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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20231212BHJP
【FI】
G06Q10/10
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021565290
(86)(22)【出願日】2019-12-20
(86)【国際出願番号】 JP2019050116
(87)【国際公開番号】W WO2021124554
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-05-24
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107331
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 聡延
(72)【発明者】
【氏名】渋谷 恵
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-032261(JP,A)
【文献】特開2018-045676(JP,A)
【文献】特開2019-061594(JP,A)
【文献】特開2005-198086(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0295392(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
会議の複数の参加者の生体情報を取得する生体情報取得手段と、
前記複数の参加者間での前記生体情報の時系列データの相関度に基づき、前記会議における前記複数の参加者間での同調度である第1同調度を算出する第1同調度算出手段と、
前記複数の参加者間での属性情報が示す属性の類似の度合いに基づき、前記参加者間での同調の難易度である同調難易度を判定する同調難易度判定手段と、
前記第1同調度を前記同調難易度により重み付けした第2同調度を算出する第2同調度算出手段と、
前記第2同調度の会議中における推移を、表示手段に表示させる表示制御手段と、
を有し、
前記表示制御手段は、複数の会議における、当該複数の会議の各々での参加者間の前記第2同調度を、並べて前記表示手段に表示させる
情報処理装置。
【請求項2】
会議の複数の参加者の生体情報を取得する生体情報取得手段と、
前記複数の参加者間での前記生体情報の時系列データの相関度に基づき、前記会議における前記複数の参加者間での同調度である第1同調度を算出する第1同調度算出手段と、
前記複数の参加者間での属性情報が示す属性の類似の度合いに基づき、前記参加者間での同調の難易度である同調難易度を判定する同調難易度判定手段と、
前記第1同調度を前記同調難易度により重み付けした第2同調度を算出する第2同調度算出手段と、
前記複数の参加者から二者を選択した各組み合わせに対応する前記第2同調度と、前記会議が行われている会議室において検出される環境情報と、に基づき、前記会議の質の評価を示す会議スコアを算出する会議スコア算出手段と、
を有する
情報処理装置。
【請求項3】
前記会議スコア算出手段は、前記第2同調度と、前記環境情報に基づき判定した前記会議の環境に関する難易度とに基づき、前記会議スコアを算出する、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
複数の会議における、当該複数の会議の各々に対する前記会議スコアを含む情報の一覧を、表示手段に表示させる表示制御手段を有する、請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記複数の参加者の各々の生体情報に基づき、前記複数の参加者の各々の状態を表す指標である生体指標の時系列データを算出する生体指標算出手段をさらに有し、
前記第1同調度算出手段は、前記複数の参加者間での前記生体指標の時系列データの相関度に基づき、前記第1同調度を算出する、請求項1~のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置が実行する制御方法であって、
会議の複数の参加者の生体情報を取得し、
前記複数の参加者間での前記生体情報の時系列データの相関度に基づき、前記会議における前記複数の参加者間での同調度である第1同調度を算出し、
前記複数の参加者間での属性情報が示す属性の類似の度合いに基づき、前記参加者間での同調の難易度である同調難易度を判定し、
前記第1同調度を前記同調難易度により重み付けした第2同調度を算出し、
前記第2同調度の会議中における推移を、表示手段に表示させ、複数の会議における、当該複数の会議の各々での参加者間の前記第2同調度を、並べて前記表示手段に表示させる
制御方法。
【請求項7】
情報処理装置が実行する制御方法であって、
会議の複数の参加者の生体情報を取得し、
前記複数の参加者間での前記生体情報の時系列データの相関度に基づき、前記会議における前記複数の参加者間での同調度である第1同調度を算出し、
前記複数の参加者間での属性情報が示す属性の類似の度合いに基づき、前記参加者間での同調の難易度である同調難易度を判定し、
前記第1同調度を前記同調難易度により重み付けした第2同調度を算出し、
前記複数の参加者から二者を選択した各組み合わせに対応する前記第2同調度と、前記会議が行われている会議室において検出される環境情報と、に基づき、前記会議の質の評価を示す会議スコアを算出する、
制御方法。
【請求項8】
会議の複数の参加者の生体情報を取得する生体情報取得手段と、
前記複数の参加者間での前記生体情報の時系列データの相関度に基づき、前記会議における前記複数の参加者間での同調度である第1同調度を算出する第1同調度算出手段と、
前記複数の参加者間での属性情報が示す属性の類似の度合いに基づき、前記参加者間での同調の難易度である同調難易度を判定する同調難易度判定手段と、
前記第1同調度を前記同調難易度により重み付けした第2同調度を算出する第2同調度算出手段と、
前記第2同調度の会議中における推移を、表示手段に表示させる表示制御手段
としてコンピュータを機能させ
前記表示制御手段は、複数の会議における、当該複数の会議の各々での参加者間の前記第2同調度を、並べて前記表示手段に表示させる
プログラム。
【請求項9】
会議の複数の参加者の生体情報を取得する生体情報取得手段と、
前記複数の参加者間での前記生体情報の時系列データの相関度に基づき、前記会議における前記複数の参加者間での同調度である第1同調度を算出する第1同調度算出手段と、
前記複数の参加者間での属性情報が示す属性の類似の度合いに基づき、前記参加者間での同調の難易度である同調難易度を判定する同調難易度判定手段と、
前記第1同調度を前記同調難易度により重み付けした第2同調度を算出する第2同調度算出手段と、
前記複数の参加者から二者を選択した各組み合わせに対応する前記第2同調度と、前記会議が行われている会議室において検出される環境情報と、に基づき、前記会議の質の評価を示す会議スコアを算出する会議スコア算出手段
としてコンピュータを機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会議に関する情報を処理する情報処理装置、制御方法及び記憶媒体の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
会議の参加者の生体情報を取得して会議の参加者の状態を推定する方法が提案されている。例えば、特許文献1には、会話における発話の音声データから発話のテキストを抽出し、抽出した発話のテキストから推定した発話意図の推移に基づき、特定の話者の会話における満足度を推定する会話満足度推定装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-169506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
会議の質を高めることは、組織としての合意形成の円滑化に寄与するため重要であり、そのためには、行われた会議の質を的確に評価することが必要となる。特許文献1では、会議の参加者の個々の満足度を測定する点について開示されているが、参加者の個々の満足度を測定するだけでは、会議の質を的確に評価することができない。
【0005】
本発明の目的は、上述した課題を鑑み、会議の質を評価するための指標を好適に算出することが可能な情報処理装置、制御方法及び記憶媒体を提供することを主な課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
情報処理装置の一の態様は、情報処理装置であって、会議の複数の参加者の生体情報を取得する生体情報取得手段と、前記複数の参加者間での前記生体情報の時系列データの相関度に基づき、前記会議における前記複数の参加者間での同調度である第1同調度を算出する第1同調度算出手段と、前記複数の参加者間での属性情報が示す属性の類似の度合いに基づき、前記参加者間での同調の難易度である同調難易度を判定する同調難易度判定手段と、前記第1同調度を前記同調難易度により重み付けした第2同調度を算出する第2同調度算出手段と、前記第2同調度の会議中における推移を、表示手段に表示させる表示制御手段と、を有し、前記表示制御手段は、複数の会議における、当該複数の会議の各々での参加者間の前記第2同調度を、並べて前記表示手段に表示させる。
情報処理装置の一の態様は、会議の複数の参加者の生体情報を取得する生体情報取得手段と、前記複数の参加者間での前記生体情報の時系列データの相関度に基づき、前記会議における前記複数の参加者間での同調度である第1同調度を算出する第1同調度算出手段と、前記複数の参加者間での属性情報が示す属性の類似の度合いに基づき、前記参加者間での同調の難易度である同調難易度を判定する同調難易度判定手段と、前記第1同調度を前記同調難易度により重み付けした第2同調度を算出する第2同調度算出手段と、前記複数の参加者から二者を選択した各組み合わせに対応する前記第2同調度と、前記会議が行われている会議室において検出される環境情報と、に基づき、前記会議の質の評価を示す会議スコアを算出する会議スコア算出手段と、を有する。
【0007】
制御方法の一の態様は、情報処理装置が実行する制御方法であって、会議の複数の参加者の生体情報を取得し、前記複数の参加者間での前記生体情報の時系列データの相関度に基づき、前記会議における前記複数の参加者間での同調度である第1同調度を算出し、前記複数の参加者間での属性情報が示す属性の類似の度合いに基づき、前記参加者間での同調の難易度である同調難易度を判定し、前記第1同調度を前記同調難易度により重み付けした第2同調度を算出し、前記第2同調度の会議中における推移を、表示手段に表示させ、複数の会議における、当該複数の会議の各々での参加者間の前記第2同調度を、並べて前記表示手段に表示させる
制御方法の一の態様は、情報処理装置が実行する制御方法であって、会議の複数の参加者の生体情報を取得し、前記複数の参加者間での前記生体情報の時系列データの相関度に基づき、前記会議における前記複数の参加者間での同調度である第1同調度を算出し、前記複数の参加者間での属性情報が示す属性の類似の度合いに基づき、前記参加者間での同調の難易度である同調難易度を判定し、前記第1同調度を前記同調難易度により重み付けした第2同調度を算出し、前記複数の参加者から二者を選択した各組み合わせに対応する前記第2同調度と、前記会議が行われている会議室において検出される環境情報と、に基づき、前記会議の質の評価を示す会議スコアを算出する。
【0008】
プログラムの一の態様は、会議の複数の参加者の生体情報を取得する生体情報取得手段と、前記複数の参加者間での前記生体情報の時系列データの相関度に基づき、前記会議における前記複数の参加者間での同調度である第1同調度を算出する第1同調度算出手段と、前記複数の参加者間での属性情報が示す属性の類似の度合いに基づき、前記参加者間での同調の難易度である同調難易度を判定する同調難易度判定手段と、前記第1同調度を前記同調難易度により重み付けした第2同調度を算出する第2同調度算出手段と、前記第2同調度の会議中における推移を、表示手段に表示させる表示制御手段としてコンピュータを機能させ、前記表示制御手段は、複数の会議における、当該複数の会議の各々での参加者間の前記第2同調度を、並べて前記表示手段に表示させる。
プログラムの一の態様は、会議の複数の参加者の生体情報を取得する生体情報取得手段と、前記複数の参加者間での前記生体情報の時系列データの相関度に基づき、前記会議における前記複数の参加者間での同調度である第1同調度を算出する第1同調度算出手段と、前記複数の参加者間での属性情報が示す属性の類似の度合いに基づき、前記参加者間での同調の難易度である同調難易度を判定する同調難易度判定手段と、前記第1同調度を前記同調難易度により重み付けした第2同調度を算出する第2同調度算出手段と、前記複数の参加者から二者を選択した各組み合わせに対応する前記第2同調度と、前記会議が行われている会議室において検出される環境情報と、に基づき、前記会議の質の評価を示す会議スコアを算出する会議スコア算出手段と、を有するプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、会議の質を評価するのに好適な同調度を、会議参加者の属性に基づく同調の難易度を考慮して好適に算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】会議評価システムの構成を示す。
図2】(A)情報処理装置のブロック構成を示す。(B)表示端末のブロック構成を示す。
図3】情報処理装置のプロセッサの機能ブロックの一例である。
図4】第1実施形態における会議分析処理の手順を示すフローチャートの一例である。
図5】会議評価一覧画面の表示例である。
図6】会議評価個別画面の表示例である。
図7】会議評価比較画面の表示例である。
図8】変形例における会議評価システムの概略構成を示す。
図9】第2実施形態における会議分析処理の手順を示すフローチャートの一例である。
図10】第3実施形態における情報処理装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、情報処理装置、制御方法及び記憶媒体の実施形態について説明する。
【0012】
<第1実施形態>
(1)システム構成
図1は、第1実施形態に係る会議評価システム100の構成を示す。会議評価システム100は、会議室5での会議の参加者(「会議参加者」とも呼ぶ。)の生体情報に基づき、会議の質の評価を行うシステムである。会議評価システム100は、主に、情報処理装置1と、記憶装置2と、会議参加者の生体情報を検出する生体情報検出センサ3と、情報処理装置1に対して会議の質の評価に関する表示要求を行う表示端末4と、を有する。会議室5は、会議が行われるスペースであればよく、例えば、居室内に存在する、壁で囲まれていないオープンなミーティングスペースなどであってもよい。
【0013】
情報処理装置1は、記憶装置2に記憶された情報を参照することで、表示端末4に送信する表示信号「S2」を生成し、表示信号S2を表示端末4に送信する。この場合、情報処理装置1は、開催された会議毎に、会議参加者間の同調度を算出し、会議参加者間の同調度に基づく会議の質の評価を示すスコア(「会議スコア」とも呼ぶ。)を算出する。
【0014】
生体情報検出センサ3は、会議参加者毎に設けられ、会議中での会議参加者の生体情報を示す検出信号「S1」を、情報処理装置1又は記憶装置2に送信する。生体情報検出センサ3は、会議のときに会議参加者が装着する装着型のセンサであってもよく、会議参加者が座る椅子に内蔵されるセンサであってもよい。また、生体情報検出センサ3は、好適には、生体情報検出センサ3が生体情報の検出対象となる会議参加者の識別情報(個人ID)を検出信号S1に含めるとよい。この場合、生体情報検出センサ3は、ユーザ入力を受け付けることで会議前に会議参加者の個人IDを取得してもよく、会議参加者に対する指紋認証、虹彩認証などの任意の生体認証により会議前に会議参加者の識別情報を取得してもよい。また、生体情報検出センサ3は、会議参加者の個人IDに加えて、生体情報の検出時刻を特定可能な時刻情報、及び、生体情報検出センサ3の識別情報(例えばデバイスID)等を検出信号S1に含める。なお、個人IDは、顧客が所属する団体(会社)から割り当てられたIDであってもよく、公的機関により割り当てられたIDであってもよく、顔認証、虹彩認証、又は指紋認証などの生体認証で利用される識別情報であってもよい。
【0015】
記憶装置2は、情報処理装置1が会議スコアを算出するために必要な情報を記憶している。記憶装置2は、機能的には、会議情報記憶部20と、個人属性情報記憶部21と、生体情報記憶部22と、会議分析情報記憶部23とを有する。
【0016】
会議情報記憶部20は、開催される又は開催された会議に関する基本的な情報である会議情報を記憶する。この場合、会議情報は、例えば、会議の識別情報(会議ID)、使用される会議室の識別情報(会議室ID)、予約日時、使用時間、会議参加者の個人IDなどの情報を含む。会議情報は、例えば、会議が行われる前に図示しない会議予約システムを介して指定された予約情報である。なお、情報処理装置1は、生体情報検出センサ3が会議中に生成する時系列の検出信号S1に基づき、会議参加者及び会議が行われた時間帯等を認識することで、上述の会議情報を自動生成してもよい。この場合、検出信号S1には、検出対象となる会議参加者の個人ID及び検出時刻を示す時刻情報等が含まれている。
【0017】
個人属性情報記憶部21は、会議参加者となる可能性がある各個人の属性情報を記憶する。個人属性情報記憶部21に記憶される属性情報は、後述する参加者間の同調度の重み付けに使用される。個人属性情報記憶部21に記憶される属性情報は、例えば、職位、役職、年齢、職種、性別、性格などの参加者間での同調度の難易度に関連する1又は複数の個人の属性を示す情報である。個人属性情報記憶部21は、これらの属性情報と、個人IDとを関連付けて記憶する。
【0018】
生体情報記憶部22は、会議中における各会議参加者の生体情報を記憶する。生体情報記憶部22が記憶する生体情報は、例えば、会議中での脈拍の時系列データである。なお、生体情報は、脈拍に限らず、会議中での会議参加者の脳波や発汗量などの時系列データであってもよい。生体情報記憶部22は、生体情報検出センサ3が会議中に生成する検出信号S1に基づき、各会議参加者の会議中での生体情報を記憶する。なお、検出信号S1は、情報処理装置1に送信されてもよく、記憶装置2に送信されてもよい。前者の場合、情報処理装置1は、受信した検出信号S1に基づく生体情報を、生体情報記憶部22に記憶する。
【0019】
また、生体情報記憶部22は、各会議参加者の生体情報を、対応する検出信号S1に含まれる会議参加者の個人ID及び時刻情報等と関連付けて記憶する。また、生体情報記憶部22は、検出信号S1が生成された会議の会議IDを、検出信号S1に基づく生体情報と関連付けて生体情報記憶部22に記憶してもよい。この会議IDは、例えば、会議情報記憶部20の会議情報(例えば会議の時間帯等)と、検出信号S1に含まれる時刻情報等とに基づき特定される。なお、検出信号S1に会議室5を特定可能な情報(例えば会議室5の会議IDに紐付けられた生体情報検出センサ3のデバイスID)が含まれている場合には、当該情報と会議情報に含まれる会議室の情報とをさらに参照して会議IDが特定されてもよい。
【0020】
会議分析情報記憶部23は、開催された各会議に対する情報処理装置1による分析結果を示す会議分析情報を記憶する。会議分析情報は、例えば、情報処理装置1が生体情報記憶部22に記憶された生体情報に基づき算出した参加者間の同調度に関する情報、及び、会議スコアに関する情報などの、情報処理装置1による表示信号S2の生成に必要な種々の情報が含まれてもよい。
【0021】
記憶装置2は、会議情報記憶部20、個人属性情報記憶部21、生体情報記憶部22及び会議分析情報記憶部23が記憶する情報の他、情報処理装置1が会議スコアの算出及び表示信号S2の生成に必要な種々の情報を記憶してもよい。
【0022】
なお、記憶装置2は、情報処理装置1に接続又は内蔵されたハードディスクなどの外部記憶装置であってもよく、情報処理装置1に対して着脱自在なフラッシュメモリなどの記憶媒体であってもよい。また、記憶装置2は、情報処理装置1とデータ通信を行う1又は複数のサーバ装置から構成されてもよい。また、記憶装置2に記憶されるデータベース等は、複数の装置又は記憶媒体により分散して記憶されてもよい。
【0023】
表示端末4は、開催された会議の評価を閲覧する者が使用する端末であって、情報処理装置1から供給される表示信号S2に基づき、開催された会議の評価に関する情報を表示する。
【0024】
なお、図1に示す会議評価システム100の構成は一例であり、当該構成に種々の変更が行われてもよい。例えば、情報処理装置1と記憶装置2とは、一の装置により構成されてもよい。同様に、情報処理装置1と表示端末4とは、一の装置により構成されてもよい。また、情報処理装置1は、複数の装置から構成されてもよい。この場合、情報処理装置1を構成する複数の装置は、予め割り当てられた処理を実行するために必要な情報の授受を、これらの複数の装置間において行う。
【0025】
(2)ブロック構成
図2(A)は、情報処理装置1のブロック構成の一例を示す。情報処理装置1は、ハードウェアとして、プロセッサ11と、メモリ12と、通信部13とを含む。プロセッサ11、メモリ12及び通信部13は、データバス19を介して接続されている。
【0026】
プロセッサ11は、メモリ12に記憶されているプログラムを実行することにより、所定の処理を実行する。プロセッサ11は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)などのプロセッサである。プロセッサ11が実行する処理については、図5の機能ブロック図を参照して具体的に説明する。
【0027】
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、不揮発性メモリなどの各種のメモリにより構成される。また、メモリ12には、情報処理装置1が所定の処理を実行するためのプログラムが記憶される。また、メモリ12は、作業メモリとして使用され、記憶装置2から取得した情報等を一時的に記憶する。なお、メモリ12は、記憶装置2として機能してもよい。同様に、記憶装置2は、情報処理装置1のメモリ12として機能してもよい。なお、情報処理装置1が実行するプログラムは、メモリ12以外の記憶媒体に記憶されてもよい。
【0028】
通信部13は、記憶装置2、生体情報検出センサ3、及び表示端末4などの外部装置と情報処理装置1がデータ通信を行うための通信モジュール又は当該通信モジュールと接続するインターフェースである。
【0029】
なお、情報処理装置1の構成は、図2(A)に示す構成に限定されない。例えば、情報処理装置1は、ユーザによる入力を受け付ける入力部、ディスプレイなどの表示部、又はスピーカなどの音出力装置の少なくともいずれかと接続又はこれらの少なくともいずれかを内蔵してもよい。例えば、情報処理装置1は、入力機能及び出力機能が本体と一体となったタブレット型端末等であってもよい。
【0030】
図2(B)は、表示端末4のブロック構成の一例を示す。表示端末4は、ハードウェアとして、入力部40と、プロセッサ41と、メモリ42と、通信部43と、表示部44とを含む。これらの表示端末4の各要素は、データバス49を介して接続されている。
【0031】
入力部40は、閲覧者が表示端末4に表示させる情報を指定するための入力等を受け付ける。入力部40は、例えば、ボタン、スイッチ、タッチパネル、音声入力装置又はこれらに接続するインターフェースである。プロセッサ41は、メモリ42に記憶されているプログラムを実行することにより、所定の処理を実行する。プロセッサ41は、CPU、GPUなどのプロセッサである。メモリ42は、RAM、ROM、不揮発性メモリなどの各種のメモリにより構成される。また、メモリ42には、表示端末4が所定の処理を実行するためのプログラムが記憶される。また、メモリ42は、作業メモリとして使用される。
【0032】
通信部43は、表示端末4が情報処理装置1などの他の装置と通信を行うための通信モジュール又はこれらと表示端末4が電気的に接続するためのインターフェースである。表示部44は、ディスプレイ、プロジェクタ又はこれらと表示端末4が電気的に接続するためのインターフェースである。
【0033】
(3)機能ブロック
図3は、情報処理装置1のプロセッサ11の機能ブロックの一例である。情報処理装置1のプロセッサ11は、機能的には、生体情報取得部30と、生体指標算出部31と、第1同調度算出部32と、同調難易度判定部33と、第2同調度算出部34と、会議スコア算出部35と、表示制御部36とを有する。
【0034】
生体情報取得部30は、会議スコアを算出すべき会議の会議参加者の会議中での時系列の生体情報を生体情報記憶部22から取得する。なお、会議スコアを算出すべき会議は、例えば、表示端末4から受信する表示要求により指定された会議であってもよく、終了直後の会議(即ち検出信号S1の送信が完了した直後の会議)であってもよい。なお、生体情報取得部30は、例えば、会議情報記憶部20を参照し、会議スコアを算出すべき会議が行われた時間帯を認識し、当該時間帯において取得された各会議参加者の会議中での時系列の生体情報を、生体情報記憶部22から取得する。
【0035】
生体指標算出部31は、生体情報取得部30が取得した各会議参加者の生体情報を、参加者間の同調度を算出するのに好適な生体に関する指標(「生体指標」とも呼ぶ。)に変換する。この生体指標は、例えば、覚醒度(即ち緊張の度合)であってもよく、快・不快の度合(即ちポジティブさ)を示す指標であってもよい。これにより、生体指標算出部31は、各会議参加者の会議中での生体指標の時系列データを生成する。
【0036】
第1同調度算出部32は、生体指標算出部31が生成する各会議参加者の会議中での生体指標の時系列データに基づき、参加者間の同調度(「第1同調度Ds1」とも呼ぶ。)を算出する。第1同調度Ds1は、後述する同調難易度により重み付けが行われる前の参加者間の同調度を示す。
【0037】
ここで、第1同調度Ds1の算出方法について説明する。第1同調度算出部32は、対象の会議の会議参加者から選択される二者(ペア)の全組合せ(即ち会議参加者数を「n」とすると個の組合せ)について、第1同調度Ds1を算出する。この場合、例えば、第1同調度算出部32は、対象の会議参加者のペアの生体指標の時系列データを照合する処理を行うことで、会議中の時系列での第1同調度Ds1を算出する。具体的には、第1同調度算出部32は、例えば、会議が行われた時間帯を所定時間間隔毎に区切り、区切った各時間帯での対象の2人の会議参加者の生体指標の時系列データに対し、時間差(タイムラグ)を変数とする相互相関関数を算出する。そして、第1同調度算出部32は、例えば、区切った時間帯毎に、所定の時間差の範囲内において相互相関関数が示す正の相関が最大となる値又は当該値を正規化した値を算出し、算出した値を、区切った各時間帯での第1同調度Ds1として算出する。上述の所定の時間差は、例えば、会議参加者の一人が発言した際に他の会議参加者が反応するまでの時間差の最大時間を勘案して予め定められる。なお、第1同調度算出部32は、会議が行われた時間帯に対し、第1同調度Ds1の算出対象となる時刻を所定間隔毎に定め、当該時刻の各々における第1同調度Ds1を算出してもよい。この場合、例えば、第1同調度算出部32は、第1同調度Ds1の算出対象となる時刻毎に、当該時刻を中心時刻とした所定時間長の時間帯を定める。そして、第1同調度算出部32は、対象の時刻毎に定めた時間帯での対象の2人の会議参加者の生体指標Idxの時系列データに対し、タイムラグを変数とする相互相関関数を算出する。そして、第1同調度算出部32は、第1同調度Ds1の算出対象の時刻毎に定めた時間帯において、所定のタイムラグの範囲内で相互相関関数が示す正の相関が最大となる値又は当該値を正規化した値を、各時刻の第1同調度Ds1として算出する。この場合、第1同調度Ds1の算出対象の時刻毎に定めた時間帯は隣接する時刻同士で重複が生じてもよい。
【0038】
なお、第1同調度算出部32は、相互相関関数に限らず、2つの時系列データの類似度(相関度)を算出する任意のアルゴリズムに基づき、対象の会議参加者の生体指標の時系列データから当該会議参加者間の第1同調度Ds1を算出してもよい。また、第1同調度算出部32は、生体指標算出部31において複数種類の生体指標が算出された場合には、生体指標の種類ごとに時系列データの類似度(相関度)を算出する。そして、第1同調度算出部32は、生体指標の種類ごとに算出した類似度に対してアンサンブル平均等の統計処理を行うことで、第1同調度Ds1を算出する。
【0039】
同調難易度判定部33は、個人属性情報記憶部21から取得した会議参加者の属性情報に基づき、第1同調度Ds1が算出された会議参加者の組に対する同調の難易度(「同調難易度Dd」とも呼ぶ。)を判定する。
【0040】
同調難易度Ddの判定方法の具体例について説明する。第1の例では、同調難易度判定部33は、個人属性情報記憶部21から各会議参加者の職位又は役職を認識し、当該職位又は役職が離れた会議参加者の組合せほど、当該会議参加者の組合せに対する同調難易度Ddを高くする。この場合、同調難易度判定部33は、例えば、各会議参加者の職位又は役職を、マップ等を参照して数値化し、数値化した職位又は役職の差から所定の式又はマップ(ルックアップテーブル)を参照して同調難易度Ddを算出する。
【0041】
第2の例では、同調難易度判定部33は、各会議参加者の職種に基づき、同調難易度Ddを決定する。この場合、同調難易度判定部33は、会議参加者の職種の組合せと同調難易度Ddとの対応を示すマップを参照することで、個人属性情報記憶部21を参照して特定した各会議参加者の職種から、対象となる会議参加者間の同調難易度Ddを算出する。この場合、例えば、同調難易度判定部33は、類似する職種ほど、同調難易度Ddを低く設定するとよい。第3の例では、同調難易度判定部33は、各会議参加者の年齢に基づき、同調難易度Ddを決定する。この場合、同調難易度判定部33は、式又はマップ等を参照し、会議参加者の年齢差が大きいほど、同調難易度Ddを高く設定する。
【0042】
第4の例では、同調難易度判定部33は、各会議参加者の複数の属性に基づき、同調難易度Ddを決定する。上述の複数の属性は、例えば、第1の例における職位又は役職、第2の例における職種、第3の例における年齢、及びその他の属性から少なくとも2つ選択される任意の組合せが該当する。この場合、同調難易度判定部33は、例えば、所定のマップ等を参照して各属性を数値化し、数値化した属性を変数とする同調難易度Ddの算出式に基づき、同調難易度Ddを算出する。なお、第4の例では、上述の同調難易度Ddの算出式を用いる代わりに、同調難易度判定部33は、所定のマップを参照し、対象となる各会議参加者の複数の属性の組合せから、対応する同調難易度Ddを決定してもよい。なお、第1の例~第4の例における式又はマップ等は、予め記憶装置2又はメモリ12に記憶されている。
【0043】
第2同調度算出部34は、対象の会議の会議参加者の組合せ毎に、同調難易度判定部33から供給される同調難易度Ddに基づき、第1同調度算出部32から供給される第1同調度Ds1を重み付けした同調度(「第2同調度Ds2」とも呼ぶ。)を算出する。この場合、第2同調度算出部34は、会議参加者の組合せ毎に、対応する第1同調度Ds1に同調難易度Ddを乗じることで、第2同調度Ds2を算出する。なお、第1同調度Ds1は、会議中における時系列の値であり、第2同調度算出部34は、この時系列の各値に対し同調難易度Ddを乗じることで得られた時系列の値を、第2同調度Ds2として算出する。
【0044】
会議スコア算出部35は、第2同調度算出部34が算出した全ての第2同調度Ds2に基づき、即ち、対象の会議の会議参加者から二者を選択した全組み合わせに対応する第2同調度Ds2に基づき、会議スコアを算出する。この場合、会議スコア算出部35は、第2同調度算出部34が算出した各第2同調度Ds2に対し、会議の時間帯における第2同調度Ds2の時間軸での平均値(即ち時間平均)を算出し、第2同調度Ds2の時間平均を、会議参加者の全組み合わせを対象にさらに平均化する(即ちアンサンブル平均を算出する)ことで、会議スコアを算出する。
【0045】
例えば、会議スコア算出部35は、対象の会議の会議参加者の組合せがN通り(会議参加者が3人のときはN=3)ある場合には、まず、N個の時系列データである第2同調度Ds2に対し、スカラー値である時間平均を算出する。そして、会議スコア算出部35は、N個の第2同調度Ds2の時間平均を合算してNで除算したアンサンブル平均に基づき、会議スコアを算出する。なお、会議スコア算出部35は、会議スコアが所定の値域(例えば1から10までの整数)となるように、N個の第2同調度Ds2に基づき算出した値に対して正規化(スケーリング)や丸め処理等を行ってもよい。
【0046】
そして、会議スコア算出部35は、算出した会議スコア及び会議スコアの算出に用いた各種情報を、対象の会議の会議IDと関連付けて、会議分析情報として会議分析情報記憶部23に記憶する。上述の会議分析情報は、例えば、会議スコアを示す情報、会議スコアの算出に用いた第1同調度Ds1、第2同調度Ds2、同調難易度Dd、及び生体指標などを含む。このような情報は、表示制御部36による表示処理において好適に用いられる。
【0047】
表示制御部36は、会議分析情報記憶部23を参照し、表示端末4から送信される表示要求において指定された会議の質の評価に関する画面(「会議評価画面」とも呼ぶ。)を表示するための表示信号S2を生成する。そして、表示制御部36は、表示端末4に表示信号S2を送信することで、表示端末4に会議評価画面を表示させる。この会議評価画面の具体例については後述する。
【0048】
なお、図3において説明した生体情報取得部30、生体指標算出部31、第1同調度算出部32、同調難易度判定部33、第2同調度算出部34、会議スコア算出部35、表示制御部36の各構成要素は、例えば、プロセッサ11がプログラムを実行することによって実現できる。より具体的には、各構成要素は、メモリ12に格納されたプログラムを、プロセッサ11が実行することによって実現され得る。また、必要なプログラムを任意の不揮発性記録媒体に記録しておき、必要に応じてインストールすることで、各構成要素を実現するようにしてもよい。なお、これらの各構成要素は、プログラムによるソフトウェアで実現することに限ることなく、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのうちのいずれかの組み合わせ等により実現してもよい。また、これらの各構成要素は、例えばFPGA(field-programmable gate array)又はマイコン等の、ユーザがプログラミング可能な集積回路を用いて実現してもよい。この場合、この集積回路を用いて、上記の各構成要素から構成されるプログラムを実現してもよい。このように、各構成要素は、プロセッサ11以外のハードウェアにより実現されてもよい。以上のことは、後述する他の実施の形態においても同様である。
【0049】
(4)処理フロー
図4は、会議スコアの算出等に関する会議分析処理の手順を示すフローチャートの一例である。情報処理装置1は、例えば、表示端末4から表示要求を受信した場合に、当該表示要求により指定された会議を対象として図4のフローチャートを実行する。他の例では、情報処理装置1は、会議情報記憶部20を参照することで、会議スコアを算出すべき会議が行われる時間帯を認識し、当該時間帯が経過した会議を対象として、図4のフローチャートを実行する。さらに別の例では、情報処理装置1は、生体情報検出センサ3による検出信号S1の送信が完了(停止)した会議を対象として、図4のフローチャートを実行する。
【0050】
まず、情報処理装置1の生体情報取得部30は、生体情報記憶部22を参照し、対象の会議における会議参加者の生体情報を取得する(ステップS11)。そして、生体指標算出部31は、ステップS11で取得した生体情報から、各会議参加者の時系列の生体指標を算出する(ステップS12)。
【0051】
次に、第1同調度算出部32は、ステップS12で算出された各会議参加者の時系列の生体指標に基づき、参加者間の第1同調度Ds1を算出する(ステップS13)。この場合、第1同調度算出部32は、対象の会議の会議参加者数をnとした場合には、二者の組の全組合せ毎に、対象の会議参加者の時系列の生体指標に基づき、第1同調度Ds1を算出する。
【0052】
次に、同調難易度判定部33は、第1同調度Ds1を算出した会議参加者の組合せ毎に同調難易度Ddを判定する(ステップS14)。この場合、同調難易度判定部33は、個人属性情報記憶部21に記憶された会議参加者の属性情報を参照し、会議参加者同士の属性の類似性等に基づく同調難易度Ddを、会議参加者の全組合せに対して決定する。そして、第2同調度算出部34は、第1同調度Ds1を、対応する同調難易度Ddにより重み付けした第2同調度Ds2を算出する(ステップS15)。これにより、情報処理装置1は、会議参加者の属性から推定される同調の難易度を考慮した同調度である第2同調度Ds2を好適に算出することができる。
【0053】
そして、会議スコア算出部35は、ステップS15で算出した会議参加者の全組合せの第2同調度Ds2に基づき、会議スコアを算出する(ステップS16)。これにより、会議スコア算出部35は、対象の会議の質を評価するための会議スコアを、会議参加者間の同調度に基づき好適に算出することができる。また、これに加えて、ステップS16では、会議スコア算出部35は、算出した会議スコア及び会議スコアの算出に用いた各種情報を含む会議分析情報を、対象の会議の会議IDと関連付けて会議分析情報記憶部23に記憶する。その後、表示制御部36は、表示端末4から送信される表示要求に基づき、会議分析情報記憶部23に記憶された会議分析情報に基づき表示信号S2を生成し、生成した表示信号S2を、表示要求の送信元である表示端末4に送信する。
【0054】
なお、会議スコア算出部35は、会議参加者の全組合せの第2同調度Ds2に基づき、会議スコアを算出する代わりに、会議参加者の一部の組合せの第2同調度Ds2に基づき、会議スコアを算出してもよい。この場合、例えば、会議スコア算出部35は、予め会議スコアに使用する第2同調度Ds2の数を定めておき、会議スコアの算出に使用する第2同調度Ds2を、会議参加者の全組合せの第2同調度Ds2からランダムに選択してもよい。
【0055】
(5)表示例
次に、情報処理装置1が生成する表示信号S2に基づき表示端末4が表示する会議評価画面の表示例について、図5図7を参照して説明する。
【0056】
図5は、複数の会議に対する評価の一覧を表示した会議評価画面(「会議評価一覧画面」とも呼ぶ。)の表示例である。情報処理装置1の表示制御部36は、表示信号S2を表示端末4に送信することで、会議一覧表51と、会議選択ボタン52と、詳細画面表示ボタン53とを含む会議評価一覧画面を、表示端末4に表示させている。
【0057】
会議一覧表51は、会議スコアが算出された会議に関する情報の一覧を示す表であり、主に、会議ID、会議室、会議日時、参加人数、会議スコアの各項目を有する。表示制御部36は、会議ID,会議室、会議日時、参加人数の各項目の内容を、会議情報記憶部20に記憶された会議情報から抽出する。また、表示制御部36は、会議スコアを、会議分析情報記憶部23に記憶された会議分析情報から抽出する。ここでは、会議スコアは、一例として、1から10までの10段階評価となっている。
【0058】
会議選択ボタン52は、会議一覧表51に一覧表示された会議毎に設けられたボタン群であり、複数選択が可能となっている。図6は、会議ID「M101」の会議の会議選択ボタン52が選択された状態を示している。詳細画面表示ボタン53は、選択された会議選択ボタン52に対応する会議の詳細な分析結果を示す画面の表示を指定するボタンである。表示制御部36は、詳細画面表示ボタン53の選択を検知した場合、選択された会議選択ボタン52に対応する会議の詳細な分析結果を示す画面の表示信号S2を生成し、当該表示信号S2を表示端末4に送信する。
【0059】
図6は、図5の会議評価一覧画面において選択された1つの会議の詳細な分析結果を示す会議評価画面(「会議評価個別画面」とも呼ぶ。)の表示例である。図6に示す会議評価個別画面を表示するための処理として、まず、表示制御部36は、図5の会議評価一覧画面において、会議ID「M101」の会議の会議選択ボタン52が選択された状態で詳細画面表示ボタン53が選択されたことを検知する。そして、表示制御部36は、会議ID「M101」の会議に関する会議評価個別画面の表示信号S2を生成し、当該表示信号S2を表示端末4に送信することで、図6に示す会議評価個別画面を表示端末4に表示させている。
【0060】
ここで、表示制御部36は、会議評価個別画面上に、参加者リスト表示欄54と、生体指標選択欄55と、生体指標表示欄56と、同調度選択欄57と、同調度表示欄58と、会議スコア表示欄59とを表示している。なお、図6の例では、情報処理装置1は、一例として、属性情報の1つである職位の情報を用いて同調難易度Ddを判定し、判定した同調難易度Ddに基づき第2同調度Ds2及び会議スコアの算出を行っている。なお、以後では、一例として、職位を小文字アルファベット(a~c)と数値(1~5)により表すものとし、小文字アルファベットaが最も高い職位を表し、小文字アルファベットcが最も低い職位を表すものとする。また、小文字アルファベットが同一の場合には、数値が低いほど高い職位を表すものとする。
【0061】
参加者リスト表示欄54は、対象の会議における会議参加者のリストを示す。ここでは、表示制御部36は、参加者リスト表示欄54上に、各会議参加者の氏名と職位との組み合わせを表示すると共に、各会議参加者に割り当てた固有の大文字アルファベット(A~C)を表示している。ここで、表示制御部36は、例えば、会議情報記憶部20に記憶された各会議参加者の個人IDと、個人属性情報記憶部21に記憶された個人ID毎の属性情報とに基づき、対象となる会議参加者の氏名及び職位の情報を取得する。
【0062】
生体指標選択欄55は、生体指標表示欄56に表示させる生体指標を閲覧者が選択する欄である。ここでは、一例として、生体指標選択欄55は、プルダウンメニュー形式の選択欄となっており、対象の会議参加者の生体情報から算出可能な1又は複数種類の生体指標から生体指標表示欄56に表示させる生体指標の選択を受け付ける。
【0063】
生体指標表示欄56は、生体指標選択欄55において選択された生体指標の各会議参加者の会議中での時系列のグラフを表示する欄である。表示制御部36は、例えば、生体指標選択欄55において選択された生体指標の会議参加者毎の時系列データを会議分析情報記憶部23等から取得し、選択された生体指標と時間との2次元座標上に取得した会議参加者毎の時系列データを示すグラフを表示する。ここでは、表示制御部36は、各会議参加者の覚醒度の時系列データを、参加者リスト表示欄54にて会議参加者毎に割り当てられた大文字アルファベットの各々に対応付けて、生体指標表示欄56上に表示している。
【0064】
同調度選択欄57は、同調度表示欄58に表示させる同調度(第1同調度Ds1又は第2同調度Ds2)を選択する欄である。同調度選択欄57は、プルダウンメニュー形式の選択欄であり、同調難易度Ddに基づく重み付けがされる前の同調度である第1同調度Ds1又は同調難易度Ddに基づく重み付け後の同調度である第2同調度Ds2のいずれかの選択を受け付ける。
【0065】
同調度表示欄58は、同調度選択欄57において選択された同調度(図6では第2同調度Ds2)の時系列グラフを、会議参加者の全組合せ(図6では3組)について表示する欄である。図6の例では、表示制御部36は、会議分析情報記憶部23を参照し、会議参加者の全組合せ(3組)に対応する第2同調度Ds2の会議中での遷移を示すグラフを表示する。なお、表示制御部36は、会議分析情報記憶部23に登録された時系列の第2同調度Ds2に対して移動平均などの平滑化処理を適用した第2同調度Ds2の時間遷移を示すグラフを、同調度表示欄58に表示してもよい。
【0066】
また、表示制御部36は、会議参加者の全組合せに対応する第2同調度Ds2の各々の算出に用いた同調難易度Ddを、同調度表示欄58の下に表示している。図6の例では、会議参加者Aと会議参加者Cとの職位が最も差が大きいことから、会議参加者Aと会議参加者Cとの同調難易度Dsが最も高い値(2.5)に設定されている。このように、表示制御部36は、対象の会議中での第2同調度Ds2の遷移を、重み付けに用いた同調難易度Ddと共に表示することで、同調難易度Ddによる重み付けの影響を好適に閲覧者に把握させることができる。
【0067】
さらに、表示制御部36は、同調度選択欄57において第1同調度Ds1が選択された場合には、会議参加者の全組合せ(3組)に対応する第1同調度Ds1の会議中での遷移を示すグラフを、同調度表示欄58上に表示する。従って、閲覧者は、同調度選択欄57への操作により、第1同調度Ds1と第2同調度Ds2とを好適に比較することも可能となる。
【0068】
会議スコア表示欄59は、対象の会議に対する会議スコアを表示する欄である。ここでは、表示制御部36は、会議分析情報記憶部23を参照することで、対象の会議に対する会議スコア(ここでは8)を表示する。なお、表示制御部36は、会議分析情報記憶部23に会議分析情報が記憶されている全会議の中での会議スコアの順位などを、会議スコアと共に会議スコア表示欄59に表示してもよい。
【0069】
このように、表示制御部36は、閲覧者が指定した会議中での生体指標、重み付け前後の同調度、及び会議スコアを好適に表示することができる。これにより、閲覧者は、会議評価個別画面を参照し、指定した会議を好適に評価することができる。
【0070】
図7は、会議評価一覧画面において複数の会議が選択された場合の各会議の分析結果を示す会議評価画面(「会議評価比較画面」とも呼ぶ。)の表示例である。ここでは、図5の会議評価一覧画面において、会議ID「M101」の会議の会議選択ボタン52及び会議ID「M102」の会議の会議選択ボタン52が選択された状態で詳細画面表示ボタン53が選択されたものとする。そして、表示制御部36は、会議ID「M101」及び「M102」の各会議の分析結果に関する表示信号S2を生成し、当該表示信号S2を表示端末4に送信することで、図7に示す会議評価一覧画面を表示端末4に表示させている。
【0071】
ここで、表示制御部36は、会議ID「M101」に関し、参加者リスト表示欄60と、選択欄61と、グラフ表示欄62と、会議スコア表示欄63とを、会議評価比較画面の上段に表示する。また、表示制御部36は、会議ID「M102」に関し、参加者リスト表示欄65と、選択欄66と、グラフ表示欄67と、会議スコア表示欄68とを、会議評価比較画面の下段に表示する。
【0072】
表示制御部36は、参加者リスト表示欄60及び参加者リスト表示欄65に、会議ID「M101」及び「M102」の各会議の会議参加者を夫々表示する。また、表示制御部36は、選択欄61及び選択欄66により、グラフ表示欄62及びグラフ表示欄67に夫々表示させる指標の選択を受け付ける。ここで、選択欄61及び選択欄66は、各種の生体指標、第1同調度Ds1、第2同調度Ds2のいずれかを選択可能なプルダウンメニュー形式の選択欄となっている。また、表示制御部36は、選択欄61及び選択欄66で夫々指定された指標(ここでは第2同調度Ds2)の、対象となる各会議での時間遷移を示すグラフを、グラフ表示欄62及びグラフ表示欄67に夫々表示する。また、表示制御部36は、会議スコア表示欄63及び会議スコア表示欄68上に、会議ID「M101」及び「M102」の各会議の会議スコアを表示する。
【0073】
このように、会議評価比較画面では、表示制御部36は、閲覧者が選択した複数の会議の会議スコア及び会議スコアの算出に用いた同調度等の各指標を並べて表示する。これにより、閲覧者は、会議評価比較画面を参照することで、選択した会議の分析結果を好適に比較することができる。
【0074】
<第2実施形態>
図8は、第2実施形態に係る会議評価システム100Aの構成を示す。会議評価システム100Aは、会議室5内に設けられた環境検出センサ6を備える。以後では、第1実施形態と同一の構成要素については適宜第1実施形態と同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
【0075】
環境検出センサ6は、会議室5内に設けられた1または複数のセンサであり、会議室5内の環境検出に用いられる。環境検出センサ6は、例えば、湿度、温度、酸素濃度、明るさなどの1又は複数種類の環境を示す指標(環境指標)を検出する。そして、環境検出センサ6は、検出した環境指標を示す検出信号「S3」を、情報処理装置1又は記憶装置2に送信する。
【0076】
記憶装置2は、第1実施形態において説明した会議情報記憶部20、個人属性情報記憶部21、生体情報記憶部22、会議分析情報記憶部23に加えて、環境情報記憶部24を有する。環境情報記憶部24は、環境検出センサ6から送信される検出信号S3に基づく会議中での1又は複数の環境指標を示す環境情報を記憶する。ここで、環境情報記憶部24に記憶される環境情報は、会議中に検出された環境指標の時系列データであってもよく、会議中に検出された環境指標の時間平均などの代表値であってもよい。なお、検出信号S3が情報処理装置1に送信される場合、情報処理装置1は、受信した検出信号S3により示される環境情報を、環境情報記憶部24に記憶する。
【0077】
なお、第2実施形態における情報処理装置1及び表示端末4のブロック構成は、第1実施形態において説明した図2(A)、(B)と同一のため、その説明を省略する。また、第2実施形態におけるプロセッサ11は、図3に示される機能ブロックと同様、生体情報取得部30、生体指標算出部31、第1同調度算出部32、同調難易度判定部33、第2同調度算出部34、会議スコア算出部35及び表示制御部36として機能する。
【0078】
ここで、第2実施形態に係る会議スコア算出部35は、環境情報記憶部24から対象の会議に対応する環境情報を取得することで、対象の会議に対する環境面での同調の難易度(「環境難易度De」とも呼ぶ。)を判定する。この場合、例えば、環境情報として記憶される環境指標の想定され得る値(複数の場合には値の組合せ)と、設定すべき環境難易度Deとを対応付けた式又はマップ等が予めメモリ12又は記憶装置2に記憶されている。そして、会議スコア算出部35は、この式又はマップ等を参照することで、環境情報記憶部24から取得した対象の会議に対応する環境情報が示す環境指標に基づき、環境難易度Deを決定する。ここで、環境難易度Deは、取得した環境情報が示す環境指標が会議に適さない(酷な)環境であることを示す値であるほど、高い値に設定される。
【0079】
そして、会議スコア算出部35は、判定した環境難易度Deと、会議参加者の全組合せに対応する第2同調度Ds2と、に基づき、会議スコアを算出する。この場合、会議スコア算出部35は、例えば、会議参加者の全組合せに対応する第2同調度Ds2に基づき算出した値(例えば第2同調度Ds2に時間平均及びアンサンブル平均を行った値)に環境難易度Deを乗じることで、会議スコアを算出する。この場合、例えば、会議スコア算出部35は、環境難易度Deを乗じることで得られる値に対して正規化(スケーリング)及び丸め処理等を行った値を、会議スコアとして算出してもよい。
【0080】
図9は、第2実施形態における会議分析処理の手順を示すフローチャートの一例である。なお、第2同調度Ds2を算出するまでの処理(即ちステップS21~ステップS25の処理)は、図4のフローチャートにおけるステップS11~ステップS15の処理と同一のため、その説明を省略する。
【0081】
ステップS25で第2同調度Ds2の算出後、情報処理装置1の会議スコア算出部35は、対象の会議の環境情報を環境情報記憶部24から抽出し、抽出した環境情報に基づき、環境難易度Deを決定する(ステップS26)。この場合、例えば、会議スコア算出部35は、所定の式又はマップ等を参照し、取得した環境情報が示す環境指標が会議に適した環境であることを示す値であるほど、環境難易度Deを低い値に設定する。
【0082】
そして、会議スコア算出部35は、ステップS25で算出した会議参加者のN組の全組合せの第2同調度Ds2と、ステップS26で算出した環境難易度Deと、に基づき、会議スコアを算出する(ステップS27)。また、これに加えて、ステップS26では、会議スコア算出部35は、算出した会議スコア及び会議スコアの算出に用いた各種情報を含む会議分析情報を、対象の会議の会議IDと関連付けて環境情報記憶部24に記憶する。
【0083】
このように、第2実施形態によれば、情報処理装置1は、対象の会議が行われたときの環境情報に基づき、会議の環境による影響を排除した会議スコアを的確に算出することができる。
【0084】
<第3実施形態>
図10は、第3実施形態における情報処理装置1Bの概略構成図である。図10に示すように、情報処理装置1Bは、主に、生体情報取得部30Bと、第1同調度算出部32Bと、同調難易度判定部33Bと、第2同調度算出部34Bとを有する。
【0085】
生体情報取得部30Bは、会議の複数の会議参加者の生体情報を取得する。生体情報取得部30Bは、例えば、第1実施形態又は第2実施形態の生体情報取得部30により実現される。
【0086】
第1同調度算出部32Bは、生体情報取得部30Bが取得した生体情報に基づき、会議における複数の会議参加者間の同調度である第1同調度Ds1を算出する。第1同調度算出部32Bは、例えば、第1実施形態又は第2実施形態の生体指標算出部31及び第1同調度算出部32により実現される。他の例では、第1同調度算出部32Bは、第1同調度Ds1を算出する二者の生体情報の時系列データに対し、第1実施形態で説明した相互相関関数等の時系列データの類似度算出アルゴリズムを適用することで、第1同調度Ds1を算出してもよい。この場合、第1同調度算出部32Bは、生体情報から生体指標への変換処理を行わない。
【0087】
同調難易度判定部33Bは、複数の会議参加者の属性情報に基づき、参加者間での同調の難易度である同調難易度Ddを判定する。同調難易度判定部33Bは、例えば、第1実施形態又は第2実施形態の同調難易度判定部33により実現される。複数の会議参加者の属性情報は、例えば、第1実施形態又は第2実施形態の個人属性情報記憶部21に記憶される属性情報である。
【0088】
第2同調度算出部34Bは、第1同調度Ds1を同調難易度Ddにより重み付けした第2同調度Ds2を算出する。第2同調度算出部34Bは、例えば、第1実施形態又は第2実施形態の第2同調度算出部34により実現される。
【0089】
第3実施形態の構成によれば、情報処理装置1Bは、対象の会議の会議参加者間の同調度を、会議参加者の属性に基づく難易度を考慮して的確に算出することができる。
【0090】
なお、上述した各実施形態において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータであるプロセッサ11等に供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0091】
その他、上記の各実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが以下には限られない。
【0092】
[付記1]
会議の複数の参加者の生体情報を取得する生体情報取得部と、
前記生体情報に基づき、前記会議における前記複数の参加者間の同調度である第1同調度を算出する第1同調度算出部と、
前記複数の参加者の属性情報に基づき、前記参加者間での同調の難易度である同調難易度を判定する同調難易度判定部と、
前記第1同調度を前記同調難易度により重み付けした第2同調度を算出する第2同調度算出部と、
を有する情報処理装置。
【0093】
[付記2]
前記第2同調度の会議中における推移を、表示部に表示させる表示制御部をさらに有する、付記1に記載の情報処理装置。
【0094】
[付記3]
前記表示制御部は、複数の会議における、当該複数の会議の各々での参加者間の前記第2同調度を、並べて前記表示部に表示させる、付記2に記載の情報処理装置。
【0095】
[付記4]
前記複数の参加者から二者を選択した各組み合わせに対応する前記第2同調度に基づき、前記会議の質の評価を示す会議スコアを算出する会議スコア算出部をさらに有する、付記1~3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【0096】
[付記5]
前記会議スコア算出部は、前記第2同調度と、前記会議が行われている会議室において検出される環境情報とに基づき、前記会議スコアを算出する、付記4に記載の情報処理装置。
【0097】
[付記6]
前記会議スコア算出部は、前記第2同調度と、前記環境情報に基づき判定した前記会議の環境に関する難易度とに基づき、前記会議スコアを算出する、付記5に記載の情報処理装置。
【0098】
[付記7]
複数の会議における、当該複数の会議の各々に対する前記会議スコアを含む情報の一覧を、表示部に表示させる表示制御部を有する、付記3~6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【0099】
[付記8]
前記複数の参加者の各々の生体情報に基づき、前記複数の参加者の各々の状態を表す指標である生体指標の時系列データを算出する生体指標算出部をさらに有し、
前記第1同調度算出部は、前記複数の参加者間の前記時系列データの相関に基づき、前記第1同調度を算出する、付記1~7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【0100】
[付記9]
情報処理装置が実行する制御方法であって、
会議の複数の参加者の生体情報を取得し、
前記生体情報に基づき、前記会議における前記複数の参加者間の同調度である第1同調度を算出し、
前記複数の参加者の属性情報に基づき、前記参加者間での同調の難易度である同調難易度を判定し、
前記第1同調度を前記同調難易度により重み付けした第2同調度を算出する、制御方法。
【0101】
[付記10]
会議の複数の参加者の生体情報を取得する生体情報取得部と、
前記生体情報に基づき、前記会議における前記複数の参加者間の同調度である第1同調度を算出する第1同調度算出部と、
前記複数の参加者の属性情報に基づき、前記参加者間での同調の難易度である同調難易度を判定する同調難易度判定部と、
前記第1同調度を前記同調難易度により重み付けした第2同調度を算出する第2同調度算出部
としてコンピュータを機能させるプログラムを格納した記憶媒体。
【0102】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。すなわち、本願発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。また、引用した上記の特許文献等の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。
【符号の説明】
【0103】
1、1B 情報処理装置
2 記憶装置
3 生体情報検出センサ
4 表示端末
5 会議室
6 環境検出センサ
100、100A 会議評価システム
図1
図2
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図10