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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】アクセル装置
(51)【国際特許分類】
   B60K 26/02 20060101AFI20231212BHJP
   G05G 1/30 20080401ALI20231212BHJP
   G05G 5/03 20080401ALI20231212BHJP
   G05G 1/38 20080401ALI20231212BHJP
【FI】
B60K26/02
G05G1/30 E
G05G5/03 A
G05G1/38
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020155639
(22)【出願日】2020-09-16
(65)【公開番号】P2022049433
(43)【公開日】2022-03-29
【審査請求日】2022-10-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110003214
【氏名又は名称】弁理士法人服部国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】針生 鉄男
(72)【発明者】
【氏名】北 卓人
(72)【発明者】
【氏名】吉田 優介
(72)【発明者】
【氏名】木村 純
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 豪宏
(72)【発明者】
【氏名】木野内 惣一
(72)【発明者】
【氏名】柳田 悦豪
(72)【発明者】
【氏名】北斗 大輔
【審査官】渡邊 義之
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-69940(JP,A)
【文献】特開2006-143120(JP,A)
【文献】特開2008-132980(JP,A)
【文献】特開2017-1563(JP,A)
【文献】特開2010-52468(JP,A)
【文献】特開2018-203180(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 26/02
B60K 31/00
G05G 1/30
G05G 5/03
G05G 1/38
B60W 30/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
踏み込み操作に応じて動作するペダルレバー(20)と、
アクチュエータ(40)により駆動され、前記ペダルレバーを押し戻す方向の力である反力を調整可能な反力調整部(50)と、
車速に応じた前記ペダルレバーの操作量である目標操作量を設定する目標操作量設定部(62)、および、前記アクチュエータの駆動を制御する駆動制御部(65)を有する制御部(60)と、
を備え、
前記制御部は、
自動運転から手動運転への切替時において、前記ペダルレバーの操作量が目標範囲となるように、前記目標操作量に応じて反力を制御し、
前記ペダルレバーの操作量が前記目標範囲に到達した場合、到達前よりも反力が相対的に大きくなるように前記反力調整部を制御し、
前記ペダルレバーの操作量が前記目標範囲にて安定した場合、反力を徐変させ、初期状態に戻す反力戻し制御を行うアクセル装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記ペダルレバーの操作量が前記目標範囲に到達していない状態にて前記ペダルレバーが停滞した場合、反力を低減させるように前記反力調整部を制御する請求項に記載のアクセル装置。
【請求項3】
踏み込み操作に応じて動作するペダルレバー(20)と、
アクチュエータ(40)により駆動され、前記ペダルレバーを押し戻す方向の力である反力を調整可能な反力調整部(50)と、
車速に応じた前記ペダルレバーの操作量である目標操作量を設定する目標操作量設定部(62)、および、前記アクチュエータの駆動を制御する駆動制御部(65)を有する制御部(60)と、
を備え、
前記制御部は、
自動運転から手動運転への切替時において、前記ペダルレバーの操作量が目標範囲となるように、前記目標操作量に応じて反力を制御し、
前記ペダルレバーの操作量が前記目標範囲に到達していない状態にて前記ペダルレバーが停滞した場合、反力を低減させるように前記反力調整部を制御するアクセル装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記ペダルレバーの操作量が前記目標範囲に到達した場合、到達前よりも反力が相対的に大きくなるように前記反力調整部を制御する請求項に記載のアクセル装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記ペダルレバーの操作量が前記目標範囲にて安定した場合、反力を徐変させ、初期状態に戻す反力戻し制御を行う請求項に記載のアクセル装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記ペダルレバーの操作量が前記目標範囲を超えた場合、前記目標範囲に到達したときよりも反力がさらに大きくなるように前記反力調整部を制御する請求項1、2、4のいずれか一項に記載のアクセル装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記ペダルレバーの操作量が前記目標範囲に到達した場合、少なくとも1回のパルス状の反力を発生させる請求項に記載のアクセル装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記ペダルレバーの操作量が前記目標範囲にて安定した場合、自動運転から手動運転への切り替えを許可する請求項1~のいずれか一項に記載のアクセル装置。
【請求項9】
前記制御部は、報知装置(70)により、前記目標操作量に係る情報をドライバに報知させる報知制御部(67)を有する請求項1~のいずれか一項に記載のアクセル装置。
【請求項10】
前記報知制御部は、前記報知装置により、前記ペダルレバーの操作方向に係る操作指示をドライバに報知させる請求項に記載のアクセル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクセル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、アクチュエータを備えるアクセルペダルモジュールが知られている。
【0003】
例えば特許文献1では、自動運転から手動運転への移行時に、アクセルペダルが自動運転時の車両の動きに対応するペダル位置をとるように、ペダルアクチュエータを用いて調整され、手動運転を開始する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6355728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のように、自動運転から手動運転への移行時にペダルの位置を合わせたとしても、ドライバがペダルに足を添えている状態では、手動運転に切り替わるときに、ペダルモジュール側からの反力により、ペダル位置が定まらず、車速が不安定になる虞がある。本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、自動運転から手動運転へ適切に切替可能なアクセル装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のアクセル装置は、ペダルレバー(20)と、反力調整部(50)と、制御部(60)と、を備える。ペダルレバーは、踏み込み操作に応じて動作する。反力調整部は、アクチュエータ(40)により駆動され、ペダルレバーを押し戻す方向の力である反力を調整可能である。
【0007】
制御部は、目標操作量設定部(62)、および、駆動制御部(65)を有する。目標操作量設定部は、車速に応じたペダルレバーの操作量である目標操作量を設定する。駆動制御部は、アクチュエータの駆動を制御する。制御部は、自動運転から手動運転への切替時において、ペダルレバーの操作量が目標範囲となるように、目標操作量に応じた反力を制御する。
第1の態様では、制御部は、ペダルレバーの操作量が目標範囲に到達した場合、到達前よりも反力が相対的に大きくなるように反力調整部を制御し、ペダルレバーの操作量が目標範囲にて安定した場合、反力を徐変させ、初期状態に戻す反力戻し制御を行う。
第2の態様では、制御部は、ペダルレバーの操作量が目標範囲に到達していない状態にてペダルレバーが停滞した場合、反力を低減させるように反力調整部を制御する。
これにより、自動運転から手動運転へ、適切に切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態によるアクセル装置の断面図である。
図2】第1実施形態による自動運転から手動運転への切り替えイメージを説明する説明図である。
図3】第1実施形態による表示装置の表示状態の例を示す図である。
図4】第1実施形態によるアクセル開度および目標アクセル開度の表示例を示す図である。
図5】第1実施形態による反力特性を説明する特性図である。
図6】第1実施形態による反力制御処理を説明するフローチャートである。
図7】第1実施形態による反力制御処理を説明するタイムチャートである。
図8】第2実施形態による反力制御処理を説明するタイムチャートである。
図9】第3実施形態による反力低減時の反力特性を説明する特性図である。
図10】第3実施形態による反力低減時の反力特性を説明する特性図である。
図11】第3実施形態による反力制御処理を説明するフローチャートである。
図12】第3実施形態による反力制御処理を説明するタイムチャートである。
図13】第3実施形態による反力制御処理を説明するタイムチャートである。
図14】第3実施形態による表示装置の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明によるアクセル装置を図面に基づいて説明する。以下、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0010】
(第1実施形態)
第1実施形態を図1図7に示す。図1に示すように、アクセル装置1は、車両の車体の一部を構成する図示しないフロアパネルに取付可能に構成されている。アクセル装置1は、ケース10、ペダルレバー20、アクチュエータとしてのモータ40、および、反力調整部としての動力伝達機構50等を備える。ケース10は、車体に取付可能であって、内部にペダル35等の内部可動機構を収容する。図1では、ケース10の紙面手前側に設けられる図示しないカバーを外した状態を示しており、カバー面で断面となる箇所にはハッチングを記載した。
【0011】
ペダルレバー20は、パッド21、アーム31、および、ペダル35を有し、ドライバの踏込操作等により、一体に駆動される。パッド21は、ドライバにより踏込操作可能に設けられる。パッド21は、ケース10に設けられる支点部材23によりケース10に回動可能に支持される。本実施形態のペダルレバー20は、パッド21がケース10の一面に沿う方向に延びて設けられる、いわゆる「床置きタイプ」である。ケース10のパッド21に対向する側の壁部を頂壁部11とする。側面ガード24は、ドライバの足がパッド21とケース10との間に挟み込まれないように、パッド21とケース10との間の隙間をガードする部材である。
【0012】
アーム31は、パッド21とペダル35とを連結する。ケース10の頂壁部11には、アーム31が挿通される開口が形成される。アーム31が挿通される開口は、ペダル操作の全範囲において、アーム31と干渉しないように形成される。
【0013】
ペダル35は、ケース10の内部空間に収容され、シャフト部351および連結部352を有する。シャフト部351は、ケース10に回転可能に支持される。連結部352は、シャフト部351から頂壁部11に概ね沿うように延びて形成される。連結部352のシャフト部351と反対側の端部は、アーム31と係合する。これにより、ドライバによるパッド21の操作により、パッド21、アーム31およびペダル35が一体となって駆動される。
【0014】
ペダル付勢部材37は、圧縮コイルばねであって、一端がペダル35に固定され、他端がケース10に固定され、ペダル35を頂壁部11側に付勢する。パッド21がドライバにより踏み込まれていないとき、アーム31は、頂壁部11の内側に形成される全閉ストッパ17と当接する。また、パッド21を踏み込むと、パッド21は、頂壁部11の外側に形成される図示しない全開ストッパと当接する。
【0015】
アクセル開度センサ39は、シャフト部351の回転角度に応じたアクセル開度信号を生成する。アクセル開度センサ39は、例えば、シャフト部351に埋め込まれた永久磁石の向きを検出するホール素子を含む検出回路を有する。アクセル開度センサ39は、アクセル開度を検出可能であればよく、ホール素子以外のものを用いてもよい。アクセル開度信号は、図示しないコネクタを経由して、ECU60に出力される。
【0016】
モータ40は、例えばDCブラシレスモータであって、ケース10の支点部材23と反対側に設けられる。ECU60は、アクセル開度センサ39および位置センサ49の検出値等に基づき、モータ40の駆動を制御する。モータ40の駆動力は、動力伝達機構50を介して、ペダルレバー20に伝達される。これにより、ペダルレバー20は、モータ40の駆動力により駆動される。本実施形態のアクセル装置1は、動力伝達機構50を設けることで、モータ40の駆動力により、ペダルレバー20を、アクセル閉方向(以下適宜「戻し方向」)に能動的に駆動可能に構成されている。また、アクセルペダルの開方向を、適宜「踏込方向」とする。
【0017】
動力伝達機構50は、送りねじ51、ホルダ52、ロッド53、および、反力調整用付勢部材54等を有する。送りねじ51、ホルダ52および反力調整用付勢部材54は、ハウジング55に収容される。ハウジング55は、略筒状に形成され、ケース10の支点部材23が設けられる側とは反対側に隣接、あるいは、一体に設けられる。ハウジング55のパッド21と反対側には、モータ40が設けられる。
【0018】
ハウジング55のモータの面には、モータ軸が挿通されるモータ軸挿通孔551が形成される。また、ハウジング55のパッド側の面には、ロッド53の軸部532が挿通されるロッド挿通孔552が形成される。ハウジング55には、ホルダ52の位置を検出する位置センサ49が設けられる。
【0019】
送りねじ51は、雄ねじであって、モータ40により回転駆動される。ホルダ52は、ロッド53側に開口する略有底筒状に形成される。ホルダ52の底部には、送りねじ51と噛み合う雌ねじ部521が形成される。送りねじ51がモータ40により回転することで、ホルダ52は、送りねじ51の軸方向に移動可能である。ホルダ52のロッド53側には、ロッド53と当接可能なストッパ部522が形成される。なお、送りねじ51側を雌ねじ、ホルダ52側を雄ねじとしてもよい。
【0020】
ロッド53は、頂部531および軸部532を有し、側面視略T字状に形成される。頂部531はハウジング55に収容され、ロッド挿通孔552から軸部532がパッド21側に突出する。軸部532の先端は、側面視円弧状に形成され、パッド21と当接する。反力調整用付勢部材54は、圧縮コイルばねであって、一端がホルダ52の内部に収容され、他端がロッド53の頂部531と当接する。
【0021】
アクセル全閉状態での初期状態において、ロッド53の頂部531は、反力調整用付勢部材54により、ハウジング55のパッド側の端面に押し付けられる。また、初期状態において、ホルダ52は、相対的にモータ40側に位置している。
【0022】
パッド21が踏み込まれると、踏力により、ロッド53がホルダ52へ向かう側へ移動する。また、モータ40を駆動し、ホルダ52をロッド53へ向かう側へ駆動すると、反力調整用付勢部材54の付勢力により、ペダルレバー20の戻し方向に反力を与えることができる。ECU60は、位置センサ49の検出値に基づき、モータ40の駆動を制御し、ホルダ位置を制御することで、ペダルレバー20に与える反力を調整することができる。
【0023】
また、アクセル全閉状態にてモータ40を駆動し、ストッパ部522とロッド53の頂部531とが当接する位置までホルダ52を駆動すると、ペダルレバー20がロックされる。本実施形態では、送りねじ51とホルダ52とがボルトとナットの関係になっているので、モータ40の通電をオフにした位置で、ホルダ52が保持される。すなわち、ホルダ52とロッド53とが当接した状態でモータ40への通電をオフにし、この状態にてパッド21がドライバにより踏み込まれたとしても、ホルダ52が押し戻されることはなく、ロック状態が保持される。また、モータ40を逆方向に駆動し、ホルダ52とロッド53とを離間させることで、ロック状態が解除される。これにより、例えば自動運転時等のアクセル操作不要時にペダルレバー20を固定することができる。
【0024】
ECU60は、マイコン等を主体として構成され、内部にはいずれも図示しないCPU、ROM、RAM、I/O、及び、これらの構成を接続するバスライン等を備えている。ECU60における各処理は、ROM等の実体的なメモリ装置(すなわち、読み出し可能非一時的有形記録媒体)に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
【0025】
ECU60は、機能ブロックとして、アクセル開度検出部61、目標操作量設定部62、ホルダ位置検出部63、駆動制御部65、および、報知制御部67等を有する。アクセル開度検出部61は、アクセル開度センサ39の検出値に基づき、アクセル開度Aを検出する。目標操作量設定部62は、目標アクセル開度A*を設定する。ホルダ位置検出部63は、位置センサ49の検出値に基づき、ホルダ位置Hを検出する。駆動制御部65は、モータ40の駆動を制御する。また、ECU60は、車速センサ75の検出値に基づき、車速Vsを取得する。報知制御部67は、ドライバに報知する情報を報知装置70に指令する。
【0026】
報知装置70は、ディスプレイ等である表示装置71、および、スピーカ72を有し、自動運転と手動運転とを切り替える旨の情報、および、アクセル開度Aに係る情報等をドライバに報知する。
【0027】
図2に示すように、自動運転中において、アクセル開度Aによらず、車速Vsが制御されるため、ドライバはペダルレバー20の操作が不要である。一方、手動運転では、アクセル開度Aに応じたエンジン制御等の車速制御が行われる。そのため、走行中に自動運転から手動運転に切り替える場合、車速に応じたアクセル開度Aとなるようにペダル位置を調整した後に手動運転を開始することが望ましい。
【0028】
本実施形態では、例えば図3に示すように、表示装置71に、自動運転から手動運転に切り替わる旨の情報表示、および、現在のアクセル開度Aおよび目標アクセル開度A*を表示することで、ドライバのペダル操作を促す。アクセル開度Aおよび目標アクセル開度A*の表示方法は、例えば図4(a)に示す四角形表示、図4(b)に示す円形表示、図4(c)に示す単調増加表示等をすることができる。また、図4(d)に示すように、数字での表示としてもよい。数字表示の場合、パーセンテージ表記に替えて、アクセル開度[deg]での表示としてもよい。自動運転から手動運転に切り替わる旨の情報、および、ドライバのペダル操作を促す内容であれば、報知手法は、図4以外の方法であってもよく、例えばスピーカ72からの音声案内であってもよいし、表示装置71による画面表示およびスピーカ72による音声案内を共に行うようにしてもよい。
【0029】
ところで、自動運転から手動運転に切り替える際、ペダル位置を調整していたとしても、反力が調整されていないと、手動運転に切り替わったときに反力が瞬時に働くことになり、ドライバがペダルに足を添えているだけの状態であると、反力によりペダル位置が定まらず、車速Vsが不安定になる虞がある。
【0030】
そこで本実施形態では、モータ40および動力伝達機構50により反力を調整し、車速Vsに応じたペダル位置となるようにドライバを誘導することでペダル位置を安定させてから手動運転に切り替える。これにより、車速の急変を抑え、スムーズな運転切替を実現する。
【0031】
反力特性を図5に示す。図5では、横軸をアクセル開度A、縦軸を反力とする。また、動力伝達機構50を介した反力付与を行っていないときの反力特性を一点鎖線で示した。図9および図10も同様である。
【0032】
図5に示すように、アクセル開度Aが車速Vsに応じた目標アクセル開度A*以上の領域にて、反力を付与する。ここで付与する付加反力Fは、ドライバに壁感を与えられる程度に設定される。本実施形態では、ホルダ52をパッド21に近づける側へ移動させ、反力調整用付勢部材54を押し縮めることで、ペダルレバー20にアクセル閉方向の反力を付与する。これにより、ドライバは、目標アクセル開度A*にて壁感を感じるため、当該位置にてペダルレバー20を保持するように誘導可能である。
【0033】
本実施形態の反力制御処理を図6のフローチャートに基づいて説明する。この処理は、ECU60にて所定の周期で実行される。以下、ステップS101の「ステップ」を省略し、単に記号「S」と記す。他のステップも同様である。
【0034】
S101では、ECU60は、自動運転から手動運転への切替指令を検知したか否か判断する。自動運転から手動運転への切替指令を検知していないと判断された場合(S101:NO)、S102以降の処理をスキップする。自動運転から手動運転への切替指令を検知したと判断された場合(S101:YES)、S102へ移行する。
【0035】
S102では、目標操作量設定部62は、現在の車速Vs、加速度、および、スロットル開度等に基づき、テーブルデータを検索し、目標アクセル開度A*を設定する。S103では、ECU60は、設定された目標アクセル開度A*に基づき、反力特性を設定する(図5参照)。
【0036】
S104では、ECU60は、自動運転から手動運転へ切り替える旨の情報、および、アクセル開度Aに係る情報を、表示装置71に表示し、ユーザのペダル操作を促す(図4参照)。これに加え、例えば「重くなるまでペダルを踏み込んでください」といった、ユーザのペダル操作を促す、より直接的な情報を報知装置70により報知してもよい(図14(a)参照)。
【0037】
S105では、ECU60は、アクセル開度Aが目標アクセル開度A*に到達したか否か判断する。ここでは、アクセル開度Aが目標アクセル開度A*を含む所定の目標範囲Ra内となった場合に肯定判断する。以下、目標アクセル開度A*を含む目標範囲Raの下限値を許容下限値A*_min、上限値を許容上限値A*_maxとする。アクセル開度Aが目標アクセル開度A*に到達していないと判断された場合(S105:NO)、この判断処理を繰り返す。アクセル開度Aが目標アクセル開度A*に到達したと判断された場合(S105:YES)、S106へ移行する。S106では、駆動制御部65は、モータ40を駆動し、ホルダ52を所定の壁感付与位置H1まで移動させることで反力を付与する。
【0038】
S107では、ECU60は、ペダルレバー20の踏み込み速度Dが判定閾値Dth以下か否か判定する。ここでは、踏み込み速度Dに基づき、ペダル位置が安定したか否かを判定しており、判定閾値Dthは、ペダル位置が安定しているか否かを判定可能な0に近い値に設定される。踏み込み速度Dが判定閾値Dthより大きいと判断された場合(S107:NO)、S106へ戻り、反力付与を継続する。踏み込み速度Dが判定閾値Dth以下であると判断された場合(S107:YES)、S108へ移行する。本実施形態では、踏み込み速度Dが判定閾値Dth以下である状態が所定時間Xthに亘って継続した場合、肯定判断する。
【0039】
S108では、ECU60は、手動運転への切り替えを許可する。具体的には、アクセル開度Aを用いた制御を許容し、アクセル開度Aを用いたエンジン制御等を開始する。S109では、駆動制御部65は、反力戻し制御により、モータ40を駆動する。反力戻し制御では、ドライバの踏み込みフィールを考慮し、現在の反力と反力付与していないときの反力との差である反力差、および、車速等に基づき、ホルダ位置Hのフィードバック制御等により、反力を徐々に落とす除荷制御を行う。ホルダ52が初期位置に戻り、モータ40を停止すると、反力戻し制御が完了し、通常の反力に戻る。
【0040】
本実施形態の反力制御処理を図7のタイムチャートに基づいて説明する。図7では、共通時間軸を横軸とし、上段から、アクセル開度、反力、付加反力、ホルダ位置を示す。反力について、反力制御を行う場合を実線、行わない場合を一点鎖線で示した。また、ホルダ位置は、初期位置を0とし、ホルダ52がパッド21に近づく方向への移動量を正、離れる方向への移動量を負とする。後述の実施形態に係るタイムチャートも同様である。
【0041】
時刻x10にて、自動運転から手動運転への切り替えを検知すると、ドライバによりペダルレバー20が踏み込まれる。時刻x11にて、アクセル開度Aが許容下限値A*_minとなると、モータ40を駆動し、ホルダ52を壁感付与位置H1へ移動させることで反力を付加する。これにより、壁感を与えることで、ドライバの踏み込みを抑制する。
【0042】
時刻x12にて、アクセル開度Aが目標アクセル開度A*を含む目標範囲Ra内にて安定し、踏み込み速度Dが判定閾値Dth以下の状態が所定時間Xthに亘って継続した時刻x13において、手動運転への切り替えを許可し、反力戻し制御を開始する。反力戻し制御では、反力を徐々に低減させることで反力除荷を行う。時刻x14にて、ホルダ52が初期位置に戻り、付加反力が0になると、ペダルレバー20に与えられる反力は通常に戻る。
【0043】
以上説明したように、本実施形態のアクセル装置1は、ペダルレバー20と、動力伝達機構50と、ECU60と、を備える。ペダルレバー20は、踏み込み操作に応じて動作する。動力伝達機構50は、モータ40により駆動され、ペダルレバー20を押し戻す方向の力である反力を調整可能である。
【0044】
ECU60は、目標操作量設定部62、および、駆動制御部65を有する。目標操作量設定部62は、車速に応じたアクセル開度Aである目標アクセル開度A*を設定する。駆動制御部65は、モータ40の駆動を制御する。ECU60は、自動運転から手動運転への切替時において、アクセル開度Aが目標範囲Raとなるように、目標アクセル開度A*に応じて反力を制御する。アクセル開度Aが目標範囲Raとなるように反力を制御することで、自動運転から手動運転への切替時の車速Vsの変動を抑制し、自動運転から手動運転へ、適切に切り替えることができる。
【0045】
ECU60は、アクセル開度Aが目標範囲Raに到達した場合、到達前よりも反力が相対的に大きくなるように、動力伝達機構50を制御する。反力付与位置は、目標範囲Ra内の任意の位置に設定可能である。後述の実施形態も同様である。目標範囲Raにて反力を大きくすることで、ドライバは壁感を感じるので、ペダルレバー20の踏みすぎを抑制することができる。
【0046】
ECU60は、アクセル開度Aが目標範囲にて安定した場合、反力を徐変させ、初期状態に戻す反力戻し制御を行う。また、ECU60は、アクセル開度Aが目標範囲Raにて安定した場合、自動運転から手動運転への切り替えを許可する。これにより、ドライバの違和感を抑え、自動運転から手動運転へ、適切に切り替えることができる。
【0047】
ECU60は、報知装置70により、目標アクセル開度A*に係る情報をドライバに報知させる報知制御部67を有する。報知制御部67は、報知装置70により、ペダルレバー20の操作方向に係る操作指示をドライバに報知させる。これにより、ペダルレバー20の操作状態をドライバにわかりやすく通知することができるので、ドライバの心的負荷を低減することができる。
【0048】
(第2実施形態)
第2実施形態を図8のタイムチャートに基づいて説明する。時刻x20にて、自動運転から手動運転への切り替えを検知すると、ドライバによりペダルレバー20が踏み込まれる。時刻x21にて、アクセル開度Aが目標アクセル開度A*に到達すると、モータ40を駆動し、パルス状の反力を付与する。これにより、アクセル開度Aが目標アクセル開度A*に到達したことを感知させることができる。ここでは、1回のパルス反力を付与するものとして記載しているが、パルス数は複数としてもよい。
【0049】
アクセル開度Aが目標アクセル開度A*の目標範囲Ra内で安定し、踏み込み速度が判定閾値以下の状態が所定時間Xthに亘って継続した時刻x22において、手動運転への切り替えを許可する。
【0050】
本実施形態では、ECU60は、アクセル開度Aが目標範囲Raに到達した場合、少なくとも1回のパルス状の反力を発生させる。これにより、ペダルレバー20を介して、アクセル開度Aが目標範囲Raに到達したことをドライバに感知させることができる。また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
【0051】
(第3実施形態)
第3実施形態を図9図14に示す。第1実施形態では、目標アクセル開度A*にて反力を付与し、壁感を与えることで、アクセル開度Aを目標アクセル開度A*にて保持されるようにしている。本実施形態では、ドライバがペダルレバー20を目標アクセル開度A*よりも踏みすぎた場合、ペダル戻し制御により、壁感付与時よりも反力を増加し、ペダルレバー20を押し戻すことで、目標アクセル開度A*へ誘導する。この場合、壁感付与位置H1よりもさらにパッド21側である押し戻し位置H2へホルダ52を移動させることで、壁感付与時よりも大きな反力をペダルレバー20に付与する。
【0052】
一方、アクセル開度Aが目標アクセル開度A*に到達しない場合、図9に示すよう、目標アクセル開度A*より小さい領域での反力を通常より弱めることで、ドライバによるペダルレバー20の踏み込みを促す。この場合、ホルダ52を初期位置よりもパッド21とは反対側の反力低減位置H3へ移動させ、反力調整用付勢部材54を伸ばすことで、ペダルレバー20への反力を低減させる。また、図10に示すように、目標アクセル開度A*より小さい領域での反力が0となるようにしてもよい。
【0053】
本実施形態の反力制御処理を図11のフローチャートに基づいて説明する。S201~S204の処理は、図6中のS101~S104の処理と同様である。
【0054】
S205では、ECU60は、アクセル開度Aが許容下限値A*_min以上か否か判断する。アクセル開度Aが許容下限値A*_min以上であると判断された場合(S205:YES)、S211へ移行する。アクセル開度Aが許容下限値A*_minより小さいと判断された場合(S205:NO)、S206へ移行する。
【0055】
S206の処理は、S107と同様であり、ECU60は、踏み込み速度Dが判定閾値Dth以下か否か判断する。踏み込み速度Dが判定閾値Dthより大きいと判断された場合(S206:NO)、S205へ戻る。踏み込み速度Dが判定閾値Dth以下であると判断された場合(S206:YES)、S207へ移行する。上記実施形態と同様、踏み込み速度Dが判定閾値Dth以下である状態が所定時間Xthに亘って継続した場合、肯定判断する。S209、S212、S216も同様である。なお、判定時間は各ステップにおいて同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0056】
S207では、ECU60は、モータ40を駆動し、ホルダ52を所定の反力低減位置H3まで移動させることで反力を低減させる。S208では、ECU60は、報知装置70により、ドライバにペダルレバー20の踏み込みを指示する(図14(a)参照)。
【0057】
S209の処理はS206と同様であり、ECU60は、踏み込み速度Dが判定閾値Dth以下か否か判断する。判定閾値Dthは、S206と同じであってもよいし、異なっていてもよい。S212、S216も同様である。踏み込み速度Dが判定閾値Dthより大きいと判断された場合(S209:NO)、S207に戻り、反力低減を継続する。踏み込み速度Dが判定閾値Dth以下であると判断された場合(S209:YES)、S210へ移行する。
【0058】
S210では、ECU60は、アクセル開度Aが目標範囲Ra内か否か判断する。ここでは、アクセル開度Aが許容下限値A*_min以上、許容上限値A*_max以下のとき、目標範囲Ra内であると判定する。アクセル開度Aが目標範囲Ra内ではないと判断された場合(S210:NO)、S207へ戻り、反力低減を継続する。アクセル開度Aが目標範囲Ra内であると判断された場合(S210:YES)、S218へ移行する。
【0059】
アクセル開度Aが許容下限値A*_min以上であると判断された場合(S205:YES)に移行するS211の処理は、S106と同様であり、ホルダ52を壁感付与位置H1へ移動させることで反力を付与する。
【0060】
S212の処理はS206と同様であり、ECU60は、踏み込み速度Dが判定閾値Dth以下か否か判断する。踏み込み速度Dが判定閾値Dthより大きいと判断された場合(S212:NO)、S211へ戻り、反力付与を継続する。踏み込み速度Dが判定閾値Dth以下であると判断された場合(S212:YES)、S213へ移行する。
【0061】
S213では、ECU60は、アクセル開度Aが許容上限値A*_maxより大きいか否か判断する。アクセル開度Aが許容上限値A*_max以下であると判断された場合(S213:NO)、すなわちアクセル開度Aが目標範囲Ra内である場合、S218へ移行する。アクセル開度Aが許容上限値A*_maxより大きいと判断された場合(S213:YES)、S214へ移行する。
【0062】
S214では、ECU60は、モータ40を駆動し、ホルダ52を壁感付与位置H1よりもパッド21側である押し戻し位置H2へ移動させることで、ペダルレバー20の閉方向への反力を増加させる。S215では、ECU60は、報知装置70より、ドライバにペダルレバー20を戻すように指示する(図14(b)参照)。
【0063】
S216の処理はS206と同様であり、ECU60は、踏み込み速度Dが判定閾値Dth以下か否か判断する。踏み込み速度Sが判定閾値Dthより大きいと判断された場合(S216:NO)、S214に戻り、反力増加を継続する。踏み込み速度Dが判定閾値Dth以下であると判断された場合(S216:YES)、S217へ移行する。
【0064】
S217の処理はS210と同様であり、ECU60は、アクセル開度Aが目標範囲Ra内か否か判断する。アクセル開度Aが目標範囲Ra内ではないと判断された場合(S217:NO)、S214へ戻り、反力増加を継続する。アクセル開度Aが目標範囲Ra内であると判断された場合(S217:YES)、S218へ移行する。S218の処理は、S108の処理と同様である。
【0065】
S219では、ECU60は、反力戻し制御を行う。ホルダ52が壁感付与位置H1または押し戻し位置H2にある場合の処理は、S109と同様の反力除荷制御となる。ホルダ52が反力低減位置H3にある場合、ホルダ52の移動方向がS109と逆方向になるものの、処理としては概ね同様である。
【0066】
本実施形態の反力制御処理を図12および図13に基づいて説明する。図12は、ドライバがペダルレバー20を踏みすぎた場合の処理である。時刻x30~時刻x31の処理は、図7中の時刻x10~時刻x11の処理と同様である。
【0067】
時刻x32~時刻x33においてアクセル開度Aが安定し、踏み込み速度Dが判定閾値Dth以下となる。このときのアクセル開度Aは、許容上限値A*_maxを超えているので、ホルダ52を押し戻し位置H2へ移動させ、反力を増加させる。時刻x33から時刻x34では、ドライバがペダルレバー20を戻す分、反力が低下する。アクセル開度Aが目標アクセル開度A*を含む目標範囲Ra内にて安定した時刻x34以降の処理は、図7中の時刻x12以降の処理と同様である。なお、反力増加によりペダルレバー20を戻し過ぎた場合、ホルダ52を初期位置、または、反力低減位置H3に移動させることで反力を低減させてもよい。
【0068】
図13は、ドライバによるペダルレバー20の踏み込みが足りない場合の例である。時刻x40にて、自動運転から手動運転への切り替えを検知すると、ドライバによりペダルレバー20が踏み込まれる。時刻x41~時刻x42にてアクセル開度Aが安定し、踏み込み速度Dが判定閾値Dth以下となる。このときのアクセル開度Aは、許容下限値A*_minより小さいので、ホルダ52を反力低減位置H3へ移動させ、反力を低減させる。時刻x42から時刻x43では、ドライバがペダルレバー20を踏み込む分、反力が増加する。アクセル開度Aが目標アクセル開度A*を含む目標範囲Ra内にて安定した時刻x44において、手動運転への切り替えを許可し、ホルダ52を初期位置に戻す。なお、アクセル開度Aが目標範囲Raに到達したときに壁感付与位置H1にホルダ52を移動させることで壁感を付与したり、目標範囲Raを超えたときに押し戻し位置H2にホルダ52を移動させることで反力を大きくしたりしてもよい。
【0069】
本実施形態では、アクセル開度Aが目標範囲Raを超えた場合、目標範囲Raに到達したときよりも反力がさらに大きくなるように、動力伝達機構50を制御する。アクセル開度Aが目標範囲Raとなるように、ペダルレバー20を押し戻すことで、適切な開度に誘導可能である。
【0070】
また、アクセル開度Aが目標範囲Raに到達していない状態にてペダルレバー20が停滞した場合、反力を低減させるように動力伝達機構50を制御する。これにより、ペダルレバー20を相対的に軽くし、ドライバの踏み込みを誘導することで、適切なアクセル開度Aとすることができる。また上記実施形態と同様の効果を奏する。
【0071】
実施形態では、モータ40が「アクチュエータ」に対応し、動力伝達機構50が「反力調整部」に対応し、ECU60が「制御部」に対応し、アクセル開度Aが「ペダルレバーの操作量」に対応し、目標アクセル開度A*が「目標操作量」に対応する。
【0072】
(他の実施形態)
上記実施形態では、目標範囲にて壁感を付与する、或いは、パルス状の反力を付加する。他の実施形態では、ペダルレバーの操作量が目標範囲であることをドライバに通知、または、目標範囲への誘導が可能であれば、反力制御の詳細は、上記実施形態と異なっていてもよい。上記実施形態の報知装置は、表示装置およびスピーカを有する。他の実施形態では、報知装置は、表示装置およびスピーカに限らず、ドライバへの報知手法は問わない。
【0073】
上記実施形態では、アクチュエータはDCブラシレスモータである。他の実施形態では、アクチュエータは、DCブラシレスモータ以外の種類のモータであってもよいし、例えばソレノイド等のモータ以外のものをアクチュエータとして用いてもよい。上記実施形態では、アクセル装置は、床置き型(いわゆる「オルガン型」)のものについて説明した。他の実施形態では、アクセル装置は、つり下げ型(いわゆる「ペンダント型」)であってもよい。また、動力伝達機構は、上記実施形態とは異なるように構成してもよい。
【0074】
上記実施形態では、ホルダ位置を制御することで反力を調整している。他の実施形態では、ペダルレバーに加わる反力を調整可能であれば、上記実施形態とは構成が異なっていてもよい。また、動力伝達機構は、上記実施形態とは異なるように構成してもよい。
【0075】
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0076】
1・・・アクセル装置
20・・・ペダルレバー
40・・・モータ(アクチュエータ)
50・・・動力伝達機構(反力調整部)
52・・・ホルダ
54・・・反力調整用付勢部材
60・・・ECU(制御部)
62・・・目標操作量設定部
65・・・駆動制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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