(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】画像形成装置及び画像形成方法
(51)【国際特許分類】
G03G 15/01 20060101AFI20231212BHJP
G03G 15/00 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
G03G15/01 R
G03G15/00 303
(21)【出願番号】P 2020007355
(22)【出願日】2020-01-21
【審査請求日】2022-12-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097113
【氏名又は名称】堀 城之
(74)【代理人】
【識別番号】100162363
【氏名又は名称】前島 幸彦
(74)【代理人】
【識別番号】100194283
【氏名又は名称】村上 大勇
(72)【発明者】
【氏名】萬田 悦子
【審査官】内藤 万紀子
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-066014(JP,A)
【文献】特開平5-061342(JP,A)
【文献】特開2005-201990(JP,A)
【文献】特開2005-107357(JP,A)
【文献】特開2006-283007(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/01
G03G 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充填されたシアン、マゼンタ、イエローのトナーを用いてトナー像を形成するカラー用画像形成ユニットと、充填されたブラックのトナーを用いてトナー像を形成するブラック用画像形成ユニットとを備え、前記カラー用画像形成ユニット及び前記ブラック用画像形成ユニットでそれぞれ形成されたトナー像を重ね合わせることで画像を形成する画像形成装置であって、
目標の各階調と色値とを対応付けた階調変換用カラーテーブルを記憶するカラーテーブ
ル記憶部と、
前記カラー用画像形成ユニットで用いるトナーが全てブラックに入れ替えられた状態で、多階調モノクロ画像の形成を指示されると、前記階調変換用カラーテーブルに基づいて、目標の階調を色値に変換し、変換した色値に基づいて前記カラー用画像形成ユニット及び前記ブラック用画像形成ユニットによる画像形成を制御する多階調制御部と、を具備することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記階調変換用カラーテーブルの色値は、前記カラー用画像形成ユニットによるトナー使用量と前記ブラック用画像形成ユニットによるトナー使用量とが、前記カラー用画像形成ユニットのトナー残量と前記ブラック用画像形成ユニットのトナー残量とのトナー残量比となるように設定されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
充填されたシアン、マゼンタ、イエローのトナーを用いてトナー像を形成するカラー用画像形成ユニットと、充填されたブラックのトナーを用いてトナー像を形成するブラック用画像形成ユニットとを備え、前記カラー用画像形成ユニット及び前記ブラック用画像形成ユニットでそれぞれ形成されたトナー像を重ね合わせることで画像を形成する画像形成方法であって、
目標の各階調と色値とを対応付けた階調変換用カラーテーブルを記憶しておき、
前記カラー用画像形成ユニットで用いるトナーが全てブラックに入れ替えられた状態で、多階調モノクロ画像の形成を指示されると、前記階調変換用カラーテーブルに基づいて、目標の階調を色値に変換し、変換した色値に基づいて前記カラー用画像形成ユニット及び前記ブラック用画像形成ユニットによる画像形成を制御することを特徴とする画像形成方法。
【請求項4】
前記階調変換用カラーテーブルの色値は、前記カラー用画像形成ユニットによるトナー使用量と前記ブラック用画像形成ユニットによるトナー使用量とが、前記カラー用画像形成ユニットのトナー残量と前記ブラック用画像形成ユニットのトナー残量とのトナー残量比となるように設定されていることを特徴とする請求項3記載の画像形成方法。
【請求項5】
前記トナー残量比を取得し、
トナー使用量が前記トナー残量比となる色値の組み合わせを複数組生成し、
複数組生成した色値の組み合わせのチャートを前記カラー用画像形成ユニット及び前記ブラック用画像形成ユニットによってそれぞれ形成し、
前記チャートの階調を測定した測定値に応じて前記階調変換用カラーテーブルを生成することを特徴とする請求項4記載の画像形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)のトナー像を重ね合わせることでカラー画像を形成する画像形成部を備えた画像形成装置及び画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多階調モノクロ画像データから印刷を行う場合の階調再現性を向上させるために、入力された多階調モノクロ画像データの入力輝度情報を取得する輝度情報取得部と、前記取得された入力輝度情報を色相情報に置換して色相データを生成する色相情報置換部と、前記色相データを印刷用の色空間に変換して多階調カラー画像データを生成する色変換部とを備える画像処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これにより、多階調モノクロ画像データから印刷を行う場合に、用紙上での階調を輝度に代えて色相に基づいて再現することができ、階調再現性を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、レントゲン画像などの医療用画像は、依然として黒色の画像品質に対する要求が高く、背景の黒色の濃度を濃くすることが求められている。
【0005】
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、C、M、Yのトナーを全てKのトナーに入れ替えることで、多階調モノクロ画像を形成することができる画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像形成装置は、充填されたシアン、マゼンタ、イエローのトナーを用いてトナー像を形成するカラー用画像形成ユニットと、充填されたブラックのトナーを用いてトナー像を形成するブラック用画像形成ユニットとを備え、前記カラー用画像形成ユニット及び前記ブラック用画像形成ユニットでそれぞれ形成されたトナー像を重ね合わせることで画像を形成する画像形成装置であって、目標の各階調と色値とを対応付けた階調変換用カラーテーブルを記憶するカラーテーブル記憶部と、前記カラー用画像形成ユニットで用いるトナーが全てブラックに入れ替えられた状態で、多階調モノクロ画像の形成を指示されると、前記階調変換用カラーテーブルに基づいて、目標の階調を色値に変換し、変換した色値に基づいて前記カラー用画像形成ユニット及び前記ブラック用画像形成ユニットによる画像形成を制御する多階調制御部と、を具備することを特徴とする。
また、本発明の画像形成方法は、充填されたシアン、マゼンタ、イエローのトナーを用いてトナー像を形成するカラー用画像形成ユニットと、充填されたブラックのトナーを用いてトナー像を形成するブラック用画像形成ユニットとを備え、前記カラー用画像形成ユニット及び前記ブラック用画像形成ユニットでそれぞれ形成されたトナー像を重ね合わせることで画像を形成する画像形成方法であって、目標の各階調と色値とを対応付けた階調変換用カラーテーブルを記憶しておき、前記カラー用画像形成ユニットで用いるトナーが全てブラックに入れ替えられた状態で、多階調モノクロ画像の形成を指示されると、前記階調変換用カラーテーブルに基づいて、目標の階調を色値に変換し、変換した色値に基づいて前記カラー用画像形成ユニット及び前記ブラック用画像形成ユニットによる画像形成を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、目標の階調に応じた色値で画像を形成することができるため、C、M、Yのトナーを全てKのトナーに入れ替えることで、多階調モノクロ画像を形成することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明に係る画像形成装置の実施の形態の概略構成を示すブロック図である。
【
図2】
図1に示す画像形成部の構成を示す模式断面図である。
【
図3】
図1に示すトナー使用情報の一例を示す図である。
【
図4】
図1に示す階調変換用カラーテーブルの生成動作を説明するフローチャートである。
【
図5】
図1に示す組み合わせ生成部によって生成される色値の組み合わせの一例を示す図である。
【
図6】
図1に示す階調変換用カラーテーブルの一例を示す図である。
【
図7】
図1に示す階調変換用カラーテーブルの再生成動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態において、同様の機能を示す構成には、同一の符号を付してある。
【0010】
本実施の形態の画像形成装置10は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)のトナー像を重ね合わせることでカラー画像を形成す機能を有する複写機や複合機等の画像形成装置であり、C、M、Yのトナーを全てKのトナーに入れ替えることで、多階調モノクロ画像を形成可能に構成されている。
【0011】
画像形成装置10は、
図1を参照すると、制御部11と、操作部12と、原稿読取部13と、記憶部14と、画像処理部15と、通信部16と、画像形成部20とを備えている。
【0012】
操作部12は、タッチパネルや、テンキー、リセットキー、ストップキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、表示部及び入力部として機能するユーザーインターフェースである。
【0013】
原稿読取部13は、原稿給紙装置により給紙されてきた原稿や、図示しないプラテンガラスに載置された原稿に対して光を照射し、その反射光等を受光して原稿画像を読み取るスキャナーである。
【0014】
記憶部14は、半導体メモリやHDD(Hard Disk Drive)等の記憶手段であり、原稿読取部13によって読み取られた画像データ、通信部16によって受信された画像データが記憶される。また、記憶部14には、トナー使用情報31が記憶されていると共に、階調変換用カラーテーブル32が記憶される。
【0015】
トナー使用情報31は、
図3に示すように、色値とトナー使用量の関係を示す情報である。色値は、色を指定するための値であり、C、M、Y、Kの各色が0~255の値で指定される。なお、本実施の形態では、C、M、Y、Kのいずれでも同一のトナー使用情報31に基づいて画像形成するように構成したが、C、M、Y、Kがそれぞれ異なるトナー使用情報31に基づいて画像形成するようにして良い。
【0016】
階調変換用カラーテーブル32は、多階調モノクロ画像の形成時に使用する情報であり、C、M、Yのトナーを全てKのトナーに入れ替えた際に生成される。階調変換用カラーテーブル32の生成方法については、後述する。
【0017】
画像処理部15は、文書データに対して所定の画像処理を行う手段であり、例えば、拡大縮小処理や、濃度調整、階調調整等の画像処理が行われる。
【0018】
通信部16は、LANやインターネット等のネットワーク50を介して、画像形成部20で形成する画像データを受信する機能を有する。
【0019】
画像形成部20は、
図2を参照すると、イエローに対応する電子写真方式の画像形成ユニット21yと、シアンに対応する電子写真方式の画像形成ユニット21cと、マゼンタに対応する電子写真方式の画像形成ユニット21mと、黒に対応する電子写真方式の画像形成ユニット21kと、定着装置22とを備えている。
【0020】
画像形成部20では、画像形成ユニット21cで形成されたシアンのトナー像と、画像形成ユニット21mで形成されたマゼンタのトナー像と、画像形成ユニット21yで形成されたイエローのトナー像と、画像形成ユニット21kで形成された黒のトナー像とが記録紙に重ねて転写される。そして、各色のトナー像が重ねて転写された記録紙には、定着装置22によりトナー像が溶融定着されることで画像が形成される。
【0021】
また、画像形成部20は、画像形成ユニット21c、21y、21m、21kに供給するそれぞれのトナーを収容するトナーコンテナ23c、23y、23m、23kがそれぞれ装着される装着部24c、24y、24m、24kを備えている。なお、トナーコンテナ23kは、トナーコンテナ23c、23y、23mによりも大きく、充填量が多いものが用いられている。
【0022】
さらに、画像形成部20は、トナーコンテナ23c、23y、23m、23kに収容されているそれぞれのトナー残量Trc、Try、Trm、Trkを検出するトナー残量検出部25c、25y、25m、25kを備えている。トナー残量検出部25c、25y、25m、25kは、例えば、収容されたトナーの透磁率を検出する透磁率センサーや、光学的にトナーの有無を検出する光センサーで構成される。
【0023】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えたマイクロコンピュータ等の情報処理部である。ROMには画像形成装置10の動作制御を行うための制御プログラムが記憶されている。制御部11のCPUは、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出し、制御プログラムをRAMに展開させることで、装置全体の制御を行う。また、制御部11は、多階調制御部41、組み合わせ生成部42、チャート生成部43、階調変換用カラーテーブル生成部44として機能する。
【0024】
なお、制御部11は、トナーコンテナ23c、23y、23mのトナーが全てKのトナーに入れ替えられた状態において、カラー画像の形成指示を受け付けないように構成される。
【0025】
組み合わせ生成部42は、トナーコンテナ23c、23y、23mの全てがKのトナーコンテナ23kSに切り替えられた際や、トナーコンテナ23kSに切り替えられた後の所定の期間ごとに、トナー残量検出部25c、25y、25m、25kによって検出された各トナー残量を取得し、トナー使用情報31を参照することで、トナー使用量がトナー残量比となる色値の組み合わせを複数組生成する。
【0026】
チャート生成部43は、組み合わせ生成部42によって生成された複数組の色値のチャートを生成し、生成したチャートを画像形成部20によって記録紙に画像形成して、階調(L値)を測定するチャート紙として出力する。
【0027】
階調変換用カラーテーブル生成部44は、操作部12によって色値の組み合わせ毎の測定結果を受け付けると、目標の階調(L値)と色値とを対応付けた階調変換用カラーテーブル32を生成し、記憶部14に記憶させる。
【0028】
次に、階調変換用カラーテーブル32の生成動作について
図4乃至
図6を参照して詳細に説明する。
【0029】
図4を参照すると、組み合わせ生成部42は、トナーコンテナ23c、23y、23mの全てがKのトナーコンテナ23k
Sに切り替えられた際に、トナー残量検出部25c、25y、25m、25kによって検出された各トナー残量のトナー残量比を取得すると共に(ステップS101)、記憶部14に記憶されているトナー使用情報31を取得する(ステップS102)。
【0030】
トナーコンテナ23kは、トナーコンテナ23c、23y、23mと切り替えるトナーコンテナ23kSよりも大きく、本実施の形態において、そのトナー残量比は、トナーコンテナ23k:トナーコンテナ23kS=50:30に設定されている。従って、トナーコンテナ23kが満杯の状態でトナーコンテナ23c、23y、23mをトナーコンテナ23kSに切り替えた場合、ステップS101で取得されるトナー残量比は、50:30となる。なお、トナーコンテナ23c、23y、23mと切り替えるトナーコンテナ23kSは同容量として以下説明するが、トナーコンテナ23c、23y、23mと切り替えるトナーコンテナ23kSが異なる容量であっても良い。
【0031】
次に、組み合わせ生成部42は、トナー残量比を反映したトナー使用量の組み合わせを複数組生成する(ステップS103)。組み合わせ生成部42は、例えば、
図5(a)に示すように、ステップS101で取得されたトナー残量比(50:30)で画像形成ユニット21k(以下、K(大)と称す)でのトナー使用量と画像形成ユニット21c、21y、21m(以下、K(小)と称す)でのトナー使用量との組み合わせを複数組生成する。
図5(a)には、K(大)でのトナー使用量を0.05g単位で変化させた9組のトナー使用量の組み合わせが示されている。
【0032】
次に、組み合わせ生成部42は、生成したトナー使用量の組み合わせをトナー使用情報31に基づいて、
図5(b)に示すような色値の組み合わせに変換する(ステップS104)。
【0033】
次に、チャート生成部43は、組み合わせ生成部42によって生成された複数組の色値のチャートをそれぞれ生成し、生成したチャートを画像形成部20によって記録紙に画像形成して、階調(L値)を測定するチャート紙として出力する(ステップS105)。
【0034】
ユーザーは、各チャートのそれぞれで階調(L値)を測定し、測定値を操作部12によってチャート(色値の組み合わせ)毎に入力する。
【0035】
階調変換用カラーテーブル生成部44は、
図6(a)に示すように、操作部12によってチャート(色値の組み合わせ)毎の測定値を受け付けると、
図6(b)に示すように、測定値間の階調(L値)を補完し、目標の各階調(L値)と色値とを対応付けた階調変換用カラーテーブル32を生成し、記憶部14に記憶させる。
【0036】
次に、階調変換用カラーテーブル32の再生成動作について
図7を参照して詳細に説明する。
【0037】
図7を参照すると、組み合わせ生成部42は、トナーコンテナ23c、23y、23mの全てがKのトナーコンテナ23k
Sに切り替えられた後の所定の期間ごとに、トナー残量検出部25c、25y、25m、25kによって検出された各トナー残量のトナー残量比を取得し(ステップS201)、
【0038】
次に、制御部11は、今回取得した現トナー残量比と、前回取得した前回トナー残量比とを比較し(ステップS202)、現トナー残量比が前回トナー残量比から変化しているか否かを判断する(ステップS203)例えば、K(大)/K(小)の値が予め設定された閾値以上変化している場合に、ステップS203でYesと判断される。通常のモノクロ処理が入り、K(大)のみで黒のトナーが消費された場合に、K(大)/K(小)の値が小さくなる。
【0039】
ステップS203においてNoで現トナー残量比が前回トナー残量比から変化していない場合、制御部11は、再生成動作を実行することなく、処理を終了する。
【0040】
ステップS203においてYesで現トナー残量比が前回トナー残量比から変化している場合、制御部11は、
図4に示す階調変換用カラーテーブル32の生成動作を実行することで(ステップS204)、階調変換用カラーテーブル32を再生成して、処理を終了する。
【0041】
以上説明したように、本実施の形態によれば、充填されたシアン、マゼンタ、イエローのトナーを用いてトナー像を形成する画像形成ユニット21c、21y、21m(カラー用画像形成ユニット)と、充填されたブラックのトナーを用いてトナー像を形成する画像形成ユニット21k(ブラック用画像形成ユニット)とを備え、画像形成ユニット21c、21y、21m、21kでそれぞれ形成されたトナー像を重ね合わせることで画像を形成する画像形成装置10であって、目標の各階調と色値とを対応付けた階調変換用カラーテーブル32を記憶する記憶部14(カラーテーブル記憶部)と、画像形成ユニット21c、21y、21mで用いるトナーが全てブラックに入れ替えられた状態で、多階調モノクロ画像の形成を指示されると、階調変換用カラーテーブル32に基づいて、目標の階調を色値に変換し、変換した色値に基づいて画像形成ユニット21c、21y、21m、21kによる画像形成を制御する多階調制御部41とを備えている。
この構成により、目標の階調に応じた色値で画像を形成することができるため、C、M、Yのトナーを全てK(ブラック)のトナーに入れ替えることで、多階調モノクロ画像を形成することができる。
【0042】
さらに、本実施の形態において、階調変換用カラーテーブル32の色値は、画像形成ユニット21c、21y、21mによるトナー使用量と画像形成ユニット21kによるトナー使用量とが、画像形成ユニット21c、21y、21mのトナー残量と画像形成ユニット21kのトナー残量とのトナー残量比となるように設定されている。
この構成により、トナーコンテナ23c、23y、23m、23kのトナー残量の比率を考慮した階調変換用カラーテーブル32にすることで、トナーコンテナ23c、23y、23m、23kのトナー減りが同等になり、交換するタイミングを同じにできる。
【0043】
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付している。
【符号の説明】
【0044】
10 画像形成装置
11 制御部
12 操作部
13 原稿読取部
14 記憶部
15 画像処理部
16 通信部
20 画像形成部
21c、21y、21m、21k 画像形成ユニット
22 定着装置
23c、23y、23m、23k トナーコンテナ
24c、24y、24m、24k 装着部
25c、25y、25m、25k トナー残量検出部
31 トナー使用情報
32 階調変換用テーブル
41 多階調制御部
42 組み合わせ生成部
43 チャート生成部
44 階調変換用カラーテーブル生成部
50 ネットワーク