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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】表示パネル及びその製作方法、表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20231212BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20231212BHJP
   G09F 9/302 20060101ALI20231212BHJP
   H10K 59/00 20230101ALI20231212BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/00 338
G09F9/30 365
G09F9/302 C
H10K59/00
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021572448
(86)(22)【出願日】2019-11-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-16
(86)【国際出願番号】 CN2019119953
(87)【国際公開番号】W WO2021097754
(87)【国際公開日】2021-05-27
【審査請求日】2022-11-17
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 宣行
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】劉 庭良
(72)【発明者】
【氏名】楊 慧娟
(72)【発明者】
【氏名】張 毅
(72)【発明者】
【氏名】李 瀚
(72)【発明者】
【氏名】王 予
(72)【発明者】
【氏名】皇甫 魯江
【審査官】石本 努
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0254304(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第105552102(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110137212(CN,A)
【文献】特開2018-198198(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109786434(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0064552(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0233079(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F9/00-9/46
H05B33/00-33/28
44/00
45/60
H10K50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルであって、ベースと、前記ベース上に設けられた機能膜層と、前記機能膜層における前記ベースとは反対側に設けられた複数の第一発光素子とを含み、アレイ状に並べられた複数のサブ画素エリアを更に含み、
前記機能膜層は、電源信号線層、データ線層及び補償機能層を含み、前記電源信号線層は、各前記サブ画素エリアに設けられた電源信号線パターンを含み、前記データ線層は、各前記サブ画素エリアに設けられたデータ線パターンを含み、前記電源信号線パターンは、第一方向に沿って延在する第一部分を含み、前記データ線パターンは、前記第一方向に沿って延在し、前記補償機能層は、少なくとも1つの前記サブ画素エリアに設けられた補償機能パターンを含み、
各々の前記第一発光素子は何れも、前記ベースから遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第一アノード、第一発光パターン及び第一カソードを含み、前記第一アノードの前記ベース上での正投影は、対応する前記電源信号線パターンの前記ベース上での正投影とは第一オーバーラップ領域があり、対応する前記データ線パターンの前記ベース上での正投影とは第二オーバーラップ領域があり、対応する前記補償機能パターンの前記ベース上での正投影とは第三オーバーラップ領域があり、前記第二オーバーラップ領域は、前記第一オーバーラップ領域と前記第三オーバーラップ領域との間に位置し、
前記第一アノードは、第二方向に沿って対向して設けられた第一エッジ部分及び第二エッジ部分と、前記第一エッジ部分と前記第二エッジ部分との間に位置する第一中間部分とを含み、前記第二方向と前記第一方向とは交差し、
前記第一エッジ部分の前記ベース上での正投影は、前記第一オーバーラップ領域を含み、前記第二エッジ部分の前記ベース上での正投影は、前記第三オーバーラップ領域を含み、前記第一中間部分の前記ベース上での正投影は、前記第二オーバーラップ領域を含み、
前記第一アノードは、前記第一方向に沿って対向して設けられた第三エッジ部分及び第四エッジ部分を更に含み、前記第一中間部分は、前記第三エッジ部分と第四エッジ部分との間に位置し、前記第三エッジ部分は、前記第一エッジ部分及び前記第二エッジ部分にそれぞれに結合され、前記第四エッジ部分は、前記第一エッジ部分及び前記第二エッジ部分にそれぞれに結合され、
前記第一アノードは、本体部分及びビアホール接続部分を含み、前記本体部分は、前記第一エッジ部分、前記第二エッジ部分、前記第三エッジ部分、前記第四エッジ部分及び前記第一中間部分を含み、前記本体部分は、中心対称パターンである、表示パネル。
【請求項2】
前記第一エッジ部分の前記ベース上での正投影は、前記第一発光パターンの前記ベース上での正投影とオーバーラップせず、前記第二エッジ部分の前記ベース上での正投影は、前記第一発光パターンの前記ベース上での正投影とオーバーラップせず、前記第一中間部分の前記ベース上での正投影は、前記第一発光パターンの前記ベース上での正投影とオーバーラップする、請求項に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記機能膜層は、ゲート走査線層、初期化信号線層、リセット信号線層及び発光制御信号線層を更に含み、
前記ゲート走査線層は、各前記サブ画素エリアに設けられたゲート走査線パターンを含み、前記初期化信号線層は、各前記サブ画素エリアに設けられた初期化信号線パターンを含み、前記リセット信号線層は、各前記サブ画素エリアに設けられたリセット信号線パターンを含み、前記発光制御信号線層は、各前記サブ画素エリアに設けられた発光制御信号線パターンを含み、前記ゲート走査線パターン、前記初期化信号線パターン、前記リセット信号線パターン及び前記発光制御信号線パターンは、何れも前記第二方向に沿って延在する、請求項に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記第一中間部分の前記ベース上での正投影と、対応する前記ゲート走査線パターンの前記ベース上での正投影、及び対応する前記リセット信号線パターンの前記ベース上での正投影とには、第六オーバーラップ領域が含まれ求項に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記表示パネルは、第一金属層、第二金属層及び第三金属層を含み、
前記ゲート走査線層、前記リセット信号線層及び前記発光制御信号線層は、前記第一金属層に位置し、
前記初期化信号線層は、前記第二金属層に位置し、
前記データ線層、前記電源信号線層及び前記補償機能層は、前記第三金属層に位置し、前記機能膜層は、第一絶縁層及び第二絶縁層を更に含み、前記第一絶縁層は、前記第一金属層と前記第二金属層との間に位置し、前記第二絶縁層は、前記第二金属層と前記第三金属層との間に位置する、請求項に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記表示パネルは、複数のサブ画素駆動回路を更に含み、前記複数のサブ画素駆動回路のうち、第一部分のサブ画素駆動回路は、前記第一発光素子と1対1で対応し、前記第一部分のサブ画素駆動回路は、対応する前記第一発光素子の発光を駆動するためのものであり、前記サブ画素駆動回路は、駆動トランジスタ、第一トランジスタ、第二トランジスタ、第四トランジスタ及び蓄積容量を含み、
前記第一トランジスタのゲートは、対応する前記ゲート走査線パターンに結合され、前記第一トランジスタの第一電極は、前記駆動トランジスタの第二電極に結合され、前記第一トランジスタの第二電極は、前記駆動トランジスタのゲートに結合され、
前記第二トランジスタのゲートは、対応する前記リセット信号線パターンに結合され、前記第二トランジスタの第一電極は、対応する前記初期化信号線パターンに結合され、前記第二トランジスタの第二電極は、前記駆動トランジスタのゲートに結合され、
前記第四トランジスタのゲートは、対応する前記ゲート走査線パターンに結合され、前記第四トランジスタの第一電極は、対応する前記データ線パターンに結合され、前記第四トランジスタの第二電極は、前記駆動トランジスタの第一電極に結合され、
前記駆動トランジスタの第一電極は、対応する前記電源信号線パターンに結合され、前記駆動トランジスタの第二電極は、対応する前記第一発光素子に結合され、
前記蓄積容量の第一極板は、前記駆動トランジスタのゲートに結合され、前記蓄積容量の第二極板は、対応する前記電源信号線パターンに結合される、請求項に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記サブ画素駆動回路は、第一導電接続部を更に含み、前記第一トランジスタの第二電極は、前記第一導電接続部を介して、前記駆動トランジスタのゲートに結合され、
前記表示パネルは、第三金属層を更に含み、前記第一導電接続部は、前記第三金属層に位置し、前記第一部分のサブ画素駆動回路に含まれる第一導電接続部の前記ベース上での正投影は、それに対応する第一アノードの前記ベース上での正投影とオーバーラップせず、前記表示パネルは、複数の第二発光素子及び複数の第三発光素子を更に含み、各々の前記第二発光素子は、前記ベースから遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第二アノード、第二発光パターン及び第二カソードを含み、各々の前記第三発光素子は何れも、前記第一方向に沿って対向して設けられた2つのサブ発光素子を含み、各々の前記サブ発光素子は何れも、前記ベースから遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第三アノード、第三発光パターン及び第三カソードを含み、
前記複数のサブ画素駆動回路は、第二部分のサブ画素駆動回路及び第三部分のサブ画素駆動回路を更に含み、前記第二部分のサブ画素駆動回路は、前記第二発光素子と1対1で対応し、前記第二部分のサブ画素駆動回路は、対応する前記第二発光素子の発光を駆動するためのものであり、前記第三部分のサブ画素駆動回路は、前記サブ発光素子と1対1で対応し、前記第三部分のサブ画素駆動回路は、対応するサブ発光素子の発光を駆動するためのものであり、
前記第二部分のサブ画素駆動回路に含まれる第一導電接続部の前記ベース上での正投影は、それに対応する第二アノードの電極上での正投影とオーバーラップし、前記第三部分のサブ画素駆動回路に含まれる第一導電接続部の前記ベース上での正投影は、それに対応する第三アノードの前記ベース上での正投影とオーバーラップする、請求項に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記第一トランジスタのゲートは、対応する前記ゲート走査線パターンに直接接触しており、又は
前記第一トランジスタの第一電極の前記ベース上での正投影は、対応する前記補償機能パターンの前記ベース上での正投影とオーバーラップせず、又は
前記第一トランジスタの第二電極の前記ベース上での正投影は、対応する前記補償機能パターンの前記ベース上での正投影とオーバーラップしない、請求項に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記サブ画素駆動回路は、第七トランジスタを更に含み、前記第七トランジスタのゲートは、リセット信号線パターンに結合され、第一部分のサブ画素駆動回路における第七トランジスタの第二電極は、前記第一アノードに結合され、当該第七トランジスタの第一電極の前記ベース上での正投影と、対応する前記補償機能パターンの前記ベース上での正投影との間には、第七オーバーラップ領域があり、前記第七トランジスタの第一電極は、前記第七オーバーラップ領域に設けられたビアホールを介して、対応する前記補償機能パターンに結合されることで、当該補償機能パターンを介して、対応する前記初期化信号線パターンに間接結合され、
前記駆動トランジスタのゲートの前記ベース上での正投影は、対応する前記補償機能パターンの前記ベース上での正投影と少なくとも部分的にオーバーラップし、
前記駆動トランジスタのゲートの前記ベース上での正投影と、対応する前記補償機能パターンの前記ベース上での正投影とには、オーバーラップする第一オーバーラップ部分が含まれ、
前記第一オーバーラップ部分の前記ベース上での正投影は、対応する前記第一アノードの前記ベース上での正投影と少なくとも部分的にオーバーラップする、請求項に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記蓄積容量の第一極板は、前記ゲート走査線パターン及び前記リセット信号線パターンと同じ材料で設けられ、前記蓄積容量の第二極板は、前記初期化信号線パターンと同じ材料で設けられ、
前記蓄積容量の第一極板の前記ベース上での正投影、及び前記蓄積容量の第二極板の前記ベース上での正投影は何れも、対応する前記ゲート走査線パターンの前記ベース上での正投影と、対応する前記発光制御信号線パターンの前記ベース上での正投影との間に位置し、又は
前記機能膜層は、ゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層における前記ベースとは反対側に位置する第一絶縁層とを更に含み、前記蓄積容量の第一極板、前記ゲート走査線パターン及び前記リセット信号線パターンは、何れも前記ゲート絶縁層における前記ベースとは反対側の表面に位置し、前記蓄積容量の第二極板と前記初期化信号線パターンとは、何れも前記第一絶縁層における前記ベースとは反対側の表面に位置する、請求項に記載の表示パネル。
【請求項11】
前記蓄積容量の第一極板の前記ベース上での正投影、及び前記蓄積容量の第二極板の前記ベース上での正投影は何れも、対応する前記第一アノードの前記ベース上での正投影と部分的にオーバーラップし、又は
前記蓄積容量の第一極板の前記ベース上での正投影、及び前記蓄積容量の第二極板の前記ベース上での正投影は何れも、対応する前記補償機能パターンの前記ベース上での正投影と部分的にオーバーラップし、又は
前記蓄積容量の第二極板の中心領域は、開口を含み、前記開口の前記ベース上での正投影は、対応する前記補償機能パターンの前記ベース上での正投影とオーバーラップしない、請求項に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記ベースに垂直な方向において、前記補償機能層と前記電源信号線層との間の厚さの差は、閾値範囲内にあるか、或いは、前記補償機能層と前記データ線層との間の厚さの差は、閾値範囲内にあり、
前記表示パネルは、複数の第二発光素子を更に含み、
各々の前記第二発光素子は、前記ベースから遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第二アノード、第二発光パターン及び第二カソードを含み、前記第二アノードは、第二方向に沿って対向して設けられた第五エッジ部分及び第六エッジ部分と、前記第五エッジ部分と前記第六エッジ部分との間に位置する第二中間部分とを含み、前記第二中間部分の前記ベース上での正投影は、前記第二発光パターンの前記ベース上での正投影と重なり合い、
前記第二中間部分の前記ベース上での正投影は、対応する前記電源信号線パターンの前記ベース上での正投影と少なくとも部分的に重なり、前記第二中間部分の前記ベース上での正投影は、対応する前記データ線パターンの前記ベース上での正投影と少なくとも部分的に重なり、
前記第二発光パターンは、第二対称軸に関して対称であり、前記第二対称軸は、前記第一方向に沿って延在し、前記第二対称軸の前記ベース上での正投影は、対応する前記電源信号線パターンの前記ベース上での正投影の内部に位置し、
前記表示パネルは、複数の第三発光素子を更に含み、
各々の前記第三発光素子は何れも、前記第一方向に沿って対向して設けられた2つのサブ発光素子を含み、各々の前記サブ発光素子は何れも、前記ベースから遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第三アノード、第三発光パターン及び第三カソードを含み、前記第三アノードは、前記第二方向に沿って対向して設けられた第七エッジ部分及び第八エッジ部分と、前記第七エッジ部分と前記第八エッジ部分との間に位置する第三中間部分とを含み、前記第三中間部分の前記ベース上での正投影は、前記第三発光パターンの前記ベース上での正投影と重なり合い、
前記第三中間部分の前記ベース上での正投影は、対応する前記データ線パターンの前記ベース上での正投影と少なくとも部分的に重なり、
前記第七エッジ部分の前記ベース上での正投影は、対応する電源信号線パターンの前記ベース上での正投影と少なくとも部分的に重なる、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項13】
請求項1~12の何れか一項に記載の表示パネルを含む、表示装置。
【請求項14】
表示パネルの製作方法であって、前記表示パネルは、アレイ状に並べられた複数のサブ画素エリアを含み、前記製作方法は、
電源信号線層、データ線層及び補償機能層を含む機能膜層であって、前記電源信号線層が、各前記サブ画素エリアに設けられた電源信号線パターンを含み、前記データ線層が、各前記サブ画素エリアに設けられたデータ線パターンを含み、前記電源信号線パターンが、第一方向に沿って延在する第一部分を含み、前記データ線パターンが、前記第一方向に沿って延在し、前記補償機能層が、少なくとも1つの前記サブ画素エリアに設けられた補償機能パターンを含む機能膜層を、ベース上に製作することと、
複数の第一発光素子であって、各々の前記第一発光素子が何れも、前記ベースから遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第一アノード、第一発光パターン及び第一カソードを含み、前記第一アノードの前記ベース上での正投影が、対応する前記電源信号線パターンの前記ベース上での正投影とは第一オーバーラップ領域があり、対応する前記データ線パターンの前記ベース上での正投影とは第二オーバーラップ領域があり、対応する前記補償機能パターンの前記ベース上での正投影とは第三オーバーラップ領域があり、前記第二オーバーラップ領域が、前記第一オーバーラップ領域と前記第三オーバーラップ領域との間に位置する複数の第一発光素子を、前記機能膜層における前記ベースとは反対側に製作することとを含み、
前記第一アノードは、第二方向に沿って対向して設けられた第一エッジ部分及び第二エッジ部分と、前記第一エッジ部分と前記第二エッジ部分との間に位置する第一中間部分とを含み、前記第二方向と前記第一方向とは交差し、
前記第一エッジ部分の前記ベース上での正投影は、前記第一オーバーラップ領域を含み、前記第二エッジ部分の前記ベース上での正投影は、前記第三オーバーラップ領域を含み、前記第一中間部分の前記ベース上での正投影は、前記第二オーバーラップ領域を含み、
前記第一アノードは、前記第一方向に沿って対向して設けられた第三エッジ部分及び第四エッジ部分を更に含み、前記第一中間部分は、前記第三エッジ部分と第四エッジ部分との間に位置し、前記第三エッジ部分は、前記第一エッジ部分及び前記第二エッジ部分にそれぞれに結合され、前記第四エッジ部分は、前記第一エッジ部分及び前記第二エッジ部分にそれぞれに結合され、
前記第一アノードは、本体部分及びビアホール接続部分を含み、前記本体部分は、前記第一エッジ部分、前記第二エッジ部分、前記第三エッジ部分、前記第四エッジ部分及び前記第一中間部分を含み、前記本体部分は、中心対称パターンである、表示パネルの製作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示の技術分野に関し、特に、表示パネル及びその製作方法、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アクティブマトリックス有機発光ダイオード(英語:Active-matrix organic light-emitting diode、略称:AMOLED)表示製品は、その高輝度、低消費電力、高速応答、高精細度、優れた可撓性、高発光効率等の利点から、いろいろな分野で幅広く利用されている。
【0003】
一方で、AMOLED表示製品の応用範囲が広がるにつれ、AMOLED表示製品の表示品質に対する要求もますます高まっており、その中でも、表示製品による表示時に発生し易い色ずれ現象が人々から広く注目されている。
【発明の概要】
【0004】
本開示の目的は、表示パネル及びその製作方法、表示装置を提供することにある。
【0005】
本開示の第一局面は、表示パネルであって、ベースと、前記ベース上に設けられた機能膜層と、前記機能膜層における前記ベースとは反対側に設けられた複数の第一発光素子とを含み、アレイ状に並べられた複数のサブ画素エリアを更に含み、
前記機能膜層は、電源信号線層、データ線層及び補償機能層を含み、前記電源信号線層は、各前記サブ画素エリアに設けられた電源信号線パターンを含み、前記データ線層は、各前記サブ画素エリアに設けられたデータ線パターンを含み、前記電源信号線パターンは、第一方向に沿って延在する第一部分を含み、前記データ線パターンは、前記第一方向に沿って延在し、前記補償機能層は、少なくとも1つの前記サブ画素エリアに設けられた補償機能パターンを含み、
各々の前記第一発光素子は何れも、前記ベースから遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第一アノード、第一発光パターン及び第一カソードを含み、前記第一アノードの前記ベース上での正投影は、対応する前記電源信号線パターンの前記ベース上での正投影とは第一オーバーラップ領域があり、対応する前記データ線パターンの前記ベース上での正投影とは第二オーバーラップ領域があり、対応する前記補償機能パターンの前記ベース上での正投影とは第三オーバーラップ領域があり、前記第二オーバーラップ領域は、前記第一オーバーラップ領域と前記第三オーバーラップ領域との間に位置する、表示パネルを提供する。
【0006】
選択的に、前記第一アノードは、第二方向に沿って対向して設けられた第一エッジ部分及び第二エッジ部分と、前記第一エッジ部分と前記第二エッジ部分との間に位置する第一中間部分とを含み、前記第二方向と前記第一方向とは交差し、
前記第一エッジ部分の前記ベース上での正投影は、前記第一オーバーラップ領域を含み、前記第二エッジ部分の前記ベース上での正投影は、前記第三オーバーラップ領域を含み、前記第一中間部分の前記ベース上での正投影は、前記第二オーバーラップ領域を含む。
【0007】
選択的に、前記第一エッジ部分の前記ベース上での正投影は、前記第一発光パターンの前記ベース上での正投影とオーバーラップせず、前記第二エッジ部分の前記ベース上での正投影は、前記第一発光パターンの前記ベース上での正投影とオーバーラップせず、前記第一中間部分の前記ベース上での正投影は、前記第一発光パターンの前記ベース上での正投影とオーバーラップする。
【0008】
選択的に、前記機能膜層は、ゲート走査線層、初期化信号線層、リセット信号線層及び発光制御信号線層を更に含み、
前記ゲート走査線層は、各前記サブ画素エリアに設けられたゲート走査線パターンを含み、前記初期化信号線層は、各前記サブ画素エリアに設けられた初期化信号線パターンを含み、前記リセット信号線層は、各前記サブ画素エリアに設けられたリセット信号線パターンを含み、前記発光制御信号線層は、各前記サブ画素エリアに設けられた発光制御信号線パターンを含み、前記ゲート走査線パターン、前記初期化信号線パターン、前記リセット信号線パターン及び前記発光制御信号線パターンは、何れも第二方向に沿って延在し、前記第二方向と前記第一方向とは交差する。
【0009】
選択的に、前記第一アノードは、前記第一方向に沿って対向して設けられた第三エッジ部分及び第四エッジ部分を更に含み、前記第一中間部分は、前記第三エッジ部分と第四エッジ部分との間に位置し、前記第三エッジ部分は、それぞれ前記第一エッジ部分及び前記第二エッジ部分に結合され、前記第四エッジ部分は、それぞれ前記第一エッジ部分及び前記第二エッジ部分に結合され、
前記第一中間部分の前記ベース上での正投影と、対応する前記ゲート走査線パターンの前記ベース上での正投影、及び対応する前記リセット信号線パターンの前記ベース上での正投影とには、第六オーバーラップ領域が含まれる。
【0010】
選択的に、前記第一アノードは、本体部分及びビアホール接続部分を含み、前記本体部分は、前記第一エッジ部分、前記第二エッジ部分、前記第三エッジ部分、前記第四エッジ部分及び前記第一中間部分を含み、前記本体部分は、中心対称パターンである。
【0011】
選択的に、前記第一中間部分は、中心対称パターンであり、前記第一中間部分の前記ベース上での正投影は、前記第一発光パターンの前記ベース上での正投影と重なり合う。
【0012】
選択的に、前記表示パネルは、第一金属層、第二金属層及び第三金属層を含み、
前記ゲート走査線層、前記リセット信号線層及び前記発光制御信号線層は、前記第一金属層に位置し、
前記初期化信号線層は、前記第二金属層に位置し、
前記データ線層、前記電源信号線層及び前記補償機能層は、前記第三金属層に位置し、
前記機能膜層は、第一絶縁層及び第二絶縁層を更に含み、前記第一絶縁層は、前記第一金属層と前記第二金属層との間に位置し、前記第二絶縁層は、前記第二金属層と前記第三金属層との間に位置する。
【0013】
選択的に、前記補償機能パターンは、導電材料で製作され、且つ前記初期化信号線パターンに結合される。
【0014】
選択的に、前記補償機能パターンは、前記データ線パターンと同じ層に設けられる。
【0015】
選択的に、前記表示パネルは、複数のサブ画素駆動回路を更に含み、前記複数のサブ画素駆動回路のうち、第一部分のサブ画素駆動回路は、前記第一発光素子と1対1で対応し、前記第一部分のサブ画素駆動回路は、対応する前記第一発光素子の発光を駆動するためのものであり、前記サブ画素駆動回路は、駆動トランジスタ、第一トランジスタ、第二トランジスタ、第四トランジスタ及び蓄積容量を含み、
前記第一トランジスタのゲートは、対応する前記ゲート走査線パターンに結合され、前記第一トランジスタの第一電極は、前記駆動トランジスタの第二電極に結合され、前記第一トランジスタの第二電極は、前記駆動トランジスタのゲートに結合され、
前記第二トランジスタのゲートは、対応する前記リセット信号線パターンに結合され、前記第二トランジスタの第一電極は、対応する前記初期化信号線パターンに結合され、前記第二トランジスタの第二電極は、前記駆動トランジスタのゲートに結合され、
前記第四トランジスタのゲートは、対応する前記ゲート走査線パターンに結合され、前記第四トランジスタの第一電極は、対応する前記データ線パターンに結合され、前記第四トランジスタの第二電極は、前記駆動トランジスタの第一電極に結合され、
前記駆動トランジスタの第一電極は、対応する前記電源信号線パターンに結合され、前記駆動トランジスタの第二電極は、対応する前記第一発光素子に結合され、
前記蓄積容量の第一極板は、前記駆動トランジスタのゲートに結合され、前記蓄積容量の第二極板は、対応する前記電源信号線パターンに結合される。
【0016】
選択的に、前記サブ画素駆動回路は、第一導電接続部を更に含み、前記第一トランジスタの第二電極は、前記第一導電接続部を介して、前記駆動トランジスタのゲートに結合され、
前記表示パネルは、第三金属層を更に含み、前記第一導電接続部は、前記第三金属層に位置し、前記第一部分のサブ画素駆動回路に含まれる第一導電接続部の前記ベース上での正投影は、それに対応する第一アノードの前記ベース上での正投影とオーバーラップしない。
【0017】
選択的に、前記表示パネルは、複数の第二発光素子及び複数の第三発光素子を更に含み、各々の前記第二発光素子は、前記ベースから遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第二アノード、第二発光パターン及び第二カソードを含み、各々の前記第三発光素子は何れも、前記第一方向に沿って対向して設けられた2つのサブ発光素子を含み、各々の前記サブ発光素子は何れも、前記ベースから遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第三アノード、第三発光パターン及び第三カソードを含み、
前記複数のサブ画素駆動回路は、第二部分のサブ画素駆動回路及び第三部分のサブ画素駆動回路を更に含み、前記第二部分のサブ画素駆動回路は、前記第二発光素子と1対1で対応し、前記第二部分のサブ画素駆動回路は、対応する前記第二発光素子の発光を駆動するためのものであり、前記第三部分のサブ画素駆動回路は、前記サブ発光素子と1対1で対応し、前記第三部分のサブ画素駆動回路は、対応するサブ発光素子の発光を駆動するためのものであり、
前記第二部分のサブ画素駆動回路に含まれる第一導電接続部の前記ベース上での正投影は、それに対応する第二アノードの前記電極上での正投影とオーバーラップし、前記第三部分のサブ画素駆動回路に含まれる第一導電接続部の前記ベース上での正投影は、それに対応する第三アノードの前記ベース上での正投影とオーバーラップする。
【0018】
選択的に、前記第一トランジスタのゲートは、対応する前記ゲート走査線パターンに直接接触している。
【0019】
選択的に、前記第一トランジスタの第一電極の前記ベース上での正投影は、対応する前記補償機能パターンの前記ベース上での正投影とオーバーラップしない。
【0020】
選択的に、前記第一トランジスタの第二電極の前記ベース上での正投影は、対応する前記補償機能パターンの前記ベース上での正投影とオーバーラップしない。
【0021】
選択的に、前記サブ画素駆動回路は、第七トランジスタを更に含み、前記第七トランジスタのゲートは、リセット信号線パターンに結合され、第一部分のサブ画素駆動回路における第七トランジスタの第二電極は、前記第一アノードに結合され、当該第七トランジスタの第一電極の前記ベース上での正投影と、対応する前記補償機能パターンの前記ベース上での正投影との間には、第七オーバーラップ領域があり、前記第七トランジスタの第一電極は、前記第七オーバーラップ領域に設けられたビアホールを介して、対応する前記補償機能パターンに結合されることで、当該補償機能パターンを介して、対応する前記初期化信号線パターンに間接結合される。
【0022】
選択的に、前記駆動トランジスタのゲートの前記ベース上での正投影は、対応する前記補償機能パターンの前記ベース上での正投影と少なくとも部分的にオーバーラップする。
【0023】
選択的に、前記駆動トランジスタのゲートの前記ベース上での正投影と、対応する前記補償機能パターンの前記ベース上での正投影とには、オーバーラップする第一オーバーラップ部分が含まれ、
前記第一オーバーラップ部分の前記ベース上での正投影は、対応する前記第一アノードの前記ベース上での正投影と少なくとも部分的にオーバーラップする。
【0024】
選択的に、前記蓄積容量の第一極板は、前記ゲート走査線パターン及び前記リセット信号線パターンと同じ材料で設けられ、前記蓄積容量の第二極板は、前記初期化信号線パターンと同じ材料で設けられ、
前記蓄積容量の第一極板の前記ベース上での正投影、及び前記蓄積容量の第二極板の前記ベース上での正投影は何れも、対応する前記ゲート走査線パターンの前記ベース上での正投影と、対応する前記発光制御信号線パターンの前記ベース上での正投影との間に位置する。
【0025】
選択的に、前記機能膜層は、ゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層における前記ベースとは反対側に位置する第一絶縁層とを更に含み、前記蓄積容量の第一極板、前記ゲート走査線パターン及び前記リセット信号線パターンは、何れも前記ゲート絶縁層における前記ベースとは反対側の表面に位置し、前記蓄積容量の第二極板と前記初期化信号線パターンとは、何れも前記第一絶縁層における前記ベースとは反対側の表面に位置する。
【0026】
選択的に、前記蓄積容量の第一極板の前記ベース上での正投影、及び前記蓄積容量の第二極板の前記ベース上での正投影は何れも、対応する前記第一アノードの前記ベース上での正投影と部分的にオーバーラップする。
【0027】
選択的に、前記蓄積容量の第一極板の前記ベース上での正投影、及び前記蓄積容量の第二極板の前記ベース上での正投影は何れも、対応する前記補償機能パターンの前記ベース上での正投影と部分的にオーバーラップする。
【0028】
選択的に、前記蓄積容量の第二極板の中心領域は、開口を含み、前記開口の前記ベース上での正投影は、対応する前記補償機能パターンの前記ベース上での正投影とオーバーラップしない。
【0029】
選択的に、前記ベースに垂直な方向において、前記補償機能層と前記電源信号線層との間の厚さの差は、閾値範囲内にあるか、或いは、前記補償機能層と前記データ線層との間の厚さの差は、閾値範囲内にある。
【0030】
選択的に、前記表示パネルは、複数の第二発光素子を更に含み、
各々の前記第二発光素子は、前記ベースから遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第二アノード、第二発光パターン及び第二カソードを含み、前記第二アノードは、前記第二方向に沿って対向して設けられた第五エッジ部分及び第六エッジ部分と、前記第五エッジ部分と前記第六エッジ部分との間に位置する第二中間部分とを含み、前記第二中間部分の前記ベース上での正投影は、前記第二発光パターンの前記ベース上での正投影と重なり合い、
前記第二中間部分の前記ベース上での正投影は、対応する前記電源信号線パターンの前記ベース上での正投影と少なくとも部分的に重なり、前記第二中間部分の前記ベース上での正投影は、対応する前記データ線パターンの前記ベース上での正投影と少なくとも部分的に重なる。
【0031】
選択的に、前記第二発光パターンは、第二対称軸に関して対称であり、前記第二対称軸は、前記第一方向に沿って延在し、前記第二対称軸の前記ベース上での正投影は、対応する前記電源信号線パターンの前記ベース上での正投影の内部に位置する。
【0032】
選択的に、前記表示パネルは、複数の第三発光素子を更に含み、
各々の前記第三発光素子は何れも、前記第一方向に沿って対向して設けられた2つのサブ発光素子を含み、各々の前記サブ発光素子は何れも、前記ベースから遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第三アノード、第三発光パターン及び第三カソードを含み、前記第三アノードは、前記第二方向に沿って対向して設けられた第七エッジ部分及び第八エッジ部分と、前記第七エッジ部分と前記第八エッジ部分との間に位置する第三中間部分とを含み、前記第三中間部分の前記ベース上での正投影は、前記第三発光パターンの前記ベース上での正投影と重なり合い、
前記第三中間部分の前記ベース上での正投影は、対応する前記データ線パターンの前記ベース上での正投影と少なくとも部分的に重なり、
前記第七エッジ部分の前記ベース上での正投影は、対応する電源信号線パターンの前記ベース上での正投影と少なくとも部分的に重なる。
【0033】
選択的に、前記第一発光素子は、赤サブ画素を含み、前記第二発光素子は、青サブ画素を含み、前記第三発光素子は、緑サブ画素を含む。
【0034】
上記表示パネルの技術案に基づいて、本発明の第二局面は、上記表示パネルを含む、表示装置を提供する。
【0035】
上記表示パネルの技術案に基づいて、本発明の第三局面は、表示パネルの製作方法であって、前記表示パネルは、アレイ状に並べられた複数のサブ画素エリアを含み、前記製作方法は、
電源信号線層、データ線層及び補償機能層を含む機能膜層であって、前記電源信号線層が、各前記サブ画素エリアに設けられた電源信号線パターンを含み、前記データ線層が、各前記サブ画素エリアに設けられたデータ線パターンを含み、前記電源信号線パターンが、第一方向に沿って延在する第一部分を含み、前記データ線パターンが、前記第一方向に沿って延在し、前記補償機能層が、少なくとも1つの前記サブ画素エリアに設けられた補償機能パターンを含む機能膜層を、ベース上に製作することと、
複数の第一発光素子であって、各々の前記第一発光素子が何れも、前記ベースから遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第一アノード、第一発光パターン及び第一カソードを含み、前記第一アノードの前記ベース上での正投影が、対応する前記電源信号線パターンの前記ベース上での正投影とは第一オーバーラップ領域があり、対応する前記データ線パターンの前記ベース上での正投影とは第二オーバーラップ領域があり、対応する前記補償機能パターンの前記ベース上での正投影とは第三オーバーラップ領域があり、前記第二オーバーラップ領域が、前記第一オーバーラップ領域と前記第三オーバーラップ領域との間に位置する複数の第一発光素子を、前記機能膜層における前記ベースとは反対側に製作することとを含む、表示パネルの製作方法を提供する。
【0036】
ここで説明される図面は、本開示のさらなる理解を提供するためのものであり、本開示の一部を構成し、本開示の例示的な実施例及びその説明は、本開示を解釈するためのものであり、本開示に対する不適切な制限を構成しない。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】関連技術におけるサブ画素駆動回路のレイアウトの模式図である。
図2】関連技術における前記サブ画素駆動回路の各膜層の構造模式図である。
図3】関連技術における前記サブ画素駆動回路の各膜層の構造模式図である。
図4】関連技術における前記サブ画素駆動回路の各膜層の構造模式図である。
図5】関連技術における前記サブ画素駆動回路の各膜層の構造模式図である。
図6】本開示の実施例によるサブ画素駆動回路の第一構造模式図である。
図7】本開示の実施例によるサブ画素駆動回路の第二構造模式図である。
図8】本開示の実施例によるサブ画素駆動回路に対応する動作タイムチャートである。
図9】本開示の実施例による表示パネルにおけるサブ画素駆動回路の第一レイアウトの模式図である。
図10図9におけるA1A2方向に沿った断面模式図である。
図11】本開示の実施例によるアクティブ層のレイアウトの模式図である。
図12】本開示の実施例による第一ゲート金属層のレイアウトの模式図である。
図13】本開示の実施例による第二ゲート金属層のレイアウトの模式図である。
図14】本開示の実施例によるソースドレイン金属層の第一レイアウトの模式図である。
図15】本開示の実施例による表示パネルにおけるサブ画素駆動回路の第二レイアウトの模式図である。
図16図15におけるソースドレイン金属層のレイアウトの模式図である。
図17図15におけるB1B2方向に沿った断面模式図である。
図18図15におけるC1C2方向に沿った断面模式図である。
図19】本開示の実施例による表示パネルにおけるサブ画素駆動回路の第三レイアウトの模式図である。
図20】本開示の実施例による表示パネルにおけるサブ画素駆動回路の第四レイアウトの模式図である。
図21】本開示の実施例による表示パネルにおけるサブ画素駆動回路の第五レイアウトの模式図である。
図22図21におけるD1D2方向に沿った断面模式図である。
図23図21におけるE1E2方向に沿った断面模式図である。
図24】本開示の実施例による1画素ユニットに対応するサブ画素駆動回路のレイアウトの模式図である。
図25】本開示の実施例による第一アノードの構造模式図である。
図26】本開示の実施例による第二アノードの構造模式図である。
図27】本開示の実施例による第三アノードの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本開示の実施例による表示パネル及びその製作方法、表示装置を更に説明するために、以下、明細書図面を参照して詳しく述べる。
【0039】
AMOLED表示パネルの構造は、ベースと、ベース上に設けられた複数のサブ画素駆動回路と、前記サブ画素駆動回路における前記ベースとは反対側に設けられた複数の発光素子とを含み、前記発光素子は、前記サブ画素駆動回路と1対1で対応し、前記サブ画素駆動回路は、対応する発光素子の発光を駆動することで、表示パネルの表示機能を実現するためのものである。
【0040】
関連技術において、前記サブ画素駆動回路は、図1に示すように、一般的に複数の薄膜トランジスタを含み、図1には、前記サブ画素駆動回路が7つの薄膜トランジスタM1~M7を含むときの当該7つの薄膜トランジスタの具体的なレイアウト方式が示されており、この方式に従ってレイアウトする場合、前記サブ画素駆動回路は、図2に示すようなアクティブ層、図3に示すような第一金属層、図4に示すような第二金属層、及び図5に示すような第三金属層を含み、前記アクティブ層は、各薄膜トランジスタのチャネルエリアを形成するためのアクティブパターン(例えば、図2における破線枠内の部分)と、前記アクティブパターンに結合されて導電性能を有するドープアクティブパターン(例えば、図2における破線枠外の部分)とを含み、前記第一金属層は、各薄膜トランジスタのゲートと、前記ゲートに結合される走査信号線パターンGATEと、前記サブ画素駆動回路における蓄積容量の一方の極板CE1と、リセット信号線パターンRSTと、発光制御信号線パターンEMとを含み、前記第二金属層は、初期化信号線パターンVINTと、前記サブ画素駆動回路における蓄積容量の他方の電極板CE2とを含み、前記第三金属層は、データ線パターンDATAと、電源信号線パターンVDDと、いくつかの導電接続部(例えば、符号341~343)とを含む。
【0041】
留意されたいのは、図1に示すように、サブ画素駆動回路のレイアウトの際、別々の層に設けられた機能パターン間の結合を実現するために、いくつかのビアホール(例えば、符号381~388)が設けられてもよい。
【0042】
図6及び図7に示すように、本開示は、表示パネルを提供し、当該表示パネルは、複数のサブ画素駆動回路を含み、例示的に、各々のサブ画素駆動回路は、7つの薄膜トランジスタ及び1つの容量を含み、前記表示パネルは、初期化信号線パターンVINT、ゲート走査線パターンGATE、発光制御信号線パターンEM、リセット制御信号線パターンRST、データ線パターンDATA及び電源信号線パターンVDDを更に含み、各パターンは何れも、前記表示パネルのサブ画素エリアに1対1で対応して位置する。
【0043】
前記複数のサブ画素駆動回路は、アレイをなすように分布され、且つ前記表示パネルのサブ画素エリアに1対1で対応して位置し、前記複数のサブ画素駆動回路は、複数行のサブ画素駆動回路及び複数列のサブ画素駆動回路に区画可能であり、同じ行に位置するサブ画素駆動回路に対応する前記初期化信号線パターンVINTは、順次に電気的に接続され、一体構造として形成され、同じ行に位置するサブ画素駆動回路に対応する前記ゲート走査線パターンGATEは、順次に電気的に接続され、一体構造として形成され、同じ行に位置するサブ画素駆動回路に対応する前記発光制御信号線パターンEMは、順次に電気的に接続され、一体構造として形成され、同じ行に位置するサブ画素駆動回路に対応する前記リセット制御信号線パターンRSTは、順次に電気的に接続され、一体構造として形成され、同じ列に位置するサブ画素駆動回路に対応する前記データ線パターンDATAは、順次に電気的に接続され、一体構造として形成され、同じ列に位置するサブ画素駆動回路に対応する前記電源信号線パターンVDDは、順次に電気的に接続され、一体構造として形成される。
【0044】
例示的に、各行のサブ画素駆動回路は何れも、X方向に沿って順次に配列された複数のサブ画素駆動回路を含み、前記初期化信号線パターンVINT、ゲート走査線パターンGATE、発光制御信号線パターンEM及びリセット制御信号線パターンRSTは、何れも前記X方向に沿って延在し、各行のサブ画素駆動回路に含まれる複数のサブ画素駆動回路の何れも、それぞれ、対応する初期化信号線パターンVINT、ゲート走査線パターンGATE、発光制御信号線パターンEM、リセット制御信号線パターンRSTに結合可能であり、各列のサブ画素駆動回路は何れも、Y方向に沿って順次に配列された複数のサブ画素駆動回路を含み、前記データ線パターンDATA及び電源信号線パターンVDDは、何れも前記Y方向に沿って延在し、各列のサブ画素駆動回路に含まれる複数のサブ画素駆動回路の何れも、それぞれ、対応するデータ線パターンDATA及び電源信号線パターンVDDに結合可能である。
【0045】
図6に示すように、表示パネルに含まれる各サブ画素駆動回路は何れも、第一トランジスタT1、第二トランジスタT2、第三トランジスタT3、第四トランジスタT4、第五トランジスタT5、第六トランジスタT6、第七トランジスタT7及び蓄積容量Cstを含んでもよく、第一トランジスタT1、第二トランジスタT2、第三トランジスタT3、第四トランジスタT4、第五トランジスタT5、第六トランジスタT6、第七トランジスタT7は、何れもP型のトランジスタを採用可能である。
【0046】
前記第一トランジスタT1は、ダブルゲート構造であり、第一トランジスタT1のゲート201gは、対応するゲート走査線パターンGATEに結合され、第一トランジスタT1のソースS1は、第三トランジスタT3のドレインD3に結合され、第一トランジスタT1のドレインD1は、第三トランジスタT3のゲート203gに結合される。
【0047】
第二トランジスタT2は、ダブルゲート構造であり、第二トランジスタT2のゲート202gは、対応する第一リセット信号線パターンRST1に結合され、第二トランジスタT2のソースS2は、対応する第一初期化信号線パターンVINT1に結合され、第二トランジスタT2のドレインD2は、第三トランジスタT3のゲート203gに結合される。
【0048】
第四トランジスタT4のゲート204gは、対応する前記ゲート走査線パターンGATEに結合され、第四トランジスタT4のソースS4は、対応するデータ線パターンDATAに結合され、第四トランジスタT4のドレインD4は、第三トランジスタT3のソースS3に結合される。
【0049】
第五トランジスタT5のゲート205gは、対応する第一発光制御信号線パターンEM1に結合され、第五トランジスタT5のソースS5は、対応する電源信号線パターンVDDに結合され、第五トランジスタT5のドレインD5は、第三トランジスタT3のソースS3に結合される。
【0050】
第六トランジスタT6のゲート206gは、対応する第二発光制御信号線パターンEM2に結合され、第六トランジスタT6のソースS6は、第三トランジスタT3のドレインD3に結合され、第六トランジスタT6のドレインD6は、発光素子OLEDの第一アノード501に結合される。
【0051】
第七トランジスタT7のゲート207gは、第二リセット信号線パターンRST2に結合され、第七トランジスタT7のドレインD7は、前記発光素子OLEDの第一アノード501に結合され、第七トランジスタT7のソースS7は、対応する第二初期化信号線パターンVINT2に結合される。
【0052】
蓄積容量Cstの第一極板Cst1が第三トランジスタT3のゲート203gに結合されるため、そのまま第三トランジスタT3のゲート203gを蓄積容量Cstの第一極板Cst1として兼用可能であり、蓄積容量Cstの第二極板Cst2は、対応する電源信号線パターンVDDに結合される。
【0053】
図7に示すように、前記第一発光制御信号線パターンEM1と前記第二発光制御信号線パターンEM2が、同じ発光制御信号線パターンEMとして兼用可能であるため、当該発光制御信号線パターンを介して、第五トランジスタT5及び第六トランジスタT6のオンオフ状況を同時に制御可能となる。
【0054】
図8に示すように、図7の構造によるサブ画素駆動回路の動作の際、各々の動作周期には、何れも第一リセット期間P1、書き込み補償期間P2、第二リセット期間P3及び発光期間P4が含まれる。
【0055】
前記第一リセット期間P1では、第一リセット信号線パターンRST1から入力された第一リセット信号がアクティブレベルにあり、第二トランジスタT2がオンとなり、第一初期化信号線パターンVINT1によって伝送された初期化信号が第三トランジスタT3のゲート203gに入力されることにより、前フレームで第三トランジスタT3に保持されていたゲートソース間電圧Vgsがクリアされ、第三トランジスタT3のゲート203gに対するリセットが実現される。
【0056】
書き込み補償期間P2では、前記第一リセット信号が非アクティブレベルにあり、第二トランジスタT2がオフとなり、ゲート走査線パターンGATEから入力されたゲート走査信号がアクティブレベルにあり、第一トランジスタT1及び第四トランジスタT4がオンにするように制御され、データ線パターンDATAにデータ信号が書き込まれ、前記第四トランジスタT4を介して第三トランジスタT3のソースS3に伝送され、それに、第一トランジスタT1及び第四トランジスタT4がオンとなることで、第三トランジスタT3がダイオード構造として形成されるため、第一トランジスタT1、第三トランジスタT3及び第四トランジスタT4の協働動作により、第三トランジスタT3に対する閾値電圧補償が実現され、補償の時間が十分に長い場合、第三トランジスタT3のゲート203gの電位が、最終的にVdata+Vthに達するように制御され得、Vdataは、データ信号を表し、Vthは、第三トランジスタT3の閾値電圧を表す。
【0057】
第二リセット期間P3では、前記ゲート走査信号が非アクティブレベルにあり、第一トランジスタT1及び第四トランジスタT4が何れもオフとなり、第二リセット信号線パターンRST2から入力された第二リセット信号がアクティブレベルにあり、第七トランジスタT7がオンにするように制御され、第一初期化信号線パターンVINT1によって伝送された第一初期化信号が発光素子OLEDのアノードに入力され、発光素子OLEDが発光しないように制御される。
【0058】
発光期間P4では、発光制御信号線パターンEMに書き込まれた発光制御信号がアクティブレベルにあり、第五トランジスタT5及び第六トランジスタT6がオンにするように制御されることで、電源信号線パターンVDDによって伝送された電源信号が第三トランジスタT3のソースS3に入力され、それに、第三トランジスタT3のゲート203gがVdata+Vthに保持されることで、第三トランジスタT3がオンとなり、第三トランジスタT3に対応するゲートソース間電圧がVdata+Vth-Vddとなり、Vddは電源信号に対応する電位であり、当該ゲートソース間電圧に基づいて生成されたリーク電流が、対応する発光素子OLEDのアノードに流れて、対応する発光素子OLEDの発光を駆動する。
【0059】
図9及び図10に示すように、図9には、隣接する3つのサブ画素駆動回路のレイアウトの模式図が示されており、上記サブ画素駆動回路の製作の際、サブ画素駆動回路に対応する各膜層のレイアウトとしては、
ベース70から遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられたアクティブ層(通常、低温ポリシリコン層)、ゲート絶縁層GI1、第一ゲート金属層、第一層間絶縁層GI2、第二ゲート金属層、第二層間絶縁層ILD、第一ソースドレイン金属層及び平坦層PLNとなる。
【0060】
図11に示すように、アクティブ層は、サブ画素駆動回路における各トランジスタのチャネルエリア(例えば、101pg~107pg)、ソース形成エリア(例えば、101ps~107ps)及びドレイン形成エリア(例えば、101pd~107pd)を形成するためのものであり、ソース形成エリア及びドレイン形成エリアに対応するアクティブ層は、ドーピング作用により、その導電性能が、チャネルエリアに対応するアクティブ層よりも良好であり、当該ソース形成エリアに対応するアクティブ層は、各トランジスタのソース(例えば、S1~S7)として使用可能であり、当該ドレイン形成エリアに対応するアクティブ層は、各トランジスタのドレイン(例えば、D1~D7)として使用可能である。
【0061】
図12に示すように、第一ゲート金属層は、サブ画素駆動回路における各トランジスタのゲート(例えば、201g~207g)、並びに、表示パネルに含まれるゲート走査信号線パターンGATE、発光制御信号線パターンEM、第一リセット信号線パターンRST1及び第二リセット信号線パターンRST2等の構造を形成するためのものであり、そのうち、各々のサブ画素駆動回路における第三トランジスタT3のゲート203gは、何れも当該サブ画素駆動回路における蓄積容量Cstの第一極板Cst1として兼用される。
【0062】
図13に示すように、第二ゲート金属層は、蓄積容量Cstの第二極板Cst2と、シールドパターン301(第一トランジスタT1に対応する両チャネルエリアの間のアクティブ層を遮蔽するためのもの)と、表示パネルに含まれる第一初期化信号線パターンVINT1及び第二初期化信号線パターンVINT2とを形成するためのものである。
【0063】
図9及び図14に示すように、第一ソースドレイン金属層は、表示パネルに含まれるデータ線パターン(例えば、DATA1、DATA2、DATA3)及び電源信号線パターン(例えば、VDD1、VDD2、VDD3)を形成するためのものである。
【0064】
より具体的に、引き続き図9図11及び図12を参照して、第一トランジスタT1のゲート201gは、第一チャネルエリア101pgを覆い、第一トランジスタT1のソースS1は、第一ソース形成エリア101psに位置し、第一トランジスタT1のドレインD1は、第一ドレイン形成エリア101pdに位置する。
【0065】
第二トランジスタT2のゲート202gは、第二チャネルエリア102pgを覆い、第二トランジスタT2のソースS2は、第二ソース形成エリア102psに位置し、第二トランジスタT2のドレインD2は、第二ドレイン形成エリア102pdに位置する。
【0066】
第三トランジスタT3のゲート203gは、第三チャネルエリア103pgを覆い、第三トランジスタT3のソースS3は、第三ソース形成エリア103psに位置し、第三トランジスタT3のドレインD3は、第三ドレイン形成エリア103pdに位置する。
【0067】
第四トランジスタT4のゲート204gは、第四チャネルエリア104pgを覆い、第四トランジスタT4のソースS4は、第四ソース形成エリア104psに位置し、第四トランジスタT4のドレインD4は、第四ドレイン形成エリア104pdに位置する。
【0068】
第五トランジスタT5のゲート205gは、第五チャネルエリア105pgを覆い、第五トランジスタT5のソースS5は、第五ソース形成エリア105psに位置し、第五トランジスタT5のドレインD5は、第五ドレイン形成エリア105pdに位置する。
【0069】
第六トランジスタT6のゲート206gは、第六チャネルエリア106pgを覆い、第六トランジスタT6のソースS6は、第六ソース形成エリア106psに位置し、第六トランジスタT6のドレインD6は、第六ドレイン形成エリア106pdに位置する。
【0070】
第七トランジスタT7のゲート207gは、第七チャネルエリア107pgを覆い、第七トランジスタT7のソースS7は、第七ソース形成エリア107psに位置し、第七トランジスタT7のドレインD7は、第七ドレイン形成エリア107pdに位置する。
【0071】
第三トランジスタT3のゲート203gは、蓄積容量Cstの第一極板Cst1として兼用され、蓄積容量Cstの第二極板Cst2は、電源信号線VDDに結合される。
【0072】
引き続き図9を参照して、図9には、赤発光素子及び青発光素子が示されており、前記赤発光素子及び前記青発光素子の少なくとも1つに含まれるアノードは、電源信号線パターン及びデータ線パターンを同時に覆うことができ、例示的に、前記青発光素子に含まれるアノードパターン901は、電源信号線パターンVDD1及びデータ線パターンDATA1を同時に覆っており、前記赤発光素子に含まれるアノードパターン902は、電源信号線パターンVDD2及びデータ線パターンDATA2を同時に覆っており、電源信号線パターン及びデータ線パターンが何れも、縦方向(例えば、Y方向)に沿って延在する完全な短冊形のパターンであるため、上記レイアウト方式によれば、アノードパターンは、縦方向の延在方向に生じる段差が小さくなり、発光素子に発生する色ずれ現象の改善に有利である。
【0073】
上記表示パネルによれば、発光素子に発生する色ずれ現象がある程度改善されるが、図10から判明できるように、電源信号線パターンVDDとデータ線パターンDATAとは、横方向の延在方向(例えば、X方向)に段差が発生し得るため、その後で形成されるアノードパターン902は、横方向の延在方向に傾斜が発生し、ひいては、アノードパターン902に形成される有機発光材料層802も傾斜してしまい、その結果、表示パネルによる表示の際、依然として色ずれ現象がある。
【0074】
上記問題の存在に基づいて、図15及び図17に示すように、本開示の実施例は、表示パネルであって、ベース50と、前記ベース50上に設けられた機能膜層と、前記機能膜層における前記ベース50とは反対側に設けられた複数の第一発光素子とを含み、アレイ状に並べられた複数のサブ画素エリアを更に含み、
前記機能膜層は、電源信号線層、データ線層及び補償機能層を含み、前記電源信号線層は、各前記サブ画素エリアに設けられた電源信号線パターン(例えば、図15におけるVDD1及びVDD2)を含み、前記データ線層は、各前記サブ画素エリアに設けられたデータ線パターン(例えば、図15におけるDATA1及びDATA2)を含み、前記電源信号線パターンは、第一方向に沿って延在する第一部分を含み、前記データ線パターンは、前記第一方向に沿って延在し、前記補償機能層は、少なくとも1つの前記サブ画素エリアに設けられた補償機能パターン401を含み、
各々の前記第一発光素子は何れも、前記ベース50から遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第一アノード501、第一発光パターン601及び第一カソードを含み、前記第一アノード501の前記ベース50上での正投影は、対応する前記電源信号線パターンの前記ベース50上での正投影とは第一オーバーラップ領域F1があり、対応する前記データ線パターンの前記ベース50上での正投影とは第二オーバーラップ領域F2があり、対応する前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影とは第三オーバーラップ領域F3があり、前記第二オーバーラップ領域F2は、前記第一オーバーラップ領域F1と前記第三オーバーラップ領域F3との間に位置する、表示パネルを提供している。
【0075】
具体的に、アレイ状に並べられた複数のサブ画素エリアは、第一方向に沿って延在するサブ画素エリア列、及び第二方向に沿って延在するサブ画素エリア行に区画可能であり、前記サブ画素エリア列は、前記第一方向に沿って配列された複数のサブ画素エリアを含み、前記サブ画素エリア行は、前記第二方向に沿って配列された複数のサブ画素エリアを含み、前記第一方向と前記第二方向とは交差し、例示的に、前記第一方向には、Y方向が含まれ、前記第二方向には、X方向が含まれる。
【0076】
前記電源信号線層は、各前記サブ画素エリアに設けられた電源信号線パターンを含み、前記電源信号線パターンは、選択的に、格子状とされてもよく、当該格子状の電源信号線パターンは、前記第一方向に沿って延在する第一部分を含む。前記電源信号線パターンは、前記サブ画素エリアと1対1で対応し、前記電源信号線パターンは、対応する前記サブ画素エリアに位置し、同じ列に位置するサブ画素エリアに対応する各前記電源信号線パターンVDDは、順次に電気的に接続され、一体構造として形成される。
【0077】
前記データ線層は、各前記サブ画素エリアに設けられたデータ線パターンを含み、前記データ線パターンは、前記第一方向に沿って延在し、前記データ線パターンは、前記サブ画素エリアと1対1で対応し、前記データ線パターンは、対応する前記サブ画素エリアに位置し、同じ列に位置するサブ画素エリアに対応する各前記データ線パターンDATAは、順次に電気的に接続され、一体構造として形成される。
【0078】
前記表示パネルは、前記機能膜層における前記ベース50とは反対側に位置する複数の第一発光素子を更に含み、前記第一発光素子は、前記ベース50から遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第一アノード501、第一発光パターン601及び第一カソードを含み、表示パネルの動作の際、前記第一アノード501に駆動信号が供給され、前記第一カソードに共通信号が供給されることで、前記第一アノード501と前記第一カソードとの間に電界が発生し、その結果、前記第一発光パターン601が、対応する色の光を発するように制御され、例示的に、前記第一発光素子は、赤発光素子を含み、赤色光を発することができる。
【0079】
前記補償機能層は、少なくとも1つの前記サブ画素エリアに設けられた補償機能パターン401を含み、例示的に、前記補償機能パターン401は、前記第一発光素子と1対1で対応し、
前記表示パネルのレイアウトの際、先ずベース50上に機能膜層を形成し、次に当該機能膜層における前記ベース50とは反対側に第一発光素子を製作し、前記機能膜層のレイアウトの際、前記電源信号線パターンと前記データ線パターンとは、前記第二方向に沿って交互に配列されてもよく、前記補償機能パターン401は、対応する第一発光素子の付近に設けられてもよく、例示的に、前記第一発光素子中の前記第一アノード501の前記ベース50上での正投影は、対応する前記電源信号線パターンの前記ベース50上での正投影とは第一オーバーラップ領域F1があり、対応する前記データ線パターンの前記ベース50上での正投影とは第二オーバーラップ領域F2があり、対応する前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影とは第三オーバーラップ領域F3があり、前記第二オーバーラップ領域F2は、前記第一オーバーラップ領域F1と前記第三オーバーラップ領域F3との間に位置する。
【0080】
上記表示パネルの具体的な構造から分かるように、本開示の実施例による表示パネルにおいて、前記補償機能パターン401は、前記電源信号線パターンと前記データ線パターンとが前記第一アノード501の下方で生じる段差を補償できるため、前記表示パネルでは、第一発光素子に含まれる第一アノード501によって、部分的に対応する前記電源信号線パターン、部分的に対応する前記データ線パターン、及び少なくとも部分的に対応する補償機能パターン401が同時に覆われる場合、当該第一アノード501は、高い平坦度を有することができ、その結果、表示パネルによる表示時に発生する色ずれ現象が効果的に低減される。
【0081】
図25に示すように、いくつかの実施例において、前記第一アノード501は、第二方向に沿って対向して設けられた第一エッジ部分501a1及び第二エッジ部分501a2と、前記第一エッジ部分501a1と前記第二エッジ部分501a2との間に位置する第一中間部分501a5とを含み、前記第二方向と前記第一方向とは交差し、前記第一エッジ部分501a1の前記ベース50上での正投影は、前記第一オーバーラップ領域F1を含み、前記第二エッジ部分501a2の前記ベース50上での正投影は、前記第三オーバーラップ領域F3を含み、前記第一中間部分501a5の前記ベース50上での正投影は、前記第二オーバーラップ領域F2を含む。
【0082】
具体的に、前記第一アノード501の具体的な構造は多様であり、例示的に、前記第一アノード501は、第二方向に沿って対向して設けられた第一エッジ部分501a1及び第二エッジ部分501a2と、前記第一エッジ部分501a1と前記第二エッジ部分501a2との間に位置する第一中間部分501a5とを含み、前記第一エッジ部分501a1、前記第二エッジ部分501a2及び前記中間部分は、何れも前記第一方向に沿って延在してもよい。
【0083】
前記第一エッジ部分501a1の前記ベース50上での正投影は、対応する前記電源信号線パターンの前記ベース50上での正投影とは前記第一オーバーラップ領域F1を形成可能であり、前記第一中間部分501a5の前記ベース50上での正投影は、対応する前記データ線パターンの前記ベース50上での正投影とは前記第二オーバーラップ領域F2を形成可能であり、前記第二エッジ部分501a2の前記ベース50上での正投影は、対応する前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影とは前記第三オーバーラップ領域F3を形成可能である。
【0084】
上記実施例による表示パネルでは、前記第一アノード501における第二方向に沿って対向して設けられた第一エッジ部分501a1及び第二エッジ部分501a2は、それぞれ、対応する電源信号線パターン及び対応する補償機能パターン401を覆うことができ、それに、前記第一アノード501における第一エッジ部分501a1と第二エッジ部分501a2との間の中間部分は、対応するデータ線パターンを覆うことができるため、前記第一アノード501によって覆われた前記電源信号線パターン、データ信号線パターン及び補償機能パターン401は、前記第一アノード501によって覆われた領域に均一に分布可能となり、その結果、前記第一アノード501の平坦度がより好適に保証される。
【0085】
図15及び図25に示すように、いくつかの実施例において、前記第一エッジ部分501a1の前記ベース50上での正投影は、前記第一発光パターン601の前記ベース50上での正投影とオーバーラップせず、前記第二エッジ部分501a2の前記ベース50上での正投影は、前記第一発光パターン601の前記ベース50上での正投影とオーバーラップせず、前記第一中間部分501a5の前記ベース50上での正投影は、前記第一発光パターン601の前記ベース50上での正投影とオーバーラップする。
【0086】
具体的に、前記第一アノード501における前記ベース50とは反対側の表面に前記第一発光パターン601を形成するとき、前記第一発光パターン601の具体的なレイアウト方式は、多様であり、例示的に、前記第一発光パターン601の前記ベース50上での正投影は、前記第一エッジパターンの前記ベース50上での正投影と、前記第二エッジパターンの前記ベース50上での正投影との間に位置し、且つ前記第一中間部分501a5の前記ベース50上での正投影とオーバーラップする。この方式に従って前記第一発光パターン601をレイアウトすると、前記第一発光パターン601は、前記第一アノード501の中間部位の表面に位置可能となり、前記第一アノード501の中間部位の表面は、より高い平坦度を有するため、前記第一発光パターン601の平坦度の向上により有利となる。
【0087】
図25に示すように、いくつかの実施例において、前記第一中間部分501a5は、中心対称パターンであり、前記第一中間部分501a5の前記ベース50上での正投影は、前記第一発光パターン601の前記ベース50上での正投影と重なり合う。
【0088】
具体的に、前記第一アノード501の第一中間部分501a5は、選択的に、中心対称パターンとされてもよく、例示的に、前記第一中間部分501a5の前記ベース50上での正投影は六辺形であり、この場合、前記第一発光パターン601の前記ベース50上での正投影が前記第一中間部分501a5の前記ベース50上での正投影と重なり合うように構成すると、前記第一発光パターン601も中心対称パターンとなり、この構造の前記第一中間部分501a5及び前記第一発光パターン601によれば、前記第一発光パターン601の平坦度及び出光の均一性により有利となる。
【0089】
いくつかの実施例において、前記第三オーバーラップ領域F3の面積に対する、前記第一オーバーラップ領域F1の面積と前記第二オーバーラップ領域F2の面積との合計の比は、2:1に近い。
【0090】
具体的に、前記第一アノード501、前記電源信号線パターン、前記データ線パターン及び前記補償機能パターン401のレイアウトの際、前記ベース50に垂直な方向において、前記第一アノード501と前記電源信号線パターン、前記データ線パターン及び前記補償機能パターン401のそれぞれとのオーバーラップ度合を制御することで、前記第一アノード501の平坦度合を調整してもよく、例示的に、前記第三オーバーラップ領域F3の面積に対する、前記第一オーバーラップ領域F1の面積と前記第二オーバーラップ領域F2の面積との合計の比が2:1に近くなるように構成してもよい。この構成方式によれば、前記第一オーバーラップ面積と、前記第二オーバーラップ面積と前記第三オーバーラップ面積とが近くなり、即ち前記第一アノード501によって覆われた前記電源信号線パターン、前記データ線パターン及び前記補償機能パターン401の面積が近くなるため、前記第一アノード501の平坦度の向上により有利となる。
【0091】
図15に示すように、いくつかの実施例において、前記機能膜層は、ゲート走査線層、初期化信号線層、リセット信号線層及び発光制御信号線層を更に含み、
前記ゲート走査線層は、各前記サブ画素エリアに設けられたゲート走査線パターンGATEを含み、前記初期化信号線層は、各前記サブ画素エリアに設けられた初期化信号線パターンVINTを含み、前記リセット信号線層は、各前記サブ画素エリアに設けられたリセット信号線パターンRSTを含み、前記発光制御信号線層は、各前記サブ画素エリアに設けられた発光制御信号線パターンEMを含み、前記ゲート走査線パターンGATE、前記初期化信号線パターンVINT、前記リセット信号線パターンRST及び前記発光制御信号線パターンEMは、何れも第二方向に沿って延在し、前記第二方向と前記第一方向とは交差する。
【0092】
具体的に、前記ゲート走査線層は、各前記サブ画素エリアに設けられたゲート走査線パターンGATEを含み、前記ゲート走査線パターンGATEは、前記第二方向に沿って延在し、同じ行に位置する各サブ画素エリア対応する前記ゲート走査線パターンGATEは、順次に電気的に接続され、一体構造として形成される。
【0093】
前記初期化信号線層は、各前記サブ画素エリアに設けられた初期化信号線パターンVINTを含み、前記初期化信号線層は、前記第二方向に沿って延在し、同じ行に位置する各サブ画素エリア対応する前記初期化信号線パターンVINTは、順次に電気的に接続され、一体構造として形成される。
【0094】
前記リセット信号線層は、各前記サブ画素エリアに設けられたリセット信号線パターンRSTを含み、前記リセット信号線パターンRSTは、前記第二方向に沿って延在し、同じ行に位置する各サブ画素エリア対応する前記リセット信号線パターンRSTは、順次に電気的に接続され、一体構造として形成される。
【0095】
前記発光制御信号線層は、各前記サブ画素エリアに設けられた発光制御信号線パターンEMを含み、前記発光制御信号線パターンEMは、前記第二方向に沿って延在し、同じ行に位置する各サブ画素エリア対応する前記発光制御信号線パターンEMは、順次に電気的に接続され、一体構造として形成される。
【0096】
図15及び図25に示すように、いくつかの実施例において、前記第一アノード501は、前記第一方向に沿って対向して設けられた第三エッジ部分501a3及び第四エッジ部分501a4を更に含み、前記第一中間部分501a5は、前記第三エッジ部分501a3と第四エッジ部分501a4との間に位置し、前記第三エッジ部分501a3は、それぞれ前記第一エッジ部分501a1及び前記第二エッジ部分501a2に結合され、前記第四エッジ部分501a4は、それぞれ前記第一エッジ部分501a1及び前記第二エッジ部分501a2に結合され、前記第一中間部分501a5の前記ベース50上での正投影と、対応する前記ゲート走査線パターンの前記ベース50上での正投影、及び対応する前記リセット信号線パターンの前記ベース50上での正投影とには、第六オーバーラップ領域が含まれる。
【0097】
具体的に、前記第一アノード501は、前記第一方向に沿って対向して設けられた第三エッジ部分501a3及び第四エッジ部分501a4を更に含み、前記第一中間部分501a5は、前記第三エッジ部分501a3と第四エッジ部分501a4との間に位置し、前記第一エッジ部分501a1、前記第二エッジ部分501a2、前記第三エッジ部分501a3及び前記第四エッジ部分501a4は、共同で前記中間部分を囲む。
【0098】
前記第一アノード501のレイアウトの際、前記第三エッジ部分501a3の前記ベース50上での正投影と、対応する前記初期化信号線パターンVINT(例えば、図15における第一初期化信号線パターンVINT1)の前記ベース50上での正投影とには、第四オーバーラップ領域が形成され、前記第四エッジ部分501a4の前記ベース50上での正投影と、対応する前記発光制御信号線パターンEMの前記ベース50上での正投影とには、第五オーバーラップ領域が形成され、前記第一中間部分501a5の前記ベース50上での正投影と、対応する前記ゲート走査線パターンGATEの前記ベース50上での正投影、及び対応する前記リセット信号線パターンRST(例えば、図15における第一リセット信号線パターンRST1)の前記ベース50上での正投影とには、第六オーバーラップ領域が形成されるように構成してもよい。このレイアウト方式によれば、前記第一方向に沿って、前記第四オーバーラップ領域と前記第五オーバーラップ領域とは、対向して設けられ、前記第六オーバーラップ領域は、前記第四オーバーラップ領域と前記第五オーバーラップ領域との間に位置するため、前記第一アノード501によって覆われた前記初期化信号線パターンVINT、前記発光制御信号線パターンEM、前記ゲート走査線パターンGATE及び前記リセット信号線パターンRSTは、前記第一アノード501によって覆われた領域に均一に分布可能となり、その結果、前記第一アノード501の平坦度がより好適に保証される。
【0099】
図25に示すように、いくつかの実施例において、前記第一アノード501は、本体部分501a及びビアホール接続部分501bを含み、前記本体部分501aは、前記第一エッジ部分501a1、前記第二エッジ部分501a2、前記第三エッジ部分501a3、前記第四エッジ部分501a4及び前記第一中間部分501a5を含み、前記本体部分501aは、中心対称パターンである。
【0100】
具体的に、前記第一アノード501は、互いに結合された本体部分501a及びビアホール接続部分501bを含み、前記本体部分501aにおける前記ベース50とは反対側の表面は、前記第一発光パターン601の形成用であり、前記ビアホール接続部分501bは、ビアホールを介して前記表示パネルにおけるサブ画素駆動回路に結合されて、前記サブ画素駆動回路から供給された駆動信号を受信するためのものである。
【0101】
上述した通りに、前記第一アノード501が、前記本体部分501a及び前記ビアホール接続部分501bを含むように構成することで、前記第一アノード501における前記第一発光パターン601の形成用の部分にビアホールが製作されることを回避されるため、前記第一発光素子の発光効果が保証される。また、前記本体部分501aが、前記第一エッジ部分501a1、前記第二エッジ部分501a2、前記第三エッジ部分501a3、前記第四エッジ部分501a4及び前記第一中間部分501a5を含むように構成するとともに、前記本体部分501aが、中心対称パターンであるように構成することで、前記電源信号線パターンVDD(例えば、図15におけるVDD1)、データ線パターンDATA(例えば、図15におけるDATA1)、ゲート走査線パターンGATE、リセット信号線パターンRST(例えば、図15における第一リセット信号線パターンRST1)、発光制御信号線パターンEM、初期化信号線パターンVINT(例えば、図15における第一初期化信号線パターンVINT1)における前記第一アノード501によって覆われた部分は、前記第一アノード501の下方に均一に分布可能となるため、前記第一アノード501の平坦度の向上により有利となる。
【0102】
図12図13図16図17及び図18に示すように、いくつかの実施例において、前記表示パネルは、第一金属層、第二金属層及び第三金属層を含み、前記ゲート走査線層、前記リセット信号線層及び前記発光制御信号線層は、前記第一金属層に位置し、前記初期化信号線層は、前記第二金属層に位置し、前記データ線層、前記電源信号線層及び前記補償機能層は、前記第三金属層に位置し、前記機能膜層は、第一絶縁層(例えば、図17におけるGI2)及び第二絶縁層(例えば、図17におけるILD)を更に含み、前記第一絶縁層は、前記第一金属層と前記第二金属層との間に位置し、前記第二絶縁層は、前記第二金属層と前記第三金属層との間に位置する。
【0103】
具体的に、前記表示パネルのレイアウトの際、同じ方向に沿って延在する機能層パターンを同じ層にレイアウトしてもよく、例示的に、前記ゲート走査線層、前記リセット信号線層及び前記発光制御信号線層が、同じ層に設けられ且つ共同で第一金属層として形成され、前記データ線層、前記電源信号線層及び前記補償機能層が、同じ層に設けられ且つ共同で第三金属層として形成されるようにする。
【0104】
表示パネルの寸法が固定されているため、同じ層にあるレイアウト空間が限られており、同じ方向に沿って延在する機能層パターンが同じ層にレイアウトされ得ない場合、一部の機能層パターンを他の膜層にレイアウトしてもよく、例示的に、前記初期化信号線層が第二金属層として形成され、前記第二金属層と前記第一金属層とが別々の層に設けられるようにする。
【0105】
留意されたいのは、各金属層の製作の際、隣接する金属層の間の短絡の発生を回避するために、隣接する金属層の間に絶縁層を形成してもよく、例示的に、前記機能膜層が、第一絶縁層及び第二絶縁層を更に含み、前記第一絶縁層が、前記第一金属層と前記第二金属層との間に位置し、前記第二絶縁層が、前記第二金属層と前記第三金属層との間に位置するように構成する。
【0106】
上記実施例による表示パネルでは、同じ方向に沿って延在する機能層パターンを同じ層にレイアウトし、隣接する導電膜層の間に絶縁層をレイアウトする方式により、表示パネルに含まれる各機能パターンの間の短絡の発生が回避されながら、表示パネルにおけるレイアウト空間が最大限に利用され、表示パネルの薄型化の発展により有利となる。
【0107】
図15に示すように、いくつかの実施例において、前記補償機能パターン401は、導電材料で製作され、且つ前記初期化信号線パターンVINT(例えば、図15における第一初期化信号線パターンVINT1)に結合される。
【0108】
具体的に、前記補償機能パターン401の材質は、実際の必要に応じて設定可能であり、例示的に、導電材料又は絶縁材料とされてもよく、導電材料で前記補償機能パターン401を製作する場合、前記補償機能パターン401を固定信号出力端に結合させて、前記補償機能パターン401に固定電位を持たせるようにしてもよい。こうすれば、前記補償機能パターン401がフローティング状態にあることに起因して前記表示パネル動作の安定性が影響されてしまうことを回避される。
【0109】
さらに、前記初期化信号線パターンVINTを固定電位出力端として兼用してもよく、前記初期化信号線パターンVINTが、固定電位を持つ初期化信号の伝送用であるため、前記補償機能パターン401を前記初期化信号線パターンVINTに結合させることで、前記初期化信号と同じ固定電位を前記補償機能パターン401に持たせることができる。
【0110】
上記のように、前記初期化信号線パターンVINTを前記固定電位出力端として兼用することで、表示基板において、前記補償機能パターン401に固定電位を供給するために専ら使用される固定電位出力端を別途に製作することが回避され、前記機能膜層のレイアウト空間が効果的に向上され、しかも、初期化信号線の電圧の強化も実現されるため、初期化信号線で伝送される初期化信号の電圧は、より安定となり、その結果、サブ画素駆動回路の安定した動作性能の実現により有利となる。
【0111】
留意されたいのは、引き続き図5を参照して、前記初期化信号線パターンVINTを前記固定電位出力端として兼用する場合、前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影と、前記初期化信号線パターンVINTの前記ベース50上での正投影とには、オーバーラップ領域があるように構成してもよい。こうして、前記オーバーラップ領域にビアホールを設ければ、前記補償機能パターン401と前記初期化信号線パターンVINTとの結合を実現可能となる。
【0112】
いくつかの実施例において、前記補償機能パターン401は、前記データ線パターンDATAと同じ層に設けられる。
【0113】
具体的に、前記補償機能パターン401のレイアウトの際、前記補償機能パターン401を前記データ線パターンDATAと同じ層に設けてもよく、このレイアウト方式によれば、前記補償機能パターン401によって1層が独占されることを回避されるため、前記表示パネルの薄型化により有利となる。
【0114】
さらに、前記補償機能パターン401を前記データ線パターンDATAと同じ材料で設けてもよく、この構成方式によれば、前記補償機能パターン401は、前記データ線パターンDATAと同一パターニングプロセスにて形成可能となるため、表示パネルの製作フローが効果的に簡素化され、表示パネルの製作コストが節約される。
【0115】
いくつかの実施例において、前記表示パネルは、複数のサブ画素駆動回路を更に含み、前記複数のサブ画素駆動回路のうち、第一部分のサブ画素駆動回路は、前記第一発光素子と1対1で対応し、前記第一部分のサブ画素駆動回路は、対応する前記第一発光素子の発光を駆動するためのものであり、前記サブ画素駆動回路は、駆動トランジスタ、第一トランジスタ、第二トランジスタ、第四トランジスタ及び蓄積容量を含む。
【0116】
前記第一トランジスタのゲートは、対応する前記ゲート走査線パターンGATEに結合され、前記第一トランジスタの第一電極は、前記駆動トランジスタの第二電極に結合され、前記第一トランジスタの第二電極は、前記駆動トランジスタのゲートに結合され、前記第二トランジスタのゲートは、対応する前記リセット信号線パターンRSTに結合され、前記第二トランジスタの第一電極は、対応する前記初期化信号線パターンVINTに結合され、前記第二トランジスタの第二電極は、前記駆動トランジスタのゲートに結合され、前記第四トランジスタのゲートは、対応する前記ゲート走査線パターンGATEに結合され、前記第四トランジスタの第一電極は、対応する前記データ線パターンDATAに結合され、前記第四トランジスタの第二電極は、前記駆動トランジスタの第一電極に結合され、前記駆動トランジスタの第一電極は、対応する前記電源信号線パターンVDDに結合され、前記駆動トランジスタの第二電極は、対応する前記第一発光素子に結合され、前記蓄積容量の第一極板は、前記駆動トランジスタのゲートに結合され、前記蓄積容量の第二極板は、対応する前記電源信号線パターンVDDに結合される。
【0117】
例示的に、前記機能膜層には、n+1本の電源信号線パターンVDD、n+1本のデータ線パターンDATA、n+1本のゲート走査線パターンGATE、n+1本の初期化信号線パターンVINT、n+1本のリセット信号線パターンRST及びn+1本の発光制御信号線パターンEMが含まれ、前記表示パネルは、前記サブ画素エリアと1対1で対応する複数のサブ画素駆動回路を含み、前記複数のサブ画素駆動回路は、n+1行のサブ画素駆動回路に区画可能であるとともに、n+1列のサブ画素駆動回路に区画可能であり、前記n+1本の電源信号線パターンVDDは、n+1列のサブ画素駆動回路と1対1で対応し、前記n+1本のデータ線パターンDATAは、n+1列のサブ画素駆動回路と1対1で対応し、前記n+1本のゲート走査線パターンGATEは、n+1行のサブ画素駆動回路と1対1で対応し、前記n+1本の初期化信号線パターンVINTは、n+1行のサブ画素駆動回路と1対1で対応し、前記n+1本のリセット信号線パターンRSTは、n+1行のサブ画素駆動回路と1対1で対応し、前記n+1本の発光制御信号線パターンEMは、n+1行のサブ画素駆動回路と1対1で対応する。
【0118】
上記例示的な構造に基づいて、以下、第n行、第n列に位置するサブ画素駆動回路を例として、その具体的な構造、及び各種信号線パターンとの接続方式を詳しく説明する。
【0119】
図7及び図15に示すように、前記サブ画素駆動回路は、駆動トランジスタ(即ち第三トランジスタT3、以下、第三トランジスタT3として記載する)、第一トランジスタT1、第二トランジスタT2、第四トランジスタT4及び蓄積容量Cstを含み、前記第一トランジスタT1、前記第二トランジスタT2及び前記第四トランジスタT4は、P型のトランジスタとされる。
【0120】
前記第一トランジスタT1のゲート201gは、前記ゲート走査線パターンGATEに結合され、前記第一トランジスタT1の第一電極(即ちソースS1)は、前記第三トランジスタT3の第二電極(即ちドレインD3)に結合され、前記第一トランジスタT1の第二電極(即ちドレインD1)は、前記第三トランジスタT3のゲート203gに結合される。
【0121】
前記第二トランジスタT2のゲート202gは、前記第一リセット信号線パターンRST1に結合され、前記第二トランジスタT2の第一電極(即ちソースS2)は、前記第一初期化信号線パターンVINT1に結合され、前記第二トランジスタT2の第二電極(即ちドレインD2)は、前記第三トランジスタT3のゲート203gに結合される。
【0122】
前記第四トランジスタT4のゲート204gは、前記ゲート走査線パターンGATEに結合され、前記第四トランジスタT4の第一電極(即ちソースS4)は、前記データ線パターンDATAに結合され、前記第四トランジスタT4の第二電極(即ちドレインD4)は、前記第三トランジスタT3の第一電極(即ちソースS3)に結合される。
【0123】
前記第三トランジスタT3の第一電極(即ちソースS3)は、前記電源信号線パターンVDDに結合され、前記第三トランジスタT3の第二電極(即ちドレインD3)は、対応する発光素子OLEDに結合される。
【0124】
前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1は、前記第三トランジスタT3のゲート203gに結合され、前記蓄積容量Cstの第二極板Cst2は、前記電源信号線パターンVDDに結合される。
【0125】
いくつかの実施例において、前記機能膜層は、発光制御信号線パターン及び第二リセット信号線パターンRST2を更に含み、前記サブ画素駆動回路は、第五トランジスタ、第六トランジスタ及び第七トランジスタを更に含み、前記第五トランジスタのゲートは、前記発光制御信号線パターンに結合され、前記第五トランジスタの第一電極は、前記電源信号線パターンVDDに結合され、前記第五トランジスタの第二電極は、前記駆動トランジスタの第一電極に結合され、前記第六トランジスタのゲートは、前記発光制御信号線パターンに結合され、前記第六トランジスタの第一電極は、前記駆動トランジスタの第二電極に結合され、前記第六トランジスタの第二電極は、対応する発光素子に結合され、前記第七トランジスタのゲートは、前記第二リセット信号線パターンに結合され、前記第七トランジスタの第一電極は、前記初期化信号線に結合され、前記第七トランジスタの第二電極は、前記第六トランジスタの第二電極に結合される。
【0126】
具体的に、引き続き第n行、第n列に位置するサブ画素駆動回路を例として、図7及び図15に示すように、前記第五トランジスタT5のゲート205gは、前記発光制御信号線パターンEMに結合され、前記第五トランジスタT5の第一電極(即ちソースS5)は、前記電源信号線パターンVDDに結合され、前記第五トランジスタT5の第二電極(即ちドレインD5)は、前記駆動トランジスタ(即ち第三トランジスタT3)の第一電極(即ちソースS3)に結合される。
【0127】
前記第六トランジスタT6のゲート206gは、前記発光制御信号線パターンEMに結合され、前記第六トランジスタT6の第一電極(即ちソースS6)は、前記駆動トランジスタ(即ち第三トランジスタT3)の第二電極(即ちドレインD3)に結合され、前記第六トランジスタT6の第二電極(即ちドレインD6)は、対応する発光素子OLEDに結合され、
前記第七トランジスタT7のゲート207gは、前記第二リセット信号線パターンRST2(例示的に、前記第二リセット信号線パターンRST2として、第n+1行のサブ画素駆動回路に対応するリセット信号線パターンRSTであってもよい)に結合され、前記第七トランジスタT7の第一電極(即ちソースS7)は、前記第二初期化信号線パターンVINT2(例示的に、前記第二初期化信号線パターンVINT2として、第n+1行のサブ画素駆動回路に対応する初期化信号線パターンVINTであってもよい)に結合され、前記第七トランジスタT7の第二電極(即ちドレインD7)は、前記第六トランジスタT6の第二電極(即ちドレインD6)に結合される。
【0128】
上記実施例による表示パネルでは、前記サブ画素駆動回路が、前記第五トランジスタT5、第六トランジスタT6及び第七トランジスタT7を含むように構成することで、サブ画素駆動回路は、発光段階のみで、対応する発光素子OLEDの発光を駆動することができ、発光素子OLEDにおける異常発光現象の発生が回避されるため、表示パネルの表示品質がより好適に向上される。
【0129】
図21及び図22に示すように、いくつかの実施例において、前記サブ画素駆動回路は、第一導電接続部701を更に含み、前記第一トランジスタT1の第二電極(即ちドレインD1)は、前記第一導電接続部701を介して前記駆動トランジスタのゲート(即ち第三トランジスタT3のゲート203g)に結合され、前記表示パネルは、第三金属層を更に含み、前記第一導電接続部701は、前記第三金属層に位置し、前記第一部分のサブ画素駆動回路に含まれる第一導電接続部の前記ベース上での正投影は、それに対応する第一アノード501の前記ベース上での正投影とオーバーラップしない。
【0130】
具体的に、補償機能パターン401をデータ線パターン(例えば、DATA1)と前記第一部分のサブ画素駆動回路に含まれる第一導電接続部との間に設け、当該データ線パターンを当該第一部分のサブ画素駆動回路における第一アノードの直下に位置させてもよく、上記構造の表示パネルでは、補償機能パターン401により、駆動トランジスタのゲート(即ち第三トランジスタT3のゲート203g)とデータ線パターン(例えば、DATA1)とを離隔させることができるため、データ線パターン上での信号変化に起因して前記駆動トランジスタのゲート電位にクロストークが発生してしまうことをより好適に回避される。しかも、上記構造の表示パネルによれば、第一導電接続部701と前記補償機能パターン401との間の短絡の発生も回避される。
【0131】
さらに、図21及び図23に示すように、前記補償機能パターン401は、初期化信号線パターン(例えば、VINT1)に結合されて、前記補償機能パターン401に固定電位を持たせることができるため、データ線パターン上での信号変化に起因して前記駆動トランジスタのゲート電位にクロストークが発生してしまうことをより一層に回避される。
【0132】
また、上記のように、前記第一導電接続部701を前記第三金属層に位置させることで、前記第一導電接続部701は、前記第三金属層に含まれる他のパターンと1回のパターニングプロセスにて形成可能となるため、表示基板の製作プロセスのフローが好適に簡素化される。
【0133】
図24に示すように、いくつかの実施例において、前記表示パネルは、複数の第二発光素子及び複数の第三発光素子を更に含み、各々の前記第二発光素子は、前記ベースから遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第二アノード502、第二発光パターン602及び第二カソードを含み、各々の前記第三発光素子は何れも、前記第一方向に沿って対向して設けられた2つのサブ発光素子を含み、各々の前記サブ発光素子は何れも、前記ベースから遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第三アノード503、第三発光パターン603及び第三カソードを含み、
前記複数のサブ画素駆動回路は、第二部分のサブ画素駆動回路及び第三部分のサブ画素駆動回路を更に含み、前記第二部分のサブ画素駆動回路は、前記第二発光素子と1対1で対応し、前記第二部分のサブ画素駆動回路は、対応する前記第二発光素子の発光を駆動するためのものであり、前記第三部分のサブ画素駆動回路は、前記サブ発光素子と1対1で対応し、前記第三部分のサブ画素駆動回路は、対応するサブ発光素子の発光を駆動するためのものであり、
前記第二部分のサブ画素駆動回路に含まれる第一導電接続部の前記ベース上での正投影は、それに対応する第二アノード502の前記電極上での正投影とオーバーラップし、前記第三部分のサブ画素駆動回路に含まれる第一導電接続部の前記ベース上での正投影は、それに対応する第三アノード503の前記ベース上での正投影とオーバーラップする。
【0134】
上述した通りに、前記第二部分のサブ画素駆動回路に含まれる第一導電接続部の前記ベース上での正投影が、それに対応する第二アノード502の前記電極上での正投影とオーバーラップし、前記第三部分のサブ画素駆動回路に含まれる第一導電接続部の前記ベース上での正投影が、それに対応する第三アノード503の前記ベース上での正投影とオーバーラップするように構成することで、前記第二アノード502及び前記第三アノード503は、より高い平坦度を有することになる。
【0135】
図15に示すように、いくつかの実施例において、前記第一トランジスタT1のゲート201gは、対応する前記ゲート走査線パターンGATEに直接接触している。
【0136】
具体的に、前記第一トランジスタT1のゲート201gと、対応する前記ゲート走査線パターンGATEとを同じ層に製作し、且つ一体構造として形成することで、前記第一トランジスタT1のゲート201gと、対応する前記ゲート走査線パターンGATEとは、同一パターニングプロセスにて形成可能となるだけでなく、形成された前記第一トランジスタのゲートは、対応する前記ゲート走査線パターンGATEに直接接触可能であり、前記第一トランジスタのゲートと、対応する前記ゲート走査線パターンGATEとを接続するための導電接続部を別途に設ける必要がなくなる。
【0137】
いくつかの実施例において、前記第二トランジスタのゲート、前記第七トランジスタのゲートは何れも、対応する前記ゲート走査線パターンGATEとは一体構造とされてもよく、又は、前記第二トランジスタのゲート、前記第七トランジスタのゲートは何れも、対応する前記ゲート走査線パターンGATEに直接接触していてもよく、又は、前記第二トランジスタのゲート、前記第七トランジスタのゲートは何れも、対応する前記ゲート走査線パターンGATEの一部とされてもよい。
【0138】
いくつかの実施例において、前記第一トランジスタの第一電極の前記ベース50上での正投影は、対応する前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的にオーバーラップし、及び/又は、前記第一トランジスタの第二電極の前記ベース50上での正投影は、対応する前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的にオーバーラップする。
【0139】
具体的に、図15に示すように、上記構造のサブ画素駆動回路では、前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影が、前記第一トランジスタT1の第二電極(即ち図15におけるN1ノード)の前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的にオーバーラップするように構成し、及び/又は、前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影が、前記第一トランジスタT1の第一電極(図15における101psに形成されるもの)の前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的にオーバーラップするように構成してもよい。
【0140】
上記構成方式によれば、前記ベース50に垂直な方向において、前記補償機能パターン401は、前記第一トランジスタT1の第二電極、及び/又は、前記第一トランジスタT1の第一電極を覆うことができるため、前記第一トランジスタT1の第二電極、及び/又は、前記第一トランジスタT1の第一電極に対してシールドの役割が果たされ、前記第一トランジスタT1に隣接するデータ線パターンDATA上で伝送されるデータ信号が変化したときの第一トランジスタT1へのクロストークを回避され、それに、前記第一トランジスタT1の第二電極が前記第三トランジスタT3のゲート203gに結合され、前記第一トランジスタT1の第一電極が前記第三トランジスタT3の第二電極に結合されるため、前記第一トランジスタT1に隣接するデータ線パターンDATA上で伝送されるデータ信号が変化したときの第三トランジスタT3へのクロストークをより一層に回避される。
【0141】
図21に示すように、いくつかの実施例において、前記第一トランジスタT1の第一電極の前記ベース上での正投影は、対応する前記補償機能パターン401の前記ベース上での正投影とオーバーラップせず、及び/又は、前記第一トランジスタT1の第二電極の前記ベース上での正投影は、対応する前記補償機能パターンの前記ベース上での正投影とオーバーラップしない。
【0142】
上記構成方式によれば、前記補償機能パターン401と前記第一導電接続部701との間に広い距離が空けられ、前記補償機能パターン401と前記第一導電接続部701との短絡不良の発生が回避され、しかも、前記第一アノード501の平坦度が保証されながら、前記補償機能パターン401と前記シールドパターン301との間に寄生容量が形成されることを回避される。
【0143】
いくつかの実施例において、前記サブ画素駆動回路は、第七トランジスタT7を更に含み、前記第七トランジスタT7のゲート207gは、リセット信号線パターン(例えば、図15におけるRST2)に結合され、前記第一部分のサブ画素駆動回路における第七トランジスタT7の第二電極は、前記第一アノード501に結合され、前記第一部分のサブ画素駆動回路における前記第七トランジスタの第一電極の前記ベース50上での正投影と、対応する前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影との間には、第七オーバーラップ領域があり、前記第七トランジスタの第一電極は、前記第七オーバーラップ領域に設けられたビアホールを介して、対応する前記補償機能パターン401に結合されることで、当該補償機能パターン401を介して、対応する前記初期化信号線パターンVINTに間接結合される。
【0144】
具体的に、前記第七トランジスタの第一電極の前記ベース50上での正投影と、対応する前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影との間には、第七オーバーラップ領域があれば、当該第七オーバーラップ領域にビアホールを製作可能となるため、前記第七トランジスタの第一電極は、当該ビアホールを介して前記補償機能パターン401に結合可能となり、それに、前記補償機能パターン401が前記初期化信号線に結合されるため、前記補償機能パターン401を介した前記第七トランジスタの第一電極と前記初期化信号線との間接結合が実現できる。
【0145】
上記実施例において、前記第七トランジスタの第一電極は、前記補償機能パターン401を介して前記初期化信号線間接に結合されることで、前記第七トランジスタの第一電極と前記初期化信号線とを結合させるために専ら使用される導電接続部の製作が回避され、表示パネルの製作フローが簡素化され、生産コストが節約される。
【0146】
留意されたいのは、図15に示すように、前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影は、前記第七トランジスタの第二極の前記ベース50上での正投影とオーバーラップしてもよく、又は、図19に示すように、前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影は、前記第七トランジスタの第二極の前記ベース50上での正投影とオーバーラップしなくてもよい。
【0147】
図15に示すように、いくつかの実施例において、前記駆動トランジスタのゲートの前記ベース50上での正投影は、対応する前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的にオーバーラップする。
【0148】
具体的に、引き続き図15を参照して、前記駆動トランジスタのゲート(即ち前記第三トランジスタT3のゲート203g)の前記ベース50上での正投影が、対応する前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的にオーバーラップするように構成することで、前記補償機能パターン401は、少なくとも一部の前記駆動トランジスタのゲートを覆うことができるため、前記駆動トランジスタのゲートに対してシールドの役割が果たされ、前記駆動トランジスタに隣接するデータ線パターンDATA上で伝送されるデータ信号が変化したときの駆動トランジスタへのクロストークを回避され、その結果、前記駆動トランジスタの安定した動作性能が好適に保証される。
【0149】
引き続き図15を参照して、いくつかの実施例において、前記駆動トランジスタのゲートの前記ベース50上での正投影と、対応する前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影とには、オーバーラップする第一オーバーラップ部分が含まれ、前記第一オーバーラップ部分の前記ベース50上での正投影は、対応する前記第一アノード501の前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的にオーバーラップする。
【0150】
具体的に、上記構成方式によれば、前記ベース50に垂直な方向において、前記駆動トランジスタのゲートと、前記補償機能パターン401と、前記第一アノード501とには、共通のオーバーラップ領域があり、こうして、前記補償機能パターン401によれば、前記駆動トランジスタに隣接するデータ線パターンDATA上で伝送されるデータ信号が変化したときの駆動トランジスタへのクロストークを回避できるだけでなく、前記第一アノード501上で伝送される駆動信号が変化したときの駆動トランジスタへのクロストークを回避できる。
【0151】
さらに、前記補償機能パターン401を前記駆動トランジスタのゲートと前記第一アノード501との間に設けてもよく、こうして、前記補償機能パターン401によれば、前記第一アノード501上で伝送される駆動信号が変化したときの駆動トランジスタへのクロストークをより好適に回避できる。
【0152】
図15に示すように、いくつかの実施例において、前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1は、前記ゲート走査線パターンGATE及び前記リセット信号線パターンRSTと同じ材料で設けられ、前記蓄積容量Cstの第二極板Cst2は、前記初期化信号線パターンVINTと同じ材料で設けられ、前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1の前記ベース50上での正投影、及び前記蓄積容量Cstの第二極板Cst2の前記ベース50上での正投影は何れも、対応する前記ゲート走査線パターンGATEの前記ベース50上での正投影と、対応する前記発光制御信号線パターンEMの前記ベース50上での正投影との間に位置する。
【0153】
具体的に、前記表示パネルにおける各機能パターンの製作の際、前記表示パネルにおける一部の機能パターンを同じ材料で製作してもよく、例示的に、前記表示パネルにおける一部の、導電性能を持つ機能パターンを同じ種類の導電性能を持つ材料で製作し、前記表示パネルにおける一部の、絶縁性能を持つ機能パターンを同じ種類の絶縁性能を持つ材料で製作する。
【0154】
より具体的に、前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1が、前記ゲート走査線パターンGATE及び前記リセット信号線パターンRSTと同じ材料で設けられ、前記蓄積容量Cstの第二極板Cst2が、前記初期化信号線パターンVINTと同じ材料で設けられるようにしてもよく、この構成方式によれば、前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1、前記ゲート走査線パターンGATE及び前記リセット信号線パターンRSTの製作の際、同じプロセス機器を使用して同じ製作環境で形成されることができ、同様に、前記蓄積容量Cstの第二極板Cst2及び前記初期化信号線パターンVINTの製作の際、同じプロセス機器を使用して同じ製作環境でも形成され得、したがって、この構成方式では、表示パネルの製作プロセスのフローを効果的に簡素化し、表示パネルの製作コストを節約することができる。
【0155】
また、前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1及び第二極板Cst2のレイアウトの際、前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1の前記ベース50上での正投影、及び前記蓄積容量Cstの第二極板Cst2の前記ベース50上での正投影が何れも、対応する前記ゲート走査線パターンGATEの前記ベース50上での正投影と、対応する前記発光制御信号線パターンの前記ベース50上での正投影との間に位置するように構成してもよく、この構成方式によれば、前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1と第二極板Cst2とが一定の正対面積を前記ベース50に垂直な方向に有することができるのを保証されるだけでなく、前記ベース50に垂直な方向において、前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1及び第二極板Cst2と、前記ゲート走査線パターンGATE及び前記発光制御信号線パターンとの間のオーバーラップの発生が回避されるため、前記蓄積容量Cstは、前記ゲート走査線パターンGATE及び前記発光制御信号線パターンEMとの間に他の寄生容量を形成することがなく、前記サブ画素駆動回路の安定した動作性能が保証される。
【0156】
いくつかの実施例において、前記機能膜層は、ゲート絶縁層(例えば、図17におけるGI1)と、前記ゲート絶縁層における前記ベース50とは反対側に位置する第一絶縁層(例えば、図17におけるGI2)とを更に含み、前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1、前記ゲート走査線パターンGATE及び前記リセット信号線パターンRSTは、何れも前記ゲート絶縁層における前記ベース50とは反対側の表面に位置し、前記蓄積容量Cstの第二極板Cst2と前記初期化信号線パターンVINTとは、何れも前記第一絶縁層における前記ベース50とは反対側の表面に位置する。
【0157】
具体的に、前記機能膜層は、前記ゲート絶縁層及び前記第一絶縁層を更に含み、前記ゲート絶縁層は、薄膜トランジスタにおけるゲートとアクティブ層との間を絶縁させるためのものであり、前記第一絶縁層は、表示基板における別々の層に設けられた導電機能パターンの間を絶縁させるためのものである。
【0158】
前記表示基板の機能膜層のレイアウトの際、例示的に、前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1、前記ゲート走査線パターンGATE及び前記リセット信号線パターンRSTを何れも前記ゲート絶縁層における前記ベース50とは反対側の表面に設けてもよく、こうすれば、前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1、前記ゲート走査線パターンGATE及び前記リセット信号線パターンRSTを同じ種類の材料で製作する場合、前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1、前記ゲート走査線パターンGATE及び前記リセット信号線パターンRSTは、同一パターニングプロセスにて同時に形成可能となる。
【0159】
同様に、前記蓄積容量Cstの第二極板Cst2と前記初期化信号線パターンVINTとを何れも前記第一絶縁層における前記ベース50とは反対側の表面に設けてもよく、こうすれば、前記蓄積容量Cstの第二極板Cst2と前記初期化信号線パターンVINTとを同じ種類の材料で製作する場合、前記蓄積容量Cstの第二極板Cst2と前記初期化信号線パターンVINTとは、同一パターニングプロセスにて同時に形成可能となる。
【0160】
上記方式に従って前記表示パネルにおける機能膜層をレイアウトすれば、レイアウト空間を効果的に省くことができ、前記表示パネルの薄型化に有利となるだけでなく、前記表示パネルの製作プロセスのフローを効果的に簡素化し、表示パネルの製作コストを節約することができる。
【0161】
図15に示すように、いくつかの実施例において、前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1の前記ベース50上での正投影、及び前記蓄積容量Cstの第二極板Cst2の前記ベース50上での正投影は何れも、対応する前記第一アノード501の前記ベース50上での正投影と部分的にオーバーラップする。
【0162】
具体的に、前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1及び第二極板Cst2のレイアウトの際、例示的に、前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1の前記ベース50上での正投影、及び前記蓄積容量Cstの第二極板Cst2の前記ベース50上での正投影が何れも、対応する前記第一アノード501の前記ベース50上での正投影と部分的にオーバーラップするように構成してもよく、前記第一アノード501と前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1及び第二極板Cst2とが何れも別々の層に設けられるため、このレイアウト方式によれば、前記第一アノード501と前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1及び第二極板Cst2との間の短絡の発生が回避されながら、表示パネルのレイアウト空間がより多く活用される。
【0163】
図15に示すように、いくつかの実施例において、前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1の前記ベース50上での正投影、及び前記蓄積容量Cstの第二極板Cst2の前記ベース50上での正投影は、対応する前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影と部分的にオーバーラップする。
【0164】
具体的に、引き続き図15を参照し、前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影と、前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1及び第二極板Cst2の前記ベース50上での正投影の何れとも少なくとも部分的にオーバーラップするように構成することで、前記補償機能パターン401は、前記蓄積容量Cstの第一極板Cst1の少なくとも一部、及び前記第二極板Cst2の少なくとも一部を覆うことができるため、前記補償機能パターン401によれば、前記蓄積容量Cstに隣接するデータ線パターンDATA上で伝送されるデータ信号が変化したときの蓄積容量Cstへのクロストークを回避できるだけでなく、前記第一アノード501上で伝送される駆動信号が変化したときの蓄積容量Cstへのクロストークを回避でき、その結果、前記表示パネルにおけるサブ画素駆動回路動作の安定性がより好適に保証される。
【0165】
図13及び図15に示すように、いくつかの実施例において、前記蓄積容量Cstの第二極板Cst2の中心領域は、開口302を含み、前記開口302の前記ベース50上での正投影は、対応する前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影とオーバーラップしない。
【0166】
具体的に、前記蓄積容量Cstの第二極板Cst2上の開口302が位置する領域は、一般的にビアホールと当該ビアホールを通る導電部との形成に使用され、当該ビアホール及び導電部は、前記第二極板の上下両側に位置する機能パターン同士を結合させるためのものである。
【0167】
上記実施例による表示パネルでは、前記開口302の前記ベース50上での正投影が、対応する前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影とオーバーラップしないように構成することで、前記補償機能パターン401と前記開口302における導電部との短絡の発生をより好適に回避できるため、前記表示パネルにおけるサブ画素駆動回路動作の安定性がより好適に保証される。
【0168】
留意されたいのは、レイアウト空間が限られる場合、前記開口302の前記ベース50上での正投影が、対応する前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影と部分的にオーバーラップするように構成してもよく、要は、前記補償機能パターン401と前記開口302における導電部との短絡の発生がないことを保証されればよい。
【0169】
図15及び図18に示すように、いくつかの実施例において、前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影が、前記シールドパターン301の前記ベース上での正投影と部分的にオーバーラップするように構成してもよく、又は、図20に示すように、いくつかの実施例において、前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影が、前記シールドパターン301の前記ベース上での正投影とオーバーラップしないように構成してもよい。
【0170】
いくつかの実施例において、前記ベース50に垂直な方向において、前記補償機能層と前記電源信号線層との間の厚さの差は、閾値範囲内にあるか、或いは、前記補償機能層と前記データ線層との間の厚さの差は、閾値範囲内にある。
【0171】
具体的に、前記補償機能パターン401の製作の際、前記ベース50に垂直な方向における前記補償機能パターン401の厚さは、実際の必要に応じて設定可能であり、例示的に、前記ベース50に垂直な方向において、前記補償機能層と前記電源信号線層との間の厚さの差が閾値範囲内にあるか、或いは、前記補償機能層と前記データ線層との間の厚さの差が閾値範囲内にあるように構成し、この構成方式によれば、前記補償機能層は、前記電源信号線層と前記データ線層との間に生じる段差を好適に補償できる。
【0172】
留意されたいのは、前記閾値範囲が0.1μm以下となるように構成してもよく、こうすれば、前記ベース50に垂直な方向において、前記補償機能層、前記電源信号線層及び前記データ線層の厚さが近くなるため、段差に対する補償効果がより好適に保証される。
【0173】
図24及び図26に示すように、いくつかの実施例において、前記表示パネルは、複数の第二発光素子を更に含み、各々の前記第二発光素子は、前記ベース50から遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第二アノード502、第二発光パターン602及び第二カソードを含み、前記第二アノード502は、前記第二方向に沿って対向して設けられた第五エッジ部分502a1及び第六エッジ部分502a2と、前記第五エッジ部分502a1と前記第六エッジ部分502a2との間に位置する第二中間部分502a3とを含み、前記第二中間部分502a3の前記ベース50上での正投影は、前記第二発光パターン602の前記ベース50上での正投影と重なり合い、
前記第二中間部分502a3の前記ベース50上での正投影は、対応する前記電源信号線パターンVDDの前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なり、前記第二中間部分502a3の前記ベース50上での正投影は、対応する前記データ線パターンDATAの前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なる。
【0174】
具体的に、前記表示パネルは、第二発光素子を更に含んでもよく、前記第二発光素子は、前記第一発光素子の発光色と異なるものであり、前記第二発光素子は、前記ベース50から遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第二アノード502、第二発光パターン602及び第二カソードを含んでもよく、前記第二アノード502は、表示パネルにおける対応する第二サブ画素駆動回路に結合されて、当該第二サブ画素駆動回路から供給された駆動信号を受信し、前記第二カソードは、共通信号を受信し、前記第二発光パターン602は、前記第二アノード502と前記第二カソードとの共同作用の下で、対応する色の光を発する。
【0175】
前記第二アノード502の構造は多様であり、例示的に、前記第二アノード502は、前記第二方向に沿って対向して設けられた第五エッジ部分502a1及び第六エッジ部分502a2と、前記第五エッジ部分502a1と前記第六エッジ部分502a2との間に位置する第二中間部分502a3とを含む。
【0176】
前記第二発光素子のレイアウトの際、前記第二中間部分502a3の前記ベース50上での正投影が、前記第二発光パターン602の前記ベース50上での正投影と重なり合い、前記第二中間部分502a3の前記ベース50上での正投影が、対応する前記電源信号線パターンVDDの前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なり、前記第二中間部分502a3の前記ベース50上での正投影が、対応する前記データ線パターンDATAの前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なるように構成してもよく、このレイアウト方式によれば、前記第二アノード502の中間部分は、前記電源信号線パターンVDD及び前記データ線パターンDATAを均一に覆うことができるため、前記第二アノード502の中間部分は、高い平坦度を有することになる。こうして、前記第二発光パターン602を前記第二アノード502の第二中間部分502a3上に形成する場合、前記第二発光パターン602が高い平坦度を有することを保証できるため、第二発光素子の発光効果が保証され、前記表示パネルによる表示時に発生する色ずれ現象が軽減される。
【0177】
図26に示すように、いくつかの実施例において、前記第二発光パターン602は、第二対称軸に関して対称であり、前記第二対称軸は、前記第一方向に沿って延在し、前記第二対称軸の前記ベース50上での正投影は、対応する前記電源信号線パターンVDDの前記ベース50上での正投影の内部に位置する。
【0178】
具体的に、前記第二発光パターン602の構造は、実際の必要に応じて設定可能であり、例示的に、前記第二発光パターン602が軸対称パターンとなるように構成し、こうすれば、前記第二発光素子の出光の均一性の向上により有利となる。
【0179】
さらに、前記第二発光パターン602が、第二対称軸に関して対称であり、当該第二対称軸が、前記第一方向に沿って延在し、且つ前記第二対称軸の前記ベース50上での正投影が、対応する前記電源信号線パターンVDDの前記ベース50上での正投影の内部に位置するように構成してもよく、このレイアウト方式によれば、前記第二発光パターン602の中心部分は、前記電源信号線パターンVDDを覆うことができ、それに、前記電源信号線パターンVDDが、前記第一方向に沿って延在し、且つ前記第一方向に垂直な方向における幅が広いため、前記第二発光パターン602のほとんどは、前記電源信号線パターンVDD上に形成され、その結果、前記第二発光パターン602の平坦度がより好適に保証され、前記表示パネルによる表示時に発生する色ずれ現象が軽減される。
【0180】
図24及び図27に示すように、いくつかの実施例において、前記表示パネルは、複数の第三発光素子を更に含み、各々の前記第三発光素子は何れも、前記第一方向に沿って対向して設けられた2つのサブ発光素子を含み、各々の前記サブ発光素子は何れも、前記ベース50から遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第三アノード503、第三発光パターン603及び第三カソードを含み、前記第三アノード503は、前記第二方向に沿って対向して設けられた第七エッジ部分503a1及び第八エッジ部分503a2と、前記第七エッジ部分503a1と前記第八エッジ部分503a2との間に位置する第三中間部分とを含み、前記第三中間部分の前記ベース50上での正投影は、前記第三発光パターン603の前記ベース50上での正投影と重なり合い、
前記第三中間部分の前記ベース50上での正投影は、対応する前記データ線パターンDATAの前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なり、前記第七エッジ部分503a1の前記ベース50上での正投影は、対応する電源信号線パターンVDDの前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なる。
【0181】
具体的に、前記表示パネルは、複数の第三発光素子を更に含んでもよく、各々の前記第三発光素子は何れも、前記第一方向に沿って対向して設けられた2つのサブ発光素子を含み、各々の前記サブ発光素子は、前記第一発光素子及び前記第二発光素子の発光色の何れもとも異なり、前記サブ発光素子は、前記ベース50から遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第三アノード503、第三発光パターン603及び第三カソードを含んでもよく、前記第三アノード503は、表示パネルにおける対応する第三サブ画素駆動回路に結合されて、当該第三サブ画素駆動回路から供給された駆動信号を受信し、前記第三カソードは、共通信号を受信し、前記第三発光パターン603は、前記第三アノード503と前記第三カソードとの共同作用の下で、対応する色の光を発する。
【0182】
前記第三アノード503の構造は多様であり、例示的に、前記第三アノード503は、前記第二方向に沿って対向して設けられた第七エッジ部分及び第八エッジ部分と、前記第七エッジ部分と前記第八エッジ部分との間に位置する第三中間部分とを含む。
【0183】
前記第三発光素子のレイアウトの際、前記第三中間部分の前記ベース50上での正投影が、前記第三発光パターン603の前記ベース50上での正投影と重なり合い、前記第三中間部分の前記ベース50上での正投影が、対応する前記データ線パターンDATAの前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なり、前記第七エッジ部分の前記ベース50上での正投影が、対応する電源信号線パターンVDDの前記ベース50上での正投影と少なくとも部分的に重なるように構成してもよく、このレイアウト方式によれば、前記第三アノード503と、対応する電源信号線パターンVDD及びデータ線パターンDATAとのオーバーラップ面積は小さくなり、前記第三発光パターン603が高い平坦度を有することを保証できるため、第三発光素子の発光効果が保証され、前記表示パネルによる表示時に発生する色ずれ現象が軽減される。
【0184】
いくつかの実施例において、前記第一発光素子は、赤サブ画素を含み、前記第二発光素子は、青サブ画素を含み、前記第三発光素子は、緑サブ画素を含む。
【0185】
具体的に、前記第一発光素子、前記第二発光素子及び前記第三発光素子の発光色は、実際の必要に応じて設定可能であり、例示的に、前記第一発光素子は、赤サブ画素を含み、前記第二発光素子は、青サブ画素を含み、前記第三発光素子は、緑サブ画素を含む。
【0186】
本開示の実施例は、上記実施例による表示パネルを含む、表示装置を更に提供する。
【0187】
上記実施例による表示パネルにおいて、前記補償機能パターン401は、前記電源信号線パターンVDDと前記データ線パターンDATAとが前記第一アノード501の下方で生じる段差を補償できるため、前記表示パネルでは、第一発光素子に含まれる第一アノード501によって、一部の対応する前記電源信号線パターンVDD、一部の対応する前記データ線パターンDATA、及び少なくとも一部の対応する補償機能パターン401が同時に覆われる場合、当該第一アノード501は、高い平坦度を有することができる。その結果、表示パネルによる表示時に発生する色ずれ現象が効果的に低減されるため、本開示の実施例による表示装置は、上記実施例による表示パネルを含む場合、同様に上記の有益な効果を奏する。
【0188】
説明すべきなのは、前記表示装置は、テレビ、ディスプレイ、デジタルフォトフレーム、携帯電話、タブレットPC等の表示機能を有するいかなる製品又は部品であってもよい。
【0189】
本開示の実施例は、表示パネルの製作方法であって、前記表示パネルは、アレイ状に並べられた複数のサブ画素エリアを含み、前記製作方法は、
電源信号線層、データ線層及び補償機能層を含む機能膜層であって、前記電源信号線層が、各前記サブ画素エリアに設けられた電源信号線パターンVDDを含み、前記データ線層が、各前記サブ画素エリアに設けられたデータ線パターンDATAを含み、前記電源信号線パターンVDDが、第一方向に沿って延在する第一部分を含み、前記データ線パターンDATAが、前記第一方向に沿って延在し、前記補償機能層が、少なくとも1つの前記サブ画素エリアに設けられた補償機能パターン401を含む機能膜層を、ベース50上に製作することと、
複数の第一発光素子であって、各々の前記第一発光素子が何れも、前記ベース50から遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第一アノード501、第一発光パターン601及び第一カソードを含み、前記第一アノード501の前記ベース50上での正投影が、対応する前記電源信号線パターンVDDの前記ベース50上での正投影とは第一オーバーラップ領域F1があり、対応する前記データ線パターンDATAの前記ベース50上での正投影とは第二オーバーラップ領域F2があり、対応する前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影とは第三オーバーラップ領域F3があり、前記第二オーバーラップ領域F2が、前記第一オーバーラップ領域F1と前記第三オーバーラップ領域F3との間に位置する複数の第一発光素子を、前記機能膜層における前記ベース50とは反対側に製作することとを含む、表示パネルの製作方法を更に提供している。
【0190】
具体的に、アレイ状に並べられた複数のサブ画素エリアは、第一方向に沿って延在するサブ画素エリア列、及び第二方向に沿って延在するサブ画素エリア行に区画可能であり、前記サブ画素エリア列は、前記第一方向に沿って配列された複数のサブ画素エリアを含み、前記サブ画素エリア行は、前記第二方向に沿って配列された複数のサブ画素エリアを含み、前記第一方向と前記第二方向とは交差し、例示的に、前記第一方向には、Y方向が含まれ、前記第二方向には、X方向が含まれる。
【0191】
前記電源信号線層は、各前記サブ画素エリアに設けられた電源信号線パターンVDDを含み、前記電源信号線パターンVDDは、選択的に、格子状とされてもよく、当該格子状の電源信号線パターンVDDは、前記第一方向に沿って延在する第一部分を含む。前記電源信号線パターンVDDは、前記サブ画素エリア列と1対1で対応し、前記電源信号線パターンVDDは、対応する前記サブ画素エリア列に含まれる各サブ画素エリアに位置する。
【0192】
前記データ線層は、各前記サブ画素エリアに設けられたデータ線パターンDATAを含み、前記データ線パターンDATAは、前記第一方向に沿って延在し、前記データ線パターンDATAは、前記サブ画素エリア列と1対1で対応し、前記データ線パターンDATAは、対応する前記サブ画素エリア列に含まれる各サブ画素エリアに位置する。
【0193】
前記表示パネルは、前記機能膜層における前記ベース50とは反対側に位置する複数の第一発光素子を更に含み、前記第一発光素子は、前記ベース50から遠ざかる方向に沿って順次に積層して設けられた第一アノード501、第一発光パターン601及び第一カソードを含み、表示パネルの動作の際、前記第一アノード501に駆動信号が供給され、前記第一カソードに共通信号が供給されることで、前記第一アノード501と前記第一カソードとの間に電界が発生し、その結果、前記第一発光パターン601が、対応する色の光を発するように制御され、例示的に、前記第一発光素子は、赤発光素子を含み、赤色光を発することができる。
【0194】
前記補償機能層は、少なくとも1つの前記サブ画素エリアに設けられた補償機能パターン401を含み、例示的に、前記補償機能パターン401は、前記第一発光素子と1対1で対応し、
前記表示パネルの製作の際、先ずベース50上に機能膜層を形成し、次に当該機能膜層における前記ベース50とは反対側に第一発光素子を製作し、前記機能膜層の製作の際、前記電源信号線パターンVDDと前記データ線パターンDATAとは、前記第二方向に沿って交互に配列されてもよく、前記補償機能パターン401は、対応する第一発光素子の付近に設けられてもよく、例示的に、前記第一発光素子中の前記第一アノード501の前記ベース50上での正投影は、対応する前記電源信号線パターンVDDの前記ベース50上での正投影とは第一オーバーラップ領域F1があり、対応する前記データ線パターンDATAの前記ベース50上での正投影とは第二オーバーラップ領域F2があり、対応する前記補償機能パターン401の前記ベース50上での正投影とは第三オーバーラップ領域F3があり、前記第二オーバーラップ領域F2は、前記第一オーバーラップ領域F1と前記第三オーバーラップ領域F3との間に位置する。
【0195】
本開示の実施例による製作方法を用いて製作された表示パネルにおいて、前記補償機能パターン401は、前記電源信号線パターンVDDと前記データ線パターンDATAとが前記第一アノード501の下方で生じる段差を補償できるため、前記表示パネルでは、第一発光素子に含まれる第一アノード501によって、一部の対応する前記電源信号線パターンVDD、一部の対応する前記データ線パターンDATA、及び少なくとも一部の対応する補償機能パターン401が同時覆われる場合、当該第一アノード501は、高い平坦度を有することができ、その結果、表示パネルによる表示時に発生する色ずれ現象が効果的に低減される。
【0196】
説明すべきなのは、本明細書における各実施例は何れも、漸進的な方式で説明されており、各実施例の同一部分又は類似部分は互いに参照されればよく、各実施例は、他の実施例との相違点に重点を置いて説明されている。特に、方法の実施例については、基本的に製品の実施例と類似しているため、簡単に説明されているが、関連部分は、製品の実施例の説明部分を参照すればよい。
【0197】
特に定義しない限り、本開示に使用される技術用語又は科学用語は、当業者が理解できる通常の意味を有する。本開示に使用される「第一」、「第二」及び類似する用語は、いかなる順序、数量又は重要性を示すものではなく、異なる構成要素を区別するためのものに過ぎない。「含む」又は「包含」等の類似する用語は、「含む」又は「包含」の前に記載された素子又は部材が、「含む」又は「包含」の後に挙げられる素子又は部材及びその同等物を含むが、他の素子又は部材を排除しないことを意味する。「接続」又は「結合」等の類似する用語は、物理的又は機械的接続に限定されず、直接接続されるか間接的に接続されるかに関わらず、電気的接続を含んでもよい。「上」、「下」、「左」、「右」等は、相対位置関係を示すだけであり、説明対象の絶対位置が変わると、当該相対位置関係も対応して変化する可能性がある。
【0198】
理解できることは、層、膜、領域又は基板のような素子が別の素子の「上」又は「下」に位置すると言及された場合、当該素子は別の素子の「上」又は「下」に「直接」位置してもよいし、又は、中間素子が介在してもよい。
【0199】
上記実施形態の説明では、具体的な特徴、構造、材料又は特性は、あらゆる1つ又は複数の実施例又は具体例において、適切な方式で組み合せられてもよい。
【0200】
上述したのは、本開示の具体的な実施形態に過ぎず、本開示の保護範囲は、これに限定されない。当業者であれば、本開示に記載の技術的範囲内で、変形や置換に容易に想到できるが、これらの変形や置換は、全て本開示の保護範囲内とされるべきである。したがって、本開示の保護範囲は、添付された特許請求の範囲に従うべきである。
図1
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