(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】構造荷重を支持するための伸長構造物、伸長構造物を伴う構造アセンブリ、及び方法
(51)【国際特許分類】
B64C 1/06 20060101AFI20231212BHJP
【FI】
B64C1/06
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019145894
(22)【出願日】2019-08-08
【審査請求日】2022-08-04
(32)【優先日】2018-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】グリース, ケネス エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】マッケンジー, カレン ディー.
【審査官】西中村 健一
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02960150(EP,A1)
【文献】独国特許発明第102008057247(DE,B3)
【文献】米国特許出願公開第2008/0067289(US,A1)
【文献】特表2014-534924(JP,A)
【文献】特表2016-537249(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 1/06、3/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持構造物(104)と、
前記支持構造物(104)と交差する
伸長構造物(102)であって、
前記伸長構造物(102)は、前記伸長構造物(102)の長さ(114)にわたり延在するウェブ(120)、及び前記ウェブ(120)から延在する下側フランジ(122)を備え、かつ長さ(114)及び質量(238)を有する、
伸長構造物(102)とを備える、構造アセンブリ(100)であって、
前記
伸長構造物(102)の前記質量(238)は、前記
伸長構造物(102)の前記長さ(114)に沿って変動し、
前記長さ(114)に沿った特定の領域、エリア、又は場所における前記
伸長構造物(102)の局所的質量(240)が、前記支持構造物(104)に向かって減少し、前記支持構造物(104)から離れて増大
し、
前記伸長構造物(102)が高さ(110)を有し、
前記伸長構造物(102)の前記高さ(110)は、前記伸長構造物(102)の前記長さ(114)に沿って変動し、
前記伸長構造物(102)の局所的高さ(242)が、前記支持構造物(104)に向かって減少し、前記支持構造物(104)から離れて増大し、
前記ウェブ(120)がウェブ肉厚(254)を有し、
前記ウェブ肉厚(254)は、前記伸長構造物(102)の前記長さ(114)に沿って変動し、
前記ウェブ(120)の局所的ウェブ肉厚(256)は、前記支持構造物(104)に向かって減少し、前記支持構造物(104)から離れて増大する、
構造アセンブリ(100)。
【請求項2】
前記
伸長構造物(102)の前記局所的高さ(242)の減少は、前記
伸長構造物(102)の前記局所的質量(240)の減少に対応し、
前記
伸長構造物(102)の前記局所的高さ(242)の増大は、前記
伸長構造物(102)の前記局所的質量(240)の増大に対応する、請求項
1に記載の構造アセンブリ(100)。
【請求項3】
前記支持構造物(104)の近位における前記
伸長構造物(102)の前記局所的高さ(242)が、前記
伸長構造物(102)の最小高さ(116)となり、
前記支持構造物(104)から離間している場所における前記
伸長構造物(102)の前記局所的高さ(242)が、前記
伸長構造物(102)の最大高さ(118)となる、請求項
1又は
2に記載の構造アセンブリ(100)。
【請求項4】
前記支持構造物(104)が、開口(206)を有する壁構造物(264)を備え、
前記
伸長構造物(102)が、前記開口(206)を通って延在し、
前記
伸長構造物(102)の前記最小高さ(116)が、前記支持構造物(104)の前記開口(206)のところに位置している、請求項
3に記載の構造アセンブリ(100)。
【請求項5】
前記開口(206)が開口高さ(258)を有し、
前記開口高さ(258)は、前記
伸長構造物(102)の前記最大高さ(118)を下回る、請求項
4に記載の構造アセンブリ(100)。
【請求項6】
前記支持構造物(104)は第1支持構造物(104A)であり、
前記構造アセンブリ(100)は、前記第1支持構造物(104A)に対向している第2支持構造物(104B)であって、前記第1支持構造物(104A)から離間している、第2支持構造物(104B)を更に備え、
前記
伸長構造物(102)が、前記第1支持構造物(104A)と前記第2支持構造物(104B)との間に延在し、
前記
伸長構造物(102)の前記最小高さ(116)は、前記
伸長構造物(102)と前記第1支持構造物(104A)の交差部、及び、前記
伸長構造物(102)と前記第2支持構造物(104B)
の交差部に位置しており、
前記
伸長構造物(102)の前記最大高さ(118)は、前記第1支持構造物(104A)と前記第2支持構造物(104B)との間の途中地点に位置している、請求項
3から
5のいずれか一項に記載の構造アセンブリ(100)。
【請求項7】
前記ウェブ(120)がウェブ高さ(124)を有し、
前記ウェブ(120)の前記ウェブ高さ(124)は、前記
伸長構造物(102)の前記長さ(114)に沿って変動し、かつ、少なくとも部分的に、前記
伸長構造物(102)の前記高さ(110)を画定し、
前記ウェブ(120)の局所的ウェブ高さ(252)は、前記支持構造物(104)に向かって減少し、前記支持構造物(104)から離れて増大する、請求項
1に記載の構造アセンブリ(100)。
【請求項8】
前記ウェブ(120)の前記局所的ウェブ高さ(252)の減少は、前記
伸長構造物(102)の前記局所的質量(240)の減少に対応し、
前記
伸長構造物(102)の前記局所的ウェブ高さ(252)の増大は、前記
伸長構造物(102)の前記局所的質量(240)の増大に対応する、請求項
7に記載の構造アセンブリ(100)。
【請求項9】
前記ウェブ(120)の前記局所的ウェブ肉厚(256)の減少は、前記
伸長構造物(102)の前記局所的質量(240)の減少に対応し、
前記
伸長構造物(102)の前記局所的ウェブ肉厚(256)の増大は、前記
伸長構造物(102)の前記局所的質量(240)の増大に対応する、請求項
1に記載の構造アセンブリ(100)。
【請求項10】
前記
伸長構造物(102)が、前記下側フランジ(122)の反対側の、前記ウェブ(120)から延在する上側フランジ(128)を更に備え、
前記下側フランジ(122)が、前記
伸長構造物(102)の前記長さ(114)に沿って変動する、下側フランジ幅(144)を有し、
前記上側フランジ(128)が、前記
伸長構造物(102)の前記長さ(114)に沿って変動する、上側フランジ幅(146)を有する、請求項
1から
9のいずれか一項に記載の構造アセンブリ(100)。
【請求項11】
前記
伸長構造物(102)がモノリシック構造物を含む、請求項1から
10のいずれか一項に記載の構造アセンブリ(100)。
【請求項12】
構造アセンブリ(100)において、構造荷重を支持するための方法(1000)であって、
前記構造アセンブリ(100)が、支持構造物(104)と、前記支持構造物(104)と交差する伸長構造物(102)
であって、前記伸長構造物(102)は、前記伸長構造物(102)の長さ(114)にわたり延在するウェブ(120)、及び前記ウェブ(120)から延在する下側フランジ(122)を備え、かつ長さ(114)及び質量(238)を有する、伸長構造物(102)とを備え、
前記伸長構造物(102)の前記質量(238)は、前記伸長構造物(102)の前記長さ(114)に沿って変動し、前記長さ(114)に沿った特定の領域、エリア、又は場所における前記伸長構造物(102)の局所的質量(240)が、前記支持構造物(104)に向かって減少し、前記支持構造物(104)から離れて増大し、
前記伸長構造物(102)が高さ(110)を有し、
前記伸長構造物(102)の前記高さ(110)は、前記伸長構造物(102)の前記長さ(114)に沿って変動し、
前記伸長構造物(102)の局所的高さ(242)が、前記支持構造物(104)に向かって減少し、前記支持構造物(104)から離れて増大し、
前記ウェブ(120)がウェブ肉厚(254)を有し、
前記ウェブ肉厚(254)は、前記伸長構造物(102)の前記長さ(114)に沿って変動し、
前記ウェブ(120)の局所的ウェブ肉厚(256)は、前記支持構造物(104)に向かって減少し、前記支持構造物(104)から離れて増大し、
前記方法(1000)が、
前記伸長構造物(102)に前記構造荷重を負荷するステップと、
曲げモーメントに抵抗するよう、前記構造荷重に反応するステップと、
前記
伸長構造物(102)に対する前記構造荷重を解消するステップとを含む、
方法(1000)。
【請求項13】
前記ウェブ(120)が、ウェブ高さ(124)及びウェブ肉厚(254)を有し、
前記ウェブ高さ(124)と前記ウェブ肉厚(254)の少なくとも一方は、前記
伸長構造物(102)の前記長さ(114)に沿って変動し、
前記ウェブ(120)の局所的ウェブ高さ(252)と局所的ウェブ肉厚(256)の少なくとも一方の減少は、前記
伸長構造物(102)の前記局所的質量(240)の減少に対応し、
前記ウェブ(120)の前記局所的ウェブ高さ(252)と前記局所的ウェブ肉厚(256)の少なくとも一方の増大は、前記
伸長構造物(102)の前記局所的質量(240)の増大に対応し、
負荷をかけることに応じて、前記構造荷重は、前記
伸長構造物(102)の、最大質量(268)を有する少なくとも1つの部分に受容される、請求項
12に記載の方法(1000)。
【請求項14】
前記
伸長構造物(102)の前記長さ(114)の全体にわたって、前記構造荷重を変動させることを更に含み、前記構造荷重は、前記
伸長構造物(102)の、前記最大質量(268)を有する部分に沿って増大し、前記
伸長構造物(102)の、最小質量(266)を有する部分に沿って減少する、請求項
13に記載の方法(1000)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して構造アセンブリに関し、より詳細には、伸長構造物を伴う構造アセンブリ(ストリンガを伴う航空機構造物など)に関する。
【背景技術】
【0002】
構造アセンブリは、多種多様な負荷条件のもとで構造物に構造支持を提供するために、広範な構成において使用可能である。多くの場合、かかる構造アセンブリは、構造支持部材と、構造支持部材に連結される伸長構造部材とを含む。かかる構造支持部材及び伸長構造部材は、構造アセンブリの枠組みの耐荷重構成要素としての役割を果たす。多くの場合、かかる伸長構造部材は、構造アセンブリの構造支持部材間の場所に、曲げ剛性及びねじり剛性を提供する。輸送体構造物(例えば航空機)及びその他のスタンドアロン型構造物の構築には、数多くのかかる構造アセンブリが使用される。
【0003】
一例では、航空機の翼及び胴体のアセンブリは、典型的に、複数の平行した伸長構造部材(ストリンガ又はスティフナと称される)を含む。かかるストリンガは、典型的には、翼及び胴体の外板部材に動作可能に連結される。このような外板部材は、協働して、翼及び胴体の表面に、望ましい曲げ剛性及びねじり剛性を提供する。ストリンガは、負荷条件によって発生する曲げモーメントに抵抗するように、一部分(平面ウェブ部分など)であって、対応する外板部材に対してほぼ直角な方向に通常配向されており、かつ、翼表面に沿った翼長方向又は胴体表面に沿った長手方向に延在している、一部分を含みうる。
【0004】
かかる伸長構造部材は、他の設計構成を凌駕する、ある程度優良な曲げ剛性特性を供しうるが、ある種の伸長構造部材の使用を制限する傾向がありうる1つの問題は、重量及びコストを過度に増大させることなく、取り付け領域における適切な荷重伝達を伴って、構造アセンブリの隣接した複数の構造支持部材に伸長構造部材を取り付けることは困難である、ということである。例えば、様々な種類の関連構造支持部材(翼フレーム部材又は胴体フレーム部材など)への、ある種の伸長構造部材の適切な取り付けを促進するためには、取り付け部品が必要になりうる。ある種の状況においては、印加される荷重が小さければ、ある種の伸長構造部材の取り付けは比較的容易でありうるが、大きな負荷がかかる構造物では、取り付けが困難になりうる。
【0005】
望ましい重量及び性能特性を有する伸長構造部材(ストリンガなど)を設計することも、困難でありうる。例えば、望ましい性能特性を有する伸長構造部材は、構造及び形状寸法の点で所望よりも複雑なものになりうるか、又は、所望よりも重くなりうる。構造及び形状寸法の複雑性が増すことで、かかる伸長構造部材を製造するための時間及びコストも増大しうる。例えば、伸長構造部材が望ましい重量を有していたとしても、この伸長構造部材の性能特性は、単一の伸長構造部材が望ましいところに更なる伸長構造部材が必要とされうるようなものでありうる。
【0006】
したがって、当業者は、伸長構造部材を有する構造アセンブリの分野において、研究開発の努力を続けている。そのため、上述の懸念に対処することを目的とした、構造荷重を支持するための伸長構造物、伸長構造物を伴う構造アセンブリ、及び方法があれば、それらは有用であろう。
【発明の概要】
【0007】
以下の記述では、本開示に係る主題の例を非網羅的に列挙する。かかる例は、特許請求されることも、特許請求されないこともある。
【0008】
一例では、構造アセンブリは、支持構造物と、支持構造物と交差する伸長構造物とを含む。伸長構造物は長さ及び質量(mass)を有する。伸長構造物の質量は、この伸長構造物の長さに沿って変動する。伸長構造物の局所的質量は、支持構造物に向かって減少し、支持構造物から離れて増大する。
【0009】
一例では、構造アセンブリのための伸長構造物は、長さ及び質量を有しており、伸長構造物の長さにわたり延在するウェブと、ウェブから延在する下側フランジとを含む。伸長構造物は、構造アセンブリの支持構造物と交差するよう構成される。伸長構造物の質量は、この伸長構造物の長さに沿って変動する。伸長構造物の局所的質量は、伸長構造物の長さの少なくとも1つの部分に沿って減少し、伸長構造物の長さの少なくとも1つの別の部分に沿って増大する。
【0010】
一例では、支持構造物と、支持構造物と交差する伸長構造物とを含む構造アセンブリにおいて、構造荷重を支持するための方法は、(1)伸長構造物の長さの少なくとも1つの部分に沿って変動する質量を有する伸長構造物に、構造荷重を負荷するステップであって、伸長構造物の局所的質量が支持構造物に向かって減少し、支持構造物から離れて増大する、構造荷重を負荷するステップと、(2)曲げモーメントに抵抗するよう、構造荷重に反応するステップと、(3)伸長構造物に対する構造荷重を解消するステップとを、含む。
【0011】
本開示の構造アセンブリ、伸長構造物、及び方法についての他の例も、下記の発明を実施するための形態、添付図面、及び付随する特許請求の範囲から、自明となろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】構造物及びこの構造物の構造アセンブリの一例の概略ブロック図である。
【
図2】構造アセンブリの一例の概略的な部分斜視図である。
【
図3】構造アセンブリの一例の概略的な部分斜視図である。
【
図5】構造アセンブリの一例の概略的な部分分解断面図である。
【
図6】構造アセンブリの一例の概略的な部分斜視図である。
【
図7】構造アセンブリの一例の概略的な部分斜視図である。
【
図8】構造アセンブリの一例の概略的な部分斜視図である。
【
図9】構造アセンブリの一例の概略的な部分断面図である。
【
図10】構造アセンブリの一例の概略的な部分斜視図である。
【
図11】構造アセンブリの一例の概略的な部分斜視図である。
【
図12】構造アセンブリの一例の概略的な部分斜視図である。
【
図13】構造アセンブリの一例の概略的な部分斜視図である。
【
図14】本開示の構造アセンブリの一部分の一例の概略斜視図である。
【
図15】構造アセンブリの一例の概略的な部分断面図である。
【
図16】構造アセンブリの一例の概略的な部分斜視図である。
【
図17】構造アセンブリの一例の概略的な部分斜視図である。
【
図18】構造アセンブリにおいて構造荷重を支持するための方法の一例のフロー図である。
【
図19】
伸長構造物を作製するための方法の一例のフロー図である。
【
図21】例示的な航空機製造・保守方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の発明を実施するための形態は添付図面に言及しており、添付図面は、本開示で説明している具体例を示している。異なる構造物及び工程を有する他の例も、本開示の範囲から逸脱するものではない。同様の参照番号は、別々の図面における同じ特徴、要素、又は構成要素を表わすことがある。
【0014】
本開示に係る主題の例示的で非網羅的な例であって、特許請求されうるが、必ずしも特許請求されるわけではない例が、以下で提供される。本書における「例(example)」への言及は、この例に関連して説明されている、一又は複数の特徴、構造、要素、構成要素、特性、及び/又は工程ステップが、本開示に係る主題の、少なくとも1つの実施形態及び/又は実行形態に含まれることを、意味している。ゆえに、本開示全体にわたる「一例(one example)」、「一部の例(some examples)」という表現、及び類似の文言は、同じ例のことでありうるが、必ずしもそうとは限らない。更に、いずれか1つの例を特徴付けている主題は、それ以外の例のいずれかを特徴付ける主題を含みうるが、必ずしもそうとは限らない。
【0015】
本開示は、伸長構造物、伸長構造物を利用する構造アセンブリ、伸長構造物を利用する構造アセンブリを用いて構造荷重を支持するための方法、並びに、伸長構造物及び伸長構造物を利用する構造アセンブリを作製するための方法の、例を提供する。かかる伸長構造物は、例えば、強度を増大させるため、荷重を支えるため、荷重を伝達するため、及び、荷重によって発生する曲げモーメントに抵抗するために、使用されうる。本開示の伸長構造物の例は、その長さの少なくとも1つの部分に沿って、可変質量と可変体積(variable volume)の少なくとも一方を有する。本開示の伸長構造物の一部の例では、この可変質量及び/又は可変体積は、伸長構造物が、その長さの少なくとも1つの部分に沿って、可変高さ、可変幅、及び/又は可変ウェブ肉厚のうちの少なくとも1つを有することによって、実現される。かかる伸長構造物の可変質量及び/又は可変体積により、伸長構造物の一又は複数の部分の横座屈による局所的不具合に対する、耐性がもたらされうる。本開示の構造アセンブリの例はかかる伸長構造物を含み、伸長構造物は、構造アセンブリの支持構造物のうちの少なくとも1つに、動作可能に連結される。本書で開示されている伸長構造物、構造アセンブリ、及び方法の例は、多種多様な構造物と共に使用されうる。より詳細には、本書で開示されている伸長構造物、構造アセンブリ、及び方法の例は、軽量で強靭な構造物を有することが求められるところで、多種多様な輸送体構造物(航空機、宇宙船、モータ移動体、船舶、及びその他の移動体など)、並びに、その他の多種多様なスタンドアロン構造物と共に、使用されうる。
【0016】
図1は、少なくとも1つの構造アセンブリ100を利用して、構築され又は別様に作製される、構造物232の一例を示している。一部の例では、構造物232は、輸送体構造物234であるか、又は輸送体構造物234の形態をとる。例えば、輸送体構造物234は、任意の種類の輸送体(例えば航空機、宇宙船、モータ移動体、船舶など)の少なくとも1つの部分を形成しうる。一部の例では、構造物232は、スタンドアロン構造物236であるか、又はスタンドアロン構造物236の形態をとる。例えば、スタンドアロン構造物236は、恒久的若しくは一時的な建造物、ロケット、衛星、又は他の任意の種類の製造された構造物の、少なくとも1つの部分を形成しうる。
【0017】
一部の例では、構造アセンブリ100は、少なくとも1つの支持構造物104と、少なくとも1つの
伸長構造物102とを含む。典型的には、構造物232は複数の構造アセンブリ100を含む。
図1には、単一の支持構造物104及び単一の
伸長構造物102を含む単一の構造アセンブリ100だけが示されているが、例えば構造物232を形成する構造アセンブリ100の各々は、通常、複数の支持構造物104及び複数の
伸長構造物102を含む。一部の例では、
伸長構造物102のうちの少なくとも1つが、支持構造物104のうちの少なくとも1つと、交差するか又は接合部を形成する。一部の例では、
伸長構造物102のうちの少なくとも1つが、隣接し対向している支持構造物104の対の間に延在する。一部の例では、
伸長構造物102のうちの少なくとも1つは、例えば
伸長構造物102から支持構造物104に荷重を伝達させるために、支持構造物104のうちの少なくとも1つと動作可能に連結される。
【0018】
この開示においては、「交差する(intersect)」、「交差(intersecting)」、「交差部(intersection)」という語、及びこれらの変化形は、当業者にとって通常の意味を有しており、例えば、2つ以上のアイテムが、互いに接続しているか、互いを通り過ぎているか、さもなければ互いの間に接合部を形成していることを表わす。
【0019】
一部の例では、構造アセンブリ100は少なくとも1つのパネル構造物108を含む。
図1に示している構造アセンブリ100は単一のパネル構造物108を含んでいるが、例えば構造物232を形成する構造アセンブリ100の各々は、通常、複数のパネル構造物108を含む。一部の例では、パネル構造物108は、構造アセンブリ100の外側、又は構造物232の外側の一部分を形成する。
【0020】
一部の例では、伸長構造物102は、例えばパネル構造物108から伸長構造物102に荷重を伝達させるために、パネル構造物108と動作可能に連結される。一部の例では、支持構造物104は、例えばパネル構造物108から支持構造物104に荷重を伝達させるために、パネル構造物108と動作可能に連結される。
【0021】
通常、伸長構造物102(又は、複数の伸長構造物102の各々)は、長さ114、高さ110、及び幅244によって画定される、形状寸法を有する。伸長構造物102は、伸長構造物102の形状寸法によって画定される体積274も有する。伸長構造物102は、伸長構造物102の材料組成及び伸長構造物102の形状寸法(例えば体積274)によって画定される、質量238も有する。
【0022】
一部の例では、伸長構造物102の質量238は、伸長構造物102の長さ114に沿って変動可能である(例えば、可変質量を含む)。換言すると、伸長構造物102の局所的質量240は、伸長構造物102の長さ114の一又は複数の部分の端から端までにおいて変動する。この開示においては、「局所的質量(localized mass)」という語は、伸長構造物102の長さ114に沿ったある特定の領域、エリア、又は場所における、伸長構造物102の質量238のことである。一部の例では、質量238は、伸長構造物102の長さ114に沿って、絶えず変動する。一部の例では、質量238は、伸長構造物102のある長さに沿って局所的質量240が不変の部分と、同じ伸長構造物102の別の部分の(例えば異なる)長さに沿って局所的質量240が可変な部分の、両方を有する。
【0023】
一部の例では、支持構造物104の近位で(例えば、支持構造物104のところ又はその付近で)、伸長構造物102の質量238は減少するか又は低減される。一例では、支持構造物104の近位又は支持構造物104のところにおける伸長構造物102の局所的質量240は、伸長構造物102の最小局所的質量(本書では最小質量266とも称される)となるか、又はかかる最小局所的質量を画定する。
【0024】
一部の例では、支持構造物104から、伸長構造物102の長さ114に沿った支持構造物104から離間している場所に至るまで、伸長構造物102の質量238は増大する。一例では、支持構造物104のから離間したところにおける伸長構造物102の局所的質量240は、伸長構造物102の最大局所的質量(本書では最大質量268とも称される)となるか、又はかかる最大局所的質量を画定する。
【0025】
一部の例では、伸長構造物102と支持構造物104の対の少なくとも1方との交差部又は接合部における、伸長構造物102の局所的質量240は、伸長構造物102の最小質量266となるか、又は最小質量266を画定する。一部の例では、支持構造物104の対の途中地点における伸長構造物102の局所的質量240は、伸長構造物102の最大質量268となるか、又は最大質量268を画定する。
【0026】
一部の例では、伸長構造物102の長さ114に沿った、負荷に応じて座屈が最も発生しやすい場所(例えば、支持構造物104から離間した場所、又は支持構造物104の隣接対の間の場所)において、伸長構造物102の、局所的質量240が(例えば最大質量268まで)増大する部分が選択される。同様に、伸長構造物102の長さ114に沿った、負荷に応じて座屈が最も発生しにくい場所(例えば、支持構造物104の近位)において、伸長構造物102の、局所的質量240が(例えば最小質量266まで)減少する部分が選択される。伸長構造物102の最小質量266と最大質量268の場所がこのように選択されることで、構造荷重を支持することが必要なところで質量238が増大し、構造荷重を支持することが必要ではないところで質量238が減少することにより、伸長構造物102の材料及び重量、並びに、構造アセンブリ100に印加される荷重に反応するのに十分な重量比強度要件の、最適化が有利に可能になる。
【0027】
一部の例では、伸長構造物102の体積274は、伸長構造物102の長さ114に沿って変動可能である(例えば、可変体積を含む)。換言すると、伸長構造物102の局所的体積276は、伸長構造物102の長さ114の一又は複数の部分の端から端までにおいて変動する。この開示においては、「局所的体積(localized volume)」という語は、伸長構造物102の長さ114に沿ったある特定の領域、エリア、又は場所における、伸長構造物102の体積274のことである。一部の例では、体積274は、伸長構造物102の長さ114に沿って、絶えず変動する。一部の例では、体積274は、伸長構造物102のある長さに沿って局所的体積276が不変な部分と、同じ伸長構造物102の別の部分の(例えば異なる)長さに沿って局所的体積276が可変な部分の、両方を有する。
【0028】
一部の例では、支持構造物104の近位で(例えば、支持構造物104のところ又はその付近で)、伸長構造物102の体積274は減少するか又は低減される。一例では、支持構造物104の近位又は支持構造物104のところにおける伸長構造物102の局所的体積276は、伸長構造物102の最小局所的体積(本書では最小体積278とも称される)となるか、又はかかる最小局所的体積を画定する。
【0029】
一部の例では、支持構造物104から、伸長構造物102の長さ114に沿った支持構造物104から離間している場所に至るまで、伸長構造物102の体積274は増大する。一例では、支持構造物104のから離間したところにおける伸長構造物102の局所的体積276は、伸長構造物102の最大局所的体積(本書では最大体積280とも称される)となるか、又はかかる最大局所的体積を画定する。
【0030】
一部の例では、伸長構造物102と支持構造物104の対の少なくとも1方との交差部又は接合部における、伸長構造物102の局所的体積276は、伸長構造物102の最小体積278となるか、又は最小体積278を画定する。一部の例では、支持構造物104の対の途中地点における伸長構造物102の局所的体積276は、伸長構造物102の最大体積280となるか、又は最大体積280を画定する。
【0031】
一部の例では、伸長構造物102の長さ114に沿った、負荷に応じて座屈が最も発生しやすい場所(例えば、支持構造物104から離間した場所、又は支持構造物104の隣接対の間の場所)において、伸長構造物102の、局所的体積276が(例えば最大体積280まで)増大する部分が選択される。同様に、伸長構造物102の長さ114に沿った、負荷に応じて座屈が最も発生しにくい場所(例えば、支持構造物104の近位)において、伸長構造物102の、局所的体積276が(例えば最小体積278まで)減少する部分が選択される。伸長構造物102の最小体積278と最大体積280の場所がこのように選択されることで、構造荷重を支持することが必要なところで体積274が増大し、構造荷重を支持することが必要ではないところで質量274が減少することにより、伸長構造物102の材料要件及びスペース要件、並びに、構造アセンブリ100に印加される荷重に反応するのに十分な重量比強度要件の、最適化が有利に可能になる。
【0032】
一部の例では、伸長構造物102の長さ114に沿って伸長構造物102の高さ110が変動することにより、可変質量238と可変体積274の少なくとも一方が実現又は達成される。換言すると、伸長構造物102の局所的高さ242は、伸長構造物102の長さ114の一又は複数の部分の端から端までにおいて変動する。この開示においては、「局所的高さ(localized height)」という語は、伸長構造物102の長さ114に沿った、ある特定の領域、エリア、又は断面上の場所における、伸長構造物102の高さ110のことである。一部の例では、高さ110は、伸長構造物102の長さ114に沿って、絶えず変動する。一部の例では、高さ110は、伸長構造物102のある長さに沿って局所的高さ242が不変な部分と、同じ伸長構造物102の別の部分の(例えば異なる)長さに沿って局所的高さ242が可変な部分の、両方を有する。
【0033】
一部の例では、伸長構造物102の質量238と体積276の少なくとも一方を減少させるために、支持構造物104の近位で(例えば、支持構造物104のところ又はその付近で)、伸長構造物102の高さ110は減少するか又は低減される。一例では、支持構造物104の近位又は支持構造物104のところにおける伸長構造物102の局所的高さ242は、伸長構造物102の最小体積266に対応する、伸長構造物102の最小局所的高さ(本書では最小高さ116とも称される)となるか、又はかかる最小局所的高さを画定する。
【0034】
一部の例では、伸長構造物102の質量238と体積276の少なくとも一方を増大させるために、支持構造物104から、伸長構造物102の長さ114に沿った支持構造物104から離間している場所に至るまで、伸長構造物102の高さ110は増大する。一例では、支持構造物104から離間したところにおける伸長構造物102の局所的高さ242は、伸長構造物102の最大質量268に対応する、伸長構造物102の最大局所的高さ(本書では最大高さ118とも称される)となるか、又はかかる最大局所的高さを画定する。
【0035】
一部の例では、伸長構造物102の長さ114に沿って伸長構造物102の幅244が変動することにより、可変質量238と可変体積274の少なくとも一方が実現又は達成される。換言すると、伸長構造物102の局所的幅246は、伸長構造物102の長さ114の一又は複数の部分の端から端までにおいて変動する。この開示においては、「局所的幅(localized width)」という語は、伸長構造物102の長さ114に沿った、ある特定の領域、エリア、又は断面上の場所における、伸長構造物102の幅244のことである。一部の例では、幅244は、伸長構造物102の長さ114に沿って、絶えず変動する。一部の例では、幅244は、伸長構造物102のある長さに沿って局所的幅246が不変な部分と、同じ伸長構造物102の別の部分の(例えば異なる)長さに沿って局所的幅246が可変な部分の、両方を有する。
【0036】
一部の例では、伸長構造物102の質量238と体積276の少なくとも一方を減少させるために、支持構造物104の近位で(例えば、支持構造物104のところ又はその付近で)、伸長構造物102の幅244は減少するか又は低減される。一例では、支持構造物104の近位又は支持構造物104のところにおける伸長構造物102の局所的幅246は、伸長構造物102の最小質量266に対応する、伸長構造物102の最小局所的幅(本書では最小幅とも称される)となるか、又はかかる最小局所的幅を画定する。
【0037】
一部の例では、伸長構造物102の質量238と体積276の少なくとも一方を増大させるために、支持構造物104から、伸長構造物102の長さ114に沿った支持構造物104から離間している場所に至るまで、伸長構造物102の幅244は増大する。一例では、支持構造物104から離間したところにおける伸長構造物102の局所的幅244は、伸長構造物102の最大質量268に対応する、伸長構造物102の最大局所的幅(本書では最大幅とも称される)となるか、又はかかる最大局所的幅を画定する。
【0038】
一部の例では、伸長構造物102はウェブ120を含む。通常、ウェブ120は、パネル構造物108に対して直角に配向される。ウェブ120はウェブ高さ124とウェブ肉厚254とを有する。ウェブ高さ124は、少なくとも部分的に、伸長構造物102の高さ110を画定する。
【0039】
この開示においては、別のアイテムに対するアイテムの場所、位置、及び/又は配向に関連する語(例えば直角、平行、及び類似の語)は、場所、位置、及び/又は配向が正確に(正確であると認知されうる程度に)記載のとおりである条件と、場所、位置、及び/又は配向がおおよそ記載のとおりである条件の、両方を含む。この開示においては、「おおよそ(approximately)」という語は、記載されている条件に近いが、正確にはそうではない条件であって、それでも望ましい機能を実施するか又は望ましい結果を実現する、条件を表わすか又は表現するものである。例えば、「おおよそ」という語は、記載されている条件と10%未満しかずれていない、条件を表わしうる。
【0040】
一部の例では、伸長構造物102の長さ114に沿ってウェブ120のウェブ高さ124が変動することにより、可変質量238と可変体積274の少なくとも一方が実現又は達成される。換言すると、ウェブ120の局所的ウェブ高さ252は、伸長構造物102の長さ114の一又は複数の部分の端から端までにおいて変動する。この開示においては、「局所的ウェブ高さ(localized web height)」という語は、伸長構造物102の長さ114に沿った、ある特定の領域、エリア、又は断面上の場所における、ウェブ120のウェブ高さ124のことである。一部の例では、ウェブ高さ124は、伸長構造物102の長さ114に沿って、絶えず変動する。一部の例では、ウェブ高さ124は、伸長構造物102のある長さに沿って局所的ウェブ高さ252が不変な部分と、同じ伸長構造物102の別の部分の(例えば異なる)長さに沿って局所的ウェブ高さ252が可変な部分の、両方を有する。
【0041】
一部の例では、伸長構造物102の質量238と体積276の少なくとも一方を減少させるために、支持構造物104の近位で(例えば、支持構造物104のところ又はその付近で)、伸長構造物102のウェブ120のウェブ高さ124は減少するか又は低減される。一例では、支持構造物104の近位又は支持構造物104のところにおける、ウェブ120の局所的ウェブ高さ252は、伸長構造物102の最小質量266に対応する、伸長構造物102の最小局所的ウェブ高さ(本書では最小ウェブ高さ132とも称される)となるか、又はかかる最小局所的ウェブ高さを画定する。
【0042】
一部の例では、伸長構造物102の質量238と体積276の少なくとも一方を増大させるために、支持構造物104から、伸長構造物102の長さ114に沿った支持構造物104から離間している場所に至るまで、伸長構造物102のウェブ120の高さ124は増大する。一例では、支持構造物104から離間したところにおけるウェブ120の局所的ウェブ高さ252は、伸長構造物102の最大質量268に対応する、伸長構造物102の最大局所的ウェブ高さ(本書では最大ウェブ高さ134とも称される)となるか、又はかかる最大局所的ウェブ高さを画定する。
【0043】
一部の例では、伸長構造物102の長さ114に沿ってウェブ120のウェブ肉厚254が変動することにより、可変質量238と可変体積274の少なくとも一方が実現又は達成される。換言すると、ウェブ120の局所的ウェブ肉厚256は、伸長構造物102の長さ114の一又は複数の部分の端から端までにおいて変動する。この開示においては、「局所的ウェブ肉厚(localized web thickness)」という語は、伸長構造物102の長さ114に沿った、ある特定の領域、エリア、又は断面上の場所における、ウェブ120のウェブ肉厚のことである。一部の例では、ウェブ肉厚254は、伸長構造物102の長さ114に沿って、絶えず変動する。一部の例では、ウェブ肉厚254は、伸長構造物102のある長さに沿って局所的ウェブ肉厚256が不変な部分と、同じ伸長構造物102の別の部分の(例えば異なる)長さに沿って局所的ウェブ肉厚256が可変な部分の、両方を有する。
【0044】
一部の例では、伸長構造物102の質量238と体積276の少なくとも一方を減少させるために、支持構造物104の近位で(例えば、支持構造物104のところ又はその付近で)、伸長構造物102のウェブ120のウェブ肉厚254は減少するか又は低減される。一例では、支持構造物104の近位又は支持構造物104のところにおけるウェブ120の局所的ウェブ肉厚256は、伸長構造物102の最小質量266に対応する、伸長構造物102の最小局所的ウェブ肉厚(本書では最小ウェブ肉厚270とも称される)となるか、又はかかる最小局所的ウェブ肉厚を画定する。
【0045】
一部の例では、伸長構造物102の質量238と体積276の少なくとも一方を増大させるために、支持構造物104から、伸長構造物102の長さ114に沿った支持構造物104から離間している場所に至るまで、伸長構造物102のウェブ120のウェブ肉厚254は増大する。一例では、支持構造物104から離間したところにおけるウェブ120の局所的ウェブ肉厚256は、伸長構造物102の最大局所的質量に対応する、伸長構造物102の最大局所的ウェブ肉厚(本書では最大ウェブ肉厚272とも称される)となるか、又はかかる最大局所的ウェブ肉厚を画定する。
【0046】
一部の例では、伸長構造物102は、下側フランジ122と上側フランジ128の少なくとも一方を含む。一部の例では、ウェブ120は、下側フランジ122に連結され、かつ下側フランジ122から延在する。一部の例では、ウェブ120は、下側フランジ122と上側フランジ128との間に連結され、かつ、下側フランジ122と上側フランジ128との間から延在する。下側フランジ122は下側フランジ幅144を有し、上側フランジ128は上側フランジ幅146を有する。伸長構造物102の幅244は、少なくとも部分的に、下側フランジ幅144及び/又は上側フランジ幅146の一方によって画定される。この開示においては、相対的な語(例えば「下側(lower)」、「ベース(base)」、「上側(upper)」、「上部(top)」、「底部(bottom)」など)は、例えば対応する図に示している、アイテムの相対的な位置及び/又は配向を表わすことに、留意すべきである。
【0047】
一部の例では、伸長構造物102の長さ114に沿って、伸長構造物102の下側フランジ幅144と上側フランジ幅146の少なくとも一方が変動することにより、可変質量238と可変体積276の少なくとも一方が実現又は達成される。換言すると、局所的下側フランジ幅248及び/又は局所的上側フランジ幅250は、伸長構造物102の長さ114の一又は複数の部分の端から端までにおいて変動する。この開示においては、「局所的下側フランジ幅(localized lower flange width)」及び「局所的上側フランジ幅(localized upper flange width)」という語は、伸長構造物102の長さ114に沿った、ある特定の領域、エリア、又は断面上の場所における、下側フランジ122と上側フランジ128のそれぞれの幅のことである。一部の例では、下側フランジ幅144及び/又は上側フランジ幅146は、伸長構造物102の長さ114に沿って、絶えず変動する。一部の例では、下側フランジ幅144及び/又は上側フランジ幅146は、伸長構造物102のある長さに沿って局所的下側フランジ幅248及び/又は局所的上側フランジ幅250が不変な部分と、同じ伸長構造物102の別の部分の(例えば異なる)長さに沿って局所的下側フランジ幅248及び/又は局所的上側フランジ幅250が可変な部分の、両方を有する。
【0048】
一部の例では、伸長構造物102の質量238と体積274の少なくとも一方を減少させるために、支持構造物104の近位で(例えば、支持構造物104のところ又はその付近で)、伸長構造物102の下側フランジ幅144及び/又は上側フランジ幅146は減少するか、又は低減される。一例では、支持構造物104の近位又は支持構造物104のところにおける、伸長構造物102の局所的下側フランジ幅248及び/又は局所的上側フランジ幅250は、伸長構造物102の最小質量266に対応する、伸長構造物102の最小局所的下側フランジ幅(本書では最小下側フランジ幅とも称される)及び/又は最小局所的上側フランジ幅(本書では最小上側フランジ幅とも称される)となるか、又はかかる最小局所的下側フランジ幅及び/又は最小局所的上側フランジ幅を画定する。
【0049】
一部の例では、伸長構造物102の質量238と体積276の少なくとも一方を増大させるために、支持構造物104から、伸長構造物102の長さ114に沿った支持構造物104から離間している場所に至るまで、伸長構造物102の下側フランジ幅144及び/又は上側フランジ幅146は増大する。一例では、支持構造物104から離間したところにおける、伸長構造物102の局所的下側フランジ幅248及び/又は局所的上側フランジ幅250は、伸長構造物102の最大局所的質量に対応する、伸長構造物102の最大局所的下側フランジ幅(本書では最大下側フランジ幅とも称される)及び/又は最大局所的上側フランジ幅(本書では最大上側フランジ幅とも称される)となるか、又はかかる最大局所的下側フランジ幅及び/又は最大局所的上側フランジ幅を画定する。
【0050】
図2は、構造アセンブリ100の外側の一例の一部分を示しており、
図3は、構造アセンブリ100の内側の一例の一部分を示している。構造アセンブリ100は、複数の
伸長構造物102(個別に
伸長構造物102とも称される)と、複数の支持構造物104(個別に支持構造物104とも称される)とを含み、これらが、構造アセンブリ100の枠組みを形成する。換言すると、
伸長構造物102及び支持構造物104が、構造アセンブリ100の骨組み構造を形成する。
伸長構造物102及び支持構造物104によって形成された枠組みは、複数のパネル構造物108(個別にパネル構造物108とも称される)といった外側材料で覆われうる。
【0051】
一部の例では、パネル構造物108は、伸長構造物102及び支持構造物104と動作可能に連結される。一部の例では、パネル構造物108は、ファスナ106のアレイを介して、伸長構造物102及び支持構造物104と動作可能に連結される。一部の例では、伸長構造物102は、支持構造物104と動作可能に連結される。一部の例では、伸長構造物102と支持構造物104とは、一又は複数の装着クリップを使用して、動作可能にひとまとめに連結される。
【0052】
構造アセンブリ100を形成する構造部材は、多種多様な材料から形成されうる。一部の例では、伸長構造物102、支持構造物104、及び/又はパネル構造物108は、金属材料(アルミニウム、鋼、又はチタニウムなど)から作製される。一部の例では、伸長構造物102、支持構造物104、及び/又はパネル構造物108は、直角配向に配向された強化繊維の複数の層を有する強化ポリマーベースの材料(繊維強化型複合物など)といった、非金属材料から作製される。
【0053】
図4は、航空機1200の一例を示している。航空機1200は、一又は複数の構造アセンブリ100(
図1)を利用して少なくとも部分的に構築された、構造物232(
図1の輸送体構造物234など)の一例である。この実施例では、航空機1200は固定翼航空機である。航空機1200は、機体1202と、複数の高次システム1204とを含む。高次システム1204の例は、推進システム1208、電気システム1210、液圧システム1212、環境システム1214、及び通信システム1216のうちの、一又は複数を含む。他の例では、航空機1200は、任意の数の他の種類のシステムを含みうる。
【0054】
航空機1200は、航空機1200の枠組みを形成する、複数の構造アセンブリ100(個別に構造アセンブリ100とも称される)を含む。換言すると、伸長構造物102及び支持構造物104が、機体1202の骨組み構造を形成する。
【0055】
一例では、機体1202は、航空機1200の胴体1218を含むか又は形成する。胴体1218は、航空機1200の内部1206を画定する、航空機1200の主要本体である。内部1206は、旅客用区画及び/又は貨物用区画を含んでよく、かつ、乗員、一又は複数の旅客、及び/又は貨物を保持するよう構成されている、任意の好適な中心フレーム構造物を含む。この実施例では、胴体1218は、伸長型で、概して円筒形の胴体である。
【0056】
一例では、胴体1218は、航空機1200の前端部にノーズ部1222を含み、航空機1200の後端部に尾部1224を含む。この開示においては、「前方(forward)」及び「後方(aft)」という語は、当業者には既知の、これらの元々の意味を有しており、航空機1200の移動方向に対する位置を表わす。一部の例では、尾部1224は、少なくとも1つの垂直安定板1226及び/又は少なくとも1つの水平安定板1228も含む。
【0057】
一部の例では、(
図2及び
図3に示しているような)構造アセンブリ100は、航空機1200の胴体1218の一部分であるか、又は胴体1218の一部分を形成する。このような例では、
伸長構造物102は、胴体1218の補剛構造部材であり、一般にストリンガ又はスティフナと称される。支持構造物104は、胴体1218の主要構造部材であり、一般にフレーム又は形成部材と称される。パネル構造物108は、胴体1218の外板であり、一般に外板パネルと称される。
伸長構造物102は、互いに概して平行に配向され、胴体1218の長手方向軸に概して平行に延在する。支持構造物104は、胴体1218の長手方向軸の周囲を取り囲むように延在し、かつ胴体1218の長手方向軸に沿って離間している、環状フープを含む。
【0058】
機体1202は更に、翼の対1220(個別に翼1220とも称される)を含むか、又は翼の対1220を形成する。翼1220の各々は、胴体1218に連結される。各翼1220は、航空機1200に揚力を提供するよう構成されている、任意の好適な翼部構造を含む。この実施例では、翼1220は、胴体1218の下部から後退翼の先細プラットフォームで延在する、伸長構造物である。他の例では、翼1220は真っ直ぐであるか、又はデルタ形状である。更に別の例では、翼1220は、台形構成、コンスタント構成、楕円構成、半楕円構成、又は、当該技術分野において既知のその他の構成である。
【0059】
一部の例では、(
図2及び
図3に示しているような)構造アセンブリ100は、航空機1200の翼1220の一部分であるか、又は翼1220の一部分を形成する。このような例では、
伸長構造物102は、翼1220の補剛構造部材であり、一般にストリンガ又はスティフナと称される。支持構造物104は、翼1220の構造部材であり、一般にリブと称される。パネル構造物108は、翼1220の外板であり、一般に外板パネルと称される。
伸長構造物102は、互いに概して平行に配向され、翼1220の翼長方向軸に概して平行に延在する。支持構造物104は、互いに概して平行に配向され、翼1220の翼弦方向軸に概して平行に延在し、かつ、翼1220の翼長方向軸に沿って離間している。
【0060】
通常、航空機1200は、機体1202、胴体1218、翼1220、垂直安定板1226、水平安定板1228、及び、航空機1200のその他の構造物を形成する、様々な構造部材を含む。かかる構造部材の例は、形成物、リブ、ストリンガ、スパー、ロンジロン、外板パネル、及び他の種類の部品を含む。このような構造部材は、様々な種類のファスナによる接続、共硬化、構造接合(接着剤接合など)、又は一体型形成を含むがこれらに限定されるわけではない、様々な方法のうちの任意のものによって、ひとまとめに連結される。
【0061】
更に別の例では、(
図2及び
図3に示しているような)構造アセンブリ100は、別の種類の輸送体構造物234又はスタンドアロン構造物236の一部分であるか、又はかかる構造物の一部分を形成する。一例では、
伸長構造物102は、構造アセンブリ100の支持構造物104の間に延在し、支持構造物104と交差し、かつ/又は支持構造物104と接合される、任意の構造的構成要素又は構造部材である。
図5は、
伸長構造物102を含む本開示の構造アセンブリ100の一例の一部分と、パネル構造物108の一部分とを示している。一例では、
伸長構造物102は、下側フランジ122(第1フランジ、ベースフランジ、又は底部フランジとも称される)、ウェブ120、及び上側フランジ128(第2フランジ、端部フランジ、又は上部フランジとも称される)を含む。
【0062】
ウェブ120は、下側フランジ122と上側フランジ128との間に配置される。上側フランジ128は、下側フランジ122の反対側にある。ウェブ120は、
伸長構造物102の長さ114(
図1)にわたり延在する。ウェブ120はウェブ高さ124を有する。ある状況においては、ウェブ高さ124は、一般にウェブ深さと称されることもある。ウェブ高さ124は、上側フランジ128の上側フランジ底面136と、下側フランジ122の下側フランジ上面138との間に延在するか、又は、底面136と上面138との間の距離によって画定される。ウェブ高さ124の形状寸法は、構造アセンブリ100に印加される負荷に対する望ましい耐性を提供するように、構成されうるか又は「設計され(designed)」うる。
【0063】
一部の例では、ウェブ120のウェブ高さ124は、
伸長構造物102の長さ114(
図1)に沿って変動可能である(例えば、可変高さを含む)。換言すると、ウェブ高さ124は、
伸長構造物102の長さ114の一又は複数の部分の端から端までにおいて変動する。一部の例では、ウェブ高さ124は、
伸長構造物102の長さ114に沿って、絶えず変動する。一部の例では、ウェブ高さ124は、
伸長構造物102のある長さに沿って不変の高さ部分と、同じ
伸長構造物102の別の長さに沿って可変な高さ部分の、両方を有する。
【0064】
一部の例では、ウェブ120のウェブ高さ124は、伸長構造物102の最小高さ116に対応する、伸長構造物102の長さ114に沿った一又は複数の場所において、最小ウェブ高さ132となるか、又は最小ウェブ高さ132を画定する。ウェブ120のウェブ高さ124は、伸長構造物102の最大高さ118に対応する、伸長構造物102の長さ114に沿った一又は複数の場所において、最大ウェブ高さ134となるか、又は最小ウェブ高さ134を画定する。
【0065】
一部の例では、最小ウェブ高さ132は、伸長構造物102の最小質量266に対応する。一部の例では、最小ウェブ高さ132は、伸長構造物102の最小体積278に対応する。
【0066】
一部の例では、例えば、伸長構造物102の幅244及び/又はウェブ120のウェブ肉厚254を相応的に減少させることによって、最大ウェブ高さ134が伸長構造物102の最小質量266に対応する。一部の例では、例えば、伸長構造物102の幅244及び/又はウェブ120のウェブ肉厚254を相応的に減少させることによって、最大ウェブ高さ134が伸長構造物102の最小体積280に対応する。
【0067】
一部の例では、最大ウェブ高さ134は、伸長構造物102の最大質量268に対応する。一部の例では、最大ウェブ高さ134は、伸長構造物102の最大体積280に対応する。
【0068】
一部の例では、例えば、伸長構造物102の幅244及び/又はウェブのウェブ肉厚254を相応的に増大させることによって、最小ウェブ高さ132が伸長構造物102の最大質量268に対応する。一部の例では、例えば、伸長構造物102の幅244及び/又はウェブのウェブ肉厚254を相応的に増大させることによって、最小ウェブ高さ132が伸長構造物102の最大体積280に対応する。
【0069】
一部の例では、ウェブ120のウェブ肉厚254は、
伸長構造物102の長さ114(
図1)に沿って変動可能である(例えば、可変肉厚を含む)。換言すると、ウェブ肉厚254は、
伸長構造物102の長さ114の一又は複数の部分の端から端までにおいて変動する。一部の例では、ウェブ肉厚254は、
伸長構造物102の長さ114に沿って、絶えず変動する。一部の例では、ウェブ肉厚254は、
伸長構造物102のある長さに沿って不変の高さ部分と、同じ
伸長構造物102の別の長さに沿って可変な高さ部分の、両方を有する。
【0070】
一部の例では、ウェブ120のウェブ肉厚254は、伸長構造物102の長さ114に沿った一又は複数の場所において、最小ウェブ肉厚270となるか、又は最小ウェブ肉厚270を画定する。ウェブのウェブ肉厚254は、伸長構造物102の長さ114に沿った一又は複数の別の場所において、最大ウェブ肉厚272となるか、又は最大ウェブ肉厚272を画定する。
【0071】
一部の例では、最小ウェブ肉厚270は、伸長構造物102の最小高さ116に対応する。一部の例では、最小ウェブ肉厚270は、ウェブ120の最小ウェブ高さ132に対応する。
【0072】
一部の例では、最小ウェブ肉厚270は、伸長構造物102の最大高さ118に対応する。一部の例では、最小ウェブ肉厚270は、ウェブ120の最大ウェブ高さ134に対応する。
【0073】
一部の例では、最大ウェブ肉厚272は、伸長構造物102の最小高さ116に対応する。一部の例では、最大ウェブ肉厚272は、ウェブ120の最小ウェブ高さ132に対応する。
【0074】
一部の例では、最大ウェブ肉厚272は、伸長構造物102の最大高さ118に対応する。一部の例では、最大ウェブ肉厚272は、ウェブ120の最大ウェブ高さ134に対応する。
【0075】
一部の例では、最小ウェブ肉厚270は、伸長構造物102の最小質量266に対応する。一部の例では、最小ウェブ肉厚270は、伸長構造物102の最小体積274に対応する。
【0076】
一部の例では、例えば、伸長構造物102の幅244及び/又はウェブ120のウェブ高さ124を相応的に減少させることによって、最大ウェブ肉厚272が伸長構造物102の最小質量266に対応する。一部の例では、例えば、伸長構造物102の幅244及び/又はウェブ120のウェブ肉厚124を相応的に減少させることによって、最大ウェブ肉厚272が伸長構造物102の最小体積278に対応する。
【0077】
一部の例では、最大ウェブ肉厚272は、伸長構造物102の最大質量268に対応する。一部の例では、最大ウェブ肉厚272は、伸長構造物102の最大体積274に対応する。
【0078】
一部の例では、例えば、伸長構造物102の幅244及び/又はウェブ120のウェブ高さ124を相応的に増大させることによって、最小ウェブ肉厚270が伸長構造物102の最大質量238に対応する。一部の例では、例えば、伸長構造物102の幅244及び/又はウェブ120のウェブ高さ124を相応的に減少させることによって、最小ウェブ肉厚270が伸長構造物102の最大体積280に対応する。
【0079】
一例では、下側フランジ122及び上側フランジ128は、概して平面の部材を含む。一例では、上側フランジ上面140は概して平面である。同様に、一例では、下側フランジ底面142は概して平らである。あるいは、他の例では、上側フランジ上面140及び/又は下側フランジ底面142の一方又は両方が、非平面でありうる。
【0080】
一部の例では、横座屈によるウェブ120の局所的不具合に対する耐性を提供するために、下側フランジ122及び/又は上側フランジ128のフランジ部は、ウェブ120の一方又は両方の長手方向エッジに配置されうる。例えば、下側フランジ122のフランジ部により、パネル構造物108及び/又は支持構造物104のための取り付け面が提供されることで、伸長構造物102がパネル構造物108及び/又は支持構造物104に連結されることが、更に可能になる。伸長構造物102は、荷重を支えかつ/又は伝達するのにも役立ちうる。例えば、伸長構造物102は、パネル構造物108から別の構造物(支持構造物104など)に荷重を伝達しうる。
【0081】
翼長又は
伸長構造物102の長さ114に沿って(すなわち、
図5のページの中に向かって)、下側フランジ122は下側フランジ幅144を有し、上側フランジ128は上側フランジ幅146を有する。一部の例では、下側フランジ幅144及び/又は上側フランジ幅146の一方又は両方が、
伸長構造物102の長さ114に沿って不変である(例えば不変幅を含む)。一部の例では、下側フランジ幅144及び/又は上側フランジ幅146の一方又は両方が、
伸長構造物102の長さ114に沿って変動可能である(例えば、可変幅を含む)。換言すると、下側フランジ幅144及び/又は上側フランジ幅146の一方又は両方は、
伸長構造物102の長さ114の一又は複数の部分の端から端までにおいて変動する。一部の例では、下側フランジ幅144及び/又は上側フランジ幅146の一方又は両方は、
伸長構造物102の長さ114に沿って、絶えず変動する。一部の例では、下側フランジ幅144及び/又は上側フランジ幅146の一方又は両方は、
伸長構造物102のある長さに沿って不変幅の部分と、同じ
伸長構造物102の別の長さに沿って可変幅の部分の、両方を有する。
【0082】
一部の例では、図示しているように、上側フランジ幅146は、伸長構造物102の全高(すなわち高さ110)又はウェブ120のウェブ高さ124と比較して相対的に狭い(例えば、高さ110又はウェブ高さ124よりも相対的に短い)。一部の例では、図示しているように、上側フランジ幅146は、下側フランジ幅144と比較して相対的に狭い(例えば、下側フランジ幅144よりも相対的に短い)。しかし、他の例では、代替的な相対幅が使用されうる。
【0083】
一部の例では、下側フランジ幅144は、構造アセンブリ100にかかる負荷、又は伸長構造物102の少なくとも1つの部分(例えばパネル構造物108と下側フランジ122との間、例としては、パネル構造物108と下側フランジ部のうちの1つとの間)にかかる負荷の、関数でありうる。一部の例では、上側フランジ幅146は、構造アセンブリ100にかかる負荷、又は伸長構造物102の少なくとも1つの部分(例えば、上側フランジ部のうちの1つ)にかかる負荷の、関数でありうる。
【0084】
一例では、
図5に示しているように、下側フランジ122は、第1下側フランジ部148及び第2下側フランジ部150を含む。第1下側フランジ部148と第2下側フランジ部150は両方とも、ウェブ120の下側エリア152(例えばベース)から離れる方向に延在する。一例では、第1下側フランジ部148及び第2下側フランジ部150は、ウェブ120の両側に、横方向に外側に向かって延在する。
【0085】
一例では、第1下側フランジ部148は第1下側フランジ部幅154を有し、第2下側フランジ部150は第2下側フランジ部幅156を有する。通常、第1下側フランジ部幅154と第2下側フランジ部幅156とは、ひとつになって、下側フランジ幅144を画定する。
【0086】
一部の例では、図示しているように、第1下側フランジ部148と第2下側フランジ部150は両方とも、共通の平面に沿って、横方向に延在する。あるいは、別の一部の例では、非平面の下側フランジ部構成も使用されうる。一部の例では、伸長構造物102は、2を上回る数の下側フランジ部を含む。
【0087】
一部の例では、第1下側フランジ部幅154と第2下側フランジ部幅156とは、概して又はおおよそ等しい。あるいは、一部の例では、第1下側フランジ部幅154と第2下側フランジ部幅156とは等しくなく、伸長構造物102の長さ114の別々の部分に沿ったところでは異なる。
【0088】
一部の例では、第1下側フランジ部幅154が、伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動可能である(例えば、可変幅を含む)一方、反対側の第2下側フランジ部幅156は、伸長構造物の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って不変である(例えば不変幅を含む)か、又はその逆である。一部の例では、第1下側フランジ部幅154と第2下側フランジ部幅156は両方とも、伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動可能である(例えば、可変幅を含む)。
【0089】
一部の例では、伸長構造物102の下側フランジ122は、単一の下側フランジ部だけ(例えば、第1下側フランジ部148だけか、又は第2下側フランジ部150だけ)を含む。1つの下側フランジ部だけ(例えば第1下側フランジ部148など)を含む下側フランジ122を含む伸長構造物102の一部の例では、かかる単一の下側フランジ部は不変幅を有しうる。例えば、かかる単一の下側フランジ部は、伸長構造物102の長さ114の全体にわたり、不変幅を有しうる。1つの下側フランジ部だけ(例えば第1下側フランジ部148など)を含む下側フランジ122を含む伸長構造物102の一部の例では、かかる単一の下側フランジ部は可変幅を有しうる。例えば、かかる単一の下側フランジ部は、伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って、又は伸長構造物102の長さ114の全体にわたり、可変幅を有しうる。
【0090】
一部の例では、伸長構造物102の下側フランジ122は、伸長構造物102の長さ114のある部分に沿った第1下側フランジ部148を含み、かつ、伸長構造物102の長さ114の別の部分に沿った第2下側フランジ部150を含む。換言すると、伸長構造物102は、第1下側フランジ部148にある少なくとも1つの区域と、第2下側フランジ部150にある少なくとも1つの区域とを含む。かかる構成の一例では、第1下側フランジ部148の一区域と第2下側フランジ部150の一区域とは、互いに隣接して存在するか又は位置している。
【0091】
一部の例では、
図5に示しているように、第1下側フランジ部148と第2下側フランジ部150とは、概して類似した形状寸法を有して、ウェブ120について概して対称である。あるいは、他の例では、第1下側フランジ部148と第2下側フランジ部150とは、ウェブ120について非対称である。一部の例では、第1下側フランジ部148と第2下側フランジ部150の一方又は両方が、
伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って延在する、可変形状を含む。かかる可変形状の下側フランジ部は、湾曲した、階段状の、傾斜した、又は別様な、フランジ構成を含みうる。あるいは、一部の例では、第1下側フランジ部148と第2下側フランジ部150の両方が、
伸長構造物102の長さ114の全体に沿って、唯一(just one)形状を含む。
【0092】
この開示においては、図示しているように、下側フランジ122は、伸長構造物102の底部又はベースを画定するか、又は、パネル構造物108の近位に(例えば、パネル構造物108のところ又はその付近に)位置している内側フランジと称される。下側フランジ底面142は、伸長構造物102の長手方向外表面を画定する。この長手方向外表面は、構造アセンブリ100のパネル構造物108の装着面176(例えば、内側若しくは上側の表面、又は内側モールドライン)に当接するよう構成される。
【0093】
一例では、
図5に示しているように、上側フランジ128は、第1上側フランジ部158及び第2上側フランジ部160を含む。第1上側フランジ部158と第2上側フランジ部160は両方とも、ウェブ120の上側エリア162(例えば遠位自由端部)から離れる方向に延在する。一例では、第1上側フランジ部158及び第2上側フランジ部160は、ウェブ120の両側に、横方向に外側に向かって延在する。
【0094】
一例では、第1上側フランジ部158は第1上側フランジ部幅164を有し、第2上側フランジ部160は第2上側フランジ部幅166を有する。通常、第1上側フランジ部幅164と第2上側フランジ部幅166とは、ひとつになって、上側フランジ幅146を画定する。
【0095】
一部の例では、図示しているように、第1上側フランジ部158と第2上側フランジ部160は両方とも、共通の平面に沿って、横方向に延在する。あるいは、別の一部の例では、非平面の上側フランジ部構成も使用されうる。一部の例では、伸長構造物102は、2を上回る数の上側フランジ部を含む。
【0096】
一部の例では、第1上側フランジ部幅164と第2上側フランジ部幅166とは、概して又はおおよそ等しい。あるいは、一部の例では、第1上側フランジ部幅164と第2上側フランジ部幅166とは等しくなく、伸長構造物102の長さ114の別々の部分に沿ったところでは異なる。
【0097】
一部の例では、第1上側フランジ部幅164が、伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動可能である(例えば、可変幅を含む)一方、反対側の第2上側フランジ部幅166は、伸長構造物の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って不変である(例えば不変幅を含む)か、又はその逆である。一部の例では、第1上側フランジ部幅164と第2上側フランジ部幅166は両方とも、伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動可能である(例えば、可変幅を含む)。
【0098】
一部の例では、伸長構造物102の上側フランジ128は、単一の上側フランジ部だけ(例えば、第1上側フランジ部158だけか、又は第2上側フランジ部160だけ)を含む。1つの上側フランジ部だけ(例えば第1上側フランジ部158など)を含む上側フランジ128を含む伸長構造物102の一部の例では、かかる単一の上側フランジ部は不変幅を有しうる。例えば、かかる単一の上側フランジ部は、伸長構造物102の長さ114の全体にわたり、不変幅を有しうる。1つの上側フランジ部だけ(例えば第1上側フランジ部158など)を含む上側フランジ128を含む伸長構造物102の一部の例では、かかる単一の上側フランジ部は可変幅を有しうる。例えば、かかる単一の上側フランジ部は、伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って、又は伸長構造物102の長さ114の全体にわたり、可変幅を有しうる。
【0099】
一部の例では、伸長構造物102の上側フランジ128は、伸長構造物102の長さ114のある部分に沿った第1上側フランジ部158を含み、かつ、伸長構造物102の長さ114の別の部分に沿った第2上側フランジ部160を含む。換言すると、伸長構造物102は、第1上側フランジ部158にある少なくとも1つの区域と、第2上側フランジ部160にある少なくとも1つの区域とを含む。かかる構成の一例では、第1上側フランジ部158の一区域と第2上側フランジ部160の一区域とは、互いに隣接して存在するか又は位置している。
【0100】
一部の例では、
図5に示しているように、第1上側フランジ部158と第2上側フランジ部160とは、概して類似した形状寸法を有して、ウェブ120について概して対称である。あるいは、他の例では、第1上側フランジ部158と第2上側フランジ部160とは、ウェブ120について非対称である。一部の例では、第1上側フランジ部幅158と第2上側フランジ部幅160の一方又は両方が、
伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って延在する、可変形状を含む。かかる可変形状の上側フランジ部は、湾曲した、階段状の、傾斜した、又は別様な、フランジ構成を含みうる。あるいは、一部の例では、第1上側フランジ部158と第2上側フランジ部160の両方が、
伸長構造物102の長さ114の全体に沿って唯一形状を含む。
【0101】
この開示においては、図示しているように、上側フランジ128は、伸長構造物102の遠位自由端部の上部を画定するか、又は、パネル構造物108から離間して位置している外側フランジと称される。
【0102】
一部の例では、伸長構造物102はモノリシック構造物である(例えば、モノリシック構造物によって形成される)。一部の例では、かかるモノリシック構造物は金属材料から作製される。一部の例では、かかるモノリシック金属製構造物は、押出成形プロセス、ローリングプロセス、及び/又は鍛造プロセスを経て作製されて、望ましい形、形状寸法、及び/又は構成の伸長構造物102(例えば、下側フランジ122、ウェブ120、及び/又は上側フランジ128)を形成しうる。加えて、一部の例では、かかるモノリシック金属製構造物の諸部分は、望ましい形、形状寸法、及び/又は構成の伸長構造物102を実現するのに合った工程を経て、作製される。一例では、ウェブ120、下側フランジ122、及び/又は上側フランジ128の諸部分は、伸長構造物102のための装着面として使用されうる概して平らな表面を有するよう、機械加工されうる。一例では、ウェブ120、下側フランジ122、及び/又は上側フランジ128の諸部分はそれぞれ、可変ウェブ高さ及び/又は可変フランジ幅を実現するよう、機械加工されうる。
【0103】
一部の例では、かかるモノリシック金属製構造物は、付加製造プロセスを経て作製されて、望ましい形、形状寸法、及び/又は構成の伸長構造物102(例えば、下側フランジ122、ウェブ120、及び/又は上側フランジ128)を形成しうる。この開示においては、「付加製造(additive manufacturing)」という語は、材料を層をなすように(layer-upon-layer)付加することによって三次元物体を構築する、任意の利用可能な技術であって、例えばコンピュータ、三次元モデリングソフトウェア(例えばコンピュータ支援設計)、機械設備、及び積層材料(例えば金属、プラスチックなど)を利用する、技術のことである。付加製造の例は、選択的レーザ焼結(SLS)、直接金属レーザ焼結(DMLS)、及び選択的レーザ溶融(SLM)を含むが、これらに限定されるわけではない。有利には、付加製造プロセスは、望ましい形、形状寸法、及び/又は構成の伸長構造物102を実現しつつ、作製プロセスの複雑性及び材料の廃棄量を低減するために、使用されうる。一例では、付加製造により、ウェブ120、下側フランジ122、及び/又は上側フランジ128の諸部分が、伸長構造物102のための装着面として使用されうる概して平らな表面を有するように、インシトゥで形成される(すなわち積み上げられる)ことが可能になりうる。一例では、付加製造により、ウェブ120、下側フランジ122、及び/又は上側フランジ128の諸部分がそれぞれ、可変ウェブ高さ及び/又は可変フランジ幅を有するように、インシトゥで形成されることが可能になりうる。
【0104】
一部の例では、モノリシック構造物は強化ポリマー複合材料から作製される。かかるモノリシック複合構造物は、様々な既知の複合物製造技法のうちの任意のものを経て作製されて、望ましい形、形状寸法、及び/又は構成の伸長構造物102(例えば、下側フランジ122、ウェブ120、及び/又は上側フランジ128)を形成しうる。一例では、望ましい形、形状寸法、及び/又は構成の伸長構造物102を有するように、(例えば、樹脂マトリクスで含浸された編織シート若しくは非編織シート又は単方向テープの形態の)強化ポリマー複合材料の層が、形成ツール(マンドレル又は型など)の上でレイアップされ、硬化されうる。
【0105】
一例では、パネル構造物108はパネル肉厚168を有する。伸長構造物102と同様に、パネル構造物108も、多種多様な材料(金属材料又は強化ポリマー複合材料など)のうちの任意のものから作製されうる。パネル構造物108及び伸長構造物102の材料組成に応じて、パネル構造物108は、多種多様な技法のうちの任意のもので、伸長構造物102の下側フランジ122に連結される。
【0106】
一部の例では、例えばパネル構造物108及び伸長構造物102が両方とも複合材料で形成される場合、パネル構造物108は、好適な接着材料を使用して下側フランジ122に連結される。一部の例では、伸長構造物102とパネル構造物108とは、相対的に未硬化の状態で存在しうる。一部の例では、伸長構造物102とパネル構造物108とは、相対的に硬化済みの状態で存在しうる。ある特定の例では、相対的に未硬化のパネル構造物108と相対的に硬化済みの伸長構造物102の下側フランジ122との間に、膜状接着材料を挿入することによって、パネル構造物108が下側フランジ122に連結されうる。次いで膜状接着剤が硬化されると同時に、未硬化のパネル構造物108も硬化され、これにより、下側フランジ122とパネル構造物108との間に接着接合が形成される。あるいは、別の特定の例では、膜状接着剤は、相対的に硬化済みのパネル構造物108と相対的に未硬化の伸長構造物102との間に挿入されてよく、これにより、伸長構造物102が硬化されるのと同時に接着接合が形成される。
【0107】
一部の例では、例えばパネル構造物108と伸長構造物102の一方又は両方が複合材料及び/又は金属材料で形成される場合、パネル構造物108及び下側フランジ122は、パネル構造物108と、下側フランジ122の下側フランジ部のうちの少なくとも1つとを貫通する、少なくとも1つの開孔170を含みうる。開孔170は、ファスナ106のネジ式シャフト部172(ボルトなど)を収容するのに好適に、サイズ決定される。ネジ式シャフト部172は、ファスナ106のナット部174と螺合し、ネジ式シャフト部172とナット部174とは、協働して、パネル構造物108と下側フランジ122とを連結する。ファスナ106(すなわち、ネジ式シャフト部172とナット部174)に所定のトルクが付与されると、ファスナ106は、協働して、パネル構造物108及び下側フランジ122に所定の圧縮力を付与する。かかる締結システムは、取付け中に所定の張力に到達すると破断するシヤ部を含むことによって、所定の張力を発現させる。
【0108】
一部の例では、伸長構造物102は、第1下側フランジ部148と第2下側フランジ部150の両方を有する下側フランジ122、及び、第1上側フランジ部158と第2上側フランジ部160の両方を有する上側フランジ128を含む。かかるフランジ構成は、一般に、「I」ビーム構造の形態をとっていると言われる。
【0109】
一部の例では、伸長構造物102は、第1下側フランジ部148のみを有する下側フランジ122、及び、オプションで、第1上側フランジ部158及び/又は第2上側フランジ部160の一方又は両方を有する上側フランジ128を含む。かかるフランジ構成は、一般に、「J」ビーム構造の形態をとっていると言われる。
【0110】
一部の例では、伸長構造物102は、第2下側フランジ部150のみを有する下側フランジ122、及び、オプションで、第1上側フランジ部158及び/又は第2上側フランジ部160の一方又は両方を有する上側フランジ128を含む。かかるフランジ構成は、一般に、「L」ビーム構造の形態をとっていると言われる。
【0111】
一部の例では、伸長構造物102は、第1下側フランジ部148のみ(又は第2下側フランジ部150のみ)を有する下側フランジ122、及び、第1上側フランジ部158のみ(又は第2上側フランジ部160のみ)を有する上側フランジ128を含む。かかるフランジ構成は、一般に、「C」ビーム構造(又は逆「C」ビーム構造)の形態をとっていると言われる。
【0112】
一部の例では、伸長構造物102は、第2下側フランジ部150のみ(又は第1下側フランジ部148のみ)を有する下側フランジ122、及び、第1上側フランジ部158のみ(又は第2上側フランジ部160のみ)を有する上側フランジ128を含む。かかるフランジ構成は、一般に、「Z」ビーム構造(又は逆「Z」ビーム構造)の形態をとっていると言われる。
【0113】
一部の例では、伸長構造物102は、第1下側フランジ部148及び/若しくは第2下側フランジ部150の一方若しくは両方を有する、下側フランジ122のみを含むか、又は、パネル構造物108に直接連結されたウェブ120だけを含む。かかる構成は、一般に、ブレード構造(又はブレードストリンガ)の形態をとっていると言われる。
【0114】
一部の例では、伸長構造物102は、種々の開放型又は閉鎖型の構成を形成する、その他の形及び/又は形状寸法を含みうる。例えば、伸長構造物102は、他の様々なビーム構造のうちの任意のもの、又はハット型構造(例えばハット型ストリンガ)を含みうる。
【0115】
図6は、
伸長構造物102、パネル構造物108の一部分、及び、対向している支持構造物104の対(個別に第1支持構造物104A及び第2支持構造物104Bと称される)の一部分を含む、本開示の構造アセンブリ100の一例の一部分を示している。
図7は、
伸長構造物102の一部分、パネル構造物108の一部分、及び支持構造物104の一部分を含む、本開示の構造アセンブリ100の一例の一部分を示している。
図8は、
伸長構造物102の一部分、パネル構造物108の一部分、及び支持構造物104の一部分を含む、本開示の構造アセンブリ100の一例の一部分を示している。
図9は、
伸長構造物102、パネル構造物108の一部分、及び支持構造物104の一部分を含む、本開示の構造アセンブリ100の一例の一部分の断面を示しており、
伸長構造物102は支持構造物104の近位で(例えば、支持構造物104のところで又はその付近で)切断された断面を有している。
【0116】
図6及び
図7を参照するに、
伸長構造物102は高さ110を有する。通常、
図5に示しているように、
伸長構造物102の高さ110は、ウェブ120のウェブ高さ124と、下側フランジ122の下側フランジ肉厚(すなわち、下側フランジ底面142と下側フランジ上面138との間の延在部)及び/又は上側フランジ128の上側フランジ肉厚(すなわち、上側フランジ底面136と上側フランジ上面140との間の延在部)とを一緒にしたものによって、画定される。
【0117】
伸長構造物102の高さ110は、伸長構造物102の長さ114に沿って変動可能である(例えば、可変高さを含む)。換言すると、高さ110は、伸長構造物102の長さ114の一又は複数の部分の端から端までにおいて変動する。一部の例では、高さ110は、伸長構造物102の長さ114に沿って、絶えず変動する。一部の例では、高さ110は、伸長構造物102のある長さに沿って不変の高さ部分と、同じ伸長構造物102の別の長さに沿って可変な高さ部分の、両方を有する。
【0118】
一部の例では、伸長構造物102の長さ114は、伸長構造物102の第1端部178から、第1端部178の反対側の、伸長構造物102の第2端部180までに、画定される。一部の例では、第1端部178と第2端部180との間に包括されている、伸長構造物102のある特定の寸法が、伸長構造物102の長さ114を画定する。一部の例では、伸長構造物102の長さ114は、両端のうちの一方(例えば第1端部178又は第2端部180)から、支持構造物104のうちの1つ(例えば、第1支持構造物104A又は第2支持構造物104B)までに、画定される。一部の例では、伸長構造物102の長さ114は、隣接し対向している支持構造物104の対の間(例えば、第1支持構造物104Aと第2支持構造物104Bとの間)に、画定される。一部の例では、隣接し対向している支持構造物104の対の間(例えば、第1支持構造物104Aと第2支持構造物104Bとの間)にあるエリア又は領域は、構造アセンブリ100のベイ182と称される。
【0119】
通常、
図6から
図9に示している例では、
伸長構造物102は、ウェブ120、下側フランジ122、及び上側フランジ128を含み、その各々が、
伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動する局所的質量240及び/又は局所的体積276を画定する、局所的断面形状及び局所的形状寸法を有する。
【0120】
伸長構造物102の一部の例では、
図6から
図8に示しているように、下側フランジ120は、
伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って可変又は不均一な断面を有する。一例では、
伸長構造物102は、
伸長構造物102の長さ114の一部分(例えば複数のある部分だけ)に沿って延在する下側フランジ122を含み、下側フランジ幅144(
図5)は、
伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動可能である。一例では、下側フランジ122は、
伸長構造物102の長さ114の一部分に沿って延在する、第1下側フランジ部148及び/又は第2下側フランジ部150の一方又は両方を含み、第1下側フランジ部幅154(
図5)及び/又は第2下側フランジ部幅156(
図5)は、
伸長構造物の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動可能である。例えば、第1下側フランジ部幅154及び/又は第2下側フランジ部幅156は、
伸長構造物102の長さ114に沿って絶えず変動しうるか、又は、
伸長構造物102の長さ114の別々の部分に沿って、変動区域と不変区域とを含みうる。
【0121】
一部の例では、
図6から
図8に示しているように、下側フランジ122(第1下側フランジ部148又は第2下側フランジ部150)は、複数の下側フランジ区域(例えば、第1下側フランジ区域190、第2下側フランジ区域192、第3下側フランジ区域194、第4下側フランジ区域196、第5下側フランジ区域198など)を含む。一部の例では、下側フランジ幅144(第1下側フランジ部幅154及び/又は第2下側フランジ部幅156)は、
伸長構造物102の長さ114のある部分(例えば、隣接した下側フランジ区域同士の間)に沿って、最小幅となるか、又は最小幅を画定する。一部の例では、下側フランジ幅144(第1下側フランジ部幅154及び/又は第2下側フランジ部幅156)は、
伸長構造物102の長さ114の別の部分に沿って(例えば、複数の下側フランジ区域に沿って)、最大幅となるか、又は最大幅を画定する。
【0122】
一部の例では、下側フランジ区域(例えば、第1下側フランジ区域190、第2下側フランジ区域192、第3下側フランジ区域194、第4下側フランジ区域196、及び第5下側フランジ区域198)の各々の下側フランジ幅は、概して又はおおよそ等しい。一部の例では、下側フランジ区域のうちの少なくとも1つ(例えば、第1下側フランジ区域190、第2下側フランジ区域192、第3下側フランジ区域194、第4下側フランジ区域196、及び/又は第5下側フランジ区域198)の下側フランジ幅は、下側フランジ区域のうちの少なくとも1つの別の区域とは異なる。一例としては、第2下側フランジ区域192の下側フランジ幅は、第1下側フランジ区域190及び/又は第3下側フランジ区域194の下側フランジ幅よりも、概して広くなりうる。
【0123】
一部の例では、下側フランジ区域(例えば、第1下側フランジ区域190、第2下側フランジ区域192、第3下側フランジ区域194、第4下側フランジ区域196、及び第5下側フランジ区域198)の各々の下側フランジ幅は、伸長構造物102の長さ114の、対応する下側フランジ区域を含む部分に沿って不変である。例えば、第1下側フランジ区域190、第2下側フランジ区域192、第3下側フランジ区域194、第4下側フランジ区域196、第5下側フランジ区域198の各々の下側フランジ幅は、それぞれの下側フランジ区域の長さに沿って不変である。一部の例では、下側フランジ区域のうちの一又は複数(例えば、第1下側フランジ区域190、第2下側フランジ区域192、第3下側フランジ区域194、第4下側フランジ区域196、及び/又は第5下側フランジ区域198)の下側フランジ幅は、伸長構造物102の長さ114の、対応する下側フランジ区域を含む部分に沿って変動可能である。例えば、第1下側フランジ区域190、第2下側フランジ区域192、第3下側フランジ区域194、第4下側フランジ区域196、及び/又は第5下側フランジ区域198のうちの少なくとも1つの下側フランジ幅は、それぞれの下側フランジ区域の長さに沿って変動可能である。
【0124】
伸長構造物102の一部の例では、下側フランジ122は、
伸長構造物102の長さ114の全体に沿って不変又は均一な断面を有する。一例では、
伸長構造物102は、
伸長構造物102の長さ114の全体に沿って延在する下側フランジ122を含み、下側フランジ幅144(
図5)は、
伸長構造物102の長さ114の全体に沿って不変である。一例では、下側フランジ122は、
伸長構造物102の長さ114の全体に沿って延在する、第1下側フランジ部148及び/又は第2下側フランジ部150の一方又は両方を含み、第1下側フランジ部幅154(
図5)及び/又は第2下側フランジ部幅156(
図5)は、
伸長構造物の長さ114の全体に沿って不変である。
【0125】
伸長構造物102の一部の例では、
図7に示しているように、上側フランジ128は、
伸長構造物102の長さ114の全体に沿って不変又は均一な断面を有する。一例では、
伸長構造物102は、
伸長構造物102の長さ114の全体に沿って延在する上側フランジ128を含み、上側フランジ幅146(
図5)は、
伸長構造物102の長さ114の全体に沿って不変である。一例では、上側フランジ128は、
伸長構造物102の長さ114の全体に沿って延在する、第1上側フランジ部158及び/又は第2上側フランジ部160の一方又は両方を含み、第1上側フランジ部幅164(
図5)及び/又は第2上側フランジ部幅166(
図5)は、
伸長構造物の長さ114の全体に沿って不変である。
【0126】
伸長構造物102の一部の例では、
図6及び
図8に示しているように、上側フランジ128は、
伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って可変又は不均一な断面を有する。一例では、
伸長構造物102は、
伸長構造物102の長さ114の一部分(例えば複数のある部分だけ)に沿って延在する上側フランジ128を含み、上側フランジ幅146(
図5)は、
伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動可能である。一例では、上側フランジ128は、
伸長構造物102の長さ114の一部分に沿って延在する、第1上側フランジ部158及び/又は第2上側フランジ部160の一方又は両方を含み、第1上側フランジ部幅164(
図5)及び/又は第2上側フランジ部幅166(
図5)は、
伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動可能である。例えば、第1上側フランジ部幅164及び/又は第2上側フランジ部幅166は、
伸長構造物102の長さ114に沿って絶えず変動しうるか、又は、
伸長構造物102の長さ114の別々の部分に沿って、変動区域と不変区域とを含みうる。
【0127】
一部の例では、
図6及び
図8に示しているように、上側フランジ128(第1上側フランジ部158及び/又は第2上側フランジ部160)は、複数の上側フランジ区域(例えば、第1上側フランジ区域184、第2上側フランジ区域186、第3上側フランジ区域188など)を含む。一部の例では、上側フランジ幅146(第1上側フランジ部幅164及び/又は第2上側フランジ部幅166)は、
伸長構造物102の長さ114のある部分(例えば、隣接した上側フランジ区域同士の間)に沿って、最小幅となるか、又は最小幅を画定する。一部の例では、上側フランジ幅146(第1上側フランジ部幅164及び/又は第2上側フランジ部幅166)は、
伸長構造物102の長さ114の別の部分に沿って(例えば、複数の上側フランジ区域に沿って)、最大幅となるか、又は最大幅を画定する。一部の例では、
伸長構造物102の上側フランジ128を有さない領域が、上側フランジ区域のうちの隣接した区域同士を(例えば、第1上側フランジ区域184と第2上側フランジ区域186との間で、又は、第2上側フランジ区域186と第3上側フランジ区域188との間で、)分離させる。換言すると、上側フランジ幅146(第1上側フランジ部幅164又は第2上側フランジ部幅166)の最小幅は、
伸長構造物102の長さ114のある部分に沿って(例えば、上側フランジ区域同士の間では)ゼロに近づきうる。
【0128】
一部の例では、上側フランジ区域(例えば、第1上側フランジ区域184、第2上側フランジ区域186、及び第3上側フランジ区域188)の各々の上側フランジ幅は、概して又はおおよそ等しい。一部の例では、上側フランジ区域のうちの少なくとも1つ(例えば、第1上側フランジ区域184、第2上側フランジ区域186、及び/又は第3上側フランジ区域188)の上側フランジ幅は、上側フランジ区域のうちの少なくとも1つの別の区域とは異なる。一例としては、第2上側フランジ区域186の上側フランジ幅は、第1上側フランジ区域184及び/又は第3上側フランジ区域188の上側フランジ幅よりも、概して広くなりうる。
【0129】
一部の例では、上側フランジ区域(例えば、第1上側フランジ区域184、第2上側フランジ区域186、及び第3上側フランジ区域188)の各々の上側フランジ幅は、伸長構造物102の長さ114の、対応する上側フランジ区域を含む部分に沿って不変である。例えば、第1上側フランジ区域184、第2上側フランジ区域186、及び第3上側フランジ区域188の各々の上側フランジ幅は、それぞれの上側フランジ区域の長さに沿って不変である。一部の例では、上側フランジ区域の一又は複数(例えば、第1上側フランジ区域184、第2上側フランジ区域186、及び/又は第3上側フランジ区域188)の上側フランジ幅は、伸長構造物102の長さ114の、対応する上側フランジ区域を含む部分に沿って変動可能である。例えば、第1上側フランジ区域184、第2上側フランジ区域186、及び/又は第3上側フランジ区域188のうちの少なくとも1つの上側フランジ幅は、それぞれの上側フランジ区域の長さに沿って変動可能である。
【0130】
図7から
図9を参照するに、一部の例では、支持構造物104は壁構造物264を含み、壁構造物264は、支持構造物ウェブ204によって接続されている、支持構造物上側フランジ200と支持構造物下側フランジ202とを含む。一部の例では、支持構造物下側フランジ202は、支持構造物ウェブ204の片側又は両側から、横方向に外側に向かって延在する。一部の例では、支持構造物上側フランジ200は、支持構造物ウェブ204の片側又は両側から、横方向に外側に向かって延在する。支持構造物104は、開口206(一般にマウス孔と称される)を含むか、又は画定する。開口206は、キー溝(keyway)を形成するか又は画定し、
伸長構造物102は、このキー溝を通過するか又はキー溝を通って延在して、支持構造物104を通り抜ける。開口206は、
伸長構造物102の断面形状(例えば、
伸長構造物102のウェブ・フランジ構成)を概して補完するものである。開口206により、
伸長構造物102が、好ましくはパネル構造物108に沿って、支持構造物104を越えるか、支持構造物104を通って延在するか、又は支持構造物104によりスプライスされる(spliced)ことが可能になる。
伸長構造物102が通過する開口206は、開口高さ258を有する。
【0131】
図9を参照するに、一例では、支持構造物ウェブ204は、支持構造物ウェブ開口208を含むか、又は画定する。支持構造物ウェブ開口208は、開口206(
伸長構造物102のウェブ120及び上側フランジ128はこれを通過するか、又はこれを通って延在して、支持構造物104を通り抜ける)の一部分である。支持構造物ウェブ開口208は、
伸長構造物102のウェブ120及び上側フランジ128の断面形状を概して補完するものである。一例では、支持構造物下側フランジ202は、支持構造物下側フランジ開口210を含むか、又は画定する。支持構造物下側フランジ開口210は、支持構造物ウェブ開口208と交差する。支持構造物下側フランジ開口210は、開口206(
伸長構造物102の下側フランジ122はこれを通過するか、又はこれを通って延在して、支持構造物104を通り抜ける)の一部分である。支持構造物下側フランジ開口210は、
伸長構造物102の下側フランジ122の断面形状を概して補完するものである。支持構造物ウェブ開口208と支持構造物下側フランジ開口210とは、ひとつになって、
伸長構造物102が、好ましくはパネル構造物108に沿って、支持構造物104を通って延在する(例えば、支持構造物104によりスプライスされる)ことを可能にする。
【0132】
一部の例では、支持構造物104の支持構造物ウェブ204は、開口206の周りに位置している(例えば、開口206を取り囲んでいる)、肉厚が増大したエリア212(肥厚エリアと称される)を含む。一例では、肥厚エリア212は、支持構造物ウェブ開口208及び支持構造物下側フランジ開口210の周りに位置している。
【0133】
一部の例では、支持構造物ウェブ開口208の一部分は円形である。支持構造物ウェブ204の肥厚エリア212、及び支持構造物ウェブ開口208の円形部分は、構造アセンブリ100が負荷を受けている時の支持構造物104における亀裂の発生及び伝播を防止するか又はかかる亀裂の発生及び伝播に抵抗するのに役立つことがあり、かつ、支持構造物104の支持構造物上側フランジ200の安定化を支援するためのものである。一例では、支持構造物ウェブ204の一部分(例えば、肥厚エリア212の周りにある部分)は、平面214を含む。当業者には認識されるように、伸長構造物102及び/又は支持構造物104のサイズ、形、材料、構造、及び幾何形状は、組み立てられる構造アセンブリ100(例えば胴体又は翼)の種類に適するよう、変更されてよく、したがって、本書に記載されている構造アセンブリ100の様々な構成要素を、限定的なものと見なすべきではない。
【0134】
伸長構造物102は支持構造物104を通って延在するので、支持構造物104の支持構造物下側フランジ202とパネル構造物108との接触は、支持構造物下側フランジ202によって画定される、円周方向に配向された複数の表面において発生する。換言すると、支持構造物下側フランジ202はパネル構造物108の装着面に沿って延在するので、支持構造物下側フランジ開口210により、支持構造物下側フランジ202の底面とパネル構造物108の装着面(例えば内側面)との接触が中断される。伸長構造物102と支持構造物104との交差部において、支持構造物下側フランジ202と伸長構造物102との間に重複部分が形成される。この重複部分は、伸長構造物102と支持構造物104とが、亀裂伝播を阻害する連続した複数の外周面の形成に役立つことを、確実にするのに役立つ。
【0135】
図9を参照するに、一部の例では、開口206の開口高さ258は、支持構造物104の近位における
伸長構造物102の高さ110(局所的高さ242)を上回る。一例では、開口高さ258は、
伸長構造物102の最小高さ116(
伸長構造物102が支持構造物104と交差し、開口206を通過するところに対応する、
伸長構造物102の長さ114に沿った場所における、
伸長構造物102の局所的高さ242)を上回る。換言すると、開口206の上部は、
伸長構造物102の上端部(例えば上側フランジ128)の上方に位置しているか、又は上方にある。
【0136】
一部の例では、開口206の開口高さ258は、支持構造物104から離間している場所における、伸長構造物102の高さ110(局所的高さ242)を下回る。一例では、開口高さ258は、伸長構造物102の最大高さ118(支持構造物104から離間しているか又は隣接し対向している支持構造物104の対の間にある場所112に対応する、伸長構造物102の長さ114に沿った場所における、伸長構造物102の局所的高さ242)を下回る。換言すると、開口206の上部は、伸長構造物102の上端部(例えば上側フランジ128)の下方に位置しているか、又は下方にある。
【0137】
開口高さ258がこのように構成されることで、支持構造物104の、開口206の上端部から支持構造物ウェブ204の上端部まで延在している寸法を増大させることにより、支持構造物104の肉厚の減少又は低減(詳細には、支持構造物104の、このように構成されなければ肥厚されていたエリア212の肉厚の減少)が、有利に可能になる。
【0138】
図10は、
伸長構造物102、パネル構造物108の一部分、対向している支持構造物104の対(例えば第1支持構造物104Aと第2支持構造物104B)の一部分、及び複数の装着クリップ216(個別に装着クリップ216とも称される)を含む、本開示の構造アセンブリ100の一例の一部分を示している。
図11及び
図12は各々、装着クリップ216を用いて
伸長構造物102が支持構造物104に動作可能に連結されている、本開示の構造アセンブリ100の一例の一部分を示している。
【0139】
図10を参照するに、一部の例では、構造アセンブリ100は装着クリップ216を含む。装着クリップ216は、
伸長構造物102と支持構造物104とを動作可能に連結するために使用される。一部の例では、
伸長構造物102には、一又は複数のクリップ装着面218が含まれるか又は設けられる。一部の例では、
伸長構造物102の一又は複数の部分は、概して平らな表面を有するよう作製されてよく、かかる平面は、
伸長構造物装着クリップ216を
伸長構造物102に装着するための、装着面218として使用される。一例では、
伸長構造物102の上側フランジ128の一又は複数の部分が、概して平らな表面であって、装着クリップ216と
伸長構造物102とを連結させるための装着面218として使用される平面を有するよう、形成される。一例では、
伸長構造物102のウェブ120の一又は複数の部分が、概して平らな表面であって、装着クリップ216と
伸長構造物102とを連結させるための装着面218として使用される平面を有するよう、形成される。一部の例では、装着面218は、
伸長構造物102の、支持構造物104の開口206又は支持構造物104により設けられた開口206を通過する部分又は区域と一致するように、
伸長構造物102の長さ114に沿って配置される。
【0140】
図11及び
図12を参照するに、一部の例では、装着クリップ216は、第1本体部220と、第1本体部220から延在する第2本体部222とを含む。一部の例では、第1本体部220と第2本体部222とは、互いに対して直角に配向されるか、又は直角になる。一例では、第1本体部220はクリップ第1装着面を含む。この実施例では、クリップ第1装着面は、概して平らであり、かつ、支持構造物104の開口206(
図12)の近位で(例えば、開口206のところで又はその付近で)、支持構造物104の支持構造物ウェブ204の肥厚エリア212の平面214に連結される。一例では、第2本体部222がクリップ第2装着面を含む。この実施例では、クリップ第2装着面は、概して平らであり、かつ、支持構造物104の開口206の近位で(例えば、開口206のところで又はその付近で)、
伸長構造物102のウェブ120の装着平面218に連結される。
【0141】
装着クリップ216は、多種多様な方式のうちの任意のもので、支持構造物104及び伸長構造物102に連結される。例としては、装着クリップ216は、接着剤によって、接合されることによって、硬化されることによって、リベット留めされることによって、又は、他の任意の好適な装着技法を使用することによって、定位置に連結されうる。
【0142】
本開示の構造アセンブリ100と共に装着クリップ216を使用することの利点の1つは、かかる装着クリップ216が、概して迅速かつ容易に装着されうることである。これは、装着クリップ216は、支持構造物104の、対応する概して平らな又は平坦な表面に沿って取り付けられうるので、装着クリップ216の特別な機械加工が必要ないからである。同様に、装着クリップ216は、伸長構造物102の対応する概して平らな表面に沿っても、概して迅速かつ容易に取り付けられうる。結果的に、伸長構造物102を更に機械加工することも、作製することも、必要なくなる。更に、装着クリップ216は、支持構造物104と伸長構造物102の両方の概して平らな表面に沿って取り付けられうるので、(例えば航空機にしばしば起こるように、)構造アセンブリ100が受ける振動力並びにその他の荷重及び力が増大しても、取り付けられた装着クリップ216は、定位置に保持されうる。かかる装着クリップ構成の別の利点は、装着クリップ216の肉厚が、伸長構造物102が支えるよう設計される総荷重に応じて、変更されうることである。装着クリップ216のかかる肉厚は、伸長構造物102及び/又は支持構造物104を変更することなく、変更されうる。
【0143】
図13は、
伸長構造物102の一部分、パネル構造物108の一部分、支持構造物104の一部分、及び複数のブラケット224(個別にブラケット224とも称される)を含む、本開示の構造アセンブリ100の一例の一部分を示している。
図14は、
伸長構造物102、パネル構造物108の一部分、対向している支持構造物104の対(例えば第1支持構造物104Aと第2支持構造物104B)の一部分、及びブラケット224を含む、本開示の構造アセンブリ100の一例の一部分を示している。
図15は、
伸長構造物102、パネル構造物108の一部分、支持構造物104の一部分、及びブラケット224を含む、本開示の構造アセンブリ100の一部分の一例の断面を示しており、
伸長構造物102は支持構造物104の近位で(例えば、支持構造物104のところで又はその付近で)切断された断面を有している。
【0144】
図13から
図15を参照するに、一部の例では、支持構造物104は、(
図6から
図10に示しているように)パネル構造物108と直接連結されているのではなく、パネル構造物108から離間しており、ブラケット224が、支持構造物104とパネル構造物108とを動作可能に連結している。通常、ブラケット224は、支持構造物104とパネル構造物108とを繋ぐ、スプライスとしての役割を果たす。
【0145】
図13を参照するに、一例では、ブラケット224の各々は、ブラケットウェブ228とブラケットフランジ230(又は、ブラケットウェブ228の片側から横方向に外側に向かって延在するフット部)とを含む。一部の例では、ブラケットウェブ228の一部分は、支持構造物104の支持構造物ウェブ204の肥厚エリア212の平面214に装着される。ブラケットウェブ228の別の部分は、支持構造物104からパネル構造物108まで延在し、これにより、支持構造物104はパネル構造物108から離間する。ブラケットフランジ230は、パネル構造物108の装着面に連結される。一部の例では、ブラケットフランジ203は、
伸長構造物102の下側フランジ122にも連結される。
【0146】
一部の例では、支持構造体104と、パネル構造物108と、隣接したブラケット224の対との間にあるエリアにより、開口226が画定される。開口206(
図7から
図9)と同様に、開口226は、キー溝を形成するか又は画定し、
伸長構造物102は、このキー溝を通過するか又はキー溝を通って延在して、支持構造物104を通り抜ける。開口226は、
伸長構造物102の断面形状(例えば、
伸長構造物102のウェブ・フランジ構成)を概して補完するものである。開口226により、
伸長構造物102が、好ましくはパネル構造物108に沿って、支持構造物104及びブラケット224を越えるか、これらを通って延在するか、又はこれらによりスプライスされることが、可能になる。
伸長構造物102が通過する開口226は、開口高さ258を有する。
【0147】
図15を参照するに、一部の例では、開口226の開口高さ258は、支持構造物104の近位における
伸長構造物102の高さ110(局所的高さ242)を上回る。一例では、開口高さ258は、
伸長構造物102の最小高さ116(
伸長構造物102が支持構造物104と交差し、開口226を通過するところに対応する、
伸長構造物102の長さ114に沿った場所における、
伸長構造物102の局所的高さ242)を上回る。換言すると、開口226の上部は、
伸長構造物102の上端部の上方に位置しているか、又は上方にある。
【0148】
一部の例では、開口226の開口高さ258は、支持構造物104から離間している場所における、伸長構造物102の高さ110(局所的高さ242)を下回る。一例では、開口高さ258は、伸長構造物102の最大高さ118(支持構造物104から離間しているか又は隣接し対向している支持構造物104の対の間にある場所112に対応する、伸長構造物102の長さ114に沿った場所における、伸長構造物102の局所的高さ242)を下回る。換言すると、開口226の上部は、伸長構造物102の上端部(例えば上側フランジ128)の下方に位置しているか、又は下方にある。
【0149】
支持構造物104がパネル構造物108から離間している一部の例では(例えば、支持構造物104がブラケット224でパネル構造物108に連結されている場合)、支持構造物104の支持構造物下端部260は、伸長構造物102の最大高さ118(支持構造物104から離間しているか又は隣接し対向している支持構造物104の対の間にある場所112に対応する、伸長構造物102の長さ114に沿った場所における、伸長構造物102の局所的高さ242)の下方に位置しているか、又は下方にある。
【0150】
図16は、
伸長構造物102の一部分、パネル構造物108の一部分、及び対向している支持構造物104の対(例えば第1支持構造物104Aと第2支持構造物104B)の一部分を含む、本開示の構造アセンブリ100の一例の一部分を示している。
【0151】
図16を参照するに、一部の例では、支持構造物104のうちの少なくとも1つ(例えば第1支持構造物104A)は、パネル構造物108上にある、又はパネル構造物108と一体化されたパドアップ(pad-up)262を含むか、又はパドアップ262の形態をとる。一部の例では、パドアップ262は、
伸長構造物102のための装着面176としての役割を果たすパネル構造物108の、パネル肉厚168(
図5)の局所的肥厚部を含む。一部の例では、パドアップ262は、パネル構造物108の内表面に連結されたシム構造物又は楔構造物であって、
伸長構造物102のための装着面176としての役割を果たす、シム構造物又は楔構造物を含む。
【0152】
明示的に図示しているわけではないが、一部の例では、対向している支持構造物104の対の両方(例えば第1支持構造物104A及び第2支持構造物104B)が、パドアップ262を含むか、又はパドアップ262の形態をとる。別の一部の例では、支持構造物104の対の一方(例えば第1支持構造物104A)がパドアップ262を含み、支持構造物104の対の他方(例えば第2支持構造物104B)は壁構造物264を含む。
【0153】
図17は、複数の
伸長構造物102、及び外板パネル108を含む、本開示の構造アセンブリ100の一例の一部分を示している。一例では、構造アセンブリ100は、アイソグリッド構造若しくはオルソグリッド構造であるか、又は、アイソグリッド構造若しくはオルソグリッド構造の形態をとり、かかる構造において、パネル構造物108はプレート又は面シートを形成し、複数の
伸長構造物102が交差して、一連の三角形、四角形、又はダイヤモンド形の補剛リブを含む、格子構造を形成する(すなわち、
伸長構造物102同士の間に三角形、四角形、又はダイヤモンド形のスペースが画定される)。
【0154】
図17を参照するに、一部の例では、
伸長構造物102のうちの一又は複数は、下側フランジ122と、下側フランジ122から延在するウェブ120とを含む。一部の例では、
伸長構造物102のうちの一又は複数は、外板パネル108から直接延在するウェブ120だけを含む。一部の例では、
伸長構造物102のうちの一又は複数は、下側フランジ122、上側フランジ128、及び、下側フランジ122と上側フランジ128との間に延在するウェブ120を含む。
【0155】
一部の例では、伸長構造物102はパネル構造物108に連結される。一例では、下側フランジ122は(例えばファスナ、構造接合などを介して)、パネル構造物108の装着面176に連結される。
【0156】
一部の例では、伸長構造物102はパネル構造物108と一体化される。一例では、伸長構造物102の下側フランジ122及びウェブ120と、パネル構造物108とが(例えば共硬化、付加製造、機械加工、又はそれ以外の除去加工などを介して)、一体的に形成される。一例では、伸長構造物102のウェブ120とパネル構造物108とが(例えば共硬化、付加製造、機械加工、又はそれ以外の除去加工などを介して)、一体的に形成される。ゆえに、一部の例では、構造アセンブリ100は、例えば金属材料から作製されたモノリシック構造物(例えばモノリシック金属製構造物)、又は強化ポリマー複合材料から構成されたモノリシック構造物(例えばモノリシック複合構造物)である(例えば、かかるモノリシック構造物によって形成される)。
【0157】
一部の例では、支持構造物104は、複数の伸長構造物102の接合部又は交差部を形成する構造ノードであるか、又はかかる構造ノードの形態をとる。換言すると、支持構造物104は、パネル構造物108に連結された構造部材であり、この構造部材において、複数の伸長構造物が互いに交差するか、又は複数の伸長構造物102の端部が互いに接合する。
【0158】
一例では、伸長構造物102の長さ114は、隣接し対向している支持構造物104(又は構造ノード)の対の間に画定される。伸長構造物102の高さ110、又はウェブ120のウェブ高さ124は、伸長構造物102の長さ114に沿って変動可能である。一部の例では、高さ110又はウェブ高さ124は、伸長構造物102の長さ114に沿って、絶えず変動する。一部の例では、高さ110又はウェブ高さ124は、伸長構造物102のある長さに沿って不変の高さ部分と、同じ伸長構造物102の別の長さに沿って可変な高さ部分の、両方を有する。
【0159】
一部の例では、ウェブ120のウェブ肉厚254は、伸長構造物102の長さ114に沿って変動可能である。一部の例では、ウェブ120のウェブ肉厚254は、伸長構造物102の長さ114に沿って、絶えず変動する。一部の例では、ウェブ120のウェブ肉厚254は、伸長構造物102のある長さに沿って不変の肉厚部分と、同じ伸長構造物102の別の長さに沿って可変な肉厚部分の、両方を有する。
【0160】
一部の例では、伸長構造物102の高さ110は、フレーム構造物104(構造ノード)の近位(例えば、第1フレーム構造物104Aと第2フレーム構造物104Bの少なくとも一方の近位)に位置しているか又はそこに存在する、伸長構造物102の最小高さ116であるか、又は最小高さ116を画定する。一部の例では、伸長構造物102の高さ110は、隣接し対向しているフレーム構造物104の対の間の場所112において、伸長構造物102の最大高さ118となるか、又は最大高さ118を画定する。一部の例では、伸長構造物102の最大高さ118の場所112は、第1フレーム構造物104Aと第2フレーム構造物104Bとの間の途中地点に配置される。
【0161】
一部の例では、ウェブ120のウェブ高さ124は、伸長構造物102の最小高さ116に対応する、伸長構造物102の長さ114に沿った一又は複数の場所において、最小ウェブ高さ132となるか、又は最小ウェブ高さ132を画定する。ウェブ120のウェブ高さ124は、伸長構造物102の最大高さ118に対応する、伸長構造物102の長さ114に沿った一又は複数の場所において、最大ウェブ高さ134となるか、又は最小ウェブ高さ134を画定する。
【0162】
一部の例では、最小ウェブ高さ132は、伸長構造物102の最小質量266と最小体積278の少なくとも一方に対応する。一部の例では、最大ウェブ高さ134は、伸長構造物102の最小質量238と最小体積278の少なくとも一方に対応する。
【0163】
一部の例では、最小ウェブ高さ132は、伸長構造物102の最大質量268と最大体積280の少なくとも一方に対応する。一部の例では、最大ウェブ高さ134は、伸長構造物102の最大質量268と最大体積280の少なくとも一方に対応する。
【0164】
一部の例では、ウェブ120のウェブ肉厚254は、伸長構造物102の長さ114に沿った一又は複数の場所において、最小ウェブ肉厚270となるか、又は最小ウェブ肉厚270を画定し、伸長構造物102の長さ114に沿った一又は複数の別の場所において、最大ウェブ肉厚272となるか、又は最大ウェブ肉厚272を画定する。
【0165】
一部の例では、最小ウェブ肉厚270は、伸長構造物102の最小高さ116及び/又はウェブ120の最小ウェブ高さ132に対応する。一部の例では、最小ウェブ肉厚は、伸長構造物102の最大高さ118及び/又はウェブ120の最大ウェブ高さ134に対応する。
【0166】
一部の例では、最大ウェブ肉厚272は、伸長構造物102の最小高さ116及び/又はウェブ120の最小ウェブ高さ132に対応する。一部の例では、最大ウェブ肉厚272は、伸長構造物102の最大高さ118及び/又はウェブ120の最大ウェブ高さ134に対応する。
【0167】
一部の例では、最小ウェブ肉厚270は、伸長構造物102の最小質量266と最小体積278の少なくとも一方に対応する。一部の例では、最小ウェブ肉厚270は、伸長構造物102の最大質量268と最大体積280の少なくとも一方に対応する。
【0168】
一部の例では、最大ウェブ肉厚272は、伸長構造物102の最小質量266と最小体積278の少なくとも一方に対応する。一部の例では、最大ウェブ肉厚272は、伸長構造物102の最大質量268と最大体積280の少なくとも一方に対応する。
【0169】
図1から
図3、及び
図5から
図16を参照するに、これらによると、構造アセンブリ100は、少なくとも1つの支持構造物104(例えば第1支持構造物104A)を含む。一部の例では、構造アセンブリ100は、複数の支持構造物104(例えば第1支持構造物104A及び第2支持構造物104B)を含み、第2支持構造物104Bは、第1支持構造物104Aから離間しており、かつ、第1支持構造物104Aに対向し隣接して位置している。
【0170】
構造アセンブリ100は、少なくとも1つの伸長構造物102も含む。一部の例では、構造アセンブリ100は、複数の伸長構造物102を含む。伸長構造物102は、支持体構造104と交差する。一部の例では、伸長構造物102は支持構造物104に連結される。一部の例では、伸長構造物102は、支持構造物104を通って延在するか、又は支持構造物104を通過する。一部の例では、伸長構造物102は、対向し隣接している支持構造物104の対(例えば第1支持構造物104Aと第2支持構造物104B)の各々と交差する。一部の例では、伸長構造物102は、対向し隣接している支持構造物104の対の一方若しくは両方を通って延在するか、又はかかる対の一方若しくは両方を通過する。
【0171】
一部の例では、構造アセンブリ100は少なくとも1つのパネル構造物108を含む。一部の例では、構造アセンブリ100は、複数のパネル構造物108を含む。一部の例では、支持構造物104がパネル構造物108に連結される。一部の例では、伸長構造物102がパネル構造物108に連結される。
【0172】
一部の例では、構造アセンブリ100は、支持構造物104と、支持構造物104と交差する伸長構造物102とを含む。伸長構造物102は、長さ114及び質量238を有する伸長構造物102の質量238は、伸長構造物102の長さ114に沿って変動する。伸長構造物102の局所的質量240は、支持構造物104に向かって減少し、支持構造物104から離れて増大する。
【0173】
一部の例では、伸長構造物102は体積274も有する。伸長構造物102の体積274は、伸長構造物102の長さ114に沿って変動する。伸長構造物102の局所的体積276は、支持構造物104に向かって減少し、支持構造物104から離れて増大する。
【0174】
したがって、一部の例では、伸長構造物102の質量238と体積274の少なくとも一方の局所的な減少又は低減は、伸長構造物102と支持構造物104との交差部の近位で(例えば、かかる交差部のところで又はその付近で)発生する。
【0175】
一部の例では、伸長構造物102の局所的質量240の減少は、伸長構造物102の局所的体積276の減少に対応し、伸長構造物102の局所的質量240の増大は、伸長構造物102の局所的体積276の増大に対応する。一部の例では、伸長構造物102の局所的体積276の減少は、伸長構造物102の局所的質量240の減少に対応し、伸長構造物102の局所的体積276の増大は、伸長構造物102の局所的質量240の増大に対応する。
【0176】
一部の例では、伸長構造物102は高さ110を有する。伸長構造物102の高さ110は、伸長構造物102の長さ114に沿って変動する。伸長構造物102の局所的高さ242は、支持構造物104に向かって減少し、支持構造物104から離れて増大する。一部の例では、伸長構造物102の局所的高さ242の減少は、伸長構造物102の局所的質量240の減少に対応し、伸長構造物102の局所的高さ242の増大は、伸長構造物102の局所的質量240の増大に対応する。一部の例では、伸長構造物102の局所的高さ242の減少は、伸長構造物102の局所的体積276の減少に対応し、伸長構造物102の局所的高さ242の増大は、伸長構造物102の局所的体積276の増大に対応する。一部の例では、支持構造物104の近位における伸長構造物102の局所的高さ242は、伸長構造物102の最小高さ116であり、支持構造物104から離間している場所における伸長構造物102の局所的高さ242は、伸長構造物102の最大高さ118である。
【0177】
一部の例では、支持構造物104は、開口206を有する壁構造物264を含む。伸長構造物102は、開口206を通って延在する。伸長構造物102の最小高さ116は、支持構造物104の開口206のところに位置している。一部の例では、開口206は開口高さ258を有する。開口高さ258は、伸長構造物102の最大高さ118を下回る。一部の例では、支持構造物104(例えば第1支持構造物104Aと第2支持構造物104B)の各々は、それに関連する開口206を含むか又は画定する。伸長構造物102は、第1支持構造物104Aに関連する開口206(例えば第1開口)を通って延在するか、又はかかる開口206を通過し、かつ、第2支持構造物104Bに関連する開口206(例えば第2開口)を通って延在するか、又はかかる開口206を通過する。伸長構造物102の最小高さ116は、支持構造物104の各々に関連する開口206のところに位置している。
【0178】
一部の例では、支持構造物104は、隣接し対向している支持構造物104の対のうちの第1支持構造物104Aである。構造アセンブリ100は、隣接し対向している支持構造物104の対のうちの第2支持構造物104Bであって、第1支持構造物104Aに対向しており、かつ第1支持構造物104Aから離間している、第2支持構造物104Bも含む。伸長構造物102は、第1支持構造物104Aと第2支持構造物104Bとの間に延在する。伸長構造物102の最小高さ116は、伸長構造物102と第1支持構造物104Aとの交差部、及び、伸長構造物102と第2支持構造物104Bとの交差部に位置している。伸長構造物102の最大高さ118は、第1支持構造物104Aと第2支持構造物104Bとの間の途中地点に位置している。
【0179】
一部の例では、伸長構造物102は、伸長構造物102の長さ114にわたり延在するウェブ120と、ウェブ120から延在する下側フランジ122とを含む。ウェブ120はウェブ高さ124を有する。ウェブ120のウェブ高さ124は、伸長構造物102の長さ114に沿って変動し、かつ、少なくとも部分的に、伸長構造物102の高さ110を画定する。ウェブ120の局所的ウェブ高さ252は、支持構造物104に向かって減少し、支持構造物104から離れて増大する。一部の例では、ウェブ120の局所的ウェブ高さ252の減少は、伸長構造物102の局所的質量240の減少に対応し、伸長構造物102の局所的ウェブ高さ252の増大は、伸長構造物102の局所的質量240の増大に対応する。一部の例では、ウェブ120の局所的ウェブ高さ252の減少は、伸長構造物102の局所的体積276の減少に対応し、伸長構造物102の局所的ウェブ高さ252の増大は、伸長構造物102の局所的体積276の増大に対応する。
【0180】
一部の例では、ウェブ120はウェブ肉厚254を有する。ウェブ肉厚254は、伸長構造物102の長さ114に沿って変動する。ウェブ120の局所的ウェブ肉厚256は、支持構造物104に向かって減少し、支持構造物104から離れて増大する。一部の例では、ウェブ120の局所的ウェブ肉厚256の減少は、伸長構造物102の局所的質量240の減少に対応し、伸長構造物102の局所的ウェブ肉厚256の増大は、伸長構造物102の局所的質量240の増大に対応する。一部の例では、ウェブ120の局所的ウェブ肉厚256の減少は、伸長構造物102の局所的体積276の減少に対応し、伸長構造物102の局所的ウェブ肉厚256の増大は、伸長構造物102の局所的体積276の増大に対応する。
【0181】
一部の例では、伸長構造物102はモノリシック構造物である。一部の例では、構造アセンブリ100はモノリシック構造物である。
【0182】
一部の例では、伸長構造物102の高さ110は、伸長構造物102の少なくとも1つの区域(例えば第1区域)に沿って、又は伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分(例えば第1部分)に沿って、減少する。一部の例では、伸長構造物102の高さ110は、伸長構造物102の少なくとも1つの別の区域(例えば第2区域)に沿って、又は伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの別の部分(例えば第2部分)に沿って、増大する。
【0183】
一部の例では、支持構造物104から、支持構造物104から離間している場所112に至るまで、伸長構造物102の高さ110は増大する。一部の例では、第1支持構造物104Aから、第1支持構造物104Aと第2支持構造物104Bとの間に位置している場所112に至るまで、伸長構地指定02の高さ110は増大する。一部の例では、第1支持構造物104Aと第2支持構造物104Bとの間にある場所112から、第1支持構造物104Aと第2支持構造物104Bの両方に至るまで、伸長構造物102の高さ110は減少する。
【0184】
一部の例では、伸長構造物102の高さ110は、支持構造物104の近位(例えば、第1支持構造物104Aと第2支持構造物104Bの少なくとも一方の近位)に位置しているか又はそこに存在する、伸長構造物102の最小高さ116であるか、又は最小高さ116を画定する。一部の例では、伸長構造物102の高さ110は、場所112において、伸長構造物102の最大高さ118となるか、又は最大高さ118を画定する。一部の例では、伸長構造物102の最大高さ118の場所112は、第1支持構造物104Aと第2支持構造物104Bとの間の途中地点にある。一部の例では、伸長構造物102の最大高さ118は、第1支持構造物104Aと第2支持構造物104Bとの間に画定されたベイ182のおおよそ真ん中に位置しているか、又はそこに存在する。換言すると、伸長構造物102の高さ110が最大高さ118となる場所112は、構造アセンブリ100のベイ中央の場所にある。
【0185】
一部の例では、ウェブ120のウェブ高さ124は、伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分(例えば第1部分)に沿って変動する。伸長構造物102の長さ114に沿ったウェブ120のウェブ高さ124は、伸長構造物102の、その長さ114に沿った高さ110に対応する。一部の例では、ウェブ120のウェブ高さ124は、伸長構造物102の最小高さ116に対応する、伸長構造物102の長さ114に沿った一又は複数の場所において、最小ウェブ高さ132となるか、又は最小ウェブ高さ132を画定する。一部の例では、ウェブ120のウェブ高さ124は、伸長構造物102の最大高さ118に対応する、伸長構造物102の長さ114に沿った一又は複数の場所において、最大ウェブ高さ134となるか、又は最大ウェブ高さ134を画定する。
【0186】
一部の例では、伸長構造物102は下側フランジ122も含む。下側フランジ122はウェブ120から延在する。下側フランジ122は、パネル構造物108と動作可能に連結される。下側フランジ122は下側フランジ幅144を有する。一部の例では、下側フランジ幅144は、伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動する。一部の例では、伸長構造物102は上側フランジ128も含む。上側フランジ128はウェブ120から延在する。上側フランジ128は、下側フランジ122の反対側にある。上側フランジ128は上側フランジ幅146を有する。一部の例では、上側フランジは、伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動する。一部の例では、下側フランジ幅144は、支持構造物104の開口206のところで、最小下側フランジ幅となる。一部の例では、上側フランジ幅126は、支持構造物104の開口206のところで、最小上側フランジ幅となる。
【0187】
本書で開示されているように、伸長構造物102の高さ110、伸長構造物102の幅244、ウェブ120のウェブ高さ124、及び/又はウェブ120のウェブ肉厚254のうちの少なくとも1つの局所的変動を通じて実現される可変質量238及び/又は可変体積274を有する伸長構造物102を含む、構造アセンブリ100は、多種多様な利点を提供しうる。一例としては、伸長構造物102の可変高さ110、又は、(例えば、伸長構造物102の一部の区域に沿ってより高いウェブ120を提供し、伸長構造物102の別の区域に沿ってより低いウェブ120を提供する)ウェブ120の可変ウェブ高さ124、及び/若しくは(例えば、伸長構造物102の一部の区域に沿ってより厚いウェブ120を提供し、伸長構造物102の別の区域に沿ってより薄いウェブ120を提供する)ウェブ120の可変ウェブ肉厚254により、伸長構造物102の長さ114に沿った、可変安定性及び可変耐荷重性能が求められるところに、それらがもたらされうる。別の例としては、可変高さ110を伴う伸長構造物102、又は、可変ウェブ高さ124及び/若しくは可変ウェブ肉厚254を伴うウェブ120により、従来的なスティフナ設計又はストリンガ設計と比較して、より好ましい強度重量比がもたらされうる。別の例としては、伸長構造物102の可変高さ110、又は、ウェブ120の可変ウェブ高さ124及び/若しくはウェブ120の可変ウェブ肉厚254により、構造アセンブリ100の総重量及び組み立て時間を削減するように、ある種の構造アセンブリ100に必要とされる伸長構造物102の総数が減少しうる(例えば、胴体及び/又は翼といったある種の航空機アセンブリに使用されるストリンガの数が減少しうる)。別の例としては、伸長構造物102の可変高さ110、又は、ウェブ120の可変ウェブ高さ124及び/若しくはウェブ120の可変ウェブ肉厚254により、伸長構造物102の形状寸法を、伸長構造物102の長さ114に沿って伸長構造物102にかかる色々な変動する種類の荷重に適切に耐えうるようにカスタマイズすることが可能になり、これにより、構造物材料の量が、したがって伸長構造物102の重量が、最小化されうる。
【0188】
別の例としては、ウェブ120のより高い部分及び/又はウェブ120のより厚い部分は、隣接した支持構造物104同士の間に又はベイ中央の場所(例えば場所112)に、設けられうる。ベイ中央におけるこの場所は、伸長構造物102の長さ114に沿って安定性の増大が必要とされうるところである。別の例としては、ウェブ120のより低い部分及び/又はウェブ120のより薄い部分は、伸長構造物102と支持構造物104との交差部(例えば、伸長構造物102が支持構造物104を通過する、開口206又は開口226の中)に設けられうる。開口206におけるこの場所は、伸長構造物102の長さ114に沿って安定性の減少が許容されうるところである。そのため、伸長構造物102の高さ110の変動、又は、ウェブ120のウェブ高さ124及び/若しくはウェブ120のウェブ肉厚254の変動は、伸長構造物102の長さ114の全体にわたって伸長構造物102にかかりうる種々の荷重を支持するよう、カスタマイズされうる。通常、伸長構造物102の最小高さ116、ウェブ120の最小ウェブ高さ132、ウェブ120の最小ウェブ肉厚270、伸長構造物102の最大高さ118、ウェブ120の最大ウェブ高さ134、及びウェブ120の最大ウェブ肉厚272の場所は、伸長構造物102の座屈を防止するのに必要とされる(例えば圧縮荷重に応じた)強度によって、動かされる。
【0189】
別の例としては、隣接した支持構造物104同士の間にウェブ120のより高い部分及び/又はウェブ120のより厚い部分を設けることで、隣接した支持構造物104同士の間の間隔を広くすること、及び/又は、支持構造物104を少なくすること、ひいては、構造アセンブリ100のコスト及び重量を削減することが、可能になりうる。別の例としては、開口206(又は開口226)の中にウェブ120のより低い部分及び/又はウェブ120のより薄い部分を設けることで、開口206(又は開口226)をより小さく(例えば、より薄くかつ/又はより低く)することが、可能になりうる。開口206をこのように小さくすることで、支持構造物104の全体的な高さ及び/又は肉厚の低減が可能になりうるか、又は、十分な不具合予防要件を提供するより低い支持構造物104の使用が可能になりうる。
【0190】
可変フランジ幅を伴う伸長構造物102を有する構造アセンブリ100も、多種多様な利点を提供しうる。一例としては、フランジの一部の区域に沿ってより広いフランジ部を提供し、このフランジの別の区域に沿ってより狭いフランジ部を提供することで、従来的なスティフナ設計又はストリンガ設計と比較して、より好ましい強度重量比がもたらされうると共に、伸長構造物102の形状寸法を、伸長構造物102の長さ114に沿って伸長構造物102にかかる色々な変動する種類の荷重に適切に耐えうるようにカスタマイズすることが可能になり、これにより、構造物材料の量が、したがって伸長構造物102の重量が、最小化されうる。別の例としては、より広いフランジ部は、隣接した支持構造物104同士の間に、又はベイ中央の場所に設けられうる。ベイ中央におけるこの場所は、伸長構造物102の長さ114に沿って安定性の増大が必要とされうるところである。そのため、フランジ部の幅の変動は、伸長構造物102の長さ114全体にわたって伸長構造物102にかかりうる種々の荷重を支持するよう、カスタマイズされうる。
【0191】
図18は、構造アセンブリ100において構造荷重を支持するための方法1000の一例のフロー図を示している。一部の例では、構造アセンブリ100は、支持構造物104と、支持構造物104と交差する
伸長構造物102とを含む。一部の例では、構造アセンブリ100は、パネル構造物108と、パネル構造物108に連結された支持構造物104と、パネル構造物108に連結され、かつ支持構造物104と交差する、
伸長構造物102とを含む。一部の例では、構造アセンブリ100は、複数の支持構造物104と、支持構造物104のうちの隣接したもの同士の間に延在する、複数の
伸長構造物102とを含む。
【0192】
方法1000は、構造アセンブリ100及び伸長構造物102の例にしたがって、伸長構造物102による構造荷重の支持、及び/又は、伸長構造物102の構造荷重性能の増強を提供する。一部の例では、方法1000は、構造アセンブリ100上での構造荷重の支持、及び/又は、構造アセンブリ100の構造荷重性能の増強を提供し、ここで、構造荷重は伸長構造物102にかかる。一部の例では、方法1000は、構造物232による構造荷重の支持、及び/又は、構造物232の構造荷重性能の増強を提供し、ここで、構造荷重は構造アセンブリ100(構造アセンブリ100の伸長構造物102など)にかかる。
【0193】
一部の例では、構造荷重は、伸長構造物102の長さ114に沿って延在するウェブ120と、下側フランジ122とを含む、伸長構造物102にかかりうる。一部の例では、構造荷重はウェブ120に沿ってかかりうる。ウェブ120は、伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って、可変ウェブ高さ124及び/又は可変ウェブ肉厚254を有する。
【0194】
一部の例では、方法1000は、構造アセンブリ100に構造荷重を印加すること(ブロック1002)を含む。一例では、構造荷重は、構造物232の構造アセンブリ100の一又は複数の部分に印加される圧縮荷重である。一例では、構造荷重の印加は、輸送体構造物234(例えば航空機1200)の動作、又はスタンドアロン構造物236の利用に応じたものである。一例では、構造物232の動作又は利用により、圧力又は力(したがって構造荷重)が、構造アセンブリ100に(例えば、パネル構造物108に連結された伸長構造物102及び支持構造物104に)印加される。
【0195】
一部の例では、方法1000は、伸長構造物102に構造荷重を負荷するステップ(ブロック1004)を含む。一部の例では、伸長構造物102は、伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動する、質量238を有する。伸長構造物102の局所的質量240は、支持構造物104に向かって減少し、支持構造物104から離れて増大する。一部の例では、伸長構造物102は、伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動する、高さ110を有する。伸長構造物102の高さ110は、支持構造物104の近位で減少し、かつ、支持構造物104から、支持構造物104から離間している場所112に至るまで、増大する。
【0196】
通常、構造物232の動作又は利用に応じて、方法1000は、伸長構造物102のある部分に構造荷重を印加するよう構成された力を発生させる。方法1000によると、一部の例では、負荷をかけることに応じて、構造荷重が、伸長構造物102の少なくとも1つの部分に受容される(ブロック1006)。一部の例では、伸長構造物102は、伸長構造物102の長さ114にわたり延在するウェブ120を含む。ウェブ120はウェブ高さ124とウェブ肉厚254とを有する。ウェブ高さ124とウェブ肉厚254の少なくとも一方は、伸長構造物102の長さ114に沿って変動する。ウェブ120の局所的ウェブ高さ252と局所的ウェブ肉厚256の少なくとも一方の減少は、伸長構造物102の局所的質量240と局所的体積276の少なくとも一方の減少に対応する。ウェブ120の局所的ウェブ高さ252と局所的ウェブ肉厚256の少なくとも一方の増大は、伸長構造物102の局所的質量240と局所的体積276の少なくとも一方の増大に対応する。負荷をかけることに応じて、構造荷重が、伸長構造物102の、最大質量268を有する少なくとも1つの部分に受容される。一部の例では、伸長構造物102の高さ110は、支持構造物104の近位で最小高さ116となり、支持構造物104から離間している場所112において最大高さ118となる。負荷をかけることに応じて、構造荷重が、伸長構造物102の、最大高さ118を有する少なくとも1つの部分に受容される(ブロック1006)。
【0197】
構造物323の動作又は利用に応じて、方法1000は、伸長構造物102のある部分に(例えば、伸長構造物102のウェブ120に沿って)構造荷重を印加するよう構成された力を発生させる。一部の例では、伸長構造物102は、伸長構造物102の高さ110を少なくとも部分的に画定するウェブ高さ124と、ウェブ肉厚254とを有する、ウェブ120を含む。ウェブ120のウェブ高さ124及び/又はウェブ120のウェブ肉厚254は、伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動する。伸長構造物102は、ウェブ120から延在し、かつパネル構造物108に連結されている、下側フランジ122も含む。一部の例では、伸長構造物102に構造荷重を負荷するステップは、伸長構造物102の少なくともウェブ120において、構造荷重の少なくとも一部分を受容するステップを含む。
【0198】
一部の例では、伸長構造物102は、支持構造物104によって設けられた開口206(又は開口226)を通過する。一部の例では、開口206内では、ウェブ120のウェブ高さ124が最小ウェブ高さ132であることと、ウェブ120のウェブ肉厚254が最小ウェブ肉厚270であることの、少なくとも一方である。支持構造物104から離間している場所112においては、ウェブ120のウェブ高さ124が最大ウェブ高さ134であることと、ウェブ120のウェブ肉厚254が最大ウェブ肉厚272であることの、少なくとも一方である。方法1000によると、一部の例では、負荷をかけることに応じて、構造荷重の少なくとも一部分は、ウェブ120の、最大ウェブ高さ134及び/又は最大ウェブ肉厚272を有する少なくとも1つの部分に受容される。
【0199】
方法1000によると、一部の例では、構造荷重を発生させる力は、伸長構造物102のウェブ120に対して概して直角な方向のものである。一例では、かかる荷重負荷は、伸長構造物102の様々な部分に沿って、特に伸長構造物102の長さ114の、第1フレーム構造物104Aと第2フレーム構造物104Bとの間にある部分に沿って(例えばベイ中央の場所において)、発生しうる。一部の例では、構造荷重は、伸長構造物102の長さ114に沿って変動しうる。かかる状況においては、伸長構造物102の長さ114の、荷重の大部分を受容する部分は、最大高さ118、ウェブ120の最大ウェブ高さ134、及び/又はウェブ120の最大ウェブ肉厚272を有するよう、作製される。換言すると、伸長構造物102の高さ110、ウェブ120のウェブ高さ124、及び/又はウェブ120のウェブ肉厚254は、伸長構造物102の長さ114に沿って、構造荷重と共に変動しうる。一部の例では、構造荷重は、より小さな質量238(例えば最小質量266)及び/又はより小さな体積274(例えば最小体積278)を有する、伸長構造物102の第2区域又は長さ114の第2部分よりも、より大きな質量238(例えば最大質量268)及び/又はより大きな体積274(例えば最大体積280)を有する、伸長構造物102の第1区域又は長さ114の第1部分に沿って、大きくなりうる。一部の例では、構造荷重は、より小さな高さ110(例えば最小高さ116)、より小さなウェブ高さ124(例えば最小ウェブ高さ132)、及び/又はより小さなウェブ肉厚254(例えば最小ウェブ肉厚270)を有する、伸長構造物102の第2区域又は長さ114の第2部分よりも、より大きな高さ110(例えば最大高さ118)、より大きなウェブ高さ124(例えば最大ウェブ高さ134)、及び/又はより大きなウェブ肉厚254(例えば最大ウェブ肉厚272)を有する、伸長構造物102の第1区域又は長さ114の第1部分に沿って、大きくなりうる。
【0200】
方法1000によると、一部の例では、方法1000は、伸長構造物102の長さ114全体にわたって、構造荷重を変動させるステップも含む。一例では、構造荷重は、伸長構造物102の、最大高さ118、最大ウェブ高さ134、及び/又は最大ウェブ肉厚272(例えば最大質量268及び/又は最大体積280)を有する部分に沿って増大し、伸長構造物102の、最小高さ116、最小ウェブ高さ132、及び/又は最小ウェブ肉厚270(例えば最小質量266及び/又は最小体積278)を有する部分に沿って減少する。
【0201】
一部の例では、方法1000は、負荷をかけることに応じて、曲げモーメントに抵抗するよう、構造荷重に反応するステップ(ブロック1008)を含む。一部の例では、このステップは、伸長構造物102の、最大高さ118、ウェブ120の最大ウェブ高さ134、及び/又は最大ウェブ肉厚272を有する少なくとも1つの部分(例えば、伸長構造物102の、隣接した支持構造物104同士の間にある部分)に沿って設けられたウェブ120の可変ウェブ高さ124及び/又はウェブ120の可変ウェブ肉厚254に沿った荷重に、反応するステップを含む。かかる状況においては、伸長構造物102の、最大高さ118、最大ウェブ高さ134、及び/又は最大ウェブ肉厚272を有する部分は、隣接した支持構造物104同士の間での伸長構造物102の座屈に抵抗する。
【0202】
一部の例では、方法1000は、伸長構造物102に対する構造荷重を解消するステップ(ブロック1010)も含む。一部の例では、このステップは、伸長構造物102の、伸長構造物102が支持構造物104と交差する(例えば、伸長構造物102が支持構造物104によって設けられた開口206を通過する)少なくとも1つの部分に沿って設けられた伸長構造物102の可変高さ110、ウェブ120の可変ウェブ高さ124、及び/又はウェブ120の可変ウェブ肉厚254に沿った荷重を、解消するステップを含む。代替的又は追加的には、このステップは、伸長構造物102の装着面218と支持構造物104の平面214とを動作可能に連結する装着クリップ216の近位で(例えば、装着クリップ216のところで又はその付近で)、構造荷重を解消するステップを含みうる。
【0203】
図19は、構造アセンブリ100の
伸長構造物102を作製するための方法2000の一例のフロー図を示している。
図20は、
伸長構造物102を設計及び作製するために利用される、製造環境300の一例を示している。
【0204】
本書で上述したように、伸長構造物102は、長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動する質量238及び/又は体積274を有するように、設計され、作製される。一部の例では、可変質量238及び/又は可変体積274は、長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動する高さ110を有する伸長構造物102、長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動するウェブ高さ124を有するウェブ120、及び/又は、長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動するウェブ肉厚254を有するウェブ120を、設計し、作製することによって、実現される。加えて、一部の例では、可変質量238及び/又は可変体積274は、長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動する下側フランジ幅144を有する下側フランジ122、及び/又は、長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動する上側フランジ幅146を有する上側フランジ128を伴う、伸長構造物102を設計し、作製することによって、実現される。方法2000によると、伸長構造物102の可変高さ110、ウェブ120の可変ウェブ高さ124、可変ウェブ肉厚254、並びに/又は、可変下側フランジ幅144及び/又は可変上側フランジ幅146は、伸長構造物102の負荷要件に基づいて選択されうる。換言すると、伸長構造物102の材料組成及び形状寸法は、伸長構造物102サイズ、形、及び重量、並びに構造アセンブリ100のスペース要件と、構造アセンブリ100に印加される荷重とのバランスを取るよう、最適化されうる。一部の例では、伸長構造物102の長さ114に沿った、負荷に応じて座屈が最も発生しやすい場所(例えば、隣接した支持構造物104同士の間の場所112)において、伸長構造物102の最大高さ118、ウェブ120の最大ウェブ高さ134、及び/又はウェブ120の最大ウェブ肉厚272が、選択される。同様に、伸長構造物102の長さ114に沿った、負荷に応じて座屈が最も発生しにくい場所(例えば、支持構造物104の近位)において、伸長構造物102の最小高さ116、ウェブ120の最小ウェブ高さ132、及び/又はウェブ120の最小ウェブ肉厚270が、選択される。伸長構造物102の、最小高さ116、最小ウェブ高さ132、最小ウェブ肉厚270、最大高さ118、最大ウェブ高さ134、及び/又は最大ウェブ肉厚272の場所をこのように選択することにより、構造荷重を支持することが必要なところに材料を配置するだけで、伸長構造物102を製造するために使用される材料、及び、構造アセンブリ100に印加される荷重に反応するのに十分な重量比強度要件の最適化が、有利に可能になる。
【0205】
図20を参照するに、一部の例では、
伸長構造物102の最適設計は、コンピュータシステム304(例えば一又は複数のコンピュータ)で実行されるコンピュータプログラム製品302を使用して実施される。コンピュータシステム304は、少なくとも1つのプロセッサ306と、メモリ308(例えば非一過性のコンピュータ可読媒体)とを含む。コンピュータプログラム製品302は、メモリ308に記憶されたコンピュータコードであって、本開示の方法2000にしたがって工程ステップを実施するためにプロセッサ306によって実行可能な、コンピュータコードを含む。通常、コンピュータシステム304は、方法2000のステップの少なくとも一部分を実行するための動作環境を提供する。例えば、方法2000は、1つのコンピュータによって、又は相互接続されたいくつかのコンピュータにおいて、実装されうる。コンピュータシステム304は、演算デバイスの任意の集合体であって、本書で開示されている工程のうちの一又は複数の任意のものを実装するために、個別又は連携して、命令のセット(又は複数のセット)を実行する、演算デバイスの任意の集合体を含みうる。本書に記載の方法を実践するよう適合した任意の種類のコンピュータシステム304又はその他の装置が、利用されうる。ハードウェアとソフトウェアとの典型的な組み合わせは、汎用コンピュータシステムでありうる。汎用コンピュータシステムは、コンピュータシステム304を、本書に記載の工程ステップを実践するように制御する、コンピュータプログラム(例えばコンピュータプログラム製品302)を含みうる。
【0206】
一部の例では、方法2000の実行形態は、コンピュータ可用記憶媒体(例えば、ハードディスク、CD-ROM、固体状態メモリなど)におけるコンピュータプログラム製品302の形態をとりうる。コンピュータ可用記憶媒体は、そこで具現化される、コンピュータ可用プログラムコードを含みうる。この開示においては、「コンピュータプログラム製品(computer program product)」という語は、本書に記載の方法の実装を可能にする特徴を含む、デバイスのことでありうる。コンピュータプログラム、ソフトウェアアプリケーション、コンピュータソフトウェアルーチンという語、及び/又は、これらの語のその他の変形例は、いかなる表現であれ、いかなる言語、コード、又は表記法においても、情報処理能力を有する演算システムに、a)別の言語、コード、又は表記法への変換と、b)異なる素材形式での再現、のいずれか若しくは両方の、直後に或いは後に、ある特定の機能の実施を実行させるための命令のセットを、意味しうる。命令は、プログラムコード、コンピュータ可用プログラムコード、又はコンピュータ可読プログラムコードと称されてよく、これらは、プロセッサ306によって読み込まれ、実行されうる。プログラムコードは、種々の例において、種々の物理的な又はコンピュータ可読の記憶媒体(メモリ308など)で具現化されうる。
【0207】
図19を参照するに、一部の例では、方法2000は、先行(precursor)
伸長構造物312の仮想表現(本書では先行三次元モデル310と称される)を生成するステップ(ブロック2002)を含む。先行三次元モデル310は、コンピュータシステム304によって実行される命令を含むコンピュータプログラム製品302を使用して生成される。
【0208】
先行三次元モデル310によって表出される先行伸長構造物312は、伸長構造物102の特徴(例えば、少なくとも下側フランジとウェブ、及びオプションで上側フランジ)を含む。先行三次元モデル310は、不変の断面形状寸法を有する。換言すると、先行三次元モデル310の下側フランジは、先行伸長構造物312の長さに沿って不変の下側フランジ幅と、先行伸長構造物312の長さに沿って不変のウェブ高さと、オプションで、先行伸長構造物312の長さに沿って不変の上側フランジ幅とを有する。
【0209】
一部の例では、方法2000は、先行三次元モデル310に負荷条件を適用するステップ(ブロック2004)を含む。一部の例では、負荷条件は、先行三次元モデル310のノードに印加される複数の仮想力を含み、かかる仮想力は、構造アセンブリ100又は伸長構造物102に印加されることになる荷重(例えば圧縮荷重)を表わす。負荷条件は、コンピュータシステム304によって実行される命令を含むコンピュータプログラム製品302を使用して、先行三次元モデル310に適用される。
【0210】
一部の例では、方法2000は、先行三次元モデル310の断面形状寸法を変更するステップ(ブロック2006)を含む。先行三次元モデル310の断面形状寸法の変更は、先行三次元モデル310の長さに沿った、荷重に対する反応が最も起こりやすい場所に基づくものである。一部の例では、先行伸長構造物312の長さの、負荷に応じて座屈が最も起こりやすい部分に沿って、先行三次元モデル310の高さ、ウェブのウェブ高さ、及び/又はウェブのウェブ肉厚が増やされる。一部の例では、先行伸長構造物312の長さの、負荷に応じて座屈が最も起こりにくい部分に沿って、先行三次元モデル310の高さ、ウェブのウェブ高さ、及び/又はウェブのウェブ肉厚が減らされる。
【0211】
一部の例では、方法2000は、伸長構造物102の仮想表現(本書では三次元モデル314と称される)を生成するステップ(ブロック2008)を含む。三次元モデル314は、負荷条件に応じて生成された、変更後の断面形状寸法に基づいて生成される。三次元モデル314は、コンピュータシステム304によって実行される命令を含むコンピュータプログラム製品302を使用して生成される。
【0212】
一部の例では、方法2000は、伸長構造物102を作製するステップ(ブロック2010)を含む。伸長構造物102は、伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動する下側フランジ幅144であって、負荷条件に応じて生成された先行三次元モデル310の下側フランジ幅に対応する下側フランジ幅144を有する、下側フランジ122を含む。伸長構造物102は、伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動するウェブ高さ124及び/又はウェブ肉厚254であって、負荷条件に応じて生成された先行三次元モデル310のウェブ高さ及びウェブ肉厚に対応する、ウェブ高さ124及び/又はウェブ肉厚254を有する、ウェブ120を含む。オプションで、伸長構造物102は、伸長構造物102の長さ114の少なくとも1つの部分に沿って変動する上側フランジ幅146であって、負荷条件に応じて生成された先行三次元モデル310の上側フランジ幅に対応する上側フランジ幅146を有する、上側フランジ128も含む。
【0213】
方法2000によると、伸長構造物102の長さ114に沿った、最大質量268及び/又は最大体積280が存在する場所、並びに、伸長構造物102の長さ114に沿った、最小質量266及び/又は最小体積278が存在する場所は、構造アセンブリ100に適用される負荷条件に応じて、選択的に設計される。一部の例では、伸長構造物102の長さ114に沿った、最大高さ118、最大ウェブ高さ134、及び/又は最大ウェブ肉厚272が存在する場所、並びに、伸長構造物102の長さ114に沿った、最小高さ116、最小ウェブ高さ132、及び/又は最小ウェブ肉厚270が存在する場所は、構造アセンブリ100に適用される負荷条件に応じて、選択的に設計される。
【0214】
図20を参照するに、一部の例では、
伸長構造物102は、付加製造装置316を使用して作製される。一部の例では、付加製造装置316は、供給材料(金属など)を層をなすように付加することによって、
伸長構造物102を構築する。付加製造装置316は、三次元モデル314に基づいて、
伸長構造物102を作製する。かかる例では、
伸長構造物102はモノリシック構造物となる。一部の例では、付加製造装置316は、供給材料(金属など)を層をなすように付加することによって、例えばパネル構造物108及び
伸長構造物102(及びオプションで、支持構造物104)を含む、構造アセンブリ100を構築する。付加製造装置316は、三次元モデル314に基づいて、構造アセンブリ100を作製する。かかる例では、構造アセンブリ100はモノリシック構造物となる。
【0215】
本書で開示されている構造アセンブリ100、
伸長構造物102、並びに、方法1000及び2000の例により、多種多様な実現可能応用における、特に(例えば航空宇宙応用を含む)輸送産業における、有用性が見い出されうる。ここで
図4及び
図21を参照するに、構造アセンブリ100、
伸長構造物102、並びに、方法1000及び2000の例は、(
図21のフロー図に示している)航空機製造・保守方法1100、及び(
図4に示している)航空機1200に関連して使用されうる。本開示の例の航空機応用は、航空機の製造において使用される、胴体、翼、又はその他の構成要素を形成する、
伸長構造物を有する構造アセンブリの作製を含みうる。
【0216】
図21に示しているように、例示的な方法1100は、製造前段階において、航空機1200の仕様及び設計(ブロック1102)、並びに材料調達(ブロック1104)を含みうる。航空機1200の製造段階では、航空機1200の構成要素及びサブアセンブリの製造(ブロック1106)、並びにシステムインテグレーション(ブロック1108)が行われうる。その後、航空機1200は、認可及び納品(ブロック1110)を経て、運航(ブロック1112)に供されうる。本開示の構造アセンブリ100、
伸長構造物102、並びに、方法1000及び2000は、構成要素及びサブアセンブリの製造(ブロック1106)、及び/又はシステムインテグレーション(ブロック1108)の一部分を形成しうる。定期的な整備及び保守(ブロック1114)は、航空機1200の一又は複数のシステムの改変、再構成、改修などを含みうる。
【0217】
例示的な方法1100の各プロセスは、システムインテグレータ、第三者、及び/又はオペレータ(例えば顧客)によって、実施又は実践されうる。この明細書において、システムインテグレータは、任意の数の航空機製造業者及び主要システム下請業者を含みうるがこれらに限定されるわけではなく、第三者は、任意の数のベンダー、下請業者、及び供給業者を含みうるがこれらに限定されるわけではなく、かつ、オペレータは、航空会社、リース会社、軍事団体、サービス機関などでありうる。
【0218】
本書で図示又は説明している構造アセンブリ100、
伸長構造物102、並びに、方法1000及び2000は、
図21のフロー図に示している製造・保守方法1100の一又は複数の任意の段階において用いられうる。例えば、構成要素及びサブアセンブリの製造(ブロック1106)に対応する構成要素又はサブアセンブリ(
伸長構造物102を含むものなど)は、航空機1200の運航(ブロック1112)の期間中に製造される構成要素又はサブアセンブリと同様に、作製又は製造されうる。また、構造アセンブリ100、
伸長構造物102、並びに、方法1000及び2000、又はこれらの組み合わせの、一又は複数の例は、製造段階(ブロック1108及び1110)において利用されうる。同様に、構造アセンブリ100、
伸長構造物102、並びに、方法1000及び2000、又はこれらの組み合わせの、一又は複数の例は、限定するわけではないが例としては、航空機1200の運航(ブロック1112)期間中に、及び整備及び保守(ブロック1114)において、利用されうる。
【0219】
航空宇宙関連の例を示しているが、本書で開示されている原理は、その他の産業(自動車産業、宇宙産業、建設産業、並びに、その他の設計業及び製造業など)にも適用されうる。したがって、本書で開示されている原理は、航空機に加えて、その他の輸送体構造物234(例えば陸上輸送体、海洋輸送体、宇宙輸送体など)、及びスタンドアロン構造物236にも適用されうる。
【0220】
本書で使用される場合、特定の機能を実施するように「構成され(configured to)」たシステム、装置、構造物、物品、要素、構成要素、又はハードウェアは、実際には、いかなる変更も伴わずにこの特定の機能を実施することが可能であり、更なる改変の後にこの特定の機能を実施する可能性があるにすぎない、というものではない。換言すると、特定の機能を実施する「よう構成され」たシステム、装置、構造物、物品、要素、構成要素、又はハードウェアは、この特定の機能を実施するという目的のために、特に選択され、作り出され、実装され、利用され、プログラムされ、かつ/又は設計される。本書で使用される場合、「よう構成され」という表現は、更なる改変を伴わずにシステム、装置、構造物、物品、要素、構成要素、又はハードウェアが特定の機能を実施することを可能にする、システム、装置、構造物、物品、要素、構成要素、又はハードウェアの特性が、存在することを意味する。この開示において、特定の機能を実施する「よう構成され」ていると説明されるシステム、装置、構造物、物品、要素、構成要素、又はハードウェアは、追加的又は代替的には、その機能を実施するよう「適合している(adapted to)」、及び/又は、実施するよう「動作可能である(operative to)」とも記述されうる。
【0221】
別途指示されない限り、「第1の(first)」、「第2の(second)」などの語は、本書では単に符号として使用されており、これらの語が指し示すアイテムに順序的、位置的、又は序列的な要件を課すことを意図するものではない。更に、「第2」のアイテムへの言及が、より小さい数が振られたアイテム(例えば、「第1」アイテム)及び/又はより大きい数が振られたアイテム(例えば、「第3」アイテム)の存在を、必要とすることも、除外することもない。
【0222】
この明細書において、「連結され(coupled)」、「連結(coupling)」という語、及び類似の語は、互いに(例えば、機械的、電気的、流体的、光学的、電磁的に)接合され、繋がれ、締結され、接続され、通信するようにされ、さもなければ関連付けられている、2を上回る数の要素を表わす。様々な例において、これらの要素は、直接的又は間接的に関連付けられうる。一例としては、要素Aは要素Bに直接的に関連付けられうる。別の例としては、要素Aは、例えば別の要素Cを介して、要素Bに間接的に関連付けられうる。開示されている様々な要素同士の全ての関連付けが、必ずしも表現されているわけではないことが、理解されよう。したがって、図面に示されているもの以外の連結も、存在しうる。
【0223】
本書で使用される場合、列挙されたアイテムと共に使用される「のうちの少なくとも1つ(atleastoneof)」という表現は、列挙されたアイテムのうちの一又は複数のアイテムの種々の組み合わせが使用されうること、及び、列挙されたアイテムの各々のうちの1つだけが必要とされうることを、意味している。例えば、「アイテムA、アイテムB、及びアイテムCのうちの少なくとも1つ」は、「アイテムA」、又は「アイテムAとアイテムB」を含みうるが、それに限定される訳ではない。この例は、「アイテムA、アイテムB、及びアイテムC」、又は「アイテムB及びアイテムC」も含みうる。他の例では、「~のうちの少なくとも1つ」は、限定する訳ではないが例としては、「2つのアイテムA、1つのアイテムB、及び10個のアイテムC」、「4つのアイテムBと7つのアイテムC」、並びに他の好適な組み合わせでありうる。
【0224】
上記で言及した
図1及び
図20において、ブロックは、要素、構成要素、及び/又はこれらの部分を表わしていることがあり、様々な要素及び/又は構成要素同士を接続する線が存在する場合、かかる線は、機械的連結、電気的連結、流体的連結、光学的連結、電磁的連結、及びその他の連結、並びに/又はこれらの組み合わせを表わしうる。ブロック図には、上述したもの以外の連結も存在しうる。様々な要素及び/又は構成要素を指し示すブロック同士を接続する破線が存在する場合、かかる破線は、機能及び目的の点で実線によって表されているものに類似した連結を表わす。しかし、破線によって表わされる連結は、選択的に提供されるか、又は、代替例に関連するかの、いずれかでありうる。同様に、破線で表わされた要素及び/又は構成要素が存在する場合、それらは代替例を示す。実線及び/又は破線で示されている一又は複数の要素は、本開示の範囲から逸脱しなければ、特定の例から省略されうる。環境要素が存在する場合、それらは点線で表わされる。分かりやすくするために、仮想的な(架空の)要素も示されることがある。
図1及び
図20に示している特徴の一部は、
図1及び
図20、他の図、並びに/又は付随する開示に記載されている、他の特徴を含むことを必要とせずに、様々な方式で組み合わされうることを、当業者は理解しよう(ただし、一又は複数のかかる組み合わせは、本書では明示的に示されていない)。同様に、提示されている例に限定されない更なる特徴が、本書で図示し、説明している特徴の一部又は全部と組み合わされうる。
【0225】
上記で言及した
図18、
図19、及び
図21において、ブロックは、工程及び/又はその部分を表わしていることがあり、様々なブロックを接続する線は、これらの工程又はその部分の、いかなる特定の順序も従属関係も、示唆するものではない。破線で表わされているブロックは、代替的な工程及び/又はその部分を示している。様々なブロックを接続する破線がある場合、かかる破線は、工程又はその部分の代替的な従属関係を表わす。本開示の様々な工程同士の、全ての従属関係が必ずしも表わされているわけではないことが、理解されよう。本書に明記された本開示の方法の工程を説明している、
図18、
図19、及び
図21、並びに付随する開示は、必ずしも、工程が実施されるシーケンスを決定するものであると解釈すべきではない。むしろ、1つの例示的な順序が示されていても、工程のシーケンスは適宜改変されうると理解されたい。したがって、図示されている工程には改変、追加、及び/又は省略が行われてよく、ある種の工程は、異なる順序で、又は同時に、実施されうる。更に、当業者であれば、説明されている全ての工程を実施する必要はないことを、認識しよう。
【0226】
条項1.長さと質量とを有する、構造アセンブリのための伸長構造物であって、
伸長構造物の長さにわたり延在するウェブと、
ウェブから延在する下側フランジとを備え、
構造アセンブリの支持構造物と交差するよう構成されており、
伸長構造物の質量は、伸長構造物の長さに沿って変動し、
伸長構造物の局所的質量は、伸長構造物の長さの少なくとも1つの部分に沿って減少し、伸長構造物の長さの少なくとも1つの別の部分に沿って増大する、伸長構造物。
【0227】
条項2.
ウェブはウェブ高さを有し、
ウェブのウェブ高さは、伸長構造物の長さに沿って変動し、
ウェブの局所的ウェブ高さの減少は、伸長構造物の局所的質量の減少に対応し、
伸長構造物の局所的ウェブ高さの増大は、伸長構造物の局所的質量の増大に対応する、条項1に記載の伸長構造物。
【0228】
条項3.
ウェブはウェブ肉厚を有し、
ウェブ肉厚は、伸長構造物の長さに沿って変動し、
ウェブの局所的ウェブ肉厚の減少は、伸長構造物の局所的質量の減少に対応し、
伸長構造物の局所的ウェブ肉厚の増大は、伸長構造物の局所的質量の増大に対応する、条項1に記載の伸長構造物。
【0229】
本開示の構造アセンブリ、伸長構造物、及び方法の様々な例を示し、説明してきたが、当業者は、本明細書を読むことで、改変例を想起しうる。本出願は、かかる改変例を含み、特許請求の範囲によってのみ限定される。