(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-12
(45)【発行日】2023-12-20
(54)【発明の名称】センサデータに基づいてオストミー装具の装着時間を判断する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
A61F 5/445 20060101AFI20231213BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20231213BHJP
【FI】
A61F5/445
A61B5/00 102C
(21)【出願番号】P 2020548913
(86)(22)【出願日】2019-03-15
(86)【国際出願番号】 DK2019050090
(87)【国際公開番号】W WO2019174696
(87)【国際公開日】2019-09-19
【審査請求日】2022-02-10
(32)【優先日】2018-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DK
(73)【特許権者】
【識別番号】500085884
【氏名又は名称】コロプラスト アクティーゼルスカブ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】マス ヒンヒーゼ スバネゴー
(72)【発明者】
【氏名】エスペン ストローベク
(72)【発明者】
【氏名】ヤコプ アイスンベア
(72)【発明者】
【氏名】カーステン ヘロム オールスン
(72)【発明者】
【氏名】イェベ マルムベア
(72)【発明者】
【氏名】アレクス ポウルスン
【審査官】沼田 規好
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0324952(US,A1)
【文献】特表2009-528519(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0140103(US,A1)
【文献】特開2001-161732(JP,A)
【文献】特開2007-296024(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 5/445
A61B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モニタデバイスとオストミー装具を含み、前記オストミー装具はベースプレートを含むオストミーシステムの付属デバイスにおいて、
メモリと、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合され、前記モニタデバイスと通信して、前記オストミー装具に結合された前記モニタデバイスからモニタデータを取得するように構成されたモニタインターフェースと、
を含み、
前記プロセッサは、
前記モニタデータに基づいて前記ベースプレートの動作状態を判断し、
前記動作状態は前記ベースプレートの少なくとも接着性能を示し、
少なくとも1つのセンサからセンサデータパラメータに対応するセンサパラメータ値を受信し、
前記動作状態及び前記センサパラメータ値に基づいて前記オストミー装具の前記ベースプレートの実際の装着時間を判断する
ように構成され
、
前記少なくとも1つのセンサは、前記付属デバイスの中に含められ、かつ
前記センサデータパラメータは、温度データ、湿度データ、活動データ、ストーマデータ、加速度計データ、画像データ、音声データ、入力データ、及び心拍数データの少なくとも1つを含んでいる、
付属デバイス。
【請求項2】
前記実際の装着時間を判断するために、前記プロセッサは過去の装着時間を判断するように構成される、請求項1に記載の付属デバイス。
【請求項3】
前記実際の装着時間を判断するために、前記プロセッサは、前記センサパラメータ値に基づいて前記過去の装着時間に対する調整を判断するように構成される、請求項2に記載の付属デバイス。
【請求項4】
前記実際の装着時間を判断するために、前記プロセッサは、
前記センサデータパラメータのための過去のセンサパラメータ値を取得し、
前記過去のセンサパラメータ値を前記センサパラメータ値と比較し、
前記比較に基づいて前記実際の装着時間を判断する
ように構成される、請求項1~3の何れか1項に記載の付属デバイス。
【請求項5】
前記センサパラメータ値は、現在のセンサパラメータ値と将来のセンサパラメータ値の少なくとも1つである、請求項1~4の何れか1項に記載の付属デバイス。
【請求項6】
前記少なくとも1つのセンサは複数のセンサを含み、前記複数のセンサの少なくとも1つのセンサはリモートセンサであ
り、
前記リモートセンサは、前記付属デバイス上にない、又は前記付属デバイスにプラグ接続されていない、若しくはワイヤ接続されていないセンサである、
請求項1~
5の何れか1項に記載の付属デバイス。
【請求項7】
前記センサデータパラメータは、温度データ、湿度データ、活動データ、ストーマデータ、加速度計データ、画像データ、音声データ、入力データ、及び心拍数データの少なくとも1つを含む、請求項1~
6の何れか1項に記載の付属デバイス。
【請求項8】
前記少なくとも1つのセンサは、オーディオセンサ、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、気圧計、カメラ、近接センサ、温度センサ、心拍数センサ、及び指紋センサの少なくとも1つを含む、請求項1~
7の何れか1項に記載の付属デバイス。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記動作状態を判断するために
、前記動作状態を受信するように構成される、請求項1~
8の何れか1項に記載の付属デバイス。
【請求項10】
モニタデバイスとオストミー装具を含むオストミーシステムの付属デバイスの動作方法において、前記オストミー装具はベースプレートを含み、
前記付属デバイスが、前記オストミー装具に結合された前記モニタデバイスからモニタデータを取得することと、
前記付属デバイスが、前記モニタデータに基づいて前記ベースプレートの動作状態を判断することであって、前記動作状態は前記ベースプレートの少なくとも接着性能を示す、判断することと、
前記付属デバイスが、少なくとも1つのセンサからセンサデータパラメータに対応するセンサパラメータ値を受信することと、
前記付属デバイスが、前記動作状態及び前記センサパラメータ値に基づいて前記オストミー装具の前記ベースプレートの実際の装着時間を判断することと、
を含んでおり、
前記少なくとも1つのセンサは、前記付属デバイスの中に含められ、かつ
前記センサデータパラメータは、温度データ、湿度データ、活動データ、ストーマデータ、加速度計データ、画像データ、音声データ、入力データ、及び心拍数データの少なくとも1つを含んでいる、
方法。
【請求項11】
前記付属デバイスが、前記実際の装着時間を判断することは過去の装着時間を取得することを含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記実際の装着時間を判断することは、前記センサパラメータ値に基づいて前記過去の装着時間への調整を判断することを含む、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記実際の装着時間を判断することは、
前記センサデータパラメータのための過去のセンサパラメータ値を取得することと、
前記過去のセンサパラメータ値を前記センサパラメータ値と比較することと、
前記比較に基づいて前記実際の装着時間を判断することと、
を含む、請求項
10~12の何れか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記センサパラメータ値は、現在のセンサパラメータ値と将来のセンサパラメータ値とのうちの少なくとも1つである、請求項
10~13の何れか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、オストミーシステムのための付属デバイス、そのデバイス、及び関連方法に関する。オストミーシステムは、オストミー装具とモニタデバイスを含む。より詳しくは、本開示はセンサデータに基づいてオストミー装具の装着時間を判断することに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
添付図面は、実施形態の更なる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれて本明細書の一部をなす。図面は、実施形態を示し、説明と共に実施形態の原理を説明する役割を果たす。他の実施形態及び実施形態の意図される利点の多くは、以下の詳細な説明を参照することにより、よりよく理解されるにつれて容易に認識されるであろう。図面の要素は、必ずしも互いに対して一定の縮尺で描かれているわけではない。同様の参照符号は、対応する同様の部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【
図1】
図1は、例示的なオストミーシステムを示す。
【
図2】
図2は、オストミーシステムの例示的なモニタデバイスを示す。
【
図3】
図3は、オストミー装具のベースプレートの分解組立図である。
【
図4】
図4は、例示的な電極組立体の分解組立図である。
【
図7】
図7は、例示的なマスキング要素の遠位図である。
【
図8】
図8は、例示的な第1の接着層の遠位図である。
【
図10】
図10は、モニタインターフェースを含むベースプレートの遠位図である。
【
図11】
図11は、各種の機能を実行するための、オストミー装具に関連する例示的な付属デバイスを示す。
【
図12】
図12は、付属デバイスで使用するための装着時間ルックアップテーブルの一部の実施形態である。
【
図13】
図13は、付属デバイスで使用するための過去の装着時間ルックアップテーブルの一部の実施形態である。
【
図14】
図14は、過去の装着時間と実際の装着時間を示すグラフである。
【
図16】
図16は、複数の過去のセンサパラメータ値とそれに対応する過去の装着時間のグラフである。
【
図17】
図17は、過去の装着時間に基づく実際の装着時間の方程式を判断するための実施形態を示す。
【
図18】
図18は、センサデータに基づいてオストミー装具の装着時間を判断する方法のフロー図である。
【
図19】
図19は、時間の関数としてのパラメータデータの例示的なグラフである。
【
図20】
図20は、時間の関数としてのパラメータデータの例示的なグラフである。
【
図21】
図21は、時間の関数としてのパラメータデータの例示的なグラフである。
【
図22】
図22は、時間の関数としてのパラメータデータ及び時間の関数としての白化ゾーンの直径の例示的なグラフである。
【
図23A-B】
図23Aは、ベースプレートの第1の接着層に対して引剥力を働かせる引剥動作により移動する引剥距離の関数として引剥力を表す例示的なグラフである。
図23Bは、ベースプレートの第1の接着層に対して引剥力を働かせる引剥動作により移動する引剥距離の関数として引剥力を表す例示的なグラフである。
【
図24A-B】
図24Aは、白化ゾーン直径を表す例示的なグラフである。
図24Bは、白化ゾーン直径を表す例示的なグラフである。
【
図25A-B】
図25Aは、各種の半固形物質の場合の時間の関数としての第1のパラメータデータの例示的なグラフである。
図25Bは、ストーマ開口部にかけられた混合物中の半固形物質のパーセンテージの関数としての第1のパラメータデータの例示的なグラフである。
【
図26A-B】
図26Aは、異なる所定温度に関する時間の関数としてのパラメータデータの例示的なグラフである。
図26Bは、異なる所定温度に関する時間の関数としてのパラメータデータの例示的なグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0004】
種々の例示的な実施形態及び詳細について、関連する場合、図を参照して以下に説明する。図は、一定の縮尺で描かれていることも又はいないこともあり、同様の構造又は機能の要素は、図全体を通して同様の参照符号で表されることに留意されたい。図は、実施形態の説明の促進のみを目的としていることにも留意されたい。図は、本発明の網羅的な説明として又は本発明の範囲への限定として意図されない。加えて、示された実施形態は、示される態様又は利点の全てを有する必要があるわけではない。特定の実施形態と併せて説明される態様又は利点は、必ずしも実施形態に限定されず、そのように示されない場合又はそのように明示的に説明されない場合でも任意の他の実施形態で実施することが可能である。
【0005】
本開示全体を通して、「ストーマ」及び「オストミー」という用語は、人の腸又は泌尿器系統をバイパスする、外科的に造られた開口部を示すのに使用される。これらの用語は、同義で使用され、区別の意味を意図されない。これらの用語に由来する任意の用語又は句、例えば「ストーマの」、「複数のオストミー」等にも同じことが当てはまる。また、ストーマから出る固形廃棄物及び液体廃棄物は、ストーマ「排出物」、「廃棄物」及び「流体」の両方を同義で指すことができる。オストミー手術を受けた対象者は、「オストミスト」又は「オストメイト」 - 更に「患者」又は「ユーザ」とも呼ばれ得る。しかしながら、幾つかの場合、「ユーザ」は、外科医又はオストミーケア看護師等の医療従事者(HCP)に関連するか又はHCPを指すこともある。それらの場合、「ユーザ」が「患者」自身でないと明示的に述べられるか、又は文脈から暗黙的であるかの何れかである。
【0006】
以下では、層、要素、デバイス又はデバイスの部分の近位側又は近位面を指すときには常に、その参照は、ユーザがオストミー装具/モニタデバイスを装着するとき、皮膚に面する側又は表面への参照である。同様に、層、要素、デバイス又はデバイスの部分の遠位側又は遠位面を指すときには常に、その参照は、ユーザがオストミー装具/モニタデバイスを装着しているとき、皮膚とは逆に面する側又は表面への参照である。換言すれば、装具がユーザに装着されているとき、近位側又は近位面とは、ユーザに最も近い側又は表面であり、遠位側は逆側又は逆の表面 - 使用中のユーザから最も遠く離れた側又は表面 - である。
【0007】
軸方向は、ユーザが装具を装着しているとき、ストーマの方向として定義される。したがって、軸方向は、一般に、ユーザの皮膚又は腹部表面に直交する。
【0008】
半径方向は、軸方向に直交するものとして定義される。文章により、「内部」及び「外部」という用語が使用されることがある。これらの修飾語句は、一般に、「外部」要素への参照が、その要素が「内部」と参照される要素よりもオストミー装具の中心部部分から離れていることを意味するような半径方向に関して認識されるべきである。加えて、「最も内側」は、構成要素の中心を形成する構成要素の部分及び/又は構成要素の中心に隣接する部分として解釈されるべきである。同様に、「最も外側」は、構成要素の外縁若しくは外側輪郭を形成する構成要素の部分及び/又はその外縁若しくは外側輪郭に隣接する部分として解釈されるべきである。
【0009】
本開示における特定の特徴又は効果への修飾語句としての「実質的に」という用語の使用は、任意の逸脱が、通常、関連する技術分野の当業者により予期される許容差内であることを単に意味することが意図される。
【0010】
本開示における特定の特徴又は効果への修飾語句としての「概して」という用語の使用は、構造的特徴の場合、そのような特徴の大半又は大部分が問題となっている特性を示し、機能的特徴又は効果の場合、その特性に関わる結果の大半がその効果を提供するが、例外的な結果がその効果を提供しないことを単に意味することが意図される。
【0011】
本開示は、オストミーシステム及びオストミー装具等のオストミーシステムのデバイス、オストミー装具のベースプレート、モニタデバイス及び任意選択的に1つ又は複数の付属デバイスに関する。更に、オストミーシステムに関連する方法及びオストミーシステムのデバイスが開示される。付属デバイス(外部デバイスとも呼ばれる)は、携帯電話又は他のハンドヘルドデバイスであり得る。付属デバイスは、腕時計又は他の手首装着電子デバイス等、例えばウェアラブルな個人電子デバイスであり得る。付属デバイスは、ドッキングステーションであり得る。ドッキングステーションは、モニタデバイスをドッキングステーションに電気的且つ/又は機械的に結合するように構成され得る。ドッキングステーションは、モニタデバイスを充電するように構成され得、且つ/又はモニタデバイスとドッキングステーションとの間でデータを転送するように構成され得る。オストミーシステムは、サーバデバイスを含み得る。サーバデバイスは、オストミー装具製造業者及び/又はサービスセンタにより運用且つ/又は制御され得る。
【0012】
オストミーシステムは、オストミー装具とモニタデバイスを含み、ベースプレートを含むオストミー装具が開示され、モニタデバイスは本明細書に記載のモニタデバイスである。
【0013】
モニタデバイスと、ベースプレートを含むオストミー装具と、を含むオストミーシステムが開示され、ベースプレートは、ベースプレートをユーザの皮膚表面に取り付けるように構成された近位側を有する第1の接着層を有し、第1の接着層は、中心点を有するストーマ開口部を有し、モニタデバイスは、プロセッサと、モニタデバイス筐体内に収容される第1のセンサ面を有する第1のセンサを含むセンサユニットと、を含み、モニタデバイス筐体は、モニタデバイスの近位面にセンサ開口部を有し、センサ開口部は近位面の周囲から第1のセンサ面までのセンサ経路の少なくとも一部を形成する。
【0014】
また、オストミーシステムのオストミー装具のためのモニタデバイスも開示され、モニタデバイスは、プロセッサと、モニタデバイス筐体内に収容される第1のセンサ面を有する第1のセンサを含むセンサユニットと、を含み、モニタデバイス筐体は、モニタデバイスの近位面内にセンサ開口部を有し、近位面は、使用中にユーザの皮膚に面するように構成され、センサ開口部は近位面の周囲から第1のセンサ面までのセンサ経路の少なくとも一部を形成する。
【0015】
本開示は、オストミーシステムとそのデバイス、例えばオストミー装具、オストミー装具のためのベースプレート、モニタデバイス、及び任意選択的に、単独で、又は一緒に、ユーザの皮膚表面にベースプレートを取り付けるために提供された接着材料中の水分伝搬の性質、深刻さ、及び急速さの信頼性の高い判断を容易にする1つ又は複数の付属デバイスを提供する。接着剤中の水分伝搬パターンの性質に応じて、オストミーシステムとそのデバイスは、失敗のタイプに関する情報をユーザに提供でき、それがひいては、深刻さ及びそれゆえ、深刻な漏出及び/又は皮膚ダメージを生じさせずにオストミー装具を交換するまでの残り装着時間枠の表示をユーザに提供することを可能にする。
【0016】
オストミー装具は、ベースプレート及びオストミーパウチ(オストミーバッグとも呼ばれる)を含む。オストミー装具は、人工肛門装具、回腸ストーマ装具又は人工膀胱装具であり得る。オストミー装具は、二品型オストミー装具であり得、すなわち、ベースプレート及びオストミーパウチは、例えば、機械的且つ/又は接着的な結合を用いて解放可能に結合され得、それにより例えば複数のオストミーパウチを1つのベースプレートで利用(交換)できるようにする。更に、二品型オストミー装具は、例えばストーマ領域のユーザ視覚の改善を促進するので、皮膚へのベースプレートの正確な適用を促進し得る。オストミー装具は、単品型オストミー装具であり得、すなわち、ベースプレート及びオストミーパウチは、互いに固定して取り付けられ得る。ベースプレートは、ユーザのストーマ及び/又は周囲皮膚エリア等のストーマ周囲の皮膚に結合するように構成される。
【0017】
オストミー装具のためのベースプレートが開示され、ベースプレートは、ベースプレートをユーザの皮膚表面に取り付けるように構成された近位側を有する第1の接着層であって、中心点を有するストーマ開口部を有する第1の接着層と、接地電極、第1の電極、及び任意選択的に第2の電極を含む複数の電極と、を含み、接地電極は接地接続部を含み、第1の電極は第1の接続部を含み、第2の電極は第2の接続部を含み、接地電極は第1の電極及び/又は第2の電極のための接地を形成する。
【0018】
ベースプレートは、第1の接着層を含む。使用中、第1の接着層はユーザの皮膚(ストーマ周囲エリア)及び/又は、封止ペースト、封止テープ、及び/又は封止リング等の追加のシールに付着する。それゆえ、第1の接着層は、ベースプレートをユーザの皮膚表面に取り付けるように構成され得る。第1の接着層は、中心点を有するストーマ開口部を有するか、又は少なくとも、中心点を有するストーマ開口部を形成するように製作される。その検知部が第1の接着層と接触する3つの電極を有するベースプレートにより、第1の接着層の浸食/膨張特性又は特質を特定すること、及び/又は第1の接着層の浸食及び/又は膨張の程度を特定することができる。
【0019】
オストミー装具の最適な、又は改善された使用が提供されることは、本開示の利点である。特に、本開示により、ベースプレートの交換が早すぎたり(皮膚からの細胞剥離の増加と皮膚損傷リスクの増大につながり、無駄になるコスト及び/又は材料の増加につながる)、遅すぎたり(接着失敗、漏れ、及び/又は過剰な排出物からの皮膚の損傷につながる)しないようにすることが容易となる。したがって、ユーザ又は医療従事者はオストミー装具の使用を監視し、計画することができる。
【0020】
更に、オストミー装具の動作状態及び動作状態の分類の判断は、ユーザがオストミー装具からの漏出を体験するリスクを低減させるのを助けるのに有益である。更に、オストミー装具の動作状態及び動作状態の分類の判断は、ユーザへの皮膚ダメージのリスクを低減させるのを助けるのに有益である。特に、本開示による動作状態の判断は、接着失敗と皮膚にとって有害な排出物の漏出とオストメイトの発汗との間の明確な区別又は識別を提供するのを助け得る。
【0021】
本開示は、ユーザにとって快適さの程度の高い、単純で、効率的で、使いやすいオストミー装具システムを提供する。
【0022】
第1の接着層は、第1の組成物で作製され得る。第1の組成物は、1つ又は複数のポリイソブテン及び/又はスチレン-イソプレン-スチレンを含み得る。第1の組成物は、1つ又は複数の親水コロイドを含み得る。
【0023】
第1の組成物は、弾性エラストマーベース及び1つ又は複数の水溶性又は水膨張性親水コロイドを含む、医療目的に適した感圧性接着組成物であり得る。第1の組成物は、1つ若しくは複数のポリブテン、1つ若しくは複数のスチレン共重合体、1つ若しくは複数の親水コロイド又はそれらの任意の組合せを含み得る。ポリブテンの接着性と親水コロイドの吸収性との組合せは、第1の組成物をオストミー装具の使用に適したものにする。スチレン共重合体は、例えば、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体又はスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体であり得る。好ましくは、1つ又は複数のスチレン-イソプレン-スチレン(SIS)ブロック型共重合体が利用される。スチレンブロック共重合体の量は、接着組成物全体の5%~20%であり得る。ブテン成分は、適宜、ポリブタジエン、ポリイソプレンから選択される共役ブタジエン重合体である。ポリブテンは、好ましくは、接着組成物全体の35%~50%の量で存在する。好ましくは、ポリブテンは、ポリイソブチレン(PIB)である。第1の組成物への組み込みに適した親水コロイドは、天然起源の親水コロイド、半合成親水コロイド及び合成親水コロイドから選択される。第1の組成物は、20%~60%の親水コロイドを含み得る。好ましい親水コロイドは、カルボキシメチルセルロース(CMC)である。第1の組成物は、任意選択的に、充填剤、粘着付与剤、可塑剤及び他の添加剤等の他の成分を含み得る。
【0024】
第1の接着層は、複数のセンサ点開口部を有し得る。第1の接着層のセンサ点開口部は、任意選択的に、電極の(検知)部分に重なり、例えばセンサ点を形成するように構成される。
【0025】
第1の接着層のセンサ点開口部は、一次センサ点開口部を含み得る。一次センサ点開口部は、1つ又は複数の第1の一次センサ点開口部及び1つ又は複数の第2の一次センサ点開口部を含み得、第1の一次センサ点開口部は、電極の(検知)部分に重なるように構成され、第2の一次センサ点開口部は、第1の一次センサ点開口部が少なくとも部分的に重なる電極と異なる別の電極の(検知)部分に重なるように構成される。
【0026】
第1の接着層のセンサ点開口部は、二次センサ点開口部を含み得る。二次センサ点開口部は、1つ又は複数の第1の二次センサ点開口部及び1つ又は複数の第2の二次センサ点開口部を含み得、第1の二次センサ点開口部は、電極の(検知)部分に重なるように構成され、第2の二次センサ点開口部は、第1の二次センサ点開口部が少なくとも部分的に重なる電極と異なる別の電極の(検知)部分に重なるように構成される。
【0027】
第1の接着層のセンサ点開口部は、三次センサ点開口部を含み得る。三次センサ点開口部は、1つ又は複数の第1の三次センサ点開口部及び1つ又は複数の第2の三次センサ点開口部を含み得、第1の三次センサ点開口部は、電極の(検知)部分に重なるように構成され、第2の三次センサ点開口部は、第1の三次センサ点開口部が少なくとも部分的に重なる電極と異なる別の電極の(検知)部分に重なるように構成される。
【0028】
第1の接着層は、実質的に均一な厚さを有し得る。第1の接着層は、0.1mm~1.5mmの範囲、例えば0.2mm~1.2mmの範囲、例えば0.8mm又は1.0mmの厚さを有し得る。
【0029】
第1の接着層は、第1の接着層の一次部分、例えばストーマ開口部の中心点から一次半径方向距離又は一次半径方向距離範囲内の一次領域において一次厚を有し得る。一次厚は、約1.0mm等の0.2mm~1.5mmの範囲内であり得る。一次半径方向距離は、25mm~35mmの範囲内等の20mm~50mmの範囲内であり得、例えば30mmであり得る。
【0030】
第1の接着層は、第1の接着層の二次部分、例えばストーマ開口部の中心点から二次半径方向距離又は二次半径方向距離範囲だけ離れた二次領域において二次厚を有し得る。二次厚は、約0.5mm等の0.2mm~1.0mmの範囲内であり得る。二次半径方向距離は、25mm~35mmの範囲内等の20mm~50mmの範囲内であり得、例えば30mmであり得る。
【0031】
ベースプレートは、第2の層を含み得る。第2の層は、リム接着層とも示される第2の接着層であり得る。第2の層は、少なくともベースプレートの第1の角度範囲において、第1の接着層の第1の半径方向広がりよりも大きい第2の半径方向広がりを有し得る。したがって、第2の層の近位面の部分は、ユーザの皮膚表面に取り付けられるように構成され得る。ユーザの皮膚表面に取り付けられるように構成された第2の層の近位面の部分は、第2の接着層の皮膚取り付け面とも示される。第2の層は、中心点を有するストーマ開口部を有し得る。
【0032】
第2の接着層は、第2の組成物で作製され得る。第2の組成物は、1つ又は複数のポリイソブテン及び/又はスチレン-イソプレン-スチレンを含み得る。第2の組成物は、1つ又は複数の親水コロイドを含み得る。
【0033】
第2の組成物は、弾性エラストマーベース及び1つ又は複数の水溶性又は水膨張性親水コロイドを含む、医療目的に適した感圧性接着組成物であり得る。第2の組成物は、1つ若しくは複数のポリブテン、1つ若しくは複数のスチレン共重合体、1つ若しくは複数の親水コロイド又はそれらの任意の組合せを含み得る。ポリブテンの接着性と親水コロイドの吸収性との組合せは、第2の組成物をオストミー装具の使用に適したものにする。スチレン共重合体は、例えば、スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体又はスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体であり得る。好ましくは、1つ又は複数のスチレン-イソプレン-スチレン(SIS)ブロック型共重合体が利用される。スチレンブロック共重合体の量は、接着組成物全体の5%~20%であり得る。ブテン成分は、適宜、ポリブタジエン、ポリイソプレンから選択される共役ブタジエン重合体である。ポリブテンは、好ましくは、接着組成物全体の35%~50%の量で存在する。好ましくは、ポリブテンは、ポリイソブチレン(PIB)である。第2の組成物への組み込みに適した親水コロイドは、天然起源の親水コロイド、半合成親水コロイド及び合成親水コロイドから選択される。第2の組成物は、20%~60%の親水コロイドを含み得る。好ましい親水コロイドは、カルボキシメチルセルロース(CMC)である。第2の組成物は、任意選択的に、充填剤、粘着付与剤、可塑剤及び他の添加剤等の他の成分を含み得る。
【0034】
異なる比率の含有量は、第1及び/又は第2の接着層の特性を変え得る。第2の接着層及び第1の接着層は、異なる特性を有し得る。第2の接着層(第2の組成物)及び第1の接着層(第1の組成物)は、異なる比率のポリイソブテン、スチレン-イソプレン-スチレン及び/又は親水コロイドを有し得る。例えば、第2の接着層は、第1の接着層により提供される皮膚への取り付けと比較して、皮膚へのより強力な接着を提供し得る。代替又は追加として、第2の接着層は、第1の接着層よりも薄いことができる。代替又は追加として、第2の接着層は、第1の接着層よりも吸収する水及び/又は汗が少ないことができる。代替又は追加として、第2の接着層は、第1の接着層よりも成形性が低いことができる。第2の接着層は、第2の耐漏出バリアを提供し得る。
【0035】
第2の層は、実質的に均一な厚さを有し得る。第2の層は、0.5mm、0.6mm又は0.7mm等の0.1mm~1.5mmの範囲内の厚さ、例えば0.2mm~1.0mmの範囲内の厚さを有し得る。
【0036】
ベースプレートは、2、3、4、5、6又は7つ以上の電極等の複数の電極等の1つ又は複数の電極を含む。電極、例えば幾つか又は全ての電極は、第1の接着層と第2の接着層との間に配置され得る。電極は、電極組立体、例えば電極層に配置され得る。電極は、電極を他の構成要素及び/又はインターフェース端子/端子要素に接続する接続部を含む。電極は、1つ又は複数の導体部分及び/又は1つ又は複数の検知部を含み得る。電極組立体は、第1の接着層と第2の接着層との間に配置され得る。ベースプレート、例えば電極組立体は、第1の電極、第2の電極及び任意選択的に第3の電極を含み得る。ベースプレート、例えば電極組立体は、第4の電極及び/又は第5の電極を含み得る。ベースプレート、例えば電極組立体は、任意選択的に、第6の電極を含む。ベースプレート、例えば電極組立体は、接地電極を含み得る。接地電極は、第1の電極部を含み得る。接地電極の第1の電極部は、第1の電極の接地又は基準を形成し得る。接地電極は、第2の電極部を含み得る。接地電極の第2の電極部は、第2の電極の接地又は基準を形成し得る。接地電極は、第3の電極部を含み得る。接地電極の第3の電極部は、第3の電極の接地又は基準を形成し得る。接地電極は、第4の電極部を含み得る。接地電極の第4の電極部は、第4の電極及び/又は第5の電極の接地又は基準を形成し得る。
【0037】
接地電極又は接地電極の電極部は、電極組立体の他の電極の幾つか又は全ての(共通)基準電極として構成され得るか、又は(共通)基準電極を形成し得る。接地電極は、基準電極と示されることもある。
【0038】
電極は、導電性であり、金属材料(例えば、銀、銅、金、チタン、アルミニウム、ステンレス鋼)、セラミック材料(例えば、ITO)、重合体材料(例えば、PEDOT、PANI、PPy)及び炭素質材料(例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボン繊維、グラフェン、グラファイト)の1つ又は複数を含み得る。
【0039】
接地電極は、第1の電極部と第2の電極部を含み得、第1の電極部は第1の電極の接地を形成し、第2の電極部は第2の電極の接地を形成する。第1の電極部は閉ループを形成し得る。
【0040】
電極は導電性であり、金属材料(例えば、銀、銅、金、チタン、アルミニウム、ステンレス鋼)、セラミック材料(例えば、ITO)、重合体材料(例えば、PEDOT、PANI、PPy)及び炭素質材料(例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボン繊維、グラフェン、グラファイト)の1つ又は複数を含み得る。
【0041】
電極組立体の2つの電極は、センサを形成し得る。第1の電極及び接地電極(例えば、接地電極の第1の電極部)は、第1のセンサ又は第1の電極対を形成し得る。第2の電極及び接地電極(例えば、接地電極の第2の電極部)は、第2のセンサ又は第2の電極対を形成し得る。第3の電極及び接地電極(例えば、接地電極の第3の電極部)は、第3のセンサ又は第3の電極対を形成し得る。第4の電極及び接地電極(例えば、接地電極の第4の電極部)は、第4のセンサ又は第4の電極対を形成し得る。第5の電極及び接地電極(例えば、接地電極の第5の電極部)は、第5のセンサ又は第5の電極対を形成し得る。第4の電極及び第5の電極は、第6のセンサ又は第6の電極対を形成し得る。
【0042】
電極は、1つの検知部又は複数の検知部、すなわち電極のうち、検知に使用される部分を含み得る。第1の電極は、第1の検知部を含み得る。第1の検知部は、第1の接着層と接触し得、任意選択的に少なくとも部分的に環状にストーマ開口部の周囲に配置される。第1の電極は第1の導電体部分を含み得、これは第1の接着剤層から、第1の導電体部分と第1の接着層との間に配置されたマスキング要素によって絶縁される。第1の検知部は、ストーマ開口部の周囲の少なくとも270度、例えばストーマ開口部の周囲の少なくとも300度にわたって延び得る。第1の電極の第1の検知部は、接地電極の第1の電極部から第1の接地距離に配置され得る。第1の接地距離は、5mm未満、例えば3mm未満、例えば約1.0mmであり得る。
【0043】
第2の電極は、第2の検知部を含み得る。第2の検知部は、第1の接着層と接触し得る。第2の検知部は、少なくとも部分的に環状にストーマ開口部の周囲に配置される。第2の検知部は、ストーマ開口部の周囲の少なくとも270度、例えばストーマ開口部の周囲の少なくとも300度にわたって延び得る。第2の電極の第2の検知部は、接地電極の第2の電極部から第2の接地距離に配置され得る。第2の接地距離は、5mm未満、例えば3mm未満、例えば約1.0mmであり得る。
【0044】
第1の検知部は、中心点から第1の半径方向距離に配置され得、第2の検知部は、中心点から第2の半径方向距離に配置され得る。第2の半径方向距離は第1の半径方向距離より大きくてよい。第2の電極は、第2の導電体部分を含み得、これは第1の接着層から、例えば第2の導電体部分と第1の接着層との間に配置されたマスキング要素により絶縁される。第1の半径方向距離は、中心点からのゼロ方向に関する角度位置に応じて変化し得る。第2の半径方向距離は、中心点からのゼロ方向に関する角度位置に応じて変化し得る。ゼロ方向とは、ベースプレートが直立しているユーザの所期の装着位置にあるときに、縦方向に上への方向と定義され得る。
【0045】
第1の半径方向距離は、5mm~40mmの範囲内、例えば10mm~25mmの範囲内、例えば約14mmであり得る。第2の半径方向距離は、10mm~50mmの範囲内、例えば10mm~25mmの範囲内、例えば約18mmであり得る。
【0046】
ベースプレートは、第3の接続部を含む第3の電極を含み得る。接地電極は、第3の電極の接地を形成し得る。接地電極は第3の電極部を含み得、第3の電極部は第3の電極の接地を形成する。第3の電極は第3の導電体部分を含み得、これは第1の接着層から、例えば第3の導電体部分と第1の接着層との間に配置されたマスキング要素により絶縁される。第3の電極は、第3の検知部を含み得、第3の検知部は第1の接着層と接触する。第3の検知部は、ストーマ開口の周囲に少なくとも部分的に環状に配置され得る。第3の検知部は、中心点から第3の半径方向距離に配置され得る。第3の半径方向距離は、第1の半径方向距離より大きくてよく、且つ/又は第2の半径方向距離より大きくてよい。第3の半径方向距離は、15mm~50mmの範囲内、例えば20mm~30mmの範囲内、例えば約26mmであり得る。第3の検知部は、ストーマ開口の周囲で少なくとも270度、例えばストーマ開口部の周囲で少なくとも300度にわたって延び得る。第3の電極の第3の検知部は、接地電極の第3の電極部から第3の接地距離に配置される。第3の接地距離は、5mm未満、例えば3mm未満、例えば約1.0mmであり得る。接地電極、第1の電極、第2の電極、及び第3の電極を有するベースプレートにより、例えばベースプレートの製作中に第1の電極が切断されるか、それ以外に破壊されたときに、フェールセーフのベースプレートとなることができる。
【0047】
ベースプレートは、第4の接続部を含む第4の電極を含み得る。接地電極は、第4の電極の接地を形成し得る。接地電極は第4の電極部を含み得、第4の電極部は第4の電極の接地を形成する。第4の電極は、1つ又は複数の第4の検知部、例えば少なくとも5つの第4の検知部を含み得る。第4の検知部は、ストーマ開口部又はその中心点の周囲に分散され得る。第4の検知部は、中心点からそれぞれ第4の半径方向距離に配置され得る。第4の半径方向距離は、第3の半径方向距離より大きくてよい。第4の半径方向距離は、25mm~50mmの範囲内、例えば約30mmであり得る。
【0048】
ベースプレートは、第5の接続部を含む第5の電極を含み得る。接地電極は、第5の電極の接地を形成し得る。接地電極は、第5の電極部を含み得、第5の電極部は第5の電極の接地を形成する。第5の電極は、1つ又は複数の第5の検知部、例えば少なくとも5つの第5の検知部を含み得る。第5の検知部は、ストーマ開口部又はその中心点の周囲に分散され得る。第5の検知部は、中心点からそれぞれ第5の半径方向距離に配置され得る。第5の半径方向距離は、第3の半径方向距離より大きくてよい。第5の半径方向距離は、第4の半径方向距離と等しいか、それより大きくてよい。第5の半径方向距離は、25mm~50mmの範囲内、例えば約30mmであり得る。
【0049】
第1の電極は、開ループを形成し得る。第2の電極は、開ループを形成し得、且つ/又は第3の電極は、開ループを形成し得る。第4の電極は、開ループを形成し得る。第5の電極は、開ループを形成し得る。開ループ電極は、少数又は1つの電極層への電極配置を可能にする。
【0050】
ベースプレートは第2の接着層を含み得、複数の電極は、第1の接着層と第2の接着層との間に配置される。
【0051】
電極組立体は、支持膜とも記される支持層を含み得る。1つ又は複数の電極は、支持層の近位側に形成、例えばプリントされ得る。1つ又は複数の電極は、支持層の遠位側に形成、例えばプリントされ得る。それゆえ、1つ又は複数の電極は、支持層と第1の接着層との間に配置され得る。電極組立体は、中心点を有するストーマ開口部を有し得る。
【0052】
支持層は、重合体材料(例えば、ポリウレタン、PTFE、PVDF)及び/又はセラミック材料(例えば、アルミナ、シリカ)を含み得る。1つ又は複数の例示的なベースプレートでは、支持層は、熱可塑性ポリウレタン(TPU)で作製される。支持層材料は、ポリエステル、熱可塑性エラストマー(TPE)、ポリアミド、ポリイミド、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ポリ尿素及びシリコーンの1つ又は複数で作製され得るか、又はそれらの1つ又は複数を含み得る。
【0053】
支持層の例示的な熱可塑性エラストマーは、スチレンブロック共重合体(TPS、TPE-s)、熱可塑性ポリオレフィンエラストマー(TPO、TPE-o)、熱可塑性加硫ゴム(TPV、TPE-v)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、熱可塑性共ポリエステル(TPC、TPE-E)及び熱可塑性ポリアミド(TPA、TPE-A)である。
【0054】
電極組立体/ベースプレートは、ベースプレートの第1の接着層から電極の少なくとも部分を絶縁するように構成されたマスキング要素を含み得る。マスキング要素は、1つ又は複数等の2つ以上のセンサ点開口部を含み得る。センサ点開口部は、一次センサ点開口部及び/又は二次センサ点開口部を含み得る。センサ点開口部は、三次センサ点開口部を含み得る。センサ点開口部は、四次センサ点開口部を含み得る。マスキング要素のセンサ点開口部は、軸方向において見たとき、電極組立体の電極の少なくとも1つに重なり、それにより例えばセンサ点を形成する。例えば、一次センサ点開口部は、接地電極の(検知)部分及び/又は第4の電極の(検知)部分に重なり得る。二次センサ点開口部は、第4の電極の(検知)部分及び/又は第5の電極の(検知)部分に重なり得る。三次センサ点開口部は、第5の電極の(検知)部分及び/又は接地電極の(検知)部分に重なり得る。
【0055】
マスキング要素は、1つ又は複数等の2つ以上の端子開口部を含み得る。端子開口部は、電極の1つ又は複数の接続部に重なり得る。1つ又は複数の例示的なベースプレートにおいて、各端子開口部は電極の1つの接続部と重なる。
【0056】
マスキング要素は、重合体材料(例えば、ポリウレタン、PTFE、PVDF)及び/又はセラミック材料(例えば、アルミナ、シリカ)を含み得る。1つ又は複数の例示的なベースプレートでは、マスキング要素は、熱可塑性ポリウレタン(TPU)で作製されるか又はTPUを含む。1つ又は複数の例示的なベースプレートでは、マスキング要素は、ポリエステルで作製されるか又はポリエステルを含む。マスキング要素材料は、ポリエステル、熱可塑性エラストマー(TPE)、ポリアミド、ポリイミド、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ポリ尿素及びシリコーンの1つ又は複数で作製され得るか、又はそれらの1つ又は複数を含み得る。
【0057】
マスキング要素の例示的な熱可塑性エラストマーは、スチレンブロック共重合体(TPS、TPE-s)、熱可塑性ポリオレフィンエラストマー(TPO、TPE-o)、熱可塑性加硫ゴム(TPV、TPE-v)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、熱可塑性共ポリエステル(TPC、TPE-E)及び熱可塑性ポリアミド(TPA、TPE-A)である。
【0058】
ベースプレートは、第1の中間要素を含み得る。第1の中間要素は、電極/電極層と第1の接着層との間及び/又は第2の層と第1の接着層との間に配置され得る。第1の中間層は、絶縁材料で作製され得る。
【0059】
ベースプレートは、剥離ライナーを含み得る。剥離ライナーは、輸送及び貯蔵中、接着層を保護する保護層であり、ベースプレートを皮膚に適用する前にユーザにより剥がされる。剥離ライナーは、中心点を有するストーマ開口部を有し得る。
【0060】
ベースプレートは、上層を含み得る。上層は、ユーザがオストミー装具を装着したとき、外部歪み及び応力から接着層を保護する保護層である。電極、例えば電極の幾つか又は全ては、第1の接着層と上層との間に配置され得る。上層は、中心点を有するストーマ開口部を有し得る。上層は、0.04mm等の0.01mm~1.0mmの範囲の厚さ、例えば0.02mm~0.2mmの範囲の厚さを有し得る。上層は、中心点を有するストーマ開口部を有し得る。
【0061】
ベースプレートは、モニタインターフェースを含む。モニタインターフェースは、オストミー装具(ベースプレート)をモニタデバイスに電気的且つ/又は機械的に接続するように構成され得る。モニタインターフェースは、オストミー装具(ベースプレート)をモニタデバイスに無線接続するように構成され得る。したがって、ベースプレートのモニタインターフェースは、オストミー装具とモニタデバイスとを電気的且つ/又は機械的に結合するように構成される。
【0062】
ベースプレートのモニタインターフェースは、例えば、モニタインターフェースの第1のコネクタの一部として、モニタデバイスとベースプレートとの間の解放可能な結合等の機械的接続を形成する結合部を含み得る。結合部は、モニタデバイスをベースプレートに解放可能に結合するモニタデバイス結合部と係合するように構成され得る。
【0063】
ベースプレートのモニタインターフェースは、例えば、モニタインターフェースの第1のコネクタの一部として、モニタデバイスの各端子との電気接続を形成する、2、3、4、5、6又は7つ以上の端子等の複数の端子を含み得る。モニタインターフェースは、接地端子を形成する接地端子要素を含み得る。モニタインターフェースは、第1の端子を形成する第1の端子要素、第2の端子を形成する第2の端子要素及び任意選択的に第3の端子を形成する第3の端子要素を含み得る。モニタインターフェースは、第4の端子を形成する第4の端子要素及び/又は第5の端子を形成する第5の端子要素を含み得る。モニタインターフェースは、任意選択的に、第6の端子を形成する第6の端子要素を含む。モニタインターフェースの端子要素は、ベースプレート/電極組立体の各電極(接続部分)に接触し得る。第1の中間要素は、端子要素と第1の接着層との間に配置され得る。第1の中間要素は、軸方向において見たとき、ベースプレートの端子要素を覆うか又はそれと重なり得る。したがって、第1の接着層は、ベースプレートの端子要素から保護されるか、又は端子要素からのより均等に分布した機械的応力を受け、それにより端子要素が第1の接着層を貫通するリスク又は第1の接着層を他の方法で破損するリスクを低減し得る。第1の中間要素は、ベースプレートの端子要素から第1の接着層を保護するか又は機械的且つ/又は電気的にシールドし得る。
【0064】
接地端子要素、第1の端子要素、第2の端子要素、第3の端子要素、第4の端子要素、第5の端子要素、及び/又は第6の端子要素等の端子要素は、遠位端と近位端を含み得る。接地端子要素、第1の端子要素、第2の端子要素、第3の端子要素、第4の端子要素、第5の端子要素、及び/又は第6の端子要素等の端子要素は、遠位部、中央部、及び/又は近位部を含み得る。遠位部は、遠位端と中央部との間にあり得る。近位部は、近位端と中央部との間にあり得る。端子要素の近位端/近位部は、電極の接続部と接触し得る。接地端子要素、第1の端子要素、第2の端子要素、第3の端子要素、第4の端子要素、第5の端子要素、及び/又は第6の端子要素等の端子要素は、金めっき銅であり得る。
【0065】
ベースプレートは、オストミーパウチをベースプレート(二品型オストミー装具)に結合する結合リング又は他の結合部材を含み得る。中心点は、結合リングの中心として定義され得る。
【0066】
ベースプレートは、中心点を有するストーマ開口部を有する。ストーマ開口部のサイズ及び/又は形状は、通常、オストミー装具の適用前、ユーザのストーマに適合するようにユーザ又は看護師により調整される。1つ又は複数の例示的なベースプレートでは、ユーザは、適用に向けてベースプレートを準備する間、ストーマ開口部を形成する。
【0067】
モニタデバイスは、プロセッサと、1つ又は複数のインターフェース、例えば第1のインターフェース及び/又は第2のインターフェースを含む。モニタデバイスは、オストミーデータを記憶するメモリを含み得る。
【0068】
モニタデバイスは、プロセッサを含む。プロセッサはモニタデバイスの動作を制御し、これにはオストミー装具のベースプレートからのオストミーデータの収集と処理、センサユニットからのセンサデータの処理、例えば記憶、及びモニタデータの生成/付属デバイスへの送信が含まれる。モニタデバイスは、任意選択的にプラスチック材料で作製されたモニタデバイス筐体を含む。モニタデバイス筐体は、第1の端部及び第2の端部を有する長尺状筐体であり得る。モニタデバイス筐体は、1cm~10cmの範囲内の長さ、すなわち長手方向軸に沿った最大の広がりを有し得る。モニタデバイス筐体は、0.5cm~5cm、例えば0.8cm~3cmの範囲内の幅、すなわち長手方向軸に直交する最大の広がりを有し得る。モニタデバイス筐体は、湾曲形状であり得る。
【0069】
モニタデバイス筐体は、複数のセンサ開口部、例えばセンサのための複数のセンサ開口部及び/又は複数のセンサの各々のためのセンサ開口部を有し得る。モニタデバイスは、モニタデバイスの遠位面に1つ又は複数のセンサ開口部を含み得る。モニタデバイスは、モニタデバイスの側面に1つ又は複数のセンサ開口部を含み得る。モニタデバイスは、モニタデバイスの端面に1つ又は複数のセンサ開口部を含み得る。
【0070】
近位面のセンサ開口部は、第1の端からセンサ開口部距離に配置される。センサ開口部距離は、D_Sとも記され、0.25L~0.75L、例えば0.35L~0.65Lの範囲内であり得、Lはモニタデバイス筐体の長さである。センサ開口部距離は、10mm~70mmの範囲内であり得る。
【0071】
モニタデバイス筐体は、近位面の周囲から第1のセンサ面までのセンサ経路を含むか、又は形成する。センサ経路は、モニタデバイス/モニタデバイス筐体の近位面の温度及び/又は湿度を第1のセンサ面に伝える。センサ開口部はセンサ経路の一部を形成し、任意選択的に0.2mm2~10mm2の範囲の断面積を有する。センサ開口部は、直径が0.3mm~1.4mm、例えば0.6mm~1.0mmの範囲内の円形のセンサ開口部であり得る。
【0072】
モニタデバイスは、第1のセンサを含む1つ又は複数のセンサを有するセンサユニットを含む。センサユニットはセンサデータをプロセッサに供給するためにプロセッサに接続される。センサユニットは、湿度データをプロセッサに提供する湿度センサを含み得る。それゆえ、センサデータは湿度データを含み得る。例えば、第1のセンサは、湿度データをプロセッサに提供する湿度センサであり得る。それゆえ、本開示は、ユーザの皮膚の付近及び/又はベースプレートの遠位側の湿度検出を可能にし、したがってベースプレートの動作状態のより正確な推測のために使用できる。
【0073】
センサユニットは、温度データをプロセッサに提供する温度センサを含み得る。それゆえ、センサデータは温度データを含み得る。例えば、第1のセンサは、温度データをプロセッサに提供する温度センサであり得る。それゆえ、本開示は、ユーザの皮膚の付近及び/又はベースプレートの遠位側の温度検出を可能にし、これ自体はベースプレートの動作状態のより正確な推測のために使用できる。
【0074】
第1のセンサは、湿度及び温度データをプロセッサに提供する湿度及び温度複合センサであり得る。
【0075】
モニタデバイスのセンサユニットは第2のセンサ、例えば加速度データをプロセッサに提供する加速度計を含み得る。モニタデバイスのセンサユニットは、第3のセンサ、例えばジャイロスコープデータをプロセッサに提供するジャイロスコープを含み得る。モニタデバイスのセンサユニットは、第4のセンサ、例えば磁力計データをプロセッサに提供する磁力計を含み得る。
【0076】
プロセッサは、ベースプレートから得られるオストミーデータを処理し、付属デバイスに送信されるモニタデータを生成又は特定するように構成される。モニタデータは、センサユニットから得られるセンサデータを含み得る。
【0077】
モニタデバイスは、モニタデバイスをベースプレートに接続する第1のインターフェースを含む。第1のインターフェースは、モニタデバイス筐体の近位面に配置され得る。第1のインターフェースは、第1の端から第1のインターフェース距離に配置され得る。第1のインターフェース距離は、0.50L未満、例えば0.4L未満であり得、Lはモニタデバイス筐体の長さである。
【0078】
モニタデバイスは、第1のセンサとモニタデバイス筐体の筐体部との間のシールを形成する封止要素を含み得る。封止要素は、例えばゴム材料で製作されるOリングであり得る。封止要素は、第1のセンサ面を取り囲んで第1のセンサ面(膜)をセンサ経路に露出させ、他方でモニタデバイスの閉鎖キャビティを提供し得、閉鎖キャビティはPCB、プロセッサ、及びその他の電気回路を収容する。グルーは封止要素を形成し得る。
【0079】
オストミーシステムは、オストミー装具の監視(ベースプレートの監視等)に関係のある各種のパラメータの信頼できる正確な測定を可能にする。オストミーシステムにおいて、モニタデバイスの近位面とベースプレートの遠位面との間の距離は、結合状態で、0.2mm~10mmの範囲内、例えば0.5mm~5mmの範囲内である。結合状態で、モニタデバイスはベースプレートに取り付けられ、オストミーシステムの使用中、その所期の位置に配置される。
【0080】
モニタデバイスは、プロセッサに接続された第1のインターフェースを含む。第1のインターフェースは、モニタデバイスをオストミー装具に電気的且つ/又は機械的に接続する装具インターフェースとして構成され得る。それゆえ、装具インターフェースは、モニタデバイスとオストミー装具とを電気的且つ/又は機械的に結合するように構成される。第1のインターフェースは、モニタデバイスをドッキングステーション等の付属デバイスに電気的且つ/又は機械的に接続する付属デバイスインターフェースとして構成され得る。第1のインターフェースは、例えばモニタデバイスを充電するため、及び/又はモニタデバイスとドッキングステーションとの間のデータ伝送のために、オストミーシステムのドッキングにステーションに結合されるように構成され得る。
【0081】
モニタデバイスの第1のインターフェースは、オストミー装具の各端子及び/又は電極と電気接続を形成する、2、3、4、5、6又は7つ以上の端子等の複数の端子を含み得る。第1のインターフェースの1つ又は複数の端子は、付属デバイス、例えばドッキングステーションの各端子と電気接続を形成するように構成され得る。第1のインターフェースは、接地端子を含み得る。第1のインターフェースは、第1の端子、第2の端子及び任意選択的に第3の端子を含み得る。第1のインターフェースは、第4の端子及び/又は第5の端子を含み得る。第1のインターフェースは、任意選択的に、第6の端子を含む。1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、第1のインターフェースは、M個の端子を有し、ここで、Mは、4~8の範囲内の整数である。
【0082】
モニタデバイスの第1のインターフェースは、モニタデバイスとベースプレートとの間の機械的接続、例えば解放可能結合を形成する結合部を含み得る。第1のインターフェースの結合部と端子は、モニタデバイスの第1のコネクタ(の少なくとも一部)を形成する。
【0083】
モニタデバイスは、モニタデバイスに給電する電力ユニットを含む。電力ユニットは、電池を含み得る。電力ユニットは、電池及び第1のインターフェースの端子に接続されて、第1のインターフェース、例えば第1のコネクタを介して電池を充電する充電回路を含み得る。第1のインターフェースは、電池を充電するために別個の充電端子を含み得る。
【0084】
モニタデバイスは、プロセッサに接続された第2のインターフェースを含む。第2のインターフェースは、モニタデバイスを1つ又は複数の付属デバイスに接続、例えば無線接続する付属インターフェースとして構成され得る。第2のインターフェースは、例えば、2.4GHz~2.5GHzの範囲の周波数における無線通信向けに構成されたアンテナ及び無線送受信機を含み得る。無線送受信機は、Bluetooth(登録商標)送受信機であり得、すなわち、無線送受信機は、Bluetooth(登録商標)プロトコル、例えばBluetooth(登録商標) Low Energy、Bluetooth(登録商標) 4.0、Bluetooth(登録商標) 5による無線通信向けに構成され得る。第2のインターフェースは、任意選択的に、オーディオ信号及び/又は触覚フィードバックをユーザにそれぞれ提供するラウドスピーカ及び/又は触覚フィードバック要素を含む。プロセッサは、モニタデータを、無線モニタ信号としてアンテナ及び無線送受信機を介して送信するように構成され得る。
【0085】
オストミーシステムは、オストミーシステムの付属デバイスを形成するドッキングステーションを含み得る。ドッキングステーションは、モニタデバイスをドッキングステーションに電気的且つ/又は機械的に結合するように構成され得る。
【0086】
ドッキングステーションは、ドッキングモニタインターフェースを含み得る。ドッキングモニタインターフェースは、モニタデバイスをドッキングステーションに電気的且つ/又は機械的に結合するように構成され得る。ドッキングモニタインターフェースは、モニタデバイスをドッキングステーションに無線接続するように構成され得る。ドッキングステーションのドッキングモニタインターフェースは、ドッキングステーションとモニタデバイスとを電気的且つ/又は機械的に結合するように構成され得る。
【0087】
ドッキングステーションのドッキングモニタインターフェースは、例えば、ドッキングモニタインターフェースの第1のコネクタの一部として、モニタデバイスとドッキングステーションとの間の解放可能な結合等の機械的接続を形成する結合部を含み得る。結合部は、モニタデバイスの結合部と係合して、モニタデバイスをドッキングステーションに解放可能に結合するように構成され得る。
【0088】
ドッキングステーションのドッキングモニタインターフェースは、例えば、ドッキングモニタインターフェースの第1のコネクタの一部として、モニタデバイスの各端子との電気接続を形成する、2、3、4、5、6又は7つ以上の端子等の複数の端子を含み得る。ドッキングモニタインターフェースは、接地端子を含み得る。ドッキングモニタインターフェースは、第1の端子及び/又は第2の端子を含み得る。ドッキングステーションは、第3の端子を含み得る。ドッキングモニタインターフェースは、第4の端子及び/又は第5の端子を含み得る。ドッキングモニタインターフェースは、任意選択的に、第6の端子を含む。
【0089】
付属デバイスは、メモリ、プロセッサ、及びプロセッサに結合されたインターフェースを含む。インターフェースは、ディスプレイ、例えばタッチセンシティブディスプレイを含む。
【0090】
付属デバイスのインターフェースは、モニタデバイス及び/又はセンサデバイスと通信するように構成される。付属デバイスのインターフェースは、ネットワークを介してサーバデバイスと通信するように構成され得る。
【0091】
付属デバイスのインターフェースは、付属デバイスを1つ又は複数のモニタデバイスに接続、例えば無線接続するモニタインターフェースとして構成され得る。付属デバイスのインターフェースは、例えば、2.4GHz~2.5GHzの範囲の周波数における無線通信向けに構成されたアンテナ及び無線送受信機を含み得る。無線送受信機は、Bluetooth(登録商標)送受信機であり得、すなわち、無線送受信機は、Bluetooth(登録商標)プロトコル、例えばBluetooth(登録商標) Low Energy、Bluetooth(登録商標) 4.0、Bluetooth(登録商標) 5による無線通信向けに構成され得る。
【0092】
付属デバイスは、1つ又は複数のモニタデバイスからモニタデータを受信するように構成される。付属デバイスは、付属データを、例えばサーバデバイスに送信するように構成され得る。例えば、付属デバイスのプロセッサは、付属データをアンテナ及び無線送受信機を介して無線付属信号として送信するように構成され得る。
【0093】
付属デバイスのインターフェースは、ディスプレイを含み、オストミー装具に結合されたモニタデバイスからモニタデータを取得するように構成される。モニタデータは、モニタデバイス内の1つ又は複数のセンサから取得したセンサデータを含み得る。モニタデータは、ベースプレートの電極から取得したオストミーデータ及び/又はベースプレートの電極から取得したオストミーデータに基づくパラメータデータを含み得る。
【0094】
モニタデータは、オストミー装具の状況、例えば本明細書で開示されるベースプレートの状況を示し得る。オストミー装具の、又は本明細書で開示されるベースプレートの状況は、オストミー装具の少なくとも一部の物性のレベル、例えばベースプレートの少なくとも一部の水分及び/又は温度レベル、例えばベースプレートの少なくとも1層の物性のレベル、例えばベースプレートの少なくとも1層の水分及び/又は温度レベル、例えばベースプレートの少なくとも1つの接着層(例えば、ユーザの皮膚の付近の第1の接着層)の物性のレベルを指し得る。1つ又は複数の例示的な付属デバイスにおいて、インターフェースは、ベースプレートの第1の接着層の水分レベル及び/又は第1の接着層の近位側の水分レベルを含む状態を示すモニタデータを取得することによってモニタデータを取得するように構成される。水分レベルは、第1の接着層内の、例えば第1の接着層を通る導電路を表すものとして見られ得る。モニタデータは、例えば第1の接着層の電気特性の測定値を表すデータを含む。換言すれば、状況は第1の接着層の状況として見られ得る。
【0095】
ユーザインターフェースとは、本明細書では、ユーザインターフェースオブジェクトの集合を含むグラフィカル表現を指す。ユーザインターフェースは、1つ又は複数のユーザインターフェースオブジェクトを含む。ユーザインターフェースは、ユーザインターフェース画面と呼ばれ得る。
【0096】
ユーザインターフェースオブジェクトとは、本明細書では、付属デバイスのディスプレイ上に表示されるオブジェクトのグラフィック表現を指す。ユーザインターフェースオブジェクトは、ユーザインタラクティブ又はユーザ入力により選択可能であり得る。例えば、画像(例えば、アイコン)、ボタン、及びテキスト(例えばハイパーリンク)はそれぞれ任意選択的に、ユーザインターフェースオブジェクトを構成する。ユーザインターフェースオブジェクトはウィジェットの一部を形成し得る。ウィジェットは、ユーザにより使用し得、ユーザにより作成し得るミニアプリケーションとして見ることができる。ユーザインターフェースオブジェクトは、プロンプト、アプリケーション起動アイコン、及び/又は動作メニューを含み得る。第1の入力及び/又は第2の入力等の入力は、タッチ(例えば、タップ、フォースタッチ、ロングプレス)及び/又は接触の移動(例えば、例えばトグルするためのスワイプジェスチャ)を含み得る。接触での移動は、タッチセンシティブ表面、例えば付属デバイスのディスプレイにより検出し得る。それゆえ、ディスプレイはタッチセンシティブディスプレイであり得る。第1の入力及び/又は第2の入力等の入力は、リフトオフを含み得る。第1の入力及び/又は第2の入力等の入力は、リフトオフが続くタッチ及び移動を含み得る。
【0097】
付属デバイスのディスプレイは、タッチを検出するように構成され得(例えば、ディスプレイはタッチセンシティブディスプレイである)、入力はタッチセンシティブディスプレイへの接触を含む。タッチセンシティブディスプレイは、付属デバイスとユーザとの間の入力インターフェース及び出力インターフェースを提供する。付属デバイスのプロセッサは、タッチセンシティブディスプレイから電気信号を受信且つ/又はタッチセンシティブディスプレイに電気信号を送信するように構成され得る。タッチセンシティブディスプレイは、視覚的出力をユーザに表示するように構成される。視覚的出力は任意選択的に、グラフィックス、テキスト、アイコン、ビデオ、及びそれらの任意の組合せ(まとめて「グラフィックス」と呼ぶ)を含む。例えば、視覚的出力の幾つか又は全ては、ユーザインターフェースオブジェクトに対応するものとして見ることができる。
【0098】
付属デバイスのプロセッサは、ディスプレイに、第1のユーザインターフェース及び/又は第2のユーザインターフェースを含めて、ユーザインターフェース画面等の1つ又は複数のユーザインターフェースを表示するように構成され得る。ユーザインターフェースは、複数等の1つ又は複数のユーザインターフェースオブジェクトを含み得る。例えば、第1のユーザインターフェースは、第1の一次ユーザインターフェースオブジェクト及び/又は第1の二次ユーザインターフェースオブジェクトを含み得る。第2のユーザインターフェースは、第2の一次ユーザインターフェースオブジェクト及び/又は第2の二次ユーザインターフェースオブジェクトを含み得る。第1の一次ユーザインターフェースオブジェクト及び/又は第2の一次ユーザインターフェースオブジェクト等のユーザインターフェースオブジェクトは、ベースプレートの動作状態を表し得る。
【0099】
本開示における動作状態は、任意選択的にオストミー装具の接着性能に関する、オストミー装具の(例えば、現在ユーザが装着しているオストミー装具のベースプレートの)動的内部状態を示す。オストミー装具の接着性能は、オストミー装具の(例えば、オストミー装具のベースプレートの)内部状況、例えばオストミー装具の接着層の内部状況に関し得る。接着性能及び、それによって動作状態は、幾つかの要因、例えば湿度、温度、ストーマ上でのオストミー装具の配置ずれ、及び/又はオストミー装具の誤動作等により影響を受け得る。1つ又は複数の要因は、単独で、又は一緒にオストミー装具の接着性能に影響を与える。動作状態は、時間により変化し得る。動作状態は、ベースプレートの浸食程度を示し得る。
【0100】
接着性能は、装着性、例えば装着時間及び/又は装着快適性を示し得る。動作状態は、装着時間、接着品質、及び水分パターン表現の少なくとも1つを含み得る。装着時間は、平均装着時間、名目装着時間、最小装着時間、最大装着時間、中央値装着時間、及び/又は装着時間から導出可能な他の統計的メトリクスの何れかを含み得る。装着時間は、残り装着時間及び/又は現在の装着時間及び/又は経過した装着時間を含み得る。接着品質は、ベースプレートの層、例えば第1の接着層の浸食を示すメトリクスを含み得る。水分パターン表現は、水分パターン(例えば、水分パターンタイプ)、例えば第1の接着層の水分パターンを表す、又は示す1つ又は複数のメトリクス又はパラメータを含み得る。
【0101】
動作状態は、オストミー装具が適正な動作状態にあるか否かをその接着性能(例えば、装着不良、例えば、装着時間及び/又は装着快適性)に基づいて示すように構成され得る。例えば、動作状態は、漏出の深刻度及び/又は切迫度(例えば、低、中、緊急)を示し得る。動作状態は、Z個の動作状態を含み得、Zは整数である。動作状態は、第1の動作状態、第2の動作状態、及び/又は第3の動作状態(例えば、良好、チェック、X時間内に/今すぐ交換)を含み得る。
【0102】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、プロセッサは、処理方式を適用するように構成され、第1のインターフェースは、プロセッサ及びメモリに接続され、第1のインターフェースは、第1のインターフェースに結合されたベースプレートからオストミーデータを収集するように構成される。オストミーデータは、ベースプレートの第1の電極対からの第1のオストミーデータ、ベースプレートの第2の電極対からの第2のオストミーデータ並びにベースプレートの第3の電極対からの第3のオストミーデータの1つ又は全て等の複数を含み得る。第2のインターフェースは、プロセッサに接続される。処理方式を適用することは、第1のオストミーデータに基づく第1のパラメータデータを取得すること、第2のオストミーデータに基づく第2のパラメータデータを取得すること、及び第3のオストミーデータに基づく第3のパラメータデータを取得することの1つ又は複数を含み得る。処理方式を適用することは、第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ及び第3のパラメータデータの1つ又は全て等の複数に基づいてオストミー装具のベースプレートの動作状態を判断することを含み得る。動作状態は、第1の接着層等のベースプレートの半径方向浸食の程度、及び/又はオストミー装具の深刻な漏出リスクを示し得る。モニタデバイスは、動作状態が第1の動作状態であるとの判断に従って、第2のインターフェースを介してベースプレートの第1の動作状態を示すモニタデータを含む第1のモニタ信号を送信し、且つ/又は動作状態が第2の動作状態であるとの判断に従って、第2のインターフェースを介してベースプレートの第2の動作状態を示すモニタデータを含む第2のモニタ信号を送信するように構成される。
【0103】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレートの第1の動作状態は、ベースプレートの第1の接着層が第1の程度の半径方向浸食を受けた、例えば第1の接着層が第1の電極対の第1の半径方向距離まで浸食されたが、第2の電極対の第2の半径方向距離まで浸食されていない状況に対応する。
【0104】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレートの第2の動作状態は、ベースプレートの第1の接着層が第2の程度の半径方向浸食を受けた、例えば第1の接着層が第2の電極対の第2の半径方向距離まで浸食されたが、第3の電極対の第3の半径方向距離まで浸食されていない状況に対応する。
【0105】
第1のオストミーデータに基づく第1のパラメータデータを取得することは、第1のオストミーデータに基づいて1つ又は複数の第1のパラメータを特定することを含み得る。第2のオストミーデータに基づく第2のパラメータデータを取得することは、第2のオストミーデータに基づいて1つ又は複数の第2のパラメータを特定することを含み得る。第3のオストミーデータに基づく第3のパラメータデータを取得することは、第3のオストミーデータに基づいて1つ又は複数の第3のパラメータを特定することを含み得る。1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、動作状態の判断は、第1のパラメータデータの第1の一次パラメータ及び/又は第1の二次パラメータ等の1つ又は複数の第1のパラメータに基づき得る。1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、動作状態の判断は、第2のパラメータデータの第2の一次パラメータ及び/又は第2の二次パラメータ等の1つ又は複数の第2のパラメータに基づき得る。1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、動作状態の判断は、第3のパラメータデータの第3の一次パラメータ及び/又は第3の二次パラメータ等の1つ又は複数の第3のパラメータに基づき得る。1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、動作状態の判断は、第4のパラメータデータの第4の一次パラメータ及び/又は第4の二次パラメータ等の1つ又は複数の第4のパラメータに基づき得る。
【0106】
第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ、及び第3のパラメータデータは、それぞれ第1の電極対、第2の電極対、及び第3の電極対間の抵抗を示し得る。第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ及び第3のパラメータデータはそれぞれ、第1の電極対間、第2の電極対間及び第3の電極対間の電圧(ひいては抵抗)を示し得る。第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ及び第3のパラメータデータはそれぞれ、第1の電極対間、第2の電極対間及び第3の電極対間の電流(ひいては抵抗)を示し得る。
【0107】
第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ及び第3のパラメータデータは、第1の電極対、第2の電極対及び第3の電極対のそれぞれの間での抵抗変化率を示し得る。1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ、及び第3のパラメータデータはそれぞれ、第1の電極対間、第2の電極対間、及び第3の電極対間の電圧変化率を示し得る。1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ、及び第3のパラメータデータはそれぞれ、第1の電極対間、第2の電極対間、及び第3の電極対間の電流変化率を示し得る。
【0108】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレートの動作状態を判断することは、第1のパラメータデータ及び/又は第2のパラメータデータに基づく第1の基準セットに基づき、第1の基準セットが満たされる場合、動作状態は、第1の動作状態であると判断される。第1の基準セットは、第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ及び第3のパラメータデータの1つ又は複数に基づく1つ又は複数の第1の基準を含み得る。第1の基準セットは、第1のパラメータデータに基づく第1の一次基準を含み得る。第1の基準セットは、第2のパラメータデータに基づく第1の二次基準を含み得る。第1の基準セットは、第3のパラメータデータに基づく第1の三次基準を含み得る。
【0109】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレートの動作状態を判断することは、第1の閾値の1つ又は複数を含む第1の閾値セットに基づき得る。第1の閾値セットは、例えば、第1の基準セットに適用すべき閾値の1つ又は複数を含み得る。第1の閾値セットは、第1の一次閾値を含み得る。第1の閾値セットは、第1の二次閾値を含み得る。第1の閾値セットは、第1の三次閾値を含み得る。
【0110】
第1の基準セットは、
(P_1_1<TH_1_1)、
(P_2_1>TH_1_2)、及び
(P_3_1>TH_1_3)
により与えられ得るか、又は少なくとも含み得、式中、P_1_1は、第1のパラメータデータに基づく第1の一次パラメータであり、TH_1_1は、第1の一次閾値であり、P_2_1は、第2のパラメータデータに基づく第2の一次パラメータであり、TH_1_2は、第1の二次閾値であり、P_3_1は、第3のパラメータデータに基づく第3の一次パラメータであり、TH_1_3は、第1の三次閾値であり、第1の動作状態は、ベースプレートでの低度の半径方向漏出を示す。第1の閾値(TH_1_1、TH_1_2及びTH_1_3)は、例えば、ベースプレートの電極構成に応じて同じであるか又は異なり得る。第1の三次基準(P_3_1<TH_1_3)は、第1の基準セットから省かれ得る。例えば、ベースプレートでの低度の半径方向浸食を示す第1の動作状態は、例えば、非警戒及び/又は正常な水分の半径方向進行に対応する第1の電極対への水分の半径方向進行(しかし、第2の電極対及び第3の電極対には進行しない)を示し得る。
【0111】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ、及び第3のパラメータデータがそれぞれ、第1の電極対間、第2の電極対間、及び第3の電極対間の抵抗を示す場合、第1の閾値(TH_1_1、TH_1_2、及びTH_1_3)は、第1の抵抗閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第1の一次閾値TH_1_1は上限抵抗閾値に対応し得る。上限抵抗閾値は、25メガオーム、20.5メガオーム、20.4メガオーム等の30メガオーム未満の値に設定され得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第1の二次閾値TH_1_2は上限抵抗閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第1の三次閾値TH_1_3は上限抵抗閾値に対応し得る。
【0112】
第1の一次パラメータP_1_1は、ベースプレートの第1の電極対(第1の電極及び接地電極の第1の電極部)間の抵抗を示し得る。第1のパラメータデータは、第1の一次パラメータから導出し得る第1の二次パラメータ及び/又は第1の一次パラメータから導出し得る第1の三次パラメータを含み得る。第1の二次パラメータP_1_2は、第1の一次パラメータから導出される勾配を含み得るか、又は勾配であり得る。1つ又は複数の実施形態では、第1の一次パラメータP_1_1は、ベースプレートの第1の電極対(第1の電極及び接地電極の第1の電極部)間の電圧を示し得る。
【0113】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ、及び第3のパラメータデータがそれぞれ、第1の電極対間、第2の電極対間、及び第3の電極対間の電圧を示す場合、第1の閾値(TH_1_1、TH_1_2、及びTH_1_3)は第1の電圧閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第1の一次閾値TH_1_1は上限電圧閾値に対応し得る。上限電圧閾値は、3ボルト、2.86ボルト等の5ボルト未満の値に設定され得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第1の二次閾値TH_1_2は上限電圧閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第1の三次閾値TH_1_3は上限電圧閾値に対応し得る。
【0114】
第1の基準セットは、例えば、
(P_4_1>TH_1_4)
を含み得、式中、P_4_1は、第4のパラメータデータに基づく第4の一次パラメータであり、第4の電極対間の抵抗、電圧又は電流を示し、TH_1_4は第1の四次閾値であり、第1の動作状態は、オストミー装具のベースプレートの第1の接着層の近位側の流体の不在を示す。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第1の四次閾値TH_1_4は上限抵抗閾値に対応し得る。上限抵抗閾値は、25メガオーム、20.5メガオーム、20.4メガオーム等の30メガオーム未満の値に設定され得る。
【0115】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、以下の追加の基準を決定し得、
(P_1_1<TH_low)
式中、P_1_1は第1のパラメータデータに基づく第1の一次パラメータであり、TH_lowは加減抵抗閾値に対応する閾値である。1つ又は複数の例示的な実施形態では、下限抵抗閾値は100キロオーム、80キロオーム、79キロオーム等の1メガオーム未満の値に設定され得る。これは、検出された水分による第1の電極対の飽和を示し、第1の一次パラメータにより予期されるそれ以上の変化はない。水分は進行を続ける可能性が高い。
【0116】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、以下の追加の基準を決定し得、
(P_2_1<TH_low)
式中、P_2_1は第2のパラメータデータに基づく第2の一次パラメータである。TH_lowは下限抵抗閾値に対応する閾値である。1つ又は複数の例示的な実施形態では、下限抵抗閾値は100キロオーム、80キロオーム、79キロオーム等の1メガオーム未満の値に設定され得る。これは、検出された水分による第2の電極対の飽和を示し、第2の一次パラメータにより予期されるそれ以上の変化はない。水分は進行を続ける可能性が高い。
【0117】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、以下の追加の基準を決定し得、
(P_3_1>TH_low)
式中、P_3_1は第3のパラメータデータに基づく第3の一次パラメータである。TH_lowは下限抵抗閾値に対応する閾値である。1つ又は複数の例示的な実施形態では、下限抵抗閾値は100キロオーム、80キロオーム、79キロオーム等の1メガオーム未満の値に設定され得る。これは、検出された水分による第3の電極対の飽和を示し、第3の一次パラメータにより予期されるそれ以上の変化はない。水分は進行を続ける可能性が高い。
【0118】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、基準セットの1つ又は複数の基準、例えば第1の基準セットの1つ又は複数の第1の基準及び/又は第2の基準セットの1つ又は複数の第2の基準は、パラメータデータに基づくタイミング情報及び/又は1つ又は複数の遅延パラメータに基づき得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、異なるパラメータデータに関連する、例えば第1のパラメータデータ及び第2のパラメータデータに関連する1つ又は複数の遅延パラメータ又は時間差が特定される。
【0119】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、第1の基準セットの1つ又は複数の第1の基準は、タイミング情報(例えば、パラメータデータの1つ又は複数の遅延パラメータ及び/又はパラメータが閾値を交差した1つ又は複数の時間)に基づき得る。
【0120】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、タイミング情報は、P_1_1がTH_1_1等の閾値を交差した時間T1とP_2_1がTH_1_2等の閾値を交差した時間T2との間の時間差D_1_2_1を含み得る。したがって、遅延パラメータ又は時間差D_1_2_1はD_1_2_1=T2-T1として与えられ得る。
【0121】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、例えば、第1の基準セットで使用されるタイミング情報は、P_2_1がTH_1_2等の閾値を交差した時間T2とP_3_1がTH_1_3等の閾値を交差した時間T3との時間差D_2_3_1を含み得る。したがって、遅延パラメータ又は時間差D_2_3_1はD_2_3_1=T3-T2として与えられ得る。
【0122】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、第3の基準セット及び/又は第2の基準セット等の1つ又は複数の基準セットは、
D_1_2_1>Z
D_2_3_1>Z
の何れかを含み得、式中、Zは、水分進行を特徴付ける時間差定数である(例えば3時間、例えば2時間)。異なる基準セット/異なる時間遅延に異なる時間差定数を利用し得る。
【0123】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、第2の基準セット及び/又は第3の基準セット等の1つ又は複数の基準セットは、
D_1_2_1>Z
の何れかを含み得、式中、Zは、水分進行を特徴付ける時間差定数である(例えば3時間、例えば2時間)。
【0124】
第2の一次パラメータは、ベースプレートの第2の電極対(第2の電極及び接地電極の第2の電極部)間の抵抗を示し得る。第2のパラメータデータは、第2の一次パラメータから導出される第2の二次パラメータ及び/又は第2の三次パラメータを含み得る。第2の二次パラメータは、ベースプレートの第2の電極対(第2の電極及び接地電極の第2の電極部)間の電圧を示し得る。
【0125】
第3の一次パラメータは、ベースプレートの第3の電極対(第3の電極及び接地電極の第3の電極部)間の抵抗を示し得る。第3のパラメータデータは、第3の一次パラメータから導出し得る第3の二次パラメータ及び/又は第3の三次パラメータを含み得る。第3の二次パラメータは、ベースプレートの第2の電極対(第2の電極及び接地電極の第2の電極部)間の電圧を示し得る。
【0126】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスにおいて、ベースプレートの動作状態を特定することは、第2のパラメータデータ及び/又は第3のパラメータデータに基づく第2の基準セットに基づき、動作状態は第2の基準セットが満たされたときに第2の動作状態であると判断される。第2の基準セットは、第1のパラメータデータに基づき得る。
【0127】
第2の基準セットは、第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ、及び第3のパラメータデータのうちの1つ又は複数に基づく1つ又は複数の第2の基準を含み得る。第2の基準セットは、第1のパラメータデータに基づく第2の一次基準を含み得る。第2の基準セットは、第2のパラメータデータに基づく第2の二次基準を含み得る。第2の基準セットは、第3のパラメータデータに基づく第2の三次基準を含み得る。
【0128】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレートの動作状態を判断することは、第2の閾値の1つ又は複数を含む第2の閾値セットに基づく。第2の閾値セットは、例えば、第2の基準セットに適用すべき閾値の1つ又は複数を含み得る。第2の閾値セットは、第2の一次閾値を含み得る。第2の閾値セットは、第2の二次閾値を含み得る。第2の閾値セットは、第2の三次閾値を含み得る。
【0129】
第2の基準セットは、
(P_1_1<TH_2_1)、
(P_2_1<TH_2_2)、及び
(P_3_1>TH_2_3)
により与えられ得るか、又は少なくとも含み得、式中、P_1_1は、第1のパラメータデータに基づく第1の一次パラメータであり、第1の電極対間の抵抗を示し、TH_2_1は、第2の一次閾値であり、P_2_1は、第2のパラメータデータに基づく第2の一次パラメータであり、第2の電極対間の抵抗を示し、TH_2_2は、第2の二次閾値であり、P_3_1は、第3のパラメータデータに基づく第3の一次パラメータであり、第3の電極対間の抵抗を示し、TH_2_3は、第2の三次閾値であり、第2の動作状態は、ベースプレートでの中度の半径方向漏出を示す。第2の閾値(TH_2_1、TH_2_2及びTH_2_3)は、例えば、ベースプレートの電極構成に応じて同じであるか又は異なり得る。第2の一次基準(P_1_1<TH_2_1)及び/又は第2の三次基準(P_3_1>TH_2_3)は、第2の基準セットから省かれ得る。ベースプレートでの中度の半径方向浸食を示す第2の動作状態は、第1の電極対及び第2の電極対への水分の半径方向進行(第3の電極対には進行していない)を示し得る。ベースプレートでの中度の半径方向浸食を示す第2の動作状態は、第1の電極対及び第2の電極対への水分の半径方向進行を示し得る。
【0130】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ、及び第3のパラメータデータがそれぞれ、第1の電極対間、第2の電極対間、及び第3の電極対間の抵抗を示す場合、第2の閾値(TH_2_1、TH_2_2、及びTH_2_3)は、第2の抵抗閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第2の一次閾値TH_2_1は上限抵抗閾値に対応し得る。上限抵抗閾値は、25メガオーム、20.5メガオーム、20.4メガオーム等の30メガオーム未満の値に設定され得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第2の二次閾値TH_2_2は上限抵抗閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第2の三次閾値TH_2_3は上限抵抗閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第2の一次閾値TH_2_1は中抵抗閾値に対応し得る。中抵抗閾値は、5メガオーム、3メガオーム、2メガオーム、1メガオーム等の10メガオーム未満の値に設定され得る。
【0131】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ、及び第3のパラメータデータがそれぞれ第1の電極対間、第2の電極対間、及び第3の電極対間の電圧を示す場合、第2の閾値(TH_2_1、TH_2_2、及びTH_2_3)は第2の電圧閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第2の一次閾値TH_2_1は上限電圧閾値に対応し得る。上限電圧閾値は、3ボルト、2.86ボルト等の5ボルト未満の値に設定され得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第2の二次閾値TH_2_2は上限電圧閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第2の三次閾値TH_2_3は上限電圧閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第2の一次閾値TH_2_1は中抵抗閾値に対応し得る。中電圧閾値は、5メガオーム、3メガオーム、2メガオーム、1メガオーム等の10メガオーム未満の値に設定され得る。
【0132】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、第2の基準セットは、
D_1_2_1>Z
の何れかを含み得、式中、Zは、水分の進行を特徴付ける時間差定数(例えば3時間、例えば2時間)である。
【0133】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレートの動作状態を判断することは、第1のパラメータデータに基づくデフォルト基準セットに基づき、デフォルト基準セットが満たされる場合、動作状態は、デフォルト動作状態であると判断され、動作状態がデフォルト動作状態であるとの判断に従って、オストミー装具のデフォルト動作状態(ベースプレートの動作状態等)を示すモニタデータを含むデフォルトモニタ信号を送信する。
【0134】
デフォルト基準セットは、
(P_1_1>TH_D_1)、
(P_2_1>TH_D_2)、及び
(P_3_1>TH_D_3)
により与えられ得るか、又は少なくとも含み得、式中、P_1_1は、第1のパラメータデータに基づく第1の一次パラメータであり、第1の電極対間の抵抗を示し、TH_D_1は、デフォルト一次閾値であり、P_2_1は、第2のパラメータデータに基づく第2の一次パラメータであり、第2の電極対間の抵抗を示し、TH_D_2は、デフォルト二次閾値であり、P_3_1は、第3のパラメータデータに基づく第3の一次パラメータであり、第3の電極対間の抵抗を示し、TH_D_3は、デフォルト三次閾値であり、デフォルト動作状態は、ベースプレートでの半径方向漏出がないか又は非常に低度であることを示す。デフォルト閾値(TH_D_1、TH_D_2、及びTH_D_3)は、例えば、ベースプレートの電極構成に応じて同じであってもよく、又は異なってもよい。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ、及び第3のパラメータデータがそれぞれ、第1の電極対間、第2の電極対間、及び第3の電極対間の抵抗を示す場合、デフォルト閾値(TH_D_1、TH_D_2、及びTH_D_3)はデフォルト抵抗閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第2の一次閾値TH_D_1は上限抵抗閾値に対応し得る。上限抵抗閾値は、25メガオーム、20.5メガオーム、20.4メガオーム等の30メガオーム未満の値に設定され得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、デフォルト二次閾値TH_D_2は上限抵抗閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、デフォルト三次閾値TH_D_3は上限抵抗閾値に対応し得る。
【0135】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ、及び第3のパラメータデータがそれぞれ第1の電極対間、第2の電極対間、及び第3の電極対間の電圧を示す場合、デフォルト閾値(TH_D_1、TH_D_2、及びTH_D_3)はデフォルト電圧閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、デフォルト一次閾値TH_D_1は上限電圧閾値に対応し得る。上限電圧閾値は、3ボルト、2.86ボルト等の5ボルト未満の値に設定され得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、デフォルト二次閾値TH_D_2は上限電圧閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、デフォルト三次閾値TH_D_3は上限電圧閾値に対応し得る。
【0136】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレートの動作状態を判断することは、第3のパラメータデータに基づく第3の基準セットに基づき、第3の基準セットが満たされる場合、動作状態は、第3の動作状態であると判断され、動作状態が第3の動作状態であるとの判断に従って、オストミー装具の第3の動作状態を示すモニタデータを含む第3のモニタ信号を送信する。
【0137】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレートの第3の動作状態は、ベースプレートの第1の接着層が第3の程度の半径方向漏出を受けた状況、例えば、第1の接着層が第3の電極対の第3の半径方向距離まで漏出した状況に対応する。
【0138】
第3の基準セットは、
(P_1_1<TH_3_1)、
(P_2_1<TH_3_2)、及び
(P_3_1<TH_3_3)
により与えられ得るか、又は少なくとも含み得、式中、P_1_1は、第1のパラメータデータに基づく第1の一次パラメータであり、第1の電極対間の抵抗を示し、TH_3_1は、第3の一次閾値であり、P_2_1は、第2のパラメータデータに基づく第2の一次パラメータであり、第2の電極対間の抵抗を示し、TH_3_2は、第3の二次閾値であり、P_3_1は、第3のパラメータデータに基づく第3の一次パラメータであり、第3の電極対間の抵抗を示し、TH_3_3は、第3の三次閾値であり、第3の動作状態は、ベースプレートでの高度の半径方向漏出を示す。第3の閾値(TH_3_1、TH_3_2及びTH_3_3)は、例えば、ベースプレートの電極構成に応じて同じであるか又は異なり得る。第3の一次基準(P_1_1<TH_3_1)及び/又は第3の二次基準(P_2_1<TH_3_2)は、第3の基準セットから省かれ得る。ベースプレートでの高度の半径方向進出を示す第3の動作状態は、例えば時間期間、例えば次の20分以内に、例えばベースプレートの近位側での高確率の漏出を示し得る。第3の動作状態は、第1の電極対、第2の電極対、及び第3の電極対への水分の半径方向進行を示し得る。
【0139】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ、及び第3のパラメータデータがそれぞれ、第1の電極対間、第2の電極対間、及び第3の電極対間の抵抗を示す場合、第3の閾値(TH_3_1、TH_3_2、及びTH_3_3)は、第3の抵抗閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第3の一次閾値TH_3_1は上限抵抗閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第3の二次閾値TH_3_2は上限抵抗閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第3の三次閾値TH_3_3は上限抵抗閾値に対応し得る。上限抵抗閾値は、25メガオーム、20.5メガオーム、20.4メガオーム、等の30メガオーム未満の値に設定され得る。
【0140】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、第3の一次閾値TH_3_1は下限抵抗閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、下限抵抗閾値は、100キロオーム、80キロオーム、79キロオーム、等の1メガオーム未満の値に設定され得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第3の二次閾値TH_3_2は中抵抗閾値に対応し得る。中抵抗閾値は5メガオーム、3メガオーム、2メガオーム、1メガオーム等の10未満の値に設定され得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第3の三次閾値TH_3_3は上限抵抗閾値に対応し得る。上限抵抗閾値は、25メガオーム、20.5メガオーム、20.4メガオーム等の30メガオーム未満の値に設定され得る。
【0141】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ、及び第3のパラメータデータがそれぞれ第1の電極対間、第2の電極対間、及び第3の電極対間の電圧を示す場合、第3の閾値(TH_3_1、TH_3_2、及びTH_3_3)は第3の電圧閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第3の一次閾値TH_3_1は上限電圧閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第3の二次閾値TH_3_2は上限電圧閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第2の三次閾値TH_2_3は上限電圧閾値に対応し得る。
【0142】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、第3の一次閾値TH_3_1は下限電圧閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、下限電圧閾値は、0.5ボルト、0.25ボルト、0.22ボルト等の1ボルト未満である値に設定され得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第3の二次閾値TH_3_2は中電圧閾値に対応し得る。中電圧閾値は、1.5ボルト等の2ボルト未満の値に設定され得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第2の三次閾値TH_2_3は上限電圧閾値に対応し得る。
【0143】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、第3の基準セットは、
D_1_2_1<Z
D_2_3_1<Z
の何れかを含み得、式中、Zは、水分進行を特徴付ける時間差定数であり(例えば3時間、例えば2時間)、時間差D_1_2_1は、P_1_1がTH_1_1を交差した時間T1とP_2_1がTH_1_2を交差した時間T2との間のものであり、時間差D_2_3_1は、P_2_1がTH_1_2を交差した時間T2とP_3_1がTH_1_3を交差した時間T3との間のものである。
【0144】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、オストミーデータは、ベースプレートの第4の電極対からの第4のオストミーデータを含む。処理方式を適用することは、第4のオストミーデータに基づく第4のパラメータデータを取得することと、第4のパラメータデータに基づいてオストミー装具のベースプレートの動作状態を判断することとを含み得る。モニタデバイスは、動作状態が第4の動作状態であるとの判断に従って、オストミー装具の第4の動作状態を示すモニタデータを含む第4のモニタ信号を送信するように構成され得る。
【0145】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレートの第4の動作状態は、第4の電極対が第1の接着層の近位面とユーザの皮膚との間で第4の半径方向距離での排出物等の流体を検出する状況に対応し、したがって第4の動作状態ではオストミー装具からの高い漏出リスクがある。
【0146】
第4の基準セットは、
(P_4_1<TH_4_4)
により与えられ得るか、又は少なくとも含み得、P_4_1は、第4のパラメータデータに基づく第4の一次パラメータであり、第4の電極対間の抵抗を示し、TH_4_4は、第4の四次閾値であり、第4の動作状態は、オストミー装具からの高い漏出リスクを示す。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第4の四次閾値TH_4_4は上限抵抗閾値に対応し得る。
【0147】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレートの第5の動作状態は、第4の電極対が、第1の接着層の近位面とユーザの皮膚との間の第4の半径方向距離において汗等の流体を検出する状況に対応し、したがって、第5の動作状態ではオストミー装具からの漏出はない。
【0148】
第5の動作状態は、第5の基準セットの1つ又は複数の第5の基準が満たされたとの判断に従って判断し得る。
【0149】
第5の基準セットは、
(P_4_1<TH_5_1)
(P_4_2<TH_5_2)
(P_4_3<TH_5_3)
(∇P_4_1<V)
(∇P_4_2<V)及び
(∇P_4_3<V)
により与えられ得、又は少なくとも含み得、式中、P_4_1は、第4のパラメータデータに基づく第4の一次パラメータであり、第4の電極対間の抵抗を示し、P_4_2は、第4の電極と第5の電極との間の抵抗を示す第4の二次閾値であり、P_4_3は、第4のパラメータデータに基づく第4の三次パラメータであり、第5の電極対間の抵抗を示し、TH_5_1は第5の一次閾値であり、TH_5_2は第5の二次閾値であり、TH_5_3は第5の三次閾値であり、∇P_4_1はP_4_1の勾配であり、∇P_4_2はP_4_2の勾配であり、∇P_4_3はP_4_3の勾配であり、Vは勾配限度(例えば80%)である。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第5の一次閾値TH_5_1は上限抵抗閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、TH_5_2は上限抵抗閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、TH_5_3は上限抵抗閾値に対応し得る。上限抵抗閾値は、25メガオーム、20.5メガオーム、20.4メガオーム等の30メガオーム未満の値に設定され得る。第5の動作状態は、ストーマ開口部から全方向に均一に検出された水分を示す第4のパラメータデータにより検出された汗の存在を指し得る。
【0150】
1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、ベースプレートの第6の動作状態は、第4の電極対が、第4の半径方向距離において第1の接着層の近位面とユーザの皮膚との間に排出物等の流体を検出する状況に対応し、したがって、第6の動作状態では、オストミー装具からの急な漏出がある。
【0151】
第6の動作状態は、第4のパラメータデータにより第6の基準セットの1つ又は複数の第6の基準が満たされたとの判断に従って判断し得る。
【0152】
第6の基準セットは第6の一次基準を含み得、第6の一次基準は、
(P_4_1<TH_6_1)及び
(∇P_4_1>V)
を含み得る。
【0153】
第6の基準セットは第6の二次基準を含み得、第6の二次基準は、
(P_4_2<TH_6_2)及び
(∇P_4_2>V)
を含み得る。
【0154】
第6の基準セットは第6の三次基準を含み得、第6の三次基準は、
(P_4_3<TH_6_3)及び
(∇P_4_3>V)
を含み得、式中、P_4_1は、第4のパラメータデータに基づく第4の一次パラメータであり、第4の電極対間の抵抗を示し、P_4_2は、第4の電極と第5の電極との間の抵抗を示す第4の二次パラメータであり、P_4_3は、第5の電極対(第5の電極及び接地電極)間の抵抗を示す第4の三次パラメータであり、TH_6_1は第6の一次閾値であり、TH_6_2は第6の二次閾値であり、TH_6_3は第6の三次閾値であり、∇P_4_1はP_4_1の勾配であり、∇P_4_2はP_4_2の勾配であり、∇P_4_3はP_4_3の勾配であり、Vは勾配限度(例えば80%)である。1つ又は複数の例示的な実施形態では、第6の一次閾値TH_6_1は上限抵抗閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、TH_6_2は上限抵抗閾値に対応し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、TH_6_3は上限抵抗閾値に対応し得る。上限抵抗閾値は、25メガオーム、20.5メガオーム、20.4メガオーム等の30メガオーム未満の値に設定し得る第6の動作状態は、急な漏出、例えば、進行中の漏出を示す第4のパラメータデータにより検出された排出物の存在を指し得る。1つ又は複数の例示的な実施形態では、時間Tが、5~60のマイナスであるXをベースプレートの配置から差し引いたもの未満であり、且つTにわたりP_1_1、P_2_1、P_3_1の何れかが平均で、上限抵抗閾値に対応するデフォルト閾値未満である場合、これは、第1の電極対、第2の電極対、及び第3の電極対の何れかが切断されている(例えば、ストーマ周囲に配置するためにベースプレートを準備する際、ユーザにより切断された)ことを示す。1つ又は複数の例示的な実施形態では、時間Tが、5~60のマイナスであるXをベースプレートの配置から差し引いたもの未満であり、且つTにわたりP_4_1、P_4_2、P_4_3の何れかが平均で、上限抵抗閾値に対応するデフォルト閾値未満である場合、これは、即時漏出、例えば近位側における排出物の存在を示す。
【0155】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、第1の基準セット、第2の基準セット、第3の基準セット、第4の基準セット、デフォルト基準セット、第5の基準セット、第6の基準セットは、1つ又は複数の更なる基準セットの定義に使用し得、それにより、1つ又は複数の動作状態を判断し得る。
【0156】
1つ又は複数の例示的な実施形態では、同じ動作状態の判断に異なる基準セットを使用し得る。
【0157】
モニタデバイスは、任意選択的にプラスチック材料で作製されたモニタデバイス筐体を含む。モニタデバイス筐体は、第1の端部及び第2の端部を有する長尺状筐体であり得る。モニタデバイス筐体は、1cm~15cmの範囲内の長さ、すなわち長手方向軸に沿った最大の広がりを有し得る。モニタデバイス筐体は、0.5cm~3cmの範囲内の幅、すなわち長手方向軸に直交する最大の広がりを有し得る。モニタデバイス筐体は、湾曲形状であり得る。
【0158】
モニタデバイスは、第1のインターフェースを含む。第1のインターフェースは、モニタデバイスをオストミー装具に電気的且つ/又は機械的に接続する装具インターフェースとして構成され得る。したがって、装具インターフェースは、モニタデバイスとオストミー装具とを電気的且つ/又は機械的に結合するように構成される。第1のインターフェースは、モニタデバイスをドッキングステーション等の付属デバイスに電気的且つ/又は機械的に接続する付属デバイスインターフェースとして構成され得る。第1のインターフェースは、オストミーシステムのドッキングステーションに結合して、例えばモニタデバイスを充電し、且つ/又はモニタデバイスとドッキングステーションとの間でデータを転送するように構成され得る。
【0159】
モニタデバイスの第1のインターフェースは、オストミー装具の各端子及び/又は電極と電気接続を形成する、2、3、4、5、6又は7つ以上の端子等の複数の端子を含み得る。第1のインターフェースの1つ又は複数の端子は、付属デバイス、例えばドッキングステーションの各端子と電気接続を形成するように構成され得る。第1のインターフェースは、接地端子を含み得る。第1のインターフェースは、第1の端子、第2の端子及び任意選択的に第3の端子を含み得る。第1のインターフェースは、第4の端子及び/又は第5の端子を含み得る。第1のインターフェースは、任意選択的に、第6の端子を含む。1つ又は複数の例示的なモニタデバイスでは、第1のインターフェースは、M個の端子を有し、ここで、Mは、4~8の範囲内の整数である。
【0160】
モニタデバイスの第1のインターフェースは、モニタデバイスとベースプレートとの間の解放可能な結合等の機械的接続を形成する結合部(代替的に、デバイス結合部又はモニタデバイス結合部とも呼ばれる)を含み得る。第1のインターフェースの結合部及び端子は、モニタデバイスの第1のコネクタ(の少なくとも一部)を形成する。
【0161】
モニタデバイスは、モニタデバイスに給電する電力ユニットを含む。電力ユニットは、電池を含み得る。電力ユニットは、電池及び第1のインターフェースの端子に接続されて、第1のインターフェース、例えば第1のコネクタを介して電池を充電する充電回路を含み得る。第1のインターフェースは、電池を充電するために別個の充電端子を含み得る。
【0162】
モニタデバイスは、1つ又は複数のセンサを有するセンサユニットを含み得る。センサユニットは、プロセッサに接続されて、センサデータをプロセッサに供給する。センサユニットは、加速度を検知し、加速度データをプロセッサに提供する加速度計を含み得る。センサユニットは、温度データをプロセッサに提供する温度センサを含み得る。
【0163】
モニタデバイスは、プロセッサに接続された第2のインターフェースを含む。第2のインターフェースは、モニタデバイスを1つ又は複数の付属デバイスに接続、例えば無線接続する付属インターフェースとして構成され得る。第2のインターフェースは、例えば、2.4GHz~2.5GHzの範囲の周波数における無線通信向けに構成されたアンテナ及び無線送受信機を含み得る。無線送受信機は、Bluetooth(登録商標)送受信機であり得、すなわち、無線送受信機は、Bluetooth(登録商標)プロトコル、例えばBluetooth(登録商標) Low Energy、Bluetooth(登録商標) 4.0、Bluetooth(登録商標) 5による無線通信向けに構成され得る。第2のインターフェースは、任意選択的に、オーディオ信号及び/又は触覚フィードバックをユーザにそれぞれ提供するラウドスピーカ及び/又は触覚フィードバック要素を含む。
【0164】
1つ又は複数の例示的なオストミーシステムでは、モニタデバイスは、オストミー装具の統合部分を形成し、例えば、モニタデバイスは、オストミー装具のベースプレートの統合部分を形成し得る。
【0165】
オストミーシステムは、オストミーシステムの付属デバイスを形成するドッキングステーションを含み得る。ドッキングステーションは、モニタデバイスをドッキングステーションに電気的且つ/又は機械的に結合するように構成され得る。
【0166】
ドッキングステーションは、ドッキングモニタインターフェースを含み得る。ドッキングモニタインターフェースは、モニタデバイスをドッキングステーションに電気的且つ/又は機械的に接続するように構成され得る。ドッキングモニタインターフェースは、モニタデバイスをドッキングステーションに無線接続するように構成され得る。ドッキングステーションのドッキングモニタインターフェースは、ドッキングステーションとモニタデバイスとを電気的且つ/又は機械的に結合するように構成され得る。
【0167】
ドッキングステーションのドッキングモニタインターフェースは、例えば、ドッキングモニタインターフェースの第1のコネクタの一部として、モニタデバイスとドッキングステーションとの間の解放可能な結合等の機械的接続を形成する結合部を含み得る。結合部は、モニタデバイスの結合部と係合して、モニタデバイスをドッキングステーションに解放可能に結合するように構成され得る。
【0168】
ドッキングステーションのドッキングモニタインターフェースは、例えば、ドッキングモニタインターフェースの第1のコネクタの一部として、モニタデバイスの各端子との電気接続を形成する、2、3、4、5、6又は7つ以上の端子等の複数の端子を含み得る。ドッキングモニタインターフェースは、接地端子を含み得る。ドッキングモニタインターフェースは、第1の端子及び/又は第2の端子を含み得る。ドッキングステーションは、第3の端子を含み得る。ドッキングモニタインターフェースは、第4の端子及び/又は第5の端子を含み得る。ドッキングモニタインターフェースは、任意選択的に、第6の端子を含む。
【0169】
モニタデバイスとオストミー装具を有するオストミーシステムのための付属デバイスが開示される。オストミー装具はベースプレートを有することができる。付属デバイスは、メモリ、プロセッサ、及びプロセッサに結合されたモニタインターフェースを含み得る。モニタインターフェースは、モニタデバイスと通信し得る。追加的又は代替的に、モニタインターフェースはオストミー装具に結合されたモニタデバイスからモニタデータを取得し得る。プロセッサは、ベースプレートの動作状態を判断するように構成され得る。ベースプレートの動作状態は、オストミー装具の動作状態を示すことができる。プロセッサは更に、少なくとも1つのセンサからセンサデータパラメータに対応するセンサパラメータ値を受信するように構成され得る。少なくとも1つのセンサは、付属デバイス内に含まれ得る。換言すれば、付属デバイスは、少なくとも1つのセンサを含み得る。追加的に、プロセッサは、オストミー装具の実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの実際の装着時間)を動作状態及びセンサパラメータ値に基づいて判断し得る。センサパラメータ値は、オストミー装具の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)に影響を与え得る。有利な点として、プロセッサは、センサパラメータ値に基づいて装着時間を判断し得る。有利な点として、プロセッサは、センサパラメータ値に基づいてベースプレートの装着時間を判断し得る。
【0170】
実際の装着時間を判断するために、プロセッサは過去の装着時間を取得し得る。過去の装着時間は、実際の装着時間を示し得る。有利な点として、プロセッサは、実際の装着時間を判断するために過去の装着時間を取得し得る。
【0171】
実際の装着時間を判断するために、プロセッサは、センサパラメータ値に基づいて過去の装着時間に対する調整を判断するように構成され得る。追加的又は代替的に、実際の装着時間を判断するために、プロセッサは、センサデータパラメータのための過去のセンサパラメータ値を取得し、過去のセンサパラメータ値をセンサパラメータ値と比較し、比較に基づいて実際の装着時間を判断するように構成され得る。有利な点として、プロセッサは、過去のセンサパラメータ値をセンサパラメータ値と比較して、それに基づいて実際の装着時間を判断することによって、より正確な実際の装着時間を判断し得る。
【0172】
センサパラメータ値は、現在のセンサパラメータ値と将来のセンサパラメータ値の少なくとも1つであり得る。
【0173】
有利な点として、少なくとも1つのセンサが付属デバイス中に含まれ得る。追加的に、センサは複数のセンサを含み得、複数のセンサのうちの少なくとも1つのセンサはリモートセンサであり得る。有利な点として、リモートセンサからのセンサデータが付属デバイスに含まれるセンサから入手できない実施形態において、付属デバイスはリモートセンサからデータを受信し得る。
【0174】
センサデータパラメータは、温度データ、湿度データ、活動データ、ストーマデータ、加速度計データ、画像データ、音声データ、入力データ、及び心拍数データの少なくとも1つを含み得る。追加的に、センサは、オーディオセンサ、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、気圧計、カメラ、近接センサ、温度センサ、心拍数センサ、及び指紋センサの少なくとも1つを含み得る。これらのセンサデータパラメータ及びセンサの1つ又は複数は、実際の装着時間に影響を与え得る。有利な点として、本明細書で開示される実施形態は、これらにセンサデータパラメータを使用することを考慮する。
【0175】
追加的又は代替的に、動作状態を判断するために、プロセッサは、動作状態を受信するように構成され得る。動作状態を受信することによって、プロセッサの処理負荷は軽減され得、及び/又はメモリのメモリ需要は減少し得る。
【0176】
また、オストミーシステムのための付属デバイスの動作方法も開示される。オストミーシステムは、モニタデバイスとオストミー装具を含み得る。オストミー装具はベースプレートを含み得る。方法は、ベースプレートの動作状態を判断することと、センサデータパラメータに対応するセンサパラメータ値を少なくとも1つのセンサから受信することと、動作状態及びセンサパラメータ値に基づいてオストミー装具の実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を判断することを含み得る。前述のように、センサパラメータ値はオストミー装具の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)に影響を与え得る。有利な点として、方法は、センサパラメータ値に基づいて装着時間を判断することを含み得る。
【0177】
方法に関して、実際の装着時間を判断することは、過去の装着時間を取得することを含み得る。過去の装着時間は、実際の装着時間を示し得る。有利な点として、方法は実際の装着時間を判断するために過去の装着時間を取得することを含み得る。追加的に、実際の装着時間を判断することは、センサパラメータ値に基づいて過去の装着時間に対する調整を判断することを含み得る。
【0178】
方法に関して、実際の装着時間を判断することは、センサデータパラメータのための過去のセンサパラメータ値を取得することと、過去のセンサパラメータ値をセンサパラメータ値と比較することと、比較に基づいて実際の装着時間を判断することを含み得る。有利な点として、方法は、過去のセンサパラメータ値をセンサパラメータ値と比較し、それに基づいて実際の装着時間を判断することによって、より正確な実際の装着時間を判断し得る。
【0179】
方法に関して、センサパラメータ値は、現在のセンサパラメータ値と将来のセンサパラメータ値の少なくとも1つであり得る。有利な点として、本明細書に含められる実施形態は、予測される将来のセンサパラメータ値を使って、実際の装着時間をより正確に判断することを考える。
【0180】
図1は例示的なオストミーシステムを示す。オストミーシステム1は、ベースプレート4及びオストミーパウチ(図示せず)を含むオストミー装具2を含む。更に、オストミーシステム1は、モニタデバイス6及び付属デバイス8(携帯電話)を含む。ベースプレート4とモニタデバイス6は、結合された状態にあり、モニタデバイス6は、モニタデバイス6及びベースプレート4のそれぞれの第1のコネクタを介してベースプレート4に接続可能である。モニタデバイス6は、付属デバイス8と無線通信するように構成される。任意選択的に、付属デバイス8は、例えば、ネットワーク12を介してオストミーシステム1のサーバデバイス10と通信するように構成される。サーバデバイス10は、オストミー装具製造業者及び/又はサービスセンタにより動作及び/又は制御され得る。オストミーデータ又はオストミーデータに基づくパラメータデータは、モニタデバイス6を有するオストミー装具2の電極/センサから取得される。モニタデバイス6は、オストミーデータ及び/又はオストミーデータに基づくパラメータデータを処理して、付属デバイス8に送信されるモニタデータを特定する。モニタデータは、モニタデバイスのセンサデータを含み得る。図のオストミーシステムでは、付属デバイス8は、携帯電話又はスマートフォンであるが、付属デバイス8は、タブレットデバイス又は、腕時計若しくは他の手首装着電子デバイス等のウェアラブル等の別のハンドヘルドデバイスとして実施され得る。したがって、モニタデバイス6は、モニタデータを特定し、付属デバイス8に送信するように構成される。ベースプレート4は、オストミーパウチ(図示せず)をベースプレート(二品型オストミー装具)に結合する結合リング16の形態の結合部材14を含む。ベースプレート4は、ストーマ中心点19を有するストーマ開口部18を有する。ストーマ開口部18のサイズ及び/又は形状は、通常、オストミー装具の適用前にユーザのストーマに適合するようにユーザ又は看護師により調整される。
【0181】
オストミーシステム1は、任意選択的に、オストミーシステム1の付属デバイスを形成するドッキングステーション20を含む。ドッキングステーション含む20は、モニタデバイス6をドッキングステーション20に電気的且つ/又は機械的に接続するように構成された第1のコネクタ22を含むドッキングモニタインターフェースを含む。ドッキングモニタインターフェースは、モニタデバイスをドッキングステーションに無線接続するように構成され得る。ドッキングステーション20は、ユーザ入力を受信し、且つ/又はドッキングステーション20の動作状態についてのフィードバックをユーザに提供するユーザインターフェース24を含む。ユーザインターフェース24は、タッチスクリーンを含み得る。ユーザインターフェース24は、1つ又は複数の物理的なボタン及び/又は発光ダイオード等の1つ又は複数の視覚的インジケータを含み得る。
【0182】
図2は、例示的なモニタデバイスのブロック図である。モニタデバイス6は、モニタデバイス筐体100、プロセッサ101及び1つ又は複数のインターフェースを含み、1つ又は複数のインターフェースは、第1のインターフェース102(装具インターフェース)及び第2のインターフェース104(付属インターフェース)を含む。モニタデバイス6は、オストミーデータ及び/又はオストミーデータに基づくパラメータデータを記憶するメモリ106を含む。メモリ106は、プロセッサ101及び/又は第1のインターフェース102に接続される。
【0183】
第1のインターフェース102は、モニタデバイス6をオストミー装具、例えばオストミー装具2に電気的且つ/又は機械的に接続する装具インターフェースとして構成される。第1のインターフェース102は、オストミー装具2(ベースプレート4)の各端子との電気接続を形成する複数の端子を含む。第1のインターフェース102は、接地端子108、第1の端子110、第2の端子112及び第3の端子114を含む。第1のインターフェース102は、任意選択的に、第4の端子116及び第5の端子118を含む。モニタデバイス6の第1のインターフェース102は、モニタデバイスとベースプレートとの解放可能な結合等の機械的接続を形成する結合部120を含む。結合部120並びに第1のインターフェース102の端子108、110、112、114、116及び118は、モニタデバイス6の第1のコネクタ(の少なくとも一部)を形成する。
【0184】
モニタデバイス6は、任意選択的に、プロセッサ101に接続されてセンサデータ142をプロセッサ101に供給するセンサユニット140を含む。センサユニット140は第1のセンサ144を含み、これは温度及び湿度データをセンサデータ142としてプロセッサ101に供給する温度湿度センサである。更に、センサユニット140は第2のセンサ146を含み、これは加速度テータをセンサデータ142としてプロセッサ101に供給する加速度計である。プロセッサ101は、温度データ、湿度データ、及び加速度データを含むセンサデータ142を受信し、メモリ106に記憶し、及び/又はセンサデータをモニタデータの一部として第2のインターフェース104を介して送信する。
【0185】
モニタデバイス100は、第1のインターフェース102に結合されたベースプレートからオストミーデータを取得するように構成される。オストミーデータは、メモリ106に記憶され得、且つ/又はオストミーデータに基づくパラメータデータを得るためにプロセッサ101において処理され得る。
【0186】
モニタデバイス6は、モニタデバイス及びその能動構成要素に給電する電力ユニット121を含み、すなわち、電力ユニット121は、プロセッサ101、第1のインターフェース102、第2のインターフェース104及びメモリ106に接続される。電力ユニットは、電池及び充電回路を含む。充電回路は、電池及び第1のインターフェース102の端子に接続されて、第1のインターフェースの端子、例えば第1のコネクタの端子を介して電池を充電する。
【0187】
モニタデバイスの第2のインターフェース104は、付属デバイス8等の1つ又は複数の付属デバイスにモニタデバイス6を接続する付属インターフェースとして構成される。第2のインターフェース104は、付属デバイスと無線通信するように構成されたアンテナ122及び無線送受信機124を含む。任意選択的に、第2のインターフェース104は、オーディオ信号及び/又は触覚フィードバックをユーザにそれぞれ提供するラウドスピーカ126及び/又は触覚フィードバック要素128を含む。
【0188】
モニタデバイス6は、プロセッサ101に接続されたセンサユニット140を含む。センサユニット140は、温度データをプロセッサに供給する温度センサ及び加速度データをプロセッサ101に供給するGセンサ又は加速度計を含む。
【0189】
プロセッサ101は、処理方式を適用するように構成され、第1のインターフェース102は、第1のインターフェースに結合されたベースプレートからオストミーデータを収集するように構成され、オストミーデータは、ベースプレートの第1の電極対からの第1のオストミーデータ、ベースプレートの第2の電極対からの第2のオストミーデータ及びベースプレートの第3の電極対からの第3のオストミーデータを含む。オストミーデータは、メモリ106に記憶され得、且つ/又はパラメータデータを得るためにプロセッサ101において処理され得る。パラメータデータは、メモリ106に記憶され得る。プロセッサ101は、処理方式を適用するように構成され、処理方式を適用することは、第1のオストミーデータに基づく第1のパラメータデータを取得すること、第2のオストミーデータに基づく第2のパラメータデータを取得すること、第3のオストミーデータに基づく第3のパラメータデータを取得することを含む。換言すれば、プロセッサ101は、それぞれ第1、第2及び第3のオストミーデータに基づく第1、第2及び第3のパラメータデータを取得するように構成される。処理方式を適用することは、第1のパラメータデータ、第2のパラメータデータ及び第3のパラメータデータの1つ又は複数、例えば全てに基づいてオストミー装具のベースプレートの動作状態を判断することを含み、動作状態は、ベースプレートの半径方向浸食の程度及び/又はオストミー装具の深刻な漏出リスクを示す。モニタデバイス6は、動作状態が第1の動作状態であるとの判断に従って、第2のインターフェースを介してベースプレートの第1の動作状態を示すモニタデータを含む第1のモニタ信号を送信し、動作状態が第2の動作状態であるとの判断に従って、第2のインターフェースを介してベースプレートの第2の動作状態を示すモニタデータを含む第2のモニタ信号を送信するように構成される。
【0190】
図3は、オストミー装具の例示的なベースプレートの分解組立図を示す。ベースプレート4は、ストーマ開口部18Aを有する第1の接着層200を含む。使用中、第1の接着層200の近位面は、ストーマ周囲エリアにおけるユーザの皮膚、及び/又は封止ペースト、封止テープ、及び/又は封止リング等の追加の封止に付着する。ベースプレート4は、任意選択的に、これもまたストーマ開口部18Bを有する第2の接着層202を含む。ベースプレート4は、電極組立体204に配置された複数の電極を含む。電極組立体204は、第1の接着層200と第2の接着層202との間に配置される。電極組立体204は、ストーマ開口部18C及び支持層の近位面に形成された電極を有する支持層を含む。ベースプレート4は、ベースプレート4を皮膚に適用する前にユーザにより剥がされる剥離ライナー206を含む。ベースプレート4は、ストーマ開口部18Dを有する上層208と、オストミーパウチをベースプレート4に結合する結合リング209とを含む。上層208は、使用中、第2の接着層202を外部歪み及び応力から保護する保護層である。
【0191】
ベースプレート4は、モニタインターフェースを含む。モニタインターフェースは、オストミー装具(ベースプレート4)をモニタデバイスに電気的且つ/又は機械的に接続するように構成される。ベースプレートのモニタインターフェースは、モニタデバイスとベースプレートとの間の解放可能な結合等の機械的接続を形成する結合部210を含む。結合部210は、モニタデバイスの結合部と係合して、モニタデバイスをベースプレート4に解放可能に結合するように構成される。更に、ベースプレート4のモニタインターフェースは、モニタデバイスの各端子と電気接続を形成する複数の端子212をそれぞれ形成する複数の端子を含む。結合部210及び端子212は、ベースプレート4の第1のコネクタ211を形成する。ベースプレート4は、電極組立体の遠位側に第1の中間要素213を含む。第1の中間要素213は、端子212を形成する端子要素と第1の接着層(図示せず)との間に配置される。第1の中間要素213は、軸方向において見たとき、ベースプレート4の端子212を形成する端子要素を覆い、ベースプレートの端子要素からの機械的応力から第1の接着層を保護する。
【0192】
図4は、ベースプレートの例示的な電極組立体204の分解組立図を示す。電極組立体204は、遠位側204A及び近位側204Bを有する。電極組立体204は、近位面214Bを有する支持層214と、支持層214の近位側に配置され、接地電極、第1の電極、第2の電極、第3の電極、第4の電極、及び第5の電極を含む電極216とを含み、各電極は、モニタインターフェースの各端子要素に電極216を接続する各接続部217を有する。電極216は、支持層214の近位側214Bに位置付けられ、且つ/又は形成される。更に、電極組立体204は、近位面218Bを有し、ベースプレートの第1の接着層から電極216の電極部を絶縁するように構成されたマスキング要素218を含む。マスキング要素218は、軸方向において見たとき、電極216の部分を覆うか又はそれと重なる。
【0193】
図5は、第1の接着層及び剥離ライナーがないベースプレートのベースプレート部分の近位面の近位図である。ベースプレート4は、電極組立体の遠位側、すなわち電極組立体204と第1の接着層(図示せず)との間に第1の中間要素213を含む。第1の中間要素213は、軸方向において見たとき、ベースプレート4の端子要素を覆い、ベースプレートの端子要素からの機械的応力から第1の接着層を保護する。
【0194】
図6は、電極組立体204の電極216の例示的な電極構成220の遠位図である。電極構成220/電極組立体204は、接地電極222、第1の電極224、第2の電極226、第3の電極228、第4の電極230及び第5の電極232を含む。接地電極222は、接地接続部222Aを含み、第1の電極224は、第1の接続部224Aを含む。第2の電極226は、第2の接続部226Aを含み、第3の電極228は、第3の接続部228Aを含む。第4の電極230は、第4の接続部230Aを含み、第5の電極232は、第5の接続部232Aを含む。
【0195】
第4の電極230は、第4の検知部230Bを含む。第5の電極232は、第5の検知部232Bを含む。
【0196】
接地電極222は、第1の電極224の接地又は基準を形成する第1の電極部234を含む。接地電極222は、第2の電極226の接地又は基準を形成する第2の電極部236を含む。接地電極222は、第3の電極228の接地又は基準を形成する第3の電極部238を含む。マスキング要素218は、電極222、224、226、228に対して近位に配置され、電極の部分を覆い、第1の接着層から絶縁し、電極222、224、226、228の各導体部分を形成する。マスキング要素219により覆われない電極222、224、226、228の部分は、第1の接着層に接触し、電極224、226、228の検知部224B、226B、228Bをそれぞれ形成する。更に、電極部234、236、238は接地電極222の検知部を形成する。
【0197】
第1の検知部224Bは、中心点19から第1の半径方向距離R1においてストーマ開口部の周りで少なくとも330度円形に延在する。第1の半径方向距離R1は約14mmであり得る。1つ又は複数の実施形態では、第1の半径方向距離R1は、12.5mm等の約13mmであり得る。第1の電極部234は、第1の検知部の内部(すなわち、中心のより近く)に配置され、第1の検知部から第1の接地距離RG1において(中心点から半径方向に)ストーマ開口部の周りで少なくとも330度円形に延在する。第1の電極の検知部と第1の電極部との間の第1の接地距離RG1は約1mmである。
【0198】
第2の検知部226Bは、中心点19から第2の半径方向距離R2においてストーマ開口部の周りで少なくとも330度円形に延在する。第2の半径方向距離R2は18mmであり得る。1つ又は複数の実施形態では、第2の半径方向距離R2は17mmであり得る。第2の電極部236は、第2の検知部226Bの内部(すなわち、中心のより近く)に配置され、第2の検知部226Bから第2の接地距離RG2において(中心点から半径方向に)ストーマ開口部の周りで少なくとも330度円形に延在する。第2の電極の検知部と第2の電極部との間の第2の接地距離RG2は約1mmである。
【0199】
第3の検知部228Bは、中心点19から第3の半径方向距離R3においてストーマ開口部の周りで少なくとも330度円形に延在する。第3の半径方向距離R3は約26mmである。1つ又は複数の実施形態では、第3の半径方向距離R3は21mmである。第3の電極部238は、第3の検知部228Bの内部(すなわち、中心のより近く)に配置され、第3の検知部228Bから第3の接地距離RG3において(中心点から半径方向に)ストーマ開口部の周りで少なくとも330度円形に延在する。第3の電極の検知部第3の電極部との間の第3の接地距離RG3は約1mmである。
【0200】
接地電極222は、第4の電極230及び第5の電極232の接地又は基準を形成する第4の電極部240を含む。接地電極222の第4の電極部240は、ストーマ開口部の周りで少なくとも300度延在し、接地検知部222Bを含む。第4の検知部230B、第5の検知部232B、及び第4の電極部240の接地検知部は、中心点から漏出半径(中心点から約32mmであり得る漏出半径R5等)において中心点19の周りに円形に分布する。第4の検知部230B、第5の検知部232B、及び第4の電極部の接地検知部は、1.5mm~3.0mmの範囲内、例えば約2.0mm等の1.0mm超の半径広がりを有し得る。第4の検知部230B、第5の検知部232B、及び第4の電極部240の接地検知部は、は、2.5mm~5.0mmの範囲内、例えば約3.5mm等の1.0mm超の周方向広がり(半径方向広がりに直交する)を有し得る。
【0201】
図7は、例示的なマスキング要素の遠位図である。マスキング要素218は、任意選択的に、6つの端子開口部を含む複数の端子開口部を有する。複数の端子開口部は、接地端子開口部242、第1の端子開口部244、第2の端子開口部246、第3の端子開口部248、第4の端子開口部250及び第5の端子開口部252を含む。マスキング要素218の端子開口部242、244、246、248、250、252は、電極組立体の電極の各接続部222A、224A、226A、228A、230A、232Aに重なり、且つ/又は位置合わせされるように構成される。
【0202】
マスキング要素218は、複数のセンサ点開口部を有する。センサ点開口部は、点線254内に示される一次センサ点開口部を含み、各一次センサ点開口部は、接地電極222の部分及び/又は第4の電極230の部分に重なるように構成される。一次センサ点開口部254は、示される例示的なマスキング要素では、接地電極222の部分に重なるようにそれぞれ構成された5つの第1の一次センサ点開口部254Aを含む。一次センサ点開口部254は、示される例示的なマスキング要素では、第4の電極230の部分に重なるようにそれぞれ構成された4つの第2の一次センサ点開口部254Bを含む。センサ点開口部は、点線256内に示される二次センサ点開口部を含み、各二次センサ点開口部は、第4の電極230の部分及び/又は第5の電極232の部分に重なるように構成される。二次センサ点開口部256は、示される例示的なマスキング要素では、第5の電極232の部分に重なるようにそれぞれ構成された5つの第1の二次センサ点開口部256Aを含む。二次センサ点開口部256は、示される例示的なマスキング要素では、第4の電極230の部分に重なるようにそれぞれ構成された4つの第2の二次センサ点開口部256Bを含む。センサ点開口部は、点線258内に示される三次センサ点開口部を含み、各三次センサ開口部は、第5の電極232の部分及び/又は接地電極222の部分に重なるように構成される。三次センサ点開口部258は、示される例示的なマスキング要素では、第5の電極232の部分に重なるようにそれぞれ構成された5つの第1の三次センサ点開口部258Aを含む。三次センサ点開口部258は、示される例示的なマスキング要素では、接地電極222の部分に重なるようにそれぞれ構成された4つの第2の三次センサ点開口部258Bを含む。
【0203】
図8は、例示的な第1の接着層の遠位図である。第1の接着層200は、複数のセンサ点開口部を有する。第1の接着層のセンサ点開口部は、点線260内に示される一次センサ点開口部を含み、各一次センサ点開口部は、電極組立体の接地電極222の部分及び/又は第4の電極230の部分に重なるように構成される。一次センサ点開口部260A、260Bは、示される例示的な第1の接着層では、接地電極222の部分に重なるようにそれぞれ構成された5つの第1の一次センサ点開口部260Aを含む。一次センサ点開口部260A、260Bは、示される例示的な第1の接着層では、第4の電極230の部分に重なるようにそれぞれ構成された4つの第2の一次センサ点開口部260Bを含む。第1の接着層のセンサ点開口部は、点線262内に示される二次センサ点開口部を含み、各二次センサ点開口部は、電極組立体の第4の電極230の部分及び/又は第5の電極232の部分に重なるように構成される。二次センサ点開口部262A、262Bは、示される例示的な第1の接着層では、第5の電極232の部分に重なるようにそれぞれ構成された5つの第1の二次センサ点開口部262Aを含む。二次センサ点開口部262A、262Bは、示される例示的な第1の接着層では、第4の電極230の部分に重なるようにそれぞれ構成された4つの第2の二次センサ点開口部262Bを含む。第1の接着層のセンサ点開口部は、点線264内に示される三次センサ点開口部を含み、各三次センサ開口部は、電極組立体の第5の電極232の部分及び/又は接地電極222の部分に重なるように構成される。三次センサ点開口部264A、264Bは、示される例示的な第1の接着層では、第5の電極232の部分に重なるようにそれぞれ構成された5つの第1の三次センサ点開口部264Aを含む。三次センサ点開口部264A、264Bは、示される例示的な第1の接着層では、接地電極222の部分に重なるようにそれぞれ構成された4つの第2の三次センサ点開口部264Bを含む。
図9は、
図8の第1の接着層の近位図である。
【0204】
図10はベースプレート4のより詳細な遠位図である。ベースプレートのモニタインターフェースは第1のコネクタ211を含む。第1のコネクタ211は、モニタデバイスをベースプレートに解放可能に結合し、それにより解放可能な結合を形成するように構成される結合部210を含む。第1のコネクタ211/モニタインターフェースは、モニタデバイスの各端子との各電気接続を形成する各端子要素により形成された複数の端子を含む。
【0205】
第1のコネクタ211/モニタインターフェースの複数の端子は、接地端子282Aを形成する接地端子要素282、第1の端子284を形成する第1の端子要素284、第2の端子286Aを形成する第2の端子要素286、及び任意選択的に、第3の端子288Aを形成する第3の端子要素288を含む。モニタインターフェースは、任意選択的に、第4の端子290Aを形成する第4の端子要素290及び/又は第5の端子290を形成する第5の端子要素292を含む。端子要素282、284、286、288、290、292は、電極222、224、226、228、230、232の各接続部222A、224A、226A、228A、230a、232Aに接触する。
【0206】
図11は、センサデータに基づいてオストミー装具2の装着時間を判断するように構成された例示的な付属デバイス8を表す図解のためのブロック図である。以下により詳しく述べるように、オストミー装具2のユーザに関連付けられるセンサデータは、オストミー装具2の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレート4の装着時間)に影響を与え得る。すなわち、ユーザ、ユーザの活動、及び/又はユーザの環境に関連付けられるセンサデータは装着時間に影響を与え得る。そのため、本明細書で論じられる実施形態は、ユーザ、ユーザの活動、及び/又はユーザの環境に関連付けられるセンサデータに基づいて装着時間を判断することに関する。
【0207】
図11に示されるように、付属デバイス8は、有線又は無線接続306を介してサーバ302及び/又はデータベース304と通信し得る。サーバ302及び/又はデータベース304は、後述のように、過去の装着時間及び/又は実際の装着時間の判断を容易にし得る。追加的又は代替的に、サーバ302及び/又はデータベース304は、第2の分析アプリケーション(例えば、動作状態モジュール318、センサデータモジュール、過去の装着時間モジュール322、及び/又は実際の装着時間モジュール324、これらのモジュールの説明は以下参照)を含み得る。追加的に、付属デバイス8は、送信機308と1つ又は複数の信号310を介して通信し得、これらは以下で説明するように、センサデータを付属デバイス8に提供するために使用できる。
【0208】
付属デバイス8は、プロセッサ314及びメモリ316を含む。プロセッサ314及びメモリ316は、バス312を介して動作的且つ通信可能に結合され得る。プロセッサ314は、中央処理ユニット(CPU)とすることができるが、他の適当なマイクロプロセッサも考えられる。プロセッサ314は、情報をメモリ316に記憶し、且つ/又はメモリ316からの情報にアクセスするように構成され得る。プロセッサ314はまた、メモリ316に記憶されたコンピュータ実行可能命令により明示されるように命令を実行し、所望のタスクを行い得る。
【0209】
メモリ316は、揮発性及び/又は不揮発性メモリの形態のコンピュータ可読媒体を含み、リムーバブル、ノンリムーバブル、又はその組合せであり得る。実施形態において、メモリ316は、プロセッサ314に本明細書に記載の実施形態の態様を実行させるためのコンピュータ実行可能命令を記憶する。例えば、1つ又は複数のモジュールは、本明細書に記載されているようにオストミー装具2の装着時間(例えば、本明細書に記載のベースプレート4の装着時間)を判断するために、メモリ316からプロセッサ314にロードされ得る。例示的なモジュールは、後述の目的のために使用される動作状態モジュール318、センサデータモジュール320、過去の装着時間モジュール322、及び/又は実際の装着時間モジュール324を含む。
【0210】
付属デバイス8はまた、モニタインターフェース326、受信器328、センサ330、入力デバイス332、及びディスプレイ334も含み得、これらは全て、バス312を介してプロセッサ314に動作的且つ通信可能に結合され得る。
【0211】
モニタインターフェース326は、オストミーシステム1の1つ又は複数のデバイスと通信するように構成され得る。1つ又は複数のデバイスは、例えば、本明細書で開示されるモニタデバイス6、及び/又はオストミー装具2を含む。少なくとも1つの実施形態では、モニタインターフェース326は、モニタデバイス6からモニタデータを取得するように構成される。モニタデータは、オストミー装具2の動作状態336(例えば、ベースプレート4の動作状態336)を示し得る。
【0212】
前述のように、動作状態336は、第1の接着層200が第1の程度の半径方向浸食を受けた状況に対応するベースプレート4を示す第1の動作状態と、第1の接着層200が第2の程度の半径方向浸食を受けた状況に対応するベースプレート4を示す第2の動作状態と、第1の接着層200が第3の程度の半径方向浸食を受けた状況に対応するベースプレート4を示す第3の動作状態を含み得る。更に、動作状態336は、ベースプレート4に取り付けられたセンサがユーザの皮膚と第1の接着層の遠位面206との間に排出物等の流体の存在を検出し、オストミー装具2からの高い漏出リスクを示す状況に対応するベースプレート4を示す第4の動作状態を含むことができる。
【0213】
更に、動作状態336は、オストミーバッグの使用期限に基づくオストミーバッグの損耗程度を示す第5の動作状態を含むことができる。第5の動作状態はまた、オストミーバッグがそれ以上の使用に適さなくなった状況に対応するオストミーバッグを示すこともできる。同様に、動作状態336は、ベースプレート4の使用期限に基づくベースプレート4の損耗程度を示す第6の動作状態を含むことができる。
【0214】
幾つかの実施形態において、モニタデバイス6は、動作状態336を計算し、動作状態336を付属デバイス8のモニタインターフェース326に送信し得る。追加的又は代替的に、モニタインターフェース326はモニタデバイス6からデータを受信し得、プロセッサ314は、動作状態モジュール318を使って、オストミー装具2の(例えば、ベースプレートの)動作状態336をモニタデバイス6からの受信データに基づいて計算し得る。追加的又は代替的に、ユーザは、入力デバイス332を介して動作状態336を入力し得る。プロセッサ314がモニタデバイス6から動作状態336を受信し、モニタデバイス6から受信したデータに基づいて動作状態336を計算し、付属デバイス8に入力されることは全て、本明細書では、プロセッサ314がオストミー装具6の動作状態336を判断する、という。プロセッサ314は、動作状態336をメモリ316に記憶し、且つ/又は動作状態336を使ってオストミー装具2の、より具体的にはベースプレート4の装着時間を判断し得る。
【0215】
装着時間は、ユーザがオストミー装具2を、そのオストミー装具2に関して深刻な漏出リスクが発生するまでに装着できる時間の長さを示し得る。例えば、装着時間は、ユーザがオストミー装具2を、ベースプレート4が第4の動作状態となるまでに装着できる時間の長さを示し得る。しかしながら、オストミーユーザの中には、自分がオストミー装具2を、深刻な漏出リスクが発生するまでに装着できる時間の長さを知りたいと考え得る人もいる。そのため、装着時間はユーザにより構成可能であり得る。すなわち、そのユーザは、装着時間を、ベースプレート4が第1の動作状態、第2の動作状態、又は第3の動作状態となるまでにオストミー装具2を装着できる時間の長さを示すように構成し得る。追加的又は代替的に、ユーザは動作状態を定義し得る。これらの実施形態では、装着時間は、ユーザがオストミー装具2を、そのオストミー装具2がユーザの定義した動作状態となるまでに装着できる時間の長さを示し得る。
【0216】
上述の例示的な実施形態の場合、装着時間は、ベースプレート4が第4の動作状態に至るまでに残っている時間を示し得る。しかしながら、この例示的実施形態はまた、装着時間が、オストミー装具2が他の動作状態となるまでに残っている時間と定義されている場合にも当てはまり、それがユーザの定義する動作状態か所定の動作状態(例えば、第1の動作状態、第2の動作状態、第3の動作状態、第5の動作状態、及び/又は第6の動作状態)かを問わない。
【0217】
前述のように、オストミーシステム1の付属デバイス8は1つ又は複数のセンサ330を含み得る。例えば、1つ又は複数のセンサ330としては、オーディオセンサ、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、気圧計、カメラ、近接センサ、温度センサ、心拍数センサ、及び指紋センサを含み得るが、これらに限定されない。上述のタイプのセンサ330は、付属デバイス8に搭載され得る。例えば、付属デバイス8は、温度を検知できる温度計を含む電話、タブレット、又はウェアラブルであり得る。別の更なる例として、加速度計は動きのタイプを検知し得る。すなわち、ユーザは眠っているか、それ以外に比較的じっとしているかもしれず、加速度計はこれを検知し得る。代替的に、加速度計は、ユーザが歩いている、ジョギングしている、又は激しい運動をしていることを検知し得る。代替的又は追加的に、加速度計又は気圧計である1つ又は複数のセンサ330は、ユーザがハイキング中等に登山をしているか否かを検知するために使用できる。追加的に、気圧計は、気象状況を示す気圧を検知するために使用できる。これらのセンサ330の何れか又は全部を使用して、オストミー装具2の装着時間(例えば、具体的に本明細書で開示されるベースプレート4の装着時間)を判断し得る。
【0218】
センサ330は、付属デバイス8に関連付けられるカメラを更に含み得、カメラはユーザのストーマの画像を提供するために使用できる。画像は、装着時間の調整が必要か否かを査定するために、プロセッサ314及び/又はサーバ302上のアプリケーションによって処理され得る。例えば、ユーザのストーマの画像を処理した結果、炎症が判断された場合、このような判断によって、そのベースプレート4の装着時間について判断された値が変更され得る。
【0219】
付属デバイス8上にある、プラグ接続された、又はワイヤ接続されたオンボードセンサ330を使用することに加えて、1つ又は複数の送信機308を任意選択的に使用して、受信機328を介して追加のセンサデータを更に提供し、付属デバイス8の何れかの稼働中センサ330により直接収集されたセンサデータを補足することもできる。例えば、ユーザは、例えば加速度計を使用することによってリモートセンサ331(ここでは、「リモートセンサ」とは付属デバイス8上にない、プラグ接続されていない、又はワイヤ接続されていないことを意味する)を介して活動データを収集する、ウォッチ又はリング(図示せず)等のウェアラブルを持ち得、その場合、このようなセンサデータは付属デバイス8に送信され、付属デバイス8によって装着時間を判断するために使用されることが可能である。代替的に、モニタリングデバイス6は、ユーザの蠕動を検知できるオーディオセンサ等のリモートセンサ331を含み、このようなセンサデータを装着時間の判断において使用するために付属デバイス8に送信し得る。追加的又は代替的に、ウェアラブルはユーザの心機能、例えば心拍数、心リズム、及び/又は心音を監視する1つ又は複数のリモートセンサ331を含み得、かかるリモートセンサ331は送信機308を使ってこのセンサデータを付属デバイス8に伝達する。
【0220】
付属デバイス8上に搭載されたオンボードセンサ330か、付属デバイス8から離間されたリモートセンサ331かを問わず、他のセンサは更に、装着時間を判断するために使用可能な関連センサデータを提供できる。例えば、湿度はユーザの住居内にある液体比重計の形態のリモートセンサ331により測定でき、その後、このセンサデータは、それに関連付けられる送信機308及び付属デバイス8の受信機328を使って付属デバイス8に伝達できる。代替的又は追加的に、ユーザが屋外にいるとき、他の関連データを付属デバイス8に伝達できる。例えば、ユーザが自動車等で旅行している場合、それに関連付けられる関連センサデータを測定し、ユーザの付属デバイス8に伝達でき、それによって装着時間を判断できる。したがって、1つ又は複数の実施形態は、付属デバイス8に搭載された少なくとも1つのセンサ330若しくは、付属デバイス8から離れ、送信機308を介してセンサデータを付属デバイス8に送信し、付属デバイス8の受信機328により受信される少なくとも1つのリモートセンサ331又は、付属デバイス8に搭載された少なくとも1つのセンサ330によって、及び付属デバイス8から離れ、付属デバイス8にセンサデータを送信するリモートセンサ331によって収集されたセンサデータの組合せの使用を含む。
【0221】
例示的なセンサデータパラメータには、温度、気圧、ユーザの心拍数、ユーザの活動レベルのほか、監視される他のパラメータが含まれ得るが、これらに限定されない。これらのセンサパラメータの1つ又は複数は、装着時間の判断に使用され得る。例えば、センサパラメータが湿度であると仮定する。また、付属デバイス8のセンサパラメータ(すなわち、湿度)の現在の値は50%である。50%の現在の湿度値と現在の動作状態336に基づき、プロセッサ314は、例えばルックアップテーブルに問い合わせることによって実際の装着時間は10単位であると判断し得る。
【0222】
図11を再び参照すると、少なくとも1つの実施形態において、プロセッサ314は動作状態モジュール318を使ってモニタデバイス6から動作状態を取得し、その動作状態をメモリ302の動作状態336の中に記憶する。プロセッサ314はまた、センサモジュール320を使ってセンサデータを受信し、そのセンサデータをメモリ302のセンサデータパラメータ338に記憶するように構成される。プロセッサ314は更に、実際の装着時間モジュール324を利用して、動作状態336とセンサデータパラメータ338の両方の組合せに基づいて装着時間を判断するように構成される。したがって、少なくとも1つの動作状態について、特定のセンサ読取り値が取得されると、プロセッサ314は装着時間を判断する。
【0223】
少なくとも1つの実施形態では、装着時間はプロセッサ314により、データベース304及び/又は付属デバイス8のメモリ316にある装着時間ルックアップテーブル346等のルックアップテーブルにアクセスすることによって判断され得る。
図12は、装着時間ルックアップテーブル346の一部の例を示し、その中では、ある動作状態336につい、センサデータパラメータ338が実際の装着時間344の判断に使用される。したがって、装着時間ルックアップテーブル346は複数のセンサデータパラメータ338(すなわち、センサデータパラメータX
1 338A、センサデータパラメータX
2 338B、...、及びセンサデータパラメータX
n 338C)を含む。各センサデータパラメータ338A、338B、338Cには、装着時間値344が関連付けられる。したがって、プロセッサ314がセンサデータパラメータX
1 338Aのためのセンサパラメータ値338A1を取得すると、プロセッサ314は、装着時間値344A1を判断できる。同様に、プロセッサ314がセンサデータパラメータX
2 338Bのためのセンサパラメータ値338B1を取得すると、プロセッサ314は、装着時間値344B1を判断できる。同様に、プロセッサ314がセンサデータパラメータX
n 338Cのためのセンサパラメータ値338C1を取得すると、プロセッサ314は、装着時間値344C1を判断できる。したがって、実際の装着時間344(例えば、装着時間値344A1、344B1、344C1)は、1つ又は複数のセンサ値が分かれば取得できる。
【0224】
装着時間ルックアップテーブル346に加えて、プロセッサ314は
図13に示されるように、過去の装着時間358に関連付けられるセンサデータパラメータ338A、338B、338Cの過去のセンサパラメータ値356を含む過去の装着時間ルックアップテーブル354にアクセスし得る。すなわち、過去の装着時間358Aは、センサデータパラメータX
1 338Aのための過去のセンサパラメータ値356A、センサデータパラメータX
2 338Bのための過去のセンサパラメータ値356B、及びセンサデータパラメータX
n 338Cのための過去のセンサパラメータ値356Cに関連付けられる。同様に、異なる過去の装着時間358Bは、センサデータパラメータX
1 338Aのための過去のセンサパラメータ値356D、センサデータパラメータX
2 338Bのための過去のセンサパラメータ値356E、及びセンサデータパラメータX
n 338Cのための過去のセンサパラメータ値356Fに関連付けられる。
【0225】
上で開示された例に戻ると、プロセッサ314が付属デバイス8及びオストミー装具2に関連付けられる1つ又は複数のセンサ330からセンサデータを取得すると、プロセッサ314はセンサパラメータ値338A1~338A3を過去のセンサパラメータ値356A及び/又は過去のセンサパラメータ値356Dと比較し、センサパラメータ値338B1~338B3を過去のセンサパラメータ値356B及び/又は過去のセンサパラメータ値356Eと比較し、且つ/又はセンサパラメータ値338C1~338C3を過去のセンサパラメータ値356C及び/又は過去のセンサパラメータ値356Fと比較することによって、オストミー装具2の実際の装着時間344を判断し得る。センサパラメータ値338及び過去のセンサパラメータ値356との比較に基づく実際の装着時間を判断するための例示的な計算を、
図14~17に関して以下に説明する。
【0226】
過去の装着時間ルックアップテーブル354は装着時間ルックアップテーブル346とは別のルックアップテーブルとして示されているが、過去の装着時間ルックアップテーブル354は装着時間ルックアップテーブル346と同じルックアップテーブルの一部であり得る。実施形態では、過去の装着時間358及び/又は過去のセンサパラメータ値356は、メモリ316及び/又はメモリ316の外部のデータベース(例えば、データベース304)に記憶し得る。
【0227】
図11に戻ると、付属デバイス8の入力デバイス332はユーザからの入力を受信するように構成され得る。入力デバイス332は、データを入力するためのキーボード、インタラクティブスクリーン、ポインティングデバイス、その他とすることができる。入力としては、ユーザの活動(例えば、ユーザは運動又は休息活動を付属デバイスに入力できる)、過去の装着時間358、動作状態336、及び/又は装着時間の定義を含むことができる。
【0228】
付属デバイス8のディスプレイ334は、タッチスクリーン若しくはモニタ、又はその他とすることができる。ディスプレイ334は、後述のように、付属デバイス8のセンサ330、動作状態336、センサデータ338、過去の装着時間358、及び/又は実際の装着時間344を表示し得る。
【0229】
前述のように、プロセッサ314は、実際の装着時間344を計算するために、過去の装着時間モジュール322及び実際の装着時間モジュール324を受信し、ロードすることができる。これらのモジュール322、324に関する説明は、以下の段落において
図14~
図17、例えばそれらを代表して各ユーザインターフェースオブジェクトに関して提供する。
【0230】
図14を参照すると、時間の関数として過去の装着時間358Aを示すグラフ360が示されている。
図13に関して前述したように、過去のセンサパラメータ値356A、356B、356Cは過去の装着時間358Aに関連付けられる。過去の装着時間358Aに加えて、時間の関数としての実際の装着時間344Dが示されている。実際の装着時間344Dはセンサデータパラメータ338の1つ又は複数のセンサパラメータ値に関連付けられる。例えば、実際の装着時間344Dは、センサ330により検知されたセンサパラメータ値357A、357B、357Cに関連付けられ得る。
【0231】
実施形態では、実際の装着時間344Dのためのセンサパラメータ値357A、357B、357Cは、過去のセンサパラメータ値356A、356B、356Cと類似しているが、同じではないかもしれない。実際の装着時間344Dを判断するために、プロセッサは、実際の装着時間モジュール324を使用し、過去のセンサパラメータ値356A、356B、356Cをセンサパラメータ値357A、357B、357Cと比較する。この比較に基づいて、プロセッサ314は実際の装着時間344Dを判断できる。
【0232】
この例では、プロセッサ314は、実際の装着時間344Dを装着時間5単位まで減少しており、これは過去の装着時間358Aと比較して1単位の装着時間の減少である。減少は、センサパラメータ値357A、357B、357Cの1つ又は複数が装着時間にとって過去のセンサパラメータ値356A、356B、356Cより好ましくないことの結果であり得る。例えば、センサパラメータ値357A、357B、357Cの1つは湿度に対応し得る。すると、湿度に対応するセンサパラメータ値357A、357B、357Cは湿度に対応する過去のセンサパラメータ値356A、356B、356Cより高湿であり得、これは装着時間にマイナスの影響を与え得る。その結果、実際の装着時間344Dは、過去の装着時間358Aより1単位時間だけ短い。
【0233】
他の例として、他の実際の装着時間344Eが示されている。この例では、実際の装着時間344Eはセンサパラメータ値357D、357E、357Fに関連付けられ得、これは過去のセンサパラメータ値356A、356B、356Cとは異なり得る。上記と同様に、プロセッサ314は、実際の装着時間モジュール324を使用して、過去のセンサパラメータ値356A、356B、356Cをセンサパラメータ値357D、357E、357Fと比較することにより、センサパラメータ値357D、357E、357Fを検知する付属デバイス8に関連付けられるオストミー装具2の実際の装着時間344Eを判断する。この比較に基づき、実際の装着時間344Eを判断できる。この例では、実際の装着時間3444Eは過去の装着時間358Aより長い。しかしながら、増大は線形ではない。この例では、時点362において、実際の装着時間344Eは当初の増大よりずっと大きく増大される。これは、オストミー装具2のユーザが、例えば位置及び/又は活動タイプを変化させることによって、過去の装着時間358Aよりオストミー装具2の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレート4の装着時間)を延長するのに好ましいセンサパラメータ値357D、357E、357Fを有する状態から、第1の位置よりオストミー装具2の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレート4の装着時間)を延長するのに更により好ましい将来のセンサパラメータ値へと変えるという予測の結果であり得る。そのため、プロセッサ314は、実際の装着時間が過去の装着時間より358Aより2単位時間長い8単位時間であると判断する。
【0234】
実施形態は過去の装着時間358Aから実際の装着時間344を判断することに関して説明されているが、プロセッサ314は、過去の装着時間358B(又は他の過去の装着時間358)が実際の装着時間344の判断によりよく適している場合に、過去の装着時間358B(又は他の過去の装着時間358)から実際の装着時間344を判断し得る。例えば、センサデータパラメータは装着時間に非線形の影響を与え得る。そのため、プロセッサ314は、センサパラメータ値357に最も近い過去のセンサパラメータ値356(例えば、過去のセンサパラメータ値356D、356E、356F)を判断し、これらの過去のセンサパラメータ値356に関連付けられる過去の装着時間358に基づいて実際の装着時間344を判断し得る。これは、位置パラメータが装着時間に与えるあらゆる非線形の影響を低減させ得る。
【0235】
見込みの将来のセンサパラメータ値(例えば、時点362以降に示されるセンサパラメータ値)を判断するために、プロセッサ314は、
図15に示されるように、入力デバイス332に入力され、おそらく、例えばメモリ316に記憶された活動入力データ364を問い合わせ得る。すなわち、
図15は、将来の活動、すなわちまとめて366で示される活動A 366A、活動B 366B、及び活動N 366Cの活動入力データ364を示す。
図15において、各活動366A、366B、366Nは実行される活動のタイプを含む。センサデータモジュール320は、活動入力データ364を受信し、且つ/又はそれにアクセスして、例えばルックアップテーブル(例えば、装着時間ルックアップテーブル346及び/又は過去の装着時間ルックアップテーブル354)に問い合わせることによって、活動のタイプに関連付けられる将来のセンサパラメータ値を判断し得る。プロセッサ314はすると、実際の装着時間モジュール324を使い、実際の装着時間344(例えば、実際の装着時間344E)を判断するために活動に関連付けられるそれぞれの将来のセンサパラメータ値を使用できる。
【0236】
図14に関して前述したように、実際の装着時間344は過去の装着時間358から判断され得る。そのために、プロセッサ314は、実際の装着時間モジュール324を使用し、過去の装着時間358及びこれらの過去の装着時間358に関連付けられる過去のセンサパラメータ値356に基づいて最適適合方程式を判断し得る。
【0237】
図16は、複数の過去のセンサパラメータ値356とそれに対応する過去の装着時間358のグラフ368を示す。センサパラメータは例えば、温度、湿度、気圧、ユーザの心拍数、及びユーザの活動であり得る。図のように、3つの過去のセンサパラメータ値356G、356H、356Iが示されている。過去のセンサパラメータ値356G、356H、356Iの各々は、それぞれに関連付けられた装着時間を有する。すなわち、過去のセンサパラメータ値356Gは装着時間3単位の装着時間を有し、過去のセンサパラメータ値356Hは装着時間5単位の装着時間を有し、過去のセンサパラメータ値356Iは装着時間7単位の装着時間を有していた。これらの過去のセンサパラメータ値356G、356H、356Iを使って、最適適合線370がこれらの過去のセンサパラメータ値356G、356H、356Iにフィットされ得る。すると、センサパラメータ338の現在及び/又は将来の値が取得されると、プロセッサ314は、最適適合線370を使って対応する実際の装着時間344を判断し得る。このプロセスは、本明細書において、過去のセンサパラメータ値356G、356H、356Iをセンサデータパラメータ338の現在及び/又は将来の値と比較することと言われ得る。例えば、センサデータパラメータ338の値がセンサパラメータ値357Gを有する場合、プロセッサ314は装着時間6単位の装着時間を判断し得る。
【0238】
過去のセンサパラメータ値356Hが過去のセンサパラメータ値356Gより大きい、及び/又は過去のセンサパラメータ値356Iが過去のセンサパラメータ値356Hより大きい実施形態では、過去のセンサパラメータ値356G、356H、356Iに関連付けられるセンサパラメータは装着時間とプラスに相関し得る。すなわち、過去のセンサパラメータ値356が大きいほど、装着時間は長くなる。反対に、過去のセンサパラメータ値356が小さいほど、装着時間は短くなる。過去のセンサパラメータ値356Hが過去のセンサパラメータ値356Gより小さく、及び/又は過去のセンサパラメータ値356Iが過去のセンサパラメータ値356Hより小さい実施形態では、過去のセンサパラメータ値356G、356H、356Iに関連付けられるセンサパラメータは装着時間にマイナスに相関し得る。すなわち、過去のセンサパラメータ値356が小さいほど、装着時間は長くなる。反対に、過去のセンサパラメータ値356が大きいほど、装着時間は短くなる。
【0239】
図17は、過去の装着時間358C、358D、358Eに基づいて実際の装着時間のための方程式を判断する1つの例示的な実施形態を示す。この実施形態は、装着時間に対する異なるセンサパラメータの寄与を分離できない場合に使用され得る。この実施形態により実際の装着時間344のための方程式を判断するために、プロセッサ314は、1つ又は複数の過去の装着時間358C、358D、358Eにアクセスする。過去の装着時間358C、358D、358Eの各々は、それらに関連付けられる過去のセンサパラメータ値356を有する。過去の装着時間358C、358D、358E及びそれらに関連付けられる過去のセンサパラメータ値35を使用し、処理314は連立方程式を立てる。プロセッサ314はすると、連立方程式の係数を求め、各センサパラメータが装着時間にどれだけ影響を与えるかを判断する。すると、この係数を使って実際の装着時間344のための方程式を立てることができる。
【0240】
複数の過去の装着時間を使って実際の装着時間344のための方程式を判断する例として、過去の装着時間358C、358Dが2つのセンサパラメータ、すなわちセンサパラメータ1及びセンサパラメータ2の関数であると仮定する。この例では、センサパラメータ1は過去の装着時間358C、358D中の平均温度であり、センサパラメータ2は同じく平均湿度である。過去の装着時間358Cに関して、平均温度をx1、平均湿度をy1、装着時間をw1単位時間と仮定する。また、過去の装着時間358Dに関して、平均温度をx2、平均湿度をy2、装着時間をw2単位時間と仮定する。これらの値を使って、以下の連立方程式を生成できる。
w1=a1
*x1+a2
*y1
w2=a1
*x2+a2
*y2
式中、a1はセンサパラメータ1からの装着時間への寄与であり、a2はセンサパラメータ2からの装着時間への寄与である。a1及びa2を求めてこの連立方程式を解いた後、a1及びa2の値を使って、実際の装着時間344のための方程式を立てることができる。例えば、センサ330が平均温度20℃、平均湿度50%を予測すると、ユーザによるベースプレートの実際の装着時間は:
実際の装着時間=a1
*20+a2
*.50
となる。
【0241】
このプロセスはまた、本明細書において、過去のセンサパラメータ値356をセンサパラメータ値357と比較すると言われ得る。
【0242】
図18は、センサデータに基づいてオストミー装具2の装着時間を判断するための例示的なフロー
図400を示す。フロー
図400は、
図1~
図17に関して示されている。しかしながら、何れの適当な構造も使用できる。サブブロック402~416が示されているが、他の応用に適したものとするために他の適当なサブブロックを使うこともできる。追加的に、ブロックはタスクを実行するモジュール318、320、322、324に関して説明されているが、メモリ318、320、322、324に記憶された命令を使ってタスクを実行するのはプロセッサ314である。
【0243】
動作中、動作状態モジュール318は、オストミー装具2の動作状態(例えば、ベースプレート4の動作状態)を判断し得る(ブロック402)。代替的に、付属デバイス8は動作状態を受信し得る。動作状態は、ベースプレート4の浸食の程度を示すことができる。動作状態モジュール318は、ベースプレート4の動作状態336を判断して、オストミー装具2の漏出のあらゆる可能性を防止し得る。
【0244】
センサモジュール320は、オストミー装具2に関連付けられた付属デバイス8のセンサ330からセンサデータパラメータ338の1つ又は複数のセンサパラメータ値357を受信し得る(ブロック404)。センサデータパラメータ338としては、温度データ、湿度データ、活動データ、ストーマデータ、加速度計データ、画像データ、音声データ、入力データ、及び心拍数データが含まれ得るが、これらに限定されない。
【0245】
すると、動作状態336及びセンサパラメータ値357に基づいて、実際の装着時間モジュール324はオストミー装具2、例えばベースプレート4の実際の装着時間344を判断し得る(ブロック406)。実施形態では、これは、ルックアップテーブル(例えば、装着時間ルックアップテーブル346)に問い合わせ、装着時間ルックアップテーブル346のエントリに基づいて、センサパラメータ値357と相関する実際の装着時間344を判断することによって行われ得る。
【0246】
追加的又は代替的に、動作状態336及びセンサパラメータ値357を使って実際の装着時間を判断するために、過去の装着時間モジュール322は過去の装着時間358を取得し得る(ブロック408)。すると、実際の装着時間モジュール324は過去の装着時間358を調整して、実際の装着時間344を判断し得る(ブロック410)。
【0247】
実際の装着時間344を判断するための過去の装着時間358に対する調整を判断するために、実際の装着時間モジュール324は、過去の装着時間358に関連付けられる1つ又は複数の過去のセンサパラメータ値356を判断し得る(ブロック412)。実際の装着時間モジュール324はすると、過去のセンサパラメータ値356をセンサパラメータ値357と比較し得る(ブロック414)。この比較に基づいて、実際の装着時間モジュール324は比較に基づいて実際の装着時間を判断し得る(ブロック416)。
図16及び
図17に関して上述した実施形態は、過去のセンサパラメータ値357をセンサパラメータ値357と比較して、比較に基づいて実際の装着時間344を判断するための例示的な実施形態である。
【0248】
ベースプレートにおける第1のコネクタの位置、結合部における端子の数及び端子の位置は、ベースプレートの電極組立体で使用される電極構成に適合され得る。
【0249】
図19は、時間の関数としてパラメータデータを表す例示的なグラフを示す。この例では、y軸におけるパラメータデータはボルト単位であり、時間はx軸である。曲線1100は、時間の関数として、ベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す。曲線1102は、時間の関数として、ベースプレートの第2の電極対により測定された電圧を示す第2のパラメータデータを示す。曲線1104は、時間の関数として、ベースプレートの第3の電極対により測定された電圧を示す第3のパラメータデータを示す。曲線1108、1116、1118は、時間の関数として、ベースプレートの第4の電極対により測定された電圧を示す第4の一次パラメータ、ベースプレートの第4の電極及び第5の電極により測定された電圧を示す第4の二次パラメータ、ベースプレートの第5の電極対により測定された電圧を示す第4の三次パラメータをそれぞれ示す。曲線1110、1112、1114は、時間の関数として、ベースプレートの第4の電極対により測定された電圧勾配を示す第4の一次パラメータの勾配、ベースプレートの第4の電極及び第5の電極により測定された電圧勾配を示す第4の二次パラメータの勾配、並びにベースプレートの第5の電極対により測定された電圧勾配を示す第4の三次パラメータの勾配をそれぞれ示す。
図19は、曲線1000として表される上限電圧閾値、曲線1002として表される中間電圧閾値、曲線1004として表される下限電圧閾値を示し、曲線1006は勾配限度である。
【0250】
曲線1108、1116、1118、及び曲線1110、1112、1114は、第4の電極対により第1の接着層の近位側において水分が検出されないことを示す。
【0251】
5h未満の時間において、曲線1100は、第1のパラメータデータが上限電圧閾値を交差したため、第1の電極対により水分が検出されることを示し、一方、曲線1102は、第2のパラメータデータが上限電圧閾値を交差していないため、第2の電極対により水分が検出されていないことを示す。この段階では、オストミー装具が第1の動作状態にあると判断される。
【0252】
5h~10hの時間において、曲線1102は、第2のパラメータデータが上限電圧閾値を交差したため、水分が第2の電極対により検出されたことを示す。この段階では、オストミー装具は第2の動作状態であると判断される。
【0253】
45h前後の時間において、曲線1104は、第3のパラメータデータが上限電圧閾値を交差したため、水分が第3の電極対により検出されたことを示す。この段階では、オストミー装具は第3の動作状態であると判断される。
【0254】
図20は、時間の関数としてパラメータデータを表す例示的なグラフを示す。この例では、y軸におけるパラメータデータはボルト単位であり、時間はx軸である。曲線1202は、時間の関数として、ベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す。曲線1204は、時間の関数として、ベースプレートの第2の電極対により測定された電圧を示す第2のパラメータデータを示す。曲線1200は、時間の関数として、ベースプレートの第3の電極対により測定された電圧を示す第3のパラメータデータを示す。曲線1206、1208、1210は、時間の関数として、ベースプレートの第4の電極対により測定された電圧を示す第4の一次パラメータ、ベースプレートの第4の電極及び第5の電極により測定された電圧を示す第4の二次パラメータ、ベースプレートの第5の電極対により測定された電圧を示す第4の三次パラメータをそれぞれ示す。曲線1212、1214、1216は、時間の関数として、ベースプレートの第4の電極対により測定された電圧勾配を示す第4の一次パラメータの勾配、ベースプレートの第4の電極及び第5の電極により測定された電圧勾配を示す第4の二次パラメータの勾配、並びにベースプレートの第5の電極対により測定された電圧勾配を示す第4の三次パラメータの勾配をそれぞれ示す。
図20は、曲線1000として表される上限電圧閾値、曲線1002として表される中間電圧閾値、曲線1004として表される下限電圧閾値を示し、曲線1006は勾配限度である。
【0255】
曲線1206、1208、1210、及び曲線1212、1214、1216は、69hから始まる時間から90hまで、第4の電極対、第4及び第5の電極、並びに第5の電極対により第1の接着層の近位側において水分が検出されることを示す。3つの電極対は1206、1208、1210により示される低下により示されるようにトリガされ、曲線1212、1214、1216は80%未満の勾配を示すため、これは第1の接着層の近位側における汗の存在を示す。
【0256】
30分の時間において、曲線1202は、第1のパラメータデータが上限電圧閾値を超えたため、水分が第1の電極対により検出され、一方、曲線1204は、第2のパラメータデータが上限電圧閾値を交差していないため、水分が第2の電極対により検出されていないことを示す。この段階では、オストミー装具は第1の動作状態であると判断される。
【0257】
40h前後の時間において、曲線1204は、第2のパラメータデータが上限電圧閾値を交差したため、水分が第2の電極対により検出されたことを示す。この段階では、オストミー装具は第2の動作状態であると判断される。
【0258】
図21は、時間の関数としてパラメータデータを表す例示的なグラフを示す。この例では、y軸におけるパラメータデータはボルト単位であり、時間はx軸である。曲線1300は、時間の関数として、ベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す。曲線1302は、時間の関数として、ベースプレートの第2の電極対により測定された電圧を示す第2のパラメータデータを示す。曲線1304は、時間の関数として、ベースプレートの第3の電極対により測定された電圧を示す第3のパラメータデータを示す。曲線1306、1308、1310は、時間の関数として、ベースプレートの第4の電極対により測定された電圧を示す第4の一次パラメータ、ベースプレートの第4の電極及び第5の電極により測定された電圧を示す第4の二次パラメータ、ベースプレートの第5の電極対により測定された電圧を示す第4の三次パラメータをそれぞれ示す。曲線1312、1314、1316は、時間の関数として、ベースプレートの第4の電極対により測定された電圧勾配を示す第4の一次パラメータの勾配、ベースプレートの第4の電極及び第5の電極により測定された電圧勾配を示す第4の二次パラメータの勾配、並びにベースプレートの第5の電極対により測定された電圧勾配を示す第4の三次パラメータの勾配をそれぞれ示す。
図21は、曲線1000として表される上限電圧閾値、曲線1002として表される中間電圧閾値、曲線1004として表される下限電圧閾値を示し、曲線1006は勾配限度である。
【0259】
曲線1306、1308、1310、及び曲線1312、1314、1316は、25h前後において始まる時間において、第4の電極対により第1の接着層の近位側において水分が検出されることを示す。漏出電極(すなわち、第4の電極対、第4及び第5の電極及び第5の電極対)は1306、1308、1310により示される減少により示されるようにトリガされ、曲線1312、1314、1316は80%未満の勾配を示すため、これは第1の接着層の近位側における排出物の存在を示す。これは深刻な漏出を示す。オストミー装具が第6の動作状態であると判断し得る。
【0260】
5hの時間において、曲線1300は、第1のパラメータデータが上限電圧閾値を超えたため、水分が第1の電極対により検出され、一方、曲線1302は、第2のパラメータデータが上限電圧閾値を交差していないため、水分が第2の電極対により検出されていないことを示す。この段階では、オストミー装具は第1の動作状態であると判断される。
【0261】
15h前後の時間において、曲線1302は、第2のパラメータデータが上限電圧閾値を交差したため、水分が第2の電極対により検出されたことを示す。この段階では、オストミー装具は第2の動作状態であると判断される。
【0262】
30h前後の時間において、曲線1304は、第3のパラメータデータが上限電圧閾値を交差したため、水分が第3の電極対により検出されたことを示す。曲線1306、1308、1310が対応する閾値未満に降下しなかった例では、曲線1304は、水分が第3の電極対に達したことを示し、本開示は、オストミー装具が第3の動作状態にあると判断できるようにする。
【0263】
図22は、時間の関数としてパラメータデータを表し、時間の関数として白化ゾーン直径(例えば、ストーマ開口部を取り巻く白化リングの半径方向厚さに関連する)を表す例示的なグラフを示す。
図22は、時間の関数として第1の接着層の水分伝搬を示すとともに、ベースプレートの第1の電極対及び第2の電極対により検出されたパラメータデータと、ベースプレートの第1の接着層の近位面にける実際の水分との相関を示す。第1の接着層における実際の水分伝搬は、第1の接着層における白化ゾーン(例えば、ストーマ開口部の周りの白色リング)として出現し得る。水分は、水分が第1の接着層の組成物と反応して、ストーマ開口部の周りに白色リングを形成し、それにより、ベースプレートの接着性能を下げるという点で第1の接着層に影響を及ぼす。
図22は、ベースプレートの電極を使用して、水がベースプレートのストーマ開口部から適用され、ベースプレートの第1の接着層の半径方向浸食につながる水分の半径方向伝搬を辿る実験により得られる。
【0264】
曲線1502は、時間の関数として、ベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す。曲線1504は、時間の関数として、ベースプレートの第2の電極対により測定された電圧を示す第2のパラメータデータを示す。曲線1506は、時間の関数としての白色リングの直径を示す。第1のパラメータデータは、例えば、第1の電極対により測定される電圧の経時低下を示す。第2の電極対の電圧が、例えば、第1のパラメータデータが低下、例えば電圧降下を示すときよりも後の時間で降下することも分かる。これは、第1の電極対がトリガされる(例えば、第1のパラメータデータが低下を示す)ときである約25mm~26mmから、第2の電極対がトリガされる(第2のパラメータデータが低下を示す)ときである38mmに進む白色リングの直径と相関する。これは実質的に、第1の半径方向距離R1の2倍にける第1の電極対の場所及び第2の半径方向距離R2の2倍における第2の電極対の場所に対応する。
【0265】
なお、種々の地域及び国々はオストミー装具の最適な使用をサポートする種々のルーチン及び推奨を有する。例えば、欧州地域では、本明細書に開示されるベースプレートを有するオストミー装具が、白化リングの半径方向厚さが0mm~7mm(好ましい使用に準拠するユーザの場合)、0mm~5mm(看護師により推奨される)等の0mm~15mm(好ましい使用に準拠しないユーザの場合)である場合、最適な状態であることがユーザに示され得る。
【0266】
例えば、欧州では、白化リングの半径方向厚さが5mm~10mm(看護師により推奨される)、7mm~10mm(好ましい使用に準拠するユーザの場合)、及び/又は15mm~30mm(好ましい使用に準拠しないユーザの場合)等である場合、本明細書に開示されるベースプレートを有するオストミー装具が最適未満状態(第2の動作状態に対応する)であり、それにより、ベースプレートを交換する考察を示すことがユーザに示され得る。
【0267】
例えば、欧州では、白化リングの半径方向厚さが、15mm超(好ましい使用に準拠するユーザの場合)、30mm超(好ましい使用に準拠しないユーザの場合)等の10mm超(看護師により推奨される)の場合、本明細書に開示されるベースプレートを有するオストミー装具が不良状態(第3の動作状態に対応する)であり、ベースプレートの交換要求を示すことがユーザに示され得る。
【0268】
例えば、他の地域(例えば、アメリカ)では、白化リングの半径方向厚さが、0mm~10mm(好ましい使用に準拠するユーザの場合)、0mm~10mm(看護師により推奨される)等の0mm~20mm(好ましい使用に準拠しないユーザの場合)である場合、本明細書に開示されるベースプレートを有するオストミー装具が最適な状態(第1の動作状態に対応する)であることがユーザに示され得る。
【0269】
例えば、他の地域(例えば、アメリカ)では、白化リングの半径方向厚さが10mm~20mm(看護師により推奨される)、10mm~20mm(好ましい使用に準拠するユーザの場合)、及び/又は20mm~40mm(好ましい使用に準拠しないユーザの場合)等である場合、本明細書に開示されるベースプレートを有するオストミー装具が最適未満状態(第2の動作状態に対応する)であり、それにより、ベースプレートを交換する考察を示すことがユーザに示され得る。
【0270】
例えば、他の地域(例えば、アメリカ)では、白化リングの半径方向厚さが、20mm超(好ましい使用に準拠するユーザの場合)、40mm超(好ましい使用に準拠しないユーザの場合)等の20mm超(看護師により推奨される)の場合、本明細書に開示されるベースプレートを有するオストミー装具が不良状態(第3の動作状態に対応する)であり、ベースプレートの交換要求を示すことがユーザに示され得る。
【0271】
本開示の方法、オストミー装具、モニタデバイス、及び付属デバイスは、地域の選好又は使用に動作状態の閾値を調整するように、オストミー装具の使用においてユーザの地域の選好に対応できるようにする。
【0272】
例えば、センサパラメータ値が、より長い持続時間にわたってオストミー装具を装着することが慣例の第2の地域(例えば、アメリカ)と比較して、より短い持続時間にわたってオストミー装具を装着することが慣例である第1の地域(例えば、欧州)において検知された場合、特定のセンサパラメータ値に基づくオストミー装具の実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時時間)を、オストミスト又は回腸オストミストが第2の地域にいて、同じセンサパラメータ値が検知された場合と比較して減少させる計数逓減率が適用され得、それに対して、オストミスト又は回腸オストミストが第2の地域にいる場合、オストミー装具の実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を、同じセンサパラメータ値が検知されたことに基づく、そのオストミスト又は回腸オストミストが第1の領域にいる場合と比較して増大させる第2の計数逓減率が適用され得る。
【0273】
他の例として、オストミスト又は回腸オストミストが第2の地域から第1の地域に引っ越した場合、オストミー装具の実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を、同じセンサパラメータ値が検知されたことに基づく過去の装着時間と比較して減少させる第1の計数逓減率が適用され得る。反対に、オストミスト又は回腸オストミストが第1の地域から第2の地域に引っ越した場合、オストミー装具の実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を、同じセンサパラメータ値が検知されたことに基づく過去の装着時間と比較して増大させる第2の計数逓減率が適用され得る。
【0274】
図23A及び
図23Bは、本明細書に開示されるベースプレートの第1の接着層に対して引剥力(例えば、第1の接着層の近位(又は遠位)面に直交する)を働かせる引剥動作により移動する引剥距離の関数として、引剥力を表す例示的なグラフを示す。引剥力は、皮膚表面から第1の接着層を引き剥がすのに必要な力に関連する。引剥距離は、引剥力が働き始める第1の接着層の一端部に関する。引剥距離は、第1の接着層のサイズ又は長さに関連し、それにより、水分により影響を受ける第1の接着層の部分及び水分により影響を受けない第1の接着層の部分のサイズ又は長さに関連し得る。
図23A及び
図23Bに示される引剥力は、皮膚表面へのベースプレートの第1の接着層の接着性能を表す。
【0275】
1つ又は複数の実施形態において本明細書に開示されるベースプレートの第1の接着層の組成は、ベースプレートが装着されたとき、ユーザの皮膚表面へのベースプレートの付着を提供し、皮膚表面を乾燥し健康な状態に維持するように策定される。皮膚が接着剤で塞がれた場合の皮膚の浸軟を回避することは、例えば、第1の接着層の吸収要素の部分を形成する親水コロイド型及び接着剤(例えば、親水コロイド接着剤)により汗を皮膚から第1の接着層に移すことにより行われる。
【0276】
例えば、吸収要素が水分(例えば、水、汗、尿、又は便)に接触する場合、吸収要素は水分を吸収する。これは、皮膚への第1の接着層の付着を低減する。
【0277】
例えば、第1の接着層は、許容可能な接着性能を有する乾燥接着状態(例えば、許容可能な接着及び粘着)から湿潤接着状態(例えば、接着性が低いか、又はなく、粘着性が低いゲル)になる。
【0278】
図23A及び
図23Bの曲線1602は、乾燥接着状態(例えば、水分により影響されない)での第1の接着層に対して引剥力を働かせる引剥動作により移動する引剥距離の関数として、第1の接着層に付与される引剥力を示す。引剥力はニュートン単位で表され、一方、引剥距離はmm単位で表される。乾燥接着状態での第1の接着層の長さはX5で示され、乾燥接着状態での第1の接着層1608の長さに対応する。
【0279】
曲線1602は、引剥距離がX1未満である場合、乾燥接着状態での第1の接着層に付与される引剥力がY1に等しいことを示す。X1において、引剥距離がX5及び第1の接着層の端部に向かって増大するにつれて、引剥力は低下する。
【0280】
図23Aの曲線1604は、湿潤接着状態(例えば、第1の接着層がゲルになる完全湿潤接着状態に達するポイントまで水分により影響される)での第1の接着層に対して引剥力を働かせる引剥動作により移動する引剥距離の関数として、第1の接着層に付与される引剥力を示す。
【0281】
曲線1604は、引剥距離がX2未満である場合、湿潤接着状態の第1の接着層に付与される引剥力が、Y1よりもはるかに低い値を有するY2に等しいことを示す。これは、第1の接着層が湿潤接着状態である場合、第1の接着層の接着性能が下がることを示す。X2において、引剥距離が第1の接着層の端部まで増大するにつれて、引剥力は低下する。なお、X2はX1よりも大きく、その理由は、第1の接着層の成分のゲル化に起因して湿潤接着状態の第1の接着層が容積拡大し、したがって、長さが拡大するためである。
【0282】
図23Aに示される引剥実験は、第1の接着剤が湿潤接着状態である場合、接着性能の損失を示す。
【0283】
図23Bの曲線1606は、1610として示される第1の接着層に対して引剥力を働かせる引剥動作により移動する引剥距離の関数として、第1の接着層に付与される引剥力を示し、乾燥接着状態の第1の部分1610A及び湿潤接着状態(例えば、第1の接着層がゲルになる完全湿潤接着状態に達するポイントまで水分により影響される)の第2の部分1610Bを含む。
【0284】
曲線1606は、引剥距離がX3未満である場合、湿潤接着状態の第1の接着層に付与される引剥力が、Y1よりもはるかに低い値であるY3に等しいことを示す。これは、第1の接着層が湿潤接着状態である部分を含む場合、第1の接着層の接着性能が下がることを示す。X3において、引剥距離が第1の接着層の端部まで増大するにつれて、引剥力は下がる。なお、X3は乾燥接着状態の部分1610Aの長さに対応する。
【0285】
図23Bに示される引剥実験は、第1の接着剤が部分的に湿潤接着状態である場合、接着性能の損失を示す。そのため、オストミー装具の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)は、より高い、又は低い湿度を示すセンサパラメータ値が検知されたことに基づいて調整され得る。
【0286】
例えば、検知された第2センサパラメータ値より高い湿度に対応する第1のセンサパラメータが検知された場合、オストミー装具の実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を、第2のセンサパラメータ値が検知された場合と比較して減少させる第1の計数逓減率が適用され得、それに対して、第2のセンサパラメータ値が検知されると、オストミー装具の実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を、第1のセンサパラメータ値が検知された場合と比較して増大させる第2の計数逓減率が適用され得る。
【0287】
他の例として、過去の装着時間が計算されたときに検知された湿度より高い湿度を示すセンサパラメータ値が検知された場合、オストミー装具の実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を、過去の装着時間と比較して減少させる第1の計数逓減率が適用され得る。反対に、過去の装着時間が計算されたときに検知された湿度より低い湿度を示すセンサパラメータ値が検知された場合、オストミー装具の実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を、過去の装着時間と比較して増大させる第2の計数逓減率が適用され得る。
【0288】
したがって、
図23A及び
図23Bは、モニタデータに基づいて判断された動作状態がベースプレートの接着性能を示すことを実証する。
【0289】
図24A~
図24Bは、時間の関数として白化ゾーン直径(例えば、ストーマ開口部を取り巻く白化リングの半径方向厚さに関連する)を表す例示的なグラフを示す。
図24A~
図24Bは、時間の関数として第1の接着層の水分伝搬を示すとともに、ベースプレートの第1の接着層の近位面上の水分伝搬の直径方向速度を示す。第1の接着層における実際の水分伝搬は、第1の接着層における白化ゾーン(例えば、ストーマ開口部の周りの白色リング)として出現し得る。
図24A~
図24Bは、水分が伝搬する間の時間の関数としての白化ゾーンの直径の測定値を示す。水分は、水分が第1の接着層の組成物と反応して、ストーマ開口部の周りに白色リングを形成し、それにより、ベースプレートの接着性能を下げるという点で第1の接着層に影響を及ぼす。
【0290】
図24Aは、水を第1のタイプのベースプレートのストーマ開口部からかけて、第1のタイプのベースプレートの第1の接着層の半径方向浸食につながる水分の半径方向伝搬の速度を測定する実験により得られる。
【0291】
図24Bは、水を第2のタイプのベースプレートのストーマ開口部からかけて、第2のタイプのベースプレートの第1の接着層の半径方向浸食につながる水分の半径方向伝搬の速度を測定する実験により得られる。第2のタイプは第1のタイプと、第1の接着層の組成物が第1のタイプと比較して第2のタイプの第1の接着層とは異なり得るという点で異なる。
【0292】
曲線2104は、時間の関数として、ストーマ開口部のためのカットから第1の電極対まで測定された第1のタイプのベースプレートの白化リングの直径を示す。
【0293】
曲線2102は曲線2104の線形近似であり、それによってカットから第1の電極対までの速度を特徴付ける。線形近似は、Y=v01
*X+Aのタイプの一次方程式として公式化され得、Yは白化リングの直径(ミリメートル(mm))であり、Xは時間(h)であり、v01はカットから第1の電極対までの第1のタイプのベースプレートにおける水分伝搬の直径方向速度であり、Aはカットの直径に関係する。
図24Aに示される実験では、v01=0.6mm/hであり、Aは22である(すなわち、ストーマ開口部のためのカットの直径が22mmである)。他の実験は、v01が0.5mm/h~0.8mm/hの範囲内であり得、水分がカットから第1の電極対まで伝搬する平均直径方向速度v01は0.65mm/hであることを示している。
図24Aの結果から、水分がカットから第1の電極対まで伝搬する半径方向速度V01を得るために、直径方向速度v01を2で割る:図の実験では、V01=0.3mm/hである。
【0294】
曲線2106は、時間の関数として、第1の電極対から第2の電極対まで測定された、第1のタイプのベースプレートの白化リングの直径を示す。
【0295】
曲線2108は曲線2106の線形近似であり、それによって第1の電極対から第2の電極対までの速度を特徴付ける。線形近似は、Y=v12
*X+Bのタイプの一次方程式として公式化され得、Yは白化リングの直径(ミリメートル(mm))であり、Xは時間(h)であり、v12は第1の電極対から第2の電極対までの第1のタイプのベースプレートにおける水分伝搬の直径方向速度であり、Bは第1の電極対のストーマ開口部の中心からの大まかな位置に関係する。
図24Aに示される実験では、v12=0.2mm/hであり、Bは27.3mmである(すなわち、第1の電極対は約27.3mmに設置される)。他の実験は、v12が0.15mm/h~0.22mm/hの範囲内であり得、水分が第1の電極対から第2の電極対まで伝搬する平均直径方向速度は0.18mm/hであることを示している。
図24Aの結果から、水分が第1の電極対から第2の電極対まで伝搬する半径方向速度V12を得るために、直径方向速度v12を2で割る:図の実験では、V12=0.1mm/hである。
【0296】
曲線2112は、時間の関数として、ストーマ開口部のためのカットから第1の電極対まで測定した第2のタイプのベースプレートの白化リングの直径を示す。
【0297】
曲線2110は曲線2112の線形近似であり、それによってカットから第1の電極対までの速度を特徴付ける。線形近似は、Y=v01
*X+Aのタイプの一次方程式として公式化され得、Yは白化リングの直径(ミリメートル(mm))であり、Xは時間(h)であり、v01はカットから第1の電極対までの第2のタイプのベースプレートにおける水分伝搬の直径方向速度であり、Aはカットの直径に関係する。
図24Bに示される実験では、v01=0.3mm/hであり、Aは21.9である(すなわち、ストーマ開口部のためのカットの直径が21.9mmである)。他の実験は、v01が0.2mm/h~0.32mm/hの範囲内であり得、水分がカットから第1の電極対まで伝搬する平均直径方向速度v01は0.275mm/hであることを示している。
図24Bの結果から、水分がカットから第1の電極対まで伝搬する半径方向速度V01を得るために、直径方向速度v01を2で割る:図の実験では、V01=0.15mm/hである。
【0298】
曲線2114は、時間の関数として、第1の電極対から第2の電極対まで測定された、第2のタイプのベースプレートの白化リングの直径を示す。
【0299】
曲線2116は曲線2114の線形近似であり、それによって第1の電極対から第2の電極対までの速度を特徴付ける。線形近似は、Y=v12
*X+Bのタイプの一次方程式として公式化され得、Yは白化リングの直径(ミリメートル(mm))であり、Xは時間(h)であり、v12は第1の電極対から第2の電極対までの第2のタイプのベースプレートにおける水分伝搬の直径方向速度であり、Bは第1の電極対のストーマ開口部の中心からの大まかな位置に関係する。
図24Bに示される実験では、v12=0.2mm/hであり、Bは25.9mmである(すなわち、第1の電極対は約25.9mmに設置される)。他の実験は、v12が0.15mm/h~0.22mm/hの範囲内であり得、水分が第1の電極対から第2の電極対まで伝搬する平均直径方向速度は0.1mm/hであることを示している。
図24Bの結果から、水分が第1の電極対から第2の電極対まで伝搬する半径方向速度V12を得るために、直径方向速度v12を2で割る:図の実験では、V12=0.5mm/hである。
【0300】
図24A~
図24Bに示される実験は、第1の半径方向距離R1の2倍で第1の電極対の位置に、及び第2の半径方向距離R2の2倍で第2の電極対の位置に実質的に対応する。
【0301】
本開示は、導出可能な速度を利用することにより、センサデータに基づいて動作状態を判断する。そのため、センサパラメータ値に基づく動作状態を判断するために、オストミー装具の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)と相関する、センサデータが伝搬速度にどのように影響を与えるかに基づいて伝搬速度を低下又は上昇させる計数逓減率が適用され得る。例えば、第2のセンサパラメータ値が検知された場合より早い伝搬速さに対応する第1のセンサパラメータ値が検知されると、オストミー装具の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を減少させる計数逓減率を適用できる。反対に、より遅い伝搬速さに対応する第2のセンサパラメータ値が検知されると、オストミー装具の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を増大させる計数逓減率を適用できる。
【0302】
図25Aは、時間の関数としての第1のパラメータデータの例示的なグラフを示す。この例では、y軸のパラメータデータはミリボルトの単位であり、時間はx軸にある。
【0303】
図25Aは、各種の希釈程度の半固形物質をベースプレートのストーマ開口部からかけて、ベースプレートの第1の電極対を使って、ベースプレートの第1の接着層の半径方向浸食につながる水分の半径方向伝搬を追跡する実験により得られる。希釈は、水道水と半固形物質で行う。
【0304】
図25Aの例示的結果は、排出物の含水量が第1のパラメータデータに、及びひいては動作状態にどのような影響を与えるかを示し、模倣する。これは、半固形物質を水で各種の希釈係数で混合することによって行われる。実生活での含水量は、排出物の粘度を変化させ、次の1つ又は複数の要因により影響を受ける:栄養(ユーザが食べた食物のタイプ、水分摂取等)、服薬(例えば、ビタミン/サプリメント、処方箋等)、及び健康データ(例えば、ユーザの医学的状態、病気、オストミスト、回腸オストミスト等)。
【0305】
曲線2202は、時間の関数として、半固形物質0%と水道水100%の混合物をベースプレートのストーマ開口部にかけたときにベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す。
【0306】
曲線2204は、時間の関数として、半固形物質30%と水道水70%の混合物をかけたときにベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す。曲線2204Aは、時間の関数として、半固形物質30%と水道水70%の混合物をかけたときにベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す。
【0307】
曲線2206は、時間の関数として、半固形物質30%と水道水70%の混合物をかけたときにベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す。
【0308】
曲線2208は、時間の関数として、半固形物質50%と水道水50%の混合物をかけたときにベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す。
【0309】
曲線2210は、時間の関数として、半固形物質100%と水道水0%の混合物をかけたときにベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す。
【0310】
曲線2212は、時間の関数として、半固形物質100%と水道水0%の混合物をかけたときにベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す。
【0311】
なお、排出物が希釈されるほど、第1の電極対がトリガされるのが早い。
【0312】
図25Bは、かけられた混合物中の排出物のパーセンテージの関数として第1のパラメータデータの例示的なグラフを示す。
【0313】
曲線2214は、第1の電極対のトリガ時間を半固形物質のパーセンテージに関係付ける線形近似を示し、それによって半固形物質の粘度が第1の接着層内の水分の伝搬にどのように影響を与えるかを特徴付ける。曲線2214は、例示的な結果について、87%の近似精度で係数10.6の一次方程式を表す。このことは、栄養データ(ユーザが食べた食物のタイプ、水分摂取等)、健康データ(例えば、ユーザの医学的状態、病気、オストミスト、回腸オストミスト等)、及び活動レベル(例えば、スポーツ屈伸、移動)の1つ又は複数に基づく動作状態の判断を裏付ける。これによって、センサパラメータに基づいて過去の装着時間に調整を行うことにより、実際の装着時間を判断することが可能となり得る。調整は、本明細書において例示する、1つ又は複数の対応するセンサパラメータ値に関連付けられる1つ又は複数の計数逓減率を適用することによって行われ得る。
【0314】
例えば、検知された第2のセンサパラメータ値より粘度の低い排出物に対応する第1のセンサパラメータ値(例えば、食物のタイプ、服薬、及び/又は水分摂取)が検知されると、オストミー装具の実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を、第2のセンサパラメータ値が検知された場合と比較して減少させる第1の計数逓減率が適用され得、それに対して、第2のセンサパラメータ値が検知されると、オストミー装具の実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を、第1のセンサパラメータ値が検知された場合と比較して増大させる第2の計数逓減率が適用され得る。
【0315】
他の例として、過去の装着時間が計算されたときに検知されたセンサパラメータ値より粘度の低い排出物に対応するセンサパラメータ値(例えば、食物のタイプ、服薬、及び/又は水分摂取)が検知されると、オストミー装具の実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を、過去の装着時間と比較して減少させる第1の計数逓減率が適用され得る。反対に、過去の装着時間が計算されたときに検知されたセンサパラメータ値より高い粘度の排出物を示すセンサパラメータ値が検知されると、オストミー装具の実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を、過去の装着時間と比較して増大させる第2の計数逓減率が適用され得る。
【0316】
センサデータを使って判断され得る活動レベルに関して、実験結果は、ユーザがまったく、又はほとんど活動していない場合(例えば、座っているユーザ)と比較して動作状態が2~10の減少係数によりマイナスの影響を受け得ることを示している。例えば、装着時間は、激しい活動によって2~10の係数だけ減少され得る。例えば、検出された第2のセンサパラメータ値より高い活動レベルに対応する第1のセンサパラメータ値が検知されると、実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を、第2のセンサパラメータ値が検知された場合と比較して減少させる第1の計数逓減率が適用され得、それに対して、第2のセンサパラメータ値が検知されると、オストミー装具の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を、第1のセンサパラメータ値が検知された場合と比較して増大させる第2の計数逓減率が適用され得る。
【0317】
他の例として、過去の装着時間が計算されたときに検知された活動レベルより高い活動レベルを示すセンサパラメータ値が検知されると、オストミー装具の実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を、過去の装着時間と比較して減少させる第1の計数逓減率が適用され得る。反対に、過去の装着時間が計算されたときに検知された活動レベルより低い活動レベルを示すセンサパラメータ値が検知されると、オストミー装具の実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を、過去の装着時間と比較して増大させる第2の計数逓減率が適用され得る。
【0318】
第1の電極対の早期のトリガ時間に基づいて希薄な排出物が検出され得、それによって実際の動作状態が相応に判断され得ることが考えられ得る。
【0319】
図26Aは、第1の所定の温度での第1のタイプのベースプレートに関する時間の関数としてのパラメータデータの例示的なグラフ2302を示す。
図26Aに示される例の第1の所定の温度は摂氏32度である。
図26Bは、第2の所定の温度での第1のタイプのベースプレートに関する時間の関数としてのパラメータデータの例示的なグラフ2304を示す。
図26Bに示される例の第2の所定の温度は摂氏37度である。温度は、人の皮膚温度と密接に近似するように選択された。
【0320】
図26A及び
図26Bは、ベースプレートのストーマ開口部に流体をかけることによって得られたものであり、ストーマ開口部の直径は22mmであった。どちらの実験についても環境の残留湿度は50%であった。流体が時間と共にベースプレートによって吸収され、流体がストーマ開口部から半径方向に外側に伝搬する間に、パラメータデータ(例えば、電圧(mV)をそれぞれ第1の電極対、第2の電極対、及び/又は第3の電極対間で測定した。
【0321】
具体的には、
図26Aにおいて、曲線2306は、時間の関数として、第1の電極対に関する約8.3時間での電圧低下を示す。曲線2308は、時間の関数として、第2の電極対に関する一定の電圧を示す。また、電極2310は、時間の関数として、第3の電極対に関する一定の電圧を示す。
【0322】
比較として、
図26Bにおいて、曲線2312は、第1の電極対に関する約7.6時間での電圧低下を示す。曲線2314は、時間の関数として、第2の電極対に関する一定の電圧を示す。また、電極2316は、時間の関数として、第3の電極対に関する一定の電圧を示す。
【0323】
言い換えれば、この例では、水分は温度が摂氏37度であるときには温度が摂氏32度であるときと比較して約11%速く伝搬した。この比較は、温度が高くなると、水分伝搬と接着劣化が加速するため、ベースプレートの装着時間が短くなることを示している。
【0324】
第2のタイプのベースプレートのストーマ開口部にかけた流体の伝搬速度を測定する他の実験が行われた。
図26A及び
図26Bに示される実験と同様に、ストーマ開口部の直径は22mmであり、環境の残留湿度は50%であった。第2のタイプのベースプレートは、第1のタイプのベースプレートとは、第1のタイプのベースプレートの第1の接着層の組成物が第2のタイプのベースプレートの第1の接着層の組成物と異なる点で異なる。
【0325】
この実験で、温度が摂氏32度のときには、流体は穴の中心と第1の電極対との間で約0.15mm/時間で伝搬した。それに対して、温度が摂氏37度のときには、流体は約0.2mm/時間で伝搬した。そのため、この実験でも同様に、他のタイプのベースプレートについて、温度が低くなると第2のタイプのベースプレートの装着時間は、水分伝搬と接着劣化の加速により短くなることが明らかとなった。
【0326】
上記の結果に鑑み、計数逓減率はベースプレートの動作状態(例えば、装着時間)に適用され得、計数逓減率は温度が上昇するとベースプレートとの間の動作状態にマイナスの影響を与え(例えば、装着時間が短縮する)、及び/又は計数逓減率は温度が低下するとベースプレートの動作状態にプラスの影響を与える(例えば、装着時間が長くなる)。
【0327】
幾つかの実施形態において、計数逓減率は所定のものとされ得る。これらの実施形態において、所定の計数逓減率は一定であり得る。代替的に、所定の計数逓減率は、第1の電極対、第2の電極対、及び/又は第3の電極対がいつトリガされるかに基づいて繰り返し調整され得る。これらの実施形態の少なくとも幾つかにおいて、所定の計数逓減率は繰り返し調整され得る。
【0328】
上記の結果に鑑み、より高温気候地方にいる人々は、より低温気候地方にいる人々と比較して、減少された装着時間を有し得、及び/又は装着時間を減少させる計数逓減率が適用され得る。温度を示すセンサパラメータ値は、実際の装着時間を判断するための(例えば、対応する計数逓減率を使用した)過去の装着時間への調整を導き得る。
【0329】
例えば、検知された第2のセンサパラメータ値より高い温度に対応する第1のセンサパラメータ値が検知されると、オストミー装具の実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を、第2のセンサパメラータ値が検知された場合と比較して減少させる第1の計数逓減率が適用され得、それに対して、第2のセンサパラメータ値が検知されると、オストミー装具の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を、第1のセンサパラメータ値が検知された場合と比較して増大させる第2の計数逓減率が適用され得る。
【0330】
他の例として、過去の装着時間が計算されたときに検知された温度より高い温度を示すセンサパラメータ値が検知されると、オストミー装具の実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を、過去の装着時間と比較して減少させる第1の計数逓減率が適用され得る。反対に、過去の装着時間が計算されたときに検知された温度より低い温度を示すセンサパラメータ値が検知されると、オストミー装具の実際の装着時間(例えば、本明細書で開示されるベースプレートの装着時間)を、過去の装着時間と比較して増大させる第2の計数逓減率が適用され得る。「第1」、「第2」、「第3」及び「第4」、「一次」、「二次」、「三次」等の用語の使用は、いかなる特定の順序も暗示せず、個々の要素を識別するために含まれている。更に、「第1」、「第2」、「第3」及び「第4」、「一次」、「二次」、「三次」等の用語の使用は、いかなる順序又は重要性も示さず、むしろ「第1」、「第2」、「第3」及び「第4」、「一次」、「二次」、「三次」等の用語は、ある要素を別の要素から区別するために使用される。なお、「第1」、「第2」、「第3」及び「第4」、「一次」、「二次」、「三次」等の言葉は、本明細書及び他の箇所において、ラベル目的でのみ使用され、いかなる特定の空間的又は時間的順序を示すことも意図しない。更に、第1の要素のラベルは、第2の要素の存在を暗示せず、逆も同様である。
【0331】
特定の特徴が示され説明されたが、特許請求の範囲に記載される本発明を限定する意図はないことが理解され、特許請求の範囲に記載される趣旨及び範囲から逸脱せずに種々の変更及び変形を行い得ることが当業者に明らかになる。本明細書及び図面は、限定の意味ではなく、例示の意味で見なされるべきである。特許請求の範囲に記載される本発明は、全ての代替、変形及び均等物の包含を意図する。
本開示は以下の態様を更に含んでいる:
《態様1》
モニタデバイスとオストミー装具を含み、前記オストミー装具はベースプレートを含むオストミーシステムの付属デバイスにおいて、
メモリと、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合され、前記モニタデバイスと通信して、前記オストミー装具に結合された前記モニタデバイスからモニタデータを取得するように構成されたモニタインターフェースと、
を含み、
前記プロセッサは、
前記モニタデータに基づいて前記ベースプレートの動作状態を判断し、
前記動作状態は前記ベースプレートの少なくとも接着性能を示し、
少なくとも1つのセンサからセンサデータパラメータに対応するセンサパラメータ値を受信し、
前記動作状態及び前記センサパラメータ値に基づいて前記オストミー装具の前記ベースプレートの実際の装着時間を判断する
ように構成される、付属デバイス。
《態様2》
前記実際の装着時間を判断するために、前記プロセッサは過去の装着時間を判断するように構成される、態様1に記載の付属デバイス。
《態様3》
前記実際の装着時間を判断するために、前記プロセッサは、前記センサパラメータ値に基づいて前記過去の装着時間に対する調整を判断するように構成される、態様2に記載の付属デバイス。
《態様4》
前記実際の装着時間を判断するために、前記プロセッサは、
前記センサデータパラメータのための過去のセンサパラメータ値を取得し、
前記過去のセンサパラメータ値を前記センサパラメータ値と比較し、
前記比較に基づいて前記実際の装着時間を判断する
ように構成される、態様1~3の何れか1つに記載の付属デバイス。
《態様5》
前記センサパラメータ値は、現在のセンサパラメータ値と将来のセンサパラメータ値の少なくとも1つである、態様1~4の何れか1つに記載の付属デバイス。
《態様6》
前記少なくとも1つのセンサは、前記付属デバイスの中に含められる、態様1~5の何れか1つに記載の付属デバイス。
《態様7》
前記少なくとも1つのセンサは複数のセンサを含み、前記複数のセンサの少なくとも1つのセンサはリモートセンサである、態様1~6の何れか1つに記載の付属デバイス。
《態様8》
前記センサデータパラメータは、温度データ、湿度データ、活動データ、ストーマデータ、加速度計データ、画像データ、音声データ、入力データ、及び心拍数データの少なくとも1つを含む、態様1~7の何れか1つに記載の付属デバイス。
《態様9》
前記少なくとも1つのセンサは、オーディオセンサ、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、気圧計、カメラ、近接センサ、温度センサ、心拍数センサ、及び指紋センサの少なくとも1つを含む、態様1~8の何れか1つに記載の付属デバイス。
《態様10》
前記動作状態を判断するために、前記プロセッサは、前記動作状態を受信するように構成される、態様1~9の何れか1つに記載の付属デバイス。
《態様11》
モニタデバイスとオストミー装具を含むオストミーシステムの付属デバイスの動作方法において、前記オストミー装具はベースプレートを含み、
前記オストミー装具に結合された前記モニタデバイスからモニタデータを取得することと、
前記モニタデータに基づいて前記ベースプレートの動作状態を判断することであって、前記動作状態は前記ベースプレートの少なくとも接着性能を示す、判断することと、
少なくとも1つのセンサからセンサデータパラメータに対応するセンサパラメータ値を受信することと、
前記動作状態及び前記センサパラメータ値に基づいて前記オストミー装具の前記ベースプレートの実際の装着時間を判断することと、
を含む方法。
《態様12》
前記実際の装着時間を判断することは過去の装着時間を取得することを含む、態様11に記載の方法。
《態様13》
前記実際の装着時間を判断することは、前記センサパラメータ値に基づいて前記過去の装着時間への調整を判断することを含む、態様12に記載の方法。
《態様14》
前記実際の装着時間を判断することは、
前記センサデータパラメータのための過去のセンサパラメータ値を取得することと、
前記過去のセンサパラメータ値を前記センサパラメータ値と比較することと、
前記比較に基づいて前記実際の装着時間を判断することと、
を含む、態様11~13の何れか1つに記載の方法。
《態様15》
前記センサパラメータ値は、現在のセンサパラメータ値と将来のセンサパラメータ値とのうちの少なくとも1つである、態様11~14の何れか1つに記載の方法。
【符号の説明】
【0332】
1 オストミーシステム
2 オストミー装具
4 ベースプレート
6 モニタデバイス
8 付属デバイス
10 センサデバイス
12 ネットワーク
14 結合部材
16 結合リング
18、18A、18B、18C、18D ストーマ開口部
20 ドッキングステーション
22 第1のコネクタ
24 ユーザインターフェース
100 モニタデバイス筐体
101 プロセッサ
102 第1のインターフェース
104 第2のインターフェース
106 メモリ
108 モニタデバイスの接地端子
110 モニタデバイスの第1の端子
112 モニタデバイスの第2の端子
114 モニタデバイスの第3の端子
116 モニタデバイスの第4の端子
118 モニタデバイスの第5の端子
120 結合部
121 電力ユニット
122 アンテナ
124 無線送受信機
126 ラウドスピーカ
128 触覚フィードバック要素
140 センサユニット
142 センサデータ
144 第1のセンサ
146 第2のセンサ
200 第1の接着層
200A 第1の接着層の遠位側/面
200B 第1の接着層の近位側/面
202 第2の接着層
202A 第2の接着層の遠位側/面
202B 第2の接着層の近位側/面
204 電極組立体
204A 電極組立体の遠位側/面
204B 電極組立体の近位側/面
206 剥離ライナー
206A 剥離ライナーの遠位側/面
206B 剥離ライナーの近位側/面
208 上層
208A 上層の遠位側/面
208B 上層の近位側/面
209 結合リング
210 第1のコネクタの結合部
211 第1のコネクタ
212 第1のコネクタの端子
213 第1の中間要素
213A 第1の中間要素の遠位側/面
213B 第1の中間要素の近位側/面
214 電極組立体の支持層
214A 支持層の遠位側/面
214B 支持層の近位側/面
216 電極組立体の電極
217 電極の接続部
218、219 マスキング要素
218A マスキング要素の遠位側/面
218B マスキング要素の近位側/面
220、220A、220B 電極構成
222 接地電極
222A 接地接続部
222B 接地検知部
222C 接地接続部
224 第1の電極
224A 第1の接続部
224B 第1の検知部
224C 第1の導体部分
226 第2の電極
226A 第2の接続部
226B 第2検知部
226C 第2の導体部分
228 第3の電極
228A 第3の接続部
228B 第3の感知部
228C 第3の導体部分
230 第4の電極
230A 第4の接続部
230B 第4の検知部
232 第5の電極
232A 第5の接続部
232B 第5の検知部
234 接地電極の第1の電極部
236 接地電極の第2の電極部
238 接地電極の第3の電極部
240 接地電極の第4の電極部
242 接地端子開口部
244 第1の端子開口部
246 第2の端子開口部
248 第3の端子開口部
250 第4の端子開口部
252 第5の端子開口部
254 マスキング要素の一次センサ点開口部
254A 第1の一次センサ点開口部
254B 第2の一次センサ点開口部
256 マスキング要素の二次センサ点開口部
256A 第1の二次センサ点開口部
256B 第2の二次センサ点開口部
258 マスキング要素の三次センサ点開口部
258A 第1の三次センサ点開口部
258B 第2の三次センサ点開口部
260 第1の接着層の一次センサ点開口部
260A 第1の一次センサ点開口部
260B 第2の一次センサ点開口部
262 第1の接着層の二次センサ点開口部
262A 第1の二次センサ点開口部
262B 第2の二次センサ点開口部
264 第1の接着層の三次センサ点開口部
264A 第1の三次センサ点開口部
264B 第2の三次センサ点開口部
282 接地端子要素
282A 接地端子
284 第1の端子要素
284A 第1の端子
286 第2の端子要素
286A 第2の端子
288 第3の端子要素
288A 第3の端子
290 第4の端子要素
290A 第4の端子
292 第5の端子要素
292A 第5の端子
302 メモリ
304 データベース
306 接続
308 送信器
310 信号
312 バス
314 プロセッサ
316 メモリ
318 動作状態モジュール
320 センサデータモジュール
322 過去の装着時間モジュール
324 実際の装着時間モジュール
326 モニタインターフェース
328 受信機
330 センサ
331 リモートセンサ
332 入力デバイス
334 ディスプレイ
336 動作状態
338 センサデータパラメータ
338A センサデータパラメータX1
338A1 センサデータパラメータX1の例示的なセンサパラメータ値
338A2 センサデータパラメータX1の例示的なセンサパラメータ値
338A3 センサデータパラメータX1の例示的なセンサパラメータ値
338B センサデータパラメータX2
338B1 センサデータパラメータX2例示的なセンサパラメータ値
338B2 センサデータパラメータX2の例示的なセンサパラメータ値
338B3 センサデータパラメータX2の例示的なセンサパラメータ値
338C センサデータパラメータXn
338C1 センサデータパラメータXnの例示的なセンサパラメータ値
338C2 センサデータパラメータXnの例示的なセンサパラメータ値
338C3 センサデータパラメータXnの例示的なセンサパラメータ値
344 実際の装着時間
344A1 装着時間値の例
344B1 装着時間値の例
344C1 装着時間値の例
344D 実際の装着時間の例
344E 実際の装着時間の例
346 装着時間ルックアップテーブル
354 過去の装着時間ルックアップテーブル
356 過去のセンサパラメータ値
356A 過去のセンサパラメータ値の例
356B 過去のセンサパラメータ値の例
356C 過去のセンサパラメータ値の例
356D 過去のセンサパラメータ値の例
356E 過去のセンサパラメータ値の例
356F 過去のセンサパラメータ値の例
356G 過去のセンサパラメータ値の例
356H 過去のセンサパラメータ値の例
356I 過去のセンサパラメータ値の例
357A 例示的なセンサパラメータ値
357B 例示的なセンサパラメータ値
357C 例示的なセンサパラメータ値
357D 例示的なセンサパラメータ値
357E 例示的なセンサパラメータ値
357F 例示的なセンサパラメータ値
358 過去の装着時間
358A 過去の装着時間の例
358B 過去の装着時間の例
358C 過去の装着時間の例
358D 過去の装着時間の例
358E 過去の装着時間の例
360 グラフ
362 時点
364 活動入力データ
366 活動
366A 活動A
366B 活動B
366N 活動C
368 グラフ
370 最適適合線
1000 上限電圧閾値を表す曲線
1002 中間電圧閾値を表す曲線
1004 下限電圧閾値を表す曲線
1006 勾配限度を表す曲線
1100 時間の関数として、ベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す曲線
1102 時間の関数として、ベースプレートの第2の電極対により測定された電圧を示す第2のパラメータデータを示す曲線
1104 時間の関数として、ベースプレートの第3の電極対により測定された電圧を示す第3のパラメータデータを示す曲線
1108 時間の関数として、ベースプレートの第4の電極対により測定された電圧を示す第4の一次パラメータを示す曲線
1110 時間の関数として、電圧勾配を示す第4の一次パラメータの勾配を示す曲線
1112 時間の関数として、電圧勾配を示す第4の二次パラメータの勾配を示す曲線
1114 時間の関数として、電圧勾配を示す第4の三次パラメータの勾配を示す曲線
1116 時間の関数として、測定された電圧を示す第4の二次パラメータを示す曲線
1118 時間の関数として、測定された電圧を示す第4の三次パラメータを示す曲線
1200 時間の関数として、ベースプレートの第3の電極対により測定された電圧を示す第3のパラメータデータを示す曲線
1202 時間の関数として、ベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す曲線
1204 時間の関数として、ベースプレートの第2の電極対により測定された電圧を示す第2のパラメータデータを示す曲線
1206 時間の関数として、ベースプレートの第4の電極対により測定された電圧を示す第4の一次パラメータを示す曲線
1208 時間の関数として、測定された電圧を示す第4の二次パラメータを示す曲線
1210 時間の関数として、測定された電圧を示す第4の三次パラメータを示す曲線
1212 時間の関数として、ベースプレートの第4の電極対により測定された電圧勾配を示す第4の一次パラメータの勾配を示す曲線
1214 時間の関数として、測定された電圧勾配を示す第4の二次パラメータデータの勾配を示す曲線
1216 時間の関数として、測定された電圧勾配を示す第4の三次パラメータの勾配を示す曲線
1300 時間の関数として、ベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す曲線
1302 時間の関数として、ベースプレートの第2の電極対により測定された電圧を示す第2のパラメータデータを示す曲線
1304 時間の関数として、ベースプレートの第3の電極対により測定された電圧を示す第3のパラメータデータを示す曲線
1306 時間の関数として、ベースプレートの第4の電極対により測定された電圧を示す第4の一次パラメータデータを示す曲線
1308 時間の関数として、測定された電圧を示す第4の二次パラメータを示す曲線
1310 時間の関数として、測定された電圧を示す第4の三次パラメータを示す曲線
1312 時間の関数として、ベースプレートの第4の電極対により測定された電圧勾配を示す第4の一次パラメータの勾配を示す曲線
1314 時間の関数として、測定された電圧勾配を示す第4の二次パラメータの勾配を示す曲線
1316 時間の関数として、測定された電圧勾配を示す第4の三次パラメータの勾配を示す曲線
1502 時間の関数として、ベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す曲線
1504 時間の関数として、ベースプレートの第2の電極対により測定された電圧を示す第2のパラメータデータを示す曲線
1506 時間の関数として白色リングの直径を示す曲線
1602 引剥距離の関数としての乾燥接着状態の第1の接着層に付与される引剥力を示す曲線
1604 湿潤接着状態の第1の接着層に対して引剥力を働かせる引剥動作により移動する引剥距離の関数としての、第1の接着層に付与される引剥力
1606 部分的に湿潤した第1の接着層に対して引剥力を働かせる引剥動作により移動する引剥距離の関数としての、第1の接着層に付与される引剥力
1608 乾燥接着状態の第1の接着層1608の長さ
1610 乾燥接着状態の第1の部分及び湿潤接着状態の第2の部分を含む第1の接着層
1610A 乾燥接着状態の第1の部分
1610B 湿潤接着状態の第2の部分
2104 時間の関数として、ストーマ開口部のためのカットから第1の電極対まで測定された第1のタイプのベースプレートの白化リングの直径を示す曲線
2102 曲線2104の線形近似
2106 時間の関数として、第1の電極対から第2の電極対まで測定された第1のタイプのベースプレートの白化リングの直径を示す曲線
2108 曲線2106の線形近似
2110 曲線2112の線形近似
2112 時間の関数として、ストーマ開口部のためのカットから第1の電極対まで測定された第2のタイプのベースプレートの白化リングの直径を示す曲線
2114 時間の関数として、第1の電極対から第2の電極対まで測定された第2のタイプのベースプレートの白化リングの直径を示す曲線
2116 曲線2114の線形近似
2202 時間の関数として、第1のパラメータデータを示す曲線
2204 時間の関数として、第1のパラメータデータを示す曲線
2204A 時間の関数として、30%の排出物と70%の水道水の混合物をかけたときの、ベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す曲線
2206 時間の関数として、30%の排出物と70%の水道水の混合物をかけたときの、ベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す曲線
2208 時間の関数として、50%の排出物と50%の水道水の混合物をかけたときの、ベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す曲線
2210 時間の関数として、100%の排出物と0%の水道水の混合物をかけたときの、ベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す曲線
2212 時間の関数として、100%の排出物と0%の水道水の混合物をかけたときの、ベースプレートの第1の電極対により測定された電圧を示す第1のパラメータデータを示す曲線
2214 第1の電極対のトリガ時間を排出物のパーセンテージに関係付ける線形近似を示す曲線
2302 第1の所定の温度での、時間の関数としてのパラメータデータのグラフ
2304 第2の所定の温度での、時間の関数としてのパラメータデータのグラフ
2306 第1の所定の温度での第1の電極対に関する電圧低下を時間の関数として示す曲線
2308 第1の所定の温度での第2の電極対に関する一定の電圧を時間の関数として示す曲線
2310 第1の所定の温度での第3の電極対に関する一定の電圧を時間の関数として示す曲線
2312 第2の所定の温度での第1の電極対に関する電圧低下を時間の関数として示す曲線
2314 第2の所定の温度での第2の電極対に関する一定の電圧を時間の関数として示す曲線
2316 第2の所定の温度での第3の電極対に関する一定の電圧を時間の関数として示す曲線
M モニタデバイスの第1のインターフェース内の端子の数