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特許7400362選択装置、制御方法、制御用のコンピュータープログラム、サーバー装置及び画像処理装置
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  • 特許-選択装置、制御方法、制御用のコンピュータープログラム、サーバー装置及び画像処理装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】選択装置、制御方法、制御用のコンピュータープログラム、サーバー装置及び画像処理装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20231212BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20231212BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20231212BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
H04N1/00 350
H04N1/00 127A
B41J29/38
G03G21/00 396
G06F3/12 331
G06F3/12 304
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2019202883
(22)【出願日】2019-11-08
(65)【公開番号】P2021077986
(43)【公開日】2021-05-20
【審査請求日】2022-10-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001900
【氏名又は名称】弁理士法人 ナカジマ知的財産綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂本 顕司
【審査官】松永 隆志
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-177704(JP,A)
【文献】特開2018-136659(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
B41J 29/38
G03G 21/00
G06F 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、規導入装置のUI種別を選択する選択装置であって、
前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得手段と、
取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択手段と、
前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御手段と
を備え、
前記取得手段により、前記複数の画像処理装置の各々から装置種別を取得する場合、前記選択手段は、取得した装置種別を用いて、装置種別毎に、画像処理装置の台数を集計し、最大の集計台数に対応する装置種別に依存するUI種別を選択する
ことを特徴とする選択装置。
【請求項2】
複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置であって、
前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得手段と、
取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択手段と、
前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御手段と
を備え、
前記取得手段により、前記複数の画像処理装置の各々からUI種別を取得する場合、前記選択手段は、取得したUI種別を用いて、UI種別毎に、画像処理装置の台数を集計し、最大の集計台数に対応するUI種別が示すUI種別を選択する
ことを特徴とする選択装置。
【請求項3】
前記取得手段は、さらに、複数のUI種別のうち、特定のUI種別においてのみ使用可能な機能の使用頻度が所定の閾値以上であることを示す使用頻度情報を取得し、
前記使用頻度情報を取得した場合、UI種別毎に画像処理装置の台数を集計するときに、前記選択手段は、前記特定のUI種別に対する集計台数に重みを付加する
ことを特徴とする請求項2に記載の選択装置。
【請求項4】
複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置であって、
前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得手段と、
取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択手段と、
前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御手段と
を備え、
前記複数の画像処理装置には、一つのUI種別が設定される第1の種別の画像処理装置と、複数のUI種別から、一つのUI種別が選択可能に構成される第2の種別の画像処理装置が存在し、
前記選択手段は、第2の種別の画像処理装置に重みを付加して、前記新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する
ことを特徴とする選択装置。
【請求項5】
前記取得手段は、複数の画像処理装置のうち、前記第2の種別の画像処理装置のみから、UI種別又は装置種別を取得し、
前記選択手段は、前記第2の種別の画像処理装置のみから、取得したUI種別に基づいて、又は、取得した装置種別に基づいて、UI種別を選択する
ことを特徴とする請求項4に記載の選択装置。
【請求項6】
複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置であって、
前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得手段と、
取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択手段と、
前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御手段と
を備え、
前記区域に設置されている前記複数の画像処理装置のうち、一の画像処理装置が前記新規導入装置に置き換えられ、
前記取得手段は、前記一の画像処理装置が前記新規導入装置に置き換えられる前に、前記一の画像処理装置を含む前記複数の画像処理装置の各々から、前記UI種別又は前記装置種別を取得し、
前記選択手段は、前記一の画像処理装置から取得した前記UI種別又は前記装置種別を含む、前記複数の画像処理装置から取得したUI種別に基づいて、又は、取得した装置種別に基づいて、UI種別を選択する
ことを特徴とする選択装置。
【請求項7】
前記選択手段は、前記一の画像処理装置に重みを付加して、前記新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する
ことを特徴とする請求項6に記載の選択装置。
【請求項8】
前記取得手段は、前記区域内に設置され稼働している全ての画像処理装置から、UI種別又は装置種別を取得する
ことを特徴とする請求項1、2、4、6のいずれか一つに記載の選択装置。
【請求項9】
各UI種別には、一の言語による表記が含まれる
ことを特徴とする請求項1、2、4、6のいずれか一つに記載の選択装置。
【請求項10】
ネットワークに接続されるサーバー装置であって、
請求項1、2、4、6のいずれか一つに記載の選択装置
を備えることを特徴とするサーバー装置。
【請求項11】
ネットワークに接続される画像処理装置であって、
請求項1、2、4、6のいずれか一つに記載の選択装置
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項12】
複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、規導入装置のUI種別を選択する選択装置において用いられる制御方法であって、
前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得ステップと、
取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択ステップと、
前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御ステップと
を含み、
前記取得ステップにより、前記複数の画像処理装置の各々から装置種別を取得する場合、前記選択ステップは、取得した装置種別を用いて、装置種別毎に、画像処理装置の台数を集計し、最大の集計台数に対応する装置種別に依存するUI種別を選択する
ことを特徴とする制御方法。
【請求項13】
複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置において用いられる制御方法であって、
前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得ステップと、
取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択ステップと、
前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御ステップと
を含み、
前記取得ステップにより、前記複数の画像処理装置の各々からUI種別を取得する場合、前記選択ステップは、取得したUI種別を用いて、UI種別毎に、画像処理装置の台数を集計し、最大の集計台数に対応するUI種別が示すUI種別を選択する
ことを特徴とする制御方法。
【請求項14】
複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置において用いられる制御方法であって、
前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得ステップと、
取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択ステップと、
前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御ステップと
を含み、
前記複数の画像処理装置には、一つのUI種別が設定される第1の種別の画像処理装置と、複数のUI種別から、一つのUI種別が選択可能に構成される第2の種別の画像処理装置が存在し、
前記選択ステップは、第2の種別の画像処理装置に重みを付加して、前記新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する
ことを特徴とする制御方法。
【請求項15】
複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置において用いられる制御方法であって、
前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得ステップと、
取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択ステップと、
前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御ステップと
を含み、
前記区域に設置されている前記複数の画像処理装置のうち、一の画像処理装置が前記新規導入装置に置き換えられ、
前記取得ステップは、前記一の画像処理装置が前記新規導入装置に置き換えられる前に、前記一の画像処理装置を含む前記複数の画像処理装置の各々から、前記UI種別又は前記装置種別を取得し、
前記選択ステップは、前記一の画像処理装置から取得した前記UI種別又は前記装置種別を含む、前記複数の画像処理装置から取得したUI種別に基づいて、又は、取得した装置種別に基づいて、UI種別を選択する
ことを特徴とする制御方法。
【請求項16】
複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、規導入装置のUI種別を選択する選択装置において用いられる制御用のコンピュータープログラムであって、
コンピューターである前記選択装置に、
前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得ステップと、
取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択ステップと、
前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御ステップと
を実行させ、
前記取得ステップにより、前記複数の画像処理装置の各々から装置種別を取得する場合、前記選択ステップは、取得した装置種別を用いて、装置種別毎に、画像処理装置の台数を集計し、最大の集計台数に対応する装置種別に依存するUI種別を選択する
ことを特徴とするコンピュータープログラム。
【請求項17】
複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置において用いられる制御用のコンピュータープログラムであって、
コンピューターである前記選択装置に、
前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得ステップと、
取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択ステップと、
前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御ステップと
を実行させ、
前記取得ステップにより、前記複数の画像処理装置の各々からUI種別を取得する場合、前記選択ステップは、取得したUI種別を用いて、UI種別毎に、画像処理装置の台数を集計し、最大の集計台数に対応するUI種別が示すUI種別を選択する
ことを特徴とするコンピュータープログラム。
【請求項18】
複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置において用いられる制御用のコンピュータープログラムであって、
コンピューターである前記選択装置に、
前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得ステップと、
取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択ステップと、
前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御ステップと
を実行させ、
前記複数の画像処理装置には、一つのUI種別が設定される第1の種別の画像処理装置と、複数のUI種別から、一つのUI種別が選択可能に構成される第2の種別の画像処理装置が存在し、
前記選択ステップは、第2の種別の画像処理装置に重みを付加して、前記新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する
ことを特徴とするコンピュータープログラム。
【請求項19】
複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置において用いられる制御用のコンピュータープログラムであって、
コンピューターである前記選択装置に、
前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得ステップと、
取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択ステップと、
前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御ステップと
を実行させ、
前記区域に設置されている前記複数の画像処理装置のうち、一の画像処理装置が前記新規導入装置に置き換えられ、
前記取得ステップは、前記一の画像処理装置が前記新規導入装置に置き換えられる前に、前記一の画像処理装置を含む前記複数の画像処理装置の各々から、前記UI種別又は前記装置種別を取得し、
前記選択ステップは、前記一の画像処理装置から取得した前記UI種別又は前記装置種別を含む、前記複数の画像処理装置から取得したUI種別に基づいて、又は、取得した装置種別に基づいて、UI種別を選択する
ことを特徴とするコンピュータープログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置のUIを選択する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像処理装置には、電源ボタン、テンキー等のボタン、表示部及びタッチパネル等を備える操作パネルが設けられている。表示部には、UIとして、待機画面が表示され、利用者は、その待機画面を用いて各種入力操作を行うことで、各種機能を実行させたり、各種設定を行ったりする(特許文献1)。
【0003】
近年、画像形成装置は、スキャナー、プリンター及びコピー機の機能を有する複合機(MFP:MultiFunction Peripheral)に、さらに、遠隔監視機能、遠隔保守機能、アプリケーション開発環境等を加えることにより、複合機とITシステムとを統合して、オフィスにおける統合プラットフォームを実現するようになってきている。(本明細書において、旧来のスキャナー、プリンター及びコピー機の機能を有する複合機をレガシーMFP(MFP-L)と呼び、複合機に新たな機能を付加した画像形成装置をニューMFP(MFP-N)と呼ぶ。)
MFP-LのUIでは、MFP-Lの機能を操作するように、設計されているので、MFP-Nにおいて、MFP-LのUIをそのまま採用すると、付加された機能に対する操作性が悪くなる。そこで、MFP-Lの機能及び新たに追加された機能の両方に対する操作性を向上させるため、新たなUIが採用される。
【0004】
また、従来、MFPにおいては、操作パネルの表示は、複数の言語に対応するようになっている。表示すべき言語を選択することにより、利用者は、通常用いる言語によるメッセージやガイダンスを表示するUIを用いて、MFPに対して、各種機能を実行させたり、各種設定を行ったりすることができる。
【0005】
このため、複数の言語が公用語である国では、利用者がMFPに対する操作をするときに、UIにおける言語を利用者自身が用いる言語に設定すればよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2019-91100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
例えば、オフィス内に複数台のMFPが設置され、複数のUIが用いられる環境において、それぞれの利用者自身に慣れたUIが用いられる。ここで、このような環境に、さらに、MFPを導入しようとするとき、その新たな導入するMFPのUIを、利用者の使用状況を考慮せずに、設定すると、ある利用者にとっては、使い慣れたUIとなっても、別の利用者にとっては、使い慣れたUIではないので、その操作が煩わしく、場合によっては、操作面で支障を来すことがあるという問題がある。
【0008】
本開示は、上記の問題点を解決し、複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のUI種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際に、新規導入する画像処理装置に、多数の利用者に使い慣れたUI種別を設定することができる選択装置、制御方法、制御用のコンピュータープログラム、サーバー装置及び画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本開示の一態様は、複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、規導入装置のUI種別を選択する選択装置であって、前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得手段と、取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択手段と、前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御手段とを備え、前記取得手段により、前記複数の画像処理装置の各々から装置種別を取得する場合、前記選択手段は、取得した装置種別を用いて、装置種別毎に、画像処理装置の台数を集計し、最大の集計台数に対応する装置種別に依存するUI種別を選択することを特徴とする。
【0010】
また、本開示の別の一態様は、複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置であって、前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得手段と、取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択手段と、前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御手段とを備え、前記取得手段により、前記複数の画像処理装置の各々からUI種別を取得する場合、前記選択手段は、取得したUI種別を用いて、UI種別毎に、画像処理装置の台数を集計し、最大の集計台数に対応するUI種別が示すUI種別を選択することを特徴とする。
【0011】
ここで、前記取得手段は、さらに、複数のUI種別のうち、特定のUI種別においてのみ使用可能な機能の使用頻度が所定の閾値以上であることを示す使用頻度情報を取得し、前記使用頻度情報を取得した場合、UI種別毎に画像処理装置の台数を集計するときに、前記選択手段は、前記特定のUI種別に対する集計台数に重みを付加してもよい。
【0012】
また、本開示の別の一態様は、複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置であって、前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得手段と、取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択手段と、前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御手段とを備え、前記複数の画像処理装置には、一つのUI種別が設定される第1の種別の画像処理装置と、複数のUI種別から、一つのUI種別が選択可能に構成される第2の種別の画像処理装置が存在し、前記選択手段は、第2の種別の画像処理装置に重みを付加して、前記新規導入装置に設定すべきUI種別を選択することを特徴とする。
【0013】
ここで、前記取得手段は、複数の画像処理装置のうち、前記第2の種別の画像処理装置のみから、UI種別又は装置種別を取得し、前記選択手段は、前記第2の種別の画像処理装置のみから、取得したUI種別に基づいて、又は、取得した装置種別に基づいて、UI種別を選択してもよい。
【0014】
また、本開示の別の一態様は、複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置であって、前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得手段と、取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択手段と、前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御手段とを備え、前記区域に設置されている前記複数の画像処理装置のうち、一の画像処理装置が前記新規導入装置に置き換えられ、前記取得手段は、前記一の画像処理装置が前記新規導入装置に置き換えられる前に、前記一の画像処理装置を含む前記複数の画像処理装置の各々から、前記UI種別又は前記装置種別を取得し、前記選択手段は、前記一の画像処理装置から取得した前記UI種別又は前記装置種別を含む、前記複数の画像処理装置から取得したUI種別に基づいて、又は、取得した装置種別に基づいて、UI種別を選択することを特徴とする。
【0015】
ここで、前記選択手段は、前記一の画像処理装置に重みを付加して、前記新規導入装置に設定すべきUI種別を選択してもよい。
【0016】
ここで、前記取得手段は、前記区域内に設置され稼働している全ての画像処理装置から、UI種別又は装置種別を取得してもよい。
【0017】
ここで、各UI種別には、一の言語による表記が含まれる、としてもよい。
【0018】
また、本開示の別の一態様は、ネットワークに接続されるサーバー装置であって、上記選択装置を備えることを特徴とする。
【0019】
また、本開示の別の一態様は、ネットワークに接続される画像処理装置であって、上記選択装置を備えることを特徴とする。
【0020】
また、本開示の別の一態様は、複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置において用いられる制御方法であって、前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得ステップと、取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択ステップと、前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御ステップとを含み、前記取得ステップにより、前記複数の画像処理装置の各々から装置種別を取得する場合、前記選択ステップは、取得した装置種別を用いて、装置種別毎に、画像処理装置の台数を集計し、最大の集計台数に対応する装置種別に依存するUI種別を選択することを特徴とする。
【0021】
また、本開示の別の一態様は、複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置において用いられる制御方法であって、前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得ステップと、取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択ステップと、前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御ステップとを含み、前記取得ステップにより、前記複数の画像処理装置の各々からUI種別を取得する場合、前記選択ステップは、取得したUI種別を用いて、UI種別毎に、画像処理装置の台数を集計し、最大の集計台数に対応するUI種別が示すUI種別を選択することを特徴とする。
【0022】
また、本開示の別の一態様は、複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置において用いられる制御方法であって、前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得ステップと、取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択ステップと、前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御ステップとを含み、前記複数の画像処理装置には、一つのUI種別が設定される第1の種別の画像処理装置と、複数のUI種別から、一つのUI種別が選択可能に構成される第2の種別の画像処理装置が存在し、前記選択ステップは、第2の種別の画像処理装置に重みを付加して、前記新規導入装置に設定すべきUI種別を選択することを特徴とする。
また、本開示の別の一態様は、複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置において用いられる制御方法であって、前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得ステップと、取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択ステップと、前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御ステップとを含み、前記区域に設置されている前記複数の画像処理装置のうち、一の画像処理装置が前記新規導入装置に置き換えられ、前記取得ステップは、前記一の画像処理装置が前記新規導入装置に置き換えられる前に、前記一の画像処理装置を含む前記複数の画像処理装置の各々から、前記UI種別又は前記装置種別を取得し、前記選択ステップは、前記一の画像処理装置から取得した前記UI種別又は前記装置種別を含む、前記複数の画像処理装置から取得したUI種別に基づいて、又は、取得した装置種別に基づいて、UI種別を選択することを特徴とする。
また、本開示の別の一態様は、複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置において用いられる制御用のコンピュータープログラムであって、コンピューターである前記選択装置に、前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得ステップと、取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択ステップと、前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御ステップとを実行させ、前記取得ステップにより、前記複数の画像処理装置の各々から装置種別を取得する場合、前記選択ステップは、取得した装置種別を用いて、装置種別毎に、画像処理装置の台数を集計し、最大の集計台数に対応する装置種別に依存するUI種別を選択することを特徴とする。
また、本開示の別の一態様は、複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置において用いられる制御用のコンピュータープログラムであって、コンピューターである前記選択装置に、前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得ステップと、取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択ステップと、前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御ステップとを実行させ、前記取得ステップにより、前記複数の画像処理装置の各々からUI種別を取得する場合、前記選択ステップは、取得したUI種別を用いて、UI種別毎に、画像処理装置の台数を集計し、最大の集計台数に対応するUI種別が示すUI種別を選択することを特徴とする。
また、本開示の別の一態様は、複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置において用いられる制御用のコンピュータープログラムであって、コンピューターである前記選択装置に、前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得ステップと、取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択ステップと、前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御ステップとを実行させ、前記複数の画像処理装置には、一つのUI種別が設定される第1の種別の画像処理装置と、複数のUI種別から、一つのUI種別が選択可能に構成される第2の種別の画像処理装置が存在し、前記選択ステップは、第2の種別の画像処理装置に重みを付加して、前記新規導入装置に設定すべきUI種別を選択することを特徴とする。
また、本開示の別の一態様は、複数の画像処理装置が設置されている区域に、複数のユーザーインターフェース(UI)種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置を新規導入する際、新規導入装置のUI種別を選択する選択装置において用いられる制御用のコンピュータープログラムであって、コンピューターである前記選択装置に、前記複数の画像処理装置から、各々設定されているUI種別又は設定されているUI種別が依存する装置種別を取得する取得ステップと、取得したUI種別に基づき又は取得した装置種別に基づき複数のUI種別から新規導入装置に設定すべきUI種別を選択する選択ステップと、前記UI種別を前記新規導入装置に送信して、前記UI種別を設定させる制御ステップとを実行させ、前記区域に設置されている前記複数の画像処理装置のうち、一の画像処理装置が前記新規導入装置に置き換えられ、前記取得ステップは、前記一の画像処理装置が前記新規導入装置に置き換えられる前に、前記一の画像処理装置を含む前記複数の画像処理装置の各々から、前記UI種別又は前記装置種別を取得し、前記選択ステップは、前記一の画像処理装置から取得した前記UI種別又は前記装置種別を含む、前記複数の画像処理装置から取得したUI種別に基づいて、又は、取得した装置種別に基づいて、UI種別を選択することを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
上記の態様によると、画像処理装置を新規導入する際に、新規導入する画像処理装置に、多数の利用者に使い慣れたUI種別が設定されるので、新規導入された画像処理装置は、多くの利用者にとって操作がしやすいという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】実施の形態における、区画5に設置された複数のMFP-L、複数のMFP-N及びサーバー装置4から構成されるシステム1を示す。
図2】MFP-L2aの概略断面を示す。
図3】(a)MFP-L2aが備える制御回路100Lの構成を示すブロック図である。(b)MFP-L2aに表示される画面134を示す。
図4】(a)MFP-N3aが備える制御回路100Nの構成を示すブロック図である。(b)MFP-N3aに表示される画面144を示す。
図5】サーバー装置4の構成を示すブロック図である。
図6】システム1において、複数のMFP-L及び複数のMFP-Nから、装置ID、マシン種別及びUI種別を取得する動作を示すシーケンス図である。
図7】システム1において、新規導入されるMFP-Nに、UI種別を設定する動作を示すシーケンス図である。
図8】変形例(1)におけるUI種別集計表451のデータ構造を示す。
図9】変形例(2)におけるMFP情報テーブル461のデータ構造を示す。
図10】変形例(2)におけるマシン種別集計表471のデータ構造を示す。
図11】変形例(2)における高頻度情報の取得の動作を示すシーケンス図である。
図12】変形例(2)におけるUI種別の設定の動作を示すシーケンス図である。
図13】変形例(2)におけるMFP情報テーブル481のデータ構造を示す。
図14】変形例(2)におけるMFP情報テーブル491のデータ構造を示す。
図15】変形例(3)における、区画5に設置された複数のMFP-L、複数のMFP-N及びサーバー装置4から構成されるシステム1Aを示す。
図16】変形例(4)における、区画5に設置された複数のMFP-L、複数のMFP-N及びサーバー装置4から構成されるシステム1Bを示す。
図17】変形例(4)におけるMFP情報テーブル501のデータ構造を示す。
図18】変形例(4)における言語集計表511のデータ構造を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
1 実施の形態
本開示に係る一の実施の形態としてのシステム1について図面を参照しながら説明する。
【0026】
1.1 システム1
図1に示すように、オフィス内の区画5に、MFP-L2a、2b、・・・、2g、MFP-N3a、3b、3cが設置されている。MFP-L2a、2b、・・・、2gは、それぞれ、上述したレガシーMFPであり、MFP-N3a、3b、3cは、それぞれ、上述したニューMFPである。
【0027】
各MFPにおいて、UIが用いられる。ここで、UIは、利用者がMFPに対して、指示をし、情報を入力し、又は、MFPが利用者に対して、情報等を提供するための手順、規約、操作方法、情報提示方法等である。
【0028】
レガシーMFPにおいて設定されるUIのデザインと、ニューMFPにおいて設定され、ニューMFPに固有のUIの画面のデザインとは、異なったものとなっている。
【0029】
つまり、レガシーMFPにおいては、レガシーMFPに固有のデザインで設計された、複数のレガシーUIが用いられる。これらの複数のレガシーUIは、一つのUI種別(レガシーUI種別)に属する。
【0030】
一方、ニューMPFにおいては、レガシーMFPに固有のデザインで設計された、複数のレガシーUI(レガシーUI種別に属する)、及び、ニューMFPに固有のデザインで設計された、複数のニューUIのいずれか一方が用いられる。これらの複数のニューUIは、一つのUI種別(ニューUI種別)に属する。つまり、ニューMFPにおいては、二種類のUI種別のうち、いずれか一方のUI種別に設定可能に構成されている。
【0031】
MFP-L2a、2b、・・・、2g、MFP-N3a、3b、3cは、それぞれ、ネットワークを介して、サーバー装置4に接続されている。
【0032】
区画5内に、新たにニューMFPであるMFP-N3d(新規導入装置)が導入される。区画5内に導入された後、MFP-N3dは、ネットワークを介して、サーバー装置4に接続される。
【0033】
MFP-L2a、2b、・・・、2g、MFP-N3a、3b、3c、3d及びサーバー装置4は、システム1を構成している。
【0034】
サーバー装置4は、区画5内に既に設置されているMFP-L2a、2b、・・・、2g、MFP-N3a、3b、3cのそれぞれにおいて、デフォルトとして設定されているUI種別等に基づいて、MFP-N3dに設定すべきUI種別を選択する。MFP-N3dは、選択されたUI種別をデフォルトとして設定する。
【0035】
1.2 MFP-L2a、2b、2c、・・・、2g
MFP-L2a(画像処理装置)は、レガシーMFPであって、図2に示すように、スキャナー、プリンター及びコピー機の機能を有するタンデム型のカラー複合機である。
【0036】
なお、MFP-L2b、2c、・・・、2gも、それぞれ、MFP-L2aと同じ構成を有しているので、MFP-L2b、2c、・・・、2gについての説明を省略する。
【0037】
MFP-L2aは、この図に示すように、筐体底部に、記録シートを収容し、給送する給紙部13が設けられている。給紙部13の上方には、電子写真方式により画像を形成するプリンター12及び制御回路100Lが設けられている。プリンター12のさらに上方に、原稿を読み取って画像データを生成するイメージリーダー11、及び、操作画面を表示し、利用者から入力操作を受け付ける操作パネル19が設けられている。
【0038】
イメージリーダー11は、自動原稿搬送装置を有している。自動原稿搬送装置は、原稿トレイにセットされた原稿を、搬送路を介して、1枚ずつ原稿ガラス板へ搬送する。イメージリーダー11は、自動原稿搬送装置によって原稿ガラス板の所定位置に搬送された原稿、又は、利用者により原稿ガラス板の上に載置された画像をスキャナーの移動によって読み取り、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の多値デジタル信号からなる画像データを得る。
【0039】
イメージリーダー11で得られた各色成分の画像データは、制御回路100Lにおいて各種のデータ処理を受け、更にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各再現色の画像データに変換される。
【0040】
プリンター12は、駆動ローラーと従動ローラーとバックアップローラーとにより張架される中間転写ベルト21、二次転写ローラー22、中間転写ベルト21に対向して中間転写ベルト21の走行方向Xに沿って所定間隔で配置された作像部20Y、20M、20C、20K、定着部50等からなる。
【0041】
作像部20Y、20M、20C、20Kは、それぞれ、Y、M、C、K色のトナー像を作像する。具体的には、各作像部は、像担持体である感光体ドラム、感光体ドラム表面を露光走査するためのLEDアレイ、帯電チャージャー、現像器、クリーナー及び一次転写ローラーなどからなる。
【0042】
給紙部13は、サイズの異なる記録シートを収容する給紙カセット60、61、62と、この記録シートを各給紙カセットから搬送路に繰り出すためのピックアップローラー63、64、65とから構成されている。
【0043】
作像部20Y~20Kのそれぞれにおいて、各感光体ドラムは、帯電チャージャーにより一様に帯電され、LEDアレイにより露光され、感光体ドラムの表面に静電潜像が形成される。各静電潜像は、対応する色の現像器により現像され、各感光体ドラムの表面にY~K色のトナー像が形成され、トナー像は、中間転写ベルト21の裏面側に配設された各一次転写ローラーの静電作用により、中間転写ベルト21の表面上に順次転写される。
【0044】
中間転写ベルト21上で、Y~K色のトナー像が多重転写されるように、各色の作像タイミングがずらされている。
【0045】
一方、給紙部13のいずれかの給紙カセットから、作像部20Y~20Kによる作像動作に合わせて、記録シートが給送される。
【0046】
記録シートは、二次転写ローラー22とバックアップローラーとが中間転写ベルト21を挟んで対向する二次転写位置へと搬送路上を搬送され、二次転写位置で、二次転写ローラー22の静電的作用により、中間転写ベルト21上で多重転写されたY~K色のトナー像が記録シートへ二次転写される。Y~K色のトナー像が二次転写された記録シートは、さらに定着部50まで搬送される。
【0047】
記録シートの表面のトナー像は、定着部50の加熱ローラー51とこれに圧接された加圧ローラー52との間に形成される定着ニップを通過する際に、加熱及び加圧により、記録シートの表面に融着して定着され、記録シートは、定着部50を通過した後、排出トレイ15へ送出される。
【0048】
操作パネル19には、液晶表示板などで構成される表示部が設けられ、利用者によって設定された内容や各種のメッセージを表示する。操作パネル19は、利用者から、コピー開始の指示、コピー枚数の設定、複写条件の設定、データの出力先の設定などを受け付け、受け付けた内容を制御回路100Lに通知する。
【0049】
1.3 制御回路100L
制御回路100Lは、図3(a)に示すように、CPU101、ROM102、RAM103、画像メモリ104、画像処理回路105、ネットワーク通信回路106、スキャナー制御回路107、入出力回路108、プリンター制御回路109、記憶回路110L等から構成されている。
【0050】
CPU101、ROM102及びRAM103は、主制御部101Lを構成している。
【0051】
RAM103は、各種の制御変数及び操作パネル19により設定されたコピー枚数などを一時記憶すると共に、CPU101によるプログラム実行時のワークエリアを提供する。
【0052】
ROM102には、MFP-L2aにおいて、コピー動作などの各種ジョブを実行させるための制御プログラムなどが格納されている。
【0053】
CPU101は、ROM102に記憶されている制御プログラムに従って動作する。
【0054】
また、主制御部101Lは、操作パネル19から利用者の操作を受け付ける。例えば、利用者の操作がコピーの指示である場合、主制御部101Lは、スキャナー制御回路107に対して、画像の読み取りを実行させ、プリンター制御回路109に対して、読み取りにより生成した画像データによる画像形成処理を実行させる。
【0055】
また、主制御部101Lは、CPU101が、制御プログラムに従って動作することにより、図3(a)に示すように、統括制御部111L、画面制御部112L、読出書込部113L及び送受信部114Lとしての機能を果たす。主制御部101Lの統括制御部111L、画面制御部112L、読出書込部113L及び送受信部114Lについては、後述する。
【0056】
画像メモリ104は、プリントジョブ等の画像データを一時的に記憶する。
【0057】
画像処理回路105は、例えば、イメージリーダー11で得られたR、G、Bの各色成分の画像データに対して、各種のデータ処理を施して、Y、M、C、Kの各再現色の画像データに変換する。
【0058】
ネットワーク通信回路106は、ネットワーク2を介して、外部端末装置からプリントジョブを受け付ける。また、ネットワーク通信回路106は、ネットワーク2を介して、サーバー装置4に対して、データを送信する。
【0059】
スキャナー制御回路107は、イメージリーダー11を制御し、原稿の画像の読み取り動作を実行させる。
【0060】
記憶回路110Lについては、次に説明する。
【0061】
1.4 記憶回路110L
記憶回路110Lは、不揮発性の半導体メモリから構成されている。なお、記憶回路110Lは、ハードディスクから構成されている、としてもよい。
【0062】
記憶回路110Lは、装置ID121L、マシン種別122L、UI種別123L及び画面テンプレート131L、132L、133L、・・・等を記憶している。
【0063】
装置ID121Lは、MFP-L2aを識別するための識別子である。
【0064】
マシン種別122Lは、MFP-L2aの種別を識別するための識別子である。MFPの種別とは、レガシーMFPであるか、又は、ニューMFPであるかの種別である。ここで、マシン種別122Lは、MFP-L2aがレガシーMFPであることを示す。
【0065】
UI種別123Lは、MFP-L2aにおいて、デフォルトとして、設定されているUI種別を示し、レガシーMFPにおけるUI種別である。
【0066】
画面テンプレート131L、132L、133L、・・・等は、それぞれ、操作パネル19に表示される画面に対応しており、それぞれの画面を生成する元になるデータである。これらの画面は、レガシーMFPにおけるUI種別に基づくものとなっている。
【0067】
1.5 画面例
MFP-L2aの操作パネル19に表示される画面の一例を図3(b)に示す。
【0068】
この図に示す画面134は、一例として、図3(a)に示す画面テンプレート131Lを用いて生成されたものである。この画面134は、レガシーMFPにおけるUI種別に基づくものとなっている。
【0069】
この図に示す画面134は、複数の領域135、136、・・・等を含み、各領域には、利用者の指が接触することにより、MFP-L2aに対する指示を受け付ける接触操作領域が含まれている。
【0070】
1.6 主制御部101L
上述したように、主制御部101Lは、CPU101が、制御プログラムに従って動作することにより、図3(a)に示すように、統括制御部111L、画面制御部112L、読出書込部113L及び送受信部114Lとしての機能を果たす。
【0071】
(統括制御部111L)
CPU101が、制御プログラムに従って動作することにより、統括制御部111Lは、画像メモリ104、画像処理回路105、ネットワーク通信回路106、スキャナー制御回路107、入出力回路108、プリンター制御回路109、記憶回路110L等を統一的に制御する。また、統括制御部111Lは、画面制御部112L、読出書込部113L、送受信部114Lを統一的に制御する。
【0072】
(画面制御部112L)
画面制御部112Lは、統括制御部111Lによる制御により、記憶回路110Lに記憶されている画面テンプレートを読み出し、読み出した画面テンプレートを用いて、画面データを生成し、生成した画面データを入出力回路108を介して、操作パネル19に対して出力する。
【0073】
(読出書込部113L)
読出書込部113Lは、統括制御部111Lの制御により、記憶回路110Lから装置ID121L、マシン種別122L及びUI種別123Lを読み出す。読出書込部113Lは、読み出した装置ID121L、マシン種別122L及びUI種別123Lを、ネットワーク通信回路106及びネットワークを介して、サーバー装置4に対して送信する。
【0074】
(送受信部114L)
送受信部114Lは、統括制御部111Lの制御により、サーバー装置4との間で、ネットワーク通信回路106及びネットワークを介して、データの送受信を行う。
【0075】
1.7 MFP-N3a、3b、3c、3d
MFP-N3a(画像処理装置)は、ニューMFPである。MFP-N3aは、MFP-L2aと同様に、給紙部13、プリンター12、イメージリーダー11、操作パネル19及び制御回路100N等から構成されている。
【0076】
MFP-N3aが備える給紙部13、プリンター12、イメージリーダー11及び操作パネル19は、それぞれ、MFP-L2aが備える給紙部13、プリンター12、イメージリーダー11及び操作パネル19と同様の構成であるので、これらについての説明を省略する。制御回路100Nは、MFP-L2aが備える制御回路100Lとは、相違する点がある。制御回路100Nについては、以下に説明する。
【0077】
なお、MFP-N3b、3c、3dも、それぞれ、MFP-N3aと同じ構成を有しているので、MFP-N3b、3c、3dについての説明を省略する。
【0078】
1.8 制御回路100N
制御回路100Nは、図4(a)に示すように、CPU101、ROM102、RAM103、画像メモリ104、画像処理回路105、ネットワーク通信回路106、スキャナー制御回路107、入出力回路108、プリンター制御回路109、記憶回路110N等から構成されている。
【0079】
制御回路100Nが備えるCPU101、RAM103、画像メモリ104、画像処理回路105、ネットワーク通信回路106、スキャナー制御回路107、入出力回路108、プリンター制御回路109は、それぞれ、MFP-L2aの制御回路100Lが備える構成要素と同じ構成であり、これらについての説明を省略する。
【0080】
ROM102には、MFP-N3aにおいて、コピー動作などの各種ジョブ等を実行させるための制御プログラムなどが格納されている。また、ROM102には、遠隔監視機能、遠隔保守機能、アプリケーション開発環境等の機能を実行するための制御プログラム等が格納されている。
【0081】
CPU101、ROM102及びRAM103は、主制御部101Nを構成している。
【0082】
また、主制御部101Nは、操作パネル19から利用者の操作を受け付ける。例えば、利用者の操作がコピーの指示である場合、主制御部101Nは、スキャナー制御回路107に対して、画像の読み取りを実行させ、プリンター制御回路109に対して、読み取りにより生成した画像データによる画像形成処理を実行させる。
【0083】
また、主制御部101Nは、CPU101が、制御プログラムに従って動作することにより、図4(a)に示すように、統括制御部111N、画面制御部112N、読出書込部113N及び送受信部114Nとしての機能を果たす。主制御部101Nの統括制御部111N、画面制御部112N、読出書込部113N及び送受信部114Nについては、後述する。また、主制御部101Nは、CPU101が、制御プログラムに従って動作することにより、遠隔監視機能、遠隔保守機能、アプリケーション開発環境等の機能を実行する。
【0084】
1.9 記憶回路110N
記憶回路110Nは、記憶回路110Lと同様に、不揮発性の半導体メモリから構成されている。なお、記憶回路110Nは、ハードディスクから構成されている、としてもよい。
【0085】
記憶回路110Nは、装置ID121N、マシン種別122N、UI種別123N、画面テンプレート131N、132N、133N、・・・及び画面テンプレート141N、142N、143N、・・・等を記憶している。
【0086】
装置ID121Nは、MFP-N3aを識別するための識別子である。
【0087】
マシン種別122Nは、MFP-N3aの種別を識別するための識別子である。MFPの種別とは、レガシーMFPであるか、又は、ニューMFPであるかの種別である。ここで、マシン種別122Nは、MFP-N3aがニューMFPであることを示す。
【0088】
UI種別123Nは、MFP-N3aにおいて、デフォルトとして、設定されているUI種別を示し、レガシーMFPにおけるUI種別及びニューMFPにおけるUI種別のいずれか一方である。
【0089】
画面テンプレート131N、132N、133N、・・・等は、それぞれ、操作パネル19に表示される画面に対応しており、それぞれの画面を生成する元になるデータである。これらの画面は、レガシーMFPにおけるUI種別に基づくものとなっている。
【0090】
また、画面テンプレート141N、142N、143N、・・・等は、それぞれ、操作パネル19に表示される画面に対応しており、それぞれの画面を生成する元になるデータである。これらの画面は、ニューMFPにおけるUI種別に基づくものとなっている。
【0091】
1.10 画面例
MFP-N3aの操作パネル19に表示される画面の一例を図4(b)に示す。
【0092】
この図に示す画面144は、一例として、図4(a)に示す画面テンプレート141Nを用いて生成されたものである。この画面144は、ニューMFPにおけるUI種別に基づくものとなっている。
【0093】
この図に示す画面144は、複数の接触操作領域145、146、・・・等を含み、各接触操作領域は、利用者の指が接触することにより、MFP-N3aに対する指示を受け付ける。
【0094】
MFP-N3aの操作パネル19には、図3(b)に示すように、レガシーMFPにおけるUI種別に基づく画面も表示される。
【0095】
1.11 主制御部101N
上述したように、主制御部101Nは、CPU101が、制御プログラムに従って動作することにより、図4(a)に示すように、統括制御部111N、画面制御部112N、読出書込部113N及び送受信部114Nとしての機能を果たす。
【0096】
(統括制御部111N)
CPU101が、制御プログラムに従って動作することにより、統括制御部111Nは、画像メモリ104、画像処理回路105、ネットワーク通信回路106、スキャナー制御回路107、入出力回路108、プリンター制御回路109、記憶回路110N等を統一的に制御する。また、統括制御部111Nは、画面制御部112N、読出書込部113N、送受信部114Nを統一的に制御する。
【0097】
(画面制御部112N)
画面制御部112Nは、統括制御部111Nによる制御により、記憶回路110Nに記憶されているUI種別123Nを読み出し、読み出したUI種別123Nに基づいて、画面テンプレート131N、132N、133N、・・・を使用するか、又は、画面テンプレート141N、142N、143N、・・・を使用するかを選択する。
【0098】
つまり、UI種別123NがレガシーMFPにおける固有のUI種別を示す場合、画面制御部112Nは、画面テンプレート131N、132N、133N、・・・を選択する。一方、UI種別123NがニューMFPにおける固有のUI種別を示す場合、画面制御部112Nは、画面テンプレート141N、142N、143N、・・・を選択する。
【0099】
次に、画面制御部112Nは、統括制御部111Nによる制御により、記憶回路110Nから、選択した側の画面テンプレートを読み出し、読み出した画面テンプレートを用いて、画面データを生成し、生成した画面データを入出力回路108を介して、操作パネル19に対して出力する。
【0100】
(読出書込部113N)
読出書込部113Nは、統括制御部111Nの制御により、記憶回路110Nから装置ID121N、マシン種別122N及びUI種別123Nを読み出す。読出書込部113Nは、読み出した装置ID121N、マシン種別122N及びUI種別123Nを、ネットワーク通信回路106及びネットワークを介して、サーバー装置4に対して送信する。
【0101】
また、読出書込部113Nは、サーバー装置4から、ネットワーク及びネットワーク通信回路106を介して、UI種別を受信する。UI種別を受信すると、読出書込部113Nは、記憶回路110Nに記憶されているUI種別123Nに、受信したUI種別を上書きする。
【0102】
(送受信部114N)
送受信部114Nは、統括制御部111Nの制御により、サーバー装置4との間で、ネットワーク通信回路106及びネットワークを介して、データの送受信を行う。
【0103】
1.12 サーバー装置4
サーバー装置4(選択装置)は、図5に示すように、CPU401、ROM402、RAM403、ハードディスク404、ネットワーク通信回路405等から構成されている。
【0104】
RAM403は、CPU401によるプログラム実行時のワークエリアを提供する。
【0105】
ROM402には、サーバー装置4が有する機能を実行させるための制御プログラムなどが格納されている。
【0106】
CPU401は、ROM402に記憶されている制御プログラムに従って動作する。
【0107】
CPU401、ROM402及びRAM403は、主制御部401aを構成している。
【0108】
CPU401が、制御プログラムに従って動作することにより、主制御部401aは、ハードディスク404及びネットワーク通信回路405等を統一的に制御する。また、CPU401が、制御プログラムに従って動作することにより、主制御部401aは、統括制御部411、読出書込部412、送受信部413、集計部414及び判断部415を構成している。
【0109】
(1)ハードディスク404
ハードディスク404は、図5に示すように、MFP情報テーブル431及びマシン種別集計表441を記憶するための領域を備えている。
【0110】
(MFP情報テーブル431)
MFP情報テーブル431は、図5に示すように、複数のMFP情報432を含んでいる。各MFP情報432は、区画5内に設置されている各MFPに対応している。各MFP情報432は、装置ID433、マシン種別434及びUI種別435から構成されている。
【0111】
装置ID433は、MFPを識別するための識別子である。
【0112】
マシン種別434は、MFPがレガシーMFPであるか、又は、ニューMFPであるかを示す。
【0113】
UI種別435は、MFPにおいて設定されているUI種別を示す。つまり、UI種別435は、レガシーMFPにおけるUI種別及びニューMFPにおけるUI種別のいずれか一方を示す。
【0114】
(マシン種別集計表441)
マシン種別集計表441は、図5に示すように、2個の集計情報442を含んでいる。各集計情報442は、マシン種別443と台数444から構成されている。
【0115】
マシン種別443は、上記の通り、MFPがレガシーMFPであるか、又は、ニューMFPであるかを示す。
【0116】
台数444は、区画5内に設置されたMFPのうち、マシン種別443に対応するMFPの合計の台数を示す。
【0117】
(2)統括制御部411、読出書込部412及び送受信部413
(統括制御部411)
統括制御部411は、読出書込部412、送受信部413、集計部414及び判断部415を統一的に制御する。
【0118】
(送受信部413)
送受信部413(取得手段)は、各MFPとの間で、ネットワーク及びネットワーク通信回路405を介して、情報を送受信する。例えば、送受信部413(取得手段)は、各MFPから、装置ID、マシン種別及びUI種別を受信し、受信した装置ID、マシン種別及びUI種別を読出書込部412に対して、出力する。
【0119】
(読出書込部412)
読出書込部412は、各MFPから、ネットワーク、ネットワーク通信回路405及び送受信部413を介して、装置ID、マシン種別及びUI種別を受信する。装置ID、マシン種別及びUI種別を受信すると、読出書込部412は、受信した装置ID、マシン種別及びUI種別を、ハードディスク404のMFP情報テーブル431に書き込む。
【0120】
(3)集計部414及び判断部415
(集計部414)
集計部414(選択手段)は、統括制御部411の制御により、MFP情報テーブル431を参照して、マシン種別毎に、MFPの台数を集計する。
【0121】
集計した結果を、図5に示すマシン種別集計表441に書き込む。
【0122】
図5に示すマシン種別集計表441によると、マシン種別が「1」のMFPの台数は、13台であり、マシン種別が「2」のMFPの台数は、7台である。
【0123】
(判断部415)
集計部414によるMFPの台数の集計が終了すると、判断部415(選択手段)は、マシン種別集計表441を用いて、マシン種別が「1」のMFPの台数と、マシン種別が「2」のMFPの台数とを比較し、いずれの台数が多いかを判断する。
【0124】
判断部415は、台数の多い側のマシン種別に対応するUI種別を、新規導入するMFP-N(新規導入装置)におけるUI種別として決定(選択)する。ここで、マシン種別に対応するUI種別は、レガシーMFPの場合、レガシーMFPに固有のUI種別であり、一方、ニューMPFの場合、ニューMPFに固有のUI種別である。
【0125】
判断部415(制御手段)は、決定したUI種別を、送受信部413、ネットワーク通信回路405及びネットワークを介して、新規導入するMFP-N3dに送信し、新規導入するMFP-N3dに、決定したUI種別をデフォルトのUI種別として設定させる。
【0126】
1.13 システム1における動作
システム1における動作について、図6及び図7に示すシーケンス図を用いて説明する。
【0127】
(1)各MFPから、装置ID、マシン種別及びUI種別を取得する動作
複数のMFP-L及び複数のMFP-Nから、装置ID、マシン種別及びUI種別を取得する動作について、図6に示すシーケンス図を用いて説明する。
【0128】
MFP-L2aの読出書込部113Lは、記憶回路110Lから、装置ID、マシン種別及びUI種別を読み出す(ステップS101)。次に、読出書込部113Lは、読み出した装置ID、マシン種別及びUI種別を、送受信部114L、ネットワーク通信回路106及びネットワークを介して、サーバー装置4に対して、送信する(ステップS102)。サーバー装置4の読出書込部412は、MFP-L2aから、ネットワーク、ネットワーク通信回路405及び送受信部413を介して、装置ID、マシン種別及びUI種別を受信し(ステップS102)、受信した装置ID、マシン種別及びUI種別を、MFP情報テーブル431に書き込む(ステップS103)。
【0129】
MFP-L2bの読出書込部113Lも、上記と同様に、記憶回路110Lから、装置ID、マシン種別及びUI種別を読み出し(ステップS104)、送信する(ステップS105)。読出書込部412は、装置ID、マシン種別及びUI種別を受信し(ステップS105)、MFP情報テーブル431に書き込む(ステップS106)。
【0130】
MFP-L2c~2gについても、上記と同様である。
【0131】
MFP-N3aの読出書込部113Nも、上記と同様に、記憶回路110Nから、装置ID、マシン種別及びUI種別を読み出し(ステップS107)、送信する(ステップS108)。読出書込部412は、装置ID、マシン種別及びUI種別を受信し(ステップS108)、MFP情報テーブル431に書き込む(ステップS109)。
【0132】
MFP-N3bの読出書込部113Nも、上記と同様に、記憶回路110Nから、装置ID、マシン種別及びUI種別を読み出し(ステップS110)、送信する(ステップS111)。読出書込部412は、装置ID、マシン種別及びUI種別を受信し(ステップS111)、MFP情報テーブル431に書き込む(ステップS112)。
【0133】
MFP-N3cについても、上記と同様である。
【0134】
以上により、各MFPから、装置ID、マシン種別及びUI種別を取得する動作の説明を終了する。
【0135】
(2)新規導入されるMFP-NにUI種別を設定する動作
新規導入されるMFP-NにUI種別を設定する動作について、図7に示すシーケンス図を用いて、説明する。
【0136】
MFP-N3dの操作パネル19は、MFP-N3dを新規導入しようとするサービスマンから、新規導入をする旨の入力を受け付ける(ステップS131)。
【0137】
次に、読出書込部113Nは、記憶回路110Nから、マシン種別122Nを読み出し(ステップS132)、新規導入をする旨の命令と読み出したマシン種別とを、送受信部114N、ネットワーク通信回路106を介して、サーバー装置4に対して送信する(ステップS133)。
【0138】
判断部415は、ネットワーク、ネットワーク通信回路405及び送受信部413を介して、情報を受信すると(ステップS133)、受信した情報に新規導入をする旨の命令が含まれるか否かを判断する(ステップS134)。新規導入する旨の命令が含まれない場合(ステップS134で「NO」)、新規導入されるMFP-NにUI種別を設定する動作とは、関係がない情報を受信しているので、処理を終了する。
【0139】
新規導入する旨の命令が含まれる場合(ステップS134で「YES」)、判断部415は、受信したマシン種別が「1」であるか「2」であるかを判断する(ステップS135)。受信したマシン種別が「1」であると判断する場合(ステップS135で「1」)、新規導入されるMFP-NにUI種別を設定する動作とは、関係がない情報を受信しているので、処理を終了する。
【0140】
受信したマシン種別が「2」であると判断する場合(ステップS135で「2」)、統括制御部411は、集計部414を制御して、MFP情報テーブル431を用いて、マシン種別の集計をさせる(ステップS136)。マシン種別の集計が終了すると、統括制御部411は、判断部415を制御して、台数の大小を判断させる(ステップS137)。次に、判断部415は、台数の大小により、UI種別を決定する(ステップS138)。次に、判断部415は、決定したUI種別を、送受信部413、ネットワーク通信回路405及びネットワークを介して、MFP-N3dに送信する(ステップS139)。
【0141】
MFP-N3dの読出書込部113Nは、サーバー装置4から、ネットワーク、ネットワーク通信回路106及び送受信部114Nを介して、UI種別を受信する(ステップS139)。次に、読出書込部113Nは、受信したUI種別を、記憶回路110Nに記憶されているUI種別123Nに上書きする(ステップS140)。
【0142】
以上により、新規導入されるMFP-NにUI種別を設定する動作を終了する。
【0143】
1.14 まとめ
以上説明したように、上記の実施の形態によると、集計部414は、MFP情報テーブル431を参照して、マシン種別毎に、マシンの台数を集計して、マシン種別集計表441を生成する。判断部415は、マシン種別集計表441を用いて、マシン種別が「1」のMFPの台数と、マシン種別が「2」のMFPの台数とを比較し、いずれの台数が多いかを判断し、台数の多い側のマシン種別に対応するUI種別を、新規導入するMFP-NにおけるUI種別として決定する。
【0144】
このように、区画5内に設置されているMFPにおいて設定されているUI種別を参照して、つまり、MFPのマシン種別を考慮して、区画5内において、より多く使用されているUI種別が新規導入するMFP-Nに設定されるので、MFP-Nに設定されるUI種別は、多くの利用者にとって、使い慣れたUI種別であり、操作がしやすいという効果を奏する。
【0145】
2 その他の変形例
本開示について、上記の実施の形態に基づいて説明しているが、上記の実施の形態に限定されない。以下に示すようにしてもよい。
【0146】
2.1 変形例(1)
上記の実施の形態によると、サーバー装置4の集計部414は、MFP情報テーブル431(図5)を参照して、マシン種別毎に、マシンの台数を集計している。しかし、これには、限定されない。
【0147】
変形例(1)において、集計部414は、図8に示すように、MFP情報テーブル431を参照して、UI種別集計表451を生成してもよい。
【0148】
UI種別集計表451は、2個の集計情報452を含んでいる。各集計情報452は、UI種別453と台数454から構成されている。UI種別453は、上記の通り、レガシーMFPに固有のUI種別であるか、又は、ニューMFPに固有のUI種別であるかを示す。台数454は、区画5内に設置されたMFPのうち、UI種別453に対応するMFPの合計の台数を示す。
【0149】
このように、集計部414は、MFP情報テーブル431を参照して、UI種別毎に、マシンの台数を集計する。
【0150】
集計部414によるマシンの台数の集計が終了すると、判断部415は、UI種別集計表451を用いて、UI種別が「1」のMFPの台数と、UI種別が「2」のMFPの台数とを比較し、いずれの台数が多いかを判断する。
【0151】
判断部415は、台数の多い側のUI種別に対応するUI種別を、新規導入するMFP-NにおけるUI種別として決定する。
【0152】
(まとめ)
以上説明したように、区画5内に設置されているMFPにおいて設定されているUI種別を参照して、特に、各MFPについて、設定されているUI種別を考慮して、区画5内において、より多く使用されるUI種別が新規導入するMFP-Nに設定されるので、MFP-Nに設定されるUI種別は、多くの利用者にとって、使い慣れたUI種別であり、操作がしやすいという効果を奏する。
【0153】
2.2 変形例(2)
上記の実施の形態によると、サーバー装置4の集計部414は、MFP情報テーブル431(図5)を参照して、マシン種別毎に、マシンの台数を集計している。しかし、これには、限定されない。
【0154】
(a)変形例(2)において、MFP-Lには、存在する機能が、MFP-Nには、存在しない、としてもよい。例えば、小冊子機能は、MFP-Lには、存在するが、MFP-Nには、存在しない、としてもよい。ここで、小冊子機能とは、雑誌や週刊誌のように中とじ用のページレイアウトになるよう、読込んだ原稿のページ順を自動的に入れ換えて2in1で両面コピーできる機能である。
【0155】
図5に示すマシン種別集計表441のように、マシン種別毎に、MFPの台数を集計する場合、MFP-Lにおいて、小冊子機能の使用頻度が所定閾値より高いとき、MFP-Lの台数により大きい重み係数を設定してもよい。例えば、MFP-Lの台数に、重み係数「2.0」を設定し、MFP-Nの台数に、重み係数「1.0」を設定する。
【0156】
MFP-Lは、月毎に、小冊子機能の使用頻度を計数する算出部(図示していない)を備える。算出部は、例えば、小冊子機能の使用頻度を、月毎に、次の式により、算出する。
【0157】
小冊子使用比率=小冊子印刷累計枚数/印刷累計枚数
MFP-Lは、算出された小冊子使用比率が所定閾値、例えば、0.3以上か否かを判断する判断部を備える。小冊子使用比率が0.3以上の場合、判断部は、小冊子の使用頻度が高いと判断し、高頻度情報を生成し、生成した高頻度情報を、送受信部114L、ネットワーク通信回路106及びネットワークを介して、サーバー装置4に送信する。
【0158】
サーバー装置4は、各MFP-Lから、高頻度情報を受信する。読出書込部412は、受信した高頻度情報を、図9に示すMFP情報テーブル461に書き込む。
【0159】
図9は、MFP情報テーブル461のデータ構造を示す。
【0160】
MFP情報テーブル461は、複数のMFP情報462を含んでいる。各MFP情報462は、装置ID463、マシン種別464、UI種別465及び高頻度情報466から構成されている。
【0161】
装置ID463、マシン種別464及びUI種別465は、図5に示すMFP情報テーブル431に含まれる装置ID433、マシン種別434及びUI種別435と同じである。
【0162】
高頻度情報466は、小冊子使用比率が閾値以上であること示す情報である。各MFP情報462には、高頻度情報466が含まれる場合と、含まれない場合とがある。
【0163】
集計部414は、MFP情報テーブル461を参照して、図10に示すマシン種別集計表471を生成する。
【0164】
マシン種別集計表471は、2個の集計情報472を含んでいる。各集計情報472は、マシン種別473、台数474、重み係数475及び重み付き台数476から構成されている。
【0165】
ここで、マシン種別473は、上記の通り、レガシーMFPであるか、又は、ニューMFPであるかを示す。台数474は、区画5内に設置されたMFPのうち、マシン種別473に対応するMFPの合計の台数を示す。
【0166】
重み係数475は、レガシーMFPの数を合計した台数474に付与する重みを示す。MFP情報テーブル461内に、高頻度情報が含まれる場合、重み係数475を「2.0」とする。MFP情報テーブル461内に、高頻度情報が含まれない場合、重み係数475を「1.0」とする。また、ニューMFPの数を合計した台数474に対しては、重み係数475を「1.0」とする。
【0167】
重み付き台数476は、台数474に重み係数475を乗じることにより、算出される。
【0168】
このように、集計部414は、MFP情報テーブル461を参照して、マシン種別毎に、マシンの台数を集計する。次に、集計部414は、MFP情報テーブル461に高頻度情報が含まれるか否かに応じて、重み係数を設定する。次に、集計部414は、台数474に重み係数475を乗じることにより、重み付き台数476を、算出する。
【0169】
集計部414による重み付き台数476の算出が終了すると、判断部415は、マシン種別集計表471を用いて、MFP-Lに対応する重み付き台数と、MFP-Nに対応する重み付き台数とを比較し、いずれの重み付き台数が多いかを判断する。
【0170】
判断部415は、重み付き台数の多い側のMFPに対応するUI種別を、新規導入するMFP-NにおけるUI種別として決定する。
【0171】
(b)変形例(2)における動作(その1)
変形例(2)における動作のうち、MFP-Lが高頻度情報を生成し、生成した高頻度情報をサーバー装置4に対して、送信する動作について、図11に示すシーケンス図を用いて説明する。
【0172】
MFP-L2aが備える算出部は、MFP-L2aにおける印刷枚数をカウントする(ステップS161)。
【0173】
次に、MFP-L2aが備える判断部は、小冊子機能が使用されたか否かを判断する(ステップS162)。小冊子機能が使用された場合(ステップS162で「有り」)、MFP-L2aが備える算出部は、MFP-L2aにおける小冊子の印刷枚数をカウントする(ステップS163)。
【0174】
統括制御部111Lは、1カ月が経過したか否かを判断する(ステップS164)。1カ月が経過していない場合(ステップS164で「NO」)、統括制御部111Lは、ステップS161に戻って処理を繰り返す。
【0175】
1カ月が経過した場合(ステップS164で「YES」)、算出部は、小冊子印刷比率=小冊子印刷累計枚数/印刷累計枚数を算出する。小冊子印刷比率が算出された後、算出部は、小冊子印刷累計枚数及び印刷累計枚数を「0」に初期化する(ステップS165)。次に、判断部は、算出された小冊子印刷比率が所定閾値(例えば、0.3)以上か否かを判断する(ステップS166)。小冊子印刷比率が0.3以上の場合(ステップS166で「≧0.3」)、判断部は、小冊子の印刷頻度が高いと判断し、高頻度情報を生成し、生成した高頻度情報を、送受信部114L、ネットワーク通信回路106及びネットワークを介して、サーバー装置4に送信する(ステップS167)。次に、統括制御部111Lは、ステップS161に戻って処理を繰り返す。
【0176】
読出書込部412は、高高頻度情報を受信し(ステップS167)、受信した高頻度情報をMFP情報テーブル461に書き込む(ステップS168)。
【0177】
小冊子印刷比率が0.3未満の場合(ステップS166で「<0.3」)、統括制御部111Lは、ステップS161に戻って処理を繰り返す。
【0178】
以上により、MFP-Lが高頻度情報を生成し、高頻度情報をサーバー装置4に対して、送信する動作の説明を終了する。
【0179】
(c)変形例(2)における動作(その2)
変形例(2)における動作のうち、MFP情報テーブル461を参照して重み付き台数を算出し、UI種別を決定する動作について、図12に示すシーケンス図を用いて説明する。
【0180】
集計部414は、MFP情報テーブル461を参照する(ステップS181)。次に、集計部414は、MFP情報テーブル461内に高頻度情報が含まれるか否かを判断する(ステップS182)。
【0181】
MFP情報テーブル461内に高頻度情報が含まれると判断する場合(ステップS182で「有り」)、集計部414は、マシン種別毎に、マシンの台数を集計する(ステップS183)。次に、集計部414は、MFP情報テーブル461に高頻度情報が含まれるか否かに応じて、重み係数を設定し、台数474に重み係数475を乗じることにより、重み付き台数476を、算出する(ステップS184)。
【0182】
次に、判断部415は、マシン種別集計表471を用いて、MFP-Lに対応する重み付き台数と、MFP-Nに対応する重み付き台数とを比較し、いずれの重み付き台数が多いかを判断する(ステップS185)。
【0183】
次に、判断部415は、新規導入するMFP-NにおけるUI種別を決定し(ステップS188)、決定したUI種別を示すUI種別を新規導入するMFP-Nに対して送信する(ステップS189)。新規導入するMFP-Nは、UI種別を受信する(ステップS189)。
【0184】
MFP情報テーブル461内に高頻度情報が含まれない判断する場合(ステップS182で「無し」)、集計部414は、マシン種別毎に、マシンの台数を集計する(ステップS186)。次に、判断部415は、マシン種別集計表471を用いて、MFP-Lの台数と、MFP-Nの台数とを比較し、いずれの台数が多いかを判断する(ステップS187)。次に、統括制御部411は、ステップS188に制御を移す。
【0185】
以上により、重み付き台数を算出し、UI種別を決定する動作についての説明を終了する。
【0186】
(d)まとめ
上記の通り、ニューMPFは、小冊子の機能を有しておらず、小冊子の機能を実行できないので、小冊子の使用比率が多い環境では、レガーMFPに固有のUI種別を選択する可能性が高くなり、利便性が向上する。
【0187】
区画5内に設置されているMFPにおいて設定されているUI種別を参照して、特に、MFP-Lについて、小冊子の機能等の特定の機能が多く使用されるかどうかを考慮して、区画5内において、より多く使用されるUI種別が新規導入するMFP-Nに設定されるので、MFP-Nに設定されるUI種別は、多くの利用者にとって、使い慣れたUI種別であり、操作がしやすいという効果を奏する。
【0188】
(e)上記の変形例(2)では、複数のMFP-Lのうち、一台のMFP-Lにおいて、特定の機能が高い頻度で使用される場合に、複数のMFP-Lの全体について、重み係数を設定している。しかし、これには、限定されない。
【0189】
複数のMFP-Lのうち、それぞれのMFP-Lにおいて、特定の機能が高い頻度で使用される場合に、そのMFP-Lについて、より大きい重み係数を設定してもよい。
【0190】
サーバー装置4のハードディスク404には、図13に示すMFP情報テーブル481が記憶される、としてもよい。
【0191】
MFP情報テーブル481は、図13に示すように、複数のMFP情報482を含んでいる。各MFP情報482は、装置ID483、マシン種別484、UI種別485、高頻度情報486、重み係数487及び重み付き台数488から構成されている。なお、MFP情報482には、高頻度情報486が含まれない場合がある。
【0192】
装置ID483、マシン種別484、UI種別485、高頻度情報486は、それぞれ、MFP情報テーブル461(図9)に示す装置ID463、マシン種別464、UI種別465、高頻度情報466と同じである。
【0193】
重み係数487は、図10のマシン種別集計表471に示す重み係数475と同じである。
【0194】
重み付き台数488は、「1」に重み係数487を乗じて算出される。
【0195】
つまり、MFP-L毎に、高頻度情報486が存在する否かが判断され、高頻度情報486が存在すると判断される場合、重み係数487として、「2.0」が設定され、「1」に重み係数487を乗じて、重み付き台数488が算出される。
【0196】
集計部414は、MFP情報テーブル481を参照して、マシン種別毎に、重み付き台数を集計し、マシン種別毎に、重み付き台数の合計値を算出する。
【0197】
判断部415は、マシン種別ごとに、算出された合計値を用いて、新規導入するMFP-NにおけるUI種別を決定し、新規導入するMFP-Nにおいて、決定されたUI種別を示すUI種別が設定される。
【0198】
以上説明したように、区画5内に設置されているMFPにおいて設定されているUI種別を参照して、特に、個々のMFP-Lについて、特定の機能が多く使用されるかどうかを考慮して、区画5内において、より多く使用されるUI種別が新規導入するMFP-Nに設定されるので、MFP-Nに設定されるUI種別は、多くの利用者にとって、使い慣れたUI種別であり、操作がしやすいという効果を奏する。
【0199】
(f)上記の変形例(2)では、複数のMFP-Lのうち、一台のMFP-Lにおいて、特定の機能が高い頻度で使用される場合に、複数のMFP-Lの全体について、重み係数を設定している。しかし、これには、限定されない。
【0200】
各MFP-Nにおいては、レガシーMFPにおけるUI種別及びニューMFPにおけるUI種別のいずれか一方が、デフォルトのUI種別として、利用者の意志により選択されるので、MFP-Nにおいて設定されたUI種別は、利用者の操作上の好みを反映していると考えられる。
【0201】
そこで、MFP-Nについて、MFP-Lより大きい重み係数を設定してもよい。例えば、全てのMFP-Nについて、重み係数として、「2.0」を設定し、全てのMFP-Lについて、重み係数として、「1.0」を設定する。
【0202】
サーバー装置4のハードディスク404には、図14に示すMFP情報テーブル491が記憶される、としてもよい。
【0203】
MFP情報テーブル491は、図14に示すように、複数のMFP情報492を含んでいる。各MFP情報492は、装置ID493、マシン種別494、UI種別495、重み係数496及び重み付き台数497から構成されている。
【0204】
装置ID493、マシン種別494、UI種別495は、それぞれ、MFP情報テーブル461(図9)に示す装置ID463、マシン種別464、UI種別465と同じである。
【0205】
重み係数487は、各MFPに設定される重み係数である。全てのMFP-Lについて、重み係数として、「1.0」が設定され、全てのMFP-Nについて、重み係数として、「2.0」が設定される。MFP-Nについて設定される重み係数は、MFP-Lについて設定される重み係数より大きい。
【0206】
重み付き台数497は、「1」に重み係数496を乗じて算出される。
【0207】
集計部414は、全てのMFP-Lについて、重み係数として、「1.0」を設定し、全てのMFP-Nについて、重み係数として、「2.0」を設定する。MFP情報492毎に、「1」に重み係数496を乗じて、重み付き台数497を算出する。
【0208】
次に、集計部414は、MFP情報テーブル491を参照して、マシン種別毎に、重み付き台数を集計し、マシン種別毎に、重み付き台数の合計値を算出する。
【0209】
判断部415は、マシン種別ごとに、算出された合計値を用いて、新規導入するMFP-NにおけるUI種別を決定し、新規導入するMFP-Nにおいて、決定されたUI種別が設定される。
【0210】
この場合、サーバー装置4は、複数のMFPのうち、複数のUI種別から、一つのUI種別が選択可能に構成されるMFPのみ、つまり、MFP-Nのみから、UI種別又はマシン種別を取得してもよい。判断部415は、取得したUI種別又はマシン種別に基づいて、UI種別を選択してもよい。
【0211】
以上説明したように、区画5内に設置されているMFPにおいて設定されているUI種別を参照して、特に、個々のMFP-NについてUI種別の設定が可能であり、利用者の意志が反映されていると考えられるMFP-NにおけるUI種別をより重要視して、区画5内において、より多く使用されるUI種別が新規導入するMFP-Nに設定されるので、MFP-Nに設定されるUI種別は、多くの利用者にとって、使い慣れたUI種別であり、操作がしやすいという効果を奏する。
【0212】
なお、上記の変形例を、変形例(1)の場合に適用してもよい。
【0213】
2.3 変形例(3)
上記の実施の形態によると、図1に示すように、オフィス内の区画5に、複数のMFP-L及び複数のMFP-Nが設置されており、区画5内に、新たにニューMFPであるMFP-N3dが導入される場合について、述べている。しかし、これには、限定されない。
【0214】
変形例(3)においては、図15に示すように、オフィス内の区画5に、実施の形態と同様に、MFP-L2a、2b、・・・、2g、MFP-N3a、3b、3cが設置されている。この場合に、区画5に設置されていたMFP-L2gを撤去し、MFP-L2gに代えて、区画5内に、新たにニューMFPであるMFP-N3dが導入される。区画5内に導入された後、MFP-N3dは、ネットワークを介して、サーバー装置4に接続される。
【0215】
ここで、MFP-L2a、2b、・・・、2g、MFP-N3a、3b、3c、3d及びサーバー装置4は、システム1Aを構成している。
【0216】
この場合において、サーバー装置4は、MFP-L2gが撤去される前におけるMFP情報テーブル431(図5)を記憶している。つまり、MFP情報テーブル431は、MFP-L2gに関するMFP情報を含んでいる。
【0217】
集計部414は、MFP-L2gに関するMFP情報を含むMFP情報テーブル431を用いて、マシン種別集計表441(図5)を生成し、判断部415は、マシン種別集計表441を用いて、区画5内に新たに導入されるMFP-N3dのUI種別を決定し、新たに導入されるMFP-N3dに、決定されたUI種別が設定される。
【0218】
この場合、判断部415は、撤去されるべきMFPに重み係数を付加し、図13及び図14に示すMFP情報テーブルのように、重み係数を付加した基準により、新規導入するMFP-Nに設定すべきUI種別を選択してもよい。
【0219】
(まとめ)
以上説明したように、区画5内に設置されているMFPにおいて設定されているUI種別を参照して、特に、撤去されるMFP-LについてのUI種別をも参照して、区画5内において、より多く使用されるUI種別が新規導入するMFP-Nに設定されるので、MFP-Nに設定されるUI種別は、多くの利用者にとって、使い慣れたUI種別であり、操作がしやすいという効果を奏する。
【0220】
なお、上記の変形例を、変形例(1)、(2)の場合に適用してもよい。
【0221】
2.4 変形例(4)
上記の実施の形態によると、図1に示すように、オフィス内の区画5に、複数のMFP-L及び複数のMFP-Nが設置されており、区画5内に、新たにニューMFPであるMFP-N3dが導入される場合について、述べている。しかし、これには、限定されない。
【0222】
変形例(4)においては、図16に示すように、二つの言語を公用語とする国、例えば、英語とフランス語とを公用語とする国において、オフィス内の区画5に、実施の形態と同様に、MFP-L2a、2b、・・・、2g、MFP-N3a、3b、3cが設置されている。この場合に、新たにニューMFPであるMFP-N3dが導入される。区画5内に導入された後、MFP-N3dは、ネットワークを介して、サーバー装置4に接続される。
【0223】
MFP-L2a、2c、2d、2e、2g、MFP-N3bには、フランス語によるUI種別が設定され、MFP-L2b、2f、MFP-N3a、3cには、英語によるUI種別が設定されている。
【0224】
ここで、MFP-L2a、2b、・・・、2g、MFP-N3a、3b、3c、3d及びサーバー装置4は、システム1Bを構成している。
【0225】
サーバー装置4は、図17に示すMFP情報テーブル501及び図18に示す言語集計表511を記憶する領域を備えている。
【0226】
(MFP情報テーブル501)
MFP情報テーブル501は、図17に示すように、複数のMFP情報502を含んでいる。各MFP情報502は、装置ID503、マシン種別504及び言語種別505から構成されている。
【0227】
装置ID503は、MFPを識別するための識別子である。
【0228】
マシン種別504は、MFPがレガシーMFPであるか、又は、ニューMFPであるかを示す。
【0229】
言語種別505は、MFPにおいて設定されているUI種別における言語を示す。つまり、言語種別505は、英語又はフランス語のいずれか一方を示す。
【0230】
(言語集計表511)
言語集計表511は、図18に示すように、2個の集計情報512を含んでいる。各集計情報512は、言語種別513と台数514から構成されている。
【0231】
言語種別513は、英語又はフランス語のいずれか一方を示す。
【0232】
台数514は、区画5内に設置されたMFPのうち、言語種別513による示される言語によるUI種別に対応するMFPの合計の台数を示す。
【0233】
集計部414は、MFP情報テーブル501を参照して、言語種別毎に、MFPの台数を集計して、言語集計表511を生成する。
【0234】
判断部415は、言語集計表511を用いて、区画5内に新たに導入されるMFP-N3dのUI種別における言語を決定し、新たに導入されるMFP-N3dに、決定されたUI種別における言語を示すUI種別が設定される。
【0235】
(まとめ)
以上説明したように、区画5内に設置されているMFPにおいて設定されているUI種別において採用されている言語を参照して、区画5内において、より多く使用されるUI種別における言語が新規導入するMFP-Nに設定されるので、MFP-Nに設定されるUI種別における言語は、多くの利用者にとって、使い慣れたUI種別であり、操作がしやすいという効果を奏する。
【0236】
なお、上記の変形例を、変形例(1)、(2)、(3)の場合に適用してもよい。
【0237】
3.その他の変形例
(1)MFPは、図2に示すプリンター12及び給紙部13を備えておらず、図1に示すイメージリーダー11を備えるMFPである、としてもよい。
【0238】
(2)区画5に設置されているMFP-L2a、2b、・・・、2g、MFP-N3a、3b、3cのうち、いずれか1台のMFPは、さらに、サーバー装置4と同じ構成を備えている、としてもよい。この場合、システム1には、サーバー装置4が含まれない、としてもよい。
【0239】
この1台のMFPは、サーバー装置4と同様に、区画5に、複数のUI種別から一のUI種別が選択可能に構成されているMFPを新規導入する際、当該新規導入装置のUI種別を選択する選択装置である、してもよい。
【0240】
(3)上記の実施の形態及び上記の変形例においては、MFPを新規導入する際、当該新規導入されるMFPに設定すべきデフォルトとしてのUI種別を選択している。しかし、これには、限定されない。
【0241】
MFPを新規する導入のタイミングではなく、新規に導入されたMFPに対して、任意のタイミングで、例えば、利用者による操作指示があったときに、上記に記載したように、当該MFPに設定すべきUI種別を選択してもよい。
【0242】
これにより、導入後、利用者による操作指示があった場合に、区画5内において、より多く使用されているUI種別が新規導入されたMFPに設定されるので、MFPに設定されるUI種別は、多くの利用者にとって、使い慣れたUI種別であり、操作がしやすいという効果を奏する。
【0243】
(4)上述したように、MFPは、マイクロプロセッサーとメモリとを備えたコンピューターシステムである。メモリは、コンピュータープログラムを記憶しており、マイクロプロセッサーは、コンピュータープログラムに従って動作するとしてもよい。
【0244】
マイクロプロセッサーは、フェッチ部、解読部、実行部、レジスタファイル、命令カウンターなどから構成されている。フェッチ部は、メモリに記憶されているコンピュータープログラムから、コンピュータープログラムに含まれる各命令コードを1個ずつ読み出す。解読部は、読み出した命令コードを解読する。実行部は、解読結果に従って動作する。このように、マイクロプロセッサーは、メモリに記憶されているコンピュータープログラムに従って動作する。
【0245】
ここで、コンピュータープログラムは、所定の機能を達成するために、コンピューターに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
【0246】
また、コンピュータープログラムは、コンピューター読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、半導体メモリなどに記録されているとしてもよい。
【0247】
また、コンピュータープログラムを、有線又は無線の電気通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送してもよい。
【0248】
(5)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0249】
本開示に係る選択装置は、画像処理装置を新規導入する際に、新規導入する画像処理装置に多数の利用者に使い慣れたUI種別が設定されるので、新規導入された画像処理装置は、多くの利用者にとって操作がしやすいという優れた効果を奏し、複数のUI種別から一のUI種別が選択可能に構成されている画像処理装置のUI種別を選択する技術として有用である。
【符号の説明】
【0250】
1、1A、1B システム
2 ネットワーク
2a~2g MFP-L
3a~3d MFP-N
4 サーバー装置
5 区画
11 イメージリーダー
12 プリンター
13 給紙部
15 排出トレイ
19 操作パネル
20Y~20K 作像部
100L、100N 制御回路
101 CPU
101L、101N 主制御部
102 ROM
103 RAM
104 画像メモリ
105 画像処理回路
106 ネットワーク通信回路
107 スキャナー制御回路
108 入出力回路
109 プリンター制御回路
110L、110N 記憶回路
111L、111N 統括制御部
112L、112N 画面制御部
113L、113N 読出書込部
114L、114N 送受信部
401 CPU
401a 主制御部
402 ROM
403 RAM
404 ハードディスク
405 ネットワーク通信回路
411 統括制御部
412 読出書込部
413 送受信部
414 集計部
415 判断部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18