(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-11
(45)【発行日】2023-12-19
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/015 20230101AFI20231212BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20231212BHJP
【FI】
G06Q30/015
G06Q30/0207
(21)【出願番号】P 2022027990
(22)【出願日】2022-02-25
【審査請求日】2022-03-31
【審判番号】
【審判請求日】2023-02-15
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【氏名又は名称】泉 通博
(72)【発明者】
【氏名】藤埜 敏典
(72)【発明者】
【氏名】辻 恭平
【合議体】
【審判長】渡邊 聡
【審判官】佐藤 智康
【審判官】木方 庸輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-195252(JP,A)
【文献】特開2016-71651(JP,A)
【文献】特開2017-97487(JP,A)
【文献】特開2011-186773(JP,A)
【文献】特開2011-123526(JP,A)
【文献】特許第6978576(JP,B2)
【文献】再公表特許第2018/128023(JP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザを識別するユーザ識別情報に関連付けて、複数の店舗のいずれかに来店又は複数の店舗のいずれかで商品を購入することにより前記ユーザに付与される電子化されたスタンプを記録するスタンプカードと、スタンプカードIDとを
関連付けた第1情報と、前記スタンプカードIDと、前記スタンプカードに対応するスタンプが前記ユーザに付与されるスタンプ付与店舗の位置を示す情報と、店舗を識別するための店舗IDと、スタンプカードに対応するスタンプがユーザに付与されるための条件とを関連付け
た第2情報とを記憶す
る記憶部と、
前記ユーザ識別情報と、前記スタンプカードに対応するスタンプを前記ユーザに付与可能なスタンプ付与店舗の情報を要求する要求情報とを前記ユーザのユーザ端末から取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記ユーザ識別情報に
前記第1情報において関連付けて前
記記憶部に記憶されている前記スタンプカードIDを特定する特定部と、
前記取得部が前記要求情報を取得したことに応じて、取得した前記ユーザ識別情報に
前記第2情報において関連付けて前
記記憶部に記憶されている前記スタンプ付与店舗の位置を前記ユーザ識別情報に対応する前記ユーザ端末に表示された地図上に表示させるための表示制御情報を前記ユーザ端末に送信し、前記スタンプ付与店舗の位置とともに、特定した前記スタンプカードIDに前記第2
情報において関連付けて
前記記憶部に記憶されている、当該スタンプ付与店舗において前記スタンプカードに対応するスタンプが前記ユーザに付与されるための条件を表示させるための前記表示制御情報を前記ユーザ端末へ送信する表示制御部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
ユーザを識別するユーザ識別情報に関連付けて、所定の商品を購入することにより前記ユーザに付与される電子化されたスタンプを記録するスタンプカードと、スタンプカードIDとを
関連付けた第1情報と、前記スタンプカードIDと、前記スタンプカードに対応するスタンプが前記ユーザに付与される前記所定の商品が販売されているスタンプ付与店舗の位置を示す情報と、店舗を識別するための店舗IDと、スタンプカードに対応するスタンプがユーザに付与されるための条件とを関連付け
た第2情報とを記憶す
る記憶部と、
前記ユーザ識別情報と、前記所定の商品が販売されているスタンプ付与店舗の情報を要求する要求情報とを前記ユーザのユーザ端末から取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記ユーザ識別情報に
前記第1情報において関連付けて前
記記憶部に記憶されている前記スタンプカードIDを特定する特定部と、
前記取得部が前記要求情報を取得したことに応じて、取得した前記ユーザ識別情報に
前記第2情報において関連付けて前
記記憶部に記憶されている前記スタンプ付与店舗の位置を、前記ユーザ端末に表示させるための表示制御情報を前記ユーザ端末に送信し、前記スタンプ付与店舗の位置とともに、特定した前記スタンプカードIDに前記第2
情報において関連付けて
前記記憶部に記憶されている、当該スタンプ付与店舗において前記スタンプカードに対応するスタンプが前記ユーザに付与されるための条件を表示させるための前記表示制御情報を前記ユーザ端末へ送信する表示制御部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項3】
前記取得部は、前記ユーザが指定した位置を示す指定位置情報を取得し、
前記表示制御部は、前記指定位置情報において指定された位置に基づいて特定した前記スタンプ付与店舗の位置を表示させるための前記表示制御情報を前記ユーザ端末へ送信する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記取得部は、前記ユーザ端末の位置を示す端末位置情報を取得し、
前記表示制御部は、前記端末位置情報が示す前記ユーザ端末の位置に基づいて特定した前記スタンプ付与店舗の位置を表示させるための前記表示制御情報を前記ユーザ端末へ送信する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記スタンプ付与店舗の位置に加えて、前記ユーザ端末の位置を表示させるための前記表示制御情報を前記ユーザ端末へ送信する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記ユーザに前記スタンプが付与されている場合に、付与された前記スタンプの量を示すスタンプ画像を表示させるための前記表示制御情報を前記ユーザ端末へ送信する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、所定量の前記スタンプが前記ユーザに付与されることにより前記ユーザに所定の特典が付与される場合に、前記要求情報を取得したことに応じて、前記スタンプ付与店舗で前記所定の特典が利用可能であることを示すメッセージを表示させるための前記表示制御情報を前記ユーザ端末へ送信する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータが実行する、
ユーザを識別するユーザ識別情報と、複数の店舗のいずれかに来店又は複数の店舗のいずれかで商品を購入することにより前記ユーザに付与される電子化されたスタンプを記録するスタンプカードに対応するスタンプを前記ユーザに付与可能なスタンプ付与店舗の情報を要求する要求情報とを前記ユーザのユーザ端末から取得するステップと、
前記ユーザ識別情報
と、前記スタンプカードと、スタンプカードIDとを
関連付けた第1情報を記憶す
る記憶部を参照して、取得した前記ユーザ識別情報に
前記第1情報において関連付けて当
該記憶部に記憶されている前記スタンプカードIDを特定するステップと、
前記スタンプカードIDと、前記スタンプカードに対応するスタンプが前記ユーザに付与されるスタンプ付与店舗の位置を示す情報と、店舗を識別するための店舗IDと、スタンプカードに対応するスタンプがユーザに付与されるための条件とを関連付け
た第2情報をさらに記憶する
前記記憶部を参照して、前記要求情報を取得したことに応じて、取得した前記ユーザ識別情報に
前記第2情報において関連付けて前
記記憶部に記憶されている前記スタンプ付与店舗の位置を前記ユーザ識別情報に対応する前記ユーザ端末に表示された地図上に表示させるための表示制御情報を前記ユーザ端末に送信するステップと、
前記第2
情報を参照して、前記スタンプ付与店舗の位置とともに、特定した前記スタンプカードIDに前記第2
情報において関連付けて
前記記憶部に記憶されている、当該スタンプ付与店舗において前記スタンプカードに対応するスタンプが前記ユーザに付与されるための条件を表示させるための前記表示制御情報を前記ユーザ端末へ送信するステップと、
を備える、情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータが実行する、
ユーザを識別するユーザ識別情報と、所定の商品を購入することにより前記ユーザに付与される電子化されたスタンプを記録するスタンプカードに対応するスタンプを前記ユーザに付与可能な商品が販売されているスタンプ付与店舗の情報を要求する要求情報とを前記ユーザのユーザ端末から取得するステップと、
前記ユーザ識別情報
と、前記スタンプカードと、スタンプカードIDとを
関連付けた第1情報を記憶す
る記憶部を参照して、取得した前記ユーザ識別情報に
前記第1情報において関連付けて当
該記憶部に記憶されている前記スタンプカードIDを特定するステップと、
前記スタンプカードIDと、前記スタンプカードに対応するスタンプが前記ユーザに付与される前記所定の商品が販売されている前記スタンプ付与店舗の位置を示す情報と、店舗を識別するための店舗IDと、スタンプカードに対応するスタンプがユーザに付与されるための条件とを関連付け
た第2情報をさらに記憶する
前記記憶部を参照して、前記要求情報を取得したことに応じて、取得した前記ユーザ識別情報に
前記第2情報において関連付けて前
記記憶部に記憶されている前記所定の商品が販売されているスタンプ付与店舗の位置を、前記ユーザ端末に表示させるための表示制御情報を前記ユーザ端末に送信するステップと、
前
記記憶部を参照して、前記スタンプ付与店舗の位置とともに、特定した前記スタンプカードIDに前記第2
情報において関連付けて
前記記憶部に記憶されている、当該スタンプ付与店舗において前記スタンプカードに対応するスタンプが前記ユーザに付与されるための条件を表示させるための前記表示制御情報を前記ユーザ端末へ送信するステップと、
を備える、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子的なスタンプカードにスタンプを付与するための情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子化されたスタンプカードにスタンプを付与する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術では、ユーザは、ユーザ端末に記憶させている電子的なスタンプカードにスタンプを付与可能な店舗の場所を把握することができない。このため、ユーザは、電子的なスタンプカードを有効に活用できないことがあるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、ユーザが電子的なスタンプカードをより有効に活用することを可能にする情報処理装置及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様の情報処理装置は、ユーザを識別するユーザ識別情報に関連付けて、複数の店舗のいずれかに来店又は複数の店舗のいずれかで商品を購入することにより前記ユーザに付与される電子化されたスタンプを記録するスタンプカードを記憶する記憶部と、前記ユーザ識別情報と、前記スタンプカードに対応するスタンプを前記ユーザに付与可能なスタンプ付与店舗の情報を要求する要求情報とを前記ユーザのユーザ端末から取得する取得部と、前記取得部が前記要求情報を取得したことに応じて、前記スタンプカードに対応するスタンプが前記ユーザに付与される前記スタンプ付与店舗の位置を前記ユーザ識別情報に対応する前記ユーザ端末に表示された地図上に表示させるための表示制御情報を前記ユーザ端末に送信する表示制御部と、を備える。
【0007】
本発明の第2の態様の情報処理装置は、ユーザを識別するユーザ識別情報に関連付けて、所定の商品を購入することにより前記ユーザに付与される電子化されたスタンプを記録するスタンプカードを記憶する記憶部と、前記ユーザ識別情報と、前記所定の商品が販売されているスタンプ付与店舗の情報を要求する要求情報とを前記ユーザのユーザ端末から取得する取得部と、前記取得部が前記要求情報を取得したことに応じて、前記所定の商品が販売されている前記スタンプ付与店舗の位置を、前記ユーザ端末に表示させるための表示制御情報を前記ユーザ端末に送信する表示制御部と、を備える。
【0008】
前記取得部は、前記ユーザが指定した位置を示す指定位置情報を取得し、前記表示制御部は、前記指定位置情報において指定された位置に基づいて特定した前記スタンプ付与店舗の位置を表示させるための前記表示制御情報を前記ユーザ端末へ送信してもよい。
【0009】
前記取得部は、前記ユーザ端末の位置を示す端末位置情報を取得し、前記表示制御部は、前記端末位置情報が示す前記ユーザ端末の位置に基づいて特定した前記スタンプ付与店舗の位置を表示させるための前記表示制御情報を前記ユーザ端末へ送信してもよい。
【0010】
前記表示制御部は、前記スタンプ付与店舗の位置に加えて、前記ユーザ端末の位置を表示させるための前記表示制御情報を前記ユーザ端末へ送信してもよい。前記表示制御部は、前記スタンプ付与店舗の位置とともに、当該スタンプ付与店舗において前記スタンプカードに対応するスタンプが前記ユーザに付与されるための条件を表示させるための前記表示制御情報を前記ユーザ端末へ送信してもよい。
【0011】
前記表示制御部は、前記ユーザに前記スタンプが付与されている場合に、付与された前記スタンプの量を示すスタンプ画像を表示させるための前記表示制御情報を前記ユーザ端末へ送信してもよい。前記表示制御部は、所定量の前記スタンプが前記ユーザに付与されることにより前記ユーザに所定の特典が付与される場合に、前記要求情報を取得したことに応じて、前記スタンプ付与店舗で前記所定の特典が利用可能であることを示すメッセージを表示させるための前記表示制御情報を前記ユーザ端末へ送信してもよい。
【0012】
本発明の第3の態様の情報処理方法は、コンピュータが実行する、ユーザを識別するユーザ識別情報と、複数の店舗のいずれかに来店又は複数の店舗のいずれかで商品を購入することにより前記ユーザに付与される電子化されたスタンプを記録するスタンプカードに対応するスタンプを前記ユーザに付与可能なスタンプ付与店舗の情報を要求する要求情報とを前記ユーザのユーザ端末から取得するステップと、前記ユーザ識別情報に関連付けて、前記スタンプカードを記憶する記憶部を参照して、前記要求情報を取得したことに応じて、前記スタンプカードに対応するスタンプが前記ユーザに付与される前記スタンプ付与店舗の位置を前記ユーザ識別情報に対応する前記ユーザ端末に表示された地図上に表示させるための表示制御情報を前記ユーザ端末に送信するステップと、を備える。
【0013】
本発明の第4の態様の情報処理方法は、コンピュータが実行する、ユーザを識別するユーザ識別情報と、所定の商品を購入することにより前記ユーザに付与される電子化されたスタンプを記録するスタンプカードに対応するスタンプを前記ユーザに付与可能な商品が販売されているスタンプ付与店舗の情報を要求する要求情報とを前記ユーザのユーザ端末から取得するステップと、前記ユーザ識別情報に関連付けて、前記スタンプカードを記憶する記憶部を参照して、前記要求情報を取得したことに応じて、前記所定の商品が販売されているスタンプ付与店舗の位置を、前記ユーザ端末に表示させるための表示制御情報を前記ユーザ端末に送信するステップと、を備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ユーザが電子的なスタンプカードをより有効に活用することを可能にするという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】第1の実施形態に係る情報処理システムの概要を示す。
【
図3】記憶部が記憶しているスタンプカード情報の例を示す。
【
図7】表示制御部によるスタンプが付与されるための条件の表示の例を示す。
【
図8】表示制御部による特典が利用可能であることを示すメッセージの例を示す。
【
図9】スタンプ付与店舗の表示の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<第1の実施形態>
[情報処理システムの概要]
図1は、第1の実施形態に係る情報処理システムSの概要を示す。情報処理システムSは、ユーザ端末1及び情報処理装置2を備える。ユーザ端末1は、例えば、スマートフォンである。ユーザ端末1は、ネットワークを介して、情報処理装置2と通信する。ユーザ端末1は、ユーザが店舗で商品又はサービス(以下、「商品等」という。)を購入する際に、店舗に設置された店舗端末(不図示)にバーコード等の2次元コードを読み取らせることにより商品等の代金を決済する。店舗端末は、読み取った2次元コードに基づく決済要求を情報処理装置2に送信することにより決済が行われる。ユーザ端末1が、店舗端末に表示された2次元コードを読み取って、読み取った2次元コードに基づく決済要求を情報処理装置2に送信してもよい。
【0017】
情報処理装置2は、例えば、サーバである。情報処理装置2は、ネットワークを介して、ユーザ端末1と通信する。情報処理装置2は、ユーザ端末1のユーザが保有する電子的なスタンプカードを記憶している。情報処理装置2は、決済要求に応じて商品等の代金の決済が完了した場合に、この決済がスタンプを付与するための条件を満たすか否かを判定する。情報処理装置2は、決済がスタンプを付与するための条件を満たすと判定した場合に、ユーザにスタンプを追加で付与し、スタンプが追加で付与されたスタンプカードを表示させるための表示制御情報をユーザ端末1に送信する。なお、情報処理装置2は、ユーザ端末1又は店舗端末からスタンプを付与する要求を受けたことをさらなる条件としてユーザにスタンプを付与してもよい。
【0018】
スタンプは、商品等を購入した際に付与される無形価値である。ユーザに所定数のスタンプが貯まることによりユーザに特典が付与される。スタンプは、ハンコの印影に類似するものに限定されず、スコア又はゲージで表現されてもよい。電子的なスタンプカードは、ユーザに貯まっているスタンプの数を示すテキストデータ又は画像データの少なくともいずれかにより構成されている。ユーザ端末1又は情報処理装置2の少なくともいずれかは、スタンプカードをユーザに関連付けて不揮発性メモリに記憶する。
【0019】
ユーザ端末1は、商品等の代金の決済の完了後、このスタンプカードにスタンプが付与されたことを示す情報を情報処理装置2から受信し、且つ、このスタンプカードにスタンプを付与するユーザ又は店舗の従業者の操作を受け付けた場合に、付与されたスタンプを表示する。また、ユーザ端末1は、商品等の代金の決済の完了後、このスタンプカードにスタンプが付与されたことを示す情報を情報処理装置2から受信した場合に、付与されたスタンプを表示してもよい。ユーザ端末1がスタンプを表示する態様は任意であり、ユーザ端末1は、スタンプカードの画像領域内にスタンプを表示してもよく、スタンプカードの画像を表示することなくスタンプを表示してもよい。
【0020】
情報処理システムSは、ユーザにスタンプを付与可能な店舗(以下、「スタンプ付与店舗」という。)の位置を示す地図をユーザ端末1が表示できるように構成されていることを特徴としている。以下、
図1を参照しながら、情報処理システムSがスタンプ付与店舗をユーザ端末1に表示させる処理の流れについて説明する。ユーザ端末1は、ユーザが保有している電子的なスタンプカードに対応するスタンプをユーザに付与可能なスタンプ付与店舗の情報を要求する要求情報を情報処理装置2へ送信する。このとき、ユーザ端末1は、ユーザを識別するためのユーザ識別情報を要求情報とともに情報処理装置2へ送信する(
図1中の(1))。ユーザ識別情報は、例えば、ユーザIDである。
【0021】
情報処理装置2は、要求情報を受信した場合に、受信したユーザ識別情報に関連付けて記憶しているスタンプカードのカードIDを特定する。情報処理装置2は、特定したスタンプカードに対応するスタンプがユーザに付与されるスタンプ付与店舗の位置を特定する。情報処理装置2は、特定したスタンプ付与店舗の位置をユーザ端末に表示される地図上に表示させるための表示制御情報をユーザ端末1に送信する(
図1中の(2))。
【0022】
このようにして、情報処理装置2は、ユーザが保有している電子的なスタンプカードに対応するスタンプがユーザに付与される店舗の場所をユーザに把握させることができる。このため、情報処理装置2は、電子的なスタンプカードをユーザがより有効に活用することを可能にすることができる。
【0023】
[情報処理装置2の構成]
図2は、情報処理装置2の構成を示す。情報処理装置2は、通信部21、記憶部22及び制御部23を備える。通信部21は、ネットワークを介して、ユーザ端末1と通信するためのインターフェースである。記憶部22は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を含む記憶媒体である。記憶部22は、制御部23が実行するプログラムを記憶している。
【0024】
記憶部22は、ユーザを識別するユーザ識別情報に関連付けて、複数の店舗のいずれかに来店又は複数の店舗のいずれかで商品を購入することによりユーザに付与される電子化されたスタンプを記録するスタンプカードを記憶している。スタンプカードを記憶しているとは、ユーザに付与されたスタンプの種別及び量を示すスタンプカード情報を記憶していることを意味する。スタンプの量は、例えば、スタンプの数であるが、特典付与までの到達率又は達成度等を示すものであってもよい。記憶部22に記憶されているスタンプカード情報には、特典と交換可能なスタンプの数に対応する閾値や条件がさらに関連付けられていてもよい。また、記憶部22に記憶されているスタンプカード情報には、特典を付与可能なスタンプの数に対応する閾値や条件がさらに関連付けられていてもよい。
【0025】
図3は、記憶部22が記憶しているスタンプカード情報の例を示す。
図3に示すように、スタンプカード情報には、ユーザ識別情報と、スタンプカードの種別を識別するためのスタンプカードIDと、スタンプカードに対応するスタンプがユーザに付与されたスタンプ数とが関連付けられている。
【0026】
図3の上から1段目の例では、ユーザ識別情報「U0001」のユーザがスタンプカードID「S001」のスタンプカードを保有し、このスタンプカードに対応するスタンプがユーザに付与されたスタンプ数は、「8」個であることを示している。
図3の上から2段目の例では、同じユーザ識別情報「U0001」のユーザがスタンプカードID「S002」のスタンプカードを保有し、このスタンプカードに対応するスタンプがユーザに付与されたスタンプ数は、「7」個であることを示している。
図3の上から4段目の例では、ユーザ識別情報「U0003」のユーザがスタンプカードID「S001」のスタンプカードを保有し、このスタンプカードに対応するスタンプがユーザに付与されたスタンプ数は、「4」個であることを示している。
【0027】
また、記憶部22には、スタンプカードIDと、店舗を識別するための店舗IDとを関連付けたスタンプ種別情報が記憶されている。記憶部22に記憶されているスタンプ種別情報には、スタンプカードに対応するスタンプがユーザに付与されるための条件がさらに関連付けられていてもよい。スタンプを付与されるための条件は、一例としては、スタンプ付与店舗に来店すること、又は、スタンプ付与店舗で販売されている商品又はサービスを所定金額以上購入することである。また、記憶部22には、スタンプが付与される店舗を識別するための店舗IDと、店舗の位置とを関連付けた店舗情報が記憶されている。
【0028】
図4(a)は、記憶部22に記憶されているスタンプ種別情報の例を示す。
図4(b)は、記憶部22に記憶されている店舗情報の例を示す。
【0029】
例えば、
図4(a)の例では、スタンプカードID「S001」に対応するスタンプは、店舗ID「T0001」の店舗、店舗ID「T0002」の店舗及び店舗ID「T0003」の店舗において付与されることを示している。
【0030】
図4(b)に示すように、記憶部22に記憶されている店舗情報には、店舗IDと、店舗名と、店舗の位置とが関連付けられている。店舗の位置は、例えば、緯度及び経度で表現される。
図4(b)の上から1段目の例では、店舗ID「T0001」の店舗名が「A」であり、その店舗の位置の緯度及び経度が順にX1、Y1であることを示す。
図4(b)の上から3段目の例では、店舗ID「T0003」の店舗名が「C」であり、その店舗の位置の緯度及び経度が順にX3、Y3であることを示す。
【0031】
図2の制御部23は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部23は、記憶部22に記憶されたプログラムを実行することにより、取得部231、特定部232及び表示制御部233として機能する。
【0032】
取得部231は、通信部21を介して、ユーザ端末1と通信する。取得部231は、スタンプカードの表示を要求する情報をユーザ端末1から取得する。取得部231は、ユーザ識別情報と、スタンプカードに対応するスタンプを付与可能なスタンプ付与店舗の情報を要求する要求情報とをユーザ端末1から取得する。取得部231は、ユーザ端末1の位置を示す端末位置情報を取得する。取得部231は、ユーザが指定した位置を示す指定位置情報を取得する。取得部231は、取得したユーザ識別情報、要求情報、端末位置情報及び指定位置情報を特定部232へ出力する。
【0033】
[スタンプ付与店舗の位置の特定]
特定部232は、取得部231が要求情報を取得したことに応じて、ユーザのスタンプカードに対応するスタンプがユーザに付与されるスタンプ付与店舗の位置を特定する。特定部232は、特定したスタンプ付与店舗の位置を、表示制御部233を介してユーザ端末1に通知することで、ユーザは、スタンプ付与店舗の位置を把握することが可能になる。
【0034】
以下、特定部232が、ユーザのスタンプカードに対応するスタンプが付与されるスタンプ付与店舗の位置を特定する処理の詳細を説明する。特定部232は、ユーザ識別情報に関連付けて記憶部22に記憶されているスタンプカード情報、スタンプ種別情報及び店舗情報を記憶部22から読み出す。特定部232は、読み出したスタンプカード情報(
図3参照)を参照して、取得部231が取得したユーザ識別情報に関連付けて記憶されているスタンプカードIDを特定する。特定部232は、スタンプカード情報を参照して、取得部231が取得したユーザ識別情報に関連付けて記憶されている、スタンプカードに対応するスタンプがユーザに付与されたスタンプ数をスタンプカードIDとともに特定してもよい。
【0035】
特定部232は、スタンプカード情報においてユーザ識別情報に複数のスタンプカードIDが関連付けられている場合には、これらのスタンプカードIDを全て特定する。
図3の例では、特定部232は、取得部231がユーザ識別情報「U0001」を取得した場合、スタンプカード情報においてユーザ識別情報「U0001」に関連付けられたスタンプカードID「S001」及びスタンプカードID「S002」をそれぞれ特定する。
【0036】
特定部232は、読み出したスタンプ種別情報(
図4(a)参照)を参照して、特定したスタンプカードIDに関連付けられた店舗IDを特定する。特定部232は、スタンプ種別情報においてスタンプカードIDに複数の店舗IDが関連付けられている場合には、これらの店舗IDを全て特定する。
【0037】
図4(a)の例では、特定部232は、スタンプカードID「S001」及びスタンプカードID「S002」を特定した場合には、まず、スタンプ種別情報においてスタンプカードID「S001」に関連付けられている店舗ID「T0001」、店舗ID「T0002」及び店舗ID「T0003」等を特定する。さらに、特定部232は、スタンプ種別情報においてスタンプカードID「S002」に関連付けられている店舗ID「T0010」、店舗ID「T0011」等を特定する。特定部232は、読み出したスタンプ種別情報を参照して、特定したスタンプカードIDに関連付けられた、スタンプカードに対応するスタンプがユーザに付与される条件を店舗IDとともに特定してもよい。
【0038】
特定部232は、記憶部22に記憶された店舗情報(
図4(b)参照)を参照して、特定した店舗IDに関連付けられた店舗の位置を特定する。特定部232は、
図4(b)の例では、特定部232は、店舗ID「T0001」を特定した場合には、まず、店舗情報において店舗ID「T0001」に関連付けられた店舗の位置(X1、Y1)を特定する。特定部232は、店舗ID「T0002」を特定した場合には、店舗情報において店舗ID「T0002」に関連付けられた店舗の位置(X2、Y2)を特定する。
【0039】
特定部232は、取得部231が取得した指定位置情報において指定された位置に基づいて、スタンプ付与店舗を特定する。例えば、特定部232は、特定したスタンプカードIDに関連付けられた複数の店舗IDの店舗のうち、店舗情報を参照して特定した店舗の位置が指定位置情報において指定された位置から所定距離以内である店舗をスタンプ付与店舗として特定する。所定距離は、例えば、ユーザ端末1のユーザにより予め指定される。また、所定距離は、スタンプを付与するための条件等と同様に、スタンプカードの発行者又はスタンプ付与店舗が指定してもよい。
【0040】
特定部232は、取得部231が取得した端末位置情報が示すユーザ端末1の位置に基づいてスタンプ付与店舗の位置を特定してもよい。例えば、特定部232は、特定したスタンプカードIDに関連付けられた複数の店舗IDの店舗のうち、店舗情報を参照して特定した店舗の位置が端末位置情報が示すユーザ端末1の位置から所定距離以内である店舗をスタンプ付与店舗として特定する。特定部232は、ユーザ端末1の位置から所定距離以内である店舗の位置を、表示制御部233を介してユーザ端末1に通知することで、ユーザは、近隣のスタンプ付与店舗の位置を把握することが可能になり、ユーザがスタンプ付与店舗に行きやすくなる。
【0041】
また、特定部232は、ユーザに付与されているスタンプの数が閾値以上であるスタンプカードを使用できるスタンプ付与店舗の位置を特定してもよい。閾値は、例えば、特典と交換可能なスタンプの数に対応する値である。一例としては、閾値は、特典と交換可能なスタンプの数であるが、特典と交換可能なスタンプの数に対する所定の割合(例えば半分)であってもよい。
【0042】
特定部232は、このようなスタンプ付与店舗の位置を特定するために、まず、記憶部22に記憶されているスタンプカード情報を参照して、取得部231が取得したユーザ識別情報に関連付けられたスタンプカードID、スタンプカードに対応するスタンプがユーザに付与されたスタンプ数及び閾値を特定する。特定部232は、特定したスタンプ数が閾値より大きいスタンプカードIDのスタンプカードに対応するスタンプをユーザに付与可能なスタンプ付与店舗の位置を特定する。
【0043】
特定部232は、スタンプ付与店舗の位置を示す情報を表示制御部233へ出力する。特定部232が、特典と交換可能なスタンプの数に対応する閾値以上の数のスタンプが貯まっているスタンプが付与可能な店舗の位置を、表示制御部233を介してユーザ端末1に通知することで、ユーザは、特典を交換できるようにするために店舗に行くように動機づけられる。
【0044】
[表示制御情報の送信]
表示制御部233は、通信部21を介して、ユーザ端末1と通信する。表示制御部233は、各種の情報を表示するための表示制御情報をユーザ端末1に送信する。表示制御部233は、ユーザが保有するスタンプカードを表示するための表示制御情報をこのユーザのユーザ端末1に送信する。
【0045】
より詳しくは、表示制御部233は、スタンプカードの表示を要求する情報と、ユーザ識別情報とをユーザ端末1から取得部231が取得した場合に、記憶部22に記憶されているスタンプカード情報を参照して、取得したユーザ識別情報に関連付けられたスタンプカードID及びスタンプ数を特定する。表示制御部233は、特定したスタンプカードIDのスタンプカードを表示するための表示制御情報をユーザ端末1へ送信する。
【0046】
表示制御部233は、表示するスタンプカードにおいてユーザにスタンプが付与されている場合に、付与されたスタンプの量を示すスタンプ画像を表示させるための表示制御情報をユーザ端末1へ送信する。スタンプの量は、例えば、スタンプの数であるが、特典付与までの到達率又は達成度等であってもよい。一例としては、表示制御部233は、付与されたスタンプの量を示すスタンプ画像として、付与されたスタンプの数と同じ数のスタンプを含むスタンプ画像をスタンプカードの枠内に表示させる。また、表示制御部233は、付与されたスタンプの量を示すスタンプ画像として、付与されたスタンプの数を示す数字を含むスタンプ画像を表示させてもよい。
【0047】
図5は、電子的なスタンプカードの表示の例を示す。
図5に示すスタンプカードには、これまでにユーザに付与されたスタンプ数と同じ数のスタンプがスタンプカードの枠内に表示されている。表示制御部233は、ユーザにスタンプを付与する操作をユーザ端末1が受け付けたことを示す情報を取得部231が取得した場合に、スタンプカードに重畳させて表示するスタンプの数を1つ増加させてもよい。
図5の例では、ユーザが商品等の代金を決済した後に、店舗に設置されたスタンプ端末をユーザ端末1に表示されたスタンプカードにユーザ又は店舗の従業者が押下する操作をユーザ端末1が受け付けた場合に(
図5の矢印参照)、ユーザにスタンプが付与される。
【0048】
また、表示制御部233は、商品等の代金の決済が完了した場合に、この決済がスタンプを付与するための条件を満たすか否かを判定してもよい。表示制御部233は、この決済がスタンプを付与するための条件を満たすと判定した場合に、ユーザにスタンプを追加で付与し、スタンプを追加で付与した後のスタンプカードを表示するための表示制御情報をユーザ端末1へ送信してもよい。
【0049】
表示制御部233は、取得部231が要求情報を取得したことに応じて、特定部232が特定したスタンプ付与店舗の位置を、取得部231が取得したユーザ識別情報に対応するユーザ端末1に表示された地図上に表示させるための表示制御情報を送信する。表示制御部233は、スタンプ付与店舗の位置に加えて、ユーザ端末1の位置を表示させるための表示制御情報をユーザ端末1へ送信する。
図6は、スタンプ付与店舗の表示の例を示す。
図6の複数の丸印は、ユーザが保有する第1のスタンプカードに対応するスタンプをユーザに付与可能な複数のスタンプ付与店舗の位置を示す。
図6中の複数の三角印は、ユーザが保有する第2のスタンプカードに対応するスタンプをユーザに付与可能な複数のスタンプ付与店舗の位置を示す。
【0050】
図6中の人のマークは、ユーザ端末1の位置を示す。
図6中に表示された複数のスタンプ付与店舗は、ユーザ端末1の位置から所定距離以内にある。表示制御部233は、ユーザ端末1の位置と、複数のスタンプ付与店舗の位置とをそれぞれ表示するので、ユーザは、保有するスタンプカードに対応するスタンプをユーザに付与可能なスタンプ付与店舗に容易に来店することができる。表示制御部233は、ユーザが保有する第1及び第2のスタンプカードに対応するスタンプをユーザに付与可能なスタンプ付与店舗をそれぞれ異なる態様で表示するので、ユーザは、これらのスタンプカードをそれぞれ有効活用することができる。
【0051】
また、表示制御部233は、スタンプ付与店舗においてスタンプカードに対応するスタンプがユーザに付与されるための条件を特定部232が特定した場合には、特定部232が特定した条件をスタンプ付与店舗の位置とともに表示させるための表示制御情報をユーザ端末1へ送信してもよい。
図7は、表示制御部233によるスタンプが付与されるための条件の表示の例を示す。
図7中の3番の丸印のスタンプ付与店舗では、商品を購入した総額が300円以上である場合に、スタンプが1個付与される。
図7中の2番の三角印のスタンプ付与店舗では、商品を購入した総額が500円以上である場合に、スタンプが1個付与される。表示制御部233は、スタンプが付与される条件を表示するので、ユーザは、表示された条件を参照して、スタンプカードを有効活用することができる。
【0052】
表示制御部233は、所定量のスタンプがユーザに付与されることによりユーザに所定の特典が付与される場合に、要求情報を取得したことに応じて、スタンプ付与店舗で所定の特典が利用可能であることを示すメッセージを表示させるための表示制御情報をユーザ端末1へ送信する。特典は、店舗で配布される飲料等の景品であってもよく、他の商品を購入する際に割引を受けるための電子的なクーポンであってもよい。
【0053】
図8(a)及び
図8(b)は、特典が利用可能であることを示すメッセージの表示の例を示す。
図8(a)には、16個のスタンプが付与されたことにより特典が利用可能となった例を示す。このとき、ユーザ端末1は、
図8(a)の下側に示すように、特典が利用可能であることを示すメッセージ「スタンプがたまったので、店舗で特典と交換できます!」を表示する。
【0054】
表示制御部233は、スタンプカードの特典が利用可能である状態において、このスタンプカードに対応するスタンプをユーザに付与可能なスタンプ付与店舗の情報を要求する要求情報を取得部231が取得した場合に、スタンプ付与店舗で所定の特典が利用可能であることを示すメッセージをスタンプ付与店舗に関連付けてユーザ端末1に表示させる。
図8(b)の例では、ユーザ端末1は、丸印のスタンプ付与店舗に関連付けてメッセージ「本店舗で特典と交換可能です。」を表示する。
【0055】
表示制御部233は、ユーザに付与されているスタンプの数が閾値以上であるスタンプカードを使用できるスタンプ付与店舗の位置を特定部232が特定した場合には、このスタンプ付与店舗の位置を表示するための表示制御情報をユーザ端末1へ送信してもよい。閾値は、上述したように、特典と交換可能なスタンプの数に対応する値である。一例としては、表示制御部233は、特典と交換可能なスタンプ数の半分以上のスタンプがユーザに付与されているスタンプカードに対応するスタンプを付与可能なスタンプ付与店舗の位置をユーザ端末1に表示させる。このようにして、表示制御部233は、既に閾値以上の数のスタンプを獲得したスタンプを付与する店舗にユーザが行きやすくすることができる。
【0056】
[スタンプ付与店舗の表示の処理手順]
図9は、スタンプ付与店舗の表示の処理手順を示すフローチャートである。この処理手順は、例えば、電子的なスタンプカードを利用するためのアプリを起動させるユーザの操作をユーザ端末1が受け付けたときに開始する。まず、取得部231は、ユーザ識別情報と、スタンプカードに対応するスタンプをユーザに付与可能なスタンプ付与店舗の情報を要求する要求情報とをユーザのユーザ端末から取得する(S11)。取得部231は、ユーザ端末1の位置を示す端末位置情報を取得する(S12)。
【0057】
取得部231は、ユーザが指定した位置を示す指定位置情報を取得したか否かを判定する(S13)。特定部232は、取得部231が指定位置情報を取得したと判定した場合に(S13のYES)、取得部231が取得したユーザ識別情報に関連付けられた複数の店舗IDの店舗のうち、特定した店舗の位置が指定位置情報において指定された位置から所定距離以内である店舗をスタンプ付与店舗として特定する(S14)。表示制御部233は、特定部232が特定したスタンプ付与店舗の位置を表示するための表示制御情報をユーザ端末1へ送信し(S15)、処理を終了する。
【0058】
特定部232は、S13の判定において取得部231が指定位置情報を取得していないと判定した場合に(S13のNO)、取得部231が取得したユーザ識別情報に関連付けられた複数の店舗IDの店舗のうち、特定した店舗の位置が端末位置情報が示す位置から所定距離以内である店舗をスタンプ付与店舗として特定し(S16)、S15の処理に進む。
【0059】
[第1の実施形態の情報処理装置による効果]
第1の実施形態による情報処理装置2では、表示制御部233は、ユーザが保有する電子的なスタンプカードに対応するスタンプをユーザに付与可能なスタンプ付与店舗の位置をユーザ端末1に表示するので、スタンプ付与店舗の位置をユーザに把握させることができる。このため、表示制御部233は、電子的なスタンプカードをユーザがより有効に活用することを可能にすることができる。
【0060】
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、表示制御部233は、所定の店舗への来店又は所定の店舗内での商品の購入等に対してスタンプが付与される店舗を表示する例について説明した。第2の実施形態では、所定の商品等を購入することに対してスタンプが付与されるスタンプカードに対応するスタンプを付与可能なスタンプ付与店舗を表示制御部233が表示する例について説明する。
【0061】
第2の実施形態では、情報処理装置2の記憶部22には、ユーザを識別するユーザ識別情報に関連付けて、所定の商品を購入することによりユーザに付与される電子化されたスタンプを記録するスタンプカードが記憶されている。所定の商品は、例えば、A社製の○○食パンである。
【0062】
取得部231は、ユーザ識別情報と、所定の商品が販売されているスタンプ付与店舗の情報を要求する要求情報とをユーザのユーザ端末1から取得する。特定部232は、取得部231が要求情報を取得したことに応じて、所定の商品が販売されているスタンプ付与店舗の位置を特定する。例えば、特定部232は、A社製の○○食パンを購入することによりユーザにスタンプが付与されるスタンプカードをユーザが保有している場合には、A社製の○○食パンが販売されているスタンプ付与店舗の位置を特定する。
【0063】
より詳しくは、特定部232は、記憶部22に記憶されたスタンプカード情報を参照して(
図3参照)、取得部231が取得したユーザ識別情報に関連付けられたスタンプカードIDを特定する。特定部232は、第1の実施形態と同様にして、特定したスタンプカードIDに対応するスタンプ付与店舗の位置を特定する。表示制御部233は、特定部232が特定したスタンプ付与店舗の位置を、ユーザ端末1に表示させるための表示制御情報をユーザ端末1に送信する。
【0064】
[第2の実施形態の情報処理装置による効果]
第2の実施形態による情報処理装置2では、表示制御部233は、購入することにより電子的なスタンプカードに対応するスタンプをユーザに付与可能な商品を販売しているスタンプ付与店舗の位置をユーザ端末1に表示するので、スタンプ付与店舗の位置をユーザに把握させることができる。このため、表示制御部233は、電子的なスタンプカードをユーザがより有効に活用することを可能にすることができる。
【0065】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0066】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0067】
1 ユーザ端末
2 情報処理装置
21 通信部
22 記憶部
23 制御部
231 取得部
232 特定部
233 表示制御部
S 情報処理システム