(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-12
(45)【発行日】2023-12-20
(54)【発明の名称】ディスプレイ装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
G09F 9/33 20060101AFI20231213BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20231213BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20231213BHJP
H01L 33/40 20100101ALI20231213BHJP
H01L 33/42 20100101ALI20231213BHJP
H01L 33/50 20100101ALI20231213BHJP
H01L 33/14 20100101ALI20231213BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20231213BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20231213BHJP
H01L 29/786 20060101ALI20231213BHJP
H01L 21/20 20060101ALN20231213BHJP
【FI】
G09F9/33
G09F9/30 310
G09F9/30 338
G09F9/30 349Z
G09F9/00 338
H01L33/40 ZNM
H01L33/42
H01L33/50
H01L33/14
H01L33/00 L
H01L29/78 612Z
H01L29/78 626C
H01L21/20
(21)【出願番号】P 2019210340
(22)【出願日】2019-11-21
【審査請求日】2022-10-19
(31)【優先権主張番号】10-2018-0148772
(32)【優先日】2018-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】崔 濬熙
(72)【発明者】
【氏名】姜 承鎭
(72)【発明者】
【氏名】孔 基毫
(72)【発明者】
【氏名】朴 正勳
(72)【発明者】
【氏名】朴 珍珠
(72)【発明者】
【氏名】韓 周憲
(72)【発明者】
【氏名】黄 京旭
【審査官】中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2017-0142022(KR,A)
【文献】特開2016-206634(JP,A)
【文献】特開2017-191317(JP,A)
【文献】国際公開第2018/116814(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/122354(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00 - 9/46
H01L 33/40
H01L 33/42
H01L 33/50
H01L 33/14
H01L 33/00
H01L 21/336
H01L 21/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サブピクセル単位で電源を印加するように構成されたピクセル電極と、共通電極とを含み、サブピクセル別に光を発光するディスプレイ装置であって、
支持基板と、
前記支持基板上に具備され、前記ピクセル電極に電源を印加する駆動素子を含む駆動層と、
前記駆動層上の、第1半導体層、活性層及び第2半導体層を含む発光層と、
前記支持基板と駆動層との間に備えられた結合層と、
前記発光層をサブピクセル単位で隔離させる隔離構造と、を含
み、
前記駆動層と発光層とがモノリシック構造を有し、
前記隔離構造が前記第1半導体層から前記第2半導体層の一部深さまで備えられた、ディスプレイ装置。
【請求項2】
前記ピクセル電極が前記駆動層と前記発光層との間に具備されたことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記共通電極が前記発光層上に具備されたことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記支持基板は、シリコン基板、ガラス基板、サファイア基板、またはSiO
2がコーティングされたシリコン基板を含むことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記駆動素子は、トランジスタ、薄膜トランジスタまたは高電子移動度トランジスタ(HEMT)を含むことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記ピクセル電極が、前記活性層から発光した光を反射させるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
前記ピクセル電極が、Ag、Au、Al、CrまたはNi、またはそれらの合金を含むことを特徴とする請求項
6に記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
前記駆動層の前記隔離構造に対応する領域に、電流遮断層がさらに具備されたことを特徴とする請求項
1に記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
前記共通電極が透明電極によって構成されたことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項10】
前記共通電極が隣接するサブピクセル間に具備されたトレンチ構造を含むことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項11】
前記トレンチ構造は、その底面が、前記活性層の前記第2半導体層に対向する面の延長線より上部に位置することを特徴とする請求項
10に記載のディスプレイ装置。
【請求項12】
前記第2半導体層に、微細パターン構造を具備したことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項13】
前記発光層から発光した光を、互いに異なるカラー光に変換する複数の色変換層をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項14】
前記複数の色変換層間に、反射膜が具備された隔壁をさらに含むことを特徴とする請求項
13に記載のディスプレイ装置。
【請求項15】
支持基板と、
前記支持基板上に具備され、駆動素子を含む駆動層と、
前記駆動層に積層された第1半導体層、活性層及び第2半導体層を含み、前記活性層からの光がサブピクセル単位に発光されるように隔離構造を有する発光層と、
前記第1半導体層と、前記サブピクセル単位で電気的に連結されるように設けられる第1電極と、
前記第2半導体層と電気的に連結されるように設けられる第2電極と、
前記支持基板と前記駆動層との間の、接着層またはダイレクトボンディング層と、を含
み、
前記駆動層と発光層とがモノリシック構造を有し、
前記隔離構造が前記第1半導体層から前記第2半導体層の一部深さまで備えられた、ディスプレイ装置。
【請求項16】
前記第2電極が共通電極によって構成されたことを特徴とする請求項
15に記載のディスプレイ装置。
【請求項17】
前記第2電極が透明電極によって構成され、第2半導体層を覆うように配置されたことを特徴とする請求項
15に記載のディスプレイ装置。
【請求項18】
前記第2電極が不透明電極によって構成され、第2電極に、前記活性層から出た光が透過されるようにウィンドウ領域が具備されたことを特徴とする請求項
15に記載のディスプレイ装置。
【請求項19】
前記第2電極が、隣接するサブピクセル間に具備されたトレンチ構造を含むことを特徴とする請求項
15に記載のディスプレイ装置。
【請求項20】
前記第2電極の前記トレンチ構造が、前記活性層で側方に発光した光を反射させるように構成されたことを特徴とする請求項
19に記載のディスプレイ装置。
【請求項21】
前記第2電極の前記トレンチ構造は、その底が、前記活性層の前記第2半導体層に対向する面の延長線より上部に位置することを特徴とする請求項
19に記載のディスプレイ装置。
【請求項22】
前記隔離構造がイオン注入領域を含むことを特徴とする請求項
15に記載のディスプレイ装置。
【請求項23】
前記発光層から発光した光を、互いに異なるカラー光に変換する複数の色変換層をさらに含むことを特徴とする請求項
15に記載のディスプレイ装置。
【請求項24】
エピ基板上に第1半導体層を形成する段階と、
前記第1半導体層上に活性層を形成する段階と、
前記活性層上に第2半導体層を形成する段階と、
前記活性層をサブピクセル単位に隔離させる段階と、
前記第2半導体層にサブピクセル単位で第1電極を形成する段階と、
前記第1電極に電気的に連結される駆動素子を含む駆動層を形成する段階と、
前記駆動層を支持基板に結合する段階と、
前記エピ基板を除去する段階と、
前記第1半導体層に第2電極を形成する段階と、を含むディスプレイ装置製造方法。
【請求項25】
前記活性層をサブピクセル単位に隔離させる段階は、イオン注入領域を形成する段階を含むことを特徴とする請求項
24に記載のディスプレイ装置製造方法。
【請求項26】
前記第1電極が光を反射させる反射材料によって形成されることを特徴とする請求項
24に記載のディスプレイ装置製造方法。
【請求項27】
前記支持基板に、前記駆動層をフュージョンボンディングまたはダイレクトボンディングを行うことを特徴とする請求項
24に記載のディスプレイ装置製造方法。
【請求項28】
前記第2電極が共通電極として形成されることを特徴とする請求項
24に記載のディスプレイ装置製造方法。
【請求項29】
前記第2電極が透明電極であり、前記第1半導体層を覆うように形成されることを特徴とする請求項
24に記載のディスプレイ装置製造方法。
【請求項30】
前記第2電極が不透明電極として形成され、前記第2電極に、前記活性層から出た光が透過されるように、ウィンドウ領域が形成されることを特徴とする請求項
24に記載のディスプレイ装置製造方法。
【請求項31】
前記第2電極が隣接するサブピクセル間に形成されたトレンチ構造を含むことを特徴とする請求項
24に記載のディスプレイ装置製造方法。
【請求項32】
前記第2電極の前記トレンチ構造が、前記活性層で側方に発光した光を反射させるように形成されることを特徴とする請求項
31に記載のディスプレイ装置製造方法。
【請求項33】
前記第2電極の前記トレンチ構造は、その底が、前記活性層の前記第1半導体層に対向する面の延長線より上部に位置するように形成されることを特徴とする請求項
31に記載のディスプレイ装置製造方法。
【請求項34】
前記活性層から発光した光を互いに異なるカラー光に変換する複数の色変換層を、前記サブピクセル単位に対応するように形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項
24に記載のディスプレイ装置製造方法。
【請求項35】
前記第1電極が前記活性層に対向するように形成されることを特徴とする請求項
24に記載のディスプレイ装置製造方法。
【請求項36】
前記第1半導体層に、前記活性層に対応する位置に微細パターン構造を形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項
24に記載のディスプレイ装置製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高解像度ディスプレイ装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイ装置において、LCD(liquid crystal display)やOLED(organic light emitting diode)ディスプレイなどが広く使用されている。また、最近では、マイクロLED(micro light emitting diode)を利用し、高解像度ディスプレイ装置を作製する技術が脚光を浴びている。発光ダイオード(LED:light emitting diode)は、低電力使用及び親環境的であるという長所がある。そのような長所のために、産業的な需要が増大している。
【0003】
マイクロLEDディスプレイは、TFTやCMOSのような駆動部とLEDとをそれぞれ作製した後、それらを接合して作製される。その場合、接合している間に、電気的連結部分に欠陥が発生することがあり、また、熱的ミスマッチによる接合不安定性が発生してしまい得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、高解像度ディスプレイ装置を提供することである。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、また、高解像度ディスプレイ装置の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
例示的な実施形態は、サブピクセル単位で電源を印加するように構成されたピクセル電極と、共通電極とを含み、サブピクセル別に光を発光するディスプレイ装置において、
支持基板と、
前記支持基板上に具備され、前記ピクセル電極に電源を印加する駆動素子を含む駆動層と、
前記駆動層上の、第1半導体層、活性層及び第2半導体層を含む発光層と、を含む。
【0007】
前記支持基板と前記駆動層との間に結合層がさらに具備されてもよい。
【0008】
前記ピクセル電極が駆動層と発光層との間に具備されてもよい。
【0009】
前記共通電極が前記発光層上に具備されてもよい。
【0010】
前記支持基板は、シリコン基板、ガラス基板、サファイア基板、またはSiO2がコーティングされたシリコン基板を含んでもよい。
【0011】
前記駆動素子は、トランジスタ、薄膜トランジスタ、または高電子移動度トランジスタ(HEMT)を含んでもよい。
【0012】
前記ピクセル電極が前記活性層から発光された光を反射させるようにも構成される。
【0013】
前記ピクセル電極が、Ag、Au、Al、CrまたはNi、またはそれらの合金を含んでもよい。
【0014】
前記発光層が、サブピクセル単位で発光構造を隔離させる隔離構造を含んでもよい。
【0015】
前記駆動層の前記隔離構造に対応する領域に電流遮断層がさらに具備されてもよい。
【0016】
前記共通電極が透明電極によっても構成される。
【0017】
前記共通電極が、隣接するサブピクセル間に具備されたトレンチ構造を含んでもよい。
【0018】
前記トレンチ構造は、その底面が前記活性層の第2半導体層に対向する面の延長線より上部に位置することができる。
【0019】
前記第2半導体層に微細パターン構造を具備することができる。
【0020】
前記発光層から発光した光を、互いに異なるカラー光に変換する複数の色変換層をさらに含んでもよい。
【0021】
前記複数の色変換層間に反射膜が具備された隔壁をさらに含んでもよい。
【0022】
例示的な実施形態によるディスプレイ装置は、
支持基板と、
前記支持基板上に具備され、駆動素子を含む駆動層と、
前記駆動層に積層された第1半導体層、活性層及び第2半導体層を含み、前記活性層からの光がサブピクセル単位に発光されるように隔離構造を有する発光層と、
前記第1半導体層と、前記サブピクセル単位で電気的に連結されるように設けられる第1電極と、
前記第2半導体層と電気的に連結されるように設けられる第2電極と、を含む。
【0023】
前記第2電極が共通電極によって構成されてもよい。
【0024】
前記第2電極が透明電極によって構成され、第2半導体層を覆うように配置されてもよい。
【0025】
前記第2電極が不透明電極によって構成され、第2電極に前記活性層から出た光が透過されるようにウィンドウ領域が具備されてもよい。
【0026】
前記隔離構造がイオン注入領域を含んでもよい。
【0027】
例示的な実施形態によるディスプレイ製造方法は、エピ基板上に第1半導体層を形成する段階と、
前記第1半導体層上に活性層を形成する段階と、
前記活性層上に第2半導体層を形成する段階と、
前記活性層をサブピクセル単位に隔離させる段階と、
前記第2半導体層に、サブピクセル単位で第1電極を形成する段階と、
前記第1電極に電気的に連結される駆動素子を含む駆動層を形成する段階と、
前記駆動層を支持基板に結合する段階と、
前記エピ基板を除去する段階と、
前記第1半導体層に第2電極を形成する段階と、を含む。
【0028】
前記活性層をサブピクセル単位に隔離させる段階は、イオン注入領域を形成する段階を含んでもよい。
【発明の効果】
【0029】
例示的な実施形態によるディスプレイ製造方法により、駆動層と発光層とがモノリシックに形成され得る。また、例示的な実施形態によるディスプレイ製造方法により、エピ基板を上部に来るように逆さにして製造するフリップ製造工程を介して、メサ構造のない垂直型電極構造を形成することができる。電極を形成するためのビアホールエッチング工程を減らし、製造工程を単純化させることができ、メサ構造がないために、該メサ構造による内部量子効率低下を防止することができる。また、第1電極と第2電極とのうち少なくとも一つが反射膜の役割を行うことにより、発光効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】例示的な実施形態によるディスプレイ装置を概略的に示した図面である。
【
図2】他の例示的な実施形態によるディスプレイ装置を図示した図面である。
【
図3】
図2に図示されたディスプレイ装置に、色変換層をさらに具備した構造を図示した図面である。
【
図4】
図3に図示されたディスプレイ装置において、電極構造を変形させた例を図示した図面である。
【
図5】他の実施形態によるディスプレイ装置を図示した図面である。
【
図6】
図5に図示されたディスプレイ装置に、色変換層をさらに具備した構造を図示した図面である。
【
図7】例示的な実施形態によるディスプレイ装置の製造方法を図示した図面である。
【
図8】例示的な実施形態によるディスプレイ装置の製造方法を図示した図面である。
【
図9】例示的な実施形態によるディスプレイ装置の製造方法を図示した図面である。
【
図10】例示的な実施形態によるディスプレイ装置の製造方法を図示した図面である。
【
図11】例示的な実施形態によるディスプレイ装置の製造方法を図示した図面である。
【
図12】例示的な実施形態によるディスプレイ装置の製造方法を図示した図面である。
【
図13】例示的な実施形態によるディスプレイ装置の製造方法を図示した図面である。
【
図14】例示的な実施形態によるディスプレイ装置の製造方法を図示した図面である。
【
図15】例示的な実施形態によるディスプレイ装置の製造方法を図示した図面である。
【
図16】例示的な実施形態によるディスプレイ装置の製造方法を図示した図面である。
【
図17】例示的な実施形態によるディスプレイ装置の透明電極を形成する方法を図示した図面である。
【
図18】
図16に図示された構造物に、色変換層を形成する方法を図示した図面である。
【
図19】他の例示的な実施形態によるディスプレイ製造方法を図示した図面である。
【
図20】他の例示的な実施形態によるディスプレイ製造方法を図示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付された図面を参照し、多様な実施形態によるディスプレイ装置及びその製造方法について詳細に説明する。以下の図面において、同一参照符号は、同一構成要素を指し、図面上において各構成要素の大きさは、説明の明瞭さと便宜とのために誇張されていることがある。第1、第2のような用語は、多様な構成要素の説明に使用されるが、該構成要素は、用語によって限定されるものではない。該用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみに使用される。
【0032】
単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、図面において、各構成要素の大きさや厚みは、説明の明瞭性のために誇張されていることがある。また、所定の物質層が、基板上や他層上に存在すると説明されるとき、その物質層は、基板や他層に直接接しながら存在してもよいし、その間に、他の第3の層が存在してもよい。そして、以下の実施形態において、各層をなす物質は、例示的なものであるので、それ以外に他の物質が使用されてもよい。
【0033】
図1は、例示的な実施形態によるディスプレイ装置を概略的に図示した断面図である。
図1を参照すれば、ディスプレイ装置100は、複数のピクセルを含み、
図1には、便宜上、1個のピクセルだけが例示的に図示されている。該ピクセルは、映像を表示する1つの単位とし得る。ピクセルそれぞれは、互いに異なる色相を発光するサブピクセルを含んでもよい。各サブピクセルからの色と、光量制御とにより、映像が表示される。例えば、ピクセルそれぞれは、第1サブピクセルSP1、第2サブピクセルSP2及び第3サブピクセルSP3を含んでもよい。
【0034】
ディスプレイ装置100は、支持基板110と、支持基板110に具備された駆動層130と、駆動層130に具備された発光層140とを含み得る。
【0035】
支持基板110は、その上に駆動層130を支持するための基板とし得る。支持基板110は、成長用基板ではない。例えば、支持基板110にはシリコン基板、ガラス基板、サファイア基板、SiO2がコーティングされたシリコン基板などが使用される。しかし、それらは、ただ例示的なものであり、それら以外にも、支持基板110は、他の多様な材料が使用される。
【0036】
駆動層130は、発光層140を電気的に駆動するための駆動素子135を含み得る。駆動素子135は、例えば、トランジスタ、薄膜トランジスタまたは高電子移動度トランジスタ(HEMT)を含んでもよい。駆動層130は、少なくとも1層の絶縁層132をさらに含み得る。
【0037】
支持基板110と駆動層130との間に、結合層120が具備されてもよい。結合層120は、支持基板110に駆動層130を結合するためのものであり、例えば、接着層(adhesive layer)またはダイレクトボンディング層を含んでもよい。該接着層は、例えば、エポキシ、SOG(spin on glass)またはBCB(benzocyclobutene)などを含んでもよい。該ダイレクトボンディング層は、例えば、プラズマ処理またはイオンビーム処理などによって形成され得る。結合層120は、支持基板110に駆動層130を物理的に結合するためのものであり、電気的な連結が必要ないボンディング方法により、支持基板110に駆動層130を結合させることができる。
【0038】
発光層140は、マイクロLEDアレイ(micro light emitting diode array)を含み得る。発光層140は、順に積層された第1半導体層142、活性層143及び第2半導体層145を含み得る。
【0039】
第1半導体層142は、第1導電型の半導体を含んでもよい。例えば、第1半導体層142は、p型半導体を含んでもよい。第1半導体層142は、III-V族系のp型半導体、例えば、p-GaNを含んでもよい。第1半導体層142は、単層または多層の構造を有することができる。
【0040】
活性層143は、第1半導体層142の上面に設けられ得る。活性層143は、電子と正孔とが結合する際に光を発生させることができる。活性層143は、多重量子井戸(MQW:multi-quantum well)または単一量子井戸(SQW:single-quantum well)の構造を有することができる。活性層143は、III-V族系の半導体、例えば、GaNを含んでもよい。
【0041】
第2半導体層145は、活性層143の上面に設けられ得る。第2半導体層145は、例えば、n型半導体を含んでもよい。第2半導体層145は、p型半導体を含んでもよい。第2半導体層145は、III-V族系のn型半導体、例えば、n-GaNを含んでもよい。第2半導体層145は、単層または多層の構造を有することができる。
【0042】
発光層140は、活性層143からの光が、サブピクセル単位に発光されるように、隔離構造147を有することができる。言い換えれば、発光層140は、隣接するサブピクセル間に、隔離構造147を有することができる。隔離構造147は、例えば、イオン注入領域とし得る。ここで、該イオンは、例えば、窒素(N)イオン、ボロン(B)イオン、アルゴン(Ar)イオンまたはリン(P)イオンなどを含み得る。イオン注入領域においては、電流が注入されないので、光が発光されず、隔離構造147をイオン注入領域として構成する場合、メサ構造なしに、発光層140を形成することができる。言い換えれば、隔離構造147により、発光層140が、エッチング工程なしに、マイクロ発光素子アレイ構造を具現することができる。エッチング工程を利用しないので、小サイズのサブピクセルを作製可能で高解像度マイクロ発光素子アレイが作製可能である。
【0043】
第1半導体層142に電気的に連結される第1電極141が具備され、第2半導体層145に電気的に連結される第2電極146が具備され得る。第1電極141がピクセル電極であり、第2電極146が共通電極であるとし得る。第1半導体層142及び第2半導体層145がそれぞれp型半導体及びn型半導体を含む場合、第1電極141及び第2電極146は、それぞれp型電極及びn型電極とし得る。駆動素子135が第1電極141に電気的に連結され、駆動素子135により、第1電極141に対して、電源をオン・オフ制御することができる。それにより、駆動素子135は、複数のサブピクセル(SP1,SP2,SP3)のうち、所望する少なくとも1つのサブピクセルを選択的に駆動させることができる。
【0044】
第1電極141は、活性層143から発光され、下向きに出た光を反射させるように、反射材料を含んでもよい。第1電極141は、例えば、Ag、Au、Al、CrまたはNi、またはそれらの合金などを含んでもよい。第2電極146は、透明電極または不透明電極によって形成され得る。該透明電極は、例えば、ITO(indium tin oxide)、ZnO、IZO(indium zinc oxide)またはIGZOなどを含んでもよい。第2電極146が透明電極として形成される場合、第2電極146は、第2半導体層145の全体を覆うように配置されてもよい。第2電極146が不透明電極である場合、活性層143から発光した光が透過されるように、ウィンドウ領域149をさらに含むとし得る。
【0045】
発光層140の上には、活性層143から放出される光により、互いに異なるカラー光を放出する複数の色変換層(151,152,153)が具備され得る。活性層143は、例えば、青色光を発光することができる。しかし、活性層143から発光される光は、それに限定されるものではなく、色変換層(151,152,153)を励起することができる光であるならば、他の波長の光も可能である。複数の色変換層(151,152,153)は、サブピクセル(SP1,SP2,SP3)に対応して設けられ得る。複数の色変換層(151,152,153)は、例えば、青色変換層、緑色変換層及び赤色変換層を含んでもよい。青色変換層151は、青色サブピクセルに、緑色変換層152は、緑色サブピクセルに、赤色変換層153は、赤色サブピクセルに対応して具備され得る。
【0046】
青色変換層151は、青色光を発光させる物質を含み、あるいは活性層143から発光した青色光を通過させる透過層であるとし得る。
【0047】
活性層143から青色光が発光される場合、青色変換層151は、活性層143から放出される光を透過させ、外部に放出することができる。青色変換層151は、透過特性にすぐれるフォトレジストや光散乱剤をさらに含んでもよい。
【0048】
緑色変換層152は、活性層143から放出される光を、緑色光に変化させて放出することができる。緑色変換層152は、例えば、青色光によって励起され、緑色光を放出する所定サイズの量子ドット(QD:quantum dots)を含んでもよい。該量子ドットは、コア部と殻部とを有するコア・シェル(core-shell)構造を有することができ、またシェルがない粒子構造を有することもできる。該コア・シェル構造は、シングル・シェル(single-shell)またはマルチ・シェル(multi-shell)を有することができる。該マルチ・シェルは、例えば、ダブル・シェル(double-shell)とし得る。
【0049】
該量子ドットは、例えば、II-VI族系半導体、III-V族系半導体、IV-VI族系半導体、IV族系半導体及びグラフェンの量子ドットのうち少なくとも一つを含んでもよい。具体的な例として、該量子ドットは、Cd、Se、Zn、S及びInPのうち少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。各量子ドットは、数十nm以下の直径、例えば、約10nm以下の直径を有することができる。また、緑色変換層152は、活性層143から放出される光によって励起され、緑色光を放出する蛍光体(phosphor)を含んでもよい。一方、緑色変換層152は、透過特性にすぐれるフォトレジストや、緑色光を均一に放出させる光散乱剤をさらに含んでもよい。
【0050】
赤色変換層153は、活性層143から放出される青色光を赤色光に変化させて放出することができる。赤色変換層153は、青色光によって励起され、赤色光を放出する所定サイズの量子ドットを含んでもよい。また、赤色変換層153は、活性層143から放出される青色光(B)によって励起され、赤色光を放出する蛍光体を含んでもよい。一方、赤色変換層153は、フォトレジストや光散乱剤をさらに含んでもよい。
【0051】
一方、青色変換層151、緑色変換層152及び赤色変換層153の間には、隔壁150が具備され得る。隔壁150の側面に、反射膜155がさらに具備され、各色変換層で変換されて出る光の取り出し効率を高めることができる。または、隔壁150が、光吸収のためのブラックマトリックス(black matrix)によって構成されることも可能である。該ブラックマトリックスは、青色変換層151、緑色変換層152及び赤色変換層153の間のクロストーク(crosstalk)を防止し、コントラスト(contrast)を向上させることもできる。
【0052】
前述のような構造において、例えば、青色サブピクセルに対応する駆動素子135が駆動し、青色サブピクセルに対応する第1電極141と、共通電極である第2電極146との間に所定電圧が印加されると、青色変換層151の下に位置する活性層143から、例えば、青色光が放出され、そして、光が青色変換層151に入射されると、青色変換層151は、青色光を外部に放出する。また、例えば、緑色サブピクセルに対応する駆動素子135が駆動し、緑色サブピクセルに対応する第1電極141と第2電極146との間に所定電圧が印加されると、緑色変換層152の下に位置する活性層143から青色光が放出され、そして、そのように放出される青色光が緑色変換層152に入射されると、緑色変換層152は、緑色光を外部に放出する。
【0053】
そして、例えば、赤色サブピクセルに対応する駆動素子135が駆動し、赤色サブピクセルに対応する第1電極141と第2電極146との間に所定電圧が印加されると、赤色変換層153の下に位置する活性層143から青色光が放出され、そして、そのように放出される青色光は、赤色変換層153を透過して外部に放出される。
【0054】
本実施形態によれば、光効率が向上した高解像度のディスプレイ装置を具現することができる。既存には、ディスプレイ装置を具現するために、駆動層と発光層とをそれぞれ作製し、前述の駆動層と発光層とを結合することが必要である。その場合、当該の駆動層と発光層との電気的結合が容易ではなく、解像度を高めるために、サブピクセルのサイズを縮小させる場合、当該の駆動層と発光層とのアライメントは、エラー率が高くなる。それに比べ、本実施形態においては、駆動層と発光層とがモノリシックに作製されるので、駆動層と発光層との電気的連結特性にすぐれ、発光層の隔離構造により、サブピクセルサイズを小さくし、解像度を高めることができる。
【0055】
例示的な実施形態によるディスプレイ装置は、隣接するサブピクセル間に、隔離構造147が具備されているので、第1電極から注入される電流が、隣接するサブピクセルに広がることが防止される。また、サブピクセル分離のためのメサエッチング工程がないので、ディスプレイ装置の内部量子効率が向上する。また、駆動層130が発光層140下に配置されるので、発光面積が拡大され、従って、発光効率が向上する。
【0056】
図2は、例示的な実施形態によるディスプレイ装置を図示したものである。
【0057】
ディスプレイ装置200は、第1サブピクセルSP1、第2サブピクセルSP2及び第3サブピクセルSP3を含んでもよい。第1サブピクセルSP1、第2サブピクセルSP2及び第3サブピクセルSP3は、それぞれ異なるカラー光を発光することができる。ディスプレイ装置200は、支持基板210と、支持基板210に具備された駆動層230、駆動層230に具備された発光層240を含み得る。
【0058】
支持基板210は、成長用基板ではなく、その上に駆動層130を支持するための基板とし得る。例えば、基板210としては、シリコン基板、ガラス基板、サファイア基板、またはSi02がコーティングされたシリコン基板などが使用される。しかし、それらは、ただ例示的なものであり、それら以外にも、基板210は、他の多様な材料が使用される。
【0059】
駆動層230は、発光層240をサブピクセル別に電気的に駆動するための駆動素子235を含み得る。駆動素子235は、例えば、トランジスタ、薄膜トランジスタ(TFT)または高電子移動度トランジスタ(HEMT)を含んでもよい。例えば、駆動素子235は、ゲート電極G、ソース電極S、ドレイン電極Dを含み得る。駆動層230は、少なくとも1層の絶縁層をさらに含み得る。例えば、少なくとも1層の絶縁層は、第1絶縁層231と第2絶縁層232を含んでもよい。第1絶縁層231は、例えば、ゲート酸化物とし得る。駆動層230と発光層240との間に、第3絶縁層237がさらに具備されてもよい。
【0060】
支持基板210と駆動層230との間に、結合層220が具備されてもよい。結合層220は、支持基板210に駆動層230を結合するためのものであり、例えば、接着層またはダイレクトボンディング層を含んでもよい。結合層220は、支持基板210に駆動層230を物理的に結合するためのものであり、電気的な連結が必要ないボンディング方法により、支持基板210に駆動層230を結合させることができる。結合層220は、例えば、ボンディング過程において、ソース電極Sとドレイン電極Dとを覆うことができる。
【0061】
発光層240は、マイクロ発光素子アレイ、例えば、マイクロLEDアレイを含み得る。発光層240は、順に積層された第1半導体層242、活性層243及び第2半導体層245を含み得る。
【0062】
第1半導体層242は、第1導電型の半導体を含み得る。例えば、第1半導体層242は、p型半導体を含んでもよい。第1半導体層242は、III-V族系のp型半導体、例えば、p-GaNを含んでもよい。第1半導体層242は、単層または多層の構造を有することができる。
【0063】
活性層243は、第1半導体層242の上面に設けられ得る。活性層243は、電子と正孔とが結合する際に、光を発生させることができる。活性層243は、多重量子井戸(MQW)構造または単一量子井戸(SQW)構造を有することができる。活性層243は、III-V族系の半導体、例えば、GaNを含んでもよい。活性層243は、二次元薄膜構造を含むか、あるいはロッド(rod)構造またはピラミッド(pyramid)構造の三次元構造を含んでもよい。
【0064】
第2半導体層245は、活性層243の上面に設けられ得る。第2半導体層245は、例えば、n型半導体を含んでもよい。第2半導体層245は、III-V族系のn型半導体、例えば、n-GaNを含んでもよい。第2半導体層245は、単層または多層の構造を有することができる。
【0065】
発光層240は、例えば、無機物系のマイクロLEDを含み得る。マイクロLEDは、各サブピクセルごとに具備され得る。発光層240は、活性層243からの光がサブピクセル単位に発光されるように、隔離構造247を有することができる。言い換えれば、発光層240は、隣接するサブピクセル間に、隔離構造247を有することができる。隔離構造247により、マイクロLED構造が離隔されて配列され得る。隔離構造247は、例えば、イオン注入領域とし得る。該イオン注入領域には、電流が注入されないので、光が発光されない。該イオン注入領域は、例えば、窒素イオン、ボロンイオンのようなイオンの注入によって形成され、絶縁性を有することができる。該イオン注入領域には、例えば、イオンがおよそ1012~1020ions/cm2ドーズ量に注入され得る。しかし、それは、一例に過ぎず、それに限定されるものではない。
【0066】
第1半導体層242に電気的に連結される第1電極241が具備され、第2半導体層245に電気的に連結される第2電極246が具備され得る。第1電極241がピクセル電極であり、第2電極246が共通電極であるとし得る。第1半導体層242及び第2半導体層245がそれぞれp型半導体及びn型半導体を含む場合、第1電極241及び第2電極246は、それぞれp型電極及びn型電極とし得る。駆動素子235が第1電極241に電気的に連結され、駆動素子235により、第1電極241に対し、電源をオン・オフ制御することができる。それにより、駆動素子235は、複数のサブピクセル(SP1,SP2,SP3)のうち所望する少なくとも1つのサブピクセルを選択的に駆動させることができる。
【0067】
第1電極241は、活性層243から発光されて下向きに出た光を反射させるように、反射材料を含んでもよい。第1電極241は、例えば、Ag、Au、Al、CrまたはNi、あるいはそれらの合金を含んでもよい。第1電極241は、ピクセル電極であり、サブピクセルを独立して駆動することができる。第1電極241は、互いに離隔されて配置され、活性層243に対向して配置され得る。第1電極241の両側端部に、電流遮断層(current blocking layer)244がさらに具備されてもよい。電流遮断層244は、隣接した他のサブピクセル領域に電流が漏れることを防止することができる。電流遮断層244は、例えば、シリコン酸化物またはシリコン窒化物によって形成され得る。電流遮断層244は、隔離構造247の下面と、第1電極241との間に具備され得る。電流遮断層244は、隔離構造247の下部に対応するように配置され得る。
【0068】
駆動層230と発光層240との間に、絶縁層237がさらに具備されてもよい。絶縁層237に、駆動素子235と第1電極241とが電気的に連結されるように、ビアホール238がさらに具備されてもよい。
【0069】
第2電極246は、透明電極または不透明電極によって形成され得る。該透明電極は、例えば、ITO、ZnO、IZOまたはIGZOなどを含んでもよい。第2電極246が透明電極によって形成される場合、第2電極246は、第2半導体層245の全体を覆うように配置されてもよい。それについては、後述する。第2電極246が不透明電極である場合、活性層243から発光した光が透過されるように、ウィンドウ領域249をさらに含むとし得る。ウィンドウ領域249は、活性層243に対応する位置に具備され得る。
【0070】
第2半導体層245は、微小パターン構造248を含んでもよい。微小パターン構造248は、光取り出し効率を高めることができる。微細パターン構造248は、活性層243に対応する領域に具備され得る。
【0071】
隔離構造247は、第1半導体層242から所定厚を有して具備され得る。隔離構造247は、第1電極241により、第1半導体層242に電流が注入されることを防ぐことができるほどの厚みを有することができる。第1電極241から第1半導体層242に注入される電流が、サブピクセル単位で制御される必要があり、第2半導体層245については、電流が全体的に注入されてもよいので、隔離構造247が、第2半導体層245の上部まで至らなくてもよい。例えば、隔離構造247は、第1半導体層242と活性層243との厚み和と同じであるか、あるいはそれより厚い厚みを有することができる。または、隔離構造247は、第1半導体層242から第2半導体層245まで隔離させる厚みを有することも可能である。
【0072】
本実施形態においては、活性層243から発光した光のうち、下に向かう光は、第1電極241によって反射されて上に向かい、活性層243からサイド方向に出た光は、隔離構造にメサ構造がないので、吸収されたり散乱されたりせずに、上に出ることができる。従って、発光効率が向上することができる。また、該隔離構造により、サブピクセルのサイズを小さくすることができるので、解像度を高めることができる。また、第2半導体層245に微小パターン構造248を具備し、外部量子効率を高めることができる。また、本実施形態は、第1電極241と第2電極246とが活性層243を基準に、上下に配置される縦型電極構造を有することができる。第2電極246が活性層243より上に配置され、ビアホール工程なしに、第2電極246を製造することができるので、メサ構造なしに、電極を形成することができる。
【0073】
図3は、
図2に図示された構造に、色変換層が具備されたディスプレイ装置を図示したものである。
図3において、
図2の参照番号と同一参照番号を使用した構成要素は、
図2で説明したところと実質的に同一機能と構成とを有するので、ここでは、詳細な説明を省略する。
【0074】
ディスプレイ装置200Aは、支持基板210、駆動層230、発光層240、色変換層を含み得る。
【0075】
発光層240の上に、発光層240の活性層243から放出される光により、互いに異なるカラー光を放出する複数の色変換層(251,252,253)が具備され得る。活性層243は、例えば、青色光を発光することができる。しかし、それは、一例に過ぎず、色変換層(251,252,253)を励起することができる他の波長の光を発光することも可能である。複数の色変換層(251,252,253)は、各サブピクセル(SP1,SP2,SP3)に対応して設けられ得る。複数の色変換層(251,252,253)は、例えば、青色変換層、緑色変換層及び赤色変換層を含んでもよい。青色変換層251は、青色サブピクセルに、緑色変換層252は、緑色サブピクセルに、赤色変換層253は、赤色サブピクセルに対応する。
【0076】
青色変換層251は、例えば、青色光を発光させる物質を含み、あるいは活性層243から発光した青色光を通過させる透過層であるとし得る。
【0077】
青色変換層251は、活性層243から放出される青色光を透過させ、外部に放出することができる。青色変換層251は、透過特性にすぐれるフォトレジストや光散乱剤をさらに含んでもよい。
【0078】
緑色変換層252は、活性層243から放出される青色光によって緑色光を放出することができる。緑色変換層252は、青色光によって励起されて緑色光を放出する所定サイズの量子ドット(QD)を含んでもよい。該量子ドットは、コア部と殻部とを有するコア・シェル構造を有することができ、また、シェルがない粒子構造を有することもできる。該コア・シェル構造は、シングル・シェルまたはマルチ・シェルを有することができる。マルチ・シェルは、例えば、ダブル・シェルとし得る。
【0079】
該量子ドットは、例えば、II-VI族系半導体、III-V族系半導体、IV-VI族系半導体、IV族系半導体及びグラフェンの量子ドットのうち少なくとも一つを含んでもよい。具体的な例として、該量子ドットは、Cd、Se、Zn、S及びInPのうち少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。各量子ドットは、数十nm以下の直径、例えば、約10nm以下の直径を有することができる。また、緑色変換層252は、活性層243から放出される青色光によって励起されて緑色光を放出する蛍光体を含んでもよい。一方、緑色変換層252は、透過特性にすぐれるフォトレジストや、緑色光を均一に放出させる光散乱剤をさらに含んでもよい。
【0080】
赤色変換層253は、活性層243から放出される青色光を赤色光に変化させて放出することができる。赤色変換層253は、青色光によって励起されて赤色光を放出する所定サイズの量子ドットを含んでもよい。また、赤色変換層253は、活性層243から放出される青色光によって励起されて赤色光を放出する蛍光体を含んでもよい。一方、赤色変換層253は、フォトレジストや光散乱剤をさらに含んでもよい。
【0081】
色変換層(251,252,253)が上部に行くほど幅が広くなる断面形状を有することができる。隣接する色変換層(251,252,253)との間には、隔壁250が具備され得る。隔壁250の側面に、反射膜255がさらに具備され、各色変換層で変換されて出る光の取り出し効率を高めることができる。または、隔壁250が、光吸収のためのブラックマトリックスによって構成されることも可能である。該ブラックマトリックスは、青色変換層251、緑色変換層252及び赤色変換層253の間のクロストークを防止し、コントラストを向上させることができる。
【0082】
発光層240の各サブピクセルから、例えば、青色光が放出され、該青色光により、各サブピクセルの色変換層から、対応するカラー光が出射される。第1電極241と第2電極246とに注入される電流量により、光量が制御され、各サブピクセルでの色変換層によってカラー光が出射されるので、カラー映像が表示される。サブピクセルのサイズを縮めても、隔離構造により、隣接するサブピクセルへの光漏れが減少されたり防止されたりして、ディスプレイ装置の解像度を高めることができる。
【0083】
図4は、
図3と比較するとき、第2電極の構造が変更された例を図示する。
図4を参照すれば、ディスプレイ装置200Bにおいては、第2電極246Bが透明電極によって形成されるとし得る。第2電極246Bは、例えば、ITO、ZnO、IZOまたはIGZOなどを含んでもよい。第2電極246Bは、共通電極として、1枚の板状に具備されてもよい。第2電極246Bは、第2半導体層245全体を覆うように配置されてもよい。そのように、第2電極246Bを透明電極として具備する場合、光を透過させるウィンドウ領域が必要なく、製造工程が単純化される。
【0084】
図5は、他の実施形態によるディスプレイ装置を図示したものである。
図5を参照すれば、ディスプレイ装置300は、支持基板210、駆動層230、発光層240Aを含み得る。
図5において、
図2と同一参照番号を使用する構成要素は、その構成及びその機能が実質的に同一であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0085】
発光層240Aの第2半導体層245に、第2電極346が具備され得る。第2電極346が、第2半導体層245の隣接するサブピクセル間に位置したトレンチ構造を含んでもよい。サブピクセル領域において光が出る領域に、ウィンドウ領域349が具備されてもよい。第2電極346が隔離構造247まで延長されたトレンチ構造に形成され得る。第2電極346は、共通電極であり、ウィンドウ領域349を除いた領域において、1つの塊として連結され得る。第2電極346は、導電性物質を含み得る。または、第2電極346が、反射材料の導電性物質を含んでもよい。例えば、第2電極346は、Ag、Au、Al、CrまたはNi、またはそれらの合金を含んでもよい。
【0086】
第2電極346が反射材料の導電性物質を含む場合、活性層243から側方向に向かう光を反射させ、対応するサブピクセルのウィンドウ領域349に出光させる。言い換えれば、第2電極346が、トレンチ構造で上下に長く配置され、側面反射膜の役割を行うことができる。
【0087】
隔離構造247の底面から、活性層243の上面までの厚みをd1とし、隔離構造247の底面から第2電極346のトレンチ構造の底面までの厚みをd2とするとき、第2電極346がd1<d2を満足するトレンチ構造を含んでもよい。ここで、該底面は、支持基板210に向かう面であり、該上面は、支持基板210と遠くなる面であるとし得る。言い換えれば、第2電極346のトレンチ構造は、その底面が、活性層243の第2半導体層245に対向する面の延長線より上部に位置することができる。
【0088】
第2電極346が第2半導体層245に電流を注入するので、第2半導体層245を外れない範囲内の厚みを有することができる。そして、第2電極346が、トレンチ構造を有する場合、該トレンチ構造が、活性層243にまで達しないようにすることにより、活性層243を露出させず、光の内部量子効率低下を防止することができる。そのように、第2電極346がトレンチ構造を有するとき、第2半導体層245との接触面積が広く、電流注入効率を高まると共に、活性層243からの光の側面反射膜の役割を行うことができる。それにより、第2半導体層245のトレンチ構造により、内部量子効率と、取り出し効率とが向上し、外部量子効率が向上することができる。また、駆動層230が発光層240Aの下に位置し、第2電極346が上に位置するので、第2電極346の構造を自由に変更することができ、光が出る領域を相対的に広く確保することができる。
【0089】
多様な実施形態において、第1電極241と第2電極346とが活性層243を基準に上下に配置される縦型電極構造を有することができる。
【0090】
図6は、
図5に図示された構造に、色変換層が具備されたディスプレイ装置を図示したものである。
図6において、
図2及び
図5の参照番号と同一参照番号を使用した構成要素は、
図2及び
図5で説明したところと実質的に同一の機能と構成とを有するので、ここでは、詳細な説明を省略する。
【0091】
ディスプレイ装置300Aは、支持基板210、駆動層230、無機物系発光層240A、色変換層を含み得る。
【0092】
発光層240Aの上に、発光層240Aの活性層243から放出される光により、互いに異なるカラー光を放出する複数の色変換層(351,352,353)が具備され得る。活性層243は、例えば、青色光を発光することができる。複数の色変換層(351,352,353)は、サブピクセル(SP1,SP2,SP3)に対応して設けられ得る。複数の色変換層(351,352,353)は、例えば、青色変換層、緑色変換層及び赤色変換層を含んでもよい。青色変換層351は、青色サブピクセルに、緑色変換層352は、緑色サブピクセルに、赤色変換層353は、赤色サブピクセルに対応する。
【0093】
第2半導体層245と色変換層(351,352,353)との間に保護層349がさらに具備されてもよい。そして、各色変換層(351,352,353)の間には、隔壁350が具備され得る。隔壁350の側面に、反射膜355が具備され、各色変換層で変換されて出る光の取り出し効率を高めることができる。または、隔壁350が、光吸収のためのブラックマトリックスによって構成されることも可能である。
【0094】
発光層240Aの各サブピクセルから、例えば、青色光が放出され、青色光により、各サブピクセルの色変換層から、対応するカラー光が出射される。第1電極241と第2電極346とに注入される電流量によって光量が制御され、各サブピクセルでの色変換層によってカラー光が出射されるので、カラー映像が表示される。サブピクセルサイズを縮め、ディスプレイ装置の解像度を高めることができる。サブピクセルのサイズを縮めても、隔離構造により、隣接するサブピクセルへの光漏れが低減されたり防止されたりして、第2電極346のトレンチ構造によって側面光が反射し、出光効率を高めることができる。
【0095】
多様な実施形態によるディスプレイ装置は、イオン注入領域が発光層に垂直に形成されるので、電極から注入される電流が、隣接した領域のサブピクセルに広がることが防止される。サブピクセル領域の分離のためのメサエッチング工程がないので、エッチングされたエッジでの電流集中がなく、製造されたディスプレイ装置の発光効率が向上する。
【0096】
多様な実施形態によるディスプレイ装置は、例えば、ヘッドアップディスプレイ(head up display)またはVR(virtual reality)グラス、AR(augmented reality)グラスなどに適用され得る。それ以外にも、例示的な実施形態によるディスプレイ装置が多様な製品に適用され得る。
【0097】
次は、例示的な実施形態によるディスプレイ装置の製造方法について説明する。
【0098】
図7を参照すれば、エピ基板410に、第1半導体層420、第1層425、第2半導体層427を成長させることができる。エピ基板410は、例えば、シリコン基板またはサファイア基板とし得る。しかし、それらに限定されるものではなく、多様なエピ基板が使用される。第1半導体層420は、n型半導体層を含み得る。しかし、場合によっては、第1半導体層420は、p型半導体層を含んでもよい。例えば、第1半導体層420は、n型GaNを含んでもよい。第1層425は、活性層が形成される層であり、例えば、GaNを含んでもよい。エピ基板410と第1半導体層420との間に、バッファ層415がさらに形成される。バッファ層415は、単層または多層の構造を含んでもよく、第1半導体層420が望ましく成長するよう一助となる。バッファ層415は、例えば、AlNを含んでもよい。バッファ層415と第1半導体層420との間に、アンドーピング半導体層(図示せず)、例えば、u-GaNをさらに含んでもよい。
【0099】
図7及び
図8を参照すれば、マスク428を利用し、第1層425と第2半導体層427とに隔離構造430を形成することができる。マスク428は、例えば、イオン注入用マスクとし得る。例えば、第1層425と第2半導体層427との所定領域に、イオンを注入し、隔離構造430を形成することができる。該イオンは、例えば、窒素(N)イオン、ボロン(B)イオン、アルゴン(Ar)イオンまたはリン(P)イオンなどを含んでもよい。しかし、該イオンは、それらに限定されるものではない。
図8においては、隔離構造430が、第1層425と第2半導体層427とに形成される例を図示したが、隔離構造430の厚みは、多様に決定される。例えば、隔離構造430が、第2半導体層427から、第1半導体層420の一部深さまで形成されることも可能である。隔離構造430によって互いに離隔された活性層425aと第2半導体層427aとが形成される。互いに離隔された活性層425aと第2半導体層427aとがサブピクセル領域を限定することができる。隔離構造430により、マイクロ発光構造アレイ、例えば、マイクロLEDアレイが形成される。
【0100】
そのように、イオン注入領域により、サブピクセルを電気的に分離する場合、欠陥が存在しうる活性層425aのエッジ部分を、イオン注入を介して非活性化させることにより、活性層425a内部でのみ光放出を誘導することができる。また、イオン注入領域により、ピクセル(サブピクセル)を電気的に分離することにより、ローカルコントラスト(local contrast)低下を防止することができる。ローカルコントラスト低下は、ピクセル(サブピクセル)間の構造的な分離がなされない水平型メサフリー(mesa-free)構造のピクセル(サブピクセル)境界面において、光が意図しない隣接ピクセル(サブピクセル)に放出されることによって発生しうる。しかし、本実施形態においては、メサのない隔離構造により、隣接ピクセル(サブピクセル)への電流広がり(current spreading)を防止し、コントラストを向上させることができる。
【0101】
図9を参照すれば、隔離構造430上に、電流遮断層433を堆積させることができる。電流遮断層433は、フォトレジスト工程及びエッチング工程を介して形成され得る。電流遮断層433は、絶縁物質によって形成され得る。電流遮断層433は、以後に形成される第1電極を電気的に絶縁させることができる。電流遮断層433は、省略されてもよい。
【0102】
図10を参照すれば、
図9に図示された構造物に、導電性物質を堆積させ、エッチングを介してサブピクセル単位に離隔された第1電極435を形成することができる。第1電極435は、サブピクセル単位で動作するピクセル電極とし得る。第1電極435は、反射材料の導電性物質によって形成され得る。第1電極435は、例えば、Ag、Au、Al、CrまたはNi、またはそれらの合金を含んでもよい。第1電極435は、不透明電極とし得る。
【0103】
図11を参照すれば、第1電極435を覆うように、第1絶縁層437を形成することができる。第1絶縁層437は、例えば、SiO
2、SiN、Al
2O
3またはTiO
2などを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【0104】
図12を参照すれば、第1絶縁層437をエッチングし、導電性物質を堆積させ、ビアホール440と電極パッド443とを形成することができる。ビアホール440は、第1電極435に接触することができる。
【0105】
図13を参照すれば、第1絶縁層437上に第2絶縁層445を形成し、第2絶縁層445上にゲート電極446を形成することができる。そして、第2絶縁層445とゲート電極446との上に、第3絶縁層447を形成することができる。第2絶縁層445と第3絶縁層447とをエッチングし、ソース電極448とドレイン電極449とを形成することができる。ゲート電極446、ソース電極448、ドレイン電極449が駆動素子を構成することができる。ここでは、駆動素子の一例として、薄膜トランジスタを形成する方法について説明したものである。ソース電極448が電極パッド443に連結され、ドレイン電極449がビアホール440に連結され得る。それにより、駆動層444が形成される。
【0106】
図14を参照すれば、
図13に図示された構造物を、エピ基板410が上部に来るように逆さにして、支持基板450に、第3絶縁層447が対向するように構造物を配置することができる。支持基板450は、
図13に図示された構造物を支持するための基板であり、例えば、支持基板450としては、シリコン基板、ガラス基板、サファイア基板、またはSiO
2がコーティングされたシリコン基板が使用される。しかし、それは、単に例示的なものであり、それ以外にも、第3絶縁層447と結合しやすい多様な材料が使用される。支持基板450と第3絶縁層447は、結合層455によって結合され得る。結合層455は、例えば、接着層または直接ボンディング層などを含んでもよい。支持基板450は、電気的な連結が必要なく、構造物を支持するためのものであり、支持基板450と構造物は、物理的に単純接合によっても結合される。結合層455は、例えば、0.1nm~10μm範囲の厚みを有することができる。
【0107】
構造物に支持基板450を結合した後、エピ基板410を除去することができる。エピ基板410は、例えば、レーザリフトオフ(laser lift off)法または研磨法などによって除去され得る。該研磨法は、ドライエッチング法と共に使用されてもよい。例えば、エピ基板410がサファイア基板である場合、レーザリフトオフ法によって、エピ基板410がシリコン基板である場合、研磨法によって除去され得る。
【0108】
そして、バッファ層415は、選択的に除去され得る。
図15においては、バッファ層415が除去された例を図示する。第1半導体層420をエッチングし、厚みを薄くすることができる。例えば、第1半導体層420は、0.5~3.0μm範囲の厚みを有することができる。
【0109】
図16を参照すれば、第1半導体層420に、湿式エッチング工程により、微細パターン構造465を形成することができる。微細パターン構造465は、光が出る領域に対応して形成され得る。例えば、微細パターン構造465は、活性層425aに対応する位置に形成され得る。微細パターン構造465は、光の取り出し効率を高めることができる。そして、第1半導体層420上に、第2電極460を形成することができる。第2電極460は、不透明電極に形成されてもよい。不透明電極である場合、光が出るように、第2電極460をエッチングし、ウィンドウ領域463を形成することができる。
【0110】
図17は、
図16と異なり、第2電極460が透明電極によって形成された例を図示したものである。第2電極460は、例えば、ITO、ZnO、IZOまたはIGZOなどを含んでもよい。第2電極460が透明電極である場合には、第1半導体層420全体を覆うように配置されてもよい。該透明電極は、光がそのまま通過されるので、ウィンドウ領域が必要でない。第2電極460は、共通電極とすることができ、その構造が単純であって簡単に製造することができ、製造エラーを減らすことができる。また、薄膜トランジスタを含む駆動層が、活性層425aの下に配置され、共通電極である第2電極460が活性層425aの上に配置されるので、光が出光される領域を容易に確保することができる。また、第1電極435が活性層425aの下に配置され、活性層425aから下方に出る光を、第1電極435により、上部に反射させることにより、出光効率を高めることができる。
【0111】
図18を参照すれば、第2電極460上に、複数の色変換層、例えば、第1色変換層481、第2色変換層482及び第3色変換層483を形成することができる。第1色変換層481、第2色変換層482及び第3色変換層483は、隔壁477によって分割され得る。第2電極460上に、隔壁層470を積層し、第1マスク(図示せず)を利用し、第1色変換層481用第1ホール471を形成し、第1ホール471に、第1色変換層481を堆積させることができる。第1色変換層481を堆積させる前に、第1ホール471の側壁に反射膜475をさらに形成することができる。次に、第2マスク(図示せず)を利用し、第2色変換層482用第2ホール472を形成し、第2ホール472に、第2色変換層482を堆積させることができる。第2色変換層482を堆積させる前に、第2ホール472の側壁に、反射膜475をさらに形成することができる。また、第3マスク(図示せず)を利用し、第3色変換層483用第2ホール473を形成し、第2ホール473に、第3色変換層483を堆積させることができる。第3色変換層483を堆積させる前に、第3ホール473の側壁に、反射膜475をさらに形成することができる。以上の過程を介して、隣接する色変換層間に隔壁477が形成される。
【0112】
次に、
図19は、トレンチ構造を有する第2電極467を形成する方法を図示したものである。
図15に図示された構造物において、第1半導体層420に、微細パターン構造465を形成し、第1半導体層420をエッチングし、トレンチ466を形成する。そして、第1半導体層420に対して導電性物質を堆積させ、そしてエッチングし、第2電極467とウィンドウ領域468とを形成することができる。第2電極467は、トレンチ構造を有することができ、例えば、第2電極467が隔離構造430に接触される深さを有することができる。第2電極467は、反射性物質及び導電性物質によって形成され、活性層425aからサイド方向に発光した光を反射させる反射膜の役割も行うことができる。
【0113】
図20を参照すれば、第2電極467上に、複数層の色変換層(481,482,483)が形成される。色変換層(481,482,483)の製造方法は、
図18を参照して説明したのと実質的に同一であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0114】
例示的な実施形態によるディスプレイ製造方法により、駆動層と発光層とがモノリシックに形成され得る。また、例示的な実施形態によるディスプレイ製造方法により、エピ基板を上部に来るように逆さにして製造するフリップ製造工程を介して、メサ構造のない縦型電極構造を形成することができる。電極を形成するためのビアホールエッチング工程を減らし、製造工程を単純化させることができ、メサ構造がないために、メサ構造による内部量子効率低下を防止することができる。また、第1電極と第2電極とのうち少なくとも一つが反射膜の役割を行うことにより、発光効率を高めることができる。
【0115】
前述の実施形態は、例示的なものに過ぎず、当該技術分野の当業者であるならば、それらから、多様な変形、及び均等な他の実施形態が可能であろう。従って、例示的な実施形態による真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲に記載された発明の技術的思想によって決められるものである。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明の、ディスプレイ装置及びその製造方法は、例えば、表示関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0117】
110,210,450 支持基板
120,220,455 結合層
130,230 駆動層
135,235 駆動素子
140,240 発光層
141,241 第1電極
142,242 第1半導体層
143,243 活性層
145,245 第2半導体層
146,246,246B,346 第2電極
147,247,430 隔離構造
248,465 微細パターン構造
149,249 ウィンドウ領域
150,250 隔壁
151,152,153,251,252,253,351,352,353,481,482,483 色変換層