(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】ウェブキャンペーンの方法
(51)【国際特許分類】
B65D 25/20 20060101AFI20231212BHJP
G06K 19/06 20060101ALI20231212BHJP
G09F 3/00 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
B65D25/20 Q
G06K19/06 009
G09F3/00 M
G09F3/00 Q
G09F3/00 R
(21)【出願番号】P 2019079203
(22)【出願日】2019-04-18
【審査請求日】2022-03-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼田 梓
(72)【発明者】
【氏名】松井 浩二
(72)【発明者】
【氏名】嶋村 高志
【審査官】田中 一正
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-178382(JP,A)
【文献】特表平11-505792(JP,A)
【文献】特開2008-123548(JP,A)
【文献】国際公開第2015/162729(WO,A1)
【文献】特開2015-138312(JP,A)
【文献】特開2007-161291(JP,A)
【文献】特開2006-107075(JP,A)
【文献】特開2017-043408(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 25/20
G06K 19/06
G09F 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報担体を備えたパッケージを使用したウェブキャンペーンの方法であって、
前記パッケージは、
構造体と、前記構造体に付与された情報担体とを備え、
前記パッケージを開封する前においては、前記情報担体の一部が前記構造体の一部により隠蔽されていることで、光学的読取り装置では読取り可能であるが、個体識別は不可能であり、前記パッケージを開封した後においては、前記情報担体の全容が現れることにより、専用のアプリを備えたスマートフォンでの個体識別が可能となるように構成され、
成型前の前記パッケージの前記情報担体を撮像し、画像情報を取得するステップと、
取得した画像情報から特徴点データを抽出するステップと、
抽出した特徴点データをクラウドサーバに送信し、保管するステップと、
前記パッケージを成型・出荷・納品するステップと、
消費者が前記パッケージを購入し開封して、専用アプリを備えたスマートフォンで前記情報担体を撮像し、取得した画像情報から特徴点データを抽出するステップと、
抽出した特徴点データを前記クラウドサーバに送信し、前記クラウドサーバに保管された特徴点データと照合するステップと、
照合の結果、特徴点データが一致した時のみ、キャンペーンへの申し込みや当選結果を確認することを可能とするステップと、
を備える、
ウェブキャンペーンの方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報担体を備えたパッケージを使用したウェブキャンペーンの方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くのウェブキャンペーン(以後、単にキャンペーンとも記す。)では、商品に付与した情報担体であるシリアル番号や可変QRコード(登録商標)(QRコード(登録商標)はデンソーウェーブ社の登録商標)の入力、またはスマートフォンで読み取ることで、サーバを通じてポイントの獲得や当選番号を確認できるシステムとなっている。
【0003】
しかしながら、この様なウェブキャンペーンは商品を購入した人だけがキャンペーンの対象者であるため、購入する前に、または購入しない人によって、シリアル番号や可変QRコード(登録商標)などが不正に盗み見されない様にするため、二層ラベルやスクラッチ印刷を施すことによりコードを隠蔽している。その他の方法としては、対象商品に付いているバーコードや専用ロゴを切り取り、ハガキに貼付してから投函することで応募する形式のキャンペーンも従来から行われている。
【0004】
二層ラベルやスクラッチ印刷による隠蔽方法は、通常のパッケージ製造コストに加え、ウェブキャンペーン専用にそれらの加工コストが追加される。そのため、大量に販売される商品、例えば新商品や季節限定商品などを除くと、採用が進んでいない。
【0005】
また、対象商品のバーコードを切り取って送付するキャンペーンにおいては、消費者自身がコードを切り取ってハガキに貼り付けて郵送する必要があるため、手間がかかり、郵送代がかかる問題がある。また、キャンペーンを主催するメーカー側では、個人情報を含むハガキの管理や抽選に伴うコストが発生する問題がある。
【0006】
一方、商品やパッケージの画像を撮影し、その画像から特徴点データを抽出し、クラウドサーバなどのアクセス可能な記憶装置に保管されている特徴点データと照合することで認証を行う画像認証技術の進化に伴い、その様な技術を使った商品識別や個体識別技術の開発が行われており、一部実用化が進んでいる。例えば、ネジの金型パターンと現物のマッチングを、物品の表面に形成された微細な模様を使用して個体識別する物体指紋認証技術(NEC社)や、商品に付与されたバーコードをスマートフォンで撮影するだけで、印刷の微細な差異を見分け、真正品照合が可能な個体認証サービスであるUniSecure(ユニ・セキュア、米国・Sys-Tech Solutions社の登録商標)などが利用可能となっている。
【0007】
この様な画像認証技術を使用したキャンペーンにおいても、対象物のコードを隠蔽することが必須となり、上述した様にコスト面での対応が困難であるため、キャンペーンには使用されていないのが現状である。
【0008】
商品に付与されたコードを低コストで隠蔽する技術に関する先行技術としては、特許文献1にシリアル番号や二次元コードが印字された2層式ラベルに関する技術が開示されている。この技術は従来の2層ラベルそのものであり、2層構造の上層には複数の色彩にて印刷が施されているため、隠蔽部のシリアル番号や二次元コードは視認できないが、上層を剥離することで購入者のみが隠蔽情報を確認することができるというものである。そのため、コストが高いという問題を解決することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記の事情に鑑み、本発明は、開封前においては光学的な読取り装置で読取り可能であるが個体識別は不可能であり、開封後においては個体識別可能であり、且つ従来のパッケージと同等のコストで製造可能であるパッケージを使用したウェブキャンペーンの方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決する手段としての本発明は、情報担体を備えたパッケージを使用したウェブキャンペーンの方法である。
パッケージは、構造体と、構造体に付与された情報担体とを備える。
パッケージは、開封する前においては、情報担体の一部が構造体の一部により隠蔽されていることで、光学的読取り装置では読取り可能であるが、個体識別は不可能であり、パッケージを開封した後においては、情報担体の全容が現れることにより、専用のアプリを備えたスマートフォンでの個体識別が可能となるように構成されている。
この方法は、成型前のパッケージの情報担体を撮像し、画像情報を取得するステップと、取得した画像情報から特徴点データを抽出するステップと、抽出した特徴点データをクラウドサーバに送信し、保管するステップと、パッケージを成型・出荷・納品するステップと、消費者がパッケージを購入し開封して、専用アプリを備えたスマートフォンで情報担体を撮像し、取得した画像情報から特徴点データを抽出するステップと、抽出した特徴点データをクラウドサーバに送信し、クラウドサーバに保管された特徴点データと照合するステップと、照合の結果、特徴点データが一致した時のみ、キャンペーンへの申し込みや当選結果を確認することを可能とするステップとを備える。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るパッケージによれば、パッケージを開封する前においては、光学的読取り装置で読取り可能であるが個体識別は不可能となる様に、また開封後においては、個体識別可能である様に、情報担体の一部がパッケージを構成する構造体の一部によって隠蔽されている。そのため、パッケージを購入して、開封するまではバーコードなどの情報担体を光学的読取り装置で読取り可能であるが、個体識別ができないため、キャンペーンへの申し込みや当選結果の確認ができない。
【0016】
また、本発明のウェブキャンペーンの方法によれば、上記パッケージを使用するため、パッケージを開封する前においては情報担体の一部が隠蔽されており、情報担体を読み取ることはできるが、個体識別することはできない。そのため、ウェブキャンペーンへの申し込みや当選結果の確認ができない。一方、パッケージを開封した後においては情報担体全体が露出されるため、個体識別可能な状態となる。そのため、パッケージの購入者が購入し、開封することにより、ウェブキャンペーンに申し込む事や当選結果を確認する事が可能となるウェブキャンペーンを実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明のパッケージの例を示す俯瞰図であって、(a)はパッケージが、上面が蓋部であり、蓋部の先端部を折り曲げて紙箱の端部において上面から側面の内側に差し込むN式箱の場合であり、蓋部とその先端部に跨って情報担体であるバーコードが形成された紙箱の開封する前の状態、(b)は(a)と同様のN式箱の場合であるが、蓋部の先端部を折り曲げて紙箱の端部において上面から側面の外側に配置する場合であり、情報担体であるバーコードが側面に形成された紙箱の開封する前の状態、(c)は(a)のパッケージを開封した状態、(d)は(b)のパッケージを開封した状態、をそれぞれ示している。
【
図2】本発明のパッケージの機能を説明する説明図であって、上側には開封前の2つのパッケージと、それらのパッケージがバーコードの読取りは可能であるが、画像認識によって個体識別することは不可能であることを示しており、下側には開封後の2つのパッケージと、それらのパッケージがバーコードの読取り、画像認識によって個体識別することの両方が可能であることを示している。
【
図3】本発明のウェブキャンペーンの方法を例示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<パッケージ>
本発明のパッケージについて説明する。
本発明のパッケージは、情報担体を備えたパッケージである。
本発明のパッケージは、パッケージの構造体と、その構造体に付与された情報担体と、を備えている。なお、本発明においては、情報担体とは、一次元コードや二次元コードなどの何らかの情報を含んだ印刷物や印字したもので、光学的に読み取ることが可能なものを指すものとする。
【0019】
本発明のパッケージは、パッケージを開封する前においては、光学的読取り装置で読取り可能であるが個体識別は不可能となる様に情報担体の一部が前記構造体の一部によって隠蔽されている。また、開封後においては、個体識別可能である様に、備えられていることが特徴である。
【0020】
ここで、光学的読取り装置で読取り可能であるとは、例えば情報担体がバーコードである場合、パッケージが開封前であっても、バーコードの全てのバーの一部が外部に露出していて、読取り可能であることを指す。二次元コードである場合は、誤り訂正レベルの段階に従って、正しく読み取ることが可能な面積以上が、外部に露出していれば良い。
【0021】
前記構造体は、紙箱であっても良い。
【0022】
また、前記情報担体は、一次元コードまたは二次元コードであっても良い。
【0023】
(パッケージ)
本発明におけるパッケージとは、商品や製品を収容する容器や包装材で包装した包装体を指す。
図1は、本発明のパッケージを例示した俯瞰説明図である。
【0024】
図1(a)は、N式箱からなるパッケージの開封前の状態を示した図である。上面が蓋部であり、蓋部の先端部を折り曲げ線に沿って折り曲げることにより、折り曲げられた蓋部の先端部が紙箱の上端部において上面から側面の内側に差し込むことが可能なN式箱の場合を示している。蓋部とその先端部に跨って情報担体であるバーコードが形成された紙箱の開封する前の状態である。なお、バーコードのバーの方向は、前記折り曲げ線と直交していることが好ましい。直交していない場合であっても、開封前に、バーコードのすべてのバーが読取り可能に露出している事が必要である。情報担体が二次元コードである場合は、この限りではない。二次元コードの場合は、誤り訂正レベル毎に決められた基準以上の面積が露出している事で、正しく読み取ることが可能である。
【0025】
図1(b)は、
図1(a)と同様のN式箱の場合であるが、蓋部の先端部を折り曲げて紙箱の端部において上面から側面の外側に配置する場合であり、情報担体であるバーコードが側面に形成された紙箱が、開封される前の状態である。
【0026】
図1(c)は、(a)のパッケージを開封した状態である。
【0027】
図1(d)は、(b)のパッケージを開封した状態である。
【0028】
以上で説明した様に、本発明のパッケージは、バーコードや二次元コードの一部を隠蔽しても、光学的な読み取り装置を使用して、情報を正確に読み取る事が可能である、という性質を利用している事が特徴である。もう1つの特徴は、バーコードや二次元コードなどの情報担体を撮像して取得した画像情報を、画像処理することによって、その情報担体の固有の情報である特徴点データを抽出して使用している事が特徴である。この技術により、一部を隠蔽した情報担体と、全く隠蔽されていないその情報担体と、を両者の画像情報から抽出した特徴点データを比較することにより、同一の情報担体ではあるが、一部が隠蔽された情報担体と、隠蔽されていない情報担体と、を識別可能とすることができる。
【0029】
なお、上記の特徴点データとは、バーコードや二次元コードなどの情報担体を撮像することによって取得した画像情報から、その画像の特徴を表すデータを指す。例えば、印字されたバーコードに偶然形成された欠陥や、紙などの基材に偶然存在する形状、異物や欠陥などが該当する。例えば、バーコードに存在する欠陥の座標を特徴点データとすることができる。
【0030】
開封前のパッケージの表面に一部が隠蔽されたバーコードや二次元コードなどの情報担体を形成しておき、パッケージの開封後にはじめて情報担体の全容が現れる様にしてある。そうすることにより、開封前は、光学的なバーコードや二次元コードの読み取り装置を用いてそれらの情報を読み取ることができる(
図2の上側の図:開封前)。しかし、専用のアプリが備えられたスマートフォンを用いても、個体識別することができない(
図2の下側の図:開封後)。それは、バーコードや二次元コードなどの情報担体の一部が隠蔽されているため、特徴点データが異なってしまうことを利用している。
【0031】
一方、開封後は、バーコードや二次元コードなどの情報担体の全容が現れるため、スマートフォンで撮像し情報担体の全容の特徴点データを抽出することが可能になる。その特徴点データをクラウドサーバに送信し、クラウドサーバに保管されている特徴点データと照合することにより、特徴点データが一致するため、ウェブキャンペーンに申し込み可能な状態となる。
【0032】
(情報担体)
本発明における情報担体とは、一次元コードや二次元コードなどの何らかの情報を含んだ印刷物や印字したもので、光学的に読み取ることが可能なものを指す。情報を含んだ印刷物や印字したものとは、具体的には、画像や文字を印刷や印字したものである。
【0033】
一次元コードは、太さの異なるバーを平行に配置することにより、情報を担わせた情報担体である。そのため、バーが延伸する方向に直交する方向に平行に並んだ一次元コードの、バーが延伸する方向の一部を隠蔽しても、一次元コードとしては読み取ることが可能である。この状態は、例えば
図1(a)と(b)に例示したものである。
【0034】
また二次元コードについても、その一部を隠蔽しても、隠蔽しない状態と同様に情報を読み取ることが可能である。QRコード(登録商標)(デンソーウェーブ社の登録商標)の場合は、コードの読み取りミスを訂正する能力を示す誤り訂正レベルを5段階(L、M、Q、H、S)に設定することができる。レベルSが最も多くの部分(50%)が見えなくなっていても正しく読み取ることが可能であるとされている。レベルが高いほど、大きなQRコード(登録商標)となる。
【0035】
(構造体)
本発明におけるパッケージの構造体としては、特に限定する必要は無い。ただし、パッケージの構造体自身の一部によって、構造体のある部分に形成されたバーコードや二次元コードなどの情報担体の一部分を隠蔽可能な構造を備えていることが必要である。
【0036】
また、構造体は、構造体を構成する複数の構成要素から成り立っていても良いし、一体の構成要素から成り立っていても良い。例えば、上面側が開口している容器本体と、その上面側に被せる上蓋と、から成り立っていても良い。また、1つの構成要素を、多数の折り曲げ線で折り曲げて作製することができる紙箱であっても構わない。また、構造体を構成する材料は、紙や樹脂の他に、木や金属、ガラスやセラミックからなる無機物であっても良い。あるいはそれらを、組み合わせた複合材料や積層材料であっても良い。
【0037】
<ウェブキャンペーンの方法>
次に、本発明のウェブキャンペーンの方法について、
図3を使用して説明する。
本発明のウェブキャンペーンの方法は、本発明のパッケージを使用したウェブキャンペーンの方法である。
【0038】
本発明のウェブキャンペーンの方法は、成型前のパッケージの情報担体を撮像し、画像情報を取得するステップ1と、取得した画像情報から特徴点データを抽出するステップ2と、抽出した特徴点データをクラウドサーバに送信し、保管するステップ3と、パッケージを成型・出荷・納品するステップ4と、消費者がパッケージを購入し開封して、専用アプリを備えたスマートフォンで情報担体を撮像し、取得した画像情報から特徴点データを抽出するステップ5と、抽出した特徴点データをクラウドサーバに送信し、クラウドサーバに登録されている特徴点データと照合するステップ6と、照合の結果、特徴点データが一致した時のみ、キャンペーンに申し込むことが可能となるステップ7と、を備えていることが特徴である。
【0039】
まず、パッケージを成型するパッケージ成型材料を作製、または用意する。この成型材料に、バーコードや二次元コードなどの情報担体を形成する。
具体的には、例えばパッケージが紙箱である場合、情報担体が印字された紙箱のブランクを作製し、パッケージ成型材料として用意する。このパッケージ成型材料を用いて、ステップ1~ステップ7によりウェブキャンペーンを展開することができる。
【0040】
(ステップ1)
ステップ1では、パッケージ成型材料を、折り目線に沿って折り曲げて組み立てることにより成型する前に、パッケージ成型材料に付与された情報担体を撮像し、その画像情報を取得する。この時に取得する画像情報には、情報担体の全容が含まれている。
撮像に使用する撮像装置は、情報担体の画像から特徴点データを抽出可能な解像度を備えていれば、特に限定するものではない。例えば、スチルカメラ、ビデオカメラ、スマートフォンなどを使用することができる。
【0041】
(ステップ2)
ステップ2では、ステップ1で取得した画像情報を画像処理することにより、特徴点データを抽出する。この特徴点データは、情報担体の全容から抽出した特徴点データである。なお、画像処理は、撮像装置の内部で行っても良いし、撮像装置と接続した画像処理装置で行っても良い。
【0042】
(ステップ3)
ステップ3では、ステップ2で抽出した特徴点データを、クラウドサーバに送信し、保管する。
【0043】
(ステップ4)
ステップ4では、パッケージ成型材料を成型してパッケージを作製し、その中に製品を収納して封止した後、出荷形態に整えて出荷し、納入先に商品を納品する。流通過程において、パッケージを撮像しても、パッケージが開封されていないため、情報担体の一部が隠蔽された状態であるため、情報担体を撮像し、特徴点データを抽出しても、情報担体全容から抽出した特徴点データとは異なるため、個体識別することはできない。
【0044】
(ステップ5)
ステップ5では、購入者が商品を購入後、パッケージを開封し、専用アプリを備えたスマートフォンで情報担体を撮像することで、特徴点データを抽出する。この特徴点データは、情報担体全容から抽出した特徴点データである。
【0045】
(ステップ6)
ステップ6では、スマートフォンが抽出した特徴点データをクラウドサーバに送信する。クラウドサーバは、スマートフォンから特徴点データを受信すると、予めクラウドサーバに登録(保管)されていた特徴点データと照合する。
【0046】
(ステップ7)
ステップ7では、ステップ6での照合の結果、クラウドサーバに保管されている特徴点データと、スマートフォンからクラウドサーバに送信された特徴点データとは、情報担体全容の画像情報から抽出した特徴点データであるため、両者は一致する。特徴点データが一致した場合は、ウェブキャンペーンに申し込むことが可能となる。開封前の一部が隠蔽された情報担体を撮像することによって取得した画像情報から抽出した特徴点データは、クラウドサーバに保管されている特徴点データとは一致しない。特徴点データが一致しなかった場合は、ウェブキャンペーンに申し込むことができない。
【0047】
なお、ステップ1~ステップ3は、撮像装置が情報担体の画像を撮像して画像情報を取得し、その画像情報をクラウドサーバに送信した後、クラウドサーバの中で、画像処理を行うことによって、特徴点データを抽出することであっても良い。一般に画像情報の方が、データ容量が大きいため、インターネット回線を介して通信する場合は、データ容量が小さい特徴点データにしてから送信する事が望ましいが、高速通信が可能な回線を使用する場合は、画像情報を送信しても構わない。