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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/13 20060101AFI20231212BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20231212BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20231212BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
B41J29/13
G03G21/00 510
G03G21/00 386
G03G21/00 384
B41J29/38 350
H04N1/00 350
H04N1/00 519
B41J29/13 103
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020012265
(22)【出願日】2020-01-29
(65)【公開番号】P2021115820
(43)【公開日】2021-08-10
【審査請求日】2022-12-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中谷 貴宣
【審査官】佐藤 孝幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-012659(JP,A)
【文献】特開2013-228648(JP,A)
【文献】特開2011-008142(JP,A)
【文献】特開2012-236408(JP,A)
【文献】特開2008-173871(JP,A)
【文献】特表2016-539818(JP,A)
【文献】特開2001-130026(JP,A)
【文献】特開2010-034636(JP,A)
【文献】特開2016-043633(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/13
G03G 21/00
B41J 29/38
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷を行う印刷部と、
交換可能部品を交換するときに開けられ、交換後に閉じられる交換用カバーと、
前記交換可能部品に付された識別コードの入力を受け付ける操作パネルと、
前記交換用カバーが開かないようにロックするカバーロック装置と、
前記交換可能部品に電力を供給する電源部と、
前記操作パネルに入力された前記識別コードに対応する前記交換可能部品である交換対象を認識し、
前記交換対象を認識したとき、前記交換対象を交換するときに開ける前記交換用カバーのロックを前記カバーロック装置に解除させ、前記交換対象への電力供給を前記電源部に停止させる制御部と、を含み、
前記交換対象は、制御回路を含む制御基板であり、
前記制御基板を差し込むコネクターを含み、
前記制御基板は、前記コネクターを介して電力供給を受け、
前記電源部は、前記コネクターへの電力供給を停止することにより、前記制御基板への電力供給を停止することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記カバーロック装置は、画像形成装置に電力が供給されていなくても、前記制御部が前記交換対象を認識してから開けられた前記交換用カバーが閉じられるまでの間を除いて前記交換用カバーが開かないようにロックすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記交換用カバーを開けるための緊急解除部を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記交換用カバーの開閉を検知する開閉検知センサーを含み、
前記操作パネルが前記交換対象の交換作業完了を受け付けてから前記交換用カバーが閉じられるまでの間、前記制御部は、前記交換用カバーが開いていることを知らせる警告メッセージを前記操作パネルに表示させることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記交換対象を認識したとき、
前記制御部は、前記交換対象の交換作業の案内画面を前記操作パネルに表示させることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は部品交換可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複合機、プリンター、ファクシミリ装置のような画像形成装置がある。画像形成装置は、使用されるに従い、摩耗、消耗する部品を含む。例えば、用紙を搬送するローラーは、次第に摩耗する。快適に使い続けるため、十分に使い切った(寿命が尽きかけ)の部品を交換することがある。画像形成装置のメンテナンス時の部品交換に関する技術の一例が特許文献1に記載されている。
【0003】
具体的に、特許文献1には、情報を表示する操作パネルと、画像を読み取るスキャナ機構部と、スキャナ機構部によって入力した画像データに画像処理を施す画像処理部と、画像処理された画像データに基づく画像を用紙に印刷するプリント機構部と、スキャナ機構部と画像処理部とプリント機構部の動作を制御するエンジン制御部と、装置全体の制御を司るコントローラー制御部とを有し、スキャナ機構部、画像処理部、プリント機構部、エンジン制御部のいずれか1つを含むユニット又は該ユニット内の部品を交換するメンテナンス時にメンテナンスモードに移行し、ユニットへの給電を停止して非通電状態にし、操作パネルへの給電は維持してユニット及びユニット内の部品に関連するサービスマニュアルの内容を表示させる画像処理装置が記載されている。この構成により、ディスプレイ上でサービスマニュアルの内容を参照しながら、部品の交換を含むメンテナンス作業を行えるようにしようとする(特許文献1:請求項1、[0005]参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-034636号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1記載の技術のように、画像形成装置では、機能回復、維持のため、部品の交換を行うことがある。問題なく部品交換を行うには、豊富な画像形成装置の知識が必要である。そのため、特許文献1記載のように、メンテナンスサービスの提供会社から派遣された者(サービスマン)だけが部品交換を行えるようにすることがある。
【0006】
一方、全ての画像形成装置で、メンテナンス契約が結ばれる訳ではない。メンテナンス契約を結んでいても、派遣費用を考慮し、サービスマンを呼ぶ回数を減らしたい場合もある。自分で部品交換を行いたい使用者がいる。この場合、使用者は自分で市販されている部品を購入する。
【0007】
使用者は、通常、交換作業に慣れていない。不慣れな使用者が工具を用いて交換作業をした場合、不必要な部材を外してしまうことがある。また、誤ったやり方で部材を外そうとして、部材を破損してしまうこともあり得る(例えば、カバーの一部が割れる)。また、部品交換時、通電部分に触れるおそれがある。手順を間違えることなく、使用者自身が部品を交換することが難しく、交換作業は簡単ではないという問題がある。
【0008】
特許文献1に記載の装置は、サービスマンのみが、ユニット交換を行う権限を有する(特許文献1:段落[0024])。一般の使用者による部品交換は考慮されていない。従って、特許文献1記載の技術で上記の問題を解決することは難しい。
【0009】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、一般の使用者が部品を交換するときの手順間違えを減らし、部品を簡単に交換できるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題解決のため、本発明に係る画像形成装置は、印刷部、交換用カバー、操作パネル、カバーロック装置、制御部を含む。前記印刷部は印刷を行う。前記交換用カバーは、交換可能部品を交換するときに開けられ、交換後に閉じられる。前記操作パネルは、前記交換可能部品に付された識別コードの入力を受け付ける。前記カバーロック装置は、前記交換用カバーが開かないようにロックする。前記制御部は、前記操作パネルに入力された前記識別コードに対応する前記交換可能部品である交換対象を認識する。前記交換対象を認識したとき、前記制御部は、前記交換対象を交換するときに開ける前記交換用カバーのロックを前記カバーロック装置に解除させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、一般の使用者が部品を交換するときの手順間違えを減らすことができる。部品を簡単に交換できる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態に係る複合機の一例を示す図である。
図2】実施形態に係る複合機の一例を示す図である。
図3】実施形態に係るカバーロック装置の一例を示す図である。
図4】実施形態に係る各基板への電力供給への電力供給の一例を示す図である。
図5】実施形態に係る複合機での部品交換の流れの一例を示す図である。
図6】実施形態に係る識別コード入力画面の一例を示す図である。
図7】実施形態に係る案内画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図1図7を用いて本発明の実施形態を説明する。以下の説明では、画像形成装置として、複合機100を例に挙げて説明する。但し、本実施の形態に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定せず、単なる説明例にすぎない。
【0014】
(複合機100)
次に、図1に基づき、実施形態に係る複合機100の一例を説明する。図1は、実施形態に係る複合機100の一例を示す図である。
【0015】
複合機100は制御部1、記憶部2、操作パネル3、原稿搬送部4a、画像読取部4b、エンジン制御部5、印刷部6を含む。制御部1は基板である(メイン制御基板)。制御部1は複合機100の動作を制御する。制御部1はメイン制御回路10、画像処理回路11、通信回路12を含む。例えば、メイン制御回路10はCPUである。記憶部2が記憶するプログラム、データに基づき、メイン制御回路10は演算、処理を行い、複合機100の各部の動作を制御する。
【0016】
例えば、通信回路12はコネクター、通信制御回路(通信IC)、通信用メモリーを含む。通信回路12はコンピューター200と通信する。通信回路12は、通信関連処理を行う。通信用メモリーは通信用ソフトウェアを記憶する。例えば、コンピューター200はPC、サーバーである。通信回路12は、コンピューター200から送信された印刷用データを受信する。印刷用データは、印刷の設定データや印刷内容をページ記述言語で記述したデータを含む。
【0017】
例えば、画像処理回路11はASIC(画像処理用に設計された集積回路)である。画像処理回路11は、印刷用データに含まれるページ記述言語で記述されたデータに基づき、画像データ(ラスターデータ)を生成する。画像処理回路11は、生成した画像データの画像処理を行って、出力用画像データを生成する。画像処理回路11は、コンピューター200での印刷の設定内容(設定データ)に応じて、画像処理を行う。
【0018】
記憶部2はROM21、RAM22、ストレージ23を含む。ストレージ23はHDD又はSSDである。記憶部2は不揮発性と揮発性の記憶装置を組み合わせである。
【0019】
複合機100は操作パネル3を含む。操作パネル3は、表示パネル31、タッチパネル32、ハードキー33を含む。制御部1は、メッセージ、設定画面、ソフトウェアキーを表示パネル31に表示させる。また、タッチパネル32の出力に基づき、制御部1は操作されたソフトウェアキーを認識する。ハードキー33が出力する信号に基づき、制御部1は、操作されたハードキー33を認識する。
【0020】
複合機100は原稿搬送部4aと画像読取部4bを含む。原稿搬送部4aは、自動原稿送り装置(ADF、原稿搬送装置)と称されることもある。画像読取部4bの上方に原稿搬送部4aに設けられる。例えば、原稿搬送部4aと画像読取部4bの組み合わせは、複合機100の上方に配置される(図2参照)。
【0021】
例えば、原稿搬送部4aは、原稿トレイ、給紙ローラー、複数の原稿搬送ローラー対を含む。使用者は読み取りたい原稿を原稿トレイにセットする。原稿搬送部4aは原稿トレイの原稿を1枚ずつ給紙、搬送する。原稿搬送路の途中に、送り読取用コンタクトガラスが位置する。送り読取用コンタクトガラスの上方が送り読取の読取位置となる。
【0022】
画像読取部4bは筐体内に読取ユニットを含む。読取ユニットは、ランプ、レンズ、イメージセンサー(ラインセンサー)を含む。また、画像読取部4bは上面に原稿台(透明な板)、送り読取用コンタクトガラスを備える。画像読取部4bは、原稿台上の原稿、又は、送り読取用コンタクトガラスを通過する原稿を読み取る。画像読取部4bは読み取った原稿の画像データを生成する。
【0023】
原稿搬送部4aは原稿搬送制御部41を含む(図4参照)。原稿搬送制御部41は基板である(原稿搬送制御基板)。基板上に、CPU、ROM、RAMのような回路が設けられる。原稿搬送制御部41は、原稿搬送部4aでの原稿搬送を制御する。例えば、原稿搬送制御部41は、原稿搬送部4aに設けられたモーターの回転を制御する。
【0024】
画像読取部4bは読取制御部42を含む(図4参照)。読取制御部42は基板である(読取制御基板)。基板上に、CPU、ROM、RAMのような回路が設けられる。読取制御部42は、原稿の読み取りを制御する。例えば、読取制御部42は、ランプの点消灯、イメージセンサーの動作を制御し、原稿画像データを生成する。
【0025】
複合機100はエンジン制御部5と印刷部6を含む。エンジン制御部5は基板である(エンジン制御基板)。エンジン制御部5はエンジン制御回路とエンジンメモリーを含む。例えば、エンジン制御回路はCPUである。エンジンメモリーはRAM、ROMを含む。例えば、エンジン制御部5は印刷部6が含むモーターの回転を制御する。エンジン制御部5は、用紙搬送やトナー像形成を制御する。
【0026】
印刷部6は給紙部6a、用紙搬送部6b、画像形成部6c、定着部6dを含む。制御部1の指示に基づき、エンジン制御部5は給紙部6a、用紙搬送部6b、画像形成部6c、定着部6dの動作を制御する。
【0027】
例えば、給紙部6aは用紙カセット、給紙ローラー、給紙モーター(不図示)を含む。用紙束が用紙カセットにセットされる。給紙モーターは給紙ローラーを回転させる。印刷ジョブのとき、エンジン制御部5は給紙ローラー(給紙モーター)を回転させる。回転する給紙ローラーは、用紙カセットにセットされた用紙を1枚ずつ送り出す。用紙は用紙搬送部6bに送り出される。
【0028】
例えば、用紙搬送部6bは用紙搬送用の搬送ローラー対、搬送ガイド、搬送モーター(不図示)を含む。搬送モーターは搬送ローラー対を回転させる。これにより、搬送ローラー対は用紙を搬送する。
【0029】
例えば、画像形成部6cは感光体ドラム、露光装置、帯電装置、現像装置、転写ローラーを含む。帯電装置、現像装置、転写ローラーは、感光体ドラムの周りに設けられる。感光体ドラムの表面(周面)は感光層である。印刷のとき、エンジン制御部5は、感光体ドラムを回転させるメインモーター(不図示)を回転させる。帯電装置は感光体ドラムの表面を帯電させる。露光装置は、ポリゴンミラーとポリゴンモーターを含む。ポリゴンモーターはポリゴンミラーを回転する。露光装置は半導体レーザー装置(レーザーダイオード)を含む。出力用画像データに基づき、エンジン制御部5は半導体レーザー装置を点消灯させる。レーザー光がポリゴンミラーで反射される。その結果、感光体ドラムの周面には、出力用画像データと対応する静電潜像が形成される。
【0030】
現像装置はトナーを内部に収容する。現像装置は周面にトナーを担持する現像ローラーを含む。現像ローラーが担持するトナーによって、感光体ドラムの周面の静電潜像が現像される。印刷時、転写ローラーは回転し、感光体ドラムから用紙にトナー像を転写する。
【0031】
定着部6dは、定着用回転体とヒーターを含む。定着用回転体として、トナー像が転写された用紙は、定着部6dを通過する。この通過のとき、用紙が加熱、加圧され、トナー像が用紙に定着する。定着部6dを通過した用紙は、排出トレイに排出される。
【0032】
(交換用カバー7)
次に、図2を用いて、実施形態に係る交換用カバー7の一例を説明する。図2は実施形態に係る複合機100の一例を示す図である。
【0033】
複合機100には、交換できる部品(交換可能部品)が用意される。交換可能部品は販売される。使用者は交換可能部品を購入できる。複合機100における交換可能部品は制御回路を含む制御基板である。例えば、エンジン制御部5(エンジン制御基板)が交換可能部品に該当する。
【0034】
使用者は複合機100と別売りされるエンジン制御部5(エンジン制御基板)を購入する。例えば、複合機100の印刷機能を増強したいとき、使用者は、複合機100に装着中のエンジン制御基板よりも処理速度(印刷速度)が高速なエンジン制御基板を購入する。つまり、使用者は、アップグレード用のエンジン制御基板を購入する。購入したエンジン制御基板と装着中のエンジン制御基板を交換する(入れ替える)。これにより、印刷速度(1分あたりの印刷枚数)を増やすことができる。例えば、交換前の複合機100の1分あたりの印刷枚数が45枚とする。エンジン制御基板の入れ替えにより、複合機100の印刷速度を1分あたり60枚とすることができる。このように、購入したアップグレード用の基板への差し替えにより、複合機100では、事後的に、能力をアップグレードすることができる。
【0035】
なお、エンジン制御部5以外の制御基板も交換可能であってもよい。例えば、原稿搬送制御部41(原稿搬送制御基板)、読取制御部42(読取制御基板)のような他種の制御基板を交換可能部品としてもよい。以下では、原稿搬送制御部41(原稿搬送制御基板)、読取制御部42(読取制御基板)も交換可能部品とする例を説明する。例えば、原稿搬送制御基板をアップグレードすることにより、単位時間あたりの原稿搬送枚数を高めることができる。また、読取制御基板をアップグレードすることにより、1枚の原稿読み取りに要する時間を短くすることができる。
【0036】
基板交換(基板アップグレード)のため、複合機100は交換用カバー7を含む。図2は、複合機100を左後側からみた図である。エンジン制御部5(エンジン制御基板)の交換用カバー7と、原稿搬送制御部41(原稿搬送制御基板)用の交換用カバー7と、読取制御部42(読取制御基板)用の交換用カバー7の一例を図2にて図示している。なお、交換用カバー7が1つですむように、各制御基板をまとめて配置してもよい。
【0037】
各交換用カバー7はスライドして外すことができる。図2の白抜き矢印は、開ける(外す)ときの交換用カバー7のスライド方向である(開ける方向)。制御基板を交換するとき、使用者は、交換用カバー7を開ける(外す)。これにより、制御基板は露出し、触ることができる。図2の例では、エンジン制御部5用の交換用カバー7を開けるとき、使用者は、交換用カバー7を複合機100の背面方向にスライドさせる。
【0038】
制御基板の交換が完了したとき、使用者は交換用カバー7を閉じる(取り付ける)。これにより、制御基板を触れなくすることができる。図3の黒塗り矢印は閉じる(取り付ける)ときの交換用カバー7のスライド方向である(閉じる方向)。交換用カバー7を閉じる(取り付ける)とき、使用者は交換用カバー7を複合機100の正面方向にスライドさせる。
【0039】
なお、交換用カバー7のスライドのため、複合機100にガイドレールを設けてもよい(不図示)。ガイドレールは、交換用カバー7を開けてできる開口の上端辺部分と下端辺部分に設けられる。交換用カバー7の上端が開口の上端辺部分に設けられたガイドレールに差し込まれる。交換用カバー7の下端が開口の下端辺部分に設けられたガイドレールに差し込まれる。また、閉じたときに、交換用カバー7が奥側に行きすぎず、適切な位置で止まるように、ストッパー(不図示)が設けられる。
【0040】
(カバーロック装置8)
次に、図3を用いて、実施形態に係るカバーロック装置8の一例を説明する。図3は、実施形態に係るカバーロック装置8の一例を示す図である。
【0041】
複合機100はカバーロック装置8を含む。カバーロック装置8は交換用カバー7が開かないようにロックする装置である。カバーロック装置8はロックを解除することもできる。交換用カバー7ごとにカバーロック装置8が設けられる。カバーロック装置8は通電時解錠型の装置である。図3に示すように、例えば、制御部1(メイン制御基板)がソレノイド80の通電(ソレノイド80のON/OFF)を制御する。カバーロック装置8は、複合機100(画像形成装置)に電力が供給されていなくても、交換用カバー7が開かないようにロックする。
【0042】
例えは、カバーロック装置8は、ソレノイド80を含む。図3は、交換用カバー7を裏側(複合機100の機内側)から見た図である。交換用カバー7の裏面には突起70が設けられる。突起70は、交換用カバー7の裏面に対して垂直方向に突出する。交換用カバー7を完全に閉じたとき、突起70は、ソレノイド80の可動鉄芯81よりも、交換用カバー7を閉じる方向側(開ける方向と反対側)に位置する。
【0043】
通電していないとき、ソレノイド80の可動鉄芯81は突出している。図3の上の図は、可動鉄芯81が垂れ下がり、突出した状態を示す。可動鉄芯81が突出している場合、交換用カバー7を開けようとしても(スライドしようとしても)、突起70が可動鉄芯81に当たる。交換用カバー7を開けることができない。突起70もカバーロック装置8の一部といえる。通電時、可動鉄芯81はソレノイド80のコイルに吸引される。図3の例では、上方向に可動鉄芯81が移動する。可動鉄芯81が引っ込んでいる場合、突起70が可動鉄芯81に当たらない。この状態のとき、交換用カバー7を開けることができる。
【0044】
交換用カバー7ごとに、緊急解除部7aが設けられてもよい。緊急解除部7aは、画像形成装置に電力が供給されていなくても交換用カバー7を開けるため部分である。例えば、緊急解除部7aは、交換用カバー7に設けられた解除穴である。例えば、解除穴は、交換用カバー7を完全閉じた状態でソレノイド80の可動鉄芯81と向かい合う位置から交換用カバー7の開ける方向側にずれた位置に設けられる。例えば、複合機100の外側から解除穴に解除用工具を差し込む。例えば、解除用工具は、解除穴への差し込み部分を含む。差し込み部分は棒状、かつ、折れ曲がっている。例えば、折れ曲がりの角度は90度である。穴の大きさは、差し込み部分を差し込める程度の大きさとする(例えば、1~数mm程度)。差し込み部分を差し込み、解除用工具を回転させる。差し込み部分でソレノイド80の可動鉄芯81を持ち上げつつ、交換用カバー7をスライドさせる。これにより、電源がない、あるいは電源が入らなくても、交換用カバー7を開けることができる。
【0045】
(各基板への電力供給)
次に、図4を用いて、実施形態に係る各基板への電力供給への電力供給の一例を説明する。図4は、実施形態に係る各基板への電力供給への電力供給の一例を示す図である。
【0046】
複合機100は電源部9を含む。電源部9は複合機100の動作に必要な電圧(予め設定された大きさの電圧)を生成する回路である。電源部9は、例えば、電源制御回路90、1次電源部91、2次電源部92を含む。
【0047】
例えば、1次電源部91はトランスを含むスイッチング電源回路である。例えば、1次電源部91はモーター駆動用の直流電圧を生成する。例えば、2次電源部92は、複数の電力変換回路を含む。例えば、電力変換回路はDCDCコンバーターである。2次電源部92の各電力変換回路は、1次電源部91が生成した電圧を降圧して、予め設定された大きさの直流電圧を生成する。電源制御回路90は、1次電源部91と2次電源部92が含むスイッチング電源回路、電力変換回路の動作のON/OFFを制御する回路である。また、電源制御回路90は、電源部9が生成した電圧について、供給先への供給と供給停止を制御する。
【0048】
複合機100は、各制御基板を差し込むためのコネクター93を含む。図4は、複合機100が制御部1(メイン制御基板)を差し込む第1コネクター93aと、エンジン制御部5(エンジン制御基板)を差し込む第2コネクター93bと、原稿搬送制御部41(原稿搬送制御基板)を差し込む第3コネクター93cと、読取制御部42(読取制御基板)を差し込む第4コネクター93dと、を含む例を示す。コネクター93への抜き差しだけで制御基板を交換することができる。そのため、機内の基板数と同数のコネクター93が複合機100の内部に設けられてもよい。
【0049】
制御部1(メイン制御基板)は、第1コネクター93aを介して、電源部9から電力供給を受ける。電源部9は、制御部1の動作に必要な大きさの異なる複数の電圧を第1コネクター93aに入力する。第1供給制御スイッチ94aが、電源部9と第1コネクター93aの間に設けられる。例えば、第1供給制御スイッチ94aは、トランジスタである。制御部1の指示に基づき、電源制御回路90は、第1供給制御スイッチ94aのON/OFFを切り替える。第1供給制御スイッチ94aにより、制御部1への電力の供給と供給停止を制御する(切り替える)ことができる。
【0050】
エンジン制御部5(エンジン制御基板)は、第2コネクター93bを介して、電源部9から電力供給を受ける。電源部9は、エンジン制御部5の動作に必要な1又は複数種の電圧を第2コネクター93bに入力する。第2供給制御スイッチ94bが、電源部9と第2コネクター93bの間に設けられる。例えば、第2供給制御スイッチ94bも、トランジスタである。制御部1の指示に基づき、電源制御回路90は、第2供給制御スイッチ94bのON/OFFを切り替える。第2供給制御スイッチ94bにより、エンジン制御部5への電力の供給と供給停止を制御する(切り替える)ことができる。エンジン制御部5のみ、電力供給を停止することができる。
【0051】
原稿搬送制御部41(原稿搬送制御基板)は、第3コネクター93cを介して、電源部9から電力供給を受ける。電源部9は、原稿搬送制御部41の動作に必要な1又は複数種の電圧を第3コネクター93cに入力する。第3供給制御スイッチ94cが、電源部9と第3コネクター93cの間に設けられる。例えば、第3供給制御スイッチ94cも、トランジスタである。制御部1の指示に基づき、電源制御回路90は、第3供給制御スイッチ94cのON/OFFを切り替える。第3供給制御スイッチ94cにより、原稿搬送制御部41への電力の供給と供給停止を制御する(切り替える)ことができる。原稿搬送制御部41のみ、電力供給を停止することができる。
【0052】
読取制御部42(読取制御基板)は、第4コネクター93dを介して、電源部9から電力供給を受ける。電源部9は、読取制御部42の動作に必要な1又は複数種の電圧を第4コネクター93dに入力する。第4供給制御スイッチ94dが、電源部9と第4コネクター93dの間に設けられる。例えば、第4供給制御スイッチ94dも、トランジスタである。制御部1の指示に基づき、電源制御回路90は、第4供給制御スイッチ94dのON/OFFを切り替える。第4供給制御スイッチ94dにより、読取制御部42への電力の供給と供給停止を制御する(切り替える)ことができる。読取制御部42のみ、電力供給を停止することができる。
【0053】
なお、各コネクター93は、電源端子以外の端子も含む。電源以外の端子同士を接続することで、各基板間の信号、データのやりとりも可能である。
【0054】
(部品交換の流れ)
図5図7を用いて実施形態に係る複合機100での部品交換の流れの一例を説明する。図5は、実施形態に係る複合機100での部品交換の流れの一例を示す図である。図6は、実施形態に係る識別コードC1入力画面34の一例を示す図である。図7は、実施形態に係る案内画面35の一例を示す図である。
【0055】
以下の説明では、エンジン制御部5(エンジン制御基板)を交換する例を説明する。原稿搬送制御部41(原稿搬送制御基板)、読取制御部42(読取制御基板)の交換についても同様に説明できる。
【0056】
自分で部品を交換したい使用者は、前もって、交換可能部品を購入しておく。なお、部品の交換者は、使用者に限られず、サービスマンでもよい。制御部1は、交換開始用ボタン(不図示)を表示パネル31に表示させる。交換開始用ボタンは部品交換を開始するためのボタンである。部品交換を開始したいとき、使用者はこのボタンをタッチする。操作パネル3は、交換開始用ボタンの操作を、部品交換を開始指示として受け付ける。図5のスタートは、操作パネル3が部品交換の開始指示を受け付けた時点である。
【0057】
交換開始用ボタンが操作されると、制御部1は、識別コードC1入力画面34を表示パネル31に表示させる(ステップ♯1)。図6は識別コードC1入力画面34の一例を示す図である。識別コードC1入力画面34には、コード表示欄L1と、ソフトウェアキーボードKBが表示される。ソフトウェアキーボードKBは識別コードC1を入力するための画像である。使用者は、ソフトウェアキーボードKBをタッチして、識別コードC1を入力する。制御部1は、入力された識別コードC1をコード表示欄L1に表示させる。
【0058】
識別コードC1は交換可能部品の種類を示す記号である。複合機100では、複数桁の数字が識別コードC1とされる。交換可能部品の種類ごとに、割り当てられる識別コードC1(複数桁の数字)が異なる。例えば、印刷速度(単位時間あたりの印刷枚数)が異なるエンジン制御基板には、異なる識別コードC1が割り振られる。複合機100では、交換可能部品の種類を示す記号として、4桁の数字が用いられる。
【0059】
なお、識別コードC1は、交換可能部品の種類を示す記号以外の記号を含んでもよい。例えば、識別コードC1は製造番号を含んでもよい。また、識別コードC1は、単位時間あたりの処理枚数を示す数字を含んでもよい。
【0060】
識別コードC1は交換可能部品に付される。付し方に特に制限はない。識別コードC1は、基板に彫り込んでもよいし、塗装して付してもよいし、識別コードC1が印刷されたシールを基板に貼り付けてもよい。交換者は、交換可能部品を見て、入力すべき識別コードC1を確認できる。
【0061】
制御部1は入力された識別コードC1を認識する(ステップ♯2)。認識した識別コードC1に基づき、制御部1は、交換しようとする交換可能部品(交換対象)を認識する(ステップ♯3)。例えば、記憶部2のHDDが、交換対象認識用データを不揮発的に記憶する(図1参照)。交換対象認識用データは、複合機100で交換可能な各部品の識別コードC1と、識別コードC1に対応する交換可能部品の種類を定義したデータである。交換対象認識用データを参照して、制御部1は交換対象を認識できる。例えば、エンジン制御基板の識別コードC1が入力されたとき、制御部1は、交換対象がエンジン制御基板であると認識する。
【0062】
交換対象を認識できたとき、制御部1は、交換用カバー7のロックをカバーロック装置8に解除させる(ステップ♯4)。制御部1は、認識した交換対象を交換するときに開けることが必要な交換用カバー7のロックを解除する。例えば、エンジン制御基板の交換の場合、制御部1は、エンジン制御基板の交換時に開けられる交換用カバー7に対応するソレノイド80を通電する。
【0063】
制御部1は、交換対象への電力供給を停止する(ステップ♯5)。例えば、エンジン制御基板を交換する場合、制御部1は、第2供給制御スイッチ94bをOFFにする。これにより、電源部9とエンジン制御基板との電気的な接続が解除される。
【0064】
さらに、制御部1は、交換対象の交換作業の案内画面35を操作パネル3(表示パネル31)に表示させる(ステップ♯6)。案内画面35は、交換作業の手順、交換作業での注意点を交換者に知らせる画面である。
【0065】
図6はエンジン制御基板の交換時に表示される案内画面35の一例を示す。図6は、文章で交換手順を伝える案内画面35である。案内画面35では、静止画像と動画の何れか一方、又は、両方を表示して、手順を案内してもよい。
【0066】
また、案内画面35には、交換完了ボタンB1が設けられる。交換作業が完了したとき、交換者は交換完了ボタンB1を操作する。操作パネル3は交換対象の交換完了を受け付ける。操作パネル3の出力に基づき、制御部1は、交換対象の交換完了を認識する。
【0067】
ここで、複合機100は開閉検知センサー71を含む(図1参照)。開閉検知センサー71は交換用カバー7の開閉を検知するセンサーである。言い換えると、開閉検知センサー71は、交換用カバー7が完全に閉じられているか否かを検知するセンサーである。開閉検知センサー71は、交換用カバー7ごとに設けられる。
【0068】
開閉検知センサー71は、例えば、アクチュエーターを含む。アクチュエーターは、交換用カバー7が完全に閉じているときと閉じていないときとで位置が変化する。例えば、アクチュエーターは、交換用カバー7の閉じる方向側の端部と接する。開閉検知センサー71の出力レベルは、アクチュエーターの位置によって変わる。開閉検知センサー71の出力に基づき、制御部1は、交換用カバー7が完全に閉じている否かを認識できる。
【0069】
制御部1は、操作パネル3が交換対象の交換完了を受け付けたか否かを確認する(ステップ♯7)。具体的には、制御部1は交換完了ボタンB1が操作されたか否かを確認する。確認できるまで、制御部1は案内画面35の表示と確認を続ける(ステップ♯7のNo→ステップ♯6へ)。
【0070】
安全、故障防止の観点から、交換完了後、交換用カバー7は完全に閉じられるべきである。そこで、交換対象の交換完了を受け付けたとき(ステップ♯7のYes)、制御部1は、交換用カバー7が完全に閉じられている否かを確認する(ステップ♯8)。開閉検知センサー71の出力に基づき、制御部1は完全に閉じられているか否かを認識する。
【0071】
交換用カバー7が完全に閉じられていないとき(ステップ♯8のNo)、制御部1は、警告メッセージを表示パネル31に表示させる(ステップ♯9)。例えば、制御部1は、交換用カバー7を完全に閉じるべきことを知らせる文章を警告メッセージとして表示させる。そして、制御部1は、ステップ♯8を実行する。交換用カバー7が完全に閉じられるまで、警告メッセージの表示が続く。
【0072】
交換用カバー7が完全に閉じられたとき(ステップ♯8のNo)、制御部1は、閉じられた交換用カバー7のロックをカバーロック装置8に行わせる(ステップ♯10)。つまり、制御部1は、全てのソレノイド80への電流の供給を止める。そして、制御部1は、複合機100を自動的にリセット(再起動)する(ステップ♯11→エンド)。
【0073】
ステップ♯11のとき、制御部1は、電源部9の電源制御回路90にリセット指示を出す。リセット指示を受けたとき、例えば、電源制御回路90は、1次電源部91、2次電源部92を一端停止させる。この停止により、複合機100の各部分への電力供給が停止する。全基板、全回路の動作が停止する。その後、電源制御回路90は、1次電源部91、2次電源部92の動作を再開させる。この動作再開により、制御部1の各部分への電力供給が再開される。交換されたエンジン制御基板を含め、全基板、全回路が再起動する。基板交換後の複合機100が速やかに使用できる状態に復帰する。
【0074】
このようにして、実施形態に係る画像形成装置(複合機100)は、印刷部6、交換用カバー7、操作パネル3、カバーロック装置8、制御部1を含む。印刷部6は印刷を行う。交換用カバー7は、交換可能部品を交換するときに開けられ、交換後に閉じられる。操作パネル3は、交換可能部品に付された識別コードC1の入力を受け付ける。カバーロック装置8は、交換用カバー7が開かないようにロックする。制御部1は、操作パネル3に入力された識別コードC1に対応する交換可能部品である交換対象を認識する。交換対象を認識したとき、制御部1は、交換対象を交換するときに開ける交換用カバー7のロックをカバーロック装置8に解除させる。
【0075】
入力された識別コードC1に基づき、画像形成装置が交換しようとする部品(交換対象)を認識できる。識別コードC1に対応する部品(交換対象)の交換の際に開ける必要があるカバーのロックが自動的に解除される。関係のないカバーを開けることがなくなる。部品交換手順の間違えを減らすことができる。使用者は余計な作業をしなくてよい。また、間違ったやり方をして、カバーのような部材を破損してしまうこともない。部品交換が簡単になる。
【0076】
カバーロック装置8は、画像形成装置に電力が供給されていなくても、制御部1が交換対象を認識してから開けられた交換用カバー7が閉じられるまでの間を除いて交換用カバー7が開かないようにロックする。部品の交換時以外、交換用カバー7をロック状態で保つことができる。必要なとき以外、交換用カバー7を開けられない。交換用カバー7を開けてのいたずらや、交換用カバー7を開けたままでの放置に起因するトラブルを防ぐことができる。
【0077】
交換用カバー7を開けるための緊急解除部7aを含む。やむを得ない場合、交換用カバー7を開けることもできる。
【0078】
画像形成装置(複合機100)は交換可能部品に電力を供給する電源部9を含む。交換対象を認識したとき、制御部1は、交換対象への電力供給を電源部9に停止させる。交換対象への通電を自動的に停止することができる。使用者が交換のために触るまでに、交換対象を通電されていない状態にすることができる。交換対象に触れたときの感電を防ぐことができる。
【0079】
交換対象は、メイン制御回路10を含む制御基板である。
画像形成装置(複合機100)制御基板を差し込むコネクター93を含む。制御基板は、コネクター93を介して電力供給を受ける。電源部9は、コネクター93への電力供給を停止することにより、制御基板への電力供給を停止する。コネクター93への抜き差しを行うだけで、制御基板を容易に交換することができる。機能向上のため、制御基板を気軽にアップグレードすることができる。交換する制御基板全体への電力供給を速やかに停止することができる。
【0080】
画像形成装置(複合機100)は、交換用カバー7の開閉を検知する開閉検知センサー71を含む。操作パネル3が交換対象の交換作業完了を受け付けてから交換用カバー7が閉じられるまでの間、制御部1は、交換用カバー7が開いていることを知らせる警告メッセージを操作パネル3に表示させる。交換用カバー7が開けたままで放置されることを防ぐことができる。
【0081】
交換対象を認識したとき、制御部1は、交換対象の交換作業の案内画面35を操作パネル3に表示させる。交換手順が正しいかどうかを案内画面35で確認することができる。交換中に操作パネル3を見て、交換手順を確認しながら部品を交換することができる。
【0082】
本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
【0083】
例えば、本発明は、制御部1(メイン制御基板)の交換にも適用できる。例えば、画像形成装置(複合機100)は、制御部1(メイン制御基板)を差し込むコネクター93(93a)も含む。制御部1は、コネクター93(93a)を介して電力供給を受ける。交換対象が制御部1(メイン制御基板)であると認識したとき、制御部1は、メイン制御基板を交換するときに開ける交換用カバー7のロックをカバーロック装置8に解除させる。交換対象が制御部1(メイン制御基板)であると認識したとき、制御部1は、自身(メイン制御基板)への電力供給を電源部に停止させる。制御部1は、制御部1用のコネクター93(93a)への電力供給を停止させる。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は基板を含む画像形成装置に使用可能である。
【符号の説明】
【0085】
100 複合機(画像形成装置) 1 制御部
3 操作パネル 35 案内画面
41 原稿搬送制御部(原稿搬送制御基板)
42 読取制御部(読取制御基板) 5 エンジン制御部(エンジン制御基板)
6 印刷部 7 交換用カバー
7a 緊急解除部 71 開閉検知センサー
8 カバーロック装置 9 電源部
93 コネクター C1 識別コード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7