(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-13
(45)【発行日】2023-12-21
(54)【発明の名称】除湿装置および床下除湿システム
(51)【国際特許分類】
F24F 1/0358 20190101AFI20231214BHJP
F24F 5/00 20060101ALI20231214BHJP
F25B 21/02 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
F24F1/0358
F24F5/00 K
F25B21/02 L
(21)【出願番号】P 2018154190
(22)【出願日】2018-08-20
【審査請求日】2021-08-03
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】591285284
【氏名又は名称】セイホープロダクツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】芳谷 忠治
【審査官】安島 智也
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-289839(JP,A)
【文献】特開平09-280602(JP,A)
【文献】特開2012-024291(JP,A)
【文献】特開2013-096599(JP,A)
【文献】特開2018-126720(JP,A)
【文献】実開昭62-085823(JP,U)
【文献】実開昭62-145028(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2010/0154437(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/0358
F24F 5/00
F25B 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一の面
の少なくとも下部を除く領域に空気の流入口を有し、前記一の面と対向する面に空気の流出口を有する筐体と、
前記筐体に収容され、前記流入口から流入される空気を除湿するペルチェユニットと
を備え、
前記ペルチェユニットは、
基板と、
前記基板に設けられ、前記基板から吸熱面および発熱面を表出させたペルチェ素子と、
前記基板の下方における前記ペルチェ素子の前記吸熱面となる側の面に立設され、前記流入口から流入される空気の流れ方向と直交する方向に並ぶ複数の矩形状の吸熱板と、
前記基板の上方における前記ペルチェ素子の前記発熱面となる前記吸熱面となる側の面の反対側の面に立設され、前記流入口から流入される空気の流れ方向と直交する方向に並ぶ複数の矩形状の放熱板と
を備え、
前記流入口から流入され前記吸熱板の近傍を流れる空気が下降しながら除湿されるように、前記吸熱板の先端縁が水平線に対して前記流入口から前記流出口へ向けて所定の傾斜角度となるように下方へ傾けて配置され
、
前記ペルチェユニットは、
前記筐体の内部を、前記吸熱板が配置される吸熱空間および前記放熱板が配置される放熱空間に分割し、
前記流入口は、
前記吸熱空間に空気を流入させる吸熱側流入口と、
前記放熱空間に空気を流入させる放熱側流入口と
を備え、
前記吸熱側流入口は、
前記放熱側流入口よりも開口面積が大きい
ことを特徴とする除湿装置。
【請求項2】
前記吸熱空間から空気を流出させる吸熱側流出口
をさらに備え、
前記吸熱側流出口は、
前記吸熱側流入口よりも開口面積が小さい
ことを特徴とする請求項
1に記載の除湿装置。
【請求項3】
前記ペルチェユニットは、
前記吸熱板の前記先端縁が水平線に対して30度以上45度以下のいずれかの傾斜角度となるように傾けて配置されること
を特徴とする請求項1
または2に記載の除湿装置。
【請求項4】
前記ペルチェ素子は、
前記基板に複数設けられ、前記流入口から流入される空気の流れ方向に沿って並んで配置されること
を特徴とする請求項1~
3のいずれか一つに記載の除湿装置。
【請求項5】
前記筐体の底面に設けられ、前記吸熱板から滴下する水滴を受けるドレンパンと、
前記ドレンパンに溜まった水が該ドレンパンから溢れることを検知するオーバーフロー検知部と
をさらに備える
ことを特徴とする請求項1~
4のいずれか一つに記載の除湿装置。
【請求項6】
前記オーバーフロー検知部は、
前記ドレンパンへ通じる流水口を有する貯水部と、
前記貯水部の内部に設けられ、前記貯水部の内部において一端部が軸支されることで他端部が上下方向に揺動可能なフロート部材と、
前記フロート部材の上方への移動を検知する検知スイッチと
を備えること
を特徴とする請求項
5に記載の除湿装置。
【請求項7】
建物の床下に設けられ、前記床下の空気を除湿する請求項1~
6のいずれか一つに記載の除湿装置と、
前記建物の床下に設けられ、前記床下の空気を吸気して該床下へ送風する送風装置と、
を備えること
を特徴とする床下除湿システム。
【請求項8】
前記送風装置は、
平面視において装置本体から放射状に送風する
ことを特徴とする請求項
7に記載の床下除湿システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の実施形態は、除湿装置および床下除湿システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、屋外の空気を建物の床下へ吸気するとともに床下の空気を屋外へ排気して床下を換気することで床下の除湿を行う床下除湿システムがある(たとえば、特許文献1参照)。また、床下除湿システムにおいて、たとえば、基礎断熱工法で施工されたような通風孔がない密閉された床下の除湿を行うために、除湿装置を用いることがある。
【0003】
除湿装置には、ペルチェ素子のペルチェ効果を利用して除湿を行うものがある。このような除湿装置は、ペルチェ素子を有するペルチェユニットを備える。ペルチェユニットは、ペルチェ素子の吸熱面となる側の面に複数の吸熱板を備え、発熱面となる側の面に複数の放熱板を備える。
【0004】
たとえば、ペルチェユニットには、複数の吸熱板および放熱板が上下方向に並び、吸熱板付近を上下方向に流れる空気を冷却して空気に含まれる水分を結露させることで除湿を行うものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記したような除湿装置は、複数の吸熱板および放熱板が上下方向に並ぶことからペルチェユニットが上下方向に長くなり、大型化していた。このため、床下の高さが低い場合には除湿装置を設置できないことがあった。
【0007】
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、小型化を図ることができ、床下の高さが低い場合でも設置することができる除湿装置および床下除湿システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の一態様に係る除湿装置は、空気の流入口および流出口を有する筐体と、前記筐体に収容され、前記流入口から流入される空気を除湿するペルチェユニットとを備え、前記ペルチェユニットは、基板と、前記基板に設けられ、前記基板から吸熱面および発熱面を表出させたペルチェ素子と、前記基板の上方における前記ペルチェ素子の前記吸熱面となる側の面に立設され、前記流入口から流入される空気の流れ方向と直交する方向に並ぶ複数の矩形状の吸熱板と、前記基板の下方における前記ペルチェ素子の前記発熱面となる前記吸熱面となる側の面の反対側の面に立設され、前記流入口から流入される空気の流れ方向と直交する方向に並ぶ複数の矩形状の放熱板とを備え、前記吸熱板の先端縁が水平線に対して所定の傾斜角度となるように傾けて配置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
実施形態の一態様によれば、小型化を図ることができ、床下の高さが低い場合でも設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に係る除湿装置および床下除湿システムの説明図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る床下除湿システムの構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、制御部による処理手順を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、実施形態に係る除湿装置の説明図である。
【
図5】
図5は、筐体の内部を示す断面斜視図である。
【
図6A】
図6Aは、ペルチェユニットを示す斜視図(その1)である。
【
図6B】
図6Bは、ペルチェユニットを示す斜視図(その2)である。
【
図8】
図8は、オーバーフロー検知部の説明図である。
【
図9A】
図9Aは、送風装置の一例を示す斜視図(その1)である。
【
図9B】
図9Bは、送風装置の一例を示す斜視図(その2)である。
【
図11】
図11は、床下除湿システムの変形例(その1)を示す説明図である。
【
図12】
図12は、床下除湿システムの変形例(その2)を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本願の開示する除湿装置および床下除湿システムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0012】
<床下除湿システム1>
図1~
図3を参照して実施形態に係る床下除湿システム1について説明する。
図1は、実施形態に係る除湿装置および床下除湿システム1の説明図であり、床下除湿システム1を示す模式側面図である。
図2は、実施形態に係る床下除湿システム1の構成を示す機能ブロック図である。
図3は、制御部50による処理手順を示すフローチャートである。
【0013】
なお、以下では、基礎断熱工法によって基礎が施工された通風孔がない密閉された床下17を備える建物10に、床下除湿システム1が設置される場合を例に挙げて説明する。
図1に示すように、基礎断熱工法によって施工された基礎は、底面の全面にわたって鉄筋コンクリートが敷設されたベタ基礎部11と、ベタ基礎部11の周縁部に立設されて建物10の外周に面する鉄筋コンクリート製の基礎立ち上がり部12とを備える。
【0014】
また、建物10は、床下17の上方に、大引や土台などの構造材18、根太14、床板15を挟んで室16を備える。また、床下17には、温度センサ52および湿度センサ53が設けられる。温度センサ52および湿度センサ53は、後述する除湿装置2および送風装置3と共に、室16内に設置された制御装置5にケーブルなどを介して接続される。
【0015】
制御装置5は、除湿装置2および送風装置3の動作を制御する。温度センサ52は、床下17の温度を検知する。また、温度センサ52は、検知した床下17の温度を制御装置5へ出力する。湿度センサ53は、床下17の湿度を検知する。また、湿度センサ53は、検知した床下17の湿度を制御装置5へ出力する。
【0016】
制御装置5は、温度センサ52および湿度センサ53の検知結果に基づいて、除湿装置2および送風装置3の動作を制御する。制御装置5、温度センサ52および湿度センサ53は、後述する除湿装置2や送風装置3と共に床下除湿システム1を構成している。
【0017】
建物10の外周に面する基礎立ち上がり部12には、通風孔が設けられず、基礎立ち上がり部12の内側面からベタ基礎部11上面の一部まで延在する縦断面視L字形状をした板状の断熱材13が設けられる。ベタ基礎部11下面には、防水シート(図示せず)が敷設される。これにより、床下17は、密閉された空間となり、外部からの湿気の侵入を遮断することができる。
【0018】
ところが、施工当初のベタ基礎部11や基礎立ち上がり部12は、コンクリートに余分な水分が含まれるため、施工から数年間は余剰水分を放散する。また、床下17における中央部や日当たりが悪い側(たとえば、北側)の空間では、気温の日較差や室内からの水蒸気の流入などによって結露が発生しやすい。こうして放散される余剰水分や結露は、カビやシックハウス症候群の発生原因となるおそれがある。
【0019】
図1に示すように、床下除湿システム1は、建物10の外壁面のうち、日当たりが悪い方角に面する外壁面の基礎立ち上がり部12に近い位置に設置され、建物10の大引や土台などの構造材18に固定される除湿装置2を備える。たとえば、一般的な日本の建物10の場合、北側が他の方角に比べて日当たりが悪い。このため、床下除湿システム1の除湿装置2は、北側に設置されることが好ましい。
【0020】
なお、建物10は、隣接する他の建物や地形によって日当たりが悪い方角が北側とは限らない。このため、床下除湿システム1の除湿装置2は、他の方角に比べて最も日当たりが悪い方角に面する基礎立ち上がり部12に近い位置に設置される。また、除湿装置2は、大引や土台などの構造材18の他、基礎立ち上がり部12に固定されてもよい。
【0021】
このような除湿装置2は、床下17の湿気を含んだ空気を除湿し、除湿した空気を空気の吹き出し口となる流出口22から吹き出す。これにより、床下除湿システム1は、床下17の中で最も日当たりが悪い方角に面し、結露や水溜りが発生しやすい空間の湿気を含んだ空気を除湿装置2によって除湿することができる。
【0022】
また、除湿装置2には、北側の基礎立ち上がり部12の内側面と外側面との間を貫通する貫通孔に挿入され、基端が除湿装置2の下端に連結されて終端が屋外へ引き出された排水管27が連結される。除湿装置2は、筐体21の内部へ導入される空気に含まれた水分を結露させることによって空気を除湿し、排水管27を通して水(結露水ともいう)Wを屋外へ排出する。なお、除湿装置2のさらなる構成については、
図5~
図8を用いて後述する。
【0023】
なお、床下除湿システム1では、除湿によって生じた結露水Wを屋外へ排出する排水管27を通す貫通孔を形成する必要があるが、貫通孔の直径がたとえば20~25mm程度と非常に小さいため、軽微な工事によって排水管27の設置が可能である。
【0024】
また、
図1に示すように、床下除湿システム1は、床下17の空気を吸気して床下17へ送風する送風装置3を床下17に備える。これにより、床下除湿システム1は、床下17の空気を送風装置3によって循環させることができる。したがって、除湿装置2は、効率的に床下17の除湿を行うことができる。
【0025】
また、送風装置3は、床下17の底面において、本体部31が、たとえば、送風口32が除湿装置2とは反対側を向くように設置され、除湿装置2から離れる方向へ送風する。これにより、送風装置3は、床下17において空気を拡散させることができる。また、除湿装置2においては、床下17を効率的に除湿することができる。
【0026】
また、
図1に示すように、床下除湿システム1は、除湿装置2の流出口22に一端が接続され、送風装置3の吸気口34(
図9B参照)に取り付けられたアタッチメント(吸気接続部材)33に他端が接続されるダクト4を備える。送風装置3は、ダクト4を介して除湿装置2から吸気する空気(除湿した空気)を吸気して送風口32から送風する。なお、送風装置3の構成については、
図9Aおよび
図9Bを用いて後述する。
【0027】
次に、床下除湿システム1における制御装置5の構成および動作について説明する。
図2に示すように、制御装置5は、制御部50と、タイマ51とを備える。タイマ51は、現在時刻を計時する時計機能を備え、制御部50に接続される。制御部50は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力ポートなどを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。なお、制御部50は、一部または全部がASICやFPGAなどのハードウェアで構成されてもよい。
【0028】
制御部50は、タイマ51、温度センサ52、湿度センサ53、除湿装置2および送風装置3に接続され、タイマ51、温度センサ52および湿度センサ53から取得する情報に基づいて、除湿装置2および送風装置3の動作制御を行う処理部である。
【0029】
具体的には、制御部50は、タイマ51から取得する現在時刻に基づき、早朝および夜間を除く時間帯に除湿装置2および送風装置3を継続的に稼働させ、早朝および夜間の時間帯に除湿装置2および送風装置3の稼働を停止させる。たとえば、制御部50は、「8:00~18:00」の時間帯に除湿装置2および送風装置3を稼働させ、「8:00~18:00」以外の時間帯に除湿装置2および送風装置3を停止させる。
【0030】
このように、床下除湿システム1は、1日のうちで気温の変動が比較的大きく床下17に結露が生じやすい時間帯に除湿装置2および送風装置3を稼働させ、気温の変動が比較的小さく結露が生じにくい時間帯に除湿装置2および送風装置3を停止させる。これにより、床下除湿システム1は、床下17の除湿を効率的に行いつつ、消費電力を低く抑えることができる。
【0031】
また、制御部50は、温度センサ52から取得する床下17の温度に基づき、床下17の気温が所定温度以上の場合に、除湿装置2および送風装置3を継続的に稼働させ、床下17の温度が所定温度未満の場合に、除湿装置2のみ、または、除湿装置2および送風装置3の両方の稼働を停止させる。なお、停止させる場合、除湿装置2のみを停止するか、除湿装置2および送風装置3の両方を停止するかを、制御部50において選択することができる。たとえば、制御部50は、床下17の温度が15℃以上の場合に、除湿装置2および送風装置3を稼働させ、床下17の温度が15℃未満の場合に、除湿装置2のみ、または、除湿装置2および送風装置3を停止させる。
【0032】
このように、床下除湿システム1は、夏季の結露発生率が高い床下17の温度が15℃以上の場合に除湿装置2および送風装置3を稼働させ、結露発生率が低い15℃未満の場合に除湿装置2および送風装置3を停止させる。これにより、床下除湿システム1は、床下17の除湿を効率的に行いつつ、消費電力を低く抑えることができる。
【0033】
また、制御部50は、湿度センサ53から取得する床下17の湿度に基づき、床下17の湿度が所定湿度以上の場合に、除湿装置2および送風装置3を継続的に稼働させ、床下17の湿度が所定湿度未満の場合に、除湿装置2のみ、または、除湿装置2および送風装置3の両方の稼働を停止させる。なお、この場合も、除湿装置2のみを停止するか、除湿装置2および送風装置3の両方を停止するかを、制御部50において選択することができる。たとえば、制御部50は、床下17の湿度が60%以上の場合に、除湿装置2および送風装置3を稼働させ、床下17の湿度が60%未満の場合に、除湿装置2のみ、または、除湿装置2および送風装置3を停止させる。
【0034】
このように、床下除湿システム1は、一年を通して結露発生率が高い床下17の湿度が60%以上の場合に除湿装置2および送風装置3を稼働させ、結露発生率が低い60%未満の場合に除湿装置2および送風装置3を停止させる。これにより、床下除湿システム1は、床下17の除湿を効率的に行いつつ、消費電力を低く抑えることができる。
【0035】
なお、床下除湿システム1は、温度センサ52および湿度センサ53を備えない構成であってもよい。このような構成の場合、床下除湿システム1は、タイマ51によって毎日、所定時間(たとえば、「9:00~19:00」の10時間)の間、除湿装置2および送風装置3を稼働させる。このような床下除湿システム1によれば、温度センサ52および湿度センサ53を設けない分だけ低コストで床下17を除湿可能なシステムとして構築することができる。
【0036】
次に、制御部50が実行する処理について説明する。なお、制御部50は、電源が投入されている間、
図3に示す処理を所定周期で繰り返し実行する。具体的には、
図3に示すように、制御部50は、まず、稼働時間か否かを判定し(ステップS101)、稼働時間でないと判定した場合(ステップS101,No)、処理をステップS105へ移す。また、制御部50は、稼働時間であると判定した場合(ステップS101,Yes)、床下17の温度が所定温度以上か否かを判定する(ステップS102)。
【0037】
制御部50は、床下17の温度が所定温度以上であると判定した場合(ステップS102,Yes)、処理をステップS104へ移す。また、制御部50は、床下17の温度が所定温度以上でないと判定した場合(ステップS102,No)、床下17の湿度が所定湿度以上か否かを判定する(ステップS103)。
【0038】
制御部50は、床下17の湿度が所定湿度以上でないと判定した場合(ステップS103,No)、処理をステップS106へ移す。また、制御部50は、床下17の湿度が所定湿度以上であると判定した場合(ステップS103,Yes)、除湿装置2および送風装置3を稼働状態にする(ステップS104)。
【0039】
制御部50は、停止時間帯か否かの判定を行い(ステップS105)、停止時間帯であると判定した場合(ステップS105,Yes)、除湿装置2のみ、または、除湿装置2および送風装置3を停止状態にして(ステップS106)、処理を終了する。また、制御部50は、停止時間でないと判定した場合(ステップS105,No)、処理を終了する。
【0040】
<除湿装置2>
次に、
図4~
図8を参照して実施形態に係る除湿装置2について説明する。
図4は、実施形態に係る除湿装置2の説明図であり、除湿装置2を示す模式側面図である。
図5は、筐体21の内部を示す断面斜視図である。
図6Aおよび
図6Bは、ペルチェユニット23を示す斜視図である。なお、
図6Bには、放熱板234を取り外した状態を示している。
【0041】
図7は、筐体21の底面を示す斜視図である。
図8は、オーバーフロー検知部80の説明図であり、オーバーフロー検知部80を示す斜視図である。
【0042】
図4に示し、かつ、上記したように、除湿装置2は、床下17において、建物10(
図1参照)の外壁面のうち、日当たりが悪い方角(たとえば、北側)に面する外壁面の基礎立ち上がり部12に近い位置に設置される。除湿装置2は、後述するペルチェ素子232(
図6B参照)のペルチェ効果を利用して空気を除湿する。
【0043】
図4および
図5に示すように、除湿装置2は、筐体21と、流出口22と、ペルチェユニット23と、取付部24と、流入口25と、仕切板26と、排水管27とを備える。
【0044】
筐体21は、矩形の箱型に形成され、後述するペルチェユニット23などを内部に収容している。筐体21は、取付部24を介して大引や土台などの構造材18に固定される。なお、取付部24は、複数の孔を有し、孔にネジなどが挿通されることで、構造材18に対して固定される。
【0045】
筐体21には、一の面(たとえば、南側に配置される面)に空気の流出口22が形成される。流出口22には、円筒状の排気接続部材221が取り付けられる。排気接続部材221には、上記したように、ダクト4の一端が接続される。また、筐体21には、流出口22が形成された面と対向する面(たとえば、北側に配置される面)に空気の流入口25が形成される。
【0046】
ペルチェユニット23は、筐体21に収容され、流入口25から流入された空気を筐体21の内部において除湿する。ペルチェユニット23は、基板231と、ペルチェ素子232(
図6B参照)と、吸熱板233と、放熱板234とを備える。基板231は、矩形状であり、ペルチェ素子232が設けられ、下方(下面)に吸熱板233が設けられ、上方(上面)に放熱板234が設けられる。
【0047】
吸熱板233は、複数の矩形状の金属板材であり、ペルチェ素子232の吸熱面となる側の面に立設される。複数の吸熱板233は、ペルチェユニット23の設置状態において、流入口25のうち、吸熱側流入口251から流入される水分(湿気)を含む空気A1の流れ方向と平面視において直交する方向に並んでいる。なお、この「直交」とは「略直交」を含む意味として用いる。
【0048】
放熱板234は、吸熱板233と同様、複数の矩形状の金属板材であり、ペルチェ素子232の発熱面となる側の面に立設される。複数の放熱板234は、ペルチェユニット23の設置状態において、流入口25のうち、放熱側流入口252から流入される湿気を含む空気A1の流れ方向と平面視において直交(略直交を含む)する方向に並んでいる。なお、ペルチェ素子232の発熱面と吸熱面とは、表裏の面となる。したがって、基板231において、発熱面となる側の面の反対側の面は、吸熱面となる側の面となる。
【0049】
ペルチェユニット23は、筐体21の内部において、吸熱板233の先端縁233aが水平線Lに対して所定の傾斜角度αとなるように傾けて配置される。ペルチェユニット23の傾斜角度αは、30度以上45度以下が好ましい。ペルチェユニット23の傾斜角度αは、30度であることがより好ましい。
【0050】
また、ペルチェユニット23は、筐体21の内部に設置された状態において、筐体21の内部を上下に分割する。筐体21の内部における下部空間は、吸熱板233が配置される吸熱空間であり、筐体21の内部における上部空間は、放熱板234が配置される放熱空間である。具体的には、ペルチェユニット23と仕切板26とによって、筐体21の内部を吸熱空間と放熱空間とに分割する。
【0051】
ペルチェユニット23は、筐体21内部の吸熱空間において、吸熱側流入口251から流入された湿気を含む空気A1が吸熱板233付近を流れることで、この空気A1を除湿し、除湿した空気(
図5に示す、白抜きの矢印)を仕切板26に形成された吸熱側流出口261から流出させる。
【0052】
このとき、ペルチェユニット23が傾いているため、空気A1に含まれる水分の結露によって吸熱板233に付着した水滴が、
図5中の矢線Bで示すように、先端縁233aを伝って下方へ流れ、先端縁233aの端、すなわち、吸熱板233の角233bから筐体21の底面に設けられた後述するドレンパン81(
図7参照)へ向けて滴下する。このように、先端縁233aの角233bから水滴が滴下するので、吸熱板233に付着した水滴を確実に滴下させるためにエッジ加工などを施す必要がない。
【0053】
また、吸熱側流出口261から流出された空気A2は、放熱側流入口252から放熱空間に流入された空気(
図5に示す、斜線を付した矢印)と混合されて流出口22から排気接続部材221を介してダクト4へ排出される。
【0054】
ここで、流入口25のうち、吸熱側流入口251の開口面積は、放熱側流入口252の開口面積よりも大きいことが好ましい。このように、吸熱側流入口251の開口面積が放熱側流入口252の開口面積よりも大きいことで、吸熱空間および放熱空間に流入される空気A1の流量のバランスが良好となる。これにより、除湿性能を向上させることができる。
【0055】
また、仕切板26に形成された吸熱側流出口261の開口面積は、吸熱側流入口251よりも十分に小さいことが好ましい。このように、吸熱側流出口261の開口面積が吸熱側流入口251の開口面積よりも小さいことで、吸熱空間における空気A1の流速を減速させることができ、吸熱空間において空気A1を確実に除湿することができる。すなわち、除湿が十分に行われない空気A1の流出を抑えることができる。これにより、除湿性能を向上させることができる。
【0056】
ペルチェ素子232は、異なる金属が接合された素子であり、電圧が印加されると対向する2つの面のうち、上面が高温になる発熱面となり、下面が低温になる吸熱面となる。
図6Aおよび
図6Bに示すように、ペルチェ素子232は、基板231の一の面(下面)から吸熱面を表出させるとともに、基板231の他の面(上面)から発熱面を表出させる。
【0057】
また、
図6Bに示すように、ペルチェ素子232は、基板231に複数設けられる。ペルチェ素子232は、流入口25(
図5参照)から流入される空気の流れ方向に沿って、すなわち、北側から南側へ向けて並んでいる。このように、ペルチェ素子232が空気の流れ方向に沿って配置されることで、吸熱側流入口251から吸熱側流出口261へ向けて流れる空気を確実に除湿することができ、除湿性能を向上させることができる。
【0058】
また、
図6Bに示す例では、南北に並んだペルチェ素子232をさらに空気の流れ方向と直交する方向、すなわち、東西に並べている。ペルチェユニット23は、南北に並んだペルチェ素子232を1組のペルチェ素子群として、2組のペルチェ素子群を備える。この場合、1組のペルチェ素子群のみの駆動は「弱」、2組のペルチェ素子群の駆動は「強」として設定され、
図5に示す切り替えスイッチ60を操作することで、1組のペルチェ素子群を駆動させるか2組のペルチェ素子群を駆動させるかを切り替えることができる。
【0059】
除湿装置2は、ファンを備えていないが、流出口22に取り付けられた排気接続部材221に接続されたダクト4の他端が送風装置3の吸気口34に取り付けられた吸気接続部材33に接続されるため、送風装置3の送風ファンの吸引力によって、空気が流出口22からダクト4へ吸引される。
【0060】
これにより、除湿装置2は、流入口25から筐体21の内部へ空気A1を取り込み、吸熱板233が設けられた送気路へ空気A1を導入して冷却し、空気A1に含まれる水分を結露させて滴下する結露水Wを筐体21の底面に接続された排水管27に流下させて屋外へ排水することで、空気A1を除湿することができる。
【0061】
除湿装置2によって除湿された空気A2は、送風装置3の吸引力によって放熱板234が設けられた通気路を通過してきた空気と混合され、流出口22からダクト4を介して送風装置3の吸気口34へ送られる。
【0062】
また、除湿装置2においては、ペルチェ素子232の発熱面が屋外側とは異なる方向を向いているため、たとえば、冬場に発熱面で生じる熱によって床下17の温度を上昇させ、床下17と室16(
図1参照)内との温度差を低減することができる。
【0063】
また、除湿装置2は、放熱板234を通過して過熱された空気をダクト4から送風装置3へ送り、送風装置3によって床下17へ送風することによっても、床下17と室16内との温度差を低減することができる。これにより、除湿装置2は、床下17と室16内との温度差による結露の発生を抑制することができる。
【0064】
また、除湿装置2は、空気に含まれる水分をペルチェ素子232の吸熱面の吸熱反応によって結露させ、滴下する結露水Wを排水管27へ流して屋外へ排水する。このように、除湿装置2は、結露水Wを自由落下させて屋外へ排水することができるので、排水用のポンプを設けることなく、結露水Wを排水することができる。
【0065】
また、ペルチェ式の除湿装置2は、一般に1坪(約3.3平米)程度までの室内を除湿可能とされるが、床下17に設置される場合、室内よりも高さが低く空間の容積が小さいため、送風装置3による送風と協働することで、10~20坪程度の床下17まで除湿が可能である。
【0066】
また、ペルチェ式の除湿装置2は、コンプレッサを使用する他の除湿装置に比べて小型であるため、床下17の高さH(
図4参照)が低い場合でも、ベタ基礎部11の上面よりも上方に設置することができる。これによっても、除湿装置2は、排水用のポンプを設けることなく、結露水Wを自由落下させて屋外へ排水することができる。なお、床下の高さHは、通常、330~500mm程度である。
【0067】
次に、オーバーフロー検知部80について説明する。
図7に示すように、除湿装置2は、吸熱板233から滴下した水滴、すなわち、結露水Wを受けるドレンパン81を筐体21の底面に備える。ドレンパン81は、漏斗状に形成され、最も低い位置に排水口82を備える。ドレンパン81は、結露水Wを排水口82に集め、結露水Wを排水口82から排水管27へ排出する。
【0068】
除湿装置2は、たとえば、排水管27が詰まるなど、排水能力が低下した場合に吸熱板233から滴下してドレンパン81に溜まった結露水W(
図4参照)がドレンパン81から溢れることを防止するために、オーバーフロー検知部80を備える。
【0069】
図7および
図8に示すように、オーバーフロー検知部80は、ドレンパン81と、オーバーフロー流路83と、貯水部84と、可動部85とを備える。オーバーフロー流路83は、ドレンパン81からドレンパン81に隣接する後述する貯水部84にかけて形成される。たとえば、排水管27の排水能力が低下した場合、ドレンパン81に溜まった結露水Wは、ドレンパン81から溢れ出る前にオーバーフロー流路83を流れて貯水部84へ流れ込む。
【0070】
貯水部84は、オーバーフロー流路83から結露水Wが流入される流入口(図示せず)を備える。可動部85は、フロート部材851と、検知スイッチ853とを備える。フロート部材851は、貯水部84の内部に設けられる。フロート部材851は、たとえば、ABS樹脂製である。フロート部材851は、一端部が軸部852に軸支され、貯水部84の内部において、一端部を支点として他端部が上下方向に揺動可能である。このため、フロート部材851は、貯水部84に水が溜まると、浮力で他端部が上方へ移動する。
【0071】
検知スイッチ853は、マイクロスイッチであり、フロート部材851の上方に設けられる。検知スイッチ853は、フロート部材851が上方へ移動すると、フロート部材851の上面に押されて通電してこれを検知するとともに、制御装置5(
図4参照)へ検知信号を出力する。なお、検知スイッチ853としては、マイクロスイッチのような機械式センサの他、たとえば、光学式センサを用いることも可能である。
【0072】
このように、オーバーフロー検知部80によって、ドレンパン81に溜まった結露水Wがドレンパン81から溢れるのを検知することで、除湿装置2からの漏水を抑えることができる。また、オーバーフロー検知を簡素な構成で行うことができる。
【0073】
以上説明した実施形態に係る除湿装置2によれば、ペルチェユニット23を傾けて配置することで、除湿装置2の高さ(上下方向の寸法)を抑えることができる。これにより、小型化を図ることができる。また、除湿装置2を小型化することで、床下17の高さHが低い場合でも除湿装置2を設置することができる。
【0074】
また、吸熱板233の先端縁233aが所定の傾斜角度αとなることで、空気に含まれる水分の結露により吸熱板233に付着する水滴が、先端縁233aを伝って下方へ流れ、吸熱板233の角233bから滴下する。これにより、吸熱板233に付着する水滴を確実に滴下させることができるとともに、吸熱板233に付着する水滴を常に同等の位置に滴下させることができる。
【0075】
また、吸熱板233の先端縁233aを所定の傾斜角度α(好ましくは、30度以上45度以下、より好ましくは、30度)とすることで、除湿装置2の高さ(上下方向の寸法)を抑えつつ、吸熱板233に付着する水滴を確実に滴下させることができる。すなわち、除湿装置2の小型化と除湿性能の向上とを両立させることができる。
【0076】
<送風装置3>
次に、
図9Aおよび
図9Bを参照して送風装置3の一例について説明する。
図9Aおよび
図9Bは、送風装置3の一例を示す斜視図である。なお、
図9Aには、アタッチメントである吸気接続部材33を取り付けた状態を示し、
図9Bには、吸気接続部材33を取り外した状態を示している。また、
図9Aにおける白抜きの矢印は、除湿装置2(
図4参照)によって除湿された空気の流れを示している。
【0077】
図9Aおよび
図9Bに示すように、送風装置3は、本体部31と、送風口32と、吸気口34とを備える。本体部31は、送風装置3本体であり、本体部31の側周面から下方へ向けて突出している複数の脚部311を備える。送風口32は、本体部31の側周面の一部から側方へ向けて突出している。送風口32は、上記したように、床下17(
図4参照)において、除湿装置2によって除湿された空気を送風する。
【0078】
吸気口34は、本体部31の上面に形成される。吸気口34は、除湿装置2により除湿されてダクト4を流れてきた空気を、本体部31の内部に取り込む。また、吸気口34は、吸気接続部材33によって覆われている。このため、送風装置3は、除湿された空気を側方から取り込むことができる。
【0079】
ここで、
図10を参照して送風装置の他の例(送風装置3A)について説明する。
図10は、送風装置の他の例(送風装置3A)を示す平面図である。
図10に示すように、送風装置3Aは、本体部31Aと、送風口32Aと、吸気口34Aとを備える。本体部31Aは、送風装置3A本体であり、本体部31Aの側周面から下方へ向けて突出している複数の脚部311Aを備える。送風口32Aは、本体部31Aの側周面に、本体部31Aの側周面から側方へ向けて平面視において放射状に送風可能に形成される。
【0080】
吸気口34Aは、本体部31Aの上面に形成される。吸気口34Aは、除湿装置2により除湿されてダクト4を流れてきた空気を、本体部31Aの内部に取り込む。また、この送風装置3Aにおいても、上記した送風装置3(
図10参照)と同様、吸気口34Aは、吸気接続部材33によって覆われている。このため、送風装置3Aは、除湿された空気を側方から取り込むことができる。
【0081】
このような送風装置3Aによれば、本体部31Aから放射状に空気が流れ出ることで、床下17において空気を拡散させることができ、床下除湿の効率化を図ることができる。
【0082】
そして、実施形態に係る床下除湿システム1によれば、除湿装置2が小型化されているため、床下17の高さHが低い場合でも除湿装置2を設置することができる。また、除湿装置2において吸熱板233の先端縁233aが所定の傾斜角度α(好ましくは、30度以上45度以下、より好ましくは、30度)となることで、空気に含まれる水分の結露により吸熱板233に付着する水滴が、先端縁233aを伝って下方へ流れ、吸熱板233の角233bから滴下する。これにより、吸熱板233に付着する水滴を確実に滴下させることができるとともに、吸熱板233に付着する水滴を常に同等の位置に滴下させることができる。
【0083】
<床下除湿システム1の変形例>
次に、
図11および
図12を参照して床下除湿システム1の変形例(床下除湿システム1A,1B)
図11および
図12はそれぞれ、床下除湿システム1の変形例(床下除湿システム1A,1B)である。なお、以下で説明する変形例において上記した実施形態と同一または同等の箇所には同一の符号を付し、その説明は省略している場合がある。
【0084】
図11に示すように、変形例に係る床下除湿システム1Aは、上記した送風装置3Aを備える点において上記した実施形態と構成が異なる。このため、床下除湿システム1Aによれば、送風装置3Aにおいて本体部31Aから放射状に空気が流れ出ることで、床下17において空気を拡散させることができる。これにより、床下除湿の効率化を図ることができる。
【0085】
図12に示すように、変形例に係る床下除湿システム1Bは、ダクト4を設けない点、除湿装置2が床下17から空気を吸い込み、吸い込んで除湿した空気を床下17へ吹き出すファン(図示せず)を備える点で上記した実施形態と構成が異なる。これにより、床下除湿システム1Bによれば、ダクト4を設置する作業およびコストを削減することができる。
【0086】
また、床下除湿システム1Bでは、ダクト4を設けないため、送風装置3の吸引力を利用して除湿装置2に空気を導入することはできないが、除湿装置2がファンを備えるため、ファンによって除湿装置2に空気を導入することができる。これにより、床下除湿システム1Bは、床下17に空気の流れを形成することができ、上記した実施形態や変形例と同様、床下17を効率的に除湿することができる。
【0087】
なお、上記した実施形態に係る床下除湿システム1および変形例に係る床下除湿システム1A,1Bは、除湿装置2や送風装置3(送風装置3A)が建物10の床下17に設置され、床下17を除湿するものであるが、たとえば、これらを屋根裏に設置して屋根裏を除湿することも可能である。
【0088】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0089】
1 床下除湿システム
2 除湿装置
21 筐体
22 流出口
23 ペルチェユニット
231 基板
232 ペルチェ素子
233 吸熱板
233a 先端縁
234 放熱板
25 流入口
251 吸熱側流入口
252 放熱側流入口
261 吸熱側流出口
3 送風装置
10 建物
17 床下
80 オーバーフロー検知部
81 ドレンパン
84 貯水部
851 フロート部材
853 検知スイッチ
α 傾斜角度
L 水平線