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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】印刷装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 5/02 20060101AFI20231212BHJP
   B41J 11/42 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
B65H5/02 E
B65H5/02 G
B41J11/42
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019234116
(22)【出願日】2019-12-25
(65)【公開番号】P2021102509
(43)【公開日】2021-07-15
【審査請求日】2022-11-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 努
【審査官】山田 康孝
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-234790(JP,A)
【文献】特開平06-263281(JP,A)
【文献】特開2013-120255(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 5/02
B41J 11/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷媒体に印刷する印刷部と、
前記印刷媒体を搬送する無端形状の搬送ベルトと、
前記搬送ベルトを循環させる円筒形状のローラーと、
前記ローラーの動作を制御する制御部と、を備え、
前記搬送ベルトには、所定のピッチで磁極が変化する磁気スケールが前記印刷媒体の搬送方向に沿って配置され、
前記ローラーは、磁性体で構成された外周面を有し、前記外周面において前記搬送ベルトに接し、
前記ローラーの前記外周面の周方向における長さが、前記磁気スケールのピッチの整数倍であ
前記制御部は、前記搬送ベルトを停止させる場合に、前記ローラーの前記外周面と前記搬送ベルトとの相対位置を調整する位置調整運転を行ってから前記ローラーを停止させる、印刷装置。
【請求項2】
印刷媒体に印刷する印刷部と、
前記印刷媒体を搬送する無端形状の搬送ベルトと、
前記搬送ベルトを循環させる円筒形状のローラーと、
前記ローラーの動作を制御する制御部と、を備え、
前記搬送ベルトには、所定のピッチで磁極が変化する磁気スケールが前記印刷媒体の搬送方向に沿って配置され、
前記ローラーは、磁性体で構成された外周面を有し、前記外周面において前記搬送ベルトに接し、
前記磁気スケールのピッチをPとした場合に下記式(1)を満た
前記制御部は、前記搬送ベルトを停止させる場合に、前記ローラーの前記外周面と前記搬送ベルトとの相対位置を調整する位置調整運転を行ってから前記ローラーを停止させる、印刷装置。
P=p・q ………(1)
但し、上記式(1)において、pは正の整数であり、qは円周率πの近似値である。
【請求項3】
前記搬送ベルトの前記搬送方向における位置を示すベルト位置指示部と、
前記ローラーの回転方向における位置を示すローラー位置指示部と、
前記ベルト位置指示部と前記ローラー位置指示部との相対位置を検出する位置検出部と、を備える、請求項1または2記載の印刷装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記位置検出部の検出結果に基づいて、前記位置調整運転を実行する、請求項記載の印刷装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記位置検出部の検出結果に基づいて、前記ベルト位置指示部と前記ローラー位置指示部との相対位置のずれ量を求め、前記相対位置のずれ量が設定範囲を超えた場合に、前記位置調整運転を実行する、請求項記載の印刷装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記位置調整運転において、前記ローラーの前記外周面と前記搬送ベルトとの相対位置を修正するための移動量を求め、求めた移動量だけ前記搬送ベルトを移動させる、請求項からのいずれか1項に記載の印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷装置として、印刷媒体を搬送するベルトに磁気マーカーを埋め込んで配置し、検出器によって磁気マーカーを検出することによりベルトの位置を決定するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の構成では、ベルトをプーリーまたはローラーに接触させて、搬送装置によって搬送する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2018-514481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
金属等の磁性体で構成されるプーリーやローラー等を利用してベルトを搬送する構成では、磁性体の部材と、ベルトに設けられた磁気マーカーとが近接、あるいは接触する。このため、磁性体と磁気マーカーとの間に磁気的な作用が生じることが考えられる。この磁気的な作用の影響を受けないように、プーリーやローラー等は、非磁性体で形成することが好ましいが、耐久性や製作の容易さなどを勘案して磁性体で形成することがある。この場合、この磁気的な作用によって磁気マーカーの磁力が変化すると、長期にわたってベルトを使用する場合に、磁気マーカーを利用したベルトの位置検出に影響を及ぼすことが懸念される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する一態様は、印刷媒体に印刷する印刷部と、前記印刷媒体を搬送する無端形状の搬送ベルトと、前記搬送ベルトを循環させる円筒形状のローラーと、を備え、前記搬送ベルトには、所定のピッチで磁極が変化する磁気スケールが前記印刷媒体の搬送方向に沿って配置され、前記ローラーは、磁性体で構成された外周面を有し、前記外周面において前記搬送ベルトに接し、前記ローラーの前記外周面の周方向における長さが、前記磁気スケールのピッチの整数倍である、印刷装置である。
【0006】
上記課題を解決する別の一態様は、印刷媒体に印刷する印刷部と、前記印刷媒体を搬送する無端形状の搬送ベルトと、前記搬送ベルトを循環させる円筒形状のローラーと、を備え、前記搬送ベルトには、所定のピッチで磁極が変化する磁気スケールが前記印刷媒体の搬送方向に沿って配置され、前記ローラーは、磁性体で構成された外周面を有し、前記外周面において前記搬送ベルトに接し、前記磁気スケールのピッチをPとした場合に下記式(1)を満たす、印刷装置である。
P=p・q………(1)
但し、上記式(1)において、pは正の整数であり、qは円周率πの近似値である。
【0007】
上記課題を解決するさらに別の一態様は、印刷媒体に印刷する印刷部と、前記印刷媒体を搬送する無端形状の搬送ベルトと、円筒形状のローラーであって、磁性体で構成された外周面を有し、前記外周面において前記搬送ベルトに接して前記搬送ベルトを循環させるローラーと、前記ローラーの動作を制御する制御部と、を備え、前記搬送ベルトには、所定のピッチで磁極が変化する磁気スケールが前記印刷媒体の搬送方向に沿って配置され、前記制御部は、前記搬送ベルトを停止させる場合に、前記ローラーの前記外周面と前記搬送ベルトとの相対位置を調整する位置調整運転を行ってから前記ローラーを停止させる、印刷装置である。
【0008】
上記課題を解決するさらに別の一態様は、印刷媒体に印刷する印刷部と、前記印刷媒体を搬送する無端形状の搬送ベルトと、円筒形状のローラーであって磁性体で構成された外周面を有し、前記外周面において前記搬送ベルトに接して前記搬送ベルトを循環させるローラーと、を備え、前記搬送ベルトに所定のピッチで磁極が変化する磁気スケールが前記印刷媒体の搬送方向に沿って配置された構成を有する印刷装置を制御して、前記搬送ベルトを停止させる場合に、前記ローラーの前記外周面と前記搬送ベルトとの相対位置を調整する位置調整運転を行ってから前記搬送ベルトを停止させる、印刷装置の制御方法である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】印刷装置の概略構成図。
図2】搬送ベルトおよび読取ヘッドを示す斜視図。
図3】搬送ベルトおよびベルト駆動ローラーの配置を示す概略図。
図4】搬送ベルトとベルト駆動ローラーとの位置ずれの説明図。
図5】印刷装置の制御系を示すブロック図。
図6】印刷装置の第1の動作例を示すフローチャート。
図7】印刷装置の第2の動作例を示すフローチャート。
図8】印刷装置の第3の動作例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明を適用した実施形態について説明する。なお、各図においては、理解の便宜のため、実物とは異なる尺度で各部材を図示する。
図1では、説明の便宜上、互いに直交する三軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示する。印刷装置100の設置状態において、Z軸は鉛直方向に相当し、X軸およびY軸は水平面に沿った方向である。
【0011】
[1.第1実施形態]
[1-1.印刷装置の全体構成]
図1は、印刷装置100の概略構成図である。
印刷装置100は、印刷媒体に対してインクを吐出することにより画像を形成するインクジェット式の印刷装置である。印刷装置100で使用される印刷媒体95は、紙や合成樹脂製のシート等、各種の材料を用いることができ、例えば、普通紙、上質紙、及び光沢紙等のインクジェット記録用専用紙を利用できる。以下の説明では、印刷媒体95として、綿やウール等の天然繊維や、ポリエステル等の合成繊維、あるいはこれらを混紡した繊維で構成された布帛を用いる構成を示す。印刷装置100は、印刷媒体95の印刷面にインクを付着させて印刷媒体95の捺染を行う捺染印刷機として機能する。印刷媒体95は被捺染材に相当する。
【0012】
印刷装置100は、媒体搬送部20、媒体密着部60、印刷部40、乾燥ユニット27、洗浄ユニット50などを備え、これらの各部はフレーム部90に取り付けられる。印刷装置100は、上記の各部を制御する制御装置1を有する。
【0013】
媒体搬送部20は、媒体供給部10、搬送ローラー21、22、ベルト回転ローラー24、ベルト駆動ローラー25、搬送ローラー26、28、媒体回収部30、および、搬送ベルト70を備え、印刷媒体95を搬送方向に搬送する。媒体搬送部20が印刷媒体95を搬送する搬送方向は、図に矢印で示す搬送方向Fであり、印刷部40において+X軸方向に相当する。ベルト回転ローラー24及びベルト駆動ローラー25は、ローラーの一例に対応する。
【0014】
媒体供給部10は、印刷媒体95を印刷部40側に供給する。媒体供給部10は、円筒状又は円柱状の供給軸部11と、供給軸部11を回転可能に支持する軸受部12とを有する。媒体供給部10は、制御装置1の制御に従って供給軸部11を動かす不図示の回転駆動部を有する。供給軸部11には帯状の印刷媒体95がロール状に巻かれており、供給軸部11の回転により印刷媒体95が繰り出される。供給軸部11は軸受部12に着脱可能である。
搬送ローラー21、22は、供給軸部11から繰り出された印刷媒体95を搬送ベルト70まで中継する。
【0015】
搬送ベルト70は、印刷媒体95を搬送方向Fに搬送する。搬送ベルト70は、帯状のベルトの両端部が接続された無端形状であり、ベルト回転ローラー24及びベルト駆動ローラー25に巻き掛けられている。搬送ベルト70は、例えば、ベルト回転ローラー24とベルト駆動ローラー25との間の部分が床面99に対して平行になるように、所定の張力が作用した状態で保持される。搬送ベルト70の表面70aには、印刷媒体95を粘着させる粘着層29が設けられる。
【0016】
印刷媒体95は、搬送ローラー22を経由して搬送ベルト70まで搬送され、粘着層29の粘着力により表面70aに密着し、搬送ベルト70に支持或いは保持される。これにより、伸縮性のある布帛などを印刷媒体95として扱うことができる。
【0017】
ベルト回転ローラー24及びベルト駆動ローラー25は、搬送ベルト70に接する面が、鉄等の磁性体で構成される磁性体ローラーである。磁性体ローラーは、搬送ベルト70に接する面を含む一部が磁性体であればよく、全体が磁性体である必要はない。例えば、非磁性体からなる軸の周囲に、磁性体で構成される円筒を配置したローラーであってもよい。
本実施形態では、ベルト駆動ローラー25は、少なくとも、図3に示す外周面25cを含む一部が磁性体で構成されていればよく、ベルト駆動ローラー25の全体が磁性体で構成されていてもよい。ベルト回転ローラー24についても同様である。
【0018】
ベルト回転ローラー24及びベルト駆動ローラー25は、搬送ベルト70の内周面70bに接し、内周面70bとの摩擦により搬送ベルト70を駆動する。搬送方向Fにおいて、ベルト回転ローラー24とベルト駆動ローラー25との間に、搬送ベルト70を支持する支持部を設けてもよい。
【0019】
ベルト駆動ローラー25は、不図示のモーターに連結され、このモーターの動力により回転する。ベルト回転ローラー24は従動ローラーであり、ベルト駆動ローラー25の回転により搬送ベルト70が移動すると、搬送ベルト70の移動に伴ってベルト回転ローラー24が回転する。搬送ベルト70は、図に示すようにループ状の搬送経路を循環するように移動し、搬送ベルト70の移動により、印刷媒体95が搬送方向Fに搬送される。
【0020】
印刷部40は、搬送ベルト70の上方に位置し、搬送ベルト70の表面70aと対向する。搬送ベルト70の下方には洗浄ユニット50が配置される。搬送ベルト70は、印刷部40に対向する位置では印刷媒体95とともに搬送方向Fに移動し、洗浄ユニット50と対向する位置では搬送方向Fと反対方向に移動する。
【0021】
印刷部40は、印刷媒体95に画像を形成する。搬送ローラー26は、搬送方向Fにおいて印刷部40の下流に位置し、印刷媒体95を粘着層29から剥離させる。印刷媒体95は、搬送ローラー26および搬送ローラー28を経て、媒体回収部30に搬送される。
【0022】
媒体回収部30は、印刷媒体95を回収する。媒体回収部30は、円筒状又は円柱状の巻取り軸部31と、巻取り軸部31を回転可能に支持する軸受部32とを有する。媒体回収部30は、巻取り軸部31を回転駆動させる不図示の回転駆動部を有する。巻取り軸部31の回転により、印刷媒体95は巻取り軸部31に巻き取られる。巻取り軸部31は軸受部32に対して着脱可能である。
【0023】
媒体密着部60は、搬送方向Fにおいて印刷部40の上流に位置し、印刷媒体95を搬送ベルト70に密着させる。媒体密着部60は、押圧ローラー61、押圧ローラー駆動部62及びローラー支持部63を有する。押圧ローラー61は、円筒状又は円柱状に形成され、円周方向に回転可能である。ローラー支持部63は、搬送ベルト70を挟んで押圧ローラー61と対向するように、搬送ベルト70の内周面70b側に配置される。
【0024】
押圧ローラー駆動部62は、押圧ローラー61を下向きに押圧しながら、押圧ローラー61を搬送方向F、および搬送方向Fと反対方向に移動させる。押圧ローラー駆動部62の押圧力により、印刷媒体95は、押圧ローラー61とローラー支持部63との間で搬送ベルト70に押し付けられる。
【0025】
印刷部40は、印刷媒体95にインクを吐出する吐出ヘッド42、吐出ヘッド42が搭載されるキャリッジ43、および、キャリッジ43を搬送方向Fと交差する方向に移動させるキャリッジ移動部41を有する。吐出ヘッド42は、複数のノズル列45が形成されたノズルプレート44を有する。例えば、ノズルプレート44には、4つのノズル列45が形成され、ノズル列45毎に異なる色のインクが吐出され、これにより印刷媒体95にカラー印刷が施される。
【0026】
キャリッジ43は、Y軸方向に沿って配置された不図示のガイドレールに支持され、キャリッジ移動部41によって、Y軸方向に往復移動する。キャリッジ移動部41の機構としては、例えば、ボールねじとボールナットとを組み合わせた機構や、リニアガイド機構などを採用できる。
【0027】
搬送ローラー26と搬送ローラー28との間には、乾燥ユニット27が設けられる。乾燥ユニット27は、IRヒーター等の加熱手段を備え、印刷媒体95を加熱することにより、印刷媒体95のインクを乾燥させる。
【0028】
洗浄ユニット50は、洗浄部51、押圧部52及び移動部53を有する。洗浄部51は、洗浄液を貯留する洗浄槽54と、搬送ベルト70に当接して回転する第1洗浄ブラシ68および第2洗浄ブラシ69と、ブレード55とを備える。第1洗浄ブラシ68および第2洗浄ブラシ69は、搬送ベルト70の表面70aに当接して回転し、洗浄液により表面70aを洗浄する。下流側ブレード55は、例えば、シリコンゴムなどの可撓性の材料で形成され、搬送ベルト70の移動方向において第2洗浄ブラシ69の下流に配置される。下流側ブレード55は、表面70aから洗浄液を掻き落とし、表面70aを、印刷媒体95が密着可能な状態に整える。
【0029】
移動部53は、洗浄ユニット50を床面99に対して移動可能に支持する。押圧部52は、例えば、エアーシリンダー56とボールブッシュ57とで構成された昇降装置であり、洗浄部51の高さの調整および保持を可能とする。
【0030】
[1-2.搬送ベルトおよび読取ヘッドの構成]
図2は、搬送ベルト70および読取ヘッド81を示す斜視図であり、円内に磁気スケール71の一部を拡大して示す。
搬送ベルト70は、帯状のシートの両端部を接合することにより無端形状に形成されている。搬送ベルト70の搬送方向Fに沿った方向を第1方向D1とし、第1方向D1と交差する方向を第2方向D2とする。本実施形態では、第2方向D2は、第1方向D1に直交し、搬送ベルト70の幅方向に相当する。
搬送ベルト70には、第1方向D1に沿って磁気スケール71が配置される。磁気スケール71は第2方向D2において、一方の側縁70c寄りに配置される。
【0031】
磁気スケール71は、異なる磁気状態を有する部分が第1方向D1に交互に並んだ構成を有する。本実施形態では一例として、磁性領域としての磁性体71a、71bが第1方向D1に交互に並んだ構成を示す。磁性体71a、および、磁性体71bは、後述する読取ヘッド81に対向する面における極性が互いに異なっている。例えば、表面70aにおいて磁性体71aはN極を示し、磁性体71bはS極を示す。磁性体71aと磁性体71bの極は反対であってもよいし、磁性体71aと磁性体71bのいずれか一方が磁力を示さない構成であってもよい。磁気スケール71は、例えば、一続きの磁性体のテープやフィルムを磁化することで形成されるが、磁性体71a、71bとなる部品を並べて配置してもよい。
【0032】
磁気スケール71は、それぞれ、搬送ベルト70の表面70aに露出してもよいし、搬送ベルト70の内周面70bに露出してもよく、搬送ベルト70に埋設されてもよい。図2に示す例では、磁気スケール71が、搬送ベルト70の表面70aに露出する。
【0033】
印刷装置100は、搬送ベルト70の磁気スケール71を読み取る読取ヘッド81を備える。読取ヘッド81は、搬送方向Fに移動する磁気スケール71の磁気を検出する磁気式リニアエンコーダーである。搬送ベルト70がベルト駆動ローラー25の回転に伴って移動する際に、磁性体71aと磁性体71bとの境界において、読取ヘッド81が検出する磁極が反転し、検出信号DSが変動する。制御装置1は、読取ヘッド81の検出信号DSに基づき、磁極の反転をカウントすることで、搬送ベルト70の移動量を求めることができる。以下では、搬送ベルト70の移動量を、搬送量と呼ぶ。磁気スケール71および読取ヘッド81は、搬送ベルト70の位置を検出する位置検出装置86を構成する。
【0034】
読取ヘッド81は、表面70aにおいて磁気スケール71を読み取るので、図1において搬送ベルト70の上方に配置されている。Z軸方向において、読取ヘッド81は表面70aに近い位置にあることが好ましい。読取ヘッド81は、粘着層29に接触しないように、表面70aから離隔していることが好ましいが、磁気スケール71が印刷媒体95に重なる位置にある場合、読取ヘッド81は印刷媒体95に接触してもよい。
【0035】
磁気スケール71における磁性体71aと磁性体71bの長さ、すなわち、読取ヘッド81が読み取る磁気が反転する長さの単位を、ピッチと呼ぶ。図2の円内にピッチを符号Pで示す。磁気スケール71では、磁性体71aと磁性体71bとがピッチPで繰り返し配置されている。磁気スケール71のピッチPは、所定値に設定され、読取ヘッド81の出力信号に基づいて制御装置1が搬送量を算出する処理の基準となる。
【0036】
[1-3.ベルト駆動ローラーと磁気スケールとの相対位置]
図3は、搬送ベルト70及びベルト駆動ローラー25の配置を示す概略図である。
図3において、搬送ベルト70が移動する方向を、移動方向Mとして示す。符号Dは、ベルト回転ローラー24の外径を示す。ベルト回転ローラー24の軸中心を符号24dで示し、ベルト駆動ローラー25の軸中心を符号25dで示す。また、軸中心24dと軸中心25dとを通る仮想の直線96を破線で示す。また、ベルト駆動ローラー25の回転方向を符号Rで示す。
【0037】
搬送ベルト70はベルト回転ローラー24およびベルト駆動ローラー25に掛け渡されて、ループ状の経路を循環移動する。搬送ベルト70は、ベルト駆動ローラー25の外周面25cの概ね半分において接触する。磁気スケール71は、搬送ベルト70と同様に無端形状を有し、ベルト駆動ローラー25の外周面25cに接する。ここで、磁気スケール71において外周面25cに接する部分の長さを符号LCで示し、他の部分の長さを符号LSで示す。長さLCと長さLSとの和が、磁気スケール71の長さLとなる。
磁気スケール71は搬送ベルト70に埋設されているため、磁気スケール71が直接、外周面25cに接するとは限らないが、磁気スケール71と外周面25cとの間の距離は、無視できる程度に小さいといえる。
【0038】
ベルト駆動ローラー25は、外周面25cを含む外周部25eが磁性体で構成されている。外周部25eは、磁気スケール71に接触または近接しているため、磁気スケール71の磁力の影響によって着磁する。例えば、印刷装置100の稼働停止等により、搬送ベルト70が停止した状態では、磁気スケール71と外周面25cとの相対位置が変化しない。このため、外周部25eにおいて磁気スケール71に近接する部分は、継続的に磁気スケール71の磁力の影響を受けるので、磁気を帯びやすい。外周部25eは、磁性体71aに対向する位置では磁性体71aの磁極に対応する磁気を帯び、磁性体71bに対向する位置では磁性体71bの磁極に対応する磁気を帯びる。これはベルト回転ローラー24についても同様であるが、説明の簡略化のため、ベルト回転ローラー24については説明を省略する。以降についても同様にベルト回転ローラー24については説明を省略する。
【0039】
外周部25eにおいて、磁性体71aに対応して帯磁した部分を第1帯磁部25a、S極が発生した部分を第2帯磁部25bとする。第1帯磁部25aと第2帯磁部25bは、ベルト駆動ローラー25の周方向において、磁性体71a、71bと同じピッチで外周面25cに交互に発生する。
【0040】
ベルト駆動ローラー25が停止している間、磁性体71aに第1帯磁部25aが対向し、磁性体71bに第2帯磁部25bが対向する状態が維持される。ベルト駆動ローラー25が搬送ベルト70を駆動している間は、外周部25eに形成される複数の第1帯磁部25a及び複数の第2帯磁部25bのそれぞれが、磁気スケール71に近接している状態と、磁気スケール71から離れている状態とを繰り返す。
【0041】
搬送ベルト70の移動に伴い、ベルト駆動ローラー25と搬送ベルト70との相対的な位置が変化すると、磁性体71aと第1帯磁部25a、および、磁性体71bと第2帯磁部25bとの相互の位置がずれる。これにより、互いに対応しない磁気状態を有する磁性体71aと第2帯磁部25bとが対向すると、相互の磁力を弱める作用が発生する。磁性体71bと第1帯磁部25aとが対向した場合も同様である。この作用により、磁気スケール71の磁性体71a、71bの磁力が弱まると、読取ヘッド81による磁気スケール71の検出に影響を及ぼすことが懸念される。
【0042】
印刷装置100では、外周面25cに当接する磁気スケール71の磁極が一定に保たれるよう構成されている。詳細には、第1帯磁部25aには常に磁性体71aが近接し、第2帯磁部25bには磁性体71bが近接する。言い換えれば、基本的に、第1帯磁部25aに磁性体71bが近接せず、第2帯磁部25bに磁性体71aが近接することがない構成となっている。
【0043】
具体的な第1の構成例として、外周面25cの周方向の長さが、磁気スケール71における磁性体71a、71bのピッチPの整数倍となっていることが挙げられる。外周面25cの周方向の長さは、ベルト駆動ローラー25が1回転する間に搬送される磁気スケール71の長さに相当する。この構成例では、ベルト駆動ローラー25が回転する間に、磁性体71aと磁性体71bとの境界と、第1帯磁部25aと第2帯磁部25bとの境界がずれない。このため、ベルト駆動ローラー25が回転しても、外周面25cに当接する磁気スケール71の磁極が変化しない。
【0044】
同様の効果を奏する具体的な第2の構成例として、磁気スケール71のピッチPが下記式(1)を満たすことが挙げられる。
P=p・q ………(1)
上記式(1)において、pは正の整数であり、qは円周率πの近似値である。
【0045】
この構成例では、外周面25cの周方向の長さとピッチPとが倍数の関係を有するため、第1の構成例と同様に、ベルト駆動ローラー25が回転する間に、磁性体71aと磁性体71bとの境界と、第1帯磁部25aと第2帯磁部25bとの境界がずれない。このため、ベルト駆動ローラー25が回転しても、外周面25cに当接する磁気スケール71の磁極が変化しない。
【0046】
また、磁気スケール71の長さLが、ピッチPの整数倍であることが好ましい。この場合、ベルト駆動ローラー25が回転しても外周面25cに当接する磁気スケール71の磁極が変化しないという効果を、より一層、確実なものとすることが期待できる。
【0047】
また、磁気スケール71およびベルト駆動ローラー25は、第1の構成例および第2の構成例の両方に該当する構成であってもよい。
【0048】
印刷装置100が稼働すると、ベルト駆動ローラー25と搬送ベルト70との相対的な位置がずれることがある。例えば、搬送ベルト70に加わる張力の影響によって搬送ベルト70がベルト駆動ローラー25に対し相対的に移動することがある。また、例えば、温度変化等に起因して搬送ベルト70の長さが変動したり、ベルト駆動ローラー25が軸方向において撓みを生じたりすることがあり、これらの要因によって搬送ベルト70がベルト駆動ローラー25に対し相対的に移動することがある。この場合、磁気スケール71と外周面25cとの相対的な位置が変化する。この変化を以下では位置ずれと呼び、相対的な位置の変化量を、ずれ量と呼ぶ。位置ずれは、磁気スケール71と外周面25cとの相対位置の変化であり、搬送ベルト70とベルト駆動ローラー25との相対位置の変化である。
【0049】
印刷装置100は、搬送ベルト70とベルト駆動ローラー25との位置ずれを検出する構成を具備する。具体的には、印刷装置100は、ベルト駆動ローラー25の回転位置を検出するローラー位置検出部83と、搬送ベルト70の移動方向Mの位置を検出するベルト位置検出部84とを備える。ベルト駆動ローラー25にはローラー位置指示部87が設けられ、搬送ベルト70にはベルト位置指示部88が設けられている。
【0050】
ローラー位置指示部87は、外周部25eの1カ所または複数箇所に設けられ、外周部25eの周方向における特定の位置を示すマーカーである。本実施形態では、外周部25eの周方向において1カ所にローラー位置指示部87が設けられる。ローラー位置指示部87は、外周面25cに貼付または印刷されるが、外周部25eに凹部や凸部を形成してローラー位置指示部87としてもよい。
【0051】
ローラー位置検出部83は、ローラー位置指示部87を検出するセンサーであり、ベルト駆動ローラー25が回転しても動かないように、例えばフレーム90に固定される。例えば、ローラー位置指示部87が光学的に検出可能な構成である場合、ローラー位置指示部87は、反射型の光センサーで構成される。また、ローラー位置検出部83が外周面25cにおける凹部や凸部で構成される場合、ローラー位置指示部87は、光学的にローラー位置検出部83を検出する光センサーであってもよい。或いは、接触によりローラー位置検出部83を検出するスイッチ式のセンサーであってもよい。ローラー位置検出部83は、後述する制御装置1に検出信号DS1を出力する。検出信号DS1は、例えば、ローラー位置検出部83の検出状態に応じて変化する電圧値やデジタルデータである。ベルト駆動ローラー25の回転に伴ってローラー位置指示部87がローラー位置検出部83の検出位置に到達した場合に、検出信号DS1が変化する。
【0052】
ベルト位置指示部88は、搬送ベルト70の移動経路における搬送ベルト70の特定の位置を示すマーカーである。本実施形態では、ベルト位置指示部88を、搬送ベルト70のループ状の移動経路において1カ所に設けた例を示すが、複数箇所に設けてもよい。ベルト位置指示部88は、搬送ベルト70の表面70aまたは内周面70bに貼付または印刷されるが、搬送ベルト70の一部に凹部や凸部や貫通孔を形成してベルト位置指示部88としてもよい。
【0053】
ベルト位置検出部84は、ベルト位置指示部88を検出するセンサーであり、搬送ベルト70が移動しても動かないように、例えばフレーム90に固定される。例えば、ベルト位置指示部88が光学的に検出可能な構成である場合、ベルト位置指示部88は、反射型の光センサーで構成される。また、ベルト位置検出部84が凹部や凸部や貫通孔で構成される場合、ベルト位置指示部88は、光学的にベルト位置検出部84を検出する光センサーであってもよいし、接触によりベルト位置検出部84を検出するスイッチ式のセンサーであってもよい。ベルト位置検出部84は、後述する制御装置1に検出信号DS2を出力する。検出信号DS2は、例えば、ベルト位置検出部84の検出状態に応じて変化する電圧値やデジタルデータである。ベルト駆動ローラー25の回転に伴ってベルト位置指示部88がベルト位置検出部84の検出位置に到達した場合に、検出信号DS2が変化する。
【0054】
ローラー位置検出部83とベルト位置検出部84とは互いに位置が変化しないよう固定されている。図3の例では、ローラー位置検出部83およびベルト位置検出部84は、軸中心24d、25dを通る直線96上に配置される。つまり、ローラー位置検出部83とベルト位置検出部84とが直線96に沿って対向している。
【0055】
制御装置1は、ベルト駆動ローラー25を動作させて搬送ベルト70が移動経路を1周する間に、ローラー位置検出部83がローラー位置指示部87を検出するタイミング、および、ベルト位置検出部84がベルト位置指示部88を検出するタイミングを取得する。このタイミングの差は、外周面25cと磁気スケール71との相対位置を示す。つまり、ローラー位置検出部83がローラー位置指示部87を検出するタイミングと、ベルト位置検出部84がベルト位置指示部88を検出するタイミングとの時間差が変化した場合、外周面25cと磁気スケール71との相対位置が変化したといえる。
【0056】
ローラー位置指示部87およびベルト位置指示部88は、印刷装置100を操作するオペレーターが目視によって発見できるものであってもよい。この場合、印刷装置100の設置や製造作業において、ローラー位置指示部87とベルト位置指示部88とを利用して、位置合わせをすることができる。
例えば、印刷装置100の使用開始時や、メンテナンス作業者による調整が完了したときに、搬送ベルト70とベルト駆動ローラー25との相対位置を、基準の配置とすることが考えられる。基準の配置とは、例えば、ローラー位置指示部87がローラー位置検出部83の検出位置にあり、ベルト位置指示部88がベルト位置検出部84の検出位置にある状態が挙げられる。この場合、ベルト駆動ローラー25の周方向において、ローラー位置検出部83、ベルト位置検出部84、ローラー位置指示部87、およびベルト位置指示部88が同じ位置にある。ローラー位置指示部87とベルト位置指示部88は、位置合わせのための合いマークとして機能する。印刷装置100の稼働により、搬送ベルト70とベルト駆動ローラー25の相対位置がずれた場合には、オペレーターがローラー位置検出部83とベルト位置検出部84の位置を目視することで、ずれを認識できる。また、ずれを解消するためのオペレーターの作業が容易になる。また、ローラー位置検出部83がローラー位置指示部87を検出するタイミングと、ベルト位置検出部84がベルト位置指示部88を検出するタイミングとが一致するので、制御装置1が、簡単な処理によって位置ずれを検出できる。
【0057】
図4は、搬送ベルト70とベルト駆動ローラー25との位置ずれの説明図である。
図4には、搬送ベルト70とベルト駆動ローラー25との相対位置の位置ずれが発生した状態の例を示す。初期状態において、例えば図3に示したように、ローラー位置検出部83の検出位置にローラー位置指示部87が位置するとき、ベルト位置指示部88がベルト位置検出部84の検出位置にある構成を仮定する。図4の状態では、ローラー位置指示部87がローラー位置検出部83の検出位置にあるときに、ベルト位置指示部88はベルト位置検出部84の検出位置から離れている。ベルト駆動ローラー25の回転角で表現すれば、角度θの位置ずれが発生している。
【0058】
図4の状態で搬送ベルト70が長時間停止すると、第1帯磁部25aと磁性体71bとが対向し、第2帯磁部25bと磁性体71aとが対向する。このため、上述したように、磁性体71a、71bの磁力が弱まることが懸念される。
【0059】
詳細は後述するが、制御装置1は、ずれを解消または補正するための位置調整運転を実行することができる。制御装置1は、例えば、印刷装置100が印刷を実行し、印刷が完了して搬送ベルト70の移動を停止する際に、位置調整運転を実行する。
【0060】
また、別の動作として、制御装置1は、印刷装置100が印刷を実行する場合など、ベルト駆動ローラー25を動作させた場合に、ベルト駆動ローラー25を回転させた回転量に応じて、位置調整運転を実行する。
【0061】
また、角度θが許容できるほど小さい場合、図4の状態で搬送ベルト70が長時間停止しても磁性体71a、71bの磁力が弱まる懸念は小さいといえる。
図4の状態から、ベルト駆動ローラー25が角度θだけ回転すると、ベルト位置指示部88がベルト位置検出部84の検出位置に到達する。制御装置1は、ローラー位置検出部83がローラー位置指示部87を検出したタイミングと、ベルト位置検出部84がベルト位置指示部88を検出するタイミングと、をもとに、検出タイミングの時間差を算出する。制御装置1は、算出した時間差と、ベルト駆動ローラー25の回転速度とをもとに、角度θを求めることができる。つまり、ベルト駆動ローラー25の回転角度で示されるずれ量を求めることができる。また、制御装置1は、角度θと、ベルト駆動ローラー25の径とに基づいて、ずれ量を磁気スケール71の長さとして算出してもよい。
この場合、例えば、制御装置1は、求めたずれ量が設定範囲を超える場合に、後述するように、ずれを解消または補正するための位置調整運転を実行する。
【0062】
[1-4.印刷装置の制御系]
図5は、印刷装置100の制御系を示すブロック図である。
印刷装置100は、入力装置7、および、表示装置8を備え、入力装置7、表示装置8は制御装置1に接続される。入力装置7は、印刷装置100を操作するオペレーターが印刷条件等を入力する装置であり、例えばキーボードやマウス等の入力デバイスである。入力装置7は、デスクトップ型あるいはラップトップ型のパーソナルコンピューター、タブレット型端末、携帯型端末等であってもよく、印刷装置100と別体で設けられていてもよい。入力装置7は、オペレーターが入力した情報を制御装置1に出力する。表示装置8は、液晶表示パネル等の表示画面を備え、制御装置1の制御に従って各種情報を表示する。
【0063】
制御装置1は、インターフェイス部2、制御部3、駆動回路4、信号出力部6、および、信号出力部9を備える。制御部3は、CPU等のプロセッサーを備え、プロセッサーによりプログラムを実行して、ソフトウェアとハードウェアとの協働により印刷装置100の各部を制御する。CPUはCentral Processing Unitの略である。
【0064】
インターフェイス部2は、入力装置7及び表示装置8に接続され、入力装置7及び表示装置8との間でデータを送受信する。駆動回路4は、媒体搬送部20、キャリッジ移動部41、吐出ヘッド42、および駆動モーター66に接続される。
【0065】
制御部3は、駆動回路4を制御して、駆動回路4から制御信号を出力させることにより、媒体搬送部20、キャリッジ移動部41、吐出ヘッド42、および、駆動モーター66を動作させる。制御部3は、媒体搬送部20が備える各モーターを駆動し、印刷媒体95を搬送方向Fに移動させる。制御部3は、キャリッジ移動部41が備えるモーターを駆動して、キャリッジ43をY軸方向に移動させる。制御部3は、吐出ヘッド42を駆動して、印刷媒体95に向かってインクを吐出させる。制御部3は、キャリッジ移動部41及び吐出ヘッド42を制御して、吐出ヘッド42からインクを吐出させながらキャリッジ43を移動させる主走査と、媒体搬送部20を制御して印刷媒体95を搬送方向に搬送させる副走査と、を繰り返す。この制御により、印刷媒体95に画像が形成される。制御部3は、駆動モーター66を駆動して第1洗浄ブラシ68および第2洗浄ブラシ69を回転させる。ここで、制御装置1には、図示を省略した印刷装置100の各部が接続され、これらの各部を制御装置1が制御する構成であってもよい。
【0066】
信号出力部6は、読取ヘッド81に接続され、読取ヘッド81が出力する検出信号DSに基づき、搬送ベルト70の位置を示す位置信号PSを出力する。信号出力部6が出力する位置信号PSは、搬送方向Fにおける絶対的な位置を示す信号であってもよいし、指定されたタイミングまたは位置を起点とする搬送ベルト70の相対的な位置を示す信号であってもよく、搬送量を示す信号であってもよい。信号出力部6が出力する位置信号PSは、アナログ信号であってもよいし、搬送ベルト70の絶対位置、相対位置、或いは搬送量を示すデジタルデータであってもよい。
【0067】
制御部3は、信号出力部6が出力する位置信号PSに基づいて、搬送ベルト70の搬送方向Fにおける位置を算出する。制御装置1が求める搬送量は、媒体搬送部20の駆動制御に反映される。
【0068】
信号出力部9は、位置検出部82に接続される。位置検出部82は、ローラー位置検出部83とベルト位置検出部84とを含んだ総称であり、位置検出部82はローラー位置検出部83の検出信号DS1、および、ベルト位置検出部84の検出信号DS2を信号出力部9に出力する。信号出力部9は、検出信号DS1に基づきベルト駆動ローラー25の回転位置を示す位置信号PS1を出力する。位置信号PS1は、ベルト駆動ローラー25の回転方向における位置や回転角を示す信号であってもよいし、ローラー位置検出部83がローラー位置指示部87を検出したタイミングを示す信号であってもよい。信号出力部9は、検出信号DS2に基づき、搬送ベルト70の位置信号PS2を出力する。位置信号PS2は、搬送ベルト70の移動方向Mにおける位置や搬送量を示す信号であってもよいし、ベルト位置検出部84がベルト位置指示部88を検出したタイミングを示す信号であってもよい。位置信号PS1、PS2は、アナログ信号であってもよいし、デジタルデータであってもよい。
位置検出部82は、ローラー位置検出部83によりベルト駆動ローラー25の位置を検出し、ベルト位置検出部84により搬送ベルト70の位置を検出することにより、ベルト駆動ローラー25と搬送ベルト70の相対位置を検出する。
【0069】
制御部3は、信号出力部9が出力する位置信号PS1、PS2に基づいて、ベルト駆動ローラー25と磁気スケール71との相対位置のずれ量を算出する。制御部3は、ずれ量が設定範囲を外れた値となったか否かを判定する。判定の基準となる設定範囲の値は、例えば記憶部5に記憶されている。
【0070】
制御装置1には、その他の各種センサーを含む検出器群85が接続され、制御部3は、検出器群85の検出値を取得して、駆動回路4による制御に反映させる。
【0071】
[1-5.印刷装置の動作]
図6図7、及び図8は、印刷装置100の動作を示すフローチャートであり、制御装置1が搬送ベルト70とベルト駆動ローラー25との位置ずれを調整する動作を示す。
【0072】
図6は、第1の動作例を示す。第1の動作例では、制御部3は、ベルト駆動ローラー25を駆動して搬送ベルト70を移動させる動作を開始した後(ステップS11)、搬送ベルト70を停止させるトリガーの有無を監視する(ステップS12)。搬送ベルト70を停止させるトリガーとは、入力装置7により印刷装置100の停止が指示されること、入力装置7によって指示された印刷が完了したこと等である。
【0073】
搬送ベルト70を停止させるトリガーが無い間は(ステップS12;NO)、制御部3はステップS12で搬送ベルト70の移動を継続させる。搬送ベルト70を停止させるトリガーが発生した場合(ステップS12;YES)、制御部3は、位置調整運転を実行し(ステップS13)、その後にベルト駆動ローラー25を停止させる(ステップS14)。これにより、搬送ベルト70が停止する。
【0074】
位置調整運転は、例えば、ベルト駆動ローラー25を回転方向Rとは逆方向に回転させる動作である。ベルト駆動ローラー25の回転に伴い位置ずれが発生するので、ベルト駆動ローラー25を逆回転させることにより、位置ずれを減少させ、或いは解消できる。ベルト駆動ローラー25を逆方向に回転させる回転量は、一律に決定されていてもよい。ここで、ベルト駆動ローラー25の回転量とは、ベルト駆動ローラー25の周回数と言い換えることができる。
また、位置調整運転におけるベルト駆動ローラー25の逆回転の回転量は、ステップS11-S12でベルト駆動ローラー25を駆動した時間やベルト駆動ローラー25の回転方向Rの回転量に応じて、制御装置1が算出してもよい。
【0075】
また、位置調整運転として、例えば、ベルト駆動ローラー25を回転方向Rに回転させてもよい。この場合、制御部3は、ベルト駆動ローラー25を駆動するモーターを制御して、印刷部40による印刷中よりも高速でベルト駆動ローラー25を回転させてもよい。また、印刷装置100が、搬送ベルト70に加わる張力を調整可能な張力調整機構を備えている場合、搬送ベルト70の張力を弱めてからベルト駆動ローラー25を回転させてもよい。
【0076】
また、位置調整運転として、例えば、ベルト駆動ローラー25を間欠的に、回転方向Rおよび/または回転方向Rの逆方向に回転させてもよい。
【0077】
第1の動作例では、搬送ベルト70を搬送させる動作が行われる毎に、搬送ベルト70を停止させる前に位置調整運転が行われる。このため、搬送ベルト70とベルト駆動ローラー25との位置ずれが拡大しない状態で、位置調整運転を行うことができる。このため、位置調整運転の頻度が高いものの、位置ずれの拡大を確実に防ぐことができる。
【0078】
図7は、第2の動作例を示す。第2の動作例および後述する第3の動作例において、第1の動作例と共通する処理には同ステップ番号を付して説明を省略する。
第2の動作例で、制御部3は、ベルト駆動ローラー25を駆動して搬送ベルト70を移動させる動作を開始した後(ステップS11)、ベルト駆動ローラー25の回転量のカウントを開始する(ステップS21)。例えば、制御部3は、位置信号PS1に基づき、ベルト駆動ローラー25の回転量をカウントできる。制御部3は、例えば、回転方向Rにおける回転量をカウントする。また、ベルト駆動ローラー25を回転方向Rとは逆方向に回転させた場合、カウント値を減算してもよい。ベルト駆動ローラー25の回転量のカウントは、後述するように、ベルト駆動ローラー25が停止されるまで継続される。
【0079】
制御部3は、搬送ベルト70を停止させるトリガーが発生したと判定した場合(ステップS12;YES)、ベルト駆動ローラー25の回転量が、予め設定された設定値に達したか否かを判定する(ステップS22)。設定値は、例えば記憶部5に記憶されている。
【0080】
ベルト駆動ローラー25の回転量が設定値に達していないと判定した場合(ステップS22;NO)、制御部3はステップS14に移行してベルト駆動ローラー25を停止させる。ベルト駆動ローラー25の回転量が設定値に達したと判定した場合(ステップS22;YES)、制御部3は、位置調整運転を実行する(ステップS13)。位置調整運転の態様は、第1の動作例で説明した通りである。位置調整運転を実行した後、制御部3は、ベルト駆動ローラー25の回転量のカウント値をリセットし(ステップS23)、ステップS14に移行する。
【0081】
第2の動作例では、ベルト駆動ローラー25の回転量が設定値に達する毎に、位置調整運転を行う。このため、搬送ベルト70とベルト駆動ローラー25との位置ずれの拡大を、ベルト駆動ローラー25の回転量に基づいて管理できる。従って、位置調整運転の実行頻度を、必要十分な程度に抑制しつつ、位置ずれの拡大を防ぐことができる。
【0082】
図8は、第3の動作例を示す。第3の動作例で、制御部3は、搬送ベルト70を停止させるトリガーが発生したと判定した場合(ステップS12;YES)、位置信号PS1、PS2に基づいて、ベルト駆動ローラー25と搬送ベルト70との相対位置を検出する(ステップS31)。続いて、制御部3は、ずれ量を算出する(ステップS32)。
【0083】
制御部3は、算出したずれ量が設定範囲を超えたか否かを判定する(ステップS33)。設定値は、例えば記憶部5に記憶されている。ずれ量が設定範囲を超えていない場合(ステップS33;NO)、制御部3はステップS14に移行して、搬送ベルト70を停止させる。ずれ量が設定範囲を超えた場合(ステップS33;YES)、制御部3は、位置調整運転を実行する(ステップS13)。位置調整運転の態様は、第1の動作例で説明した通りである。位置調整運転を実行した後、制御部3は、ステップS14に移行する。
【0084】
第3の動作例では、ベルト駆動ローラー25と搬送ベルト70との位置ずれを求め、ずれ量が設定範囲を超えた場合に、位置調整運転を行う。このため、搬送ベルト70とベルト駆動ローラー25との位置ずれの状態に対応して、位置調整運転を行う。従って、位置調整運転を効率よく実行して、位置ずれの拡大を防ぐことができる。
【0085】
制御部3は、第1の動作例、第2の動作例、および第3の動作例のいずれか1以上を実行可能であればよく、複数の動作例を実行可能であってもよい。また、制御部3は、第1の動作例、第2の動作例、および第3の動作例のいずれかを切り替えて実行可能なものであってもよい。例えば、制御部3は、印刷装置100において搬送ベルト70が使用された期間に応じて、第1の動作例、第2の動作例、および第3の動作例からいずれかを選択して実行してもよい。また、制御部3が第1の動作例のみを実行する場合、印刷装置100は、ローラー位置検出部83、ベルト位置検出部84、ローラー位置指示部87、およびベルト位置指示部88を有しない構成であってもよい。また、制御部3が第1の動作例及び第2の動作例のみを実行する場合、印刷装置100は、ベルト位置検出部84およびベルト位置指示部88を有しない構成であってもよい。
【0086】
以上説明したように、本発明を適用した実施形態の印刷装置100は、印刷媒体95に印刷する印刷部40と、印刷媒体95を搬送する無端形状の搬送ベルト70と、搬送ベルト70を循環させる円筒形状のベルト駆動ローラー25と、を備える。搬送ベルト70には、所定のピッチで磁極が変化する磁気スケール71が印刷媒体95の搬送方向に沿って配置される。ベルト駆動ローラー25は、磁性体で構成された外周面25cを有し、外周面25cにおいて搬送ベルト70に接し、ベルト駆動ローラー25の外周面25cの周方向における長さが、磁気スケール71のピッチの整数倍である。
【0087】
この構成により、ベルト駆動ローラー25が回転しても、磁気スケール71の磁性体71a、71bと、磁気スケール71の磁力の影響で着磁する第1帯磁部25aおよび第2帯磁部25bとの相対的な位置関係が維持される。従って、第1帯磁部25aおよび/または第2帯磁部25bの磁力によって磁性体71a、71bの磁力が弱められる事象を抑制、或いは防止できる。従って、磁気スケール71を用いて搬送ベルト70の位置を検出する構成において、長期間にわたって、検出精度の低下を防止できる。
【0088】
また、印刷装置100は、印刷媒体95に印刷する印刷部40と、印刷媒体95を搬送する無端形状の搬送ベルト70と、搬送ベルト70を循環させる円筒形状のベルト駆動ローラー25と、を備える。搬送ベルト70には、所定のピッチで磁極が変化する磁気スケール71が印刷媒体95の搬送方向に沿って配置される。ベルト駆動ローラー25は、磁性体で構成された外周面25cを有し、外周面25cにおいて搬送ベルト70に接する。印刷装置100は、磁気スケール71のピッチをPとした場合に下記式(1)を満たす。
P=p・q………(1)
但し、上記式(1)において、pは正の整数であり、qは円周率πの近似値である。
【0089】
この構成により、ベルト駆動ローラー25が回転しても、磁気スケール71の磁性体71a、71bと、磁気スケール71の磁力の影響で着磁する第1帯磁部25aおよび第2帯磁部25bとの相対的な位置関係が維持される。従って、第1帯磁部25aおよび/または第2帯磁部25bの磁力によって磁性体71a、71bの磁力が弱められる事象を抑制、或いは防止できる。従って、磁気スケール71を用いて搬送ベルト70の位置を検出する構成において、長期間にわたって、検出精度の低下を防止できる。
【0090】
印刷装置100は、ベルト駆動ローラー25の動作を制御する制御部3を備える。制御部3は、搬送ベルト70を停止させる場合に、ベルト駆動ローラー25の外周面25cと搬送ベルト70との相対位置を調整する位置調整運転を行ってからベルト駆動ローラー25を停止させる。このため、印刷装置100の運転に伴って、搬送ベルト70とベルト駆動ローラー25との相対位置の位置ずれが発生しても、位置ずれの拡大を抑制できる。従って、磁気スケール71を用いて、搬送ベルト70の位置を、高い精度で検出できる。
【0091】
印刷装置100は、搬送ベルト70の搬送方向における位置を示すベルト位置指示部88と、ベルト駆動ローラー25の回転方向における位置を示すローラー位置指示部87と、を備える。印刷装置100は、ベルト位置指示部88とローラー位置指示部87との相対位置を検出する位置検出部82と、を備える。
この構成により、印刷装置100の運転に伴う位置ずれの発生を、位置検出部82によって検出できる。このため、例えば、位置ずれの発生に応じて位置調整運転を実行することにより、印刷装置100の運転に伴って搬送ベルト70とベルト駆動ローラー25との相対位置の位置ずれが発生しても、位置ずれの拡大を抑制できる。従って、磁気スケール71を用いて搬送ベルト70の位置を検出する構成において、検出精度の低下を防止できる。
【0092】
制御部3は、位置検出部82の検出結果に基づいて、位置調整運転を実行するので、搬送ベルト70とベルト駆動ローラー25との相対位置の位置ずれが発生した場合に、位置ずれの拡大を抑制できる。また、位置ずれの発生状態に応じて位置調整運転を実行するので、効率よく、位置ずれを補正または解消し、検出精度の低下を防止できる。
【0093】
制御部3は、位置検出部82の検出結果に基づいて、ベルト位置指示部88とローラー位置指示部87との相対位置のずれ量を求め、相対位置のずれ量が設定範囲を超えた場合に、位置調整運転を実行する。これにより、位置ずれの発生状態に応じて位置調整運転を実行して、効率よく位置ずれを補正または解消し、検出精度の低下を防止できる。
【0094】
制御部3は、位置調整運転において、ベルト駆動ローラー25の外周面25cと搬送ベルト70との相対位置を修正するための移動量を求め、求めた移動量だけ搬送ベルト70を移動させてもよい。例えば、位置調整運転を行う場合に、位置調整運転でベルト駆動ローラー25を回転させる回転量を、ベルト駆動ローラー25の動作の履歴や累積回転量等に基づいて決定してもよい。この場合、搬送ベルト70とベルト駆動ローラー25との位置ずれの状態の予測値に基づいて位置調整運転を行うことができ、効率よく、位置ずれを補正または解消できる。
【0095】
また、印刷装置100は、印刷媒体95に印刷する印刷部40と、印刷媒体95を搬送する無端形状の搬送ベルト70とを備える。印刷装置100は、円筒形状のベルト駆動ローラー25であって、磁性体で構成された外周面25cを有し、外周面25cにおいて搬送ベルト70に接して搬送ベルト70を循環させるベルト駆動ローラー25を備える。ベルト駆動ローラー25の動作を制御する制御部3を備える。搬送ベルト70には、所定のピッチで磁極が変化する磁気スケール71が印刷媒体95の搬送方向に沿って配置される。制御部3は、搬送ベルト70を停止させる場合に、ベルト駆動ローラー25の外周面25cと搬送ベルト70との相対位置を調整する位置調整運転を行ってからベルト駆動ローラー25を停止させる。
【0096】
また、印刷装置100が実行する制御方法では、搬送ベルト70を停止させる場合に、ベルト駆動ローラー25の外周面25cと搬送ベルト70との相対位置を調整する位置調整運転を行ってから搬送ベルト70を停止させる。
【0097】
印刷装置100、および、印刷装置100が実行する制御方法によれば、印刷装置100の運転に伴って、搬送ベルト70とベルト駆動ローラー25との相対位置の位置ずれが発生しても、位置ずれの拡大を抑制できる。従って、磁気スケール71を用いて、搬送ベルト70の位置を、高い精度で検出できる。
【0098】
[2.他の実施形態]
上記各実施形態は、本発明を適用した一具体例を示したものに過ぎない。本発明は上記実施形態の構成に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
【0099】
例えば、印刷装置100において、搬送ベルト70を搬送する機構は、上記実施形態で説明した構成に限定されず、ローラーやモーターの数や配置は任意である。この構成において、搬送ベルト70に接触する面が磁性体で構成されるローラーが、ベルト駆動ローラー25を含めて複数存在する場合には、ベルト駆動ローラー25と同様に、外周面の周方向の長さがピッチPの整数倍とすることが好ましい。
【0100】
上記実施形態では、印刷装置100が、搬送ベルト70の位置を検出するための構成としてベルト位置検出部84を備える例を説明したが、例えば、読取ヘッド81を利用して搬送ベルト70の位置を検出してもよい。また、ベルト駆動ローラー25の回転方向Rにおける位置を検出する構成は、ローラー位置指示部87とローラー位置検出部83とを用いる構成に限定されない。例えば、ベルト駆動ローラー25の回転角を検出する回転角センサーや、ロータリーエンコーダーを用いてもよい。
また、図5に示した機能ブロックのうち少なくとも一部は、ハードウェアで実現してもよいし、ハードウェアとソフトウェアの協働により実現される構成としてもよい。
【符号の説明】
【0101】
1…制御装置、3…制御部、6…信号出力部、9…信号出力部、10…媒体供給部、11…供給軸部、12…軸受部、20…媒体搬送部、21、22…搬送ローラー、24…ベルト回転ローラー、24d…軸中心、25…ベルト駆動ローラー(ローラー)、25a…第1帯磁部、25b…第2帯磁部、25c…外周面、25d…軸中心、25e…外周部、26、28…搬送ローラー、27…乾燥ユニット、29…粘着層、30…媒体回収部、31…巻取り軸部、32…軸受部、40…印刷部、41…キャリッジ移動部、42…吐出ヘッド、43…キャリッジ、44…ノズルプレート、45…ノズル列、50…洗浄ユニット、51…洗浄部、52…押圧部、53…移動部、54…洗浄槽、55…下流側ブレード、56…エアーシリンダー、57…ボールブッシュ、60…媒体密着部、61…押圧ローラー、62…押圧ローラー駆動部、63…ローラー支持部、66…駆動モーター、68…第1洗浄ブラシ、69…第2洗浄ブラシ、70…搬送ベルト、70a…表面、70b…周面、70c…側縁、71…磁気スケール、71a、71b…磁性体、81…読取ヘッド、82…位置検出部、83…ローラー位置検出部、84…ベルト位置検出部、86…位置検出装置、87…ローラー位置指示部、88…ベルト位置指示部、90…フレーム部、95…印刷媒体、96…直線、99…床面、100…印刷装置、F…搬送方向。
図1
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図8