(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-13
(45)【発行日】2023-12-21
(54)【発明の名称】自動組立システム、自動組立方法、管理サーバ及び自動組立用管理プログラム
(51)【国際特許分類】
B23P 21/00 20060101AFI20231214BHJP
B23P 19/00 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
B23P21/00 307Z
B23P19/00 301K
(21)【出願番号】P 2023089142
(22)【出願日】2023-05-30
【審査請求日】2023-05-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523203241
【氏名又は名称】有限会社キューズテック
(74)【代理人】
【識別番号】100218280
【氏名又は名称】安保 亜衣子
(74)【代理人】
【識別番号】100108914
【氏名又は名称】鈴木 壯兵衞
(74)【代理人】
【識別番号】100173864
【氏名又は名称】齊藤 健治
(72)【発明者】
【氏名】久保田 勝幸
(72)【発明者】
【氏名】宍戸 厚
(72)【発明者】
【氏名】水尻 真澄
(72)【発明者】
【氏名】石文 正哉
(72)【発明者】
【氏名】久末 将寿
(72)【発明者】
【氏名】坂本 武康
(72)【発明者】
【氏名】鳴海 哲也
(72)【発明者】
【氏名】森田 尚樹
(72)【発明者】
【氏名】貝塚 みゆき
(72)【発明者】
【氏名】天間 誠也
(72)【発明者】
【氏名】小又 由紀和
【審査官】中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-070443(JP,A)
【文献】特開平06-224096(JP,A)
【文献】特開2005-149226(JP,A)
【文献】国際公開第2021/220938(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23P 19/00,21/00
H01R 43/00
G05B 19/418
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動組立に用いる部品筐体に投光し、該部品筐体から反射された光を受光し、前記部品筐体の色情報を判別するカラーセンサ、前記色情報を判別することにより前記部品筐体へ取付部品を取り付ける組立部を有する自動組立機と、
前記カラーセンサを制御し、前記色情報を抽出するカラーセンサ制御部、前記色情報を基に複数の組立プログラムの内から特定の組立プログラムを選択する組立プログラム選択部、前記特定の組立プログラムを実行し、前記組立部における前記部品筐体への前記取付部品の取付けを制御する組立プログラム実行部、前記色情報及び前記複数の組立プログラムのそれぞれのプログラム情報を格納する記憶装置を有する管理サーバと
を備え、前記色情報ごとに異なる組立プログラムを連続的に実行することを特徴とする自動組立システム。
【請求項2】
自動組立に用いる部品筐体を射出成形する射出成形機と、
前記部品筐体の色情報を判別するカラーセンサ、前記色情報を判別することにより前記部品筐体へ取付部品を取り付ける組立部を有する自動組立機と、
前記カラーセンサを制御し、前記色情報を抽出するカラーセンサ制御部、前記色情報を基に複数の組立プログラムの内から特定の組立プログラムを選択する組立プログラム選択部、前記特定の組立プログラムを実行し、前記組立部における前記部品筐体への前記取付部品の取付けを制御する組立プログラム実行部、前記色情報及び前記複数の組立プログラムのそれぞれのプログラム情報を格納する記憶装置を有する管理サーバと
を備え、前記色情報ごとに異なる組立プログラムを連続的に実行することを特徴とする自動組立システム。
【請求項3】
自動組立に用いる部品筐体に投光し、該部品筐体から反射された光を受光して、前記部品筐体の色情報を抽出するステップと、
前記色情報を管理サーバの記憶装置に格納し、前記色情報を基に前記記憶装置にあらかじめ格納されている複数の組立プログラ
ムの内から特定の組立プログラムを選択するステップと、
前記特定の組立プログラムのプログラム情報を読み出し、前記特定の組立プログラムを順次実行し、前記部品筐体への取付部品の取付けを制御するステップと
を有し、前記色情報ごとに異なる組立プログラムを連続的に実行することを特徴とする自動組立方法。
【請求項4】
自動組立機を制御する管理サーバを制御して、自動組立に用いる部品筐体に取付部品を順次取り付ける一連の処理を制御して管理する自動組立用管理プログラムであって、
前記管理サーバのカラーセンサ制御部に、前記部品筐体に投光し、該部品筐体から反射された光を受光するカラーセンサを制御して前記
部品筐体の色情報を抽出させる命令と、
前記管理サーバ
の組立プログラム選択部に、前記色情報を前記管理サーバの記憶装置に格納させ、前記色情報を基に、あらかじめ前記記憶装置に格納されている複数の組立プログラムの内から特定の組立プログラムを選択させる命令と、
前記管理サーバ
の組立プログラム実行部において、前記特定の組立プログラムのプログラム情報を読み出し、前記特定の組立プログラムを順次実行し、前記自動組立機の組立部における前記部品筐体への前記取付部品の取付けを制御させる命令と
を含む一連の命令により、前記色情報ごとに異なる組立プログラムを連続的に実行することを特徴とする自動組立用管理プログラム。
【請求項5】
自動組立に用いる部品筐体に投光し、該部品筐体から反射された光を受光するカラーセンサを制御し、前記部品筐体の色情報を抽出するカラーセンサ制御部と、
前記色情報を基に複数の組立プログラムの内から特定の組立プログラムを選択する組立プログラム選択部と、
前記特定の組立プログラムを実行し、前記部品筐体への取付部品の取付けを制御する組立プログラム実行部と、
前記色情報及び前記複数の組立プログラムのそれぞれのプログラム情報を格納する記憶装置と
を備え、前記色情報ごとに異なる組立プログラムを連続的に実行する一連の処理を制御することを特徴とする管理サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小型の射出成形部品の自動組立システム、自動組立方法、及び自動組立システムを構成するコンピュータシステムの中核となる管理サーバ、更にはこの管理サーバを制御して、自動組立の一連の処理を管理する自動組立用管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
射出成形して製造した小型のプラスチック製品は、他の素材の部品と組み合わせて完成品とされ、大型製品の部品として使用されることが多い。例えば、機器間の接続用途で用いられる車載用機器向けコネクタ等が挙げられる。コネクタは、本体となる小型のプラスチック筐体の形状の違い、そのプラスチック筐体に挿入される外部導体や電源端子等の複数の取付部品の有無、個数や打込み位置の違いにより、優に100を超える製品パターンがある場合もある。他の大型製品の部品となり得るこのような小型のプラスチック製品は、一度に大量に生産した方が高効率のため、「少品種大量生産」の体制で製造されるのが常となっている。
【0003】
特許文献1に記載の電気コネクタ及びコネクタ端子等に代表される小型のプラスチック製品は、通常は「少品種大量生産」で生産される。少品種大量生産体制では、一度セットしたパターンで大量生産は可能であるが、他のパターンの製品を製造する場合は、製造ラインのプログラムを適宜セットし直し、原材料のホッパ等を入れ替え、試運転した後に本生産を開始する、という流れになる。すなわち、従来の少品種大量生産体制では、段取り替えの工数が多く発生し、直ちに他のパターンの製品へ製造ラインを切り替えることは困難である。実際の製造現場では、納品先の要求に応じて少量を即時納品する必要が生じる等、急な製造計画の変更を余儀なくされることが多々あり、臨機応変に対応していかなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の問題に着目してなされたものであって、迅速で効率的な多品種少量生産を実現させる射出成形部品の自動組立システム、自動組立方法、及び自動組立システムを構成するコンピュータシステムの中核となる管理サーバ、更にはこの管理サーバを制御して、自動組立の一連の処理を管理する自動組立用管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、(a)自動組立に用いる部品筐体に投光し、部品筐体から反射された光を受光し、部品筐体の色情報を判別するカラーセンサ、色情報を判別することにより部品筐体へ取付部品を取り付ける組立部を有する自動組立機と、(b)カラーセンサを制御し、色情報を抽出するカラーセンサ制御部、色情報を基に複数の組立プログラムの内から特定の組立プログラムを選択する組立プログラム選択部、特定の組立プログラムを実行し、組立部における部品筐体への取付部品の取付けを制御する組立プログラム実行部、色情報及び複数の組立プログラムのそれぞれのプログラム情報を格納する記憶装置を有する管理サーバとを備え、(c)色情報ごとに異なる組立プログラムを連続的に実行することを特徴とする自動組立システムであることを要旨とする。
【0007】
本発明の第2の態様は、(a)自動組立に用いる部品筐体を射出成形する射出成形機と、(b)部品筐体の色情報を判別するカラーセンサ、色情報を判別することにより部品筐体へ取付部品を取り付ける組立部を有する自動組立機と、(c)カラーセンサを制御し、色情報を抽出するカラーセンサ制御部、色情報を基に複数の組立プログラムの内から特定の組立プログラムを選択する組立プログラム選択部、特定の組立プログラムを実行し、組立部における部品筐体への取付部品の取付けを制御する組立プログラム実行部、色情報及び複数の組立プログラムのそれぞれのプログラム情報を格納する記憶装置を有する管理サーバとを備え、(d)色情報ごとに異なる組立プログラムを連続的に実行することを特徴とする自動組立システムであることを要旨とする。
【0008】
本発明の第3の態様は、(a)自動組立に用いる部品筐体に投光し、部品筐体から反射された光を受光して、部品筐体の色情報を抽出するステップと、(b)色情報を管理サーバの記憶装置に格納し、色情報を基に記憶装置にあらかじめ格納されている複数の組立プログラムうちから特定の組立プログラムを選択するステップと、(c)特定の組立プログラムのプログラム情報を読み出し、特定の組立プログラムを順次実行し、部品筐体への取付部品の取付けを制御するステップとを有し、(d)色情報ごとに異なる組立プログラムを連続的に実行することを特徴とする自動組立方法であることを要旨とする。
【0009】
本発明の第4の態様は、自動組立機を制御する管理サーバを制御して、自動組立に用いる部品筐体に取付部品を順次取り付ける一連の処理を制御して管理する自動組立用管理プログラムであって、(a)管理サーバのカラーセンサ制御部に、部品筐体に投光し、部品筐体から反射された光を受光するカラーセンサを制御して色情報を抽出させる命令と、(b)管理サーバの組立プログラム選択部に、色情報を管理サーバの記憶装置に格納させ、色情報を基に、あらかじめ記憶装置に格納されている複数の組立プログラムの内から特定の組立プログラムを選択させる命令と、(c)管理サーバの組立プログラム実行部において、特定の組立プログラムのプログラム情報を読み出し、特定の組立プログラムを順次実行し、自動組立機の組立部における部品筐体への取付部品の取付けを制御させる命令とを含む一連の命令により、(d)色情報ごとに異なる組立プログラムを連続的に実行することを特徴とする自動組立用管理プログラムであることを要旨とする。本発明の第4の態様で述べた自動組立用管理プログラムは、コンピュータ読取り可能な記録媒体に保存し、この記録媒体をコンピュータシステムによって読み込ませることにより、本発明の自動組立方法を実行することができる。なお「記録媒体」とは、例えばコンピュータシステムの外部メモリ装置、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープなどのプログラムを記録することができるような媒体などを意味する。具体的には、フレキシブルディスク、CD-ROM、MOディスク、カセットテープ、オープンリールテープなどが「記録媒体」に含まれるが、第3の態様に係る自動組立方法は、記録媒体等を介さずに通信網を介して、直接、管理サーバとして機能しているコンピュータシステムのプログラム記憶装置に読み込ませるようにしてもよい。
【0010】
本発明の第5の態様は、(a)自動組立に用いる部品筐体に投光し、部品筐体から反射された光を受光するカラーセンサを制御し、部品筐体の色情報を抽出するカラーセンサ制御部と、(b)色情報を基に複数の組立プログラムの内から特定の組立プログラムを選択する組立プログラム選択部と、(c)特定の組立プログラムを実行し、部品筐体への取付部品の取付けを制御する組立プログラム実行部と、(d)色情報及び複数の組立プログラムのそれぞれのプログラム情報を格納する記憶装置とを備え、(e)色情報ごとに異なる組立プログラムを連続的に実行する一連の処理を制御することを特徴とする管理サーバであることを要旨とする。
【0011】
本発明によれば、迅速で効率的な多品種少量生産を実現させる射出成形部品の自動組立システム、自動組立方法、及び自動組立システムを構成するコンピュータシステムの中核となる管理サーバ、更にはこの管理サーバを制御して、自動組立の一連の処理を管理する自動組立用管理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の代表的な実施形態(以下において「一実施形態」という。)に係る自動組立システムの概略図である。
【
図2】
図2(a)は一実施形態に係る自動組立システムにおけるパーツフィーダ制御部12の概略図であり、
図2(b)は一実施形態に係る自動組立システムにおけるカラーセンサ制御部32の概略図である。
【
図3】
図3(a)は一実施形態に係る自動組立システムにおける組立プログラム選択部42の概略図であり、
図3(b)は一実施形態に係る自動組立システムにおける組立プログラム実行部44の概略図である。
【
図4】一実施形態に係る自動組立システムにおける検査プログラム実行部52の概略図である。
【
図5】一実施形態に係る自動組立システムにおける記憶装置4の概略図である。
【
図6】一実施形態に係る自動組立方法におけるフローチャートの一例である。
【
図7】
図7(a)は一実施形態に係る自動組立システムにおける組立プログラムの一例を示す図であり、
図7(b)は一実施形態に係る自動組立システムにおける組立プログラムの他の一例を示す図である。
【
図8】
図8(a)は一実施形態に係る自動組立システムにおける大まかな作業の流れその1を模式的に示す図であり、
図8(b)は一実施形態に係る自動組立システムにおける大まかな作業の流れその2を模式的に示す図である。
【
図9】一実施形態に係る自動組立システムにおける射出成形機の型締め装置3の斜視図である。
【
図10】
図9のA-A方向から見た場合の断面図である。
【
図11】
図9のB-B方向から見た場合の断面図である。
【
図12】一実施形態に係る自動組立システムにおける射出成形機の型締め装置3の使用状態を表した斜視図である。
【
図14】
図14(a)は一実施形態に係る第1プレート77の正面側の斜視図であり、
図14(b)は第1プレート77の背面側の斜視図である。
【
図15】
図15(a)は
図14(a)のA-A方向から見た断面図であり、
図15(b)は
図14(a)のB部分の正面側からの拡大図であり、
図15(c)は第1プレート77の部分底面図である。
【
図16】
図16(a)は
図12に示す構造のうちシリンダ100の先端部分であるノズル101、第1プレート77及び第2プレート79のみを示した拡大斜視図であり、
図16(b)は
図16(a)を別の角度から見た場合の斜視図である。
【
図17】ランナー切替機構の概略を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下において、図面を参照して、本発明の一実施形態を一つ取り上げ、例示的に説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各部材の大きさの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚み、寸法、大きさ等は以下の説明から理解できる技術的思想の趣旨を参酌してより多様に判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0014】
また、以下に示す一実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための方法及びその方法に用いる装置等を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等、方法の手順等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、一実施形態で記載された内容に限定されず、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0015】
(一実施形態)
本発明の一実施形態に係る自動組立システムは、
図1に示すように、部品筐体に取付部品を順次取り付けるコンピュータ支援システムである。なお、本明細書における「部品筐体」とは、更に小型の導電性部品等が取り付けられる母体であり、一般に「ハウジング」と呼ばれる部材であるため、以下において「ハウジング」と表現する場合もある。本明細書において、部品筐体は非導電性材料を想定している。一実施形態に係る自動組立システムは、カラーセンサ35、組立部41を有する自動組立機1と、この自動組立機1の動作手順を制御する管理サーバ2を有してコンピュータ支援システムを構成している。自動組立機1を構成するカラーセンサ35は、部品筐体の色情報を判別し、組立部41は、カラーセンサ35によって色情報が判別された部品筐体のそれぞれへ、必要な取付部品を取り付ける。管理サーバ2は、カラーセンサ制御部32、組立プログラム選択部42、組立プログラム実行部44、記憶装置4を有する。カラーセンサ制御部32は、自動組立機1のカラーセンサ35の投光及び受光を制御し、部品筐体の色情報を抽出する。組立プログラム選択部42は、カラーセンサ制御部32が抽出した色情報を基に複数の組立プログラムの内から特定の組立プログラムを選択する。組立プログラム実行部44は、組立プログラム選択部42が選択した特定の組立プログラムを実行し、自動組立機1の組立部41における部品筐体への取付部品の取付けを制御する。記憶装置4は、カラーセンサ制御部32が抽出した部品筐体の色情報、及び組立プログラム選択部42が選択した特定の組立プログラムのプログラム情報を格納する。一実施形態に係る自動組立システムは、連続的に供給されてくる部品筐体の色情報ごとに、異なる組立プログラムを連続的に実行することができる。
【0016】
一実施形態に係る自動組立システムにおける自動組立機1は、部品の組立ラインであり組立部41の他に大まかな構成として、原料供給部11、表示部21、判別部31、検査部51、梱包部61等を備えている。原料供給部11、判別部31、組立部41、検査部51、梱包部61は、ラインの上流から順次連結されている。表示部21については、作業者が視認しやすく操作しやすい箇所に設置されていれば、自動組立機1のいずれの箇所でもよい。
【0017】
図1に示すように、自動組立機1の原料供給部11はパーツフィーダ13を有し、表示部21は表示モニタ23を有し、判別部31はカラーセンサ35及び判別台33を有する。自動組立機1としては、原料供給部11を構成するパーツフィーダ13を有することは必須ではなく、自動組立機1とは別個の装置であってもよい。
【0018】
原料供給部11を構成するパーツフィーダ13は、部品自動供給装置のことであり、振動式や非振動式等、ワークの整列供給機構の如何は問わない。なお、本明細書における「ワーク」とは、一般的な用語と同様に部品や部材のことを指し、パーツフィーダ13におけるワークとは小型の部品筐体のことを意味する。例えば後述する検査部51におけるワークとは、部品筐体に外部導体や電源端子、補強金具等が取り付けられた部品、即ち検査対象の部品を意味する等、組立段階に応じて内容が変化することがある。パーツフィーダ13は、自動組立機1における自動組立の原料となる小型の部品筐体を大量に保持するホッパと、そのホッパから判別台33にワーク(部品筐体)を一つずつ適切な配向で送り出すためのボウルフィーダやリニアフィーダ等のフィーダを有する標準的なパーツフィーダであってもよい。
【0019】
図1に示すように、管理サーバ2は更に、パーツフィーダ制御部12、検査プログラム実行部52、表示制御部22、梱包装置制御部62及び通信制御部6を有する。パーツフィーダ13は、管理サーバ2のパーツフィーダ制御部12によって動作を制御されている。パーツフィーダ13が振動式であった場合、例えば、
図2(a)に示すように、パーツフィーダ制御部12は、振動制御回路12a及びワーク送り制御回路12bを有する。振動制御回路12aは、パーツフィーダ内のワークを整列させるための振動機構を制御する回路であり、ワーク送り制御回路12bは、判別台33にワークを送るための回路である。勿論、パーツフィーダ13が非振動式であった場合はこの限りでなく、ワーク送りできるのであればどのような回路構成をとってもよい。
【0020】
自動組立機1の表示部21は、自動組立機1の組立ラインにおける各ワークの状態を逐一表示したり、エラー情報を表示したりする表示モニタ23を有する。表示モニタ23は管理サーバ2の表示制御部22によって動作を制御されており、タッチパネルで操作できるようになっていてもよい。表示制御部22は管理サーバ2内の他の制御部等と随時連携し、適切な表示を行う。
【0021】
判別部31を構成する判別台33は、パーツフィーダ13により送られてきたワークが一時的に保持される場所であり、パーツフィーダ13のフィーダの末端に連結している。判別台33に一時的に保持されたワーク(部品筐体)は、カラーセンサ35の投光部分からの投光を受け、光を吸収及び反射する。反射光がカラーセンサ35の受光部分で受光され、「受光情報(色情報)」として管理サーバ2内で処理される。カラーセンサ35の投光は、
図2(b)に示すように、カラーセンサ制御部32の投光制御部32aで制御され、カラーセンサ35の受光はカラーセンサ制御部32の受光制御回路32bで制御される。また、受光情報は、
図2(b)に示すように、カラーセンサ制御部32の受光情報送信回路32cにより送信され、
図3(a)の組立プログラム選択部42の受光情報受信回路42aにより受信される。カラーセンサ35は、赤色・青色・緑色のそれぞれの受光量を検知する光電センサであってもよいし、それ以外であってもよい。カラーセンサ35が光電センサである場合、カラーセンサ35の投光は、広波長の光を発射してから受光部で3種類の色を区別するタイプでもよいし、3種類の色の光を別々に発射するタイプでもいずれでもよい。いずれのタイプであっても、赤色・青色・緑色のそれぞれの受光量を検知し、受光比率を算出し、色を特定可能である。管理サーバ2内で伝達して処理する受光情報(色情報)としては、赤色・青色・緑色のそれぞれの受光量の情報であってもよいし、その受光量から算出した受光比率の情報であってもよいし、その受光比率から割り出した特定の「色」または「色に付与された識別番号(以下、単に「色番号」ともいう。)」であってもよい。このようにカラーセンサ35による投光から受光して受光情報を得るまでを、本明細書において「色判別」と呼ぶことがある。カラーセンサ35は、判別台33にワーク(部品筐体)が位置する場合にのみ作動させるようにすることが好ましい。例えば、判別台33にワークが保持されている場合、ワークが保持されていない場合より反射光を早く受光できることになる。その反射光の付属的な情報を用いて、判別台33にワークが保持されているかどうかを判断するようにしてもよい。判別台33に保持されたワークの受光情報(色情報)が管理サーバ2内で処理され、組立プログラム選択部42による特定の組立プログラムの選択がエラーなく正常に完了すると、判別台33に保持されたワークは次の装置、即ち組立部41へと送られる。判別台33は一時的に空きの状態となるが、直ちにパーツフィーダ13より次のワークが送られてきて、次々に色判別が行われる。
【0022】
図3(a)に示すように、組立プログラム選択部42は、受光情報受信回路42a、識別番号付与回路42b、プログラム選択回路42c及びワーク情報送信回路42dを有する。受光情報受信回路42aは、上述した通り、カラーセンサ制御部32の受光情報送信回路32cにより送信された受光情報(色情報)を受信する。
図5に示すように、記憶装置4はワーク情報記憶装置4a、カウンタ情報記憶装置4b、組立計画記憶装置4c、プログラム記憶装置4dを有する。受診した色情報は、組立プログラム選択部42の識別番号付与回路42bに送られ、色情報と識別番号のセットを作成し、それを「ワーク第1情報セット」として、
図5に示した記憶装置4のワーク情報記憶装置4aに格納する。
【0023】
そして、組立プログラム選択部42のプログラム選択回路42cにおいて、ワーク第1情報セットの色情報に対応する特定の組立プログラム番号を、
図5に示した記憶装置4のプログラム記憶装置4dから取得する。この時、プログラム記憶装置4d内に、同色の色情報に対して複数の組立プログラム番号が格納されている場合は、優先度の高低により、いずれの組立プログラム番号を取得するか判断する。次に、記憶装置4のカウンタ情報記憶装置4bと連携し、取得した特定の組立プログラム番号の組立プログラムを実行するか否かを判断し、実行することになれば特定の組立プログラムの選択は正常に完了したことになり、組立段階に進むことになる。組立段階に進むことになったワーク(部品筐体)については、ワーク第1情報セットに組立プログラム番号の情報も付加され、色情報、識別番号及び組立プログラム番号のセットを「ワーク第2情報セット」としてワーク情報記憶装置4aへ格納し、
図3(a)のワーク情報送信回路42dにより「ワーク第2情報セット」または識別番号を
図3(b)の組立プログラム実行部44のワーク情報受信回路44aへ送信する。
【0024】
自動組立機1の組立部41は、
図1に示すように、外部導体挿入装置43、電源端子挿入装置45及び補強金具挿入装置47を有する。一実施形態に係る自動組立システムは、車載用機器向けコネクタを例にして自動組立を説明するため、組立部41を構成する装置として、組立ライン上の判別台33の次の段階である外部導体挿入装置43、電源端子挿入装置45及び補強金具挿入装置47を有するものとするが、他の組立装置を用いても勿論よい。外部導体挿入装置43は、部品筐体への取付部品の一つである外部導体を挿入する装置である。
図3(b)の組立プログラム実行部44のワーク情報受信回路44aで受信したワーク情報を基に、外部導体挿入装置43は、組立プログラム実行部44の組立プログラム実行回路44bによって動作を制御されている。電源端子挿入装置45は、部品筐体への取付部品の一つである電源端子を挿入する装置であり、
図3(b)で示すように、ワーク情報受信回路44aで受信したワーク情報を基に、組立プログラム実行回路44bによって動作を制御されている。補強金具挿入装置47は、部品筐体への取付部品の一つである補強金具を挿入する装置であり、
図3(b)で示すように、ワーク情報受信回路44aで受信したワーク情報を基に、組立プログラム実行回路44bによって動作を制御されている。選択した特定の組立プログラムの種類によって、各取付部品の有無や個数、取付位置等は異なる。その特定の組立プログラムの種類を、一実施形態に係る自動組立システムにおいては、部品筐体の「色」に基づいて選択できる。
【0025】
一実施形態に係る自動組立システムにおける自動組立機1の検査部51は、
図1に示すように、検査台53、画像検査装置55、ロケーション検査装置57及び受渡台59を有し、梱包部61は梱包装置63を有する。自動組立機1としては、検査部51の検査台53、画像検査装置55、ロケーション検査装置57及び受渡台59、梱包部61の梱包装置63は必須ではなく、自動組立機1とはそれぞれ別個の装置であってもよい。
【0026】
検査台53は、組立部41の外部導体挿入装置43、電源端子挿入装置45及び補強金具挿入装置47を通過したワークが保持される台である。検査台53は、検査部51の画像検査装置55において完成品の良否判断を行う画像検査、ロケーション検査装置57において取付部品に変形等がないか判断するロケーション検査を受ける。各検査に合格したワークは検査部51の受渡台59に移され、梱包部61の梱包装置63に取り込まれる準備段階となる。検査部51の画像検査装置55は
図4の検査プログラム実行部52の画像検査プログラム実行回路52aにおいて制御され、ロケーション検査装置57は
図4の検査プログラム実行部52のロケーション検査プログラム実行回路52bにおいて制御される。色情報ごとに、画像検査プログラム及びロケーション検査プログラムの種類を異なるものに設定してもよい。梱包部61の梱包装置63は
図1に示すように、管理サーバ2の梱包装置制御部62により動作が制御されている。
【0027】
図5に示す記憶装置4のワーク情報記憶装置4aは、上述したように、ワーク(部品筐体)の色情報及び識別番号から構成される「ワーク情報第1セット」、ワーク(部品筐体)の色情報、識別番号及び組立プログラム番号から構成される「ワーク情報第2セット」等を、ワークの受入れごとに順次格納する。言わば、部品筐体に取付部品を順次取り付ける自動組立作業の「組立履歴」が格納されている記憶装置である。適宜他の回路により「ワーク情報第1セット」及び「ワーク情報第2セット」等の情報は引き出されて使用される。特定の組立プログラムの選択や特定の組立プログラム実行、検査等の各段階でエラーが生じた場合、そのエラーの情報も格納される。
【0028】
記憶装置4のカウンタ情報記憶装置4bは、パーツフィーダ13からのワークの「受入全数」(初期値0)、パーツフィーダ13からのワークの組立プログラムごとの「受入数」(初期値0)及び組立プログラムごとの「組立完了数」(初期値0)等を格納する装置である。必要に応じて各数値はカウントされ、カウント後の値が上書きされて格納される。エラー数等をカウントするようにしてもよい。
【0029】
組立計画記憶装置4cは、事前の組立計画に基づき、色情報、組立プログラム番号及び組立予定数の組合せ情報が複数格納(登録)されている装置である。ある組立計画内において、同色の色情報で複数の組立プログラムを実行させる場合は、優先順位の情報もあわせて格納する。
【0030】
図5に示すプログラム記憶装置4dは、組立プログラム番号及び組立内容(命令群)の組合せ情報が事前に複数格納(登録)されている装置である。命令群には、例えば、ワークに外部導体を所定箇所に所定数挿入する命令、電源端子を所定箇所に所定数挿入する命令、補強金具を所定箇所に所定数挿入する命令等が含まれる。また、命令群には、画像検査する命令、ロケーション検査する命令等を含んでもよい。更に、梱包のプログラムも命令群に含めてもよい。
【0031】
管理サーバ2の通信制御部6は、内包する各制御部や記憶装置等どうしを通信し、各制御部等と自動組立機1内の各装置とを通信する。管理サーバ2には、通常のコンピュータシステムの中央演算処理装置(CPU)と同様に、バス、インターフェイス回路、レジスタ、シフタ等が含まれ得るが、簡略化のために図示を省略している。管理サーバ2には、マイクロチップとして実装されたマイクロプロセッサユニット(MPU)等をCPUとして使用してコンピュータシステムを構成することが可能である。また、管理サーバ2として、算術演算機能を強化し信号処理に特化したデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、メモリや周辺回路を搭載し組込み機器制御を目的としたマイクロコントローラユニット(MCU)等のマイクロコンピュータ(マイコン)等を用いてもよい。
【0032】
あるいは、現在の汎用コンピュータのメインCPUを管理サーバ2に用いてもよい。更に、管理サーバ2の一部の構成またはすべての構成をフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)のようなプログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)で構成してもよい。PLDによって、管理サーバ2の一部またはすべてを構成した場合は、記憶装置4は、PLDを構成する論理ブロックの一部に含まれるメモリブロック等のメモリ要素として構成することができる。更に、管理サーバ2は、CPUコア風のアレイとPLD風のプログラム可能なコアを同じチップに搭載した構造でもよい。このCPUコア風のアレイは、あらかじめPLD内部に搭載されたハードマクロCPUと、PLDの論理ブロックを用いて構成したソフトマクロCPUを含む。つまりPLDの内部においてソフトウェア処理とハードウェア処理を混在させた構成でもよい。
【0033】
通信に関して、インターネット等の通信ネットワークを用いても良く、局所的(特定地域)ネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)等、情報の通信が可能なネットワークであればいずれでもよい。通信は有線/無線を問わず、専用回線を一部あるいは全部に含むネットワークでもよいし、専用回線を含まず公衆回線によるネットワークでもよい。更に通信は、広帯域、高速な通信回線によって実現されるコンピュータネットワーク、即ち、光ファイバ、ケーブルテレビ(CATV)、非対称ディジタル加入者回線(ADSL)等を用いて実現されるブロードバンドネットワークによるインターネット接続方式によるものでもよい。
【0034】
一実施形態に係る自動組立システムを使用した自動組立方法の一例を以下に説明する。
図6に示す通り、まずステップS201において、管理サーバ2の記憶装置4への、複数の組立プログラムの事前登録(事前格納)及び組立計画の事前登録(事前格納)を行う。複数の組立プログラムはプログラム記憶装置4dへ格納し、組立計画は組立計画記憶装置4cへ格納する。プログラム記憶装置4dへ格納するプログラムについては、複数の組立プログラムを必須情報として含み、複数の検査プログラムを含んでもよいものとする。次に
図6のステップS203において、自動組立機1の動作を開始させる。ステップS205において、パーツフィーダ13から判別台33へのワーク(部品筐体、ハウジング)の切り出しを行い、続いてステップS207において、ハウジングの有無判別を行う。ステップS207においてハウジングが「あり」と判断されれば、ステップS209に進み、ハウジングの色判別及び組立プログラム選択を続けて行う。
図6におけるステップS207のハウジングの有無判別については、上述したように、カラーセンサ35で判別台33にハウジングが保持されているかどうかを判断することにより行ってもよい。
【0035】
ステップS209のハウジングの色判別については、カラーセンサ35の投光・受光により行う。ステップS209のハウジングに対応する特定の組立プログラムの選択については、
図3(a)に示す組立プログラム選択部42において行う。組立プログラム選択部42の受光情報受信回路42aは、カラーセンサ制御部32の受光情報送信回路32cにより送信された受光情報(色情報)を受信する。受診した色情報は識別番号付与回路42bに送られ、色情報と識別番号のセットを作成し、それを「ワーク第1情報セット」として、記憶装置4のワーク情報記憶装置4aに格納する。そしてプログラム選択回路42cにおいて、ワーク第1情報セットの色情報に対応する組立プログラム番号を、記憶装置4のプログラム記憶装置4dから取得する。この時、プログラム記憶装置4d内に、同色の色情報に対して複数の組立プログラム番号が格納されている場合は、優先度の高低により、優先度の高い組立プログラム番号を取得する。次に、記憶装置4のカウンタ情報記憶装置4bの組立プログラムごとの受入数を1カウントし、組立計画記憶装置4cに事前格納された組立プログラムごとの組立予定数と比較する。この比較の結果、組立プログラムごとの受入数が組立プログラムごとの組立予定数以下であればその組立プログラムの実行に進み、組立プログラムごとの受入数が組立プログラムごとの組立予定数より大きければ、その組立プログラムの実行は行わない。ある組立プログラムの実行を行わない場合であって、同色の色情報に対応する他の組立プログラムが存在する場合は、その他の組立プログラムについてのカウンタ情報記憶装置4bの組立プログラムごとの受入数を1カウントし、組立計画記憶装置4cに事前格納された組立プログラムごとの組立予定数と比較する。即ち、最初に行った、組立プログラムごとの受入数及び組立プログラムごとの組立予定数の比較と同様の処理を行う。同色の色情報に対応する他の組立プログラムが存在しない場合、自動組立機1の動作自体を終了するか、あるいは、ハウジングを自動組立機1のラインから除去して次のハウジングに対して処理を進めるか、等を行う。組立プログラムの実行に進むことになったハウジングについては、ワーク第1情報セットに選択された組立プログラム番号の情報も付加され、色情報、識別番号及び組立プログラム番号のセットを「ワーク第2情報セット」としてワーク情報記憶装置4aへ格納し、
図3(a)のワーク情報送信回路42dにより「ワーク第2情報セット」または識別番号を
図3(b)の組立プログラム実行部44のワーク情報受信回路44aへ送信し、ステップS211またはステップS213へ進む。
【0036】
ステップS209において、例えば第1色情報(色情報No.1)の組立プログラムが選択されれば、ステップS211において第1組立プログラムを実行する。ステップS209において、例えば第2色情報(色情報No.2)の組立プログラムが選択されれば、ステップS213において第2組立プログラムを実行する。ステップS211またはステップS213を実行すればそのワークに対しての組立は終了するので、次のワークの処理に移る。即ち、ステップS205に戻り、ハウジングの切り出しから行われることになる。
図6においては、ハウジングの切り出しから組立プログラムの実行まで行って次のハウジングの処理に移るように表現されているが、ひとつのハウジングの処理中に次のハウジングの処理を開始し、複数のハウジングの処理が並行して進むようにしてもよい。例えば、ひとつのハウジングに対してステップS209の処理が行われている時に、次のハウジングに対してステップS205の処理が開始されてもよい。
【0037】
図6におけるステップS207において、ハウジングが「なし」と判断されれば、ステップS215に進み、自動組立機1の動作を終了するようにプログラムしてもよい。または、ステップS207においてハウジングが「なし」と判断された場合、次のハウジングの処理に進むようにしてもよい。即ち、ステップS207においてハウジングが「なし」と判断された場合、次のハウジングに対してステップS205の処理が開始されてもよい。
【0038】
図6におけるステップS209において、処理対象のハウジングの色情報に基づいた組立プログラムについて組立予定数に既に到達しており、かつ、組立計画記憶装置4cへ事前格納された他の組立プログラムについても組立予定数に既に到達している場合、即ち、組立予定全数に達している場合、
図6に示すように自動組立機1の動作自体を終了する。あるいは、ステップS209において、処理対象のワークの組立が完了すれば組立予定全数に達すると判明した時点で、その処理対象のワークの組立を完了した時点で自動組立機1の動作を終了する、というようにプログラムしてもよい。
【0039】
図6においては、第1及び第2組立プログラムの2種類を記載しているが、ハウジングの色情報に基づいて、3種類以上の組立プログラムを実行できるようにしてもよい。
図6に示した自動組立方法はあくまでも一例であって、
図6に示した以外の方法で一実施形態に係る自動組立方法を実現してもよい。
【0040】
図6に示すステップS205のハウジング切出段階からステップS211またはステップS213のプログラム実行段階までにおいて、組立ライン上を流れているワークに異常が検知された場合、例えば、ワークが何らかの理由によってライン上から取り出された場合は、自動組立機1の動作を終了するようにプログラムしてもよい。あるいは、ワークが何らかの理由によってライン上から取り出された場合は、取り出されたワークをライン上の元の箇所に戻せないように自動組立機1を設計してもよい。更にあるいは、ワークが何らかの理由によってライン上から取り出された場合は、取り出されたワークをライン上の元の箇所に物理的に戻すことはできるが、そのワークに対して一切の処理を自動組立機1が行わないように設定してもよい。いずれにしても、ワークにエラーが生じた場合は、表示モニタ23においてエラー表示がされ、警報等のブザー装置が動作するようにしてもよい。
【0041】
図7(a)及び(b)に、ステップS211またはステップS213においてそれぞれ実行する組立プログラムの概要を示す。
図7(a)に示すように、第1組立プログラムについては、外部導体1本、電源端子あり、補強金具2本の組立プログラムが事前格納されている。第1組立プログラムについては、組立実行後の検査プログラム2種についても、組立プログラムの中にプログラムされているが、組立プログラムと別個のプログラムにより動作してもよい。第2組立プログラムについては、外部導体4本、電源端子なし、補強金具2本の組立プログラムが事前格納されている。第2組立プログラムについては、電源端子の挿入はないため、外部導体挿入装置43において外部導体4本が挿入された後、電源端子挿入装置45の位置では停止せずに、補強金具挿入装置47での処理に移る。第1組立プログラムについては、組立実行後の検査プログラム2種についても、組立プログラムの中にプログラムされているが、組立プログラムと別個のプログラムにより動作してもよい。
図7(a)及び(b)は、本発明の一実施形態における自動組立システムの組立プログラムの一例を示すものであり、組立プログラムをこれらの内容に限定されるものではなく、使用者の意図により自由に設定可能である。
【0042】
一実施形態に係る自動組立システムによれば、原材料となる部品筐体(ハウジング)を複数種類同時に投入して自動組立機1において組立を実行できるため、混流生産による多品種少量生産が可能となる。必要な部品を、必要な時に、必要な分だけ、直ちに効率よく生産できるメリットがある。多品種少量生産を行う場合は、通常は、機種切替による段取り替えの変化点が多くなるため、工数と手間が多くかかってしまい、自動組立機の稼働率の低下にもつながる。段取り替えは、組立プログラムの部品筐体(ハウジング)の入替、組立プログラム及び組立計画の格納変更、梱包資材の入替、試験運転等を行うものであり、段取り替えだけで数時間を要することもある。一実施形態に係る自動組立システムによれば、段取り替え作業自体を行う頻度が低くなり、段取り替えに要する時間も1回当たり数分あるいは数秒にまでに短縮することが可能である。また、段取り替えで発生する人為的ミスも減少させることができる。更に、少量生産でも大量生産と同様の生産効率を維持できるため、単価も大量生産と同様のレベルを維持することが可能である。一実施形態に係る自動組立システムによれば、作業者の工数と手間を大幅に省くことになり、自動組立機の稼働率の向上が可能となる。多品種少量生産に留まらず、1個からの生産を行える多品種「微量」生産も実現可能である。
【0043】
また、一実施形態に係る自動組立システムは、
図1に示す自動組立機1及び管理サーバ2から構成されるコンピュータシステムのみでも実現できるが、射出成形において複数の各種機構を搭載することで、射出成形から組立までの一連の作業において、更にリードタイムを短くすることができる。一実施形態に係る自動組立システムによれば、射出成形において、後述する自動パージ機構、原料ホッパ切替機構、ランナー切替機構を搭載することで、更に組立計画の変更が容易となるため、少量の部品の受注当日から生産を開始し、翌日には予定数出荷することも実現可能である。部品を受注してからの通常の流れとしては、例えば、生産計画を行い、製造指示書を作成し、受注から4日目頃でやっと部品筐体の射出成形を開始し、受注から5日目で組立を開始し、製品検査を行って、受注から7日目で出荷する、というのが一般的である。生産計画から射出成形や組立までに時間がかかるのは、段取り替えに工数がかかり過ぎるためであり、段取り替えも含めた当初の生産計画の変更が容易でないからである。一実施形態に係る自動組立システムによれば、射出成形において、自動パージ機構、原料ホッパ切替機構、ランナー切替機構を搭載することで、段取り替え工数が生産計画、製造指示書、射出成形、組立、製品検査まで、受注当日に完了させて翌日出荷することも可能である。受注から出荷までのリードタイムを大幅に削減可能である。
【0044】
一実施形態に係る自動組立システムにおいては、
図8(a)に示すように、自動組立機1における原料となる部品筐体(ハウジング)を射出成形して製造する射出成形機7を含めてもよい。更に、一実施形態に係る自動組立システムにおいては、射出成形機7と自動組立機1との間に、自動組立機1に付属のホッパとは別に、部品筐体(ハウジング)を大量にプールするホッパ8を設けてもよい。
【0045】
一実施形態に係る射出成形機7は、射出装置及び型締め装置から構成され、型締め装置としては
図9等で示すような型締め装置3を採用することができる。型締め装置3は、
図9~
図11に示すように金型等を含む成形部本体81、成形部本体81に連結した固定盤83、固定盤83上部から上方に延伸するように固定された移動基部71、移動基部71に垂直移動自在に連結され、移動基部71に対して平行に摺動する垂直移動部73、垂直移動部73の下部に固定されたパージカバー(75,77,79)を有する。成形部本体81には移動盤、移動側金型、固定側金型等の成形を担う本体部分が含まれるが、
図9~13においては図示の簡略化のため省略している。固定盤83中央付近には、
図11に示すように漏斗状の透孔85が設けられており、透孔85は成形部本体81が有する固定側金型のスプルー(スプルーとしての通路は図示省略)に連続している。パージカバー(75,77,79)は
図12等に示すように、射出装置側のシリンダ100のノズル101の先端からパージされた原料樹脂を受け、ノズル101の先端からパージされた原料樹脂を分離させ、スライダー91に落下させるために用いられる。スライダー91は固定盤83に固定されていてもよいし、固定されていなくともよい。
【0046】
図9及び
図11等に示すように、パージカバー(75,77,79)は、垂直移動部73に直接固定されたプレート台75、プレート台75に固定された第1プレート77及び第2プレート79を有する。なお、
図9~
図13におけるパージカバー(75,77,79)の配置は射出装置のパージを行う際の配置であり、パージを行わない時には、垂直移動部73ごと移動基部71に沿って垂直上方へ移動することにより、透孔85の全体が視認できる状態となる。
【0047】
図11、
図13及び
図16等に示すように、第1プレート77及び第2プレート79は互いに離間するようにプレート台75に固定されている。第1プレート77は、
図14、
図15(c)及び
図16に示すように、片面中央部に凹面93を有する。
図14(b)、
図15及び
図16(b)に示すように、凹面93を有する側を正面側とすると、凹面93の中央下部から背面側かつ底面側にかけて斜め下方向に貫通する細孔92を有する。
図15(a)~(c)に示す通り、第1プレート77の細孔92の構造を細分化すると、凹面93側の略正円の入口94、入口94に直結する水平導入部95、水平導入部95から連続する斜方誘導部97、斜方誘導部97に直結する出口98となる。入口94は、
図16(a)にも示すように、原料樹脂のパージの際にノズル101の先端の射出口が接する部分となり、パージされた原料樹脂が入ってくる入口となる。入口94の径は、ノズル101の先端の射出口の径と同一又はやや大きい程度が好ましい。入口94を正円と仮定すると、ノズル101の射出口の径が2mmであれば、入口94の径は2mmであることが好ましい。
図15(b)等に示すように、水平導入部95から斜方誘導部97にかけて、細孔92の横幅が末広がりに長くなり、細孔92の縦幅もやや末広がりに長くなる。
図15(a)に示す、斜方誘導部97の下面と第1プレート77の底面との角度θは、50~70°が好ましく、60°が最も好ましい。
【0048】
入口94から入ってきたパージされた原料樹脂は、水平導入部95を通り、斜方誘導部97の第1プレート77背面側の曲面である受け面96に接触しながら斜め下方に誘導され、第1プレート77の背面かつ底面に開けられた出口98から第1プレート77外へ放出される。放出された原料樹脂は、板状の第2プレート79で受けられ、下方へ落下する。1回のパージ動作終了時においては、第1プレート77に接しているノズル101の先端の射出口からパージされた原料樹脂が分離していない場合もあるが、垂直移動部73に固定されたパージカバー(75,77,79)が垂直上方に移動することにより、第1プレート77の入口94がカッターの役目を果たし、パージされた原料樹脂を切断し、ノズル101の先端の射出口から確実に分離させることが可能となる。入口94の径がノズル101の射出口の径より大きすぎる場合、ノズル101の射出口からパージされた原料樹脂を、入口94で切断することが困難となる。一方、入口94の径がノズル101の射出口の径より小さすぎる場合、ノズル101の射出口からパージされた原料樹脂の一部又は全部が入口94から入らず、外側に漏れてしまい、適切なパージができない。第1プレート77は、約300℃の高温でパージされた原料樹脂を繰り返し受けるものであるため、耐食性及び耐摩耗性に優れた素材が好ましい。また、第1プレート77の背面と、第1プレート77の背面に対向する第2プレート79の面との距離は、4~5mmが好ましく、4.7mmが最も好ましい。
【0049】
原料樹脂のパージ動作は数回行われるが、その1回のパージ動作ごとにパージカバー(75,77,79)が垂直上方に移動してもよいし、すべてのパージ動作が終了した時にパージカバー(75,77,79)が垂直上方に移動してもよい。一実施形態に係る射出成形機7のパージ動作はすべて専用の管理サーバを通して全自動で行うことが可能である。専用の管理サーバを通して全自動で行うパージを、本明細書においては「自動パージ」と表現し、自動パージをパージカバー(75,77,79)を用いて行う機構を本明細書において「自動パージ機構」と表現する。自動パージを管理する専用の管理サーバ2は、
図1に示す管理サーバ2であってもよい。自動パージ機構のパージ動作の回数は任意に設定でき、パージ終了後のランニング品の成形作業まで自動パージのプログラムとして含めることができる。自動パージ機構によるパージ後は、通常の成形品の成形作業のプログラムを連続して行うように設定してもよい。一実施形態に係る射出成形機7は、通常の成形品として、自動組立機1の原料となる部品筐体(ハウジング)を製造することができる。射出成形機7で製造された部品筐体(ハウジング)は、自動組立機1に付属のホッパ又は
図8(b)で示すホッパ8等の一時的な保持装置に保持され、自動組立機1での組立ラインで使用することができる。射出成型機7での部品筐体(ハウジング)製造から、自動組立機1での組立まで、すべて自動制御で実施する自動組立システムを構築することも可能である。
【0050】
一実施形態に係る自動パージ機構によれば、手動のパージ作業と比較して、作業従事者の関係工数を大幅に削減することができる。手動のパージ作業においては、ノズルの先端からパージされた原料樹脂を、ピンセット等の工具を用いて、ノズルの先端から除去する必要が生じ、その作業を射出装置のパージ動作ごとに行わねばならない。手動でパージ作業を行い、ランニング後に量産プログラムに切り替える場合、作業従事者自体の工数で約7分かかるが、自動パージ機構によれば作業従事者の操作は約10秒で完了する。また、パージされた直後の原料樹脂は大変高温であるため、人の手による近接した作業は大変危険でもある。自動パージ機構によれば、この危険性も回避することができる。
【0051】
(その他の実施形態)
上記のように、本発明は上記の一実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替の実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。生産対象の部品として小型の射出成形部品を例として説明したが、生産対象の部品は小型に限られるものではなく、より大型の部品の生産においても応用可能である。
【0052】
図6に一部を示した自動組立方法については、
図6と等価なアルゴリズムのプログラムにより、
図1等に示した管理サーバ2を含むシステムを制御して実行出来る。このプログラムは、本発明の管理サーバ2を構成するコンピュータシステムのプログラム記憶装置に記憶させればよい。また、このプログラムは、コンピュータ読取り可能な記録媒体に保存し、この記録媒体を管理サーバ2のプログラム記憶装置に読み込ませることにより、本発明の一連の自動組立方法の処理を実行することができる。
【0053】
ここで、「コンピュータ読取り可能な記録媒体」とは、例えばコンピュータの外部メモリ装置、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープなどのプログラムを記録することができるような媒体などを意味する。具体的には、フレキシブルディスク、CD-ROM,MOディスク、カセットテープ、オープンリールテープなどが「コンピュータ読取り可能な記録媒体」に含まれる。例えば、管理サーバ2の本体は、フレキシブルディスク装置(フレキシブルディスクドライブ)及び光ディスク装置(光ディスクドライブ)を内蔵若しくは外部接続するように構成できる。フレキシブルディスクドライブに対してはフレキシブルディスクを、また光ディスクドライブに対してはCD-ROMをその挿入口から挿入し、所定の読み出し操作を行うことにより、これらの記録媒体に格納されたプログラムを、管理サーバ2を構成するプログラム記憶装置にインストールすることができる。また、所定のドライブ装置を接続することにより、例えばゲームパック等に利用されているメモリ装置としてのROMや、磁気テープ装置としてのカセットテープを用いることもできる。さらに、インターネット等の通信網を介して、このプログラムをプログラム記憶装置に格納することが可能である。
【0054】
また、一実施形態に係る自動組立システムにおいては、
図8に示す射出成形機7において、原料ホッパ切替機構を設けてもよい。原料ホッパ切替機構としては、例えば、水平方向にスライドするスライド台の上に、それぞれ異なる原料樹脂を充填した小型の複数の原料ホッパを並列させたものが例示できる。スライド台の下部は、
図12に示す射出装置のシリンダ100のような加熱シリンダが位置する。スライド台の原料投下窓を介して、加熱シリンダの原料投入口に原料樹脂等を投入できる仕組みである。原料投入口の真上に位置する原料ホッパの原料のみが、射出装置の加熱シリンダ内に投入される。異なる原料に変更する場合は、スライド台に設けられたクリーニング剤投入口を原料投入口の真上に位置合わせし、洗浄剤を投入してパージ等行い、加熱シリンダ内を洗浄してから次の原料投入に移ることができる。原料ホッパ切替機構を用いずに単一の原料ホッパしか加熱シリンダにセットできない場合には、原料ホッパの入替作業が生じる。原料ホッパの入替作業は重労働であり、約20分以上かかるが、原料ホッパ切替機構を用いた場合は、約10秒で次の原料ホッパに切り替えることが可能となる。
【0055】
更に、一実施形態に係る自動組立システムにおいては、
図8に示す射出成形機7において、
図17(a)~(c)に示すようなランナー切替機構を設けてもよい。
図17(a)~(c)のそれぞれにおいては、スプルー(図示省略)からの原料の流入口に接続するランナーを任意に切り替えられるランナー切替機構が説明されている。
図17(a)に示す状態では、原料は、流入口132から切替溝131を介してランナー123に流し込まれ、続く折れ曲がり部122及びゲート121を介してキャビティ120に流入する。
図17(a)の切替溝131に工具等を嵌め込み、回転体130ごと回転させることで、切替溝131の開放方向を90°回転させて、
図17(b)の状態にすることができる。更に回転体130を90°回転させると、切替溝131の開放方向は
図17(c)の状態となり、原料は、流入口132から切替溝131を介してランナー113に流し込まれ、続く折れ曲がり部112及びゲート111を介してキャビティ110に流入するように流路変更することができる。従来の金型は大量生産向けで多数個取りの構造であり、一度に同色の生産しかできない。そのため、色違いのハウジング(製品)を生産すると段取り時間が4時間~5時間かかってしまう。
図17(a)~(c)に示すようなランナー切替機構を用いる場合は、例えば、従来4.5時間かかっていた段取り時間が、20分弱へ大幅短縮が可能となる。
【0056】
一実施形態及びその他の実施形態で説明したそれぞれの技術的思想の一部を適宜、互いに組み合わせることも可能である。このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当と解釈しうる、特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0057】
1…自動組立機、2…管理サーバ、3…型締め装置、4…記憶装置、4a…ワーク情報記憶装置、4b…カウンタ情報記憶装置、4c…組立計画記憶装置、4d…プログラム記憶装置、6…通信制御部、7…射出成形機、8…ホッパ、11…原料供給部、12…パーツフィーダ制御部、12a…振動制御回路、12b…ワーク送り制御回路、13…パーツフィーダ、21…表示部、22…表示制御部、23…表示モニタ、31…判別部、32…カラーセンサ制御部、32a…投光制御回路、32b…受光制御回路、32c…受光情報送信回路、33…判別台、35…カラーセンサ、41…組立部、42…組立プログラム選択部、42a…受光情報受信回路、42b…識別番号付与回路、42c…プログラム選択回路、42d…ワーク情報送信回路、43…外部導体挿入装置、44…組立プログラム実行部、44a…ワーク情報受信回路、44b…組立プログラム実行回路、45…電源端子挿入装置、47…補強金具挿入装置、51…検査部、52…検査プログラム実行部、52a…画像検査プログラム実行回路、52b…ロケーション検査プログラム実行回路、53…検査台、55…画像検査装置、57…ロケーション検査装置、59…受渡台、61…梱包部、62…梱包装置制御部、63…梱包装置、71…移動基部、73…垂直移動部、75…プレート台、77…第1プレート、79…第2プレート、81…成形部本体、83…固定盤、85…透孔、91…スライダー、92…細孔、93…凹面、94…入口、95…水平導入部、96…受け面、97…斜方誘導部、98…出口、100…シリンダ、101…ノズル、110,120…キャビティ、111,121…ゲート、112,122…折れ曲がり部、113,123…ランナー、130…回転体、131…切替溝、132…流入口
【要約】
【課題】迅速で効率的な多品種少量生産を実現させる射出成形部品の自動組立システム、自動組立方法、及び自動組立システムを構成するコンピュータシステムの中核となる管理サーバを提供する。
【解決手段】管理サーバ2は、自動組立に用いる部品筐体に投光し、部品筐体から反射された光を受光するカラーセンサを制御し、部品筐体の色情報を抽出するカラーセンサ制御部32と、色情報を基に複数の組立プログラムの内から特定の組立プログラムを選択する組立プログラム選択部42と、特定の組立プログラムを実行し、部品筐体への取付部品の取付けを制御する組立プログラム実行部44と、色情報及び複数の組立プログラムのそれぞれのプログラム情報を格納する記憶装置4とを備え、色情報ごとに異なる組立プログラムを連続的に実行する一連の処理を制御する。
【選択図】
図1