(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-12
(45)【発行日】2023-12-20
(54)【発明の名称】集塵浄化装置
(51)【国際特許分類】
B01D 50/00 20220101AFI20231213BHJP
B01D 46/00 20220101ALI20231213BHJP
B04C 5/26 20060101ALI20231213BHJP
B04C 3/00 20060101ALI20231213BHJP
B04C 5/04 20060101ALI20231213BHJP
B04C 5/28 20060101ALI20231213BHJP
【FI】
B01D50/00 501J
B01D50/00 501A
B01D46/00 F
B04C5/26
B04C3/00 Z
B04C5/04
B04C5/28
(21)【出願番号】P 2023128912
(22)【出願日】2023-08-07
【審査請求日】2023-08-08
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513181089
【氏名又は名称】株式会社九州エアーテック
(74)【代理人】
【識別番号】100166073
【氏名又は名称】松本 秀治
(72)【発明者】
【氏名】岡見 要一郎
(72)【発明者】
【氏名】岡見 啓太
【審査官】壷内 信吾
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0203235(US,A1)
【文献】特開2002-071895(JP,A)
【文献】特開2007-021177(JP,A)
【文献】中国実用新案第212594771(CN,U)
【文献】特開2014-054611(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107149845(CN,A)
【文献】米国特許第5352256(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 49/00-51/10
B01D 46/00-46/90
B04C 1/00-11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸込口と排出口とを有する本体と、
第一段階冷却分離処理を行う第1サイクロンと、
第二段階冷却分離処理を行う第2サイクロンと、
粒子径が3マイクロメートル以上の物質に対して、第一段階除去処理を行う不燃フィルタと、
0.3マイクロメートルの粒子に対し99.97%以上の粒子捕集率の性能で、第二段階除去処理を行う高性能フィルタとを備え、
負圧により、吸込口から吸い込んだ空気を、第1サイクロン、第2サイクロン、不燃フィルタ、高性能フィルタの順で処理して排出口より排出できるように、
本体内に、第1サイクロン、第2サイクロン、不燃フィルタ、高性能フィルタを、配置したことを特徴とする、集塵浄化装置。
【請求項2】
前記第1サイクロンが、2個を並列配置したものであり、
前記第2サイクロンが、2個以上を配置したものであることを特徴とする、請求項
1に記載の集塵浄化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集塵浄化装置に関し、詳細には、溶接時に発生する溶接ヒュームや高温ダスト等の火災要因物質や微粉塵状のマンガン等の有害物質を含む空気を吸引し、火災要因物質を排除すると共に、微粉塵状のマンガン等の有害物質も除去した空気を排出する集塵浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、工場内の溶接工程、建設現場の溶接工程、研磨工程などで発生する火花(火の粉)を含んだヒュームを吸引、消火(消炎)、及び分離捕集して清浄化させるための集塵装置が記載されている。
【0003】
該特許文献1の集塵装置は、本体ケースの上部中央に接続される吸引ダクトと、該吸引ダクトに連通するように前記本体ケース内に垂直に設けられる導入管路と、該導入管路に隣接して前記本体ケース内に垂直に設けられ、該導入管路の下端部が側方から接続されると共に上端部に吐出口が形成され、遠心分離により前処理を行う前処理設備と、前記本体ケース内において前記前処理設備に並設されるフィルタとを備えたものである。
【0004】
該集塵装置では、前記吸引ダクトを介して前記本体ケース内に吸い込まれた含塵空気は、前記導入管路を通って流入した前記前処理設備内において遠心分離により前処理が行われる過程で粉塵を捕集された後、前記吐出口から前記本体ケース内に開放され、前記フィルタを通過する過程でさらに粉塵を捕集された後、清浄空気となって外部に排出される。
【0005】
すなわち、特許文献1に記載の集塵装置は、吸引した粉塵含有空気を、前処理設備内において遠心分離により前処理を行うことで、火花(火の粉)を含んだヒュームを消火(消炎)して火災要因物質を除去し、その後、濾布によるフィルタを通過させることで匂い物質を除去することで、清浄するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記特許文献1に記載の集塵装置は、火災要因物質を除去した後に、濾布によるフィルタを通過させることで微粉塵状の有害物質を除去するものであるが、少しでも火災要因物質が残留していると、濾布によるフィルタが燃える危険性があった。
【0008】
ちなみに、特許文献1に記載の集塵装置には、火災が発生した場合を考慮して、本体ケースの正面上部には、吐出口の前方に消火口が開閉自在に設けられており、これにより、万が一、前処理設備の内部で火災が発生した場合は勿論のこと、本体ケース内のフィルタ等の前処理設備以外の場所で火災が発生した場合であっても、開放させた消火口にホースを通して本体ケースの内部に消火剤を投入することによって消火できるようになっている。
【0009】
したがって、本発明が解決しょうとする課題は、火災の発生を充分に防ぐレベルで火災要因物質を除去すると共に、微粉塵状のマンガン等の有害物質も除去した綺麗な空気を排出する、集塵浄化装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の課題を解決するための手段は、下記のとおりである。
【0011】
第1に、
吸込口と排出口とを有する本体と、
モータと、
該モータによる回転するファンと、
上昇気流により第一段階冷却分離処理を行う第1サイクロンと、
粒子径が3マイクロメートル以上の物質に対して、第一段階除去処理を行う不燃フィルタと、
0.3マイクロメートルの粒子に対し99.97%以上の粒子捕集率の性能で、第二段階除去処理を行う高性能フィルタとを備え、
ファンの回転で発生する負圧により、吸込口から吸い込んだ空気を、第1サイクロン、不燃フィルタ、高性能フィルタの順で処理して排出口より排出できるように、
本体内に、第1サイクロン、不燃フィルタ、高性能フィルタを、配置したことを特徴とする、集塵浄化装置。
【0012】
第2に、
前記第1サイクロンが、2個を並列配置したものであることを特徴とする、前記第1に記載の集塵浄化装置。
【0013】
第3に、
吸込口と排出口とを有する本体と、
モータと、
該モータによる回転するファンと、
上昇気流により第一段階冷却分離処理を行う第1サイクロンと、
下降気流により第二段階冷却分離処理を行う第2サイクロンと、
粒子径が3マイクロメートル以上の物質に対して、第一段階除去処理を行う不燃フィルタと、
0.3マイクロメートルの粒子に対し99.97%以上の粒子捕集率の性能で、第二段階除去処理を行う高性能フィルタとを備え、
ファンの回転で発生する負圧により、吸込口から吸い込んだ空気を、第1サイクロン、第2サイクロン、不燃フィルタ、高性能フィルタの順で処理して排出口より排出できるように、
本体内に、第1サイクロン、第2サイクロン、不燃フィルタ、高性能フィルタを、配置したことを特徴とする、集塵浄化装置。
【0014】
第4に、
前記第1サイクロンが、2個を並列配置し、逆回転となるように構成したものであり、
前記第2サイクロンが、2個以上を配置したものであることを特徴とする、前記第3に記載の集塵浄化装置。
【0015】
第5に、
吸込口と排出口とを有する本体と、
モータと、
該モータによる回転するファンと、
上昇気流により第一段階冷却分離処理を行う第1サイクロンと、
粒子径が3マイクロメートル以上の物質に対して、第一段階除去処理を行う不燃フィルタと、
0.3マイクロメートルの粒子に対し99.97%以上の粒子捕集率の性能で、第二段階除去処理を行う高性能フィルタとを備え、
ファンの回転で発生する負圧により、吸込口から吸い込んだ空気を、第1サイクロン、不燃フィルタ、高性能フィルタの順で、下から上に流れるように処理し排出口より排出できるように、
本体内において、吸込口が形成された最下段の第一段目に第1サイクロンを配置し、第一段目の上の第二段目に不燃フィルタを配置し、排出口が形成された、第二段目の上の第三段目にファン及びモータを配置し、
第二段目の不燃フィルタを、中央空間の両側に配置したことを特徴とする、集塵浄化装置。
【0016】
第6に、
前記第1サイクロンが、2個を並列配置したものであることを特徴とする、前記第5に記載の集塵浄化装置。
【0017】
第7に、
吸込口と排出口とを有する本体と、
モータと、
該モータによる回転するファンと、
上昇気流により第一段階冷却分離処理を行う第1サイクロンと、
下降気流により第二段階冷却分離処理を行う第2サイクロンと、
粒子径が3マイクロメートル以上の物質に対して、第一段階除去処理を行う不燃フィルタと、
0.3マイクロメートルの粒子に対し99.97%以上の粒子捕集率の性能で、第二段階除去処理を行う高性能フィルタとを備え、
ファンの回転で発生する負圧により、吸込口から吸い込んだ空気を、第1サイクロン、第2サイクロン、不燃フィルタ、高性能フィルタの順で処理して排出口より排出できるように、
本体内において、吸込口が形成された、最下段の第一段目に第1サイクロン及び第2サイクロンを、第一段目の上の第二段目に不燃フィルタ及び高性能フィルタを、排出口が形成された、第二段目の上の第三段目にファン及びモータを配置し、
第二段目の不燃フィルタ及び高性能フィルタを、中央空間の両側に配置すると共に、中央空間から外側に向けて、不燃フィルタ、高性能フィルタの順で隣接して設けたことを特徴とする、集塵浄化装置。
【0018】
第8に、
前記第1サイクロンが、2個を並列配置し、逆回転となるように構成したものであり、
前記第2サイクロンが、2個以上を配置したものであることを特徴とする、前記第7に記載の集塵浄化装置。
【0019】
第9に、
設定温度で動作する警告手段を設けたことを特徴とする、前記第1~第8のいずれか一つに記載の集塵浄化装置。
【0020】
前記不燃フィルタは、火災要因物質により燃えない性質を有するものであり、例えば、ステンレスまたは耐蝕アルミの板に適正角度をもたせたハニカム状の目を刻んだ構造の網を用い、目の方向を1枚毎に90度ずつ変えることで、10枚を組み合わせてユニット化した、ケンブリッジフィルターコーポレーション株式会社のパイロスクリーン(商品名)を採用することができる。
【0021】
前記0.3マイクロメートルの粒子に対し99.97%以上の粒子捕集率の性能を有する高性能フィルタは、直径0.1~1.0マイクロメートルのガラス繊維によるHEPAフィルタで構成することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0023】
本発明の集塵浄化装置は、上昇気流による第1サイクロンと、下降気流による第2サイクロンとを備え、粉塵含有空気を二段階で処理した後に、二つのフィルタで対象物質を除去するので、火災の発生を充分に防ぐレベルで火災要因物質の除去が可能になると共に、微粉塵状のマンガン等の有害物質の除去も可能となり、浄化した空気を排出することができる。
【0024】
特に、第1サイクロンとして、2個を並列配置することでダブルサイクロンが互いに逆回転となるように構成したものは、境界付近で高温ダスト同士が衝突して高温ダスト(粉塵)がより小さくなることで表面積が増大し、より効果的に冷やされるので、火災の発生を防ぐレベルをより高度にすることができる。
【0025】
また、第2サイクロンとして、2個以上を配置したものは、粉塵含有空気を、より効果的に処理することが可能となる。
【0026】
ここで、本体内において、最下段の第一段目に第1サイクロンを配置し、第一段目の上の第二段目に不燃フィルタを配置し、第二段目の上の第三段目にファン及びモータを配置し、第二段目の不燃フィルタを、中央空間の両側に配置した縦型積層構造の集塵浄化装置は、ダスト含有空気を下から上へと順に気流に沿って処理し、しかも、第二段目の不燃フィルタを、中央空間の両側に配置することで、中央空間において2分割して処理するので、高い処理効率を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の集塵浄化装置の実施例1の説明図である。
【
図2】本発明の集塵浄化装置の実施例1を分解した下段側の平面図である。
【
図3】本発明の集塵浄化装置の実施例1を分解した上段側の平面図である。
【
図4】本発明の集塵浄化装置の実施例1の斜視図である。
【
図5】本発明の集塵浄化装置の実施例2の概略斜視図である。
【
図6】本発明の集塵浄化装置の実施例2の説明図であり、(A)は正面側、(B)は側面側である。
【
図7】実施例2に係る一段目のサイクロン収納体の説明図であり、(A)は正面側、(B)は側面側、(C)は平面側で、(D)は第1接続枠の平面図である。
【
図8】実施例2に係る二段目のフィルタ収納体の説明図であり、(A)は正面側、(B)は側面側、(C)は平面側で、(D)は天場板の平面図、(E)は第2接続枠の平面図、(F)は第3接続枠の平面図である。
【
図9】実施例2に係る三段目のファン収納体の説明図であり、(A)は正面側、(B)は側面側、(C)は平面側で、(D)は第4接続枠の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しつつ具体的に説明する。
ここで、添付図面において同一の部材には同一符号を付しており、また重複した説明は省略されている。
なお、ここでの説明は本発明が実施される一形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
【実施例1】
【0029】
図1に示すとおり、実施例1の集塵浄化装置は、本体1と、第1サイクロン2と、第2サイクロン3と、不燃フィルタ4と、高性能フィルタ5と、ファン6と、モータ7とを備えたものである。
【0030】
これらは、吸込口11から吸い込んだダスト含有空気を、第1サイクロン2、第2サイクロン3、不燃フィルタ4、高性能フィルタ5の順で処理した後に、排出口12より排出できるように、本体1内に、第1サイクロン2、第2サイクロン3、不燃フィルタ4、高性能フィルタ5が、順次、配置されている。
【0031】
[本体]
【0032】
実施例1の本体1は、
図1、
図4に示すとおり、上下二段に分割可能な構造である。
【0033】
本体1の下段の一側面には、吸込口11が形成されている。
【0034】
図3に示すように、本体1の上段の天井面の中央付近には、網目構造で長孔状の排出口12が形成されている。
【0035】
図4に示すとおり、本体1の底面の四隅には、キャスタ13が取り付けられている。
【0036】
本体1の上段の正面側には、スイッチボックス14により、例えば、一般的に火事になるとされる設定温度70℃と設定することで、それ以上の温度になると点滅する警告ランプ15が取り付けられている。
【0037】
本体1の下段の正面には、不燃フィルタ4の取出口16が取り付けられている。
【0038】
本体1の下段の右側側面で、吸込口11の下方には、冷却分離された溶接ヒューム等を掃除するための内部アクセス蓋17が、左右2箇所に設けられている。
【0039】
図4中、符号18は、一端側が吸込口11に接続され、先端側となる他端側を、溶接作業箇所等に向けることを可能とする、不燃性フレキシブルチューブに接続される吸込管を示している。
【0040】
[第1サイクロン]
【0041】
図1、
図2に示す、上昇気流により第一段階冷却分離処理を行う第1サイクロン2は、垂直に位置しており、上端側が閉塞し、下端側が開放している外側管21と、上下端が開放している内側管22との略二重管構造である。
【0042】
外側管21の下端側は、直径が最下端に向けて小さくなるように絞られた傾斜部21aが形成され、最下端には開放口21bが形成されている。
【0043】
内側管22の上端側は、閉塞された外側管21の上端側を突き抜け、上方に位置している。
【0044】
内側管22の下端側は、外側管21の中間部と開放口21bとの間に位置している。
【0045】
実施例1では、
図2に示すように、2本の外側管21を並列配置したダブルサイクロン構造であり、吸い込んだ気流が、遠心分離の動作の際に、逆方向(逆回転)となり、境界付近で高温ダスト同士が衝突して高温ダスト(粉塵)がより小さくなることで表面積が増大し、より効果的に冷やされるように構成されている。
【0046】
[第2サイクロン]
【0047】
図1、
図2に示す、下降気流により第二段階冷却分離処理を行う第2サイクロン3は、第1サイクロン2の背後に隣接して、垂直状態で位置している。
【0048】
第2サイクロン3は、上下端開放の外側管31と、上下端開放の内側管32との二重管構造である。
【0049】
内側管32の上端側は、外側管31の上端と中間部との間に位置している。
【0050】
内側管32の下端側は、外側管31の下端より、下方に位置し、上端側の開口と比較すると下端側の開口は、サイクロン流を発生させるように15%程度絞られて小さく形成されている。
【0051】
実施例1では、
図2に示すように、6本の外側管31により、6個配置とすることで、第2サイクロン3が構成されているので、次の処理段階の不燃フィルタ4に対して、気流が均等に当たり、負荷を平均化しつつ、二段階冷却分離処理を行うことが可能となる。
【0052】
[不燃フィルタ]
【0053】
図1、
図2に示す、第一段階除去処理を行う不燃フィルタ4は、粒子径が3マイクロメートル以上の物質を除去するものであり、火災要因物質により燃えない性質を有するものである。
【0054】
該不燃フィルタ4は、本体1の下段側に位置し、第2サイクロン3に通じる空間内に、垂直状態で設置されている。
【0055】
実施例1では、詳細な図示は省略するが、不燃フィルタ4を構成する金属フィルタとして、ケンブリッジフィルターコーポレーション株式会社のパイロスクリーン(商品名)が用いられており、10枚程度重ねてフレームに収めたユニット41(
図2参照)を、2個用いることで構成されている。
【0056】
該ユニット化された不燃フィルタ4は、
図4に示す取出口16から取り出すことが可能である。
【0057】
取り出した不燃フィルタ4は、ユニット41をバラして金属フィルタを取り出し、掃除をしてから組み立てることで、火災要因物質の最低限の除去性能を保ちつつ、継続的に使用することが可能となる。
【0058】
[高性能フィルタ]
【0059】
図1、
図3に示す、第二段階除去処理を行う高性能フィルタ5は、0.3マイクロメートルの粒子に対し99.97%以上の粒子捕集率の性能を有するもので、直径1~10マイクロメートル以下のガラス繊維によるHEPAフィルタで構成されている。
【0060】
高性能フィルタ5は、本体1の上段側に位置し、下段側の不燃フィルタ4に通じる空間内に、垂直状態で設置されている。
【0061】
高性能フィルタ5は、詳細な図示は省略するが、2個のユニット51(
図3参照)によって構成されている。
【0062】
図示は省略するが、高性能フィルタ5は、本体1の上段の左側面を外すことで、取り外すことが可能であり、一定の時期ごとに交換可能なものである。
【0063】
[モータ]
【0064】
図1に示すとおり、本体1の上段内の排出口12の下方には、下側に向けて垂直な回転軸を有するモータ7が取り付けられている。
【0065】
[ファン]
【0066】
図1に示すとおり、モータ7の下方には、ランナーや翼車であるファン6が、直結状態で取り付けられている。
【0067】
高性能フィルタ5が設置された空間とファン6が位置する空間との境界壁の下方には、隙間61が形成されている。
【0068】
次に、上記の実施例1の集塵浄化装置の作用について説明する。
【0069】
溶接作業の現場に、吸込管18の先端部分を配置し、溶接作業の開始と共に、モータ7のスイッチをオンにすることで、ファン6を回転させて負圧を発生させて、溶接ヒューム等の高温ダスト含有空気を吸込管18内に吸い込む。
【0070】
吸込管18内に吸い込まれた高温ダスト含有空気は、側面に位置する吸込口11から、本体1内に吸い込まれる。
【0071】
本体1内に吸い込まれた高温ダスト含有空気は、第1サイクロン2の各外側管21内に取り込まれ、各内側管22との間の空間を、互いに逆方向に流れ込むことで、境界付近で高温ダスト同士がぶつかり粉砕されることで小さくなり、その結果、表面積が増大する。
すなわち、遠心分離の効果が高まり、捕集効果がアップする。
【0072】
そのため、高温ダストに対する冷却効果が高められつつ、螺旋軌道を画きながら下降する。
【0073】
この際、遠心分離により、重量のある大きめの高温ダストが、開放口21bから本体1の内部底面に落下することで、第一段階冷却分離処理が行われる。
【0074】
第一段階冷却分離処理後のダスト含有空気は、内側管22の下端側から吸い込まれて上昇し、上端側から排出される。
【0075】
内側管22の上端側から排出されたダスト含有空気は、次に、第2サイクロン3の各外側管31の上端側から内部に流れ込む。
【0076】
外側管31内に流れ込んだダスト含有空気は、内側管32との間で、螺旋軌道を画きながら下降する。
【0077】
この際、遠心分離により、小さめのダストが、本体1の内部底面に落下することで、第二段階冷却分離処理が行われる。
【0078】
第二段階冷却分離処理が行われたダスト含有空気は、不燃フィルタ4を通過することで、粒子径が3マイクロメートル以上の物質に対して、第一段階除去処理が行われる。
【0079】
第一段階除去処理が行われた空気は、高性能フィルタ5を通過することで、微粉塵状のマンガン等の有害物質等の粒子径の小さい物質に対して、第二段階除去処理が行われ、浄化処理が完了する。
【0080】
浄化処理が完了した空気は、隙間61を通り、最終的に、排出口12から排出される。
【0081】
ここで、スイッチボックス14で設定温度70℃と設定し、動作状態にしておくことで、万が一、本体1内で火災が発生する一般的な温度である70℃になった場合には、警告ランプ15が点滅するので、直ちに対応することが可能となる。
【0082】
一定期間経過後は、不燃フィルタ4を取り外して金網フィルタを掃除することで、初期の性能を取り戻すことが可能となる。
【0083】
また、一定期間経過後は、高性能フィルタ5自体を交換することで、性能維持を図ることが可能となる。
【0084】
前記の集塵浄化装置は、第1サイクロンがダブルサイクロン構造で、第2サイクロンが6列構造なので、溶接ヒューム等の高温ダストの火災要因物質の冷却分離効果に極めて優れており、不燃フィルタ4の通過後の空気は、火災の要因となる物質は完全に除去された状態とすることが可能となる。
【0085】
そして、排出前に、高性能フィルタ5によって微粉塵状のマンガン等の有害物質等も完全に除去するので、溶接作業を行う現場でも、安心安全な作業環境を構築することが可能となる。
【実施例2】
【0086】
次に、
図5~
図9を参照しつつ、実施例2について説明するが、実施例1と同じ機能の部品には、同一名称及び同一符号を用いている。
【0087】
図5、
図6に示すとおり、実施例2の集塵浄化装置は、本体1が、下から第一段目のサイクロン収納体1A、第二段目のフィルタ収納体1B、第三段目のファン収納体1Cを積層した縦型構造である。
【0088】
このように、縦型構造とすることで、接地面積を少なくすることができる。
【0089】
また、縦型構造とすることで、排出口12の位置を高くすることができる。
【0090】
第一段目のサイクロン収納体1Aには、
図6中の(B)に示すように、第1サイクロン2と、第2サイクロン3とを備えている。
【0091】
第二段目のフィルタ収納体1Bには、
図6中の(B)に示すように、不燃フィルタ4と、高性能フィルタ5とを隣接して備えている。
【0092】
第三段目のファン収納体1Cには、
図6中の(B)に示すように、ファン6と、モータ7とを備えている。
【0093】
これらのパーツは、
図6中の(B)に示すように、本体1の最下段である第一段目の正面側に位置する吸込口11から吸い込んだダスト含有空気を、第1サイクロン2、第2サイクロン3、不燃フィルタ4、高性能フィルタ5の順で処理した後に、本体1の最上段である第三段目のファン収納体1Cの天井面に位置する排出口12より排出できるように、本体1内に、第1サイクロン2、第2サイクロン3、不燃フィルタ4、高性能フィルタ5が、順次、配置されている。
【0094】
すなわち、ファンの回転で発生する負圧により、吸込口から吸い込んだ空気を、第1サイクロン2、第2サイクロン3、不燃フィルタ4、高性能フィルタ5の順で処理して排出口12より排出できるように、本体1内において、吸込口11を形成した最下段の第一段目のサイクロン収納体1Aに、第1サイクロン2及び第2サイクロン3が配置され、第一段目の上の第二段目のフィルタ収納体1Bに、不燃フィルタ4及び高性能フィルタ5が配置され、排出口12を形成した、第二段目の上の第三段目のファン収納体1Cに、ファン6及びモータ7が配置されている。
【0095】
ここで、第二段目の不燃フィルタ4及び高性能フィルタ5は、中央空間62の両側に配置されており、中央空間62を基準として外側に向けて、不燃フィルタ4、高性能フィルタ5の順で隣接して設けられている。
【0096】
[本体]
【0097】
実施例2の本体1は、
図5、
図6に示すとおり、下から第一段目のサイクロン収納体1A、第二段目のフィルタ収納体1B、第三段目のファン収納体1Cの三段に分割可能な構造である。
【0098】
第一段目のサイクロン収納体1Aの上端側には、
図7中の(D)に示すように、ロ字状で複数のボルト穴を有する第1接続枠が取り付けられている。
【0099】
第二段目のフィルタ収納体1Bの上端側には、
図8中の(E)に示すように、ロ字状で複数のボルト穴を有する第2接続枠が取り付けられている。
【0100】
第二段目のフィルタ収納体1Bの下端側には、
図8中の(F)に示すように、ロ字状で複数のボルト穴を有する第3接続枠が取り付けられている。
【0101】
第三段目のファン収納体1Cの下端側には、
図9中の(D)に示すように、ロ字状で複数のボルト穴を有する第3接続枠が取り付けられている。
【0102】
第二段目のフィルタ収納体1Bには、
図8中の(D)に示すように、ロ字状で四隅にボルト穴を有する天場板が取り付けられている。
【0103】
図5に示すように、サイクロン収納体1Aの正面には、吸込口11が形成されている。
【0104】
図6、
図9に示すように、ファン収納体1Cの天井面の中央付近には、網目構造で長孔状の排出口12が形成されている。
【0105】
図6に示すとおり、本体1のサイクロン収納体1Aの底面の四隅には、キャスタ13が取り付けられている。
【0106】
図5に示すとおり、本体1のファン収納体1Cの正面側には、スイッチボックス14が取り付けられている。
【0107】
該スイッチボックス14には、温度設定入力手段14A、フィルタの状況を可視化するための差圧計14Bが取り付けられている。
【0108】
ここで、図示は省略するが、例えば、一般的に火事になるとされる設定温度70℃と設定することで、それ以上の温度になると点滅する警告ランプが、ファン収納体1Cの側面側に取り付けられている。
【0109】
図6中の(B)に示すように、本体1のフィルタ収納体1Bの正面側及び背面側には、不燃フィルタ4及び高性能フィルタ5の取り外しを行うための開閉自在な、取出口16A、取出口16Bがヒンジ及び留金を用いて取り付けられている。
【0110】
図6に示すように、本体1のサイクロン収納体1Aの正面で、吸込口11の下方の左右には、冷却分離された溶接ヒューム等を掃除するための内部アクセス蓋17が、左右2箇所に設けられている。
【0111】
図5中、符号18は、一端側が吸込口11に接続され、先端側となる他端側を、溶接作業箇所等に向けることを可能とする、不燃性フレキシブルチューブに接続される吸込管を示している。
【0112】
[第1サイクロン]
【0113】
図6、
図7に示す、上昇気流により第一段階冷却分離処理を行う第1サイクロン2は、垂直に位置しており、上端側が閉塞し、下端側が開放している外側管21と、上下端が開放している内側管22との略二重管構造である。
【0114】
内側管22の上端側は、閉塞された外側管21の上端側を突き抜け、上方に位置している。
【0115】
内側管22の下端側は、外側管21の中間部付近に位置している。
【0116】
図7に示すように、2本の外側管21を並列配置したダブルサイクロン構造であり、吸い込んだ気流が、遠心分離の動作の際に、逆方向(逆回転)となり、境界付近で高温ダスト同士が衝突して高温ダスト(粉塵)がより小さくなることで表面積が増大し、より効果的に冷やされるように構成されている。
【0117】
[第2サイクロン]
【0118】
図6、
図7に示す、下降気流により第二段階冷却分離処理を行う第2サイクロン3は、第1サイクロン2の背後に隣接して、垂直状態で位置している。
【0119】
第2サイクロン3は、上下端開放の外側管31と、上下端開放の内側管32との二重管構造である。
【0120】
内側管32の上端側は、外側管31の上端と中間部との間に位置している。
【0121】
内側管32の下端側は、外側管31の下端より、下方に位置し、上端側の開口と比較すると下端側の開口は、サイクロン流を発生させるように15%程度絞られて小さく形成されている。
【0122】
図7に示すように、6本の外側管31により、6個配置とすることで、第2サイクロン3が構成されているので、次の処理段階の不燃フィルタ4に対して、気流が均等に当たり、負荷を平均化しつつ、二段階冷却分離処理を行うことが可能となる。
【0123】
[不燃フィルタ]
【0124】
図6、
図8に示す、第一段階除去処理を行う不燃フィルタ4は、粒子径が3マイクロメートル以上の物質を除去するものであり、火災要因物質により燃えない性質を有するものである。
【0125】
該不燃フィルタ4は、本体1のフィルタ収納体1B内の、第2サイクロン3に通じる中央空間62の両側(正面側及び背面側)に、垂直状態で各々設置されている。
【0126】
中央空間62は、底面側が開放して第2サイクロン3に通じているが、天井面及び両側面が閉鎖され、正面側及び背面側に不燃フィルタ4が位置している。
【0127】
図5に示すとおり、フィルタ収納体1Bの一側面には、中央空間62にアクセスするための、側面アクセス扉が取り付けられている。
【0128】
図示は省略するが、中央空間62内には、不燃フィルタ4の設置を感知するセンサが設けられ、該センサで不燃フィルタ4の設置が感知された場合にのみ、本集塵浄化装置が動作するように設定されている。
【0129】
本実施例2では、詳細な図示は省略するが、不燃フィルタ4を構成する金属フィルタとして、ケンブリッジフィルターコーポレーション株式会社のパイロスクリーン(商品名)が用いられており、10枚程度重ねてフレームに収めたユニット41(
図7参照)を、前後で一つずつ、合計2個用いることで構成されている。
【0130】
該ユニット化された不燃フィルタ4は、
図6中の(B)に示すように、取出口16A、取出口16Bから、高性能フィルタ5と共に取り出すことが可能である。
【0131】
取り出した不燃フィルタ4は、ユニット41をバラして金属フィルタを取り出し、掃除をしてから組み立てることで、火災要因物質の最低限の除去性能を保ちつつ、継続的に使用することが可能となる。
【0132】
[高性能フィルタ]
【0133】
図6、
図8に示す、第二段階除去処理を行う高性能フィルタ5は、0.3マイクロメートルの粒子に対し99.97%以上の粒子捕集率の性能を有するもので、直径1~10マイクロメートル以下のガラス繊維によるHEPAフィルタで構成されている。
【0134】
高性能フィルタ5は、本体1のフィルタ収納体1B内の正面側及び背面側に位置する不燃フィルタ4の外側面に隣接して、垂直状態で設置されている。
【0135】
すなわち、不燃フィルタ4及び高性能フィルタ5は、中央空間62の両側に配置され、中央空間62を基準として両外側に向けて、不燃フィルタ、高性能フィルタの順で隣接して設置されている。
【0136】
高性能フィルタ5は、詳細な図示は省略するが、2個のユニット51(
図8参照)によって構成されている。
【0137】
該ユニット化された高性能フィルタ5は、
図6中の(B)に示すように、取出口16A、取出口16Bから取り出すことが可能であり、一定の時期ごとに交換可能なものである。
【0138】
[モータ]
【0139】
図6に示すとおり、本体1のファン収納体1Cの排出口12の下方には、下側に向けて垂直な回転軸を有するモータ7が取り付けられている。
【0140】
[ファン]
【0141】
図6に示すとおり、モータ7の下方には、ランナーや翼車であるファン6が、直結状態で取り付けられている。
【0142】
高性能フィルタ5が設置された箇所の外側面となる正面側及び背面側には、ファン6に通じる隙間61が形成されている。
【0143】
次に、上記の集塵浄化装置の作用について説明する。
【0144】
溶接作業の現場に、吸込管18の先端部分を配置し、溶接作業の開始と共に、モータ7のスイッチをオンにすることで、ファン6を回転させて負圧を発生させて、溶接ヒューム等の高温ダスト含有空気を吸込管18内に吸い込む。
【0145】
吸込管18内に吸い込まれた高温ダスト含有空気は、正面に位置する吸込口11から、本体1内に吸い込まれる。
【0146】
本体1内に吸い込まれた高温ダスト含有空気は、第1サイクロン2の各外側管21内に取り込まれ、各内側管22との間の空間を、互いに逆方向に流れ込むことで、境界付近で高温ダスト同士がぶつかり粉砕されることで小さくなり、その結果、表面積が増大する。
【0147】
すなわち、遠心分離の効果が高まり、捕集効果がアップする。
【0148】
そのため、高温ダストに対する冷却効果が高められつつ、螺旋軌道を画きながら下降する。
【0149】
この際、遠心分離により、重量のある大きめの高温ダストが、本体1のサイクロン収納体1Aの内部底面に落下することで、第一段階冷却分離処理が行われる。
【0150】
第一段階冷却分離処理後のダスト含有空気は、内側管22の下端側から吸い込まれて上昇し、上端側から排出される。
【0151】
内側管22の上端側から排出されたダスト含有空気は、次に、第2サイクロン3の各外側管31の上端側から内部に流れ込む。
【0152】
外側管31内に流れ込んだダスト含有空気は、内側管32との間で、螺旋軌道を画きながら下降する。
【0153】
この際、遠心分離により、小さめのダストが、本体1の内部底面に落下することで、第二段階冷却分離処理が行われる。
【0154】
第二段階冷却分離処理が行われたダスト含有空気は、第一段目のサイクロン収納体1Aから第二段目のフィルタ収納体1Bの中央空間62に入り込み。
【0155】
中央空間62内のダスト含有空気は、両外側に向けて2分割して、各々不燃フィルタ4を通過することで、粒子径が3マイクロメートル以上の物質に対して、第一段階除去処理が行われる。
【0156】
第一段階除去処理が行われた空気は、隣接する高性能フィルタ5を通過することで、微粉塵状のマンガン等の有害物質等の粒子径の小さい物質に対して、第二段階除去処理が行われ、浄化処理が完了する。
【0157】
浄化処理が完了した空気は、高性能フィルタ5の中央空間62を基準として外側に形成された隙間61を通り、最終的に、排出口12から排出される。
【0158】
ここで、スイッチボックス14で設定温度70℃と設定し、動作状態にしておくことで、万が一、本体1内で火災が発生する一般的な温度である70℃になった場合には、警告ランプ(図示は省略)が点滅するので、直ちに対応することが可能となる。
【0159】
一定期間経過後は、取出口16A、取出口16Bから不燃フィルタ4を取り外して金網フィルタを掃除することで、初期の性能を取り戻すことが可能となる。
【0160】
また、一定期間経過後は、高性能フィルタ5自体を交換することで、性能維持を図ることが可能となる。
【0161】
前記の集塵浄化装置は、第1サイクロンがダブルサイクロン構造で、第2サイクロンが6列構造なので、溶接ヒューム等の高温ダストの火災要因物質の冷却分離効果に極めて優れており、不燃フィルタ4の通過後の空気は、火災の要因となる物質は完全に除去された状態とすることが可能となる。
【0162】
そして、排出前に、高性能フィルタ5によって微粉塵状のマンガン等の有害物質等も完全に除去するので、溶接作業を行う現場でも、安心安全な作業環境を構築することが可能となる。
【0163】
さらに、縦型積層構造なので、ダスト含有空気を下から上へと順に気流に沿って処理し、しかも、第二段目の不燃フィルタ4及び高性能フィルタ5を、中央空間62の両側に配置することで、中央空間62から2分割して処理するので、処理効率が高いものとなる。
【符号の説明】
【0164】
1 本体
1A サイクロン収納体
1B フィルタ収納体
1C ファン収納体
2 第1サイクロン
3 第2サイクロン
4 不燃フィルタ
5 高性能フィルタ
6 ファン
7 モータ
11 吸込口
12 排出口
13 キャスタ
14 スイッチボックス
14A 温度設定入力手段
14B 差圧計
15 警告ランプ
16 取出口
16A 取出口
16B 取出口
17 アクセス蓋
18 吸込管
19 側面アクセス扉
21 外側管
21a 傾斜部
21b 開放口
22 内側管
31 外側管
32 内側管
41 ユニット
51 ユニット
61 隙間
62 中央空間
71 第1接続枠
72 第2接続枠
73 第3接続枠
74 第4接続枠
75 天場板
【要約】
【課題】 火災の発生を充分に防ぐレベルで火災要因物質を除去すると共に、微粉塵状のマンガン等の有害物質も除去した綺麗な空気を排出する、集塵浄化装置を提供する。
【解決手段】 吸込口11と排出口12とを有する本体1と、上昇気流により第一段階冷却分離処理を行う第1サイクロン2と、下降気流により第二段階冷却分離処理を行う第2サイクロン3と、第一段階除去処理を行う不燃フィルタ4と、第二段階除去処理を行う高性能フィルタ5とを備え、負圧により、吸込口11から吸い込んだ空気を、第1サイクロン2、第2サイクロン3、不燃フィルタ4、高性能フィルタ5の順で処理して排出口12より排出できるように、本体1内に、第1サイクロン2、第2サイクロン3、不燃フィルタ4、高性能フィルタ5を配置した。
【選択図】
図1