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特許7402310動的スペクラム共有を伴う非コヒーレント共同送信のためのレートマッチング
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-12
(45)【発行日】2023-12-20
(54)【発明の名称】動的スペクラム共有を伴う非コヒーレント共同送信のためのレートマッチング
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/23 20230101AFI20231213BHJP
   H04W 72/1273 20230101ALI20231213BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20231213BHJP
   H04W 28/16 20090101ALI20231213BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20231213BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20231213BHJP
【FI】
H04W72/23
H04W72/1273
H04W72/0446
H04W28/16
H04W16/28 150
H04W88/06
【請求項の数】 40
(21)【出願番号】P 2022505636
(86)(22)【出願日】2020-08-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-30
(86)【国際出願番号】 IB2020057699
(87)【国際公開番号】W WO2021033115
(87)【国際公開日】2021-02-25
【審査請求日】2022-03-02
(31)【優先権主張番号】62/888,187
(32)【優先日】2019-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フレンネ, マティアス
(72)【発明者】
【氏名】ファクサー, セバスチャン
(72)【発明者】
【氏名】ムルガナタン, シヴァ
(72)【発明者】
【氏名】ガオ, シウェイ
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】Ericsson,Protocol structure for Multi-TRP operation with multi-PDCCH/PDSCH,3GPP TSG RAN WG2#107 R2-1910143,フランス,3GPP,2019年08月15日
【文献】Intel Corporation,On multi-TRP/multi-panel transmission,3GPP TSG RAN WG1#96b R1-1904313,フランス,3GPP,2019年03月30日
【文献】Huawei, HiSilicon,Enhancements on Multi-TRP/panel transmission,3GPP TSG RAN WG1#96b R1-1905523,フランス,3GPP,2019年04月03日
【文献】Huawei, HiSilicon,Enhancements on Multi-TRP/panel transmission,3GPP TSG RAN WG1#96b R1-1903970,フランス,3GPP,2019年03月29日
【文献】Huawei, HiSilicon,Rate matching for multi-TRP transmission for eMBB,3GPP TSG RAN WG1#97 R1-1907529,フランス,3GPP,2019年05月03日
【文献】Ericsson,On multi-TRP and multi-panel,3GPP TSG RAN WG1#97 R1-1907697,フランス,3GPP,2019年05月16日
【文献】Qualcomm Incorporated,Multi-TRP Enhancements,3GPP TSG RAN WG1#96b R1-1905026,フランス,3GPP,2019年03月30日
【文献】Huawei, HiSilicon,Enhancements on Multi-TRP/panel transmission,3GPP TSG RAN WG1#96 R1-1901567,フランス,3GPP,2019年02月16日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ装置(UE)(22)で実行される方法であって、
少なくとも2つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を受信(S140、S156、S154)することを含み、
前記少なくとも2つのPDSCHの内の第1PDSCHは、複数のセル固有参照信号(CRS)パターンの第1セットに関連付けられ、前記少なくとも2つのPDSCHの内の第2PDSCHは、複数のCRSパターンの第2セットに関連付けられ、
前記第1PDSCHは、複数のCRSパターンの前記第1セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、前記第1PDSCH及び複数のCRSパターンの前記第1セットは、第1制御リソースセット(CORESET)に関連付けられ、前記第2PDSCHは、複数のCRSパターンの前記第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、前記第2PDSCH及び複数のCRSパターンの前記第2セットは、第2CORESETに関連付けられる、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記少なくとも2つのPDSCHは、第1無線アクセス技術(RAT)に関連付けられ、複数のCRSパターンの前記第1セット及び前記第2セットは、第2無線アクセス技術(RAT)に関連付けられる、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、
前記第1RATは、ニューレディオ(NR)であり、前記第2RATは、ロングタームエボリューション(LTE)である、方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の方法であって、
前記少なくとも2つのPDSCHは、同じスロットで受信される、方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法であって、
前記第1PDSCHは、第1ネットワークノード(16)によって送信され、前記第2PDSCHは、前記第1ネットワークノードと異なる第2ネットワークノード(16)によって送信される、方法。
【請求項6】
請求項1からのいずれか1項に記載の方法であって、さらに、
複数のCRSパターンの前記第1セット及び前記第2セットを示す構成を受信することと、
前記第1PDSCH及び前記第2PDSCHの内の少なくとも1つをスケジュールするダウンリンク制御情報(DCI)を受信することと、を含み、
前記DCIは、前記第1PDSCH及び前記第2PDSCHの内のスケジュールされた前記少なくとも1つがレートマッチングされる前記構成において、複数のCRSパターンの前記第1セット及び前記第2セットの内の少なくとも1つを示す、方法。
【請求項7】
請求項1からのいずれか1項に記載の方法であって、
前記第1PDSCH及び前記第2PDSCHは、それぞれ、第1DCI及び第2DCIによってスケジュールされる、方法。
【請求項8】
請求項に記載の方法であって、
前記第1DCI及び前記第2DCIは、それぞれ、第1制御リソースセット(CORESET)及び第2制御リソースセット(CORESET)で受信される、方法。
【請求項9】
請求項に記載の方法であって、
前記第1CORESET及び前記第2CORESETは、それぞれ、複数のCRSパターンの前記第1セット及び前記第2セットに関連付けられる、方法。
【請求項10】
請求項1からのいずれか1項に記載の方法であって、
前記第1PDSCH及び前記第2PDSCHは、同じDCIによってスケジュールされる、方法。
【請求項11】
ネットワークノード(16)で実行される方法であって、
少なくとも2つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の内の少なくとも1つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を送信(S134、S154、S156)することを含み、
前記少なくとも2つのPDSCHの内の第1PDSCHは、複数のセル固有参照信号(CRS)パターンの第1セットに関連付けられ、前記少なくとも2つのPDSCHの内の第2PDSCHは、複数のCRSパターンの第2セットに関連付けられ、
前記第1PDSCHは、複数のCRSパターンの前記第1セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、前記第1PDSCH及び複数のCRSパターンの前記第1セットは、第1制御リソースセット(CORESET)に関連付けられ、前記第2PDSCHは、複数のCRSパターンの前記第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、前記第2PDSCH及び複数のCRSパターンの前記第2セットは、第2CORESETに関連付けられる、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、
前記少なくとも2つのPDSCHは、第1無線アクセス技術(RAT)に関連付けられ、複数のCRSパターンの前記第1セット及び前記第2セットは、第2無線アクセス技術(RAT)に関連付けられる、方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、
前記第1RATは、ニューレディオ(NR)であり、前記第2RATは、ロングタームエボリューション(LTE)である、方法。
【請求項14】
請求項11から13のいずれか1項に記載の方法であって、
前記少なくとも2つのPDSCHは、同じスロットで送信される、方法。
【請求項15】
請求項11から14のいずれか1項に記載の方法であって、
前記第1PDSCHは、前記ネットワークノード(16)によって送信され、前記第2PDSCHは、前記ネットワークノードと異なる第2ネットワークノード(16)によって送信される、方法。
【請求項16】
請求項11から15のいずれか1項に記載の方法であって、さらに、
複数のCRSパターンの前記第1セット及び前記第2セットを示す構成を送信することと、
前記第1PDSCH及び前記第2PDSCHの内の少なくとも1つをスケジュールするダウンリンク制御情報(DCI)を送信することと、を含み、
前記DCIは、前記第1PDSCH及び前記第2PDSCHの内のスケジュールされた前記少なくとも1つがレートマッチングされる前記構成において、複数のCRSパターンの前記第1セット及び前記第2セットの内の少なくとも1つを示す、方法。
【請求項17】
請求項11から15のいずれか1項に記載の方法であって、
前記第1PDSCH及び前記第2PDSCHは、それぞれ、第1DCI及び第2DCIによってスケジュールされる、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、
前記第1DCI及び前記第2DCIは、それぞれ、第1制御リソースセット(CORESET)及び第2制御リソースセット(CORESET)で受信される、方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、
前記第1CORESET及び前記第2CORESETは、それぞれ、複数のCRSパターンの前記第1セット及び前記第2セットに関連付けられる、方法。
【請求項20】
請求項11から15のいずれか1項に記載の方法であって、
前記第1PDSCH及び前記第2PDSCHは、同じDCIによってスケジュールされる、方法。
【請求項21】
ネットワークノード(16)と通信する様に構成されたユーザ装置(22)であって、
前記ユーザ装置(22)は、処理回路(84)を含み、前記処理回路(84)は、
少なくとも2つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を受信することを、前記ユーザ装置(22)に行わせる様に構成され、
前記少なくとも2つのPDSCHの内の第1PDSCHは、複数のセル固有参照信号(CRS)パターンの第1セットに関連付けられ、前記少なくとも2つのPDSCHの内の第2PDSCHは、複数のCRSパターンの第2セットに関連付けられ、
前記第1PDSCHは、複数のCRSパターンの前記第1セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、前記第1PDSCH及び複数のCRSパターンの前記第1セットは、第1制御リソースセット(CORESET)に関連付けられ、前記第2PDSCHは、複数のCRSパターンの前記第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、前記第2PDSCH及び複数のCRSパターンの前記第2セットは、第2CORESETに関連付けられる、ユーザ装置。
【請求項22】
請求項21に記載のユーザ装置(22)であって、
前記少なくとも2つのPDSCHは、第1無線アクセス技術(RAT)に関連付けられ、複数のCRSパターンの前記第1セット及び前記第2セットは、第2無線アクセス技術(RAT)に関連付けられる、ユーザ装置。
【請求項23】
請求項22に記載のユーザ装置(22)であって、
前記第1RATは、ニューレディオ(NR)であり、前記第2RATは、ロングタームエボリューション(LTE)である、ユーザ装置。
【請求項24】
請求項21から23のいずれか1項に記載のユーザ装置(22)であって、
前記少なくとも2つのPDSCHは、同じスロットで受信される、ユーザ装置。
【請求項25】
請求項21から24のいずれか1項に記載のユーザ装置(22)であって、
前記第1PDSCHは、第1ネットワークノード(16)によって送信され、前記第2PDSCHは、前記第1ネットワークノードと異なる第2ネットワークノード(16)によって送信される、ユーザ装置。
【請求項26】
請求項21から25のいずれか1項に記載のユーザ装置(22)であって、
前記処理回路(84)は、さらに、
複数のCRSパターンの前記第1セット及び前記第2セットを示す構成を受信することと、
前記第1PDSCH及び前記第2PDSCHの内の少なくとも1つをスケジュールするダウンリンク制御情報(DCI)を受信することと、を前記ユーザ装置(22)に行わせる様に構成され、
前記DCIは、前記第1PDSCH及び前記第2PDSCHの内のスケジュールされた前記少なくとも1つがレートマッチングされる前記構成において、複数のCRSパターンの前記第1セット及び前記第2セットの内の少なくとも1つを示す、ユーザ装置。
【請求項27】
請求項21から25のいずれか1項に記載のユーザ装置(22)であって、
前記第1PDSCH及び前記第2PDSCHは、それぞれ、第1DCI及び第2DCIによってスケジュールされる、ユーザ装置。
【請求項28】
請求項27に記載のユーザ装置(22)であって、
前記第1DCI及び前記第2DCIは、それぞれ、第1制御リソースセット(CORESET)及び第2制御リソースセット(CORESET)で受信される、ユーザ装置。
【請求項29】
請求項28に記載のユーザ装置(22)であって、
前記第1CORESET及び前記第2CORESETは、それぞれ、複数のCRSパターンの前記第1セット及び前記第2セットに関連付けられる、ユーザ装置。
【請求項30】
請求項21から25のいずれか1項に記載のユーザ装置(22)であって、
前記第1PDSCH及び前記第2PDSCHは、同じDCIによってスケジュールされる、ユーザ装置。
【請求項31】
ユーザ装置(22)と通信する様に構成されたネットワークノード(16)であって、
前記ネットワークノード(16)は、処理回路(68)を含み、前記処理回路(68)は、
少なくとも2つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の内の少なくとも1つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を送信することを前記ネットワークノード(16)に行わせる様に構成され、
前記少なくとも2つのPDSCHの内の第1PDSCHは、複数のセル固有参照信号(CRS)パターンの第1セットに関連付けられ、前記少なくとも2つのPDSCHの内の第2PDSCHは、複数のCRSパターンの第2セットに関連付けられ、
前記第1PDSCHは、複数のCRSパターンの前記第1セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、前記第1PDSCH及び複数のCRSパターンの前記第1セットは、第1制御リソースセット(CORESET)に関連付けられ、前記第2PDSCHは、複数のCRSパターンの前記第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、前記第2PDSCH及び複数のCRSパターンの前記第2セットは、第2CORESETに関連付けられる、ネットワークノード。
【請求項32】
請求項31に記載のネットワークノード(16)であって、
前記少なくとも2つのPDSCHは、第1無線アクセス技術(RAT)に関連付けられ、複数のCRSパターンの前記第1セット及び前記第2セットは、第2無線アクセス技術(RAT)に関連付けられる、ネットワークノード。
【請求項33】
請求項32に記載のネットワークノード(16)であって、
前記第1RATは、ニューレディオ(NR)であり、前記第2RATは、ロングタームエボリューション(LTE)である、ネットワークノード。
【請求項34】
請求項31から33のいずれか1項に記載のネットワークノード(16)であって、
前記少なくとも2つのPDSCHは、同じスロットで送信される、ネットワークノード。
【請求項35】
請求項31から34のいずれか1項に記載のネットワークノード(16)であって、
前記第1PDSCHは、前記ネットワークノード(16)によって送信され、前記第2PDSCHは、前記ネットワークノードとは異なる第2ネットワークノード(16)によって送信される、ネットワークノード。
【請求項36】
請求項31から35のいずれか1項に記載のネットワークノード(16)であって、前記処理回路(68)は、さらに、
複数のCRSパターンの前記第1セット及び前記第2セットを示す構成を送信することと、
前記第1PDSCH及び前記第2PDSCHの内の少なくとも1つをスケジュールするダウンリンク制御情報(DCI)を送信することと、
を前記ネットワークノード(16)に行わせる様に構成され、
前記DCIは、前記第1PDSCH及び前記第2PDSCHの内のスケジュールされた前記少なくとも1つがレートマッチングされる前記構成において、複数のCRSパターンの前記第1セット及び前記第2セットの内の少なくとも1つを示す、ネットワークノード。
【請求項37】
請求項31から35のいずれか1項に記載のネットワークノード(16)であって、
前記第1PDSCH及び前記第2PDSCHは、それぞれ、第1DCI及び第2DCIによってスケジュールされる、ネットワークノード。
【請求項38】
請求項37に記載のネットワークノード(16)であって、
前記第1DCI及び前記第2DCIは、それぞれ、第1制御リソースセット(CORESET)及び第2制御リソースセット(CORESET)で受信される、ネットワークノード。
【請求項39】
請求項38に記載のネットワークノード(16)であって、
前記第1CORESET及び前記第2CORESETは、それぞれ、複数のCRSパターンの前記第1セット及び前記第2セットに関連付けられる、ネットワークノード。
【請求項40】
請求項31から35のいずれか1項に記載のネットワークノード(16)であって、
前記第1PDSCH及び前記第2PDSCHは、同じDCIによってスケジュールされる、ネットワークノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信、特に、動的スペクラム共有を伴う非コヒーレント共同送信(NC-JT)のためのレートマッチングに関する。
【背景技術】
【0002】
ニューレディオ(NR)フレーム構造とリソースグリッド
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)のニューレディオ(NR)("5G"とも呼ばれる)無線通信規格は、ダウンリンク(つまり、ネットワークノードgNB又は基地局からユーザ装置又はUEへ)と、アップリンク(例えば、UEからネットワークノードgNB等へ)との両方において、CP-OFDM(サイクリックプレフィクス直交周波数分割多重)を使用する。離散フーリエ変換(DFT)拡散直交周波数分割多重(OFDM)もアップリンクにおいてサポートされている。時間領域において、NRのダウンリンク及びアップリンクは、それぞれが1msの等しいサイズのサブフレームで構成される。サブフレームは、同じ期間の1つ以上のスロットにさらに分割される。スロット長は、サブキャリア間隔に依存する。例えば、Δf=15kHzのサブキャリア間隔の場合、サブフレーム毎に1つのスロットのみが存在し、各スロットは14個のOFDMシンボルを含む。
【0003】
NRでのデータスケジューリングは、通常、スロットベースで行われ(14シンボルスロットの例を図1に示す)、最初の1つ、2つ又は3つのシンボルは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を含み、残りは、PDSCH(物理ダウンリンク共有チャネル)又はPUSCH(物理アップリンク共有チャネル)のいずれかである物理共有チャネルデータを含む。
【0004】
NRでは、様々なサブキャリア間隔値がサポートされる。サポートされるサブキャリア間隔値(異なるヌメロロジーとも呼ばれる)は、Δf=15×2μ)kHzで与えられ、ここで、μ∈0,1,2,3,4である。Δf=15kHzは、基本サブキャリア間隔である。異なるサブキャリア間隔でのスロット期間は、1/2μで与えられる。
【0005】
周波数領域において、システム帯域幅は、リソースブロック(RB)に分割され、それぞれが12個の連続するサブキャリアに対応する。RBには、システム帯域幅の一端から0で開始する番号が振られる。基本的なNR物理時間-周波数リソースグリッドの例が図2に示され、ここでは、14シンボルスロット内の1つのリソースブロック(RB)のみを示している。1つのOFDMシンボル間隔中の1つのOFDMサブキャリアは、1つのリソース要素(RE)を形成する。
【0006】
ダウンリンク送信は動的にスケジュールされる、つまり、各スロットにおいて、ネットワークノード(gNB)は、どの無線デバイス(WE)(ユーザ装置又はUEとしても参照される)にデータが送信されるか、現在のダウンリンクスロットのどのRBでデータを送信するかについてのダウンリンク制御情報(DCI)をPDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル)で送信する。WDデータは、PDSCHで搬送される。
【0007】
QCL及びTCI状態
同じ基地局アンテナの異なるアンテナポートから複数の信号が送信され得る。これらの信号は、受信機によって測定されたとき、例えば、ドップラシフト/拡散、平均遅延拡散又は平均遅延の点で同じ大規模特性を有し得る。そのとき、これらのアンテナポートは、疑似コロケーション(QCL)と呼ばれる。
【0008】
次に、ネットワークは、2つのアンテナポートがQCLであることをWDに通知できる。特定のパラメータ(例えば、ドップラ拡散)に対して2つのアンテナポートがQCLであることをWDが知っている場合、WDは、アンテナポートの内の1つから送信された参照信号に基づいてそのパラメータを推定し、他のアンテナポートで送信された参照信号を受信するときにその推定値を使用できる。典型的に、第1アンテナポートは、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)(ソースRSとしても知られる)等の広帯域測定参照信号によって代表され、第2アンテナポートは(狭帯域の可能性がある)復調参照信号(DMRS)で代表される。
【0009】
例えば、アンテナポートAとBが平均遅延に関してQCLである場合、WDはアンテナポートAから受信した信号(ソース参照信号(RS)とも呼ばれる)から平均遅延を推定し、アンテナポートB(ターゲットRS)から受信した信号が同じ平均遅延を有すると想定する。これは、DMRSを使用してチャネルを測定しようとするときにWDがチャネルのプロパティを事前に知ることができるので、これは、例えば、適切なチャネル推定フィルタを選択する際にWDを助け得るため、復調に役に立つ。
【0010】
QCLに関してどのような仮定を行うことができるかについての情報は、ネットワーク(ネットワークノード等)からWDにシグナリングされる。NRにおいては、送信ソースRSと送信ターゲットRSとの間の4種類のQCL関係が定義されている。
タイプA:{ドップラシフト、ドップラ拡散、平均遅延、遅延拡散}
タイプB:{ドップラシフト、ドップラ拡散}
タイプC:{平均遅延、ドップラシフト}
タイプD:{空間RXパラメータ}
【0011】
ビーム及び伝送ポイント(TRP)の選択にダイナミクスを導入するため、WDは、無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して、N個の異なる送信構成表示(TCI)状態で構成される可能性があり、ここで、Nは、WDの能力に応じて、周波数範囲2(FR2)で最大128、FR1で最大8である。
【0012】
各TCI状態は、QCL情報を含む、つまり、1つ又は2つのソースDLRSへのポインタと、各ソースRSについて、関連付けられたQCLタイプと、を含む。例えば、TCI状態は、それぞれがQCLタイプに関連付けられた参照信号のペアを含み、例えば、2つの異なるCSI-RS{CSI-RS1、CSI-RS2}は、TCI状態で{qcl-タイプ1、qcl-タイプ2}={タイプA、タイプD}として構成される。これは、WDが、CSI-RS1からドップラシフト、ドップラ拡散、平均遅延、遅延拡散を導出でき、CSI-RS2からの空間Rxパラメータ(つまり、使用する受信機(RX)ビーム)を導出できることを意味する。
【0013】
同等の解釈は、TCI状態のリスト内のN個の状態のそれぞれが、ネットワークノードがWDと通信するために使用するN個の可能なTRPのリストと見做すことができるというものである。
【0014】
使用可能なTCI状態の第1リストは物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)用に構成され、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)用のTCI状態の第2リストは、TCI状態ID(ID)と呼ばれる、PDSCH用に構成されたTCI状態のサブセットへのポインタを含む。次に、ネットワークノードは、PDCCHのために1つのTCI状態をアクティブにし(つまり、PDCCHのためのTCIを提供する)、PDSCHのための最大8つのアクティブなTCI状態がある。WDがサポートするアクティブなTCI状態の数はWD能力であるが、NRのリリース15(Rel-15)においては最大8である。PDSCHに使用されるTCI状態、つまりPDSCH送信に使用するTRPは、ダウンリンク制御情報(DCI)で動的に示されるため、WDはそれに応じて受信機フィルタを調整できる。
【0015】
構成された各TCI状態は、ソース参照信号(CSI-RS又は同期信号ブロック(SSB))とターゲット参照信号(PDSCH/PDCCH DMRSポート等)との間の疑似コロケーション関係のパラメータを含む。構成されるTCI状態は、CSI-RSを受信するためのQCL情報を搬送するためにも使用される。
【0016】
NRのリリース15において、閾値Threshold-Sched-Offsetは、WDの能力に基づいてWDによって報告される。WDは、PDSCHをスケジュールするDCIにおいて、TCI状態の表示と、そのDL DCIの受信と対応するスケジュールされたPDSCHとの間の時間オフセットの表示と、を受信し得る。
【0017】
PDSCHをスケジューリングするDCIでTCI状態が示されている場合において、DL DCIの受信と対応するPDSCHとの間の時間オフセットが、閾値Threshold-Sched-Offset以上である場合、WDは表示されたTCI状態を使用してPDSCH DMRSアンテナポートの疑似コロケーションを決定する。DL DCIの受信と対応するPDSCHとの間の時間オフセットが閾値Threshold-Sched-Offset未満の場合において、構成されたTCI状態のいずれかに"QCL-タイプD"が含まれている場合、WDは、PDSCH DMRSアンテナポートが、PDCCHのためにアクティブ化されたTCI状態のRSと疑似コロケートであると想定し得る。構成されたTCI状態のいずれにも"QCL-タイプD"が含まれていない場合、WDは、DL DCIの受信と対応するPDSCHとの間の時間オフセットに拘わらず、PDSCH DMRSアンテナポートの疑似コロケーションを決定するためにPDSCHをスケジュールするDCIにおいて示されたTCI状態を使用する。
【0018】
NRのMIMOデータ送信
複数の多入力多出力(MIMO)レイヤを介したNRデータ送信の例を図3に示す。MIMOレイヤ又はランクの総数に応じて、1つ又は2つのコードワード(CW)が使用される。NRのリリース15においては、レイヤの総数が4以下の場合、1つのコードワードが使用され、レイヤ数が4を超える場合は、2つのコードワードが使用される。各コードワードは、トランスポートブロック(TB)の符号化されたデータビットを含む。ビットレベルのスクランブリング後、スクランブリングされたビットは、コードワードq、ここでq∈(0,1)の複素数値変調シンボルd(q)(0),・・・,d(q)(M(q) symb-1)にマッピングされる。次に、3GPP技術仕様(TS)38.211v15.5.0の表7.3.1.3-1に従って、複素数値変調シンボルは、x(i)=[x(0)(i)・・・x(ν-1)(i)]、i=0,1,・・・,Mlayer symb-1としてνレイヤにマッピングされる。
【0019】
図3は、4レイヤより多い送信の場合の複数のアンテナを介したNR MIMOデータ送信の例を示している。1~4レイヤ送信の場合、単一のトランスポートブロック(TB1)、つまり単一のコードワードのみが送信される。
【0020】
復調目的で、復調参照信号(DMRS)ポートとも呼ばれるDMRSが、各データレイヤで送信される。ベクトル[x(0)(i)・・・x(ν-1)(i)]のブロックは、
【0021】
【数1】
に従ってDMRSアンテナポートにマッピングされ、ここで、i=0,1,・・・,Map symb-1,Map symb=Mlayer symbである。DMRSアンテナポートのセット{p,・・・pν-1}及びポートからレイヤへのマッピングは、3GPP TS38.212v15.5.0の表7.3.1.2.2-1/2/3/4に従って、DCIにおいて動的に示される。
【0022】
レートマッチング
WDは、通常、連続した時間-周波数範囲で、つまり特定の時間期間(例えば、スロット)及び特定の周波数範囲(例えば、1つ又は複数の物理リソースブロック(PRB)で、ここで、1つのリソースブロック(RB)は12サブキャリアである。)のデータを受信する様にスケジュールされ、ただし、多くの場合、この連続する時間-周波数範囲の総てのリソースを1つのWDへのデータ用に予約することはできず、一部のリソースは、スケジュールされたWD又は他のWDへの参照信号によって占有されるのが一般的である。この状況の例をリソース要素グリッドの例を示す図4に示し、ここでは、リソース要素(RE)の一部がWD1へのデータによって占められているのに対し、他のリソース要素は、異なる他のWD(WD2及びWD3等)への参照信号によって占められている。
【0023】
データを復号するために、ネットワークノード送信機と受信するWDは、送信機での適切なPDSCHからREへのマッピングと、受信機での対応するディマッピングを行うために、どのREにデータが含まれ、どのREに含まれないかを知る必要がある。これは、PDSCH(又は一般に他のダウンリンク物理チャネル)をマッピングするときに、所謂、レートマッチングをWDが適用することで実現でき、これは、データではなく、他の何かを含んでいるREがWDには通知される。
【0024】
したがって、一般的に、スケジュールされたWDは、構成された参照信号を含むREを認識し(そうでない場合、WDは測定に参照信号を使用できない)、そして、多くの場合、WDはこれらのREにデータがないと想定できることが規格に記載されている。
【0025】
NRにおいて、これは周期的な非ゼロ電力チャネル状態情報参照信号(NZP CSI-RS)にも当てはまる。例外は非周期的NZP CSI-RSであり、WDはPDSCHが付近でレートマッチングされていると想定すべきではなく、その様な非周期的RSがトリガされると、ネットワークノードは、周期的NZP CSI-RSとオーバラップするゼロ電力(ZP)CSI-RSを構成でき、よって、PDSCHは、ZP CSI-RS付近でレートマッチングされ、非周期的なNZP CSI-RS付近でのレートマッチングを効果的に作成する。
【0026】
他のWDを対象とした参照信号等、他の要因のためにデータに使用できないREをWDに通知するために、ネットワークノードは、特定のレートマッチングパターンでWDを構成する。レートマッチングパターンは、基本的に、どのREがデータに使用できないかを示す2次元ビットマップをWDに提供する。次に、WDは、認識している参照信号の送信に関する情報を、明示的にシグナリングされたレートマッチングパターンと組み合わせる。
【0027】
MIMO送信において、REは、最大8つのレイヤを含み得る。NRにおいて、REがPDSCHからREへのマッピングに使用できない場合、XレイヤのPDSCH送信は、そのREのXレイヤのいずれにもマッピングされない。
【0028】
DMRS構成
復調参照信号(DM-RS)は、物理レイヤデータチャネル、PDSCH(DL)、PUSCH(UL)と、物理レイヤダウンリンク制御チャネル(PDCCH)のコヒーレント復調に使用される。DM-RSは、関連付けられた物理レイヤチャネルを搬送するリソースブロックに限定され、受信機が時間/周波数選択性フェージング無線チャネルを効率的に処理できる様に、OFDM時間周波数グリッドの割り当てられたリソース要素にマッピングされる。
【0029】
DM-RSのリソース要素へのマッピングは、周波数ドメインと時間ドメインの両方で構成可能であり、周波数ドメインの2つのマッピングタイプ(構成タイプ1又はタイプ2)と、送信間隔内の最初のDM-RSのシンボル位置を定義する時間ドメインの2つのマッピングタイプ(マッピングタイプA又はタイプB)とがある。時間領域でのDM-RSマッピングは、単一シンボルベース、又は、ダブルシンボルベースであり、後者は、DM-RSが2つの隣接するシンボルのペアでマッピングされることを意味する。さらに、WDは、1つ、2つ、3つ又は4つのシングルシンボルDM-RSと、1つ又は2つのダブルシンボルDM-RSで構成され得る。ドップラが低いシナリオにおいて、フロントロードされたDM-RSのみ、つまり1つのシングルシンボルDM-RS又は1つのダブルシンボルDM-RSを構成するだけで十分であり得るが、ドップラが高いシナリオにおいては、追加のDM-RSが必要になり得る。
【0030】
図5は、シングルシンボル及びダブルシンボルDM-RSでの構成タイプ1及びタイプ2と、14シンボルの送信間隔の3番目のシンボルにおける第1DM-RSを備えたマッピングタイプAのフロントロードDM-RSのマッピングの例を示している。この図から、タイプ1とタイプ2は、マッピング構造とサポートされているDM-RS符号分割多重(CDM)グループの数の両方に関して異なることがわかり、ここで、タイプ1は2つのCDMグループをサポートし、タイプ2は3つのCDMグループをサポートする。図5は、構成タイプ1及びタイプ2のフロントロードされたDM-RSの例を示し、異なるCDMグループが異なる色で示されている。
【0031】
DM-RSアンテナポートは、1つのCDMグループ内のリソース要素のみにマッピングされ得る。シングルシンボルDM-RSの場合、2つのアンテナポートを各CDMグループにマッピングできるが、ダブルシンボルDM-RSの場合、4つのアンテナポートを各CDMグループにマッピングできる。したがって、DM-RSタイプ1のDM-RSポートの最大数は4又は8である。DM-RSタイプ2のDM-RSポートの最大数は8又は12である。長さ2([+1,+1],[+1,-1])の直交カバーコード(OCC)は、CDMグループ内の同じリソース要素にマッピングされたアンテナポートを分離するために使用される。OCCは、ダブルシンボルDM-RSが構成されている場合、周波数ドメインと時間ドメインで適用される。
【0032】
3GPPのNRリリース15において、ヌメロロジーインデックスμのOFDMシンボルlのアンテナポートp及びサブキャリアkでのPDSCH DM-RSシーケンスr(m)、m=0,1,・・・のマッピングは、TS38.211で、
【0033】
【数2】
と規定され、ここで、
【0034】
【数3】
は、周波数ドメインw(k´)及び時間ドメインw(l´)でOCCを適用した後のCDMグループλのポートpにマッピングされた参照信号を示している。以下の表1及び表2は、構成タイプ1及びタイプ2それぞれのPDSCH DM-RSマッピングパラメータを示している。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
PDSCHマッピングタイプAの場合、DM-RSマッピングは、スロット境界を基準にしている。つまり、DM-RSマッピングタイプAの最初のフロントロードDM-RSシンボルは、スロットの3番目又は4番目のシンボルのいずれかにある。フロントロードされたDM-RSに加えて、タイプAのDM-RSマッピングには、最大3つの追加のDM-RSを含めることができる。マッピングタイプAのDM-RSの幾つかの例を図6に示す(例では、PDSCHの長さが14シンボルであると想定していることに留意されたい。)。
【0038】
図6は、PDSCHマッピングタイプAのDM-RS構成の例を示している。この図は、PDSCH期間が全スロットであると想定している。スケジュールされたPDSCH期間がスロット全体より短い場合、DMRSの位置は仕様TS38.211に従って変更される。濃い色のシンボルがDMRSである。
【0039】
PDSCHマッピングタイプBの場合、DM-RSマッピングは送信開始を基準にしている。つまり、DM-RSマッピングタイプBの最初のDM-RSシンボルは、タイプBのPDSCHが開始する最初のシンボルにある。マッピングタイプAのDM-RSの幾つかの例を図7に示す。濃い色のシンボルがDMRSである。
【0040】
複数送信ポイント又はパネル(TRP)を介した非コヒーレントジョイント伝送(NC-JT)
NC-JTは、複数のTRPを介したMIMOデータ送信を意味し、異なるMIMOレイヤは、異なるTRPを介して送信される。例を図8に示し、ここで、データは2つのTRPを介してWDに送信され、各TRPは1つのコードワードにマッピングされた1つのTBを搬送している。WDが4つの受信アンテナを有し、各TRPが2つの送信アンテナのみを有する場合、WDは最大4つのMIMOレイヤをサポートできるが、各TRPは最大2つのMIMOレイヤを送信できる。この場合、2つのTRPを介してWDにデータを送信することにより、2つのTRPからの最大4つの集約レイヤを使用できるため、WDへのピークデータレートを上げることができる。これは、トラフィックの負荷、つまり各TRPのリソース使用率が低い場合に特に役立つ。この例においては、単一のスケジューラを使用して、2つのTRPでのデータをスケジュールしている。1つのPDCCHは、スロット内の2つのTRPのそれぞれから送信され、各PDCCHは1つのPDSCHをスケジュールする。
【0041】
これは、マルチPDCCH又はマルチDCIスキームと呼ばれ、WDが2つのPDCCHを受信し、関連する2つのPDSCHは、2つのTRPと同じスロット又は異なるスロットにあり得る。図8の例は、2つのPDCCHによってスケジュールされた2つのPDSCHが同じスロットで受信されていることを示していることに留意されたい。ただし、複数のPDCCHスキームは、2つのPDSCHが異なるスロットでスケジュールされている場合にも適用され得る。
【0042】
図9に示す別のシナリオにおいて、各TRPに独立したスケジューラを使用している。この場合、図8に示されている非理想的なバックホール、つまり、サイクリックプレフィクス長と比較して、大きな遅延及び/又は遅延変動を伴うバックホールのために、2つのスケジューラ間の半静的から半動的な調整のみを実行でき、変動は、場合によってはさらに長く、最大数ミリ秒になる。
【0043】
NC-JTにおいて、バックホールが非常に高速で理想に近い場合、単一のPDCCHソリューションでNC-JTを使用できる。ここで、WDは、単一のPDSCHをスケジュールする単一のPDCCHを受信するが、PDSCHのMIMOレイヤは、2つのグループに分割される。レイヤの第1グループは第1TRPから送信され、レイヤの第2グループは第2TRPから送信される。この場合、WDは2つのTCI状態を認識する必要があり、よって、DCIシグナリングフレームワークが拡張され、その結果、WDは、それぞれが各TRPに関連付けられた2つのTCI状態を含むTCIコードポイントを受信できる。この場合、第1グループと第2グループのレイヤは、2つの異なるCDMグループのDMRSを使用していると見なされる。少なくとも幾つかの理由については、次のセクションで詳しく説明する。
【0044】
DMRS CDMグループとのQCL関係
NR仕様3GPP TS38.211には、次の制限がある。"UE[WD]は、同じCDMグループ内のPDSCH DM-RSが、ドップラシフト、ドップラ拡散、平均遅延、遅延拡散及び空間Rxに関して擬似コロケートであると想定し得る。"
【0045】
WDがCDMグループ内の総てのDMRSポートを使用してスケジュールされていない場合、そのCDMグループの残りのポートを使用して同時にスケジュールされた別のWDが存在し得る。次に、WDは、コヒーレント干渉抑制を実行するために、他のWD(したがって干渉信号)のチャネルを推定し得る。したがって、これはマルチユーザMIMO(MU-MIMO)スケジューリング及びWD干渉抑制で役に立つ。
【0046】
WDが異なるTRPから送信されたPDSCH(又は1つのPDSCHからの異なるレイヤ)を受信するマルチTRPシナリオの場合、異なるTRPから送信された信号は、TRPが空間的に分離されている可能性があるため、疑似コロケーションではない可能性がある。この場合、異なるTRPから送信されたレイヤは、それに関連付けられた異なるTCI状態を有し得る。
【0047】
さらに、上記の制限に従って、2つのTRPに関連付けられたPDSCH DM-RSは、異なるDM-RS CDMグループに属する(DM-RSはQCLではないため、同じDM-RSCDMグループに属することはできない)。図10は、マルチPDCCHマルチTRPシナリオについてのTCI状態とDM-RS CDMグループとの間の関係の例を示している。この例において、PDSCH1はTCI状態pに関連付けられており、PDSCH2はTCI状態qに関連付けられている。異なるTRPからのPDSCH DM-RSも、疑似コロケーションではないため、異なるDM-RS CDMグループに属している。この例において、PDSCH1のDMRSはCDMグループμに属し、PDSCH2のDMRSはCDMグループνに属している。
【0048】
制御リソースセット(CORESET)
PDCCHは、以下の表3に示す様に、1つ以上の制御チャネル要素(CCE)を含む。CCEは、6つのリソース要素グループ(REG)を含み、ここで、REGは、1つのOFDMシンボルの間の1つのリソースブロック(RB)に等しい。
【0049】
【表3】
【0050】
監視するWDのPDCCH候補のセットは、PDCCH検索スペースセットの観点から定義される。検索スペースセットは、共通検索スペース(CSS)セット又はWD固有の検索スペース(USS)セットであり得る。WDは、PDCCH候補を監視するために、帯域幅部分ごとに最大10セットの検索スペースで構成され得る。
【0051】
検索スペースセットは、制御リソースセット(CORESET)上で定義される。CORESETは、周波数ドメインのNCORESI RBリソースブロックと、時間ドメインの連続するNCORESI symb∈{1,2,3}個のOFDMシンボルを含む。NRリリース15において、WDは帯域幅部分ごとに最大3つのCORESETで構成され得る。各CORESETのため、WDはCORESET情報要素(IE)を伴うRRC(無線リソース制御)シグナリングによって構成され、これは、以下のものを含む。
・CORESETインデックスp,0≦p<12
・DM-RSスクランブリングシーケンス初期化値;
・WDが同じDM-RS(復調参照信号)プリコーダの使用を想定できる周波数領域のREG数のためのプリコーダ粒度
・連続シンボル数
・リソースブロックのセット
・CCEからREGへのマッピングパラメータ
・最大64のTCI状態のリストをCORESETpで構成できる。これらのTCI状態は、TCI状態の1つのRSセット内のソースDL RSとPDCCH DMRSポート(つまり、CORESETpで定義された検索スペースの1つで受信されたPDCCHのDMRSポート)との間のQCL関係を提供するために使用される。ソースDL RSは、CSI-RS又はSSBのいずれかである。
・CORESETのPDCCHによって送信されたDCIフォーマット1_1の送信構成表示(TCI)フィールドの有無の表示(上位レイヤパラメータtci-PresentInDCIフィールドによって指定)
【0052】
WDは、最初にPDCCHを検出及び復号し、PDCCHを正常に復号すると、WDは、PDCCHの復号された制御情報に基づいて対応するPDSCHを復号する。PDSCHが正常に復号されると、HARQ(ハイブリッドARQ)ACKがPUCCH(物理アップリンク制御チャネル)を介してネットワークノード(gNB等)に送信される。それ以外の場合は、HARQ NACKがPUCCHを介してネットワークノード(gNB等)に送信されるため、データがWDに再送信され得る。PUCCHがPUSCH送信とオーバラップする場合、HARQフィードバックもPUSCHで伝達され得る。
【0053】
アップリンクデータ送信も、PDCCHを使用して動的にスケジュールされる。ダウンリンクと同様に、WDは、まずPDCCHのアップリンクグラントを復号し、次に、変調次数、符号化レート、アップリンクリソース割り当て等の、アップリンクグラントで復号された制御情報に基づき、PUSCHでデータを送信する。
【0054】
動的スペクトラム共有(DSS)
図11を参照すると、NRキャリアとLTEキャリアを同じ周波数帯域で動作させることが可能であり、それにより、キャリアを動的に共有することができる。LTEキャリアに接続されている端末は、進行中のLTE送信がない場合、又は、LTE受信に使用されていない他の物理RBにおいて、潜在的なNR送信があることを認識しない。一方、NRキャリアに接続されている端末は、LTEキャリアとの潜在的なオーバラップを認識する様に構成され得る。LTEのセル固有の参照信号(CRS)を無効にできないため、それらは、総てのスロットで送信され、LTEトラフィックがなくてもNRスロットが空になることはない。
【0055】
したがって、LTEとNRが同じサブキャリア間隔(例えば15kHz)を使用する場合、NRは、CRS位置のためのlte-CRS-ToMatchAroundと、CRSポート数(1、2又は4)のためのnrofCRS-PortのRRCパラメータを少なくとも使用して、CRSの位置のシグナリングをNRのWDに提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0056】
NR PDSCHをLTE CRS付近にマッピングできる(つまり、レートマッチングされている)ため、これにより、同じキャリア上でLTEとNRを共存させることができる。ただし、同期信号及び物理ブロードキャストチャネル(PBCH)(同期信号ブロック又はSSB)、PDCCH、CSI-RS及びDMRSは、lte-CRS-ToMatchAroundで示されるリソースとの衝突は許可されておらず、好ましくもない。
【0057】
全国的なNRネットワークを迅速に展開するには、低帯域又は中帯域のスペクラムでNRを展開することが便利である。ただし、ほとんどの低帯域及び中帯域のスペクラムは既にLTEに割り当てられている。LTEスペクラムのスペクラムリファーミングは、ここ数年のトラフィックと利用可能な端末のほとんどが依然として主にLTEに基づいているため、適切ではない。
【0058】
したがって、現在のLTEユーザサービスに影響を与えることなく、NRとLTEが低帯域と中帯域のスペクトラムを動的に共有できる様にする解決策は有益であると考えられる。これは、動的スペクトラム共有と呼ばれる。
【0059】
LTEにおいて、ダウンリンク(DL)サブフレームのCRS位置は密集しており、2つのCRSポートが構成されている場合(LTE CRSポート0及び1として示される)、シンボルインデックス0、4、7及び11のリソース要素シンボルを占有する。4つのCRSポートが構成されている場合、CRSはシンボルインデックス0、1、4、7、8及び11のシンボルを占有する。
【0060】
CRSポートは6つのサブキャリア毎に占有することができ、2つ以上のCRSポートの場合、奇数ポートと偶数ポートは3つのサブキャリアのオフセットによって周波数インタレースされるため、CRSは3番目のサブキャリア毎に占有する。さらに、CRS REのグリッドは、サブキャリアオフセットで最大5つのサブキャリアだけシフトされ得る。
【課題を解決するための手段】
【0061】
幾つかの実施形態は、動的スペクトラム共有を伴う非コヒーレント共同送信(NC-JT)のレートマッチングのための方法及び装置を有利に提供する。
【0062】
一実施形態において、ネットワークノードは、PDSCHリソースマッピングに従って1つ又は複数のPDSCHを送信する様に構成され、PDSCHリソースマッピングは、第1セル固有参照信号(CRS)パターン及び/又は第2CRSパターンに少なくとも部分的に基づき、第1CRSパターン及び第2CRSパターンは、それぞれ、レイヤの第1セット及びレイヤの第2セットに関連付けられている。
【0063】
別の実施形態において、ネットワークノードは、ダウンリンク制御情報(DCI)を送信することであって、DCIは、送信構成表示(TCI)コードポイントを示すTCIフィールドを有し、TCIコードポイントは、第1TCI状態及び第2TCI状態を示し、第1TCI状態は第1TRPに関連付けられ、第2TCI状態は第2TRPに関連付けられることと、及び/又は、レートマッチングに従ってPDSCHを送信することと、を行う様に構成され、TCIコードポイントによって示されたTCIコードポイントに関連付けられたレートマッチングは、レイヤの第1セット付近でのレートマッチングに、CRSパターンの第1セットのみが使用されるか、CRSパターンの第1セットとCRSパターンの第2セットの両方が使用されるかを示す。
【0064】
一実施形態において、無線デバイス(WD)は、PDSCHリソースマッピングに従って1つ又は複数のPDSCHを受信する様に構成され、PDSCHリソースマッピングは、第1セル固有参照信号(CRS)パターン及び/又は第2CRSパターンに少なくとも部分的に基づき、第1CRSパターン及び第2CRSパターンは、それぞれ、レイヤの第1セット及びレイヤの第2セットに関連付けられている。
【0065】
別の実施形態において、WDは、ダウンリンク制御情報(DCI)を受信することであって、DCIは、送信構成表示(TCI)コードポイントを示すTCIフィールドを有し、TCIコードポイントは、第1TCI状態及び第2TCI状態を示し、第1TCI状態は第1TRPに関連付けられ、第2TCI状態は第2TRPに関連付けられる、ことと、示されたTCIコードポイントに応じて、レイヤの第1セット付近のレートマッチンにCRSパターンの第1セットのみが使用されているか、CRSパターンの第1セットとCRSパターンの第2セットの両方が使用されているかを決定することと、及び/又は、決定したレートマッチングに従ってPDSCHを受信することと、を行う様に構成される。
【0066】
本開示の一態様によると、ユーザ装置(UE)によって実行される方法が提供される。方法は、少なくとも2つの物理的なダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を受信することを含み、少なくとも2つのPDSCHの内の第1PDSCHは、セル固有参照信号(CRS)パターンの第1セットに関連付けられ、少なくとも2つのPDSCHの内の第2PDSCHは、CRSパターンの第2セットに関連付けられ、少なくとも2つのPDSCHは、CRSパターンの第1セット及びCRSパターンの第2セットの内の少なくとも1つの付近でレートマッチングされる。
【0067】
この態様の幾つかの実施形態において、第1PDSCHは、CRSパターンの第1セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、第2PDSCHは、CRSパターンの第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされる。この態様の幾つかの実施形態において、第1PDSCHは、CRSパターンの第1セット及び第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、第2PDSCHは、CRSパターンの第1セット及び第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされる。この態様の幾つかの実施形態において、少なくとも2つのPDSCHは、第1無線アクセス技術(RAT)に関連付けられ、CRSパターンの第1セット及び第2セットは、第2無線アクセス技術(RAT)に関連付けられる。
【0068】
この態様の幾つかの実施形態において、第1RATは、ニューレディオ(NR)であり、第2RATは、ロングタームエボリューション(LTE)である。この態様の幾つかの実施形態において、少なくとも2つのPDSCHが同じスロットで受信される。この態様の幾つかの実施形態において、第1PDSCHは、第1ネットワークノードによって送信され、第2PDSCHは、第2ネットワークノードによって送信され、第2ネットワークノードは、第1ネットワークノードと異なる。この態様の幾つかの実施形態において、第1PDSCH及びCRSパターンの第1セットは、第1送信構成インジケータ、(TCI)状態、及び、第1コード分割多重(CDM)グループの内の少なくとも1つに関連付けられ、第2PDSCH及びCRSパターンの第2セットは、第2送信構成インジケータ(TCI)状態、及び、第2符号分割多重(CDM)グループの内の少なくとも1つに関連付けられる。
【0069】
この態様の幾つかの実施形態において、方法は、CRSパターンの第1及び第2セットを示す構成を受信することと、第1PDSCH及び第2PDSCHの内の少なくとも1つをスケジュールするダウンリンク制御情報(DCI)を受信することと、を含み、DCIは、第1PDSCH及び第2PDSCHの内のスケジュールされた少なくとも1つがレートマッチングされる構成において、CRSパターンの第1セット及び第2セットの内の少なくとも1つを示す。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2PDSCHは、それぞれ、第1及び第2DCIによってスケジュールされる。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2DCIは、それぞれ、第1及び第2制御リソースセット(CORESET)で受信される。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2CORESETは、それぞれ、CRSパターンの第1及び第2セットに関連付けられる。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2PDSCHは、同じDCIによってスケジュールされる。
【0070】
本開示の別の態様によると、ネットワークノードにより実行される方法が提供される。方法は、少なくとも2つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の内の少なくとも1つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を送信することを含み、少なくとも2つのPDSCHの内の第1PDSCHは、セル固有参照信号(CRS)パターンの第1セットに関連付けられ、少なくとも2つのPDSCHの内の第2PDSCHは、CRSパターンの第2セットに関連付けられ、少なくとも2つのPDSCHは、CRSパターンの第1セット及びCRSパターンの第2セットの内の少なくとも1つの付近でレートマッチングされる。
【0071】
この態様の幾つかの実施形態において、第1PDSCHは、CRSパターンの第1セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、第2PDSCHは、CRSパターンの第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされる。この態様の幾つかの実施形態において、第1PDSCHは、CRSパターンの第1セット及び第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、第2PDSCHは、CRSパターンの第1セット及び第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされる。この態様の幾つかの実施形態において、少なくとも2つのPDSCHは、第1無線アクセス技術(RAT)に関連付けられ、CRSパターンの第1セット及び第2セットは、第2無線アクセス技術(RAT)に関連付けられる。この態様の幾つかの実施形態において、第1RATは、ニューレディオ(NR)であり、第2RATは、ロングタームエボリューション(LTE)である。
【0072】
この態様の幾つかの実施形態において、少なくとも2つのPDSCHは、同じスロットで送信される。この態様の幾つかの実施形態において、第1PDSCHは、ネットワークノードによって送信され、第2PDSCHは、第2ネットワークノードによって送信され、第2ネットワークノードはネットワークノードと異なる。この態様の幾つかの実施形態において、第1PDSCH及びCRSパターンの第1セットは、第1送信構成インジケータ、(TCI)状態、及び、第1コード分割多重(CDM)グループの内の少なくとも1つに関連付けられ、第2PDSCH及びCRSパターンの第2セットは、第2送信構成インジケータ(TCI)状態、及び、第2符号分割多重(CDM)グループの内の少なくとも1つに関連付けられる。
【0073】
この態様の幾つかの実施形態において、方法は、さらに、CRSパターンの第1及び第2セットを示す構成を送信することと、第1及び第2PDSCHの内の少なくとも1つをスケジュールするダウンリンク制御情報(DCI)を送信することと、を含み、DCIは、第1PDSCH及び第2PDSCHの内のスケジュールされた少なくとも1つがレートマッチングされる構成において、CRSパターンの第1セット及び第2セットの内の少なくとも1つを示す。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2PDSCHは、それぞれ、第1及び第2DCIによってスケジュールされる。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2DCIは、それぞれ、第1及び第2制御リソースセット(CORESET)で受信される。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2CORESETは、それぞれ、CRSパターンの第1及び第2セットに関連付けられる。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2PDSCHは、同じDCIによってスケジュールされる。
【0074】
本開示のさらに別の態様によると、ネットワークノードと通信する様に構成されたユーザ装置(UE)が提供される。ユーザ装置は、処理回路を含む。処理回路は、少なくとも2つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を受信することをユーザ装置に行わせる様に構成され、少なくとも2つのPDSCHの内の第1PDSCHは、セル固有参照信号(CRS)パターンの第1セットに関連付けられ、少なくとも2つのPDSCHの内の第2PDSCHは、CRSパターンの第2セットに関連付けられ、少なくとも2つのPDSCHは、CRSパターンの第1セット及びCRSパターンの第2セットの内の少なくとも1つの付近でレートマッチングされる。
【0075】
この態様の幾つかの実施形態において、第1PDSCHは、CRSパターンの第1セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、第2PDSCHは、CRSパターンの第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされる。この態様の幾つかの実施形態において、第1PDSCHは、CRSパターンの第1セット及び第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、第2PDSCHは、CRSパターンの第1セット及び第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされる。この態様の幾つかの実施形態において、少なくとも2つのPDSCHは、第1無線アクセス技術(RAT)に関連付けられ、CRSパターンの第1セット及び第2セットは、第2無線アクセス技術(RAT)に関連付けられる。この態様の幾つかの実施形態において、第1RATは、ニューレディオ(NR)であり、第2RATは、ロングタームエボリューション(LTE)である。
【0076】
この態様の幾つかの実施形態において、少なくとも2つのPDSCHが同じスロットで受信される。この態様の幾つかの実施形態において、第1PDSCHは、第1ネットワークノードによって送信され、第2PDSCHは、第2ネットワークノードによって送信され、第2ネットワークノードは、第1ネットワークノードと異なる。この態様の幾つかの実施形態において、第1PDSCH及びCRSパターンの第1セットは、第1送信構成インジケータ(TCI)状態、及び、第1コード分割多重(CDM)グループの内の少なくとも1つに関連付けられ、第2PDSCH及びCRSパターンの第2セットは、第2送信構成インジケータ(TCI)状態、及び、第2符号分割多重(CDM)グループの内の少なくとも1つに関連付けられる。
【0077】
この態様の幾つかの実施形態において、処理回路は、さらに、CRSパターンの第1及び第2セットを示す構成を受信することと、第1及び第2PDSCHの内の少なくとも1つをスケジューリングするダウンリンク制御情報(DCI)を受信することと、をユーザ装置に行わせる様に構成され、DCIは、第1PDSCH及び第2PDSCHの内のスケジュールされた少なくとも1つがレートマッチングされる構成において、CRSパターンの第1セット及び第2セットの内の少なくとも1つを示す。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2PDSCHは、それぞれ、第1及び第2DCIによってスケジュールされる。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2DCIは、それぞれ、第1及び第2制御リソースセット(CORESET)で受信される。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2CORESETは、それぞれ、CRSパターンの第1及び第2セットに関連付けられる。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2PDSCHは、同じDCIによってスケジュールされる。
【0078】
本開示の別の態様によると、ユーザ装置(UE)と通信する様に構成されたネットワークノードが提供される。ネットワークノードは、処理回路を含む。処理回路は、少なくとも2つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の内の少なくとも1つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を送信することをネットワークノードに行わせる様に構成され、少なくとも2つのPDSCHの内の第1PDSCHは、セル固有参照信号(CRS)パターンの第1セットに関連付けられ、少なくとも2つのPDSCHの内の第2PDSCHは、CRSパターンの第2セットに関連付けられ、少なくとも2つのPDSCHは、CRSパターンの第1セット及びCRSパターンの第2セットの内の少なくとも1つの付近でレートマッチングされる。
【0079】
この態様の幾つかの実施形態において、第1PDSCHは、CRSパターンの第1セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、第2PDSCHは、CRSパターンの第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされる。この態様の幾つかの実施形態において、第1PDSCHは、CRSパターンの第1セット及び第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、第2PDSCHは、CRSパターンの第1セット及び第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされる。この態様の幾つかの実施形態において、少なくとも2つのPDSCHは、第1無線アクセス技術(RAT)に関連付けられ、CRSパターンの第1セット及び第2セットは、第2無線アクセス技術(RAT)に関連付けられる。この態様の幾つかの実施形態において、第1RATは、ニューレディオ(NR)であり、第2RATは、ロングタームエボリューション(LTE)である。
【0080】
この態様の幾つかの実施形態において、少なくとも2つのPDSCHが同じスロットで送信される。この態様の幾つかの実施形態において、第1PDSCHは、ネットワークノードによって送信され、第2PDSCHは、第2ネットワークノードによって送信され、第2ネットワークノードは、ネットワークノードと異なる。この態様の幾つかの実施形態において、第1PDSCH及びCRSパターンの第1セットは、第1送信構成インジケータ(TCI)状態、及び、第1コード分割多重(CDM)グループの内の少なくとも1つに関連付けられ、第2PDSCH及びCRSパターンの第2セットは、第2送信構成インジケータ(TCI)状態、及び、第2符号分割多重(CDM)グループの内の少なくとも1つに関連付けられる。
【0081】
この態様の幾つかの実施形態において、処理回路は、さらに、CRSパターンの第1及び第2セットを示す構成を送信することと、第1及び第2PDSCHの内の少なくとも1つをスケジューリングするダウンリンク制御情報(DCI)を送信することと、をネットワークノードに行わせる様に構成され、DCIは、第1PDSCH及び第2PDSCHの内のスケジュールされた少なくとも1つがレートマッチングされる構成において、CRSパターンの第1セット及び第2セットの内の少なくとも1つを示す。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2PDSCHは、それぞれ、第1及び第2DCIによってスケジュールされる。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2DCIは、それぞれ、第1及び第2制御リソースセット(CORESET)で受信される。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2CORESETは、それぞれ、CRSパターンの第1及び第2セットに関連付けられる。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2PDSCHは、同じDCIによってスケジュールされる。
【0082】
本実施形態と、それに付随する利点及び特徴のより完全な理解は、以下の詳細な説明を参照し、添付の図面と併せて考慮することによってより容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0083】
図1】15kHzのサブキャリア間隔を有するNR時間領域構造の例を示す図。
図2】NR物理リソースグリッドの例を示す図。
図3】4レイヤより多い送信の場合の複数のアンテナを介したNRのMIMOデータ送信の例を示す図。
図4】リソース要素グリッドの例を示す図。
図5】構成タイプ1及びタイプ2のフロントロードされたDM-RSの例を示し、異なるCDMグループが異なる色で示されている。
図6】PDSCHマッピングタイプAのDM-RS構成の例を示す図。
図7】PDSCHマッピングタイプBのDM-RS構成の例を示す図。
図8】単一スケジューラを伴うNC-JTの例を示す図。
図9】独立した複数のスケジューラを伴うNC-JTの例を示す図。
図10】UEが異なるTRPから送信された複数のPDCCHを介してPDSCHを受信するシナリオにおけるTCI状態とDM-RS CDMグループとの間の関係例を示す図。
図11】LTEのCRS位置の例を示す図。
図12】本開示の原理による、中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された通信システムを示す例示的なネットワークアーキテクチャの概略図。
図13】本開示の幾つかの実施形態による、少なくとも部分的な無線接続を介して、ネットワークノード経由でユーザ装置と通信するホストコンピュータのブロック図。
図14】本開示の幾つかの実施形態による、ユーザ装置においてクライアントアプリケーションを実行するための、ホストコンピュータ、ネットワークノード及びユーザ装置を含む通信システムにおいて実行される例示的な方法のフローチャート。
図15】本開示の幾つかの実施形態による、ユーザ装置においてユーザデータを受信するために、ホストコンピュータ、ネットワークノード及びユーザ装置を含む通信システムにおいて実行される例示的な方法のフローチャート。
図16】本開示の幾つかの実施形態による、ホストコンピュータにおいてユーザ装置からユーザデータを受信するために、ホストコンピュータ、ネットワークノード及びユーザ装置を含む通信システムにおいて実行される例示的な方法のフローチャート。
図17】本開示の幾つかの実施形態による、ホストコンピュータにおいてユーザデータを受信するために、ホストコンピュータ、ネットワークノード及びユーザ装置を含む通信システムにおいて実行される例示的な方法のフローチャート。
図18】本開示の幾つかの実施形態による、レートマッチング器のためのネットワークノードにおける例示的なプロセスのフローチャート。
図19】本開示の幾つかの実施形態による、レートマッチング器のためのネットワークノードにおける別の例示的なプロセスのフローチャート。
図20】本開示の幾つかの実施形態による、決定器のためのユーザ装置における例示的なプロセスのフローチャート。
図21】本開示の幾つかの実施形態による、決定器のためのユーザ装置における別の例示的なプロセスのフローチャート。
図22】本開示の幾つかの実施形態による、例示的なDSSユースケースを示す図。
図23】本開示の幾つかの実施形態による、独立して構成されたLTEのCRSパターンのセットを用いたマルチDCIスケジューリングにおける2つのPDSCHのPDSCHからREへのマッピングにおける代替案1及び2を示す図。
図24】本開示の幾つかの実施形態による、レイヤグループごとに独立して構成されたLTE CRSパターンのセットを用いた単一DCIスケジューリングにおけるPDSCHの2つのレイヤグループのPDSCHからREへのマッピングにおける代替案1及び2を示す図。
図25】本開示の幾つかの実施形態による、例示的な方法のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0084】
既存構成の問題の1つは、NR及びLTEとの間の動的スペクトラム共有(DSS)と、LTE CRS周辺のレートマッチングの関連するUE構成とを、PDSCHレイヤが2つ(又はそれ以上)のTRPから同じUEに同時に送信される非コヒーレント共同送信(NC-JT)の新しいNRリリース16の機能と一緒にどの様に動作させるかである。
【0085】
本開示の幾つかの実施形態は、UEに構成されたLTE CRSパターンの複数のセットを提供する。各セットは、TRPに関連付けられ得る(TRPを識別するために使用され得るTCI状態のNR用語を使用)。したがって、NR PDSCHレイヤがあるTRPから送信されると、同じTRPから送信されたLTE CRSパターンのセット付近でレートマッチングが実行される。
【0086】
本開示の幾つかの実施形態は、NRとLTEとの間の動的スペクトル共有及びNC-JT送信の同時使用を可能にし、これは、NC-JT機能が、例えば、DSSが使用されるネットワークでも使用できるので、第4世代(4G)から第5世代(5G)への移行において利点となり得る。
【0087】
例示的な実施形態を詳細に説明する前に、実施形態は、主に、動的スペクトラム共有を伴う非コヒーレント共同送信(NC-JT)のレートマッチングに関連する装置コンポーネント及び処理ステップの組み合わせに存在することに留意されたい。したがって、構成要素は、図面における従来の記号により、本開示の実施形態を理解することに関連する特定の詳細のみを示し、本開示の利点を有する技術分野の当業者には容易に明らかとなる程度の詳細で本開示を曖昧にしない様に記載される。本開示を通じて、同様の参照符号は、同様の構成要素を示す。
【0088】
本明細書で使用されるとき、"第1"、"第2"、"上部"及び"下部"等の関係用語は、その様なエンティティ又は要素間の物理的又は論理的な関係や順序を暗示・必要とすることなく、あるエンティティ又は要素を別のエンティティ又は要素から区別するためにのみ使用される。本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本明細書で説明されている概念を限定することを意図していない。単数形式は、文脈が明らかに他の場合を示している場合を除き、複数形式を含むことが意図される。本明細書で使用されるとき、用語"含む"、"備える"及び/又は"有する"は、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は、構成要素の存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又は、それらのグループの存在又は追加を排除しない。
【0089】
本明細書に記載の実施形態では、"~と通信する"等の用語は、物理的接触、誘導、電磁放射、無線信号、赤外線信号又は光信号によって達成され得る電気又はデータ通信を示すために使用され得る。当業者は、複数の構成要素が相互動作でき、電気的通信及びデータ通信を達成するための修正形態及び変形形態が可能であることを理解するであろう。
【0090】
幾つかの実施形態において、用語"結合"及び"接続"は、接続を示すために使用され、直接的である必要はなく、有線及び/又は無線接続を含み得る。
【0091】
本明細書で使用される"ネットワークノード"という用語は、基地局(BS)、無線基地局、基地トランシーバ局(BTS)、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、gノードB(gNB)、発展型ノードB(eNB又はeNodeB)、ノードB、MSR BS等のマルチスタンダード無線(MSR)無線ノード、マルチセル/マルチキャスト調整エンティティ(MCE)、リレーノード、リレーを制御するドナーノード、無線アクセスポイント(AP)、送信ポイント、送信ノード、リモート無線ユニット(RRU)、リモート無線ヘッド(RRH)、コアネットワークノード(モバイル管理エンティティ(MME)、セルフオーオーガナイジングネットワーク(SON)ノード、調整ノード、測位ノード、MDTノード等)、外部ノード(例えば、サードパーティノード、現在のネットワークの外部のノード)、分散アンテナシステム(DAS)のノード、スペクトルアクセスシステム(SAS)ノード、要素管理システム(EMS)等を含み得る、無線ネットワークに含まれる任意種別のネットワークノードであり得る。ネットワークノードは、テスト機器も含み得る。本明細書で使用される"無線ノード"という用語は、無線デバイス(WD)等のユーザ装置(UE)又は無線ネットワークノードを示すためにも使用され得る。幾つかの実施形態において、本明細書で論じられるTRPの機能は、ネットワークノードに実装され得ることに留意されたい。したがって、本明細書でのTRPへの言及は、ネットワークノードを含むと理解される。
【0092】
幾つかの実施形態では、非限定的な用語の無線デバイス(WD)又はユーザ機器(UE)は互換的に使用される。本明細書のUEは、無線デバイス(WD)等、無線信号を介してネットワークノード又は別のUEと通信することができる任意のタイプの無線デバイスであり得る。UEは、無線通信デバイス、ターゲットデバイス、デバイス間(D2D)UE、マシンタイプUE、又はマシン間通信(M2M)が可能なUE、低コスト及び/又は複雑さの低いUE、センサ装備UE、タブレット、モバイル端末、スマートフォン、ラップトップ組み込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、USBドングル、顧客宅内機器(CPE)、IoT(モノのインターネット)デバイス、又は、狭帯域IoT(NB -IOT)デバイス等を含み得る。
【0093】
また、幾つかの実施形態において、"無線ネットワークノード"という一般的な用語が使用される。それは、基地局、無線基地局、基地トランシーバ局、基地局コントローラ、ネットワークコントローラ(RNC)、発展型ノードB(eNB)、ノードB、gNB、マルチセル/マルチキャスト調整エンティティ(MCE)、IABノード、リレーノード、アクセスポイント、無線アクセスポイント、リモート無線ユニット(RRU)、リモート無線ヘッド(RRH)のいずれかを含み得る任意種別の無線ネットワークノードであり得る。
【0094】
"マッピング"という用語が本明細書で使用され、幾つかの実施形態において、送信機及び受信機がREの送信中に1つ又は複数の物理チャネルを配置するリソース要素(RE)を決定するために以前に送信機及び受信機が同意した規則を示し得る。幾つかの実施形態において、TRP及び/又はネットワークノードは、送信機(PDCCH及び/又はPDSCHを送信)であり、ユーザ装置は受信機(例えば、レートマッチングされたPDCCH及び/又はPDSCHを受信)である。したがって、幾つかの実施形態において、"受信"は、事前定義されたマッピング(本明細書で論じられるマッピング構成等)に従って、1つ又は複数の物理チャネルを復号及び/又はディレートマッチングすることを含み得る。幾つかの実施形態において、"送信"は、事前定義され、同意されたマッピング(本明細書で論じられるマッピング構成等)に従って、1つ又は複数の物理チャネルを符号化及び/又はレートマッチングすることを含み得る。
【0095】
幾つかの実施形態において、"セット"はまた、単一の要素セット及び複数の要素セットを包含することを意図している。言い換えると、幾つかの実施形態において、例えば、レイヤのセットは1つのレイヤのみを含むことが企図される。幾つかの実施形態において、CRSパターンのセットは、CRSパターンのリストに対応し得る。
【0096】
本明細書の説明は、ダウンリンク(DL)及びアップリンク(UL)通信/チャネルの一方の文脈で説明され得るが、開示された基本原理は、DL及びUL通信の他の一方にも適用可能であり得ることを理解されたい。本開示の幾つかの実施形態において、原理は、送信機及び受信機に適用可能であると見なされ得る。DL通信/チャネルの場合、ネットワークノードは送信機であり、受信機はUEであるUL通信/チャネルの場合、送信機はUEであり、受信機はネットワークノードである
【0097】
ここでの説明はPDSCHのコンテキストで説明されるが、原理は、他のチャネルにも適用できることも理解されるべきである。
【0098】
本明細書に記載されている2つ以上の実施形態は、任意の方法で互いに組み合わせることができる。
【0099】
本明細書で使用される"シグナリング"という用語は、高次レイヤシグナリング(例えば、無線リソース制御(RRC)等を介する)、低次レイヤシグナリング(例えば、物理制御チャネル又は放送チャネルを介する)、或いは、それらの組み合わせを含み得る。シグナリングは、暗黙的又は明示的であり得る。シグナリングはさらに、ユニキャスト、マルチキャスト又はブロードキャストであり得る。シグナリングは、別のノードに直接送信、又は、第3のノードを介して送信し得る。
【0100】
幾つかの実施形態において、1つ又は複数のリソースに関する制御情報は、特定のフォーマットを有するメッセージで送信されると見なされ得る。メッセージは、例えば、エラーコーディングのために、ペイロード情報及びコーディングビットを表すビットを含むか、又は表し得る。
【0101】
制御情報を受信する(又は取得する)ことは、1つ又は複数の制御情報メッセージ(例えば、LTE CRSパターンを示すDCI)を受信することを含み得る。制御信号の受信は、復調、及び/又は、復号、及び/又は、例えば制御情報を検索及び/又はリッスンし得るリソースの想定されるセットに基づく、1つ又は複数のメッセージ、特に、制御シグナリングによって搬送されるメッセージのブライド検出等の検出を含むと見做され得る。通信の両側が構成を認識しており、例えば、参照サイズに基づきリソースのセットを決定し得ると想定され得る。
【0102】
表示(例えば、LTE CRSパターン付近のレートマッチングPDSCHの表示等)は、一般に、それが表す及び/又は示す情報を明示的及び/又は暗黙的に示し得る。暗黙的な表示は、例えば、送信に使用される位置及び/又はリソースに基づき得る。明示的な表示は、例えば、1つ又は複数のパラメータ、及び/又は、テーブルに対応する1つ又は複数のインデックス、及び/又は、情報を表す1つ又は複数のビットパターンを使用したパラメータ化に基づき得る。
【0103】
チャネルは、通常、論理チャネル、トランスポートチャネル、又は、物理チャネルであり得る。チャネルは、1つ又は複数のキャリア、特に複数のサブキャリアを含み、及び/又は、その上に配置され得る。制御シグナリング/制御情報を搬送するチャネルは、特にそれが物理レイヤチャネルである場合、及び/又は、それが制御プレーン情報を搬送する場合、制御チャネルと見なされ得る。同様に、データシグナリング/ユーザ情報を搬送するチャネルは、特にそれが物理レイヤチャネルである場合、及び/又は、それがユーザプレーン情報を搬送する場合、データチャネルと見なされ得る。チャネルは、特定の通信方向、又は、2つの補完的な通信方向(例えば、ULとDL、又は、2つの方向のサイドリンク)に対して定義され、この場合、各方向に1つの少なくとも2つのコンポーネントチャネルがあると見なされ得る。
【0104】
ダウンリンクでの送信は、ネットワーク又はネットワークノードから端末への送信に関係し得る。端末は、WD又はUEと見做され得る。アップリンクでの送信は、端末/UEからネットワーク又はネットワークノードへの送信に関係し得る。サイドリンクでの送信は、ある端末から別の端末への(直接)送信に関係し得る。アップリンク、ダウンリンク、及びサイドリンク(例えば、サイドリンク送信及び受信)は、通信方向と見なされ得る。
【0105】
リソース要素は、1つのシンボル又は共通の変調で表される複数のビットによりカバーされる時間及び周波数の範囲といった、最小の時間-周波数リソースを表し得る。リソース要素は、例えば、3GPP及び/又はNR及び/又はLTE規格においては、シンボル時間長とサブキャリアをカバーし得る。データ送信は、データの特定のブロック及び/又はトランスポートブロック等の特定のデータの送信を表す、及び/又は、特定のデータの送信に関連し得る。
【0106】
例えば3GPP LTE及び/又はニューレディオ(NR)等の1つの特定の無線システムからの用語が本開示で使用され得るが、これは、本開示の範囲を前述のシステムのみに限定すると見なされるべきではないことに留意されたい。広帯域コード分割多元接続(WCDMA(登録商標))、WiMax(WorldwideInteroperabilityforMicrowaveAccess)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、及びGSM(GlobalSystemforMobileCommunications)を含むがこれらに限定されない他の無線システムも、本開示でカバーされるアイデアを活用することで利益を得ることができる。
【0107】
さらに、ユーザ装置又はネットワークノードによって実行されるものとして本明細書で説明されている機能は、複数のユーザ装置及び/又はネットワークノードに渡り分散させることができることに留意されたい。言い換えると、本明細書に記載のネットワークノード及びユーザ装置の機能は、単一の物理デバイスによって実行されることに限定されず、実際、幾つかの物理デバイス間に分散され得る。
【0108】
他に定義されない限り、本明細書で使用される総ての用語(技術的及び科学的用語を含む)は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。さらに、本明細書で使用される用語は、本明細書及び関連技術の文脈におけるそれらの意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明確に定義されない限り理想的又は過度に形式的な意味で解釈されない。
【0109】
同様の要素が同様の参照番号によって参照される図面図を再び参照すると、図12は、一実施形態による、無線アクセスネットワーク等のアクセスネットワーク12と、コアネットワーク14と、を含む、LTE及び/又はNR(5G)等の規格をサポートし得る通信システム10の概略を示している。アクセスネットワーク12は、NB、eNB、gNB又は他のタイプの無線アクセスポイント等の複数のネットワークノード16a、16b、16c(総称してネットワークノード16として参照する)を有し、それぞれが対応するカバレッジエリア18a、18b、18c(総称してカバレッジエリア18として参照する)を定義する。各ネットワークノード16a、16b、16cは、有線又は無線接続20を介してコアネットワーク14に接続可能である。カバレッジエリア18aに位置する第1ユーザ装置(UE)22aは、対応するネットワークノード16cに無線で接続する、或いは、ページングされる様に構成される。カバレッジエリア18bの第2UE22bは、対応するネットワークノード16aに無線で接続可能である。複数のUE22a、22b(総称してユーザ装置22として参照する)がこの例に示されているが、開示する実施形態は、単一UEがカバレッジエリアにある状況、又は、単一UEが対応するネットワークノード16に接続している状況に等しく適用可能である。便宜上、2つのUE22及び3つのネットワークノード16のみが示されているが、通信システムは、より多くのUE22及びネットワークノード16を含み得ることに留意されたい。
【0110】
また、UE22は、複数のネットワークノード16及び2つ以上のタイプのネットワークノード16と、同時に通信することができる、及び/又は、別々に通信する様に構成され得る。例えば、UE22は、LTEをサポートするネットワークノード16と、NRをサポートする同じ又は異なるネットワークノード16との二重接続を有し得る。一例として、UE22は、LTE/E-UTRANのeNB及びNR/NG-RANのgNBと通信することができる。
【0111】
通信システム10自体は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェア及び/又はソフトウェアにより、又は、サーバファームの処理リソースとして具現化され得るホストコンピュータ24に接続され得る。ホストコンピュータ24は、サービスプロバイダの所有権又は管理下にあり得るか、又はサービスプロバイダによって又はサービスプロバイダに代わって操作され得る。通信システム10とホストコンピュータ24との間の接続26、28は、コアネットワーク14からホストコンピュータ24まで直接延長してもよく、又はオプションの中間ネットワーク30を介してもよい。中間ネットワーク30は、パブリック、プライベート、又はホストされたネットワークのいずれか、或いは、それらの1つ以上の組み合わせであり得る。中間ネットワーク30は、バックボーン又はインターネットであり得る。幾つかの実施形態において、中間ネットワーク30は、2つ以上のサブネットワーク(図示せず)を含み得る。
【0112】
図12の通信システムは、全体として、接続されたUE22a、22bの内の1つとホストコンピュータ24との間の接続を可能にする。接続性は、オーバーザトップ(OTT)接続として説明され得る。ホストコンピュータ24及び接続されたUE22a、22bは、アクセスネットワーク12、コアネットワーク14、任意の中間ネットワーク30及び、仲介者である、可能なさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を使用して、OTT接続を介してデータ及び/又はシグナリングを通信する様に構成される。OTT接続は、OTT接続が通過する参加通信デバイスの少なくとも幾つかがアップリンク及びダウンリンク通信のルーティングを認識しないという意味で透過的であり得る。例えば、ネットワークノード16は、接続されたUE22aに転送される(例えば、引き渡される)ホストコンピュータ24から発信されるデータとの着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて通知されないか、又は通知される必要はない。同様に、ネットワークノード16は、UE22aからホストコンピュータ24に向かう発信アップリンク通信の将来のルーティングを認識する必要はない。
【0113】
ネットワークノード16は、本明細書に開示されるレートマッチング技術に従ってUE22を制御/指示する様に構成されるレートマッチング器32を含む様に構成される、及び/又は、当該レートマッチング技術を実行する様に構成される。幾つかの実施形態において、ネットワークノード16は、レートマッチング器32を含み、レートマッチング器32は、ネットワークノード16に、少なくとも2つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の内の少なくとも1つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を送信することを行わせ、少なくとも2つのPDSCHの内の第1PDSCHは、セル固有参照信号(CRS)パターンの第1セットに関連付けられ、少なくとも2つのPDSCHの内の第2PDSCHは、CRSパターンの第2セットに関連付けられ、少なくとも2つのPDSCHは、CRSパターンの第1セット及びCRSパターンの第2セットの内の少なくとも1つの付近でレートマッチングされる。
【0114】
ユーザ装置22は、ネットワークノード16から制御/命令を受信及び決定する様に、及び/又は、本明細書に開示されるレートマッチングマッピング技術に従ってPDSCHを受信及び/又は復号する様に構成される決定器34を含む様に構成される。幾つかの実施形態において、ユーザ装置22は、少なくとも2つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を受信することをユーザ装置22に行う様に構成された決定器34を含み、少なくとも2つのPDSCHの内の第1PDSCHは、セル固有参照信号(CRS)パターンの第1セットに関連付けられ、少なくとも2つのPDSCHの内の第2PDSCHは、CRSパターンの第2セットに関連付けられ、少なくとも2つのPDSCHは、CRSパターンの第1セット及びCRSパターンの第2セットの内の少なくとも1つの付近でレートマッチングされる。
【0115】
一実施形態による、前述の段落で説明したUE22、ネットワークノード16及びホストコンピュータ24の例示的な実装を、図13を参照して説明する。通信システム10において、ホストコンピュータ24は、通信システム10の異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線接続をセットアップ及び維持する様に構成された通信インタフェース40を含むハードウェア(HW)38を備える。ホストコンピュータ24は、記憶及び/又は処理能力を有し得る処理回路42をさらに備える。処理回路42は、プロセッサ44及びメモリ46を含み得る。特に、中央処理ユニットの様なプロセッサ及びメモリに加えて、或いは、代えて、処理回路42は、処理及び/又は制御のための集積回路、例えば、命令を実行する様に適合された1つ以上のプロセッサ及び/又はプロセッサコア及び/又はFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)及び/又はASIC(特定用途向け集積回路)を含み得る。処理回路44は、メモリ46にアクセス(例えばそこに書き込む、及び/又は、そこから読み取る)する様に構成され、例えばキャッシュ、及び/又は、バッファメモリ、及び/又は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、及び/又は、ROM(読み取り専用メモリ)、及び/又は、光メモリ、及び/又は、EPROM(消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ)といった、任意の種類の揮発性及び/又は不揮発性メモリを含み得る。
【0116】
処理回路42は、本明細書に記載の方法及び/又はプロセスのいずれかを制御し、及び/又は、その様な方法及び/又はプロセスを、例えばホストコンピュータ24によって実行させる様に構成され得る。プロセッサ44は、本明細書で説明するホストコンピュータ24の機能を実行するための1つ以上のプロセッサ44に対応する。ホストコンピュータ24は、データ、プログラムソフトウェアコード及び/又は本明細書に記載されている他の情報を格納する様に構成されたメモリ46を含む。幾つかの実施形態において、ソフトウェア48及び/又はホストアプリケーション50は、プロセッサ44及び/又は処理回路42によって実行されると、プロセッサ44及び/又は処理回路42に、ホストコンピュータ24に関連して本明細書で説明したプロセスを実行させる命令を含み得る。命令は、ホストコンピュータ24に関連付けられたソフトウェアであり得る。
【0117】
ソフトウェア48は、処理回路42により実行可能な命令を含み得る。ソフトウェア48は、ホストアプリケーション50を含む。ホストアプリケーション50は、UE22とホストコンピュータ24で終端されるOTT接続52を介して接続する、UE22の様なリモート・ユーザにサービスを提供する様に動作可能であり得る。リモート・ユーザにサービスを提供する際、ホストアプリケーション50は、OTT接続52を使用して送信されるユーザデータを提供し得る。"ユーザデータ"は、説明された機能を実装するものとして本明細書で説明されたデータ及び情報であり得る。一実施形態において、ホストコンピュータ24は、サービスプロバイダに制御及び機能を提供する様に構成され、サービスプロバイダによって、又はサービスプロバイダに代わって運用され得る。ホストコンピュータ24の処理回路42は、ホストコンピュータ24が、ネットワークノード16及び/又はユーザ装置22を観察、モニタ、制御し、それらと送受信することを可能にし得る。ホストコンピュータ24の処理回路42は、サービスプロバイダが、ネットワークノード16及び/又はユーザ装置22を観察、モニタ、制御し、それらと送受信することを可能にする監視ユニット54を含み得る。
【0118】
通信システム10は、通信システム10に設けられ、ホストコンピュータ24及びUE22と通信することを可能にするハードウェア58を備えるネットワークノード16をさらに含む。ハードウェア58は、通信システム10の異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線接続をセットアップ及び維持するための通信インタフェース60と、少なくとも、ネットワークノード16がサービスを提供するカバレッジエリア18にあるUE22との無線接続64をセットアップ及び維持するための無線インタフェース62と、を含み得る。無線インタフェース62は、例えば、1つ以上のRF送信機、1つ以上のRF受信機、及び/又は1つ以上のRFトランシーバとして形成され得る、或いは、それらを含み得る。通信インタフェース60は、ホストコンピュータ24への接続66を促進する様に構成され得る。接続66は直接であってもよいし、通信システム10のコアネットワーク14及び/又は通信システム10の外部の1つ以上の中間ネットワーク30を通過し得る。
【0119】
図示する実施形態において、ネットワークノード16のハードウェア58は、処理回路68をさらに含む。処理回路68は、プロセッサ70及びメモリ72を含み得る。特に、中央処理ユニットの様なプロセッサ及びメモリに加えて、或いは、代えて、処理回路68は、処理及び/又は制御のための集積回路、例えば、命令を実行する様に適合された1つ以上のプロセッサ及び/又はプロセッサコア及び/又はFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)及び/又はASIC(特定用途向け集積回路)を含み得る。処理回路70は、メモリ72にアクセス(例えばそこに書き込む、及び/又は、そこから読み取る)する様に構成され、例えばキャッシュ、及び/又は、バッファメモリ、及び/又は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、及び/又は、ROM(読み取り専用メモリ)、及び/又は、光メモリ、及び/又は、EPROM(消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ)といった、任意の種類の揮発性及び/又は不揮発性メモリを含み得る。
【0120】
この様に、ネットワークノード16はさらに、例えばメモリ72の内部に格納されるか、又は外部接続を介してネットワークノード16によってアクセス可能な外部メモリ(例えばデータベース、ストレージアレイ、ネットワークストレージデバイス)に格納されるソフトウェア74を有する。ソフトウェア74は、処理回路68により実行可能な命令を含み得る。処理回路68は、本明細書に記載の方法及び/又はプロセスのいずれかを制御し、及び/又は、そのような方法及び/又はプロセスを、例えばネットワークノード16によって実行させる様に構成され得る。プロセッサ70は、本明細書で説明するネットワークノード16の機能を実行するための1つ以上のプロセッサ70に対応する。メモリ72は、データ、プログラムソフトウェアコード及び/又は本明細書に記載されている他の情報を格納する様に構成される。幾つかの実施形態において、ソフトウェア74は、プロセッサ70及び/又は処理回路68によって実行されると、プロセッサ70及び/又は処理回路68に、ネットワークノード16に関連して本明細書で説明したプロセスを実行させる命令を含み得る。例えば、ネットワークノード16の処理回路68は、図18及び19、ならびに他の図を参照して述べた技術等、本明細書に開示されたネットワークノード技術を実行する様に構成されたレートマッチャユニット32を含み得る。
【0121】
通信システム10は、既に言及したUE22をさらに含む。UE22は、ハードウェア80を含み、ハードウェア80は、UE22が現在位置するカバレッジエリア18にサービスを提供するネットワークノード16との無線接続64をセットアップ及び維持する様に構成された無線インタフェース82を含み得る。無線インタフェース82は、例えば、1つ以上のRF送信機、1つ以上のRF受信機、及び/又は1つ以上のRFトランシーバとして形成され得る、或いは、それらを含み得る。
【0122】
UE22のハードウェア80は、処理回路84をさらに含む。処理回路84は、プロセッサ86及びメモリ88を含み得る。特に、中央処理ユニットの様なプロセッサ及びメモリに加えて、或いは、代えて、処理回路84は、処理及び/又は制御のための集積回路、例えば、命令を実行する様に適合された1つ以上のプロセッサ及び/又はプロセッサコア及び/又はFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)及び/又はASIC(特定用途向け集積回路)を含み得る。処理回路86は、メモリ88にアクセス(例えばそこに書き込む、及び/又は、そこから読み取る)する様に構成され、例えばキャッシュ、及び/又は、バッファメモリ、及び/又は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、及び/又は、ROM(読み取り専用メモリ)、及び/又は、光メモリ、及び/又は、EPROM(消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ)といった、任意の種類の揮発性及び/又は不揮発性メモリを含み得る。
【0123】
この様に、UE22は、例えばUE22のメモリ88に格納されるか、UE22によってアクセス可能な外部メモリ(例えばデータベース、ストレージアレイ、ネットワークストレージデバイス)に格納されるソフトウェア90をさらに含み得る。ソフトウェア90は、処理回路84により実行可能な命令を含み得る。ソフトウェア90は、クライアントアプリケーション92を含み得る。クライアントアプリケーション92は、ホストコンピュータ24のサポートにより、UE22を介して人間又は非人間のユーザにサービスを提供する様に動作可能であり得る。ホストコンピュータ24において、実行中のホストアプリケーション50は、UE22及びホストコンピュータ24で終端するOTT接続52を介して実行中のクライアントアプリケーション92と通信することができる。ユーザにサービスを提供する際、クライアントアプリケーション92は、ホストアプリケーション50からリクエストデータを受信し、リクエストデータに応答してユーザデータを提供してもよい。OTT接続52は、リクエストデータとユーザデータの両方を転送し得る。クライアントアプリケーション92は、ユーザと対話して、提供するユーザデータを生成することができる。
【0124】
処理回路84は、本明細書に記載の方法及び/又はプロセスのいずれかを制御し、及び/又は、そのような方法及び/又はプロセスを、例えばUE22によって実行させる様に構成され得る。プロセッサ86は、本明細書で説明するUE22の機能を実行するための1つ以上のプロセッサ86に対応する。UE22は、データ、プログラムソフトウェアコード及び/又は本明細書に記載されている他の情報を格納する様に構成されたメモリ88を含む。幾つかの実施形態において、ソフトウェア90及び/又はクライアントアプリケーション92は、プロセッサ86及び/又は処理回路84によって実行されると、プロセッサ86及び/又は処理回路84に、UE22に関連して本明細書で説明したプロセスを実行させる命令を含み得る。例えば、ネットワークノード22の処理回路84は、図20及び21、ならびに他の図を参照して述べた技術等、本明細書に開示されたUE技術を実行する様に構成された決定ユニット34を含み得る。
【0125】
幾つかの実施形態において、ネットワークノード16、UE22、及びホストコンピュータ24の内部動作は、図13に示されるとおりであり、独立して、周囲のネットワークトポロジは図12に示す通りであり得る。
【0126】
図13において、OTT接続52は、中間デバイス及びこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングを明示的に参照することなく、ネットワークノード16を介したホストコンピュータ24とユーザ装置22との間の通信を示すために抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャは、ルーティングを決定してもよく、ルーティングは、UE22又はホストコンピュータ24を操作するサービスプロバイダ、又はその両方から隠す様に構成されてもよい。OTT接続52がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、ルーティングを動的に変更する決定をさらに行うことができる(例えば、ネットワークの負荷分散の検討又は再構成に基づいて)。
【0127】
UE22とネットワークノード16との間の無線接続64は、本開示を通して説明される実施形態の教示に従う。1つ以上の様々な実施形態は、無線接続64が最後のセグメントを形成するOTT接続52を使用して、UE22に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態の幾つかの教示は、データレート、待ち時間、及び/又は電力消費を改善し、それにより、ユーザ待ち時間の短縮、ファイルサイズの制限の緩和、応答性の向上、バッテリ寿命の延長等の利点を提供し得る。
【0128】
幾つかの実施形態において、測定手順が、データレート、遅延、及び1つ以上の実施形態が改善される他の要因を監視する目的で提供され得る。さらに、測定結果の変動に応じて、ホストコンピュータ24とUE22との間のOTT接続52を再構成するためのオプションのネットワーク機能があり得る。OTT接続52を再構成するための測定手順及び/又はネットワーク機能は、ホストコンピュータ24のソフトウェア48又はUE22のソフトウェア90、又はその両方に実装され得る。実施形態において、センサ(図示せず)は、OTT接続52が通過する通信デバイス内に、又はそれに関連して配置され、センサは、上記で例示した監視量の値を提供するか、ソフトウェア48、90が監視量を計算又は推定できる他の物理量の値を提供することにより、測定手順に参加できる。OTT接続52の再構成には、メッセージ形式、再送信設定、優先ルーティング等が含まれ、再構成はネットワークノード16に影響を与えず、ネットワークノード16にとって未知又は感知できない可能性がある。そのような手順及び機能は、当技術分野で知られ実践されている場合がある。特定の実施形態において、測定は、スループット、伝播時間、遅延等のホストコンピュータの24測定を容易にする独自のUEシグナリングを含み得る。幾つかの実施形態において、測定は、ソフトウェア48、90が、OTT接続52を使用して、伝播時間、エラー等を監視しながら、メッセージ、特に空又は"ダミー"メッセージを送信させる様に実装できる。
【0129】
この様に、幾つかの実施形態において、ホストコンピュータ24は、ユーザデータを提供する様に構成された処理回路42と、UE22への送信のためにユーザデータをセルラーネットワークに転送する様に構成された通信インタフェース40とを含む。幾つかの実施形態において、セルラーネットワークは、無線インタフェース62を備えたネットワークノード16も含む。幾つかの実施形態において、ネットワークノード16及び/又はネットワークノード16の処理回路68は、UE22への送信を準備/開始/維持/サポート/終了、及び/又は、UE22からの送信の受信を準備/終了/維持/サポート/終了するために本明細書に記載された機能及び/又は方法を実行する様に構成される。
【0130】
幾つかの実施形態において、ホストコンピュータ24は、処理回路42と、UE22からネットワークノード16への送信から生じるユーザデータを受信する様に構成された通信インタフェース40とを含む。幾つかの実施形態において、UE22は、ネットワークノード16への送信を準備/開始/維持/サポート/終了、及び/又は、ネットワークノード16からの送信の受信を準備/終了/維持/サポート/終了するために本明細書に記載された機能及び/又は方法を実行する様に構成される、及び/又は、その様に構成される無線インタフェース82及び/又は処理回路84を含む。
【0131】
図12及び図13は、レートマッチング器ユニット32及び決定器ユニット34等の様々な"ユニット"がそれぞれのプロセッサ内にあるものとして示しているが、これらのユニットは、ユニットの一部が処理回路内の対応するにメモリに格納される様に実装され得ることを意図している。言い換えると、ユニットは、処理回路内のハードウェア又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実装され得る。
【0132】
図14は、一実施形態による、例えば図12及び図13の通信システム等の通信システムで実施される例示的な方法を示すフローチャートである。通信システムは、図13を参照して説明したホストコンピュータ24、ネットワークノード16及びUE22を含み得る。この方法の第1ステップにおいて、ホストコンピュータ24はユーザデータを提供する(ブロックS100)。第1ステップのオプションサブステップにおいて、ホストコンピュータ24は、例えば、ホストアプリケーション50等のホストアプリケーションを実行することにより、ユーザデータを提供する(ブロックS102)。第2ステップにおいて、ホストコンピュータ24は、ユーザデータをUE22に搬送する送信を開始する(ブロックS104)。オプションの第3ステップにおいて、ネットワークノード16は、本開示を通して説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータ22が開始した送信で搬送されたユーザデータをUE22に送信する(ブロックS106)。オプションの第4ステップにおいて、UE22は、ホストコンピュータ24によって実行されるホストアプリケーション50に関連する、例えばクライアントアプリケーション92等のクライアントアプリケーションを実行する(ブロックS108)。
【0133】
図15は、一実施形態による、例えば図12の通信システム等の通信システムで実施される例示的な方法を示すフローチャートである。通信システムは、図12及び図13を参照して説明したホストコンピュータ24、ネットワークノード16及びUE22を含み得る。この方法の第1ステップにおいて、ホストコンピュータ24はユーザデータを提供する(ブロックS110)。オプションサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータ24は、例えば、ホストアプリケーション50等のホストアプリケーションを実行することにより、ユーザデータを提供する。第2ステップにおいて、ホストコンピュータ24は、ユーザデータをUE22に搬送する送信を開始する(ブロックS112)。本開示を通して説明される実施形態の教示に従い、送信は、ネットワークノード16を通過し得る。オプションの第3ステップにおいて、UE22は、送信で搬送されたユーザデータを受信する(ブロックS114)。
【0134】
図16は、一実施形態による、例えば図12の通信システム等の通信システムで実施される例示的な方法を示すフローチャートである。通信システムは、図12及び図13を参照して説明したホストコンピュータ24、ネットワークノード16及びUE22を含み得る。この方法のオプションの第1ステップにおいて、UE22はホストコンピュータ24により提供された入力データを受信する(ブロックS116)。第1ステップのオプションサブステップにおいて、UE22は、ホストコンピュータ24によって提供された受信入力データに応答してユーザデータを提供するクライアントアプリケーション92を実行する(ブロックS118)。追加又は代替として、オプションの第2ステップにおいて、UE22はユーザデータを提供する(ブロックS120)。第2ステップのオプションサブステップにおいて、UEは、例えば、クライアントアプリケーション92等のクライアントアプリケーションを実行することにより、ユーザデータを提供する(ブロックS122)。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーション92は、ユーザから受け取ったユーザ入力をさらに考慮し得る。ユーザデータが提供された特定の方法に関係なく、UE22は、オプションの第3サブステップにおいて、ホストコンピュータ24へのユーザデータの送信を開始する(ブロックS124)。方法の第4ステップにおいて、ホストコンピュータ24は、本開示を通して説明される実施形態の教示に従って、UE22から送信されたユーザデータを受信する(ブロックS126)。
【0135】
図17は、一実施形態による、例えば図12の通信システム等の通信システムで実施される例示的な方法を示すフローチャートである。通信システムは、図12及び図13を参照して説明したホストコンピュータ24、ネットワークノード16及びUE22を含み得る。方法のオプションの第1ステップにおいて、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ネットワークノード16はUE22からユーザデータを受信する(ブロックS128)。オプションの第2ステップにおいて、ネットワークノード16は、受信したユーザデータのホストコンピュータ24への送信を開始する(ブロックS130)。第3ステップにおいて、ホストコンピュータ24は、ネットワークノード16により開始された送信で搬送されるユーザデータを受信する(ブロックS132)。
【0136】
図18~22を参照して説明する実施形態において、送信ポイント(TRP)はネットワークノードとして理解され得ることに留意されたい。図18は、本開示の幾つかの実施形態による、レートマッチング技術を実行するネットワークノード16における例示的なプロセスのフローチャートである。ネットワークノード16によって実行される1つ又は複数のブロック及び/又は機能及び/又は方法は、例示的な方法による、処理回路68のレートマッチング器ユニット32、プロセッサ70、通信インタフェース60、無線インタフェース62等の、ネットワークノード16の1つ又は複数の要素によって実行され得る。例示的な方法は、レートマッチング器ユニット32、処理回路68、プロセッサ70、通信インタフェース60及び/又は無線インタフェース62を介して、少なくとも2つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の内の少なくとも1つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を送信(S134)することを含み、少なくとも2つのPDSCHの内の第1PDSCHは、セル固有参照信号(CRS)パターンの第1セットに関連付けられ、少なくとも2つのPDSCHの内の第2PDSCHは、CRSパターンの第2セットに関連付けられ、少なくとも2つのPDSCHは、CRSパターンの第1セット及びCRSパターンの第2セットの内の少なくとも1つの付近でレートマッチングされる。
【0137】
幾つかの実施形態において、第1PDSCHは、例えば、レートマッチング器ユニット32、処理回路68、プロセッサ70、通信インタフェース60及び/又は無線インタフェース62を介して、CRSパターンの第1セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、第2PDSCHは、CRSパターンの第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされる。幾つかの実施形態において、第1PDSCHは、例えば、レートマッチング器ユニット32、処理回路68、プロセッサ70、通信インタフェース60及び/又は無線インタフェース62を介して、CRSパターンの第1セット及び第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、第2PDSCHは、CRSパターンの第1セット及び第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされる。幾つかの実施形態において、少なくとも2つのPDSCHは、第1無線アクセス技術(RAT)に関連付けられ、CRSパターンの第1セット及び第2セットは、第2無線アクセス技術(RAT)に関連付けられる。幾つかの実施形態において、第1RATは、ニューレディオ(NR)であり、第2RATは、ロングタームエボリューション(LTE)である。
【0138】
幾つかの実施形態において、少なくとも2つのPDSCHは、例えば、レートマッチング器ユニット32、処理回路68、プロセッサ70、通信インタフェース60及び/又は無線インタフェース62を介して、同じスロットで送信される。幾つかの実施形態において、第1PDSCHは、ネットワークノードによって送信され、第2PDSCHは、第2ネットワークノードによって送信され、第2ネットワークノードはネットワークノードと異なる。幾つかの実施形態において、第1PDSCH及びCRSパターンの第1セットは、第1送信構成インジケータ(TCI)状態、及び、第1コード分割多重(CDM)グループの内の少なくとも1つに関連付けられ、第2PDSCH及びCRSパターンの第2セットは、第2送信構成インジケータ(TCI)状態、及び、第2符号分割多重(CDM)グループの内の少なくとも1つに関連付けられる。
【0139】
幾つかの実施形態において、方法は、さらに、レートマッチング器ユニット32、処理回路68、プロセッサ70、通信インタフェース60及び/又は無線インタフェース62等を介して、CRSパターンの第1及び第2セットを示す構成を送信することと、第1及び第2PDSCHの内の少なくとも1つをスケジューリングするダウンリンク制御情報(DCI)を送信することと、を含み、DCIは、第1PDSCH及び第2PDSCHの内のスケジュールされた少なくとも1つがレートマッチングされる構成において、CRSパターンの第1セット及び第2セットの内の少なくとも1つを示す。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2PDSCHは、それぞれ、第1及び第2DCIによってスケジュールされる。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2DCIは、それぞれ、第1及び第2制御リソースセット(CORESET)で受信される。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2CORESETは、それぞれ、CRSパターンの第1及び第2セットに関連付けられる。幾つかの実施形態において、第1及び第2PDSCHは、同じDCIによってスケジュールされる。
【0140】
幾つかの実施形態において、方法は、第1コード分割多重(CDM)グループのDMRSがレイヤの第1セットに関連付けられ、第2CDMグループのDMRSがレイヤの第2セットに関連付けられる、レイヤの第1セット及びレイヤの第2セットを含む1つ又は複数の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を送信するためである。方法は、レートマッチング器ユニット32、処理回路68、プロセッサ70、通信インタフェース60、及び/又は無線インタフェース62等を介して、PDSCHリソースマッピングに従って1つ又は複数のPDSCHを送信及び/又はレートマッチングすることを含み、PDSCHリソースマッピングは、第1セル固有参照信号(CRS)パターン及び/又は第2CRSパターンに少なくとも部分的に基づき、第1CRSパターン及び第2CRSパターンは、それぞれ、レイヤの第1セット及びレイヤの第2セットに関連付けられている。
【0141】
幾つかの実施形態において、PDSCHリソースマッピングは、レイヤ毎のPDSCHからリソース要素(RE)へのマッピングである。幾つかの実施形態において、1つ又は複数のPDSCHは、ニューレディオ(NR)のPDSCHであり、CRSパターンは、ロングタームエボリューション(LTE)のCRSパターンである。
【0142】
幾つかの実施形態において、マッピングは、第1CDMグループに関連付けられたレイヤの第1セットが、第1CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされておらず、第2CDMグループに関連付けられたレイヤの第2セットが、第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていないことを示す。幾つかの実施形態において、マッピングは、第1CDMグループに関連付けられたレイヤの第1セットが、第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされており、第2CDMグループに関連付けられたレイヤの第2セットが、第1CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていることを示す。幾つかの実施形態において、マッピングは、第1CDMグループのレイヤの第1セットが、第1CDMグループ及び第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされておらず、第2CDMグループのレイヤの第2セットが、第1CDMグループ及び第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていないことを示す。
【0143】
幾つかの実施形態において、レイヤの第1セット及びび第2のセットと、CRSパターンの第1セット及び第2セットそれぞれとの間の関連付けは、送信構成表示(TCI)状態又はTCIコードポイントを使用する表示によって得られる。幾つかの実施形態において、レイヤの第1セットは第1PDSCHに属し、レイヤの第2セットは第2PDSCHに属する。幾つかの実施形態において、各PDSCHは、CRSパターンのセットに関連付けられたTCI状態を含む物理的ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によって(例えば、ネットワークノード16のスケジューラによって)スケジュールされる。
【0144】
図19は、本開示の幾つかの実施形態による、レートマッチング技術を実行するネットワークノード16における例示的なプロセスのフローチャートである。ネットワークノード16によって実行される1つ又は複数のブロック及び/又は機能及び/又は方法は、例示的な方法による、処理回路68のレートマッチング器ユニット32、プロセッサ70、通信インタフェース60、無線インタフェース62等の、ネットワークノード16の1つ又は複数の要素によって実行され得る。幾つかの実施形態において、方法は、ネットワークノード16等の第1送信ポイント(TRP)、又は、別のネットワークノード16等の第2TRPを介して物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を送信するためのものであり、さらに、第1TRP及び第2TPRは、それぞれ、CRSパターンの第1セット及び第2セットに関連付けられる。
【0145】
方法は、レートマッチング器ユニット32、処理回路68、プロセッサ70、通信インタフェース60及び/又は無線インタフェース62等を介して、制御リソースセット(CORESET)でダウンリンク制御情報(DCI)を送信(ブロックS136)することを含み、DCIは、送信構成表示(TCI)コードポイントを示すTCIフィールドを含み、TCIコードポイントは、第1及び/又は第2TCI状態を示し、第1TCI状態は第1TRPに関連付けられ、第2TCI状態は第2TCPに関連付けられる。方法は、レートマッチング器ユニット32、処理回路68、プロセッサ70、通信インタフェース60及び/又は無線インタフェース62等を介して、DCIによってスケジュールされたPDSCHを、表示されたTCI状態及びCORESETの内の少なくとも1つに従って、CRSパターンの第1セット又は第2セットのいずれか、或いは、CRSパターンの第1セット及び第2セットの両方の付近でレートマッチングすることにより送信する(ブロックS138)ことを含み得る。
【0146】
幾つかの実施形態において、方法は、レートマッチング器ユニット32、処理回路68、プロセッサ70、通信インタフェース60及び/又は無線インタフェース62等を介して、第1又は第2制御リソースセット(CORESET)でダウンリンク制御情報(DCI)を送信することを含み、第1及び第2CORESETは、それぞれ、CRSパターンの第1及び第2セットに関連付けられている。DCIは、PDSCHをスケジュールし、TCIコードポイントを示す送信構成表示(TCI)フィールドを含み、TCIコードポイントは、第1及び/又は第2TCI状態を示し、第1TCI状態は第1TRPに関連付けられ、第2TCI状態は第2TRPに関連付けられている。方法は、レートマッチング器ユニット32、処理回路68、プロセッサ70、通信インタフェース60及び/又は無線インタフェース62等を介して、表示された第1又は第2TCI状態と、第1又は第2CORESETの内の少なくとも1つに従って、CRSパターンの第1セットのみ、CRSパターンの第2セットのみ、又は、CRSパターンの第1セット及びCRSパターンの第2セットの両方の付近でレートマッチングすることによりPDSCHを送信することを含む。
【0147】
幾つかの実施形態において、PDSCHは、ニューレディオ(NR)のPDSCHであり、CRSパターンは、ロングタームエボリューション(LTE)のCRSパターンである。幾つかの実施形態において、第1TCI状態は、CRSパターンの第3セットに関連付けられ、第2TCI状態は、CRSパターンの第4セットに関連付けられる。幾つかの実施形態において、CRSパターンの第1セットは、CRSパターンの第3セットのサブセットであり、CRSパターンの第2セットは、CRSパターンの第3セットのサブセットではない。幾つかの実施形態において、CRSパターンの第1セットは、CRSパターンの第3セットのサブセットであり、CRSパターンの第2セットは、CRSパターンの第3セットのサブセットである。幾つかの実施形態において、TCI状態とそれぞれのTRPとの間の関連は、疑似コロケーション(QCL)関係によって決定される。幾つかの実施形態において、CRSパターンの第1セットは、CRSパターンの第2セットに含まれる少なくとも1つのCRSパターンと帯域幅が少なくとも部分的にオーバラップするCRSパターンを含む。
【0148】
図20は、本開示の幾つかの実施形態による、レートマッチング技術を実行するユーザ装置22における例示的なプロセスのフローチャートである。UE22によって実行される1つ又は複数のブロック及び/又は機能及び/又は方法は、処理回路84の決定器ユニット34、プロセッサ86、無線インタフェース82等のUE22の1つ又は複数の要素によって実行され得る。例示的な方法は、決定器ユニット34、処理回路84、プロセッサ86及び/又は無線インタフェース82等を介して、少なくとも2つの物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を受信(ブロックS140)することを含み、少なくとも2つのPDSCHの内の第1PDSCHは、セル固有参照信号(CRS)パターンの第1セットに関連付けられ、少なくとも2つのPDSCHの内の第2PDSCHは、CRSパターンの第2セットに関連付けられ、少なくとも2つのPDSCHは、CRSパターンの第1セット及びCRSパターンの第2セットの内の少なくとも1つ付近でレートマッチングされる。
【0149】
幾つかの実施形態において、UE22は、決定器ユニット34、処理回路84、プロセッサ86及び/又は無線インタフェース82等を介して、PDSCHリソースマッピングに従って1つ又は複数のPDSCHを受信する様に構成され、PDSCHリソースマッピングは、セル固有参照信号(CRS)パターンの第1セット及び/又はCRSパターンの第2セットの少なくとも1つに部分的に基づき、CRSパターンの第1セット及びCRSパターンの第2セットは、それぞれ、レイヤの第1セット及びレイヤの第2セットに関連付けられている。
【0150】
幾つかの実施形態において、第1PDSCHは、CRSパターンの第1セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、第2PDSCHは、CRSパターンの第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされる。幾つかの実施形態において、第1PDSCHは、CRSパターンの第1セット及び第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされ、第2PDSCHは、CRSパターンの第1セット及び第2セットに関連付けられたリソース要素付近でレートマッチングされる。幾つかの実施形態において、少なくとも2つのPDSCHは、第1無線アクセス技術(RAT)に関連付けられ、CRSパターンの第1セット及び第2セットは、第2無線アクセス技術(RAT)に関連付けられる。幾つかの実施形態において、第1RATは、ニューレディオ(NR)であり、第2RATは、ロングタームエボリューション(LTE)である。
【0151】
幾つかの実施形態において、少なくとも2つのPDSCHは、例えば、決定器ユニット34、処理回路84、プロセッサ86及び/又は無線インタフェース82を介して、同じスロットで受信される。幾つかの実施形態において、第1PDSCHは、第1ネットワークノードによって送信され、第2PDSCHは、第2ネットワークノードによって送信され、第2ネットワークノードは、第1ネットワークノードと異なる。幾つかの実施形態において、第1PDSCH及びCRSパターンの第1セットは、第1送信構成インジケータ(TCI)状態、及び、第1コード分割多重(CDM)グループの内の少なくとも1つに関連付けられ、第2PDSCH及びCRSパターンの第2セットは、第2送信構成インジケータ(TCI)状態、及び、第2符号分割多重(CDM)グループの内の少なくとも1つに関連付けられる。
【0152】
幾つかの実施形態において、方法は、さらに、決定器ユニット34、処理回路84、プロセッサ86及び/又は無線インタフェース82等を介して、CRSパターンの第1及び第2セットを示す構成を受信することと、決定ユニット34、処理回路84、プロセッサ86及び/又は無線インタフェース82等を介して、第1及び第2PDSCHの少なくとも1つをスケジューリングするダウンリンク制御情報(DCI)を受信することを含み、DCIは、第1及び第2PDSCHの内の少なくとも1つをスケジューリングし、DCIは、第1PDSCH及び第2PDSCHの内のスケジュールされた少なくとも1つがレートマッチングされる構成において、CRSパターンの第1セット及び第2セットの内の少なくとも1つを示す。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2PDSCHは、それぞれ、第1及び第2DCIによってスケジュールされる。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2DCIは、それぞれ、第1及び第2制御リソースセット(CORESET)で受信される。この態様の幾つかの実施形態において、第1及び第2CORESETは、それぞれ、CRSパターンの第1及び第2セットに関連付けられる。幾つかの実施形態において、第1及び第2PDSCHは、同じDCIによってスケジュールされる。
【0153】
幾つかの実施形態において、方法は、第1コード分割多重(CDM)グループのDMRSがレイヤの第1セットに関連付けられ、第2CDMグループのDMRSがレイヤの第2セットに関連付けられる、レイヤの第1セット及びレイヤの第2セットを含む1つ又は複数の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を受信するためである。方法は、決定器ユニット34、処理回路84、プロセッサ86及び/又は無線インタフェース82等を介して、PDSCHリソースマッピングに従って、1つ又は複数のPDSCHを受信及び/又は復号及び/又はディレートマッチングすることを含み、PDSCHリソースマッピングは、第1セル固有参照信号(CRS)パターン及び/又は第2CRSパターンに少なくとも部分的に基づき、第1CRSパターン及び第2CRSパターンは、それぞれ、レイヤの第1セット及びレイヤの第2セットに関連付けられている。
【0154】
幾つかの実施形態において、PDSCHリソースマッピングは、レイヤ毎のPDSCHからリソース要素(RE)へのマッピングである。幾つかの実施形態において、1つ又は複数のPDSCHは、ニューレディオ(NR)のPDSCHであり、CRSパターンは、ロングタームエボリューション(LTE)のCRSパターンである。
【0155】
幾つかの実施形態において、マッピングは、第1CDMグループに関連付けられたレイヤの第1セットが、第1CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされておらず、第2CDMグループに関連付けられたレイヤの第2セットが、第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていないことを示す。幾つかの実施形態において、マッピングは、第1CDMグループに関連付けられたレイヤの第1セットが、第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされており、第2CDMグループに関連付けられたレイヤの第2セットが、第1CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていることを示す。幾つかの実施形態において、マッピングは、第1CDMグループのレイヤの第1セットが、第1CDMグループ及び第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされておらず、第2CDMグループのレイヤの第2セットが、第1CDMグループ及び第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていないことを示す。
【0156】
幾つかの実施形態において、レイヤの第1セット及び第2のセットと、CRSパターンの第1セット及び第2セットそれぞれとの間の関連付けは、送信構成表示(TCI)状態又はTCIコードポイントを使用する表示によって得られる。幾つかの実施形態において、レイヤの第1セットは第1PDSCHに属し、レイヤの第2セットは第2PDSCHに属する。幾つかの実施形態において、各PDSCHは、CRSパターンのセットに関連付けられたTCI状態を含む物理的ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によって(例えば、ネットワークノード16のスケジューラによって)スケジュールされる。
【0157】
図21は、本開示の幾つかの実施形態による、レートマッチング技術を実行するユーザ装置22における例示的なプロセスのフローチャートである。UE22によって実行される1つ又は複数のブロック及び/又は機能及び/又は方法は、処理回路84の決定器ユニット34、プロセッサ86、無線インタフェース82等のUE22の1つ又は複数の要素によって実行され得る。方法は、処理回路84の決定器ユニット34、プロセッサ86及び/又は無線インタフェース82等を介して、制御リソースセット(CORESET)でダウンリンク制御情報(DCI)を受信(ブロックS142)することを含み、DCIは、TCIコードポイントを示す送信構成表示(TCI)フィールドを含み、TCIコードポイントは、第1及び/又は第2TCI状態を示し、第1TCI状態は、第1TRPに関連付けられ、第2TCI状態は、第2TRPに関連付けられる。方法は、処理回路84の決定器ユニット34、プロセッサ860及び/又は無線インタフェース82等を介して、DCIによってスケジュールされたPDSCHを、表示されたTCI状態及びCORESETの内の少なくとも1つに従って、CRSパターンの第1セット又は第2セットのいずれか、或いは、CRSパターンの第1セット及び第2セットの両方付近でレートマッチングすることにより受信する(ブロックS144)ことを含み得る。幾つかの実施形態において、UE22は、送信ではなく受信しているので、UE22での"レートマッチング"は、"レートディマッチング"と見なされ得る。
【0158】
幾つかの実施形態において、方法は、処理回路84の決定器ユニット34、プロセッサ86及び/又は無線インタフェース82等を介して、第1又は第2制御リソースセット(CORESET)でダウンリンク制御情報(DCI)を受信することを含み、第1及び第2CORESETは、それぞれ、CRSパターンの第1及び第2セットに関連付けられている。DCIは、PDSCHをスケジュールし、TCIコードポイントを示す送信構成表示(TCI)フィールドを含み、TCIコードポイントは、第1及び/又は第2TCI状態を示し、第1TCI状態は、第1TRPに関連付けられ、第2TCI状態は、第2TRPに関連付けられている。方法は、処理回路84の決定器ユニット34、プロセッサ86及び/又は無線インタフェース82等を介して、表示された第1又は第2TCI状態と、第1又は第2CORESETの内の少なくとも1つに従って、CRSパターンの第1セットのみ、CRSパターンの第2セットのみ、又は、CRSパターンの第1セット及びCRSパターンの第2セットの両方の付近でレートマッチングすることによりPDSCHを受信することを含む。
【0159】
幾つかの実施形態において、PDSCHは、ニューレディオ(NR)のPDSCHであり、CRSパターンは、ロングタームエボリューション(LTE)のCRSパターンである。幾つかの実施形態において、第1TCI状態は、CRSパターンの第3セットに関連付けられ、第2TCI状態は、CRSパターンの第4セットに関連付けられる。
【0160】
幾つかの実施形態において、CRSパターンの第1セットのみがレイヤの第1セット付近でのレートマッチングに使用されていることを判定することは、決定器ユニット34、処理回路84、プロセッサ86、無線インタフェース82等を介して、CRSパターンの第1セットがCRSパターンの第3セットのサブセットであり、CRSパターンの第2セットがCRSパターンの第3セットのサブセットではないと判定することを含む。幾つかの実施形態において、CRSパターンの第1及び第2セットの両方がレイヤの第1セット付近でのレートマッチングに使用されていることを判定することは、決定器ユニット34、処理回路84、プロセッサ86、無線インタフェース82等を介して、CRSパターンの第1セットがCRSパターンの第3セットのサブセットであり、CRSパターンの第2セットがCRSパターンの第3セットのサブセットであると判定することを含む。
【0161】
幾つかの実施形態において、TCI状態と各TRPとの間の関連は、疑似コロケーション(QCL)関係によって決定される。幾つかの実施形態において、CRSパターンの第1セットは、CRSパターンの第2セットに含まれる少なくとも1つのCRSパターンと帯域幅が少なくとも部分的にオーバラップするCRSパターンを含む。
【0162】
動的スペクラム共有を伴う非コヒーレント共同送信(NC-JT)のレートマッチングの構成を一般的に説明したので、詳細な機能及びプロセスを以下に提供し、それらは、ネットワークノード16、ユーザ装置22及び/又はホストコンピュータ24によって実装され得る。
【0163】
幾つかの実施形態は、2つの異なるTRPに関して論じられ、これは、2つの異なるネットワークノード16の2つの異なるTRPであり得るが、幾つかの実施形態において、2つの異なるTRPは、同じネットワークノード16に関連付けられ得る。
【0164】
幾つかの実施形態は、DSS及びNC-JTの両方がUE22のために同時に使用されることを想定し得る。DSSについて、まず単一のTRP、例えば単一のPDSCHを想定する場合、UE22は、一般に、レートマッチングのために、LTE CRSパターンのセットで構成され得る(実際のオペレータの展開では、この様なパターンを4つまで考慮できる)。これは、通常、NRキャリアがLTEキャリアよりも幅が広いためである。したがって、キャリアアグリゲーション(CA)がLTEに使用される場合、それぞれが個々のLTEキャリアに関連付けられ、NRキャリアの帯域幅と重複する複数のLTE CRSパターンが存在し得る。幾つかの実施形態において、これらの複数のLTE CRSパターンは、RRCシグナリングによってUE22に構成され得るLTE CRSパターンのセットとして示され得る。したがって、異なるPDSCHレイヤの時間-周波数リソースグリッドへのPDSCH変調シンボルのマッピングを実行するとき、UE22は、構成されたCRSパターンのセット内の複数のCRSパターンによって占有されるREがPDSCHに利用できない、すなわち、PDSCHは、LTE CRSパターン付近でレートマッチングされていることを想定する。
【0165】
図22に例を示し、ここで、3つのLTE CRSパターンのセット(図22においてLTE CRS1、LTE CRS、及びLTE CRS3として示される)がUE22に対して構成され、3レイヤ(ランク3)のPDSCHがUE22にスケジュールされる。PDSCHは、総てのCRSセットのLTE CRSによってREが使用されることを回避する。
【0166】
NC-JTのマルチDCIスケジューリング
ここで、マルチDCIスケジューリングを使用するNC-JTの場合、UE22は、2つの異なる送信ポイントから2つのPDSCHを受信する。仕様の用語では、2つのPDSCHは、PDSCH DMRSを受信するときのQCL仮定のための異なるソースRSを有している。したがって、CSI-RSであり得るこれらの2つのソースRSは、それぞれ2つのTRP(例えば、ネットワークノード16)から送信される。UE22がPDSCHを受信するために想定するQCLソースRSと、PDSCH DMRSは、TCI状態によってUE22に示され、これは、PDSCHをスケジュールしたPDCCH DMRSのTCI状態と同じであると想定することにより暗黙的に、或いは、PDCCHによって搬送されるDCIで明示的に示される。
【0167】
PDSCH DMRSは、構成されたDMRSタイプに応じて、2つ又は3つのCDMグループにグループ化され得る。どのCDMグループがPDSCH DMRSに使用されるかは、DMRSポートテーブルによってスケジューリングDCI(ネットワークノード16によって送信される)で示され得る。NC-JTにおいて、異なるTRP(例えば、ネットワークノード16)から受信されたPDSCHは、異なるCDMグループを使用するDMRSを有し得る。例えば、TRP0(例えば、ネットワークノード16a)はCDMグループ0を使用し、TRP1(例えば、ネットワークノード16b)はCDMグループ1を使用する。これは、NC-JT送信に参加している2つのTRPに対して、例えば高次のネットワークノードによって半静的に構成され得る。
【0168】
本開示の一態様は、CRSパターンのセットがDMRS CDMグループに関連付けられ得るということである。したがって、この実施形態において、第1TRP(例えば、ネットワークノード16a)は、PDSCH DMRSのために第1DMRS CDMグループを使用し、このTRPから送信されるPDSCHレイヤは、CRSパターンの第1セットのLTE CRSによって占有されるRE付近でレートマッチングされる。同様に、第2TRP(例えば、ネットワークノード16b)は、PDSCH DMRSのために第2DMRS CDMグループを使用し、この第2TRPから送信されるPDSCHレイヤは、CRSパターンの第2セットのLTE CRSによって占有されるRE付近でレートマッチングされる。幾つかの実施形態において、UE22は、(同じOFDMシンボルで)第1及び第2PDSCHの両方を同時に受信しているが、PDSCHは、使用されるリソースブロックに関して完全にオーバラップしていない可能性があり、PDSCHは、重複しない様にスケジュールさえされ得る。UE22は、それぞれが、それぞれのTRPに関連付けられた、構成されたLTE CRSセットのリストからのCDMグループインデックスλ=0,1,2とLTE CRSセットインデックスとの間の半静的マッピングを用いてRRC上で事前構成され得る。幾つかの実施形態において、スケジューリングDCI(ネットワークノード16によって受信される)のDMRSポートテーブルフィールドを読み取った結果として、UE22は、PDSCH DMRSがどのCDMグループに属するかを認識し、(例えば、事前構成された関係に基づいて)PDSCHのレートマッチングに適用するLTE CRSパターンセットを決定できる。別のオプションは、レイヤ2媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)シグナリング等のより動的なシグナリングを介して、CDMグループインデックスとLTE CRSセットインデックスとの間のマッピングをUE22に伝達することであり得る。これにより、ネットワークノード16は、マッピングをより頻繁に更新することができ、したがって、どのTRPがUE22へのNC-JTに参加するかをより動的に切り替えることができる。
【0169】
幾つかの実施形態において、同じLTE CRSレートマッチングがそれぞれのPDSCHの総てのレイヤに適用される、別個のDCIによってスケジュールされた別個のPDSCHが存在する。どのLTE CRSパターン付近でのPDSCHレートマッチングあるかは、TCI状態を介して示される。ネットワークがCDMグループをLTE CRSパターンセットに半静的に関連付ける場合、例えば、調整クラスタのサイズがサービスを提供するTRPセットと同じである、サービスを提供するTRP間で切り替えが行われる度に、RRCが再構成される可能性がある。代わりに、ネットワークノード16及び/又はUE22がLTE CRSパターンセットをTCI状態に関連付ける場合、例えば、調整クラスタ内に、それぞれがTCI状態に関連付けられ5つのTRPがあり、CDMグループのRRC再構成無しにクラスタ内から、LTE CRSセットマッピングへの動的なTRPの切替が可能になり得る。
【0170】
幾つかの実施形態において、LTE CRSパターンのセットは、TCI状態に関連付けられる(TCI状態は、DCIでシグナリングされ得る)。したがって、TCI状態を選択することにより、ネットワークノード16(例えば、gNB)は、使用されるLTECRSパターンのセットを制御できる。これは、一部のTRPがCRSを送信し、他の一部のTRPがCRSを送信しない場合に役立ち得る。この場合、基本的にPDSCH送信に使用されるTRPを選択するTCI状態(QCL仮定のソースRSを介して)は、CRS周辺のレートマッチングを同時に決定する。これはまた、ネットワークノード16が、例えば、レイヤ1DCIシグナリングを介して、どのTRPがNC-JTにおいてUE22にサービスを提供するかを動的に切り替えることを可能にし得る。例えば、それぞれがLTE CRSパターンそれぞれのセットを有する5つのTRPが調整クラスタの一部である場合、UE22は、調整クラスタ内の5つのTRPそれぞれについて、QCLソースRS及びLTE CRSパターンのセットをそれぞれ示す5つのTCI状態で構成され得る。
【0171】
例えば、(ネットワークノード16によって)TCI状態をUE22に構成する場合、各TCI状態は、LTE CRSパターンのセットへのインデックスを含み得る。UE22がそのTCI状態を有するPDSCHでスケジュールされている場合、UE22は、PDSCHがそのTCI状態に関連付けられたLTE CRSパターンのセット付近でレートマッチングされていると想定する(例えば、テーブルによってそのTCI状態に関連付けられたインデックス値によって示される)。
【0172】
別の方法において、LTE CRSパターンのセットが上位レイヤで構成される、及び/又は、半静的である。この場合、UE22は、RRCシグナリングによる2つのPDSCH_Configメッセージ及び/又は2つのPDCCH_Configメッセージで(例えば、ネットワークノード16によって)構成され、各PDSCH_Config又はPDCCH_Configは、独立して割り当てられたLTE CRSパターンのセットを含む。PDCCH_Configに関連付けられたPDCCHによってスケジュールされるとき、又は、PDSCH_Configに関連付けられたPDSCHをスケジュールするとき、UE22は、PDSCHがその構成メッセージに関連付けられたLTE CRSパターンのセット付近でレートマッチングされると仮定し得る。様々なPDCCH構成を様々なCORESETに関連付けることができる。PDCCHに使用されるPDCCH_Configは、PDCCHが検出されるCORESETによって決定され得る。同様に、PDSCHに使用されるPDSCH_Configは、PDSCHをスケジューリングする対応するPDCCHが検出されるCORESETによって、又は、関連するPDCCH_Configによって決定され得る。
【0173】
PDSCH DMRSアンテナポートが、PDCCHのためにアクティブ化されたTCI状態のソースRSとQCLである場合、つまり、PDCCHのためのTCI状態と同じTCI状態が、PDCCHによってスケジュールされたPDSCHにも使用される場合、以下の構成の内の1つ以上が適用され得る。これが発生した場合の3つの例を以下に示す。
・DCIフォーマット1-1の場合でTCIフィールドが存在しない場合(つまり、上位レイヤで構成されたtci-PresentInDCIフィールドが、DCIにTCIフィールドが存在しないことを示している)
・TCIフィールドが存在しないDCIフォーマット1-0の場合
・DL DCIの受信と対応するPDSCHとの間の時間オフセットが閾値Threshold-Sched-Offsetよりも小さい場合
【0174】
本開示の幾つかの態様において、上記の実施形態は、これらのユースケースを処理する様に容易に適合させ得る。したがって、一実施形態において、PDCCHに対してアクティブ化されたTCI状態は、PDCCHによって搬送されるDCIによってスケジュールされたPDSCHのCRSレートマッチングを決定する。例えば、PDCCHに対してアクティブ化されたTCI状態は、LTE CRSパターンのセットへのインデックスを含み得る。UE22が、PDCCHで送信されたDCIによってPDSCHでスケジュールされている場合、PDSCHは、PDCCHのためにアクティブ化されたTCI状態に関連付けられたLTE CRSパターンのセット付近で(例えば、ネットワークノード16によって)レートマッチングされ得る。PDCCHのためにアクティブ化されたTCI状態は、CORESET毎にアクティブ化されることに注意されたい(例えば、CORESETpでアクティブ化されたTCI状態は、アクティブ化されたTCI状態がCORESETpで受信されたPDCCHのQCLソースRSを提供することを意味する)。UE22毎に複数のCORESETを構成できるので、この実施形態は、スケジューリングDCIを搬送するPDCCHがどのCORESETで受信されるかに応じて、LTE CRSパターンの1つ又は複数のセット付近でレートマッチングする可能性を提供し得る。以下の例を考慮する。
・UE22は、PDCCH1によって搬送されるDCIによってスケジュールされたスロットでPDSCH1を受信する。PDCCH1はCORESET1で受信され、CORESET1ではTCI状態1がアクティブ化される。TCI状態1は、LTE CRSパターンの第1セットへのインデックス(例えば、インデックス値)を含む。
・UE22は、PDCCH2によって搬送される別のDCIによってスケジュールされた同じスロットでPDSCH2も受信する。PDCCH2はCORESET2で受信され、CORESET2ではTCI状態2がアクティブ化される。TCI状態2は、LTE CRSパターンの第2セットへのインデックス(例えば、インデックス値)を含む。
【0175】
上記の例において、PDSCH1は、LTE CRSパターンの第1セット付近でレートマッチングされ、PDSCH2は、LTE CRSパターンの第2セット付近でレートマッチングされる。実施形態の別の変形例において、PDSCH1レートが、LTE CRSパターンの第1セット及び第2セットの両方付近でマッチングされるというルールを定義することが可能である。
【0176】
本明細書で論じられる1つ又は複数の実施形態は、例えば、NRリリース15で定義される、LTE CRSパターンのセット付近でレートマッチングされるレイヤ2のMAC CEシグナリングを介して、動的にネットワークに柔軟性を提供できることに留意されたい。レイヤ2を介して特定のCORESETに対して異なるTCI状態をアクティブ化することにより、PDCCHのためにアクティブ化されたTCI状態が変更され得る。したがって、これにより、LTE CRSレートマッチングパターンのセットの変更が可能になる。
【0177】
NC-JTにおいて、UE22は、2つのPDSCHを同時に受信し、上記の本開示の幾つかの実施形態によれば、レートマッチングに関して少なくとも2つの代替案がある。
1. PDSCHは、そのPDSCHのみを送信するTRPに関連付けられたLTE CRSのセット、例えば、そのTCI状態又はCDMグループに関連付けられたLTE CRS付近でレートマッチングされる。
2. 両方のPDSCHは、第1PDSCH及び第2PDSCHを送信するTRPそれぞれに関連付けられたLTE CRSの2つセット付近で、つまり、例えば、両方のTCI状態又は両方のCDMグループによって示されるLTE CRSパターンの結合付近でレートマッチングされる。
【0178】
これらの2つの代替案が図23に示されている(上の図は代替案1を示し、下の図は代替案2を示している)。代替案1の利点は、第2PDSCHのLTE CRSで使用されるREを第1PDSCHのPDSCH送信にも使用でき、その逆も可能であるため、オーバーヘッドが少ないことである。一方、代替案2の利点は、LTE CRSが隣接するTRPからのPDSCH送信によって干渉されないため、LTE端末での干渉が少ないことである。
【0179】
LTE CRSパターンの2つのセットがオーバラップしている可能性があることに留意されたい。そのため、代替案2の場合、UE22は、同じRB内の複数のCRSパターン付近でレートマッチングを実行している可能性がある。代替案2は、オーバラップするPDSCHをスケジューリングする2つのDCI間の依存関係を作成するルールとして実装され得る。例えば、UE22は、そのPDSCHのレートマッチングを決定するために各PDSCHを復号するために両方のDCIを読み取る。このアプローチの欠点は、UE22がDCIの1つを誤って復号又は"誤検出"した場合に、両方のPDSCHが失われることである。
【0180】
幾つかの実施形態において、PDSCHを受信するための完全なスケジューリング情報は、対応するPDCCHによってのみ示され、搬送される。幾つかの実施形態において、LTE CRSレートマッチングパターンは、スケジューリング情報の一部としてDCIを介して動的に示される。
【0181】
NC-JTの単一DCIスケジューリング
NC-JTの単一DCIスケジューリングにおいて、PDCCH(DCI等を介して)は、レイヤが2つのグループに分割され、各グループがTRPから送信されるPDSCHをスケジュールする。この場合、DCIのTCIコードポイントは、2つのTCI状態を示し、各TCI状態は、さらに、DMRS CDMグループに関連付けられる。第1グループのレイヤは、第1CDMグループのDMRSを使用し、第2グループのレイヤは、第2DMRS CDMグループのDMRSを使用する。上記のマルチDCIの場合の様に、幾つかの実施形態もこの場合を処理できる。マルチDCIの場合と同様に、各DMRS CDMグループは、LTE CRSパターンのセットに関連付けられ、CDMグループに関連付けられたレイヤは、対応するLTE CRSパターンの対応するセット付近でレートマッチングされる。代替的又は追加的に、幾つかの実施形態において、DCI内のTCIコードポイントの各TCI状態は、LTE CRSパターンのセットに関連付けられ、PDSCHは、PDSCHをスケジュールするDCIで示されるTCI状態によって示されるLTE CRSパターンのセット付近でレートマッチングされる。
【0182】
また、この場合、次の様に、LTE CRSパターン2つのセット付近でPDSCHレイヤをレートマッチングする方法について少なくとも2つの代替案がある。
1. PDSCHレイヤは、そのPDSCHレイヤにのみ関連付けられたLTE CRSのセット付近でレートマッチングされる。
2. 総てのPDSCHレイヤは、レイヤの両方のグループに関連付けられたLTE CRSのセット、つまり、総てのレイヤに割り当てられたLTE CRSパターンの結合付近でレートマッチングされる。
【0183】
図24は、レイヤグループ毎のLTE CRSパターンの独立して構成されたセットを用いた単一DCIスケジューリングにおけるPDSCHの2つのレイヤグループのPDSCHからREへのマッピングにおける代替案1及び2の例を示す(上の図は代替案1を示し、下の図は代替案2を示す)。
【0184】
別の実施形態において、LTE CRSパターンの2つ以上のセットは、RRCシグナリングによるPDSCH構成メッセージでUE22に上位レイヤで構成される。幾つかの実施形態において、PDSCHは、レイヤグループに関係なく、LTE CRSパターンの2つ以上のセットの結合付近で常にレートマッチングされる。
【0185】
代替実施形態B
代替の実施形態Bにおいては、単一DCIの場合に焦点を合わせて、上記の代替案1と代替案2との間の動的スイッチングが達成され得る。例えば、第1及び第2TRPの2つのTRPがNC-JTに参加しており、第1TRPがLTE CRSパターンの第1セットに関連付けられ、第2TRPがLTE CRSパターンの第2セットに関連付けられているものとすると、LTE CRSパターンの第1セットと第2セットの帯域幅は、一般的に、オーバラップし得る。各TRPはさらに、1つ又は複数のそれぞれのTCI状態に関連付けられ、TCIフィールドのコードポイントは、2つのTCI状態を示す。TCIコードポイントの少なくともサブセットは、2つのそれぞれのTCI状態に関連付けられ、ここで、TCIコードポイント固有の2つのそれぞれのTCI状態は、それぞれ、第1及び第2TRPに関連付けられる。現在、各TCI状態は、LTE CRSレートマッチングパターンのセットに関連付けられ得る。
【0186】
本開示のこの実施形態の特徴は、2つの別個のTCIコードポイントがTCI状態の異なるペアを示し得るが、TCI状態の各ペア(それぞれ、TCIコードポイントに関連付けられる)が、(QCLソースRS関係を介して)第1及び第2TRPの両方に関連付けられる、関連付けられたLTE CRSレートマッチングパターンのセットが異なることである。これにより、ネットワークノード16は、異なるTCIコードポイントを示すことによって、前の実施形態の代替案1及び代替案2に従って、レートマッチング戦略を動的に切り替えることができる。
【0187】
第1TCI状態が、LTE CRSパターンの第3セット(及び第1TRP)に関連付けられ、第2TCI状態が、LTE CRSパターンの第4セットに関連付けられる、第1及び第2TCI状態を示すTCIコードポイントを考える。ネットワークノード16が代替案1によるレートマッチング戦略を達成することを望む場合、ネットワークノード16は、LTE CRSパターンの第3セットを、LTE CRSパターンの第1セットを含む(又は等しい)様に構成(すなわち、第1セットは第3セットのサブセット)するが、LTE CRSパターンの第3セットを、LTE CRSパターンの第2セットのLTE CRSパターンを含む様に構成しない。さらに、ネットワークノード16は、LTE CRSパターンの第4セットを、LTE CRSパターンの第2セットを含む(又は等しい)様に構成するが、LTE CRSパターンの第4のセットを、LTE CRSパターンの第1のセットのLTE CRSパターンを含む様に構成しない。
【0188】
逆に、ネットワークノード16が代替案2によるレートマッチング戦略を達成することを望む場合、ネットワークノード16は、LTE CRSパターンの第3セットと第4セットの両方を、第1セット及び第2セット両方のLTE CRSパターンを含む様に構成する。言い換えると、第3セットと第4セットは等しく、第1セットと第2セットの両方のスーパーセットであることによって特徴付けられ得る。
【0189】
上記の2つの異なる戦略に従って2つの異なるTCIコードポイントを構成することにより、レートマッチングの代替案を動的に切り替えることができる。
【0190】
図25は、本開示の例示的な実施形態を示すコールフロー図である。幾つかの実施形態において、ステップS148で、NRのUE22は、LTE CRSパターンの2つのセットで構成される。LTE CRSパターンの2つのセットのいずれかは、TRPの1つからのRRCによって構成される(ステップS148を参照)、或いは、2つのTRPのそれぞれからの2つの別々のRRCメッセージが使用される(代替/オプションのステップS150を参照)。LTEのUE22bは、ステップS152でLTEのPDSCHを受信し得る。TRPは、PDSCHを別のスロット/サブフレームで、又は、同じサブフレームでスケジュール及び送信(148)するが、NRのPDSCHと周波数多重化する。
【0191】
NRのUE22aは、ステップS154及びS156で2つのTRPSから2つのPDSCHを同時に受信し、ネットワーク(例えば、ネットワークノード/TRP1(16a)及びネットワークノード/TRP2(16b))は、構成されたLTE CRSパターンのセットに従ってレートマッチングを使用してこれらの2つのPDSCHを送信したと仮定する。例えば、ステップS158において、NRのUE22aは、LTE CRSパターンの第1セット及び第2セットをそれぞれ想定して、PDSCH#1及び#2をディマッピング/復号/ディレートマッチングする。
【0192】
NR及びLTEのUE22a及び22bは、ステップS160、S162及びS164において、それぞれ、受信したPDSCHに関連するHARQ-ACKをフィードバックする。図25において、HARQ-ACKフィードバックは、時分割多重(TDM)されていると想定しているが、NRのPDSCHのためのHARQ-ACKの共同符号化(すなわち、同じPUCCHにおける)もまた、他の実施形態における可能性である。
【0193】
幾つかの追加の実施形態は、以下の1つ以上を含み得る。
【0194】
1.レイヤの第1セット及びレイヤの第2セットを含む1つ又は複数のPDSCHを受信するためにユーザ装置で実行される方法であって、第1CDMグループのDMRSは、レイヤの第1セットに関連付けられ、第2CDMグループのDMRSは、レイヤの第2セットに関連付けられ、方法は、
a.レイヤの第1及び第2セットがさらに、CRSパターンの第1及び第2セットそれぞれに関連付けられていることと、
b.レイヤ毎のPDSCHからREへの定義されたマッピングに従って1つ又は複数のPDSCHを受信することであって、マッピングは第1及び/又は第2CRSパターンに依存することと、
の内の1つ以上を含む方法。
【0195】
2.実施形態1の方法であって、定義されたマッピングは、第1CDMグループに関連付けられたPDSCHレイヤが、第1CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされておらず、第2CDMグループに関連付けられたPDSCHレイヤが、第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていないことを示す、方法。
【0196】
3.実施形態2の方法であって、定義されたマッピングは、第1CDMグループに関連付けられたPDSCHレイヤが、第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされており、第2CDMグループに関連付けられたPDSCHレイヤが、第1CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていることを示す、方法。
【0197】
4.実施形態1の方法であって、定義されたマッピングは、第1CDMグループに関連付けられたPDSCHレイヤが、第1CDMグループ及び第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされておらず、第2CDMグループに関連付けられたPDSCHレイヤが、第1CDMグループ及び第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていないことを示す、方法。
【0198】
5.実施形態1の方法であって、レイヤのセットとCRSパターンのセットとの間の関連付けは、TCI状態又はTCIコードポイントを使用する表示によって取得される、方法。
【0199】
6.実施形態1の方法であって、レイヤの第1セットは第1PDSCHに属し、レイヤの第2セットは第2PDSCHに属する、方法。
【0200】
7.実施形態6の方法であって、各PDSCHは、CRSパターンのセットに関連付けられたTCI状態を含むPDCCHによってスケジュールされる、方法。
【0201】
幾つかの追加の実施形態は、以下の1つ以上を含み得る。
【0202】
8.第1TRPに関連付けられたレイヤの第1セットと、第2TRPに関連付けられたレイヤの第2セットと、を含む、PDSCHを受信するためにユーザ装置で実行される方法であって、第1及び第2TRPは、CRSパターンの第1及び第2セットそれぞれに関連付けられ、方法は、
i.TCIコードポイントを示すTCIフィールドを含むDCIを受信することであって、TCIコードポイントは、第1及び第2TCI状態を示し、第1TCI状態は、第1TRPに関連付けられ、第2TCI状態は、第2TRPに関連付けられている、ことと、
ii.示されたTCIコードポイントに応答して、レイヤの第1セット付近でのレートマッチングに、CRSパターンの第1セットのみが使用されているか、CRSパターンの第1セットとCRSパターンの第2セットの両方が使用されているかを決定することと、
iii.決定したレートマッチングに従ってPDSCHを受信すること、
の内の1つ以上を含む、方法。
【0203】
9.実施形態8の方法であって、第1TCI状態は、CRSパターンの第3セットに関連付けられ、第2TCI状態は、CRSパターンの第4のセットに関連付けられる、方法。
【0204】
10.実施形態9の方法であって、CRSパターンの第1セットのみがレイヤの第1セット付近でのレートマッチングに使用されることを判定することは、CRSパターンの第1セットがCRSパターンの第3セットのサブセットであり、CRSパターンの第2セットがCRSパターンの第3セットのサブセットではないと判定することを含む、方法。
【0205】
11.実施形態9の方法であって、CRSパターンの第1及び第2セットの両方がレイヤの第1セット付近でのレートマッチングに使用されることを判定することは、CRSパターンの第1セットがCRSパターンの第3セットのサブセットであり、CRSパターンの第2セットがCRSパターンの第3セットのサブセットであると判定することを含む、方法。
【0206】
12.実施形態8の方法であって、TCI状態とTRPの間の関連付けは、QCL関係によって与えられる、方法。
【0207】
13.実施形態8の方法であって、CRSパターンの第1セットは、CRSパターンの第2セットに含まれる少なくとも1つのCRSパターンと帯域幅がオーバラップするCRSパターンを含む、方法。
【0208】
幾つかの追加の実施形態は、以下の1つ以上を含み得る。
ノート:実施形態において、送信ポイント(TRP)は、ネットワークノードとして理解され得る。
【0209】
実施形態A1-a.レイヤの第1セット及びレイヤの第2セットを含む1つ又は複数の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を送信するために無線デバイス(WD)と通信する様に構成されたネットワークノードであって、第1符号分割多元接続(CDM)グループのDMRSは、レイヤの第1セットに関連付けられ、第2CDMグループのDMRSは、レイヤの第2セットに関連付けられ、ネットワークノードは、
PDSCHリソースマッピングに従って1つ又は複数のPDSCHを送信する様にネットワークノードは構成され、及び/又は、その様に構成された無線インタフェース及び/又は処理回路を含み、
PDSCHリソースマッピングは、第1セル固有参照信号(CRS)パターン及び/又は第2CRSパターンに少なくとも部分的に基づき、第1CRSパターン及び第2CRSパターンは、それぞれ、レイヤの第1セット及びレイヤの第2セットに関連付けられている、ネットワークノード。
【0210】
実施形態A2-a.実施形態A1-aのネットワークノードであって、
PDSCHリソースマッピングは、レイヤ毎のPDSCHからリソース要素(RE)へのマッピングであることと、
1つ又は複数のPDSCHは、ニューレディオ(NR)のPDSCHであり、CRSパターンは、ロングタームエボリューション(LTE)のCRSパターンであることと、
マッピングは、第1CDMグループに関連付けられたレイヤの第1セットが、第1CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされておらず、第2CDMグループに関連付けられたレイヤの第2セットが第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていないことを示すことと、
マッピングは、第1CDMグループに関連付けられたレイヤの第1セットが、第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされており、第2CDMグループに関連付けられたレイヤの第2セットが第1CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていることを示すことと、
マッピングは、第1CDMグループに関連付けられたレイヤの第1セットが、第1CDMグループ及び第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされておらず、第2CDMグループに関連付けられたレイヤの第2セットが第1CDMグループ及び第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていないことを示すことと、
レイヤの第1セット及びび第2のセットと、CRSパターンの第1セット及び第2セットそれぞれとの間の関連付けは、送信構成表示(TCI)状態又はTCIコードポイントを使用する表示によって得られることと、
レイヤの第1セットは第1PDSCHに属し、レイヤの第2セットは第2PDSCHに属することと、
各PDSCHは、CRSパターンのセットに関連付けられたTCI状態を含む物理的ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジュールされることと、
の内の1つ以上を含む、ネットワークノード。
【0211】
実施形態A1-b.第1送信ポイント(TRP)に関連付けられたレイヤの第1セットと第2TRPに関連付けられたレイヤの第2セットとを含む、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を送信するために無線デバイス(WD)と通信する様に構成されたネットワークノードであって、第1及び第2TRPは、それぞれ、CRSパターンの第1及び第2セットに関連付けられ、ネットワークノードは、
TCIコードポイントを示す送信構成表示(TCI)フィールドを含むダウンリンク制御情報(DCI)を送信することであって、TCIコードポイントは、第1及び/又は第2TCI状態を示し、第1TCI状態は、第1TRPに関連付けられ、第2TCI状態は、第2TRPに関連付けられている、ことと、及び/又は、
レートマッチングに従ってPDSCHを送信することであって、レートマッチングは、レイヤの第1セット付近でのレートマッチングにCRSパターンの第1セットのみが使用されているか、CRSパターンの第1セットとCRSパターンの第2セットの両方が使用されているかを示すTCIコードポイントによって、示されたTCIコードポイントに関連付けられている、ことと、
を行う様に構成される、及び/又は、その様に構成された無線インタフェース及び/又は処理回路を含む、ネットワークノード。
【0212】
実施形態A2-b.実施形態A1-bのネットワークノードであって、
PDSCHは、ニューレディオ(NR)のPDSCHであり、CRSパターンは、ロングタームエボリューション(LTE)のCRSパターンであることと、
第1TCI状態は、CRSパターンの第3セットに関連付けられ、第2TCI状態は、CRSパターンの第4のセットに関連付けられることと、
CRSパターンの第1セットは、CRSパターンの第3セットのサブセットであり、CRSパターンの第2セットは、CRSパターンの第3セットのサブセットではないことと、
CRSパターンの第1セットは、CRSパターンの第3セットのサブセットであり、CRSパターンの第2セットは、CRSパターンの第3セットのサブセットであることと、
TCI状態とそれぞれのTRPとの間の関連は、疑似コロケーション(QCL)関係によって決定されることと、
CRSパターンの第1セットは、CRSパターンの第2セットに含まれる少なくとも1つのCRSパターンと帯域幅が少なくとも部分的にオーバラップするCRSパターンを含むことと、
の内の1つ以上を含む、ネットワークノード。
【0213】
実施形態B1-a.レイヤの第1セット及びレイヤの第2セットを含む1つ又は複数の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を送信するためにネットワークノードで実行される方法であって、第1符号分割多元接続(CDM)グループのDMRSは、レイヤの第1セットに関連付けられ、第2CDMグループのDMRSは、レイヤの第2セットに関連付けられ、方法は、
PDSCHリソースマッピングに従って1つ又は複数のPDSCHを送信することを含み、
PDSCHリソースマッピングは、第1セル固有参照信号(CRS)パターン及び/又は第2CRSパターンに少なくとも部分的に基づき、第1CRSパターン及び第2CRSパターンは、それぞれ、レイヤの第1セット及びレイヤの第2セットに関連付けられている、方法。
【0214】
実施形態B2-a.実施形態B1-aの方法であって、
PDSCHリソースマッピングは、レイヤ毎のPDSCHからリソース要素(RE)へのマッピングであることと、
1つ又は複数のPDSCHは、ニューレディオ(NR)のPDSCHであり、CRSパターンは、ロングタームエボリューション(LTE)のCRSパターンであることと、
マッピングは、第1CDMグループに関連付けられたレイヤの第1セットが、第1CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされておらず、第2CDMグループに関連付けられたレイヤの第2セットが第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていないことを示すことと、
マッピングは、第1CDMグループに関連付けられたレイヤの第1セットが、第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされており、第2CDMグループに関連付けられたレイヤの第2セットが第1CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていることを示すことと、
マッピングは、第1CDMグループに関連付けられたレイヤの第1セットが、第1CDMグループ及び第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされておらず、第2CDMグループに関連付けられたレイヤの第2セットが第1CDMグループ及び第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていないことを示すことと、
レイヤの第1セット及び第2のセットと、CRSパターンの第1セット及び第2セットそれぞれとの間の関連付けは、送信構成表示(TCI)状態又はTCIコードポイントを使用する表示によって得られることと、
レイヤの第1セットは第1PDSCHに属し、レイヤの第2セットは第2PDSCHに属することと、
各PDSCHは、CRSパターンのセットに関連付けられたTCI状態を含む物理的ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジュールされることと、
の内の1つ以上を含む、方法。
【0215】
実施形態B1-b.第1送信ポイント(TRP)に関連付けられたレイヤの第1セットと第2TRPに関連付けられたレイヤの第2セットとを含む、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を送信するためにネットワークノードで実行される方法であって、第1及び第2TRPは、それぞれ、CRSパターンの第1及び第2セットに関連付けられ、方法は、
TCIコードポイントを示す送信構成表示(TCI)フィールドを含むダウンリンク制御情報(DCI)を送信することであって、TCIコードポイントは、第1及び/又は第2TCI状態を示し、第1TCI状態は、第1TRPに関連付けられ、第2TCI状態は、第2TRPに関連付けられている、ことと、及び/又は、
レートマッチングに従ってPDSCHを送信することであって、レートマッチングは、レイヤの第1セット付近でのレートマッチングにCRSパターンの第1セットのみが使用されているか、CRSパターンの第1セットとCRSパターンの第2セットの両方が使用されているかを示すTCIコードポイントによって、示されたTCIコードポイントに関連付けられていることと、
を含む、方法。
【0216】
実施形態B2-b.実施形態B1-bの方法であって、
PDSCHは、ニューレディオ(NR)のPDSCHであり、CRSパターンは、ロングタームエボリューション(LTE)のCRSパターンであることと、
第1TCI状態は、CRSパターンの第3セットに関連付けられ、第2TCI状態は、CRSパターンの第4のセットに関連付けられることと、
CRSパターンの第1セットは、CRSパターンの第3セットのサブセットであり、CRSパターンの第2セットは、CRSパターンの第3セットのサブセットではないことと、
CRSパターンの第1セットは、CRSパターンの第3セットのサブセットであり、CRSパターンの第2セットは、CRSパターンの第3セットのサブセットであることと、
TCI状態とそれぞれのTRPとの間の関連は、疑似コロケーション(QCL)関係によって決定されることと、
CRSパターンの第1セットは、CRSパターンの第2セットに含まれる少なくとも1つのCRSパターンと帯域幅が少なくとも部分的にオーバラップするCRSパターンを含むことと、
の内の少なくとも1つを含む、方法。
【0217】
実施形態C1-a.レイヤの第1セット及びレイヤの第2セットを含む1つ又は複数の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を受信するために少なくとも1つのネットワークノードと通信する様に構成された無線デバイス(WD)であって、第1符号分割多元接続(CDM)グループのDMRSは、レイヤの第1セットに関連付けられ、第2CDMグループのDMRSは、レイヤの第2セットに関連付けられ、WDは、
PDSCHリソースマッピングに従って1つ又は複数のPDSCHを受信する様に構成され、及び/又は、その様に構成された無線インタフェース及び/又は処理回路を含み、
PDSCHリソースマッピングは、第1セル固有参照信号(CRS)パターン及び/又は第2CRSパターンに少なくとも部分的に基づき、第1CRSパターン及び第2CRSパターンは、それぞれ、レイヤの第1セット及びレイヤの第2セットに関連付けられている、WD。
【0218】
実施形態C2-a.実施形態C1-aのWDであって、
PDSCHリソースマッピングは、レイヤ毎のPDSCHからリソース要素(RE)へのマッピングであることと、
1つ又は複数のPDSCHは、ニューレディオ(NR)のPDSCHであり、CRSパターンは、ロングタームエボリューション(LTE)のCRSパターンであることと、
マッピングは、第1CDMグループに関連付けられたレイヤの第1セットが、第1CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされておらず、第2CDMグループに関連付けられたレイヤの第2セットが第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていないことを示すことと、
マッピングは、第1CDMグループに関連付けられたレイヤの第1セットが、第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされており、第2CDMグループに関連付けられたレイヤの第2セットが第1CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていることを示すことと、
マッピングは、第1CDMグループに関連付けられたレイヤの第1セットが、第1CDMグループ及び第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされておらず、第2CDMグループに関連付けられたレイヤの第2セットが第1CDMグループ及び第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていないことを示すことと、
レイヤの第1セット及び第2のセットと、CRSパターンの第1セット及び第2セットそれぞれとの間の関連付けは、送信構成表示(TCI)状態又はTCIコードポイントを使用する表示によって得られることと、
レイヤの第1セットは第1PDSCHに属し、レイヤの第2セットは第2PDSCHに属することと、
各PDSCHは、CRSパターンのセットに関連付けられたTCI状態を含む物理的ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジュールされることと、
の内の1つ以上を含む、WD。
【0219】
実施形態C1-b.第1送信ポイント(TRP)に関連付けられたレイヤの第1セットと第2TRPに関連付けられたレイヤの第2セットとを含む、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を受信するために少なくとも1つのネットワークノードと通信する様に構成された無線デバイス(WD)であって、第1及び第2TRPは、それぞれ、CRSパターンの第1及び第2セットに関連付けられ、WDは、
TCIコードポイントを示す送信構成表示(TCI)フィールドを含むダウンリンク制御情報(DCI)を受信することであって、TCIコードポイントは、第1及び/又は第2TCI状態を示し、第1TCI状態は、第1TRPに関連付けられ、第2TCI状態は、第2TRPに関連付けられている、ことと、
示されたTCIコードポイントに応答して、レイヤの第1セット付近でのレートマッチングに、CRSパターンの第1セットのみが使用されているか、CRSパターンの第1セットとCRSパターンの第2セットの両方が、使用されているかを決定することと、
決定したレートマッチングに従ってPDSCHを受信することと、
を行う様に構成される、及び/又は、その様に構成された無線インタフェース及び/又は、処理回路を含む、WD。
【0220】
実施形態C2-b.実施形態C1-bのWDであって、
PDSCHは、ニューレディオ(NR)のPDSCHであり、CRSパターンは、ロングタームエボリューション(LTE)のCRSパターンであることと、
第1TCI状態は、CRSパターンの第3セットに関連付けられ、第2TCI状態は、CRSパターンの第4のセットに関連付けられることと、
CRSパターンの第1セットのみがレイヤの第1セット付近でのレートマッチングに使用されることを判定することは、CRSパターンの第1セットがCRSパターンの第3セットのサブセットであり、CRSパターンの第2セットがCRSパターンの第3セットのサブセットではないと判定することを含むことと、
CRSパターンの第1及び第2セットの両方がレイヤの第1セット付近でのレートマッチングに使用されていることを判定することは、CRSパターンの第1セットがCRSパターンの第3セットのサブセットであり、CRSパターンの第2セットがCRSパターンの第3セットのサブセットであると判定することを含むことと、
TCI状態とそれぞれのTRPとの間の関連は、疑似コロケーション(QCL)関係によって決定されることと、
CRSパターンの第1セットは、CRSパターンの第2セットに含まれる少なくとも1つのCRSパターンと帯域幅が少なくとも部分的にオーバラップするCRSパターンを含むことと、
の内の1つ以上を含む、WD。
【0221】
実施形態D1-a.レイヤの第1セット及びレイヤの第2セットを含む1つ又は複数の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を受信するために無線デバイス(WD)で実行される方法であって、第1符号分割多元接続(CDM)グループのDMRSは、レイヤの第1セットに関連付けられ、第2CDMグループのDMRSは、レイヤの第2セットに関連付けられ、方法は、
PDSCHリソースマッピングに従って1つ又は複数のPDSCHを受信することを含み、PDSCHリソースマッピングは、第1セル固有参照信号(CRS)パターン及び/又は第2CRSパターンに少なくとも部分的に基づき、第1CRSパターン及び第2CRSパターンは、それぞれ、レイヤの第1セット及びレイヤの第2セットに関連付けられている、方法。
【0222】
実施形態D2-a.実施形態D1-aの方法であって、
PDSCHリソースマッピングは、レイヤ毎のPDSCHからリソース要素(RE)へのマッピングであることと、
1つ又は複数のPDSCHは、ニューレディオ(NR)のPDSCHであり、CRSパターンは、ロングタームエボリューション(LTE)のCRSパターンであることと、
マッピングは、第1CDMグループに関連付けられたレイヤの第1セットが、第1CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされておらず、第2CDMグループに関連付けられたレイヤの第2セットが第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていないことを示すことと、
マッピングは、第1CDMグループに関連付けられたレイヤの第1セットが、第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされており、第2CDMグループに関連付けられたレイヤの第2セットが第1CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていることを示すことと、
マッピングは、第1CDMグループに関連付けられたレイヤの第1セットが、第1CDMグループ及び第2CDMグループに関連付けられたCRSREにマッピングされておらず、第2CDMグループに関連付けられたレイヤの第2セットが第1CDMグループ及び第2CDMグループに関連付けられたCRS REにマッピングされていないことを示すことと、
レイヤの第1セット及びび第2のセットと、CRSパターンのそれぞれの第1セット及び第2セットとの間の関連付けは、送信構成表示(TCI)状態又はTCIコードポイントを使用する表示によって得られることと、
レイヤの第1セットは第1PDSCHに属し、レイヤの第2セットは第2PDSCHに属することと、
各PDSCHは、CRSパターンのセットに関連付けられたTCI状態を含む物理的ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)によってスケジュールされることと、
の内の1つ以上を含む、方法。
【0223】
実施形態D1-b.第1送信ポイント(TRP)に関連付けられたレイヤの第1セットと第2TRPに関連付けられたレイヤの第2セットとを含む、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を受信するために無線デバイス(WD)で実行される方法であって、第1及び第2TRPは、それぞれ、CRSパターンの第1及び第2セットにそれぞれ関連付けられ、方法は、
TCIコードポイントを示す送信構成表示(TCI)フィールドを含むダウンリンク制御情報(DCI)を受信することであって、TCIコードポイントは、第1及び/又は第2TCI状態を示し、第1TCI状態は、第1TRPに関連付けられ、第2TCI状態は、第2TRPに関連付けられている、ことと、
示されたTCIコードポイントに応答して、CRSパターンの第1セットのみ、又は、CRSパターンの第1セットとCRSパターンの第2セットの両方が、レイヤの第1セット付近でのレートマッチングに使用されているか否かを決定することと、及び/又は、
決定したレートマッチングに従ってPDSCHを受信することと、
を含む、方法。
【0224】
実施形態D2-b.実施形態D1-bのWDであって、
PDSCHは、ニューレディオ(NR)のPDSCHであり、CRSパターンは、ロングタームエボリューション(LTE)のCRSパターンであることと、
第1TCI状態は、CRSパターンの第3セットに関連付けられ、第2TCI状態は、CRSパターンの第4のセットに関連付けられることと、
CRSパターンの第1セットのみがレイヤの第1セット付近でのレートマッチングに使用されることを判定することは、CRSパターンの第1セットがCRSパターンの第3セットのサブセットであり、CRSパターンの第2セットがCRSパターンの第3セットのサブセットではないと判定することを含むことと、
CRSパターンの第1及び第2セットの両方がレイヤの第1セット付近でのレートマッチングに使用されることを判定することは、CRSパターンの第1セットがCRSパターンの第3セットのサブセットであり、CRSパターンの第2セットがCRSパターンの第3セットのサブセットであると判定することを含むことと、
TCI状態とそれぞれのTRPとの間の関連は、疑似コロケーション(QCL)関係によって決定されることと、
CRSパターンの第1セットは、CRSパターンの第2セットに含まれる少なくとも1つのCRSパターンと帯域幅が少なくとも部分的にオーバラップするCRSパターンを含むことと、
の内の1つ以上を含む、方法。
【0225】
当業者には理解される様に、本明細書に記載の概念は、方法、データ処理システム、コンピュータプログラム製品及び/又は実行可能なコンピュータプログラムを含むコンピュータ格納媒体として具現化することができる。したがって、本明細書で説明される概念は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態、又は、本明細書で一般に"回路"又は"モジュール"として参照しているソフトウェア及びハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形を取り得る。本明細書に記載の任意のプロセス、ステップ、アクション、及び/又は機能は、ソフトウェア及び/又はファームウェア及び/又はハードウェアに実装され得る対応するモジュールによって実行され、及び/又は関連付けられ得る。さらに、本開示は、コンピュータによって実行され得る、媒体内に具現化されたコンピュータプログラムコードを有する有形のコンピュータ使用可能記憶媒体上のコンピュータプログラム製品の形をとることができる。ハードディスク、CD-ROM、電子記憶デバイス、光記憶デバイス、又は、磁気記憶デバイスを含む任意の適切な有形のコンピュータ可読記憶媒体を利用することができる。
【0226】
幾つかの実施形態は、方法、システム及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/又はブロック図を参照して本明細書で説明される。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、ならびにフローチャート図及び/又はブロック図内のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実施できることが理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ(それによって専用コンピュータを作成する)、専用コンピュータ、又は、他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されて、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサを介して命令を実行することで、フローチャート及び/又はブロック図に特定された機能/動作を実施するための手段を作成する。
【0227】
これらのコンピュータプログラム命令は、また、コンピュータ可読メモリ又は可読媒体に格納され、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置に特定の方法で機能する様に指示することができ、コンピュータ可読メモリに格納された命令は、フローチャート及び/又はブロック図において特定された機能/動作を実施する命令手段を含む製造品を作り出す。
【0228】
また、コンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置にロードされて、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置上で実行される一連の動作ステップによって、コンピュータ上で実行される命令が実行され、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置が実行する命令は、フローチャート及び/又はブロック図で特定された機能/動作を実施するためのステップを提供する。
【0229】
ブロックに示されている機能/動作は、動作説明図に示されている順序とは異なる順序で行われてもよいことを理解されたい。例えば、関連する機能/動作に応じて、連続して示されている2つのブロックが実際には実質的に同時に実行されてもよく、あるいはブロックが逆の順序で実行されてもよい。図の幾つかは、通信の主方向を示すために通信経路上に矢印を含むが、通信は、描かれた矢印と反対方向に起こり得ることを理解されたい。
【0230】
本明細書に記載の概念の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)又はC++等のオブジェクト指向プログラミング言語で書くことができる。しかしながら、本開示の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、"C"プログラミング言語等の従来の手続き型プログラミング言語で書かれてもよい。プログラムコードは、完全にユーザのコンピュータ上、部分的にユーザのコンピュータ上、単独のソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザのコンピュータ上、そして部分的にリモートコンピュータ上で、又は全体的にリモートコンピュータ上で実行することができる。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を介してユーザのコンピュータに接続することができ、又は(例えば、インターネットサービスプロバイダの使用によるインターネットを介して)接続することができる。
【0231】
上記の説明及び図面に関連して、多くの異なる実施形態が本明細書に開示されている。これらの実施形態のあらゆる組み合わせ及び部分的な組み合わせを文字通りに説明及び例示することは、過度に反復的で分かりにくくなることが理解されよう。したがって、総ての実施形態は任意の方法及び/又は組み合わせで組み合わせることができ、図面を含む本明細書は、本明細書に記載の実施形態の総ての組み合わせ及びサブコンビネーションならびに方法及びプロセスの完全な書面による説明を構成すると解釈され、そしてそれらを作成し使用することの可能性があり、そのような組み合わせ又はサブコンビネーションに対する主張を裏付けるものとする。
【0232】
上記説明で使用した略語は以下のものを含む。
略語: 説明
CDM符号分割多重(直交カバーコードを使用してアンテナポートを生成する方法。例:[1 1]及び[1 -1])
CORESET:制御リソースセット
CRS:(LTEでの)セル固有参照信号
DM-RS:(NRでの)復調基準信号
DSS:動的スペクトラム共有
MAC:媒体アクセス制御
MAC CE:MAC制御要素
MU:マルチユーザ
NC-JT:非コヒーレント共同送信
PDSCH:物理下りリンク共用チャネル
PDCCH:物理ダウンリンクリンク制御チャネル
QCL:疑似コロケーション
RB:リソースブロック
RRC:無線リソース構成
RS 参照信号
TCI:(NRでの)送信構成表示
TRP:送信ポイント
【0233】
本明細書に記載の実施形態は、本明細書の上記に特に示され記載されたものに限定されないことが当業者によって理解されるであろう。さらに、そうでないことが上記で言及されていない限り、添付の図面の総てが一定の縮尺ではないことに留意されたい。添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、上記の教示に照らして様々な修正形態及び変形形態が可能である。
図1
図2
図3
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図5
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図9
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