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特許7400547エンジンにおけるEGRバルブの取り付け構造
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  • 特許-エンジンにおけるEGRバルブの取り付け構造 図1
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  • 特許-エンジンにおけるEGRバルブの取り付け構造 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】エンジンにおけるEGRバルブの取り付け構造
(51)【国際特許分類】
   F02M 26/19 20160101AFI20231212BHJP
   F02M 35/10 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
F02M26/19 331
F02M35/10 301T
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020035295
(22)【出願日】2020-03-02
(65)【公開番号】P2021139302
(43)【公開日】2021-09-16
【審査請求日】2023-01-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】白川 幸一
【審査官】北村 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-047506(JP,A)
【文献】特開2015-132234(JP,A)
【文献】特開2008-014265(JP,A)
【文献】特開2001-041118(JP,A)
【文献】特開2013-108361(JP,A)
【文献】特開2014-025357(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02M 26/19
F02M 35/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の気筒の中心軸を傾斜させるように設置され、吸気ポートが上向きに開口し、排気ポートが下向きに開口するエンジン本体と、
前記エンジン本体の気筒列方向の端部に設けられた変速機取り付け部と、
前記エンジン本体の上方に配置され、気筒列方向に延びるタンク部と、前記タンク部の前記変速機取り付け部側の端部につながり、気筒列方向と直交する方向に直線的に延びる空気導入部とを有するサージタンクと、
前記タンク部の底部に接続して、前記吸気ポートと反対方向に延出するように湾曲し、さらに前記タンク部の上方を通るように湾曲した後、前記吸気ポートに向かって延出し、前記吸気ポートに接続する分岐管と、
前記排気ポートに接続する排気管と、
筒状のハウジングを有し、その軸方向一端部に前記排気管から排気ガスを導入するEGR配管が接続され、その軸方向他端部に前記ハウジング内のバルブを駆動するアクチュエータが取り付けられるEGRバルブとを備え、
上面視において、前記分岐管は、前記タンク部の上方を通って、前記タンク部を挟んで前記吸気ポートと反対方向の部位から湾曲部に到る部分が、前記変速機取り付け部に向かうように延出し、前記湾曲部よりも後の部分が、前記変速機取り付け部と反対側に向かうように延出して、前記吸気ポートに接続する形状を有し、
前記EGRバルブは、前記ハウジングの軸線と前記空気導入部の軸線とが同方向に延びるように、前記空気導入部の前記変速機取り付け部側に隣り合うように配置され、前記ハウジングと前記空気導入部とが連通路を介して連通することを特徴とするエンジンにおけるEGRバルブの取り付け構造。
【請求項2】
前記空気導入部の上流端に、スロットルボディが連結され、
前記空気導入部の下流側に、前記エンジン本体に設けられたブラケットに連結するためのボス部が設けられ、
前記上流端から前記ボス部までの長さが、前記ハウジングの長さよりも長いことを特徴とする請求項1に記載のエンジンにおけるEGRバルブの取り付け構造。
【請求項3】
気筒列方向視において、前記ハウジングは、前記空気導入部の前記上流端と前記ボス部との間に配置されることを特徴とする請求項2に記載のエンジンにおけるEGRバルブの取り付け構造。
【請求項4】
前記スロットルボディには、スロットルバルブを駆動させるための駆動装置が設けられ、前記駆動装置は、前記EGRバルブと反対方向に延出するように配置されることを特徴とする請求項2又は3に記載のエンジンにおけるEGRバルブの取り付け構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンにおけるEGRバルブの取り付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばキャブオーバー型車両のようにエンジンを床下に搭載した車両においては、エンジンを含む全体シルエットの高さを低くするために、気筒の中心軸を傾斜させるようにエンジンを設置することがある。
ここで、燃費、排気ガス改善の観点からエンジン性能を改善する技術として、燃焼後の排気ガスの一部を吸気側(例えばサージタンク)に導入するEGR(Exhaust Gas Recirculation)が知られている。
特許文献1には、シリンダの軸線をスラントさせたスラント型エンジンにおいて、クランク軸側から見て略S字状のインテークマニホールドを備え、インテークマニホールドの凹形状部にEGRバルブを配置する構成が開示されている。これにより、スラント型エンジンの嵩を高くせず、全体シルエットにおいては、高さの低いエンジンを得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-47506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、EGRバルブからサージタンクの中央部に排気ガスを導入する構成になっている。そのため、各気筒に対する排気ガスの供給に偏りが生じ、排気ガスを各気筒に均等に分配できなくなるおそれがある。
【0005】
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであり、排気ガスを各気筒に均等に分配できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のエンジンにおけるEGRバルブの取り付け構造は、 数の気筒の中心軸を傾斜させるように設置され、吸気ポートが上向きに開口し、排気ポートが下向きに開口するエンジン本体と、前記エンジン本体の気筒列方向の端部に設けられた変速機取り付け部と、前記エンジン本体の上方に配置され、気筒列方向に延びるタンク部と、前記タンク部の前記変速機取り付け部側の端部につながり、気筒列方向と直交する方向に直線的に延びる空気導入部とを有するサージタンクと、前記タンク部の底部に接続して、前記吸気ポートと反対方向に延出するように湾曲し、さらに前記タンク部の上方を通るように湾曲した後、前記吸気ポートに向かって延出し、前記吸気ポートに接続する分岐管と、前記排気ポートに接続する排気管と、略筒状のハウジングを有し、その軸方向一端部に前記排気管から排気ガスを導入するEGR配管が接続され、その軸方向他端部に前記ハウジング内のバルブを駆動するアクチュエータが取り付けられるEGRバルブとを備え、上面視において、前記分岐管は、前記タンク部の上方を通って、前記タンク部を挟んで前記吸気ポートと反対方向の部位から湾曲部に到る部分が、前記変速機取り付け部に向かうように延出し、前記湾曲部よりも後の部分が、前記変速機取り付け部と反対側に向かうように延出して、前記吸気ポートに接続する形状を有し、前記EGRバルブは、前記ハウジングの軸線と前記空気導入部の軸線とが同方向に延びるように、前記空気導入部の前記変速機取り付け部側に隣り合うように配置され、前記ハウジングと前記空気導入部とが連通路を介して連通することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、排気ガスを各気筒に均等に分配することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例に係るエンジンを示す上面図である。
図2】実施例に係るエンジンを示す正面図である。
図3】実施例に係るエンジンを示す後面図である。
図4】実施例に係るエンジンの上面図の要部を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一実施形態に係るEGRバルブの取り付け構造は、複数の気筒の中心軸を傾斜させるように設置され、吸気ポートが上向きに開口し、排気ポートが下向きに開口するエンジン本体と、前記エンジン本体の気筒列方向の端部に設けられた変速機取り付け部と、前記エンジン本体の上方に配置され、気筒列方向に延びるタンク部と、前記タンク部の前記変速機取り付け部側の端部につながり、気筒列方向と直交する方向に直線的に延びる空気導入部とを有するサージタンクと、前記タンク部の底部に接続して、前記吸気ポートと反対方向に延出するように湾曲し、さらに前記タンク部の上方を通るように湾曲した後、前記吸気ポートに向かって延出し、前記吸気ポートに接続する分岐管と、前記排気ポートに接続する排気管からの排気ガスが導入される略筒状のハウジングを有するEGRバルブとを備え、上面視において、前記分岐管は、前記タンク部の上方を通って前記変速機取り付け部に向かうように延出し、湾曲部を介して前記吸気ポートに向かって延出する形状を有し、前記EGRバルブは、前記ハウジングの軸線と前記空気導入部の軸線とが同方向に延びるように、前記空気導入部の前記変速機取り付け部側に隣り合うように配置され、前記ハウジングと前記空気導入部とが連通路を介して連通する。
このようにした構成により、サージタンクに導入される排気ガスを各分岐管に均等に供給して、排気ガスを各気筒に均等に分配することが可能になる。
【実施例
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施例について説明する。
本実施例に係る内燃機関であるエンジンEは、動力源として車両に搭載される。図1に、実施例に係るエンジンEの上面図を、図2に同エンジンEの正面図を、図3に同エンジンEの後面図を示す。また、図4に、同エンジンEの上面図の要部の拡大図を示す。以下の説明において、前後左右の方向は車両の運転席から見る方向を基準として規定するものとし、各図において適宜表示する。なお、各図において、構成要素の一部の図示を簡略化し、また、図示を省略することがある。例えば図2では、後述するチェーンカバー8や排気管20等の図示を省略している。
【0011】
エンジンEにおいて、エンジン本体1の構成として、シリンダブロック2を挟んで右側にオイルパン3が、左側にシリンダヘッド4及びシリンダヘッドカバー5が結合する。エンジンEは多気筒、本実施例では直列3気筒エンジンとして構成され、1番気筒から3番気筒が前後方向に直列に配置される。図2図3に示すように、エンジン本体1は、各気筒の中心軸(シリンダ軸線)を傾斜させるように設置され、各気筒の吸気ポート6が上向きに開口し、排気ポート7が下向きに開口する。
【0012】
シリンダブロック2及びシリンダヘッド4の前面には、不図示の動弁機構のカムシャフトに動力を伝達するスプロケットやカムタイミングチェーンが配置され、それらを覆うチェーンカバー8が取り付けられる。また、シリンダブロック2の後面には、不図示の変速機を取り付けるための変速機取り付け部9が形成される。
【0013】
エンジンEには、不図示のエアクリーナから供給される空気を供給する吸気装置と、燃焼後の排気ガスをエンジンEから排出する排気装置とが付属する。
【0014】
吸気装置の構成を説明する。
シリンダヘッド4において上向きに開口する各気筒の吸気ポート6に、吸気マニホールド10が接続する。
吸気マニホールド10は、シリンダブロック2の上方に配置されるサージタンク11と、サージタンク11から分岐して、吸気ポート6にそれぞれ接続する3本の分岐管12とを備える。各分岐管12の流路形状は、例えば上下の間隔を狭くし、横幅を広くした扁平形状としてもよい。吸気マニホールド10は、例えば合成樹脂材料によって成形された複数のパーツを適宜組み合わせて構成される。
【0015】
サージタンク11は、中空体であり、図1図4に示すように、気筒列方向に延びるタンク部13と、タンク部13の後端部(変速機取り付け部9側の端部)につながる空気導入部14とを有する。タンク部13が気筒列方向に延びるのに対して、空気導入部14は、気筒列方向と直交する方向であってオイルパン3方向に向かうように直線的に略水平に延びる。
【0016】
図2に示すように、3本の分岐管12は、サージタンク11のタンク部13の底部に接続して、吸気ポート6と反対方向に延出するように湾曲し、さらにタンク部13の上方を通るように湾曲した後、吸気ポート6に向かって略水平に延出し、それぞれ吸気ポート6に接続する。すなわち、3本の分岐管12は、気筒列方向視において、タンク部13を囲むような(詳細にはタンク部13の底部、タンク部13の吸気ポート6と反対方向の端部(オイルパン3側の端部)、及びタンク部13の上部を囲むような)環状部分と、環状部分につながって吸気ポート6に向かって延出する直線状部分とを有する。このようにタンク部13を囲む分岐管12の形状により、分岐管12の長さを確保して、低中速域でのエンジンEのトルク性能の向上を図ることができる。
【0017】
また、図1図4に示すように、上面視において、3本の分岐管12は、タンク部13を挟んでオイルパン3側の位置から吸気ポート6に向かう間に気筒列方向に湾曲する形状を有する。具体的には、3本の分岐管12は、タンク部13の上方を通って変速機取り付け部9に向かうように延出し、湾曲部15を介して吸気ポート6に向かって延出する。このように気筒列方向に湾曲する分岐管12の形状により、エンジンEを含む全体シルエットの高さを高くすることなく分岐管12の長さを確保して、低中速域でのエンジンEのトルク性能の向上を図ることができる。
【0018】
このようにして分岐管12の長さを確保しつつ、サージタンク11のタンク部13を吸気ポート6に近づけることができる。タンク部13を吸気ポート6に近づけることにより、空気導入部14を直線的に延ばすスペースを確保することができる。
なお、3本の分岐管12の上流側部は、強度を維持するために板状部12aを介して相互に連結される。
【0019】
サージタンク11の空気導入部14の下流部には、ボス部17が形成される。また、エンジン本体1の変速機取り付け部9の上部には、ブラケット16が設けられる。そして、ボス部17がブラケット16に連結されることにより、空気導入部14が変速機取り付け部9に支持される。このように空気導入部14がブラケット16を介して変速機取り付け部9で支持されるので、空気導入部14の振動を抑制することができる。
【0020】
空気導入部14の上流端14aにフランジ部14bが設けられ、フランジ部14bを介してスロットルボディ18が連結される。不図示のエアクリーナにより清浄化された空気が、スロットルボディ18を介して吸気マニホールド10に導入され、吸気ポート6からエンジンEに供給される。
スロットルボディ18の上部には、スロットルボディ18内のスロットルバルブを駆動させるためのモータを含む駆動装置19が設けられる。図4に示すように、上面視において、駆動装置19は略円柱形状を有し、空気導入部14の軸線C1に交差するように配置されて、前方に延出する。
【0021】
排気装置の構成を説明する。
シリンダヘッド4において下向きに開口する排気ポート7に、排気ガスが排出される排気管20が接続する。
【0022】
ここで、本実施例に係るエンジンEにおいては、排気ガスの一部をサージタンク11に導入するためにEGR(Exhaust Gas Recirculation)バルブ21が取り付けられる。
EGRバルブ21は、サージタンク11の空気導入部14に変速機取り付け部9と隣り合うように配置される。EGRバルブ21は、略筒状のハウジング22を有し、図4に示すように、ハウジング22の軸線C2と空気導入部14の軸線C1とが同方向に延びるように配置される。図2図3に示すように、気筒列方向視において、ハウジング22は、空気導入部14と上下方向で重なるように、空気導入部14よりもやや高い位置に配置される。このように配置することにより、上流側となるハウジング22から下流側となる空気導入部14に排気ガスをスムーズに流れ込むようにすることができる。
【0023】
ハウジング22の軸方向の一端(シリンダヘッド4側の端部)には、EGR配管23を構成するパイプが接続する。EGR配管23は、排気管20に接続し、排気ガスの一部をハウジング22に導入する。図3に示すように、EGR配管23は、エンジン本体1の後方を通り、吸気マニホールド10よりも上方には突出しないようにして、エンジンEを含む全体シルエットの高さが高くならないように配置される。
また、ハウジング22の軸方向の他端(オイルパン3側の端部)には、ハウジング22内のバルブを駆動させるためのアクチュエータ24が取り付けられる。
【0024】
図4に示すように、空気導入部14における上流端14aからボス部17までの長さLは、EGRバルブ21のハウジング22の長さlよりも長く設定されている。そして、ハウジング22は、空気導入部14の上流端14aのフランジ部14bとボス部17との間に配置される。これにより、EGRバルブ21を空気導入部14及びスロットルボディ18に近づけることができる。EGRバルブ21は、吸入空気量に基づいて排気ガスの還流量を調整するよう制御されており、吸入空気量の変化に対する応答性を向上させるためにスロットルボディ18の近くに配置することが望ましい。
【0025】
また、上述したようにスロットルボディ18に設けられた駆動装置19は、前方に延出する、すなわちEGRバルブ21と反対方向に延出するように配置される。これにより、駆動装置19とEGRバルブ21とが干渉するのを避け、EGRバルブ21を空気導入部14及びスロットルボディ18に近づけることができる。EGRバルブ21は、吸入空気量に基づいて制御されており、吸入空気量の変化に対する応答性を向上させるためにスロットルボディ18の近くに配置することが望ましい。
【0026】
空気導入部14の途中、具体的には上流端14aとボス部17との間の位置には、EGRバルブ21のハウジング22の方向に突出する連結部25が設けられる。また、ハウジング22の途中には、空気導入部14の方向に向く連結部26が設けられる。これら連結部25、26が連結することにより、ハウジング22が空気導入部14で支持されるとともに、連結部25、26内にハウジング22と空気導入部14と連通する連通路が構成される。上述したようにEGRバルブ21を空気導入部14及びスロットルボディ18に近づけることができるので、連結部25、26による連結長さを短くすることができる。
【0027】
以上のように、分岐管12の長さを確保しつつ、サージタンク11のタンク部13を吸気ポート6に近づけることにより、空気導入部14を直線的に延ばすスペースを確保することができる。
そして、EGRバルブ21は、そのハウジング22の軸線C2と空気導入部14の軸線C1とが同方向に延びるように、空気導入部14に隣り合うように配置される。
これにより、EGRバルブ21を上方に突出させることなくエンジンEに取り付けることができ、エンジンEを含む全体シルエットの高さを低く維持することができる。
そして、EGRバルブ21を通過した排気ガスを、直線的に延びる空気導入部14の上流部に導入するので、排気ガスをサージタンク11に吸入された空気に拡散させ、3本の分岐管12に均等に吸入させることができる。
このように、各気筒の中心軸を傾斜させるように設置されたエンジンEにおいて、サージタンク11に導入される排気ガスを各分岐管12に均等に供給して、各気筒に均等に分配することが可能になる。
【0028】
また、空気導入部14における上流端14aからボス部17までの長さLを、ハウジング22の長さlよりも長くすることで、空気導入部14においてスロットルボディ18から吸入した空気とEGRバルブ21からの排気ガスとを十分に混ぜるための距離を確保することができる。これにより、サージタンク11に導入される排気ガスを各分岐管12に均等に供給することができる。
【0029】
次に、本実施例に係るエンジンにおいては、サージタンク11の上部に、サージタンク11内の圧力を検出する圧力センサ27(MAP(Manifold Absolute Pressure)センサとも呼ばれる)が設けられる。
上述したように、上面視において、3本の分岐管12は、タンク部13の上方を通って変速機取り付け部9に向かうように延出し、湾曲部15を介して吸気ポート6に向かって延出する。このように3本の分岐管12が変速機取り付け部9に向かうように延出する形状により、上面視において、湾曲部15付近で、タンク部13の前端部(変速機取り付け部9側の端部とは反対方向の端部)が分岐管12で覆われずに露出する。そこで、このタンク部13の露出した箇所に圧力センサ27を配置する。
【0030】
以上のように、3本の分岐管12がタンク部13の上方を通る場合にも、3本の分岐管12を気筒列方向に湾曲する形状として、タンク部13の端部を露出させることにより、サージタンク11の上部に圧力センサ27を配置することができる。このように分岐管12がサージタンク11の上方を通るようにした構成において、エンジンEを含む全体シルエットの高さを高くすることなく、サージタンク11の上部に圧力センサ27を配置することができる。したがって、吸気中に含まれる水蒸気等の影響を受けにくく、圧力センサ27の圧力検出の精度を高めることができる。
【0031】
また、タンク部13において、空気導入部14と反対方向の端部に圧力センサ27を配置することができる。これにより、空気導入部14からタンク部13に流れ込む空気及び排気ガスが圧力センサ27に与える影響を小さくすることができ、圧力センサ27の圧力検出の精度を高めることができる。また、空気導入部14の近くに圧力センサ27は配置されると、圧力センサ27が排気ガスやオイルによって汚れやすくなるが、空気導入部14から離れた位置に圧力センサ27を配置することにより、圧力センサ27の汚れを防止し、圧力センサ27の圧力検出の精度が低下するのを防ぐことができる。
【0032】
以上、本発明の実施例を、図面を参照して詳細に説明したが、各実施例は、本発明の実施にあたっての具体例を示したに過ぎない。本発明の技術的範囲は、各実施例に限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0033】
E:エンジン、1:エンジン本体、6:吸気ポート、7:排気ポート、9:変速機取り付け部、10:吸気マニホールド、11:サージタンク、12:分岐管、13:タンク部、14:空気導入部、16:ブラケット、17:ボス部、18:スロットルボディ、19:駆動装置、21:EGRバルブ、22:ハウジング、25、26:連結部、27:圧力センサ
図1
図2
図3
図4