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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/53 20060101AFI20231212BHJP
   B65G 47/68 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
B65G47/53 Z
B65G47/68 A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020025745
(22)【出願日】2020-02-19
(65)【公開番号】P2021130530
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2022-02-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001298
【氏名又は名称】弁理士法人森本国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤尾 義彦
【審査官】森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-117830(JP,A)
【文献】特開2015-048247(JP,A)
【文献】特開2005-082351(JP,A)
【文献】米国特許第01835823(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/00 - 47/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直線経路と、前記直線経路に接続される曲線経路と、を含む搬送経路に沿って被搬送物を搬送する搬送装置であって、
直線経路には、前記被搬送物を支持しながら前記直線経路に沿って搬送させるための直線経路用ローラが設けられ、
曲線経路には、前記被搬送物を支持しながら前記曲線経路に沿って搬送させるための曲線経路用ローラが設けられ、
前記直線経路用ローラと曲線経路用ローラとは、ローラ高さの変更により、一方のローラ高さが他方のローラ高さよりも高い状態と、他方のローラ高さが一方のローラ高さよりも高い状態とを相互に切り替え可能とされることで、直線経路用ローラのローラ高さの方が高いときには被搬送物を直線経路用ローラによって支持しながら直線経路に沿って搬送させるとともに、曲線経路用ローラのローラ高さの方が高いときには被搬送物を曲線経路用ローラによって支持しながら曲線経路に沿って搬送させ、
前記被搬送物が前記直線経路から前記曲線経路へ搬送される際の前記被搬送物の搬送姿勢変化を補助する姿勢補助手段を備え、
前記姿勢補助手段は、前記搬送経路において前記曲線経路が始まる位置より搬送上流側の前記直線経路上に設けられ、
前記姿勢補助手段は、前記直線経路用ローラのローラ高さの方が高いときには被搬送物よりも下側に位置して被搬送物に接触せず、かつ前記曲線経路用ローラのローラ高さの方が高いときには被搬送物の底面に接触すること
を特徴とする搬送装置。
【請求項2】
直線経路用ローラは、直線経路に沿った直線右側ローラ列と直線左側ローラ列とを有し、
曲線経路用ローラは、曲線経路に沿った曲線右側ローラ列と曲線左側ローラ列とを有し、
姿勢補助手段は、搬送経路における、前記直線右側ローラ列と直線左側ローラ列との間かつ曲線右側ローラ列と曲線左側ローラ列との間の位置に設けられていること
を特徴とする請求項1記載の搬送装置。
【請求項3】
前記姿勢補助手段は、前記搬送経路において前記曲線経路が始まる位置から搬送上流側に所定距離離れた前記直線経路上の位置を中心とする所定の範囲内に設けられ、
前記所定距離は、前記被搬送物における搬送方向の長さの1/4の長さに相当する距離であること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記姿勢補助手段は、回転体によって構成され、
前記回転体は、前記曲線経路へと搬送される前記被搬送物の搬送姿勢変化に合わせて、回転方向を自在に変更可能であることによって、前記被搬送物が前記曲線経路へと搬送される際の搬送姿勢変化を補助すること
を特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の搬送装置。
【請求項5】
前記姿勢補助手段は、回転体によって構成され、
前記回転体が、前記直線経路における前記被搬送物の搬送方向に対して所定角度をなす方向に回転することによって、前記被搬送物が前記曲線経路へと搬送される際の搬送姿勢変化を補助すること
を特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の搬送装置。
【請求項6】
前記回転体は、前記被搬送物との接触によって従動回転すること
を特徴とする請求項4又は請求項5に記載の搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直線経路と、前記直線経路に接続される曲線経路と、を含む搬送経路に沿って被搬送物を搬送する搬送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、被搬送物を搬送する搬送装置としては、特許文献1に示すように、被搬送物を直線方向に案内する直線経路と、被搬送物を直線経路から分岐させるための曲線経路と、前記直線経路及び前記曲線経路を備えた分岐部と、を適宜組み合わせて構成される搬送経路を備えたものが知られている。
【0003】
特許文献1の搬送装置は、半導体や液晶表示パネル等の製造工場において、製造過程の製品を製造プロセスに従って搬送する場合や、空港内における乗客の手荷物や貨物等を仕分ける仕分け設備において、乗客の手荷物や貨物等を飛行機まで搬送する場合に用いられる。
空港内の仕分け設備に設けられる搬送装置は、手荷物や貨物を載せたトレー(被搬送物)を目的の飛行機まで搬送する。空港内の仕分け設備の搬送装置において、特に、貨物を搬送する場合には、一つのトレーに複数の貨物を載せて搬送する必要があるため、貨物を載せるトレーには、貨物を載せる部分(載置面)がトレーの搬送方向に延びた長尺状のトレーが用いられる。
【0004】
図5に示すように、特許文献1に示すような従来の搬送装置100が、上述のような長尺状のトレー91を用いて貨物95を搬送する際に、貨物95を載せたトレー91を直線経路121から曲線経路122へ搬送方向を変えて搬送する場合、図5(a)に示すように、トレー91が、その前端Fが搬送経路120において曲線経路122が始まる位置S0まで搬送され、図5(b)に示すように、トレー91の搬送方向に対して前側半分の領域(以下、「トレー91の前半分92」という)が曲線経路122へ案内されようとすると、搬送装置100がトレー91の前半分92を曲線経路122へ案内しようとする力によって、トレー91の後側半分の領域(以下、「トレー91の後半分93」という)が直線経路121におけるトレー91の搬送方向H1に対して左方向(曲線経路122が設けられる側(曲線経路122におけるトレー91の搬送方向H2)と反対側の方向)へ移動しようとする。すなわち、トレー91の前半分92が直線経路121へ向かう搬送姿勢から曲線経路122へ向かう搬送姿勢へ変化しようとすると、それに合わせて、トレー91の後半分93が直線経路121へ向かう搬送姿勢から曲線経路122へ向かう搬送姿勢へ変化しようとする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第5168794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の搬送装置100にて長尺状のトレー91を用いて貨物95を搬送する場合には、トレー91上に載せられる貨物95の位置、大きさ、数量等によってトレー91に掛かる荷重がトレー91の後側に偏った後荷重の状態となる場合がある。このような後荷重のトレー91を、従来の搬送装置100によって搬送すると、図5(c)に示すように、トレー91を直線経路121から曲線経路122に搬送しようとした場合に、トレー91の後半分93のスライド移動に対する抵抗が大きくなる。そのため、トレー91の前半分92が曲線経路122へ曲がろうとする力と、トレー91の後半分93がトレー91の搬送方向H1に対して左方向へスライド移動しようとする力と、のバランスが崩れる。それゆえに、トレー91の前半分92が曲線経路122へ向かう搬送姿勢に変化するタイミングに合わせて、トレー91の後半分93を曲線経路122へ向かう搬送姿勢に変化させることができないため、後荷重のトレー91が曲線経路122を曲がり切れずに、トレー91の前半分92がコーナーガイド123に衝突するという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、被搬送物に掛かる荷重が被搬送物の後側に偏った後荷重の被搬送物であっても直線経路から曲線経路に搬送可能な搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の解決しようとする課題は以上であり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、本発明の搬送装置は、
直線経路と、前記直線経路に接続される曲線経路と、を含む搬送経路に沿って被搬送物を搬送する搬送装置であって、
線経路には、前記被搬送物を支持しながら前記直線経路に沿って搬送させるための直線経路用ローラが設けられ、
曲線経路には、前記被搬送物を支持しながら前記曲線経路に沿って搬送させるための曲線経路用ローラが設けられ、
前記直線経路用ローラと曲線経路用ローラとは、ローラ高さの変更により、一方のローラ高さが他方のローラ高さよりも高い状態と、他方のローラ高さが一方のローラ高さよりも高い状態とを相互に切り替え可能とされることで、直線経路用ローラのローラ高さの方が高いときには被搬送物を直線経路用ローラによって支持しながら直線経路に沿って搬送させるとともに、曲線経路用ローラのローラ高さの方が高いときには被搬送物を曲線経路用ローラによって支持しながら曲線経路に沿って搬送させ、
前記被搬送物が前記直線経路から前記曲線経路へ搬送される際の前記被搬送物の搬送姿勢変化を補助する姿勢補助手段を備え、
前記姿勢補助手段は、前記搬送経路において前記曲線経路が始まる位置より搬送上流側の前記直線経路上に設けられ、
前記姿勢補助手段は、前記直線経路用ローラのローラ高さの方が高いときには被搬送物よりも下側に位置して被搬送物に接触せず、かつ前記曲線経路用ローラのローラ高さの方が高いときには被搬送物の底面に接触するものである。
本発明の搬送装置によれば、
直線経路用ローラは、直線経路に沿った直線右側ローラ列と直線左側ローラ列とを有し、
曲線経路用ローラは、曲線経路に沿った曲線右側ローラ列と曲線左側ローラ列とを有し、
姿勢補助手段は、搬送経路における、前記直線右側ローラ列と直線左側ローラ列との間かつ曲線右側ローラ列と曲線左側ローラ列との間の位置に設けられていることが好適である。
上記構成では、被搬送物が直線経路から曲線経路へ搬送される際に、姿勢補助手段が、搬送経路において曲線経路が始まる位置より搬送上流側の直線経路上において、直線経路へ向かう搬送姿勢から曲線経路へ向かう搬送姿勢への被搬送物の搬送姿勢の変化を補助する。
ここで、直線経路に接続される曲線経路とは、直線経路の端部から連続して形成される曲線経路(搬送経路のコーナー部を形成する曲線経路)、直線経路の側部から分岐して形成される曲線経路(搬送経路の分岐部を形成する曲線経路)、及び直線経路の側部に合流して形成される曲線経路(搬送経路の合流部を形成する曲線経路)をいう。また、前記被搬送物が前記直線経路から前記曲線経路へ搬送される際の前記被搬送物の搬送姿勢変化とは、前記被搬送物が前記直線経路へ向かう搬送姿勢から前記曲線経路へ向かう搬送姿勢へ変化することをいう。
【0009】
本発明の搬送装置は、前記姿勢補助手段が、前記搬送経路において前記曲線経路が始まる位置から搬送上流側に所定距離離れた前記直線経路上の位置を中心とする所定の範囲内に設けられるものであり、前記所定距離が、前記被搬送物における搬送方向の長さの1/4の長さに相当する距離である。
上記構成では、姿勢補助手段は、被搬送物の中心が搬送経路において曲線経路が始まる位置まで搬送された際に、被搬送物の搬送方向に対して後側半分の被搬送物の搬送姿勢を、直線経路へ向かう搬送姿勢から曲線経路へ向かう搬送姿勢へ変化するように、被搬送物の搬送姿勢変化を補助する。
【0010】
本発明の搬送装置は、前記姿勢補助手段が、回転体によって構成され、前記回転体は、前記曲線経路へと搬送される前記被搬送物の搬送姿勢変化に合わせて、回転方向を自在に変更可能であることによって、前記被搬送物が前記曲線経路へと搬送される際の搬送姿勢変化を補助するものである。
上記構成では、姿勢補助手段は、回転体の回転方向を、曲線経路へと搬送される被搬送物の搬送姿勢変化に合わせて変更することによって、被搬送物の搬送姿勢が、直線経路へ向かう搬送姿勢から曲線経路へ向かう搬送姿勢へ変化するように、被搬送物の搬送姿勢変化を補助する。
【0011】
本発明の搬送装置は、前記姿勢補助手段が、回転体によって構成され、前記回転体が、前記直線経路における前記被搬送物の搬送方向に対して所定角度をなす方向に回転することによって、前記被搬送物が前記曲線経路へと搬送される際の搬送姿勢変化を補助するものである。
上記構成では、姿勢補助手段は、回転体が、直線経路における被搬送物の搬送方向に対して所定角度をなす方向に回転することによって、被搬送物の搬送姿勢が、直線経路へ向かう搬送姿勢から曲線経路へ向かう搬送姿勢へ変化するように、被搬送物の搬送姿勢変化を補助する。
【0012】
本発明の搬送装置は、前記回転体が、前記被搬送物との接触によって従動回転するものである。
上記構成では、姿勢補助手段は、回転体が被搬送物と接触して従動回転することによって、被搬送物の搬送姿勢が、直線経路へ向かう搬送姿勢から曲線経路へ向かう搬送姿勢へ変化するように、被搬送物の搬送姿勢変化を補助する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の搬送装置によれば、被搬送物が直線経路から曲線経路へ搬送される際に、姿勢補助手段が、搬送経路において曲線経路が始まる位置より搬送上流側の直線経路上において、被搬送物の搬送姿勢の変化(被搬送物の直線経路へ向かう搬送姿勢から曲線経路へ向かう搬送姿勢への変化)を補助することから、被搬送物が後荷重であることによって生じる被搬送物の後半分のスライド移動に対する抵抗を弱め、被搬送物の前半分が曲線経路へ曲がろうとする力と、被搬送物の後半分が曲線経路と反対側の方向へ移動しようとする力と、のバランスが保たれる。そのため、被搬送物の前半分が曲線経路へ向かう搬送姿勢に変化するタイミングに合わせて、被搬送物の後半分を曲線経路へ向かう搬送姿勢に変化させることができる。それゆえに、後荷重の被搬送物が曲線経路のコーナーガイドに衝突することなく、曲線経路を曲がり切ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る搬送装置の分岐部の平面図である。
図2】(a)は、本発明に係る搬送装置の分岐部にトレーが搬送される場合の平面図であり、(b)は、トレーが曲線経路に沿って搬送される場合の平面図である。
図3】(a)は、トレーを直線経路に沿って搬送する場合の図2(a)のA-A断面図であり、(b)は、トレーを曲線経路に沿って搬送する場合の図2(a)のA-A断面図である。
図4】(a)は、本発明に係る搬送装置が分岐部においてトレーを直線経路に沿って搬送する場合の姿勢補助手段近傍の側面図であり、(b)は、本発明に係る搬送装置が分岐部においてトレーを曲線経路に沿って搬送する場合の姿勢補助手段近傍の側面図である。
図5】従来の搬送装置が分岐部においてトレーを曲線経路に沿って搬送する場合の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態の搬送装置10について説明する。
搬送装置10は、例えば、空港や配送センター等において、手荷物や貨物等を仕分ける仕分け設備(図示)等に設けられる。図1及び図2に示すように、搬送装置10は、手荷物や貨物等の物品90が載置されたトレー91(「被搬送物」の一例)を案内する搬送経路20に沿ってトレー91を搬送する。
【0016】
図2に示すように、搬送装置10が搬送するトレー91は、その上面に物品90を載置可能な長手方向の長さLの長尺状の板状体である。トレー91は、その長手方向が搬送方向に沿った搬送姿勢(トレー91の搬送方向の前後方向)となるように搬送経路20に沿って搬送される。トレー91は、その中心Pを通る幅方向の線を境界として、トレー91の長手方向の前側半分の領域(トレー91の前半分92)と、トレー91の長手方向の後側半分の領域(トレー91の後半分93)とに、物品90が載置されている。なお、図2では、以下の説明の便宜上、物品90をトレー91の前半分92及びトレー91の後半分93に載置しているに過ぎず、トレー91上に載置される物品90の位置は、トレー91の前半分92及びトレー91の後半分93に限定されない。
【0017】
トレー91が搬送される搬送経路20は、直線経路21と、曲線経路22と、直線経路21の一側方(図1では、直線経路21におけるトレー91の搬送方向H右側方)から曲線経路22が分岐する分岐部23と、を適宜組み合わせて構成される。
【0018】
図1に示すように、分岐部23には、搬送上流側の直線経路21から案内されたトレー91を搬送下流側の直線経路21に案内するための直線軌道24と、搬送上流側の直線経路21から案内されたトレー91を搬送下流側に分岐された曲線経路22に案内するための分岐軌道25と、が一部重なり合うように設けられている。直線軌道24及び分岐軌道25は、その最上流位置Uが搬送経路20において曲線経路22が始まる位置Sより搬送上流側の直線経路21上に設けられ、その最上流位置Uから下流側に延設される軌道の一部が互いに重なり合うように形成されている。
【0019】
直線軌道24には、図示しないフレームに所定の間隔で設けられて転動することによってトレー91を直線経路21へ移動させる複数の右側ローラ26R及び複数の左側ローラ26Lが設けられている。複数の右側ローラ26R及び複数の左側ローラ26Lは、駆動モータ27によって駆動される駆動ローラである。なお、複数の右側ローラ26R又は複数の左側ローラ26Lのどちらか一方を駆動ローラとし、他方を従動ローラとしても構わない。
【0020】
図1から図4に示すように、複数の右側ローラ26R及び複数の左側ローラ26Lのうち、分岐軌道25の複数の右側ローラ29R及び複数の左側ローラ29Lと重なり合う右側ローラ26R1からR6及び左側ローラ26L1からL6は、トレー91を直線経路21に向けて搬送する場合の位置(図4(a))と、トレー91を曲線経路22に向けて搬送する場合の位置(図4(b))との間を上下方向に昇降可能に構成されている。右側ローラ26R1からR6及び左側ローラ26L1からL6は、駆動モータ28の駆動によって、右側ローラ26R1(左側ローラ26L1)側を支点として上下方向に昇降する。右側ローラ26R1からR6及び左側ローラ26L1からL6は、トレー91を直線経路21に向けて搬送する場合には、そのローラ高さ(右側ローラ26R及び左側ローラ26Lの最上地点の接線によって定められる高さ)が分岐軌道25の右側ローラ29R1及び左側ローラ29L1のローラ高さ(右側ローラ29R及び左側ローラ29Lの最上地点の接線によって定められる高さ)と同じ高さであり、且つ右側ローラ29R2からR6及び左側ローラ29L2からL6のローラ高さより高くなるように所定位置で保持される。具体的には、図3(a)に示すように、右側ローラ26R及び左側ローラ26Lは、そのローラの最上地点がトレー91の底面に接する位置に保持される一方で、分岐軌道25の右側ローラ29R2からR6及び左側ローラ29L2からL6は、そのローラの最上地点が右側ローラ26R及び左側ローラ26Lの最上地点より低い位置で保持される。なお、右側ローラ26R及び左側ローラ26Lは、そのローラ高さが分岐軌道25の右側ローラ29R1及び左側ローラ29L1のローラ高さより高くなるように保持しても構わない。
一方で、図3(b)に示すように、右側ローラ26R及び左側ローラ26Lは、トレー91を曲線経路22に向けて搬送する場合には、そのローラ高さが分岐軌道25の右側ローラ29R及び左側ローラ29Lのローラ高さより低くなるように下降する。
【0021】
また、図1に示すように、複数の右側ローラ26R及び複数の左側ローラ26Lのうち、右側ローラ26R6及び左側ローラ26L6の下流側に位置する右側ローラ26R7からR11及び左側ローラ26L7からL12は、そのローラ高さが常に一定であり、トレー91を直線経路21に向けて搬送する場合と、トレー91を曲線経路22に向けて搬送する場合とで、そのローラ高さは変化しない。なお、右側ローラ26R7からR11及び左側ローラ26L7からL12は、右側ローラ26R11(左側ローラ26L12)側を支点として上下方向に昇降させて、トレー91を直線経路21に向けて搬送する場合と、トレー91を曲線経路22に向けて搬送する場合とで、そのローラ高さを変化させても構わない。この場合、右側ローラ26R7からR11及び左側ローラ26L7からL12は、トレー91を直線経路21に向けて搬送する場合には、そのローラ高さが分岐軌道25の右側ローラ29R7及び左側ローラ29L7以降の右側ローラ29R及び左側ローラ29Lのローラ高さより高くなるように所定位置で保持され、トレー91を曲線経路22に向けて搬送する場合には、そのローラ高さが分岐軌道25の右側ローラ29R7及び左側ローラ29L7以降の右側ローラ29R及び左側ローラ29Lのローラ高さより低くなるように下降する。
【0022】
複数の右側ローラ26R及び複数の左側ローラ26Lは、直線軌道24の最上流位置Uに位置する右側ローラ26R1及び左側ローラ26L1のローラ高さが最も低い。右側ローラ26R1からR6及び左側ローラ26L1からL6は、右側ローラ26R1及び左側ローラ26L1から順にローラ高さが徐々に高くなるように、直線軌道24の下流側に向けて所定の間隔を空けて配置される。そして、右側ローラ26R6及び左側ローラ26L6より下流側の右側ローラ26R7及び左側ローラ26L7以降の複数の右側ローラ26R及び複数の左側ローラ26Lは、そのローラ高さが一定高さで直線軌道24の下流側に向けて所定の間隔を空けて配置される。
【0023】
分岐軌道25には、図示しないフレームに所定の間隔で設けられて転動することによってトレー91を曲線経路22へ移動させる複数の右側ローラ29R及び複数の左側ローラ29Lが設けられている。複数の左側ローラ29Lは、駆動モータ27によって駆動される駆動ローラである。複数の右側ローラ29Rは、トレー91と接触することによって転動する従動ローラである。なお、複数の右側ローラ29R及び複数の左側ローラ29Lの両方を駆動ローラとしても構わない。
【0024】
複数の右側ローラ29R及び複数の左側ローラ29Lは、それぞれのローラ高さが一定の高さとなるように、分岐軌道25の下流側に向けて所定の間隔を空けて配置される。
【0025】
図1及び図3に示すように、直線軌道24及び分岐軌道25の最上流位置Uには、トレー91の搬送姿勢を補助する姿勢補助手段30が設けられている。姿勢補助手段30は、トレー91が直線経路21から曲線経路22へ搬送される際に、トレー91の搬送姿勢が直線経路21へ向かう搬送姿勢から曲線経路22へ向かう搬送姿勢へ変化することを補助する。姿勢補助手段30は、オムニホイール(登録商標)からなる4つのホイール31a、31b、31c、31d(「回転体」の一例)によって構成されている。
ホイール31a、31b、31c、31dは、本体部32と、本体部32の円周上に設けられた樽型ローラ33(「回転体」の一例)と、から構成される。ホイール31a、31b、31c、31dは、本体部32の回転(トレー91の搬送方向H1の動き)と樽型ローラ33との回転(トレー91の搬送方向H1に対して水平に直交する方向の動き)とを組み合わせることによって、曲線経路22へと搬送されるトレー91の搬送姿勢変化に合わせて、その回転方向を自在に変更することができる。本体部32は、直線経路21におけるトレー91の搬送方向H1と同方向に回転する。樽型ローラ33は、直線経路21におけるトレー91の搬送方向H1に対して水平に直交する方向(「直線経路における被搬送物の搬送方向に対して所定角度をなす方向」の一例)に回転する。ホイール31a、31b、31c、31dは、樽型ローラ33がトレー91と接触することによって従動回転する従動輪である。すなわち、ホイール31a、31b、31c、31dは、樽型ローラ33がトレー91との接触によって、樽型ローラ33が回転するとともに、本体部32が回転する。
【0026】
図1に示すように、ホイール31a、31b、31c、31dは、搬送経路20において曲線経路22が始まる位置Sから搬送上流側に所定距離K離れた直線経路21上の位置S1を中心とする所定の範囲内に配置される。ここで、所定距離Kとは、図2(a)に示すように、トレー91の中心Pからトレー91の後半分93の中心P1までの長さに相当する距離である。すなわち、所定距離Kは、トレー91の長手方向の長さL(トレー91の搬送方向の長さ)の1/4の長さ(L/4)に相当する距離である。また、トレー91の後半分93とは、トレー91の底面において、右側ローラ26R、左側ローラ26L、右側ローラ29R、左側ローラ29L、及びホイール31a、31b、31c、31dと接触可能な有効底面のうちの後側半分の領域をいう。さらに、直線経路21上の位置S1を中心とする所定の範囲とは、直線経路21上を搬送されるトレー91の後半分93の中心P1が、直線経路21上の位置S1まで到達した際に、トレー91の後半分93が直線経路21を覆う範囲をいう。
【0027】
図1及び図3に示すように、4つのホイール31a、31b、31c、31dのそれぞれは、直線経路21上の位置S1を中心として等距離の位置であって、直線軌道24を構成する第2右側ローラ26R2と分岐軌道25を構成する第2左側ローラ29L2との間に設けられる。具体的には、ホイール31a、31bは、位置S1を中心としてトレー91の搬送方向H1に対して左側に第2左側ローラ29L2と対向するように配置され、ホイール31c、31dは、位置S1を中心としてトレー91の搬送方向H1に対して右側に第2右側ローラ26R2と対向するように配置される。また、ホイール31aは、ホイール31bと直線経路21に沿って直線状に配置され、ホイール31cは、ホイール31dと直線経路21に沿って直線状に配置される。さらに、ホイール31aは、ホイール31cと直線経路21に対して水平に直交する方向に対向して配置され、ホイール31bは、ホイール31dと直線経路21に対して水平に直交する方向に対向して配置される。このように、4つホイール31a、31b、31c、31dを直線経路21上の位置S1を中心とする所定の範囲内に配置することで、直線経路21上を搬送されるトレー91の後半分93の中心P1が、直線経路21上の位置S1まで到達した際に、4つホイール31a、31b、31c、31dをトレー91の後半分93の底面に均等に接触させ、4つホイール31a、31b、31c、31dによってトレー91の後半分93の底面を均等に支持することができる。
【0028】
図3(a)に示すように、ホイール31a、31b、31c、31dは、そのローラ高さ(本体部32の回転によって本体部32の最上位置にくる樽型ローラ33の最上地点の接線によって定められる高さ)が、トレー91を直線経路21に向けて搬送する場合の第2右側ローラ26R2及び第2左側ローラ26L2のローラ高さより低く、且つ分岐軌道25を構成する第2右側ローラ29R2及び第2左側ローラ29L2のローラ高さより高さW高くなるように配置される。すなわち、ホイール31a、31b、31c、31dは、そのローラ高さが、トレー91を直線経路21に向けて搬送する場合の第2右側ローラ26R2及び第2左側ローラ26L2のローラ高さと、第2右側ローラ29R2及び第2左側ローラ29L2のローラ高さとの間の高さとなるように配置されることが望ましい。このようにホイール31a、31b、31c、31dが配置されることで、トレー91を直線経路21に向けて搬送する場合には、直線軌道24を構成する第2右側ローラ26R2及び第2左側ローラ26L2がトレー91の底面に接触し、トレー91を曲線経路22に向けて搬送する場合には、第2右側ローラ26R2及び第2左側ローラ26L2が下降してホイール31a、31b、31c、31dがトレー91の底面に接触する。
なお、ホイール31a、31b、31c、31dは、そのローラ高さが第2右側ローラ29R2及び第2左側ローラ29L2のローラ高さより高くなるように配置されていれば、そのローラ高さを、トレー91を直線経路21に向けて搬送することを妨げない範囲で高く配置しても構わない。
【0029】
図3(b)に示すように、ホイール31a、31b、31c、31dは、トレー91が直線経路21から曲線経路22へ搬送される際に、樽型ローラ33がトレー91の底面に接触することによって、トレー91の後半分93の底面を支持する。さらに、ホイール31a、31b、31c、31dは、本体部32及び樽型ローラ33が回転することによって、図2(b)に示すように、トレー91の後半分93を、直線経路21におけるトレー91の搬送方向H1に対して左方向(曲線経路122が設けられる側(曲線経路22におけるトレー91の搬送方向H2)と反対側の方向)へ移動させようとする。すなわち、ホイール31a、31b、31c、31dは、トレー91の後半分93が直線経路21へ向かう搬送姿勢から曲線経路22へ向かう搬送姿勢へ変化することを補助する。
【0030】
次に、搬送装置10の分岐部23におけるトレー91の動きについて説明する。
搬送装置10の分岐部23では、トレー91は、分岐部23の上流側の直線経路21から分岐部23の下流側の直線経路21へ搬送される。又は、トレー91は、分岐部23の上流側の直線経路21から分岐部23の下流側の曲線経路22へ搬送される。
【0031】
トレー91は、直線軌道24の複数の右側ローラ26R及び複数の左側ローラ26Lによって分岐部23の下流側の直線経路21へ搬送される。トレー91が直線経路21へ搬送される場合には、図3(a)及び図4(a)に示すように、右側ローラ26R2からR6及び左側ローラ26L2からL6は、そのローラ高さが分岐軌道25の右側ローラ29R1からR6及び左側ローラ29L1からL6のローラ高さより高くなるように保持される。トレー91は、複数の右側ローラ26R及び複数の左側ローラ26Lの回転によって直線経路21へ搬送される。
【0032】
トレー91は、分岐軌道25の複数の右側ローラ29R及び複数の左側ローラ29Lによって分岐部23の下流側の曲線経路22へ搬送される。トレー91が曲線経路22へ搬送される場合には、図3(b)及び図4(b)に示すように、直線軌道24の右側ローラ26R2からR6及び左側ローラ26L2からL6は、そのローラ高さが分岐軌道25の右側ローラ29R1からR6及び左側ローラ29L1からL6のローラ高さ並びにホイール31a、31b、31c、31dのローラ高さより低くなるように下降する。すなわち、直線軌道24の右側ローラ26R1からR6及び左側ローラ26L1からL6の抵抗を受けないように、分岐軌道25の右側ローラ29R1からR6及び左側ローラ29L1からL6並びに姿勢補助手段30のホイール31a、31b、31c、31dは、そのローラ高さが直線軌道24の右側ローラ26R1からR6及び左側ローラ26L1からL6のローラ高さより高くなるように配置される。トレー91は、複数の左側ローラ29Lの回転による駆動によって曲線経路22へ搬送される。
【0033】
図2に示すように、トレー91の前端F(トレー91の前半分92の先端)が搬送経路20において曲線経路22が始まる位置Sまで搬送され、トレー91の前半分92が分岐軌道25の右側ローラ29R及び左側ローラ29Lによって曲線経路22へ案内されようとすると、分岐軌道25の複数の左側ローラ29Lがトレー91の前半分92を曲線経路22へ案内しようとする力によって、トレー91の搬送姿勢が、直線経路21へ向かう搬送姿勢から曲線経路22へ向かう搬送姿勢へ変化しようとする。具体的には、トレー91の前半分92が曲線経路22側に曲がろうとするとともに、トレー91の後半分93が直線経路21におけるトレー91の搬送方向H1に対して左方向(曲線経路22が設けられる側(曲線経路22におけるトレー91の搬送方向H2)と反対側の方向)へスライド移動しようとする。
【0034】
ここで、トレー91における荷重がトレー91の前半分92と後半分93とで略均等である場合には、トレー91の前半分92が曲線経路22へ曲がろうとするタイミングでトレー91の後半分93がスライド移動する。すなわち、トレー91の前半分92が直線経路21へ向かう搬送姿勢から曲線経路22へ向かう搬送姿勢へ変化しようとするタイミングで、トレー91の後半分93が直線経路21へ向かう搬送姿勢から曲線経路22へ向かう搬送姿勢へ変化しようとする。このため、トレー91の前半分92がコーナーガイド15に衝突することなく、トレー91が曲線経路22へ案内される。
一方で、トレー91における荷重がトレー91の後半分93に偏っている場合(後荷重の場合)には、トレー91のスライド移動に対する抵抗が大きくなる。そのため、トレー91の前半分92が曲線経路22へ曲がろうとする力と、トレー91の後半分93がスライド移動しようとする力と、のバランスが崩れる。それゆえに、トレー91の後半分93は、トレー91の前半分92が曲線経路22へ曲がろうとするタイミングに合わせてスライド移動ができない。すなわち、トレー91の前半分92が直線経路21へ向かう搬送姿勢から曲線経路22へ向かう搬送姿勢へ変化しようとするタイミングで、トレー91の後半分93が直線経路21へ向かう搬送姿勢から曲線経路22へ向かう搬送姿勢へ変化することができず、トレー91が曲線経路22を曲がり切れずに、トレー91の前半分92がコーナーガイド15に衝突する。
そこで、搬送装置10では、直線経路21上の位置S1を中心とする所定の範囲内に姿勢補助手段30を配置することで、トレー91が後荷重であることよって生じるトレー91のスライド移動に対する抵抗を弱める。具体的には、トレー91の前半分92が曲線経路22へ曲がろうとするタイミングで、トレー91の後半分93が姿勢補助手段30のホイール31a、31b、31c、31dにおける樽型ローラ33に接触する。トレー91の後半分93が樽型ローラ33に接触することで、樽型ローラ33が回転し、トレー91の後半分93をトレー91の搬送方向H1に対して左方向に移動させようとする。これにより、トレー91の後半分93のスライド移動がホイール31a、31b、31c、31dの回転によって補助され、トレー91の後半分93がトレー91の搬送方向H1に対して左方向にスライド移動し易くなる。すなわち、トレー91の後半分93における搬送姿勢の変化が姿勢補助手段30によって補助され、トレー91の後半分93が直線経路21へ向かう搬送姿勢から曲線経路22へ向かう搬送姿勢へ変化し易くなる。このため、トレー91の後半分93が、トレー91の前半分92における搬送姿勢の変化に合わせて、その搬送姿勢を変化させることができる。
【0035】
以上のように、本実施の形態によると、トレー91が直線経路21から曲線経路22へ搬送される際に、姿勢補助手段30が、搬送経路20において曲線経路22が始まる位置Sより搬送上流側の直線経路21上において、トレー91の搬送姿勢の変化(トレー91の直線経路21へ向かう搬送姿勢から曲線経路22へ向かう搬送姿勢への変化)を補助することから、トレー91が後荷重であることによって生じるトレー91の後半分93のスライド移動に対する抵抗を弱め、トレー91の前半分92が曲線経路22へ曲がろうとする力と、トレー91の後半分93が曲線経路22と反対側の方向へ移動しようとする力と、のバランスが保たれる。そのため、トレー91の前半分92が曲線経路22へ向かう搬送姿勢に変化するタイミングに合わせて、トレー91の後半分93を曲線経路22へ向かう搬送姿勢に変化させることができる。それゆえに、後荷重のトレー91が曲線経路22のコーナーガイド15に衝突することなく、曲線経路22を曲がり切ることができる。
【0036】
なお、本実施の形態においては、姿勢補助手段30(ホイール31a、31b、31c、31d)をオムニホイール(登録商標)によって構成しているが、これに限定されるものではなく、トレー91の後半分93を曲線経路22が延設される側と反対側の方向へ移動させて、トレー91の後半分93の搬送姿勢を変化可能な構成であれば、姿勢補助手段30を、例えば、メカナムホイール(登録商標)、フリーボールベアリング、キャスター等によって構成しても構わない。
また、姿勢補助手段30をベルトコンベヤによって構成し、トレー91を曲線経路22へ搬送する際に、当該ベルトコンベヤをトレー91の底面に押し当てて、トレー91の搬送姿勢の変化を補助しても構わない。この場合は、ベルトコンベヤは、そのベルト部が、直線経路21におけるトレー91の搬送方向H1に対して所定角度をなす方向に回転する。
本実施の形態においては、ホイール31a、31b、31c、31dが、樽型ローラ33がトレー91と接触することによって回転する従動輪であるが、これに限定されるものではなく、ホイール31a、31b、31c、31dを駆動モータによって駆動される駆動輪によって構成しても構わない。
本実施の形態においては、姿勢補助手段30を4つの回転体(ホイール31a、31b、31c、31d)によって構成しているが、これに限定されるものではなく、トレー91の後半分93を曲線経路22が延設される側と反対側の方向へスライド移動させ、トレー91の後半分93の搬送姿勢を変化可能であれば、回転体の数は4つに限定されず、1つから3つの回転体、又は5つ以上の回転によって構成しても構わない。
本実施の形態においては、姿勢補助手段30の4つの回転体(ホイール31a、31b、31c、31d)を直線経路21上の位置S1を中心として等距離の位置に配置しているが、これに限定されるものではなく、トレー91が直線経路21から曲線経路22へ搬送される際のトレー91の搬送姿勢変化を補助可能な位置に配置すれば、4つの回転体(ホイール31a、31b、31c、31d)を等距離の位置に配置しなくても構わない。
本実施の形態においては、搬送装置10が物品90を載せたトレー91を搬送しているが、これに限定されるものでなく、物品90をトレー91に載せずに、そのまま搬送装置10によって搬送させても構わない。
【符号の説明】
【0037】
10 搬送装置
20 搬送経路
21 直線経路
22 曲線経路
30 姿勢補助手段
31a ホイール(回転体)
31b ホイール(回転体)
31c ホイール(回転体)
31d ホイール(回転体)
91 トレー(被搬送物)
図1
図2
図3
図4
図5