(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】洗浄装置
(51)【国際特許分類】
B60S 1/68 20060101AFI20231212BHJP
A61L 2/18 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
B60S1/68
A61L2/18
(21)【出願番号】P 2020086090
(22)【出願日】2020-05-15
【審査請求日】2023-01-24
(73)【特許権者】
【識別番号】506310050
【氏名又は名称】株式会社アクト
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【氏名又は名称】山田 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【氏名又は名称】樺澤 襄
(72)【発明者】
【氏名】内海 洋
【審査官】久保田 信也
(56)【参考文献】
【文献】特開昭53-072376(JP,A)
【文献】特開2016-106788(JP,A)
【文献】特開2013-244761(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0211605(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 1/68
A61L 2/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を用いて洗浄を行う洗浄装置であって、
車両のタイヤの外側面に向けて液体を噴射するタイヤ外側面用噴射部と、
車両のタイヤの内側面に向けて液体を噴射するタイヤ内側面用噴射部とを備え、
前記タイヤ内側面用噴射部は、
左側のタイヤの内側面に向けて液体を噴射する左側のノズルと、
右側のタイヤの内側面に向けて液体を噴射する右側のノズルとを備え、
前記左側のノズル及び前記右側のノズルは、共通の横配管に設けられ
かつ共通のカバー体内に同じ高さで配置され、
前記共通のカバー体は、
前記左側のノズルの噴射口を露出させるための開口部が形成され、左側のタイヤの内側面と離間対向する左側の側板部と、
前記右側のノズルの噴射口を露出させるための開口部が形成され、右側のタイヤの内側面と離間対向する右側の側板部と、
前記左側の側板部の上端と前記右側の側板部の上端とを連結する上板部とを有する
ことを特徴とする洗浄装置。
【請求項2】
液体を用いて洗浄を行う洗浄装置であって、
車両のタイヤの外側面に向けて液体を噴射するタイヤ外側面用噴射部と、
車両のタイヤの内側面に向けて液体を噴射するタイヤ内側面用噴射部とを備え、
前記タイヤ内側面用噴射部は、
左側のタイヤの内側面に向けて液体を噴射する左側ノズル群と、
右側のタイヤの内側面に向けて液体を噴射する右側ノズル群とを備え、
前記左側ノズル群及び前記右側ノズル群の各々は、
平面視で走行方向に対して直交する第1方向に向かって開口する噴射口から車両のタイヤの内側面に向けて液体を噴射する第1内ノズルと、
平面視で前記第1方向に対して前記走行方向の前方側に傾斜する第2方向に向かって開口する噴射口から車両のタイヤの内側面に向けて液体を噴射する第2内ノズルと、
平面視で前記第1方向に対して前記走行方向の後方側に傾斜する第3方向に向かって開口する噴射口から車両のタイヤの内側面に向けて液体を噴射する第3内ノズルとを有し、
前記左側ノズル群の前記第1ないし第3内ノズル及び前記右側ノズル群の前記第1ないし第3内ノズルは、共通の横配管に設けられかつ共通のカバー体内に
同じ高さで配置され
、
前記共通のカバー体は、
前記左側ノズル群の前記第1ないし第3内ノズルの噴射口を露出させるための開口部が形成され、左側のタイヤの内側面と離間対向する左側の側板部と、
前記右側ノズル群の前記第1ないし第3内ノズルの噴射口を露出させるための開口部が形成され、右側のタイヤの内側面と離間対向する右側の側板部と、
前記左側の側板部の上端と前記右側の側板部の上端とを連結する上板部とを有する
ことを特徴とする洗浄装置。
【請求項3】
前記第2内ノズルは、前記第1内ノズルよりも前記走行方向の前方側に配置され、
前記第3内ノズルは、前記第1内ノズルよりも前記走行方向の後方側に配置されている
ことを特徴とする請求項2記載の洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を用いて洗浄を行う洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば下記の特許文献1に記載された車両消毒装置(洗浄装置)が知られている。この従来の車両消毒装置は、消毒液を供給する消毒液供給手段と、少なくとも消毒対象の車両の下部を囲む枠組と、消毒液供給手段から供給される消毒液を通し枠組に取り付けられた配管と、この配管に接続され消毒液を枠組の内側に噴射するための複数の噴射ノズルとを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の装置では、車両のタイヤに付着した付着物(例えばシストセンチュウの幼虫や卵等)を除去しきれないおそれがある。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、車両のタイヤに付着した付着物を適切に除去できる洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の洗浄装置は、液体を用いて洗浄を行う洗浄装置であって、車両のタイヤの外側面に向けて液体を噴射するタイヤ外側面用噴射部と、車両のタイヤの内側面に向けて液体を噴射するタイヤ内側面用噴射部とを備えるものである。
【0007】
請求項2記載の洗浄装置は、請求項1記載の洗浄装置において、タイヤ外側面用噴射部は、平面視で走行方向に対して直交する第1方向に向かって開口する噴射口から車両のタイヤの外側面に向けて液体を噴射する第1外ノズルと、平面視で前記第1方向に対して前記走行方向の前方側に傾斜する第2方向に向かって開口する噴射口から車両のタイヤの外側面に向けて液体を噴射する第2外ノズルと、平面視で前記第1方向に対して前記走行方向の後方側に傾斜する第3方向に向かって開口する噴射口から車両のタイヤの外側面に向けて液体を噴射する第3外ノズルとを有するものである。
【0008】
請求項3記載の洗浄装置は、請求項1又は2記載の洗浄装置において、タイヤ内側面用噴射部は、平面視で走行方向に対して直交する第1方向に向かって開口する噴射口から車両のタイヤの内側面に向けて液体を噴射する第1内ノズルと、平面視で前記第1方向に対して前記走行方向の前方側に傾斜する第2方向に向かって開口する噴射口から車両のタイヤの内側面に向けて液体を噴射する第2内ノズルと、平面視で前記第1方向に対して前記走行方向の後方側に傾斜する第3方向に向かって開口する噴射口から車両のタイヤの内側面に向けて液体を噴射する第3内ノズルとを有するものである。
【0009】
請求項4記載の洗浄装置は、請求項1又は2記載の洗浄装置において、タイヤ内側面用噴射部は、左側のタイヤの内側面に向けて液体を噴射する左側ノズル群と、右側のタイヤの内側面に向けて液体を噴射する右側ノズル群とを備え、前記左側ノズル群及び前記右側ノズル群の各々は、平面視で走行方向に対して直交する第1方向に向かって開口する噴射口から車両のタイヤの内側面に向けて液体を噴射する第1内ノズルと、平面視で前記第1方向に対して前記走行方向の前方側に傾斜する第2方向に向かって開口する噴射口から車両のタイヤの内側面に向けて液体を噴射する第2内ノズルと、平面視で前記第1方向に対して前記走行方向の後方側に傾斜する第3方向に向かって開口する噴射口から車両のタイヤの内側面に向けて液体を噴射する第3内ノズルとを有するものである。
【0010】
請求項5記載の洗浄装置は、請求項4記載の洗浄装置において、車両が走行する走行面部を備え、タイヤ内側面用噴射部は、前記走行面部の幅方向の中央側に設けられ、前記タイヤ内側面用噴射部の左側ノズル群及び右側ノズル群は、共通の配管に設けられているものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、車両のタイヤに付着した付着物を適切に除去できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施の形態に係る洗浄装置の平面図である。
【
図4】同上洗浄装置のタイヤ外側面用噴射部の側面図である。
【
図6】同上洗浄装置のタイヤ内側面用噴射部の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施の形態について
図1ないし
図7を参照して説明する。
【0014】
図中の1は洗浄装置である車両洗浄装置で、この車両洗浄装置1は、液体を用いて車両(大きさや種類等は任意であり、トラック等の大型車両を含む)Sの洗浄を行うものである。すなわち例えば、この車両洗浄装置1は、液体である消毒液を用いて車両Sの洗浄消毒を行う車両消毒装置である。
【0015】
より具体的には、この車両洗浄装置1は、土壌伝染病の拡大防止のために、例えば無塩型の次亜塩素酸水等の消毒液を用いて車両Sの洗浄消毒を行うことにより、車両Sに付着した付着物(少なくともタイヤに付着した付着物)を車両Sから除去するものである。なお、付着物は、例えば土壌伝染病の病原体(馬鈴薯等の害虫であるシストセンチュウの幼虫や卵等)を含むものである。
【0016】
車両洗浄装置1は、
図1ないし
図3に示すように、例えば農業施設等の施設の入出場口に設置された走行面部2を備え、この走行面部2上を走行して入出場口を通過する際の車両(洗浄対象物)Sに対して洗浄消毒を行う。なお、例えば北海道等の寒冷地用の対策として、走行面部(床部)2を加熱する加熱手段を設けてもよい。
【0017】
車両洗浄装置1は、車両Sの左側のタイヤの外側面に向けて消毒液を噴射するタイヤ専用の複数(例えば2つ)の左側のタイヤ外側面用噴射部5(5L)と、車両Sの右側のタイヤの外側面に向けて消毒液を噴射するタイヤ専用の複数(例えば2つ)の右側のタイヤ外側面用噴射部5(5R)と、車両Sの左右両側のタイヤの内側面(互いに離間対向するタイヤ内側面)に向けて消毒液を噴射するタイヤ専用の複数(例えば3つ)の中央側のタイヤ内側面用噴射部6とを備えている。
【0018】
左側のタイヤ外側面用噴射部5(5L)は、走行面部2の幅方向一端側である左側の端部側に設けられている。右側のタイヤ外側面用噴射部5(5R)は、走行面部2の幅方向他端側である右側の端部側に設けられている。中央側のタイヤ内側面用噴射部6は、走行面部2の幅方向の中央側に前後方向に並ぶように設けられている。
【0019】
そして、前後方向に並ぶ3つのタイヤ内側面用噴射部6のうち、前側のタイヤ内側面用噴射部6は、平面視で前側左右のタイヤ外側面用噴射部5間の位置(若干ずれていてもよい。以下でも同じ)に配置されている。後側のタイヤ内側面用噴射部6は、平面視で後側左右のタイヤ外側面用噴射部5間の位置に配置されている。中央側のタイヤ内側面用噴射部6は、平面視で後述する左右の側方噴射部31間の位置に配置されている。
【0020】
各タイヤ外側面用噴射部5は、
図4及び
図5にも示すように、平面視で車両Sの走行方向に対して直交する第1方向に向かって開口する噴射口11aから車両Sのタイヤの外側面に向けて消毒液を噴射する第1外ノズル11と、平面視で第1方向に対して車両Sの走行方向の前方側に所定傾斜角度αをもって傾斜する第2方向に向かって開口する噴射口12aから車両Sのタイヤの外側面に向けて消毒液を噴射する第2外ノズル12と、平面視で第1方向に対して車両Sの走行方向の後方側に所定傾斜角度αをもって傾斜する第3方向に向かって開口する噴射口13aから車両Sのタイヤの外側面に向けて消毒液を噴射する第3外ノズル13とを有している。なお、所定傾斜角度αは、例えば45度である。
【0021】
3つのノズル11,12,13は、いずれも同じ1本の配管(共通の配管である縦配管)15に接続されている。また、これら3つのノズル11,12,13はカバー体16内に異なる高さで配置(同じ高さで配置してもよい)されており、このカバー体16のうちノズル11,12,13の噴射口11a,12b,13cと対応する部分には開口部17が形成されている。なお、カバー体16は、図示しない取付手段によって前後方向長手状の被取付部18の端部に取り付けられている。また、3つのノズル11,12,13は、それぞれ高さ位置が異なるが、互いに略接近した状態である。
【0022】
各タイヤ内側面用噴射部6は、
図6及び
図7にも示すように、車両Sの左側のタイヤの内側面に向けて消毒液を噴射する左タイヤ用の左側ノズル群19と、車両Sの右側のタイヤの内側面に向けて消毒液を噴射する右タイヤ用の右側ノズル群20とを備えている。
【0023】
左側ノズル群19及び右側ノズル群20の各々は、タイヤ外側面用噴射部5のノズル群(異なる3方向を向いた3つのノズル11,12,13)と同様、平面視で車両Sの走行方向に対して直交する第1方向に向かって開口する噴射口21aから車両Sのタイヤの内側面に向けて消毒液を噴射する第1内ノズル21と、平面視で第1方向に対して車両Sの走行方向の前方側に所定傾斜角度αをもって傾斜する第2方向に向かって開口する噴射口22aから車両Sのタイヤの内側面に向けて消毒液を噴射する第2内ノズル22と、平面視で第1方向に対して車両Sの走行方向の後方側に所定傾斜角度αをもって傾斜する第3方向に向かって開口する噴射口23aから車両Sのタイヤの内側面に向けて消毒液を噴射する第3内ノズル23とを有している。なお、所定傾斜角度αは、例えば45度である。
【0024】
6つのノズル(左側ノズル群19の3つのノズル21,22,23及び右側ノズル群20の3つのノズル21,22,23)は、いずれも同じ1本の配管(共通の配管である横配管)25に接続されている。また、これら6つのノズル21,22,23はカバー体26内に同じ高さで配置(異なる高さで配置してもよい)配置されており、このカバー体26のうちノズル21,22,23の噴射口21a,22a,23aと対応する部分には開口部27が形成されている。
【0025】
図3に示すように、タイヤ内側面用噴射部6は走行面部2上に設けられおり、このタイヤ内側面用噴射部6のカバー体26の左右の両側面は、走行面部2上を走行する車両Sのタイヤの内側面と離間対向する。そして、そのカバー体26の左右の両側面に開口部27が形成されている。つまり、カバー体26は、車両Sの走行方向に沿った中央側の側板部28と、この側板部28の前端に連設された前側の傾斜側板部29と、側板部28の後端に連設された後側の傾斜側板部30とを有し、この各側板部28,29,30にノズルの噴射口を露出させるための開口部27が形成されている。
【0026】
図6に示すように、配管25のうちカバー体26内に位置する部分には、6つのノズル21,22,23が接続されている。つまり、配管25は第1接続部25a、第2接続部25b及び第3接続部25cを有し、第1接続部25aの左右両側に第1内ノズル21が接続され、第2接続部25bの左右両側に第2内ノズル22が接続され、第3接続部25cの左右両側に第3内ノズル23が接続されている。
【0027】
また、車両洗浄装置1は、上述したタイヤ専用の噴射部(タイヤ洗浄部)5,6に加えて、車両Sの左側の外側方から車両Sの左側に向けて消毒液を噴射する左側の側方噴射部31(31L)と、車両Sの右側の外側方から車両Sの右側に向けて消毒液を噴射する右側の側方噴射部31(31R)と、車両Sの上方から車両Sの上側に向けて消毒液を噴射する上方噴射部32と、車両Sの下方から車両Sの下側に向けて消毒液を噴射する下方噴射部33とを備えている。そして、各噴射部31,32,33は、車両Sに向けて消毒液を噴射する複数のノズルを有し、これらノズルは配管に接続されている。
【0028】
さらに、車両洗浄装置1は、各噴射部5,6,31,32,33の配管(例えば単一ライン)に消毒液(液体)を供給するための消毒液供給手段(図示せず)を備えている。この消毒液供給手段は、例えば消毒液を貯留するタンク、このタンク内の消毒液を圧送するポンプ等を有している。また、ポンプをオンオフするスイッチ等の操作手段(車両の有無を検知するセンサでもよい)が設けられている。
【0029】
なお、例えば北海道等の寒冷地用の対策として、単一ラインではなく消毒液が循環する循環ラインを設けるとともに各噴射部の配管に圧力バルブを介してノズルを接続するようにしてもよい。また、例えば配管及びノズルを断熱材で覆ってもよく、また消毒液を所定温度まで加熱する加熱手段を設けてもよい。
【0030】
また、車両洗浄装置1には、この車両洗浄装置1で車両Sを洗浄消毒した後の廃液(車両のタイヤから除去された土壌伝染病の病原体等を含んだ消毒液)を処理する廃液処理装置(図示せず)が接続されている。この廃液処理装置は、例えば廃液から病原体(病原微生物)を分離する分離手段、この分離手段で分離された病原体を加熱して死滅させる加熱手段等を有している(特許第5787439号公報を参照)。
【0031】
次に、車両洗浄装置1の作用等を説明する。
【0032】
洗浄対象の車両Sが走行面部2上を走行方向(前方)に走行して所定領域(車両移動領域)を移動通過する際に、噴射部5,6,31,32,33の各ノズルからの消毒液によって、当該洗浄対象の車両Sの全体(全面)が洗浄消毒される。
【0033】
特に、車両Sのタイヤは、左右のタイヤ外側面用噴射部5のノズル11,12,13からの消毒液と、中央のタイヤ内側面用噴射部6のノズル21,22,23からの消毒液とによって、当該車両Sが備えるすべてのタイヤの全体(全面)が洗浄消毒される。つまり、タイヤ外側面用噴射部5のノズル11,12,13からの消毒液は主としてタイヤの外側面側に当たり、タイヤ内側面用噴射部6のノズル21,22,23からの消毒液は主としてタイヤの内側面側に当たり、これによりタイヤの全体が洗浄消毒される。その結果、タイヤに付着していた付着物が除去される。
【0034】
したがって、車両洗浄装置1によれば、車両Sのタイヤに付着した付着物、すなわち例えば農作物に感染する土壌伝染病の病原体(シストセンチュウの幼虫や卵等)を車両Sのタイヤから適切に除去でき、よって、土壌伝染病の拡大防止を確実に図ることができる。
【0035】
また、この車両洗浄装置1で車両Sを洗浄消毒した後の廃液については、廃液処理装置によって適切に処理でき、土壌伝染病の病原体を確実に死滅させることができる。
【0036】
なお、洗浄装置は、殺菌効果を有する消毒液を用いずに、例えば水道水を用いて洗浄を行うものでもよい。
【0037】
また、洗浄装置は、車両の左右両側のタイヤの内側面に向けて液体を噴射するタイヤ内側面用噴射部を備えた構成には限定されず、例えば左側のタイヤの内側面に向けて液体を噴射する左側のタイヤ内側面用噴射部と、右側のタイヤの内側面に向けて液体を噴射する右側のタイヤ内側面用噴射部とをそれぞれ別個に備えた構成等でもよい。
【0038】
さらに、各噴射部のノズルの数は、図示した例には限定されず、任意であり、異なる方向を向いた複数が好ましいが、単数でもよい。各ノズルは先端の噴射口から液体を所定噴射範囲をもって霧状に噴射(噴霧)する構成が好ましいが、当該構成以外のものでもよい。
【0039】
また、例えば異なる3方向(第1~第3方向)を向いたノズルに加えて、さらに別の方向を向いた追加ノズルを設けてもよい。ノズルの傾斜角度αは、図示した45度には限定されず、任意であり、例えば30度、60度等でもよい。
【符号の説明】
【0040】
1 洗浄装置である車両洗浄装置
2 走行面部
5 タイヤ外側面用噴射部
6 タイヤ内側面用噴射部
11 第1外ノズル
11a 第1外ノズルの噴射口
12 第2外ノズル
12a 第2外ノズルの噴射口
13 第3外ノズル
13a 第3外ノズルの噴射口
19 左側ノズル群
20 右側ノズル群
21 第1内ノズル
21a 第1内ノズルの噴射口
22 第2内ノズル
22a 第2内ノズルの噴射口
23 第3内ノズル
23a 第3内ノズルの噴射口
25 配管
S 車両