(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-12
(45)【発行日】2023-12-20
(54)【発明の名称】UE及びコアネットワーク装置
(51)【国際特許分類】
H04W 12/06 20210101AFI20231213BHJP
【FI】
H04W12/06
(21)【出願番号】P 2019176833
(22)【出願日】2019-09-27
【審査請求日】2022-09-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】久下 陽子
(72)【発明者】
【氏名】河崎 雄大
【審査官】石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】3GPP TS 24.501 V16.2.0 (2019-09),Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/24_series/24.501/24501-g20.zip>,2019年09月24日,P.1-2,70-71,244-250
【文献】InterDigital,Progress of the work on Slice Specific Authentication [online],3GPP TSG CT WG1 #119 C1-194577,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ct/WG1_mm-cc-sm_ex-CN1/TSGC1_119_Wroclaw/Docs/C1-194577.zip>,2019年08月30日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
UE(User Equipment)であって、
前記UEは、送受信部と、記憶部と、制御部と、を備え、
前記送受信部は、第1のS-NSSAI(Single Network Slice Selection Assistance Information)及び前記第1のS-NSSAIに関連付けられた第1の理由値を含む、第1のrejected NSSAI(Network Slice Selection Assistance Information)を含む非登録要求メッセージを、コアネットワークから受信し、
前記制御部は、前記第1の理由値に基づき、前記第1のS-NSSAIを、前記記憶部に記憶されたrejected NSSAIに記憶する、
ことを特徴とするUE。
【請求項2】
前記第1の理由値は、
前記第1のS-NSSAIが現在のPLMN内で利用不可であること、
前記第1のS-NSSAIが現在のレジストレーションエリアで利用不可であること、又は
前記第1のS-NSSAIがNetwork slice-specific authentication and authorizationを失敗したことにより利用不可であること、
を示す、
ことを特徴とする請求項1に記載のUE。
【請求項3】
前記制御部は、前記非登録要求メッセージの受信に基づいて、前記UEを5GMM-DEREGISTERED状態に遷移をする、
ことを特徴とする請求項1に記載のUE。
【請求項4】
UE(User Equipment)であって、
前記UEは、送受信部と、記憶部と、制御部と、を備え、
前記送受信部は、第1のS-NSSAI(Single Network Slice Selection Assistance Information)を含む第1のNSSAI(Network Slice Selection Assistance Information)
と、第2のS-NSSAIを含む第2のNSSAIと、を含む、登録受諾メッセージを、コアネットワークから受信し、
前記第1のS-NSSAIは、network slice-specific authentication and authorizationが完了していないS-NSSAIを示し、
前記第2のS-NSSAIは、前記UEがrequested NSSAIに含めたS-NSSAIのうち現在のネットワークで利用不可であるS-NSSAIを示し、
前記制御部は、
前記第1のS-NSSAIを前記記憶部に記憶し、
アクセスタイプによらず前記第1のS-NSSAIを管理する、
ことを特徴とするUE。
【請求項5】
コアネットワーク装置であって、
前記コアネットワーク装置は、送受信部と、制御部と、を備え、
前記送受信部は、第1のS-NSSAI (Single Network Slice Selection Assistance Information)を含む第1のNSSAI (Network Slice Selection Assistance Information)
と、第2のS-NSSAIを含む第2のNSSAIと、を含む、登録受諾メッセージを、UE(User Equipment)に送信し、
前記第1のS-NSSAIは、network slice-specific authentication and authorizationが完了していないS-NSSAIを示し、
前記第2のS-NSSAIは、前記UEがrequested NSSAIに含めたS-NSSAIのうち現在のネットワークで利用不可であるS-NSSAIを示し、
前記制御部は、アクセスタイプによらず前記第1のS-NSSAIを管理する、
ことを特徴とするコアネットワーク装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、UE及びコアネットワーク装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の移動通信システムの標準化活動を行う3GPP(3rd Generation Partnership Project)は、LTE(Long Term Evolution)のシステムアーキテクチャであるSAE(System Architecture Evolution)の検討を行っている。
【0003】
また、近年3GPPでは、次世代移動通信システムである5G (5th Generation) 移動通信システムの次世代通信技術やシステムアーキテクチャの検討も行っており、特に、5G移動通信システムを実現するシステムとして、5GS(5G System)の仕様化を行っている(非特許文献1、及び非特許文献2参照)。5GSでは、多種多様な端末をセルラーネットワークに接続する為の技術課題を抽出し、解決策を仕様化している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】3GPP TS 23.501 V16.1.0 (2019-06); 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; System Architecture for the 5G System; Stage 2 (Release 16)
【文献】3GPP TS 23.502 V16.1.1 (2019-06); 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Procedures for the 5G System; Stage 2 (Release 16)
【文献】3GPP TS 24.501 V16.1.0 (2019-06); 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Core Network and Terminals; Non-Access-Stratum (NAS) protocol for 5G System (5GS); Stage 3 (Release 16)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
5GS(5G System)では、多種多様なサービスを提供するために、新たなコアネットワークである5GCN(5G Core Network)が検討されている。
【0006】
さらに、5Gでは、特定のサービスタイプや、特定のグループの為に、特定のネットワーク機能や特定のネットワーク特性を提供する、論理ネットワークであるネットワークスライスが規定された。例えば、ネットワークスライスは、低遅延機能を備える端末の為に提供される論理ネットワークであってもよいし、IoT(Internet of Things)に用いられるセンサー端末の為に提供される論理ネットワークであってもよい。
【0007】
3GPPでは、ネットワークスライスに関連する更なる機能を検討するために、eNS(Enhancement of Network Slicing)の検討が行われている。さらに、eNSでは、従来のUEごとの認証手続きから更に、ネットワークスライスごとに、認証手続きを行う、Network Slice-specific Authentication and Authorizationの検討が行われている。
【0008】
Network Slice-specific Authentication and Authorizationが要されるネットワークスライスへの接続の許可をUEがregistration requestにて要求した場合、ネットワークは、UEにより要求されたネットワークスライスが許可されるスライスか拒絶されるスライスかの決定の通知をペンディングした状態でUEへ応答する事が検討されている。
【0009】
しかし、ネットワークスライスのペンディング状態の、UE及びネットワークによるペンディングされているネットワークスライスに関する情報の管理するための具体的な手段や方法が明確になっていない。
【0010】
本発明は、以上のような事情を鑑みてなされたものであり、5GSにおけるeNSのための機能の実現方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一実施形態のUEは、送受信部と、制御部とを備え、送受信部は、初期登録のための登録手続きにおいて、コアネットワークから、第1のS-NSSAIと、第1の理由値を含む、第1の拒絶NSSAIを含む登録拒絶メッセージを第1のアクセスを介し受信し、制御部は、第2のアクセスに対して登録されていない場合、第1の理由値が、現在のPLMN内で利用不可であることを示す場合、第1のS-NSSAIを無視する、ことを特徴とする。
【0012】
本発明の一実施形態のUEは、送受信部と、制御部とを備え、送受信部は、初期登録のための登録手続きにおいて、コアネットワークから、第1のS-NSSAIと、第1の理由値を含む、第1の拒絶NSSAIを含む登録拒絶メッセージを第1のアクセスを介し受信し、制御部は、第2のアクセスに対して登録されていない場合、前記第1の理由値が、現在のPLMN内で利用不可であることを示す場合、前記第1のS-NSSAIを無視する、ことを特徴とする。
【0013】
本発明の一実施形態のコアネットワーク装置は、送受信部と、制御部とを備え、送受信部は、初期登録のための登録手続きにおいて、UEへ、第1のS-NSSAIと、第1の理由値を含む、第1の拒絶NSSAIを含む登録拒絶メッセージを送信し、制御部は、前記第1の理由値に、現在の登録エリア内で利用不可であることを示す値を含めない、ことを特徴とする。
【0014】
本発明の一実施形態のコアネットワーク装置は、送受信部と、制御部とを備え、送受信部は、初期登録のための登録手続きにおいて、UEへ、第1のS-NSSAIと、第1の理由値を含む、第1の拒絶NSSAIを含む登録拒絶メッセージを第1のアクセスを介して送信し、UEが第2のアクセス上で登録されていない場合、前記制御部は、前記第1の理由値に現在のPLMN内で利用不可であることを示す値を含めない、ことを特徴とする。
【0015】
本発明の一実施形態のUEは、送受信部と、制御部とを備え、送受信部は、コアネットワークから、第1のS-NSSAIと、第1の理由値を含む、第1の拒絶NSSAIを含む非登録要求を受信し、制御部は、第1の理由値が、現在の登録エリア内で利用不可であることを示す場合、第1のS-NSSAIを無視する、ことを特徴とする。
【0016】
本発明の一実施形態のUEは、送受信部と、制御部とを備え、送受信部は、コアネットワークから、第1のS-NSSAIと、第1の理由値と、第1のアクセスを示す情報を含む、非登録要求受信し、制御部は、第2のアクセスに対して登録されていない場合、第1の理由値が、現在のPLMN内で利用不可であることを示す場合、第1のS-NSSAIを無視する、ことを特徴とする。
【0017】
本発明の一実施形態のコアネットワーク装置は、送受信部と、制御部とを備え、送受信部は、UEへ、第1のS-NSSAIと、第1の理由値を含む、第1の拒絶NSSAIを含む非登録要求を送信し、制御部は、前記第1の理由値に、現在の登録エリア内で利用不可であることを示す値を含めない、ことを特徴とする。
【0018】
本発明の一実施形態のコアネットワーク装置は、送受信部と、制御部とを備え、送受信部は、UEへ、第1のS-NSSAIと、第1の理由値と、第1のアクセスを示す情報と、を含む非登録要求を送信し、UEが第2のアクセス上で登録されていない場合、前記制御部は、前記第1の理由値に現在のPLMN内で利用不可であることを示す値を含めない、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、5GSにおいて、eNSのサポートが可能となり、Network Slice-specific Authentication and Authorizationのサポートが可能となる。更に、Network Slice-specific Authentication and AuthorizationをサポートするUEが、Network Slice-specific Authentication and Authorizationをサポートするコアネットワークに登録する事が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】移動通信システム(EPS/5GS)の概略を説明する図である。
【
図2】移動通信システム(EPS/5GS)の詳細構成を説明する図である。
【
図4】5GSにおけるアクセスネットワーク装置(gNB)の構成を説明する図である。
【
図5】5GSにおけるコアネットワーク装置(AMF/SMF/UPF)の構成を説明する図である。
【
図7】Network Slice specific authentication and authorization手続きを説明する図である。
【
図8】UEの設定の変更/更新手続きを説明する図である。
【
図9】ネットワークが開始する非登録手続きを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明を実施する為に最良の形態について説明する。尚、本実施形態では1例として、本発明を適用した場合の移動通信システムの実施形態について説明する。
【0022】
[1. システムの概要]
まず、
図1は、各実施形態で使用される移動通信システム1の概略を説明する為の図であり、
図2は、その移動通信システム1の詳細構成を説明する為の図である。
【0023】
図1には、移動通信システム1は、UE_A10、アクセスネットワーク_A80、コアネットワーク_A90、PDN(Packet Data Network)_A5、アクセスネットワーク_B120、コアネットワーク_B190、DN(Data Network)_A6により構成されることが記載されている。
【0024】
以下では、これらの装置・機能について、UE、アクセスネットワーク_A、コアネットワーク_A、PDN、アクセスネットワーク_B、コアネットワーク_B、DN等のように、記号を省略して記載する場合がある。
【0025】
また、
図2には、UE_A10、E-UTRAN80、MME40、SGW35、PGW-U30、PGW-C32、PCRF60、HSS50、5G AN120、AMF140、UPF130、SMF132、PCF160、UDM150、N3IWF170等の装置・機能、及びこれらの装置・機能を互いに接続するインターフェースが記載されている。
【0026】
以下では、これらの装置・機能について、UE、E-UTRAN、MME、SGW、PGW-U、PGW-C、PCRF、HSS、5G AN、AMF、UPF、SMF、PCF、UDM、N3IWF等のように、記号を省略して記載する場合がある。
【0027】
尚、4GシステムであるEPS(Evolved Packet System)は、アクセスネットワーク_A及びコアネットワーク_Aを含んで構成されるが、さらにUE及び/又はPDNが含まれても良い。また、5Gシステムである5GS(5G System)は、UE、アクセスネットワーク_B及びコアネットワーク_Bを含んで構成されるが、さらにDNが含まれても良い。
【0028】
UEは、3GPPアクセス(3GPPアクセスネットワーク、3GPP ANとも称する)及び/又はnon-3GPPアクセス(non-3GPPアクセスネットワーク、non-3GPP ANとも称する)を介して、ネットワークサービスに対して接続可能な装置である。UEは、携帯電話やスマートフォン等の無線通信が可能な端末装置であってよく、EPSにも5GSにも接続可能な端末装置であってよい。UEは、UICC(Universal Integrated Circuit Card)やeUICC(Embedded UICC)を備えてもよい。尚、UEのことをユーザ装置と表現してもよいし、端末装置と表現してもよい。
【0029】
また、アクセスネットワーク_Aは、E-UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)及び/又は無線LANアクセスネットワークに対応する。E-UTRANには、1以上のeNB(evolved Node B)45が配置される。尚、以下では、eNB45は、eNBのように記号を省略して記載する場合がある。また、複数のeNBがある場合は、各eNBは、例えばX2インターフェースにより、互いに接続されている。また、無線LANアクセスネットワークには、1以上のアクセスポイントが配置される。
【0030】
また、アクセスネットワーク_Bは、5Gアクセスネットワーク(5G AN)に対応する。5G ANは、NG-RAN(NG Radio Access Network)及び/又はnon-3GPP アクセスネットワークで構成される。NG-RANには、1以上のgNB(NR NodeB)122が配置される。尚、以下では、gNB122は、eNBのように記号を省略して記載する場合がある。gNBは、NR(New Radio)ユーザプレーンと制御プレーンをUEに提供するノードであり、5GCNに対してNGインターフェース(N2インターフェース又はN3インターフェースを含む)を介して接続するノードである。すなわち、gNBは、5GSのために新たに設計された基地局装置であり、4GシステムであるEPSで使用されていた基地局装置(eNB)とは異なる機能を有する。また、複数のgNBがある場合は、各gNBは、例えばXnインターフェースにより、互いに接続している。
【0031】
また、non-3GPP アクセスネットワークは、信頼できない非3GPP(untrusted non-3GPP)アクセスネットワークであってもよいし、信頼できる非3GPP(trusted non-3GPP)アクセスネットワークであってもよい。ここで、信頼できない非3GPPアクセスネットワークは、例えば公衆無線LANなど、アクセスネットワーク内でセキュリティ管理を行わないnon-3GPPアクセスネットワークであってよい。一方で、信頼できる非3GPPアクセスネットワークは、3GPPが規定するアクセスネットワークであってよく、TNAP(trusted non-3GPP access point)とTNGF(trusted non-3GPP Gateway function)を備えていてもよい。
【0032】
また、以下では、E-UTRANやNG-RANは、3GPPアクセスと称することがある。また、無線LANアクセスネットワークやnon-3GPP ANは、non-3GPPアクセスと称することがある。また、アクセスネットワーク_Bに配置されるノードを、まとめてNG-RANノードとも称することがある。
【0033】
また、以下では、アクセスネットワーク_A、及び/又はアクセスネットワーク_B、及び/又はアクセスネットワーク_Aに含まれる装置、及び/又はアクセスネットワーク_Bに含まれる装置は、アクセスネットワーク、又はアクセスネットワーク装置と称する場合がある。
【0034】
また、コアネットワーク_Aは、EPC(Evolved Packet Core)に対応する。EPCには、例えば、MME(Mobility Management Entity)、SGW(Serving Gateway)、PGW(Packet Data Network Gateway)-U、PGW-C、PCRF(Policy and Charging Rules Function)、HSS(Home Subscriber Server)等が配置される。
【0035】
また、コアネットワーク_Bは、5GCN(5G Core Network)に対応する。5GCNには、例えば、AMF(Access and Mobility Management Function)、UPF(User Plane Function)、SMF(Session Management Function)、PCF(Policy Control Function)、UDM(Unified Data Management)等が配置される。ここで、5GCNは、5GCと表現されてもよい。
【0036】
また、以下では、コアネットワーク_A、及び/又はコアネットワーク_B、コアネットワーク_Aに含まれる装置、及び/又はコアネットワーク_Bに含まれる装置は、コアネットワーク、又はコアネットワーク装置又はコアネットワーク内装置と称する場合がある。
【0037】
コアネットワーク(コアネットワーク_A及び/又はコアネットワーク_B)は、アクセスネットワーク(アクセスネットワーク_A及び/又はアクセスネットワーク_B)と、PDN及び/又はDNとを接続した移動体通信事業者(Mobile Network Operator; MNO)が運用するIP移動通信ネットワークの事であってもよいし、移動通信システム1を運用、管理する移動体通信事業者の為のコアネットワークでもよいし、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)、MVNE(Mobile Virtual Network Enabler)等の仮想移動通信事業者や仮想移動体通信サービス提供者の為のコアネットワークでもよい。
【0038】
また、
図1では、PDNとDNが同一である場合が記載されているが、異なっていても良い。PDNは、UEに通信サービスを提供するDN(Data Network)であってよい。尚、DNは、パケットデータサービス網として構成されてもよいし、サービス毎に構成されてもよい。さらに、PDNは、接続された通信端末を含んでもよい。従って、PDNと接続する事は、PDNに配置された通信端末やサーバ装置と接続する事であってもよい。さらに、PDNとの間でユーザデータを送受信する事は、PDNに配置された通信端末やサーバ装置とユーザデータを送受信する事であってもよい。尚、PDNのことをDNと表現してもよいし、DNのことをPDNと表現してもよい。
【0039】
また、以下では、アクセスネットワーク_A、コアネットワーク_A、PDN、アクセスネットワーク_B、コアネットワーク_B、DNの少なくとも一部、及び/又はこれらに含まれる1以上の装置を、ネットワーク又はネットワーク装置と呼称する場合がある。つまり、ネットワーク及び/又はネットワーク装置が、メッセージを送受信する、及び/又は手続きを実行するということは、アクセスネットワーク_A、コアネットワーク_A、PDN、アクセスネットワーク_B、コアネットワーク_B、DNの少なくとも一部、及び/又はこれらに含まれる1以上の装置が、メッセージを送受信する、及び/又は手続きを実行することを意味する。
【0040】
また、UEは、アクセスネットワークに接続することができる。また、UEは、アクセスネットワークを介して、コアネットワークと接続する事ができる。さらに、UEは、アクセスネットワーク及びコアネットワークを介して、PDN又はDNに接続する事ができる。すなわち、UEは、PDN又はDNとの間で、ユーザデータを送受信(通信)する事ができる。ユーザデータを送受信する際は、IP(Internet Protocol)通信だけでなく、non-IP通信を用いてもよい。
【0041】
ここで、IP通信とは、IPを用いたデータ通信の事であり、IPパケットにより、データの送受信が行われる。IPパケットは、IPヘッダとペイロード部で構成される。ペイロード部には、EPSに含まれる装置・機能や、5GSに含まれる装置・機能が送受信するデータが含まれてよい。また、non-IP通信とは、IPを用いないデータ通信の事であり、IPパケットの構造とは異なる形式により、データの送受信が行われる。例えば、non-IP通信は、IPヘッダが付与されていないアプリケーションデータの送受信によって実現されるデータ通信でもよいし、マックヘッダやEthernet(登録商標)フレームヘッダ等の別のヘッダを付与してUEが送受信するユーザデータを送受信してもよい。
【0042】
また、アクセスネットワーク_A、コアネットワーク_A、アクセスネットワーク_B、コアネットワーク_B、PDN_A、DN_Aには、
図2に記載されない装置が構成されていてもよい。例えば、コアネットワーク_A及び/又はコアネットワーク_Bには、AUSF(Authentication Server Function)やAAA(Authentication, authorization, and accounting)サーバ(AAA-S)が含まれてもよい。
【0043】
ここで、AUSFは、3GPPアクセス及びnon-3GPPアクセスに対する認証機能を備える、コアネットワーク装置である。具体的には、3GPPアクセス及び/又はnon-3GPPアクセスに対する認証の要求をUEから受信し、認証手続きを実行するネットワーク機能部である。
【0044】
また、AAAサーバは、AUSFと直接的または他のネットワーク装置を介して間接的に接続する、認証及び承認及び課金機能を備える、装置である。AAAサーバはコアネットワーク内のネットワーク装置であってもよい。なお、AAAサーバは、コアネットワーク_A及び/又はコアネットワーク_Bに含まれず、PLMNに含まれてもよい。つまり、AAAサーバはコアネットワーク装置であってもよいし、コアネットワークの外にある装置であってよい。例えば、AAAサーバは3rd Partyが管理する、PLMN内のサーバ装置であってもよい。
【0045】
なお、
図2では、図の簡略化のため、各装置・機能は1つずつ記載したが、移動通信システム1には複数の同様の装置・機能が構成されてもよい。具体的には、移動通信システム1には複数のUE_A10、E-UTRAN80、MME40、SGW35、PGW-U30、PGW-C32、PCRF60、HSS50、5G AN120、AMF140、UPF130、SMF132、PCF160、及び/又はUDM150等の装置・機能が構成されていてもよい。
【0046】
[2. 各装置の構成]
次に、各実施形態で使用される各装置(UE、及び/又はアクセスネットワーク装置、及び/又はコアネットワーク装置)の構成について、図を用いて説明する。尚、各装置は、物理的なハードウェアとして構成されても良いし、汎用的なハードウェア上に構成された論理的な(仮想的な)ハードウェアとして構成されても良いし、ソフトウェアとして構成されても良い。また、各装置の持つ機能の少なくとも一部(全部を含む)が、物理的なハードウェア、論理的なハードウェア、ソフトウェアとして構成されても良い。
【0047】
尚、以下で登場する各装置・機能内の各記憶部(記憶部_A340、記憶部_A440、記憶部_B540、記憶部_A640、記憶部_B740)は、例えば、半導体メモリ、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)等で構成されている。また、各記憶部は、出荷段階からもともと設定されていた情報だけでなく、自装置・機能以外の装置・機能(例えば、UE、及び/又はアクセスネットワーク装置、及び/又はコアネットワーク装置、及び/又はPDN、及び/又はDN)との間で、送受信した各種の情報を記憶する事ができる。また、各記憶部は、後述する各種の通信手続き内で送受信する制御メッセージに含まれる識別情報、制御情報、フラグ、パラメータ等を記憶することができる。また、各記憶部は、これらの情報をUE毎に記憶してもよい。また、各記憶部は、5GSとEPSとの間のインターワークをした場合には、5GS及び/又はEPS内に含まれる装置・機能との間で送受信した制御メッセージやユーザデータを記憶することができる。このとき、N26インターフェースを介して送受信されたものだけでなく、N26インターフェースを介さずに送受信されたものも記憶することができる。
【0048】
[2.1. UEの装置構成]
まず、UE(User Equipment)の装置構成例について、
図3を用いて説明する。UEは、制御部_A300、アンテナ310、送受信部_A320、記憶部_A340で構成されている。制御部_A300、送受信部_A320、記憶部_A340は、バスを介して接続されている。送受信部_A320は、アンテナ310と接続している。
【0049】
制御部_A300は、UE全体の動作・機能を制御する機能部である。制御部_A300は、必要に応じて、記憶部_A340に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、UEにおける各種の処理を実現する。
【0050】
送受信部_A320は、アンテナを介して、アクセスネットワーク内の基地局装置(eNB又はgNB)と無線通信する為の機能部である。すなわち、UEは、送受信部_A320を用いて、アクセスネットワーク装置、及び/又はコアネットワーク装置、及び/又はPDN、及び/又はDNとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0051】
図2を参照して詳細に説明すると、UEは、送受信部_A320を用いることにより、LTE-Uuインターフェースを介して、E-UTRAN内の基地局装置(eNB)と通信することができる。また、UEは、送受信部_A320を用いることにより、5G AN内の基地局装置(gNB)と通信することができる。また、UEは、送受信部_A320を用いることにより、N1インターフェースを介してAMFとNAS(Non-Access-Stratum)メッセージの送受信をすることができる。ただし、N1インターフェースは論理的なものであるため、実際には、UEとAMFの間の通信は、5G ANを介して行われる。
【0052】
記憶部_A340は、UEの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0053】
[2.2. gNBの装置構成]
次に、gNBの装置構成例について、
図4を用いて説明する。gNB は、制御部_B500、アンテナ510、ネットワーク接続部_B520、送受信部_B530、記憶部_B540で構成されている。制御部_B500、ネットワーク接続部_B520、送受信部_B530、記憶部_B540は、バスを介して接続されている。送受信部_B530は、アンテナ510と接続している。
【0054】
制御部_B500は、gNB全体の動作・機能を制御する機能部である。制御部_B500は、必要に応じて、記憶部_B540に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、gNBにおける各種の処理を実現する。
【0055】
ネットワーク接続部_B520は、gNBが、AMF及び/又はUPFと通信する為の機能部である。すなわち、gNBは、ネットワーク接続部_B520を用いて、AMF及び/又はUPFとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0056】
送受信部_B530は、アンテナ510を介して、UEと無線通信する為の機能部である。すなわち、gNBは、送受信部_B530を用いて、UEとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0057】
図2を参照して詳細に説明すると、5G AN内にあるgNBは、ネットワーク接続部_B520を用いることにより、N2インターフェースを介して、AMFと通信することができ、N3インターフェースを介して、UPFと通信することができる。また、gNBは、送受信部_B530を用いることにより、UEと通信することができる。
【0058】
記憶部_B540は、gNBの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0059】
[2.3. AMFの装置構成]
次に、AMFの装置構成例について、
図5を用いて説明する。AMFは、制御部_B700、ネットワーク接続部_B720、記憶部_B740で構成されている。制御部_B700、ネットワーク接続部_B720、記憶部_B740は、バスを介して接続されている。AMFは、制御プレーンを扱うノードであってよい。
【0060】
制御部_B700は、AMF全体の動作・機能を制御する機能部である。制御部_B700は、必要に応じて、記憶部_B740に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、AMFにおける各種の処理を実現する。
【0061】
ネットワーク接続部_B720は、AMFが、5G AN内の基地局装置(gNB)、及び/又はSMF、及び/又はPCF、及び/又はUDM、及び/又はSCEFと接続する為の機能部である。すなわち、AMFは、ネットワーク接続部_B720を用いて、5G AN内の基地局装置(gNB)、及び/又はSMF、及び/又はPCF、及び/又はUDM、及び/又はSCEFとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0062】
図2を参照して詳細に説明すると、5GCN内にあるAMFは、ネットワーク接続部_A620を用いることにより、N2インターフェースを介して、gNBと通信することができ、N8インターフェースを介して、UDMと通信することができ、N11インターフェースを介して、SMFと通信することができ、N15インターフェースを介して、PCFと通信することができる。また、AMFは、ネットワーク接続部_A620を用いることにより、N1インターフェースを介して、UEとNASメッセージの送受信をすることができる。ただし、N1インターフェースは論理的なものであるため、実際には、UEとAMFの間の通信は、5G ANを介して行われる。また、AMFは、N26インターフェースをサポートする場合、ネットワーク接続部_A620を用いることにより、N26インターフェースを介して、MMEと通信することができる。
【0063】
記憶部_B740は、AMFの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0064】
尚、AMFは、N2インターフェースを用いたRANとの制御メッセージを交換する機能、N1インターフェースを用いたUEとのNASメッセージを交換する機能、NASメッセージの暗号化及び完全性保護を行う機能、登録管理(Registration management; RM)機能、接続管理(Connection management; CM)機能、到達可能性管理(Reachability management)機能、UE等の移動性管理(Mobility management)機能、UEとSMF間のSM(Session Management)メッセージを転送する機能、アクセス認証(Access Authentication、Access Authorization)機能、セキュリティアンカー機能(SEA; Security Anchor Functionality)、セキュリティコンテキスト管理(SCM; Security Context Management)機能、N3IWF(Non-3GPP Interworking Function)に対するN2インターフェースをサポートする機能、N3IWFを介したUEとのNAS信号の送受信をサポートする機能、N3IWFを介して接続するUEの認証する機能等を有する。
【0065】
また、登録管理では、UEごとのRM状態が管理される。RM状態は、UEとAMFとの間で同期がとられていてもよい。RM状態としては、非登録状態(RM-DEREGISTERED state)と、登録状態(RM-REGISTERED state)がある。RM-DEREGISTERED状態では、UEはネットワークに登録されていないため、AMFにおけるUEコンテキストが、そのUEに対する有効な位置情報やルーティング情報を持っていない為、AMFはUEに到達できない状態である。また、RM-REGISTERED状態では、UEはネットワークに登録されているため、UEはネットワークとの登録が必要なサービスを受信することができる。尚、RM状態は、5GMM状態(5GMM state)と表現されてもよい。この場合、RM-DEREGISTERED状態は、5GMM-DEREGISTERED状態と表現されてもよいし、RM-REGISTERED状態は、5GMM-REGISTERED状態と表現されてもよい。
【0066】
言い換えると、5GMM-REGISTEREDは、各装置が、5GMMコンテキストを確立した状態であってもよいし、PDUセッションコンテキストを確立した状態であってもよい。尚、各装置が5GMM-REGISTEREDである場合、UE_A10は、ユーザデータや制御メッセージの送受信を開始してもよいし、ページングに対して応答してもよい。さらに、尚、各装置が5GMM-REGISTEREDである場合、UE_A10は、初期登録のための登録手続き以外の登録手続き、及び/又はサービス要求手続きを実行してもよい。
【0067】
さらに、5GMM-DEREGISTEREDは、各装置が、5GMMコンテキストを確立していない状態であってもよいし、UE_A10の位置情報がネットワークに把握されていない状態であってもよいし、ネットワークがUE_A10に到達不能である状態であってもよい。尚、各装置が5GMM-DEREGISTEREDである場合、UE_A10は、登録手続きを開始してもよいし、登録手続きを実行することで5GMMコンテキストを確立してもよい。
【0068】
また、接続管理では、UEごとのCM状態が管理される。CM状態は、UEとAMFとの間で同期がとられていてもよい。CM状態としては、非接続状態(CM-IDLE state)と、接続状態(CM-CONNECTED state)がある。CM-IDLE状態では、UEはRM-REGISTERED状態にあるが、N1インターフェースを介したAMFとの間で確立されるNASシグナリング接続(NAS signaling connection)を持っていない。また、CM-IDLE状態では、UEはN2インターフェースの接続(N2 connection)、及びN3インターフェースの接続(N3 connection)を持っていない。一方、CM-CONNECTED状態では、N1インターフェースを介したAMFとの間で確立されるNASシグナリング接続(NAS signaling connection)を持っている。また、CM-CONNECTED状態では、UEはN2インターフェースの接続(N2 connection)、及び/又はN3インターフェースの接続(N3 connection)を持っていてもよい。
【0069】
さらに、接続管理では、3GPPアクセスにおけるCM状態と、non-3GPPアクセスにおけるCM状態とで分けて管理されてもよい。この場合、3GPPアクセスにおけるCM状態としては、3GPPアクセスにおける非接続状態(CM-IDLE state over 3GPP access)と、3GPPアクセスにおける接続状態(CM-CONNECTED state over 3GPP access)とがあってよい。さらに、non-3GPPアクセスにおけるCM状態としては、non-3GPPアクセスにおける非接続状態(CM-IDLE state over non-3GPP access)と、non-3GPPアクセスにおける接続状態(CM-CONNECTED state over non-3GPP access)とがあってよい。尚、非接続状態はアイドルモード表現されてもよく、接続状態モードはコネクテッドモードと表現されてもよい。
【0070】
尚、CM状態は、5GMMモード(5GMM mode)と表現されてもよい。この場合、非接続状態は、5GMM非接続モード(5GMM-IDLE mode)と表現されてもよいし、接続状態は、5GMM接続モード(5GMM-CONNECTED mode)と表現されてもよい。さらに、3GPPアクセスにおける非接続状態は、3GPPアクセスにおける5GMM非接続モード(5GMM-IDLE mode over 3GPP access)と表現されてもよいし、3GPPアクセスにおける接続状態は、3GPPアクセスにおける5GMM接続モード(5GMM-CONNECTED mode over 3GPP access)と表現されてもよい。さらに、non-3GPPアクセスにおける非接続状態は、non-3GPPアクセスにおける5GMM非接続モード(5GMM-IDLE mode over non-3GPP access)と表現されてもよいし、non-3GPPアクセスにおける接続状態は、non-3GPPアクセスにおける5GMM接続モード(5GMM-CONNECTED mode over non-3GPP access)と表現されてもよい。尚、5GMM非接続モードはアイドルモード表現されてもよく、5GMM接続モードはコネクテッドモードと表現されてもよい。
【0071】
また、AMFは、コアネットワーク_B内に1以上配置されてもよい。また、AMFは、1以上のNSI(Network Slice Instance)を管理するNFでもよい。また、AMFは、複数のNSI間で共有される共有CPファンクション(CCNF; Common CPNF(Control Plane Network Function))でもよい。
【0072】
尚、N3IWFは、UEが5GSに対してnon-3GPPアクセスを介して接続する場合に、non-3GPPアクセスと5GCNとの間に配置される装置及び/又は機能である。
【0073】
[2.4. SMFの装置構成]
次に、SMFの装置構成例について、
図5を用いて説明する。SMFは、制御部_B700、ネットワーク接続部_B720、記憶部_B740で構成されている。制御部_B700、ネットワーク接続部_B720、記憶部_B740は、バスを介して接続されている。SMFは、制御プレーンを扱うノードであってよい。
【0074】
制御部_B700は、SMF全体の動作・機能を制御する機能部である。制御部_B700は、必要に応じて、記憶部_B740に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、SMFにおける各種の処理を実現する。
【0075】
ネットワーク接続部_B720は、SMFが、AMF、及び/又はUPF、及び/又はPCF、及び/又はUDMと接続する為の機能部である。すなわち、SMFは、ネットワーク接続部_B720を用いて、AMF、及び/又はUPF、及び/又はPCF、及び/又はUDMとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0076】
図2を参照して詳細に説明すると、5GCN内にあるSMFは、ネットワーク接続部_A620を用いることにより、N11インターフェースを介して、AMFと通信することができ、N4インターフェースを介して、UPFと通信することができ、N7インターフェースを介して、PCFと通信することができ、N10インターフェースを介して、UDMと通信することができる。
【0077】
記憶部_B740は、SMFの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0078】
SMFは、PDUセッションの確立・修正・解放等のセッション管理(Session Management)機能、UEに対するIPアドレス割り当て(IP address allocation)及びその管理機能、UPFの選択と制御機能、適切な目的地(送信先)へトラフィックをルーティングする為のUPFの設定機能、NASメッセージのSM部分を送受信する機能、下りリンクのデータが到着したことを通知する機能(Downlink Data Notification)、AMF経由でN2インターフェースを介してANに送信されるAN特有の(ANごとの)SM情報を提供する機能、セッションに対するSSCモード(Session and Service Continuity mode)を決定する機能、ローミング機能等を有する。
【0079】
[2.5. UPFの装置構成]
次に、UPFの装置構成例について、
図5を用いて説明する。UPFは、制御部_B700、ネットワーク接続部_B720、記憶部_B740で構成されている。制御部_B700、ネットワーク接続部_B720、記憶部_B740は、バスを介して接続されている。UPFは、制御プレーンを扱うノードであってよい。
【0080】
制御部_B700は、UPF全体の動作・機能を制御する機能部である。制御部_B700は、必要に応じて、記憶部_B740に記憶されている各種プログラムを読み出して実行する事により、UPFにおける各種の処理を実現する。
【0081】
ネットワーク接続部_B720は、UPFが、5G AN内の基地局装置(gNB)、及び/又はSMF、及び/又はDNと接続する為の機能部である。すなわち、UPFは、ネットワーク接続部_B720を用いて、5G AN内の基地局装置(gNB)、及び/又はSMF、及び/又はDNとの間で、ユーザデータ及び/又は制御情報を送受信することができる。
【0082】
図2を参照して詳細に説明すると、5GCN内にあるUPFは、ネットワーク接続部_A620を用いることにより、N3インターフェースを介して、gNBと通信することができ、N4インターフェースを介して、SMFと通信することができ、N6インターフェースを介して、DNと通信することができ、N9インターフェースを介して、他のUPFと通信することができる。
【0083】
記憶部_B740は、UPFの各動作に必要なプログラム、ユーザデータ、制御情報等を記憶する為の機能部である。
【0084】
UPFは、intra-RAT mobility又はinter-RAT mobilityに対するアンカーポイントとしての機能、DNに相互接続するための外部PDUセッションポイントとしての機能(つまり、DNとコアネットワーク_Bとの間のゲートウェイとして、ユーザデータを転送する機能)、パケットのルーティング及び転送する機能、1つのDNに対して複数のトラフィックフローのルーティングをサポートするUL CL(Uplink Classifier)機能、マルチホーム(multi-homed)PDUセッションをサポートするBranching point機能、user planeに対するQoS (Quality of Service) 処理機能、上りリンクトラフィックの検証機能、下りリンクパケットのバッファリング、下りリンクデータ通知(Downlink Data Notification)をトリガする機能等を有する。
【0085】
また、UPFは、IP通信及び/又はnon-IP通信の為のゲートウェイでもよい。また、UPFは、IP通信を転送する機能を持ってもよく、non-IP通信とIP通信を変換する機能を持っていてもよい。さらに複数配置されるゲートウェイは、コアネットワーク_Bと単一のDNを接続するゲートウェイでもよい。尚、UPFは、他のNFとの接続性を備えてもよく、他のNFを介して各装置に接続してもよい。
【0086】
尚、ユーザプレーン(user plane)は、UEとネットワークとの間で送受信されるユーザデータ(user data)のことである。ユーザプレーンは、PDNコネクション、又はPDUセッションを用いて送受信されてもよい。さらに、EPSの場合、ユーザプレーンは、LTE-Uuインターフェース、及び/又はS1-Uインターフェース、及び/又はS5インターフェース、及び/又はS8インターフェース、及び/又はSGiインターフェースを用いて送受信されてもよい。さらに、5GSの場合、ユーザプレーンは、UEとNG RANとの間のインターフェース、及び/又はN3インターフェース、及び/又はN9インターフェース、及び/又はN6インターフェースを介して送受信されてもよい。以下、ユーザプレーンは、U-Planeと表現されてもよい。
【0087】
さらに、制御プレーン(control plane)は、UEの通信制御等を行うために送受信される制御メッセージのことである。制御プレーンは、UEとMMEとの間のNAS (Non-Access-Stratum)シグナリングコネクションを用いて送受信されてもよい。さらに、EPSの場合、制御プレーンは、LTE-Uuインターフェース、及びS1-MMEインターフェースを用いて送受信されてもよい。さらに、5GSの場合、制御プレーンは、UEとNG RANとの間のインターフェース、及びN2インターフェースを用いて送受信されてもよい。以下、制御プレーンは、コントロールプレーンと表現されてもよいし、C-Planeと表現されてもよい。
【0088】
さらに、U-Plane(User Plane; UP)は、ユーザデータを送受信する為の通信路でもよく、複数のベアラで構成されてもよい。さらに、C-Plane(Control Plane; CP)は、制御メッセージを送受信する為の通信路でもよく、複数のベアラで構成されてもよい。
【0089】
[2.6. その他の装置及び/又は機能及び/又は本実施形態における識別情報の説明]
次に、その他の装置及び/又は機能及び/又は識別情報について説明を行う。
【0090】
ネットワークとは、アクセスネットワーク_B、コアネットワーク_B、DNのうち、少なくとも一部を指す。また、アクセスネットワーク_B、コアネットワーク_B、DNのうち、少なくとも一部に含まれる1以上の装置を、ネットワーク又はネットワーク装置と称してもよい。つまり、ネットワークがメッセージの送受信及び/又は処理を実行するということは、ネットワーク内の装置(ネットワーク装置、及び/又は制御装置)がメッセージの送受信及び/又は処理を実行することを意味してもよい。逆に、ネットワーク内の装置がメッセージの送受信及び/又は処理を実行するということは、ネットワークがメッセージの送受信及び/又は処理を実行することを意味してもよい。
【0091】
また、SM(セッションマネジメント)メッセージ(NAS (Non-Access-Stratum) SMメッセージとも称する)は、SMのための手続きで用いられるNASメッセージであってよく、AMF_A240を介してUE_A10とSMF_A230の間で送受信される制御メッセージであってよい。さらに、SMメッセージには、PDUセッション確立要求メッセージ、PDUセッション確立受諾メッセージ、PDUセッション完了メッセージ、PDUセッション拒絶メッセージ、PDUセッション変更要求メッセージ、PDUセッション変更受諾メッセージ、PDUセッション変更応答メッセージ等が含まれてもよい。また、SMのための手続きには、PDUセッション確立手続きが含まれてもよい。
【0092】
また、MM(Mobility management)メッセージ(またはNAS MMメッセージとも称する)は、MMのための手続きに用いられるNASメッセージであってよく、AMF_A240を介してUE_A10とSMF_A230の間で送受信される制御メッセージであってよい。さらに、MMメッセージには、登録要求メッセージ、登録受諾メッセージ、登録拒絶メッセージ、登録解除要求メッセージ、登録解除受諾メッセージ、UE configuration update要求メッセージ、UE configuration update受諾メッセージ等が含まれてよい。また、MMのための手続きは、登録手続き、登録解除手続き、UE configuration update手続き、認証・承認手続きが含まれてよい。
【0093】
また、5GS(5G System)サービスは、コアネットワーク_B190を用いて提供される接続サービスでよい。さらに、5GSサービスは、EPSサービスと異なるサービスでもよいし、EPSサービスと同様のサービスでもよい。
【0094】
また、non 5GSサービスは、5GSサービス以外のサービスでよく、EPSサービス、及び/又はnon EPSサービスが含まれてもよい。
【0095】
また、PDN(Packet Data Network)タイプとは、PDNコネクションのタイプを示すものであり、IPv4、IPv6、IPv4v6、non-IPがある。IPv4が指定された場合、IPv4を用いてデータの送受信を行う事を示す。IPv6が指定された場合は、IPv6を用いてデータの送受信を行う事を示す。IPv4v6が指定された場合は、IPv4又はIPv6を用いてデータの送受信を行う事を示す。non-IPが指定された場合は、IPを用いた通信ではなく、IP以外の通信方法によって通信する事を示す。
【0096】
また、PDU(Protocol Data Unit/Packet Data Unit)セッションとは、PDU接続性サービスを提供するDNとUEとの間の関連性として定義することができるが、UEと外部ゲートウェイとの間で確立される接続性であってもよい。UEは、5GSにおいて、アクセスネットワーク_B及びコアネットワーク_Bを介したPDUセッションを確立することにより、PDUセッションを用いて、DNとの間のユーザデータの送受信を行うことができる。ここで、この外部ゲートウェイとは、UPF、SCEF等であってよい。UEは、PDUセッションを用いて、DNに配置されるアプリケーションサーバー等の装置と、ユーザデータの送受信を実行する事ができる。
【0097】
尚、各装置(UE、及び/又はアクセスネットワーク装置、及び/又はコアネットワーク装置)は、PDUセッションに対して、1以上の識別情報を対応づけて管理してもよい。尚、これらの識別情報には、DNN、QoSルール、PDUセッションタイプ、アプリケーション識別情報、NSI識別情報、アクセスネットワーク識別情報、及びSSC modeのうち1以上が含まれてもよいし、その他の情報がさらに含まれてもよい。さらに、PDUセッションを複数確立する場合には、PDUセッションに対応づけられる各識別情報は、同じ内容でもよいし、異なる内容でもよい。
【0098】
また、DNN(Data Network Name)は、コアネットワーク及び/又はDN等の外部ネットワークを識別する識別情報でよい。さらに、DNNは、コアネットワークB190を接続するPGW_A30/UPF_A235等のゲートウェイを選択する情報として用いることもできる。さらに、DNNは、APN(Access Point Name)に相当するものでもよい。
【0099】
また、PDU(Protocol Data Unit/Packet Data Unit)セッションタイプは、PDUセッションのタイプを示すものであり、IPv4、IPv6、Ethernet、Unstructuredがある。IPv4が指定された場合、IPv4を用いてデータの送受信を行うことを示す。IPv6が指定された場合は、IPv6を用いてデータの送受信を行うことを示す。Ethernetが指定された場合は、Ethernetフレームの送受信を行うことを示す。また、Ethernetは、IPを用いた通信を行わないことを示してもよい。Unstructuredが指定された場合は、Point-to-Point(P2P)トンネリング技術を用いて、DNにあるアプリケーションサーバー等にデータを送受信することを示す。P2Pトンネリング技術としては、例えば、UDP/IPのカプセル化技術を用いても良い。尚、PDUセッションタイプには、上記の他にIPが含まれても良い。IPは、UEがIPv4とIPv6の両方を使用可能である場合に指定する事ができる。
【0100】
また、ネットワークスライス(NS)とは、特定のネットワーク能力及びネットワーク特性を提供する論理的なネットワークである。UE及び/又はネットワークは、5GSにおいて、ネットワークスライス(NWスライス; NS)をサポートすることができる。
【0101】
また、ネットワークスライスインスタンス(NSI)とは、ネットワーク機能(NF)のインスタンス(実体)と、必要なリソースのセットで構成され、配置されるネットワークスライスを形成する。ここで、NFとは、ネットワークにおける処理機能であって、3GPPで採用又は定義されたものである。NSIはコアネットワーク_B内に1以上構成される、NSの実体である。また、NSIはNST(Network Slice Template)を用いて生成された仮想的なNF(Network Function)により構成されてもよい。ここで、NSTとは、要求される通信サービスや能力(capability)を提供する為のリソース要求に関連付けられ、1以上のNFの論理的表現である。つまり、NSIとは、複数のNFにより構成されたコアネットワーク_B190内の集合体でよい。また、NSIはサービス等によって配送されるユーザデータを分ける為に構成された論理的なネットワークでよい。NSには、1以上のNFが構成されてよい。NSに構成されるNFは、他のNSと共有される装置であってもよいし、そうでなくてもよい。UE、及び/又ネットワーク内の装置は、NSSAI、及び/又はS-NSSAI、及び/又はUE usage type、及び/又は1以上のNSI ID等の登録情報、及び/又はAPNに基づいて、1以上のNSに割り当てられることができる。尚、UE usage typeは、NSIを識別するための使用される、UEの登録情報に含まれるパラメータ値である。UE usage typeはHSSに記憶されていてよい。AMFはUE usage typeに基づきSMFとUPFを選択してもよい。
【0102】
また、S-NSSAI(Single Network Slice Selection Assistance Information)は、NSを識別するための情報である。S-NSSAIは、SST(Slice/Service type)のみで構成されてもよいし、SSTとSD(Slice Differentiator)の両方で構成されてもよい。ここで、SSTとは、機能とサービスの面で期待されるNSの動作を示す情報である。また、SDは、SSTで示される複数のNSIから1つのNSIを選択する際に、SSTを補間する情報であってもよい。S-NSSAIは、PLMNごとに特有な情報であってもよいし、PLMN間で共通化された標準の情報であってもよい。また、ネットワークは、デフォルトS-NSSAIとして、UEの登録情報に1以上のS-NSSAIを記憶してもよい。尚、S-NSSAIがデフォルトS-NSSAIである場合において、UEが登録要求メッセージにおいて有効なS-NSSAIをネットワークに送信しないときは、ネットワークは、UEに関係するNSを提供してもよい。
【0103】
また、NSSAI(Network Slice Selection Assistance Information)は、S-NSSAIの集まりである。NSSAIに含まれる、各S-NSSAIはアクセスネットワーク又はコアネットワークがNSIを選択するのをアシストする情報である。UEはPLMNごとにネットワークから許可されたNSSAIを記憶してもよい。また、NSSAIは、AMFを選択するのに用いられる情報であってよい。
【0104】
また、configured NSSAIは、UEの中に供給され、記憶されているNSSAIである。UEは、PLMNごとにconfigured NSSAIを記憶してもよい。configured NSSAIは、ネットワーク(又はPLMN)により設定された情報であってよい。
【0105】
また、requested NSSAIは、登録手続き中にUEからネットワークに提供されるNSSAIである。requested NSSAIは、UEが記憶するallowed NSSAI又はconfigured NSSAIであってよい。具体的には、requested NSSAIは、UEがアクセスしたいネットワークスライスを示す情報であってよい。requested NSSAIに含まれるS-NSSAIはrequested S-NSSAIと表現されてもよい。例えば、requested NSSAIは登録要求メッセージ、又はPDUセッション確立要求メッセージ等のUEからネットワークに送信されるNASメッセージ又はNAS(Non-Access-Stratum )メッセージを含めるRRC(Radio Resource Control)メッセージに含まれて送信される。
【0106】
また、allowed NSSAIは、UEが許可された1又は複数ネットワークスライスを示す情報である。言い換えると、allowed NSSAIは、ネットワークがUEへ接続を許可した、ネットワークスライスを識別する情報である。UEとネットワークはそれぞれ、UEの情報として、アクセス(3GPPアクセス又は非3GPPアクセス)ごとに、allowed NSSAIを記憶と管理をする。allowed NSSAIに含まれるS-NSSAIはallowed S-NSSAIと表現されてもよい。
【0107】
また、rejected NSSAIは、UEが許可されない1又は複数のネットワークスライスを示す情報である。言い換えると、rejected NSSAIは、ネットワークがUEに対して接続を許可しないネットワークスライスを識別する情報である。rejected NSSAIは、S-NSSAIと理由値の組み合わせを、1又は複数含める情報であってもよい。なお、理由値とは、ネットワークが、対応するS-NSSAIを拒絶する理由を示す情報である。UEとネットワークは、各S-NSSAIを対応づけられた理由値に基づき、それぞれ適切に、rejected NSSAIを記憶と管理してよい。さらに、rejected NSSAIは、登録受諾メッセージや、設定更新コマンドや、登録拒絶メッセージ等、ネットワークからUEへ送信されるNASメッセージ、又はNASメッセージが含まれるRRCメッセージに含められてもよい。rejected NSSAIに含まれるS-NSSAIはrejected S-NSSAIと表現されてもよい。rejected NSSAIは、第1から第4のrejected NSSAIの何れかであってもよいし、第1から第4のrejected NSSAIの組み合わせであってよい。
【0108】
ここで、第1のrejected NSSAIは、UEがrequested NSSAIに含めたS-NSSAIのうち、現在のPLMNで利用不可である、1以上のS-NSSAIの集合である。第1のrejected NSSAIは、5GSのRejected NSSAI for the current PLMNであってもよい。第1のrejected NSSAIは、UEまたはNWが記憶するrejected NSSAIであってもよいし、NWからUEへ送信されるrejected NSSAIであってよい。第1のrejected NSSAIがNWからUEへ送信されるrejected NSSAIである場合、第1のrejected NSSAIは、S-NSSAIと理由値の組み合わせを、1又は複数含める情報であってもよい。この時の理由値は、「現在のPLMN内で不可であるS-NSSAI(S-NSSAI not available in the current PLMN)」であってよく、理由値と対応付けられたS-NSSAIが現在のPLMN内で不可であることを示す情報であってよい。
【0109】
第1のrejected NSSAIは、登録PLMN全体で有効である。言い換えると、UE及び/又はNWは、第1のrejected NSSAI及び第1のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIをアクセスタイプによらない情報として扱ってよい。つまり、第1のrejected NSSAIは、3GPP access及びnon-3GPP accessに対して有効な情報であってよい。
【0110】
UEは、現在のPLMNに対して3GPP accessとnon-3GPP accessの両方のアクセスで非登録状態に遷移した場合、第1のrejected NSSAIを記憶から削除してよい。言い換えると、UEが、あるアクセス経由で現在のPLMNに対して非登録状態に遷移した場合、又はあるあるアクセス経由で新しいPLMNに登録が成功した場合、又はあるアクセス経由で新しいPLMNへの登録を失敗し非登録状態に遷移した場合に、さらにUEがもう一方のアクセス経由で登録されていない状態(非登録状態)である場合には、UEは第1のrejected NSSAIを削除する。
【0111】
第2のrejected NSSAIは、UEがrequested NSSAIに含めたS-NSSAIのうち、現在のレジストレーションエリア内で利用不可である、1又は複数のS-NSSAIの集合である。第2のrejected NSSAIは、5GSのRejected NSSAI for the current registration areaであってよい。第2のrejected NSSAIは、UEまたはNWが記憶するrejected NSSAIであってもよいし、NWからUEへ送信されるrejected NSSAIであってよい。第2のrejected NSSAIがNWからUEへ送信されるrejected NSSAIである場合、第2のrejected NSSAIは、S-NSSAIと理由値の組み合わせを、1又は複数含める情報であってもよい。この時の理由値は、「現在のレジストレーションエリアで不可であるS-NSSAI(S-NSSAI not available in the current registration area)」であってよく、理由値と対応付けられたS-NSSAIが現在のレジストレーションエリア内で不可であることを示す情報であってよい。
【0112】
第2のrejected NSSAIは、現在のレジストレーションエリア内で有効である。つまり、UE及び/又はNWは、第2のrejected NSSAI及び第2のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIをアクセスタイプごとの情報として扱ってよい。つまり、第2のrejected NSSAIは、3GPP accessまたはnon-3GPP accessのそれぞれに対して有効な情報であってよい。つまり、UEは、一旦あるアクセスに対して非登録状態に遷移した場合は、第2のrejected NSSAIを記憶から削除してよい。
【0113】
第3のrejected NSSAIは、ネットワークがnetwork slice specific authenticationを要するS-NSSAIであり、network slice specific authenticationが完了しておらず、現在のPLMNで利用が不可である、1又は複数のS-NSSAIの集合である。第3のrejected NSSAIは、5GSのRejected NSSAI due to network slice specific authentication and authorizationであってよい。第3のrejected NSSAIは、UEまたはNWが記憶するrejected NSSAIであってもよいし、NWからUEへ送信されるrejected NSSAIであってよい。第3のrejected NSSAIがNWからUEへ送信されるNSSAIである場合、第3のrejected NSSAIは、S-NSSAIと理由値の組み合わせを、1又は複数含める情報であってもよい。この時の理由値は、「Network slice-specific authentication and authorizationのためにペンディングするS-NSSAI(Network slice-specific authentication and authorization pending for the S-NSSAI)」であってよく、理由値と対応付けられたS-NSSAIが、そのS-NSSAIに対するNetwork slice-specific authentication and authorizationを完了するまでUEが使用するのを禁止またはペンディングすることを示す情報であってよい。
【0114】
第3のrejected NSSAIは、登録PLMN全体で有効である。言い換えると、UE及び/又はNWは、第3のrejected NSSAI及び第3のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIをアクセスタイプによらない情報として扱ってよい。つまり、第3のrejected NSSAIは、3GPP access及びnon-3GPP accessに対して有効な情報であってよい。第3のrejected NSSAIはrejected NSSAIとは異なるNSSAIであってもよい。第3のrejected NSSAIは第1のrejected NSSAIであってもよい。
【0115】
第3のrejected NSSAIは、UEが、手続きをペンディングしているスライスを識別する1又は複数のS-NSSAIで構成されるNSSAIである。具体的には、UEは、第3のrejected NSSAIを記憶する間、第3のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIに対する登録要求手続きを開始しない。言い換えれば、UEは、第3のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIに対するNetwork Slice-Specific Authentication and Authorizationが完了するまで、第3のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIを登録手続き中に使用しない。第3のrejected NSSAIは、Network Slice-Specific Authentication and Authorizationの為のペンディングを示す理由値と対応づけられてコアネットワークから受信したS-NSSAIを1又は複数含む識別情報である。第3のrejected NSSAIは、アクセスタイプによらない情報である。具体的には、UEが第3のrejected NSSAIを記憶する場合、UEは第3のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIを含む登録要求メッセージを、3GPPアクセスとnon-3GPPアクセスの両方に送信を試みない。
【0116】
第4のrejected NSSAIは、ネットワークがnetwork slice specific authenticationを要するS-NSSAIであり、network slice specific authenticationの結果失敗した、1又は複数のS-NSSAIの集合である。第4のrejected NSSAIは、UEまたはNWが記憶するNSSAIであってもよいし、NWからUEへ送信されるNSSAIであってよい。第4のrejected NSSAIがNWからUEへ送信されるNSSAIである場合、第4のrejected NSSAIは、S-NSSAIと理由値の組み合わせを、1又は複数含める情報であってもよい。この時の理由値は、「Network slice-specific authentication and authorizationを失敗したS-NSSAI(Network slice-specific authentication and authorization failure for the S-NSSAI)」であってよく、理由値と対応付けられたS-NSSAIに対するNetwork slice-specific authentication and authorizationを失敗したことを示す情報であってよい。
【0117】
第4のrejected NSSAIは、登録PLMN全体で有効である。言い換えると、UE及び/又はNWは、第4のrejected NSSAI及び第4のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIをアクセスタイプによらない情報として扱ってよい。つまり、第4のrejected NSSAIは、3GPP access及びnon-3GPP accessに対して有効な情報であってよい。第4のrejected NSSAIはrejected NSSAIとは異なるNSSAIであってもよい。第4のrejected NSSAIは第1のrejected NSSAIであってもよい。
【0118】
第4のrejected NSSAIは、UEが、コアネットワークからNetwork Slice-Specific Authentication and Authorizationが失敗したことにより拒絶されたスライスを識別するrejected NSSAIである。具体的には、UEは第4のrejected NSSAIを記憶する間、第4のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIに対する登録要求手続きを開始しない。第4のrejected NSSAIは、Network Slice-Specific Authentication and Authorizationの失敗を示す理由値と対応づけられてコアネットワークから受信したS-NSSAIを1又は複数含む識別情報である。第4のrejected NSSAIは、アクセスタイプによらない情報である。具体的には、UEが第4のrejected NSSAIを記憶する場合、UEは第4のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIを含む登録要求メッセージを、3GPPアクセスとnon-3GPPアクセスの両方に送信を試みなくてもよい。または、UEは第4のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIを含む登録要求メッセージを、UEポリシーに基づき送信する事ができる。または、UEは第4のrejected NSSAIを、UEポリシーに基づき削除し、第4のrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIを含む登録要求メッセージを送信できる状態に遷移してもよい。
【0119】
トラッキングエリアは、コアネットワークが管理する、UE_A10の位置情報で表すことが可能な単数又は複数の範囲である。トラッキングエリアは、複数のセルで構成されもよい。さらに、トラッキングエリアは、ページング等の制御メッセージがブロードキャストされる範囲でもよいし、UE_A10がハンドオーバー手続きをせずに移動できる範囲でもよい。さらに、トラッキングエリアは、ルーティングエリアでもよいし、ロケーションエリアでもよいし、これらと同様のものであればよい。以下、トラッキングエリアはTA(Tracking Area)であってもよい。トラッキングエリアは、TAC(Tracking area code)とPLMNで構成されるTAI(Tracking Area Identityにより識別されてよい。
【0120】
レジストレーションエリア(Registration area又は登録エリア)は、AMFがUEに割り当てる1又は複数のTAの集合である。なお、UE_A10は、レジストレーションエリアに含まれる一又は複数のTA内を移動している間は、トラッキングエリア更新のための信号を送受信することなく移動することができてよい。言い換えると、レジストレーションエリアは、UE_A10がトラッキングエリア更新手続きを実行することなく移動できるエリアを示す情報群であってよい。レジストレーションエリアは、1または複数のTAIにより構成されるTAI listにより識別されてよい。
【0121】
UE IDとは、UEを識別する為の情報である。具体的に、例えば、UE IDは、SUCI(SUbscription Concealed Identifier)、又はSUPI(Subscription Permanent Identifier )、又はGUTI(Globally Unique Temporary Identifier)、又はIMEI(International Mobile Subscriber Identity)、又はIMEISV(IMEI Software Version)又は、TMSI(Temporary Mobile Subscriber Identity )であってもよい。又は、UE IDはアプリケーションまたはネットワーク内で設定されたその他の情報であってもよい。さらに、UE IDは、ユーザを識別する為の情報であってもよい。
【0122】
Network Slice-Specific Authentication and Authorization機能とは、ネットワークスライス特有の認証及び認可を実現する為の機能である。ネットワークスライス特有の認証及び認可では、3rd Partyなどコアネットワーク外でUEの認証及び認可を行うことが出来る。Network Slice-Specific Authentication and Authorization機能を備える、PLMN及びネットワーク装置は、UEの登録情報に基づき、あるS-NSSAIに対してNetwork Slice-Specific Authentication and Authorization手続きを実行する事ができる。更に、Network Slice-Specific Authentication and Authorization機能を備えるUEは、Network Slice-Specific Authentication and Authorizationの為のペンディングのためのrejected NSSAI及び/又はNetwork Slice-Specific Authentication and Authorizationの失敗のためのrejected NSSAIを管理、及び記憶する事ができる。本稿では、Network Slice-Specific Authentication and Authorizationをネットワークスライス特有の認証及び認可手続きや、認証及び認可手続き、として称する場合がある。
【0123】
Network Slice-Specific Authentication and Authorizationを要するS-NSSAIは、コアネットワーク、及び/又はコアネットワーク装置により管理される、Network Slice-Specific Authentication and Authorizationを要するS-NSSAIである。コアネットワーク、及び/又はコアネットワーク装置は、S-NSSAIとNetwork Slice-Specific Authentication and Authorizationを要するか否かを示す情報を対応付けて記憶することにより、Network Slice-Specific Authentication and Authorizationを要するS-NSSAIを記憶してもよい。コアネットワーク、及び/又はコアネットワーク装置は、更に、Network Slice-Specific Authentication and Authorizationを要するS-NSSAIと、Network Slice-Specific Authentication and Authorizationが完了しているか否かを示す情報、又はNetwork Slice-Specific Authentication and Authorizationが完了し許可又は成功している状態であることを示す情報と、を対応づけて記憶してもよい。コアネットワーク、及び/又はコアネットワーク装置は、Network Slice-Specific Authentication and Authorizationを要するS-NSSAIをアクセスネットワークに関わらない情報として管理してよい。
【0124】
次に、本実施形態において、各装置により送受信、及び記憶管理される識別情報について説明する。 第1の識別情報は、UEがNetwork Slice-Specific Authentication and Authorization機能をサポートする事を示す情報であってよい。または、第1の識別情報は、Network Slice-Specific Authentication and Authorization機能をサポートするか否かを示す情報であってもよい。第1の識別情報は5G MM capability情報であってもよい。第1の識別情報は、UEが第1のrejected NSSAI及び/又は第2のrejected NSSAIを記憶する事ができる事を示す情報であってもよい。
【0125】
第2の識別情報は、UEが要求するスライスを識別する情報である。具体的には、第2の識別情報は、requested NSSAIであってよく、1又は複数のS-NSSAIを含み構成してもよい。第2の識別情報に含まれるS-NSSAIは、UEが記憶するConfigured NSSAIに含まれるS-NSSAI、またはAllowed NSSAIに含まれるS-NSSAIであってよい。更に、UEは、第2の識別情報にUEが記憶するrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIを含めない。
【0126】
具体的には、UEは、第2の識別情報の送信先のPLMNに対応づけられたrejected NSSAIを記憶する場合、rejected NSSAIに含まれる各S-NSSAIと対応づけられた理由値に従い、第2の識別情報にそのS-NSSAIを含めるかを判定する。例えば、UEは、Network Slice-Specific Authentication and Authorizationの為のペンディングを示す理由値と対応付けられたS-NSSAIを、UEは第2の識別情報に含めない。
【0127】
第3の識別情報は、UEが要求するスライスの為の、Network Slice-Specific Authentication and Authorizationに使用するユーザID及び/又はUE IDを示す情報である。具体的には、第3の識別情報は、S-NSSAIに対応付けられた、Network Slice-Specific Authentication and Authorizationの為のユーザ ID及び/又はUE IDであってよく、GPSIであってよい。第3の識別情報は、第2の識別情報に紐づけられていてもよい。
【0128】
第11の識別情報は、コアネットワーク及び/又はコアネットワーク装置がNetwork Slice-Specific Authentication and Authorization機能をサポートする事を示す情報である。第11の識別情報は、5GMM NW capability情報であってよい。第11の識別情報は、コアネットワークがUEをNetwork Slice-Specific Authentication and Authorization機能に基づき、Network Slice-Specific Authentication and Authorization手続きを実行できる状態であることを通知する情報であってもよい。
【0129】
第12の識別情報は、コアネットワークが許可するスライスを識別する情報である。具体的には、第12の識別情報はAllowed NSSAIであってよく、1又は複数のS-NSSAIを含めてよい。第12の識別情報は、アクセスごとの情報であってよい。また、コアネットワークがUEに送信できるallowed NSSAIを記憶しない場合、更に将来的にallowed NSSAIを割り当てられる可能性がある場合に、第12の識別情報は空の情報であってもよい。
【0130】
第13の識別情報は、第2の識別情報に含まれるS-NSSAIのうちコアネットワークが拒絶する1又は複数のS-NSSAIの集合を識別する情報であり、言い換えるとコアネットワークが許可しないS-NSSAIの集合を識別する情報である。第13の識別情報は、5GSのrejected NSSAIであってもよい。具体的には、第13の識別情報は1又は複数のS-NSSAIと、各S-NSSAIに紐づけられた、各理由値を含める情報であってよい。第13の識別情報は、第1から第4のrejected NSSAIの少なくとも1つで構成されるrejected NSSAIであってもよい。
【0131】
第14の識別情報は、Network Slice-Specific Authentication and Authorizationの為に、pendingする時間を示すタイマの値である。言い換えれば、第14の識別情報は、第14の識別情報が示すタイマの値を用いたタイマのカウントの開始を指示する情報であってよい。第14の識別情報は、第13の識別情報と関連付けられていてもよいし、第13の識別情報と組み合わせて1つの情報として送受信されてもよい。
【0132】
第15の識別情報は、UEの登録先のAMFが、前回の登録先のAMFから変更があったことを示す情報である。第15の識別情報は、フラグまたは識別情報であってよい。第15の識別情報は、AMFを識別する情報であってもよく、例えばGUTI(Globally Unique Temporary Identifier)であってよいし、GUTIに含まれるAMF Region IDや、AMF Set IDであってもよいし、AMF Pointerであってもよい。第15の識別情報はregistration areaであってもよい。
【0133】
第16の識別情報は、UEが記憶する、第3のrejected NSSAIを削除するか否かを示す情報であってよい。又は、第16の識別情報は、UEが第3のrejected NSSAIを削除することを示す情報であってよい。
【0134】
第16の識別は、UEに、第3のrejected NSSAIからの削除を指示する1又は複数S-NSSAIを含めた情報であってよい。具体的には、NWがUEに第16の識別情報を送信した場合、UEが第3のrejected NSSAIから、第16の識別情報に含まれる1又は複数のS-NSSAIを削除してよい。
【0135】
第21の識別情報は、ネットワークがUEに許可したスライスを識別する情報である。第21の識別情報は、allowed NSSAIであってよい。第21の識別情報は、新しく割り当てられたallowed NSSAIであってもよい。第21の識別情報は、Slice specific Authenticationによるpendingによりrejected NSSAIに含まれたS-NSSAIを含めてもよい。
【0136】
第22の識別情報は、コアネットワークが拒絶するスライスを識別する情報であり、言い換えるとコアネットワークが許可しないスライスを識別する情報である。第22の識別情報は、5GSのrejected NSSAIであってもよい。具体的には、第22の識別情報は1又は複数のS-NSSAIと、各S-NSSAIに紐づけられた、各理由値を含める情報であってよい。第22の識別情報は、第1から第4のrejected NSSAIの少なくとも1つで構成されるrejected NSSAIであってもよい。
【0137】
第25の識別情報は、UEへ再度登録手続きの開始を要求することを示す情報であってよい。第25の識別情報は、Configuration update indication IE(information Element)に示される情報であってよい。
【0138】
第31の識別情報は、コアネットワークが拒絶するスライスを識別する情報であり、言い換えるとコアネットワークが許可しないスライスを識別する情報である。第31の識別情報は、5GSのrejected NSSAIであってもよい。具体的には、第31の識別情報は1又は複数のS-NSSAIと、各S-NSSAIに紐づけられた、各拒絶理由値を含める情報であってよい。第31の識別情報は、第1から第4のrejected NSSAIの少なくとも1つで構成されるrejected NSSAIであってもよい。
【0139】
第32の識別情報は、コアネットワークがUEに対して現在allowed NSSAIがない事を示す情報である。第32の識別情報は、5Gの5GMM cause No network slices availableであってもよい。
【0140】
尚、各装置は、報知情報及び/又はRRC手続き及び/又はコアネットワークへの登録手続き及び/又は緊急呼のためのサービス要求手続きにおいて、各装置の各種能力情報及び/又は各種要求情報を交換及び/又は取得してもよい。
【0141】
また、本手続きに関わる各装置は、本手続きで説明する各制御メッセージを送受信することにより、各制御メッセージに含まれる1以上の識別情報を送受信し、送受信した各識別情報をコンテキストとして記憶してもよい。
【0142】
[3.1. 各実施形態で用いられる手続きの説明]
次に、各実施形態で用いられる手続きについて説明する。尚、各実施形態で用いられる手続きには、登録手続き(Registration procedure)、Network Slice-Specific Authentication and Authorization手続き、UE設定更新手続き(Generic UE configuration update procedure)、ネットワークが開始する非登録手続き(Network-initiated de-registration procedure)が含まれる。以下、各手続きについて説明していく。
【0143】
尚、各実施形態では、
図2に記載されているように、HSSとUDM、PCFとPCRF、SMFとPGW-C、UPFとPGW-Uが、それぞれ同一の装置(つまり、同一の物理的なハードウェア、又は同一の論理的なハードウェア、又は同一のソフトウェア)として構成されている場合を例にとって説明する。しかし、本実施形態に記載される内容は、これらが異なる装置(つまり、異なる物理的なハードウェア、又は異なる論理的なハードウェア、又は異なるソフトウェア)として構成される場合にも適用可能である。例えば、これらの間で、直接データの送受信を行ってもよいし、AMF、MME間のN26インターフェースを介してデータを送受信してもよいし、UEを介してデータを送受信してもよい。
【0144】
[3.2.登録手続き]
まず、登録手続き (Registration procedure)について、
図6を用いて説明する。以下、本手続きとは登録手続きを指す。登録手続きは、UEが主導してアクセスネットワーク_B、及び/又はコアネットワーク_B、及び/又はDNへ登録する為の手続きである。UEは、ネットワークに登録していない状態であれば、例えば、電源投入時等の任意のタイミングで本手続きを実行することができる。言い換えると、UEは、非登録状態(5GMM-DEREGISTERED state)であれば任意のタイミングで本手続きを開始できる。また、各装置(特にUEとAMF)は、登録手続きの完了に基づいて、登録状態(5GMM-REGISTEDED state)に遷移することができる。尚、各登録状態は、アクセス毎に各装置で管理されてよい。具体的には、各装置は3GPPアクセスに対する登録の状態(登録状態又は非登録状態)と、non-3GPPアクセスに対する登録の状態を独立して管理してよい。
【0145】
さらに、登録手続きは、ネットワークにおけるUEの位置登録情報を更新する、及び/又は、UEからネットワークへ定期的にUEの状態を通知する、及び/又は、ネットワークにおけるUEに関する特定のパラメータを更新する為の手続きであってもよい。
【0146】
UEは、TAを跨ぐモビリティをした際に、登録手続きを開始してもよい。言い換えると、UEは、保持しているTAリストで示されるTAとは異なるTAに移動した際に、登録手続きを開始してもよい。さらに、UEは、実行しているタイマが満了した際に本手続きを開始してもよい。さらに、UEは、PDUセッションの切断や無効化が原因で各装置のコンテキストの更新が必要な際に登録手続きを開始してもよい。さらに、UEは、UEのPDUセッション確立に関する、能力情報、及び/又はプリファレンスに変化が生じた場合、登録手続きを開始してもよい。さらに、UEは、定期的に登録手続きを開始してもよい。さらに、UEは、UE設定更新手続きの完了に基づいて、又は登録手続きの完了に基づいて、又はPDUセッション確立手続きの完了に基づいて、又はPDUセッションマネジメント手続きの完了に基づいて、又は各手続きでネットワークから受信した情報に基づいて、登録手続きを開始してもよい。尚、UEは、これらに限らず、任意のタイミングで登録手続きを実行することができる。
【0147】
なお、上述したUEがネットワークに登録していない状態から登録された状態に遷移する為の手続きを、初期登録手続き(initial registration procedure)または初期登録のための登録手続き(registration procedure for initial registration)としてよいし、UEがネットワークに登録された状態で実行された登録手続きを、移動及び定期的な登録更新の為の登録手続き(registration procedure for mobility and periodic registration update)または移動及び定期的な登録手続き(mobility and periodic registration procedure)としてよい。
【0148】
図6のnew AMFは、本手続きによりUEが登録されるAMFを示し、old AMFは本手続きより前の手続きによりUEが登録されていたAMFを意味する。本手続き内で、AMFの変更が発生しない場合、old AMFとnew AMF間のインターフェース、及びold AMFとnew AMF間の手続きは発生せず、new AMFはold AMFと同じ装置であってよい。本実施形態では、AMFと記載した場合、new AMFを意味してもよいし、old AMFを意味してもよいし、またその両方を意味してもよい。
【0149】
まず、UEは、new AMFに登録要求(Registration request)メッセージを送信することにより(S600)(S602)(S604)、登録手続きを開始する。具体的には、UEは、登録要求メッセージを含むRRCメッセージを、5G AN(又はgNB)に送信する(S600)。尚、登録要求メッセージは、N1インターフェース上で送受信されるNASメッセージである。また、RRCメッセージは、UEと5G AN(又はgNB)との間で送受信される制御メッセージであってよい。また、NASメッセージはNASレイヤで処理され、RRCメッセージはRRCレイヤで処理される。尚、NASレイヤはRRCレイヤよりも上位のレイヤである。
【0150】
ここで、UEは、少なくとも第1から3の識別情報の内、1つ以上の識別情報を、登録要求メッセージ及び/又はRRCメッセージに含めて送信する事ができる。さらに、UEは登録要求メッセージ及び/又はRRCメッセージに、本手続きの種類を示す識別情報を含めて送信してよい。ここで、本手続きの種類を示す識別情報は、5GS registration type IEであってよく、本手続きが初期登録の為、又は移動に伴う登録情報更新の為、又は定期的な登録情報更新の為、又は緊急時の登録の為、の登録手続きであることを示す情報であってよい。
【0151】
UEはこれらの識別情報が、これらとは異なる制御メッセージ、例えば、RRCレイヤよりも下位のレイヤ(例えば、MACレイヤ、RLCレイヤ、PDCPレイヤ)の制御メッセージに含めて送信してもよい。尚、UEは、これらの識別情報を、送信することで、UEが各機能をサポートしていることを示してもよいし、UEの要求を示してもよいし、これら両方を示してもよい。さらに、複数の識別情報が送受信される場合、これらの識別情報の2以上の識別情報は、1以上の識別情報として構成されてもよい。尚、各機能のサポートを示す情報と、各機能の使用の要求を示す情報は、同じ識別情報として送受信されてもよいし、異なる識別情報として送受信されてもよい。
【0152】
尚、UEは、第1から3の識別情報をネットワークに送信するか否かを、UEの能力情報、及び/又はUEポリシー、及び/又はUEの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はUEが保持するコンテキスト等に基づいて、選択、決定してもよい。
【0153】
UEは、Network Slice-Specific Authentication and Authorization機能を備える場合、またはNetwork Slice-Specific Authentication and Authorizationを要するスライスを識別するS-NSSAIを少なくとも1つ要求する場合、第1の識別情報を送信してもよい。UEは、第1の識別情報を送信することで、ネットワークにUEをNetwork Slice-Specific Authentication and Authorization機能を備えるUEとして扱うこと、及びUEに関する手続きにおいてNetwork Slice-Specific Authentication and Authorization機能による認証及び承認手続きの実行を要求してもよい。
【0154】
UEは、要求するPLMNの、要求するアクセスに対して、allowed NSSAIを記憶する場合、及び/又はConfigured NSSAIを保持する場合、第2の識別情報を送信してもよい。UEは、記憶するallowed NSSAI及び/又はconfigured NSSAIから、1又は複数のS-NSSAI1を選択して、第2の識別情報に含めて送信してもよい。更に、UEは、rejected NSSAIを記憶する場合、rejected NSSAIに含まれるS-NSSAIは、第2の識別情報に含めずに送信してもよい。
【0155】
UEにより要求されるS-NSSAIがNetwork Slice-Specific Authentication and Authorizationを要するスライスを識別する情報である場合、及び/又は、UEにより要求されるS-NSSAIに対応付けられたNetwork Slice-Specific Authentication and Authorizationに用いられる識別情報(例えばEAP(Extensible Authentication Protocol) ID)をUEが記憶する場合、UEは第3の識別情報を送信してもよい。UEは、第3の識別情報を送信することで、Network Slice-Specific Authentication and Authorization手続きの開始を要求してもよいし、Network Slice-Specific Authentication and Authorizationの結果をネットワークに要求してもよい。
【0156】
UEは、登録要求メッセージ及び/又は登録要求メッセージが含まれるRRCメッセージに、第1から3の識別情報以外も含めてもよく、例えばUE ID及び/又はPLMN ID及び/又はAMF識別情報を含めて送信してもよい。ここで、AMF識別情報とは、AMF、またはAMFの集合を識別する情報であってよく、例えば、5G-S-TMSI(5G S-Temporary Mobile Subscription Identifier)やGUAMI(Globally Unique AMF Identifier)であってよい。
【0157】
また、UEは、登録要求メッセージにSMメッセージ(例えば、PDUセッション確立要求メッセージ)を含めて送信することで、又は登録要求メッセージとともにSMメッセージ(例えば、PDUセッション確立要求メッセージ)を送信することで、登録手続き中にPDUセッション確立手続きを開始してもよい。
【0158】
5G AN(又はgNB)は、登録要求メッセージを含むRRCメッセージを受信すると、登録要求メッセージを転送するAMFを選択する(S602)。尚、5G AN(又はgNB)は、登録要求メッセージ、及び/又は登録要求メッセージが含まれるRRCメッセージ、に含まれる1又は複数の識別情報に基づいて、AMFを選択することができる。具体的には、5G AN(又はgNB)は、第1から3の識別情報の内、少なくとも1つの識別情報に基づいて、登録要求メッセージの送信先のnew AMFを選択してもよい。
【0159】
例えば、5G AN(又はgNB)は、第1の識別情報に基づき、Network Slice-Specific Authentication and Authorization機能を備えるAMF及び又はNetwork Slice-Specific Authentication and Authorization機能を備えるネットワークへの接続性を備えるAMFを選択してもよい。
【0160】
更に、又は、5G AN(又はgNB)は、第2の識別情報に基づき、AMFを選択してもよい。具体的には、5G AN(又はgNB)は、第2の識別情報に含まれるS-NSSAIにより識別されるネットワークスライスに含まれる、又はネットワークスライスへの接続性を備えるAMFを選択してもよい。
【0161】
なお、AMFの選択方法はこれに限らず、5G AN(又はgNB)はこれ以外の条件に基づきAMFを選択してもよい。5G AN(又はgNB)は、受信したRRCメッセージから登録要求メッセージを取り出し、選択したnew AMFに、登録要求メッセージを転送する(S604)。なお、第1から3の識別情報の内少なくとも1つの識別情報が、登録要求メッセージには含まれずRRCメッセージに含まれた場合、RRCメッセージに含まれた識別情報を、選択したAMFに、登録要求メッセージと一緒に転送してもよい(S604)。
【0162】
new AMFは、登録要求メッセージを受信した場合、第1の条件判別を実行することができる。第1の条件判別とは、ネットワーク(又はnew AMF)がUEの要求を受諾するか否かを判別するためのものである。new AMFは、第1の条件判別が真の場合、S606以降の手続きを開始し、(A)の手続きを実行する。一方で、new AMFは、第1の条件判別が偽の場合、S606からS612の手続きを実行せず、(B)の手続きを実行してもよい。
【0163】
または、new AMFは、UEコンテキストをold AMFから受信(S608)後に第1の条件判別をしてもよい。その場合、new AMFは、第1の条件判別が真の場合、(A)の手続きを実行する。一方で、new AMFは、第1の条件判別が偽の場合、(A)の手続きを実行せず、(B)の手続きを実行してもよい。
【0164】
尚、第1の条件判別は、登録要求メッセージの受信、及び/又は登録要求メッセージに含まれる各識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、実行されてもよい。
【0165】
例えば、UEの要求をネットワークが許可する場合、第1の条件判別は真であり、UEの要求をネットワークが許可しない場合、第1の条件判別は偽でよい。また、UEの登録先のネットワーク、及び/又はネットワーク内の装置が、UEの要求する機能をサポートしている場合、第1の条件判別は真であり、UEの要求する機能をサポートしていない場合、第1の条件判別は偽でよい。さらに、送受信される識別情報が許可される場合、第1の条件判別は真であり、送受信される識別情報が許可されない場合、第1の条件判別は偽でよい。
【0166】
また、AMFがUEから受信したrequested NSSAIに含まれるS-NSSAIがSlice specific Authentication and Authorization手続きを要するスライスを識別する情報である場合、更にAMFがUEに対して対応するS-NSSAIのSlice specific Authentication and Authorization手続きの結果が成功であると記憶する場合、第1の条件判別は真であってよい。または、UEに許可するS-NSSAIがなく、今後もUEに対してAllowed NSSAIを割り当てる予定がない場合、第1の条件判別は偽であってもよい。
【0167】
まず、第1の条件判別が真の場合について説明する。new AMFは、new AMFがUEから受信したメッセージに含まれるAMF識別情報に示されるAMFと異なる場合、S606、S608の手続きを実行し、new AMFがUEから受信したメッセージに含まれるAMF識別情報に示されるAMFと同じ場合、S606、S608の手続きを実行しない。言い換えると、本手続きによりAMFの変更が発生した場合、S606、S608の手続きは実行され、AMFの変更が発生しない場合は、S606、S608の手続きはスキップされる。
【0168】
UEコンテキストの転送手続き(S606、S608)について説明する。new AMFは、AMF識別情報に示されるAMFをold AMFとして、old AMFにUEコンテキストの要求メッセージを送信する(S606)。old AMFは受信したUEコンテキストの要求メッセージに基づき、new AMFへUEコンテキストを送信する。New AMFは、受信したUEコンテキストに基づき、UEコンテキストを生成する。
【0169】
ここで、new AMFからold AMFに送信されるUEコンテキストには、UE IDやallowed NSSAIが含まれていてもよい。更に、UEコンテキストには、configured NSSAI及び/又はrejected NSSAIが含まれていてもよい。また、UEコンテキストに含まれるallowed NSSAI及び/又はconfigured AMF及び/又はrejected NSSAIはUEへの通知が完了しているか否かの情報が紐づけられていてもよい。
【0170】
また、UEコンテキストには、Network Slice-Specific Authentication and Authorization手続きを要するS-NSSAIの情報、UEに対してNetwork Slice-Specific Authentication and Authorization手続きを完了した、認証が成功したことを示す情報、及び/又は認証が失敗した事を示す情報を含めてもよい。
【0171】
次に、本手続きの(A)の手続きについて説明する。new AMFは、UEの登録要求の受諾を決定した場合、決定に基づいて、及び/又old AMFからUEコンテキストの受信に基づき、new AMFは、UEへ登録受諾(Registration accept)メッセージを送信する(S610)。
【0172】
new AMFは、登録受諾メッセージに少なくとも第11から16の識別情報の内、1つ以上の識別情報を含めて送信してもよい。尚、AMFは、これらの識別情報及び/又は登録受諾メッセージを送信することで、ネットワークが各機能をサポートしていることを示してもよいし、UEの要求が受諾されたことを示してもよいし、UEからの要求を一部許可していない事を示してもよいし、これらを組み合わせた情報を示してもよい。さらに、複数の識別情報が送受信される場合、これらの識別情報の2以上の識別情報は、1以上の識別情報として構成されてもよい。尚、各機能のサポートを示す情報と、各機能の使用の要求を示す情報は、同じ識別情報として送受信されてもよいし、異なる識別情報として送受信されてもよい。
【0173】
AMFは、UEから第1から3の識別情報のうち、少なくともいずれかを受信した場合、及び/又は、前回の登録手続きからUEの設定情報の更新があった場合に、第11から16の識別情報の内少なくとも1つを送信してよい。
【0174】
AMFは、UEから第1の識別情報の受信した場合、及び/又はNetwork Slice-Specific Authentication and Authorization手続きを開始する場合、及び/又はネットワークがNetwork Slice-Specific Authentication and Authorizationをサポートする場合に、第11の識別情報を送信してもよい。
【0175】
AMFは、登録受諾メッセージの送信時に、UEに許可するS-NSSAI(allowed NSSAI)はないが、本手続き完了後または本手続きと並行して、Network Slice-Specific Authentication and Authorization手続きを実行する予定がある場合、空の値を第12の識別情報に含めて送信してもよい。
【0176】
UEは、第11の識別情報の受信に基づき、ネットワークがNetwork Slice-Specific Authentication and Authorization機能を備えることを認識してもよいし、UEがNetwork Slice-Specific Authentication and Authorization機能を備えるUEとして登録された事を記憶してもよい。
【0177】
UEは、第12の識別情報の受信に基づき、ネットワークに許可されたスライスを識別してもよいし、第12の識別情報に含まれるS-NSSAIを、allowed NSSAIとして記憶してもよい。UEは次に第12の識別情報を受信するまでの間、allowed NSSAIを記憶していてもよい。UEは、registration areaから出る移動をするまでの間allowed NSSAIを記憶してもよい。UEは、既にallowed NSSAIを記憶していた場合、第12の識別情報に示されるallowed NSSAIに記憶情報を更新してもよい。さらに、UEは、新しいallowed NSSAIにUEが記憶するrejected S-NSSAIが含まれる場合、rejected NSSAIからそのS-NSSAIを削除してよい。
【0178】
また、UEは空の第12の識別情報を受信したことに基づき、登録は許可されたが、PDUセッションの確立は許可されていない状態に遷移してもよい。具体的には、UEは空の第12の識別情報を受信したことに基づき、受信したregistration areaは許可されないエリアとして記憶してもよいし、移動制限を実行している状態に遷移してもよい。
【0179】
UEは第13の識別情報の受信に基づき、ネットワークから拒絶されたスライス及び拒絶の理由を認識、及び記憶してもよい。
【0180】
例えば、UEが第13の識別情報を受信した場合、第13の識別情報に含まれるS-NSSAIに対応付けられた理由値に基づき、適切にrejected NSSAIに第13の識別情報に含まれるS-NSSAIを記憶してよい。更に、記憶したrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIがallowed NSSAIに含まれる場合、allowed NSSAIからそのS-NSSAIを削除してよい。
【0181】
更に例えば、第13の識別情報に、第1のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第13の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIと現在のPLMNで使用不可であることを示す拒絶理由値とが構成されている場合、UEは拒絶理由値に基づき、そのS-NSSAIを、第1のrejected NSSAIに含めて記憶してもよい。更に、新しいrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIがUEにより記憶されるAllowed NSSAIに含まれる場合、UEはAllowed NSSAIからそのrejected NSSAIを削除してよい。
【0182】
更に例えば、第13の識別情報に、第2のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第13の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIと現在のレジストレーションエリア内で使用不可であることを示す拒絶理由値とが構成されている場合、UEは拒絶理由値に基づき、そのS-NSSAIを、第2のrejected NSSAIに含めて記憶してもよい。
【0183】
更に例えば、第13の識別情報に、第3のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第13の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIとNetwork slice-specific authentication and authorizationのためにペンディングするS-NSSAIを示す拒絶理由値とが構成されている場合、UEは拒絶理由値に基づき、そのS-NSSAIを、第3のrejected NSSAIに含めて記憶してもよい。
【0184】
更に例えば、第13の識別情報に、第4のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第13の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIとNetwork slice-specific authentication and authorizationを失敗したS-NSSAIを示す拒絶理由値とが構成されている場合、UEは拒絶理由値に基づき、そのS-NSSAIを第3のrejected NSSAIから削除してよいし、更に、そのS-NSSAIを第4のrejected NSSAIに含めて記憶してもよい。
【0185】
更に、UEは少なくとも1つのS-NSSAIを含む第13の識別情報を受信した場合、新しいrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIがUEにより記憶されるAllowed NSSAIに含まれる場合、UEはAllowed NSSAIからそのrejected NSSAIを削除してよい。
【0186】
UEはその他の理由値と対応づけられたS-NSSAIも同様の方法で記憶してもよい。なお、UEによるrejected NSSAIの記憶方法は、これに限定されず、S-NSSAIと理由値が対応づけられている状態で記憶されていてればよい。
【0187】
UEは、第3のrejected NSSAIを含む第13の識別情報、及び/又は13の識別情報に含まれる拒絶理由値、及び/又は第14の識別情報の受信に基づき、タイマのカウント、又はタイマを開始してもよい。ここで、タイマの値は、予めUEが記憶する値であってもよいし、第14の識別情報に示されるタイマの値であってもよい。
【0188】
UEはタイマのカウント中に、ネットワークからペンディングしていたrejected NSSAIに対するNetwork Slice-Specific Authentication and Authorizationの結果の通知を示すallowed NSSAI及び/又はrejected NSSAIを含める、設定更新コマンド又は登録受諾メッセージを受信した場合、またはNetwork Slice-Specific Authentication and Authorizationにおいて、結果を受信した場合タイマを停止する。
【0189】
UEは、タイマのカウントを満了した場合、つまりタイマのカウント中にネットワークからペンディングしていたrejected NSSAIに対するNetwork Slice-Specific Authentication and Authorizationの結果の通知を示すallowed NSSAI及び/又はrejected NSSAIを含める、設定更新コマンド又は登録受諾メッセージ又は登録拒絶メッセージ又は非登録要求メッセージを受信できなかった場合、又はNetwork Slice-Specific Authentication and Authorizationにおいて、結果を受信できなかった場合、第3のrejected NSSAIを削除してもよいし、または対応するrejected S-NSSAIを第3のrejected NSSAIから削除してもよい。
【0190】
UEは、第15の識別情報の受信に基づき、AMFの変更が発生した事を認識してよい。UEは、登録受諾メッセージの受信前に第3のrejected NSSAIを記憶していた場合、第16の識別情報の受信に基づき、第3のrejected NSSAIを削除してもよい。
【0191】
第15の識別情報が、registration areaを示す情報である場合、UEはregistration areaの変更に伴い、第3のrejected NSSAIを削除してもよい。
【0192】
UEは、第16の識別情報の受信に基づき、第3のrejected NSSAIを削除してもよい。具体的には、第16の識別情報が、第3のrejected NSSAIの削除を示す情報である場合、UEは第3のrejected NSSAIを削除してもよい。
【0193】
なお、上記に示すUEが各識別情報の受信に基づき実行する各処理は、本手続き中、又は本手続き完了後に実行されてもよいし、本手続き完了後に、本手続き完了に基づき実行されてもよい。
【0194】
尚、AMFは、第11から16の識別情報の内、どの識別情報を登録受諾メッセージに含めるかを、受信した各識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、選択、決定してもよい。
【0195】
また、AMFは、登録受諾メッセージにSMメッセージ(例えば、PDUセッション確立受諾メッセージ)を含めて送信するか、又は登録受諾メッセージとともにSMメッセージ(例えば、PDUセッション確立受諾メッセージ)を送信することができる。ただし、この送信方法は、登録要求メッセージの中にSMメッセージ(例えば、PDUセッション確立要求メッセージ)が含められていた場合に、実行されてもよい。また、この送信方法は、登録要求メッセージとともにSMメッセージ(例えば、PDUセッション確立要求メッセージ)を含められていた場合に、実行されてもよい。AMFは、このような送信方法を行うことにより、登録手続きにおいて、SMのための手続きが受諾されたことを示すことができる。
【0196】
また、AMFは、受信した各識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、登録受諾メッセージを送信することで、UEの要求が受諾されたことを示してもよい。
【0197】
UEは、5G AN(gNB)介して、登録受諾メッセージを受信する(S608)。UEは、登録受諾メッセージを受信することで、登録要求メッセージによるUEの要求が受諾されたこと、及び登録受諾メッセージに含まれる各種の識別情報の内容を認識することができる。
【0198】
UEは、さらに、登録受諾メッセージに対する応答メッセージとして、登録完了メッセージを、5G AN(gNB)介して、AMFに送信することができる(S610)。尚、UEは、PDUセッション確立受諾メッセージ等のSMメッセージを受信した場合は、登録完了メッセージに、PDUセッション確立完了メッセージ等のSMメッセージを含めて送信してもよいし、SMメッセージを含めることで、SMのための手続きが完了したことを示してもよい。ここで、登録完了メッセージは、N1インターフェース上で送受信されるNASメッセージであるが、UEと5G AN(gNB)間はRRCメッセージに含まれて送受信される。
【0199】
AMFは、5G AN(gNB)介して、登録完了メッセージを受信する(S612)。また、各装置は、登録受諾メッセージ、及び/又は登録完了メッセージの送受信に基づき、本手続き中の(A)の手続き、及び登録手続きを完了する。
【0200】
次に、第1の条件判別が偽の場合について説明する。AMFは、登録要求メッセージに対する応答メッセージとして、5G AN(gNB)を介して、UEに登録拒絶(Registration reject)メッセージを送信する(S614)。ここで、登録拒絶メッセージは、N1インターフェース上で送受信されるNASメッセージであるが、UEと5G AN(gNB)間はRRCメッセージに含まれて送受信される。
【0201】
new AMFは、登録拒絶メッセージに第31から32の識別情報のうち少なくとも1つを含めて送信してもよい。new AMFは、登録拒絶メッセージに更に理由値を含めて送信してもよい。ここで、理由値は、5GMM causeであってよい。尚、AMFは、これらの識別情報及び/又は登録拒絶メッセージを送信することで、ネットワークが各機能をサポートしていない事を示してもよいし、UEの要求が拒絶されたこと又は受諾されなかったことを示してもよいし、UEからの要求を許可しない理由を示してもよいし、これらを組み合わせた情報を示してもよい。さらに、複数の識別情報が送受信される場合、これらの識別情報の2以上の識別情報は、1以上の識別情報として構成されてもよい。尚、各機能のサポートを示す情報と、各機能の使用の要求を示す情報は、同じ識別情報として送受信されてもよいし、異なる識別情報として送受信されてもよい。
【0202】
AMFは、UEから第1から3の識別情報のうち、少なくともいずれかを受信した場合、及び/又は、前回の登録手続きからUEの設定情報の更新があった場合に、第31から32の識別情報のうち少なくとも1つを送信してよい。
【0203】
AMFは、UEに許可するS-NSSAIはなく、今後、他の手続き(例えばNetwork Slice-Specific Authentication and Authorization手続き)により、allowed NSSAIにS-NSSAIを追加する予定がない場合、第32の識別情報、及び登録拒絶メッセージを送信してもよい。
【0204】
UEは第31の識別情報の受信、及び/又は本手続きの種類(registration type)、及び/又はUEの状態に基づき、rejected S-NSSAI及び拒絶の理由を適切に認識、及び記憶してもよい。
【0205】
まず、本手続きが初期登録のための登録手続きである場合について説明する。具体的には、UEが登録要求メッセージに、本手続きが初期登録のための登録手続きであることを示す情報を含めた場合について説明する。
【0206】
例えば、UEが初期登録のための登録手続きにおける、登録拒絶メッセージに含まれる第31の識別情報を受信した場合、第31の識別情報に含まれるS-NSSAIに対応付けられた拒絶理由値及び/又はUEの状態に基づき、そのS-NSSAIを適切なrejected NSSAIに含めて記憶してもよいし、そのS-NSSAIを無視してよい。
【0207】
具体的には、第31の識別情報に、第1のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIと現在のPLMNで使用不可であることを示す拒絶理由値とが構成されている場合、更にUEが現在のPLMNに対して要求したアクセスとは異なるアクセスに上では登録されている状態である場合、UEは拒絶理由値に基づき、そのS-NSSAIを、第1のrejected NSSAIに含めて記憶してもよい。更に、新しいrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIがUEにより記憶されるAllowed NSSAIに含まれる場合、UEはAllowed NSSAIからそのrejected NSSAIを削除してよい。
【0208】
また、第31の識別情報に、第1のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIと現在のPLMNで使用不可であることを示す拒絶理由値とが構成されている場合、更にUEが要求したアクセスとは異なるアクセスに対して登録されいない状態である場合、UEはそのS-NSSAIを無視してよい。
【0209】
更に例えば、第31の識別情報に、第2のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIと現在のレジストレーションエリア内で使用不可であることを示す拒絶理由値とが構成されている場合、UEはそのS-NSSAIを無視してよい。
【0210】
また、第31の識別情報に、第3のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIとNetwork slice-specific authentication and authorizationのためにペンディングするS-NSSAIを示す拒絶理由値とが構成されている場合、更にUEが要求したアクセスとは異なるアクセスに対して登録されている状態である場合、UEは拒絶理由値に基づき、そのS-NSSAIを、第3のrejected NSSAIに含めて記憶してもよい。更に、新しいrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIがUEにより記憶されるAllowed NSSAIに含まれる場合、UEはAllowed NSSAIからそのrejected NSSAIを削除してよい。
【0211】
また、第31の識別情報に、第3のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIとNetwork slice-specific authentication and authorizationのためにペンディングするS-NSSAIを示す拒絶理由値とが構成されている場合、更にUEが要求したアクセスとは異なるアクセスに対して登録されいない状態である場合、UEはそのS-NSSAIを無視してよい。
【0212】
また、第31の識別情報に、第4のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIとNetwork slice-specific authentication and authorizationを失敗したS-NSSAIを示す拒絶理由値とが構成されている場合、更にUEが要求したアクセスとは異なるアクセスに対して登録されている状態である場合、UEは拒絶理由値に基づき、そのS-NSSAIを、第4のrejected NSSAIに含めて記憶してもよく、更に、新しいrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIがUEにより記憶されるAllowed NSSAIに含まれる場合、UEはAllowed NSSAIからそのrejected NSSAIを削除してよい。
【0213】
または、第31の識別情報に、第4のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIとNetwork slice-specific authentication and authorizationを失敗したS-NSSAIを示す拒絶理由値とが構成されている場合、更にUEが要求したアクセスとは異なるアクセスに対して登録されている状態である場合、UEは拒絶理由値に基づき、そのS-NSSAIを、第3のrejected NSSAIから削除してよい。
【0214】
また、第31の識別情報に、第4のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIとNetwork slice-specific authentication and authorizationのためにペンディングするS-NSSAIを示す拒絶理由値とが構成されている場合、更にUEが要求したアクセスとは異なるアクセスに対して登録されいない状態である場合、UEはそのS-NSSAIを無視してよい。
【0215】
つぎに、本手続きが移動及び定期的な登録更新の為の登録手続きである場合について説明する。
【0216】
例えば、UEが移動及び定期的な登録更新の為の登録手続きにおいて、第31の識別情報を受信した場合、第31の識別情報に含まれるS-NSSAIに対応付けられた理由値に基づき、適切なrejected NSSAIに第31の識別情報に含まれるS-NSSAIを記憶してよい。更に、記憶したrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIがallowed NSSAIに含まれる場合、allowed NSSAIからそのS-NSSAIを削除してよい。
【0217】
更に例えば、第31の識別情報に、第1のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIと現在のPLMNで使用不可であることを示す拒絶理由値とが構成されている場合、UEは拒絶理由値に基づき、そのS-NSSAIを、第1のrejected NSSAIに含めて記憶してもよい。更に、新しいrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIがUEにより記憶されるAllowed NSSAIに含まれる場合、UEはAllowed NSSAIからそのrejected NSSAIを削除してよい。
【0218】
更に例えば、第31の識別情報に、第2のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIと現在のレジストレーションエリア内で使用不可であることを示す拒絶理由値とが構成されている場合、UEは拒絶理由値に基づき、そのS-NSSAIを、第2のrejected NSSAIに含めて記憶してもよい。
【0219】
更に例えば、第31の識別情報に、第3のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIとNetwork slice-specific authentication and authorizationのためにペンディングするS-NSSAIを示す拒絶理由値とが構成されている場合、UEは拒絶理由値に基づき、そのS-NSSAIを、第3のrejected NSSAIに含めて記憶してもよい。
【0220】
更に例えば、第31の識別情報に、第4のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIとNetwork slice-specific authentication and authorizationを失敗したS-NSSAIを示す拒絶理由値とが構成されている場合、UEは拒絶理由値に基づき、そのS-NSSAIを第3のrejected NSSAIから削除してよいし、更に、そのS-NSSAIを第4のrejected NSSAIに含めて記憶してもよい。
【0221】
更に、UEは少なくとも1つのS-NSSAIを含む第31の識別情報を受信した場合、新しいrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIがUEにより記憶されるAllowed NSSAIに含まれる場合、UEはAllowed NSSAIからそのrejected NSSAIを削除してよい。
【0222】
つまり、UEは初期登録のための登録手続きにおいて、コアネットワークから、第31の識別情報を含む登録拒絶メッセージを受信した場合、さらに第31の識別情報にS-NSSAIと、現在のレジストレーションエリア内で利用不可であることを示す拒絶理由値が含まれる場合、そのS-NSSAIを無視してよい。
【0223】
さらに、UEはあるアクセスに対する初期登録のための登録手続きにおいて、コアネットワークから、第31の識別情報を含む登録拒絶メッセージを受信した場合、さらにUEはもう一方のアクセスに対して非登録状態である場合、さらに第31の識別情報にS-NSSAIと、関連付けられたS-NSSAIが現在のPLMN内で利用不可であること、及び/又はNetwork slice-specific authentication and authorizationのためにペンディングするS-NSSAIであること、及び/又はNetwork slice-specific authentication and authorizationを失敗したS-NSSAIであること、を示す拒絶理由値が含まれる場合、UEはそのS-NSSAIを無視してよい。
【0224】
さらに、初期登録のための登録手続きにおいて、その他の場合、UEは拒絶理由に基づき、対応するrejected NSSAIに追加して記憶してよいし、もしあれば、UEが記憶するrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIを、UEが記憶するallowed NSSAIから削除してもよい。
【0225】
また、UEは移動及び定期的な登録更新の為の登録手続きにおいて、第31の識別情報を受信した場合、第31の識別情報に含まれるS-NSSAIに対応付けられた拒絶理由値や、UEの状態によらず、UEは関連付けられた拒絶理由に基づき、適切なrejected NSSAIに第31の識別情報に含まれるS-NSSAIを追加して記憶してよいし、もしあれば、UEが記憶するrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIを、UEが記憶するallowed NSSAIから削除してもよい。
【0226】
UEは第32の識別情報を受信した場合、UEはUEが要求したアクセス(3GPPアクセス、又はnon-3GPPアクセス)に対するAllowed NSSAIを削除してもよい。
【0227】
UEはその他の理由値と対応づけられたS-NSSAIも同様の方法で記憶してもよい。なお、UEによるrejected NSSAIの記憶方法は、これに限定されず、S-NSSAIと理由値が対応づけられている状態で記憶されていてればよい。
【0228】
なお、上記に示すUEが各識別情報の受信に基づき実行する各処理は、本手続き中、又は本手続き完了後に実行されてもよいし、本手続き完了後に、本手続き完了に基づき実行されてもよい。
【0229】
尚、AMFは、第31から32の識別情報のうち少なくとも1つを登録拒絶メッセージに含めるかを、受信した各識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、選択、決定してもよい。
【0230】
具体的には、AMFは、初期登録のための登録手続きにおいて、現在の登録エリアで利用不可であることを示す拒絶理由値を含める第31の識別情報を含める登録拒絶メッセージを送信しなくて良いし、そのように制御されてもよい。
【0231】
さらに、AMFは、あるアクセスに対する初期登録のための登録手続きにおいて、UEがもう一方のアクセスで登録されていない場合、あるアクセスを介して、現在のPLMN内で利用不可であることを示す拒絶理由値、及び/又はNetwork slice-specific authentication and authorizationのためにペンディングするS-NSSAIを示す拒絶理由値、及び/又はNetwork slice-specific authentication and authorizationを失敗したS-NSSAIを示す拒絶理由値、を含める第31の識別情報を含める登録拒絶メッセージを送信しなくて良いし、そのように制御されてもよい。
【0232】
UEは、5G AN(gNB)介して、登録拒絶メッセージを受信する。UEは、登録拒絶メッセージを受信することで、登録要求メッセージによるUEの要求が拒絶されたこと、及び登録拒絶メッセージに含まれる各種の識別情報の内容を認識することができる。また、UEは、登録要求メッセージを送信した後、所定の期間が経過しても、登録受諾メッセージ又は登録拒絶メッセージを受信しない場合には、UEの要求が拒絶されたことを認識してもよい。各装置は、登録拒絶メッセージの送受信に基づいて、登録手続きを完了してもよい。
【0233】
尚、各装置は、登録受諾メッセージ及び/又は登録完了メッセージの送受に基づいて、UEがネットワークに登録された状態(RM_REGISTERED state、又は5GMM-REGISTERED state)への遷移又は維持をしてもよいし、登録拒絶メッセージの送受信に基づいて、UEがネットワークに登録されていない状態(RM_DEREGISTERED state、又は5GMM-DEREGISTERED state)への遷移又は維持をしてもよい。また、各装置の各状態への遷移は、登録手続きの完了に基づいて行われてもよい。
【0234】
さらに、各装置は、登録手続きの完了に基づいて、登録手続きで送受信した情報に基づいた処理を実施してもよい。例えば、UEの一部の要求が拒絶されたことを示す情報を送受信した場合、UEの要求が拒絶された理由を認識してもよい。さらに、各装置は、UEの要求が拒絶された理由に基づいて、再度本手続きを実施してもよいし、コアネットワーク_Aや別のセルに対して登録手続きを実施してもよい。
【0235】
さらに、UEは、登録手続きの完了に基づいて、登録受諾メッセージ、及び/又は登録拒絶メッセージとともに受信した識別情報を記憶してもよいし、ネットワークの決定を認識してもよい。
【0236】
さらに、各装置は、登録手続きの完了に基づき、Network Slice-Specific Authentication and Authorization手続き及びUE設定更新手続きを開始してもよい。なお、Network Slice-Specific Authentication and Authorization手続き及びUE設定更新手続きの詳細は後述する。
【0237】
[3.3. Network Slice-Specific Authentication and Authorization手続き]
次に、Network Slice-Specific Authentication and Authorization手続きについて、
図7を用いて説明する。以下、Network Slice-Specific Authentication and Authorization手続きは本手続きとも称する。本手続きは、コアネットワークが、UEをNetwork Slice-Specific Authentication and Authorization手続きを要するスライスに対する認証及び承認手続きを実行する為の手続きであってよい。
【0238】
本手続きは、AMFが開始してもよい。例えば、AMFはUEからの登録要求メッセージの受信に基づいて、本手続きを開始してもよい。AMFは、UEから要求された少なくとも1つのS-NSSAIが、Network Slice-Specific Authentication and Authorization手続きを要するS-NSSAIであると記憶し、更に該S-NSSAIのNetwork Slice-Specific Authentication and Authorizationの結果を記憶していない場合に、本手続きを開始してもよい。
【0239】
または、AMFは、AAA-Sからの要求に基づき本手続きを開始してもよい。例えば、既に少なくとも1回のNetwork Slice-Specific Authentication and AuthorizationがあるS-NSSAIに対して実行された結果、AMFがallowed NSSAIとして該S-NSSAIを管理している状態において、AAA-Sが再度、該S-NSSAIに対してNetwork Slice-Specific Authentication and Authorizationの実行を要求する場合に、AMFはAAA-Sからの要求に基づき、本手続きを開始してもよい。この場合、本手続きはAAA-Sより開始されたNetwork Slice-Specific Authentication and Authorization手続きとしてもよい。
【0240】
以下、本手続きについて説明する。AMFはUEへ5G AN(又は、gNB又は、non-3GPPアクセス)を介してEAP ID要求メッセージを送信する(S700)。EAP ID要求メッセージは、NASメッセージである認証要求メッセージ(Authentication request message)に含まれて送信されても良い。AMFは、EAP ID要求メッセージ又は、EAP ID要求メッセージが含まれる認証要求メッセージに、要求するEAP IDに対応するS-NSSAIを1又は複数含めて送信する。
【0241】
AMFは、EAP ID要求メッセージの送信に基づき、UEへ1又は複数のS-NSSAIに対してNetwork Slice-Specific Authentication and Authorizationを実行するために使用するUEの識別情報として、1又は複数のEAP IDを要求する。
【0242】
UEは、EAP ID要求メッセージの受信、及び又はS-NSSAIの受信に基づき、EAP ID応答メッセージを送信する(S702)。EAP ID応答メッセージは、NASメッセージである認証応答メッセージ(Authentication response message)に含まれて送信されても良い。UEは、EAP ID応答メッセージ又は、EAP ID応答メッセージが含まれる認証要求メッセージに、AMFから受信したS-NSSAIを含めて送信する。UEは、EAP ID応答メッセージに、AMFから受信したS-NSSAIに対応するUEの識別情報であるEAP IDを含めて送信する。なお、UEは、EAP ID応答メッセージに複数のEAP IDと複数のS-NSSAIを含めてもよく、各EAP IDと各S-NSSAIは関連付けられて送信されてよい。
【0243】
AMFは、UEからのEAP ID応答メッセージ、及び又はEAP IDの受信に基づき、AUSFを介しAAA-Sに、認証要求メッセージを送信する(S704,S706)。AMFは、UEから受信したEAP ID応答メッセージを認証要求メッセージに含めてAUSF及び/又はAAA-Sへ送信してもよいし、UEから受信したEAP ID応答メッセージに含まれる、EAP ID及び/又はS-NSSAIを認証要求メッセージに含めてAUSF及び/又はAAA-Sへ送信してもよい。
【0244】
なお、AMFからAUSFへ送信される認証要求メッセージと、AUSFからAAA-Sへ送信される認証要求メッセージは、同じメッセージであってもよいし、異なるメッセージであってもよい。具体的には、AUSFは、AMFから受信した認証要求メッセージをAAA-Sへ転送してもよいし、AMFから受信した認証要求メッセージに含まれるEAP ID及び/又はS-NSSAIを認証要求メッセージに含めてAAA-Sへ送信してもよい。
【0245】
AAA-Sは、認証要求メッセージの受信に基づき、UEとAAA-S間で、認証に必要なメッセージの交換の手続きを開始してよい(S708)。なお、AAA-SとUE間のメッセージの交換手続きに用いられるメッセージはEAPメッセージであってもよい。
【0246】
AAA-Sは、AUSFを介しAMFから受信した認証要求メッセージの受信に基づき、認証手続きを実行する。AAA-Sは、AMFから受信した認証要求メッセージの応答として、認証応答メッセージを、AUSFを介してAMFへ送信する(S710,S712)。AUSFは、認証応答メッセージに、認証結果とS-NSSAIを含めて送信する。ここで、認証結果は、成功又は失敗を示す情報であってよい。
【0247】
AMFは、認証応答メッセージの受信に基づき、UEへ認証結果メッセージ(Authentication result message)を送信する(S714)。AMFは認証応答メッセージに、認証応答メッセージ、又は認証応答メッセージに含まれる認証結果及びS-NSSAIを含めて送信してもよい。
【0248】
各装置は、認証結果メッセージの送受信に基づき、本手続きを完了してもよい。各装置は、本手続きの完了に基づいて、本手続きで送受信した情報に基づいて、記憶している情報を更新してもよい。具体的には、AMFは、認証結果の送受信に基づき、S-NSSAIごとの認証結果を記憶してもよい。例えば、AMFは、認証結果として「成功」を送受信した場合、認証結果と共に送受信したS-NSSAIと関連付けて、UEの情報として、Network Slice-Specific Authentication and Authorizationが「成功」している状態として記憶してよい。同様に、AMFは、認証結果として「失敗」を送受信した場合、認証結果と共に送受信したS-NSSAIと関連付けて、UEの情報として、Network Slice-Specific Authentication and Authorizationが「失敗」している状態として記憶してよい。
【0249】
また、本手続きが、UEからの登録要求メッセージの受信に基づき開始された手続きである場合、AMFは、認証結果の送受信に基づき、UEに対するallowed NSSAI及び/又はrejected NSSAIを更新してもよい。具体的には、例えば、AMFは、認証結果として「成功」を送受信した場合、認証結果と共に送受信したS-NSSAIをallowed NSSAIとして記憶してもよいし、S-NSSAIに「allowed」を関連付けて記憶してもよい。同様に、AMFは、認証結果として「失敗」を送受信した場合、認証結果と共に送受信したS-NSSAIをrejected NSSAIとして記憶してもよいし、S-NSSAIに「rejected」を関連付けて記憶してもよい。さらに、AMFは、認証結果として「失敗」を送受信した場合、更にUEが認証結果と共に送受信したS-NSSAIを第3のrejected NSSAIに含めて記憶していた場合、UEは第3のrejected NSSAIからそのS-NSSAIを削除してよい。
【0250】
また、UEは、認証結果の送受信に基づき、S-NSSAIごとの認証結果を記憶してもよい。具体的に、例えば、UEは、認証結果として「成功」を送受信した場合、認証結果と共に送受信したS-NSSAIと関連付けて、UEの情報として、Network Slice-Specific Authentication and Authorizationが「成功」している状態として記憶してよい。同様に、UEは、認証結果として「失敗」を送受信した場合、認証結果と共に送受信したS-NSSAIと関連付けて、UEの情報として、Network Slice-Specific Authentication and Authorizationが「失敗」している状態として記憶してよい。
【0251】
また、各装置は、本手続きの完了に基づき、記憶している情報の更新に基づいた処理を実施してよい。例えば、AFMは、本手続きの完了に基づき、UEに対するallowed NSSAI及び/又はrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIに変更があった場合に、UE設定更新手続きを開始してもよい。AMFはUE設定更新手続きを用いて、新しいallowed NSSAI及び新しいrejected NSSAIをUEに通知してもよい。
【0252】
[3.4.UE設定更新手続き]
次に、UE設定更新手続き (Generic UE configuration update procedure)について、
図8を用いて説明する。以下、UE設定更新手続きは本手続きとも称する。本手続きは、コアネットワークが、UEの設定情報を更新するための手続きである。本手続きは、ネットワークに登録されたUEに対してネットワークが主導して実行するモビリティマネジメントのための手続きであってよい。
【0253】
さらに、AMF等のコアネットワーク内の装置は、ネットワークの設定の更新、及び/又はオペレータポリシーの更新に基づいて本手続きを開始してもよい。尚、本手続きのトリガは、UEのモビリティの検出であってもよいし、UE、及び/又はアクセスネットワーク、及び/又はコアネットワークの状態変化の検出であってもよいし、ネットワークスライスの状態変化であってもよい。さらに、本手続きのトリガは、DN、及び/又はDNのアプリケーションサーバーからの要求の受信であってもよいし、ネットワークの設定の変化であってもよいし、オペレータポリシーの変化であってもよい。さらに、本手続きのトリガは、実行しているタイマの満了であってもよい。尚、コアネットワーク内の装置が本手続きを開始するトリガはこれらに限らない。言い換えると、本手続きは、前述の登録手続き及び/又はPDUセッション確立手続きが完了した後の任意のタイミングで実行されてよい。さらに、本手続きは、各装置が5GMMコンテキストを確立した状態、及び/又は各装置が5GMM接続モードである状態であれば、任意のタイミングで実行されてよい。
【0254】
また、各装置は、本手続き中に、UEの設定情報を変更するための識別情報、及び/又はUEが実行している機能を停止又は変更するための識別情報を含んだメッセージを送受信してもよい。さらに、各装置は、本手続きの完了に基づいて、ネットワークが指示する設定に、設定情報を更新してもよいし、ネットワークが指示する挙動を開始してもよい。
【0255】
UEは、本手続きによって送受信される制御情報を基に、UEの設定情報を更新してもよい。さらに、UEは、UEの設定情報の更新に伴って、実行している機能を停止してもよいし、新たな機能を開始してもよい。言い換えると、コアネットワーク内の装置は、本手続きを主導すること、さらには本手続きの制御メッセージ及び制御情報をUEに送信することより、これらの制御情報を用いて識別可能なUEの設定情報を、UEに更新させてもよい。さらに、コアネットワーク内の装置は、UEの設定情報を更新させることで、UEが実行している機能を停止させてもよいし、UEに新たな機能を開始させてもよい。
【0256】
まず、AMFは、5G AN(又はgNB)を介してUEに、設定更新コマンド(Configuration update command)メッセージを送信することにより(S800)、UE設定更新手続きを開始する。
【0257】
AMFは、設定更新コマンドメッセージに第21から25の識別情報の内、1つ以上を含めて送信してもよい。尚、AMFは、第21から25の識別情報の内、1つ以上を送信することで、新しいUEの設定情報を示してもよいし、UEの設定情報の更新を要求してもよい。尚、各機能のサポートを示す情報と、各機能の使用の要求を示す情報は、同じ識別情報として送受信されてもよいし、異なる識別情報として送受信されてもよい。
【0258】
さらに、複数の識別情報が送受信される場合、これらの識別情報の2以上の識別情報は、1以上の識別情報として構成されてもよい。尚、各機能のサポートを示す情報と、各機能の使用の要求を示す情報は、同じ識別情報として送受信されてもよいし、異なる識別情報として送受信されてもよい。
【0259】
尚、AMFは、第21から25の識別情報を設定更新コマンドメッセージに含めるかを、受信した各識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、選択、決定してもよい。
【0260】
また、AMFは、受信した各識別情報、及び/又は加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、設定更新コマンドメッセージを送信することで、UEの設定情報の更新の要求を示してもよい。
【0261】
UEは、5G AN(又はgNB)介して、設定更新コマンドメッセージを受信する(S800)。UEは、設定更新コマンドメッセージ、及び/又は設定更新コマンドメッセージに含まれる識別情報に基づいて、UEの設定情報を更新してもよい。
【0262】
UEは、第21の識別情報を受信することで、UEが記憶するallowed NSSAIを更新してよい。具体的には、UEは受信した第21の識別情報を新しいallowed NSSAIとして、記憶情報を入れ替えてよい。
【0263】
UEは、第22の識別情報を受信することで、UEが記憶するrejected NSSAIを更新してもよい。具体的には、UEは第22の識別情報を受信した場合、第22の識別情報に含まれるrejected NSSAIを、UEが記憶するrejected NSSAIに追加してよいし、UEが記憶するrejected NSSAIを第22の識別情報に含まれるrejected NSSAIに更新してもよい。
【0264】
例えば第22の識別情報に少なくともS-NSSAIと、理由値が含まれる場合、更にUEは既にrejected NSSAIを管理している場合、UEは既に記憶しているrejected NSSAIを削除せずに、第22の識別情報に含まれるS-NSSAIをUEが既に記憶しているrejected NSSAIに追加して記憶してもよい。または、UEは既に記憶しているrejected NSSAIを削除して、第22の識別情報に含まれるS-NSSAIをrejected NSSAIとして記憶してもよい。
【0265】
UEは第25の識別情報の受信に基づき、本手続き完了後、登録手続きを開始してもよい。UEが開始する登録手続きは、3章記載の登録手続きであってよい。
【0266】
なお、上記に示すUEが各識別情報の受信に基づき実行する各処理は、本手続き中、又は本手続き完了後に実行されてもよいし、本手続き完了後に、本手続き完了に基づき実行されてもよい。さらに、UEは、設定更新コマンドメッセージに含まれる識別情報に基づいて、設定更新コマンドメッセージに対する応答メッセージとして、設定更新完了(Configuration update complete)メッセージを、5G AN(gNB)を介して、AMFに送信してもよい(S802)。
【0267】
AMFは、UEが設定更新完了コマンドメッセージを送信した場合、5G AN(gNB)を介して、設定更新完了メッセージを受信する(S802)。また、各装置は、設定更新コマンドメッセージ、及び/又は設定更新完了メッセージの送受信に基づき、本手続きを完了する。
【0268】
さらに、各装置は、本手続きの完了に基づいて、本手続きで送受信した情報に基づいた処理を実施してもよい。例えば、設定情報に対する更新情報を送受信した場合、各装置は、設定情報を更新してもよい。さらに、登録手続きの実行が必要であることを示す情報を送受信した場合、UEは、本手続きの完了に基づいて、登録手続きを開始してもよい。
【0269】
さらに、UEは、本手続きの完了に基づいて、設定情報コマンドメッセージとともに受信した識別情報を記憶してもよいし、ネットワークの決定を認識してもよい。また、UEは本手続き完了に基づき、記憶した情報に基づいて、各手続きを実行してもよい。
【0270】
以上の手続きにおいて、設定更新コマンドメッセージの送受信により、コアネットワーク内の装置は、UEに対して、UEが既に適用している設定情報の更新を指示することができるし、UEが実行している機能の停止又は変更を指示することができる。
【0271】
[3.5.ネットワークが開始する非登録手続き]
次に、ネットワークが開始する非登録手続き(Network-initiated de-registration procedure)について、
図9を用いて説明する。以下、本手続きはネットワークが開始する非登録手続きを指す。ネットワークが開始する非登録手続きは、ネットワークが手動して、アクセスネットワーク_A、及び/又はコアネットワーク_A、アクセスネットワーク_B、及び/又はコアネットワーク_B、及び/又はDN、及び/又はPDNへ登録を解除する為の手続きである。本手続きは、ネットワークに登録されたUEに対してネットワークが主導して実行するモビリティマネジメントのための手続きであってよい。
【0272】
AMFは、UEがネットワークに登録されている状態(RM-REGISTERED state又は5GMM-REGISTEDED state)であれば、任意のタイミングで本手続きを実行する事ができる。例えば、AMFはUEの登録情報の更新に伴い、本手続きを開始してもよい。さらに具体的に、AMFは、Network Slice-Specific Authentication and Authorization手続きの完了に基づき、UEの登録情報にallowed NSSAIがなくなった場合に、本手続きを開始してもよい。言い換えると、AMFは、UEに許可するS-NSSAIはなく、今後、他の手続き(例えばNetwork Slice-Specific Authentication and Authorization手続き)により、allowed NSSAIにS-NSSAIを追加する予定がない場合、本手続きを開始してよい。
【0273】
まず、AMFは、非登録要求(De-registration request)メッセージをUEに送信する(S900)ことにより、本手続きを開始してよい。ここで、非登録要求メッセージは、N1インターフェース上で送受信されるNASメッセージであるが、UEと5G AN(gNB)間はRRCメッセージに含まれて送受信される。
【0274】
AMFは、非登録要求メッセージに第31から32の識別情報のうち少なくとも1つの識別情報を含めて送信してもよい。AMFは、非登録要求メッセージに更に理由値、及び/又は登録を解除するアクセスタイプを示す情報を含めて送信してもよい。ここで、理由値は、5GMM causeであってよい。また、登録を解除するアクセスタイプを示す情報は、5GSのDe-registration type IEに含まれるAccess type情報であってよく、3GPPアクセスまたはnon-3GPPアクセス又はその両方のアクセスを示す情報であってよい。
【0275】
尚、AMFは、これらの識別情報及び/又は非登録メッセージを送信することで、ネットワークが各機能をサポートしていない事を示してもよいし、非登録状態への遷移を要求してもよいし、AMFの変更を通知してもよいし、続けて登録手続きの開始を指示してもよいし、これらを組み合わせた情報を示してもよい。さらに、複数の識別情報が送受信される場合、これらの識別情報の2以上の識別情報は、1以上の識別情報として構成されてもよい。尚、各機能のサポートを示す情報と、各機能の使用の要求を示す情報は、同じ識別情報として送受信されてもよいし、異なる識別情報として送受信されてもよい。
【0276】
UEは第31から32の識別情報のうち少なくとも1つの受信、及び/又はUEの状態に基づき、rejected S-NSSAI及び拒絶の理由を認識、及び記憶してもよい。
【0277】
UEが非登録要求メッセージに含まれる第31の識別情報を受信した場合、第31の識別情報に含まれるS-NSSAIに対応付けられた理由値及び/又はUEの状態に基づき、そのS-NSSAIを適切なrejected NSSAIに含めて記憶してもよいし、そのS-NSSAIを無視してよい。
【0278】
具体的には、第31の識別情報に、第1のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIと現在のPLMNで使用不可であることを示す拒絶理由値とが構成されている場合、さらに非登録要求メッセージに登録を解除するアクセスタイプを示す情報として3GPPアクセス又はnon-3GPPアクセスを示す情報が含まれている場合、さらにもう一方のアクセスに対して登録状態である場合、UEはそのS-NSSAIを、第1のrejected NSSAIに含めて記憶してもよい。更に、新しいrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIがUEにより記憶されるAllowed NSSAIに含まれる場合、UEはAllowed NSSAIからそのrejected NSSAIを削除してよい。
【0279】
また、第31の識別情報に、第1のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIと現在のPLMNで使用不可であることを示す拒絶理由値とが構成されている場合、更にUEが非登録要求メッセージの受信に基づき全てのアクセスに対して非登録状態に遷移する場合、UEはそのS-NSSAIを無視してよい。
【0280】
なお、UEが非登録要求メッセージの受信に基づき全てのアクセスに対して非登録状態に遷移する場合とは、非登録要求メッセージに登録を解除するアクセスタイプを示す情報として両方のアクセスを示す情報が含まれている場合、または非登録要求メッセージに登録を解除するアクセスタイプを示す情報として3GPPアクセス又はnon-3GPPアクセスを示す情報が含まれており、UEがもう一方のアクセスに対して非登録状態である場合であってよい。
【0281】
更に例えば、第31の識別情報に、第2のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIと現在のレジストレーションエリア内で使用不可であることを示す拒絶理由値とが構成されている場合、UEはそのS-NSSAIを無視してよい。
【0282】
また、第31の識別情報に、第3のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIとNetwork slice-specific authentication and authorizationのためにペンディングするS-NSSAIを示す拒絶理由値とが構成されている場合、さらに非登録要求メッセージに登録を解除するアクセスタイプを示す情報として3GPPアクセス又はnon-3GPPアクセスを示す情報が含まれている場合、さらにもう一方のアクセスに対して登録状態である場合、UEはそのS-NSSAIを、第3のrejected NSSAIに含めて記憶してもよい。更に、新しいrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIがUEにより記憶されるAllowed NSSAIに含まれる場合、UEはAllowed NSSAIからそのrejected NSSAIを削除してよい。
【0283】
また、第31の識別情報に、第3のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIとNetwork slice-specific authentication and authorizationのためにペンディングするS-NSSAIを示す拒絶理由値とが構成されている場合、更にUEが非登録要求メッセージの受信に基づき全てのアクセスに対して非登録状態に遷移する場合、UEはそのS-NSSAIを無視してよい。
【0284】
また、第31の識別情報に、第4のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIとNetwork slice-specific authentication and authorizationを失敗したS-NSSAIを示す拒絶理由値とが構成されている場合、さらに非登録要求メッセージに登録を解除するアクセスタイプを示す情報として3GPPアクセス又はnon-3GPPアクセスを示す情報が含まれている場合、さらにもう一方のアクセスに対して登録状態である場合、UEはそのS-NSSAIを、第4のrejected NSSAIに含めて記憶してもよく、更に、新しいrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIがUEにより記憶されるAllowed NSSAIに含まれる場合、UEはAllowed NSSAIからそのrejected NSSAIを削除してよい。
【0285】
または、第31の識別情報に、第4のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIとNetwork slice-specific authentication and authorizationを失敗したS-NSSAIを示す拒絶理由値とが構成されている場合、更にUEが非登録要求メッセージの受信に基づき全てのアクセスに対して非登録状態に遷移する場合、UEはそのS-NSSAIを、第3のrejected NSSAIから削除してよい。
【0286】
また、第31の識別情報に、第4のrejected NSSAIが含まれる場合、言い換えると第31の識別情報に、少なくとも1組のS-NSSAIとNetwork slice-specific authentication and authorizationのためにペンディングするS-NSSAIを示す拒絶理由値とが構成されている場合、更にUEが非登録要求メッセージの受信に基づき全てのアクセスに対して非登録状態に遷移する場合、UEはそのS-NSSAIを無視してよい。
【0287】
つまり、ネットワークから開始される非登録手続きにおいて、コアネットワークから、第31の識別情報を含む非登録要求メッセージを受信した場合、さらに第31の識別情報にS-NSSAIと、現在のレジストレーションエリア内で利用不可であることを示す拒絶理由値が含まれる場合、そのS-NSSAIを無視してよい。
【0288】
さらに、ネットワークから開始される非登録手続きにおいて、コアネットワークから、第31の識別情報を含む非登録要求メッセージを受信した場合、さらにUEは非登録要求メッセージの受信に基づき全てのアクセスに対して非登録状態に遷移する場合、さらに第31の識別情報にS-NSSAIと、関連付けられたS-NSSAIが現在のPLMN内で利用不可であること、及び/又はNetwork slice-specific authentication and authorizationのためにペンディングするS-NSSAIであること、及び/又はNetwork slice-specific authentication and authorizationを失敗したS-NSSAIであること、を示す拒絶理由値が含まれる場合、UEはそのS-NSSAIを無視してよい。
【0289】
さらに、ネットワークから開始される非登録手続きにおいて、その他の場合、UEは第31の識別情報に含まれる拒絶理由に基づき、適切なrejected NSSAIに対応するS-NSSAIを追加して記憶してよいし、もしあれば、UEが記憶するrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIを、UEが記憶するallowed NSSAIから削除してもよい。
【0290】
また、UEはネットワークから開始される非登録手続きにおいて、第31の識別情報を受信した場合、非登録要求メッセージの受信に基づき全てのアクセスに対して非登録状態に遷移しない場合、第31の識別情報に含まれるS-NSSAIに対応付けられた拒絶理由値によらず、UEは関連付けられた拒絶理由に基づき、適切なrejected NSSAIに第31の識別情報に含まれるS-NSSAIを追加して記憶してよいし、もしあれば、UEが記憶するrejected NSSAIに含まれるS-NSSAIを、UEが記憶するallowed NSSAIから削除してもよい。
【0291】
UEは第32の識別情報を受信した場合、UEは非登録状態に遷移するアクセスに対するAllowed NSSAIを削除してもよい。具体的には、UEは第32の識別情報と3GPPアクセスを示す情報を非登録要求メッセージに含め受信した場合、UEは3GPPアクセスに対するAllowed NSSAIを記憶から削除してもよい。UEは第32の識別情報とnon-3GPPアクセスを示す情報を非登録要求メッセージに含め受信した場合、UEはnon-3GPPアクセスに対するAllowed NSSAIを記憶から削除してもよい。UEは第32の識別情報と両方のアクセスを示す情報を非登録要求メッセージに含め受信した場合、UEは記憶するAllowed NSSAIを記憶から削除してもよい。 UEはその他の理由値と対応づけられたS-NSSAIも同様の方法で記憶してもよい。なお、UEによるrejected NSSAIの記憶方法は、これに限定されず、S-NSSAIと理由値が対応づけられている状態で記憶されていてればよい。
【0292】
尚、AMFは、第31から32の識別情報のうち少なくとも1つを非登録要求メッセージに含めるか否かを、加入者情報、及び/又はネットワークの能力情報、及び/又はオペレータポリシー、及び/又はネットワークの状態、及び/又はユーザの登録情報、及び/又はAMFが保持するコンテキスト等に基づいて、選択、決定してもよい。
【0293】
具体的には、AMFは、現在の登録エリアで利用不可であることを示す拒絶理由値を含める第31の識別情報を登録要求メッセージに含めてなくて良いし、そのように制御されてもよい。
【0294】
さらに、AMFは、登録を解除するアクセスタイプを示す識別情報として両方のアクセスを示す情報を非登録要求メッセージに含める場合、現在のPLMN内で利用不可であることを示す拒絶理由値、及び/又はNetwork slice-specific authentication and authorizationのためにペンディングするS-NSSAIを示す拒絶理由値、及び/又はNetwork slice-specific authentication and authorizationを失敗したS-NSSAIを示す拒絶理由値、を登録拒絶メッセージに含めなくて良いし、そのように制御されてもよい。
【0295】
UEは、5G AN(gNB)介して、非登録要求メッセージを受信する。UEは、非登録要求メッセージを受信することで、非登録要求メッセージに含まれる各種の識別情報の内容を認識することができる。
【0296】
UEは、非登録要求メッセージの受信に伴い、AMFに非登録受諾メッセージ(DEREGISTRAION ACCEPT message)を5G AN(又はgNB)を介して送信してよい。尚、非登録受諾メッセージは、N1インターフェース上で送受信されるNASメッセージである。また、RRCメッセージは、UEと5G AN(又はgNB)との間で送受信される制御メッセージであってよい。
【0297】
各装置は、登録受諾メッセージの送受信に基づいて、UEがネットワークに登録されていない状態(RM_DEREGISTERED state、又は5GMM-DEREGISTERED state)への遷移をしてもよい。また、各装置の各状態への遷移は、本手続きの完了に基づいて行われてもよい。
【0298】
さらに、各装置は、非登録手続きの完了に基づいて、本手続きで送受信した情報に基づいた処理を実施してもよい。例えば、UEは、非登録手続きの完了に基づいて、登録手続きを開始してよい。
【0299】
[4.本発明における実施形態]
本発明における実施形態は、1以上の3章で説明した手続きの組み合わせであってよい。つまり、本発明の実施形態では、3章各手続きが他の手続きと独立して実行されてもよいし、各手続きの完了後、各装置が適切な手続きを開始してよい。
【0300】
[5. 変形例]
本発明に関わる装置で動作するプログラムは、本発明に関わる実施形態の機能を実現するように、Central Processing Unit(CPU)等を制御してコンピュータを機能させるプログラムであっても良い。プログラムあるいはプログラムによって取り扱われる情報は、一時的にRandom Access Memory(RAM)等の揮発性メモリあるいはフラッシュメモリ等の不揮発性メモリやHard Disk Drive(HDD)、あるいはその他の記憶装置システムに格納される。
【0301】
尚、本発明に関わる実施形態の機能を実現する為のプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録しても良い。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する事によって実現しても良い。ここでいう「コンピュータシステム」とは、装置に内蔵されたコンピュータシステムであって、オペレーティングシステムや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、半導体記録媒体、光記録媒体、磁気記録媒体、短時間動的にプログラムを保持する媒体、あるいはコンピュータが読み取り可能なその他の記録媒体であっても良い。
【0302】
また、上述した実施形態に用いた装置の各機能ブロック、または諸特徴は、電気回路、たとえば、集積回路あるいは複数の集積回路で実装または実行され得る。本明細書で述べられた機能を実行するように設計された電気回路は、汎用用途プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、またはこれらを組み合わせたものを含んでよい。汎用用途プロセッサは、マイクロプロセッサでもよいし、従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであっても良い。前述した電気回路は、デジタル回路で構成されていてもよいし、アナログ回路で構成されていてもよい。また、半導体技術の進歩により現在の集積回路に代替する集積回路化の技術が出現した場合、本発明の一又は複数の態様は当該技術による新たな集積回路を用いる事も可能である。
【0303】
なお、本願発明は上述の実施形態に限定されるものではない。実施形態では、装置の1例を記載したが、本願発明は、これに限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器等の端末装置もしくは通信装置に適用出来る。
【0304】
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。
【符号の説明】
【0305】
1 移動通信システム
10 UE_A
30 PGW-U
32 PGW-C
35 SGW
40 MME
45 eNB
50 HSS
60 PCRF
80 アクセスネットワーク_A(E-UTRAN)
90 コアネットワーク_A
120 アクセスネットワーク_B(5G AN)
122 gNB
130 UPF
132 SMF
140 AMF
150 UDM
160 PCF
190 コアネットワーク_B