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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-12
(45)【発行日】2023-12-20
(54)【発明の名称】相乗移動支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20231213BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20231213BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20231213BHJP
   G08G 1/123 20060101ALI20231213BHJP
   G06Q 30/0645 20230101ALI20231213BHJP
【FI】
G06Q10/06
G01C21/26 A
G08G1/00 Z
G08G1/123 A
G06Q30/0645
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019218105
(22)【出願日】2019-12-02
(65)【公開番号】P2021089478
(43)【公開日】2021-06-10
【審査請求日】2022-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000101732
【氏名又は名称】アルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099748
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 克志
(74)【代理人】
【識別番号】100103171
【弁理士】
【氏名又は名称】雨貝 正彦
(74)【代理人】
【識別番号】100105784
【弁理士】
【氏名又は名称】橘 和之
(74)【代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(72)【発明者】
【氏名】椎名 辰典
【審査官】久宗 義明
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-109827(JP,A)
【文献】特開2009-289192(JP,A)
【文献】特開2003-281422(JP,A)
【文献】特開2019-128818(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0156623(US,A1)
【文献】特開2002-133592(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G01C 21/26
G08G 1/00
G08G 1/123
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザの自動車の相乗りによる移動を支援する相乗移動支援システムであって、
自動車に搭乗しているユーザによって使用される、複数の第1ユーザ装置と、歩行しているユーザによって使用される、複数の第2ユーザ装置と、前記第1ユーザ装置と前記第2ユーザ装置と通信可能な相乗移動支援装置とを有し、
前記第1ユーザ装置は、第1ナビゲーション手段と、相乗ユーザ設定手段とを有し、
前記第2ユーザ装置は、第2ナビゲーション手段と、相乗自動車設定手段とを有し、
前記第1ユーザ装置の第1ナビゲーション手段は、当該第1ユーザ装置の現在位置である第1現在位置を算定すると共に、当該第1ユーザ装置のユーザから当該ユーザの目的地である第1目的地を受け付けて、第1目的地までのルートである第1ルートを設定し、前記第1ルートに従った進行を案内し、
前記第2ユーザ装置の第2ナビゲーション手段は、当該第2ユーザ装置の現在位置である第2現在位置を算定すると共に、当該第2ユーザ装置のユーザから当該ユーザの目的地である第2目的地を受け付けて、第2目的地までのルートである第2ルートを設定し、前記第2ルートに従った進行を案内し、
前記第1ユーザ装置の相乗ユーザ設定手段は、前記第1現在位置と前記第1目的地と前記第1ルートとを前記相乗移動支援装置に前記通信を介して通知し、
前記第2ユーザ装置の相乗自動車設定手段は、前記第2現在位置と第2目的地とを前記相乗移動支援装置に前記通信を介して通知し、
前記相乗移動支援装置は、前記第1ユーザ装置の各々について、当該第1ユーザ装置の第1目的地と第2目的地とが一致し、当該第1ユーザ装置の第1ルート沿いに第2現在位置がある第2ユーザ装置が存在する場合に、当該第1ユーザ装置を被搭乗側ユーザ装置に、存在した各第2ユーザ装置を搭乗側ユーザ装置に設定し、被搭乗側ユーザ装置のユーザの搭乗している自動車への、各搭乗側ユーザ装置のユーザの相乗りを支援する所定の支援処理を実行することを特徴とする相乗移動支援システム。
【請求項2】
請求項1記載の相乗移動支援システムであって、
前記第1ユーザ装置の第1ナビゲーション手段は、当該第1ユーザ装置のユーザから経由地を受け付けて、経由地を経由して第1目的地に至るルートを前記第1ルートとして設定し、
前記第1ユーザ装置の相乗ユーザ設定手段は、前記経由地を前記相乗移動支援装置に前記通信を介して通知し、
前記相乗移動支援装置は、前記第1ユーザ装置の各々について、当該第1ユーザ装置の経由地と第2目的地とが一致し、当該第1ユーザ装置の第1ルート沿いに第2現在位置がある第2ユーザ装置が存在する場合にも、当該第1ユーザ装置を被搭乗側ユーザ装置に、存在した各第2ユーザ装置を搭乗側ユーザ装置に設定し、被搭乗側ユーザ装置のユーザの搭乗している自動車への、各搭乗側ユーザ装置のユーザの相乗りを支援する前記支援処理を実行することを特徴とする相乗移動支援システム。
【請求項3】
請求項1または2記載の相乗移動支援システムであって、
前記相乗移動支援装置は、前記第1ユーザ装置の各々について、当該第1ユーザ装置の第1ルートの第2現在位置よりも第1目的地側の区間沿いに第2目的地があり、当該第1ユーザ装置の第1ルート沿いに第2現在位置がある第2ユーザ装置が存在する場合にも、当該第1ユーザ装置を被搭乗側ユーザ装置に、存在した各第2ユーザ装置を搭乗側ユーザ装置に設定し、被搭乗側ユーザ装置のユーザの搭乗している自動車への、各搭乗側ユーザ装置のユーザの相乗りを支援する前記支援処理を実行することを特徴とする相乗移動支援システム。
【請求項4】
請求項1、2または3記載の相乗移動支援システムであって、
前記相乗移動支援装置は、前記支援処理において、被搭乗側ユーザ装置と各搭乗側ユーザ装置とを介して、被搭乗側ユーザ装置のユーザと各搭乗側ユーザ装置のユーザに相乗りの承認を求めて、被搭乗側ユーザ装置のユーザと少なくとも一つの搭乗側ユーザ装置のユーザが承認した場合に、被搭乗側ユーザ装置に、承認したユーザの搭乗側ユーザ装置の第2現在位置を通知する処理を行い、
前記被搭乗側ユーザ装置の前記相乗ユーザ設定手段は、前記相乗移動支援装置から受信した前記第2現在位置を地図上で表した画面の表示を行うことを特徴とする相乗移動支援システム。
【請求項5】
請求項1、2または3記載の相乗移動支援システムであって、
前記相乗移動支援装置は、前記支援処理において、被搭乗側ユーザ装置に、各搭乗側ユーザ装置のユーザの相乗りの条件を表す利用条件情報を通知して各搭乗側ユーザ装置のユーザの相乗りの可否を問い合わせ、被搭乗側ユーザ装置から相乗り可が応答されたユーザの搭乗側ユーザ装置を許可搭乗側ユーザ装置として、許可搭乗側ユーザ装置に相乗りの意向の有無を問い合わせ、許可搭乗側ユーザ装置から相乗りの意向有りを応答されたならば、被搭乗側ユーザ装置に、許可搭乗側ユーザ装置の第2現在位置を通知し、
前記被搭乗側ユーザ装置の前記相乗ユーザ設定手段は、前記相乗移動支援装置から前記利用条件情報を通知されたならば、当該利用条件情報を表示すると共に、各搭乗側ユーザ装置のユーザに対する相乗りの可否をユーザから受け付けて前記相乗移動支援装置に応答することを特徴とする相乗移動支援システム。
【請求項6】
請求項5記載の相乗移動支援システムであって、
前記利用条件情報は、搭乗側ユーザ装置のユーザと共に自動車に相乗りする人数を表すことを特徴とする相乗移動支援システム。
【請求項7】
請求項1、2または3記載の相乗移動支援システムであって、
前記相乗移動支援装置は、前記支援処理において、被搭乗側ユーザ装置に、各搭乗側ユーザ装置のユーザの相乗りの可否を問い合わせ、被搭乗側ユーザ装置から相乗り可が応答されたユーザの搭乗側ユーザ装置を許可搭乗側ユーザ装置として、許可搭乗側ユーザ装置に、被搭乗側ユーザ装置のユーザの相乗受け入れの条件を表す提供条件情報を通知して相乗りの意向の有無を問い合わせ、許可搭乗側ユーザ装置から相乗りの意向有りを応答されたならば、被搭乗側ユーザ装置に、許可搭乗側ユーザ装置の第2現在位置を通知し、
前記許可搭乗側ユーザ装置の前記相乗自動車設定手段は、前記相乗移動支援装置から前記提供条件情報を通知されたならば、当該提供条件情報を表示すると共に、相乗りの意向の有無をユーザから受け付けて前記相乗移動支援装置に応答することを特徴とする相乗移動支援システム。
【請求項8】
請求項7記載の相乗移動支援システムであって、
前記提供条件情報は、大きな荷物の持ち込みの可否を表すことを特徴とする相乗移動支援システム。
【請求項9】
請求項7記載の相乗移動支援システムであって、
前記提供条件情報は、相乗りの料金を表すことを特徴とする相乗移動支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の相乗りによる移動を支援する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の相乗りによる移動を支援する技術としては、相乗りによる移動を希望するユーザから乗車場所や降車場所等の希望条件の登録を受け付け、希望条件が整合する複数のユーザを、相乗りを行うユーザのグループとしてグループ化する処理を、設定した移動開始前の期間である予約期間内に事前に行う技術が知られている(たとえば、特許文献1)。
【0003】
また、性別、年齢、趣味といった属性が合致するユーザに限定して、このような相乗りを行うユーザのグループを、移動の開始に先だって事前に行う技術も知られている(たとえば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-200555号公報
【文献】特開2015- 76028号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した車両の相乗りを支援する技術は、移動を開始する前に、各ユーザの将来の予定に基づいて相乗りを行うユーザをグループ化するものであるため、移動開始に先だって、ユーザ間で待ち合わせの場所や時間を取り決める等の煩雑な作業を行う必要があると共に、移動開始後の予定変更などに柔軟に対応した形態で車両の相乗りを支援することができない。
【0006】
そこで、本発明は、ユーザが、より柔軟な形態で車両の相乗りによる移動を容易に行えるように支援することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題達成のために、本発明は、複数のユーザの自動車の相乗りによる移動を支援する相乗移動支援システムに、自動車に搭乗しているユーザによって使用される、複数の第1ユーザ装置と、歩行しているユーザによって使用される、複数の第2ユーザ装置と、前記第1ユーザ装置と前記第2ユーザ装置と通信可能な相乗移動支援装置とを備えたものである。前記第1ユーザ装置は、第1ナビゲーション手段と、相乗ユーザ設定手段とを備え、前記第2ユーザ装置は、第2ナビゲーション手段と、相乗自動車設定手段とを備えている。そして、前記第1ユーザ装置の第1ナビゲーション手段は、当該第1ユーザ装置の現在位置である第1現在位置を算定すると共に、当該第1ユーザ装置のユーザから当該ユーザの目的地である第1目的地を受け付けて、第1目的地までのルートである第1ルートを設定し、前記第1ルートに従った進行を案内し、前記第2ユーザ装置の第2ナビゲーション手段は、当該第2ユーザ装置の現在位置である第2現在位置を算定すると共に、当該第2ユーザ装置のユーザから当該ユーザの目的地である第2目的地を受け付けて、第2目的地までのルートである第2ルートを設定し、前記第2ルートに従った進行を案内する。また、前記第1ユーザ装置の相乗ユーザ設定手段は、前記第1現在位置と前記第1目的地と前記第1ルートとを前記相乗移動支援装置に前記通信を介して通知し、前記第2ユーザ装置の相乗自動車設定手段は、前記第2現在位置と第2目的地とを前記相乗移動支援装置に前記通信を介して通知する。そして、前記相乗移動支援装置は、前記第1ユーザ装置の各々について、当該第1ユーザ装置の第1目的地と第2目的地とが一致し、当該第1ユーザ装置の第1ルート沿いに第2現在位置がある第2ユーザ装置が存在する場合に、当該第1ユーザ装置を被搭乗側ユーザ装置に、存在した各第2ユーザ装置を搭乗側ユーザ装置に設定し、被搭乗側ユーザ装置のユーザの搭乗している自動車への、各搭乗側ユーザ装置のユーザの相乗りを支援する所定の支援処理を実行する。
【0008】
ここで、このような相乗移動支援システムは、前記第1ユーザ装置の第1ナビゲーション手段において、当該第1ユーザ装置のユーザから経由地を受け付けて、経由地を経由して第1目的地に至るルートを前記第1ルートとして設定し、前記第1ユーザ装置の相乗ユーザ設定手段において、前記経由地を前記相乗移動支援装置に前記通信を介して通知し、前記相乗移動支援装置において、前記第1ユーザ装置の各々について、当該第1ユーザ装置の経由地と第2目的地とが一致し、当該第1ユーザ装置の第1ルート沿いに第2現在位置がある第2ユーザ装置が存在する場合にも、当該第1ユーザ装置を被搭乗側ユーザ装置に、存在した各第2ユーザ装置を搭乗側ユーザ装置に設定し、被搭乗側ユーザ装置のユーザの搭乗している自動車への、各搭乗側ユーザ装置のユーザの相乗りを支援する前記支援処理を実行するように構成してもよい。
【0009】
また、このような相乗移動支援システムは、前記相乗移動支援装置において、前記第1ユーザ装置の各々について、当該第1ユーザ装置の第1ルートの第2現在位置よりも第1目的地側の区間沿いに第2目的地があり、当該第1ユーザ装置の第1ルート沿いに第2現在位置がある第2ユーザ装置が存在する場合にも、当該第1ユーザ装置を被搭乗側ユーザ装置に、存在した各第2ユーザ装置を搭乗側ユーザ装置に設定し、被搭乗側ユーザ装置のユーザの搭乗している自動車への、各搭乗側ユーザ装置のユーザの相乗りを支援する前記支援処理を実行するように構成してもよい。
【0010】
また、本発明は、前記課題達成のために、複数のユーザの自動車の相乗りによる移動を支援する相乗移動支援システムに、自動車に搭乗しているユーザによって使用される、複数の第1ユーザ装置と、歩行しているユーザによって使用される、複数の第2ユーザ装置と、前記第1ユーザ装置と前記第2ユーザ装置と通信可能な相乗移動支援装置とを備えたものである。前記第1ユーザ装置は、当該第1ユーザ装置の現在位置である第1現在位置を算定する第1現在位置算定手段と、当該第1ユーザ装置のユーザから当該ユーザの目的地を受け付けて第1目的地に設定する第1目的地設定手段と、相乗ユーザ設定手段とを備え、前記第2ユーザ装置は、当該第2ユーザ装置の現在位置である第2現在位置を算定する第2現在位置算定手段と、当該第2ユーザ装置のユーザから当該ユーザの目的地を受け付けて第2目的地に設定する第2目的地設定手段と、相乗自動車設定手段とを備えている。前記第1ユーザ装置の相乗ユーザ設定手段は、前記第1現在位置と前記第1目的地とを前記相乗移動支援装置に前記通信を介して通知し、前記第2ユーザ装置の相乗自動車設定手段は、前記第2現在位置と第2目的地とを前記相乗移動支援装置に前記通信を介して通知する。そして、前記相乗移動支援装置は、前記第1ユーザ装置の各々について、当該第1ユーザ装置の第1目的地と第2目的地とが一致し、当該第1ユーザ装置の第1現在位置の周辺に第2現在位置がある第2ユーザ装置が存在する場合に、当該第1ユーザ装置を被搭乗側ユーザ装置に、存在した各第2ユーザ装置を搭乗側ユーザ装置に設定し、被搭乗側ユーザ装置のユーザの搭乗している自動車への、各搭乗側ユーザ装置のユーザの相乗りを支援する所定の支援処理を実行する。
【0011】
ここで、以上の相乗移動支援システムは、前記相乗移動支援装置を、前記支援処理において、被搭乗側ユーザ装置と各搭乗側ユーザ装置とを介して、被搭乗側ユーザ装置のユーザと各搭乗側ユーザ装置のユーザに相乗りの承認を求めて、被搭乗側ユーザ装置のユーザと少なくとも一つの搭乗側ユーザ装置のユーザが承認した場合に、被搭乗側ユーザ装置に、承認したユーザの搭乗側ユーザ装置の第2現在位置を通知する処理を行うものとし、前記被搭乗側ユーザ装置の前記相乗ユーザ設定手段を、前記相乗移動支援装置から受信した前記第2現在位置を地図上で表した画面の表示を行うものとしてもよい。
【0012】
また、以上の相乗移動支援システムは、前記相乗移動支援装置を、前記支援処理において、被搭乗側ユーザ装置に、各搭乗側ユーザ装置のユーザの相乗りの条件を表す利用条件情報を通知して各搭乗側ユーザ装置のユーザの相乗りの可否を問い合わせ、被搭乗側ユーザ装置から相乗り可が応答されたユーザの搭乗側ユーザ装置を許可搭乗側ユーザ装置として、許可搭乗側ユーザ装置に相乗りの意向の有無を問い合わせ、許可搭乗側ユーザ装置から相乗りの意向有りを応答されたならば、被搭乗側ユーザ装置に、許可搭乗側ユーザ装置の第2現在位置を通知するものとし、前記被搭乗側ユーザ装置の前記相乗ユーザ設定手段を、前記相乗移動支援装置から前記利用条件情報を通知されたならば、当該利用条件情報を表示すると共に、各搭乗側ユーザ装置のユーザに対する相乗りの可否をユーザから受け付けて前記相乗移動支援装置に応答するものとしてもよい。
【0013】
ここで、このような相乗移動支援システムにおいて、前記利用条件情報は、搭乗側ユーザ装置のユーザと共に自動車に相乗りする人数を表すものであってよい。
また、以上の相乗移動支援システムは、前記相乗移動支援装置において、前記支援処理において、被搭乗側ユーザ装置に、各搭乗側ユーザ装置のユーザの相乗りの可否を問い合わせ、被搭乗側ユーザ装置から相乗り可が応答されたユーザの搭乗側ユーザ装置を許可搭乗側ユーザ装置として、許可搭乗側ユーザ装置に、被搭乗側ユーザ装置のユーザの相乗受け入れの条件を表す提供条件情報を通知して相乗りの意向の有無を問い合わせ、許可搭乗側ユーザ装置から相乗りの意向有りを応答されたならば、被搭乗側ユーザ装置に、許可搭乗側ユーザ装置の第2現在位置を通知し、前記許可搭乗側ユーザ装置の前記相乗自動車設定手段において、前記相乗移動支援装置から前記提供条件情報を通知されたならば、当該提供情報を表示すると共に、相乗りの意向の有無をユーザから受け付けて前記相乗移動支援装置に応答するように構成してもよい。
【0014】
ここで、このような相乗移動支援システムにおいて前記提供条件情報は、大きな荷物の持ち込みの可否を表すものであったり、相乗りの料金を表すものであってよい。
以上のような相乗移動支援システムによれば、各ユーザは、自身のユーザ装置に目的地を設定して目的地に向かうだけで、その後、随時、適切な相乗りの相手が発生した時点で、相乗移動支援装置による当該相手との相乗りの支援が行われる。
【0015】
したがって、ユーザは、移動を開始する前に将来の予定に基づいて相乗りを手配する必要がなく、相乗移動支援システムは、その時々におけるユーザの行動に応じた形態のユーザの相乗りによる移動を、柔軟に支援することができる。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明によれば、ユーザが、より柔軟な形態で車両の相乗りによる移動を容易に行えるように支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態に係る相乗移動支援システムの構成を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係るユーザ装置の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態に係るライドシェアサーバの構成を示すブロック図である。
図4】本発明の実施形態に係るユーザ管理データベースの内容を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係るマッチング処理を示すフローチャートである。
図6】本発明の実施形態に係る本発明の実施形態に係るユーザ装置の表示例を示す図である。
図7】本発明の実施形態に係る本発明の実施形態に係るユーザ装置の表示例を示す図である。
図8】本発明の実施形態に係る本発明の実施形態に係るユーザ装置の表示例を示す図である。
図9】本発明の実施形態に係る本発明の実施形態に係るユーザ装置の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係る相乗移動支援システムの構成を示す。
本実施形態に係る相乗移動支援システムは、ユーザによって利用されるユーザ装置1と、ライドシェアサーバ2とを備えている。ライドシェアサーバ2は、インターネット3上に配置されており、各ユーザ装置1は移動通信等の無線通信を介してインターネット3に接続し、ライドシェアサーバ2と相互に通信を行うことができる。
【0019】
また、ユーザ装置1は、自動車に搭載された車載装置や、ユーザによって携帯されるスマートフォンやタブレット等のモバイル装置である。
次に、図2に、ユーザ装置1の構成を示す。
図示するようにユーザ装置1は、移動通信等の無線通信を行う無線通信装置101、表示装置102、タッチパネルなどである入力装置103、マイクやスピーカなどを備えた音声入出力装置104、GPSなどの衛星測位を行うGNSS受信機105、記憶装置106、その他の周辺装置107、オペレーティングシステム108(OS108)、オペレーティングシステム108上で稼働するアプリケーションとを備えている。
【0020】
また、ユーザ装置1は、上述したアプリケーションとして、ナビゲーションアプリケーション109(ナビゲーションAPP109)と、ライドシェアクライアントアプリケーション110(ライドシェアクライアントAPP110)と、その他のアプリケーション111とを備えている。
【0021】
ただし、ユーザ装置1は、ハードウエア的には、CPUやメモリなどを備えたコンピュータを用いて構成されるものであり、オペレーティングシステム108や、アプリケーションなどは、当該コンピュータが、所定のコンピュータプログラムを実行することにより実現されるものである。
【0022】
ナビゲーションアプリケーション109は、記憶装置106に記憶されている地図データやGNSS受信機105を用いて現在位置の算出を行う。また、入力装置103を介してユーザから目的地や経由地の設定を受け付け、目的地のみの設定を受け付けた場合は目的地までの経路、目的地と経由地を受け付けた場合には経由地を経由する目的地までの経路を設定する。そして、ナビゲーションアプリケーション109は、地図上に現在位置や経路を慣わしたナビゲーション画面の表示装置102への表示出力によって現在位置や目的地までの経路の案内を行う。また、ナビゲーションアプリケーション109は、音声出力装置からの案内音声の出力による進路案内等も行う。
【0023】
次に、図3に、ライドシェアサーバ2の構成を示す。
図示するように、ライドシェアサーバ2は、ユーザ管理部201、マッチング処理部202、ユーザ管理データベース203、地図データベース204を備えている。
図4aに示すように、ユーザ管理データベース203には、ユーザ装置1のユーザ毎に設けたユーザデータが登録されている。
各ユーザデータは、ユーザの識別子であるユーザID、ユーザのユーザ装置1との通信用のアドレス、ユーザのユーザ装置1の現在位置、ユーザのユーザ装置1に現在設定されている目的地と経由地を表す目的地/経由地、ユーザのユーザ装置1に現在設定されているルート、ユーザから受け付けているオーダーが登録される。
【0024】
オーダーには、オーダーがないことを表す「無し」、ユーザが現在乗車している自動車に相乗りで乗ってくれる人を募集するオーダーを表す「利用者募集」、ユーザを相乗りで乗車させてくれる自動車を募集するオーダーを表す「提供者募集」のいずれかが登録される。
【0025】
そして、オーダーが「無し」でない場合には、ユーザデータには、オーダーの内容を表すオーダーデータが登録される。
オーダーが「利用者募集」である場合のオーダーデータには、図4b1に示すようにオーダーの識別を表すオーダーID、ユーザが現在乗車している自動車に相乗りさせたい最大人数を表す提供可能席数、既に相乗りが決定した人数を表す割当済席数が登録される。
【0026】
また、オーダーが、「提供者募集」である場合のオーダーデータには、図4b2に示すようにオーダーの識別を表すオーダーID、ユーザと共に自動車に乗る人数(ユーザ及びユーザの同伴者の総数)を表す利用人数が登録される。
【0027】
さて、ユーザ装置1のライドシェアクライアントアプリケーション110は、定期的にナビゲーションアプリケーション109が算定している現在位置、ナビゲーションアプリケーション109に設定されている目的地、経由地、ルートをライドシェアサーバ2のユーザ管理部201に通知する。
【0028】
通知を受けたライドシェアサーバ2のユーザ管理部201は、通知を受けた内容で、通知元のユーザ装置1のユーザのユーザデータの現在位置、目的地/経由地、ルートを更新する。
【0029】
また、歩行者であるユーザは、自動車に相乗りして目的地まで移動したい場合、ユーザ装置1を介して、ライドシェアサーバ2に、「提供者募集」を発行することができる。すなわち、ユーザ装置1のライドシェアクライアントアプリケーション110は、所定のユーザ操作に応じて、「提供者募集」発行受け付け用のウインドウを表示装置102に表示して、ユーザと共に自動車に乗る人の総数を利用人数として受け付け、受け付けた利用人数の通知を伴う「提供者募集」のオーダーをライドシェアサーバ2のユーザ管理部201に発行する。
【0030】
「提供者募集」のオーダーを受けたユーザ管理部201は、発行元のユーザ装置1のユーザのユーザデータのオーダーに「提供者募集」を登録すると共に、ユーザデータにオーダーデータを作成し、作成したオーダーデータに新規なオーダーIDと、「提供者募集」のオーダーに伴って通知された利用人数を登録する。
【0031】
また、自動車に乗車している状態にあるユーザは、乗車中の自動車に他人を相乗りさせたい場合、ユーザ装置1を介して、ライドシェアサーバ2に、「利用者募集」を発行することができる。すなわち、ユーザ装置1のライドシェアクライアントアプリケーション110は、所定のユーザ操作に応じて、「利用者募集」発行受け付け用のウインドウを表示装置102に表示して、ユーザが自動車に相乗りさせたい最大人数を提供可能席数として受け付け、受け付けた提供可能席数の通知を伴う「利用者募集」のオーダーをライドシェアサーバ2のユーザ管理部201に発行する。なお、車載装置であるユーザ装置1において、自動車の各席のシートベルトの状態等から各席の着席状態を検出し、検出した空き席数を提供可能席数として自動入力するようにしてもよい。
【0032】
「利用者募集」のオーダーを受けたユーザ管理部201は、発行元のユーザ装置1のユーザのユーザデータのオーダーに「利用者募集」を登録すると共に、ユーザデータにオーダーデータを作成し、作成したオーダーデータに新規なオーダーIDと、「利用者募集」のオーダーに伴って通知された提供可能席数を登録する。また、作成したオーダーデータに、割当済席数として0を登録する。
【0033】
なお、車載装置であるユーザ装置1は、当該ユーザ装置1の利用時はユーザが自動車に搭乗している状態となるので、オーダーとして「提供者募集」を発行できず「利用者募集」のみ発行できるように構成している。
【0034】
次に、ライドシェアサーバ2のマッチング処理部202は、ユーザデータのオーダーへの「利用者募集」の登録が発生したならば、その「利用者募集」の登録が発生したユーザデータを対象ユーザデータとするマッチング処理を開始する。
【0035】
図5に、このマッチング処理の手順を示す。
図示するように、この処理では、まず、オーダーに「提供者募集」が登録されたユーザデータであって、かつ、後述する既抽出オーダーID以外のオーダーIDが登録され、かつ、対象ユーザデータの(提供可能席数-割当済席数)以下の人数が利用人数として登録され、かつ、対象ユーザデータの目的地または経由地が、目的地として登録され、かつ、対象ユーザデータのルート沿いの前方地点が現在位置として登録されたユーザデータを全て利用者候補ユーザデータとして、ユーザ管理データベース203から抽出する(ステップ502)。
【0036】
ここで、対象ユーザデータのルート沿いの前方地点とは、対象ユーザデータに登録されているルートの、対象ユーザデータに登録されている現在地点よりも、所定距離(たとえば、1km)以上、目的地側に位置する地点である。
【0037】
そして、利用者候補ユーザデータを抽出できなかった場合には(ステップ504)、ステップ502の処理に戻り、利用者候補ユーザデータを抽出できた場合には、(ステップ504)、抽出した各利用者候補ユーザデータに登録されているオーダーIDを、前述した既抽出オーダーIDとして保存する(ステップ506)。ただし、既抽出オーダーIDは、その保存を行った自マッピング処理内においてのみ有効であり、他のユーザデータを対象ユーザデータとして行われている他のマッピング処理においては無効である。
【0038】
そして、抽出した各利用者候補ユーザデータについて、利用者候補ユーザデータの目的地と現在位置と利用人数の情報を利用者候補情報として、対象ユーザデータのユーザ装置1に送信する(ステップ508)。
【0039】
ここで、利用者候補ユーザデータの目的地の情報としては、当該目的地が対象ユーザデータの目的地と経由地のいずれであるかの情報を用い、利用者候補ユーザデータの現在位置の情報としては、地図データベース204を参照して求まる利用者候補ユーザデータの現在位置の地名や現在位置付近のランドマークの名称を用いる。
【0040】
さて、利用者候補情報を受信したユーザ装置1のライドシェアクライアントアプリケーション110は、受信した利用者候補情報を表示装置102に表示し、利用者候補情報に対する提供承認操作を受け付ける。
【0041】
すなわち、図6aのようにナビゲーションアプリケーション109が地図上で現在位置や目的地までの経路を案内するナビゲーション画面を表示している状態において、利用者候補情報を受信したならば、ライドシェアクライアントアプリケーション110は、図6bに示すように利用者候補情報ウインドウ601を表示し、利用者候補情報ウインドウ601に受信した利用者候補情報602の各々を表示する。
【0042】
利用者候補情報を受信したユーザ装置1のユーザは、図6bに示す表示より、各利用者候補情報602が示す自身が搭乗している自動車への相乗りを希望している各グループの人数や、当該グループのおよその現在位置や、当該グループの目的地を確認し、自動車への相乗りを許可するグループがあれば、そのグループの利用者候補情報毎に設けたOKボタンを操作する。
【0043】
ライドシェアクライアントアプリケーション110は、OKボタンが操作されたならば、利用者候補情報ウインドウ601を閉じ、OKボタンが操作された利用者候補情報602に対する提供承認をライドシェアサーバ2のマッチング処理部202に通知する。
【0044】
また、ライドシェアクライアントアプリケーション110は、利用者候補情報ウインドウ601を表示してから所定期間以上、OKボタンが操作されなかった場合や、利用者候補情報ウインドウ601を閉じる操作が発生した場合には、利用者候補情報ウインドウ601を閉じ、提供非承認をライドシェアサーバ2のマッチング処理部202に通知する。
【0045】
図5に戻り、ライドシェアサーバ2のマッチング処理部202は、ユーザ装置1から提供非承認を受信した場合には(ステップ510)、ステップ502からの処理に戻る。
一方、ユーザ装置1から提供承認を受信した場合には(ステップ512)、提供承認が通知された利用者候補情報602に対応する利用者候補ユーザデータを提供承認ユーザデータとして、提供承認ユーザデータのユーザ装置1に、対象ユーザデータの現在位置の情報と共に提供承認通知を送信する(ステップ514)。
【0046】
ここで、対象ユーザデータの現在位置の情報としては、地図データベース204を参照して求まる対象ユーザデータの現在位置の地名や現在位置付近のランドマークの名称を用いる。
【0047】
さて、提供承認通知を受信したユーザ装置1のライドシェアクライアントアプリケーション110は、受信した現在位置の情報と提供承認通知を表示装置102に表示し、利用承認操作を受け付ける。
【0048】
すなわち、図7aのようにナビゲーションアプリケーション109が地図上で現在位置や目的地までの経路を案内するナビゲーション画面を表示している状態において、提供承認通知を受信したならば、ライドシェアクライアントアプリケーション110は、図7bに示すように提供者情報ウインドウ701を表示し、提供者情報ウインドウ701に、相乗りを承認した自動車があることと、受信した現在位置の情報が示す当該自動車のおおよその位置の情報を表示する。
【0049】
提供承認通知を受信したユーザ装置1のユーザは、図7bに示す表示より、相乗りを承認した自動車の存在や、そのおおよそ現在位置を確認し、自動車への相乗りを希望する場合には、提供者情報ウインドウ701に設けたOKボタンを操作する。
【0050】
ライドシェアクライアントアプリケーション110は、OKボタンが操作されたならば、提供者情報ウインドウ701を閉じ、利用承認をライドシェアサーバ2のマッチング処理部202に通知する。
【0051】
また、ライドシェアクライアントアプリケーション110は、提供者情報ウインドウ701を表示してから所定期間以上、OKボタンが操作されなかった場合や、提供者情報ウインドウ701を閉じる操作が発生した場合には、提供者情報ウインドウ701を閉じ、利用非承認をライドシェアサーバ2のマッチング処理部202に通知する。
【0052】
図5に戻り、ライドシェアサーバ2のマッチング処理部202は、ユーザ装置1から利用非承認を受信した場合には(ステップ516)、ステップ502からの処理に戻る。
一方、ユーザ装置1から利用承認を受信した場合には(ステップ518)、提供承認ユーザデータを利用承認ユーザデータとして、利用承認ユーザデータの現在位置と利用人数の情報を利用者情報として、対象ユーザデータのユーザ装置1に送信する(ステップ520)。
【0053】
さて、利用者情報を受信したユーザ装置1のライドシェアクライアントアプリケーション110は、受信した利用者情報が示す現在位置を利用者位置として、図6cに示すように、ナビゲーションアプリケーション109に、利用者を表すアイコン611を利用人数の表示と共にナビゲーション画面の地図上の利用者位置に表示させる。また、このとき、ライドシェアクライアントアプリケーション110は、ナビゲーションアプリケーション109に、利用者位置を経由地として設定させるようにしてもよい。
【0054】
次に、図5に戻り、ライドシェアサーバ2のマッチング処理部202は、利用者情報を対象ユーザデータのユーザ装置1に送信したならば(ステップ520)、対象ユーザデータのオーダーデータの割当済席数を、利用承認ユーザデータのオーダーデータの利用人数分増加し(ステップ522)、利用承認ユーザデータのオーダーを「無し」に更新し、利用承認ユーザデータのオーダーデータをクリアする(ステップ524)。
【0055】
そして、対象ユーザデータのユーザ装置1の目的地の到着を待って(ステップ526)、対象ユーザデータのオーダーデータの割当済席数を0にクリアすると共に、保存してある既抽出オーダーIDの全てをクリアして(ステップ528)、ステップ502からの処理に戻る。対象ユーザデータのユーザ装置1の目的地の到着の判定は、たとえば、対象ユーザデータの目的地と現在位置との関係から判定したり、対象ユーザデータの目的地が登録無しに変化することをもって目的地到着と判定することにより行う。
【0056】
以上、ライドシェアサーバ2のマッチング処理部202が行うマッチング処理について説明した。
さて、マッチング処理部202は、ユーザデータのオーダーの「利用者募集」が解除されたならば、そのユーザデータを対象ユーザデータとして行われているマッチング処理を終了する処理も行う。
【0057】
ユーザデータのオーダーの「利用者募集」の解除は、ユーザ装置1のライドシェアクライアントアプリケーション110が、所定のユーザ操作に応じて利用者募集解除をライドシェアサーバ2のユーザ管理部201に発行し、利用者募集解除を受信したユーザ管理部201において、発行元のユーザ装置1のユーザのユーザデータのオーダーの「利用者募集」を「無し」に更新すると共に、当該ユーザデータのオーダーデータをクリアすることにより行う。
【0058】
また、同様に、ユーザデータのオーダーの「提供者募集」の解除は、ユーザ装置1のライドシェアクライアントアプリケーション110が、所定のユーザ操作に応じて提供者募集解除をライドシェアサーバ2のユーザ管理部201に発行し、提供者募集解除を受信したユーザ管理部201において、発行元のユーザ装置1のユーザのユーザデータのオーダーの「提供者募集」を「無し」に更新すると共に、ユーザデータのオーダーデータをクリアすることによっても行う。
【0059】
以上、本発明の実施形態について説明した。
以上のように、本実施形態によれば、各ユーザは、「利用者募集」や「提供者募集」の相乗りの希望を登録していれば、自身のユーザ装置1のナビゲーションアプリケーション109に目的地を設定して目的地に向かうだけで、その後、適切な相乗りの相手が発生した時点で、当該相手との相乗りが提案される。そして、当該提案を承認することにより当該相手と相乗りして目的地に向かうことができるようになる。
【0060】
ところで、以上の実施形態は、上述したマッチング処理において利用承認ユーザデータとなったユーザデータのユーザ装置1に、当該マッチング処理の対象ユーザデータの現在位置を相乗自動車位置として、両ユーザデータの現在位置が一致するまで継続的に送信し、利用承認ユーザデータとなったユーザデータのユーザ装置1のライドシェアクライアントアプリケーション110において、図7cのように、ナビゲーション画面の地図上の相乗自動車位置に、自動車を表すアイコン711を表示するようにしてもよい。
【0061】
このようにすることにより、図7bに示した提供者情報ウインドウ701で相乗りを承認したユーザ装置1のユーザは、ナビゲーション画面上にアイコン711によって表される相乗りを承認した自動車の位置をたよりに、当該自動車を識別して搭乗することができる。
【0062】
また、以上の実施形態のマッチング処理のステップ502では、対象ユーザデータの目的地または経由地が、目的地として登録されていることを利用者候補ユーザデータの条件の一つとしたが、この条件に代えて、対象ユーザデータの目的地または経由地または対象ユーザデータのルートの、そのユーザデータに登録されている現在位置よりも対象ユーザデータの目的地側の区間沿いの地点が目的地として登録されていることを利用者候補ユーザデータの条件の一つとしてもよい。
【0063】
ただし、この場合には、ステップ508で対象ユーザデータのユーザ装置1に送信する目的地の情報としては、利用者候補ユーザデータの目的地の住所や目的地周辺のランドマークの情報などを用いるようにする。
【0064】
また、以上の実施形態は、ユーザデータのオーダーが「提供者募集」であるオーダーデータに大きな荷物の有無などの付加条件を登録可能に構成し、ユーザ装置1のライドシェアクライアントアプリケーション110において、上述した「提供者募集」発行受け付け用のウインドウで、相乗りを希望する自動車に持ち込む大きな荷物の有無等の付加条件の入力を受け付けて、ライドシェアサーバ2のユーザ管理部201を介して、ユーザデータのオーダーデータに登録すると共に、マッチング処理のステップ508で送信する利用者候補情報に利用者候補ユーザデータのオーダーデータに登録されている大きな荷物の有無等の付加条件を含め、利用者候補情報を受信したユーザ装置1において、利用者候補情報ウインドウ601の利用者候補情報602の表示に、大きな荷物の有無等の付加条件の表示を含めるようにしてもよい。
【0065】
また、以上の実施形態は、利用者候補情報を受信したユーザ装置1において表示する利用者候補情報ウインドウ601を、図8aに示すように大きな荷物の持ち込みの可否等の提供条件の設定を受け付け可能に構成し、利用者候補情報ウインドウ601で受け付けた大きな荷物の持ち込みの可否等の提供条件を提供承認と共にライドシェアサーバ2に送信し、提供承認を受信したライドシェアサーバ2のマッチング処理部202においてステップ514で送信する提供承認通知に提供承認と共に受信した提供条件を含め、提供承認通知を受信したユーザ装置1のライドシェアクライアントアプリケーション110において表示する提供者情報ウインドウ701に、図8bに示すように、提供承認通知と共に受信した大きな荷物の持ち込みの可否等の提供条件を表示するようにしてもよい。
【0066】
また、以上の実施形態は、利用者候補情報を受信したユーザ装置1において表示する利用者候補情報ウインドウ601を、図9aに示すように、利用者候補情報毎に、利用者候補情報602に対応するユーザに請求予定の当該ユーザを相乗りさせる料金の設定を受け付け可能に構成し、利用者候補情報ウインドウ601で受け付けた料金を提供承認と共にライドシェアサーバ2に送信し、提供承認を受信したライドシェアサーバ2のマッチング処理部202においてステップ514で送信する提供承認通知に提供承認と共に受信した料金を含め、提供承認通知を受信したユーザ装置1のライドシェアクライアントアプリケーション110において表示する提供者情報ウインドウ701に、図9bに示すように、提供承認通知と共に受信した料金を表示するようにしてもよい。
【0067】
ここで、図9aに示す利用者候補情報ウインドウ601における料金の設定は、ユーザから金額の入力を受け付けて設定するようにしてもよいし、計算して自動設定するようにしてもよい。自動設定する場合の料金の計算は、たとえば、対応する利用者候補情報602が示す当該利用者候補情報に対応するユーザの目的地と現在位置との間の道程距離に応じた料金を、当該利用者候補情報が示す利用人数を当該利用者候補情報に対応するユーザの現在位置から、利用者候補情報ウインドウ601を表示したユーザ装置1のユーザが搭乗している自動車に搭乗させた場合の、当該利用者候補情報に対応するユーザの現在位置から目的地との間の区間の当該自動車の搭乗人数で割って算出する。
【0068】
このような料金を設定する形態は、相乗りする自動車がタクシーであり、タクシーに乗車しているユーザが割り勘での相乗りを希望する場合などに好適である。また、相乗り型の運搬サービスを提供するタクシーの運転手がライドシェアサーバ2に「利用者募集」を発行するユーザとなることにより、タクシーの乗客集客等のために利用可能である。
【0069】
ここで、以上の実施形態のマッチング処理のステップ502では、対象ユーザデータのルート沿いの前方地点が現在位置として登録されていることを利用者候補ユーザデータの条件の一つとしたが、この条件に代えて、対象ユーザデータの現在位置周辺の現在位置が登録されていることを利用者候補ユーザデータの条件の一つとしてもよい。
【0070】
また、この場合には、「利用者募集」を発行するユーザ装置1には、必ずしもルートが設定されている必要はなく、「利用者募集」を発行するユーザ装置1は、目的地、または、目的地と経由地を設定可能に構成されていればよい。
【0071】
また、以上の実施形態において、「提供者募集」を発行するユーザ装置1には、必ずしもルートが設定されている必要はなく、「提供者募集」を発行するユーザ装置1は、目的地を設定可能に構成されていればよい。
【0072】
また、以上の実施形態は、ユーザ装置1に、上述したその他のアプリケーション111の一つとしてユーザから予定の登録を受け付けて管理するスケジュールアプリケーションを設け、スケジュールアプリケーションに特定の時間帯の特定の場所での予定が登録されている場合には、当該特定の時間帯に先立つ所定の期間中、ライドシェアクライアントアプリケーション110において、当該特定の場所を、ナビゲーションアプリケーション109に設定されている目的地に代えて目的地として用いるようにしてもよい。当該特定の時間帯に先立つ所定の期間は、当該特定の場所と現在位置の距離や現在の移動速度から見て、ユーザが当該特定の場所に移動中であると推定される期間とする。
【0073】
また、このように、予定から目的地を設定する処理は、スケジュールアプリケーションが管理している予定に代えて、他のアプリケーションが管理しているチケットの購入履歴や飲食店の予約履歴などから推定される予定を用いて行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0074】
1…ユーザ装置、2…ライドシェアサーバ、3…インターネット、101…無線通信装置、102…表示装置、103…入力装置、104…音声入出力装置、105…GNSS受信機、106…記憶装置、107…周辺装置、108…オペレーティングシステム、109…ナビゲーションアプリケーション、110…ライドシェアクライアントアプリケーション、201…ユーザ管理部、202…マッチング処理部、203…ユーザ管理データベース、204…地図データベース、601…利用者候補情報ウインドウ、602…利用者候補情報、611…アイコン、701…提供者情報ウインドウ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9