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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】力率改善スイッチング電源装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/12 20060101AFI20231212BHJP
【FI】
H02M7/12 Q
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022572130
(86)(22)【出願日】2021-12-10
(86)【国際出願番号】 JP2021045426
(87)【国際公開番号】W WO2022138217
(87)【国際公開日】2022-06-30
【審査請求日】2023-03-27
(31)【優先権主張番号】P 2020210979
(32)【優先日】2020-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高辻 寛之
(72)【発明者】
【氏名】細谷 達也
(72)【発明者】
【氏名】石倉 祐樹
【審査官】遠藤 尊志
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-58495(JP,A)
【文献】特開2018-161024(JP,A)
【文献】特開2009-95183(JP,A)
【文献】特開2019-205317(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流入力ラインに接続される力率改善回路を備え、
前記力率改善回路は、
インダクタと、
前記インダクタにスイッチング電流を流すスイッチング回路と、
前記インダクタに接続されて電圧を平滑する第1出力コンデンサと、
前記第1出力コンデンサの電圧を検出する出力電圧検出回路と、
前記交流入力ラインに流れる電流波形の概形が前記交流入力ラインの電圧波形の概形に追従するように、前記交流入力ライン間の電圧の変化に応じて前記スイッチング回路を制御し、かつ、前記第1出力コンデンサの出力電圧が所定電圧となるように前記スイッチング回路を制御するフィードバック制御回路と、を備えた、
力率改善スイッチング電源装置であって、
前記交流入力ライン間に接続され、互いに直列接続された2つのコンデンサで構成される第1ハーフブリッジコンデンサ回路と、
前記第1出力コンデンサより負荷側の直流出力ライン間に接続され、互いに直列接続された2つのコンデンサで構成される第2ハーフブリッジコンデンサ回路と、
前記第1出力コンデンサと前記第2ハーフブリッジコンデンサ回路との間又は前記第1ハーフブリッジコンデンサ回路と前記スイッチング回路との間に設けられたコモンモードチョークコイルと、
前記第1ハーフブリッジコンデンサ回路の中点と前記第2ハーフブリッジコンデンサ回路の中点とを電気的に接続しノイズ平衡回路を構成する電気経路と、
を有する、
力率改善スイッチング電源装置。
【請求項2】
交流入力ラインに接続される力率改善回路を備え、
前記力率改善回路は、
インダクタと、
前記インダクタにスイッチング電流を流すスイッチング回路と、
前記インダクタに接続されて電圧を平滑する第1出力コンデンサと、
前記第1出力コンデンサの電圧を検出する出力電圧検出回路と、
前記交流入力ラインに流れる電流波形の概形が前記交流入力ラインの電圧波形の概形に追従するように、前記交流入力ライン間の電圧の変化に応じて前記スイッチング回路を制御し、かつ、前記第1出力コンデンサの出力電圧が所定電圧となるように前記スイッチング回路を制御するフィードバック制御回路と、を備えた、
力率改善スイッチング電源装置であって、
前記交流入力ライン間に接続され、互いに直列接続された2つのコンデンサで構成される第1ハーフブリッジコンデンサ回路と、
前記第1出力コンデンサより負荷側の直流出力ライン間に接続され、互いに直列接続された2つのコンデンサで構成される第2ハーフブリッジコンデンサ回路と、
前記第1出力コンデンサと前記第2ハーフブリッジコンデンサ回路との間又は前記第1ハーフブリッジコンデンサ回路と前記スイッチング回路との間に設けられたコモンモードチョークコイルと、
前記第1ハーフブリッジコンデンサ回路の中点と前記第2ハーフブリッジコンデンサ回路の中点とを電気的に接続して、グランドとは異なる電位のコモンモードノイズを平衡化するノイズ平衡回路を構成する電気経路と、
を有する、
力率改善スイッチング電源装置。
【請求項3】
交流入力ラインに接続される力率改善回路を備え、
前記力率改善回路は、
インダクタと、
前記インダクタにスイッチング電流を流すスイッチング回路と、
前記インダクタに接続されて電圧を平滑する第1出力コンデンサと、
前記第1出力コンデンサの電圧を検出する出力電圧検出回路と、
前記交流入力ラインに流れる電流波形の概形が前記交流入力ラインの電圧波形の概形に追従するように、前記交流入力ライン間の電圧の変化に応じて前記スイッチング回路を制御し、かつ、前記第1出力コンデンサの出力電圧が所定電圧となるように前記スイッチング回路を制御するフィードバック制御回路と、を備えた、
力率改善スイッチング電源装置であって、
前記交流入力ライン間に接続され、互いに直列接続された2つのコンデンサで構成される第1ハーフブリッジコンデンサ回路と、
前記第1出力コンデンサより負荷側の直流出力ライン間に接続され、互いに直列接続された2つのコンデンサで構成される第2ハーフブリッジコンデンサ回路と、
前記第1出力コンデンサと前記第2ハーフブリッジコンデンサ回路との間又は前記第1ハーフブリッジコンデンサ回路と前記スイッチング回路との間に設けられたコモンモードチョークコイルと、
前記第1ハーフブリッジコンデンサ回路の中点と前記第2ハーフブリッジコンデンサ回路の中点とを電気的に接続して、グランドとは異なる電位のコモンモードノイズを平衡化するノイズ平衡回路を構成する電気経路と、
を有し、
前記ノイズ平衡回路は、コモンモードノイズが前記フィードバック制御回路に与える影響を抑制することを特徴とする、
力率改善スイッチング電源装置。
【請求項4】
前記交流入力ラインと前記スイッチング回路との間に接続された整流回路を備える、
請求項1から3のいずれかに記載の力率改善スイッチング電源装置。
【請求項5】
前記スイッチング回路は、前記整流回路の一部又は全部を構成するスイッチング素子により構成された、
請求項4に記載の力率改善スイッチング電源装置。
【請求項6】
前記第1ハーフブリッジコンデンサ回路に並列接続された入力コンデンサを備える、
請求項1からのいずれかに記載の力率改善スイッチング電源装置。
【請求項7】
前記第2ハーフブリッジコンデンサ回路に並列接続された第2出力コンデンサを備える、
請求項1からのいずれかに記載の力率改善スイッチング電源装置。
【請求項8】
前記交流入力ラインと前記第1ハーフブリッジコンデンサ回路との間に接続されたACラインフィルタ回路を備える、
請求項1からのいずれかに記載の力率改善スイッチング電源装置。
【請求項9】
前記ACラインフィルタ回路はACラインフィルタ用コモンモードチョークコイルを有し、
前記コモンモードチョークコイルの自己インダクタンスは前記ACラインフィルタ用コモンモードチョークコイルのうち最も高い自己インダクタンスよりも小さい、
請求項に記載の力率改善スイッチング電源装置。
【請求項10】
前記電気経路に直列に接続され、インダクタンス成分又は抵抗成分を有するインピーダンス素子を備える、
請求項1からのいずれかに記載の力率改善スイッチング電源装置。
【請求項11】
前記電気経路と前記グランドとの間に接続され、キャパシタンス成分、インダクタンス成分又は抵抗成分を有するインピーダンス素子を備える、
請求項1から10のいずれかに記載の力率改善スイッチング電源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交流電圧を入力し直流電圧を出力する電源装置において、力率を改善するスイッチング電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にPFCコンバータと呼ばれる力率改善スイッチング電源装置は、交流ラインを入力、直流ラインを出力とするコンバータであり、整流平滑動作による力率の低下を改善するために電源装置の交流入力部に設けられる。
【0003】
このような力率改善スイッチング電源装置では、電磁妨害波の発生を抑制するために、インピーダンスを備えた大型のコモンモードチョークコイルを多数使用する必要があるので、EMIノイズ対策回路となるフィルタ回路は大型かつコスト高になり、力率改善スイッチング電源装置自体が大型で高コストになるという問題がある。
【0004】
特に、ダイオードブリッジ回路を備えないブリッジレスPFCコンバータでは、出力となる直流ラインの電位は、アース電位に対して実質的にフローティングとなるため、大きなコモンモードノイズが発生して、スイッチング動作に起因する電磁雑音が交流の入力ラインに重畳され、その結果、電磁妨害波(EMIノイズ)が発生し、他の回路が電磁干渉を受けるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許第7215560号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
小型かつ低コストにEMIノイズを抑制する回路構成のブリッジレスPFCコンバータとしては特許文献1が示されている。EMIノイズを低減させるには、ノイズ対策回路となるフィルタキャパシタ(特許文献1に記載のC1及びC2)の容量を大きくする必要がある。しかし、これらフィルタキャパシタの容量を大きくしすぎると、出力電圧を安定化するためにスイッチング素子をフィードバック制御する回路の動作に影響を与えて、異常動作するおそれがある。
【0007】
フィードバック制御を正常に行うためには、フィードバック制御回路の電子部品を適切に変更したり、利得や位相を再調整する必要があり、設計期間の長期化が問題となる。
【0008】
また、フィルタキャパシタの容量を大きくすると、漏れ電流が増大し、感電の危険性が高まるので、安全性の確保においても問題となる。
【0009】
このように、力率改善スイッチング電源装置においては、EMIノイズの抑制とパワーインテグリティ(電源品質の確保)、そして力率改善スイッチング電源装置の設計期間の短縮などを同時に実現することが求められている。
【0010】
そこで、本発明の目的は、フィードバック制御回路を備えた力率改善スイッチング電源装置において、コモンモードノイズがフィードバック制御に与える影響を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示の一例としての力率改善スイッチング電源装置は、交流入力ラインに接続される力率改善回路を備え、前記力率改善回路は、インダクタと、前記インダクタにスイッチング電流を流すスイッチング回路と、前記インダクタに接続されて電圧を平滑する第1出力コンデンサと、前記第1出力コンデンサの電圧を検出する出力電圧検出回路と、前記交流入力ラインに流れる電流波形の概形が前記交流入力ラインの電圧波形の概形に追従するように、前記交流入力ライン間の電圧の変化に応じて前記スイッチング回路を制御し、かつ、前記第1出力コンデンサの出力電圧が所定電圧となるように前記スイッチング回路を制御するフィードバック制御回路を備えた力率改善制御回路と、前記交流入力ライン間に接続され、互いに直列接続された2つのコンデンサで構成される第1ハーフブリッジコンデンサ回路と、前記第1出力コンデンサより負荷側の直流出力ライン間に接続され、互いに直列接続された2つのコンデンサで構成される第2ハーフブリッジコンデンサ回路と、前記第1出力コンデンサと前記第2ハーフブリッジコンデンサ回路との間又は前記第1ハーフブリッジコンデンサ回路と前記スイッチング回路との間に設けられたコモンモードチョークコイルと、前記第1ハーフブリッジコンデンサ回路の中点と前記第2ハーフブリッジコンデンサ回路の中点とを電気的に接続して、アースやフレームグランドとは異なる電位のコモンモードノイズを平衡化するノイズ平衡回路を構成する電気経路と、を有する。
【0012】
この構成により、前記ノイズ平衡回路は、コモンモードノイズが前記フィードバック制御回路に与える影響を抑制することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、力率改善スイッチング電源回路において、コモンモードノイズがフィードバック制御に与える影響を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は第1の実施形態に係る力率改善スイッチング電源装置101の回路図である。
図2図2は、力率改善回路10内の具体的構成を示す、力率改善スイッチング電源装置101の回路図である。
図3図3は第2の実施形態に係る力率改善スイッチング電源装置102Aの回路図である。
図4図4は第2の実施形態に係る別の力率改善スイッチング電源装置102Bの回路図である。
図5図5は第3の実施形態に係る力率改善スイッチング電源装置103の回路図である。
図6図6は第4の実施形態に係る力率改善スイッチング電源装置104Aの回路図である。
図7図7は第4の実施形態に係る別の力率改善スイッチング電源装置104Bの回路図である。
図8図8は第5の実施形態に係る力率改善スイッチング電源装置105A及び105Bの回路図である。
図9図9は第5の実施形態に係る更に別の力率改善スイッチング電源装置105C,105D,105Eの回路図である。
図10図10は第6の実施形態に係る力率改善スイッチング電源装置106Aの回路図である。
図11図11は第6の実施形態に係る別の力率改善スイッチング電源装置106Bの回路図である。
図12図12は第7の実施形態に係る力率改善スイッチング電源装置107の回路図である。
図13図13は第8の実施形態に係る力率改善スイッチング電源装置108の回路図である。
図14図14は第9の実施形態に係る力率改善スイッチング電源装置109の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以降、図を参照して幾つかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明又は理解の容易性を考慮して、実施形態を説明の便宜上、複数の実施形態に分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換又は組み合わせは可能である。第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
【0016】
《第1の実施形態》
図1は第1の実施形態に係る力率改善スイッチング電源装置101の回路図である。この力率改善スイッチング電源装置101は、商用交流電源ACと負荷回路RLとの間に接続される回路である。また、この力率改善スイッチング電源装置101は交流入力ラインACLと直流出力ラインDCLとを備える。また、この力率改善スイッチング電源装置101は、力率改善回路10と、交流入力ラインACL間に接続され、互いに直列接続されたコンデンサC11,C12で構成される回路21(以降、「第1ハーフブリッジコンデンサ回路」という。)と、直流出力ラインDCL間に接続され、互いに直列接続されたコンデンサC21,C22で構成される回路22(以降、「第2ハーフブリッジコンデンサ回路」という。)と、力率改善回路10と第2ハーフブリッジコンデンサ回路22との間に設けられたコモンモードチョークコイル31と、を備える。
【0017】
力率改善スイッチング電源装置101は、第1ハーフブリッジコンデンサ回路21の中点と第2ハーフブリッジコンデンサ回路22の中点とを電気的に接続する電気経路1を備える。第1ハーフブリッジコンデンサ回路21の中点と第2ハーフブリッジコンデンサ回路の22中点とが電気経路1で電気的に接続されたことにより、アースやフレームグランドとは異なる電位のコモンモードノイズを平衡化するノイズ平衡回路が構成されている。より具体的には、コモンモードノイズは、比較的周波数が高く、位相も揃っていない。したがって、これらのコモンモードノイズが電気経路1に流れることによって互いに相殺され、コモンモードノイズは、平衡化される。
【0018】
図2は、力率改善回路10内の具体的構成を示す、力率改善スイッチング電源装置101の回路図である。力率改善回路10は、交流入力ラインACLに直列接続されたインダクタL1,L2と、整流回路11と、整流回路11の出力電圧を比較的小さな時定数で平滑する第1出力コンデンサCo1と、整流回路11の出力電圧を検出する出力電圧検出回路13と、フィードバック制御回路14とを備える。
【0019】
整流回路11は、ダイオードD1,D2及びスイッチング回路12で構成されている。スイッチング回路12はスイッチ素子Q1,Q2で構成され、スイッチ素子Q1,Q2のスイッチングにより、インダクタL1,L2にスイッチング電流が流れる。フィードバック制御回路14は、交流入力ラインACLに流れる電流波形の概形が交流入力ラインACLの電圧波形の概形に追従するように、交流入力ライン間の電圧の変化に応じてスイッチング回路12を制御し、かつ、第1出力コンデンサCo1の出力電圧が所定電圧となるようにスイッチング回路12を制御する。
【0020】
本実施形態によれば、次に挙げるような作用効果を奏する。
【0021】
・第1ハーフブリッジコンデンサ回路21の中点と第2ハーフブリッジコンデンサ回路22の中点とを電気経路1で電気的に接続することにより、コモンモードノイズに対する平衡回路が形成されるので、フィードバック制御にほとんど影響を与えず、直流出力の電位変動およびコモンモードノイズを抑制できる。
【0022】
・第1ハーフブリッジコンデンサ回路の中点はアースやフレームグランドに接地されないので、この第1ハーフブリッジコンデンサ回路21に大容量のコンデンサを用いても、漏れ電流をあまり増大させることなく、EMIノイズを低減できる。
【0023】
・電気経路1はアースやフレームグランドとは異なる電位に保たれるので、漏れ電流があまり増大せず、例えば1mA以下に抑えられ、感電の危険性が高まらない。
【0024】
・フィードバック制御回路14よりも後段にコモンモードチョークコイル31を接続したことにより、ハーフブリッジコンデンサに流れるコモンモード電流を低減でき、フィードバック回路へ与える影響を抑制できる。そのため、スイッチング電源装置の安定動作とEMIノイズの抑制を両立できる。これにより、フィードバック制御回路14の調整が不要になり、設計期間を短縮できる。
【0025】
・これらの複合的な技術により、小型、低コストに、EMIノイズの抑制とパワーインテグリティ、そして設計期間短縮などを同時に両立する、力率改善スイッチング電源装置を実現できる。
【0026】
すなわち、力率改善スイッチング電源装置101の構成を備えることによって、スイッチング動作により発生するコモンモードノイズに対するノイズ平衡回路が形成され、直流出力の電位変動およびコモンモードノイズが抑制され、かつ、フィルタキャパシタの容量を大きくしてもフィードバック制御がほとんど影響を受けることがなく、かつ、漏れ電流の増大が少ない力率改善スイッチング電源装置が得られる。さらに、力率改善スイッチング電源装置101の構成を備えることによって、フィルタキャパシタの容量を大きくしてもフィードバック制御がほとんど影響を受けないことや漏洩電流の増大が少ないことにより再設計などが不要となり、設計期間の大幅な短縮が可能となる。また、このことにより、EMIノイズの抑制とパワーインテグリティ(電源品質の確保)、そして力率改善スイッチング電源装置の設計期間短縮化が同時に実現できる。
【0027】
《第2の実施形態》
第2の実施形態では入力コンデンサを備える力率改善スイッチング電源装置及び第2出力コンデンサを備える力率改善スイッチング電源装置について例示する。
【0028】
図3は第2の実施形態に係る力率改善スイッチング電源装置102Aの回路図である。この力率改善スイッチング電源装置102Aは、商用交流電源ACと負荷回路RLとの間に接続される回路である。この力率改善スイッチング電源装置102Aは交流入力ラインACLと直流出力ラインDCLとを備える。この力率改善スイッチング電源装置102Aは、力率改善回路10と、第1ハーフブリッジコンデンサ回路21と、第2ハーフブリッジコンデンサ回路22と、コモンモードチョークコイル31と、を備える。力率改善スイッチング電源装置102Aは、第1ハーフブリッジコンデンサ回路21に並列接続された入力コンデンサC1を更に備える。
【0029】
このように入力コンデンサC1を備えることにより、入力コンデンサC1によるEMIノイズの低減効果が向上する。
【0030】
図4は第2の実施形態に係る別の力率改善スイッチング電源装置102Bの回路図である。この力率改善スイッチング電源装置102Bは、商用交流電源ACと負荷回路RLとの間に接続される回路である。この力率改善スイッチング電源装置102Bは交流入力ラインACLと直流出力ラインDCLとを備える。この力率改善スイッチング電源装置102Bは、力率改善回路10と、第1ハーフブリッジコンデンサ回路21と、第2ハーフブリッジコンデンサ回路22と、コモンモードチョークコイル31と、を備える。力率改善スイッチング電源装置102Bは、第2ハーフブリッジコンデンサ回路22に並列接続された第2出力コンデンサCo2を備える。
【0031】
このように第2出力コンデンサCo2を備えることにより、負荷回路RLから流入するノイズを抑制する効果が向上する。
【0032】
《第3の実施形態》
第3の実施形態では、ACラインフィルタ回路を備える力率改善スイッチング電源装置103について例示する。
【0033】
図5は第3の実施形態に係る力率改善スイッチング電源装置103の回路図である。この力率改善スイッチング電源装置103は、商用交流電源ACと負荷回路RLとの間に接続される回路である。この力率改善スイッチング電源装置103は、力率改善回路10と、第1ハーフブリッジコンデンサ回路21と、第2ハーフブリッジコンデンサ回路22と、力率改善回路10と第2ハーフブリッジコンデンサ回路22との間に設けられたコモンモードチョークコイル31と、を備える。
【0034】
本実施形態の力率改善スイッチング電源装置103は、交流入力ラインACLと第1ハーフブリッジコンデンサ回路21との間に接続されたACラインフィルタ回路4を備える。
【0035】
ACラインフィルタ回路4は、ACライン間に並列接続されたコンデンサC41,C42,C43と、ACライン間に接続されたコンデンサC44,C45によるラインバイパスコンデンサ回路と、コモンモードチョークコイル41,42とを備える。ラインバイパスコンデンサ回路の中点はアースやフレームグランドに接地されている。
【0036】
このようにACラインフィルタ回路4を備えることにより、EMIノイズ低減効果がさらに向上する。例えば、150kHzから30MHzの周波数帯のうち低い周波数帯である150kHz帯のコモンモードノイズの抑制を行う。
【0037】
ラインバイパスコンデンサ回路を構成するコンデンサC44,C45を通してアースやフレームグランドに漏れ電流が流れるが、感電防止の面で、この漏れ電流は例えば1mA以下にする必要があるので、コンデンサC44,C45の容量はあまり大きくできない。そのため、ラインバイパスコンデンサ回路によるコモンノイズの抑制効果はあまり高くない。これに対し、第1ハーフブリッジコンデンサ回路21の中点と第2ハーフブリッジコンデンサ回路22の中点はアースやフレームグランドに接地されないので、漏れ電流による感電の問題がなく、コンデンサC11,C12,C21,C22の容量値は大きく設定できる。そのことにより、コモンモードノイズの抑制効果が高い。
【0038】
また、コモンモードチョークコイル31を構成するコイルL11,L12の自己インダクタンス値は、ACラインフィルタ用コモンモードチョークコイル41,42を構成するコイルL41,L42,L43,L44のうち最も高い自己インダクタンス値よりも小さい。例えばコイルL41,L42,L43,L44のインダクタンスは1~3mH(数mHオーダー)であるのに対し、コイルL11,L12のインダクタンスは500μH(数百μHオーダー)である。このことより、機器の小型化や低コスト化が可能になる。
【0039】
《第4の実施形態》
第4の実施形態では、コモンモードチョークコイルと力率改善回路との接続関係がこれまでに示した例とは異なる力率改善スイッチング電源装置について例示する。
【0040】
図6は第4の実施形態に係る力率改善スイッチング電源装置104Aの回路図である。この力率改善スイッチング電源装置104Aは、商用交流電源ACと負荷回路RLとの間に接続される回路である。この力率改善スイッチング電源装置104Aは交流入力ラインACLと直流出力ラインDCLとを備える。この力率改善スイッチング電源装置104Aは、力率改善回路10と、第1ハーフブリッジコンデンサ回路21と、第2ハーフブリッジコンデンサ回路22と、コモンモードチョークコイル31と、を備える。
【0041】
第1の実施形態の力率改善スイッチング電源装置101では、図1に示したように、コモンモードチョークコイル31は、力率改善回路10と第2ハーフブリッジコンデンサ回路22との間に接続されていたが、本実施形態の力率改善スイッチング電源装置104Aでは、コモンモードチョークコイル31は、第1ハーフブリッジコンデンサ回路21と力率改善回路10との間に接続されている。
【0042】
図7は第4の実施形態に係る別の力率改善スイッチング電源装置104Bの回路図である。この力率改善スイッチング電源装置104Bは、商用交流電源ACと負荷回路RLとの間に接続される回路である。この力率改善スイッチング電源装置104Bは、力率改善回路10と、第1ハーフブリッジコンデンサ回路21と、第2ハーフブリッジコンデンサ回路22と、力率改善回路10とコモンモードチョークコイル31と、を備える。
【0043】
図5に示したように、第3の実施形態の力率改善スイッチング電源装置103では、コモンモードチョークコイル31は、力率改善回路10と第2ハーフブリッジコンデンサ回路22との間に接続されていたが、第4の実施形態の力率改善スイッチング電源装置104Bでは、コモンモードチョークコイル31がACラインフィルタ回路4と力率改善回路10との間に接続されている。
【0044】
第4の実施形態でも第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0045】
《第5の実施形態》
第5の実施形態では、電気経路1にインピーダンス素子が接続された力率改善スイッチング電源装置について例示する。
【0046】
図8は第5の実施形態に係る力率改善スイッチング電源装置105A及び105Bの回路図である。これら力率改善スイッチング電源装置105A,105Bは、力率改善回路10と、第1ハーフブリッジコンデンサ回路21と、第2ハーフブリッジコンデンサ回路22と、コモンモードチョークコイル31と、を備える。また、第1ハーフブリッジコンデンサ回路21の中点と第2ハーフブリッジコンデンサ回路22の中点とを電気的に接続する電気経路1を備える。
【0047】
力率改善スイッチング電源装置105Aの電気経路1にはインピーダンス素子Z1が直列に接続されている。このインピーダンス素子Z1は少なくともインダクタンス成分又は抵抗成分を有する。
【0048】
力率改善スイッチング電源装置105Bの電気経路1とグランドとの間にはインピーダンス素子Z2が接続されている。このインピーダンス素子Z2は、少なくともキャパシタンス成分、インダクタンス成分又は抵抗成分を有する。この「グランド」は、アースやフレームグランドである。
【0049】
力率改善スイッチング電源装置105Aのように、電気経路1にインピーダンス素子Z1を直列接続することにより、コモンモードチョークコイル31によるコモンモードノイズの抑制効果が不十分であっても、インピーダンス素子Z1により、コモンモードノイズの抑制が補われる。つまり、第1ハーフブリッジコンデンサ回路21と第2ハーフブリッジコンデンサ回路22とが電気経路1を通して平衡するために移動するエネルギーを、インピーダンス素子Z1が熱として消費するので、それだけコモンモードノイズが抑制される。
【0050】
力率改善スイッチング電源装置105Bでは、電気経路1とグランドとの間にインピーダンス素子Z2が接続されている。このインピーダンス素子Z2は少なくともキャパシタンス成分、インダクタンス成分又は抵抗成分を有する。
【0051】
このように、電気経路1とグランドとの間にインピーダンス素子Z2を接続することにより、コモンモードチョークコイル31によるコモンモードノイズの抑制効果が不十分であっても、インピーダンス素子Z2により、コモンモードノイズの抑制が補われる。つまり、第1ハーフブリッジコンデンサ回路21と第2ハーフブリッジコンデンサ回路22とが電気経路1を通して平衡するために流れる電流がインピーダンス素子Z2を通してグランドに流れる。この電流(漏れ電流)はラインバイパスコンデンサ回路を設けた場合に、そのラインバイパスコンデンサ回路からグランドに漏れる電流に比べれば少ない。そのため、漏洩電流が増大することはなく、かつ、フィードバック回路へ与える影響をより低減できる。
【0052】
図9は第5の実施形態に係る更に別の力率改善スイッチング電源装置105C,105D,105Eの回路図である。これら力率改善スイッチング電源装置105C,105D,105Eでは、電気経路1とグランドとの間にインピーダンス素子Z2が接続されている。
【0053】
力率改善スイッチング電源装置105Cでは、電気経路1に対するインピーダンス素子Z2の接続点と第2ハーフブリッジコンデンサ回路22の中点との間にインピーダンス素子Z1が直列に接続されている。また、力率改善スイッチング電源装置105Dでは、電気経路1に対するインピーダンス素子Z2の接続点と第1ハーフブリッジコンデンサ回路21の中点との間にインピーダンス素子Z3が直列に接続されている。力率改善スイッチング電源装置105Eでは、電気経路1に対するインピーダンス素子Z2の接続点と第2ハーフブリッジコンデンサ回路22の中点との間にインピーダンス素子Z1が直列に接続されていて、電気経路1に対するインピーダンス素子Z2の接続点と第1ハーフブリッジコンデンサ回路21の中点との間にインピーダンス素子Z3が直列に接続されている。
【0054】
図9に示した各力率改善スイッチング電源装置105C,105D,105Eにおいて、インピーダンス素子Z1,Z3が抵抗又はインダクタであり、インピーダンス素子Z2がキャパシタであれば、これらインピーダンス素子によってローパスフィルタが構成される。また、インピーダンス素子Z1,Z3がキャパシタであり、インピーダンス素子Z2が抵抗又はインダクタであれば、これらインピーダンス素子によってハイパスフィルタが構成される。
【0055】
このように、電気経路1に周波数フィルタを接続することにより、直流出力ラインDCLへ出力されるコモンモード電圧の変動に対する、交流入力ラインACLのコモンモード電圧へのフィードバックの応答性を適宜定めることができる。
【0056】
《第6の実施形態》
第6の実施形態では、整流回路11及びスイッチング回路12の構成がこれまでに示した例とは異なる力率改善スイッチング電源装置について示す。
【0057】
図10は第6の実施形態に係る力率改善スイッチング電源装置106Aの回路図である。この力率改善スイッチング電源装置106Aの力率改善回路10は、交流入力ラインACLに直列接続されたインダクタL1,L2と、整流回路11と、整流回路11の出力電圧を平滑する第1出力コンデンサCo1と、整流回路11の出力電圧を検出する出力電圧検出回路13と、フィードバック制御回路14とを備える。
【0058】
整流回路11は、ダイオードD1,D2及びスイッチング回路12で構成されている。スイッチング回路12はスイッチ素子Q1,Q3で構成され、スイッチ素子Q1,Q3のスイッチングにより、インダクタL1,L2にスイッチング電流が流れる。その他の構成は第1の実施形態で図2に示した回路の構成と同様である。このように、ハイサイドとローサイドにスイッチ素子を設けてもよい。
【0059】
図11は第6の実施形態に係る別の力率改善スイッチング電源装置106Bの回路図である。この力率改善スイッチング電源装置106Bの力率改善回路10の整流回路11は、スイッチ素子Q1,Q2,Q3,Q4で構成されている。これらスイッチ素子Q1,Q2,Q3,Q4のスイッチングにより、インダクタL1,L2にスイッチング電流が流れる。その他の構成は第1の実施形態で図2に示した回路の構成と同様である。このように、4つのスイッチ素子でブリッジ回路構成のスイッチング回路及び整流回路を構成してもよい。
【0060】
《第7の実施形態》
第7の実施形態では、インダクタの構成がこれまでに示した例とは異なる力率改善スイッチング電源装置について示す。
【0061】
図12は第7の実施形態に係る力率改善スイッチング電源装置107の回路図である。力率改善回路10は、交流入力ラインACLに直列接続されたインダクタL1と、整流回路11と、整流回路11の出力電圧を平滑する第1出力コンデンサCo1と、整流回路11の出力電圧を検出する出力電圧検出回路13と、フィードバック制御回路14を備える。第1の実施形態において、図2に示した例とは異なり、交流入力ラインACLの一方のラインにのみインダクタL1が接続されている。その他の構成は第1の実施形態で示したとおりである。このように、スイッチング回路によってスイッチング電流が流れるインダクタは交流入力ラインACLの一方のラインにのみ設けてもよい。
【0062】
《第8の実施形態》
第8の実施形態では、整流回路11及びスイッチング回路12の構成がこれまでに示した例とは異なる力率改善スイッチング電源装置について示す。
【0063】
図13は第8の実施形態に係る力率改善スイッチング電源装置108の回路図である。力率改善回路10は、交流入力ラインACLに直列接続されたインダクタL1A,L1Bと、整流回路11と、整流回路11の出力電圧を比較的小さな時定数で平滑する第1出力コンデンサCo1と、整流回路11の出力電圧を検出する出力電圧検出回路13と、フィードバック制御回路14を備える。
【0064】
整流回路11はダイオードD1,D2,D3及びスイッチング回路12とで構成されている。スイッチング回路12はスイッチ素子Q1,Q2,Q3で構成されている。ダイオードD1とスイッチ素子Q1とは直列に接続されていて、その接続点にインダクタL1Aの一端が接続されている。ダイオードD3とスイッチ素子Q3とは直列に接続されていて、その接続点にインダクタL1Bの一端が接続されている。また、ダイオードD2とスイッチ素子Q2とは直列に接続されていて、その接続点は、インダクタL1A,L1Bが接続されていない側の交流入力ラインACLに接続されている。
【0065】
フィードバック制御回路14は、スイッチ素子Q1及びスイッチ素子Q2のオンと、スイッチ素子Q3及びスイッチ素子Q2のオンと、を交互に行う。このように、インターリーブ動作する整流回路11を設けてもよい。
【0066】
《第9の実施形態》
第9の実施形態では、ダイオードブリッジを備える力率改善スイッチング電源装置について例示する。
【0067】
図14は第9の実施形態に係る力率改善スイッチング電源装置109の回路図である。この力率改善スイッチング電源装置109は、商用交流電源ACと負荷回路RLとの間に接続される回路である。また、この力率改善スイッチング電源装置109は、交流入力ラインACL間に接続され、互いに直列接続された2つのコンデンサで構成される第1ハーフブリッジコンデンサ回路21と、直流出力ラインDCL間に接続され、互いに直列接続された2つのコンデンサで構成される第2ハーフブリッジコンデンサ回路22と、力率改善回路10と、コモンモードチョークコイル31と、ダイオードブリッジ回路DBと、を備える。
【0068】
ダイオードブリッジ回路DBは交流入力ラインACLの交流電圧を全波整流する。力率改善回路10は、出力電圧検出回路13、第1出力コンデンサCo1、インダクタL5、スイッチ素子Q5、ダイオードD5及びコンデンサC5で構成されている。
【0069】
インダクタL5、スイッチ素子Q5、ダイオードD5及びコンデンサC5によって昇圧チョッパー回路が構成されている。スイッチ素子Q5はスイッチング回路12を構成している。フィードバック制御回路14は、交流入力ラインACLに流れる電流波形の概形が交流入力ラインACLの電圧波形の概形に追従するように、交流入力ライン間の電圧の変化に応じてスイッチング回路12を制御し、かつ、第1出力コンデンサCo1の出力電圧が所定電圧となるようにスイッチング回路12を制御する。
【0070】
本発明は、本実施形態に示すように、交流入力ラインACLとスイッチング回路12との間にダイオードブリッジ回路DBを備える回路にも適用できる。
【0071】
最後に、本発明は上述した実施形態に限られるものではない。当業者によって適宜変形及び変更が可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変形及び変更が含まれる。
【符号の説明】
【0072】
AC…商用交流電源
ACL…交流入力ライン
C1…入力コンデンサ
C11,C12,C21,C22…コンデンサ
C41,C42,C43,C44,C45…コンデンサ
C5…コンデンサ
Co1…第1出力コンデンサ
Co2…第2出力コンデンサ
D1,D2,D3,D5…ダイオード
DB…ダイオードブリッジ回路
DCL…直流出力ライン
L1,L2…インダクタ
L11,L12…コイル
L1A,L1B…インダクタ
L41,L42,L43,L44…コイル
L5…インダクタ
Q1,Q2,Q3,Q4,Q5…スイッチ素子
RL…負荷回路
Z1,Z2,Z3…インピーダンス素子
1…電気経路
4…ACラインフィルタ回路
10…力率改善回路
11…整流回路
12…スイッチング回路
13…出力電圧検出回路
14…フィードバック制御回路
21…第1ハーフブリッジコンデンサ回路
22…第2ハーフブリッジコンデンサ回路
31…コモンモードチョークコイル
41,42…ACラインフィルタ用コモンモードチョークコイル
101,102A,102B,103,104A,104B,105A,105A,105B,105C,105D,105E,106A,106B,107,108,109…力率改善スイッチング電源装置
図1
図2
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図6
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図10
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