。
【請求項4】
前記収容部は、さらにプローブユニット、充放電電源ユニット、または充放電電源一体型プローブユニットを昇降可能な昇降機を収容可能である請求項1に記載の充放電検査システム。
【請求項5】
前記トレイが、前記トレイが前記搬送装置により搬送される際、または前記トレイが前記電池検査ユニットの昇降プレートに載置されて上昇または下降する際、若しくは前記トレイにプローブユニットまたは充放電電源ユニット、若しくは充放電電源一体型プローブユニットが収容された際に、前記トレイの前記収容部に収容されたプローブユニットまたは充放電電源ユニット、若しくは充放電電源一体型プローブユニットを前記トレイに固定するためのトレイ側固定機構を備えた請求項1~4のいずれか1項に記載の充放電検査システム。
【請求項6】
前記電池検査ユニットが、前記トレイに収容されて搬送されてきたプローブユニットまたは充放電電源ユニット、若しくは充放電電源一体型プローブユニットを、電池検査ユニット内に固定するための電池検査ユニット側固定機構を備えた請求項5に記載の充放電検査システム。
【請求項7】
前記電池検査ユニットの昇降プレートに載置された前記トレイを上昇させ、当該トレイに収容されたプローブユニットまたは充放電電源ユニット、若しくは充放電電源一体型プローブユニットと、前記電池検査ユニット側に設けられた接続部と、を接続させる昇降機構、
または、前記電池検査ユニットの吊り下げプレートを降下させ、前記電池検査ユニット内に載置されたトレイに収容されたプローブユニットまたは充放電電源ユニット、若しくは充放電電源一体型プローブユニットと、前記電池検査ユニット側に設けられた接続部と、を接続させる昇降機構
を有する請求項1~3のいずれか1項に記載の充放電検査システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プローブユニットなどを搬送可能なトレイを有する充放電検査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池を構成する電池の最小単位(単セル)の電圧は低いため、二次電池は特性の近いセルをパック化して使用されることが多い。よって、このような二次電池を製造する装置側にも、特性の近いセルを製造するための精度や環境などが求められる。
また、そのため、二次電池を試験する充放電検査システムにおいても高精度の計測が求められており、接触不良を回避するためにプローブの先端の清掃や不良プローブの交換などのメンテナンスが必要となる。
【0003】
ただし、メンテナンスのために行われる充放電検査システムのプローブユニットの着脱作業や交換作業は、多くの場合人手にて行われている。そして、充放電検査を行う電池検査ユニットを多数段積みすると、高所での作業となる。なお、二次電池の高容量化に伴うサイズアップにより、装置の大型化や重量化も進んでいる。
従って、プローブユニットのメンテナンスにおいて、作業者の安全性を確保するための設備や専用治具が別途必要となる。
【0004】
このような背景を踏まえたプローブの清掃やプローブユニットの交換に関する技術として、例えば特許文献1,2に記載のものがある。
特許文献1には、充放電検査装置のプローブの清掃作業の効率化を実現することを目的としたプローブ清掃装置が記載されている。より具体的には、充放電検査装置2のプローブ211、221に対面する清掃用ブラシおよび当該清掃用ブラシを駆動する駆動機構15を備えるプローブ清掃装置1を充放電検査装置2に搬入し、駆動機構15により清掃用ブラシを駆動することで、プローブ211、221の先端部の付着物を人手によらずに清掃することが記載されている(明細書の段落0031、
図1)。
【0005】
一方、特許文献2には、プローブユニットの交換時に搬送装置にかかる負荷を低減することを目的とした充放電検査システム、および着脱ユニットが記載されている。より具体的には、充放電検査システムは、検査のために二次電池を充放電するための充放電検査装置と、充放電検査装置に二次電池を搬送する搬送装置と、プローブユニット46の着脱を行う着脱ユニット80と、を備えることが記載されている。また、着脱ユニット80は、プローブユニット46を移動して検査ユニットへの着脱を行う移動機構84と、着脱時に生じる反力を検査ユニットの受け部に伝達する反力伝達手段と、を備えることが記載されている(要約、
図4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許第6055806号公報
【文献】特許第6144074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に記載のプローブ清掃装置は、これを用いて電池検査ユニット内で清掃を行う場合、清掃用ブラシが駆動することで発生する風により、細かい異物が飛散してしまい接触不良や短絡事故などの要因となるおそれがある。
【0008】
また、特許文献2に記載の充放電検査システムは、プローブユニットを挿抜するための機構(着脱ユニット)が別に必要となり、着脱ユニットは搬送装置に取り付けられるため、搬送装置が複雑化したり重量化したりするおそれがある。
【0009】
よって、本発明は、複雑な構成とならず、かつ容易にプローブの先端の清掃や不良プローブの交換などのメンテナンスを実現し得る充放電検査システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る充放電検査システムは、充放電検査装置の電池検査ユニットと、
収容部に、プローブユニットと、充放電電源ユニットと、充放電電源一体型プローブユニットと、が収容可能であり、これらのうちいずれか一つを収容して搬送され、かつ電池検査ユニット内に載置されるトレイと、
トレイを電池検査ユニットから他の場所へ搬送する、またはトレイを他の場所から電池検査ユニットへ搬送する搬送装置と、を有する。
【0011】
これにより、トレイには、プローブユニット、充放電電源ユニット、または充放電電源一体型プローブユニットが収容され、搬送装置によって当該トレイごと搬送されることで、これらを電池検査ユニットから他の場所へ搬送したり、または他の場所から電池検査ユニットへ搬送したりすることができる。
【0012】
また、トレイは、収容部領域を区分けする複数のトレイセパレータと、収容部に収容されたプローブユニットまたは充放電電源一体型プローブユニットを支持するガイド部であり、これらのプローブが収容部内に接触しないように支持するガイド部と、を備えた構成であることが望ましい。
【0013】
なお、収容部は、さらに検査対象の二次電池を収容可能であり、トレイは、検査対象の二次電池を収容して搬送され、かつ電池検査ユニット内に載置されるものであることが望ましい。
加えて、収容部は、さらにプローブユニット、充放電電源ユニット、または充放電電源一体型プローブユニットを昇降可能な昇降機を収容可能であることが望ましい。
【0014】
また、充放電検査システムは、トレイが、トレイが搬送装置により搬送される際、またはトレイが電池検査ユニットの昇降プレートに載置されて上昇または下降する際、若しくはトレイにプローブユニットまたは充放電電源ユニット、若しくは充放電電源一体型プローブユニットが収容された際に、トレイの収容部に収容されたプローブユニットまたは充放電電源ユニット、若しくは充放電電源一体型プローブユニットをトレイに固定するためのトレイ側固定機構を備えた構成であることが望ましい。
【0015】
さらに、充放電検査システムは、電池検査ユニットが、トレイに収容されて搬送されてきたプローブユニットまたは充放電電源ユニット、若しくは充放電電源一体型プローブユニットを、電池検査ユニット内に固定するための電池検査ユニット側固定機構を備えた構成であることが望ましい。
【0016】
その他、充放電検査システムは、電池検査ユニットの昇降プレートに載置されたトレイを上昇させ、当該トレイに収容されたプローブユニットまたは充放電電源ユニット、若しくは充放電電源一体型プローブユニットと、電池検査ユニット側に設けられた接続部と、を接続させる昇降機構、
または、電池検査ユニットの吊り下げプレートを降下させ、電池検査ユニット内に載置されたトレイに収容されたプローブユニットまたは充放電電源ユニット、若しくは充放電電源一体型プローブユニットと、電池検査ユニット側に設けられた接続部と、を接続させる昇降機構を有する構成であることが望ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る充放電検査システムは、かかる構成により、トレイにプローブユニットなどが収容された状態で搬送装置によって当該トレイごと搬送されることで、これらを電池検査ユニットから他の場所へ搬送したり、または他の場所から電池検査ユニットへ搬送したりすることができるため、着脱ユニット機構など複雑な構成を必要とせず、かつ取り外して搬送されたプローブユニットなどのプローブの清掃や交換といったメンテナンスを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態に係るトレイを示す図であり、(A)は概略正面図、(B)は(A)におけるA-A一部省略断面図、(C)は(B)におけるB-B一部省略断面図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るトレイがプローブユニットを収容した状態を示す図であり、(A)はその状態における
図1(C)と同様のB-B一部省略断面図、(B)はその状態における
図1(B)と同様のA-A一部省略断面図である。
【
図3】本発明の実施形態に係るトレイが充放電電源一体型プローブユニットを収容した状態を示す図であり、(A)はその状態における
図1(C)と同様のB-B一部省略断面図、(B)はその状態における
図1(B)と同様のA-A一部省略断面図である。
【
図4】本発明の実施形態に係るトレイが二次電池を収容した状態を示す図であり、(A)はその状態における
図1(C)と同様のB-B一部省略断面図、(B)はその状態における
図1(B)と同様のA-A一部省略断面図である。
【
図5】本発明の実施形態に係るトレイが、プローブユニットを電池検査ユニットに搬送するフローを示す図である。
【
図6】本発明の実施形態に係るトレイが、充放電電源一体型プローブユニットを電池検査ユニットに搬送するフローを示す図である。
【
図7】本発明の実施形態に係るトレイ側固定機構の一例を示す図であり、(A)はロック時、(B)はアンロック時を示す図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る電池検査ユニット側固定機構の一例を示す図であり、(A)はロック時、(B)はアンロック時を示す図である。
【
図9】本発明の別の実施形態に係るトレイ側固定機構および電池検査ユニット側固定機構の一例を示す図である。
【
図10】本発明の別の実施形態に係るトレイ側固定機構および電池検査ユニット側固定機構の一例を示す図である。
【
図11】本発明の実施形態に係るメンテナンスステーションの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に本発明の実施形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施形態の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を変更しない限り、以下の内容に限定されない。また、本説明において、既に説明した構成においては、図面に同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0020】
[充放電検査システム]
本発明の実施形態に係る充放電検査システムは、充放電検査装置の電池検査ユニットと、トレイ10(
図1参照)と、搬送装置と、メンテナンスステーションと、を有する。
【0021】
[電池検査ユニット]
充放電検査装置は、二次電池の充放電検査を行う装置である。充放電検査装置は、後述する電源(充放電電源ユニット)や接続部を有する電池検査ユニットを備える。また、充放電検査装置は、電源(充放電電源ユニット)から検査対象の二次電池に給電するためのプローブを有するプローブユニットや、充放電電源とプローブユニットとが一体となった充放電電源一体型プローブユニットなどを備える。
【0022】
[トレイ]
トレイ10は、本実施形態においては、高さH:150mm、奥行D:200mm、幅W:450mmの形状が四角状のものであるが(
図1参照)、トレイの形状やサイズはこれに限定されない。
また、トレイ10は、中央に凹んだところ(収容部11)を有しており、ここにプローブユニットや充放電電源ユニット、充放電電源一体型プローブユニットなどを収容することができる。収容部11の形状やサイズは、収容するプローブユニットなどに応じて適宜設計変更可能である。
【0023】
なお、トレイ10は、収容部11領域を区分けする複数のトレイセパレータ12と、収容部11に載置されたプローブユニットまたは充放電電源一体型プローブユニットを支持するガイド部13を備える。本実施形態では、トレイ10に平板状のトレイセパレータ12が9つ等間隔で並べられており、収容部11が8つのスペースSに分けてられている(
図1(C)参照)。
【0024】
また、本実施形態では、トレイ10の外枠に近いところに、柱形状のガイド部13が4本(13a,13b,13c、残り1本は図示せず)備えられている。ガイド部13の上端13Tは凹部を有しており、この凹部にプローブユニットのプローブ保持プレートなどが係合することで、プローブユニットなどが支持されると共に、収容部11内に収容される位置が決められる。
なお、ガイド部13は、プローブユニットまたは充放電電源一体型プローブユニットのプローブが収容部11内に接触しないようにこれらを支持するためのものであり、本実施形態では4本のガイド部13のそれぞれの上端13Tがプローブユニットなどの各部分と係合して、安定して支持および位置決めがされるようにしているが、これを達成することができれば、ガイド部の形状、本数、設けられる位置などに制限はない。
さらに、トレイセパレータ12の高さとガイド部13の上端13Tの凹部の高さを同じにすることで、ガイド部13とトレイセパレータ12とで、プローブユニットなどを支持することができる。
【0025】
(プローブユニット)
図2は、トレイ10がプローブユニット20を収容した状態を示す図である。
プローブユニット20は、プローブ保持プレート21、プローブ22、配線部23、接続部24、電装品収容部25を有する。本実施形態では、プローブユニット20は、8つのプローブ22がプローブ保持プレート23に保持されている。
【0026】
具体的には、プローブユニット20は、プローブ保持プレート21がガイド部13(13T)などにより支持されて収容部11に収容されている。また、プローブユニット20の各プローブ22は、これらが収容部11内に接触しないように、各スペースSにそれぞれ収容されている(
図2(A)参照)。
【0027】
(充放電電源一体型プローブユニット)
一方、
図3は、トレイ10が充放電電源一体型プローブユニット30を収容した状態を示す図である。
充放電電源一体型プローブユニット30は、プローブ保持プレート21、プローブ22、配線部23、および複数の電源部31を有する充放電電源ユニット32と、接続部33と、を有する。充放電電源一体型プローブユニット30の接続部33は、給電部(DC給電部)と入出力信号などを送受信するための通信部と、で構成される。なお、
図3において、充放電電源一体型プローブユニット30のケーシング(外枠)34の記載は一部省略しており、トレイ10に収容され得る形状、および電池検査ユニットに接続され得る形状であれば、特に制限はない。
【0028】
本実施形態では、充放電電源一体型プローブユニット30は、プローブユニット20と同様に8つのプローブ22がプローブ保持プレート23に保持されている。なお、充放電電源ユニット32は8つの電源部31で構成されており、各電源部31が、配線部23により各プローブ22に接続されている。また、充放電電源ユニット32は、各電源部31が1枚のボード(ベース基板)にコネクタ接続されて一体化しており、さらにこれらを収容するケーシングによりユニット化されている。
よって、充放電電源一体型プローブユニット30においても、プローブ保持プレート21がガイド部13(13T)などにより支持されて収容部11に収容されており、充放電電源一体型プローブユニット30の各プローブ22は、これらが収容部11内に接触しないように各スペースSにそれぞれ収容されている(
図3(A)参照)。
【0029】
(二次電池)
さらに、
図4は、トレイ10が二次電池40を収容した状態を示す図である。
前述したように、トレイ10は複数のトレイセパレータ12を備えているため、収容部11は複数のスペースSに分けてられている(
図1(C)参照)。よって、トレイ10は、この各スペースSに、検査対象の二次電池40をそれぞれ収容することができる。
【0030】
(充放電電源ユニット)
その他、図示していないが、トレイ10は、収容部11に充放電電源ユニット32も収容可能である。この場合、各電源部31から配線部23が切り離されて、充放電電源ユニット32は、そのケーシングがトレイ10のガイド部13により支持される形で収容部11内に収容される。
【0031】
従って、トレイ10は、プローブユニット、充放電電源ユニット、充放電電源一体型プローブユニット、および検査対象の二次電池を収容することができ、後述するように、搬送装置によってトレイ10ごと搬送されることで、これらを電池検査ユニットから他の場所へ搬送したり、または他の場所から電池検査ユニットへ搬送したりすることができる。
【0032】
(昇降機)
なお、トレイ10は、収容部11に昇降機(図示せず)も収容可能である。昇降機は、プローブユニットや充放電電源ユニット、充放電電源一体型プローブユニットなどを昇降可能なものであり、例えば、昇降機に株式会社アイエイアイの電動アクチュエーターを採用することができる。
これにより、昇降機構を備えていない電池検査ユニットや、プローブユニットや電源ユニットの専用棚(収納棚)として利用されるストッカーなどに対して、プローブユニットや充放電電源ユニット、充放電電源一体型プローブユニットなどを取り付けたり、取り外したりすることができる。
つまり、昇降機構を備えていない電池検査ユニットなどに専用の昇降機構を備える必要がなくなるため、昇降機構を備えるためにかかるコストや、昇降機構のメンテナンス(修理、交換)にかかるコストなどを抑えることができる。
【0033】
[充放電検査システムにおける運用フロー]
続けて、
図5,6を参照して、本実施形態に係る充放電検査システムにおける運用フローを説明する。
(プローブユニット)
図5は、トレイ10が、プローブユニット20を電池検査ユニット50に搬送するフローを示す図である。本実施形態において、電池検査ユニット50は、天板51に吊り下げられる吊り下げプレート52を有しており、吊り下げプレート52に、電池検査ユニット側接続部54およびプローブユニット固定機構55が設けられている。また、電池検査ユニット50は、トレイ10が載置され、昇降機構(図示せず)によって上昇または下降する昇降プレート53を有している。
【0034】
まず、例えばプローブの先端の清掃が行われたり、不良プローブの交換(取り外し)が行われたりしたため、電池検査ユニット50はプローブユニットが接続されていない状態であるとする。
【0035】
前述したように、トレイ10はプローブユニット20を収容することができるため(
図2参照)、清掃済みのプローブユニットや新しいプローブユニットはトレイ10に収容された後、スタッカークレーンやAGV(Automatic Guided Vehicle)などの搬送装置により、充放電検査装置の電池検査ユニット50まで搬送される。
そして、トレイ10は電池検査ユニット50まで搬送されると、フォーキングやプッシュプルといった既知の方式により、電池検査ユニット50の昇降プレート53に載置される(
図5(A)参照)。
【0036】
その後、昇降機構によって、トレイ10を載置した状態で昇降プレート53を上昇させる。なお、載置されたトレイ10も、運搬してきたプローブユニット20を収容したまま上昇するため、プローブユニット20の接続部24と、電池検査ユニット50の電池検査ユニット側接続部54と、が接続するまで、昇降機構によって昇降プレート53を上昇させる(
図5(B)参照)。
【0037】
プローブユニット20の接続部24と、電池検査ユニット50の電池検査ユニット側接続部54とが接続するまでプローブユニット20(トレイ10)を上昇させると、電池検査ユニット50のプローブユニット固定機構55により、プローブユニット20は電池検査ユニット50に固定される。
【0038】
本実施形態では、プローブユニット固定機構55は吊り下げプレート52の両端(左右)にそれぞれ設けられた固定機構(55a,55b)としており、プローブユニット20を左右から固定して電池検査ユニット50の上方に支持する機構としているが、プローブユニット20を特定の位置に固定することができるものであれば、これに限られない。
【0039】
それから、昇降機構によって昇降プレート53を下降させることにより、トレイ10と、プローブユニット20と、を切り離す(
図5(C)参照)。昇降プレート53に載置されたトレイ10は、再びフォーキングやプッシュプルといった既知の方式により搬送装置に載せ替えられ、所定の場所へと搬送される。
【0040】
(充放電電源一体型プローブユニット)
一方、
図6は、トレイ10が、充放電電源一体型プローブユニット30を電池検査ユニット50に搬送するフローを示す図である。なお、充放電電源一体型プローブユニット30が接続される場合、電池検査ユニット50の電池検査ユニット側接続部54は、充放電電源一体型プローブユニット用の接続構成となっている。
【0041】
まず、プローブユニットの場合と同様に、プローブの先端の清掃が行われたり、不良プローブの交換(取り外し)が行われたりしたため、電池検査ユニット50は充放電電源一体型プローブユニットが接続されていない状態であるとする。
【0042】
トレイ10は、充放電電源一体型プローブユニット30を収容することができるため(
図3参照)、清掃済みのものや新しいものが収容された後、搬送装置により電池検査ユニット50まで搬送される。
そして、トレイ10は電池検査ユニット50まで搬送されると、電池検査ユニット50の昇降プレート53に載置される(
図6(A)参照)。
【0043】
その後、昇降機構によって、充放電電源一体型プローブユニット30の接続部33と、電池検査ユニット50の電池検査ユニット側接続部54とが接続するまで、昇降機構によって昇降プレート53を上昇させる(
図6(B)参照)。
【0044】
充放電電源一体型プローブユニット30の接続部33と、電池検査ユニット50の電池検査ユニット側接続部54とが接続すると、電池検査ユニット50のプローブユニット固定機構55により、充放電電源一体型プローブユニット30は電池検査ユニット50に固定される。本実施形態では、プローブユニット固定機構55は充放電電源一体型プローブユニット30のケーシング(外枠)34に係合して固定する構成としているが、充放電電源一体型プローブユニット30を特定の位置に固定することができるものであれば、これに限られない。
【0045】
それから、昇降機構によって昇降プレート53を下降させることにより、トレイ10と、充放電電源一体型プローブユニット30とを切り離す(
図6(C)参照)。昇降プレート53に載置されたトレイ10は搬送装置に載せ替えられ、次の作業に用いられる。
【0046】
もちろん、
図5,6を参照して説明した電池検査ユニット50へのプローブユニット20や電源一体型プローブユニット30の搬送・接続とは反対に、電池検査ユニット50に接続されているプローブユニット20や電源一体型プローブユニット30を取り外して、トレイ10に収容して、電池検査ユニット50から他の場所へ搬送することもできる。
【0047】
例えば、トレイ10により搬送する対象がプローブユニット20の場合、何も収容されていないトレイ10を昇降プレート53に載置する(
図5(C)参照)。そして、昇降機構によって昇降プレート53を上昇させ、トレイ10に、プローブユニット20を収容する(
図5(B)参照)。それから、電池検査ユニット側接続部54と接続部24との接続を切り離し(プローブユニットを電池検査ユニットから挿抜し)、昇降機構によって昇降プレート53を下降させ、プローブユニット20が収容されたトレイ10を他の場所へ搬送する(
図5(A)参照)。
【0048】
このように、電池検査ユニットのプローブユニットを交換する場合などは、プローブユニットを搬送するための搬送トレイとは別に、プローブユニットを電池検査ユニットから挿抜するための機構が必要となるが、本発明に係る充放電検査システムはトレイ10のみで、プローブユニットを電池検査ユニットから挿抜したり、またはプローブユニットを電池検査ユニットに接続したりすることができる。
【0049】
また、
図5,6に示す実施形態においては、昇降機構は昇降プレート53を上昇させるまたは下降させるものとしたが、昇降プレート53の代わりに、電池検査ユニット50が有する吊り下げプレート52を昇降させる構成としてもよい。この場合、例えば
図5に示すプローブユニット20を例に挙げると、電池検査ユニット側接続部54と、昇降プレート53に載置されたトレイ10に収容されたプローブユニット20の接続部24と、が接続するまで、昇降機構によって吊り下げプレート52を下降させる。
【0050】
なお、
図5,6に示す実施形態においては、プローブユニット20と電源一体型プローブユニット30を例に挙げているが、昇降機構によって昇降プレート53や吊り下げプレート52を昇降させることにより、接続部33を含む充放電電源ユニット32を、電池検査ユニット側接続部54と接続させることもできる。
【0051】
[固定機構]
このような運用フローにおける安全性を向上させるため、充放電検査システムは、固定機構を備えることが望ましい。
(トレイ側固定機構)
図7は、トレイ側固定機構60の一例を示す図である。本実施形態では、トレイ側固定機構60(60a,60b)はトレイ10(ガイド部13a,13b)にそれぞれ設けられており、係止部61(61a,61b)と、操作部62(62a,62b)と、で構成されている。
【0052】
図7(A)に示すように、ロック時は、係止部61(61a,61b)が充放電電源一体型プローブユニット30のプローブ保持プレート21に係合しているため、充放電電源一体型プローブユニット30はトレイ10に固定される。プローブユニット20も、同様に固定することができる。
これにより、トレイ10が搬送装置により搬送される際や、トレイ10が電池検査ユニット50の昇降プレート53に載置されて上昇または下降する際に、トレイ10の収容部11に収容されたプローブユニット20や充放電電源一体型プローブユニット30をトレイ10側にしっかりと固定することができる。
【0053】
なお、
図7(B)に示すように、アンロック時は、操作部62(62a,62b)により係止部61(61a,61b)の係合を解除させることができる。例えば、操作部62(62a,62b)が支点を中心に回転し(
図7(A)に示す矢線参照)、係止部61(61a,61b)の一部に力を加えることで、プローブ保持プレート21と、係止部61(61a,61b)とが係合している部分を切り離すことができる(
図7(B)に示す矢線参照)。
【0054】
本実施形態では、トレイ側固定機構60は係止部61と操作部62とで構成されているが、このような固定機構として、一の部材と他の部材が係合するオートラッチや、ピンユニット・アンチバックユニットなど、既知の技術をトレイ10側に用いたり、電池検査ユニット50側に用いたりすることができる。
【0055】
また、トレイ側固定機構60は、同様に係止部61をプローブユニット20のプローブ保持プレート21に係合させることにより、プローブユニット20をトレイ10に固定することができる。
なお、トレイ側固定機構60は、充放電電源ユニット32をトレイ10に固定することもできる。この場合は、プローブ保持プレート21に代わって、充放電電源ユニット32のケーシング(外枠)などトレイ側固定機構60の係止部61がしっかりと係合できる部分があればよい。
もちろん、プローブユニット20や充放電電源一体型プローブユニット30についても、プローブ保持プレート21以外の部分に、トレイ側固定機構60の係止部61を係合させることができる。
【0056】
(電池検査ユニット側固定機構)
一方、
図8は、電池検査ユニット側固定機構70の一例を示す図である。本実施形態では、電池検査ユニット側固定機構70(70a,70b)は電池検査ユニット50側(プローブユニット固定機構55a,55b)とトレイ10側に渡ってそれぞれ設けられており、係止部71(71a,71b)と、操作部72(72a,72b)と、で構成されている。
【0057】
本実施形態では、
図8(A)に示すように、ロック時は、プローブユニット固定機構55a,55bにそれぞれ設けられた係止部71(71a,71b)が充放電電源一体型プローブユニット30のプローブ保持プレート21に係合しているため、充放電電源一体型プローブユニット30は電池検査ユニット50に固定される。プローブユニット20も、同様に固定することができる。
【0058】
なお、アンロック時は、トレイ10(ガイド部13a,13b)にそれぞれ設けられた操作部72(72a,72b)が支点を中心に回転し(
図8(A)に示す矢線参照)、係止部71(71a,71b)の一部に力を加えることで、プローブ保持プレート21と、係止部71(71a,71b)とが係合している部分を切り離すことができる(
図8(B)に示す矢線参照)。
【0059】
また、電池検査ユニット側固定機構70もトレイ側固定機構60と同様に、プローブユニット20や充放電電源ユニット32を電池検査ユニット50に固定することができる。そして、電池検査ユニット側固定機構70の係止部71と係合する部分も、プローブ保持プレート21に限られない。加えて、電池検査ユニット50側に操作部72が設けられる構成であってもよく、また、トレイ側固定機構60と同様に固定機構として既知の技術をトレイ10側や電池検査ユニット50側に用いることができる。
【0060】
(トレイ側固定機構および電池検査ユニット側固定機構)
図9,10は、係止部のみで構成されるトレイ側固定機構81および電池検査ユニット側固定機構82の一例を示す図である。
図9に示されるように、トレイ側固定機構81は支点部811を有し、支点部811が例えばトレイ10に可動可能に取り付けられている。
【0061】
また、トレイ側固定機構81の先端部812は先細っており、先端部812の一部には、プローブ保持プレート21と係合する形状となるような係合部分813が形成されている。
一方、電池検査ユニット側固定機構82は、トレイ側固定機構81のものと同等の機能を有する支点部821、先端部822、および係合部分823からなる。電池検査ユニット側固定機構82は、例えば支点部821が吊り下げプレート52から伸びる支持部材521に可動可能に取り付けられている。
【0062】
図9を参照してこれらの動作を説明すると、
図9は、始めは、電池検査ユニット側固定機構82により固定されているプローブユニット(プローブ保持プレート21)が、次に、トレイ側固定機構81によりトレイに固定される手順を示す図である。
ここで、次に固定する側の機構の先端部(
図9に示す例においてはトレイ側固定機構81の先端部812)は、初めに固定されている側の機構の先端部(
図9に示す例においては電池検査ユニット側固定機構82の先端部822)よりも、内側(プローブ保持プレート21側)に位置している(
図9(A)の破線枠参照)。
【0063】
この状態からトレイ側固定機構81を上昇させることで、トレイ側固定機構81の先端部812が電池検査ユニット側固定機構82の先端部822の内側に当たり(
図9(B)参照)、そのまま電池検査ユニット側固定機構82の先端部822を外側へ押し出しつつ上昇する(
図9(C)参照)。
【0064】
そして、トレイ側固定機構81の係合部分813がプローブ保持プレート21に係合するまでトレイ側固定機構81を上昇させることで、電池検査ユニット側固定機構82の固定が解除され、トレイ側固定機構81によりプローブユニットがトレイに固定される(
図9(D)参照)。
【0065】
また、
図10は、始めは、トレイ側固定機構81により固定されているプローブユニット(プローブ保持プレート21)が、次に、電池検査ユニット側固定機構82により電池検査ユニット内に固定される手順を示す図である。
この場合、次に固定する側の機構の先端部(
図10に示す例においては電池検査ユニット側固定機構82の先端部822)は、初めに固定されている側の機構の先端部(
図10に示す例においてはトレイ側固定機構81の先端部812)よりも、内側に位置している(
図10(A)の破線枠参照)。
【0066】
この状態からトレイを上昇させることで、トレイ側固定機構81およびトレイに収容されているプローブユニットが上昇し、電池検査ユニット側固定機構82の先端部822がトレイ側固定機構81の先端部812の内側に当たり(
図10(B)参照)、そのままトレイ側固定機構81の先端部812は外側へ押し出されつつ上昇する(
図10(C)参照)。
【0067】
そして、電池検査ユニット側固定機構82の係合部分823がプローブ保持プレート21に係合するまでトレイ(トレイに収容されているプローブユニット)を上昇させることで、トレイ側固定機構81の固定が解除され、電池検査ユニット側固定機構82によりプローブユニットが電池検査ユニット内に固定される(
図10(D)参照)。
【0068】
ここで、図示していないが、トレイ側固定機構81や電池検査ユニット側固定機構82は、トレイ側固定機構60a,60bや電池検査ユニット側固定機構70a,70bのように複数設けられる。また、これらが設けられる場所に制限はなく、トレイ側固定機構81の係合部分813や電池検査ユニット側固定機構82の係合部分823と係合する部分も、プローブ保持プレート21に限られない。
なお、前述したトレイ側固定機構81の先端部812と電池検査ユニット側固定機構82の先端部822との位置関係は、例えばトレイ10を昇降プレート53に載置する位置(
図5,6参照)などで調整することができる。
【0069】
(メンテナンスステーション)
電池検査ユニット50から取り外したプローブユニット20や電源一体型プローブユニット30が収容されたトレイ10は、メンテナンスステーションへ搬送することができる。メンテナンスステーションは、搬送されたプローブユニット20のプローブ22を清掃したり、交換したりすることができる設備である。また、メンテナンスステーションは、搬送された電源一体型プローブユニット30の電源部31の自動校正や交換などを行うことができる設備である。
【0070】
この際、例えばメンテナンスステーション90内にトレイ10ごと搬送された電源一体型プローブユニット30を、トレイ10ごと昇降機構により上昇させた後、電源一体型プローブユニット30のみを保持してスライドさせ、校正器実装架台91に載置された校正治具92と接続させることで、電源部31の自動校正を行うことができる(
図11参照)。
【0071】
このように、本発明に係る充放電検査システムによれば、トレイ10を用いてプローブユニット20などを容易にメンテナンスステーション90に搬送することができるため、プローブ22の清掃や交換などといった手間がかかり安全性が求められるメンテナンスを、容易に実現することができる。
【0072】
以上のように説明した充放電検査システムは、本発明の充放電検査システムを例示するものであり、本発明の趣旨を逸脱しない限り、本発明の構成は例示したものに限定されない。
例えば、トレイ10に備えられるトレイセパレータ12やガイド部13などの構成は、収容対象のプローブユニット20、充放電電源ユニット32、充放電電源一体型プローブユニット30、または検査対象の二次電池40などの種類やサイズなどに合わせて、適宜設計変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、複雑な構成とならず、かつ容易にプローブの先端の清掃や不良プローブの交換、電源部の校正などのメンテナンスを実現し得る充放電検査システムとして様々な場面で利用することができるため、産業上有用である。
【符号の説明】
【0074】
10 トレイ
11 収容部
12 トレイセパレータ
13,13a,13b,13c ガイド部
13T,13Ta,13Tb,13Tc ガイド部の上端
20 プローブユニット
21 プローブ保持プレート
22 プローブ
23 配線部
24 プローブユニット側接続部
25 電装品収容部
30 電源一体型プローブユニット
31 電源部
32 充放電電源ユニット
33 電源一体型プローブユニット側接続部
34 ケーシング(外枠)
40 二次電池
50 電池検査ユニット
51 天板
52 吊り下げプレート
521 吊り下げプレートの支持部材
53 昇降プレート
54 電池検査ユニット側接続部
55,55a,55b プローブユニット固定機構
60,60a,60b トレイ側固定機構
61,61a,61b トレイ側固定機構の係止部
62,62a,62b トレイ側固定機構の操作部
70,70a,70b 電池検査ユニット側固定機構
71,71a,71b 電池検査ユニット側固定機構の係止部
72,72a,72b 電池検査ユニット側固定機構の操作部
81 トレイ側固定機構
811 トレイ側固定機構の支点部
812 トレイ側固定機構の先端部
813 トレイ側固定機構の係合部分
82 電池検査ユニット側固定機構
821 電池検査ユニット側固定機構の支点部
822 電池検査ユニット側固定機構の先端部
823 電池検査ユニット側固定機構の係合部分
90 メンテナンスステーション
91 校正器実装架台
92 校正治具
【要約】
複雑な構成とならず、かつ容易にプローブの先端の清掃や不良プローブの交換などのメンテナンスを実現し得る充放電検査システムを提供する。
充放電検査システムは、充放電検査装置の電池検査ユニット50と、収容部に、プローブユニット20と、充放電電源ユニットと、充放電電源一体型プローブユニットと、が収容可能であり、これらのうちいずれか一つを収容して搬送され、かつ電池検査ユニット50内に載置されるトレイ10と、トレイ10を電池検査ユニット50から他の場所へ搬送する、またはトレイ10を他の場所から電池検査ユニット50へ搬送する搬送装置と、を有する。