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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-13
(45)【発行日】2023-12-21
(54)【発明の名称】垂直循環式駐車装置
(51)【国際特許分類】
   E04H 6/14 20060101AFI20231214BHJP
   E04H 6/42 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
E04H6/14 601Z
E04H6/14 604C
E04H6/42 Z
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019229899
(22)【出願日】2019-12-20
(65)【公開番号】P2021098936
(43)【公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-12-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000198363
【氏名又は名称】IHI運搬機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118267
【弁理士】
【氏名又は名称】越前 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】吉田 賢一郎
【審査官】河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-081507(JP,A)
【文献】特開2010-133102(JP,A)
【文献】特開2011-089251(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 6/00-6/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建屋の上部に配置された一対の上部スプロケットと、懸架されたチェーンを介して前記上部スプロケットに各々吊り下げられた一対の下部スプロケットと、前記チェーンに接続された複数のアタッチメントと、該アタッチメントの各々に固定された吊下軸と、該吊下軸の各々に吊り下げられたケージと、該ケージに載置された車両に電気を供給可能な給電手段と、を備えた垂直循環式駐車装置において、
前記給電手段は、前記アタッチメント又は前記吊下軸の端面に配置された電極と、該電極の軌跡に沿って配置された無端状の給電レールと、該給電レールに電気を供給する電源と、前記ケージに配置され前記電極に電気的に接続された給電端子と、を備え、
前記給電レールは、前記上部スプロケットを支持する駆動フレーム及び前記下部スプロケットを支持する従動フレームに支持され、前記従動フレームの上下変動に追従可能に構成されている、
ことを特徴とする垂直循環式駐車装置。
【請求項2】
前記電極は、前記給電レールに当接する接触端子と、該接触端子を前記給電レールに押し付ける付勢手段と、を含む請求項1に記載の垂直循環式駐車装置。
【請求項3】
前記給電レールは、前記上部スプロケットを回転可能に支持する駆動フレーム及び前記下部スプロケットを回転可能に支持する従動フレームに支持されている、請求項1に記載の垂直循環式駐車装置。
【請求項4】
前記給電手段は、前記上部スプロケット及び前記下部スプロケットの左右何れか一方の側にのみ配置されている、請求項1に記載の垂直循環式駐車装置。
【請求項5】
前記給電手段は、前記上部スプロケット及び前記下部スプロケットの左右両方の側に配置されている、請求項1に記載の垂直循環式駐車装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、垂直循環式駐車装置に関し、特に、収容した車両に給電可能な垂直循環式駐車装置に関する。
【背景技術】
【0002】
限られた敷地内にできるだけ多くの車両を駐車させるための設備として、立体駐車装置が知られている。この立体駐車装置には、車両を載置したパレットを前後左右に移動させて空きスペースに収容する水平循環式駐車装置、車両を載置したパレットを昇降させて昇降路の左右の棚に収容するエレベータ式駐車装置、車両を載置したケージを上下方向に循環させて収容する垂直循環式駐車装置等がある。これらの駐車装置のうち、垂直循環式駐車装置は、構造が最も簡単で故障の発生も少ないという利点を有している。
【0003】
ところで、近年、電気を動力源とする電気自動車(EV:Electric Vehicle)やプラグイン・ハイブリッド車(PHEV:Plug-in Hybrid Electric Vehicle)が普及し始めている。これらの自動車は外部電源から充電可能な蓄電池を備えていることから、駐車中に充電したいというニーズがある。
【0004】
例えば、特許文献1には、ケージに配置された電極と、ケージを移動させたときの電極の移動経路の全周に亘って配設された無端のトロリー線と、を備えた垂直循環式駐車装置が開示されている。また、特許文献2には、ケージの側面に配置された集電器と、ケージの上下移動部分に配置された給電用架線と、を備えた垂直循環式駐車装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】実開平6-35535号公報
【文献】特開2010-133102号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、ケージの中央付近の上部に電極が配置されており、トロリー線は、上部スプロケットを支持する駆動フレーム及び下部スプロケットを支持する従動フレームを跨いで配置しなければならず、構造が複雑になってしまうという問題がある。
【0007】
また、特許文献2に記載された発明では、ケージの一方の側面に集電器が配置されていることから、スプロケットの手前側と奥側を通過する際の移動経路が非対称であり、給電用架線の配置が難しいという問題がある。実際、この発明では、上部スプロケット及び下部スプロケットを通過する部分には給電用架線を配置することができず、常時給電することができない。
【0008】
本発明はかかる問題点に鑑み創案されたものであり、簡便な構造で常時給電することができる垂直循環式駐車装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、建屋の上部に配置された一対の上部スプロケットと、懸架されたチェーンを介して前記上部スプロケットに各々吊り下げられた一対の下部スプロケットと、前記チェーンに接続された複数のアタッチメントと、該アタッチメントの各々に固定された吊下軸と、該吊下軸の各々に吊り下げられたケージと、該ケージに載置された車両に電気を供給可能な給電手段と、を備えた垂直循環式駐車装置において、前記給電手段は、前記アタッチメント又は前記吊下軸の端面に配置された電極と、該電極の軌跡に沿って配置された無端状の給電レールと、該給電レールに電気を供給する電源と、前記ケージに配置され前記電極に電気的に接続された給電端子と、を備え、前記給電レールは、前記上部スプロケットを支持する駆動フレーム及び前記下部スプロケットを支持する従動フレームに支持され、前記従動フレームの上下変動に追従可能に構成されている、ことを特徴とする垂直循環式駐車装置が提供される。
【0010】
前記電極は、前記給電レールに当接する接触端子と、該接触端子を前記給電レールに押し付ける付勢手段と、を含んでいてもよい。
【0011】
前記給電レールは、前記上部スプロケットを回転可能に支持する駆動フレーム及び前記下部スプロケットを回転可能に支持する従動フレームに支持されていてもよい。
【0012】
前記給電手段は、前記上部スプロケット及び前記下部スプロケットの左右何れか一方の側にのみ配置されていてもよい。
【0013】
また、前記給電手段は、前記上部スプロケット及び前記下部スプロケットの左右両方の側に配置されていてもよい。
【発明の効果】
【0014】
上述した本発明に係る垂直循環式駐車装置によれば、ケージを吊り下げる構成部品(アタッチメント又は吊下軸)に電極を配置したことにより、その移動経路に沿って給電レールを無端状に配置することができ、簡便な構造で常時給電することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第一実施形態に係る垂直循環式駐車装置を示す全体概略図である。
図2】給電レールの構成の一例を示す正面図である。
図3】電極の構成の一例を示す部分拡大図であり、(A)は第一実施形態、(B)は変形例、を示している。
図4】本発明の第二実施形態に係る垂直循環式駐車装置を示す全体概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について図1図4を用いて説明する。ここで、図1は、本発明の第一実施形態に係る垂直循環式駐車装置を示す全体概略図である。図2は、給電レールの構成の一例を示す正面図である。図3は、電極の構成の一例を示す部分拡大図であり、(A)は第一実施形態、(B)は変形例、を示している。
【0017】
最初に、垂直循環式駐車装置1の全体構成について、図1を参照しつつ説明する。垂直循環式駐車装置1は、建屋(図示せず)の上部に配置された一対の上部スプロケット2と、懸架されたチェーン3を介して上部スプロケット2に各々吊り下げられた一対の下部スプロケット4と、チェーン3に接続された複数のアタッチメント5と、各アタッチメント5に固定された吊下軸6と、各吊下軸6に吊り下げられたケージ7と、チェーン3の上下方向の移動を案内する側部チェーンガイド8と、を備えている。
【0018】
上部スプロケット2は、建屋に固定された駆動フレーム21に回転可能に支持されている。また、一対の上部スプロケット2は、車両を載置するケージ7の長手方向の両端部の外側に配置される。駆動フレーム21は、上部スプロケット2を回転可能に支持する一対のサイドフレーム22と、サイドフレーム22間を連結するガーダー23と、を備えている。
【0019】
ガーダー23上には、上部スプロケット2を回転駆動させる駆動手段24が配置されている。駆動手段24は、例えば、駆動モータ、減速機等によって構成される。サイドフレーム22には、上部スプロケット2及び減速ギアが回転可能に支持されるとともに、側部チェーンガイド8の上端部が接続されている。なお、駆動フレーム21の構成は図示した構成に限定されるものではない。
【0020】
チェーン3は、一つの上部スプロケット2とその下方に位置する一つの下部スプロケット4に掛け回される無端環状のチェーンである。上部スプロケット2が駆動手段24によって回転駆動されるとチェーン3が回転する。また、チェーン3は、側部チェーンガイド8に案内される複数のチェーンローラ31を備えている。
【0021】
下部スプロケット4は、上部スプロケット2に掛け回されたチェーン3によって吊り下げられた状態に保持されている。下部スプロケット4は、チェーン3の回転によって回転駆動される従動スプロケットである。一対の下部スプロケット4は、従動フレーム41によって連結されており、それぞれ回転可能に支持されている。
【0022】
従動フレーム41は、下部スプロケット4を回転可能に支持する一対のサイドフレーム42と、サイドフレーム42間を連結するフレーム構造体43と、を備えている。チェーン3は、ケージ7に載置した車両の台数の変動によって伸び縮みすることから、従動フレーム41はチェーン3の伸縮に追従する必要がある。したがって、従動フレーム41は、駆動フレーム21と異なり、建屋に固定されていない。なお、従動フレーム41の構成は図示した構成に限定されるものではない。
【0023】
フレーム構造体43は、例えば、上下に配置された平板フレーム、平板フレームを連結する連結フレーム、補強材としてのブレース等により構成される。フレーム構造体43上には、下部スプロケット4の浮き上がりを抑制するテークアップウェイト44が配置されている。サイドフレーム42には、下部スプロケット4が回転可能に支持されるとともに、側部チェーンガイド8の下端部が接続されている。なお、テークアップウェイト44は、必要に応じて省略することができる。
【0024】
アタッチメント5は、ケージ7を支持する部品であり、図示したように、チェーン3に沿って所定の間隔でチェーン3に配置されている。アタッチメント5は、例えば、V字形状を有しており、V字形状の開放側の二つの端部がチェーン3に接続され、V字形状の閉鎖側の一つの突端に吊下軸6が固定されている。また、アタッチメント5とチェーン3との連結部には、チェーンローラ31が回転可能に配置されている。
【0025】
吊下軸6は、ケージ7を略水平状態に保持可能に支持する支持軸である。吊下軸6の両端部は、アタッチメント5に固定されており、吊下軸6の両端部の内側部分にケージ7が回転可能に接続される。
【0026】
ケージ7は、車両を載置する籠である。図1では、説明の便宜上、上下に位置する二つのケージ7のみを図示し、他のケージの図は省略してある。ケージ7は、上述したように吊下軸6に回転可能に接続されており、ケージ7の自重によって略水平状態に保持されるように構成されている。
【0027】
側部チェーンガイド8は、チェーン3の上下方向の直線部に沿って配置されたレール部材である。具体的には、側部チェーンガイド8は、チェーン3の内周側に配置された内側レール81と、チェーン3の外周側に配置された外側レール82と、を備えている。内側レール81と外側レール82との間隔は、チェーンローラ31を挿通可能な大きさに設定されている。
【0028】
側部チェーンガイド8の上端部は駆動フレーム21に固定され、側部チェーンガイド8の下端部は従動フレーム41に固定されている。従動フレーム41は、チェーン3の伸縮により上下に変動することから、側部チェーンガイド8は継目にスライド機構等を配置することにより、従動フレーム41の上下変動に追従できるように構成されている。
【0029】
チェーンローラ31は、上部スプロケット2の円弧部に沿って回転して直線部に入ると内側レール81と外側レール82との隙間に侵入し、側部チェーンガイド8によって上下方向に直進するように案内される。
【0030】
チェーン3には、アタッチメント5を介して外側に偏った状態でケージ7が連結されているため、ケージ7を含む車両の荷重によりチェーン3が外側に膨らもうとする力が負荷されている。しかしながら、側部チェーンガイド8を配置することによって、チェーン3の外側への膨らみを抑制することができ、鉛直方向に規制した状態でチェーン3を回転させることができる。
【0031】
また、垂直循環式駐車装置1は、駆動フレーム21と従動フレーム41との間に配置された中間フレーム11を備えていてもよい。中間フレーム11には、例えば、モータ盤、リレー盤、抵抗器等含む制御盤12が配置される。中間フレーム11は、内側レール81間に形成された空間を介して建屋に固定される。
【0032】
さらに、本実施形態に係る垂直循環式駐車装置1は、ケージ7に載置された車両に電気を供給可能な給電手段9を備えている。給電手段9は、例えば、図3(A)に示したように、吊下軸6の端面に配置された電極91と、電極91の軌跡に沿って配置された無端状の給電レール92と、給電レール92に電気を供給する電源93と、ケージ7に配置され電極91に電気的に接続された給電端子94と、を備えている。
【0033】
なお、図1において、電極91はアタッチメント5の陰に隠れている。また、図1では、説明の便宜上、給電レール92を太い点線で示し、各構成部品を電気的に接続する配線を細い点線で示している。また、図2において、説明の便宜上、垂直循環式駐車装置1の中間部を省略するとともに、構成部品の一部を模式化して図示している。
【0034】
給電レール92は、図2に示したように、電極91が配置されたアタッチメント5の突端部の軌跡に沿って配置されており、一対の直線部と一対の半円部とを有する長円形状に形成されている。なお、詳細については図示しないが、給電レール92は、例えば、電極91と接触する導体と、導体を支持する絶縁体と、により構成される。
【0035】
給電レール92の上半部92aは駆動フレーム21に固定され、給電レール92の下半部92bは従動フレーム41に固定されている。例えば、駆動フレーム21の側部チェーンガイド8を支持する支持部材21aの両端部を電極91の軌跡と交差する位置まで外側に延長し、その延長した部分に上半部92aがブラケット等の固定部材92cにより固定される。
【0036】
同様に、従動フレーム41の側部チェーンガイド8を支持する支持部材41aの両端部を電極91の軌跡と交差する位置まで外側に延長し、その延長した部分に下半部92bがブラケット等の固定部材92dにより固定される。
【0037】
また、従動フレーム41は、チェーン3の伸縮により駆動フレーム21に対して相対的に上下に変動することから、給電レール92は上半部92aと下半部92bとの継目92eにスライド機構等を配置することにより、従動フレーム41の上下変動に追従できるように構成されている。
【0038】
電極91は、例えば、図3(A)に示したように、給電レール92に当接する接触端子91aと、接触端子91aを給電レール92に押し付ける付勢手段91bと、接触端子91a及び付勢手段91bを収容するケーシング91cと、を備えている。接触端子91aは、例えば、給電レール92の表面に摺動しながら移動して集電する集電舟とその支持部材によって構成される。
【0039】
接触端子91aの支持部材は、給電レール92に対して垂直な方向に往復動可能にケーシング91cに配置されている。付勢手段91bは、例えば、コイルバネであり、ケーシング91c内面と接触端子91aの支持部材との間に配置される。かかる構成により、接触端子91aは給電レール92の表面に押し付けられる。なお、付勢手段91bは、コイルバネに限定されるものではなく、例えば、板バネ、電動シリンダ、エアシリンダ等の他の手段であってもよい。
【0040】
本実施形態では、吊下軸6がアタッチメント5を貫通して配置されていることから、吊下軸6の端面にケーシング91cが固定される。電極91は、ボルト等の固定部材によって固定されていてもよいし、螺合等の連結構造によって直接的に固定されていてもよいし、溶接等の固定手段によって固定されていてもよい。
【0041】
また、図3(B)に示した変形例のように、吊下軸6の端面がアタッチメント5を貫通していない場合には、アタッチメント5の表面に電極91を固定するようにしてもよい。
【0042】
ところで、接触端子91aの集電舟は、給電レール92との接触により摩耗することから、メンテナンス時に交換することが必要になる。このとき、ケーシング91cを含む電極91の全体を交換してもよいし、接触端子91aのみを交換するようにしてもよい。
【0043】
また、給電レール92の交換作業は大掛かりになることから、接触端子91aは、給電レール92に対して相対的に摩耗しやすい素材により構成されていてもよい。接触端子91aを摩耗しやすくすることにより、メンテナンス時に接触端子91a側の交換作業で済ませることができる。
【0044】
電源93は、例えば、電源回路、制御盤、電源配線、電源ボックス等によって構成されており、給電レール92に所定電圧の電気を供給する。また、給電端子94は、車両に搭載された差し込みプラグが接続されるプラグ受けである。電源93と給電レール92との間及び電極91と給電端子94との間は、それぞれ導体である電線によって電気的に接続される。
【0045】
上述した本実施形態に係る垂直循環式駐車装置1によれば、ケージ7を吊り下げる吊下軸6の端面に電極91を配置したことにより、吊下軸6が固定されたアタッチメント5の移動経路に沿って給電レール92を無端状に配置することができ、簡便な構造で常時給電することができる。
【0046】
次に、本発明の第二実施形態に係る垂直循環式駐車装置1について、図4を参照しつつ説明する。ここで、図4は、本発明の第二実施形態に係る垂直循環式駐車装置を示す全体概略図である。なお、上述した第一実施形態と同じ構成部品については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0047】
上述した第一実施形態に係る垂直循環式駐車装置1では、給電手段9は、上部スプロケット2及び下部スプロケット4の左右何れか一方の側にのみ配置されていればよい。図1では、図の右側にのみ給電手段9が配置されている。
【0048】
それに対して、図4に示した第二実施形態に係る垂直循環式駐車装置1は、上部スプロケット2及び下部スプロケット4の左右両方の側に給電手段9を配置したものである。このとき、電源93については、左右両側の給電手段9で共有するようにしてもよい。
【0049】
このように、給電手段9を2系統配置することにより、電源系統を冗長化することができ、例えば、一方の給電手段9に断線等の障害が発生した場合であっても他方の給電手段9によりケージ7に搭載された車両に電気を供給することができる。
【0050】
本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0051】
1 垂直循環式駐車装置
2 上部スプロケット
3 チェーン
4 下部スプロケット
5 アタッチメント
6 吊下軸
7 ケージ
8 側部チェーンガイド
9 給電手段
11 中間フレーム
12 制御盤
21 駆動フレーム
21a 支持部材
22 サイドフレーム
23 ガーダー
24 駆動手段
31 チェーンローラ
41 従動フレーム
41a 支持部材
42 サイドフレーム
43 フレーム構造体
44 テークアップウェイト
81 内側レール
82 外側レール
91 電極
91a 接触端子
91b 付勢手段
91c ケーシング
92 給電レール
92a 上半部
92b 下半部
92c 固定部材
92d 固定部材
92e 継目
93 電源
94 給電端子

図1
図2
図3
図4