(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】モータ
(51)【国際特許分類】
H02K 1/2746 20220101AFI20231212BHJP
H02K 1/276 20220101ALI20231212BHJP
H02K 1/278 20220101ALI20231212BHJP
【FI】
H02K1/2746
H02K1/276
H02K1/278
(21)【出願番号】P 2020063574
(22)【出願日】2020-03-31
【審査請求日】2022-12-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】ニデック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100188673
【氏名又は名称】成田 友紀
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【氏名又は名称】松本 将尚
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【氏名又は名称】古都 智
(72)【発明者】
【氏名】荒尾 侑典
(72)【発明者】
【氏名】一円 明
【審査官】保田 亨介
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/008979(WO,A1)
【文献】特開2013-153637(JP,A)
【文献】特開2015-095999(JP,A)
【文献】特開2003-180045(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K1/00-1/34
15/03
21/00-21/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに連結され中心軸線周りに回転する一対のロータと、
前記ロータと径方向に対向するステータと、を備え、
一対の前記ロータは、
前記中心軸線に沿って延びる内コア部と、
前記内コア部の径方向外側面に位置し周方向に沿って交互に並ぶ第1の磁極部および第2の磁極部と、をそれぞれ有し、
前記第1の磁極部と前記第2の磁極部とは、磁気特性が互いに異なり、
一対の前記ロータのうち一方の前記第1の磁極部と他方の前記第2の磁極部とは、軸方向に並んで配置され、かつ互いの周方向位置が同じであ
り、
前記第1の磁極部は、第1のマグネットを有し、
前記第2の磁極部は、第2のマグネットを有し、
前記内コア部は、
径方向外側を向き前記第1のマグネットが配置される第1支持面と、
径方向外側を向き前記第2のマグネットが配置される第2支持面と、を有し、
前記第1支持面と前記第1のマグネットと間の接触面と、前記第2支持面と前記第2のマグネットとの間の接触面とは、形状が互いに異なる、
モータ。
【請求項2】
前記ロータにおいて周方向に並ぶ磁極部の数をポール数とし、
前記ステータにおいて周方向に並ぶコイルの数をスロット数とし、
前記ポール数とスロット数の比率が、2:3、2:6、4:3、又は8:9の何れかである、
請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記第1のマグネットは、径方向外側に露出し、
前記第2のマグネットは、径方向外側に露出し、
請求項1又は2に記載のモータ。
【請求項4】
前記第1の磁極部は、前記第1のマグネットの径方向外側に位置する第1の外コア部を有し、
前記第2の磁極部は、前記第2のマグネットの径方向外側に位置する第2の外コア部を有する、
請求項1又は2に記載のモータ。
【請求項5】
前記第1の外コア部と前記第2の外コア部とは、形状が互いに異なる、
請求項4に記載のモータ。
【請求項6】
前記第1のマグネットと前記第2のマグネットとは、形状が互いに異なる、
請求項
1~5の何れか一項に記載のモータ。
【請求項7】
前記第1のマグネットと前記第2のマグネットとは、前記中心軸線からの距離が互いに異なる、
請求項
1~6の何れか一項に記載のモータ。
【請求項8】
前記第1のマグネットと前記第2のマグネットとは、材質が互いに異なる、
請求項
1~
7の何れか一項に記載のモータ。
【請求項9】
前記第1の磁極部が有する前記第1のマグネットの個数と、前記第2の磁極部が有する前記第2のマグネットの個数とが、互いに異なる、
請求項
1~
8の何れか一項に記載のモータ。
【請求項10】
前記第1のマグネットは、径方向外側に露出し、
前記第2の磁極部は、前記第2のマグネットの径方向外側に位置する外コア部を有する、
請求項1又は2に記載のモータ。
【請求項11】
互いに連結され中心軸線周りに回転する一対のロータと、
前記ロータと径方向に対向するステータと、を備え、
一対の前記ロータは、
前記中心軸線に沿って延びる内コア部と、
前記内コア部の径方向外側面に位置し周方向に沿って交互に並ぶ第1の磁極部および第2の磁極部と、をそれぞれ有し、
前記第1の磁極部と前記第2の磁極部とは、磁気特性が互いに異なり、
一対の前記ロータのうち一方の前記第1の磁極部と他方の前記第2の磁極部とは、軸方向に並んで配置され、かつ互いの周方向位置が同じであり、
前記第1の磁極部は、第1のマグネットを有し、
前記第2の磁極部は、第2のマグネットを有し、
前記第1のマグネットと前記第2のマグネットとは、材質が互いに異なる。
【請求項12】
互いに連結され中心軸線周りに回転する一対のロータと、
前記ロータと径方向に対向するステータと、を備え、
一対の前記ロータは、
前記中心軸線に沿って延びる内コア部と、
前記内コア部の径方向外側面に位置し周方向に沿って交互に並ぶ第1の磁極部および第2の磁極部と、をそれぞれ有し、
前記第1の磁極部と前記第2の磁極部とは、磁気特性が互いに異なり、
一対の前記ロータのうち一方の前記第1の磁極部と他方の前記第2の磁極部とは、軸方向に並んで配置され、かつ互いの周方向位置が同じであり、
前記第1の磁極部は、第1のマグネットを有し、
前記第2の磁極部は、第2のマグネットを有し、
前記第1の磁極部が有する前記第1のマグネットの個数と、前記第2の磁極部が有する前記第2のマグネットの個数とが、互いに異なる。
【請求項13】
互いに連結され中心軸線周りに回転する一対のロータと、
前記ロータと径方向に対向するステータと、を備え、
一対の前記ロータは、
前記中心軸線に沿って延びる内コア部と、
前記内コア部の径方向外側面に位置し周方向に沿って交互に並ぶ第1の磁極部および第2の磁極部と、をそれぞれ有し、
前記第1の磁極部と前記第2の磁極部とは、磁気特性が互いに異なり、
一対の前記ロータのうち一方の前記第1の磁極部と他方の前記第2の磁極部とは、軸方向に並んで配置され、かつ互いの周方向位置が同じであり、
前記第1の磁極部は、マグネットおよび前記マグネットの径方向外側に位置する外コア部を有し、
前記第2の磁極部は、前記内コア部が径方向外側に突出する凸部である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、モータは、ロータとステータとを有する。ロータは、少なくとも1つの磁石を有する。モータが発する振動および騒音を低減するためには、コギングトルクおよびトルクリップルを抑制することが考えられる。特許文献1には、ロータ又はステータに段スキューを設けることで、コギングトルクを低減するモータが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コギングトルクは、スキューを掛けることで、逆位相を発生させてキャンセルさせるのが一般的な対策だが、スキューを掛けることでトルク低下を招くという課題があった。また、スキュー角に対してコギングトルクとトルクリップルとは背反の関係にあり、コギングトルクおよびトルクリップルを両方ともに低減させることは難しい。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みて、トルク低下を抑制しつつコギングトルクを低減でき、かつ、トルクリップルを低減できるモータを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のモータの一つの態様は、互いに連結され中心軸線周りに回転する一対のロータと、前記ロータと径方向に対向するステータと、を備える。一対の前記ロータは、前記中心軸線に沿って延びる内コア部と、前記内コア部の径方向外側面に位置し周方向に沿って交互に並ぶ第1の磁極部および第2の磁極部と、をそれぞれ有する。前記第1の磁極部と前記第2の磁極部とは、磁気特性が互いに異なる。一対の前記ロータのうち一方の前記第1の磁極部と他方の前記第2の磁極部とは、軸方向に並んで配置され、かつ互いの周方向位置が同じである。 第1の磁極部は、第1のマグネットを有する。第2の磁極部は、第2のマグネットを有する。内コア部は、径方向外側を向き第1のマグネットが配置される第1支持面と、径方外側を向き第2のマグネットが配置される第2支持面と、を有する。 第1支持面と第1のマグネットと間の接触面と、第2支持面と第2のマグネットとの間の接触面とは、形状が互いに異なる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一つの態様のモータによれば、トルク低下を抑制しつつコギングトルクを低減でき、かつ、トルクリップルを低減できるモータを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、一実施形態のモータの中心軸線に沿う断面における断面模式図である。
【
図2】
図2は、一実施形態のモータの中心軸線と直交する断面における部分断面図である。
【
図3】
図3は、一実施形態の一対のロータの斜視図である。
【
図4】
図4は、一実施形態のモータのコギングトルクの波形を示すグラフである。
【
図5】
図5は、一実施形態のモータのトルクリップルの波形を示すグラフである。
【
図6】
図6は、一実施形態のモータの概略構成を示す断面模式図である。
【
図7】
図7は、変形例1のモータの概略構成を示す断面模式図である。
【
図8】
図8は、変形例2のモータの概略構成を示す断面模式図である。
【
図9】
図9は、変形例3のロータの部分断面模式図である。
【
図10】
図10は、変形例4のロータの部分断面模式図である。
【
図11】
図11は、変形例5のロータの部分断面模式図である。
【
図12】
図12は、変形例6のロータの部分断面模式図である。
【
図13】
図13は、変形例7のロータの部分断面模式図である。
【
図14】
図14は、変形例8のロータの部分断面模式図である。
【
図15】
図15は、変形例9のロータの部分断面模式図である。
【
図16】
図16は、変形例10のロータの部分断面模式図である。
【
図17】
図17は、変形例11のロータの部分断面模式図である。
【
図18】
図18は、変形例12のロータの部分断面模式図である。
【
図19】
図19は、変形例13のロータの部分断面模式図である。
【
図20】
図20は、変形例14のロータの部分断面模式図である。
【
図21】
図21は、変形例15のロータの部分断面模式図である。
【
図22】
図22は、変形例16のロータの部分断面模式図である。
【
図23】
図23は、変形例17のロータの部分断面模式図である。
【
図24】
図24は、変形例18のロータの部分断面模式図である。
【
図25】
図25は、変形例19のロータの部分断面模式図である。
【
図26】
図26は、変形例20のロータの部分断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の説明においては、中心軸線Jの軸方向、すなわち上下方向と平行な方向を単に「軸方向」と呼び、中心軸線Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸線Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。本実施形態において、下側(-Z)は、軸方向一方側に相当し、上側(+Z)は、軸方向他方側に相当する。なお、上下方向、上側および下側とは、単に各部の相対位置関係を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
【0010】
図1は、中心軸線Jに沿う断面におけるモータ1の断面模式図である。
図2は、中心軸線Jと直交する断面におけるモータ1の部分断面図である。
【0011】
図1に示すように、本実施形態のモータ1は、ロータ結合体2と、ステータ30と、複数のベアリング15と、これらを収容するハウジング11と、を備える。ベアリング15は、ロータ結合体2のシャフト21を回転可能に支持する。ベアリング15は、ハウジング11に保持される。
【0012】
ステータ30は、中心軸線Jを中心とする円環状である。ステータ30の径方向内側には、ロータ結合体2が配置される。ステータ30は、ロータ結合体2の一対のロータ20と径方向に対向する。
【0013】
ステータ30は、ステータコア31と、インシュレータ32と、複数のコイル33と、を有する。ステータコア31は、軸方向に沿って積層される複数の電磁鋼板を有する。
【0014】
ステータコア31は、略環状のコアバック31aと、複数(本実施形態では12個)のティース31bと、を有する。本実施形態では、コアバック31aは、中心軸線Jを中心とする円環状である。ティース31bは、コアバック31aの径方向内側面から径方向内側に延びる。コアバック31aの外周面は、ハウジング11の周壁部の内周面と固定される。複数のティース31bは、コアバック31aの径方向内側面に、周方向に互いに間隔をあけて配置される。本実施形態では、複数のティース31bは、周方向に等間隔に配列される。
【0015】
インシュレータ32は、ステータコア31に装着される。インシュレータ32は、ティース31bを覆う部分を有する。インシュレータ32の材料は、例えば樹脂などの絶縁材料である。
【0016】
コイル33は、ステータコア31に取り付けられる。複数のコイル33は、インシュレータ32を介してステータコア31に装着される。複数のコイル33は、インシュレータ32を介して各ティース31bに導線が巻き回されることで構成される。本実施形態において、ステータコア31は12個のティース31bを有する。また、コイル33は、1つのティース31bに1つ装着される。すなわち、本実施形態のステータ30は、12個のコイル33を有する。
【0017】
ロータ結合体2は、シャフト21と、シャフト21に固定される一対のロータ20と、一対のロータ20間に配置されるスペーサ9と、カバー部25と、を有する。ロータ結合体2は、中心軸線J周りに回転する。すなわち、シャフト21、一対のロータ20およびスペーサ9は、中心軸線J周りを回転する。シャフト21は、中心軸線Jを中心として軸方向に延びる円柱状である。カバー部25は、中心軸線Jを中心とする筒状である。カバー部25は、一対のロータ20を径方向外側から囲む。カバー部25は、アルミニウム合金、樹脂材料などの非磁性物質から構成される。
【0018】
図3は、一対のロータ20の斜視図である。
以下の説明において、一対のロータ20を互いに区別する場合、一方を第1のロータ20Aと呼び、他方を第2のロータ20Bと呼ぶ。
【0019】
一対のロータ20は、内コア部22と、内コア部22の径方向外側に位置し周方向に沿って並ぶ複数の磁極部27、28と、をそれぞれ有する。なお、ロータ結合体2の一対のロータ20は、同様の構成を有する。
【0020】
内コア部22は、中心軸線Jに沿って延びる。内コア部22は、軸方向から見て、略多角形状である。内コア部22には、軸方向に貫通する中央孔22hおよび複数の孔部22dが設けられる。中央孔22hは、軸方向から見て中央に位置する。複数の孔部22dは、中央孔22hの周りに並ぶ。中央孔22hには、シャフト21が挿入され固定される。孔部22dは、内コア部22を肉抜きして内コア部22の軽量化するために設けられる。
【0021】
内コア部22の径方向外側を向く外周面には、周方向に沿って並ぶ複数(8つ)の平面部22a、22bと、平面部22a、22b同士の間に位置する複数(8つ)の溝部22cと、が設けられる。溝部22cは、内コア部の軸方向全長に亘って延びる。溝部22cは、径方向外側に開口する。溝部22cは、径方向外側に向かうにしたがい溝幅が小さくなるくさび形状である。
【0022】
平面部22a、22bは、径方向に垂直な平面状である。平面部22a、22bは、内コア部22の軸方向の軸方向全長に亘って延びる。8つの平面部22a、22bは、4つの第1平面部22aと、4つの第2平面部22bと、に分類させる。第1平面部22aと第2平面部22bとは、周方向に沿って交互に並ぶ。第1平面部22aは、第2平面部22bよりも、径方向外側に配置される。
【0023】
8つの磁極部27、28は、4つの第1の磁極部27と4つの第2の磁極部28とに分類される。第1の磁極部27は、第1平面部22aに配置され、第2の磁極部28は、第2平面部22bに配置される。すなわち、第1の磁極部27と第2の磁極部28とは、中心軸線Jの周方向に沿って交互に並ぶ。
【0024】
第1の磁極部27と第2の磁極部28とは、磁気特性が互いに異なる。ここで、「磁気特性が互いに異なる」とは、磁極部及び磁極部周辺における磁束の分布の態様が異なることを意味する。また、磁束の向きが異なる場合(すなわち、N極又はS極の磁極が異なる場合)については、磁束の分布の態様が同一であれば、磁気特性が異なるとは言えない。
【0025】
第1の磁極部27は、径方向外側面に露出する第1のマグネット23aを有する。一方で、第2の磁極部28は、第2のマグネット23bと、第2のマグネット23bを径方向外側から覆う外コア部24と、を有する。第1のマグネット23aおよび第2のマグネット23bは、永久磁石である。
【0026】
図2に示すように、第1の磁極部27において、第1のマグネット23aは、内コア部22の径方向外側面(第1平面部22a)に配置され。第1のマグネット23aは、径方向外側に露出する。第1の磁極部27は、表面磁石型(Surface Permanent Magnet:SPM)の磁極部と言うことができる。
【0027】
なお、本明細書において「マグネットが径方向外側に露出する」とは、マグネットが径方向外側に磁気的に露出することを意味する。すなわち、マグネットとその径方向外側に位置するステータとの間に、マグネットの磁束の流れに影響を及ぼす部材が配置されていないことを意味する。したがって、本実施形態に示すように、マグネットとステータとの間に非磁性物質からなるカバー部が配置されていてもよい。
【0028】
第1のマグネット23aは、板状である。第1のマグネット23aは、径方向から見て、四角形状である。第1のマグネット23aは、軸方向から見て、径方向内側面が直線状であり、径方向外側面が径方向外側に凸となる円弧状である。したがって、第1のマグネット23aは、周方向の両端部から中央部側(周方向の内側)に向かうにしたがい、径方向の厚さが大きくなる。第1のマグネット23aの径方向内側面は、径方向に垂直な方向に広がる平面状である。第1のマグネット23aの径方向外側面は、軸方向から見て径方向外側に凸となる曲面状である。
【0029】
第2の磁極部28において、第2のマグネット23bは、内コア部22の径方向外側面(第2平面部22b)に配置され、外コア部24は、第2のマグネット23bの径方向外側面に配置される。すなわち、第2の磁極部28において、第2平面部22bから径方向外側へ向けて、第2のマグネット23bおよび外コア部24は、この順に配置される。第2のマグネット23bは外コア部24に覆われ、外コア部24は径方向外側に露出する。第2のマグネット23bの周方向両端の位置と、外コア部24の周方向の両端の位置とは、径方向から見て重なって配置される。第2の磁極部28は、埋込磁石型(Interior Permanent Magnet:IPM)の磁極部と言うことができる。なお、第2のマグネット23bの周方向両端と外コア部24の周方向の両端とは、一致していなくてもよい。例えば、第2のマグネット23bが外コア部24の周方向両側から露出していてもよい。
【0030】
第2のマグネット23bは、板状である。第2のマグネット23bは、四角形板状である。軸方向から見て、第2のマグネット23bは、周方向に沿う長さが径方向の長さよりも大きい長方形状である。第2のマグネット23bの径方向内側面および径方向外側面は、それぞれ、径方向に垂直な方向に広がる平面状である。
【0031】
外コア部24は、板状である。外コア部24は、径方向から見て、四角形状である。外コア部24は、軸方向から見て、径方向内側面が直線状であり、径方向外側面が径方向外側に凸となる円弧状である。したがって、外コア部24は、周方向の両端部から中央部側(周方向の内側)に向かうにしたがい、径方向の厚さが大きくなる。外コア部24の径方向内側面は、径方向に垂直な方向に広がる平面状である。外コア部24の径方向外側面は、軸方向から見て径方向外側に凸となる曲面状である。
【0032】
図3に示すように、第1のロータ20Aと第2のロータ20Bとは、第1の磁極部27および第2の磁極部28が軸方向にずらされて配置される。第1のロータ20Aの第1の磁極部27の下側には、第2のロータ20Bの第2の磁極部28が配置される。また、第1のロータ20Aの第2の磁極部28の下側には、第2のロータ20Bの第1の磁極部27が配置される。一方のロータ20の第1の磁極部27の周方向の中心部と、他方のロータ20の第2の磁極部28の周方向の中心部は、互いに重なって配置される。すなわち、一対のロータ20のうち一方の第1の磁極部27と他方の第2の磁極部28とは、軸方向に並んで配置され、かつ周方向の位置が同じである。このように本実施形態のマグネット(第1のマグネット23aおよび第2のマグネット23b)には、スキューは掛けられておらず、軸方向に真っ直ぐに配列される。
【0033】
同一のロータ20において、第1の磁極部27と第2の磁極部28とは、径方向外側を向く磁極が互いに異なる。また、軸方向に並ぶ第1の磁極部27と第2の磁極部28とは、径方向外側を向く磁極が同一である。例えば、第1のロータ20Aの第1の磁極部27および第2のロータ20Bの第2の磁極部28がN極を径方向外側に向け、第1のロータ20Aの第2の磁極部28および第2のロータ20Bの第1の磁極部27がS極を径方向外側に向ける。
【0034】
図4は、本実施形態のモータ1のコギングトルクの波形を示すグラフである。
図5は、本実施形態のモータ1のトルクリップルの波形を示すグラフである。
図4および
図5に示すように、本実施形態によれば、第1のロータ20Aにより発生するコギングトルクは一周期30°の基本波形が繰り返される波形となる。第2のロータ20Bにより発生するコギングトルクは一周期30°の基本波形が、第1のロータ20Aの基本波形から半周期ずれて繰り返される波形となる。第1のロータ20Aにより発生するトルクリップルは一周期30°の基本波形が繰り返される波形となる。第2のロータ20Bにより発生するトルクリップルは一周期30°の基本波形が、第1のロータ20Aの基本波形から半周期ずれて繰り返される波形となる。このため、マグネット(第1のマグネット23aおよび第2のマグネット23b)にスキューを掛けなくても、コギングトルクに逆位相を発生させることができる。すなわち、第1のロータ20Aに発生するコギングトルクと、第2のロータ20Bに発生するコギングトルクとが、互いに逆位相で生じるため、これらが互いに打ち消し合い、合成ゴギングトルク波形の変動幅(合成コギングトルクの最大値と最小値との差)を小さく抑えることができる。また、トルクリップルに逆位相を発生させることができる。すなわち、第1のロータ20Aに発生するトルクリップルと、第2のロータ20Bに発生するトルクリップルとが、互いに逆位相で生じるため、これらが互いに打ち消し合い、合成トルクリップル波形の変動幅(合成トルクリップルの最大値と最小値との差)を小さく抑えることができる。したがって本実施形態によれば、トルク低下を抑制しつつコギングトルクを低減でき、かつ、トルクリップルを低減できる。そして、モータ1が発する振動および騒音を低減できる。
【0035】
図6は、本実施形態のモータ1の概略構成を示す断面模式図である。
ロータ20において周方向に並ぶ磁極部27、28の数をポール数とし、ステータ30において周方向に並ぶコイル33の数をスロット数とする。本実施形態のモータ1は、ポール数が8であり、スロット数が12である。
【0036】
上述したように、一対のロータ20においてコギングトルクおよびトルクリップルを打ち消し合うモータは、ポール数とスロット数とが、一定の関係を満たす必要がある。すなわち、ポール数とスロット数の比率が、2:3、2:6、4:3、又は8:9の何れかである場合に、第1の磁極部27と第2の磁極部28を軸方向に並べるように積層させた一対のロータ20において、コギングトルクおよびトルクリップルを打ち消し合う。なお、ポール数は常に偶数となる。本実施形態のモータ1は、ポール数が8でありスロット数が12であるため、ポール数とスロット数の比率が、2:3である。
【0037】
(変形例1)
図7は、変形例1のモータ101の概略構成を示す断面模式図である。
変形例1のモータ101は、6個のコイル33を有するステータ130と、上述の実施形態と同様のロータ結合体2と、を有する。すなわち、モータ101は、第1の磁極部27と第2の磁極部28を軸方向に並べるように積層させた一対のロータ20を有する。
【0038】
本変形例のモータ101は、ポール数が8でありスロット数が6であるため、ポール数とスロット数の比率が、4:3である。変形例1のモータ101においても、一対のロータ20において、コギングトルクおよびトルクリップルを打ち消し合い、モータ101全体としてコギングトルクおよびトルクリップルを低減できる。
【0039】
本変形例では、ポール数が8のロータ20を用いる場合について説明した。これに代えて、ポール数が2のロータを用いてもよい。この場合のモータは、ポール数が2でありスロット数が6となるため、ポール数とスロット数の比率が、2:6となる。この場合であっても、モータ101全体としてコギングトルクおよびトルクリップルを低減できる。
【0040】
(変形例2)
図8は、変形例2のモータ201の概略構成を示す断面模式図である。
変形例2のモータ201は、9個のコイル33を有するステータ230と、上述の実施形態と同様のロータ結合体2と、を有する。すなわち、モータ201は、第1の磁極部27と第2の磁極部28を軸方向に並べるように積層させた一対のロータ20を有する。
【0041】
本変形例のモータ201は、ポール数が8でありスロット数が9であるため、ポール数とスロット数の比率が、8:9である。変形例2のモータ201においても、一対のロータ20において、コギングトルクおよびトルクリップルを打ち消し合い、モータ201全体としてコギングトルクおよびトルクリップルを低減できる。
【0042】
<変形例3~20>
上述の実施形態では、第1の磁極部27と第2の磁極部28とは、形状が互いに異なる。より具体的には、第1の磁極部27は径方向外側に露出する第1のマグネット23aを有し、第2の磁極部28は第2のマグネット23bおよび第2のマグネット23bの径方向外側に位置する外コア部24を有する。このように、上述の実施形態では、磁気特性が互いに異ならされている。
【0043】
以下、変形例3~20として、他の構成によって第1の磁極部と第2の磁極部の磁気特性を互いに異ならせたロータの構成について説明する。なお、変形例3~20のロータは、いずれもポール数が8のロータである。したがって、変形例3~20のロータは、上述の実施形態において、一対のロータ20に代えて用いることができる。また、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0044】
(変形例3)
図9は、変形例3のロータ320の部分断面模式図である。
本変形例のロータ320は、内コア部322と、第1の磁極部327と、第2の磁極部328と、を有する。第1の磁極部327は、径方向外側に露出する第1のマグネット323aを有し、第2の磁極部328は、径方向外側に露出する第2のマグネット323bを有する。すなわち、本変形例のロータ320は、表面磁石型(SPM型)ロータである。第1のマグネット323aと第2のマグネット323bは、同種の永久磁石であり、材質が同一である。
【0045】
第1のマグネット323aは、径方向外側を向く外側面326aを有する。同様に第2のマグネット323bは、径方向外側を向く外側面326bを有する。第1のマグネット323aおよび第2のマグネット323bの外側面326a、326bは、外側に凸の湾曲面である。
【0046】
軸方向から見て、第1のマグネット323aの外側面326aは、曲率半径R1で湾曲する。また、軸方向から見て、第2のマグネット323bの外側面326bは、曲率半径R2で湾曲する。第1のマグネット323aの外側面326aの曲率半径R1と、第2のマグネット323bの外側面326bの曲率半径R2と、は互いに異なる。
【0047】
本変形例の第1のマグネット323aと第2のマグネット323bとは、形状が互いに異なる。すなわち、本変形例の第1の磁極部327と第2の磁極部328とは、形状が互いに異なる。これにより、第1の磁極部327と第2の磁極部328とは、互いに異なった磁気特性を有する。
【0048】
(変形例4)
図10は、変形例4のロータ420の部分断面模式図である。
本変形例のロータ420は、内コア部422と、第1の磁極部427と、第2の磁極部428と、を有する。第1の磁極部427は、径方向外側に露出する第1のマグネット423aを有し、第2の磁極部428は、径方向外側に露出する第2のマグネット423bを有する。すなわち、本変形例のロータ420は、表面磁石型(SPM型)ロータである。第1のマグネット423aと第2のマグネット423bは、同種の永久磁石であり、材質が同一である。
【0049】
軸方向から見て、第1のマグネット423aおよび第2のマグネット423bは、それぞれ径方向と直交する方向に延びる。ここで、第1のマグネット423aの径方向と直交する方向の幅寸法W1と、第2のマグネット423bの径方向と直交する方向の幅寸法W2と、は互いに異なる。
【0050】
本変形例の第1のマグネット423aと第2のマグネット423bとは、形状が互いに異なる。すなわち、本変形例の第1の磁極部427と第2の磁極部428とは、形状が互いに異なる。これにより、第1の磁極部427と第2の磁極部428とは、互いに異なった磁気特性を有する。
【0051】
(変形例5)
図11は、変形例5のロータ520の部分断面模式図である。
本変形例のロータ520は、内コア部522と、第1の磁極部527と、第2の磁極部528と、を有する。第1の磁極部527は、径方向外側に露出する第1のマグネット523aを有し、第2の磁極部528は、径方向外側に露出する第2のマグネット523bを有する。すなわち、本変形例のロータ520は、表面磁石型(SPM型)ロータである。第1のマグネット523aと第2のマグネット523bは、同種の永久磁石であり、材質が同一である。
【0052】
軸方向から見て、第1のマグネット523aおよび第2のマグネット523bは、それぞれ径方向と直交する方向に延びる。ここで、第1のマグネット523aの厚さ寸法(径方向に沿う最大寸法)D1と、第2のマグネット523bの厚さ寸法(径方向に沿う最大寸法)D2と、は互いに異なる。
【0053】
本変形例の第1のマグネット523aと第2のマグネット523bとは、形状が互いに異なる。すなわち、本変形例の第1の磁極部527と第2の磁極部528とは、形状が互いに異なる。これにより、第1の磁極部527と第2の磁極部528とは、互いに異なった磁気特性を有する。
【0054】
(変形例6)
図12は、変形例6のロータ620の部分断面模式図である。
本変形例のロータ620は、内コア部622と、第1の磁極部627と、第2の磁極部628と、を有する。第1の磁極部627は、径方向外側に露出する第1のマグネット623aを有し、第2の磁極部628は、径方向外側に露出する第2のマグネット623bを有する。すなわち、本変形例のロータ620は、表面磁石型(SPM型)ロータである。本変形例の第1のマグネット623aと第2のマグネット623bとは、同形状である。第1のマグネット623aと第2のマグネット623bは、同種の永久磁石であり、材質が同一である。
【0055】
内コア部622は、径方向外側を向く第1平面部622aおよび第2平面部622bを有する。第1平面部622aおよび第2平面部622bは、軸方向から見て径方向と直交する方向に延びる平坦面である。第1平面部622aには、第1のマグネット623aが配置される。第2平面部622bには、第2のマグネット623bが配置される。第1平面部622aおよび第2平面部622bは、中心軸線Jからの距離が互いに異なる。このため、中心軸線Jから第1のマグネット623aの最外端までの距離h1と、中心軸線Jから第2のマグネット623bの最外端までの距離h2と、は互いに異なる。
【0056】
本変形例によれば、第1のマグネット623aと第2のマグネット623bとは、中心軸線Jからの距離が互いに異なる。すなわち、本変形例の第1の磁極部627と第2の磁極部628とは、形状が互いに異なる。これにより、第1の磁極部627と第2の磁極部628とは、互いに異なった磁気特性を有する。
【0057】
(変形例7)
図13は、変形例7のロータ720の部分断面模式図である。
本変形例のロータ720は、内コア部722と、第1の磁極部727と、第2の磁極部728と、を有する。第1の磁極部727は、径方向外側に露出する第1のマグネット723aを有し、第2の磁極部728は、径方向外側に露出する第2のマグネット723bを有する。すなわち、本変形例のロータ720は、表面磁石型(SPM型)ロータである。本変形例の第1のマグネット723aと第2のマグネット723bとは、同形状である。
【0058】
第1のマグネット723aと第2のマグネット723bは、材質が異なる。例えば、第1のマグネット723aおよび第2のマグネット723bのうち何れか一方がネオジム磁石であり他方がフェライト磁石である。このため、第1のマグネット723aと第2のマグネット723bとは、磁力が互いに異なる。
【0059】
本変形例によれば、第1のマグネット723aと第2のマグネット723bとの材料が互いに異なる。これにより、第1の磁極部727と第2の磁極部728とは、互いに異なった磁気特性を有する。
【0060】
(変形例8)
図14は、変形例8のロータ820の部分断面模式図である。
本変形例のロータ820は、内コア部822と、第1の磁極部827と、第2の磁極部828と、を有する。第1の磁極部827は、径方向外側に露出する第1のマグネット823aを有し、第2の磁極部828は、径方向外側に露出する第2のマグネット823bを有する。すなわち、本変形例のロータ820は、表面磁石型(SPM型)ロータである。本変形例の第1のマグネット823aと第2のマグネット823bとは、同形状である。第1のマグネット823aと第2のマグネット823bは、同種の永久磁石であり、材質が同一である。
【0061】
内コア部822は、径方向外側を向く第1平面部(第1支持面)822aおよび第2平面部(第2支持面)822bを有する。第1平面部822aおよび第2平面部822bは、軸方向から見て、それぞれ径方向と直交する方向に延びる。第1平面部822aには、第1のマグネット823aが配置される。第2平面部822bには、第2のマグネット823bが配置される。
【0062】
第2平面部822bには、周方向に沿って並ぶ2つの凹部822cが設けられる。2つの凹部822cは、軸方向に沿って溝状に延びる。2つの凹部822cは、第2平面部822bの周方向両端部に配置される。一方で、第1平面部822aには、凹部が設けられない。このため、第1平面部822aと第1のマグネット823aと間の接触面と、第2平面部822bと第2のマグネット823bとの間の接触面とは、形状が互いに異なる。また、第1の磁極部827における第1のマグネット823aから内コア部822への磁束の流れ方と、第2の磁極部828における第2のマグネット823bから内コア部822への磁束の流れ方とは、互いに異なる。
【0063】
本変形例によれば、第1の磁極部827と第2の磁極部828とは、形状が互いに異なる。これにより、第1の磁極部827と第2の磁極部828とは、互いに異なった磁気特性を有する。
【0064】
(変形例9)
図15は、変形例9のロータ920の部分断面模式図である。
本変形例のロータ920は、内コア部922と、第1の磁極部927と、第2の磁極部928と、を有する。第1の磁極部927は、第1のマグネット923aおよび第1のマグネット923aの径方向外側に位置する第1の外コア部924aを有する。第2の磁極部928は、第2のマグネット923bおよび第2のマグネット923bの径方向外側に位置する第2の外コア部924bを有する。本変形例において、内コア部922、第1の外コア部924aおよび第2の外コア部924bは、ロータコア929を構成する。ロータコア929には、軸方向に貫通する第1保持孔929aおよび第2保持孔929bが設けられる。第1保持孔929aおよび第2保持孔929bは、周方向に沿って交互に並ぶ。第1のマグネット923aは、第1保持孔929aに挿入され保持される。第2のマグネット923bは、第1保持孔929aに挿入され保持される。すなわち、本変形例のロータ920は、埋込磁石型(IPM型)ロータである。第1のマグネット923aと第2のマグネット923bは、同種の永久磁石であり、材質が同一である。
【0065】
第1の外コア部924aは、径方向外側を向く外側面926aを有する。同様に第2の外コア部924bは、径方向外側を向く外側面926bを有する。第1の外コア部924aおよび第2の外コア部924bの外側面926a、926bは、外側に凸の湾曲面である。
【0066】
軸方向から見て、第1の外コア部924aの外側面926aは、曲率半径R11で湾曲する。また、軸方向から見て、第2の外コア部924bの外側面926bは、曲率半径R12で湾曲する。第1の外コア部924aの外側面926aの曲率半径R11と、第2の外コア部924bの外側面926bの曲率半径R12と、は互いに異なる。
【0067】
本変形例の第1の外コア部924aと第2の外コア部924bとは、形状が互いに異なる。すなわち、本変形例の第1の磁極部927と第2の磁極部928とは、形状が互いに異なる。これにより、第1の磁極部927と第2の磁極部928とは、互いに異なった磁気特性を有する。
【0068】
(変形例10)
図16は、変形例10のロータ1020の部分断面模式図である。
本変形例のロータ1020は、内コア部1022と、第1の磁極部1027と、第2の磁極部1028と、を有する。第1の磁極部1027は、第1のマグネット1023aおよび第1のマグネット1023aの径方向外側に位置する第1の外コア部1024aを有する。第2の磁極部1028は、第2のマグネット1023bおよび第2のマグネット1023bの径方向外側に位置する第2の外コア部1024bを有する。本変形例において、内コア部1022、第1の外コア部1024aおよび第2の外コア部1024bは、ロータコア1029を構成する。ロータコア1029には、軸方向に貫通する第1保持孔1029aおよび第2保持孔1029bが設けられる。第1保持孔1029aおよび第2保持孔1029bは、周方向に沿って交互に並ぶ。第1のマグネット1023aは、第1保持孔1029aに挿入され保持される。第2のマグネット1023bは、第1保持孔1029aに挿入され保持される。すなわち、本変形例のロータ1020は、埋込磁石型(IPM型)ロータである。第1のマグネット1023aと第2のマグネット1023bは、同種の永久磁石であり、材質が同一である。
【0069】
軸方向から見て、第1のマグネット1023aおよび第2のマグネット1023bは、それぞれ径方向と直交する方向に延びる。ここで、第1のマグネット1023aの径方向と直交する方向の幅寸法W11と、第2のマグネット1023bの径方向と直交する方向の幅寸法W12と、は互いに異なる。
【0070】
本変形例の第1のマグネット1023aと第2のマグネット1023bとは、形状が互いに異なる。すなわち、本変形例の第1の磁極部1027と第2の磁極部1028とは、形状が互いに異なる。これにより、第1の磁極部1027と第2の磁極部1028とは、互いに異なった磁気特性を有する。
【0071】
(変形例11)
図17は、変形例11のロータ1120の部分断面模式図である。
本変形例のロータ1120は、内コア部1122と、第1の磁極部1127と、第2の磁極部1128と、を有する。第1の磁極部1127は、第1のマグネット1123aおよび第1のマグネット1123aの径方向外側に位置する第1の外コア部1124aを有する。第2の磁極部1128は、第2のマグネット1123bおよび第2のマグネット1123bの径方向外側に位置する第2の外コア部1124bを有する。本変形例において、内コア部1122、第1の外コア部1124aおよび第2の外コア部1124bは、ロータコア1129を構成する。ロータコア1129には、軸方向に貫通する第1保持孔1129aおよび第2保持孔1129bが設けられる。第1保持孔1129aおよび第2保持孔1129bは、周方向に沿って交互に並ぶ。第1のマグネット1123aは、第1保持孔1129aに挿入され保持される。第2のマグネット1123bは、第1保持孔1129aに挿入され保持される。すなわち、本変形例のロータ1120は、埋込磁石型(IPM型)ロータである。第1のマグネット1123aと第2のマグネット1123bは、同種の永久磁石であり、材質が同一である。
【0072】
軸方向から見て、第1のマグネット1123aおよび第2のマグネット1123bは、それぞれ径方向と直交する方向に延びる。ここで、第1のマグネット1123aの厚さ寸法(径方向に沿う最大寸法)D11と、第2のマグネット1123bの厚さ寸法(径方向に沿う最大寸法)D12と、は互いに異なる。
【0073】
本変形例の第1のマグネット1123aと第2のマグネット1123bとは、形状が互いに異なる。すなわち、本変形例の第1の磁極部1127と第2の磁極部1128とは、形状が互いに異なる。これにより、第1の磁極部1127と第2の磁極部1128とは、互いに異なった磁気特性を有する。
【0074】
(変形例12)
図18は、変形例12のロータ1220の部分断面模式図である。
本変形例のロータ1220は、内コア部1222と、第1の磁極部1227と、第2の磁極部1228と、を有する。第1の磁極部1227は、第1のマグネット1223aおよび第1のマグネット1223aの径方向外側に位置する第1の外コア部1224aを有する。第2の磁極部1228は、第2のマグネット1223bおよび第2のマグネット1223bの径方向外側に位置する第2の外コア部1224bを有する。本変形例において、内コア部1222、第1の外コア部1224aおよび第2の外コア部1224bは、ロータコア1229を構成する。ロータコア1229には、軸方向に貫通する第1保持孔1229aおよび第2保持孔1229bが設けられる。第1保持孔1229aおよび第2保持孔1229bは、周方向に沿って交互に並ぶ。第1のマグネット1223aは、第1保持孔1229aに挿入され保持される。第2のマグネット1223bは、第1保持孔1229aに挿入され保持される。すなわち、本変形例のロータ1220は、埋込磁石型(IPM型)ロータである。本変形例の第1のマグネット1223aと第2のマグネット1223bとは、同形状である。第1のマグネット1223aと第2のマグネット1223bは、同種の永久磁石であり、材質が同一である。
【0075】
軸方向から見て、第1の外コア部1224aおよび第2の外コア部1224bは、それぞれ径方向と直交する方向に延びる。ここで、第1の外コア部1224aの厚さ寸法(径方向に沿う最大寸法)と、第2の外コア部1224bの厚さ寸法(径方向に沿う最大寸法)D12と、は互いに異なる。このため、中心軸線Jから第1のマグネット1223aの最外端までの距離h11と、中心軸線Jから第2のマグネット1223bの最外端までの距離h12と、は互いに異なる。
【0076】
本変形例によれば、第1の外コア部1224aと第2の外コア部1224bとは、中心軸線Jからの距離が互いに異なる。すなわち、本変形例の第1の磁極部1227と第2の磁極部1228とは、形状が互いに異なる。これにより、第1の磁極部1227と第2の磁極部1228とは、互いに異なった磁気特性を有する。
【0077】
(変形例13)
図19は、変形例13のロータ1320の部分断面模式図である。
本変形例のロータ1320は、内コア部1322と、第1の磁極部1327と、第2の磁極部1328と、を有する。第1の磁極部1327は、第1のマグネット1323aおよび第1のマグネット1323aの径方向外側に位置する第1の外コア部1324aを有する。第2の磁極部1328は、第2のマグネット1323bおよび第2のマグネット1323bの径方向外側に位置する第2の外コア部1324bを有する。本変形例において、内コア部1322、第1の外コア部1324aおよび第2の外コア部1324bは、ロータコア1329を構成する。ロータコア1329には、軸方向に貫通する第1保持孔1329aおよび第2保持孔1329bが設けられる。第1保持孔1329aおよび第2保持孔1329bは、周方向に沿って交互に並ぶ。第1のマグネット1323aは、第1保持孔1329aに挿入され保持される。第2のマグネット1323bは、第1保持孔1329aに挿入され保持される。すなわち、本変形例のロータ1320は、埋込磁石型(IPM型)ロータである。本変形例の第1のマグネット1323aと第2のマグネット1323bとは、同形状である。
【0078】
第1のマグネット1323aと第2のマグネット1323bは、材質が異なる。このため、第1のマグネット1323aと第2のマグネット1323bとは、磁力が互いに異なる。
【0079】
本変形例によれば、第1のマグネット1323aと第2のマグネット1323bとの材料が互いに異なる。これにより、第1の磁極部1327と第2の磁極部1328とは、互いに異なった磁気特性を有する。
【0080】
(変形例14)
図20は、変形例14のロータ1420の部分断面模式図である。
本変形例のロータ1420は、内コア部1422と、第1の磁極部1427と、第2の磁極部1428と、を有する。第1の磁極部1427は、第1のマグネット1423aおよび第1のマグネット1423aの径方向外側に位置する第1の外コア部1424aを有する。第2の磁極部1428は、第2のマグネット1423bおよび第2のマグネット1423bの径方向外側に位置する第2の外コア部1424bを有する。本変形例において、内コア部1422、第1の外コア部1424aおよび第2の外コア部1424bは、ロータコア1429を構成する。ロータコア1429には、軸方向に貫通する第1保持孔1429aおよび第2保持孔1429bが設けられる。第1保持孔1429aおよび第2保持孔1429bは、周方向に沿って交互に並ぶ。第1のマグネット1423aは、第1保持孔1429aに挿入され保持される。第2のマグネット1423bは、第1保持孔1429aに挿入され保持される。すなわち、本変形例のロータ1420は、埋込磁石型(IPM型)ロータである。本変形例の第1のマグネット1423aと第2のマグネット1423bとは、同形状である。第1のマグネット1423aと第2のマグネット1423bは、同種の永久磁石であり、材質が同一である。
【0081】
本変形例では、中心軸線Jから第1のマグネット1423aの最外端までの距離h21と、中心軸線Jから第2のマグネット1423bの最外端までの距離h22と、は互いに異なる。
【0082】
本変形例によれば、第1のマグネット1423aと第2のマグネット1423bとは、中心軸線Jからの距離が互いに異なる。すなわち、本変形例の第1の磁極部1427と第2の磁極部1428とは、形状が互いに異なる。これにより、第1の磁極部1427と第2の磁極部1428とは、互いに異なった磁気特性を有する。
【0083】
(変形例15)
図21は、変形例15のロータ1520の部分断面模式図である。
本変形例のロータ1520は、内コア部1522と、第1の磁極部1527と、第2の磁極部1528と、を有する。第1の磁極部1527は、径方向外側に露出するマグネット1523aを有し、第2の磁極部1528は、内コア部1522が径方向外側に突出する凸部1524bである。すなわち、本変形例のロータ1520は、コンシクエント型ロータである。このため、第1の磁極部1527と第2の磁極部1528とは、互いに異なった磁気特性を有する。
【0084】
(変形例16)
図22は、変形例16のロータ1620の部分断面模式図である。
本変形例のロータ1620は、内コア部1622と、第1の磁極部1627と、第2の磁極部1628と、を有する。第1の磁極部1627は、マグネット1623aおよびマグネット1623aの径方向外側に位置する外コア部1624aを有する。第2の磁極部1628は、内コア部1622が径方向外側に突出する凸部1624bである。本変形例において、内コア部1622および外コア部1624aは、ロータコア1629を構成する。ロータコア1629には、軸方向に貫通する保持孔1629aが設けられる。マグネット1623aは、保持孔1629aに挿入され保持される。すなわち、本変形例のロータ1620は、コンシクエント型ロータである。このため、第1の磁極部1627と第2の磁極部1628とは、互いに異なった磁気特性を有する。
【0085】
(変形例17)
図23は、変形例17のロータ1720の部分断面模式図である。
本変形例のロータ1720は、内コア部1722と、第1の磁極部1727と、第2の磁極部1728と、を有する。第1の磁極部1727は、第1のマグネット1723aおよび第1のマグネット1723aの径方向外側に位置する第1の外コア部1724aを有する。第2の磁極部1728は、第2のマグネット1723bおよび第2のマグネット1723bの径方向外側に位置する第2の外コア部1724bを有する。本変形例において、内コア部1722、第1の外コア部1724aおよび第2の外コア部1724bは、ロータコア1729を構成する。ロータコア1729には、軸方向に貫通する第1保持孔1729aおよび第2保持孔1729bが設けられる。第1保持孔1729aおよび第2保持孔1729bは、周方向に沿って交互に並ぶ。第1のマグネット1723aは、第1保持孔1729aに挿入され保持される。第2のマグネット1723bは、第1保持孔1729aに挿入され保持される。すなわち、本変形例のロータ1720は、埋込磁石型(IPM型)ロータである。本変形例の第1のマグネット1723aと第2のマグネット1723bとは、同形状である。第1のマグネット1723aと第2のマグネット1723bは、同種の永久磁石であり、材質が同一である。
【0086】
本変形例の第2の外コア部1724bには、2つのフラックスバリア1726が設けられる。一方で第1の外コア部1724aには、フラックスバリアは設けられていない。
フラックスバリア1726は、軸方向に沿って貫通する空隙である。フラックスバリア1726は、第2のマグネット1723bの径方向外側に配置される。フラックスバリア1726には、磁束がほとんど流れない。また、フラックスバリア1726は、第2の外コア部1724b中の磁束の流れを阻害する。
【0087】
本変形例によれば、第2の外コア部1724bにフラックスバリア1726が設けられる。すなわち、本変形例の第1の磁極部1727と第2の磁極部1728とは、形状が互いに異なる。これにより、第1の外コア部1724a内を流れる磁束の態様と第2の外コア部1724b内を流れる磁束の態様が互いに異なる。これにより、第1の磁極部1727と第2の磁極部1728とは、互いに異なった磁気特性を有する。
【0088】
(変形例18)
図24は、変形例18のロータ1820の部分断面模式図である。
本変形例のロータ1820は、内コア部1822と、第1の磁極部1827と、第2の磁極部1828と、ホルダ1840と、を有する。第1の磁極部1827は、第1のマグネット1823aおよび第1のマグネット1823aの径方向外側に位置する第1の外コア部1824aを有する。第2の磁極部1828は、第2のマグネット1823bおよび第2のマグネット1823bの径方向外側に位置する第2の外コア部1824bを有する。本変形例において、内コア部1822および第1の外コア部1824aは、ロータコア1829を構成する単一の部材である。また、第2の外コア部1824bは、ロータコア1829とは異なる部材である。ロータコア1829には、軸方向に貫通する保持孔1829aが設けられる。第1のマグネット1823aは、保持孔1829aに挿入され保持される。一方で、第2のマグネット1823bは、ロータコア1829の径方向外側を向く平面部1822bに配置される。ロータコア1829の平面部1822bの周方向両側には、溝部1822cが設けられる。溝部1822cには、ホルダ1840が挿入される。ホルダ1840は、周法両側および径方向外側から第2のマグネット1823bおよび第2の外コア部1824bを保持する。第2のマグネット1823bは、保持孔1829aに挿入され保持される。すなわち、本変形例のロータ1820は、埋込磁石型(IPM型)ロータである。本変形例の第1のマグネット1823aと第2のマグネット1823bとは、同形状である。第1のマグネット1823aと第2のマグネット1823bは、同種の永久磁石であり、材質が同一である。第1のマグネット1823aと第2のマグネット1823bとの中心軸線Jに対する距離は、互いに同一である。
【0089】
本変形例によれば、第1の外コア部1824aが、内コア部1822と一つながりの部材であるのに対し、第2の外コア部1824bが内コア部1822と別部材である。すなわち、本変形例の第1の磁極部1827と第2の磁極部1828とは、形状が互いに異なる。これにより、第1の外コア部1824a内を流れる磁束の態様と第2の外コア部1824b内を流れる磁束の態様が互いに異なる。これにより、第1の磁極部1827と第2の磁極部1828とは、互いに異なった磁気特性を有する。
【0090】
(変形例19)
図25は、変形例19のロータ1920の部分断面模式図である。
本変形例のロータ1920は、内コア部1922と、第1の磁極部1927と、第2の磁極部1928と、を有する。第1の磁極部1927は、2つの第1のマグネット1923aと、2つの第1のマグネット1923aの径方向外側に位置する第1の外コア部1924aを有する。第2の磁極部1928は、2つの第2のマグネット1923bと、2つの第2のマグネット1923bの径方向外側に位置する第2の外コア部1924bを有する。本変形例において、内コア部1922、第1の外コア部1924aおよび第2の外コア部1924bは、ロータコア1929を構成する。ロータコア1929には、軸方向に貫通し第1のマグネット1923aを保持する第1保持孔1929aと、軸方向に貫通し第2のマグネット1923bを保持する第2保持孔1929bと、が設けられる。本変形例のロータ1920は、埋込磁石型(IPM型)ロータである。本変形例の第1のマグネット1923aと第2のマグネット1923bとは、同形状である。第1のマグネット1923aと第2のマグネット1923bは、同種の永久磁石であり、材質が同一である。
【0091】
第1の磁極部1927において、2つの第1のマグネット1923aは軸方向から見てV字状に配置される。同様に、第2の磁極部1928において、2つの第2のマグネット1923bは軸方向から見てV字状に配置される。第1のマグネット1923a同士のなす角θ1と第2のマグネット1923b同士のなす角θ2とは、互いに異なる。
【0092】
本変形例によれば、第1の磁極部1927と第2の磁極部1928とは、形状が互いに異なる。これにより、第1の外コア部1924a内を流れる磁束の態様と第2の外コア部1924b内を流れる磁束の態様が互いに異なる。これにより、第1の磁極部1927と第2の磁極部1928とは、互いに異なった磁気特性を有する。
【0093】
(変形例20)
図26は、変形例20のロータ2020の部分断面模式図である。
本変形例のロータ2020は、内コア部2022と、第1の磁極部2027と、第2の磁極部2028と、を有する。第1の磁極部2027は、3つの第1のマグネット2023aと、3つの第1のマグネット2023aの径方向外側に位置する第1の外コア部2024aを有する。第2の磁極部2028は、2つの第2のマグネット2023bと、2つの第2のマグネット2023bの径方向外側に位置する第2の外コア部2024bを有する。本変形例において、内コア部2022、第1の外コア部2024aおよび第2の外コア部2024bは、ロータコア2029を構成する。ロータコア2029には、軸方向に貫通し第1のマグネット2023aを保持する第1保持孔2029aと、軸方向に貫通し第2のマグネット2023bを保持する第2保持孔2029bと、が設けられる。本変形例のロータ2020は、埋込磁石型(IPM型)ロータである。本変形例の第1のマグネット2023aと第2のマグネット2023bとは、同形状である。第1のマグネット2023aと第2のマグネット2023bは、同種の永久磁石であり、材質が同一である。
【0094】
第1の磁極部2027において、3つの第1のマグネット2023aは軸方向から見て三角形状に配置される。また、第2の磁極部2028において、2つの第2のマグネット2023bは軸方向から見てV字状に配置される。本変形例によれば、第1の磁極部2027が有する第1のマグネット2023aの個数と、第2の磁極部2028が有する第2のマグネット2023bの個数とが、互いに異なる。すなわち、第1の磁極部2027と第2の磁極部2028とは、形状が互いに異なる。これにより、第1の磁極部2027と第2の磁極部2028とは、互いに異なった磁気特性を有する。
【0095】
以上に、本発明の実施形態およびその変形例を説明したが、実施形態および変形例における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態およびその変形例によって限定されることはない。
【0096】
例えば、マグネットの形状および外コア部の各形状は、前述の実施形態および変形例で説明した例に限らない。また、ロータの極数およびステータのスロット数は、上述の実施形態に限定されない。
【符号の説明】
【0097】
1,101,201…モータ、20,320,420,520,620,720,820,920,1020,1120,1220,1320,1420,1520,1620…ロータ、22,322,422,522,622,722,822,922,1022,1122,1222,1322,1422,1522,1622…内コア部、23a,323a,423a,523a,623a,723a,823a,923a,1023a,1123a,1223a,1323a,1423a…第1のマグネット、23b,323b,423b,523b,623b,723b,823b,923b,1023b,1123b,1223b,1323b,1423b…第2のマグネット、24,1624a…外コア部、27…磁極部、27,327,427,527,627,727,827,927,1027,1127,1227,1327,1427,1527,1627…第1の磁極部、28,328,428,528,628,728,828,928,1028,1128,1228,1328,1428,1528,1628…第2の磁極部、30,130,230…ステータ、33…コイル、326a,326b,926a,926b…外側面、822a…第1平面部(第1支持面)、822b…第2平面部(第2支持面)、924a,1024a,1124a,1224a,1324a,1424a…第1の外コア部、924b,1024b,1124b,1224b,1324b,1424b…第2の外コア部、1523a,1623a…マグネット、1524b,1624b…凸部、h1,h2,h11,h12,h21,h22…距離、J…中心軸線