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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231212BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022071421
(22)【出願日】2022-04-25
(62)【分割の表示】P 2018029590の分割
【原出願日】2018-02-22
(65)【公開番号】P2022090082
(43)【公開日】2022-06-16
【審査請求日】2022-04-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100088959
【弁理士】
【氏名又は名称】境 廣巳
(74)【代理人】
【識別番号】100097157
【弁理士】
【氏名又は名称】桂木 雄二
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【弁理士】
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】今井 義朗
【審査官】田上 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-280477(JP,A)
【文献】特開2008-250830(JP,A)
【文献】特開2007-058763(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チケット発券時に、ユーザ端末から送信されたユーザの顔画像と、チケットの座席の位置を特定する座席情報と、を対応付けて登録する登録部と、
会場内を撮影した会場画像を取得する取得部と、
前記会場画像から抽出された人物の顔画像と、チケット発券時に登録された顔画像と、の照合結果に基づいて、当該人物が位置する座席の位置を特定する座席情報と前記登録された顔画像に対応付けられた座席情報とが異なる場合に、当該人物の画像に基づく人物情報と当該人物が位置する座席の位置を特定する座席情報とを予め設定された通知先に通知する通知部と、
を備えた情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記通知部は、前記人物が座席から離席したタイミングで、当該人物の前記人物情報と当該人物が位置する座席の座席情報とを前記通知先に通知する、
情報処理装置。
【請求項3】
チケット発券時に、ユーザ端末から送信されたユーザの顔画像と、チケットの座席の位置を特定する座席情報と、を対応付けて登録し、
会場内を撮影した会場画像を取得し、
前記会場画像から抽出された人物の顔画像と、チケット発券時に登録された顔画像と、の照合結果に基づいて、当該人物が位置する座席の位置を特定する座席情報と前記登録された顔画像に対応付けられた座席情報とが異なる場合に、当該人物の画像に基づく人物情報と当該人物が位置する座席の位置を特定する座席情報とを予め設定された通知先に通知する、
情報処理方法。
【請求項4】
チケット発券時に、ユーザ端末から送信されたユーザの顔画像と、チケットの座席の位置を特定する座席情報と、を対応付けて登録し、
会場内を撮影した会場画像を取得し、
前記会場画像から抽出された人物の顔画像と、チケット発券時に登録された顔画像と、の照合結果に基づいて、当該人物が位置する座席の位置を特定する座席情報と前記登録された顔画像に対応付けられた座席情報とが異なる場合に、当該人物の画像に基づく人物情報と当該人物が位置する座席の位置を特定する座席情報とを予め設定された通知先に通知する、
処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、プログラム、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
映画館やコンサートなどの会場では、各出入り口において係員が観客のチケットのチェックを行っている。ところが、観客が多い場合には、入場時に行列になり混雑が起こるおそれがある。このため、観客の満足度向上を図るべくスムーズに入場できるよう、チェックする係員の人数を増やす必要がある。ところが、人員を増やす場合には、人件費が増加する、という問題が生じる。
【0003】
一方で、近年、人物の顔認証技術の発達により、ゲートに設置したカメラで撮影した人物の顔画像から顔認証を行うウォークスルー顔認証システムが利用されている。このようなウォークスルー顔認証システムを、上述した映画館やコンサートなどの会場に入場する観客のチェックに用いることも可能である。
【0004】
しかしながら、映画館やコンサートなどの会場は出入り口が複数あり、これら出入り口毎に顔認証システムを設置することは、費用面や設置スペースに問題が生じる場合がある。
【0005】
このため、さらに映画館やコンサートなどの会場において観客をチェックする方法を検討すると、例えば、特許文献1に記載のような、座席に着席された人物を確認する方法を利用することも考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2008-250830号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、試験会場などにおける出席者の出欠を確認することを目的としており、上述した映画館やコンサートなどの会場における人物の確認には適していない。つまり、映画館やコンサートなどでは、チケットの購入時に座席が決定されるが、試験では申し込みの後日に座席が指定されることがあり、事前に座席と顔画像とを関連付けて登録することが困難となる。そして、特許文献1では、単に、顔画像と座席の位置情報とを対応させて予め登録する、ことしか記載されておらず、その具体的な登録方法は不明であり、例えば、人手で登録されることが予想される。このため、特許文献1の技術では、会場で人物確認を行うシステムにおいて、人物の事前登録に手間がかかる、という問題が生じる。
【0008】
以上より、本発明の目的は、上述した課題である、会場で人物確認を行うシステムにおいて、人物の事前登録に手間がかかる、という問題を解決することができる情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一形態である情報処理装置は、
チケット発券時に、当該チケットを発券した人物の画像を取得し、当該人物の画像に基づく認証情報と、発券したチケットの座席を特定する座席情報と、を関連付けて記憶する記憶処理手段と、
発券したチケットの座席が設置された会場内を撮影した会場画像を取得し、当該会場画像に基づいて、当該会場画像内の人物の認証情報と当該人物が位置する座席の座席情報との組を抽出すると共に、当該組となる抽出した人物の認証情報と座席の座席情報とが関連付けて記憶されているか照合処理を行う照合手段と、
を備えている。
【0010】
また、本発明の一形態である情報処理システムは、
撮影手段が装備されたチケット発券装置と、所定の会場内を撮影する会場撮影装置と、前記チケット発券装置及び前記会場撮影装置にネットワークを介して接続された情報処理装置と、を備え、
前記情報処理装置は、
前記チケット発券装置から、チケット発券時に前記撮影手段にて撮影された当該チケットを発券した人物の画像を取得し、当該人物の画像に基づく認証情報と、発券したチケットの座席を特定する座席情報と、を関連付けて記憶する記憶処理手段と、
前記会場撮影装置から、発券したチケットの座席が設置された会場内を撮影した会場画像を取得し、当該会場画像に基づいて、当該会場画像内の人物の認証情報と当該人物が位置する座席の座席情報との組を抽出すると共に、当該組となる抽出した人物の認証情報と座席の座席情報とが関連付けて記憶されているか照合処理を行う照合手段と、
を備えている。
【0011】
また、本発明の一形態であるプログラムは、
情報処理装置に、
チケット発券時に、当該チケットを発券した人物の画像を取得し、当該人物の画像に基づく認証情報と、発券したチケットの座席を特定する座席情報と、を関連付けて記憶する記憶処理手段と、
発券したチケットの座席が設置された会場内を撮影した会場画像を取得し、当該会場画像に基づいて、当該会場画像内の人物の認証情報と当該人物が位置する座席の座席情報との組を抽出すると共に、当該組となる抽出した人物の認証情報と座席の座席情報とが関連付けて記憶されているか照合処理を行う照合手段と、
を実現させる。
【0012】
また、本発明の一形態である情報処理方法は、
チケット発券時に、当該チケットを発券した人物の画像を取得し、当該人物の画像に基づく認証情報と、発券したチケットの座席を特定する座席情報と、を関連付けて記憶し、
発券したチケットの座席が設置された会場内を撮影した会場画像を取得し、
当該会場画像に基づいて、当該会場画像内の人物の認証情報と当該人物が位置する座席の座席情報との組を抽出すると共に、当該組となる抽出した人物の認証情報と座席の座席情報とが関連付けて記憶されているか照合処理を行う。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、以上のように構成されることにより、会場で人物確認を行うシステムにおいて、人物の事前登録の手間を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態1における情報処理システムの構成の概略を示す図である。
図2図1に開示した情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図3図1に開示した情報処理システムの動作を示すフローチャートである。
図4図1に開示した情報処理システムの動作を示すフローチャートである。
図5】本発明の実施形態2における情報処理システムの構成の概略を示す図である。
図6図5に開示した情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図7】本発明の実施形態3における情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<実施形態1>
本発明の第1の実施形態を、図1乃至図4を参照して説明する。図1は、情報処理システムの全体構成を示す概略図であり、図2は、情報処理システムの構成を示すブロック図である。図3乃至図4は、情報処理システムの処理動作を説明するための図である。
【0016】
[構成]
本発明における情報処理システムは、映画館やコンサートなどの会場4において、観客となるユーザの確認を行うためのシステムである。そして、情報処理システムは、図1に示すように、チケットボックス1内に設置された発券機10と、ユーザ宅3内に設置されたユーザ端末30と、データサーバ20と、会場内カメラ40と、認証装置50と、警備装置60と、を備え、これらがネットワークを介して接続されている。以下、各構成について詳述する。
【0017】
チケットボックス1は、会場4近くに設置されたチケット売り場であったり、街中やコンビニなどに設置されたチケット売り場であったりしてもよい。チケットボックス1は、チケットの発券処理を行う情報処理装置にて構成された発券機10を備えている。
【0018】
上記発券機10(チケット発券装置)は、チケットの発券を希望する人物であるユーザUaが操作する入力装置や、チケットの内容を表示する表示装置、紙媒体であるチケットを出力する出力装置などを備え、ユーザUaの操作に応じてチケットの発券処理を行う。なお、発券機10は、必ずしも紙媒体のチケットを発券する必要はなく、発券したチケットの内容が記憶された情報を表示したりユーザUaの情報処理端末に送信したりするなど、他の処理によるチケット発券処理を行ってもよい。
【0019】
また、発券機10は、カメラ11(撮影手段)を備えており、チケットの発券処理を行うユーザUaの顔画像を撮影する。加えて、発券機10は、図2に示すように、装備された演算装置でプログラムが実行されることで構築されたチケットデータ送信部12を備えている。チケットデータ送信部12は、上述したようにチケットの発券時に、チケットボックス1内でチケットを発券したユーザUaの顔画像を撮影し、かかる顔画像と、ユーザUaが発券したチケットの座席を特定する座席情報と、を関連付けて、データサーバ20に送信する。このとき、座席情報には、例えば、発券したチケットにて入場することができる対象となる映画やコンサートなどのイベント名や、対象となる会場の講演時間などと共に、その会場における座席の位置を特定する座席番号が含まれる。但し、座席を特定する座席情報としては、座席番号が含まれることに限らず、会場内における座席の位置を表す情報が含まれていてもよい。
【0020】
上記ユーザ端末30は、チケットの発券を希望する人物であるユーザUbのユーザ宅3内に設置された情報処理端末である。但し、ユーザ端末30は、携帯型の情報処理端末であってもよく、ユーザUbが操作できる端末であればいかなる情報処理端末であってもよい。
【0021】
ユーザ端末30は、データサーバ20に接続し、当該データサーバ20による発券処理を受ける。そして、ユーザ端末30は、チケット発券時におけるデータサーバ20の指示に従って、装備しているカメラ(図示せず)にてユーザUbの顔画像を撮影する。そして、ユーザ端末30は、チケットを発券したユーザUbの顔画像と、当該チケットの座席を特定する座席情報と、を関連付けて、データサーバ20に送信する。このとき、ユーザ端末30は、チケット発券時にユーザUbの顔画像を撮影せずに、チケット発券時に予め記憶しているユーザUbの顔画像を読み出して、チケットの座席情報と共にデータサーバ20に送信してもよい。このように、ユーザ端末30は、ユーザUbの顔画像をチケットの座席情報と関連付けて、データサーバ20にアップロードする。なお、ユーザ端末30は、チケット発券と同時ではなく、後日に顔画像をアップロードしてもよい。また、ユーザ端末30は、図示しないインターネット上の発券処理サーバに接続して発券処理を受けてもよく、その場合にも、発券したチケットの座席情報と共に、ユーザUbの顔画像をデータサーバ20に送信する。
【0022】
上記データサーバ20(情報処理装置)は、演算装置及び記憶装置を有する情報処理装置である。そして、データサーバ20は、図2に示すように、演算装置がプログラムを実行することで構築された、データ受信部21と、データ関連付け部22と、を備えている。また、データサーバ20は、記憶装置に構築された、ユーザデータ記憶部23を備えている。
【0023】
上記データ受信部21は、上述したように発券機10やユーザ端末30から送信された、ユーザの顔画像と、チケットの座席情報と、の組からなる情報を受信する。そして、上記データ関連付け部22(記憶処理手段)は、受信したユーザの顔画像を取得し、かかる顔画像からユーザを識別する顔特徴量(認証情報)を抽出し、共に受信した座席情報と関連付けて、ユーザデータ記憶部23に記憶する。これにより、ユーザデータ記憶部23には、チケットボックス1やネットワークを介して接続されたユーザ端末30による発券時に、チケットを発券したユーザUa,Ubの認証情報としての顔特徴量と、発券したチケットの座席情報と、の組が記憶されることとなる。
【0024】
ここで、上述した発券機10やユーザ端末30で、1人のユーザUa,Ubが複数枚のチケットを購入する場合がある。この場合、発券機10やユーザ端末30からは、購入した1人のユーザUa,Ubの顔画像に、複数のチケットのそれぞれの座席情報が関連付けられてデータサーバ20に送信される。すると、上記データ関連付け部22は、1人のユーザUa,Ubの顔画像から抽出した顔特徴量に、各座席情報をそれぞれ関連付けて記憶する。つまり、1人のユーザの顔画像と1つの座席情報との組が、購入されたチケットの枚数分だけ記憶されることとなる。
【0025】
なお、データサーバ20は、上述したようにネットワークを介してユーザ端末30に対して発券処理を行う機能を有しているが、かかる発券処理機能は他の情報処理装置にて実現されていてもよい。また、データサーバ20と後述する認証装置50とは、一つの情報処理装置で構成されていてもよい。
【0026】
上記会場内カメラ40(会場撮影装置)は、映画やコンサートなどのイベントが行われる、発券したチケットの座席が設置された会場4内を撮影する撮影装置である。会場内カメラ40は、例えば、一定の時間間隔で会場4内を撮影し、撮影された会場画像を認証装置50に送信する。
【0027】
このとき、会場内カメラ40が設置される会場4内においては、座席位置が固定である。このため、会場内カメラ40にて会場4内を撮影することで、会場画像上の座標から、予め設定された座席位置を特定し、かかる座席位置から座席番号などの座席情報を特定することができる。なお、会場内カメラ40は、撮影方向を変えながら順番に客席を撮影していくパン方式のカメラであってもよく、一度に全客席を撮影可能な高解像度カメラであってもよい。例えば、パン式のカメラである場合には、会場画像を撮影したときのカメラの向きと当該会場画像上の座標とに基づいて、座席位置を特定することができる。また、会場内カメラ40は、赤外線対応など、暗所でも輪郭などの顔の特徴をはっきりとらえることができるものであることが望ましい。
【0028】
上記認証装置50(情報処理装置)は、演算装置及び記憶装置を有する情報処理装置であり、上述したデータサーバ20や会場内カメラ40にネットワークを介して接続される。なお、認証装置50は、上記データサーバ20と一つの情報処理装置で構築されていてもよい。そして、認証装置50は、図2に示すように、演算装置がプログラムを実行することで構築された、画像処理部51と、照合部52と、監視部53と、を備えている。
【0029】
上記画像処理部51(照合手段)は、会場内カメラ40にて撮影した会場画像を取得し、当該会場画像から会場内の人物Ucであるユーザの顔画像を抽出する。そして、画像処理部51は、各ユーザの顔画像から、認証情報としての顔特徴量を抽出する。さらに、画像処理部51は、抽出した顔画像が位置する会場画像上の座標から、会場4内における座席情報としての座席位置を特定し、かかる座席位置に基づく座席情報を特定する。そして、画像処理部51は、抽出した顔特徴量と座席情報との組を照合部52に渡す。なお、画像処理部51による座席位置の特定は、例えば、予め会場画像内における座標と座席位置との対応情報が認証装置50やデータサーバ20に記憶されており、かかる情報を利用して行ってもよいが、会場画像内から座席に付された座席番号を読み取るなど、いかなる方法で特定してもよい。
【0030】
上記照合部52(照合手段)は、データサーバ20のユーザデータ記憶部23から、チケット発券時に登録された、チケット購入ユーザUa,Ubの顔特徴量と座席情報とが関連付けられた情報を取得する。そして、照合部52は、画像処理部51にて抽出した顔特徴量と座席情報との組が、データサーバ20から取得した情報と一致するか否かを調べる。つまり、所定の座席にいる人物の顔特徴量が、その座席のチケットの購入者として、その座席の座席情報に関連付けられて登録されているか、といった照合を行う。そして、照合部52は、上述した照合処理が失敗した場合には、座席情報と共に失敗した旨を監視部53に通知する。
【0031】
上記監視部53(監視手段)は、照合処理が失敗した旨と座席情報との通知を受けた場合には、かかる座席情報に位置する人物が会場4内への不正入場であると判断して、当該座席位置に位置する人物の監視処理を行う。監視処理としては、例えば、会場内カメラ40から定期的に送信される会場画像から、照合処理が必敗した座席位置に位置する人物が、かかる位置から離れるといった離席状態を監視する。そして、監視部53は、離席状態を検出すると、会場画像から監視している座席位置に位置する人物の顔画像を抽出し、かかる顔画像と座席位置とを警備装置60に通知する。なお、監視部53は、照合処理が失敗した旨を受信するとすぐに、人物の顔画像を警備装置60に通知してもよい。
【0032】
上記警備装置60は、会場4の係員や警備員が所持するスマートフォンなどの情報処理端末である。警備装置60は、装備された演算装置でプログラムを実行することで構築された通知受信部61を備えている。通知受信部61は、上述したように認証装置50の監視部53から、照合処理に失敗したために監視している人物の顔画像と座席位置との通知を受けると、かかる情報を表示部に表示して係員や警備員に通知する。
【0033】
[動作]
次に、上述した情報処理システムの動作を、主に図3乃至図4のフローチャートを参照して説明する。
【0034】
まず、ユーザUaは、会場4で行われるイベントの当日にチケットを購入する場合には、チケットボックス1内の発券機10にてチケットを購入する。すると、発券機10は、チケットを発券し(ステップS1)、購入者であるユーザUaの顔画像を撮影する(ステップS2)。そして、発券機10は、撮影したユーザUaの顔画像と、ユーザUaが発券したチケットの座席情報と、を関連付けて、データサーバ20に送信する。
【0035】
データサーバ20は、発券機10から送信されたユーザの顔画像と、チケットの座席情報と、の組を受信する。そして、データサーバ20は、ユーザの顔画像から顔特徴量を抽出し(ステップS3)、当該顔特徴量に、共に受信した座席情報を関連付けて記憶する(ステップS4)。
【0036】
なお、イベントの当日ではなく、ユーザUbがインターネット上でチケットを事前購入する場合には、ユーザ端末30からチケット発券処理を行うと共に、ユーザUbの顔画像をデータサーバ20にアップロードする。これにより、データサーバ20は、発券したチケットの座席情報と共に、ユーザUbの顔画像を受け取り、ユーザの顔特徴量と座席情報とを関連付けて記憶する。
【0037】
チケットを購入したユーザは、イベントの当日、イベントが開催される会場4に入場し、購入したチケットの座席に着席する。そして、イベント開始前あるいはイベント中に、会場4内に設置された会場内カメラ40が、会場4内の画像を撮影して、撮影した会場画像を認証装置50に送信する(ステップS11)。
【0038】
認証装置50は、会場画像に映る全ての人物の顔画像を抽出する(ステップS12)。そして、認証装置50は、顔画像から顔特徴量を抽出し、さらに、抽出した顔画像の位置から座席位置といった座席情報を特定する(ステップS13)。そして、認証装置50は、会場画像から抽出した顔特徴量と、特定した座席情報との組が、データサーバ20に記憶されているか否かの照合を行う(ステップS14)。
【0039】
認証装置50は、会場画像から抽出した顔特徴量と座席情報との組が、データサーバ20に記憶されている情報と一致すると、照合成功と判断する(ステップS15:Yes)。つまり、チケットを購入したユーザが、正しい座席に着座していると判断する。
【0040】
一方で、会場画像から抽出した顔特徴量と座席情報との組が、データサーバ20に記憶されている情報と一致しない場合には、照合失敗と判断する(ステップS15:No)。この場合、認証装置50は、かかるユーザが不正入場者である可能性があるため、その座席位置のユーザを監視する。例えば、認証装置50は、会場内カメラ40から定期的に送信される会場画像から、その座席に位置するユーザが離席するか否かを監視する(ステップS16)。そして、認証装置50は、その座席のユーザが一定時間離席すると、会場画像からかかるユーザの顔画像を抽出し、かかる顔画像と座席位置とを警備装置60に通知する(ステップS17)。なお、認証装置50は、照合処理が失敗するとすぐに、かかるユーザの顔画像を警備装置60に通知してもよい。警備装置60は、受信した顔画像を保存しておくこともでき、不正入場の履歴として蓄積することもできる。
【0041】
このようにすることで、警備員は、スマートフォンなどの警備装置60で上述した不正入場の可能性のあるユーザの顔画像と座席位置を知ることができるため、かかるユーザに迅速かつ適切に対応することができる。なお、警備員は、即座に不正入場のユーザを取り押さえに行くことも可能であるが、座席の間違えや、イベント中の混乱を回避するために、ユーザが離席したタイミングが通知されることで、離席に併せて通路などの離れた場所で取り押さえることも可能である。例えば、警備員は、不正入場の可能性があるユーザが逃亡する前にその会場の出入り口につながる通路へ駆けつけることが可能である。そして、出入り口から出てきたユーザの顔を、スマートフォンである警備装置60に送られてきた顔と比較し、対象の不正入場者であると判断できれば警告し、場合によっては拘束する。
【0042】
なお、1人のユーザが複数のチケットを購入している場合には、上述したように、1人のユーザの顔特徴量に複数の座席情報が関連付けられていることとなる。このような場合に、認証装置50は、照合処理に成功した1人のユーザの顔特徴量が複数の座席情報と関連付けられていることがわかるため、これら座席情報の座席位置に位置する人物については、照合が成功したこととし、上述したように監視や警備装置60への通知は行わない。
【0043】
以上のように、本発明によると、まず、イベント会場における入場者であるユーザの確認を、会場の出入り口ではなく、会場内のカメラで撮影して行うため、出入り口における混雑を回避することができる。また、出入り口に常に係員を待機させる必要がないため、係員などの人員コストの低減を図ることができる。さらには、ユーザの確認を行うための照合データとなる人物の顔特徴量と座席情報との登録をデータサーバ20にて自動的に行っているため、人物の事前登録の手間も低減でき、事前登録に関するコスト等も削減することができる。
【0044】
<実施形態2>
次に、本発明の第2の実施形態を、図5乃至図6を参照して説明する。図5は、情報処理システムの全体構成を示す概略図であり、図6は、情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【0045】
本実施形態における情報処理システムは、図5及び図6に示すように、上述した実施形態1におけるものと同様の構成であるが、会場4に入場しているユーザUcに対する決済処理を行う点で異なる。以下、主に実施形態1とは異なる構成について詳述する。
【0046】
まず、本実施形態では、図5に示すように、イベントを行う会場4が複数設定されており、各会場4にそれぞれ会場内カメラ40が設置されている。そして、各会場内カメラ40は、認証装置50とネットワークを介して接続されており、各会場4で撮影した会場画像を一定の時間間隔で認証装置50に送信する。
【0047】
そして、本実施形態におけるデータサーバ20のデータ関連付け部22は、ユーザの顔特徴量及び座席情報に、当該ユーザにて入力されたクレジットカード番号などの決済情報を関連付けて記憶している。なお、ユーザの決済情報は、ユーザUaが発券機10でチケットを購入する際に入力されたり、ユーザUbがインターネットを介してユーザ端末30でチケットを購入する際に入力されたりして、データサーバ20にて受け付けられて記憶される。
【0048】
そして、本実施形態における認証装置50は、図6に示すように、実施形態1の構成に加え、演算装置がプログラムを実行することで構築された決済部55を備えている。決済部55(決済手段)は、上述した照合部52により、会場画像内から抽出したユーザUcの顔特徴量と座席情報との組がデータサーバ20に記憶されていると判断して照合処理が成功すると、データサーバ20に記憶されている決済情報に基づいてチケットの決済処理を行う。つまり、会場画像内から抽出したユーザUcの顔特徴量と関連付けて記憶されているデータサーバ20内の決済情報を読み出して、かかる決済情報を用いて決済処理を行う。このとき、決済部55は、データサーバ20に登録されているユーザのメールアドレスや課金用アプリなどのアドレス情報へ決済の旨を通知する。なお、決済部55は、上記照合処理に失敗した場合には、その座席に関連付けて登録されているユーザに通知し、請求拒絶を可能とし、一定期間請求拒絶の連絡がなければ、そのまま請求・課金してもよい。
【0049】
このようにすることで、本発明では、実際にイベント会場に入場したユーザに対してのみチケット料金の徴収を行うことができる。その結果、各会場の出入り口で係員等によるチケットのチェックや料金徴収などを行うことを省略することができる。
【0050】
<実施形態3>
次に、本発明の第3の実施形態を、図7を参照して説明する。図7は、実施形態3における情報処理システムの構成を示すブロック図である。なお、本実施形態では、実施形態1及び実施形態2で説明した情報処理システムの構成の概略を示している。
【0051】
図7に示すように、本実施形態おける情報処理システムは、
撮影手段が装備されたチケット発券装置200と、所定の会場内を撮影する会場撮影装置300と、チケット発券装置及び会場撮影装置にネットワークを介して接続された情報処理装置100と、を備える。
そして、情報処理装置100は、
チケット発券装置200から、チケット発券時に撮影手段にて撮影された当該チケットを発券した人物の画像を取得し、当該人物の画像に基づく認証情報と、発券したチケットの座席を特定する座席情報と、を関連付けて記憶する記憶処理手段110と、
会場撮影装置300から、発券したチケットの座席が設置された会場内を撮影した会場画像を取得し、当該会場画像に基づいて、当該会場画像内の人物の認証情報と当該人物が位置する座席の座席情報との組を抽出すると共に、当該組となる抽出した人物の認証情報と座席の座席情報とが関連付けて記憶されているか照合処理を行う照合手段120と、
を備える。
【0052】
また、本実施形態では、図7に示す情報処理システムからチケット発券装置200と会場撮影装置300を取り除いてもよい。
【0053】
なお、上述した情報処理装置100が備える記憶処理手段110と照合手段120とは、演算装置がプログラムを実行することで構築されるものであってもよく、電子回路で構築されるものであってもよい。
【0054】
そして、上記構成の情報処理装置100は、
チケット発券時に、当該チケットを発券した人物の画像を取得し、当該人物の画像に基づく認証情報と、発券したチケットの座席を特定する座席情報と、を関連付けて記憶し、
発券したチケットの座席が設置された会場内を撮影した会場画像を取得し、
当該会場画像に基づいて、当該会場画像内の人物の認証情報と当該人物が位置する座席の座席情報との組を抽出すると共に、当該組となる抽出した人物の認証情報と座席の座席情報とが関連付けて記憶されているか照合処理を行う、
という処理を行うよう作動する。
【0055】
上述した情報処理システムあるいは情報処理装置100によると、まず、イベント会場における入場者であるユーザの確認を、会場の出入り口ではなく、会場内のカメラで撮影して行うため、出入り口における混雑を回避することができる。また、出入り口に常に係員を待機させる必要がないため、係員などの人員コストの低減を図ることができる。さらには、ユーザの確認を行うための照合データとなる人物の顔特徴量と座席情報との登録を自動で行っているため、人物の事前登録の手間も低減でき、事前登録に関するコスト等も削減することができる。
【0056】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明における情報処理装置、情報処理システム、プログラム、情報処理方法の構成の概略を説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
【0057】
(付記1)
チケット発券時に、当該チケットを発券した人物の画像を取得し、当該人物の画像に基づく認証情報と、発券したチケットの座席を特定する座席情報と、を関連付けて記憶する記憶処理手段と、
発券したチケットの座席が設置された会場内を撮影した会場画像を取得し、当該会場画像に基づいて、当該会場画像内の人物の認証情報と当該人物が位置する座席の座席情報との組を抽出すると共に、当該組となる抽出した人物の認証情報と座席の座席情報とが関連付けて記憶されているか照合処理を行う照合手段と、
を備えた情報処理装置。
【0058】
(付記2)
付記1に記載の情報処理装置であって、
前記記憶処理手段は、チケット発券場所におけるチケット発券時に、当該チケット発券場所に設置された撮影手段にて撮影された人物の画像を取得して、当該人物の画像に基づく認証情報と、発券したチケットの座席を特定する座席情報と、を関連付けて記憶する、
情報処理装置。
【0059】
(付記3)
付記1又は2に記載の情報処理装置であって、
前記記憶処理手段は、ネットワークを介して接続された情報処理端末に対するチケット発券処理を行うと共に、当該チケット発券時に、前記情報処理端末にて撮影された人物の画像を取得して、当該人物の画像に基づく認証情報と、販売したチケットの座席を特定する座席情報と、を関連付けて記憶する、
情報処理装置。
【0060】
(付記4)
付記1乃至3のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記記憶処理手段は、複数のチケットを発券した人物の画像を取得し、当該人物の画像に基づく前記認証情報と、発券した複数のチケットのそれぞれの座席を特定する各前記座席情報と、をそれぞれ関連付けて記憶する、
情報処理装置。
【0061】
(付記5)
付記1乃至4のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記照合処理が失敗した場合に、前記会場画像に基づいて前記照合処理が失敗した座席に位置する人物の監視処理を行う監視手段を備えた、
情報処理装置。
【0062】
(付記6)
付記5に記載の情報処理装置であって、
前記監視手段は、前記照合処理が失敗した人物の画像に基づく人物情報と、当該人物が位置する座席の座席情報と、を予め設定された通知先に通知する、
情報処理装置。
【0063】
(付記7)
付記1乃至6のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記記憶処理手段は、チケットを発券した人物の決済情報の入力を受け付けて、当該人物の画像に基づく前記認証情報に前記決済情報を関連付けて記憶し、
前記会場画像に基づいて当該会場画像内から抽出した人物の認証情報が記憶されている場合に、当該認証情報に関連付けて記憶されている前記決済情報に基づいてチケットの決済処理を行う決済手段を備えた、
情報処理装置。
【0064】
(付記8)
撮影手段が装備されたチケット発券装置と、所定の会場内を撮影する会場撮影装置と、前記チケット発券装置及び前記会場撮影装置にネットワークを介して接続された情報処理装置と、を備え、
前記情報処理装置は、
前記チケット発券装置から、チケット発券時に前記撮影手段にて撮影された当該チケットを発券した人物の画像を取得し、当該人物の画像に基づく認証情報と、発券したチケットの座席を特定する座席情報と、を関連付けて記憶する記憶処理手段と、
前記会場撮影装置から、発券したチケットの座席が設置された会場内を撮影した会場画像を取得し、当該会場画像に基づいて、当該会場画像内の人物の認証情報と当該人物が位置する座席の座席情報との組を抽出すると共に、当該組となる抽出した人物の認証情報と座席の座席情報とが関連付けて記憶されているか照合処理を行う照合手段と、
を備えた、
情報処理システム。
【0065】
(付記9)
情報処理装置に、
チケット発券時に、当該チケットを発券した人物の画像を取得し、当該人物の画像に基づく認証情報と、発券したチケットの座席を特定する座席情報と、を関連付けて記憶する記憶処理手段と、
発券したチケットの座席が設置された会場内を撮影した会場画像を取得し、当該会場画像に基づいて、当該会場画像内の人物の認証情報と当該人物が位置する座席の座席情報との組を抽出すると共に、当該組となる抽出した人物の認証情報と座席の座席情報とが関連付けて記憶されているか照合処理を行う照合手段と、
を実現させるためのプログラム。
【0066】
(付記10)
チケット発券時に、当該チケットを発券した人物の画像を取得し、当該人物の画像に基づく認証情報と、発券したチケットの座席を特定する座席情報と、を関連付けて記憶し、
発券したチケットの座席が設置された会場内を撮影した会場画像を取得し、
当該会場画像に基づいて、当該会場画像内の人物の認証情報と当該人物が位置する座席の座席情報との組を抽出すると共に、当該組となる抽出した人物の認証情報と座席の座席情報とが関連付けて記憶されているか照合処理を行う、
情報処理方法。
【0067】
(付記11)
付記10に記載の情報処理方法であって、
チケット発券場所におけるチケット発券時に、当該チケット発券場所に設置された撮影手段にて撮影された人物の画像を取得して、当該人物の画像に基づく認証情報と、発券したチケットの座席を特定する座席情報と、を関連付けて記憶する、
情報処理方法。
【0068】
(付記12)
付記10又は11に記載の情報処理方法であって、
ネットワークを介して接続された情報処理端末に対するチケット発券処理を行うと共に、当該チケット発券時に、前記情報処理端末にて撮影された人物の画像を取得して、当該人物の画像に基づく認証情報と、販売したチケットの座席を特定する座席情報と、を関連付けて記憶する、
情報処理方法。
【0069】
(付記13)
付記10乃至12のいずれかに記載の情報処理方法であって、
前記照合処理が失敗した場合に、前記会場画像に基づいて前記照合処理が失敗した座席に位置する人物の監視処理を行う、
情報処理方法。
【0070】
(付記14)
付記13に記載の情報処理方法であって、
前記監視処理は、前記照合処理が失敗した人物の画像に基づく人物情報と、当該人物が位置する座席の座席情報と、を予め設定された通知先に通知する、
情報処理装置。
【0071】
(付記15)
付記10乃至14のいずれかに記載の情報処理方法であって、
チケットを発券した人物の決済情報の入力を受け付けて、当該人物の画像に基づく前記認証情報に前記決済情報を関連付けて記憶し、
前記会場画像に基づいて当該会場画像内から抽出した人物の認証情報が記憶されている場合に、当該認証情報に関連付けて記憶されている前記決済情報に基づいてチケットの決済処理を行う、
情報処理方法。
【0072】
なお、上述したプログラムは、記憶装置に記憶されていたり、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されたりしている。例えば、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び、半導体メモリ等の可搬性を有する媒体である。
【0073】
以上、上記実施形態等を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0074】
1 チケットボックス
10 発券機
11 カメラ
12 チケットデータ送信部
20 データサーバ
21 データ受信部
22 データ関連付け部
23 ユーザデータ記憶部
3 ユーザ宅
30 ユーザ端末
4 会場
40 会場内カメラ
50 認証装置
51 画像処理部
52 照合部
53 監視部
55 決済部
60 警備装置
61 通知受信部
100 情報処理装置
110 記憶処理手段
120 照合手段
200 チケット発券装置
300 会場撮影装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7