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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-12
(45)【発行日】2023-12-20
(54)【発明の名称】管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20231213BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20231213BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20231213BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20231213BHJP
【FI】
G06Q10/20
B41J29/38 204
G03G21/00 388
G06F3/12 303
G06F3/12 329
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019054254
(22)【出願日】2019-03-22
(65)【公開番号】P2020154931
(43)【公開日】2020-09-24
【審査請求日】2022-02-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140796
【弁理士】
【氏名又は名称】原口 貴志
(72)【発明者】
【氏名】新谷 武史
【審査官】貝塚 涼
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-293877(JP,A)
【文献】特開2002-007334(JP,A)
【文献】特開2017-152930(JP,A)
【文献】特開2007-133795(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
B41J 29/38
G03G 21/00
G06F 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器から収集した情報を送信するスケジュールを実行するサーバーを備え、
前記サーバーは、前記スケジュールにおける前記情報の送信先に関して、過去の特定の期間内における前記情報の送信のエラーの発生状況が特定の状況を満たす場合に、このスケジュールを実行せずにキューに入れることを特徴とする管理システム。
【請求項2】
電子機器から収集した情報を送信するスケジュールを実行するサーバーを備え、
前記サーバーは、前記スケジュールにおける前記情報の送信先に関して、過去の特定の期間内における前記情報の送信の応答時間が特定の時間以上かかっている場合に、このスケジュールを実行せずにキューに入れることを特徴とする管理システム。
【請求項3】
電子機器から収集した情報を送信するスケジュールを実行するサーバーを備え、
前記サーバーは、前記スケジュールにおける前記情報の送信先への前記情報の送信の過去の実行結果の時間帯毎の集計データに基づいて、現在の時間帯がこのスケジュールの実行に適した時間帯ではないことを確認した場合に、このスケジュールを実行せずにキューに入れることを特徴とする管理システム。
【請求項4】
前記サーバーは、実行中の前記スケジュールの数が特定の数以下である場合に、前記キューから前記スケジュールを出して実行することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の管理システム。
【請求項5】
前記サーバーは、前記キューに格納されている前記スケジュールにおける前記情報の送信先に関して、前記情報の送信のエラーが過去の特定の期間内に発生していない場合に、このスケジュールを前記キューから出して実行することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の管理システム。
【請求項6】
電子機器から収集した情報を送信するスケジュールを実行するサーバーを備え、
前記サーバーは、実行中の前記スケジュールの数が特定の数以下ではない場合に、新たな前記スケジュールを実行せずにキューに入れ、
前記サーバーは、前記キューに格納されている前記スケジュールにおける前記情報の送信先に関して、前記情報の送信のエラーが過去の特定の期間内に発生していない場合に、このスケジュールを前記キューから出して実行することを特徴とす管理システム。
【請求項7】
前記サーバーは、前記キューに格納されている前記スケジュールにおける前記情報の送信先に関して、過去の特定の期間内における前記情報の送信の応答時間が特定の時間以上かかっていない場合に、このスケジュールを前記キューから出して実行することを特徴とする請求項1から請求項までのいずれかに記載の管理システム。
【請求項8】
電子機器から収集した情報を送信するスケジュールを実行するサーバーを備え、
前記サーバーは、実行中の前記スケジュールの数が特定の数以下ではない場合に、新たな前記スケジュールを実行せずにキューに入れ、
前記サーバーは、前記キューに格納されている前記スケジュールにおける前記情報の送信先に関して、過去の特定の期間内における前記情報の送信の応答時間が特定の時間以上かかっていない場合に、このスケジュールを前記キューから出して実行することを特徴とする管理システム。
【請求項9】
前記サーバーは、前記キューに格納されている前記スケジュールの実行に現在の時間帯が適した時間帯であることを、このスケジュールにおける前記情報の送信先への前記情報の送信の過去の実行結果の時間帯毎の集計データに基づいて確認した場合に、このスケジュールを前記キューから出して実行することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の管理システム。
【請求項10】
電子機器から収集した情報を送信するスケジュールを実行するサーバーを備え、
前記サーバーは、実行中の前記スケジュールの数が特定の数以下ではない場合に、新たな前記スケジュールを実行せずにキューに入れ、
前記サーバーは、前記キューに格納されている前記スケジュールの実行に現在の時間帯が適した時間帯であることを、このスケジュールにおける前記情報の送信先への前記情報の送信の過去の実行結果の時間帯毎の集計データに基づいて確認した場合に、このスケジュールを前記キューから出して実行することを特徴とする管理システム。
【請求項11】
前記サーバーを複数備え、
前記キューは、複数の前記サーバーで共用されることを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれかに記載の管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器を管理する管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子機器を管理する管理システムとして、画像形成装置のプリンターによる印刷枚数を示すカウンター情報を収集するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-016095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の管理システムにおいては、画像形成装置から収集したカウンター情報を他のシステムに送信することが考慮されていない。
【0005】
そこで、本発明は、電子機器から収集した情報を効率的に送信することができる管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の管理システムは、電子機器から収集した情報を送信するスケジュールを実行するサーバーを備え、前記サーバーは、前記スケジュールをキューに入れるためのエンキュー条件を満たす場合に前記スケジュールを前記キューに入れ、前記スケジュールを前記キューから出すためのデキュー条件を満たす場合に前記スケジュールを前記キューから出して実行することを特徴とする。
【0007】
この構成により、本発明の管理システムは、電子機器から収集した情報の送信の効率に与える悪影響が大きいスケジュールを一旦キューに入れて、電子機器から収集した情報の送信の効率に与える悪影響が小さくなったスケジュールをキューから出して実行することができるので、電子機器から収集した情報を効率的に送信することができる。
【0008】
本発明の管理システムにおいて、前記エンキュー条件および前記デキュー条件の少なくとも一方は、実行中の前記スケジュールの数に基づいた条件であっても良い。
【0009】
この構成により、本発明の管理システムは、実行中のスケジュールの数に基づいた条件がエンキュー条件である場合、実行中のスケジュールの数が多いときにスケジュールを一旦キューに入れることができるので、「並列で実行されるスケジュールの数が多いために情報の送信の効率が悪くなる」という事態の発生を抑えることができる。また、本発明の管理システムは、実行中のスケジュールの数に基づいた条件がデキュー条件である場合、実行中のスケジュールの数が少ないときにスケジュールをキューから出して実行することができるので、「並列で実行されるスケジュールの数が多いために情報の送信の効率が悪くなる」という事態の発生を抑えることができる。
【0010】
本発明の管理システムにおいて、前記エンキュー条件および前記デキュー条件の少なくとも一方は、前記スケジュールにおける前記情報の送信先への前記情報の送信の過去のエラーに基づいた条件であっても良い。
【0011】
この構成により、本発明の管理システムは、スケジュールにおける情報の送信先への情報の送信の過去のエラーに基づいた条件がエンキュー条件である場合、送信先への情報の送信のエラーが多い可能性が高いときにスケジュールを一旦キューに入れることができるので、「エラーが発生する送信先へ情報を送信するために情報の送信の効率が悪くなる」という事態の発生を抑えることができる。また、本発明の管理システムは、スケジュールにおける情報の送信先への情報の送信の過去のエラーに基づいた条件がデキュー条件である場合、送信先への情報の送信のエラーが少ない可能性が高いときにスケジュールをキューから出して実行することができるので、「エラーが発生する送信先へ情報を送信するために情報の送信の効率が悪くなる」という事態の発生を抑えることができる。
【0012】
本発明の管理システムにおいて、前記エンキュー条件および前記デキュー条件の少なくとも一方は、前記スケジュールにおける前記情報の送信先への前記情報の送信の過去の応答時間に基づいた条件であっても良い。
【0013】
この構成により、本発明の管理システムは、スケジュールにおける情報の送信先への情報の送信の過去の応答時間に基づいた条件がエンキュー条件である場合に、応答時間が長い可能性が高いときにスケジュールを一旦キューに入れることができるので、「応答時間が長い送信先へ情報を送信するために情報の送信の効率が悪くなる」という事態の発生を抑えることができる。また、本発明の管理システムは、スケジュールにおける情報の送信先への情報の送信の過去の応答時間に基づいた条件がデキュー条件である場合に、応答時間が短い可能性が高いときにスケジュールをキューから出して実行することができるので、「応答時間が長い送信先へ情報を送信するために情報の送信の効率が悪くなる」という事態の発生を抑えることができる。
【0014】
本発明の管理システムにおいて、前記エンキュー条件および前記デキュー条件の少なくとも一方は、前記スケジュールにおける前記情報の送信先への前記情報の送信の過去の実行結果の時間帯毎の集計データに基づいた条件であっても良い。
【0015】
この構成により、本発明の管理システムは、スケジュールにおける情報の送信先への情報の送信の過去の実行結果の時間帯毎の集計データに基づいた条件がエンキュー条件である場合に、スケジュールの実行に適していない可能性が高い時間帯にスケジュールを一旦キューに入れることができるので、「スケジュールの実行に適していない時間帯にスケジュールを実行するために情報の送信の効率が悪くなる」という事態の発生を抑えることができる。また、本発明の管理システムは、スケジュールにおける情報の送信先への情報の送信の過去の実行結果の時間帯毎の集計データに基づいた条件がデキュー条件である場合に、スケジュールの実行に適している可能性が高い時間帯にスケジュールをキューから出して実行することができるので、「スケジュールの実行に適していない時間帯にスケジュールを実行するために情報の送信の効率が悪くなる」という事態の発生を抑えることができる。
【0016】
本発明の管理システムは、前記サーバーを複数備え、前記キューは、複数の前記サーバーで共用されても良い。
【0017】
この構成により、本発明の管理システムは、キューが複数のサーバーで共用されるので、キューにスケジュールを入れたサーバーがダウンするなどの問題が発生した場合であっても、問題が発生したサーバーが本来実行するスケジュールを、問題が発生していないサーバーがキューから出して実行することが可能である。したがって、本発明の管理システムは、いずれかのサーバーがダウンするなどの問題が発生した場合に、問題が発生したサーバーが本来実行するスケジュールが実行されない可能性を低減することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の管理システムは、電子機器から収集した情報を効率的に送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1の実施の形態に係るシステムのブロック図である。
図2】MFPである場合の図1に示す画像形成装置のブロック図である。
図3】スケジュールS1~S4の処理が正常に実行される場合の図1に示すシステムの動作の一例の一部を示す図である。
図4図3に示す動作の続きの動作の一例を示す図である。
図5】スケジュールS1~S4の処理の実行中にエラーが発生する場合の図1に示すシステムの動作の一例を示す図である。
図6】管理システムにおけるサーバーのキューにスケジュールを入れる場合の図1に示すシステムの動作の一例を示す図である。
図7】管理システムにおけるサーバーのキューからスケジュールを出す場合の図1に示すシステムの動作の一例を示す図である。
図8】本発明の第2の実施の形態に係るシステムのブロック図である。
図9】管理システムにおけるサーバーによるスケジュールの実行のエラーの履歴をエラー履歴情報に記憶する場合の図8に示すシステムの動作の一例を示す図である。
図10図8に示すエラー履歴情報の一例を示す図である。
図11】管理システムにおけるサーバーのキューにスケジュールを入れる場合の図8に示すシステムの動作の一例を示す図である。
図12】管理システムにおけるサーバーのキューからスケジュールを出す場合の図8に示すシステムの動作の一例を示す図である。
図13】管理システムにおけるサーバーがエラー履歴情報を確認してからスケジュールを実行する場合の図8に示すシステムの動作の一例を示す図である。
図14】管理システムにおけるサーバーがエラー履歴情報を確認してからスケジュールを実行する場合の図8に示すシステムの動作の、図13に示す例とは異なる一例を示す図である。
図15】本発明の第3の実施の形態に係るシステムのブロック図である。
図16】管理システムにおけるサーバーによるスケジュールの実行結果を実行結果情報に記憶する場合の図15に示すシステムの動作の一例を示す図である。
図17図15に示す実行結果情報の一例を示す図である。
図18】管理システムにおけるサーバーのキューにスケジュールを入れる場合の図15に示すシステムの動作の一例を示す図である。
図19】管理システムにおけるサーバーのキューからスケジュールを出す場合の図15に示すシステムの動作の一例を示す図である。
図20】本発明の第4の実施の形態に係るシステムのブロック図である。
図21】管理システムにおけるサーバーによるスケジュールの実行結果の集計データを集計データ情報に記憶する場合の図20に示すシステムの動作の一例を示す図である。
図22図20に示す集計データ情報の一例を示す図である。
図23】管理システムにおけるサーバーのキューにスケジュールを入れる場合の図20に示すシステムの動作の一例を示す図である。
図24】管理システムにおけるサーバーのキューからスケジュールを出す場合の図20に示すシステムの動作の一例を示す図である。
図25】本発明の第5の実施の形態に係るシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0021】
(第1の実施の形態)
まず、本発明の第1の実施の形態に係るシステムの構成について説明する。
【0022】
図1は、本実施の形態に係るシステム10のブロック図である。
【0023】
図1に示すように、システム10は、電子機器としての画像形成装置20を備えている。画像形成装置20は、例えば、MFP(Multifunction Peripheral)、プリンター専用機、コピー専用機などによって構成されている。システム10は、画像形成装置20以外にも、画像形成装置20と同様の画像形成装置を少なくとも1つ備えることが可能である。システム10における画像形成装置は、画像形成装置自身のメーカーではない、画像形成装置自身の保有者によって保有される。
【0024】
システム10は、システム10における画像形成装置を管理する管理システム30を備えている。管理システム30は、1台のコンピューターによって構成されても良いし、複数台のコンピューターによって構成されても良い。管理システム30は、クラウド上で動作するシステムでも良い。管理システム30は、画像形成装置のメーカーによって運用される。利用者は、ウェブブラウザー経由で管理システム30にアクセスすることができ、任意の画像形成装置の状態や履歴情報を管理システム30から取得したり、任意の画像形成装置のメンテナンスを管理システム30経由で実行したりすることができる。また、管理システム30は、画像形成装置に何らかの問題が発生した場合や、画像形成装置における消耗品の残量が特定の量以下になった場合に、特定の通知先に通知することができる。
【0025】
システム10は、管理システム30と、他のシステムとを接続するハブとして機能する管理システム側接続仲介システム40を備えている。管理システム側接続仲介システム40は、1台のコンピューターによって構成されても良いし、複数台のコンピューターによって構成されても良い。管理システム側接続仲介システム40は、クラウド上で動作するシステムでも良い。管理システム側接続仲介システム40は、画像形成装置のメーカーによって運用される。
【0026】
システム10は、画像形成装置の販売会社、ディーラーなどの販売者によって運用される販売者システム51を備えている。販売者システム51は、1台のコンピューターによって構成されても良いし、複数台のコンピューターによって構成されても良い。販売者システム51は、クラウド上で動作するシステムでも良い。システム10は、販売者システム52、販売者システム53、販売者システム54など、販売者システム51と同様の複数の販売者システムを備えている。販売者システムは、販売者毎に運用される。販売者システムは、例えば、画像形成装置のプリンターによる印刷枚数を示すカウンター情報を管理システム30から取得して、このカウンター情報に基づいた請求金額の請求書を生成し、この請求書を、この画像形成装置の保有者に送信することができる。
【0027】
システム10は、販売者システムと、他のシステムとを接続するハブとして機能する販売者システム側接続仲介システム60を備えている。販売者システム側接続仲介システム60は、1台のコンピューターによって構成されても良いし、複数台のコンピューターによって構成されても良い。販売者システム側接続仲介システム60は、クラウド上で動作するシステムでも良い。
【0028】
システム10における画像形成装置と、管理システム30とは、インターネットなどのネットワーク経由で、互いに通信可能である。
【0029】
管理システム30と、管理システム側接続仲介システム40とは、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、互いに通信可能である。
【0030】
管理システム側接続仲介システム40と、販売者システム側接続仲介システム60とは、インターネットなどのネットワーク経由で、互いに通信可能である。
【0031】
販売者システム側接続仲介システム60と、販売者システムとは、インターネットなどのネットワーク経由で、互いに通信可能である。
【0032】
図2は、MFPである場合の画像形成装置20のブロック図である。
【0033】
図2に示すように、画像形成装置20は、種々の操作が入力される例えばボタンなどの入力デバイスである操作部21と、種々の情報を表示する例えばLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部22と、用紙などの記録媒体に画像を印刷する印刷デバイスであるプリンター23と、原稿から画像を読み取る読取デバイスであるスキャナー24と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を行うファックスデバイスであるファックス通信部25と、LAN、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部26と、各種の情報を記憶する例えば半導体メモリー、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶デバイスである記憶部27と、画像形成装置20全体を制御する制御部28とを備えている。
【0034】
制御部28は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROM(Read Only Memory)と、制御部28のCPUの作業領域として用いられる揮発性の記憶デバイスとしてのメモリーであるRAM(Random Access Memory)とを備えている。制御部28のCPUは、記憶部27または制御部28のROMに記憶されているプログラムを実行する。
【0035】
制御部28は、記憶部27または制御部28のROMに記憶されているプログラムを実行することによって、プリンター23による印刷枚数を示すカウンター情報や、プリンター23におけるトナーの残量など、トナーに関する情報としてのトナー情報など、画像形成装置20の各種の情報を、特定のタイミングで管理システム30に送信する。なお、制御部28が画像形成装置20の各種の情報を管理システム30に送信するタイミングは、後述のスケジュールの実行のタイミングより頻繁なタイミングである。
【0036】
図1に示すように、管理システム30は、サーバー31、サーバー32、サーバー33、サーバー34など、複数のサーバーを備えている。管理システム30におけるサーバーは、システム10における画像形成装置から収集した情報を特定のタイミングで販売者システムに送信するスケジュールを実行する。
【0037】
スケジュールは、例えばスケジュールS1、スケジュールS2、スケジュールS3、スケジュールS4など、複数存在する。
【0038】
各スケジュールは、いずれの画像形成装置から収集したいずれの情報をいずれの販売者システムにいずれのタイミングで送信するかが設定されている。例えば、スケジュールS1は、画像形成装置A、画像形成装置Bおよび画像形成装置Cのカウンター情報を販売者システム51に特定のタイミングで送信するものであり、スケジュールS2は、画像形成装置Dのカウンター情報を販売者システム52に特定のタイミングで送信するものであり、スケジュールS3は、画像形成装置Eのカウンター情報を販売者システム53に特定のタイミングで送信するものであり、スケジュールS4は、画像形成装置Fおよび画像形成装置Gのカウンター情報を販売者システム54に特定のタイミングで送信するものである。
【0039】
各スケジュールが実行されるタイミングとしては、様々なタイミングが設定されることが可能である。例えば、各スケジュールが実行されるタイミングとしては、毎日17時など、日次のタイミングでも良いし、毎週の特定の曜日など、週次のタイミングでも良いし、毎月20日などのように毎月の特定の日や、毎月第3水曜日などのように毎月の特定の週の特定の曜日など、月次のタイミングでも良い。
【0040】
各スケジュールは、実行されるサーバーが予め決まっている。例えば、スケジュールS1は、サーバー31によって実行され、スケジュールS2は、サーバー32によって実行され、スケジュールS3は、サーバー33によって実行され、スケジュールS4は、サーバー34によって実行される。
【0041】
サーバー31は、スケジュールを保持するためのキュー(queue)31aを備えている。同様に、管理システム30におけるサーバーは、それぞれ、キューを備えている。例えば、サーバー32、サーバー33、サーバー34は、それぞれ、キュー32a、キュー33a、キュー34aを備えている。
【0042】
管理システム30は、画像形成装置から収集した各種の情報を示す収集情報35aと、管理システム30におけるサーバーによるスケジュールを管理するためのスケジュール情報35bとを記憶するデータベース35とを備えている。
【0043】
管理システム30は、画像形成装置からカウンター情報などの情報が送信されてくる度に、画像形成装置から送信されてきたカウンター情報などの情報を収集情報35aに蓄積する。
【0044】
管理システム30におけるサーバーは、サーバー自身が処理の対象にしているスケジュールの状態をスケジュール情報35bに書き込む。例えば、管理システム30におけるサーバーは、スケジュールを実行中である場合には、実行中のスケジュールの状態を「実行中」としてスケジュール情報35bに書き込み、スケジュールの実行を終了した場合には、実行中のスケジュールの状態を「実行終了」としてスケジュール情報35bに書き込む。
【0045】
管理システム側接続仲介システム40は、管理システム側接続仲介システム40が実行する処理を保持するためのキュー40aを備えている。管理システム側接続仲介システム40は、管理システム30との通信をREST(Representational State Transfer)で実行し、販売者システム側接続仲介システム60との通信をSOAPで実行する。管理システム30から管理システム側接続仲介システム40にカウンター情報を渡すためのAPI(Application Program Interface)と、管理システム側接続仲介システム40から販売者システム側接続仲介システム60にカウンター情報を渡すためのAPIとは、カウンター情報の対象の画像形成装置毎に呼び出される必要がある仕様になっている。また、管理システム側接続仲介システム40から販売者システム側接続仲介システム60に同時に送信されるカウンター情報の数が増えるほど、販売者システム側接続仲介システム60や販売者システムにおける処理のエラーの発生の可能性が高くなるので、管理システム側接続仲介システム40から販売者システム側接続仲介システム60にカウンター情報を渡す処理に関しては、最大並列処理数を2に制限する仕様になっている。
【0046】
次に、システム10の動作について説明する。
【0047】
まず、システム10における画像形成装置から収集したカウンター情報を特定のタイミングで販売者システムに送信するスケジュールの処理が正常に実行される場合のシステム10の動作について説明する。以下、スケジュールS1~S4の実行が同時刻に開始される場合を例にして説明する。
【0048】
図3は、スケジュールS1~S4の処理が正常に実行される場合のシステム10の動作の一例の一部を示す図である。
【0049】
まず、管理システム30のサーバー31~34は、図3に示すように、スケジュール情報35bに記憶されているスケジュールS1~S4に応じて、画像形成装置のカウンター情報の送信処理を実行する(1~7.)。すなわち、サーバー31~34は、対象の画像形成装置のカウンター情報を収集情報35aから取得して、取得したカウンター情報を、スケジュールS1~S4に応じた最終的な宛先としての販売者システムを設定した上で、管理システム側接続仲介システム40に送信する。なお、管理システム30による画像形成装置のカウンター情報の送信処理の実行の順番は、特に決まっておらず、ほぼ並列で実行される。
【0050】
管理システム側接続仲介システム40は、画像形成装置のカウンター情報が管理システム30から送信されてくると、上述したように最大並列処理数が2であるので、管理システム30から送信されてきたカウンター情報のうち、先に送信されてきた2つのカウンター情報の送信処理を実行する(8~9.)。すなわち、管理システム側接続仲介システム40は、対象のカウンター情報を販売者システム側接続仲介システム60に送信する。
【0051】
管理システム側接続仲介システム40は、管理システム30から送信されてきたカウンター情報のうち、先に送信されてきた2つのカウンター情報以外のカウンター情報の送信処理については、キュー40aに一旦格納する(10.)。
【0052】
販売者システム側接続仲介システム60は、画像形成装置のカウンター情報が管理システム側接続仲介システム40から送信されてくると、管理システム側接続仲介システム40から送信されてきたカウンター情報の送信処理を実行する(11~12.)。すなわち、販売者システム側接続仲介システム60は、対象のカウンター情報を、このカウンター情報の最終的な宛先として設定されている販売者システムに送信する。
【0053】
なお、販売者システムは、販売者システム側接続仲介システム60から送信されてきたカウンター情報を正常に受信すると、カウンター情報を正常に受信した旨の応答を、管理システム30におけるサーバーのうち、対象の送信処理を実行したサーバー宛てに返信する。販売者システムから返信された応答は、販売者システム側接続仲介システム60、管理システム側接続仲介システム40を順に経由して、管理システム30における宛て先のサーバーに受信される。
【0054】
図4は、図3に示す動作の続きの動作の一例を示す図である。
【0055】
管理システム側接続仲介システム40は、カウンター情報の送信処理がキュー40aに格納されている場合に、実行済みのいずれか1つの送信処理に関して、カウンター情報を正常に受信した旨の応答が販売者システムから返信されてくると、図4に示すように、キュー40aに格納されている送信処理のうち、先頭の送信処理をキュー40aから取り出して(13.)、この送信処理を実行する(14.)。
【0056】
販売者システム側接続仲介システム60は、画像形成装置のカウンター情報が管理システム側接続仲介システム40から送信されてくると、管理システム側接続仲介システム40から送信されてきたカウンター情報の送信処理を実行する(15.)。
【0057】
次に、システム10における画像形成装置から収集したカウンター情報を特定のタイミングで販売者システムに送信するスケジュールの処理の実行中にエラーが発生する場合のシステム10の動作について説明する。以下、スケジュールS1~S4の実行が同時刻に開始される場合を例にして説明する。
【0058】
図5は、スケジュールS1~S4の処理の実行中にエラーが発生する場合のシステム10の動作の一例を示す図である。
【0059】
まず、管理システム30のサーバー31~34は、図5に示すように、スケジュール情報35bに記憶されているスケジュールS1~S4に応じて、画像形成装置のカウンター情報の送信処理を実行する(1~7.)。
【0060】
管理システム側接続仲介システム40は、画像形成装置のカウンター情報が管理システム30から送信されてくると、管理システム30から送信されてきたカウンター情報のうち、先に送信されてきた2つのカウンター情報の送信処理を実行する(8~9.)。
【0061】
管理システム側接続仲介システム40は、管理システム30から送信されてきたカウンター情報のうち、先に送信されてきた2つのカウンター情報以外のカウンター情報の送信処理については、キュー40aに一旦格納する(10.)。
【0062】
販売者システム側接続仲介システム60は、画像形成装置のカウンター情報が管理システム側接続仲介システム40から送信されてくると、管理システム側接続仲介システム40から送信されてきたカウンター情報の送信処理を実行する(11~12.)。
【0063】
ここで、販売者システム51は、画像形成装置Aのカウンター情報と、画像形成装置Bのカウンター情報とが販売者システム側接続仲介システム60から同時に送信されてきて、それらの処理の負荷が急激にかかったことが原因でエラーが発生するなど、様々な原因でエラーが発生する。ここで、販売者システム51は、エラーが発生した場合、カウンター情報を正常に受信した旨の応答を、管理システム30におけるサーバーのうち、対象の送信処理を実行したサーバー宛てに返信することができなかったり、エラーの発生によってカウンター情報を正常に受信することができなかった旨の応答を、管理システム30におけるサーバーのうち、対象の送信処理を実行したサーバー宛てに返信したりする。
【0064】
管理システム側接続仲介システム40は、カウンター情報の送信処理がキュー40aに格納されている場合に、実行済みのいずれか1つの送信処理に関して、販売者システム側接続仲介システム60や販売者システムにおける処理のエラーの発生によってカウンター情報を正常に受信することができなかった旨の応答が販売者システムから返信されてくると、キュー40aに格納されている送信処理のうち、先頭の送信処理をキュー40aから取り出して、この送信処理を実行する。ただし、販売者システム側接続仲介システム60や販売者システムにおける処理のエラーの発生によってカウンター情報を正常に受信することができなかった旨の応答を販売者システムが返信するタイミングは、カウンター情報を正常に受信した旨の応答を販売者システムが返信するタイミングより遅くなるので、販売者システム側接続仲介システム60や販売者システムにおける処理のエラーの発生によってカウンター情報を正常に受信することができなかった旨の応答が販売者システムから返信されてくる場合は、カウンター情報を正常に受信した旨の応答が販売者システムから返信されてくる場合と比較して、管理システム側接続仲介システム40による次の送信処理の実行が遅延する。
【0065】
管理システム側接続仲介システム40は、カウンター情報の送信処理がキュー40aに格納されている場合に、実行済みのいずれかの送信処理に関して、カウンター情報を正常に受信した旨の応答、または、販売者システム側接続仲介システム60や販売者システムにおける処理のエラーの発生によってカウンター情報を正常に受信することができなかった旨の応答が販売者システムから返信されてこないとき、この送信処理を管理システム側接続仲介システム40自身が実行してからの経過時間が特定の時間を超えるまで、キュー40aに格納されている送信処理を実行しない。したがって、カウンター情報を正常に受信した旨の応答、または、販売者システム側接続仲介システム60や販売者システムにおける処理のエラーの発生によってカウンター情報を正常に受信することができなかった旨の応答が販売者システムから返信されてこない場合は、カウンター情報を正常に受信した旨の応答が販売者システムから返信されてくる場合と比較して、管理システム側接続仲介システム40による次の送信処理の実行が遅延する。
【0066】
図5に示す例では、スケジュールS1の処理の実行中にエラーが発生した結果、スケジュールS1だけでなく、スケジュールS2~S4にも遅延が発生するなどの影響が出ている。すなわち、システム10は、スケジュールS1~S4の処理の実行中にエラーが発生した場合、エラーが発生したスケジュールだけでなく、エラーが発生していないスケジュールにも遅延が発生するなどの影響が出る。なお、スケジュールの対象の画像形成装置が数台ではなく例えば数千台などの非常に多くの台数である場合には、そのスケジュールの遅延の影響は、非常に大きなものになる。
【0067】
次に、管理システム30におけるサーバーのキューにスケジュールを入れる場合のシステム10の動作について説明する。
【0068】
図6は、管理システム30におけるサーバーのキューにスケジュールを入れる場合のシステム10の動作の一例を示す図である。
【0069】
管理システム30におけるサーバーは、スケジュール情報35bに記憶されている、対象のスケジュールに応じて、画像形成装置のカウンター情報の送信処理を実行する前に、図6に示すように、実行中のスケジュールの数が特定の数以下であるか否かを、スケジュール情報35bによって確認する(1.)。
【0070】
管理システム30におけるサーバーは、実行中のスケジュールの数が特定の数以下ではないことを確認すると、対象のスケジュールをキューに入れる(2.)。一方、管理システム30におけるサーバーは、実行中のスケジュールの数が特定の数以下であることを確認すると、対象のスケジュールに応じて、画像形成装置のカウンター情報の送信処理を実行する。
【0071】
次に、管理システム30におけるサーバーのキューからスケジュールを出す場合のシステム10の動作について説明する。
【0072】
図7は、管理システム30におけるサーバーのキューからスケジュールを出す場合のシステム10の動作の一例を示す図である。
【0073】
管理システム30におけるサーバーは、サーバー自身のキューにスケジュールが格納されている場合、図7に示すように、実行中のスケジュールの数が特定の数以下であるか否かを、スケジュール情報35bによって確認する(1.)。
【0074】
管理システム30におけるサーバーは、実行中のスケジュールの数が特定の数以下であることを確認すると、サーバー自身のキューに格納されている先頭のスケジュールをキューから出して(2.)、このスケジュールに応じて、画像形成装置のカウンター情報の送信処理を実行する(3~5.)。
【0075】
以上に説明したように、管理システム30は、画像形成装置から収集したカウンター情報の送信の効率に与える悪影響が大きいスケジュールを一旦キューに入れて、画像形成装置から収集したカウンター情報の送信の効率に与える悪影響が小さくなったスケジュールをキューから出して実行することができるので、画像形成装置から収集したカウンター情報を効率的に送信することができる。
【0076】
管理システム30は、実行中のスケジュールの数に基づいた条件がエンキュー条件であるので、実行中のスケジュールの数が多いときにスケジュールを一旦キューに入れることができる。したがって、管理システム30は、「並列で実行されるスケジュールの数が多いためにカウンター情報の送信の効率が悪くなる」という事態の発生を抑えることができる。
【0077】
管理システム30は、実行中のスケジュールの数に基づいた条件がデキュー条件であるので、実行中のスケジュールの数が少ないときにスケジュールをキューから出して実行することができる。したがって、管理システム30は、「並列で実行されるスケジュールの数が多いためにカウンター情報の送信の効率が悪くなる」という事態の発生を抑えることができる。
【0078】
(第2の実施の形態)
まず、本発明の第2の実施の形態に係るシステムの構成について説明する。
【0079】
図8は、本実施の形態に係るシステム110のブロック図である。
【0080】
図8に示すように、システム110の構成は、第1の実施の形態に係るシステム10(図1参照。)が管理システム30(図1参照。)に代えて管理システム130を備えた構成と同様である。
【0081】
管理システム130の構成は、管理システム30がデータベース35(図1参照。)に代えてデータベース135を備えた構成と同様である。
【0082】
データベース135の構成は、管理システム130におけるサーバーによるスケジュールの実行のエラーの履歴を示すエラー履歴情報135aをデータベース35が備えた構成と同様である。
【0083】
次に、システム110の動作について説明する。
【0084】
システム110の動作は、以下に説明する点を除いて、システム110の動作と同様である。
【0085】
まず、管理システム130におけるサーバーによるスケジュールの実行のエラーの履歴をエラー履歴情報135aに記憶する場合のシステム110の動作について説明する。
【0086】
図9は、管理システム130におけるサーバーによるスケジュールの実行のエラーの履歴をエラー履歴情報135aに記憶する場合のシステム110の動作の一例を示す図である。
【0087】
図9に示すように、管理システム側接続仲介システム40は、実行済みの送信処理に関して、販売者システム側接続仲介システム60や販売者システムにおける処理のエラーの発生によってカウンター情報を正常に受信することができなかった旨の応答が販売者システムから返信されてきたというエラーと、実行済みの送信処理に関して、この送信処理を管理システム側接続仲介システム40自身が実行してからの経過時間が特定の時間を超えているにもかかわらず、カウンター情報を正常に受信した旨の応答、または、販売者システム側接続仲介システム60や販売者システムにおける処理のエラーの発生によってカウンター情報を正常に受信することができなかった旨の応答が販売者システムから返信されてこないというエラーとのいずれかを検出する(1.)と、検出したエラーを、管理システム130におけるサーバーのうち、対象の送信処理を実行したサーバーに返信する(2.)。
【0088】
管理システム130におけるサーバーは、管理システム側接続仲介システム40からエラーが返信されてくると、返信されてきたエラーをエラー履歴情報135aに記憶する(3.)。
【0089】
図10は、エラー履歴情報135aの一例を示す図である。
【0090】
図10に示すエラー履歴情報135aは、エラーの記憶日時と、エラーの対象のスケジュールの識別情報と、エラーの対象のスケジュールにおけるカウンター情報の送信先の販売者システムの識別情報と、エラーの対象のスケジュールにおけるカウンター情報の対象の画像形成装置の識別情報と、エラーの種類とを、エラー毎に示している。ここで、エラーの種類において、「Timeout」とは、実行済みの送信処理に関して、この送信処理を管理システム側接続仲介システム40自身が実行してからの経過時間が特定の時間を超えているにもかかわらず、カウンター情報を正常に受信した旨の応答、または、販売者システム側接続仲介システム60や販売者システムにおける処理のエラーの発生によってカウンター情報を正常に受信することができなかった旨の応答が販売者システムから返信されてこないというエラーを示しており、「Internal Server Error」とは、実行済みの送信処理に関して、販売者システム側接続仲介システム60や販売者システムにおける処理のエラーの発生によってカウンター情報を正常に受信することができなかった旨の応答が販売者システムから返信されてきたというエラーを示している。
【0091】
次に、管理システム130におけるサーバーのキューにスケジュールを入れる場合のシステム110の動作について説明する。
【0092】
図11は、管理システム130におけるサーバーのキューにスケジュールを入れる場合のシステム110の動作の一例を示す図である。
【0093】
管理システム130におけるサーバーは、図9に示すようにエラーをエラー履歴情報135aに記憶すると、図11に示すように、このエラーの対象のスケジュールにおけるカウンター情報の送信先の販売者システムに関して、エラーの履歴が特定の条件を満たすか否かを、エラー履歴情報135aによって確認する(1.)。ここで、特定の条件とは、特定の期間内におけるエラーの発生状況が特定の状況を満たすことである。特定の期間とは、例えば、現在の時間から、例えば30分などの特定の時間前までの期間である。また、特定の状況は、例えば「Timeout」のエラーに関しては2回以上連続で発生した状況など、エラーの種類毎に設定されている。
【0094】
管理システム130におけるサーバーは、エラーの対象のスケジュールにおけるカウンター情報の送信先の販売者システムに関して、エラーの履歴が特定の条件を満たすことを確認すると、このスケジュールを、キューに入れて(2.)、このスケジュールの処理を止める。
【0095】
次に、管理システム130におけるサーバーのキューからスケジュールを出す場合のシステム110の動作について説明する。
【0096】
図12は、管理システム130におけるサーバーのキューからスケジュールを出す場合のシステム110の動作の一例を示す図である。
【0097】
管理システム130におけるサーバーは、サーバー自身のキューにスケジュールが格納されている場合、図12に示すように、サーバー自身のキューに格納されているスケジュールにおけるカウンター情報の送信先の販売者システムに関して、エラーの履歴が特定の条件を満たすか否かを、エラー履歴情報135aによって確認する(1.)。ここで、特定の条件とは、特定の期間内にエラーが発生していないという条件である。なお、特定の期間とは、例えば、現在の時間から、例えば30分などの特定の時間前までの期間である。
【0098】
管理システム130におけるサーバーは、サーバー自身のキューに格納されているスケジュールにおけるカウンター情報の送信先の販売者システムに関して、エラーの履歴が特定の条件を満たすことを確認すると、このスケジュールをキューから出して(2.)、このスケジュールに応じて、画像形成装置のカウンター情報の送信処理を実行する(3~5.)。
【0099】
以上に説明したように、管理システム130は、スケジュールにおけるカウンター情報の送信先への情報の送信の過去のエラーに基づいた条件がエンキュー条件であるので、送信先へのカウンター情報の送信のエラーが多い可能性が高いときにスケジュールを一旦キューに入れることができる。したがって、管理システム130は、「エラーが発生する送信先へカウンター情報を送信するためにカウンター情報の送信の効率が悪くなる」という事態の発生を抑えることができる。
【0100】
管理システム130は、スケジュールにおけるカウンター情報の送信先への情報の送信の過去のエラーに基づいた条件がデキュー条件であるので、送信先へのカウンター情報の送信のエラーが少ない可能性が高いときにスケジュールをキューから出して実行することができる。したがって、管理システム130は、「エラーが発生する送信先へカウンター情報を送信するためにカウンター情報の送信の効率が悪くなる」という事態の発生を抑えることができる。
【0101】
なお、図12においては、管理システム130におけるサーバーのキューからスケジュールを出す場合について示している。しかしながら、管理システム130におけるサーバーは、サーバー自身のキューからスケジュールを出す場合に限らず、スケジュールを実行する前にエラー履歴情報135aを確認しても良い。
【0102】
図13は、管理システム130におけるサーバーがエラー履歴情報135aを確認してからスケジュールを実行する場合のシステム110の動作の一例を示す図である。
【0103】
管理システム130におけるサーバーは、スケジュールを実行する場合、図13に示すように、このスケジュールにおけるカウンター情報の送信先の販売者システムに関して、エラーの履歴が特定の条件を満たすか否かを、エラー履歴情報135aによって確認する(1.)。ここで、特定の条件とは、特定の期間内にエラーが発生していないという条件である。なお、特定の期間とは、例えば、現在の時間から、例えば30分などの特定の時間前までの期間である。
【0104】
管理システム130におけるサーバーは、実行しようとしているスケジュールにおけるカウンター情報の送信先の販売者システムに関して、エラーの履歴が特定の条件を満たすことを確認すると、このスケジュールに応じて、画像形成装置のカウンター情報の送信処理を実行する(2~4.)。一方、管理システム130におけるサーバーは、実行しようとしているスケジュールにおけるカウンター情報の送信先の販売者システムに関して、エラーの履歴が特定の条件を満たさないことを確認すると、このスケジュールをキューに入れる。
【0105】
更に、管理システム130におけるサーバーは、エラー履歴情報135aを確認してからスケジュールを実行する場合、図14に示すように、実行しようとしているスケジュールにおけるカウンター情報の送信先の販売者システムに関して、エラーの履歴が特定の条件を満たすことを確認した(1.)後、スケジュールを実行するときに、まず、スケジュールにおけるいずれか1つの画像形成装置のカウンター情報の送信処理のみを実行しても良い(2.)。そして、管理システム130におけるサーバーは、スケジュールにおけるカウンター情報の送信処理が正常に実行されたことを、販売者システムから返信された応答に基づいて確認した(3.)場合に、このスケジュールにおいて未だ実行していない送信処理が残っているとき、このスケジュールにおける残りの全ての画像形成装置のカウンター情報の送信処理を並列で実行する(4~5.)。一方、管理システム130におけるサーバーは、スケジュールにおけるカウンター情報の送信処理にエラーを検出した場合に、このスケジュールをキューに入れる。管理システム130は、まず、スケジュールにおけるいずれか1つの画像形成装置のカウンター情報の送信処理のみを実行するので、たとえエラーが発生したとしても、エラーの影響を最小限に抑えることができる。
【0106】
システム110は、サーバーのキューにスケジュールを入れる場合の動作として、本実施の形態において説明した動作に代えて、第1の実施の形態において説明した動作を採用しても良い。
【0107】
システム110は、サーバーのキューからスケジュールを出す場合の動作として、本実施の形態において説明した動作に代えて、第1の実施の形態において説明した動作を採用しても良い。
【0108】
(第3の実施の形態)
まず、本発明の第3の実施の形態に係るシステムの構成について説明する。
【0109】
図15は、本実施の形態に係るシステム210のブロック図である。
【0110】
図15に示すように、システム210の構成は、第2の実施の形態に係るシステム110(図8参照。)が管理システム130(図8参照。)に代えて管理システム230を備えた構成と同様である。
【0111】
管理システム230の構成は、管理システム130がデータベース135(図8参照。)に代えてデータベース235を備えた構成と同様である。
【0112】
データベース235の構成は、管理システム230におけるサーバーによるスケジュールの実行結果を示す実行結果情報235aをデータベース135がエラー履歴情報135a(図8参照。)に代えて備えた構成と同様である。
【0113】
次に、システム210の動作について説明する。
【0114】
システム210の動作は、以下に説明する点を除いて、システム110の動作と同様である。
【0115】
まず、管理システム230におけるサーバーによるスケジュールの実行結果を実行結果情報235aに記憶する場合のシステム210の動作について説明する。
【0116】
図16は、管理システム230におけるサーバーによるスケジュールの実行結果を実行結果情報235aに記憶する場合のシステム210の動作の一例を示す図である。
【0117】
図16に示すように、管理システム側接続仲介システム40は、実行済みの送信処理に関して、管理システム230におけるサーバーのうち、対象の送信処理を実行したサーバーに送信処理の実行結果を返信する(1.)。ここで、実行結果としては、販売者システムからのカウンター情報を正常に受信した旨の応答である場合もあるし、図9に示すようなエラーである場合もある。
【0118】
管理システム230におけるサーバーは、管理システム側接続仲介システム40から実行結果が返信されてくると、返信されてきた実行結果を実行結果情報235aに記憶する(2.)。
【0119】
図17は、実行結果情報235aの一例を示す図である。
【0120】
図17に示す実行結果情報235aは、実行結果の記憶日時と、実行結果の対象のスケジュールの識別情報と、実行結果の対象のスケジュールにおけるカウンター情報の送信先の販売者システムの識別情報と、実行結果の対象のスケジュールにおけるカウンター情報の対象の画像形成装置の識別情報と、実行結果の種類と、実行結果の対象のスケジュールにおける送信処理の応答時間とを、送信処理毎に示している。ここで、実行結果の種類において、「Successful」とは、実行済みの送信処理に関して、カウンター情報を正常に受信した旨の応答が販売者システムから返信されてきたことを示している。また、応答時間とは、送信処理に関して、対象の画像形成装置のカウンター情報を管理システム230におけるサーバーが管理システム側接続仲介システム40に送信してから、実行結果を管理システム230におけるサーバーが管理システム側接続仲介システム40から受信するまでの時間である。
【0121】
次に、管理システム230におけるサーバーのキューにスケジュールを入れる場合のシステム210の動作について説明する。
【0122】
図18は、管理システム230におけるサーバーのキューにスケジュールを入れる場合のシステム210の動作の一例を示す図である。
【0123】
管理システム230におけるサーバーは、図16に示すように実行結果を実行結果情報235aに記憶すると、図18に示すように、この実行結果の対象のスケジュールにおけるカウンター情報の送信先の販売者システムに関して、実行結果が特定の条件を満たすか否かを、実行結果情報235aによって確認する(1.)。ここで、特定の条件とは、第2の実施の形態において説明したように特定の期間内におけるエラーの発生状況が特定の状況を満たすという第1の条件と、カウンター情報の送信処理が成功した場合の応答時間が特定の期間内において例えば30秒などの特定の時間以上かかっているという第2の条件とのいずれかを満たすことである。ここで、特定の期間とは、例えば、現在の時間から、例えば30分などの特定の時間前までの期間である。第2の条件は、カウンター情報の送信処理が成功した場合の応答時間が特定の期間内において1回でも特定の時間以上かかっているという条件でも良いし、カウンター情報の送信処理が成功した場合の特定の期間内における応答時間の平均が特定の時間以上かかっているという条件でも良い。また、第2の条件は、対象のスケジュールにおいて未だカウンター情報の送信処理が成功していない画像形成装置が例えば50台などの特定の台数以上残っているという条件が追加されても良い。
【0124】
管理システム230におけるサーバーは、実行結果の対象のスケジュールにおけるカウンター情報の送信先の販売者システムに関して、実行結果が特定の条件を満たすことを確認すると、このスケジュールを、キューに入れて(2.)、このスケジュールの処理を止める。
【0125】
次に、管理システム230におけるサーバーのキューからスケジュールを出す場合のシステム210の動作について説明する。
【0126】
図19は、管理システム230におけるサーバーのキューからスケジュールを出す場合のシステム210の動作の一例を示す図である。
【0127】
管理システム230におけるサーバーは、サーバー自身のキューにスケジュールが格納されている場合、図19に示すように、サーバー自身のキューに格納されているスケジュールにおけるカウンター情報の送信先の販売者システムに関して、実行結果が特定の条件を満たすか否かを、実行結果情報235aによって確認する(1.)。ここで、特定の条件とは、特定の期間内にエラーが発生していないという第1の条件と、カウンター情報の送信処理が成功した場合の応答時間が特定の期間内において例えば30秒などの特定の時間以上かかっていないという第2の条件との両方を満たすことである。なお、特定の期間とは、例えば、現在の時間から、例えば30分などの特定の時間前までの期間である。第2の条件は、カウンター情報の送信処理が成功した場合の応答時間が特定の期間内において1回も特定の時間以上かかっていないという条件でも良いし、カウンター情報の送信処理が成功した場合の特定の期間内における応答時間の平均が特定の時間以上かかっていないという条件でも良い。
【0128】
管理システム230におけるサーバーは、サーバー自身のキューに格納されているスケジュールにおけるカウンター情報の送信先の販売者システムに関して、実行結果が特定の条件を満たすことを確認すると、このスケジュールをキューから出して(2.)、このスケジュールに応じて、画像形成装置のカウンター情報の送信処理を実行する(3~5.)。
【0129】
以上に説明したように、管理システム230は、スケジュールにおけるカウンター情報の送信先へのカウンター情報の送信の過去の応答時間に基づいた条件がエンキュー条件であるので、応答時間が長い可能性が高いときにスケジュールを一旦キューに入れることができる。したがって、管理システム230は、「応答時間が長い送信先へカウンター情報を送信するために情報の送信の効率が悪くなる」という事態の発生を抑えることができる。
【0130】
管理システム230は、スケジュールにおけるカウンター情報の送信先へのカウンター情報の送信の過去の応答時間に基づいた条件がデキュー条件であるので、応答時間が短い可能性が高いときにスケジュールをキューから出して実行することができる。したがって、管理システム230は、「応答時間が長い送信先へカウンター情報を送信するために情報の送信の効率が悪くなる」という事態の発生を抑えることができる。
【0131】
なお、図19においては、管理システム230におけるサーバーのキューからスケジュールを出す場合について示している。しかしながら、管理システム230におけるサーバーは、サーバー自身のキューからスケジュールを出す場合に限らず、スケジュールを実行する前に実行結果情報235aを確認しても良い。
【0132】
更に、管理システム230におけるサーバーは、実行結果情報235aを確認してからスケジュールを実行する場合、図14に示す動作と同様に、まず、スケジュールにおけるいずれか1つの画像形成装置のカウンター情報の送信処理のみを実行しても良い。
【0133】
システム210は、サーバーのキューにスケジュールを入れる場合の動作として、本実施の形態において説明した動作に代えて、第1の実施の形態または第2の実施の形態において説明した動作を採用しても良い。
【0134】
システム210は、サーバーのキューからスケジュールを出す場合の動作として、本実施の形態において説明した動作に代えて、第1の実施の形態または第2の実施の形態において説明した動作を採用しても良い。
【0135】
(第4の実施の形態)
まず、本発明の第4の実施の形態に係るシステムの構成について説明する。
【0136】
図20は、本実施の形態に係るシステム310のブロック図である。
【0137】
図20に示すように、システム310の構成は、第3の実施の形態に係るシステム210(図15参照。)が管理システム230(図15参照。)に代えて管理システム330を備えた構成と同様である。
【0138】
管理システム330の構成は、バッチ処理を実行するバッチサーバー331を管理システム230が備えるとともに、データベース235(図15参照。)に代えてデータベース335を管理システム230が備えた構成と同様である。
【0139】
データベース335の構成は、実行結果の集計データを示す集計データ情報335aをデータベース235が備えた構成と同様である。
【0140】
次に、システム310の動作について説明する。
【0141】
システム310の動作は、以下に説明する点を除いて、システム210の動作と同様である。
【0142】
まず、管理システム330におけるサーバーによるスケジュールの実行結果の集計データを集計データ情報335aに記憶する場合のシステム310の動作について説明する。
【0143】
図21は、管理システム330におけるサーバーによるスケジュールの実行結果の集計データを集計データ情報335aに記憶する場合のシステム310の動作の一例を示す図である。
【0144】
バッチサーバー331は、例えば1時間に1回など、定期的に、図21に示すように、データベース335から実行結果情報235aを取得する(1.)。
【0145】
バッチサーバー331は、データベース335から実行結果情報235aを取得すると、実行結果情報235aに基づいて集計データを生成する(2.)。ここで、バッチサーバー331は、実行結果情報235aに示される実行結果のうち、例えば前回の集計期間の後の1時間など、特定の集計期間に記憶日時が含まれるものに関して、集計データを生成する。
【0146】
バッチサーバー331は、集計データを生成すると、生成した集計データを集計データ情報335aに記憶する(3.)。
【0147】
図22は、集計データ情報335aの一例を示す図である。
【0148】
図22に示す集計データ情報335aは、実行結果の集計期間と、実行結果の対象のスケジュールにおけるカウンター情報の送信先の販売者システムの識別情報と、集計期間における「Internal Server Error」の比率と、集計期間における「Timeout」の比率と、集計期間における平均応答時間とを示している。
【0149】
次に、管理システム330におけるサーバーのキューにスケジュールを入れる場合のシステム310の動作について説明する。
【0150】
図23は、管理システム330におけるサーバーのキューにスケジュールを入れる場合のシステム310の動作の一例を示す図である。
【0151】
管理システム330におけるサーバーは、スケジュール情報35bに記憶されている、対象のスケジュールに応じて、画像形成装置のカウンター情報の送信処理を実行する前に、図21に示すように、現在の時間帯がスケジュールの実行に適した時間帯であるか否かを、集計データ情報335aによって確認する(1.)。ここで、スケジュールの実行に適した時間帯とは、「Internal Server Error」の比率と、集計期間における「Timeout」の比率と、集計期間における平均応答時間とがそれぞれ特定の閾値以下である時間帯である。例えば、管理システム330におけるサーバーは、現在の時間帯に対応する、1週間前の時間帯がスケジュールの実行に適した時間帯である場合、現在の時間帯もスケジュールの実行に適した時間帯であると判定する。
【0152】
管理システム330におけるサーバーは、現在の時間帯がスケジュールの実行に適した時間帯ではないことを確認すると、対象のスケジュールをキューに入れる(2.)。一方、管理システム330におけるサーバーは、現在の時間帯がスケジュールの実行に適した時間帯であることを確認すると、対象のスケジュールに応じて、画像形成装置のカウンター情報の送信処理を実行する。
【0153】
次に、管理システム330におけるサーバーのキューからスケジュールを出す場合のシステム310の動作について説明する。
【0154】
図24は、管理システム330におけるサーバーのキューからスケジュールを出す場合のシステム310の動作の一例を示す図である。
【0155】
管理システム330におけるサーバーは、サーバー自身のキューにスケジュールが格納されている場合、図24に示すように、現在の時間帯がスケジュールの実行に適した時間帯であるか否かを、集計データ情報335aによって確認する(1.)。
【0156】
管理システム330におけるサーバーは、現在の時間帯がスケジュールの実行に適した時間帯であることを確認すると、サーバー自身のキューに格納されている先頭のスケジュールをキューから出して(2.)、このスケジュールに応じて、画像形成装置のカウンター情報の送信処理を実行する(3~5.)。
【0157】
なお、管理システム330におけるサーバーは、スケジュールをキューに入れる場合に、スケジュールの実行に適した時間帯を集計データ情報335aによって確認し、確認した時間帯にスケジュールが可視化されるように可視性タイムアウト(Visibility timeout)をスケジュールに設定してキューに入れても良い。キューに入っているスケジュールは、可視性タイムアウトのタイムアウト時間までは見えないので、管理システム330におけるサーバーは、キューに入っているスケジュールが見えるようになった場合に、このスケジュールをキューから出して、このスケジュールに応じて、画像形成装置のカウンター情報の送信処理を実行すれば良い。このようにすることによって、管理システム330におけるサーバーは、サーバー自身のキューにスケジュールが格納されている場合に、現在の時間帯がスケジュールの実行に適した時間帯であるか否かを確認し続ける必要がなくなる。
【0158】
以上に説明したように、管理システム330は、スケジュールにおけるカウンター情報の送信先へのカウンター情報の送信の過去の実行結果の時間帯毎の集計データに基づいた条件がエンキュー条件であるので、スケジュールの実行に適していない可能性が高い時間帯にスケジュールを一旦キューに入れることができる。したがって、管理システム330は、「スケジュールの実行に適していない時間帯にスケジュールを実行するためにカウンター情報の送信の効率が悪くなる」という事態の発生を抑えることができる。
【0159】
管理システム330は、スケジュールにおけるカウンター情報の送信先へのカウンター情報の送信の過去の実行結果の時間帯毎の集計データに基づいた条件がデキュー条件であるので、スケジュールの実行に適している可能性が高い時間帯にスケジュールをキューから出して実行することができる。したがって、管理システム330は、「スケジュールの実行に適していない時間帯にスケジュールを実行するためにカウンター情報の送信の効率が悪くなる」という事態の発生を抑えることができる。
【0160】
システム310は、サーバーのキューにスケジュールを入れる場合の動作として、本実施の形態において説明した動作に代えて、第1の実施の形態、第2の実施の形態または第3の実施の形態において説明した動作を採用しても良い。
【0161】
システム310は、サーバーのキューからスケジュールを出す場合の動作として、本実施の形態において説明した動作に代えて、第1の実施の形態、第2の実施の形態または第3の実施の形態において説明した動作を採用しても良い。
【0162】
管理システム330は、本実施の形態においてバッチサーバー331を備えている。しかしながら、管理システム330は、バッチサーバー331を備えずに、バッチサーバー331の機能をサーバー31などのいずれかのサーバーに担わせても良い。
【0163】
(第5の実施の形態)
まず、本発明の第5の実施の形態に係るシステムの構成について説明する。
【0164】
図25は、本実施の形態に係るシステム410のブロック図である。
【0165】
図25に示すように、システム410の構成は、第1の実施の形態に係るシステム10(図1参照。)が管理システム30(図1参照。)に代えて管理システム430を備えた構成と同様である。
【0166】
管理システム430の構成は、管理システム30におけるサーバーがキューを備えておらず、サーバーに共通のキュー431を管理システム30が備えた構成と同様である。
【0167】
次に、システム410の動作について説明する。
【0168】
システム410の動作は、以下に説明する点を除いて、システム10の動作と同様である。
【0169】
管理システム430におけるサーバーは、スケジュールをキューに入れる場合、サーバー自身のキューではなく、全てのサーバーに共通のキュー431にスケジュールを入れる。
【0170】
そして、管理システム430におけるサーバーは、スケジュールをキュー431から出す場合、任意のスケジュールをキュー431から出すことが可能である。例えば、サーバー32~34は、自身が本来対象にしないスケジュールS1をキュー431から出して、スケジュールS1に応じて、画像形成装置のカウンター情報の送信処理を実行することが可能である。
【0171】
以上に説明したように、管理システム430は、キュー431が複数のサーバーで共用されるので、キュー431にスケジュールを入れたサーバーがダウンするなどの問題が発生した場合であっても、問題が発生したサーバーが本来実行するスケジュールを、問題が発生していないサーバーがキュー431から出して実行することが可能である。したがって、管理システム430は、いずれかのサーバーがダウンするなどの問題が発生した場合に、問題が発生したサーバーが本来実行するスケジュールが実行されない可能性を低減することができる。
【0172】
管理システム430は、サーバーに共通のキュー431を第1の実施の形態に係る管理システム30に適用したものである。サーバーに共通のキュー431は、第2の実施の形態に係る管理システム130と、第3の実施の形態に係る管理システム230と、第4の実施の形態に係る管理システム330とにも適用されることが可能である。
【0173】
本発明の電子機器は、上述の各実施の形態において画像形成装置であるが、例えばPC(Personal Computer)など、画像形成装置以外の電子機器でも良い。
【符号の説明】
【0174】
S1、S2、S3、S4 スケジュール
20 画像形成装置(電子機器)
30 管理システム
31 サーバー
31a キュー
32 サーバー
32a キュー
33 サーバー
33a キュー
34 サーバー
34a キュー
51~54 販売者システム(送信先)
130 管理システム
230 管理システム
330 管理システム
430 管理システム
431 キュー
図1
図2
図3
図4
図5
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図25