(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-12
(45)【発行日】2023-12-20
(54)【発明の名称】リニアモータの冷却ユニット、リニアモータ、リニアモータの冷却ユニットの製造方法
(51)【国際特許分類】
H02K 41/03 20060101AFI20231213BHJP
H02K 9/19 20060101ALI20231213BHJP
【FI】
H02K41/03 A
H02K9/19 Z
(21)【出願番号】P 2020061280
(22)【出願日】2020-03-30
【審査請求日】2022-12-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000002107
【氏名又は名称】住友重機械工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100116274
【氏名又は名称】富所 輝観夫
(72)【発明者】
【氏名】池田 隆
(72)【発明者】
【氏名】吉田 達矢
(72)【発明者】
【氏名】篠平 大輔
【審査官】佐藤 彰洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-207835(JP,A)
【文献】国際公開第2004/025808(WO,A1)
【文献】特開2013-106365(JP,A)
【文献】特開2014-166031(JP,A)
【文献】特開2013-009597(JP,A)
【文献】特開2014-095492(JP,A)
【文献】特開2004-011936(JP,A)
【文献】特開2018-065536(JP,A)
【文献】特開平07-322567(JP,A)
【文献】実開昭55-025717(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 41/03
H02K 9/19
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リニアモータを構成するコイルに密着して当該コイルを冷却するための冷却ユニットであって、
第1平板部材と、
前記第1平板部材に並設される第2平板部材と、
を備え、
前記第2平板部材と対向する前記第1平板部材の面には前記第2平板部材に向けて突出する突起が形成され、
前記第1平板部材と前記第2平板部材との間に流路が形成され、
前記突起は、前記流路内において前記第2平板部材に接合され、
前記第1平板部材と前記第2平板部材とが並設される方向に直交し、かつ、前記流路を通る断面において、前記突起は島状に設けられて
おり、
前記突起は、前記流路を複数の分割流路に分割する仕切壁を構成し、前記流路の上流側に設けられる前記仕切壁と前記流路の下流側に設けられる前記仕切壁とは、前記流路に沿った長さが互いに異なることを特徴とするリニアモータの冷却ユニット。
【請求項2】
前記仕切壁は、分割流路に沿って断続的に設けられ
、前記上流側に設けられる前記仕切壁は、前記下流側に設けられる前記仕切壁よりも、前記流路に沿って長いことを特徴とする請求項1に記載のリニアモータの冷却ユニット。
【請求項3】
前記第1平板部材に合わさる前記第2平板部材の面には前記第1平板部材に向けて突出する突起が形成され、
前記第1平板部材の突起と、前記第2平板部材の突起とが接合されることを特徴とする請求項1または2に記載のリニアモータの冷却ユニット。
【請求項4】
前記第1平板部材と前記第2平板部材とに挟み込まれる枠部材をさらに含み、
前記第1平板部材の突起は、前記枠部材の開口部に進入していることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のリニアモータの冷却ユニット。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載のリニアモータの冷却ユニットを備え、
前記冷却ユニットは、対向して配置される前記コイルの間に介在して両側のコイルを保持することを特徴とするリニアモータ。
【請求項6】
リニアモータを構成するコイルに密着して当該コイルを冷却するための冷却ユニットの製造方法であって、
前記冷却ユニットは、第1平板部材と、前記第1平板部材に並設される第2平板部材と、を含み、
本製造方法は、
前記第2平板部材と対向する前記第1平板部材の面に絞り加工によって突起を形成する工程と、
前記第2平板部材を形成する工程と、
前記第1平板部材と前記第2平板部材とを、それらの間に流路が形成されるように並設し、外周を溶接によって接合する工程と、
前記流路内に突出する前記第1平板部材の突起と、前記第2平板部材とをスポット溶接によって接合する工程と、を含
み、
前記突起は、前記流路を複数の分割流路に分割する仕切壁を構成し、前記流路の上流側に設けられる前記仕切壁と前記流路の下流側に設けられる前記仕切壁とは、前記流路に沿った長さが互いに異なることを特徴とするリニアモータの冷却ユニットの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リニアモータの冷却ユニット、リニアモータ、リニアモータの冷却ユニットの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
リニアモータのコイルを冷却する冷却ユニットとして、内部を冷媒が流れる平板状の冷却部を備える冷却ユニットが知られている。たとえば、従来では、4枚の冷却部を箱状に連結してコイルを囲み、発熱するコイルを冷却するリニアモータの冷却ユニットが提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明はこうした状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、リニアモータの冷却ユニットの製造コストを低減できる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のある態様のリニアモータの冷却ユニットは、リニアモータを構成するコイルに密着して当該コイルを冷却するための冷却ユニットであって、第1平板部材と、第1平板部材に並設される第2平板部材と、を備える。第2平板部材と対向する第1平板部材の面には第2平板部材に向けて突出する突起が形成され、第1平板部材と第2平板部材との間に流路が形成され、突起は、流路内において第2平板部材に接合され、第1平板部材と第2平板部材とが並設される方向に直交し、かつ、流路を通る断面において、突起は島状に設けられている。
【0006】
本発明の別の態様は、リニアモータである。このリニアモータは、上述のリニアモータの冷却ユニットを備え、冷却ユニットは、対向して配置されるコイルの間に介在して両側のコイルを保持する。
【0007】
本発明の別の態様は、リニアモータの冷却ユニットの製造方法である。この方法は、リニアモータを構成するコイルに密着して当該コイルを冷却するための冷却ユニットの製造方法であって、冷却ユニットは、第1平板部材と、第1平板部材に並設される第2平板部材と、を含む。本製造方法は、第2平板部材と対向する第1平板部材の面に絞り加工によって突起を形成する工程と、第2平板部材を形成する工程と、第1平板部材と第2平板部材とを、それらの間に流路が形成されるように並設し、外周を溶接によって接合する工程と、流路内に突出する第1平板部材の突起と、第2平板部材とをスポット溶接によって接合する工程と、を含む。
【0008】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、リニアモータの冷却ユニットの製造コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施形態に係るリニアモータの冷却ユニットを示す斜視図である。
【
図4】
図1の平板冷却部を第1平板部材側から見た側面図である。
【
図7】冷却ユニットを製造する工程を示す製造工程図である。
【
図8】
図8(a)~(c)はそれぞれ、変形例に係る平板冷却部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、工程には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
【0012】
図1は、実施形態に係る冷却ユニット10が用いられるリニアモータ2を示す斜視図である。リニアモータ2は、所定の方向に並設される矩形板状の複数のコイル4と、交互に並設され、コイル4と対向する複数のN極の磁石および複数のS極の磁石(いずれも不図示)と、を備える。本実施の形態では、冷却ユニット10は、対向する(すなわち2列に並ぶ)コイル4の間に介在し、両側のコイル4を保持する。コイル4に通電されるとN極の磁石とS極の磁石との間で電磁力が発生し、この電磁力により、冷却ユニット10を伴ってコイル4が磁石に対して相対移動する。
【0013】
冷却ユニット10は、コイル4を冷却し、その温度上昇を抑える。冷却ユニット10は、コイル4を保持する平板冷却部12と、コイル4の並設方向の一方端側に設けられる流入部14と、他方端側に設けられる流出部16と、を備える。
【0014】
図2~5は、平板冷却部12を示す。
図2は、平板冷却部12の斜視図である。
図3は、平板冷却部12の分解斜視図である。
図4は、平板冷却部12を第1平板部材20側から見た側面図である。
図5は、
図4のA-A線断面図である。
【0015】
平板冷却部12は、第1平板部材20と、第2平板部材22と、枠部材24と、を含む。第1平板部材20、第2平板部材22および枠部材24は、SUSなどの金属製である。
【0016】
第1平板部材20は、長方形状の平板である。第2平板部材22は、第1平板部材20と同じ大きさの長方形状の平板である。枠部材24は、第1平板部材20および第2平板部材22と概ね同じ外周形状を有する枠部材である。枠部材24は、1つの大きな開口部24aを有する平板部材とも捉えることができる。第1平板部材20、枠部材24、第2平板部材22は、この順に積層され、外周全域が後述のように接合される。平板冷却部12内には、第2平板部材22と対向する第1平板部材20の面20a、第1平板部材20と対向する第2平板部材22の面22a、および枠部材24の開口部24aの周面24bによって囲まれる流路30が形成されている。
【0017】
第1平板部材20の長手方向の一端側(
図4では左側)、かつ、短手方向の一端側(
図4では上側)には、平板面を貫通する円形状の流入口20bが形成されている。また、第1平板部材20の長手方向の他端側(
図4では右側)、かつ、短手方向の一端側には、平板面を貫通する円形状の流出口20cが形成される。流入口20b、流出口20cはそれぞれ、側面視において開口部24aの内側に位置する。したがって、流入口20b、流出口20cはそれぞれ、流路30に連通する。たとえば冷却水などの冷媒がこの流路30を流れる。なお、流入口および流出口は、第2平板部材22に形成されてもよい。
【0018】
第1平板部材20の面20aには、側面視において開口部24aの内側に、第2平板部材22側に向けて突出する複数の突起20d,20eが形成されている。第2平板部材22の面22aには、側面視において開口部24aの内側に、第1平板部材20側に向けて突出する複数の突起22d,22eが形成されている。複数の突起20d,20eと複数の突起22d,22eとは、枠部材24に対して対称に設けられている。複数の突起20d,20e,22d,22eはそれぞれ、開口部24a(すなわち流路30)に進入し、そこで対応する(対向する)突起同士で接合される。本実施の形態では、複数の突起20d,20e,22d,22e,は絞り加工によって形成される。したがって、平板部材を裏から見ると、突起に対応する位置に凹部が形成されている。
【0019】
複数の突起20d,22dはそれぞれ、線状に並んでいる。流路30は、複数の突起20d,22dによって第1分割流路32aと第2分割流路32bとに分割されている。つまり、複数の突起20d、22dは、流路30を分割流路に分割する仕切壁36を構成する。なお、流路30は、複数の突起20d,22dによって3つ以上の分割流路に分割されてもよい。
【0020】
複数の突起20e,22eは、流路30内、図示の例では第1分割流路32a内に設けられる。流路内において突起20eと突起22eとが接合されていることによって、流路30内を流れる冷媒の圧力によって第1平板部材20や第2平板部材22が変形するのを抑止できる。つまり、平板冷却部12の強度を向上できる。
【0021】
図6は、
図5のB-B線断面図である。
図6は、第1平板部材20と第2平板部材22とが並設されている方向に直交し、かつ、流路30を通る断面である。
図6の断面において、複数の突起20d,20e,22d,22eは、島状に設けられている。島状に設けられた突起20d,22dが仕切壁36を構成するため、仕切壁36は分割流路32a,32bに沿って断続的になっている。
【0022】
図1に戻り、流入部14は、直方体状に形成される。流入部14には、一端は上面に開口し、他端は側面に開口した流入口14aが形成される。流入口14aは、第1平板部材20の流入口20bと連通する。つまり、流入部14と平板冷却部12の流路30とが連通する。
【0023】
流出部16は、流入部14と同様、直方体状に形成される。流出部16には、流入部14と同様に、一端が上面に開口し、他端は側面に開口した流出口16aが形成される。流出口16aは、第1平板部材20の流出口20cと連通する。つまり、流出部16と平板冷却部12の流路30とが連通する。
【0024】
流入部14の流入口14aに冷媒を流入させると、冷媒は流入口20bを通って平板冷却部12に流れ込み、第1分割流路32aおよび第2分割流路32bを流れ、流出口20cを通って平板冷却部12から流れ出て、流出部16の流出口16aから外部に流出する。
【0025】
以上が冷却ユニット10の基本構成である。つづいて、冷却ユニット10の製造方法を説明する。
【0026】
図7は、冷却ユニット10を製造する工程を示す製造工程図である。冷却ユニット10を製造する工程は、形成工程102と、平板冷却部組み立て工程104、全体組み立て工程106と、を含む。
【0027】
形成工程102は、第1平板部材20を形成する第1平板部材形成工程110と、第2平板部材22を形成する第2平板部材形成工程112と、枠部材24を形成する枠部材形成工程114と、流入部14を形成する流入部形成工程116と、流出部16を形成する流出部形成工程118と、を含む。各工程では、公知の加工技術を使用すればよい。
【0028】
第1平板部材形成工程110は、絞り加工によって突起20d,20eを形成する絞り加工工程120を含む。第2平板部材形成工程112は、絞り加工によって突起22d,22eを形成する絞り加工工程122を含む。
【0029】
平板冷却部組み立て工程104は、外周溶接工程130と、突起溶接工程132と、を含む。外周溶接工程130では、枠部材24を第1平板部材20および第2平板部材22で挟み込み、それらの外周全域を溶接にて接合して密封する。突起溶接工程132では、第1平板部材20および第2平板部材22の対応する突起同士をスポット溶接により接合する。
【0030】
全体組み立て工程106では、平板冷却部組み立て工程104を経た平板冷却部12および他の部材を使用して冷却ユニット10を組み立てる。
【0031】
図7の製造工程図はあくまでも一例であり、他の工程を追加したり、一部の工程を変更または削除したり、工程の順序を入れ替えてもよい。
【0032】
以上が冷却ユニット10の製造方法である。つづいて、本実施の形態が奏する効果について説明する。
【0033】
非島状の突起、たとえば枠部材24の開口部24aの周面24bに繋がっている突起によって流路を形成する場合、形成できる流路は制限される。これに対し、本実施の形態では、島状に設けられる突起20d,22dによって分割流路を形成するため、形成できる分割流路は特に制限されず、自由に分割流路を形成できる。これにより、流路30の全体に冷媒を行き渡らせることが可能となり、冷却ユニット10の冷却性能を高めることができる。また、複数の分割流路を形成する場合、流路30の途中から分割流路を分割すればよいため平板冷却部12への流入口、流出口はそれぞれ1つずつで足り、したがって、流入部14および流出部16を簡単な形状にでき、その結果、冷却ユニット10の製造コストを低減できる。
【0034】
また、本実施の形態では、島状の突起20eと突起22eとが流路内において接合される。これにより、流路30内を流れる冷媒の圧力によって第1平板部材20や第2平板部材22が変形するのを抑止できる。つまり、平板冷却部12の強度向上を図れる。なお、突起20e,22eは島状であるため、これらを設けたことによる冷媒の流れへの影響は小さく抑えられる。
【0035】
また、本実施の形態によれば、絞り加工により突起を形成するため、たとえば鋳造によって突起とともに平板部材を形成する場合と比べ、低コストで突起を有する平板部材を形成できる。また、絞り加工によって突起を形成すると、突起の裏側には凹部が形成される。つまり、エンボス状の突起が形成される。この場合、突起は平板部材の他の部分と同程度の薄さを有する。言い換えると突起は比較的薄肉に形成される。これにより、突起をスポット溶接によって容易かつ確実に接合できる。
【0036】
また、本実施の形態によれば、第1平板部材20および第2平板部材22の対応する突起同士が接合される。つまり、第1平板部材20および第2平板部材22の両方に突起が形成される。これらの突起は特に、絞り加工によって形成される。したがって、第1平板部材20および第2平板部材22の両方が、エンボス状の突起すなわちエンボス部を有することになり、第1平板部材20および第2平板部材22の両方の強度が向上する。
【0037】
また、従来は、比較的高コストな接合方法である熱拡散接合を使用して平板冷却部12を組み立てていたため、冷却ユニット10の製造コストが比較的高かった。本実施の形態によれば、比較的低コストな接合方法である溶接によって平板冷却部12を組み立てるため、冷却ユニット10の製造コストを低減できる。
【0038】
以上、実施の形態に係る冷却ユニットについて説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下変形例を示す。
【0039】
(変形例1)
実施の形態では、平板冷却部12が、第1平板部材20、第2平板部材22および枠部材24の3つの部材によって構成される場合について説明したが、これには限られない。たとえば、平板冷却部12は、第1平板部材および第2平板部材の2つの部材によって構成されてもよい。この場合、実施の形態の第1平板部材20および枠部材24が合わさったものを、第1平板部材として形成してもよい。あるいは、第2平板部材22および枠部材24が合わさったものを、第2平板部材として形成してもよい。
【0040】
(変形例2)
実施の形態では、第1平板部材20の面20aに形成される突起と第2平板部材22の面22aに形成される突起とを接合する場合について説明したが、これには限定されない。
図8(a)~(c)はそれぞれ、変形例に係る平板冷却部12の断面図である。
図8(a)~(c)はいずれも、
図5に対応する。
図8(a)では、第1平板部材20の突起20d,20eと第2平板部材22の面22a(すなわち平坦面)とが接合されている。
図8(b)では、第2平板部材22の突起22d,22eと第1平板部材20の面20a(すなわち平坦面)とが接合されている。
図8(c)では、第1平板部材20の突起20dと第2平板部材22の面22aとが接合され、第2平板部材22の突起22eと第1平板部材20の面20aとが接合されている。
【0041】
たとえば、第1平板部材20の面20aにのみ突起が設けられ、第2平板部材22の面22aには突起が設けられなくてもよい。また、たとえば、第2平板部材22の面22aにのみ突起が設けられ、第1平板部材20の面22aには突起が設けられなくてもよい。これらの場合、第1平板部材20および第2平板部材22の一方のみに絞り加工を施せばよいため、製造コストを低減できる。
【0042】
(変形例3)
実施の形態では、冷却ユニット10が、対向するコイル4の間に介在し、両側のコイル4を保持する場合について説明したが、これに限られない。冷却ユニット10は、2枚の平板冷却部12を含み、2枚の平板冷却部12が1列に並ぶコイル4を挟んでコイル4を保持してもよい。
【0043】
上述した実施の形態と変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
【符号の説明】
【0044】
4 コイル、 10 冷却ユニット、 12 平板冷却部、 20 第1平板部材、 20d,20e 突起、 22 第2平板部材、 22d,22e 突起、 30 流路。