(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】サーバ、特定システム、特定方法及び特定プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20231212BHJP
G06Q 10/06 20230101ALI20231212BHJP
【FI】
G06Q10/10
G06Q10/06
(21)【出願番号】P 2022509472
(86)(22)【出願日】2021-03-04
(86)【国際出願番号】 JP2021008396
(87)【国際公開番号】W WO2021192888
(87)【国際公開日】2021-09-30
【審査請求日】2022-08-12
(31)【優先権主張番号】P 2020055545
(32)【優先日】2020-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】木村 智
(72)【発明者】
【氏名】湯沢 大史
【審査官】大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-146943(JP,A)
【文献】特開2016-171373(JP,A)
【文献】特開2006-279156(JP,A)
【文献】特開2006-041964(JP,A)
【文献】特開2003-158579(JP,A)
【文献】特開2006-148250(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織に所属するユーザから入力された音声
を認識し、認識結果から前記ユーザの指示である連絡相手と連絡手段を抽出する抽出手段と、
前記組織における前記ユーザの属性
である所属部門に基づいて前記指示を
前記所属部門と同じ所属部門の連絡相手への連絡に加工する加工手段と、
前記組織に所属する複数の構成員のうちの少なくとも一人を、
前記複数の構成員の氏名とその所属部門の情報を備えたデータベースから、加工された前記指示に基づいて特定する特定手段と、
を含むサーバ
であって、
前記特定手段で特定した構成員が、前記ユーザが意図した相手である場合、前記抽出手段は前記ユーザからの前記相手に対する連絡指示が入力され、意図した相手ではない場合、前記抽出手段は前記ユーザからの再度の前記連絡相手と前記連絡手段を含む音声が入力される、
サーバ。
【請求項2】
前記特定手段で特定した構成員が、前記ユーザが意図した相手ではない場合、前記ユーザは前記連絡指示を所定時間前記抽出手段に入力しないか、または、前記連絡指示の拒否を入力する、
請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記属性は、前記組織における部門、チーム又はプロジェクトである、
請求項1又は2に記載のサーバ。
【請求項4】
前記特定手段は、特定した前記構成員の識別情報を端末に通知する請求項1~3の何れか1項に記載のサーバ。
【請求項5】
前記組織の構成員の連絡先を記憶する他のサーバから前記連絡先を取得可能な取得手段を更に備え、
前記取得手段は、通知した前記識別情報に応じた前記構成員の連絡先を要求する連絡先要求を前記端末から受け付けたことに応じて、特定した前記構成員の連絡先を前記端末に送信する請求項4に記載のサーバ。
【請求項6】
複数の前記構成員の各々の状態を検出する検出手段を更に備え、
前記取得手段は、前記特定した構成員毎における前記状態の検出結果に応じて、前記構成員の連絡先を、前記端末に送信する請求項5に記載のサーバ。
【請求項7】
前記取得手段は、特定した前記構成員への連絡が許可されている場合、音声を用いる連絡手段の連絡先を、前記端末に送信する請求項6に記載のサーバ。
【請求項8】
組織に所属するユーザから入力された音声を送信する端末及び
前記端末からの前記音声
を認識し、認識結果から前記ユーザの指示である連絡相手と連絡手段を抽出する抽出手段と、
前記組織における前記ユーザの属性
である所属部門に基づいて前記指示を
前記所属部門と同じ所属部門の連絡相手への連絡に加工する加工手段と、
前記組織に所属する複数の構成員のうちの少なくとも一人を、
前記複数の構成員の氏名とその所属部門の情報を備えたデータベースから、加工された前記指示に基づいて特定する特定手段と、
を含むサーバ
であって、
前記特定手段で特定した構成員が、前記ユーザが意図した相手である場合、前記抽出手段は前記ユーザからの前記相手に対する連絡指示が入力され、意図した相手ではない場合、前記抽出手段は前記ユーザからの再度の前記連絡相手と前記連絡手段を含む音声が入力される、
を備える特定システム。
【請求項9】
コンピュータが、
組織に所属するユーザから入力された音声
を認識し、認識結果から前記ユーザの指示である連絡相手と連絡手段を抽出し、
前記組織における前記ユーザの属性
である所属部門に基づいて前記指示を
前記所属部門と同じ所属部門の連絡相手への連絡に加工し、
前記組織に所属する複数の構成員のうちの少なくとも一人を、
前記複数の構成員の氏名とその所属部門の情報を備えたデータベースから、加工された前記指示に基づいて特定する
特定方法であって、
前記特定した構成員が、前記ユーザが意図した相手である場合、前記ユーザからの前記相手に対する連絡指示を入力し、意図した相手ではない場合、前記ユーザからの再度の前記連絡相手と前記連絡手段を含む音声を入力する、
特定方法。
【請求項10】
組織に所属するユーザから入力された音声
を認識し、認識結果から前記ユーザの指示である連絡相手と連絡手段を抽出する処理、
前記組織における前記ユーザの属性
である所属部門に基づいて前記指示を
前記所属部門と同じ所属部門の連絡相手への連絡に加工する処理、及び
前記組織に所属する複数の構成員のうちの少なくとも一人を、
前記複数の構成員の氏名とその所属部門の情報を備えたデータベースから、加工された前記指示に基づいて特定する処理を、
情報処理装置に実行させる特定プログラムであって、
前記特定した構成員が、前記ユーザが意図した相手である場合、前記ユーザからの前記相手に対する連絡指示を入力し、意図した相手ではない場合、前記ユーザからの再度の前記連絡相手と前記連絡手段を含む音声を入力する、
特定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、簡易な操作で、ユーザが所属する組織の構成員を特定可能なサーバ、特定システム、特定方法及び特定プログラムを記憶する記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザがシステムを操作する際には、ユーザは、UI(User Interface)を介して、システムに指示を与える。一例として、ユーザは、UIに対して文字を入力したり声を入力したりすることで、指示をシステムに与える。
【0003】
なお、特許文献1には、車載装置に設けられたUIを介して、ユーザが音声を入力してナビゲーションシステムを操作することが開示されている。また、特許文献2~4にも、ユーザがUIを介して、各種のシステムを操作することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-106927号公報
【文献】特表2018-537795号公報
【文献】欧州特許出願公開第3550939号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0150156号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ユーザビリティの観点から、システムは、ユーザからの簡単な入力によって適切に動作することが求められる。しかし、システムをユーザの意図に沿って正確に動作させるためには、ユーザは詳細な指示をシステムに与えることが必要な場合がある。例えば、ユーザは、自身が勤務する会社の社員の連絡先を特定可能なシステムを用いて、同じ部署の社員Aに連絡を取りたいとする。この場合、ユーザは、同僚と同じ苗字の社員Bに誤って連絡を取らないように、社員Aの苗字だけでなく、自身が所属する部署等もシステムに与える必要がある。このように、必要な情報が多い場合、ユーザがUIに入力する情報が多くなり、操作が煩雑であった。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、簡易な操作で、ユーザが所属する組織の構成員を特定することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のサーバは、
組織に所属するユーザから入力された音声に基づいて指示を抽出する抽出手段と、
前記組織における前記ユーザの属性に基づいて前記指示を加工する加工手段と、
前記組織に所属する複数の構成員のうちの少なくとも一人を、加工された前記指示に基づいて特定する特定手段と、
を含む。
【0008】
または、本発明の特定システムは、
組織に所属するユーザから入力された音声を送信する端末及び
前記端末からの前記音声に基づいて指示を抽出する抽出手段と、
前記組織における前記ユーザの属性に基づいて前記指示を加工する加工手段と、
前記組織に所属する複数の構成員のうちの少なくとも一人を、加工された前記指示に基づいて特定する特定手段と、
を含むサーバ
を備える。
【0009】
または、本発明の特定方法は、
組織に所属するユーザから入力された音声に基づいて指示を抽出し、
前記組織における前記ユーザの属性に基づいて前記指示を加工し、
前記組織に所属する複数の構成員のうちの少なくとも一人を、加工された前記指示に基づいて特定する。
【0010】
または、本発明の記憶媒体は、
組織に所属するユーザから入力された音声に基づいて指示を抽出する処理
前記組織における前記ユーザの属性に基づいて前記指示を加工する処理
前記組織に所属する複数の構成員のうちの少なくとも一人を、加工された前記指示に基づいて特定する処理を、
情報処理装置に実行させる特定プログラムを記憶する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、簡易な操作で、ユーザが所属する組織の構成員を特定することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1の実施形態における特定システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態における特定システムの動作例を示すフローチャートである。
【
図3】本発明の第1の実施形態における特定システムの変形例を示すブロック図である。
【
図4】本発明の第2に実施形態におけるサーバの構成例を示すブロック図である。
【
図5】本発明の第2の実施形態におけるサーバの動作例を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の第3の実施形態における特定システムの構成例を示すブロック図である。
【
図7】本発明の第3の実施形態における特定システムの動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1の実施の形態>
第1の実施形態における特定システム1について、
図1及び
図2に基づき説明する。
図1は、特定システム1の構成例を示すブロック図である。また、
図2は、特定システム1の動作例を示すフローチャートである。
【0014】
特定システム1の構成について説明する。
図1に示されるように特定システム1は、端末10A、端末10B、端末10C、サーバ20及びシステム群30を備える。なお、以下の説明では、端末10A、端末10B及び端末10Cの各々を区別する必要が無い場合、端末10A、端末10B及び端末10Cの各々を端末10と称する。
【0015】
端末10について説明する。端末10は、特定の組織に所属する構成員の各々に割り当てられているとする。端末10は、入出力IF(InterFace)11及び変換手段13を備える。入出力IF11は、端末10のユーザからの入力を受け付ける。例えば、入出力IF11は、ユーザが発した音声を受け付ける。また、変換手段13は、入出力IF11が受け付けた入力を、所定の形式に変換する。例えば、変換手段13は、入出力IFがユーザから受け付けた音声をテキストに変換する。
【0016】
端末10は、変換手段13が変換したデータをサーバ20に送信する。また、端末10は、端末10の所有者情報を不図示のメモリに記憶している。例えば、端末10Aは、ユーザAを所有者として記憶している。端末10は、例えば、携帯電話、スマートフォン又はウェアラブル端末である。
【0017】
サーバ20について説明する。サーバ20は、抽出手段21、組織情報DB(DataBase)23、加工手段25、特定手段27、検出手段28及び取得手段29を備える。サーバ20は、端末10とシステム群30と通信可能に構成されている。
【0018】
抽出手段21について説明する。抽出手段21は、「パラメータ」又は「コマンド」という分類に割り当てられた文字を記憶する不図示のメモリを備えている。抽出手段21は、組織に所属するユーザから入力された音声に基づいて指示を抽出する。具体的には、以下の通りである。抽出手段21は、端末10に入力された音声から変換されたテキストを、端末10から受信する。抽出手段21は、受信したテキストのうち、メモリに記憶されている文字と一致する部分を、文字に割り当てられた分類と共に指示として抽出する。
【0019】
例えば、抽出手段21の不図示のメモリに、「パラメータ」という分類に割り当てられた「田中」という文字と、「コマンド」という分類に割り当てられた「電話」という文字が記憶されているとする。この例において、サーバ20が端末10から「田中さんに電話したい」というテキストを受信すると、抽出手段21は、「田中」という文字を「パラメータ」として抽出し、「電話」という文字を「コマンド」として抽出する。この場合において、指示とは、「パラメータ」と「コマンド」との組み合わせである。指示は、前述の「パラメータ」のように、組織における構成員の各々を特定可能な第1のキーワードを含む。第1のキーワードは、例えば、特定手段27が組織における構成員を後述の人事情報システム31Aから特定する際に用いられる。また、指示は、前述の「コマンド」のように、特定された構成員への連絡手段を示す第2のキーワードを含む。第2のキーワードは、取得手段29が後述のシステム群30のうちに含まれる各システムのうちの何れかから、特定された構成員の連絡先を取得する際に用いられる。例えば、取得手段29は、後述のシステム群30のうちに含まれる各システムのうちから、第2のキーワードが示す連絡手段に対応するシステムを選択する。そして、取得手段29は、選択したシステムから特定された構成員の連絡先を取得する。
【0020】
組織情報DB23について説明する。組織情報DB23は、端末10のユーザの組織における属性が記憶されている。属性とは、具体的には、ユーザの所属する部門や、ユーザの所属するチーム及びユーザが携わるプロジェクトのうちの少なくとも一つである。また、属性とは、前述の部門、チーム及びプロジェクトのうちの少なくとも二つの組み合わせであっても良い。例えば、特定システム1における組織情報DB23は、端末10AのユーザAが経理部門に所属し、プロジェクトAに携わっていることを記憶している。
【0021】
加工手段25について説明する。加工手段25は、組織におけるユーザの属性に基づいて、抽出手段21が抽出した指示を加工する。具体的には、抽出手段21が端末10Aから出力されたテキストから指示を抽出した場合、加工手段25は、端末10Aの所有者であるユーザAの組織における属性を、組織情報DB23から取得する。そして、加工手段25は、取得した属性を抽出された指示に付加する。
【0022】
例えば、抽出手段21において「田中」という文字が「パラメータ」として抽出された場合、加工手段25は、ユーザAが所属する「経理部門」という属性で「パラメータ」を加工して、「経理部門の田中」というパラメータを生成する。
【0023】
特定手段27について説明する。特定手段27は、システム群30のうちの人事情報システム31Aを参照することができる。人事情報システム31Aには、構成員のフルネーム、組織における構成員の所属部門、構成員が参加しているチーム、構成員が携わっているプロジェクト及び構成員に割り当てられた固有の番号(社員番号など)が、識別情報として登録されている。特定手段27は、組織に所属する複数の構成員のうちの少なくとも一人を、加工された指示に基づいて特定する。具体的には、特定手段27は、加工された指示のうちのパラメータに従って、人事情報システム31A内の情報を検索することにより、構成員を特定する。そして、特定手段27は、特定した構成員の識別情報を端末10に通知する。
【0024】
例えば、加工手段25において「経理部門の田中」という加工されたパラメータが生成された場合、特定手段27は、人事情報システム31A内に登録されている社員のうちから、経理部門に所属し、氏名に「田中」を含む社員を特定する。この際、特定手段27は、特定した社員のフルネーム及び特定した社員が配属されている部門の名称を端末10に通知する。
【0025】
なお、端末10は、特定した構成員の識別情報がサーバ20から通知された場合、通知された識別情報を表示し、特定された構成員に連絡をするかどうかをユーザに問いかける。端末10は、特定された構成員への連絡を希望することを示す連絡指示がユーザから入力されると、サーバ20へ連絡先要求を送信する。
【0026】
検出手段28について説明する。検出手段28は、システム群30のうちの状態検出システム31Bと通信可能である。状態検出システム31Bは、構成員の予定又は在席状態を検出可能なシステムである。検出手段28は、サーバ20が端末10からの連絡先要求を受信した場合、組織の構成員の各々の状態を検出する。具体的には、検出手段28は、状態検出システム31Bと通信をすることで、特定手段27が特定した構成員への連絡が許可されている状態であるか、連絡が許可されていない状態であるかを検出する。この場合、構成員の在席状態は、例えば、グループメンバの管理システムや、インスタントメッセンジャーなどのコミュニケーションツールにおける、「連絡可能」などの状態でも良い。
【0027】
例えば、状態検出システム31Bは、構成員の予定が入力されている予定管理システムである。この場合、検出手段28は、サーバ20が連絡先要求を受信した時点における構成員の予定を、状態検出システム31Bから取得する。検出手段28は、予定が空いている場合に、構成員への連絡が許可されていると判断する。また、検出手段28は、予定が空いていない場合に、構成員への連絡は許可されていないと判断する。この場合、構成員の在席状態は、例えば、グループメンバの管理システムや、インスタントメッセンジャーなどのコミュニケーションツールにおける、「応答不可」「連絡不可」「取り込み中」などの状態でも良い。
【0028】
取得手段29について説明する。取得手段29は、システム群30のうちの電話帳システム31C及びメールシステム31Dと通信可能である。電話帳システム31Cには、音声を用いた連絡手段の連絡先(電話番号など)が、組織における構成員毎に登録されている。また、メールシステム31Dには、文字を用いた連絡手段の連絡先(メールアドレスなど)が、組織における構成員毎に登録されている。Web会議システム31Eには、Web会議サービスにおける構成員毎のアカウント情報が登録されている。取得手段29は、特定手段27が特定した構成員の連絡先を取得し、取得した連絡先を端末10に送信する。
【0029】
具体的には、特定された構成員への連絡が許可されていると検出手段28により検出された場合、取得手段29は、電話帳システム31Cを参照して、特定された構成員の音声を用いた連絡手段の連絡先を取得して、連絡先を端末10に通知する。一方で、特定された構成員への連絡が許可されていないと検出手段28により検出された場合、取得手段29は、メールシステム31Dを参照して、特定された構成員の文字を用いた連絡手段の連絡先を取得して、連絡先を端末10に通知する。
【0030】
以上、特定システム1の構成について説明した。次に
図2を用いて、特定システム1の第1の動作例を説明する。なお、本動作例の開始時において、サーバ20は、端末10Aと通信することによって、端末10Aの所持者が、経理部門に所属するユーザAであることを識別しているとする。また、抽出手段21の不図示のメモリには、「パラメータ」という分類に割り当てられた「田中」という文字及び「コマンド」という分類に割り当てられた「電話」という文字が登録されているとする。また、端末10Aの入出力IF11は、ユーザAからの「田中さんに電話したい」という音声を受け付けたとする。
【0031】
端末10Aは、入出力IF11により受け付けた音声を、変換手段13によりテキストに変換し、テキストをサーバ20に出力する(S101)。この動作例においては、端末10Aは、「田中さんに電話したい」というテキストをサーバ20に出力する。
【0032】
サーバ20の抽出手段21は、出力されたテキストから指示を抽出する(S102)。この動作例においては、抽出手段21は、「田中さんに電話したい」というテキストから、「田中」及び「電話」という指示を抽出する。また、抽出手段21は、「田中」をパラメータとして分類し、「電話」をコマンドとして抽出する。
【0033】
加工手段25は、抽出手段21が抽出した指示を、組織における端末10のユーザの属性に基づいて加工する(S103)。この動作例においては、加工手段25は、組織情報DB23を参照することで、ユーザAが所属する経理部門を属性として取得する。そして、加工手段25は、抽出手段21により抽出されたパラメータ「田中」を、「経理部門の田中」に加工する。
【0034】
特定手段27は、加工された指示に基づいて、少なくとも一人の構成員を特定する(S104)。この動作例においては、特定手段27は、人事情報システム31Aにアクセスする。そして、特定手段27は、「経理部門の田中」というパラメータに従って、人事情報システム31Aに登録されている組織の構成員のうち、「田中」を名前に含み且つ所属が「経理部門」である人物を特定する。
【0035】
特定手段27は、更に、特定した構成員の識別情報を端末10Aに通知する(S105)。この動作例においては、特定手段27は、「経理部門の田中」の特定した構成員のフルネーム及び特定した構成員が配属されている部門の名称を人事情報システム31Aから取得し、取得した情報を識別情報として端末10Aに通知する。これにより、端末10Aにおいては、特定された構成員フルネーム及び特定された構成員が配属されている部門名が表示される。または、端末10Aにおいては、変換手段13がテキストを音声に変換することにより、特定された構成員の識別情報が音声でユーザAへ出力される。さらに、端末10Aは、入出力IF11を介して、特定された構成員への連絡指示をユーザAから受け付ける。
【0036】
端末10は、特定された構成員への連絡指示が入力されたかどうかを判断する(S106)。連絡指示が入力されずに所定時間が経過した場合(S106のNo)、端末10は、特定された構成員は端末10のユーザが意図した人物ではなかった、と判断して、再度、ユーザからの音声を受け付ける(S107)。また、S106の処理においては、端末10は、連絡指示の拒否を受け付けても良い。この場合、端末10は、連絡指示の拒否を受け付けた場合に、特定された構成員は端末10のユーザが意図した人物ではなかった、と判断して、再度、ユーザからの音声を受け付けても良い。
【0037】
所定時間以内に連絡指示が入力された場合(S106のYes)、端末10は、連絡先要求をサーバ20に送信する(S108)。
【0038】
サーバ20が連絡先要求を受信すると、サーバ20の検出手段28は、特定手段27により特定した構成員の状態を検出する(S109)。第1の動作例においては、検出手段28は、状態検出システム31Bを参照して、「経理部門の田中」の予定を取得する。
【0039】
検出手段28は、取得した構成員への連絡が許可されているかどうかを判断する(S110)。第1の動作例においては、検出手段28は、「経理部門の田中」の予定が空いていれば連絡が許可されていると判断する。また、検出手段28は、「経理部門の田中」の予定が空いていなければ、連絡が許可されていないと判断する。
【0040】
取得した構成員の状態への連絡が許可されている場合(S110のYes)、取得手段29は、指示に含まれるコマンドに従って、特定された構成員の音声を用いる連絡手段の連絡先を、端末10Aに通知する(S111)。この動作例においては、取得手段29は、指示に含まれる「電話」というコマンドに従って、電話帳システム31Cを参照して、「経理部門の田中」の電話番号を、端末10Aに通知する。
【0041】
取得した構成員への連絡が許可されていない場合(S110のNo)、取得手段29は、特定された構成員のテキストを用いる連絡手段の連絡先を、端末10Aに通知する(S112)。具体的には、この動作例において、取得手段29は、メールシステム31Dを参照して、「経理部門の田中」のメールアドレスを、端末10Aに通知する。以上、特定システム1の第1の動作例を説明した。
【0042】
次に再び
図2を用いて、特定システム1の第2の動作例を説明する。なお、本動作例の開始時において、サーバ20は、端末10Bと通信することによって、端末10BのユーザBが、チームBのメンバであることを識別しているとする。また、抽出手段21の不図示のメモリには、「パラメータ」という分類に割り当てられた「チーム」という文字及び「コマンド」という分類に割り当てられた「Web会議」という文字が登録されているとする。また、端末10Bの入出力IF11は、ユーザBからの「チームメンバとWeb会議をしたい」という音声を受け付けたとする。
【0043】
端末10Bは、入出力IF11により受け付けた音声を、変換手段13によりテキストに変換し、テキストをサーバ20に出力する(S101)。第2の動作例においては、端末10Bは、「チームメンバとWeb会議をしたい」というテキストをサーバ20に出力する。
【0044】
サーバ20の抽出手段21は、出力されたテキストから指示を抽出する(S102)。この動作例においては、抽出手段21は、「チームメンバとWeb会議をしたい」というテキストから、「チーム」及び「Web会議」という指示を抽出する。また、抽出手段21は、「チーム」をパラメータとして分類し、「Web会議」をコマンドとして抽出する。
【0045】
加工手段25は、抽出手段21が抽出した指示を、組織における端末10のユーザの属性に基づいて加工する(S103)。この動作例においては、加工手段25は、組織情報DB23を参照することで、ユーザBが所属するチームBを属性として取得する。そして、加工手段25は、抽出手段21により抽出されたパラメータ「チーム」を、「チームB」に加工する。
【0046】
特定手段27は、加工された指示に基づいて、少なくとも一人の構成員を特定する(S104)。この動作例においては、特定手段27は、人事情報システム31Aにアクセスする。そして、特定手段27は、「チームB」というパラメータに従って、人事情報システム31Aに登録されている組織の構成員のうち、「チームB」に所属する人物を特定する。
【0047】
特定手段27は、更に、特定した構成員の識別情報を端末10Bに通知する(S105)。この動作例においては、特定手段27は、チームBに所属する人物の名前及びチーム名を人事情報システム31Aから取得し、チームBに所属する人物の名前及びチーム名を識別情報として端末10Bに通知する。これにより、端末10Bにおいては、チームBに所属する構成員の名前及びチームBの名称が表示される。または、端末10Bにおいては、変換手段13がテキストを音声に変換することにより、チームBに所属する構成員の名前及びチームBの名称が音声でユーザBへ出力される。さらに、端末10Bは、入出力IF11を介して、特定された構成員への連絡指示をユーザBから受け付ける。
【0048】
端末10は、特定された構成員への連絡指示が入力されたかどうかを判断する(S106)。連絡指示が入力されずに所定時間が経過した場合(S106のNo)、端末10は、特定された構成員は端末10のユーザが意図した人物ではなかった、と判断して、再度、ユーザからの音声を受け付ける(S107)。また、S106の処理においては、端末10は、連絡指示の拒否を受け付けても良い。この場合、端末10は、連絡指示の拒否を受け付けた場合に、特定された構成員は端末10のユーザが意図した人物ではなかった、と判断して、再度、ユーザからの音声を受け付ける。
【0049】
所定時間以内に連絡指示が入力された場合(S106のYes)、端末10は、連絡先要求をサーバ20に送信する(S108)。
【0050】
サーバ20が連絡先要求を受信すると、サーバ20の検出手段28は、特定手段27により特定した構成員の状態を検出する(S109)。第2の動作例においては、検出手段28は、状態検出システム31Bを参照して、チームBに所属する構成員の予定を取得する。
【0051】
検出手段28は、取得した構成員への連絡が許可されているかどうかを判断する(S110)。第2の動作例においては、検出手段28は、チームBに所属している各構成員の予定が空いていれば、その構成員への連絡は許可されていると判断する。また、検出手段28は、チームBに所属している各構成員の予定が空いていなければ、その構成員への連絡は許可されていないと判断する。
【0052】
取得した構成員への連絡が許可されていた場合(S110のYes)、取得手段29は、特定された構成員の音声を用いる連絡手段の連絡先を、端末10に通知する(S111)。第2の動作例においては、取得手段29は、指示に含まれる「Web会議」というコマンドに従って、特定された構成員をWeb会議に招待するために用いられるURL(Uniform Resource Locator)を、端末10に通知する。S111の処理において、取得手段29は、端末10への通知をせずに、特定された構成員への招待指示をWeb会議システム31Eに対して出力しても良い。この場合、Web会議システム31Eは、特定された構成員をWeb会議に招待する。
【0053】
取得した構成員への連絡が許可されていない場合(S110のNo)、取得手段29は、特定された構成員のテキストを用いる連絡手段の連絡先を、端末10に通知する(S112)。第2の動作例においては、取得手段29は、指示に含まれる「Web会議」というコマンドに従って、特定された構成員に対して、Web会議に招待されたことを通知するために用いられるURLを、端末10に通知する。S112の処理において、取得手段29は、端末10への通知をせずに、特定された構成員への通知指示をWeb会議システム31Eに対して出力しても良い。この場合、Web会議システム31Eは、特定された構成員に対して、Web会議に招待されたことを通知する。以上、特定システム1の第2の動作例を説明した。
【0054】
以上のように、特定システム1におけるサーバ20は、抽出手段21、加工手段25及び特定手段27を備える。抽出手段21は、組織に所属するユーザから入力された音声に基づいて指示を抽出する。加工手段25は、組織におけるユーザの属性に基づいて指示を加工する。特定手段27は、組織に所属する複数の構成員のうちの少なくとも一人を、加工された指示に基づいて特定する。
【0055】
上記のように、サーバ20は、上記の構成によって、ユーザの組織における属性に基づいてユーザの指示を加工するため、ユーザからの指示が簡単なものであったとしても、ユーザが所属する組織の構成員を特定することができる。以上のように、サーバ20は、簡易な操作で、ユーザが所属する組織の構成員を特定することができる。
【0056】
また、特定手段27は、組織における複数の構成員のうち、組織における属性が前記ユーザと共通する構成員を特定する。これにより、サーバ20は、簡易な操作で、ユーザが所属する組織の構成員のうち、属性が共通する構成員を特定することができる。
【0057】
また、特定手段27における属性は、組織における部門、チーム又はプロジェクトである。これにより、サーバ20は、簡易な操作で、ユーザが所属する組織の構成員のうち、部門、チーム又はプロジェクトが共通する構成員を特定することができる。
【0058】
また、特定手段27は、特定した構成員の識別情報を端末10に通知する。これにより、端末10のユーザは、サーバ20が特定した構成員を確認することができる。
【0059】
また、サーバ20は、更に、組織の構成員の連絡先を記憶する他のシステムから連絡先を取得可能な取得手段29を備える。また、取得手段29は、通知した識別情報に応じた構成員の連絡先を要求する連絡先要求を端末10から受け付けたことに応じて、特定した構成員の連絡先を端末10に送信する。これにより、端末10のユーザは、サーバ20が特定した構成員へ、簡易に連絡を取ることができる。
【0060】
また、複数の構成員の各々の状態を検出する検出手段28を更に備える。取得手段29は、特定した構成員毎における状態の検出結果に応じて、構成員の連絡先を、端末10に送信する。これにより、サーバ20は、特定した構成員の状態(例えば、予定など)に応じて、適切な連絡先を端末10に送信できる。
【0061】
また、取得手段29は、特定した構成員への連絡が許可されている場合、音声を用いる連絡手段の連絡先を、端末10に送信する。音声を用いる連絡手段の連絡先は、例えば、電話番号や通話用ソフトウェアの起動に用いられるURL等である。これにより、端末10のユーザは、特定した構成員への連絡が許可されている場合に、特定した構成員と簡易に通話することができる。
【0062】
また、取得手段29は、特定した構成員への連絡が許可されていない場合、文字を用いる連絡手段の連絡先を、端末10に送信する。文字を用いる連絡手段の連絡先は、例えば、メールアドレスやメッセージチャットソフトの起動に用いられるURL等である。これにより、端末10のユーザは、特定した構成員への連絡が許可されていない場合に通話することを抑制した上で、特定した構成員に文字での連絡をすることができる。以上、特定システム1について説明した。
【0063】
次に
図3を用いて、特定システム1Aについて説明する。特定システム1Aは、特定システム1の変形例である。特定システム1Aは、第1のサーバ20及びシステム群30と通信可能な第2のサーバ40を更に備える点で、特定システム1と相違する。特定システム1Aにおいて、検出手段28及び取得手段29は、第2のサーバ40に設けられている。なお、特定システム1Aにおける動作は、
図2に示される特定システム1の動作と同様である。このような構成を有する特定システム1Aのサーバ20も、特定システム1のサーバ20と同様に、簡易な操作で、ユーザが所属する組織の構成員を特定することができる。
【0064】
<第2の実施の形態>
第2の実施形態におけるサーバ100について、
図4及び
図5に基づいて説明する。
図4に示されるように、サーバ100は、抽出手段21、加工手段25及び特定手段27を備える。抽出手段21は、組織に所属するユーザから入力された音声に基づいて指示を抽出する。加工手段25は、組織におけるユーザの属性に基づいて指示を加工する。特定手段27は、組織に所属する複数の構成員のうちの少なくとも一人を、加工された指示に基づいて特定する。
【0065】
次に
図5を用いて、サーバ100の動作例を説明する。
【0066】
抽出手段21は、組織に所属するユーザから入力された音声に基づいて指示を抽出する(S201)。例えば、サーバ100は、不図示の通信端末を介して、ユーザからの「田中さんに電話したい」という音声を受信する。そして、サーバ100は、例えば、既知の音声認識技術を用いることにより、音声から「田中」及び「電話」という指示を抽出する。
【0067】
加工手段25は、組織におけるユーザの属性に基づいて指示を加工する(S202)。例えば、サーバ100は、音声の発呼者であるユーザの組織における属性(例えば、部門、チーム又はプロジェクト)を予め記憶しておき、属性を指示に付加する。S201の処理において、「田中」及び「電話」という指示が抽出されていた場合、ユーザの属性である「経理部門」を「田中」に付加する。
【0068】
特定手段27は、加工された指示に基づいて、少なくとも一人の構成員を特定する(S203)。例えば、サーバ100は、音声の発呼者であるユーザの組織に所属する複数の構成員に関する情報(例えば、前述の属性)を予め記憶している。S203の処理において、例えば、特定手段27は、加工された指示に含まれる属性と同じ属性を有する構成員を特定する。この例においては、特定手段27は、組織の経理部門に所属する構成員のうち、名前に「田中」を含む人物を特定する。以上、サーバ100の動作例について説明した。
【0069】
以上のように、サーバ100は、抽出手段21、加工手段25及び特定手段27を備える。抽出手段21は、組織に所属するユーザから入力された音声に基づいて指示を抽出する。加工手段25は、組織におけるユーザの属性に基づいて指示を加工する。特定手段27は、組織に所属する複数の構成員のうちの少なくとも一人を、加工された指示に基づいて特定する。
【0070】
上記のように、サーバ100は、上記の構成によって、ユーザの組織における属性に基づいてユーザの指示を加工するため、ユーザからの指示が簡単なものであったとしても、ユーザが所属する組織の構成員を特定することができる。以上のように、サーバ100は、簡易な操作で、ユーザが所属する組織の構成員を特定することができる。
【0071】
<第3の実施の形態>
第3の実施形態における特定システム2について、
図6及び
図7に基づいて説明する。
図6に示されるように、特定システム2は、サーバ100及び端末10を備える。サーバ100は、第2の実施形態に記載のサーバ100と同様の機能を備える。端末10は、第1の実施形態に記載の特定システム1に含まれる端末10と同様の機能を有する。
【0072】
次に
図7を用いて、特定システム2の動作例を説明する。
【0073】
端末10は、ユーザからの音声をサーバ20に送信する(S301)。例えば、ユーザからの「田中さんに電話したい」という音声をサーバ20に送信する。
【0074】
抽出手段21は、組織に所属するユーザから入力された音声に基づいて指示を抽出する(S302)。サーバ100は、例えば、既知の音声認識技術を用いることにより、音声から指示を抽出する。例えば、「田中さんに電話したい」という音声から「田中」及び「電話」という指示を抽出する。
【0075】
加工手段25は、組織におけるユーザの属性に基づいて指示を加工する(S303)。S302の処理において、「田中」及び「電話」という指示が抽出されていた場合、ユーザの属性である「経理部門」を「田中」に付加する。例えば、サーバ100は、音声の発呼者である端末10のユーザの組織における属性(例えば、部門、チーム又はプロジェクト)を予め記憶しておき、属性を指示に付加する。
【0076】
特定手段27は、加工された指示に基づいて、少なくとも一人の構成員を特定する(S304)。例えば、サーバ100は、端末10のユーザの組織に所属する複数の構成員に関する情報(例えば、前述の属性)を予め記憶している。S304の処理において、例えば、特定手段27は、加工された指示に含まれる属性と同じ属性を有する構成員を特定する。この例においては、特定手段27は、組織の経理部門に所属する構成員のうち、名前に「田中」を含む人物を特定する。
【0077】
特定手段27は、更に、特定した構成員の識別情報を端末10Aに通知する(S305)。なお、構成員の識別情報は、予めサーバ100に記憶されているものとする。
【0078】
以上のように、サーバ100は、抽出手段21、加工手段25及び特定手段27を備える。抽出手段21は、組織に所属するユーザから入力された音声に基づいて指示を抽出する。加工手段25は、組織におけるユーザの属性に基づいて指示を加工する。特定手段27は、組織に所属する複数の構成員のうちの少なくとも一人を、加工された指示に基づいて特定する。
【0079】
上記のように、サーバ100は、上記の構成によって、ユーザの組織における属性に基づいてユーザの指示を加工するため、ユーザからの指示が簡単なものであったとしても、ユーザが所属する組織の構成員を特定することができる。以上のように、サーバ100は、簡易な操作で、ユーザが所属する組織の構成員を特定することができる。
【0080】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
組織に所属するユーザから入力された音声に基づいて指示を抽出する抽出手段と、
前記組織における前記ユーザの属性に基づいて前記指示を加工する加工手段と、
前記組織に所属する複数の構成員のうちの少なくとも一人を、加工された前記指示に基づいて特定する特定手段と、
を含むサーバ。
(付記2)
前記特定手段は、前記複数の構成員のうち、前記組織における属性が前記ユーザと共通する構成員を特定する、
付記1に記載のサーバ。
(付記3)
前記属性は、前記組織における部門、チーム又はプロジェクトである、
付記1又は2に記載のサーバ。
(付記4)
前記特定手段は、特定した前記構成員の識別情報を端末に通知する付記1~3の何れか1つに記載のサーバ。
(付記5)
前記組織の構成員の連絡先を記憶する他のサーバから前記連絡先を取得可能な取得手段を更に備え、
前記取得手段は、通知した前記識別情報に応じた前記構成員の連絡先を要求する連絡先要求を前記端末から受け付けたことに応じて、特定した前記構成員の連絡先を前記端末に送信する付記4に記載のサーバ。
(付記6)
複数の前記構成員の各々の状態を検出する検出手段を更に備え、
前記取得手段は、前記特定した構成員毎における前記状態の検出結果に応じて、前記構成員の連絡先を、前記端末に送信する付記5に記載のサーバ。
(付記7)
前記取得手段は、特定した前記構成員への連絡が許可されている場合、音声を用いる連絡手段の連絡先を、前記端末に送信する付記6に記載のサーバ。
(付記8)
前記サーバは、特定した前記構成員への連絡が許可されていない場合、文字を用いる連絡手段の連絡先を、前記端末に送信する付記6又は7に記載のサーバ。
(付記9)
前記抽出手段は、前記組織における構成員を示すパラメータを前記指示として、前記音声から抽出する付記1から8の何れか1つに記載のサーバ
(付記10)
前記加工手段は、前記指示に前記ユーザの属性を付加することにより、前記指示を加工する付記1から9の何れか1つに記載のサーバ。
(付記11)
組織に所属するユーザから入力された音声を送信する端末及び
前記端末からの前記音声に基づいて指示を抽出する抽出手段と、
前記組織における前記ユーザの属性に基づいて前記指示を加工する加工手段と、
前記組織に所属する複数の構成員のうちの少なくとも一人を、加工された前記指示に基づいて特定する特定手段と、
を含むサーバ
を備える特定システム。
(付記12)
組織に所属するユーザから入力された音声に基づいて指示を抽出し、
前記組織における前記ユーザの属性に基づいて前記指示を加工し、
前記組織に所属する複数の構成員のうちの少なくとも一人を、加工された前記指示に基づいて特定する
特定方法。
(付記13)
組織に所属するユーザから入力された音声に基づいて指示を抽出する処理、
前記組織における前記ユーザの属性に基づいて前記指示を加工する処理、及び
前記組織に所属する複数の構成員のうちの少なくとも一人を、加工された前記指示に基づいて特定する処理を、
情報処理装置に実行させる特定プログラムを記憶する記憶媒体。
【0081】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0082】
この出願は、2020年3月26日に出願された日本出願特願2020-055545を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0083】
1、2 特定システム
10、10A、10B、10C 端末
11 入出力IF
13 変換手段
20 サーバ、第1のサーバ
21 抽出手段
23 組織情報DB
25 加工手段
27 特定手段
28 検出手段
29 取得手段
30 システム群
31A 人事情報システム
31B 状態検出システム
31C 電話帳システム
31D メールシステム
31E Web会議システム
100 サーバ