(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】カフェインを含んでいるホット飲料の提供温度を調節する方法および定められた提供温度で、カフェインを含んでいるホット飲料を調製する自動ドリンクマシン
(51)【国際特許分類】
A47J 31/00 20060101AFI20231212BHJP
A47J 31/24 20060101ALI20231212BHJP
A47J 31/40 20060101ALI20231212BHJP
【FI】
A47J31/00 302
A47J31/24
A47J31/40 102
(21)【出願番号】P 2020564375
(86)(22)【出願日】2019-05-16
(86)【国際出願番号】 EP2019062581
(87)【国際公開番号】W WO2019219798
(87)【国際公開日】2019-11-21
【審査請求日】2022-02-24
(31)【優先権主張番号】102018111881.3
(32)【優先日】2018-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】510098962
【氏名又は名称】メリッタ プロフェッショナル コーヒー ソリューションズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Melitta Professional Coffee Solutions GmbH & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Zechenstrasse 60, D-32429 Minden, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ベルント ブーフホルツ
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ディースター
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-537071(JP,A)
【文献】特表2017-512590(JP,A)
【文献】特開2010-240440(JP,A)
【文献】特表2011-518625(JP,A)
【文献】特表2017-512964(JP,A)
【文献】特開2017-148326(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/00
A47J 31/24
A47J 31/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動ドリンクマシン(1,41,81,121,151,181)による、カフェインを含んでいるホット飲料の提供温度を調節する方法であって、前記方法は、
ボイラー(9,49,89,129,159,189)によって温水を準備するステップと、
抽出ユニット(11,51,91,131,161,191)によって前記カフェインを含んでいるホット飲料を準備するステップと、
前記カフェインを含んでいるホット飲料の温度を測定するステップと、
測定された前記温度を目標値と比較するステップと、
前記目標値に調整するために、冷却によって、前記カフェインを含んでいるホット飲料の前記温度を制御および/または調整するステップと、
を含み、
前記目標値への前記温度の前記調整を、少なくとも部分的に
、機械に関連した冷水の追加を用いた、前記冷水の追加によって供給された冷水量によって行い、
前記目標値への前記温度の前記調整を前記冷水量の調量によって行い、前記調量のために制御可能な調量弁を使用し、
前記抽出ユニット(11,51,91,131,161,191)で準備された前記カフェインを含んでいるホット飲料の前記冷却は、少なくとも部分的に、
前記機械に関連した冷水
を、前記抽出ユニット(11,51,91,131,161,191)で準備された前記カフェインを含んでいるホット飲料に追加
することによって、前記抽出ユニット(11,51,91,131,161,191)の後に行われ、
前記カフェインを含んでいるホット飲料の前記温度の前記測定を、前記冷水の追加の後に行い、この測定信号(30,70,110,143,175)に基いて、供給される前記冷水量の前記制御を行う、
方法。
【請求項2】
前記自動ドリンクマシン(1,41,81,121,151,181)は、ホット飲料用の自動ドリンクマシンまたは全自動コーヒーマシンである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記自動ドリンクマシン(1,41,81,121,151,181)は、第1の冷却装置(18,68,98,138,198)を有し、
前記冷水の供給のために供給された前記冷水を前記第1の冷却装置(18,68,98,138,198)によってさらに冷却する、
請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
追加されるべき前記冷水量に対する前記冷水の温度を、前記カフェインを含んでいるホット飲料への供給前に求め、
供給される前記冷水の量を、求められた前記温度に基づいて制御する、
請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記カフェインを含んでいるホット飲料を、前記冷水の追加後に、第2の冷却装置(20,60,100,140,200)においてさらに冷却する、
請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記第2の冷却装置(20,60,100,140,200)は、熱交換器として構成されている、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記冷水の一部を前記第2の冷却装置(20,60,100,140,200)の動作に用いる、請求項5または6記載の方法。
【請求項8】
前記カフェインを含んでいるホット飲料の前記温度の前記測定を、前記冷水の追加の後に、かつ前記第2の冷却装置(20,60,100,140,200)の後に行う、請求項5から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
前記第2の冷却装置(20,60,100,140,200)からの前記冷水の一部を、前記第1の冷却装置(18,68,98,138,198)の前の前記冷水に戻す、請求項3を引用する請求項5から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
前記制御可能な調量弁として、絞り弁(27,67,101,104,141,171)を用いる、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
前記絞り弁(27,67,101,104,141,171)として、体積流量および/または質量流量を制限する、電気的に位置調整可能な絞り弁を用いる、請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記絞り弁は電動絞り弁である、請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記カフェインを含んでいるホット飲料と前記冷水との混合物を、前記温度の測定の前に均質化する、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
前記カフェインを含んでいるホット飲料と前記冷水との前記混合物を、ホモゲナイザー(26,66,106,132,196)を使用して均質化する、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記目標値を製品個々に、ユーザーが選択した製品に応じて特定し、割り当てる、請求項1から14までのいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
前記カフェインを含んでいるホット飲料の調製の際に、前記ホット飲料を準備するステップ中に、冷水の直接供給時に混合温度の継続的な修正を行う、請求項1から15までのいずれか1項記載の方法。
【請求項17】
排出特性を最適化するために、前記抽出ユニット(11,51,91,131,161,191)に供給された温水の流れおよび/または冷水の流れを求める、請求項1から16までのいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
排出特性を最適化するために、前記抽出ユニット(11,51,91,131,161,191)に供給された温水の流れおよび/または冷水の流れの流量を求める、請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記冷却を、温度経過および/または温度プロファイルを使用して行う、請求項1から18までのいずれか1項記載の方法。
【請求項20】
前記冷水を、前記カフェインを含んでいるホット飲料への直接的な供給の前に、または前記カフェインを含んでいるホット飲料を製造するために前記抽出ユニット(11,51,91,131,161,191)に供給された水への供給の前に、供給された、前記第2の冷却装置(20,60,100,140,200)の冷水による、前記カフェインを含んでいるホット飲料の間接的な冷却に供給する、請求項5から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項21】
前記自動ドリンクマシン(1,41,81,121,151,181)は、少なくとも2つの動作モードを有し、第1の動作モードでは、前記カフェインを含んでいるホット飲料の前記冷
却を、直接的に、機械に関連した冷水の追加を介して行い、かつ/または第2の動作モードでは、機械に関連した冷水の追加による冷却を行わずに、カフェインを含んでいるホット飲料を提供する、請求項1から20までのいずれか1項記載の方法。
【請求項22】
直接的な冷却としての冷水の前記供給を、前記冷水の冷却の後に、または前記第2の冷却装置(20,60,100,140,200)による、前記カフェインを含んでいるホット飲料の間接的な冷却の前に行う、請求項3を引用する請求項5から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項23】
請求項1から
22までのいずれか1項記載の方法を使用して、カフェインを含んでいるホット飲料を調製する自動ドリンクマシン(1,41,81,121,151,181)であって、前記自動ドリンクマシンは、給水部(2,42,82,122,152,182)と、温水ラインおよび冷水ライン(4,5,44,45,84,85,124,125,154,155,184,185)と、前記温水ライン(5,45,85,125,155,185)において温水を準備するボイラー(9,49,49,129,159,189)と、前記温水ライン(5,45,85,125,155,185)において、前記カフェインを含んでいるホット飲料を準備する抽出ユニット(11,51,91,131,161,191)と、前記自動ドリンクマシン(1,41,81,121,151,181)から前記カフェインを含んでいるホット飲料を提供する提供ユニット(13,53,93,133,163,193)とを含み、
前記自動ドリンクマシン(1,41,81,121,151,181)は、前記カフェインを含んでいるホット飲料の温度を求めるための、前記提供ユニット(13,53,93,133,163,193)内または前記提供ユニット(13,53,93,133,163,193)のすぐ前に配置された少なくとも1つの温度センサ(28,68,108,148,178,203)を有し、
液体の媒体である前記冷水の追加は、前記温度センサ(28,68,108,148,178,203)によって求められた温度に基いて行われ、
前記温度の調整のために、前記冷水量の調量が行われ、
前記調量のために制御可能な調量弁が使用される、
カフェインを含んでいるホット飲料を調製する自動ドリンクマシン。
【請求項24】
前記提供ユニット(13,53,93,133,163,193)は、前記温水ライン(5,45,85,125,155,185)の終端部に配置されている、請求項
23記載の自動ドリンクマシン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に記載されている、カフェインを含んでいるホット飲料の提供温度を調節する方法および定められた提供温度で、カフェインを含んでいるホット飲料を調製する自動ドリンクマシンに関する。
【0002】
抽出温度よりも低減された温度を有する、冷却されたホット飲料がますます人気を集めている。したがって、このような種類の製品の全自動製造は、家庭用の自動ドリンクマシン、たとえばコーヒーマシンにとっても、特に、バー、カフェ、ベーカリー等で商業的に使用される自動ドリンクマシン、特にいわゆる全自動コーヒーマシンにとっても、極めて重要である。
【0003】
コールドドリップまたはコールドブリューのような従来の低温抽出方法は、時間がかかるため、全自動コーヒーマシンには非現実的であり、大多数の既知の択一的なシステムまたは方法では、たとえば欧州特許第2268175号明細書では、高温で抽出されたコーヒーは間接的にのみ、熱交換器を使用して、抽出温度よりも低い温度に冷却される。
【0004】
このような方法の作用範囲は、周辺温度、コーヒーの量、流速および熱交換面積への関連によって著しく制限されており、そのため、コーヒーの提供温度はこれらの要因の結果にすぎず、個別に調整および調節することはできない。
【0005】
欧州特許出願公開第2238876号明細書は、コーヒーに冷水を直接的に入れる装置を備えた自動ドリンクマシンについて記載しており、ここで冷水量は、濃度の特定を介して制御される。
【0006】
国際公開第2015/140899号では、はじめにコーヒー飲料が熱交換器において冷却される。次に、コーヒー流出部へ流れるコーヒー飲料に、制御可能な弁を介して冷水が供給され得る。冷水供給ラインに沿って配置可能な流量測定機器を用いて流量を求めることによって弁が制御される。
【0007】
上位概念に記載された先行技術として、独国特許出願公開第102011076214号明細書が挙げられる。冷水の添加ためにポンプが利用されるので、結果として、添加プロセスの制御性は比較的悪くなる。
【0008】
上述の先行技術に基づいて、本発明の課題は、改良された、特に単純かつ正確な、カフェインを含んでいるホット飲料の提供温度を調節する方法を提供することである。
【0009】
本発明は、請求項1の方法によって、さらに請求項23の特徴を有する自動ドリンクマシンによって、このような課題を解決する。
【0010】
本発明の方法は、自動ドリンクマシン、有利にはホット飲料用の自動ドリンクマシン、特に全自動コーヒーマシンによる、カフェインを含んでいるホット飲料の提供温度を調節するのに適している。この方法は、すべての基本的な調製ステップを有しているので、オプションで、カフェインを含んでいるホット飲料を調製するためにも利用可能である。
【0011】
本明細書でホット飲料とは、特にコーヒーおよび/またはエスプレッソを含んでいるホット飲料である。自動ドリンクマシンは特に、いわゆるピストンマシンとして構成されていてもよい。
【0012】
次に、元来の方法は、少なくとも以降のステップを含んでいる。
【0013】
第1のステップにおいて、ボイラーによって温水が準備される。ここで、供給された水は、ボイラー内で、有利には75℃を超える温度、特に有利には80℃から96℃までの温度まで加熱される。このような温度の水は、本明細書では、温水とも称される。
【0014】
次のステップにおいて、抽出ユニットによって、カフェインを含んでいるホット飲料が準備される。ここで抽出ユニットには、ボイラーから直接的に温水が供給されるか、またはオプションですでに冷却された温水、たとえば50℃から75℃までの温水が供給される。
【0015】
次のステップにおいて、カフェインを含んでいるホット飲料の温度が測定される。この測定は、有利には、抽出ユニットの出口で直接的に行われてよい、または特に有利には、冷水の追加が行われた後に、特に、別のオプションの冷却、たとえば間接的な後冷却の後に行われてよい。
【0016】
次に、測定された温度が、有利には、少なくとも1つの目標値と比較される。このような少なくとも1つの目標値は、たとえば、ホット飲料の達成されるべき提供温度に対する、事前に設定された値であってよい。しかし、達成されるべき温度、特にカフェインを含んでいるホット飲料が提供ユニットによって提供されるすぐ前の、すなわちさまざまな冷却措置の後の提供温度が、目標値とされてもよい。
【0017】
次に、カフェインを含んでいるホット飲料の温度の制御(開ループ制御)および/または調整(閉ループ制御)が、冷却によって、目標値に調整するために行われてよい。ここでこの冷却には、抽出ユニットによって準備される、カフェインを含んでいるホット飲料への、機械に関連した最初の冷水の追加またはさらなる冷水の追加が含まれていてよい。択一的にまたは付加的に、抽出ユニットに供給された温水も、抽出ユニットに供給される前に、機械に関連した冷水の追加によって冷却されてよい。その点では、機械に関連した冷水の追加とは、それが機械によって制御または調整され、したがって、ホット飲料を調製するための水が流れる機械内部のライン、またはすでに調製されたホット飲料が流れる機械内部のラインによって、または調整されたホット飲料が提供される容器への直接的な別個の排出口によって開始されることを意味する。ここで目標値への温度の調整は、少なくとも部分的に、機械に関連した冷水の追加を用いて、冷水の追加によって供給された、液体の媒体である冷水量によって行われ、ここで温度の調整もしくは整合は、冷水量の調量(添加)によって行われ、ここでこの調量のために制御可能な調量弁が使用される。
【0018】
このように、先行技術とは異なり、容器またはライン等からの、正確に調量された冷水の追加を容易に行うことができ、この際に、機械において、冷水を追加するためのポンプは必須ではない。
【0019】
このようなコンテキストにおいて少なくとも部分的に、温度の調整のために、冷水の追加に加えて、他の冷却手法、たとえば間接的な後冷却における熱交換器による冷却手法、または供給された冷水を予冷することによる冷却手法も設けられていてよい。
【0020】
冷却された、カフェインを含んでいるホット飲料の温度の検出だけでなく、添加された冷水の温度の検出および冷水の調量によっても、提供されるコーヒーの温度を正確に調節することができる。これによってとりわけ、現場で、ユーザー、提供場所または企業チェーン特有に調節可能な、ホット飲料の個別のレシピも可能になる。
【0021】
本発明の意図する自動ドリンクマシンは、家庭用の自動ドリンクマシン、たとえばコーヒーマシンだけではなく、特にバー、カフェ、ベーカリー等で商業的に使用される自動ドリンクマシン、特にいわゆる全自動コーヒーマシンでもあると理解されたい。
【0022】
自動ドリンクマシンは、特に、少なくとも、選択された種類のホット飲料に関連した、提供量および提供温度を含んでいる複数のデータセットを含んでいてよい。したがって、飲料の種類を選択することによって、製品個々に量および温度が調製されてよい。
【0023】
したがって、常に、同じ量が同じ温度に冷却されるのではなく、特に多くの多種多様な製品を維持するために、製品個々に提供飲料が製造され得る。
【0024】
本発明の好適な構成は、従属請求項に記載されている。
【0025】
カフェインを含んでいるホット飲料の温度の測定を、好適には冷水の追加の後に行うことができ、これらの測定信号に基いて、供給される冷水量が制御される。したがって、製品温度の極めて直接的な検査および調節が、有利にはそれが提供されるすぐ前に行われる。
【0026】
個々の測定変数に関連する制御および/または調整は、本発明の意図では常に、上述の制御および/または調整がこのような測定変数に基づいてのみ行われ得るということと理解されたい。しかし、制御および/または調整が複数の測定変数、たとえば温度または流量によって影響されてもよい。たとえば、カフェインを含んでいるホット飲料の上述の温度に関連して、ホット飲料の体積も、体積流量および/または質量流量を測定することによって、冷水の予冷における供給時に、冷水量の制御に、場合によっては冷水の温度にも含まれてよい。
【0027】
カフェインを含んでいるホット飲料は抽出ユニットにおいて準備されてよく、ここで冷水は抽出ユニットの後に供給される。抽出速度は温度に関連することが知られている。したがって、大多数の飲料にとっては、75℃を超える抽出温度で抽出してから、はじめて、次に、冷水の供給による冷却を行うことが推奨される。
【0028】
択一的または付加的に、特に細やかな調製において、抽出ユニットの前に冷水の供給を行うことができる。
【0029】
供給された冷水量を、機械内部で付加的に、第1の冷却装置によって冷却することができるので、ホット飲料に供給される冷水は、自動ドリンクマシンに供給される水よりも冷たいことがある。冷水の冷却には、ペルチェ冷却および/または間接冷却が好適である。
【0030】
冷水の温度を、好適には、カフェインを含んでいるホット飲料への供給前またはカフェインを含んでいるホット飲料を製造するために抽出ユニットに供給された水への供給前に求めることができ、供給される冷水の追加量の制御は、求められた温度に基いて行われてよい。このようなオプションは、冷水のより広範囲な、かつより正確な調量を可能にする。
【0031】
カフェインを含んでいるホット飲料はさらに、好適には、最終温度に到達するために、冷水の追加後に、第2の冷却装置において冷却されてよい。冷水の追加が、ホット飲料の強さもしくは濃度を変えることは明らかである。したがって、幾つかの飲料では、冷水の調量は冷水の上限までしか行うことができない。このような場合にも、ホット飲料の提供の目標温度を、有利には熱交換器として構成されていてよい第2の冷却装置によって調節することができる。当然、他の各飲料を、それが冷水の追加を介してまだ達成されていない場合には、後冷却によって再び、温度に関して微調整することもできる。
【0032】
カフェインを含んでいるホット飲料の温度の本発明の測定は、冷水の追加の後に、かつカフェインを含んでいるホット飲料が第2の冷却装置を通過した後に行われてよい。
【0033】
しかし、択一的または付加的に、カフェインを含んでいるホット飲料の温度を、冷水の追加の前に測定することもできる。
【0034】
冷水、特に冷却された冷却水の一部を第2の冷却装置の動作に用いることができ、これは、エネルギーおよび構造の点で好適であり、節水効果がある。
【0035】
さらに、冷水の一部を、第2の冷却装置の動作のために、第1の冷却装置の前の冷水に、好適には部分的または完全に戻すことができる。
【0036】
冷水量の調量によって温度を正確に整合するために、絞り弁が使用される。ここで絞り弁としては、体積流量を制限する、電気的に位置調整可能な絞り弁、特に体積流量を制限する、電気的に位置調整可能な電動絞り弁が特に有利である。当然、このバルブは質量流量を制限することもできる。粘度が判明している場合には、容易に換算を行うことができる。
【0037】
カフェインを含んでいるホット飲料と冷水との混合物は好適には、最適な混合および熱エネルギー交換を保証するために、温度測定の前に、特にホモゲナイザー(Homogenisator)を使用して均質化されてよい。
【0038】
すでに述べたように、冷水の調量、冷水の予冷に対する目標値、特に第2の冷却装置による、出口での後冷却後の目標温度を、ユーザーが選択した製品に応じて、製品個々に割り当てることができる。このために、自動ドリンクマシンは、それ自体既知のように、CPUおよびデータメモリを備えた制御ユニットおよび/または評価ユニットを有することができる。ここでデータメモリには、相応する、製品に応じたデータセット、たとえば、方法もしくは自動ドリンクマシンの種々の箇所での温度、体積等が格納されている。機器の種類に応じて、これらのデータセットが同時に機器に応じたものであってもよい。
【0039】
さらに好適には、カフェインを含んでいるホット飲料を調製する際に、抽出プロセス中に混合温度の継続的な修正が行われてよい。これはたとえば、後冷却後の温度測定によって行われてよく、実際値と目標値との調整の後に、相応する再調整が行われてよい。
【0040】
排出特性を最適化するために、抽出ユニットに供給された温水の体積流量および/または質量流量、および冷水の体積流量および/または質量流量を求めることができる。
【0041】
直接冷却と後冷却との両方の冷却を、温度経過および/または温度プロファイル、すなわち温度測定を使用して、時間の経過を考慮して行うことができる。相当する温度経過および/または温度プロファイルは、目標値データセットとして格納されていてよい。
【0042】
冷水は好適には、カフェインを含んでいるホット飲料への直接的な供給の前に、またはカフェインを含んでいるホット飲料を製造するために抽出ユニットに供給された水への供給の前に、供給された、第2の冷却装置の冷水量による、カフェインを含んでいるホット飲料の間接的な冷却に供給されてよい。
【0043】
自動ドリンクマシンは、少なくとも2つの動作モードを有していてよく、第1の動作モードでは、カフェインを含んでいるホット飲料の冷却、またはカフェインを含んでいるホット飲料を製造するために抽出ユニットに供給された水の冷却が、直接的に、機械に関連した冷水の追加を介して行われ、第2の動作モードでは、機械に関連した冷水の追加による冷却が行われずに、カフェインを含んでいるホット飲料が提供される。これによって、自動ドリンクマシンは、ホット飲料および冷却されたホット飲料に対してさまざまに利用可能になる。
【0044】
機械に関連した冷水の追加を介した直接供給による、カフェインを含んでいるホット飲料の冷却、またはカフェインを含んでいるホット飲料を製造するために抽出ユニットに供給された水の冷却を、冷水の追加のために外部から供給された冷水を間接的に機械内部でさらに冷却した後に行うことができる。
【0045】
直接的な冷却としての冷水の供給は、特に第1の冷却装置による、冷水の直接的な冷却または間接的な(さらに機械内部の)冷却の後に行われてよく、または特に第2の冷却装置による、カフェインを含んでいるホット飲料の間接的な冷却の前に行われてよい。
【0046】
カフェインを含んでいるホット飲料を調製する本発明の自動ドリンクマシンは、有利には、請求項1から22までのいずれか1項記載の方法を実施するように構成されていてよい。カフェインを含んでいるホット飲料はここで、特に、定められた提供温度で提供される。ここで温度が測定され、所定の目標値に整合され得る。目標値は、たとえばユーザーによって調節されても、ユーザーが選択した飲料の種類に応じて予め定められてもよい。
【0047】
これは、給水部と、温水ラインおよび冷水ラインと、温水ラインにおいて温水を加熱および/または準備するボイラーと、温水ラインにおいて、カフェインを含んでいるホット飲料を準備する抽出ユニットと、自動ドリンクマシンからカフェインを含んでいるホット飲料を提供する、温水ラインの終端部にある提供装置とを含んでいる。温水ラインは、抽出ユニットの前の温水に冷水を供給するための、または準備された、カフェインを含んでいるホット飲料に冷水を供給するための冷水供給ラインを有している。ここで自動ドリンクマシンは、抽出ユニットによって準備された後の、カフェインを含んでいるホット飲料の温度を求めるため、有利かつ好適には、提供ユニット内または提供ユニットのすぐ前に、温度を求めるための温度センサを有している。ここで温度センサによって求められた温度に基いて、冷水の追加が行われる。
【0048】
これに関連して、「すぐ」とは、ラインの通常の不所望な熱損失を除いて、温度センサと提供ユニットとの間で、ホット飲料の直接的な冷却および/または間接的な冷却がもはや行われないことを意味している。
【0049】
提供ユニットの領域に温度センサを配置することによって、温度を極めて正確に調節することができる。これはたとえば個々の冷却、たとえば直接的な冷却または間接的な冷却を再調整することによって行われる。
【0050】
本発明の好適な構成は、従属請求項に記載されている。
【0051】
自動ドリンクマシンは好適には、 流れの観点から(stroemungstechnisch)、冷水供給ラインの下流に配置されているホモゲナイザーを有することができる。
【0052】
さらに、自動ドリンクマシンは、好適には、カフェインを含んでいるホット飲料を間接的に冷却するための第2の冷却装置を有することができ、これは、流れの観点から、冷水供給ラインの下流に、かつ有利にはホモゲナイザーの下流に配置されている。
【0053】
さらに好適には、自動ドリンクマシンは、抽出ユニットの前の温水に供給される前に、冷水を予冷するため、または準備された、カフェインを含んでいるホット飲料に冷水を供給するための第1の冷却装置を有することができる。
【0054】
提供ユニット内または提供ユニットのすぐ前の、カフェインを含んでいるホット飲料の温度を求めるための温度センサに加えて、自動ドリンクマシンは、第1の冷却装置によって冷水温度を調節するための温度センサを有することができる。
【0055】
冷水温度を調節するための上述の温度センサに対して付加的または択一的に、自動ドリンクマシンは、さらに、温度センサを有していてよく、これは準備された、冷却されていない、カフェインを含んでいるホット飲料の温度を特定する。この温度センサは、抽出ユニットの後、かつ準備された、カフェインを含んでいるホット飲料に冷水を供給するための冷水供給ラインの前に配置されている。
【0056】
自動ドリンクマシンが、温水ライン内に配置されている流量測定機器を有しているのは有利である。これは、ボイラーおよび/または抽出ユニットに供給された水量を特定するために使用可能である。
【0057】
自動ドリンクマシンは、これに対して付加的または択一的に、冷水ラインに配置された流量測定機器を有することができる。これは、第2の冷却装置に供給された冷水量、および/または抽出ユニットの前の温水への冷水の供給量を特定するために、または準備された、カフェインを含んでいるホット飲料へ冷水を供給するために使用可能である。
【0058】
好適には、自動ドリンクマシン内の冷水の流れの案内は次のように実現されていてよい。すなわち、冷水が第1の冷却装置によって予冷可能であり、冷水が加えられた、カフェインを含んでいるホット飲料を後冷却するための冷却媒体としての第2の冷却装置に供給可能であり、次いで、冷却されていない、カフェインを含んでいるホット飲料に導入可能であるように、実現されていてよい。
【0059】
以降で本発明を、添付の図面を参照して、いくつかの実施形態においてより詳細に説明する。本発明は、これらの、具体的に示された実施形態に限定されていない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【
図1】カフェインを含んでいるホット飲料への、調整された冷水供給を備える、本発明の自動ドリンクマシンの第1の実施形態の概略図を示している。
【
図2】カフェインを含んでいるホット飲料への、調整された冷水供給を備える、本発明の自動ドリンクマシンの第2の実施形態の概略図を示している。
【
図3】カフェインを含んでいるホット飲料への、調整された冷水供給を備える、本発明の自動ドリンクマシンの第3の実施形態の概略図を示している。
【
図4】本発明の自動ドリンクマシンのさらなる実施形態の概略図を示している。
【
図5】本発明の自動ドリンクマシンの第5の実施形態の概略図を示している。
【
図6】本発明の自動ドリンクマシンの第6の実施形態の概略図を示している。
【0061】
図1は、本発明の自動ドリンクマシン1の第1の実施形態を示している。図示された実施形態は、カフェインを含んでいるホット飲料の冷却、およびホット飲料に供給される前の、供給される冷水の冷却の複数のオプションを含んでいる。当然、これらのオプションを、同様の形式または変更された形式で、この方法の他の多数の実施形態に、個別に実装することもできる。
【0062】
自動ドリンクマシン1は、ここでは全自動コーヒーマシンとして形成されている。自動ドリンクマシンは、たとえば、従来の給水栓、家の配管等に接続することができる水道コネクター2を有している。
【0063】
供給ラインは水道コネクター2から延びている。供給ラインに沿ってポンプ3が配置されており、これは自動ドリンクマシン1に供給された水を圧送する、かつ/または加圧する。
【0064】
次に、供給ラインは、冷水ライン4と温水ライン5とに分かれる。ここで各ライン、すなわち温水ラインおよび冷水ラインにおける各体積流量および/または質量流量を監視するために、流量測定機器6および7を通って、2つのライン4および5への供給が行われる。
図1では、対応する流量測定機器6および7がそれぞれ、供給ラインの分割後に、冷水ライン4または温水ライン5上に配置されている。
【0065】
流れの観点から、ここで、流量測定機器7の下流に、温水ライン5に沿って、逆止弁8、特にバネ仕掛けの逆止弁8が配置されている。その後、温水ライン5に沿ってボイラー9が配置されており、これは供給された水を80℃から96℃の有利な範囲の温度に加熱する。
【0066】
流れの観点から、ここで、ボイラー9の下流に、方向制御弁10が配置されており、これは有利には2/2方向制御弁として、特にバネによって戻る電動2/2方向制御弁として形成されており、離散した水量を抽出ユニット11に転送する。
【0067】
方向制御弁10は、自動ドリンクマシンの制御ユニットおよび/または評価ユニット34と相互作用する、もしくは制御ユニットおよび/または評価ユニットと無線または有線で通信することができる。したがって、ユーザーによって選択された飲料に応じて、定められた、より少ないまたはより多い水を抽出ユニット11に供給することができる。たとえば、さまざまなサイズのコーヒーには、さまざまな量の水が必要である。
【0068】
抽出ユニット11には、カフェインを含んでいるホット飲料を調製するための材料が入れられている。これは、有利には、挽いたコーヒーであり得る。したがって、抽出ユニット11において、カフェインを含んでいるホット飲料が、典型的には70℃を超える温度で準備される。
【0069】
流れの観点から、抽出ユニット11の下流に弁12が、方向制御弁として、有利には3/2方向制御弁として、特にバネによって戻る電動2/2方向制御弁として配置されており、これによってカフェインを含んでいるホット飲料の一部またはカフェインを含んでいるホット飲料の全部が、温水ラインから分岐する分岐ライン21に導かれ得る。方向制御弁12は、ユーザーがどの種類の飲料およびどの飲料温度を選択したかに応じて、制御ユニットおよび/または評価ユニット34によって切り替えられる。
【0070】
流れの観点から、方向制御弁12の下流に、分岐ライン21からの、冷却された、カフェインを含んでいるホット飲料の供給ライン29が配置されている。
【0071】
最後に、冷却されていないまたは冷却された、カフェインを含んでいるホット飲料が、カップまたはグラス等の容器へ提供15するための提供ユニット13に転送される。提供ユニットは、有利には3/2方向制御弁、特にバネによって戻る電動2/2方向制御弁である方向制御弁を含んでいる。提供ユニット13は、通常、1つまたは複数のさらなるライン14を有することができる。
【0072】
流れの観点から、流量測定機器6の下流に、冷水ライン4に沿って、有利には2/2方向制御弁、特にバネによって戻る電動2/2方向制御弁である方向制御弁17が配置されていてよい。このような方向制御弁17は、冷却される水の量を制御するために使用され、冷水量を規定する。同様にこれが、制御ユニットおよび/または評価ユニット34によって動かされてよい。
【0073】
次に、カフェインを含んでいるホット飲料を間接的に冷却する第2の冷却装置20から冷水を戻す、戻りライン24が続く。この戻りライン24に沿って、逆止弁25が配置されており、これによって、冷水ライン4からの冷水が、有利には熱交換器として構成され得る第2の冷却装置20を通して間違った方向に導かれないことが保証される。
【0074】
次に、温度T1の冷水が第1の冷却装置18を通って導かれる。このような冷却装置を、有利には、温度T2への冷水の間接的な冷却に使用することができ、ここでT2は、有利には少なくとも2ケルビン、特に有利には少なくとも5ケルビン、T1よりも低い。たとえば、これにはペルチェ要素または他の種類の冷却が使用可能である。
【0075】
本出願では、冷たい媒体が暖かい媒体に導入される、たとえば冷水が温水に導入される直接冷却と、媒体を別の媒体に供給せずに冷却が行われる間接的な冷却とが区別される。
【0076】
第1の冷却装置の出口に、第1の冷却装置18の後の冷水温度を求める温度センサ19が配置されていてよい。
【0077】
温度センサ19によって、実際値32が求められ、実際値は制御ユニットおよび/または評価ユニット34に転送される。制御ユニットおよび/または評価ユニットは、実際値32を、選択された飲料の種類および/または飲料の選択された温度に対して弁17によって事前に定められた冷水量と比較し、第1の冷却装置18、特に冷却能力を調節するための制御信号33を求める。
【0078】
温度T2を有する冷却された冷水は、カフェインを含んでいるホット飲料を間接的に冷却するための冷却媒体として第2の冷却装置20に導かれる。第2の冷却装置20では、冷却媒体は別個の冷却回路に導かれるので、熱の交換は行われるが、冷却媒体とカフェインを含んでいるホット飲料との間の素材の移動は行われない。
【0079】
第2の冷却装置20を通過した後、冷却水は、絞り弁として形成された調量弁27を介して、選択的に量が調整されて、冷却されていない、カフェインを含んでいるホット飲料に提供されてよい。このために、調量弁27は、第2の冷却装置20から移送する冷水導出ライン22上に配置されており、これによって、冷水導出ライン22から分岐ライン21への冷水の、量が調整された供給が可能になる。
【0080】
さらに、冷水導出ライン22は、戻りライン24と接続されている、もしくはそれに沿って逆止弁25、特にバネ仕掛けの逆止弁が配置されているこのような戻りライン24に流入する。
【0081】
第2の冷却装置20の排出口には、温度センサ28が配置されており、ユーザーに提供されるような、冷却されたホット飲料の温度を求める。このような温度センサ28は、測定信号30を伝達することによって、制御ユニットおよび/または評価ユニット34と通信する。これは選択された飲料および選択された温度に対する実際値比較/目標値比較を介して比較され、冷却されていない、カフェインを含んでいるホット飲料への冷水量を伝達するために、制御信号31が調量弁27に伝送される。次に、定められたこのような量が追加される。この追加の後、かつ第2の冷却装置20の前に、ホモゲナイザー26が、カフェインを含んでいるホット飲料と供給された水との最適な混合のために配置されていてよい。
【0082】
図1に示された例では、抽出ユニット11での抽出プロセスの後に、冷却されていない、カフェインを含んでいるホット飲料への冷水の直接的な供給が行われる。さらに、冷水の供給後に、カフェインを含んでいるホット飲料の間接的な後冷却が第2の冷却装置20によって行われる。
【0083】
冷水の供給の調整は、間接的な後冷却が行われた後に、混合温度に基いて行われる。さらに、冷却されていない、カフェインを含んでいるホット飲料への供給の前に冷水が第1の冷却装置18によって冷却される。
【0084】
図1は、冷却の複数のオプションを示しており、方法もしくは自動ドリンクマシンにおけるその位置は変化可能であり、これらが部分的に単にオプションで設けられていてもよい。これらのオプションを、以降で再度簡単に説明する。
【0085】
冷水の供給は、
図1において、抽出ユニット11での抽出プロセスの後に行われる。冷水供給の他の位置も可能である。
【0086】
その点では、機械に関連した冷水の追加とは、それが機械によって制御または調整され、したがって、ホット飲料を調製するための水が流れる機械内部のライン、またはすでに調製されたホット飲料が流れる機械内部のラインによって、または調整されたホット飲料が提供される容器への直接的な別個の排出口によって開始されることを意味する(最後の変形はここには示されていない)。
【0087】
間接的な後冷却は、オプションの第2の冷却装置20によって行われ得る。
【0088】
冷水の供給の調整は、温度センサ28によって検出される混合温度に基いて行われる。ここでも、別の位置で温度が検出されてよい。さらに、別の温度、たとえば合流前の温水および/または冷水の温度に基づいた調整も可能である。
【0089】
供給された冷水は、オプションで設けられている第1の冷却装置18によって能動的に冷却されている。
【0090】
図2は、本発明の自動ドリンクマシン41の第2の実施形態を示している。
【0091】
これは
図1と同様に、そこから、ポンプ43を備える供給ラインが延びている水道コネクター42を有している。
図1と同様に、供給ラインは、冷水ライン44と温水ライン45とに分かれ、それぞれが流量測定機器46、47を備えている。たとえば相応する弁またはポンプによる冷水ラインおよび温水ラインへの水の供給を制御するために、制御ユニットおよび/または評価ユニット74によって、流量測定機器46、47の測定信号の評価が行われる。
【0092】
流れの観点から、流量測定機器47の下流に、温水ライン45に沿って、逆止弁48、特にバネ仕掛けの逆止弁、続いて供給された水を80℃から96℃までの有利な範囲の温度に加熱するボイラー49が配置されている。
【0093】
離散した水量を抽出ユニット51に転送するために、ボイラー49の後ろに、
図1と同様の構成の方向制御弁50が配置されている。この調整弁50と抽出ユニット51との間に、以降で、冷水供給ラインとも称される、冷水の第1の供給ライン62が配置されている。
【0094】
抽出ユニット51の機能は、すでに
図1に記載されている。ここでは、抽出ユニット51に供給される水を、
図1よりも低い温度に調節することができる。
【0095】
抽出ユニット51の流出部61には、抽出ユニット51後のコーヒーの温度を求めるための温度センサ52が配置されている。このような温度センサ52は、流量測定機器46および47によって求められた流量と組み合わせて、温水ラインおよび冷水ラインに供給される冷水量を調節するために使用される。これはたとえば、弁、たとえば
図2に示された個々のまたは複数の調整弁または調量弁および/またはポンプ43を調節することによって行われる。
【0096】
抽出ユニットの流出部61には、流れの観点から温度センサ52の下流に、冷水の第2の供給ライン63が配置されている。
【0097】
この冷水の供給ライン63の後ろにホモゲナイザー66が配置されており、特に直接冷却によってすでに冷却されている、カフェインを含んでいるホット飲料の間接的な後冷却のための第2の冷却装置60が続く。
【0098】
第2の冷却装置60の後ろに、提供される、冷却された、カフェインを含んでいるホット飲料を求める、さらなる温度センサ68が配置されている。最後に、冷却されたまたは冷却されていない、カフェインを含んでいるホット飲料が提供ユニット53に提供され得る。これは、
図1と同様に3/2方向制御弁を備えており、場合によってはさらなる導出ライン54を含んでいる。
【0099】
流量測定機器46の後ろに、
図1と同様に、冷水ライン44に沿って、
図1と同様の構成の方向制御弁57が配置されていてよい。温度センサ52で求められた温度と組み合わせて、流量測定機器46によって求められた体積流量および/または質量流量に基づいて、制御ユニットおよび/または評価ユニット74によって冷水の供給量も生じ得る。
【0100】
次に、温度T1を有する冷水が第1の冷却装置58を通って導かれてよく、これによって冷水が温度T2(T2<T1)に冷却される。第1の冷却装置58は、制御ユニットおよび/または評価ユニット74の信号73によって調節され、これは、第1の冷却装置58の後ろに配置されているさらなる温度センサ59のうちの1つの温度センサの測定信号72を目標値と比較する。
【0101】
さらなる温度センサ59の後ろには、
図1の調量弁27と同様の構成の絞り弁の形態の調量弁67が配置されており、これは、抽出された、カフェインを含んでいるホット飲料に直接的に供給される冷水の量を調節する。これは、温度センサ68によって求められた、混合温度の測定信号70に基いて、かつ絞り弁67に出力される、制御ユニットおよび/または評価ユニットによって、測定信号70に基いて求められた制御信号71に基いて行われる。
【0102】
調量弁67によって調節された量の冷水は、供給ライン63を介して抽出ユニット51の流出部61に直接的に導入され得る。
【0103】
択一的に、調量弁67によって調節された量の冷水を、冷却媒体である第2の冷却装置60に供給し、次に供給ライン62を介して、抽出ユニット51の前の温水に供給することができる。
【0104】
本発明の意図する温水として、温水は、液体で、または部分的または完全に蒸気の形態でも存在していてよく、ボイラーから抽出ユニットに供給され得る。
【0105】
第2の冷却装置60の排出口にある温度センサ68による混合温度の温度測定は、実際値比較/目標値比較によって調量弁71を制御するために使用される。
【0106】
自動ドリンクマシン41は、抽出ユニット51の前の温水に冷水を供給することもしくは冷水を追加すること、および/または抽出ユニット51における準備後に、準備された、カフェインを含んでいるホット飲料に冷水を供給することもしくは冷水を追加することを可能にする。
【0107】
冷水の直接導入によってすでに予冷されているホット飲料の間接的な冷却を、必要に応じてオンまたはオフに切り替えることができる。
【0108】
冷水の供給のこの調整を、提供される、カフェインを含んでいるホット飲料の混合温度に基いて行うことができる。さらに、温度センサ59での冷水の温度に関連した、冷水の能動的な冷却が存在する。
【0109】
図2は、冷却の複数のオプションを示しており、方法もしくは自動ドリンクマシンにおけるその位置は変化可能であり、これらが部分的に単にオプションで設けられていてもよい。これらのオプションを、以降で再度簡単に説明する。
【0110】
冷水の供給は、
図2において、選択的にライン63を介して、抽出ユニット51での抽出プロセスの後に、またはライン62を介して、抽出ユニット51での抽出プロセスの前に行われる。それぞれ、ライン62または63だけが設けられていてもよい。
【0111】
間接的な後冷却は、単にオプションで設けられている第2の冷却装置60によって行われる。
【0112】
冷水の供給のこの調整は、温度センサ68によって検出される混合温度に基いて行われ得る。ここでも、別の位置で温度が検出されてよい。さらに、別の温度、たとえば合流前の温水および/または冷水の温度に基づく調整も可能である。
【0113】
供給された冷水は、オプションで設けられている第1の冷却装置58によって能動的に冷却されている。冷水の冷却は、オプションで、制御されて、温度センサ59によって行われてよい。
【0114】
冷水の温度および量は、択一的または付加的に、温度センサ52で行われる測定に基いて行われてよい。
【0115】
図3は、ポンプ83を備えた供給ラインがそこから延びる水道コネクター82を備えた、本発明の自動ドリンクマシン81の第3の実施形態を示している。ポンプ83の後ろで、供給ラインは冷水ライン84と温水ライン85とに分かれる。上述の2つの水ラインへの供給量は、それぞれ流量測定機器86、87によって検出され、制御ユニットおよび/または評価ユニット114によって調節される。
【0116】
図1および
図2と同様に、温水ライン85はさらに、
図1および
図2と同様の構成で、逆止弁88を有しており、ボイラー89とボイラー89の排出口に配置された方向制御弁90とが続く。方向制御弁90と、後ろに配置されている抽出ユニット91との間に、冷水の第1の供給ライン105が配置されている。抽出ユニット91の前に供給される冷水によって、抽出ユニットに供給される水の温度を、ボイラー89によって準備された水よりも低い温度に調節することができる。
【0117】
抽出ユニット91の流出部には、抽出ユニット91後のコーヒーの温度を求めるための温度センサ92が配置されている。このような温度センサ92は、流量測定機器86および87と組み合わせて、温水ラインおよび冷水ラインに供給される冷水量を調節するために使用される。
【0118】
流れの観点から、温度センサ92の下流に、有利には3/2方向制御弁、特にバネによって戻る電動2/2方向制御弁である方向制御弁93が配置されている。このような方向制御弁は、カフェインを含んでいるホット飲料の提供ユニット94への直接的な転送を可能にする。提供ユニットは方向制御弁、有利には3/2方向制御弁と、場合によっては別の導出ラインとを、カフェインを含んでいるホット飲料の提供105のために含んでいる。
【0119】
択一的に方向制御弁93は、カフェインを含んでいるホット飲料の抽出された量を分岐ラインにそらすことができる。このような分岐ラインでは、冷水の直接供給103が行われる。より良好な混合のために、冷水と混合された、カフェインを含んでいるホット飲料が、ホモゲナイザー106に供給され、次いで、カフェインを含んでいるホット飲料を混合温度もしくは目標温度または提供温度に間接的に後冷却するために第2の冷却装置100に供給されてよい。第2の冷却装置100の排出口には、さらなる温度センサ108が配置されており、これは、供給ライン96を通って供給されるミルクの量を考慮せずに、カフェインを含んでいるホット飲料の提供温度を求める。
【0120】
供給ラインが分かれた後、冷水ライン84は、たとえば、冷水ライン84上に配置されている方向制御弁97を制御するための流量測定機器86を有しており、これは、測定信号118を制御ユニットおよび/または評価ユニット114に送信する。制御ユニットおよび/または評価ユニット114は、この測定信号に基づいて、場合によっては、温度センサ92によって求められた測定信号113を考慮して、方向制御弁97を調節することができる。
【0121】
同じことが温水ライン85の流量測定機器87にも当てはまり、これによってたとえば、ポンプ83の性能および/または方向制御弁90の開放度を調節することができる。ここでも、温度センサ92の測定信号を考慮することができる。
【0122】
次に、温度T1を有する冷水を第1の冷却装置98を通って導くことができ、これによって冷水は温度T2(T2<T1)に冷却される。第1の冷却装置98は、制御ユニットおよび/または評価ユニット114の信号116によって調節され、制御ユニットおよび/または評価ユニットは、第1の冷却装置98の後ろに配置されたさらなる温度センサ99の測定信号115を目標値と比較する。
【0123】
さらなる温度センサ99の後ろには、絞り弁である第1の調量弁101が配置されており、これは、抽出ユニット91の後ろの冷水供給ラインを介して、抽出された、カフェインを含んでいるホット飲料に直接的に供給される冷水量を調節する。選択的に、冷水を、調量弁101によって、冷却剤として、冷却剤供給ライン102を介して第2の冷却装置100に供給することができる。
【0124】
第2の調量弁104は、第2の冷却装置100の冷却剤の排出口に絞り弁として配置されており、これは供給ライン105を介して、冷却装置100を通走した後、抽出ユニット91の前の温水ライン85に冷水を供給する。
【0125】
択一的に、第2の冷却装置100の冷却剤を、第1の冷却装置98の前の戻りライン96を通って導出することができる。この戻りライン96に沿って、有利には逆止弁95が配置されている。
【0126】
第1の調量弁101を調節するための信号111も、第2の調量弁104を調節するための信号112も、制御ユニットおよび/または評価ユニット114によって、カフェインを含んでいるホット飲料の目標温度もしくは提供温度を求める温度センサ108の測定信号110に基いて生成される。
【0127】
第1の冷却装置98の制御は、
図1または
図2と同様に行われてよい。
【0128】
図3は冷却の複数のオプションを示しており、方法もしくは自動ドリンクマシンにおけるその位置は変化可能であり、これらが部分的に単にオプションで設けられていてもよい。これらのオプションを、以降で再度簡単に説明する。
【0129】
冷水の供給は、
図3において、選択的にライン103を介して、抽出ユニット91での抽出プロセスの後に、またはライン105を介して、抽出ユニット91での抽出プロセスの前に行われる。それぞれ、ライン103または105だけが設けられていてもよい。
【0130】
間接的な後冷却は、単にオプションで設けられている第2の冷却装置100によって行われる。
【0131】
冷水の供給のこの調整は、温度センサ99によって検出される混合温度に基いて行われ得る。ここでも、別の位置で温度が検出されてよい。さらに、別の温度、たとえば合流前の温水および/または冷水の温度に基づく調整も可能である。
【0132】
供給された冷水は、オプションで設けられている第1の冷却装置98によって能動的に冷却されている。冷水の冷却は、オプションで、制御されて、温度センサ99によって行われてよい。
【0133】
冷水の温度および量は、択一的または付加的に、温度センサ92で行われる測定に基いて行われてよい。
【0134】
図3の変形では、2つの調量弁101および104は、制御ユニットおよび/または評価ユニット114によって、またはオプションで、2つの調量弁のうちの1つのみによって駆動制御されてよい。
【0135】
図4は、本発明の自動ドリンクマシン121の第4の実施形態を示している。これは、ポンプ123を備えた、そこに接続されている供給ラインを備えた水道コネクター122を有している。次に、供給ラインは、それぞれが流量測定機器126、127を備えた冷水ライン44と温水ライン45とに分かれる。流量測定機器127の後ろで、温水ライン125には、
図1~
図3と同様に逆止弁128が配置されている。次に、温水ライン125上には、ボイラー129が配置されている。方向制御弁130が、ボイラー129の流出部に配置されており、抽出ユニット131が続く。個々の構成要素の機能は、
図1の実施例において詳細に説明されている。
【0136】
次に、冷水が、直接供給によって、抽出された、カフェインを含んでいるホット飲料に供給され、次にホモゲナイザー132を通って導かれる。次に、このような混合物は、第2の冷却装置140を通って導かれ、冷却される。第2の冷却装置の通走後、冷却された、カフェインを含んでいるホット飲料の温度が、温度センサ148によって求められる。測定値143が、それに応じてホット飲料に供給される冷水の温度を調節する制御ユニットおよび/または評価ユニット144に導かれる。
【0137】
自動ドリンクマシン121は、容器内に提供135するために、
図1~
図3に類似した提供ユニット133を有している。提供ユニット133は、さらなる導出ライン134を有することができる。
【0138】
図1と同様に、冷水ライン124は、方向制御弁137、第1の冷却装置138および温度センサ139を有している。温度センサ139は、温度センサ139の測定信号146の実際値比較および目標値比較によって、制御ユニットおよび/または評価ユニット144によって冷水の温度を調節するために使用される。次に、制御ユニットおよび/または評価ユニット144は、制御信号を第1の冷却装置138に転送する。流れの観点から温度センサ139の下流に、調量弁141が絞り弁として配置されており、これは、第2の冷却装置140に供給される冷水量と、カフェインを含んでいるホット飲料に直接供給される、これに続く冷水量とを調量する。このような調量弁141は、温度センサ148の温度に基いて制御信号145によって制御される。
【0139】
図4の変形は、抽出プロセス後の冷水供給およびオプションの後冷却を有している。冷水の供給は混合温度に基いて行われる。同様にオプションである、冷水の能動的な冷却が、第1の冷却装置138によって実現されている。
【0140】
図5は、水道コネクター152と、ポンプ153と、それぞれが流量測定機器156、157を備えた冷水ライン154および温水ライン155とを有する自動ドリンクマシン151示している。温水ライン155はさらに、
図1~
図4と同様の逆止弁158と、ボイラー159と、方向制御弁160と、抽出ユニット161とを有しており、これは冷却されていない、カフェインを含んでいるホット飲料を製造するために使用される。
【0141】
冷水ライン154に沿って、方向制御弁167ならびに、冷却されていない、カフェインを含んでいるホット飲料に添加するための特定量の冷水を測定する絞り弁として形成されている調量弁171が設けられている。これは、抽出ユニット161の排出口に向かう分岐ライン172を介して行われる。次に、冷水/ホット飲料混合物をホモゲナイザーにおいて混合することができる。次に、目標温度もしくは提供温度が温度センサ178によって求められる。
【0142】
カフェインを含んでいるホット飲料は、方向制御弁および場合によってはさらなる導出ライン164を含んでいる提供ユニット163によって提供165される。
【0143】
温度センサ178は測定信号175を求め、これを制御ユニットおよび/または評価ユニット174に伝達し、直接的に供給された冷水量を調量するために制御信号173を調量弁171に転送する。
【0144】
図5は、冷水の追加後の間接的な後冷却のない変形を示している。
【0145】
図6は、水道コネクター182と、ポンプ183と、それぞれが流量測定機器186、187を備えた冷水ライン184および温水ライン185とを有する自動ドリンクマシン181のさらなる実施形態を示している。温水ライン185はさらに、
図1~
図5と同様の逆止弁188と、
図1~
図4と同様の構成で、ボイラー189と、方向制御弁190とを有しており、抽出ユニット191の前に冷水の供給ライン206が続き、さらに流れの観点から抽出ユニット191の上流に接続されているホモゲナイザー196を有している。
【0146】
抽出ユニットの排出部に、冷水が添加されたホット飲料を第2の冷却装置200に供給する方向制御弁192、有利には3/2方向制御弁が配置されており、第2の冷却装置は、間接的に後冷却する、または間接的な後冷却なく、ホット飲料を提供ユニット193に直接供給する。提供ユニットはオプションでさらなる導出ライン194および方向制御弁を有している。このようなユニットにおいて、ホット飲料の提供195が行われる。
【0147】
温度センサ203は、流れの観点から、第2の冷却装置200の下流に接続もしくは配置されており、これは、冷却されたホット飲料の測定信号209を求め、これを制御ユニットおよび/または評価ユニット211に転送する。
【0148】
図1~
図5の実施形態と同様に、冷水ライン184に沿って、方向制御弁197と、逆止弁199を備える第2の冷却装置200からの冷却水の戻りライン205と、後ろに配置されているセンサ202と第1の冷却装置の制御部とを備えた、後ろに配置されている第1の冷却装置198とが配置されている。冷水は、冷却剤として第2の冷却装置200を通って案内され、次に戻りライン205に供給されるか、または絞り弁として形成されている調量弁204を介して供給ライン206に供給される。これは、温度センサ203の測定信号209に基いて制御信号210によって供給される。
【0149】
図1~
図6に示された自動ドリンクマシンを用いた本発明の方法の個々の実施形態を以降に記載する。
【0150】
抽出後、カフェインを含んでいるホット飲料の提供の前と、第2の冷却装置による間接冷却の後とに、温度が測定される。冷却は、
図1~
図6では、第2の冷却装置による間接的な後冷却および少なくとも1つの調量弁を介した冷水の供給による直接冷却によって行われる。
【0151】
有利には電気的に位置調整可能な調量弁の開放、ひいては供給される冷水量は、最後の冷却後に、格納されている所望の温度もしくは目標温度または提供温度に応じて調整される。間接的な後冷却後に得られる混合温度測定に基づいて、相応する温度センサによる継続的な監視と、相応に整合された冷水の供給とが行われる。
【0152】
図1~
図4および
図6の変形では、供給される冷水の温度は、第1の冷却装置による「予冷」によって低いレベルで安定している。このような予冷によって、システムは、使用される冷水の温度変動を補償することができ、これによってラインの変動および/または周辺温度の変動を補償することができる。
【0153】
さらに、供給される水の温度が低いほど、混合温度の目標範囲を低く調節することができるので、予冷によって、カフェインを含んでいるホット飲料の混合温度もしくは提供温度を最適に調節することができる。供給される水の温度が低いほど、混合温度の目標範囲に達するために必要な冷水は少なくなる。これによって、特に高濃度の、カフェインを含んでいるホット飲料をユーザーに提供することが可能になる。
【0154】
冷水のこのような予冷は、蓄積冷却器または貫流冷却器によって実現可能であり、電気によって動作するように、水によって動作するように、または冷却剤によって動作するように構成されていてよい。ペルチェ要素によって冷却されたラインエリアは、特に好適であると考えられている。
【0155】
有利には冷水の温度は、水の冷却の後にかつ/または水の冷却中に、特に第1の冷却装置の後にかつ/または第1の冷却装置において測定される。有利には冷水の冷却は、測定された温度に基いて、制御ユニットおよび/または評価ユニットによって調整される、かつ/または調節される。
【0156】
択一的または付加的に、抽出ユニットの後、しかしさらなる冷却の前に、抽出された、カフェインを含んでいるホット飲料の温度を測定し、予め定められた混合温度に達するために必要な冷水量を計算し、調節することができる。このような変形はとりわけ、
図2および
図3において、各ラインにおける流量を考慮した、温水ラインおよび冷水ラインの弁の調節によって実現されている。しかし、たとえば1つまたは複数の調量弁の調節による、調整の他の変形も可能である。量を、流量測定部、たとえば翼車形メーターまたは磁気誘導流量測定機器によって監視し、調整することができる。
【0157】
1つまたは複数の調量弁は、制御ユニットおよび/または評価ユニットと組み合わされて、抽出されたコーヒーを冷水と最適に混合するための体積流量の調整および均一な排出特性の確保を可能にする。
【0158】
図1~
図6から見て取れるように、このコンセプトのこれらの変形を、さまざまな組み合わせでも、互いに独立しても使用することができる。
【0159】
さらに、
図1~
図6は、自動ドリンクマシン内の、カフェインを含んでいるホット飲料への調整された冷水の混合のための種々の変形を示している。
【0160】
有利には、温水と冷水との混合物は、判定を下す温度測定の前に、提供ユニットの前または提供ユニットにおいて、ホモゲナイザーに供給されてよく、その結果、均質化によって、最適な混合および熱エネルギー交換を保証することができる。
【0161】
好適には、カフェインを含んでいるホット飲料に直接的に供給される前に、冷水を、間接的な熱交換器、特に上述の第2の冷却装置を通して導くことができる。
【0162】
このような熱交換器を通って、混合物、たとえばコーヒーと冷水との混合物が導かれ、これによってこの混合物の温度をさらに下げることができる。
【0163】
さらに、
図1~
図6のさまざまな変形から見て取れるように、抽出プロセス前かつ/または抽出プロセス後に冷水を供給することができる。ここで
図1~
図6の個々のプロセスステップおよび流れの案内を、別の実施形態に転用することもできる。
【0164】
有利には、抽出されたコーヒーを、抽出ユニットの後ろの弁を介して、選択的に、提供ユニットに直接的に転送するか、または冷水の供給ラインおよび場合によっては第1の冷却装置および/または第2の冷却装置を備える冷却システムに導くことができる。冷却システムを回避した直接供給は、冷却されるべきではないコーヒー飲料の温度を不必要に下げないために有利である。有利には調量ユニットを、間接的な後冷却の場合には、有利にはこの冷却後に、有利には、温水ラインと分岐ラインとの間の交点に配置することができる。
【0165】
有利には、カフェインを含んでいるホット飲料に冷水が供給される直前に調量ユニットが配置されている場合、冷水は冷却回路に、特に第1の冷却装置の前に戻され、これによって、調量弁を介して調整可能な一部の冷水量は基準時間全体にわたってコーヒーに供給され、ここでさらに、間接的な後冷却を通って流れることができる。
【0166】
カフェインを含んでいるホット飲料の製造開始時に、ユーザーによるホット飲料の種類の選択に基づいて、制御ユニットおよび/または評価ユニットによって、水量(飲料のサイズ)、混合比(コーヒーの濃度)、水温および/または目標温度を含んでいる、ホット飲料に応じたデータセットが準備される。
【0167】
以降では、例示的に、カフェインを含んでいるホット飲料を製造する方法の変形を、図、特に
図2を参照して説明する。
【0168】
第1のステップでは、後冷却後の温度測定の第1の測定箇所の温度が、冷水の予冷の測定箇所の後ろに配置されている、冷水ライン内の測定箇所の温度に近似的に相応するまで、ポンプによって、冷却システムを通して冷水が送り出され、流出口に導かれてよい。このようなステップは、ラインから温かい水を処理し、ラインと自動ドリンクマシンの構成部分とを予冷するために用いられる。
【0169】
第2のステップにおいて抽出プロセスが開始されてよい。この際に、抽出された、カフェインを含んでいるホット飲料、たとえばホットコーヒーは、場合によっては弁を介して第2の冷却装置に供給され、並行して、冷水が冷水供給ラインからコーヒーに供給される。この供給は、第1の冷却装置の後ろで、またはそのような冷却装置がない場合には、冷水ラインにおいて求められる冷水温度に基いて、第2の冷却装置による後冷却後の測定温度に基いて行われる。後冷却後の求められた温度が目標値を超える場合には、これは、有利にはいわゆる再調整であり得る。
【0170】
第3のステップでは、調量弁を介して、冷水の体積流量を制御することができ、必要に応じて、たとえば目標値からずれている場合は、冷水冷却部内の冷水の温度および/または供給される水量を整合させることができる。
【0171】
調量弁の体積流量制御および/または質量流量制御によってコーヒーに導かれない、冷却された冷水を、第4のステップにおいて、戻りラインを介して、冷水ラインもしくは冷水システムに戻すことができる。これによって、水の冷却の効率を改善し、コーヒーへの直接的な追加が少ない場合にも、間接的な後冷却を通って流れることを保証する冷却回路が得られる。
【0172】
最適な混合と熱エネルギー交換とを保証するために、さらなるステップにおいて、冷水が供給された後にコーヒーと冷水との混合物が均質化されてよい。
【0173】
均質化に続くステップでは、冷却されたコーヒーが、間接的な後冷却を通って導かれてよく、これは、間接的な冷却部の形態の冷却剤との熱交換によって、温度をさらに下げる。
【0174】
最後に、コーヒーを提供することができる。
【符号の説明】
【0175】
1 自動ドリンクマシン
2 水道コネクター
3 ポンプ
4 冷水ライン
5 温水ライン
6 流量測定機器
7 流量測定機器
8 逆止弁
9 ボイラー
10 方向制御弁
11 抽出ユニット
12 方向制御弁
13 提供ユニット
14 導出ライン
15 提供
17 方向制御弁
18 冷却装置
19 温度センサ
20 冷却装置
21 分岐ライン
22 冷水導出ライン
24 戻りライン
25 逆止弁
26 ホモゲナイザー
27 調量弁もしくは絞り弁
28 温度センサ
29 供給ライン
30 測定信号
31 制御信号
32 実際値
34 制御ユニットおよび/または評価ユニット
41 自動ドリンクマシン
42 水道コネクター
43 ポンプ
44 冷水ライン
45 温水ライン
46 流量測定機器
47 流量測定機器
48 逆止弁
49 ボイラー
50 方向制御弁
51 抽出ユニット
52 温度センサ
53 提供ユニット
54 導出ライン
55 提供
57 方向制御弁
58 第1の冷却装置
59 温度センサ
60 第2の冷却装置
61 流出部
62 第1の供給ライン
63 第2の供給ライン
66 ホモゲナイザー
67 調量弁もしくは絞り弁
68 温度センサ
71 測定信号
73 信号
74 制御ユニットおよび/または評価ユニット
81 自動ドリンクマシン
82 水道コネクター
83 ポンプ
84 冷水ライン
85 温水ライン
86 流量測定機器
87 流量測定機器
88 逆止弁
89 ボイラー
90 方向制御弁
91 抽出ユニット
92 温度センサ
93 調整弁
94 提供ユニット
95 提供
96 導出ライン
97 方向制御弁
98 第1の冷却装置
99 温度センサ
100 第2の冷却装置
101 調量弁もしくは絞り弁
102 冷却剤供給ライン
103 直接供給
104 第2の調量弁
105 冷水の供給ライン
106 ホモゲナイザー
108 温度センサ
110 測定信号
111 信号
112 信号
113 測定信号
114 制御ユニットおよび/または評価ユニット
115 測定信号
116 信号
118 測定信号
121 自動ドリンクマシン
122 水道コネクター
123 ポンプ
124 冷水供給ライン
125 温水ライン
126 流量測定機器
127 流量測定機器
128 逆止弁
129 ボイラー
130 方向制御弁
131 抽出ユニット
132 ホモゲナイザー
133 提供ユニット
134 導出ライン
135 提供
137 方向制御弁
138 第1の冷却装置
139 温度センサ
140 第2の冷却装置
141 調量弁もしくは絞り弁
143 測定値
144 制御ユニットおよび/または評価ユニット
145 制御信号
146 測定信号
148 温度センサ
151 自動ドリンクマシン
152 水道コネクター
153 ポンプ
154 冷水ライン
155 温水ライン
156 流量測定機器
157 流量測定機器
158 逆止弁
159 ボイラー
160 方向制御弁
161 抽出ユニット
163 提供ユニット
164 導出ライン
165 提供
167 弁
171 調量弁もしくは絞り弁
172 分岐ライン
173 制御信号
175 測定信号
178 温度センサ
181 自動ドリンクマシン
182 水道コネクター
183 ポンプ
184 冷水ライン
185 温水ライン
186 流量測定機器
187 流量測定機器
188 逆止弁
189 ボイラー
190 方向制御弁
191 抽出ユニット
192 方向制御弁
193 提供ユニット
194 導出ライン
195 提供
196 ホモゲナイザー
198 第1の冷却装置
199 逆止弁
200 第2の冷却装置
202 センサ
203 温度センサ
204 調量弁もしくは絞り弁
205 戻りライン
206 供給ライン
209 測定信号
211 制御ユニットおよび/または評価ユニット