(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-13
(45)【発行日】2023-12-21
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20231214BHJP
【FI】
A63F7/02 333A
A63F7/02 304D
(21)【出願番号】P 2022111697
(22)【出願日】2022-07-12
【審査請求日】2023-03-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】丸野 修治
(72)【発明者】
【氏名】奥田 真示
(72)【発明者】
【氏名】松尾 翼
(72)【発明者】
【氏名】塚本 匠
(72)【発明者】
【氏名】三木 慎一
【審査官】小河 俊弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-142857(JP,A)
【文献】特開2023-048044(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
計数手段と、
所定の動作が可能な可動体と、
前記可動体を制御する制御手段と、を備え、
前記計数手段は、電力供給が開始されてから付与された賞球数と電力供給が開始されてから遊技に使用された使用球数とに基づいて、特定球数を計数し、
前記特定球数が上限数に達した場合、特定機能が作動することによって、遊技機における遊技の実行が制限され、
前記可動体の動作契機には、第1契機と、第2契機とが少なくともあり、
前記第1契機が成立することによって前記可動体が動作するとき、当該動作の終了を示唆又は報知する特別報知が実行される一方、前記第2契機が成立することによって前記可動体が動作するとき、前記特別報知が実行されず、
前記第1契機は、電力供給が開始されたことによって成立し、
前記第2契機は、前記特定機能が作動することによって成立する遊技機。
【請求項2】
前記第1契機が成立するとき、及び前記第2契機が成立するとき、前記可動体は、検査態様で動作し、
前記検査態様の動作には、前記可動体が原位置に位置しない場合に、当該可動体が前記原位置に向けて移動する動作を含む請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記第1契機が成立するとき、及び前記第2契機が成立するとき、前記可動体は、検査態様で動作し、
前記検査態様の動作には、前記可動体が原位置に位置する場合に、当該可動体が検査位置に向けて移動した後、前記原位置に向けて移動する動作を含む請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機の中には、当り遊技によって、遊技者が賞球を獲得する機会を付与する遊技機がある。例えば、特許文献1に記載された遊技機では、当り抽選において大当りに当選した場合に大当り遊技が生起されるとともに、当り抽選において小当りに当選した場合に小当り遊技が生起される。これらの当り遊技では、遊技者に賞球を付与することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような遊技機では、付与された賞球数と、遊技に使用した使用球数に基づく特定球数が上限数に達した場合に、遊技の実行を制限する機能を備えることが考えられる。そして、このような機能を備える場合には、当該機能が作動することに基づいて種々の制御を行うことが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、計数手段と、所定の動作が可能な可動体と、前記可動体を制御する制御手段と、を備え、前記計数手段は、電力供給が開始されてから付与された賞球数と電力供給が開始されてから遊技に使用された使用球数とに基づいて、特定球数を計数し、前記特定球数が上限数に達した場合、特定機能が作動することによって、遊技機における遊技の実行が制限され、前記可動体の動作契機には、第1契機と、第2契機とが少なくともあり、前記第1契機が成立することによって前記可動体が動作するとき、当該動作の終了を示唆又は報知する特別報知が実行される一方、前記第2契機が成立することによって前記可動体が動作するとき、前記特別報知が実行されず、前記第1契機は、電力供給が開始されたことによって成立し、前記第2契機は、前記特定機能が作動することによって成立することを要旨とする。
【0006】
上記遊技機について、前記第1契機が成立するとき、及び前記第2契機が成立するとき、前記可動体は、検査態様で動作し、前記検査態様の動作には、前記可動体が原位置に位置しない場合に、当該可動体が前記原位置に向けて移動する動作を含むようにしてもよい。
【0007】
上記遊技機について、前記第1契機が成立するとき、及び前記第2契機が成立するとき、前記可動体は、検査態様で動作し、前記検査態様の動作には、前記可動体が原位置に位置する場合に、当該可動体が検査位置に向けて移動した後、前記原位置に向けて移動する動作を含むようにしてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、遊技の実行を制限する機能が作動したときに応じた制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図3】パチンコ遊技機の電気的構成を示す図である。
【
図4】第1特定球数計数処理を説明するためのフローチャートである。
【
図5】第2特定球数計数処理を説明するためのフローチャートである。
【
図6】特定機能動作処理を説明するためのフローチャートである。
【
図7】原位置チェック処理を説明するためのフローチャートである。
【
図8】上原位置チェック処理を説明するためのフローチャートである。
【
図9】左下原位置チェック処理を説明するためのフローチャートである。
【
図10】第1動作チェック処理を説明するためのフローチャートである。
【
図11】第1動作チェック処理を説明するためのフローチャートである。
【
図12】上動作チェック1処理を説明するためのフローチャートである。
【
図13】左下動作チェック1処理を説明するためのフローチャートである。
【
図14】初期化時動作処理を説明するためのフローチャートである。
【
図15】復帰時通常動作処理を説明するためのフローチャートである。
【
図16】復帰時特定動作処理を説明するためのフローチャートである。
【
図17】特定機能が作動したときの可動体の動作態様の具体的な一例について説明するための説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
以下、パチンコ遊技機の第1実施形態を説明する。
本明細書において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
【0011】
図1に示すように、パチンコ遊技機10は、枠体11を備える。枠体11は、機体を島設備に固定するための外枠11aと、各種の遊技部品を搭載するための搭載枠11bと、を備える。搭載枠11bには、遊技盤YBが組み付けられている。搭載枠11bは、遊技盤YBを保護する保護枠を含んでもよい。
【0012】
パチンコ遊技機10は、スピーカSPを備える。スピーカSPは、所定の音を出力する演出(以下、音演出と示す)を実行可能である。例えば、所定の音は、楽曲、人の声、及び効果音等である。パチンコ遊技機10は、装飾ランプLAを備える。装飾ランプLAは、内蔵された発光体(不図示)の点灯、点滅、及び消灯による演出(以下、発光演出と示す)を実行可能である。
【0013】
パチンコ遊技機10は、遊技球を発射するときに操作される発射ハンドルHDを備える。一例として、発射ハンドルHDは、搭載枠11bの表面側(前面側)に設けられる。パチンコ遊技機10は、遊技球を貯留するための貯留皿CZを備える。一例として、貯留皿CZは、搭載枠11bの表面側(前面側)に設けられる。貯留皿CZには、パチンコ遊技機10の機内部から遊技球が払い出される払出口CZaが開口している。一例として、パチンコ遊技機10は、機内部から払い出される遊技球を検知する払出センサSE5を備える(
図3参照)。一例として、払出センサSE5は、払出口CZaよりも上流に設けられる。貯留皿CZに貯留された遊技球は、図示しない球通路によって、機内部へと供給された後、発射ハンドルHDの操作によって発射される。
【0014】
パチンコ遊技機10は、演出ボタンBTを備える。演出ボタンBTは、操作可能な単一の部分(操作部)を含んで構成される。一例として、演出ボタンBTは、押し込み操作が可能なボタン型の操作部を含んで構成される。演出ボタンBTは、所定の操作が可能な操作手段の一例である。
【0015】
図2に示すように、遊技盤YBの前面には、正面視で略円形状の遊技領域YBaが形成されている。遊技領域YBaの略中央には、表示窓口YBbが形成されている。遊技領域YBaの左方には、発射ハンドルHDの操作によって発射された遊技球を、遊技領域YBaへ案内する発射通路YBcが形成されている。遊技盤YBは、発射ハンドルHDの操作によって発射された遊技球が発射通路YBcへ逆戻りすることを防止する逆戻り防止弁YBdを備えている。遊技盤YBは、発射ハンドルHDの操作によって発射された遊技球のうち遊技領域YBaへ到達した遊技球を検知する使用球センサSE6を備える(
図3参照)。一例として、使用球センサSE6は、逆戻り防止弁YBdの遊技領域YBa側近傍に設けられる。一例として、使用球センサSE6は、遊技球を検知した場合に、使用球信号を出力する。
【0016】
パチンコ遊技機10は、第1特別図柄表示装置19a、第2特別図柄表示装置19b、第1保留表示装置19c、第2保留表示装置19d、及び普通図柄表示装置19eを備える。一例として、第1特別図柄表示装置19a、第2特別図柄表示装置19b、第1保留表示装置19c、第2保留表示装置19d、及び普通図柄表示装置19eは、遊技盤YBのうち、遊技者から視認可能な位置に設けられる。
【0017】
第1特別図柄表示装置19aは、所定の図柄を変動表示させた後、最終的に第1特別図柄を停止表示させる第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)を実行可能である。第2特別図柄表示装置19bは、所定の図柄を変動表示させた後、最終的に第2特別図柄を停止表示させる第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)を実行可能である。各特別図柄は、内部抽選(特別図柄の当り抽選)の結果を報知するための図柄である。以下、第1特別ゲーム、及び第2特別ゲームを纏めて「特別ゲーム」と示す。特別図柄には、大当り表示結果としての大当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄と、がある。特別図柄の当り抽選において大当りに当選した場合には、特別ゲームにて大当り図柄が停止表示される。その後、大当り図柄が停止表示された特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。
【0018】
第1保留表示装置19cは、保留条件が成立したものの、開始条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。第2保留表示装置19dは、保留条件が成立したものの、開始条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。一例として、各保留数の上限数は4である。これに限らず、各保留数の上限数は、1~3であってもよく、5以上であってもよい。また、第1保留数と第2保留数とで上限数が異なっていてもよい。
【0019】
普通図柄表示装置19eは、所定の図柄を変動表示させた後、最終的に普通図柄を停止表示させる普通ゲームを実行可能である。普通図柄は、内部抽選(普通図柄の当り抽選)の結果を報知するための図柄である。普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、がある。普通図柄の当り抽選に当選した場合には、普通ゲームにおいて普通当り図柄が停止表示される。その後、普通当り図柄が停止表示された普通ゲームの終了後に普通当り遊技が付与される。
【0020】
パチンコ遊技機10は、普通保留表示装置、右打ち表示装置、及びラウンド表示装置を備えてもよい。普通保留表示装置は、保留条件が成立したものの、開始条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。右打ち表示装置は、右打ちを指示する情報を表示する。右打ちは、遊技球が遊技領域YBaのうち表示窓口YBbよりも右側の領域を流下するように、発射強度を強めに設定して遊技球を発射することである。なお、遊技球が遊技領域YBaのうち表示窓口YBbよりも左側の領域を流下するように、発射強度を弱めに設定して遊技球を発射することは左打ちという。ラウンド表示装置は、後述するラウンド遊技の上限回数を報知する。
【0021】
パチンコ遊技機10は、演出表示装置EHを備える。演出表示装置EHは、画像を表示可能な表示領域Rを有する。演出表示装置EHは、所定の情報を表示する表示手段の一例である。演出表示装置EHは、表示窓口YBbを介して表示領域Rを視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられる。一例として、演出表示装置EHは、液晶装置である。演出表示装置EHは、所定のオブジェクトを画像として表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行可能である。例えば、所定のオブジェクトは、演出図柄、キャラクタ、風景、文字、数字、及び記号などである。
【0022】
一例として、演出表示装置EHにおける表示演出には、複数列の演出図柄を用いた演出図柄変動ゲーム(以下、演出ゲームと示す)がある。演出ゲームでは、複数列の演出図柄が変動表示された後、最終的に演出図柄の組合せ(以下、図柄組合せと示す)が停止表示される。演出ゲームは、特別ゲームとともに開始される。演出ゲームは、特別ゲームとともに終了される。演出ゲームでは、特別ゲームで停止表示される特別図柄に応じた図柄組合せが停止表示される。特別ゲームにおいて、大当り図柄が停止表示されるとき、演出ゲームでは、大当りの図柄組合せが停止表示される。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が停止表示されるとき、演出ゲームでは、はずれの図柄組合せが停止表示される。以下、第1特別ゲーム、及びこれに対応して実行される演出ゲームを纏めて「第1変動ゲーム」と示す。また、第2特別ゲーム、及びこれに対応して実行される演出ゲームを纏めて「第2変動ゲーム」と示す。また、第1変動ゲーム、及び第2変動ゲームを纏めて「変動ゲーム」と示す。
【0023】
一例として、演出図柄は、キャラクタ及び模様等の装飾が施された図柄(画像)であって、表示演出を多様化させるための図柄である。演出図柄は、所謂、飾り図柄である。一例として、演出ゲームは、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の演出図柄をそれぞれ所定方向に変動表示させて行われる。演出ゲームは、リーチ演出を含む場合がある。リーチ演出は、リーチを形成するとともに、最終的に所定の図柄組合せを停止表示させる演出である。例えば、リーチは、演出図柄のうち左右の図柄列において、同一の演出図柄が仮停止表示されており、且つ、演出図柄のうち中図柄列における演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、スーパーリーチ演出と、がある。以下の説明では、ノーマルリーチ演出をNR演出と示し、スーパーリーチ演出をSR演出と示す場合がある。SR演出は、NR演出に比して大当り期待度が高い演出である。一例として、SR演出は、NR演出を経由して実行される。
【0024】
遊技領域YBaには、遊技球が入球可能な複数の入賞口(入球口)が形成されている。入賞口には、第1始動口12と、第2始動口13と、大入賞口14と、が少なくともある。第1始動口12は、賞球の付与条件、及び第1変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。第1始動口12は、演出表示装置EHの下方にあり、常時、遊技球を入球させることができるように開口している。遊技盤YBは、第1始動口12へ入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1を備える(
図3参照)。
【0025】
第2始動口13は、賞球の付与条件、及び第2変動ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。第2始動口13は、第1始動口12の右方にある。第2始動口13は、扉状であることを一例とする普通開閉片13aを備える。第2始動口13は、普通当り遊技が付与されていない場合に、遊技球が入球しない、又は入球し難いように閉鎖される。第2始動口13は、普通当り遊技が付与された場合に、遊技球が入球する、又は入球し易いように開放される。遊技盤YBは、普通開閉片13aを動作させる手段として、普通アクチュエータAC1を備える(
図3参照)。一例として、普通アクチュエータAC1は、ソレノイドである。遊技盤YBは、第2始動口13へ入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2を備える(
図3参照)。第2始動口13は、所謂「普通電動役物」である。
【0026】
大入賞口14は、賞球の付与条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入賞口である。大入賞口14は、演出表示装置EHの右下方にある。大入賞口14は、扉状であることを一例とする特別開閉片14aを備える。大入賞口14は、大当り遊技が付与されていない場合に、遊技球が入球しないように閉鎖される。大入賞口14は、大当り遊技が付与された場合に、遊技球が入球する、又は入球し易いように開放される。遊技盤YBは、特別開閉片14aを動作させる手段として、特別アクチュエータAC2を備える(
図3参照)。一例として、特別アクチュエータAC2は、ソレノイドである。遊技盤YBは、大入賞口14へ入球した遊技球を検知するカウントセンサSE3を備える(
図3参照)。
【0027】
遊技領域YBaには、ゲート17が配設されている。ゲート17は、遊技領域YBaの右方であって、第2始動口13、及び大入賞口14の上方にある。ゲート17は、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口17aを有する。ゲート口17aには、入球し、通過する遊技球を検知するゲートセンサSE4が配設されている(
図3参照)。ゲート17は、普通ゲームの始動条件を成立させるに際して遊技球を入球させる入球口である。ゲート17は、遊技球が入球しても賞球の付与条件が成立しない入球口である。
【0028】
遊技領域YBaには、遊技球が入球可能なアウト口18が形成されている。アウト口18は、第1始動口12、第2始動口13、大入賞口14の何れにも入球しなかった遊技球を、遊技領域YBaから回収するための入球口である。
【0029】
パチンコ遊技機10は、所定の動作が可能な可動体を備える。可動体は、当該可動体を動作させる演出(以下、可動演出と示す)を実行する。つまり、本実施形態のパチンコ遊技機10において実行可能な演出には、可動体が動作する演出が含まれる。一例として、可動体は、遊技盤YBに設けられる。可動体は、演出表示装置EHよりも前側に設けられる。一例として、可動体には、上可動体80と、左可動体81と、右可動体82と、左下可動体90と、右下可動体91と、がある。
【0030】
一例として、上可動体80は、原位置P0aと演出位置P1aの間で変位可能である。パチンコ遊技機10は、上可動体80が原位置P0aに位置することを検知する上原位置センサGSa(
図3に示す)を備える。一例として、上原位置センサGSaは、フォトセンサである。パチンコ遊技機10は、上可動体80を動作させる手段として、上可動アクチュエータKA1を備える(
図3に示す)。上可動体80は、上可動アクチュエータKA1によって、原位置P0aから演出位置P1aへと変位可能である。また、上可動体80は、上可動アクチュエータKA1によって、演出位置P1aから原位置P0aへと変位可能である。一例として、上可動アクチュエータKA1は、ステッピングモータである。上可動体80は、上可動アクチュエータKA1の動力が図示しない動力伝達機構(一例としてギア機構)を経て伝達されることにより動作する。
【0031】
原位置P0aは、上可動体80が遊技盤YBの上部に配置される位置である。演出位置P1aは、上可動体80が原位置P0aに位置するときに比して表示窓口YBbの中央寄りの位置に配置される位置である。上可動体80の一部は、原位置P0aに位置するとき、正面視において視認不能である。上可動体80の全部は、演出位置P1aに位置するとき、正面視において視認可能である。上可動体80の一部は、原位置P0aに位置するとき、演出表示装置EHの表示領域Rの一部に被る。上可動体80の全部は、演出位置P1aに位置するとき、演出表示装置EHの表示領域Rの一部に被る。上可動体80には、その内部に図示しない発光体が設けられている。つまり、パチンコ遊技機10は、上可動体80を発行させる発光演出を実行可能である。
【0032】
一例として、左可動体81は、原位置P0bと演出位置P1bの間で変位可能である。パチンコ遊技機10は、左可動体81が原位置P0bに位置することを検知する左原位置センサGSb(
図3に示す)を備える。一例として、左原位置センサGSbは、フォトセンサである。パチンコ遊技機10は、左可動体81を動作させる手段として、左可動アクチュエータKA2を備える(
図3に示す)。左可動体81は、左可動アクチュエータKA2によって、原位置P0bから演出位置P1bへと変位可能である。また、左可動体81は、左可動アクチュエータKA2によって、演出位置P1bから原位置P0bへと変位可能である。一例として、左可動アクチュエータKA2は、ステッピングモータである。左可動体81は、左可動アクチュエータKA2の動力が図示しない動力伝達機構(一例としてギア機構)を経て伝達されることにより動作する。
【0033】
原位置P0bは、原位置P0aの左下方であって、左可動体81が遊技盤YBの左部に配置される位置である。演出位置P1bは、演出位置P1aの下方であって、左可動体81が原位置P0bに位置するときに比して表示窓口YBbの中央寄りの位置に配置される位置である。左可動体81の一部は、原位置P0bに位置するとき、正面視において視認不能である。左可動体81の全部は、演出位置P1bに位置するとき、正面視において視認可能である。左可動体81の一部は、原位置P0bに位置するとき、演出表示装置EHの表示領域Rの一部に被る。左可動体81の全部は、演出位置P1bに位置するとき、演出表示装置EHの表示領域Rの一部に被る。左可動体81には、その内部に図示しない発光体が設けられている。つまり、パチンコ遊技機10は、左可動体81を発行させる発光演出を実行可能である。
【0034】
一例として、右可動体82は、原位置P0cと演出位置P1cの間で変位可能である。パチンコ遊技機10は、右可動体82が原位置P0cに位置することを検知する右原位置センサGSc(
図3に示す)を備える。一例として、右原位置センサGScは、フォトセンサである。パチンコ遊技機10は、右可動体82を動作させる手段として、右可動アクチュエータKA3を備える(
図3に示す)。右可動体82は、右可動アクチュエータKA3によって、原位置P0cから演出位置P1cへと変位可能である。また、右可動体82は、右可動アクチュエータKA3によって、演出位置P1cから原位置P0cへと変位可能である。一例として、右可動アクチュエータKA3は、ステッピングモータである。右可動体82は、右可動アクチュエータKA3の動力が図示しない動力伝達機構(一例としてギア機構)を経て伝達されることにより動作する。
【0035】
原位置P0cは、原位置P0aの右下方であって、右可動体82が遊技盤YBの右部に配置される位置である。演出位置P1cは、演出位置P1aの下方であって、右可動体82が原位置P0cに位置するときに比して表示窓口YBbの中央寄りの位置に配置される位置である。右可動体82の一部は、原位置P0cに位置するとき、正面視において視認不能である。右可動体82の全部は、演出位置P1cに位置するとき、正面視において視認可能である。右可動体82の一部は、原位置P0cに位置するとき、演出表示装置EHの表示領域Rの一部に被る。右可動体82の全部は、演出位置P1cに位置するとき、演出表示装置EHの表示領域Rの一部に被る。右可動体82には、その内部に図示しない発光体が設けられている。つまり、パチンコ遊技機10は、右可動体82を発行させる発光演出を実行可能である。
【0036】
上可動体80、左可動体81、及び右可動体82は、その組み合わせにより所定の型を形成可能に構成されている。一例として、上可動体80、左可動体81、及び右可動体82は、それぞれ演出位置P1a、演出位置P1b、及び演出位置P1cに位置することによって、「ハート」を模した型(ハート型)が形成される。つまり、上可動体80は、左可動体81に関係する可動体である。上可動体80は、右可動体82に関係する可動体である。左可動体81は、上可動体80に関係する可動体である。左可動体81は、右可動体82に関係する可動体である。右可動体82は、上可動体80に関係する可動体である。右可動体82は、左可動体81に関係する可動体である。上可動体80は、第1可動体の一例である。
【0037】
一例として、左下可動体90は、原位置P0dと演出位置P1dの間で変位可能である。パチンコ遊技機10は、左下可動体90が原位置P0dに位置することを検知する左下原位置センサGSd(
図3に示す)を備える。一例として、左下原位置センサGSdは、フォトセンサである。パチンコ遊技機10は、左下可動体90を動作させる手段として、左下可動アクチュエータKA4を備える(
図3に示す)。左下可動体90は、左下可動アクチュエータKA4によって、原位置P0dから演出位置P1dへと変位可能である。また、左下可動体90は、左下可動アクチュエータKA4によって、演出位置P1dから原位置P0dへと変位可能である。一例として、左下可動アクチュエータKA4は、ステッピングモータである。左下可動体90は、左下可動アクチュエータKA4の動力が図示しない動力伝達機構(一例としてギア機構)を経て伝達されることにより動作する。
【0038】
原位置P0dは、原位置P0bの下方であって、左下可動体90が遊技盤YBの左下部に配置される位置である。演出位置P1dは、演出位置P1aの下方であって、左下可動体90が原位置P0dに位置するときに比して表示窓口YBbの中央寄りの位置に配置される位置である。左下可動体90の一部は、原位置P0dに位置するとき、正面視において視認不能である。左下可動体90の全部は、演出位置P1dに位置するとき、正面視において視認可能である。左下可動体90の一部は、原位置P0dに位置するとき、演出表示装置EHの表示領域Rの一部に被る。左下可動体90の全部は、演出位置P1dに位置するとき、演出表示装置EHの表示領域Rの一部に被る。左下可動体90には、その内部に図示しない発光体が設けられている。つまり、パチンコ遊技機10は、左下可動体90を発行させる発光演出を実行可能である。
【0039】
一例として、右下可動体91は、原位置P0eと演出位置P1eの間で変位可能である。パチンコ遊技機10は、右下可動体91が原位置P0eに位置することを検知する右下原位置センサGSe(
図3に示す)を備える。一例として、右下原位置センサGSeは、フォトセンサである。パチンコ遊技機10は、右下可動体91を動作させる手段として、右下可動アクチュエータKA5を備える(
図3に示す)。右下可動体91は、右下可動アクチュエータKA5によって、原位置P0eから演出位置P1eへと変位可能である。また、右下可動体91は、右下可動アクチュエータKA5によって、演出位置P1eから原位置P0eへと変位可能である。一例として、右下可動アクチュエータKA5は、ステッピングモータである。右下可動体91は、右下可動アクチュエータKA5の動力が図示しない動力伝達機構(一例としてギア機構)を経て伝達されることにより動作する。
【0040】
原位置P0eは、原位置P0cの下方であって、右下可動体91が遊技盤YBの右下部に配置される位置である。演出位置P1eは、演出位置P1aの下方であって、右下可動体91が原位置P0eに位置するときに比して表示窓口YBbの中央寄りの位置に配置される位置である。右下可動体91の一部は、原位置P0eに位置するとき、正面視において視認不能である。右下可動体91の全部は、演出位置P1eに位置するとき、正面視において視認可能である。右下可動体91の一部は、原位置P0eに位置するとき、演出表示装置EHの表示領域Rの一部に被る。右下可動体91の全部は、演出位置P1eに位置するとき、演出表示装置EHの表示領域Rの一部に被る。右下可動体91には、その内部に図示しない発光体が設けられている。つまり、パチンコ遊技機10は、右下可動体91を発行させる発光演出を実行可能である。
【0041】
左下可動体90、及び右下可動体91は、その組み合わせにより所定の型を形成可能に構成されている。一例として、左下可動体90、及び右下可動体91は、それぞれ演出位置P1d、及び演出位置P1eに位置することによって、「星」を模した型(星型)が形成される。つまり、左下可動体90は、右下可動体91に関係する可動体である。右下可動体91は、左下可動体90に関係する可動体である。左下可動体90は、第1可動体としての上可動体80とは異なる第2可動体の一例である。
【0042】
次に、大当り遊技について説明する。
大当り遊技では、最初に、予め定めた時間(以下、オープニング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。一例として、所定の演出は、大当り遊技の開始を認識可能なオープニング演出である。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口14を開放するラウンド遊技が予め定めた回数にわたって行われる。1回のラウンド遊技は、予め定めた個数の遊技球が入球する個数条件、又は予め定めた時間が経過する時間条件が成立すると終了される。ラウンド遊技において、大入賞口14は、所定の開放態様(開放パターン)にて開放される。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めた時間(以下、エンディング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。一例として、所定の演出は、大当り遊技の終了を認識可能なエンディング演出である。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。以下の説明では、大当り遊技が開始してからオープニング時間が経過するまでをオープニング期間と示し、オープニング期間が終了してから最終回のラウンド遊技が終了するまでをラウンド期間と示し、ラウンド期間が終了してから大当り遊技が終了するまでをエンディング期間と示す場合がある。
【0043】
パチンコ遊技機10の機能について説明する。
パチンコ遊技機10は、確率変動機能(以下、確変機能と示す)を備える。
確変機能は、特別図柄の当り抽選にて大当りに当選する確率(以下、大当り確率と示す)を変動させるための機能である。パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なり得る状態として、確変機能が作動しない低確率状態と、確変機能が作動する高確率状態と、を備える。高確率状態は、低確率状態に比して大当り確率が高い。高確率状態では、大当り確率が低確率状態に比して高まる。高確率状態は、特別図柄の当り抽選にて大当りに当選し易くなることから、遊技者にとって有利な状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
【0044】
パチンコ遊技機10は、入球補助機能を備える。
入球補助機能は、第2始動口13への入賞を補助するための機能である。パチンコ遊技機10は、遊技球が第2始動口13へ入球する確率が異なる状態として、入球補助機能が作動しない低入球率状態と、入球補助機能が作動する高入球率状態と、を備える。高入球率状態は、低入球率状態に比して、遊技球が第2始動口13へ入球する確率が高い。高入球率状態では、遊技球が第2始動口13へ入球する確率が高まる。高入球率状態は、第2始動口13への遊技球の入球が容易になることから、遊技者にとって有利な状態(入球容易状態)となる。
【0045】
例えば、高入球率状態は、次に説明する3つの制御のうち、任意に選択された1の制御を行うことによって、又は複数の制御を組み合わせて行うことによって実現できる。1つめの制御は、普通ゲームの変動時間を、低入球率状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。2つめの制御は、普通当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、低入球率状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。3つめの制御は、1回の普通当り遊技における第2始動口13の合計開放時間を、低入球率状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。開放時間延長制御は、1回の普通当り遊技における第2始動口13の開放回数を低入球率状態のときよりも多くする制御、及び普通当り遊技における第2始動口13の1回の開放時間を低入球率状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方であるとよい。
【0046】
高入球率状態は、次に説明する4つめの制御を組み合わせて実現してもよい。4つめの制御は、特別ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、低入球率状態のときよりも短くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高入球率状態は、特別図柄の変動時間短縮状態(時短状態)となる一方、低入球率状態は、特別図柄の非変動時間短縮状態(非時短状態)となる。
【0047】
パチンコ遊技機10における遊技状態は、確変機能の作動の有無と、入球補助機能の作動の有無と、の組み合わせによって規定される。以下の説明では、低確率状態、且つ、低入球率状態である遊技状態を「低確非時短状態」と示す。また、高確率状態、且つ、低入球率状態である遊技状態を「高確非時短状態」と示す。また、低確率状態、且つ、高入球率状態である遊技状態を「低確時短状態」と示す。また、高確率状態、且つ、高入球率状態である遊技状態を「高確時短状態」と示す。
【0048】
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図3に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技盤YBの裏側(後方)に、主基板40と、副基板50と、を備える。主基板40と、副基板50とは、主基板40から副基板50へと一方向に制御信号(制御コマンド)を出力可能となるように接続されている。主基板40は、所定の処理を実行し、副基板50へ制御信号を出力する。副基板50は、主基板40から入力した制御信号に基づいて所定の処理を実行する。
【0049】
主基板40について説明する。
主基板40は、主CPU41と、主ROM42と、主RAM43と、を備える。主CPU41は、主制御プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を実行する。主ROM42は、主制御プログラム、各種の判定や抽選に用いる判定値、及びテーブルなどを記憶している。
【0050】
主ROM42は、複数種類の変動パターンを記憶する。変動パターンは、変動ゲームが開始してから終了するまでの変動時間を特定する情報である。変動パターンは、変動ゲームの変動内容(演出内容)を特定する情報である。変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンは、演出ゲームにおいて、リーチ演出を経て最終的に大当りの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定する。はずれ変動パターンは、演出ゲームにおいて、リーチ演出を経て、又はリーチ演出を経ないで最終的にはずれの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定する。
【0051】
主RAM43は、主CPU41の処理結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主RAM43が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。一例として、パチンコ遊技機10は、主RAM43に記憶される情報の少なくとも一部を、電力供給が遮断された場合でもバックアップ可能(保持可能)に構成される。一例として、パチンコ遊技機10は、バックアップ用電源を備えるとともに、当該バックアップ用電源から供給される電力によって、電力供給が遮断された場合でも、主RAM43に記憶される情報の少なくとも一部をバックアップ可能に構成される。なお、パチンコ遊技機10は、主RAM43が、電力供給が遮断された場合であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリであることにより、電力供給が遮断された後にも主RAM43に記憶される情報の少なくとも一部をバックアップ可能に構成されていてもよい。
【0052】
一例として、主RAM43に記憶される情報のうち、電力供給が遮断された場合でもバックアップされる情報(以下、バックアップ情報と示す)には、遊技の進行に関する遊技情報を含む。一例として、遊技情報には、特別ゲームに関する情報、大当り遊技に関する情報、遊技状態に関する情報、及び賞球の払い出しに関する情報を含む。特別ゲームに関する情報としては、例えば特別保留数を特定可能な情報、各種の乱数情報、当り抽選(大当り及び小当り)の抽選結果を特定可能な情報、特別ゲームの変動パターンを特定可能な情報、及び特別ゲームで導出される特別図柄を特定可能な情報などである。大当り遊技に関する情報としては、大当り遊技の進行状況を特定可能な情報などである。遊技状態に関する情報としては、確変機能、及び入球補助機能の作動状況(作動回数の残回数を含む)を特定可能な情報などである。賞球の払い出しに関する情報としては、未払い出しの賞球数を特定可能な情報などである。
【0053】
主基板40は、乱数生成回路44を備える。乱数生成回路44は、ハードウェア乱数を生成する。主基板40は、主CPU41による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されていてもよい。主基板40は、RAMクリアスイッチ45を備える。一例として、RAMクリアスイッチ45は、押し込み操作が可能な操作部を含んで構成される。主CPU41は、RAMクリアスイッチ45の操作状態を特定可能な操作信号を入力可能である。操作部における操作状態とは、当該操作部が操作されているか否かを示す情報である。つまり、操作部における操作状態には、当該操作部が操作されている状態と、当該操作部が操作されていない状態と、がある。
【0054】
主基板40は、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、カウントセンサSE3、ゲートセンサSE4、払出センサSE5、及び使用球センサSE6のそれぞれと接続されている。主CPU41は、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、カウントセンサSE3、ゲートセンサSE4、払出センサSE5、及び使用球センサSE6のそれぞれが遊技球を検知して出力する各検知信号を各別に入力可能である。主基板40は、第1特別図柄表示装置19a、第2特別図柄表示装置19b、第1保留表示装置19c、第2保留表示装置19d、及び普通図柄表示装置19eのそれぞれと接続されている。主CPU41は、第1特別図柄表示装置19a、第2特別図柄表示装置19b、第1保留表示装置19c、第2保留表示装置19d、及び普通図柄表示装置19eのそれぞれの表示内容を各別に制御可能である。主基板40は、普通アクチュエータAC1、及び特別アクチュエータAC2のそれぞれと接続されている。主CPU41は、普通アクチュエータAC1の動作を制御することにより、第2始動口13の開放態様を制御可能である。主CPU41は、特別アクチュエータAC2の動作を制御することにより、大入賞口14の開放態様を制御可能である。
【0055】
次に、副基板50について説明する。
副基板50は、副CPU51と、副ROM52と、副RAM53と、を備える。副CPU51は、副制御プログラムを実行することにより、演出に関する処理を行う。副ROM52は、副制御プログラム、及び所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。副ROM52は、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、及び音演出に用いる音演出データを記憶している。副RAM53は、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副RAM53が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。副基板50は、副CPU51による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。副基板50は、乱数生成回路を備えるとともに、当該乱数生成回路によって、ハードウェア乱数を生成可能に構成されていてもよい。
【0056】
副基板50は、演出表示装置EHと接続されている。副CPU51は、演出表示装置EHの表示領域Rにおける表示内容を制御可能である。副基板50は、スピーカSPと接続されている。副CPU51は、スピーカSPの出力内容を制御可能である。副基板50は、装飾ランプLAと接続されている。副CPU51は、装飾ランプLAの発光態様を制御可能である。
【0057】
副基板50は、演出ボタンBTと接続されている。副CPU51は、演出ボタンBTの操作状態を示す操作信号を入力可能である。副基板50は、上原位置センサGSa、左原位置センサGSb、右原位置センサGSc、左下原位置センサGSd、及び右下原位置センサGSeと接続されている。副CPU51は、上原位置センサGSa、左原位置センサGSb、右原位置センサGSc、左下原位置センサGSd、及び右下原位置センサGSeのそれぞれが、対応する可動体を検知して出力する各検知信号を各別に入力可能である。なお、上原位置センサGSaは、上可動体80に対応している。左原位置センサGSbは、左可動体81に対応している。右原位置センサGScは、右可動体82に対応している。左下原位置センサGSdは、左下可動体90に対応している。右下原位置センサGSeは、右下可動体91に対応している。
【0058】
副基板50は、上可動アクチュエータKA1、左可動アクチュエータKA2、右可動アクチュエータKA3、左下可動アクチュエータKA4、及び右下可動アクチュエータKA5と接続されている。副CPU51は、上可動アクチュエータKA1、左可動アクチュエータKA2、右可動アクチュエータKA3、左下可動アクチュエータKA4、及び右下可動アクチュエータKA5の動作を制御することによって、それぞれが対応する可動体の動作を制御可能に構成されている。なお、上可動アクチュエータKA1は、上可動体80に対応している。左可動アクチュエータKA2は、左可動体81に対応している。右可動アクチュエータKA3は、右可動体82に対応している。左下可動アクチュエータKA4は、左下可動体90に対応している。右下可動アクチュエータKA5は、右下可動体91に対応している。副CPU51は、可動体としての上可動体80、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、及び右下可動体91を制御する制御手段の一例である。
【0059】
次に、主CPU41が行う各種の処理について説明する。
電源投入処理について説明する。
主CPU41は、電力供給が開始されたことによって起動すると電源投入処理を実行する。電源投入処理において、主CPU41は、RAMクリアスイッチ45の操作信号に基づいて、RAMクリアスイッチ45が操作されているか否かを判定する。RAMクリアスイッチ45が操作されている場合、主CPU41は、バックアップ情報を初期化する。主CPU41は、バックアップ情報を初期化した後、バックアップ情報を初期化したことを特定可能な制御コマンド(以下、初期化コマンドと示す)を主RAM43の出力バッファに格納する。一例として、出力バッファに格納された制御コマンドは、出力条件が成立することを契機として、副基板50へ出力される。一例として、出力条件が成立する毎に、1つの制御コマンドが副基板50へ出力される。一例として、出力条件は、予め定めた制御周期(例えば16ms)毎に成立する。出力バッファに格納された制御コマンドは、バックアップ情報の一例である。出力バッファに格納された制御コマンドは、遊技情報の一例である。その後、主CPU41は、電源投入処理を終了する。RAMクリアスイッチ45が操作されていない場合、主CPU41は、バックアップ情報の全部を初期化せずに、バックアップ情報の全部を初期化しなかったことを特定可能な制御コマンド(以下、復帰コマンドと示す)を主RAM43の出力バッファに格納する。その後、主CPU41は、電源投入処理を終了する。なお、以下の説明では、単に出力バッファと示す場合、主RAM43の出力バッファを示すものとする。
【0060】
次に、所定の制御周期(例えば4ms)毎に行われるタイマ割り込み処理について説明する。一例として、タイマ割り込み処理には、特別図柄入力処理、及び特別図柄開始処理がある。
【0061】
特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において、主CPU41は、第1始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第1始動口12へ入球したか否かを判定する。遊技球が第1始動口12へ入球した場合、主CPU41は、主RAM43に記憶されている第1保留数が上限数未満であるか否かを判定する。第1保留数が上限数未満である場合、主CPU41は、第1保留数を1加算して更新する。このように、第1特別ゲームの保留条件は、第1保留数が上限数未満であり、且つ、遊技球が第1始動センサSE1によって検知されると成立し得る。続けて、主CPU41は、更新後の第1保留数を特定可能な情報を表示するように、第1保留表示装置19cを制御する。主CPU41は、加算後の第1保留数を特定可能な制御コマンド(以下、第1保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0062】
次に、主CPU41は、乱数生成回路44が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM43に記憶させる。例えば、乱数は、特別図柄の当り抽選に用いる当り乱数、当り図柄の決定に用いる当り図柄乱数、及び変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数などである。主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。パチンコ遊技機10は、第1特別ゲームに用いる乱数情報を主RAM43に記憶することによって、第1特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留できる。
【0063】
主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報を主RAM43に記憶させた場合、遊技球が第1始動口12へ入球していない場合、及び第1保留数が上限数未満でない場合、第2始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第2始動口13へ入球したか否かを判定する。遊技球が第2始動口13へ入球している場合、主CPU41は、主RAM43に記憶されている第2保留数が上限数未満であるか否かを判定する。第2保留数が上限数未満である場合、主CPU41は、第2保留数を1加算して更新する。主CPU41は、加算後の第2保留数を特定可能な情報を表示するように、第2保留表示装置19dを制御する。主CPU41は、加算後の第2保留数を特定可能な制御コマンド(以下、第2保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。第2特別ゲームの保留条件は、第2保留数が上限数未満であり、且つ、遊技球が第2始動センサSE2によって検知されると成立し得る。
【0064】
次に、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM43に記憶させる。主CPU41は、第2特別ゲームに用いる乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。パチンコ遊技機10は、第2特別ゲームに用いる乱数情報を主RAM43に記憶させておくことで、当該第2特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留できる。第2特別ゲーム用の乱数情報を主RAM43に記憶させた場合、遊技球が第2始動口13へ入球していない場合、及び第2保留数が上限数未満でない場合、主CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。
【0065】
次に、特別図柄開始処理について説明する。
主CPU41は、特別ゲームの開始条件が成立しているか否かを判定する。主CPU41は、大当り遊技中、及び特別ゲームの実行中の何れでもない場合に肯定判定する一方、大当り遊技中、又は特別ゲームの実行中である場合に否定判定する。特別ゲームの開始条件が成立していない場合、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。特別ゲームの開始条件が成立している場合、主CPU41は、第2保留数が零よりも大きいか否かを判定する。
【0066】
第2保留数が零よりも大きい場合、主CPU41は、第2特別ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主CPU41は、第2保留数を1減算して更新する。主CPU41は、減算後の第2保留数を特定可能な情報を表示するように、第2保留表示装置19dを制御する。主CPU41は、減算後の第2保留数を特定可能な第2保留数コマンドを出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、第2特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM43から取得する。主CPU41は、取得した乱数情報から特定される当り乱数を用いて、大当りに当選とするか否かの大当り抽選(大当り判定)を行う。主CPU41は、現在の確率状態に応じた大当り確率にて大当り抽選を行う。
【0067】
大当りに当選した場合、主CPU41は、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において、主CPU41は、乱数情報から特定可能な当り図柄乱数を用いて、大当り図柄抽選を行い、第2特別ゲームにて停止表示させる大当り図柄を決定する。主CPU41は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数ある大当り変動パターンの中から変動パターンを決定する。その後、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。一例として、大当り変動パターンには、演出ゲームにおいて、NR演出を経て最終的に大当りの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定する大当り変動パターンがある。一例として、大当り変動パターンには、演出ゲームにおいて、SR演出を経て最終的に大当りの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定する大当り変動パターンがある。
【0068】
大当りに当選しなかった場合、主CPU41は、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において、主CPU41は、第2特別ゲームにて停止表示させるはずれ図柄を決定する。主CPU41は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数のはずれ変動パターンの中から変動パターンを決定する。その後、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。一例として、はずれ変動パターンには、演出ゲームにおいて、リーチ演出を経ないで最終的にはずれの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定するはずれ変動パターンがある。一例として、はずれ変動パターンには、演出ゲームにおいて、NR演出を経て最終的にはずれの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定するはずれ変動パターンがある。一例として、はずれ変動パターンには、演出ゲームにおいて、SR演出を経て最終的にはずれの図柄組合せを停止表示する変動内容を特定するはずれ変動パターンがある。
【0069】
第2保留数が零である場合、主CPU41は、第1保留数が零よりも大きいか否かを判定する。第1特別保留数が零である場合、主CPU41は、主RAM43に記憶される出力済情報に基づいて、待機コマンドを出力バッファに格納するか否かを決定する。出力済情報は、待機コマンドが出力済であるか否かを特定可能な情報である。待機コマンドは、待機状態に制御されたことを特定可能な制御コマンドである。一例として、待機状態は、変動ゲームの非実行中、且つ、大当り遊技の非実行中の状態を示す。
【0070】
一例として、主CPU41は、主RAM43の出力済情報から、待機コマンドが出力済であることを特定した場合、待機コマンドを出力バッファに格納することなく特別図柄開始処理を終了する。一例として、主CPU41は、主RAM43の出力済情報から、待機コマンドが出力済でないことを特定した場合、待機コマンドを出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、主RAM43の出力済情報を、待機コマンドが出力済であることを特定可能となるように更新する。その後、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。
【0071】
第1保留数が零よりも大きい場合、主CPU41は、第1特別ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主CPU41は、第1保留数を1減算して更新する。主CPU41は、減算後の第1保留数を特定可能な情報を表示するように、第1保留表示装置19cを制御する。主CPU41は、減算後の第1保留数を特定可能な第1保留数コマンドを出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM43から取得する。主CPU41は、取得した乱数情報から特定される当り乱数を用いて、大当りに当選とするか否かの大当り抽選(大当り判定)を行う。主CPU41は、現在の確率状態に応じた大当り確率にて大当り抽選を行う。
【0072】
大当りに当選した場合、主CPU41は、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において、主CPU41は、乱数情報から特定可能な当り図柄乱数を用いて、大当り図柄抽選を行い、第1特別ゲームにて停止表示させる大当り図柄を決定する。主CPU41は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数ある大当り変動パターンの中から変動パターンを決定する。その後、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。
【0073】
大当りに当選しなかった場合、主CPU41は、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において、主CPU41は、第1特別ゲームにて停止表示させるはずれ図柄を決定する。主CPU41は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、複数のはずれ変動パターンの中から変動パターンを決定する。その後、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。主CPU41は、大当り変動処理、及びはずれ変動処理において、変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドを出力バッファに格納する。変動開始コマンドは、各変動処理にて決定した変動パターンと、変動ゲームの開始と、を特定可能な制御コマンドである。特別図柄コマンドは、各変動処理において決定した特別図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を特定可能な制御コマンドである。一例として、変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドは、第1特別ゲームの変動処理が実行されたときと、第2特別ゲームの変動処理が実行されたときとで異なる制御コマンドである。主CPU41は、大当り変動処理、及びはずれ変動処理において、主RAM43の出力済情報を、待機コマンドが出力済でないことを特定可能となるように更新する。
【0074】
特別図柄開始処理を終了すると、主CPU41は、特別図柄開始処理とは別の処理によって、第1特別ゲーム又は第2特別ゲームを実行させる。主CPU41は、第1特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第1特別図柄表示装置19aを制御する。主CPU41は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主CPU41は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を停止表示するように、第1特別図柄表示装置19aを制御する。主CPU41は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動ゲームの終了を特定可能な制御コマンド(以下、変動終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0075】
主CPU41は、第2特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第2特別図柄表示装置19bを制御する。主CPU41は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主CPU41は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を停止表示するように、第2特別図柄表示装置19bを制御する。主CPU41は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動終了コマンドを出力バッファに格納する。以上のように、主CPU41は、特別図柄入力処理及び特別図柄開始処理を実行することによって、始動口への遊技球の入球を契機に当り抽選を行うように構成されている。
【0076】
大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理は、大当り遊技を付与するための処理である。主CPU41は、特別ゲームにおいて大当り図柄を停止表示させると、当該特別ゲームの終了後に大当り遊技処理を実行する。主CPU41は、特別図柄開始処理にて決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。主CPU41は、特定した種類の大当り遊技を付与する。一例として、大当りには、第1大当りと、第2大当りと、がある。第1大当りは、大当り図柄のうち第1大当り図柄に基づく大当りである。第2大当りは、第1大当り図柄とは異なる第2大当り図柄に基づく大当りである。以下の説明では、第1大当りに基づく大当り遊技を第1大当り遊技と示し、第2大当りに基づく大当り遊技を第2大当り遊技と示す。
【0077】
最初に、主CPU41は、オープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、オープニングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。一例として、オープニングコマンドは、大当り遊技の種類を特定可能な情報を含み得る。主CPU41は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主CPU41は、特定した大当り遊技用の開放制御データを用いて特別アクチュエータAC2を制御し、大入賞口14を開放する。一例として、主CPU41は、各ラウンド遊技において、個数条件又は時間条件が成立するまで大入賞口14を開放させるように特別アクチュエータAC2を制御する。主CPU41は、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた回数のラウンド遊技が終了するまで行う。一例として、第1大当り遊技、及び第2大当り遊技には、何れも10回のラウンド遊技が実行されることが定められている。主CPU41は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド(以下、ラウンドコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、エンディング開始コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41は、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。主CPU41は、エンディング時間の経過を特定可能な制御コマンド(以下、エンディング終了コマンド)を出力バッファに格納する。これにより、当り抽選において大当りに当選したとき、当り抽選の結果に基づいて変動ゲームを実行可能であって、当該変動ゲームの終了後に当り抽選の結果に基づいて大当り遊技が付与される。
【0078】
遊技状態を移行させる遊技状態移行処理について説明する。
遊技状態移行処理には、確率状態を移行させる確率移行処理と、入球率状態を移行させる入球率移行処理と、がある。一例として、遊技状態移行処理は、大当り遊技処理の終了後に実行される。一例として、遊技状態移行処理では、入球率移行処理、確率移行処理、の順で処理が実行される。
【0079】
まず、入球率移行処理について説明する。
入球率移行処理において、主CPU41は、第1大当り遊技、又は第2大当り遊技が終了すると、主RAM43に作動フラグをオンにする。つまり、主CPU41は、第1大当り遊技、又は第2大当り遊技が終了すると、高入球率状態に制御する。主CPU41は、第2大当り遊技の終了後、特別ゲームを開始させる毎に、主RAM43に記憶されている実行カウンタの値を更新することによって、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数を計数する。主CPU41は、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数が作動回数に達した特別ゲームが終了すると、主RAM43に記憶されている作動フラグをオフにする。つまり、主CPU41は、第2大当り遊技の終了後、作動回数目の特別ゲームが終了すると低入球率状態に制御する。主CPU41は、第1大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与されるまで、作動フラグをオフにしない。主CPU41は、大当り遊技を開始させる場合であって、作動フラグがオンであるとき、当該作動フラグをオフにする。つまり、主CPU41は、大当り遊技中、低入球率状態に制御する。
【0080】
次に、確率移行処理について説明する。
確率移行処理において、主CPU41は、第1大当り遊技が終了すると、主RAM43に高確フラグをオンにする。つまり、主CPU41は、第1大当り遊技が終了すると、高確率状態に制御する。主CPU41は、第1大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与されるまで、高確フラグをオフにしない。一方、主CPU41は、第2大当り遊技を終了すると、主RAM43に高確フラグをオンにしない。つまり、主CPU41は、低確率状態に制御する。主CPU41は、大当り遊技を開始させる場合であって、高確フラグがオンであるとき、当該高確フラグをオフにする。つまり、主CPU41は、大当り遊技中、低確率状態に制御する。
【0081】
確率移行処理、及び入球率移行処理によって、第1大当り遊技の終了後、パチンコ遊技機10は、高確率状態に制御されるとともに、高入球率状態に制御される。つまり、第1大当り遊技の終了後、パチンコ遊技機10は、高確時短状態に制御される。また、第2大当り遊技の終了後、パチンコ遊技機10は、低確率状態に制御されるとともに、高入球率状態に制御される。その後、作動回数目の特別ゲームが終了すると、パチンコ遊技機10は、低入球率状態に制御される。つまり、第2大当り遊技の終了後、パチンコ遊技機10は、低確時短状態に制御された後、作動回数目の特別ゲームが終了したことを契機として、低確非時短状態に制御される。
【0082】
このように、主CPU41は、大当り遊技の終了を契機として、遊技者にとって有利な遊技状態に制御可能である。つまり、パチンコ遊技機10では、当り抽選の結果に基づいて変動ゲームを実行可能であって、当該変動ゲームの終了後に当り抽選の結果に基づいて、遊技者にとって有利な遊技状態が付与される。第1大当り遊技は、大当り遊技終了後、第2大当り遊技の終了後に比して、より有利な遊技状態に制御される大当り遊技である。
【0083】
一例として、主CPU41は、遊技状態が移行したとき、現在の遊技状態を特定可能な制御コマンド(以下、状態指定コマンドと示す)を出力バッファに格納する。つまり、状態指定コマンドには、低確非時短状態を特定可能な状態指定コマンドと、低確時短状態を特定可能な状態指定コマンドと、高確非時短状態を特定可能な状態指定コマンドと、高確時短状態を特定可能な状態指定コマンドと、がある。一例として、主CPU41は、電力供給が開始されたとき、バックアップ情報が初期化されたか否かにかかわらず、現在の遊技状態を特定可能な状態指定コマンドを出力バッファに格納する。つまり、電力供給が開始されたとき、バックアップ情報が初期化されていれば、低確非時短状態を特定可能な状態指定コマンドが出力バッファに格納される。一方、電力供給が開始されたとき、バックアップ情報が初期化されていなければ、電力供給が遮断されたときの遊技状態を特定可能な状態指定コマンドが出力バッファに格納される。
【0084】
普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理は、タイマ割り込み処理の一例である。普通図柄入力処理において、主CPU41は、ゲートセンサSE4から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球がゲート17へ入球したか否かを判定する。遊技球がゲート17へ入球した場合、主CPU41は、主RAM43に記憶されている普通保留数が上限数未満であるか否かを判定する。一例として、普通保留数の上限数は4である。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU41は、普通保留数を1加算して更新する。
【0085】
次に、主CPU41は、乱数生成回路44が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM43に記憶させる。例えば、乱数は、普通図柄の当り抽選に用いる当り乱数、及び普通図柄の決定に用いる当り図柄乱数などである。主CPU41は、乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。
【0086】
次に、普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理は、タイマ割り込み処理の一例である。普通図柄開始処理において、主CPU41は、普通ゲームの開始条件が成立しているか否かを判定する。主CPU41は、普通当り遊技中、及び普通ゲームの実行中の何れでもない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中、又は普通ゲームの実行中である場合に否定判定する。普通ゲームの開始条件が成立していない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。普通ゲームの開始条件が成立している場合、主CPU41は、普通保留数が零よりも大きいか否かを判定する。普通保留数が零である場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。
【0087】
普通保留数が零よりも大きい場合、主CPU41は、普通ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主CPU41は、普通保留数を1減算して更新する。主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM43から取得する。主CPU41は、取得した乱数情報から特定される当り乱数を用いて、普通当りに当選とするか否かの普通当り抽選を行う。主CPU41は、現在の入球率状態に応じた普通当り確率にて普通当り抽選を行う。一例として、高入球率状態の普通当り確率は、1又は略1である。一例として、低入球率状態の普通当り確率は、零又は略零である。
【0088】
普通当りに当選した場合、主CPU41は、普通当り変動処理を行う。普通当り変動処理において、主CPU41は、乱数情報から特定可能な普通当り図柄乱数を用いて、普通当り図柄抽選を行い、普通ゲームにて停止表示させる普通当り図柄を決定する。普通当りに当選しなかった場合、主CPU41は、普通はずれ変動処理を行う。普通はずれ変動処理において、主CPU41は、普通ゲームにて停止表示させる普通はずれ図柄を決定する。
【0089】
主CPU41は、複数ある普通変動パターンの中から、入球率状態に応じて、変動パターンを決定する。一例として、主CPU41は、現在の入球率状態が低入球率状態であるとき、現在の入球率状態が高入球率状態であるときに比して長い変動時間を定めた変動パターンを決定する。なお、各入球率状態のそれぞれにおいて、決定され得る変動パターンは、複数あってもよい。この場合、主CPU41は、所定の乱数を用いて普通ゲームの変動パターン決定抽選を行い、複数ある普通変動パターンの中から変動パターンを決定するとよい。主CPU41は、変動パターンを決定した後、普通図柄開始処理を終了する。
【0090】
普通図柄開始処理を終了すると、主CPU41は、普通図柄開始処理とは別の処理によって、普通ゲームを実行させる。主CPU41は、普通ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、普通図柄表示装置19eを制御する。主CPU41は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主CPU41は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、普通図柄開始処理において決定した普通図柄を停止表示するように、普通図柄表示装置19eを制御する。
【0091】
普通当り遊技処理について説明する。
普通当り遊技処理は、普通当り遊技を付与するための処理である。主CPU41は、普通ゲームにおいて普通当り図柄を停止表示させると、普通当りの普通ゲームの終了後に普通当り遊技処理を実行する。主CPU41は、普通図柄開始処理にて決定した普通当り図柄に応じた開放制御データを用いて普通アクチュエータAC1を制御し、第2始動口13を開放する。
【0092】
賞球払出処理について説明する。
賞球払出処理は、賞球を払い出すための処理である。賞球払出処理は、タイマ割り込み処理の一例である。賞球払出処理において、主CPU41は、第1始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第1始動口12へ入球したか否かを判定する。遊技球が第1始動口12へ入球した場合、主CPU41は、第1始動口12に定められた第1賞球数(例えば、3球)の賞球を付与する。つまり、主CPU41は、第1賞球数の賞球を払出口CZaから払い出させる。主CPU41は、第2始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第2始動口13へ入球したか否かを判定する。遊技球が第2始動口13へ入球した場合、主CPU41は、第2始動口13に定められた第2賞球数(例えば、1球)の賞球を付与する。つまり、主CPU41は、第2賞球数の賞球を払出口CZaから払い出させる。主CPU41は、カウントセンサSE3から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が大入賞口14へ入球したか否かを判定する。遊技球が大入賞口14へ入球した場合、主CPU41は、大入賞口14に定められた第3賞球数(例えば、15球)の賞球を付与する。つまり、主CPU41は、第3賞球数の賞球を払出口CZaから払い出させる。
【0093】
次に、特定機能を作動させるための処理について説明する。
一例として、特定機能は、遊技の実行を制限する機能である。一例として、特定機能は、特定球数が上限数に達したことを契機として作動する。特定球数は、電力供給が開始されてから付与された賞球数と電力供給が開始されてから遊技に使用された使用球数とに基づいて計数される。使用球数は、遊技に使用された遊技球の数である。一例として、使用球数は、発射ハンドルHDの操作によって発射され、遊技領域YBaへ到達した遊技球の数である。一例として、上限数は、95000である。
【0094】
特定機能を作動させるための処理には、特定球数を計数するための特定球数計数処理がある。一例として、特定球数計数処理には、第1特定球数計数処理と、第2特定球数計数処理と、がある。一例として、主CPU41は、遊技球が使用されたことを特定したとき、第1特定球数計数処理を実行する。一例として、主CPU41は、賞球払出処理において、賞球が付与されたとき、第2特定球数計数処理を実行する。
【0095】
図4に示すように、第1特定球数計数処理において、主CPU41は、特定機能が作動中であるか否かを判定する(ステップS101)。一例として、主CPU41は、主RAM43に記憶される特定機能作動フラグに基づいて特定機能が作動中であるか否かを判定する。一例として、特定機能作動フラグは、特定機能が作動中であるか否かを特定可能な情報である。一例として、特定機能作動フラグは、特定機能の作動中であるときにオンとなる。特定機能が作動中である場合(ステップS101:YES)、主CPU41は、第1特定球数計数処理を終了する。
【0096】
特定機能が作動中でない場合(ステップS101:NO)、主CPU41は、主RAM43に記憶される特定球数が0であるか否かを判定する(ステップS102)。特定球数が0である場合(ステップS102:YES)、主CPU41は、第1特定球数計数処理を終了する。特定球数が0でない場合(ステップS102:NO)、主CPU41は、主RAM43に記憶される特定球数を1減算して更新する(ステップS103)。主CPU41は、更新後の特定球数に応じた制御コマンド(以下、特定球数コマンドと示す)を出力バッファに格納する(ステップS104)。一例として、主CPU41は、更新後の特定球数を特定可能なように特定球数コマンドを生成するとともに、生成した特定球数コマンドを出力バッファに格納する。ステップS104の処理を終了すると、主CPU41は、第1特定球数計数処理を終了する。
【0097】
図5に示すように、第2特定球数計数処理において、主CPU41は、特定機能が作動中であるか否かを判定する(ステップS201)。特定機能が作動中である場合(ステップS201:YES)、主CPU41は、第2特定球数計数処理を終了する。特定機能が作動中でない場合(ステップS201:NO)、主CPU41は、主RAM43に記憶される特定球数に、新たに付与された賞球数を加算して更新する(ステップS202)。次に、主CPU41は、ステップS203において更新された後の特定球数が上限数に達したか否かを判定する(ステップS203)。特定球数が上限数に達していない場合(ステップS203:NO)、主CPU41は、更新後の特定球数に応じた特定球数コマンドを出力バッファに格納する(ステップS204)。ステップS204の処理を終了すると、主CPU41は、第2特定球数計数処理を終了する。
【0098】
特定球数が上限数に達している場合(ステップS203:YES)、主CPU41は、特定機能を作動させる(ステップS205)。一例として、主CPU41は、主RAM43に記憶される特定機能作動フラグをオンにする。一例として、主CPU41は、特定機能の作動中であることを特定可能な制御コマンド(以下、作動コマンドと示す)を出力バッファに格納する。その後、主CPU41は、第2特定球数計数処理を終了する。一例として、特定機能の作動待機中、主CPU41は、大当り遊技を終了させる場合、特定機能を作動させる。つまり、主CPU41は、主RAM43に記憶される特定機能作動フラグをオンにするとともに、作動コマンドを出力バッファに格納する。
【0099】
一例として、特定機能の作動中、主CPU41は、遊技機における遊技の実行を制限(以下、遊技停止と示す)する。つまり、パチンコ遊技機10では、特定球数が上限数に達した場合、特定機能が作動することによって、遊技機における遊技の実行が制限される。一例として、特定機能の作動中、主CPU41は、特別図柄入力処理、特別図柄開始処理、大当り遊技処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理、普通当り遊技処理、及び賞球払出処理を実行しない。つまり、遊技停止中、パチンコ遊技機10では、第1始動口12、及び第2始動口13に遊技球が入球しても、特別ゲームの保留条件が成立しない。また、遊技停止中、パチンコ遊技機10では、第1始動口12、第2始動口13、及び大入賞口14に遊技球が入球しても、賞球が払い出されない。また、遊技停止中、パチンコ遊技機10では、ゲート口17aに遊技球が入球しても普通ゲームの保留条件が成立しない。また、遊技停止中、パチンコ遊技機10では、新たな特別ゲームが実行されない。また、遊技停止中、パチンコ遊技機10では、新たな普通ゲームが実行されない。また、遊技停止中、パチンコ遊技機10では、新たな大当り遊技が実行されない。また、遊技停止中、パチンコ遊技機10では、新たな普通当り遊技が実行されない。
【0100】
一例として、特定球数は、電力供給が開始されるときにRAMクリアスイッチ45が操作されているか否かにかかわらず初期化される情報(以下、非バックアップ情報と示す)である一方、特定機能作動フラグは、バックアップ情報である。このため、特定球数が上限数に達するまでは、電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されるとき、RAMクリアスイッチ45が操作されていなくても、特定球数が初期化される。つまり、主CPU41は、電力供給が開始されてから付与された賞球数と電力供給が開始されてから遊技に使用された使用球数とに基づいて、特定球数を計数する。このため、特定球数が上限数に達するまでは、電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されるとき、RAMクリアスイッチ45が操作されていなくても、特定機能の作動に係る条件が初期化される。一方、特定球数が上限数に達した後は、電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されるとき、RAMクリアスイッチ45が操作されていないと、特定機能の作動に係る条件が初期化されない。つまり、特定球数が上限数に達した後は、電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されるとき、RAMクリアスイッチ45が操作されていないと、再び特定機能の作動状態となる。一例として、このとき、主CPU41は、電力供給が開始されたときに特定機能の作動状態であることに応じて、電力供給の開始に際して特定機能の作動状態に制御されたことを特定可能な制御コマンド(以下、復帰時作動コマンド)を出力バッファに格納する。特定機能の作動状態は、電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されるとき、RAMクリアスイッチ45が操作されていると解除される。特定球数を計数する主CPU41は、計数手段の一例である。特定機能作動フラグは、特定情報の一例である。上述のように、特定機能作動フラグは、バックアップ情報であるため、バックアップ情報を初期化する主CPU41は、特定情報を初期化する初期化手段の一例である。
【0101】
次に、副CPU51が実行する各種の処理について説明する。
大当り演出処理について説明する。
大当り演出処理は、大当り遊技中の演出(以下、大当り演出と示す)を実行させるための処理である。副CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を実行するように演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAを制御する。副CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出を実行するように演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAを制御する。副CPU51は、エンディング開始コマンドを入力すると、エンディング演出を実行するように演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAを制御する。副CPU51は、エンディング終了コマンドを入力すると、エンディング演出を終了するように演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAを制御する。
【0102】
演出ゲーム処理について説明する。
演出ゲーム処理は、特別ゲームの実行中、当該特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、演出ゲームを実行させるための処理である。副CPU51は、変動開始コマンド、及び特別図柄コマンドを入力すると、演出ゲームを実行するように演出表示装置EHを制御する。
【0103】
副CPU51は、特別図柄コマンドに基づいて、演出ゲームにて停止表示させる図柄組合せを決定する。副CPU51は、特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能である場合に、大当りの図柄組合せを決定する。一例として、大当りの図柄組合せは、複数の演出図柄が同一である図柄組合せである。副CPU51は、特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能である場合に、はずれの図柄組合せを決定する。副CPU51は、はずれの図柄組合せを決定する際、リーチ演出を実行させる条件(以下、リーチ条件と示す)が成立している場合に、リーチを含むはずれの図柄組合せを決定する。一例として、リーチを含むはずれの図柄組み合わせは、複数の演出図柄のうち、左右列の演出図柄が同一である一方、中列の演出図柄が異なる図柄組み合わせである。副CPU51は、はずれの図柄組合せを決定する際、リーチ条件が成立していない場合に、リーチを含まないはずれの図柄組合せを決定する。一例として、リーチを含まないはずれの図柄組合せは、複数の演出図柄がそれぞれ異なる図柄組合せである。一例として、副CPU51は、入力した変動開始コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、リーチ条件が成立しているか否かを判定する。
【0104】
副CPU51は、変動パターンに基づいて、演出ゲームの具体的な変動内容(演出内容)を決定する。副CPU51は、決定した変動内容に基づいて、各図柄列において演出図柄の変動表示を開始するように、演出表示装置EHを制御する。つまり、副CPU51は、演出ゲームを開始させる。
【0105】
副CPU51は、演出ゲームの開始後、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを仮で停止表示させる。副CPU51は、変動終了コマンドの入力を契機に、図柄組合せを確定状態で停止表示させる。副CPU51は、変動パターンに定められた変動時間の経過を契機として、図柄組合せを確定状態で停止表示させてもよい。この場合、変動終了コマンドは省略してもよい。
【0106】
パチンコ遊技機10における可動体の動作について説明する。
一例として、パチンコ遊技機10における可動体の動作には、演出態様の動作を含み得る。演出態様の動作は、可動演出における可動体の動作である。一例として、演出態様の動作には、第1可動演出における可動体の動作(以下、第1演出態様の動作と示す)を含み得る。一例として、演出態様の動作には、第1可動演出とは異なる第2可動演出における可動体の動作(以下、第2演出態様の動作と示す)を含み得る。
【0107】
一例として、第1演出態様の動作には、上可動体80、左可動体81、及び右可動体82の動作を含み得る。一例として、第1演出態様の動作には、上可動体80が原位置P0aから演出位置P1aへと変位した後、演出位置P1aにおいて所定時間にわたって停止し、その後、演出位置P1aから原位置P0aへと変位する動作を含み得る。一例として、第1演出態様の動作には、左可動体81が原位置P0bから演出位置P1bへと変位した後、演出位置P1bにおいて所定時間にわたって停止し、その後、演出位置P1bから原位置P0bへと変位する動作を含み得る。一例として、第1演出態様の動作には、右可動体82が原位置P0cから演出位置P1cへと変位した後、演出位置P1cにおいて所定時間にわたって停止し、その後、演出位置P1cから原位置P0cへと変位する動作を含み得る。一例として、第1演出態様の動作では、上可動体80、左可動体81、及び右可動体82が同時期に動作する。これにより、第1演出態様の動作中、上可動体80、左可動体81、及び右可動体82によって、所定の型(ハート型)が形成される。
【0108】
一例として、第2演出態様の動作には、左下可動体90、及び右下可動体91の動作を含み得る。一例として、第2演出態様の動作には、左下可動体90が原位置P0dから演出位置P1dへと変位した後、演出位置P1dにおいて所定時間にわたって停止し、その後、演出位置P1dから原位置P0dへと変位する動作を含み得る。一例として、第2演出態様の動作では、右下可動体91が原位置P0eから演出位置P1eへと変位した後、演出位置P1eにおいて所定時間にわたって停止し、その後、演出位置P1eから原位置P0eへと変位する動作を含み得る。一例として、第2演出態様の動作では、左下可動体90、及び右下可動体91が同時期に動作する。これにより、第2演出態様の動作中、左下可動体90、及び右下可動体91によって、所定の型(星型)が形成される。
【0109】
一例として、パチンコ遊技機10における可動体の動作には、検査態様の動作を含み得る。検査態様の動作は、可動体が正常に動作するか否かを検査するための動作である。一例として、検査態様の動作には、第1検査態様の動作を含み得る。第1検査態様の動作には、上可動体80、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、及び右下可動体91の動作を含み得る。一例として、第1検査態様の動作では、上可動体80が所定位置に位置している場合、原位置P0aへと変位した後、第1検査位置へと変位し、その後、原位置P0aへと変位する。一例として、上可動体80の所定位置は、演出位置P1aを含み得る。一例として、上可動体80の所定位置は、原位置P0aと演出位置P1aの間を含み得る。つまり、第1検査態様の動作には、上可動体80が原位置P0aに位置しない場合に、当該上可動体80が原位置P0aに向けて移動する動作を含み得る。一例として、上可動体80の第1検査位置は、演出位置P1aである。一例として、第1検査態様の動作では、上可動体80が原位置P0aに位置している場合(所定位置に位置していない場合)、第1検査位置へと変位し、その後、原位置P0aへと変位する。つまり、第1検査態様の動作には、上可動体80が原位置P0aに位置する場合に、当該上可動体80が第1検査位置に向けて移動する動作を含み得る。このように、第1検査態様の動作には、上可動体80が所定位置から原位置P0aへと変位する動作を含み得る。第1検査態様の動作には、上可動体80が原位置P0aから第1検査位置へと変位した後、第1検査位置から原位置P0aへと変位する動作を含み得る。
【0110】
一例として、第1検査態様の動作では、左可動体81が所定位置に位置している場合、原位置P0bへと変位した後、第1検査位置へと変位し、その後、原位置P0bへと変位する。一例として、左可動体81の所定位置は、演出位置P1bを含み得る。一例として、左可動体81の所定位置は、原位置P0bと演出位置P1bの間を含み得る。つまり、第1検査態様の動作には、左可動体81が原位置P0bに位置しない場合に、当該左可動体81が原位置P0bに向けて移動する動作を含み得る。一例として、左可動体81の第1検査位置は、演出位置P1bである。一例として、第1検査態様の動作では、左可動体81が原位置P0bに位置している場合(所定位置に位置していない場合)、第1検査位置へと変位し、その後、原位置P0bへと変位する。つまり、第1検査態様の動作には、左可動体81が原位置P0bに位置する場合に、当該左可動体81が第1検査位置に向けて移動する動作を含み得る。このように、第1検査態様の動作には、左可動体81が所定位置から原位置P0bへと変位する動作を含み得る。第1検査態様の動作には、左可動体81が原位置P0bから第1検査位置へと変位した後、第1検査位置から原位置P0bへと変位する動作を含み得る。
【0111】
一例として、第1検査態様の動作では、右可動体82が所定位置に位置している場合、原位置P0cへと変位した後、第1検査位置へと変位し、その後、原位置P0cへと変位する。一例として、右可動体82の所定位置は、演出位置P1cを含み得る。一例として、右可動体82の所定位置は、原位置P0cと演出位置P1cの間を含み得る。つまり、第1検査態様の動作には、右可動体82が原位置P0cに位置しない場合に、当該右可動体82が原位置P0cに向けて移動する動作を含み得る。一例として、右可動体82の第1検査位置は、演出位置P1cである。一例として、第1検査態様の動作では、右可動体82が原位置P0cに位置している場合(所定位置に位置していない場合)、第1検査位置へと変位し、その後、原位置P0cへと変位する。つまり、第1検査態様の動作には、右可動体82が原位置P0cに位置する場合に、当該右可動体82が第1検査位置に向けて移動する動作を含み得る。このように、第1検査態様の動作には、右可動体82が所定位置から原位置P0cへと変位する動作を含み得る。第1検査態様の動作には、右可動体82が原位置P0cから第1検査位置へと変位した後、第1検査位置から原位置P0cへと変位する動作を含み得る。
【0112】
一例として、第1検査態様の動作では、左下可動体90が所定位置に位置している場合、原位置P0dへと変位した後、第1検査位置へと変位し、その後、原位置P0dへと変位する。一例として、左下可動体90の所定位置は、演出位置P1dを含み得る。一例として、左下可動体90の所定位置は、原位置P0dと演出位置P1dの間を含み得る。つまり、第1検査態様の動作には、左下可動体90が原位置P0dに位置しない場合に、当該左下可動体90が原位置P0dに向けて移動する動作を含み得る。一例として、左下可動体90の第1検査位置は、演出位置P1dである。一例として、第1検査態様の動作では、左下可動体90が原位置P0dに位置している場合(所定位置に位置していない場合)、第1検査位置へと変位し、その後、原位置P0dへと変位する。つまり、第1検査態様の動作には、左下可動体90が原位置P0dに位置する場合に、当該左下可動体90が第1検査位置に向けて移動する動作を含み得る。このように、第1検査態様の動作には、左下可動体90が所定位置から原位置P0dへと変位する動作を含み得る。第1検査態様の動作には、左下可動体90が原位置P0dから第1検査位置へと変位した後、第1検査位置から原位置P0dへと変位する動作を含み得る。
【0113】
一例として、第1検査態様の動作では、右下可動体91が所定位置に位置している場合、原位置P0eへと変位した後、第1検査位置へと変位し、その後、原位置P0eへと変位する。一例として、右下可動体91の所定位置は、演出位置P1eを含み得る。一例として、右下可動体91の所定位置は、原位置P0eと演出位置P1eの間を含み得る。つまり、第1検査態様の動作には、右下可動体91が原位置P0eに位置しない場合に、当該右下可動体91が原位置P0eに向けて移動する動作を含み得る。一例として、右下可動体91の第1検査位置は、演出位置P1eである。一例として、第1検査態様の動作では、右下可動体91が原位置P0eに位置している場合(所定位置に位置していない場合)、第1検査位置へと変位し、その後、原位置P0eへと変位する。つまり、第1検査態様の動作には、右下可動体91が原位置P0eに位置する場合に、当該右下可動体91が第1検査位置に向けて移動する動作を含み得る。このように、第1検査態様の動作には、右下可動体91が所定位置から原位置P0eへと変位する動作を含み得る。第1検査態様の動作には、右下可動体91が原位置P0eから第1検査位置へと変位した後、第1検査位置から原位置P0eへと変位する動作を含み得る。
【0114】
一例として、検査態様の動作には、第1検査態様の動作とは異なる第2検査態様の動作を含み得る。第2検査態様の動作には、上可動体80、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、及び右下可動体91の動作を含み得る。一例として、第2検査態様の動作では、上可動体80が所定位置に位置している場合、原位置P0aへと変位した後、第2検査位置へと変位し、その後、原位置P0aへと変位する。つまり、第2検査態様の動作には、上可動体80が原位置P0aに位置しない場合に、当該上可動体80が原位置P0aに向けて移動する動作を含み得る。一例として、上可動体80の第2検査位置は、原位置P0aを含まない。一例として、上可動体80の第2検査位置は、原位置P0aと演出位置P1aの間である。つまり、上可動体80の第2検査位置は、第1検査位置よりも、原位置P0aよりの位置である。一例として、上可動体80の第2検査位置は、原位置P0aと演出位置P1aの間において、極めて原位置P0aに近い位置である。一例として、第2検査態様の動作では、上可動体80が原位置P0aに位置している場合(所定位置に位置していない場合)、第2検査位置へと変位し、その後、原位置P0aへと変位する。つまり、第2検査態様の動作には、上可動体80が原位置P0aに位置する場合に、当該上可動体80が第2検査位置に向けて移動する動作を含み得る。このように、第2検査態様の動作には、上可動体80が所定位置から原位置P0aへと変位する動作を含み得る。第1検査態様の動作には、上可動体80が原位置P0aから第2検査位置へと変位した後、第2検査位置から原位置P0aへと変位する動作を含み得る。
【0115】
一例として、第2検査態様の動作では、左可動体81が所定位置に位置している場合、原位置P0bへと変位した後、第2検査位置へと変位し、その後、原位置P0bへと変位する。つまり、第2検査態様の動作には、左可動体81が原位置P0bに位置しない場合に、当該左可動体81が原位置P0bに向けて移動する動作を含み得る。一例として、左可動体81の第2検査位置は、原位置P0bを含まない。一例として、左可動体81の第2検査位置は、原位置P0bと演出位置P1bの間である。つまり、左可動体81の第2検査位置は、第1検査位置よりも、原位置P0bよりの位置である。一例として、左可動体81の第2検査位置は、原位置P0bと演出位置P1bの間において、極めて原位置P0bに近い位置である。一例として、第2検査態様の動作では、左可動体81が原位置P0bに位置している場合(所定位置に位置していない場合)、第2検査位置へと変位し、その後、原位置P0bへと変位する。つまり、第2検査態様の動作には、左可動体81が原位置P0bに位置する場合に、当該左可動体81が第2検査位置に向けて移動する動作を含み得る。このように、第2検査態様の動作には、左可動体81が所定位置から原位置P0bへと変位する動作を含み得る。第2検査態様の動作には、左可動体81が原位置P0bから第2検査位置へと変位した後、第2検査位置から原位置P0bへと変位する動作を含み得る。
【0116】
一例として、第2検査態様の動作では、右可動体82が所定位置に位置している場合、原位置P0cへと変位した後、第2検査位置へと変位し、その後、原位置P0cへと変位する。つまり、第2検査態様の動作には、右可動体82が原位置P0cに位置しない場合に、当該右可動体82が原位置P0cに向けて移動する動作を含み得る。一例として、右可動体82の第2検査位置は、原位置P0cを含まない。一例として、右可動体82の第2検査位置は、原位置P0cと演出位置P1cの間である。つまり、右可動体82の第2検査位置は、第1検査位置よりも、原位置P0cよりの位置である。一例として、右可動体82の第2検査位置は、原位置P0cと演出位置P1cの間において、極めて原位置P0cに近い位置である。一例として、第2検査態様の動作では、右可動体82が原位置P0cに位置している場合(所定位置に位置していない場合)、第2検査位置へと変位し、その後、原位置P0cへと変位する。つまり、第2検査態様の動作には、右可動体82が原位置P0cに位置する場合に、当該右可動体82が第2検査位置に向けて移動する動作を含み得る。このように、第2検査態様の動作には、右可動体82が所定位置から原位置P0cへと変位する動作を含み得る。第2検査態様の動作には、右可動体82が原位置P0cから第2検査位置へと変位した後、第2検査位置から原位置P0cへと変位する動作を含み得る。
【0117】
一例として、第2検査態様の動作では、左下可動体90が所定位置に位置している場合、原位置P0dへと変位した後、第2検査位置へと変位し、その後、原位置P0dへと変位する。つまり、第2検査態様の動作には、左下可動体90が原位置P0dに位置しない場合に、当該左下可動体90が原位置P0dに向けて移動する動作を含み得る。一例として、左下可動体90の第2検査位置は、原位置P0dを含まない。一例として、左下可動体90の第2検査位置は、原位置P0dと演出位置P1dの間である。つまり、左下可動体90の第2検査位置は、第1検査位置よりも、原位置P0dよりの位置である。一例として、左下可動体90の第2検査位置は、原位置P0dと演出位置P1dの間において、極めて原位置P0dに近い位置である。一例として、第2検査態様の動作では、左下可動体90が原位置P0dに位置している場合(所定位置に位置していない場合)、第2検査位置へと変位し、その後、原位置P0dへと変位する。つまり、第2検査態様の動作には、左下可動体90が原位置P0dに位置する場合に、当該左下可動体90が第2検査位置に向けて移動する動作を含み得る。このように、第2検査態様の動作には、左下可動体90が所定位置から原位置P0dへと変位する動作を含み得る。第2検査態様の動作には、左下可動体90が原位置P0dから第2検査位置へと変位した後、第2検査位置から原位置P0dへと変位する動作を含み得る。
【0118】
一例として、第2検査態様の動作では、右下可動体91が所定位置に位置している場合、原位置P0eへと変位した後、第2検査位置へと変位し、その後、原位置P0eへと変位する。つまり、第2検査態様の動作には、右下可動体91が原位置P0eに位置しない場合に、当該右下可動体91が原位置P0eに向けて移動する動作を含み得る。一例として、右下可動体91の第2検査位置は、原位置P0eを含まない。一例として、右下可動体91の第2検査位置は、原位置P0eと演出位置P1eの間である。つまり、右下可動体91の第2検査位置は、第1検査位置よりも、原位置P0eよりの位置である。一例として、右下可動体91の第2検査位置は、原位置P0eと演出位置P1eの間において、極めて原位置P0eに近い位置である。一例として、第2検査態様の動作では、右下可動体91が原位置P0eに位置している場合(所定位置に位置していない場合)、第2検査位置へと変位し、その後、原位置P0eへと変位する。つまり、第2検査態様の動作には、右下可動体91が原位置P0eに位置する場合に、当該右下可動体91が第2検査位置に向けて移動する動作を含み得る。このように、第2検査態様の動作には、右下可動体91が所定位置から原位置P0eへと変位する動作を含み得る。第2検査態様の動作には、右下可動体91が原位置P0eから第2検査位置へと変位した後、第2検査位置から原位置P0eへと変位する動作を含み得る。
【0119】
このように、第1検査態様の動作では、可動体が原位置に位置した後、第1検査位置へと変位し、その後、原位置へと変位する。一方、第2検査態様の動作では、可動体が原位置に位置した後、第2検査位置へと変位し、その後、原位置へと変位する。つまり、第1検査態様の動作と、第2検査態様の動作とは、第1検査態様の動作が可動体を第1検査位置へと変位させるのに対して、第2検査態様の動作が可動体を第2検査位置へと変位させる点で相違する。上述したように、上可動体80、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、及び右下可動体91の第1検査位置のそれぞれは、上可動体80、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、及び右下可動体91の第2検査位置のそれぞれとは異なる位置である。このため、第2検査態様の動作は、第1検査態様の動作と動作時間が異なる。具体的に、上可動体80、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、及び右下可動体91の第2検査位置は、それぞれ、上可動体80、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、及び右下可動体91の第1検査位置よりも原位置に近い位置である。このため、第2検査態様の動作は、第1検査態様の動作よりも、動作時間が短くなる。
【0120】
可動体を動作させるための処理について説明する。
まず、可動体を第1演出態様で動作させるための第1演出動作処理について説明する。
第1演出動作処理は、第1可動演出の実行タイミングが到来することによって実行される。一例として、第1可動演出の実行タイミングは、変動ゲームの実行中、及び大当り遊技の実行中の一方、又は両方で到来し得る。一例として、第1可動演出の実行タイミングには、変動ゲームの実行中における複数のタイミングがあってもよい。つまり、第1可動演出は、1回の変動ゲームにおいて複数回実行されてもよい。一例として、第1可動演出の実行タイミングには、大当り遊技の実行中における複数のタイミングがあってもよい。つまり、第1可動演出は、1回の大当り遊技において複数回実行されてもよい。
【0121】
第1演出動作処理において、副CPU51は、第1可動演出を実行可能であるか否かを判定する。一例として、副CPU51は、第1制限フラグがオフであって、かつ、動作許容フラグがオンであるときに第1可動演出を実行可能であると判定する。一例として、第1制限フラグは、上可動体80、左可動体81、及び右可動体82の演出態様の動作を制限する条件が成立しているか否かを特定可能な情報である。一例として、動作許容フラグは、上可動体80、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、及び右下可動体91の動作を許容するか否かを特定可能な情報である。動作許容フラグがオンであるときが第1状態の一例である。一方、動作許容フラグがオフであるときが第2状態の一例である。つまり、動作許容フラグは、可動体の状態が第1状態であるか、第2状態であるかを特定可能な情報である。第1状態は、上可動体80、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、及び右下可動体91の動作(演出態様の動作及び検査態様の動作)を許容する状態である。第2状態は、上可動体80、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、及び右下可動体91の動作(演出態様の動作及び検査態様の動作)を制限する状態である。動作許容フラグは、電力供給が遮断されているときに保持されない特別情報の一例である。一例として、第1制限フラグは、可動体の異常が検知されることを契機としてオンとなる。一例として、動作許容フラグは、特定機能が作動することを契機としてオンとなる。つまり、可動体は、当該可動体の異常が検知されたとき、及び特定機能が作動したときに動作が制限される。第1可動演出を実行可能ではない場合、副CPU51は、第1可動演出を実行させずに、第1演出動作処理を終了する。つまり、本実施形態では、可動体の異常が検知された場合、動作要求を受け付けないことによって、可動体の動作が制限される。また、本実施形態では、特定機能が作動した場合、動作要求を受け付けないことによって、可動体の動作が制限される。これにより、特定機能が作動するとき、第1可動演出の実行が予定されている場合には、第1可動演出における第1演出態様の可動体の動作の予定が破棄される。つまり、特定機能が作動するとき、可動体の動作の予定が破棄される。このように、本明細において、可動体の動作の予定の破棄とは、副CPU51によって決定された可動体の動作の予定を示す情報を初期化することに限定されず、単に、動作する予定であった可動体が動作しないことを含み得る。
【0122】
第1可動演出を実行可能である場合、副CPU51は、第1可動演出を実行させるように、上可動アクチュエータKA1、左可動アクチュエータKA2、及び右可動アクチュエータKA3を制御する。具体的に、副CPU51は、上可動体80が原位置P0aから演出位置P1aへと変位した後、演出位置P1aにおいて所定時間にわたって停止し、その後、演出位置P1aから原位置P0aへと変位するように上可動アクチュエータKA1を制御する。また、副CPU51は、左可動体81が原位置P0bから演出位置P1bへと変位した後、演出位置P1bにおいて所定時間にわたって停止し、その後、演出位置P1bから原位置P0bへと変位するように左可動アクチュエータKA2を制御する。また、副CPU51は、右可動体82が原位置P0cから演出位置P1cへと変位した後、演出位置P1cにおいて所定時間にわたって停止し、その後、演出位置P1cから原位置P0cへと変位するように右可動アクチュエータKA3を制御する。その後、副CPU51は、第1演出動作処理を終了する。
【0123】
次に、可動体を第2演出態様で動作させるための第2演出動作処理について説明する。
第2演出動作処理は、第2可動演出の実行タイミングが到来することによって実行される。一例として、第2可動演出の実行タイミングは、変動ゲームの実行中、及び大当り遊技の実行中の一方、又は両方で到来し得る。一例として、第2可動演出の実行タイミングには、変動ゲームの実行中における複数のタイミングがあってもよい。つまり、第2可動演出は、1回の変動ゲームにおいて複数回実行されてもよい。一例として、第2可動演出の実行タイミングには、大当り遊技の実行中における複数のタイミングがあってもよい。つまり、第2可動演出は、1回の大当り遊技において複数回実行されてもよい。
【0124】
第2演出動作処理において、副CPU51は、第2可動演出を実行可能であるか否かを判定する。一例として、副CPU51は、第2制限フラグがオフであって、かつ、動作許容フラグがオンであるときに第2可動演出を実行可能であると判定する。一例として、第2制限フラグは、左下可動体90、及び右下可動体91の演出態様の動作を制限する条件が成立しているか否かを特定可能な情報である。一例として、第2制限フラグは、可動体の異常が検知されることを契機としてオンとなる。第2可動演出を実行可能ではない場合、副CPU51は、第2可動演出を実行させずに、第2演出動作処理を終了する。第2可動演出を実行可能である場合、副CPU51は、第2可動演出を実行させるように、左下可動アクチュエータKA4、及び右下可動アクチュエータKA5を制御する。具体的に、副CPU51は、左下可動体90が原位置P0dから演出位置P1dへと変位した後、演出位置P1dにおいて所定時間にわたって停止し、その後、演出位置P1dから原位置P0dへと変位するように左下可動アクチュエータKA4を制御する。また、副CPU51は、右下可動体91が原位置P0eから演出位置P1eへと変位した後、演出位置P1eにおいて所定時間にわたって停止し、その後、演出位置P1eから原位置P0eへと変位するように右下可動アクチュエータKA5を制御する。その後、副CPU51は、第2演出動作処理を終了する。
【0125】
次に、可動体を検査態様で動作させるための検査動作処理について説明する。
一例として、検査動作処理には、特定機能動作処理がある。特定機能動作処理は、特定機能が作動したことを契機として可動体を検査態様で動作させるための処理である。特定機能が作動することは、可動体の動作契機(第2契機)の一例である。つまり、第2契機が成立するとき、可動体は、検査態様で動作する。副CPU51は、作動コマンドを入力したことを契機として特定機能動作処理を実行する。
【0126】
図6に示すように、特定機能動作処理において、副CPU51は、全可動体の動作を中止する(ステップS251)。つまり、ステップS251の処理において、副CPU51は、上可動体80が動作中であるとき、上可動体80の動作を中止するように上可動アクチュエータKA1を制御する。また、ステップS251の処理において、副CPU51は、左可動体81が動作中であるとき、左可動体81の動作を中止するように左可動アクチュエータKA2を制御する。また、ステップS251の処理において、副CPU51は、右可動体82が動作中であるとき、右可動体82の動作を中止するように右可動アクチュエータKA3を制御する。また、ステップS251の処理において、副CPU51は、左下可動体90が動作中であるとき、左下可動体90の動作を中止するように左下可動アクチュエータKA4を制御する。また、ステップS251の処理において、副CPU51は、右下可動体91が動作中であるとき、右下可動体91の動作を中止するように右下可動アクチュエータKA5を制御する。
【0127】
ステップS251の処理が終了すると、副CPU51は、全可動体が原位置に位置しているか否かを判定する(ステップS252)。つまり、ステップS252の処理において、副CPU51は、上可動体80が原位置P0aに位置しているか否かを判定する。一例として、副CPU51は、上原位置センサGSaの検知信号に基づいて、上可動体80が原位置P0aに位置していることを検知する。また、ステップS252の処理において、副CPU51は、左可動体81が原位置P0bに位置しているか否かを判定する。一例として、副CPU51は、左原位置センサGSbの検知信号に基づいて、左可動体81が原位置P0bに位置していることを検知する。また、ステップS252の処理において、副CPU51は、右可動体82が原位置P0cに位置しているか否かを判定する。一例として、副CPU51は、右原位置センサGScの検知信号に基づいて、右可動体82が原位置P0cに位置していることを検知する。また、ステップS252の処理において、副CPU51は、左下可動体90が原位置P0dに位置しているか否かを判定する。一例として、副CPU51は、左下原位置センサGSdの検知信号に基づいて、左下可動体90が原位置P0dに位置していることを検知する。また、ステップS252の処理において、副CPU51は、右下可動体91が原位置P0eに位置しているか否かを判定する。一例として、副CPU51は、右下原位置センサGSeの検知信号に基づいて、右下可動体91が原位置P0eに位置していることを検知する。
【0128】
全可動体が原位置に位置していない場合(ステップS252:NO)、副CPU51は、原位置チェック処理を実行する(ステップS253)。つまり、副CPU51は、上可動体80、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、及び右下可動体91のうち少なくとも何れかが原位置に位置していない場合、ステップS253の処理(原位置チェック処理)を実行する。一方、全可動体が原位置に位置している場合(ステップS252:YES)、副CPU51は、第1動作チェック処理を実行する(ステップS254)。また、副CPU51は、ステップS253の処理(原位置チェック処理)を終了した場合にも、ステップS254の処理(第1動作チェック処理)を実行する。ステップS254の処理(第1動作チェック処理)を終了すると、副CPU51は、可動体の状態を第2状態に制御する(ステップS255)。つまり、副CPU51は、動作許容フラグをオフにする。これにより、副CPU51は、上可動体80、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、及び右下可動体91の動作を制限する。
【0129】
ここで、原位置チェック処理、及び第1動作チェック処理について説明する。
原位置チェック処理、及び第1動作チェック処理は、可動体を第1検査態様で動作させるための処理である。
【0130】
まず、原位置チェック処理について説明する。
図7に示すように、原位置チェック処理において、副CPU51は、上可動体80が原位置P0aに位置しているか否かを判定する(ステップS301)。上可動体80が原位置P0aに位置していない場合(ステップS301:NO)、副CPU51は、上原位置チェック処理を実行する(ステップS302)。
【0131】
図8に示すように、上原位置チェック処理において、副CPU51は、上可動体80が原位置P0aへと変位するように上可動アクチュエータKA1を制御する(ステップS351)。ステップS351の処理が終了すると、副CPU51は、動作後の上可動体80が原位置P0aに位置しているか否かを判定する(ステップS352)。上可動体80が原位置P0aに位置している場合(ステップS352:YES)、副CPU51は、上原位置チェック処理を終了する。上可動体80が原位置P0aに位置していない場合(ステップS352:NO)、副CPU51は、動作回数(ステップS351の処理の実行回数)が規定回数に達したか否かを判定する(ステップS353)。一例として、規定回数は、5回である。動作回数が規定回数に達していない場合(ステップS353:NO)、副CPU51は、ステップS351の処理へ移行する。つまり、副CPU51は、上可動体80が原位置P0aへと変位するまで、規定回数を上限として、ステップS351の処理を繰り返し実行する。動作回数が規定回数に達している場合(ステップS353:YES)、副CPU51は、第1異常報知を実行させる(ステップS354)。第1異常報知は、上可動体80の異常が発生していることの報知である。つまり、副CPU51は、規定回数にわたって上可動体80を原位置P0aに位置するように動作させても、上可動体80が原位置P0aに位置しない場合、上可動体80の異常が発生していると判定し、それを報知する。一例として、第1異常報知は、上可動体80を所定態様(例えば、赤色の点滅)にて発光させることによって実行される。ステップS354の処理が終了すると、副CPU51は、第1制限フラグをオンにする(ステップS355)。これにより、副CPU51は、上可動体80、左可動体81、及び右可動体82の演出態様の動作を制限する。このように、可動体の異常が検知されるとき、異常が検知された可動体は、動作が制限される。また、異常が検知された可動体に関係する可動体についても、その動作が制限される。上原位置チェック処理において、第1制限フラグがオンになるときには、第1異常報知が実行される。このため、第1異常報知は、可動体の動作が制限されることを示唆するといえる。なお、第1異常報知は、可動体の動作が制限されることを報知するものであってもよい。つまり、本実施形態では、可動体の異常が検知されたことによって、当該可動体の動作が制限される場合、当該可動体の動作が制限されることを示唆又は報知する第1異常報知が実行される。第1異常報知は、特定報知の一例である。ステップS335の処理が終了すると、副CPU51は、上原位置チェック処理を終了する。
【0132】
図7の説明に戻り、ステップS302の処理(上原位置チェック処理)が終了すると、副CPU51は、第1制限フラグがオフであるか否かを判定する(ステップS303)。つまり、副CPU51は、上原位置チェック処理において、第1制限フラグがオンとなったか否かを判定する。上可動体80が原位置P0aに位置している場合(ステップS301:YES)、及び第1制限フラグがオフである場合(ステップS303:YES)、副CPU51は、左可動体81が原位置P0bに位置しているか否かを判定する(ステップS304)。左可動体81が原位置P0bに位置していない場合(ステップS304:NO)、副CPU51は、左原位置チェック処理を実行する(ステップS305)。
【0133】
左原位置チェック処理は、上原位置チェック処理について、「上可動体80」を「左可動体81」に、「原位置P0a」を「原位置P0b」に、「上可動アクチュエータKA1」を「左可動アクチュエータKA2」に、「第1異常報知」を「第2異常報知」に、それぞれ読み替えた処理である。よって、その詳細な説明を省略する。第2異常報知は、左可動体81の異常が発生していることの報知である。つまり、副CPU51は、規定回数にわたって左可動体81を原位置P0bに位置するように動作させても、左可動体81が原位置P0bに位置しない場合、左可動体81の異常が発生していると判定し、それを報知する。一例として、第2異常報知は、左可動体81を所定態様(例えば、赤色の点滅)にて発光させることによって実行される。そして、副CPU51は、左可動体81の異常が発生していると判定した場合、第1制限フラグをオンにすることで、上可動体80、左可動体81、及び右可動体82の演出態様の動作を制限する。
【0134】
ステップS305の処理(左原位置チェック処理)が終了すると、副CPU51は、第1制限フラグがオフであるか否かを判定する(ステップS306)。つまり、副CPU51は、左原位置チェック処理において、第1制限フラグがオンとなったか否かを判定する。左可動体81が原位置P0bに位置している場合(ステップS304:YES)、及び第1制限フラグがオフである場合(ステップS306:YES)、副CPU51は、右可動体82が原位置P0cに位置しているか否かを判定する(ステップS307)。右可動体82が原位置P0cに位置していない場合(ステップS307:NO)、副CPU51は、右原位置チェック処理を実行する(ステップS308)。
【0135】
右原位置チェック処理は、上原位置チェック処理について、「上可動体80」を「右可動体82」に、「原位置P0a」を「原位置P0c」に、「上可動アクチュエータKA1」を「右可動アクチュエータKA3」に、「第1異常報知」を「第3異常報知」に、それぞれ読み替えた処理である。よって、その詳細な説明を省略する。第3異常報知は、右可動体82の異常が発生していることの報知である。つまり、副CPU51は、規定回数にわたって右可動体82を原位置P0cに位置するように動作させても、右可動体82が原位置P0cに位置しない場合、右可動体82の異常が発生していると判定し、それを報知する。一例として、第3異常報知は、右可動体82を所定態様(例えば、赤色の点滅)にて発光させることによって実行される。そして、副CPU51は、右可動体82の異常が発生していると判定した場合、第1制限フラグをオンにすることで、上可動体80、左可動体81、及び右可動体82の演出態様の動作を制限する。
【0136】
第1制限フラグがオンである場合(ステップS303:NO、及びステップS306:NO)、右可動体82が原位置P0cに位置している場合(ステップS307:YES)、及びステップS308の処理(右原位置チェック処理)が終了した場合、副CPU51は、左下可動体90が原位置P0dに位置しているか否かを判定する(ステップS309)。左下可動体90が原位置P0dに位置していない場合(ステップS309:NO)、副CPU51は、左下原位置チェック処理を実行する(ステップS310)。
【0137】
図9に示すように、左下原位置チェック処理において、副CPU51は、左下可動体90が原位置P0dへと変位するように左下可動アクチュエータKA4を制御する(ステップS361)。ステップS361の処理が終了すると、副CPU51は、動作後の左下可動体90が原位置P0dに位置しているか否かを判定する(ステップS362)。左下可動体90が原位置P0dに位置している場合(ステップS362:YES)、副CPU51は、左下原位置チェック処理を終了する。左下可動体90が原位置P0dに位置していない場合(ステップS362:NO)、副CPU51は、動作回数が規定回数に達したか否かを判定する(ステップS363)。動作回数が規定回数に達していない場合(ステップS363:NO)、副CPU51は、ステップS361の処理へ移行する。つまり、副CPU51は、左下可動体90が原位置P0dへと変位するまで、規定回数を上限として、ステップS361の処理を繰り返し実行する。動作回数(ステップS361の処理の実行回数)が規定回数に達している場合(ステップS363:YES)、副CPU51は、第4異常報知を実行させる(ステップS364)。第4異常報知は、左下可動体90の異常が発生していることの報知である。つまり、副CPU51は、規定回数にわたって左下可動体90を原位置P0dに位置するように動作させても、左下可動体90が原位置P0dに位置しない場合、左下可動体90の異常が発生していると判定し、それを報知する。一例として、第4異常報知は、左下可動体90を所定態様(例えば、赤色の点滅)にて発光させることによって実行される。ステップS364の処理が終了すると、副CPU51は、第2制限フラグをオンにする(ステップS365)。これにより、副CPU51は、左下可動体90、及び右下可動体91の演出態様の動作を制限する。このように、可動体の異常が検知されるとき、異常が検知された可動体は、動作が制限される。また、異常が検知された可動体に関係する可動体についても、その動作が制限される。左下原位置チェック処理において、第2制限フラグがオンになるときには、第4異常報知が実行される。このため、第4異常報知は、可動体の動作が制限されることを示唆するといえる。なお、第4異常報知は、可動体の動作が制限されることを報知するものであってもよい。つまり、本実施形態では、可動体の異常が検知されたことによって、当該可動体の動作が制限される場合、当該可動体の動作が制限されることを示唆又は報知する第4異常報知が実行される。第4異常報知は、特定報知の一例である。ステップS365の処理が終了すると、副CPU51は、左下原位置チェック処理を終了する。
【0138】
図7の説明に戻り、ステップS310の処理(左下原位置チェック処理)が終了すると、副CPU51は、第2制限フラグがオフであるか否かを判定する(ステップS311)。つまり、副CPU51は、左下原位置チェック処理において、第2制限フラグがオンとなったか否かを判定する。第2制限フラグがオンである場合(ステップ311:NO)、副CPU51は、原位置チェック処理を終了する。左下可動体90が原位置P0dに位置している場合(ステップS309:YES)、第2制限フラグがオフである場合(ステップS311:YES)、副CPU51は、右下可動体91が原位置P0eに位置しているか否かを判定する(ステップS312)。右下可動体91が原位置P0eに位置している場合(ステップS312:YES)、副CPU51は、原位置チェック処理を終了する。右下可動体91が原位置P0eに位置していない場合(ステップS312:NO)、副CPU51は、右下原位置チェック処理を実行する(ステップS313)。
【0139】
右下原位置チェック処理は、左下原位置チェック処理について、「左下可動体90」を「右下可動体91」に、「原位置P0d」を「原位置P0e」に、「左下可動アクチュエータKA4」を「右下可動アクチュエータKA5」に、「第4異常報知」を「第5異常報知」に、それぞれ読み替えた処理である。よって、その詳細な説明を省略する。第5異常報知は、右下可動体91の異常が発生していることの報知である。つまり、副CPU51は、規定回数にわたって右下可動体91を原位置P0eに位置するように動作させても、右下可動体91が原位置P0eに位置しない場合、右下可動体91の異常が発生していると判定し、それを報知する。一例として、第5異常報知は、右下可動体91を所定態様(例えば、赤色の点滅)にて発光させることによって実行される。そして、副CPU51は、右下可動体91の異常が発生していると判定した場合、第2制限フラグをオンにすることで、左下可動体90、及び右下可動体91の演出態様の動作を制限する。ステップS313の処理(右下原位置チェック処理)を終了すると、副CPU51は、原位置チェック処理を終了する。
【0140】
第1動作チェック処理について説明する。
図10に示すように、第1動作チェック処理において、副CPU51は、第1制限フラグがオフであるか否かを判定する(ステップS401)。第1制限フラグがオフである場合(ステップS401:YES)、副CPU51は、上動作チェック1処理を実行する(ステップS402)。
【0141】
図12に示すように、上動作チェック1処理において、副CPU51は、上可動体80が第1検査位置へと変位するように上可動アクチュエータKA1を制御する(ステップS451)。ステップS451の処理が終了すると、副CPU51は、動作後の上可動体80が原位置P0aに位置しているか否かを判定する(ステップS452)。上可動体80が原位置P0aに位置していない場合(ステップS452:NO)、副CPU51は、上動作チェック1処理を終了する。上可動体80が原位置P0aに位置している場合(ステップS452:YES)、副CPU51は、動作回数が規定回数に達したか否かを判定する(ステップS453)。動作回数(ステップS451の処理の実行回数)が規定回数に達していない場合(ステップS453:NO)、副CPU51は、ステップS451の処理へ移行する。つまり、副CPU51は、上可動体80が第1検査位置へと変位するまで(原位置P0aに位置しなくなるまで)、規定回数を上限として、ステップS451の処理を繰り返し実行する。動作回数が規定回数に達している場合(ステップS453:YES)、副CPU51は、第1異常報知を実行させる(ステップS454)。つまり、副CPU51は、規定回数にわたって上可動体80を第1検査位置に位置するように動作させても、上可動体80が第1検査位置に位置しない場合(原位置P0aに位置し続ける場合)、上可動体80の異常が発生していると判定し、それを報知する。ステップS454の処理が終了すると、副CPU51は、第1制限フラグをオンにする(ステップS455)。その後、副CPU51は、上動作チェック1処理を終了する。つまり、上動作チェック1処理は、上可動体80が第1検査位置に向けて動作した状態で終了する。
【0142】
図10の説明に戻り、ステップS402の処理(上動作チェック1処理)が終了すると、副CPU51は、第1制限フラグがオフであるか否かを判定する(ステップS403)。つまり、副CPU51は、上動作チェック1処理において、第1制限フラグがオンとなったか否かを判定する。第1制限フラグがオフである場合(ステップS403:YES)、副CPU51は、上原位置チェック処理を実行する(ステップS404)。これにより、上動作チェック1処理において第1検査位置に向けて動作した上可動体80が原位置P0aに向けて動作することとなる。ステップS404の処理(上原位置チェック処理)が終了すると、副CPU51は、第1制限フラグがオフであるか否かを判定する(ステップS405)。
【0143】
第1制限フラグがオフである場合(ステップS405:YES)、副CPU51は、左動作チェック1処理を実行する(ステップS406)。左動作チェック1処理は、上動作チェック1処理について、「上可動体80」を「左可動体81」に、「原位置P0a」を「原位置P0b」に、「上可動アクチュエータKA1」を「左可動アクチュエータKA2」に、「第1異常報知」を「第2異常報知」に、それぞれ読み替えた処理である。よって、その詳細な説明を省略する。つまり、副CPU51は、規定回数にわたって左可動体81を第1検査位置に位置するように動作させても、左可動体81が第1検査位置に位置しない場合(原位置P0bに位置し続ける場合)、左可動体81の異常が発生していると判定し、それを報知する。そして、副CPU51は、左可動体81の異常が発生していると判定した場合、第1制限フラグをオンにすることで、上可動体80、左可動体81、及び右可動体82の演出態様の動作を制限する。
【0144】
ステップS406の処理(左動作チェック1処理)が終了すると、副CPU51は、第1制限フラグがオフであるか否かを判定する(ステップS407)。つまり、副CPU51は、左動作チェック1処理において、第1制限フラグがオンとなったか否かを判定する。第1制限フラグがオフである場合(ステップS407:YES)、副CPU51は、左原位置チェック処理を実行する(ステップS408)。これにより、左動作チェック1処理において第1検査位置に向けて動作した左可動体81が原位置P0bに向けて動作することとなる。ステップS408の処理(左原位置チェック処理)が終了すると、副CPU51は、第1制限フラグがオフであるか否かを判定する(ステップS409)。
【0145】
第1制限フラグがオフである場合(ステップS409:YES)、副CPU51は、右動作チェック1処理を実行する(ステップS410)。右動作チェック1処理は、上動作チェック1処理について、「上可動体80」を「右可動体82」に、「原位置P0a」を「原位置P0c」に、「上可動アクチュエータKA1」を「右可動アクチュエータKA3」に、「第1異常報知」を「第3異常報知」に、それぞれ読み替えた処理である。よって、その詳細な説明を省略する。つまり、副CPU51は、規定回数にわたって右可動体82を第1検査位置に位置するように動作させても、右可動体82が第1検査位置に位置しない場合(原位置P0cに位置し続ける場合)、右可動体82の異常が発生していると判定し、それを報知する。そして、副CPU51は、右可動体82の異常が発生していると判定した場合、第1制限フラグをオンにすることで、上可動体80、左可動体81、及び右可動体82の演出態様の動作を制限する。
【0146】
ステップS410の処理(右動作チェック1処理)が終了すると、副CPU51は、第1制限フラグがオフであるか否かを判定する(ステップS411)。つまり、副CPU51は、右動作チェック1処理において、第1制限フラグがオンとなったか否かを判定する。第1制限フラグがオフである場合(ステップS411:YES)、副CPU51は、右原位置チェック処理を実行する(ステップS412)。これにより、右動作チェック1処理において第1検査位置に向けて動作した右可動体82が原位置P0cに向けて動作することとなる。
【0147】
図11に示すように、第1制限フラグがオンである場合(ステップS401:NO、ステップS403:NO、ステップS405:NO、ステップS407:NO、ステップS409:NO、及びステップS411:NO)、及びステップS412の処理(右原位置チェック処理)が終了した場合、副CPU51は、第2制限フラグがオフであるか否かを判定する(ステップS413)。第2制限フラグがオンである場合(ステップS413:NO)、副CPU51は、第1動作チェック処理を終了する。第2制限フラグがオフである場合(ステップS413:YES)、副CPU51は、左下動作チェック1処理を実行する(ステップS414)。
【0148】
図13に示すように、左下動作チェック1処理において、副CPU51は、左下可動体90が第1検査位置へと変位するように左下可動アクチュエータKA4を制御する(ステップS461)。ステップS461の処理が終了すると、副CPU51は、動作後の左下可動体90が原位置P0dに位置しているか否かを判定する(ステップS462)。左下可動体90が原位置P0dに位置していない場合(ステップS462:NO)、副CPU51は、左下動作チェック1処理を終了する。左下可動体90が原位置P0dに位置している場合(ステップS462:YES)、副CPU51は、動作回数(ステップS461の処理の実行回数)が規定回数に達したか否かを判定する(ステップS463)。動作回数が規定回数に達していない場合(ステップS463:NO)、副CPU51は、ステップS461の処理へ移行する。つまり、副CPU51は、左下可動体90が第1検査位置へと変位するまで(原位置P0dに位置しなくなるまで)、規定回数を上限として、ステップS461の処理を繰り返し実行する。動作回数が規定回数に達している場合(ステップS463:YES)、副CPU51は、第4異常報知を実行させる(ステップS464)。つまり、副CPU51は、規定回数にわたって左下可動体90を第1検査位置に位置するように動作させても、左下可動体90が第1検査位置に位置しない場合(原位置P0dに位置し続ける場合)、左下可動体90の異常が発生していると判定し、それを報知する。ステップS464の処理が終了すると、副CPU51は、第2制限フラグをオンにする(ステップS465)。その後、副CPU51は、左下動作チェック1処理を終了する。つまり、左下動作チェック1処理は、左下可動体90が第1検査位置に向けて動作した状態で終了する。
【0149】
図11の説明に戻り、ステップS414の処理(左下動作チェック1処理)が終了すると、副CPU51は、第2制限フラグがオフであるか否かを判定する(ステップS415)。つまり、副CPU51は、左下動作チェック1処理において、第2制限フラグがオンとなったか否かを判定する。第2制限フラグがオンである場合(ステップS415:NO)、副CPU51は、第1動作チェック処理を終了する。第2制限フラグがオフである場合(ステップS415:YES)、副CPU51は、左下原位置チェック処理を実行する(ステップS416)。これにより、左下動作チェック1処理において第1検査位置に向けて動作した左下可動体90が原位置P0dに向けて動作することとなる。ステップS416の処理(左下原位置チェック処理)が終了すると、副CPU51は、第2制限フラグがオフであるか否かを判定する(ステップS417)。第2制限フラグがオンである場合(ステップS417:NO)、副CPU51は、第1動作チェック処理を終了する。
【0150】
第2制限フラグがオフである場合(ステップS417:YES)、副CPU51は、右下動作チェック1処理を実行する(ステップS418)。右下動作チェック1処理は、左下動作チェック1処理について、「左下可動体90」を「右下可動体91」に、「原位置P0d」を「原位置P0e」に、「左下可動アクチュエータKA4」を「右下可動アクチュエータKA5」に、「第4異常報知」を「第5異常報知」に、それぞれ読み替えた処理である。よって、その詳細な説明を省略する。つまり、副CPU51は、規定回数にわたって右下可動体91を第1検査位置に位置するように動作させても、右下可動体91が第1検査位置に位置しない場合(原位置P0eに位置し続ける場合)、右下可動体91の異常が発生していると判定し、それを報知する。そして、副CPU51は、右下可動体91の異常が発生していると判定した場合、第2制限フラグをオンにすることで、左下可動体90、及び右下可動体91の演出態様の動作を制限する。
【0151】
ステップS418の処理(右下動作チェック1処理)が終了すると、副CPU51は、第2制限フラグがオフであるか否かを判定する(ステップS419)。つまり、副CPU51は、右下動作チェック1処理において、第2制限フラグがオンとなったか否かを判定する。第2制限フラグがオンである場合(ステップS419:NO)、副CPU51は、第1動作チェック処理を終了する。第2制限フラグがオフである場合(ステップS419:YES)、副CPU51は、右下原位置チェック処理を実行する(ステップS420)。これにより、右下動作チェック1処理において第1検査位置に向けて動作した右下可動体91が原位置P0eに向けて動作することとなる。ステップS420の処理(右下原位置チェック処理)が終了した場合、副CPU51は、第1動作チェック処理を終了する。
【0152】
このように、原位置チェック処理、及び第1動作チェック処理が実行されることによって、可動体が原位置に位置した後、第1検査位置へと変位し、その後、原位置へと変位する。つまり、原位置チェック処理、及び第1動作チェック処理が実行されることによって、可動体が第1検査態様で動作する。上述したように、特定機能動作処理では、原位置チェック処理、及び第1動作チェック処理が実行される。つまり、特定機能動作処理が実行されることによって、可動体が第1検査態様で動作し得る。また、特定機能動作処理では、第1動作チェック処理の終了後、可動体の状態が第2状態に制御される。つまり、特定機能が作動するとき、特定機能の作動を契機として可動体が検査態様(第1検査態様)で動作し、その後、可動体の動作が制限される。このとき、特定機能の作動によって、可動体の動作が制限されることは、示唆及び報知されない。つまり、特定機能が作動したことによって、可動体の動作が制限される場合、当該可動体の動作が制限されることを示唆又は報知する特定報知が実行されない。また、特定機能動作処理では、ステップS251の処理によって、全可動体の動作が中止される。つまり、特定機能が作動するとき、可動体が動作中である場合には、当該動作が中止される。
【0153】
検査動作処理の説明に戻り、検査動作処理には、電力供給時動作処理がある。電力供給時動作処理は、電力供給が開始されることを契機として可動体を検査態様で動作させるための処理である。電力供給が開始されることは、可動体の動作契機(第1契機)の一例である。つまり、第1契機が成立するとき、可動体は、検査態様で動作する。一例として、電力供給時動作処理には、初期化時動作処理と、復帰時通常動作処理と、復帰時特定動作処理と、がある。
【0154】
まず、初期化時動作処理について説明する。
初期化時動作処理は、電力供給の開始に際してバックアップ情報が初期化されている場合に実行される処理である。一例として、副CPU51は、初期化コマンドを入力したことを契機として初期化時動作処理を実行する。
【0155】
図14に示すように、初期化時動作処理において、副CPU51は、原位置チェック処理を実行する(ステップS501)。ステップS501の処理(原位置チェック処理)が終了すると、副CPU51は、第1動作チェック処理を実行する(ステップS502)。ステップS502の処理(第1動作チェック処理)を終了すると、副CPU51は、可動体の状態を第1状態に制御する(ステップS503)。つまり、副CPU51は、動作許容フラグをオンにする。次に、副CPU51は、検査態様の動作が正常に終了したか否かを判定する(ステップS504)。一例として、副CPU51は、第1制限フラグがオフであって、かつ、第2制限フラグがオフであるとき、検査態様の動作が正常に終了したと判定する。検査態様の動作が正常に終了していない場合(ステップS504:NO)、副CPU51は、初期化時動作処理を終了する。検査態様の動作が正常に終了している場合(ステップS504:YES)、副CPU51は、終了報知を実行させる(ステップS505)。一例として、終了報知は、検査態様の動作が正常に終了したことの報知である。なお、終了報知は、検査態様の動作が正常に終了したことを示唆するものであってもよい。つまり、電力供給が開始される(第1契機が成立する)ことによって可動体が動作するとき、当該動作の終了を示唆又は報知する終了報知が実行される。終了報知は、特別報知の一例である。一例として、終了報知は、装飾ランプLAが所定態様(例えば、白色の点灯)にて発光することによって実行される。その後、副CPU51は、初期化時動作処理を終了する。つまり、初期化時動作処理では、原位置チェック処理、及び第1動作チェック処理が実行される。これにより、可動体が第1検査態様で動作し得る。
【0156】
次に、復帰時通常動作処理について説明する。
復帰時通常動作処理は、電力供給の開始に際してバックアップ情報が初期化されていない場合に実行される処理である。一例として、副CPU51は、復帰コマンドを入力したことを契機として復帰時通常動作処理を実行する。
【0157】
図15に示すように、復帰時通常動作処理において、副CPU51は、原位置チェック処理を実行する(ステップS511)。また、副CPU51は、ステップS511の処理(原位置チェック処理)の実行中、演出ボタンBTの操作を受け付ける。ステップS511の処理(原位置チェック処理)が終了すると、副CPU51は、ステップS511の処理(原位置チェック処理)の実行中に演出ボタンBTが操作されたか否かを判定する(ステップS512)。一例として、副CPU51は、演出ボタンBTの操作信号に基づいて、演出ボタンBTが操作されたことを検知する。ステップS511の処理(原位置チェック処理)の実行中に演出ボタンBTが操作されていない場合(ステップS512:NO)、副CPU51は、第1動作チェック処理を実行する(ステップS513)。ステップS511の処理(原位置チェック処理)の実行中に演出ボタンBTが操作された場合(ステップS512:YES)、副CPU51は、第2動作チェック処理を実行する(ステップS514)。ステップS513の処理(第1動作チェック処理)が終了した場合、及びステップS514の処理(第2動作チェック処理)が終了した場合、副CPU51は、可動体の状態を第1状態に制御する(ステップS515)。つまり、副CPU51は、動作許容フラグをオンにする。次に、副CPU51は、検査態様の動作が正常に終了したか否かを判定する(ステップS516)。検査態様の動作が正常に終了していない場合(ステップS516:NO)、副CPU51は、復帰時通常動作処理を終了する。検査態様の動作が正常に終了している場合(ステップS516:YES)、副CPU51は、終了報知を実行させる(ステップS517)。つまり、電力供給が開始される(第1契機が成立する)ことによって可動体が動作するとき、当該動作の終了を示唆又は報知する終了報知が実行される。その後、副CPU51は、復帰時通常動作処理を終了する。
【0158】
第2動作チェック処理は、第1動作チェック処理について、「上動作チェック1処理」を「上動作チェック2処理」に、「左動作チェック1処理」を「左動作チェック2処理」に、「右動作チェック1処理」を「右動作チェック2処理」に、それぞれ読み替えた処理である。また、第2動作チェック処理は、第1動作チェック処理について、「左下動作チェック1処理」を「左下動作チェック2処理」に、「右下動作チェック1処理」を「右下動作チェック2処理」に、それぞれ読み替えた処理である。
【0159】
また、上動作チェック2処理は、上動作チェック1処理について、「第1検査位置」を「第2検査位置」に、読み替えた処理である。また、左動作チェック2処理は、左動作チェック1処理について、「第1検査位置」を「第2検査位置」に、読み替えた処理である。また、右動作チェック2処理は、右動作チェック1処理について、「第1検査位置」を「第2検査位置」に、読み替えた処理である。また、左下動作チェック2処理は、左下動作チェック1処理について、「第1検査位置」を「第2検査位置」に、読み替えた処理である。また、右下動作チェック2処理は、右下動作チェック1処理について、「第1検査位置」を「第2検査位置」に、読み替えた処理である。よって、これらの処理については、その詳細な説明を省略する。
【0160】
このように、復帰時通常動作処理では、原位置チェック処理が終了するまでに演出ボタンBTが操作されたか否かに応じて、以降の処理が分岐する。具体的に、復帰時通常動作処理では、原位置チェック処理が終了するまでに演出ボタンBTが操作されたか否かに応じて、第1動作チェック処理が実行されるときと、第2動作チェック処理が実行されるときと、がある。上述したように、原位置チェック処理、及び第1動作チェック処理が実行されることによって、第1検査態様の動作が実行され得る。一方、原位置チェック処理、及び第2動作チェック処理が実行されることによって、第2検査態様の動作が実行され得る。つまり、原位置チェック処理、及び第2動作チェック処理が実行されることによって、可動体が原位置に位置した後、第2検査位置へと変位し、その後、原位置へと変位する。復帰時通常動作処理では、第1動作チェック処理、及び第2動作チェック処理の何れが実行されるかによって、可動体が第1検査態様で動作するか、第2検査態様で動作するかが異なる。つまり、第1検査態様の動作と、第2検査態様の動作とは、動作開始から原位置チェック処理が終了するまでの動作が共通であって、原位置チェック処理が終了するまでに演出ボタンBTが操作されたか否かに応じて、原位置チェック処理が終了した以降の動作が分岐する。原位置チェック処理が終了するタイミングは、所定タイミングの一例である。
【0161】
復帰時特定動作処理について説明する。
復帰時特定動作処理は、電力供給の開始に際して特定機能の作動状態に制御された場合に実行される処理である。つまり、電力供給の開始に際してバックアップ情報が初期化されていないとき、特定機能の作動状態に制御されない場合には、復帰時通常動作処理が実行される。一方、電力供給の開始に際してバックアップ情報が初期化されていないとき、特定機能の作動状態に制御された場合には、復帰時特定動作処理が実行される。このため、復帰時特定動作処理は、復帰時通常動作処理に比して優先度の高い処理であると言える。つまり、可動体は、第1契機の成立を契機とする動作よりも、第2契機の成立を契機とする動作の方が優先度が高い。一例として、副CPU51は、復帰時作動コマンドを入力したことを契機として復帰時特定動作処理を実行する。
【0162】
図16に示すように、復帰時特定動作処理において、副CPU51は、原位置チェック処理を実行する(ステップS521)。ステップS521の処理(原位置チェック処理)が終了すると、副CPU51は、第1動作チェック処理を実行する(ステップS522)。ステップS522の処理(第1動作チェック処理)が終了すると、副CPU51は、可動体の状態を第2状態に制御する(ステップS523)。つまり、副CPU51は、動作許容フラグをオフにする。その後、副CPU51は、復帰時特定動作処理を終了する。つまり、復帰時特定動作処理では、原位置チェック処理、及び第1動作チェック処理が実行される。これにより、可動体が第1検査態様で動作し得る。
【0163】
以上のように構成されたパチンコ遊技機10において特定機能が作動したときの可動体の動作態様の具体的な一例について説明する。
図17の時点T00では、パチンコ遊技機10に電力が供給されている状況であって、特定機能作動フラグがオフである状況を示している。時点T01において、特定機能作動フラグがオンになったとする。つまり、特定機能が作動したとする。このとき、第1可動演出、又は第2可動演出が実行されている場合には、特定機能が作動したことによって特定機能動作処理が実行されるため、第1演出態様、又は第2演出態様の可動体の動作が中止される。つまり、特定機能が作動するとき、可動体が動作中である場合には、当該動作が中止される。また、このとき、第1可動演出、又は第2可動演出の実行が予定されている場合には、特定機能が作動したことによって特定機能動作処理が実行されるため、第1可動演出、又は第2可動演出における第1演出態様、又は第2演出態様の可動体の動作の予定が破棄される。つまり、特定機能が作動するとき、可動体の動作の予定が破棄される。また、特定機能動作処理では、原位置チェック処理、及び第1動作チェック処理が実行されるため、特定機能が作動するとき、第1可動体及び第2可動体が検査態様で動作する。このとき、第1可動体及び第2可動体は、特定機能が作動するときに第1制限フラグがオンであったか、及び第2制限フラグがオンであったかにかかわらず検査態様で動作する。つまり、特定機能が作動するとき、第1可動体の異常が検知されることによって動作が制限されていても第1可動体及び第2可動体が検査態様で動作する。可動体の動作が終了するとき、特定機能の作動による可動体の動作が終了することは、示唆及び報知されない。つまり、特定機能が作動する(第2契機が成立する)ことによって可動体が動作するとき、当該可動体の動作が終了することを示唆又は報知する特別報知が実行されない。第1可動体及び第2可動体の検査態様の動作が終了した後、特定機能動作処理では、可動体の状態が第2状態に制御されるため、特定機能が作動するとき、第1可動体及び第2可動体は、演出態様での動作が制限される。
【0164】
その後、時点T02において、電力供給が遮断されたとする。このとき、特定機能作動フラグは、継続してオンになっている。つまり、特定機能は、継続して作動している。時点T03において、電力供給が開始されたとする。このとき、特定機能作動フラグは、初期化されていないものとする。つまり、特定機能が作動した後、電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されるとき、特定機能作動フラグが初期化されていないものとする。この場合、電力供給の開始に際して特定機能の作動状態に制御されることによって復帰時特定動作処理が実行されるため、演出ボタンBTが操作されても、可動体が第1検査態様で動作する。また、この場合、可動体が検査態様(第1検査態様)で動作した後、可動体の状態が第2状態に移行する。
【0165】
その後、時点T04において、電力供給が遮断されたとする。このとき、特定機能作動フラグは、継続してオンになっている。つまり、特定機能は、継続して作動している。時点T05において、電力供給が開始されたとする。このとき、特定機能作動フラグが初期化されたものとする。つまり、特定機能が作動した後、電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されるとき、特定機能作動フラグが初期化されているものとする。この場合、電力供給の開始に際して特定機能作動フラグを含むバックアップ情報が初期化されることによって初期化時動作処理が実行されるため、可動体が検査態様で動作した後、第1状態に移行する。
【0166】
その後、時点T06において、電力供給が遮断されたとする。このとき、特定機能作動フラグは、オフになっている。つまり、特定機能は、作動していない。時点T07において、電力供給が開始されたとする。このとき、バックアップ情報(特定機能作動フラグ)が初期化されていないものとする。つまり、特定機能が作動していないときに電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されるとき、バックアップ情報(特定機能作動フラグ)が初期化されているものとする。この場合、電力供給の開始に際して特定機能作動フラグを含むバックアップ情報が初期化されないことによって復帰時通常動作処理が実行される。このとき、復帰時通常動作処理では、ステップS511の処理(原位置チェック処理)の実行中に、演出ボタンBTが操作されないと可動体が第1検査態様で動作する一方、演出ボタンBTが操作されると可動体が第2検査態様で動作する。
【0167】
本実施形態の効果について説明する。
(1-1)本実施形態では、遊技の実行が制限されるとき、可動体の動作を中止させる。これにより、可動体が動作することによって遊技の実行が制限されていない印象を与えてしまうことを抑制することができる。つまり、遊技の実行を制限する機能が作動したときに応じた制御を行うことができる。
【0168】
(1-2)また、遊技の実行が制限されるとき、可動体の動作の予定を破棄することで、遊技の実行が制限された後に可動体が動作してしまうことを抑制することができる。これにより、可動体が動作することによって遊技の実行が制限されていない印象を与えてしまうことを抑制することができる。つまり、遊技の実行を制限する機能が作動したときに応じた制御を行うことができる。
【0169】
(1-3)本実施形態では、特定機能が作動することによって、遊技の実行が制限されるとともに、可動体の動作が制限される。ここで、仮に、特定機能が作動し、可動体の動作が制限された状況で電力供給が遮断され、その後、パチンコ遊技機10が別の場所に搬送される場合、可動体の動作が制限された位置によっては、パチンコ遊技機10の搬送時、振動などにより可動体が動作してしまうことによって、可動体に異常が生じる虞がある。このような虞があるところ、本実施形態によれば、特定機能の作動を契機として可動体が検査態様で動作し、その後、可動体の動作が制限されるため、検査態様の動作によって、可動体を正常な位置(原位置)に移動させることができる。
【0170】
(1-4)本実施形態では、遊技の実行を制限する機能が作動した後、電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されるとき、特定情報が初期化されたか否かに応じて、その後の演出態様での動作を許容するか、制限するかが異なる。そして、電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されるとき、遊技の実行を制限する機能が作動しているときには、可動体の動作を制限することができる。これにより、このような状況において、可動体が動作することによって遊技の実行が制限されていない印象を与えてしまうことを抑制することができる。つまり、遊技の実行を制限する機能が作動したときに応じた制御を行うことができる。
【0171】
(1-5)本実施形態では、電力供給が開始されるとき、特定機能が作動していない場合には、演出ボタンBTが操作されたか否かに応じて、可動体の動作態様が異なる。このため、電力供給が開始されるとき、特定機能が作動していない場合には、パチンコ遊技機10の管理者などが、状況に応じて可動体の動作態様を選択することができる。これにより、パチンコ遊技機10の管理者などは、パチンコ遊技機10の管理がし易い。
【0172】
(1-6)特に、第1検査態様の動作と、第2検査態様の動作とは、動作開始から所定タイミングまでの動作が共通であって、所定タイミングまでに演出ボタンBTが操作されたか否かに応じて、所定タイミング以降の動作が分岐する。このため、電量供給が開始してから可動体の動作が終了するまでの時間が増加してしまうことを抑制しつつ、可動体の動作態様を選択する期間を設けることができる。
【0173】
(1-7)また、第1検査態様の動作と、第2検査態様の動作とは、動作時間が異なる。このため、電力供給が開始されるとき、特定機能が作動していない場合には、パチンコ遊技機10の管理者などが、時間の余裕に応じて可動体の動作時間を選択することができる。これにより、パチンコ遊技機10の管理者などは、パチンコ遊技機10の管理がし易い。
【0174】
(1-8)一方、電力供給が開始されるとき、特定機能が作動している場合には、所定タイミングまでに演出ボタンBTが操作されても、可動体が第1検査態様で動作する。これによれば、遊技の実行が制限されていることをパチンコ遊技機10の管理者などが認識し易い。
【0175】
(1-9)本実施形態では、特定機能が作動した後、第2状態になることによって、可動体の動作が制限されるが、第2状態であるかを特定可能な特別情報は、電力供給が遮断されているときに保持されない。このため、電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されるとき、特別情報は初期化される。このような場合であっても電力供給が開始された後、再び第2状態とすることによって、遊技の実行を制限する機能が作動したときに応じた制御を行うことができる。
【0176】
(1-10)本実施形態において、可動体の異常が検知されるときには、当該可動体の動作が制限される一方、遊技の実行が制限されるときには、全ての可動体の動作が制限される。つまり、可動体の動作が制限される契機が、可動体の異常が検知されることによるものか、特定機能が作動するものかによって、動作が制限される可動体が異なる。このように、本実施形態では、遊技の実行を制限する機能が作動したときに応じた制御を行うことができる。
【0177】
(1-11)本実施形態では、特定機能が作動するとき、上可動体80の異常が検知されることによって動作が制限されていても上可動体80が検査態様で動作し、その後、可動体の演出態様での動作が制限される。これによれば、上可動体80が何らかの異常によって動作が制限される場合であっても、特定機能の作動を契機として検査態様で動作させることによって、上可動体80を正常な位置に移動させることができる。
【0178】
(1-12)一般的に、可動体の異常が検知されたことによって、可動体の動作が制限される場合、遊技機の管理者などが原因を調査したいと考えることが想定される。本実施形態では、異常が検知された可動体の動作が制限されたことを異常報知によって特定し易くすることで、異常が検知された可動体をパチンコ遊技機10の管理者が認識し易い。このため、パチンコ遊技機10の管理者などは、パチンコ遊技機10を管理し易い。一方、遊技の実行を制限する機能が作動したことによって、可動体の動作が制限される場合、その原因を調査する必要がない。このような状況では、特定報知を実行しないことで、可動体の異常が発生したことをパチンコ遊技機10の管理者がより認識し易い。つまり、遊技の実行を制限する機能が作動したときに応じた制御を行うことができる。
【0179】
(1-13)特定機能が作動した場合、動作要求を受け付けないことによって、可動体の動作が制限される。これによれば、より下流の制御において可動体の動作を制限するため、予期せぬ不具合が発生することによって可動体が動作してしまうことを抑制できる。
【0180】
(1-14)本実施形態では、パチンコ遊技機10の電力供給が開始されるとき、可動体を動作させることによって、可動体が正常に動作するかを確認することが可能である。ここで、可動体が正常であるかをパチンコ遊技機10の管理者が、可動体の動作を目視することによって確認する場合、確認に掛かる時間が膨大になってしまう虞がある。本実施形態では、特別報知を実行可能であることによって、可動体の動作終了後に、特別報知が実行されているか否かを確認することで、可動体の動作が正常に終了したことを認識可能である。これにより、パチンコ遊技機10の管理者がパチンコ遊技機10を管理し易い。一方、遊技の実行を制限する機能が作動する場合、直前まで遊技者が遊技を行っている状況が想定される。つまり、遊技の実行を制限する機能が作動することによって可動体が動作する状況は、パチンコ遊技機10の管理者が、可動体の動作が正常であるかを確認する状況ではない。このような状況では、特別報知を実行しないことで、遊技の実行が制限されていない印象を与えてしまうことを抑制することができる。つまり、遊技の実行を制限する機能が作動したときに応じた制御を行うことができる。
【0181】
(第2実施形態)
第2実施形態のパチンコ遊技機について説明する。
以下の説明では、既に説明した実施形態と同一構成及び同一制御について、同一の符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略化する。第2実施形態では、特定機能が作動した場合、動作要求が発生しないことによって、可動体の動作が制限される点で第1実施形態とは異なる。
【0182】
具体的に、第2実施形態では、第2状態に制御するとき(ステップS255、及びステップS523)、副CPU51は、演出ゲームを終了するとともに、当該演出ゲームにおいて実行される予定であった演出について、その予定を破棄する。また、副CPU51は、作動コマンド又は復帰時作動コマンドを入力すると、それ以降の制限コマンドの入力を受け付けない。一例として、制限コマンドは、変動開始コマンドを含み得る。一例として、制限コマンドは、特別図柄コマンドを含み得る。一例として、制限コマンドは、オープニングコマンドを含み得る。一例として、制限コマンドは、ラウンドコマンドを含み得る。一例として、制限コマンドは、エンディング開始コマンドを含み得る。このため、特定機能が作動した場合、第1可動演出、及び第2可動演出の実行契機が到来しない。つまり、第2実施形態では、特定機能が作動した場合、動作要求が発生しない。これにより、特定機能が作動した場合、可動体の動作が制限される。
【0183】
本実施形態の効果について説明する。
(2-1)特定機能が作動した場合、動作要求が発生しないことによって、可動体の動作が制限される。これによれば、可動体の動作が制限されたときの制御が煩雑になることを抑制することができる。
【0184】
(2-2)一方、可動体の異常が検知された場合、第1実施形態と同様に、可動体に対する動作要求を受け付けないことによって、可動体の動作が制限される。これによれば、遊技の実行を制限する機能が作動したときに応じた制御を行うことができる。
【0185】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・可動体の動作態様は任意に変更してもよい。一例として、上可動体80は、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、及び右下可動体91のうち任意に選択された1又は複数の可動体と、同時又は略同時に検査態様で動作するようにしてもよい。一例として、副CPU51が、上原位置チェック処理、左原位置チェック処理、右原位置チェック処理、左下原位置チェック処理、及び右下原位置チェック処理のうち任意に選択された1又は複数の処理を並行して実行することによって、複数の可動体を同時又は略同時に検査態様で動作させてもよい。一例として、上可動体80は、関係する可動体の全部又は1部と同時又は略同時に検査態様で動作させてもよい。一例として、上可動体80は、関係しない可動体の全部又は1部と同時又は略同時に検査態様で動作させてもよい。
【0186】
・左下可動体90は、上可動体80、左可動体81、右可動体82、及び右下可動体91のうち任意に選択された1又は複数の可動体と、同時又は略同時に検査態様で動作するようにしてもよい。一例として、副CPU51が、上原位置チェック処理、左原位置チェック処理、右原位置チェック処理、左下原位置チェック処理、及び右下原位置チェック処理のうち任意に選択された1又は複数の処理を並行して実行することによって、複数の可動体を同時又は略同時に検査態様で動作させてもよい。一例として、左下可動体90は、関係する可動体の全部又は1部と同時又は略同時に検査態様で動作させてもよい。一例として、左下可動体90は、関係しない可動体の全部又は1部と同時又は略同時に検査態様で動作させてもよい。
【0187】
・可動体の構成は任意に変更してもよい。一例として、パチンコ遊技機10が備える可動体の数は、4以下であってもよく、6以上であってもよい。一例として、パチンコ遊技機10は、上可動体80、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、及び右下可動体91に加えて、又は代えて、別の可動体を備えていてもよい。一例として、パチンコ遊技機10は、上可動体80、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、右下可動体91、及び別の可動体のうち、任意に選択された1又は複数の可動体を備えていてもよい。なお、別の可動体は1つであってもよく、複数であってもよい。
【0188】
・上可動体80、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、及び右下可動体91のうち任意に選択された1又は複数の可動体は、原位置に位置するとき、可動体の全部が正面視で視認できるように構成されていてもよい。
【0189】
・上可動体80、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、及び右下可動体91のうち任意に選択された1又は複数の可動体は、原位置に位置するとき、可動体の全部が正面視で視認できないように構成されていてもよい。
【0190】
・上可動体80、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、及び右下可動体91のうち任意に選択された1又は複数の可動体は、演出位置に位置するとき、可動体の一部が正面視で視認できないように構成されていてもよい。
【0191】
・上可動体80、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、及び右下可動体91のうち任意に選択された1又は複数の可動体は、演出位置に位置するとき、可動体の全部が正面視で視認できないように構成されていてもよい。
【0192】
・上可動体80、左可動体81、右可動体82、左下可動体90、及び右下可動体91のうち任意に選択された1又は複数の可動体は、複数の演出位置に変位可能であってもよい。
【0193】
・各異常報知の報知態様は任意に変更してもよい。一例として、各異常報知は、各可動体に設けられた発光体とは異なる発光体が所定態様で発光してもよい。異なる発光体は、可動体の位置にかかわらず、正面視で視認できる位置に設けられるとよい。この場合、可動体が原位置にいるときに当該可動体が正面視で視認できないように構成される場合であっても、当該可動体に異常が発生したことを認識し易い。
【0194】
・また、一例として、各異常報知の報知態様は、原位置チェック処理、第1動作チェック処理、及び第2動作チェック処理の何れの処理において異常を検知したかを特定可能であってもよい。例えば、各異常報知は、異常を検知した処理に応じて異なる色で発光してもよい。
【0195】
・パチンコ遊技機10は、演出ボタンBTに加えて、又は代えて別の操作部を備えていてもよい。一例として、パチンコ遊技機10は、複数の操作部を備えていてもよい。この場合、検査態様の動作では、動作開始から所定タイミングまでの所定期間において、複数の操作部の操作を受け付けるとともに、所定期間に操作された操作部の種類に応じて、可動体の動作態様が異なっていてもよい。
【0196】
・規定回数(異常と判断するまでの回数)は、任意に変更してもよい。一例として、規定回数は、可動体ごとに定められていてもよい。つまり、可動体に応じて、規定回数が異なっていてもよい。
【0197】
・パチンコ遊技機10は、1又は複数の係止部を備えていてもよい。一例として、係止部は、対応する可動体が原位置に位置するとき、原位置から変位しないように係止する部材である。つまり、パチンコ遊技機10は、上可動体80に対応する係止部、左可動体81に対応する係止部、右可動体82に対応する係止部、左下可動体90に対応する係止部、及び右下可動体91に対応する係止部のうち任意に選択された1又は複数の係止部を備えていてもよい。一例として、係止部は、電磁ソレノイドであってもよい。この場合、可動体には、前後方向に貫通する係止孔が形成されているとともに、原位置に配置されている状態であるときに係止孔に電磁ソレノイドのプランジャー(可動鉄芯)が挿入されることによって、係止されるようにしてもよい。加えて、副CPU51は、電磁ソレノイドを制御可能であってもよい。つまり、副CPU51が電磁ソレノイドを制御することによって、可動体が動作するときには、可動体が係止されないようにしてもよい。なお、係止部は、電磁ソレノイドがオフであるときにブランジャー挿入されるように構成されるとよい。この場合、電力供給が遮断されているときにも、可動体を係止することができる。
【0198】
・可動体の動作には、第1制限フラグがオンであっても動作可能な一方、動作許容フラグがオフであるとき(第2状態であるとき)には動作不能な動作があってもよい。この場合、当該動作は、演出態様の動作であってもよく、検査態様の動作であってもよい。
【0199】
・特定機能が作動するとき、可動体が動作中である場合、当該動作を継続してもよい。この場合、可動体は、上記動作が終了した後に、検査態様で動作してもよい。また、可動体の動作中に特定球数が上限数に達したとき、状況に応じて、可動体の動作を中止するか継続するかを異ならせてもよい。一例として、可動体の動作中に特定球数が上限数に達したときに変動ゲームの実行中である場合には、可動体の動作を中止した後、可動体の動作を制限する一方、可動体の動作中に特定球数が上限数に達したときに大当り遊技の実行中である場合には、可動体の動作を継続させ、当該可動体の動作が正常に終了した後、可動体の動作を制限してもよい。
【0200】
・特定機能が作動するとき、可動体の動作の予定は、保持してもよい。つまり、検査態様で動作した後、可動体の動作要求が発生した場合、当該可動体を動作させてもよい。
・特定機能が作動するとき、可動体を検査態様で動作させなくてもよい。
【0201】
・復帰時通常動作処理では、演出ボタンBTの操作を受け付けなくてもよい。この場合、復帰時通常動作処理では、予め定めた検査態様(第1検査態様又は第2検査態様)で可動体が動作する。
【0202】
・可動体の異常が検知された場合、当該可動体に対する動作要求が発生しないことによって、可動体の動作が制限されてもよい。
・復帰時特定動作処理では、検査態様の動作が正常に終了した場合、特別報知が実行されるようにしてもよい。この場合、特別報知は、第2状態であることによって、可動体の動作が制限されることを示唆又は報知する特定報知としても機能する。
【0203】
・復帰時特定動作処理では、可動体の動作が開始してから所定タイミングが到来するまでの期間において、演出ボタンBTの操作を受け付けるとともに、当該期間において、演出ボタンBTが操作されたか否かに応じて異なる検査態様(第1検査態様又は第2検査態様)で可動体が動作するようにしてもよい。
【0204】
・復帰時特定動作処理では、原位置チェック処理とは別の処理を実行可能であってもよい。一例として、別の処理は、可動体の異常が発生しても、異常報知が実行されない点で原位置チェック処理とは異なっていてもよい。
【0205】
・復帰時特定動作処理では、第1動作チェック処理とは別の処理を実行可能であってもよい。一例として、別の処理は、可動体の異常が発生しても、異常報知が実行されない点で第1動作チェック処理とは異なっていてもよい。
【0206】
・特定機能動作処理では、検査態様の動作が正常に終了した場合、特別報知が実行されるようにしてもよい。この場合、特別報知は、第2状態であることによって、可動体の動作が制限されることを示唆又は報知する特定報知としても機能する。
【0207】
・特定機能動作処理では、可動体の動作が開始してから所定タイミングが到来するまでの期間において、演出ボタンBTの操作を受け付けるとともに、当該期間において、演出ボタンBTが操作されたか否かに応じて異なる検査態様(第1検査態様又は第2検査態様)で可動体が動作するようにしてもよい。
【0208】
・特定機能動作処理では、原位置チェック処理とは別の処理を実行可能であってもよい。一例として、別の処理は、可動体の異常が発生しても、異常報知が実行されない点で原位置チェック処理とは異なっていてもよい。
【0209】
・特定機能動作処理では、第1動作チェック処理とは別の処理を実行可能であってもよい。一例として、別の処理は、可動体の異常が発生しても、異常報知が実行されない点で第1動作チェック処理とは異なっていてもよい。
【0210】
・第1検査態様の動作と、第2検査態様の動作とは、動作開始から動作(一部又は全部)が異なっていてもよい。この場合、可動体が検査態様で動作する前に、何れの検査態様で動作するかを選択可能な期間があるとよい。
【0211】
・副RAM53に記憶される情報の一部又は全部は、電力供給が遮断された場合でもバックアップ可能に構成されてもよい。つまり、第1制限フラグ、第2制限フラグ、及び動作許容フラグのうち任意に選択された1又は複数の情報はバックアップ情報であってもよい。
【0212】
・初期化時動作処理では、特別報知が実行されないようにしてもよい。
・復帰時通常動作処理では、特別報知が実行されないようにしてもよい。
・復帰時通常動作処理では、演出ボタンBTが操作されることによって、可動体が第1検査態様で動作し、演出ボタンBTが操作されないことによって、可動体が第2検査態様で動作するようにしてもよい。
【0213】
・第1変動ゲームと第2変動ゲームは、保留条件が成立した順番で実行されてもよい。
・パチンコ遊技機10は、次回の大当り遊技まで高確率状態を付与する仕様、転落抽選に当選するまで高確率状態を付与する仕様(所謂、転落仕様)、又は規定回数の変動ゲームが終了するまで高確率状態を付与する仕様(所謂、ST仕様)を採用できる。パチンコ遊技機10は、遊技球が特定領域を通過することを条件に高確率状態を付与する仕様(所謂、V確変仕様)を採用できる。パチンコ遊技機10は、転落仕様と、V確変仕様と、を混合させた仕様であってもよい。パチンコ遊技機10は、ST仕様と、V確変仕様と、を混合させた仕様であってもよい。
【0214】
・特別図柄の当り抽選は、大当り抽選のほか、小当り抽選を含んでもよい。当り抽選にて小当りに当選した場合、特別ゲームの終了後に小当り遊技(当り遊技)が付与される。一例として、小当り遊技の実行中、可動演出が実行され得るようにしてもよい。また、一例として、高確非時短状態は、低確非時短状態に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数(頻度)、又は、単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数(頻度)が向上する状態(所謂、小当りRUSH仕様)であってもよい。つまり、高確非時短状態は、特定球数が増加し易い状態であってもよい。
【0215】
・パチンコ遊技機10は、「羽根もの」、又は「ヒコーキタイプ」ともいわれる第2種に分類される仕様を採用してもよい。この種のパチンコ遊技機では、始動口への遊技球の入球を契機に入球装置(大入賞口)の開閉羽根(開閉部材)が開き、入球装置へ入球した遊技球が特別入賞口へ入球することによって大当り遊技が生起される。
【0216】
・主CPU41、主ROM42、主RAM43、及び乱数生成回路44は、ワンチップに構成されていてもよい。
・遊技盤YBの具体的な構成は、任意に変更してもよい。
【0217】
・パチンコ遊技機10は、主基板40、副基板50とは別に、枠基板を備えてもよい。一例として、枠基板は、枠CPUと、枠ROMと、枠RAMとを備える。このように構成する場合、主CPU41に加えて、又は代えて枠CPUは、特定球数を計数可能であってもよい。一例として、枠CPUは、主CPU41から、各種賞球コマンドを入力可能であるとともに、使用球コマンドを入力可能であって、これらの制御コマンドに基づいて、特定球数を計数してもよい。一例として、使用球コマンドは、遊技球が使用されたことを主CPU41が特定することによって出力される制御コマンドである。一例として、枠CPUは、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、カウントセンサSE3などの賞球に関する信号、及び使用球センサSE6などの使用球に関する信号を入力可能であるとともに、これらの信号に基づいて特定球数を計数可能であってもよい。一例として、枠CPUと、枠ROMと、枠RAMとは、ワンチップに構成されていてもよい。
【0218】
・パチンコ遊技機10は、副基板50をサブ統括制御基板とし、副基板50とは別に演出表示装置EHを専門に制御する表示制御基板、装飾ランプLAを専門に制御する発光制御基板、スピーカSPを専門に制御する音制御基板を備えてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて副基板としてもよい。また、実施形態において、単一の基板に主CPU41、及び副CPU51を搭載してもよい。また、表示制御基板、発光制御基板、及び音制御基板を任意に組み合わせて単数又は複数の基板としてもよい。
【0219】
・上記実施形態をスロットマシンに適用してもよい。スロットマシンでは、BETボタンの操作や、メダルの投入によって、掛け数(賭数ともいわれる)を設定することができる。スロットマシンでは、掛け数を設定した後、スタートレバーが操作されると、複数のリールが回転する。スロットマシンでは、複数のリールが回転した後、ストップボタンが操作されると、対応するリールの回転が停止する。そして、スロットマシンでは、全てのリールの回転が停止すると、停止した図柄組み合わせに応じて賞(メダルの付与、再遊技)が付与される。スロットマシンでは、掛け数が設定されている状態でスタートレバーが操作されてから全てのリールの回転が停止するまでが、少なくとも1回の変動ゲームに含まれる。また、スロットマシンでは、役抽選が行われ、役抽選においてボーナス役に当選可能となっているものがある。このようなスロットマシンでは、入賞ライン上においてボーナス役に対応する図柄組み合わせが導出されることでボーナス役が入賞すると、ボーナス遊技が付与される。ボーナス遊技は、パチンコ遊技機10の大当り遊技に相当する。
【0220】
また、スロットマシンでは、役抽選においてリプレイ役(再遊技役)などの特定の役に当選する確率が異なる複数種類の遊技状態のうち何れかの遊技状態に制御可能に構成されたものもある。リプレイ役などの特定の役に当選する確率が、通常遊技状態に比して高い遊技状態(所謂、RT状態)は、持ち球が増加する、又は通常遊技状態に比して持ち球が減少し難いため、遊技者にとって有利な遊技状態である。
【0221】
また、スロットマシンには、所定の役を入賞させるためのストップボタンの操作態様が報知される状態(所謂、AT状態)に制御可能なものもある。AT状態は、通常遊技状態に比して所定の役を入賞させ易くなることから、持ち球が増加する、又は通常遊技状態に比して持ち球が減少し難いため、遊技者にとって有利な遊技状態である。AT状態に制御可能なスロットマシンには、AT状態においてボーナス遊技を模した演出を実行可能なものや、AT状態の方がボーナス遊技に比して持ち球が増加し易いものもある。このようなスロットマシンにおいて、AT状態は、パチンコ遊技機10の大当り遊技に相当するといえる。
【0222】
上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(付記イ)計数手段と、所定の動作が可能な可動体と、前記可動体を制御する制御手段と、を備え、前記計数手段は、電力供給が開始されてから付与された賞球数と電力供給が開始されてから遊技に使用された使用球数とに基づいて、特定球数を計数し、前記特定球数が上限数に達した場合、特定機能が作動することによって、遊技機における遊技の実行が制限され、前記特定機能が作動するとき、前記可動体が動作中である場合には、当該動作が中止される遊技機。
【0223】
(付記ロ)前記特定機能が作動するとき、前記可動体の動作の予定が破棄される(付記イ)に記載の遊技機。
(付記ハ)前記特定機能が作動するとき、前記特定機能の作動を契機として前記可動体が検査態様で動作し、その後、前記可動体の動作が制限される(付記イ)又は(付記ロ)に記載の遊技機。
【0224】
(付記ニ)計数手段と、特定情報を初期化する初期化手段と、所定の動作が可能な可動体と、前記可動体を制御する制御手段と、を備え、前記計数手段は、電力供給が開始されてから付与された賞球数と電力供給が開始されてから遊技に使用された使用球数とに基づいて、特定球数を計数し、前記特定球数が上限数に達した場合、特定機能が作動することによって、遊技機における遊技の実行が制限され、前記特定機能が作動した後、電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されるとき、前記特定情報が初期化される場合、前記可動体が検査態様で動作した後に第1状態に移行し、前記特定機能が作動した後、電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されるとき、前記特定情報が初期化されない場合、前記可動体が前記検査態様で動作した後に第2状態に移行し、前記第1状態は、前記可動体の演出態様での動作が許容される状態であり、前記第2状態は、前記可動体の演出態様での動作が制限される状態である遊技機。
【0225】
(付記ホ)所定の操作が可能な操作手段を備え、前記検査態様には、第1検査態様と、前記第1検査態様と異なる第2検査態様と、があり、前記特定機能が作動していないときに電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されるとき、前記特定情報が初期化されない場合、前記操作手段が操作されないと前記可動体が前記第1検査態様で動作する一方、前記操作手段が操作されると前記可動体が前記第2検査態様で動作する(付記ニ)に記載の遊技機。
【0226】
(付記ヘ)前記第1検査態様の動作と、前記第2検査態様の動作とは、動作開始から所定タイミングまでの動作が共通であって、前記所定タイミングまでに前記操作手段が操作されたか否かに応じて、前記所定タイミング以降の動作が分岐する(付記ホ)に記載の遊技機。
【0227】
(付記ト)前記第2検査態様の動作は、前記第1検査態様の動作と動作時間が異なる(付記ホ)又は(付記ヘ)に記載の遊技機。
(付記チ)前記特定機能が作動した後、電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されるとき、前記特定情報が初期化されない場合、前記操作手段が操作されても、前記可動体が前記第1検査態様で動作する(付記ホ)又は(付記ヘ)に記載の遊技機。
【0228】
(付記リ)前記特定機能が作動するとき、前記第2状態に移行し、前記第1状態であるか、前記第2状態であるかを特定可能な特別情報は、電力供給が遮断されているときに保持されない情報である(付記ニ)、(付記ホ)、及び(付記ヘ)のうち何れかに記載の遊技機。
【0229】
(付記ヌ)計数手段と、所定の動作が可能な可動体と、前記可動体を制御する制御手段と、を備え、前記計数手段は、電力供給が開始されてから付与された賞球数と電力供給が開始されてから遊技に使用された使用球数とに基づいて、特定球数を計数し、前記特定球数が上限数に達した場合、特定機能が作動することによって、遊技機における遊技の実行が制限され、前記可動体には、第1可動体と、前記第1可動体とは異なる第2可動体と、が少なくともあり、前記可動体の異常が検知されるとき、異常が検知された可動体は、動作が制限され、前記第1可動体の異常が検知されるとき、前記第2可動体は、演出態様での動作が許容され、前記特定機能が作動するとき、前記第1可動体及び前記第2可動体は、演出態様での動作が制限される遊技機。
【0230】
(付記ル)前記特定機能が作動するとき、前記第1可動体及び前記第2可動体が検査態様で動作し、その後、前記第1可動体及び前記第2可動体の演出態様での動作が制限される(付記ヌ)に記載の遊技機。
【0231】
(付記ヲ)前記特定機能が作動するとき、前記第1可動体の異常が検知されることによって動作が制限されていても前記第1可動体及び前記第2可動体が検査態様で動作し、その後、前記第1可動体及び前記第2可動体の演出態様での動作が制限される(付記ル)に記載の遊技機。
【0232】
(付記ワ)計数手段と、所定の動作が可能な可動体と、前記可動体を制御する制御手段と、を備え、前記計数手段は、電力供給が開始されてから付与された賞球数と電力供給が開始されてから遊技に使用された使用球数とに基づいて、特定球数を計数し、前記特定球数が上限数に達した場合、特定機能が作動することによって、遊技機における遊技の実行が制限され、前記可動体は、当該可動体の異常が検知されたとき、及び前記特定機能が作動したときに動作が制限され、前記可動体の異常が検知されたことによって、当該可動体の動作が制限される場合、当該可動体の動作が制限されることを示唆又は報知する特定報知が実行される一方、前記特定機能が作動したことによって、前記可動体の動作が制限される場合、前記特定報知が実行されない遊技機。
【0233】
(付記カ)前記特定機能が作動した場合、動作要求が発生しないことによって、前記可動体の動作が制限される(付記ワ)に記載の遊技機。
(付記ヨ)前記特定機能が作動した場合、動作要求を受け付けないことによって、前記可動体の動作が制限される(付記ワ)に記載の遊技機。
【0234】
(付記タ)前記可動体の異常が検知された場合、当該可動体に対する動作要求を受け付けないことによって、前記可動体の動作が制限される(付記カ)に記載の遊技機。
(付記レ)計数手段と、所定の動作が可能な可動体と、前記可動体を制御する制御手段と、を備え、前記計数手段は、電力供給が開始されてから付与された賞球数と電力供給が開始されてから遊技に使用された使用球数とに基づいて、特定球数を計数し、前記特定球数が上限数に達した場合、特定機能が作動することによって、遊技機における遊技の実行が制限され、前記可動体の動作契機には、第1契機と、第2契機とが少なくともあり、前記第1契機が成立することによって前記可動体が動作するとき、当該動作の終了を示唆又は報知する特別報知が実行される一方、前記第2契機が成立することによって前記可動体が動作するとき、前記特別報知が実行されず、前記第1契機は、電力供給が開始されたことによって成立し、前記第2契機は、前記特定機能が作動することによって成立する遊技機。
【0235】
(付記ソ)前記第1契機が成立するとき、及び前記第2契機が成立するとき、前記可動体は、検査態様で動作し、前記検査態様の動作には、前記可動体が原位置に位置しない場合に、当該可動体が前記原位置に向けて移動する動作を含む(付記レ)に記載の遊技機。
【0236】
(付記ツ)前記第1契機が成立するとき、及び前記第2契機が成立するとき、前記可動体は、検査態様で動作し、前記検査態様の動作には、前記可動体が原位置に位置する場合に、当該可動体が検査位置に向けて移動した後、前記原位置に向けて移動する動作を含む(付記レ)に記載の遊技機。
【0237】
(付記ネ)計数手段と、所定の動作が可能な可動体と、前記可動体を制御する制御手段と、を備え、前記計数手段は、電力供給が開始されてから付与された賞球数と電力供給が開始されてから遊技に使用された使用球数とに基づいて、特定球数を計数し、前記特定球数が上限数に達した場合、遊技機における遊技の実行が制限され、前記可動体の動作中に前記特定球数が上限数に達したときに変動ゲームの実行中である場合には、可動体の動作を中止した後、可動体の動作を制限する一方、前記可動体の動作中に前記特定球数が上限数に達したときに大当り遊技の実行中である場合には、可動体の動作を継続させ、当該可動体の動作が正常に終了した後、可動体の動作を制限する遊技機。
【0238】
(付記ナ)前記可動体は、前記第1契機の成立を契機とする動作よりも、前記第2契機の成立を契機とする動作の方が優先度が高い(付記レ)に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0239】
AC1…普通アクチュエータ AC2…特別アクチュエータ BT…演出ボタン CZ…貯留皿 CZa…払出口 EH…演出表示装置 GSa…上原位置センサ GSb…左原位置センサ GSc…右原位置センサ GSd…左下原位置センサ GSe…右下原位置センサ HD…発射ハンドル KA1…上可動アクチュエータ KA2…左可動アクチュエータ KA3…右可動アクチュエータ KA4…左下可動アクチュエータ KA5…右下可動アクチュエータ LA…装飾ランプ P0a…原位置 P0b…原位置 P0c…原位置 P0d…原位置 P0e…原位置 P1a…演出位置 P1b…演出位置 P1c…演出位置 P1d…演出位置 P1e…演出位置 R…表示領域 SE1…第1始動センサ SE2…第2始動センサ SE3…カウントセンサ SE4…ゲートセンサ SE5…払出センサ SE6…使用球センサ SP…スピーカ YB…遊技盤 YBa…遊技領域 YBb…表示窓口 YBc…発射通路 YBd…逆戻り防止弁 10…パチンコ遊技機 11…枠体 11a…外枠 11b…搭載枠 12…第1始動口 13…第2始動口 13a…普通開閉片 14…大入賞口 14a…特別開閉片 17…ゲート 17a…ゲート口 18…アウト口 19a…第1特別図柄表示装置 19b…第2特別図柄表示装置 19c…第1保留表示装置 19d…第2保留表示装置 19e…普通図柄表示装置 40…主基板 41…主CPU 42…主ROM 43…主RAM 44…乱数生成回路 45…RAMクリアスイッチ 50…副基板 51…副CPU 52…副ROM 53…副RAM 80…上可動体 81…左可動体 81…右可動体 82…右可動体 90…左下可動体 91…右下可動体