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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-13
(45)【発行日】2023-12-21
(54)【発明の名称】トンネル掘削装置
(51)【国際特許分類】
   E21D 9/10 20060101AFI20231214BHJP
   E21D 9/06 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
E21D9/10 G
E21D9/06 302E
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020058001
(22)【出願日】2020-03-27
(65)【公開番号】P2021156033
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2023-02-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】関山 直樹
(72)【発明者】
【氏名】諏訪野 正浩
(72)【発明者】
【氏名】浅野 浩
(72)【発明者】
【氏名】荒川 拓
【審査官】荒井 良子
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-188210(JP,A)
【文献】特開平10-220181(JP,A)
【文献】特開2005-120652(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21D 9/10
E21D 9/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のカッタを有するカッタヘッドと、前記カッタヘッドを支持するカッタヘッド支持部と、前記カッタヘッド支持部の下方に配置され、前記カッタヘッド支持部に対して回動可能に設けられた下方シューと、を有する前胴部と、
前記前胴部の後方に配置されており、掘削を行う際の反力を得るためのグリッパ部を有する、後胴部と、を備
前記前胴部は、前記下方シューを、前記カッタヘッド支持部に近づく方向および前記カッタヘッド支持部から離れる方向に移動可能な油圧シリンダを更に有し、
前記油圧シリンダは、前記下方シューの回転中心に配置されている、
トンネル掘削装置。
【請求項2】
複数のカッタを有するカッタヘッドと、前記カッタヘッドを支持するカッタヘッド支持部と、前記カッタヘッド支持部の下方に配置され、前記カッタヘッド支持部に対して回動可能に設けられた下方シューと、を有する、前胴部と、
前記前胴部の後方に配置されており、掘削を行う際の反力を得るためのグリッパ部を有する、後胴部と、を備え、
前記前胴部は、前記カッタヘッド支持部の側方に配置された一対の側方シューを更に有し、
各々の前記側方シューは、
前記カッタヘッド支持部に接続された側方シュー前部と、
前記側方シュー前部の後側に配置され、前記側方シュー前部に対して回動可能に連結された側方シュー後部と、を有する、
前記側方シュー後部は、前記側方シュー前部との連結部を中心に後端が水平方向に回動可能である、
ンネル掘削装置。
【請求項3】
前記前胴部は、前記側方シュー前部と前記カッタヘッド支持部の間に配置され、前記側方シュー前部を、前記カッタヘッド支持部に近づく方向および前記カッタヘッド支持部から離れる方向に移動可能な第1アクチュエータを更に有する、
請求項に記載のトンネル掘削装置。
【請求項4】
複数のカッタを有するカッタヘッドと、前記カッタヘッドを支持するカッタヘッド支持部と、前記カッタヘッド支持部の下方に配置され、前記カッタヘッド支持部に対して回動可能に設けられた下方シューと、を有する、前胴部と、
前記前胴部の後方に配置されており、掘削を行う際の反力を得るためのグリッパ部を有する、後胴部と、を備え、
前記前胴部は、前記カッタヘッド支持部の上方に配置された上方シューを更に有し、
前記上方シューは、上方シュー中央部と、前記上方シュー中央部の幅方向の両側に配置され、前記上方シュー中央部に対して回動可能に連結された上方シュー側部と、を有し、
各々の前記上方シュー側部は、前記上方シュー中央部との連結部を中心に、外側の端が上下方向に回動可能である、
ンネル掘削装置。
【請求項5】
前記前胴部は、前記上方シュー中央部と前記カッタヘッド支持部の間に配置され、前記上方シュー中央部を、前記カッタヘッド支持部に近づく方向および前記カッタヘッド支持部から離れる方向に移動可能な第2アクチュエータを有する、
請求項に記載のトンネル掘削装置。
【請求項6】
複数のカッタを有するカッタヘッドと、前記カッタヘッドを支持するカッタヘッド支持部と、前記カッタヘッド支持部の下方に配置され、前記カッタヘッド支持部に対して回動可能に設けられた下方シューと、を有する、前胴部と、
前記前胴部の後方に配置されており、掘削を行う際の反力を得るためのグリッパ部を有する、後胴部と、を備え、
前記前胴部は、前記カッタヘッド支持部の上方に配置された上方シューを更に有し、
前記上方シューは、上方シュー中央部と、前記上方シュー中央部の幅方向の両側に配置され、前記上方シュー中央部に対して回動可能に連結された上方シュー側部と、を有し、
各々の前記上方シュー側部は、前記上方シュー中央部との連結部を中心に、外側の端が上下方向に回動可能であり、
前記上方シュー中央部は、
前記カッタヘッド支持部に接続された上方シュー中央前部と、
前記上方シュー中央前部の後側に配置され、前記上方シュー中央前部に対して回動可能に連結された上方シュー中央後部と、を有し、
前記上方シュー中央後部は、前記上方シュー中央前部との連結部を中心に後端が上下方向に回動可能である、
ンネル掘削装置。
【請求項7】
複数のカッタを有するカッタヘッドと、前記カッタヘッドを支持するカッタヘッド支持部と、前記カッタヘッド支持部の下方に配置され、前記カッタヘッド支持部に対して回動可能に設けられた下方シューと、を有する、前胴部と、
前記前胴部の後方に配置されており、掘削を行う際の反力を得るためのグリッパ部を有する、後胴部と、を備え、
前記前胴部は、前記カッタヘッド支持部の上方に配置された上方シューを更に有し、
前記上方シューは、上方シュー中央部と、前記上方シュー中央部の幅方向の両側に配置され、前記上方シュー中央部に対して回動可能に連結された上方シュー側部と、を有し、
各々の前記上方シュー側部は、前記上方シュー中央部との連結部を中心に、外側の端が上下方向に回動可能であり、
各々の前記上方シュー側部は、
前記上方シュー中央部に接続された上方シュー側前部と、
前記上方シュー側前部の後側に配置され、前記上方シュー側前部に対して回動可能に連結された上方シュー側後部と、を有し、
前記上方シュー側後部は、前記上方シュー側前部との連結部を中心に後端が上下方向に回動可能である、
ンネル掘削装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、トンネルを掘削する際に用いられるトンネル掘削装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、土木作業において岩盤を掘削するためにトンネル掘削装置が用いられている。トンネル掘削装置は、機械前面にカッタを含むカッタヘッドと、機械後部の左右側面に設けられたグリッパ装置とを備えている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このようなトンネル掘削装置では、左右のグリッパ装置をトンネル左右側壁に対して押し付けた状態で、カッタヘッドを回転させながらスラストシリンダを伸長させてカッタヘッドを岩盤に押し付けることによってトンネルを掘削していく。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平10-220181号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、土木作業では一般的に直線状に掘り進めるため、従来のトンネル掘削装置では、急曲線施工が必要な坑内掘り鉱山に用いることができなかった。
【0006】
本開示は、急曲線施工が可能なトンネル掘削装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示にかかるトンネル掘削装置は、前胴部と、後胴部と、を有する。前胴部は、カッタヘッドと、カッタヘッド支持部と、下方シューと、を有する。後胴部は、前胴部の後方に配置されており、掘削を行う際の反力を得るためのグリッパ部を有する。カッタヘッドは、複数のカッタを有する。カッタヘッド支持部は、カッタヘッドを支持する。下方シューは、カッタヘッド支持部の下方に配置され、カッタヘッド支持部に対して回動可能に設けられている。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、急曲線施工が可能なトンネル掘削装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】本開示の実施の形態に係るトンネル掘削装置の構成を示す斜視図。
図1B図1Aのトンネル掘削装置の内部構成を示す側断面図。
図1C図1BのUU´間の矢視におけるメインビームと後胴部を示す図。
図2図1Aのトンネル掘削装置の前胴部を示す平断面図。
図3図1Aのトンネル掘削装置のバーチカルサポートを示す斜視図。
図4図3のバーチカルサポートの正面図。
図5図3のバーチカルサポートの部分断面平面図。
図6図4のDD´間の矢視断面図。
図7図3のバーチカルサポートのバーチカルシューの回動を示す平面図。
図8図6のバーチカルシューがカッタヘッドサポートの近づいた状態を示す図。
図9A図2のサイドサポートの拡大図。
図9B図2のサイドサポートの裏面図。
図9C図9BのQQ´間の矢視断面図。
図9D図9BのRR´間の矢視断面図。
図10図1Aのルーフサポートの正面図。
図11A図10のルーフサポートの底面図。
図11B図11AのSS´間の矢視断面図。
図12図11AのMM´間の矢視断面図。
図13図1Aのトンネル掘削装置が曲線施工を行っている状態を示す図。
図14】(a)直線施工を行っている際のルーフシューの状態を示す前胴部の斜視図、(b)図13の曲線施工を行っている際のルーフシューの状態を示す前胴部の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示にかかる実施の形態のトンネル掘削装置について図面を参照して説明する。
本実施の形態のトンネル掘削装置は、TBM(トンネルボーリングマシン)のうち、いわゆるグリッパTBM、ハードロックTBMと呼ばれるものである。本実施の形態のトンネル掘削装置は、土木用だけでなく鉱山の坑内掘りに用いることができる。
【0011】
(トンネル掘削装置の全体構成)
図1Aは、本実施の形態のトンネル掘削装置1を示す斜視図である。図1Bは、図1Aの側断面図である。
本実施の形態のトンネル掘削装置1は、グリッパ部70によってトンネル内壁に支持された状態でカッタヘッド21を回転させて掘削を行う。
【0012】
本実施の形態のトンネル掘削装置1は、前胴部11と、後胴部12と、接続部13と、メインビーム14と、架台15と、作業台16と、ベルトコンベア17と、リアサポート18と、を有する。
【0013】
前胴部11は、図1Aに示すように、前端にカッタヘッド21を有しており、岩盤の掘削を行う。後胴部12は、前胴部11の後側に配置されており、グリッパ部70によってトンネル内壁に支持可能である。
【0014】
接続部13は、前胴部11を後胴部12に屈曲可能に接続する。接続部13は、複数のスラストシリンダ13aを有しており、各々のスラストシリンダ13aの一端が前胴部11に回動可能に接続され、他端が後胴部12に回動可能に接続されている。
【0015】
図1Cは、図1BのUU´矢視におけるメインビーム14と後胴部12を示す図である。
メインビーム14は、図1Bおよび図1Cに示すように、前胴部11に回動可能な連結部材によって接続されており、後胴部12をA方向に沿って前後に摺動可能に支持している。メインビーム14は、後胴部12から後方に向かって延びている。架台15は、メインビーム14の後端に回動可能に取り付けられている。作業台16は、掘削後のトンネル内壁に網を張る作業を行うために設けられており、架台15の上側に配置されている。
【0016】
ベルトコンベア17は、前胴部11から後胴部12を通って架台15の下側まで設けられており、カッタヘッド21によって掘削された岩石、土砂等を後方に搬送する。
【0017】
リアサポート18は、メインビーム14に設けられており、後胴部12を前進させる際にメインビーム14を支持する。
【0018】
なお、図示してないが、架台15の後方には、カッタヘッド21、ベルトコンベア17、複数のスラストシリンダ13a、グリッパ部70等を駆動する制御装置、電源装置、および油圧システム等が設けられた車両が繋がっている。
【0019】
(前胴部11)
前胴部11は、カッタヘッド21と、カッタヘッドサポート22(図2参照)と、バーチカルサポート23と、サイドサポート24、25と、ルーフサポート26と、を有する。
【0020】
カッタヘッド21は、前胴部11の前端に設けられており、カッタヘッドサポート22に対して回転可能に設けられている。カッタヘッド21は、図1Aに示すように、掘削側の表面に設けられた複数のローラカッタ21aと、掘削された岩石をカッタヘッド21の内側に取り込むスクレーパ21bとを有する。
【0021】
図2は、前胴部11の構成を示す平断面模式図である。
カッタヘッドサポート22は、カッタヘッド21の後側に配置されている。カッタヘッドサポート22は、カッタヘッド21を回転可能に支持する。
【0022】
バーチカルサポート23、一対のサイドサポート24、25およびルーフサポート26は、カッタヘッドサポート22に取り付けられており、カッタヘッドサポート22の周囲を囲むように配置されている。バーチカルサポート23、一対のサイドサポート24、25およびルーフサポート26は、掘削中の安定化のためにカッタヘッドサポート22をトンネル抗壁に対して支持するためと、カッタヘッドサポート22を坑壁からの岩の崩落等から保護するために設けられている。
【0023】
バーチカルサポート23は、カッタヘッドサポート22の下方に配置されている。一対のサイドサポート24、25は、カッタヘッドサポート22の幅方向の両側に配置されている。ルーフサポート26は、カッタヘッドサポート22の上方に配置されている。
【0024】
(バーチカルサポート23)
図3は、バーチカルサポート23を示す斜視図である。図には、前後方向がAで示されており、前方向が矢印A1で示され、後方向が矢印A2で示されている。なお、矢印Aは、後胴部12に対して前胴部11が屈曲せず、直線状に配置されている状態における前後方向を示す。また、図に示されている矢印Bは幅方向を示し、前後方向Aに対して垂直であって水平な方向である。幅方向Bのうち前方向A1を向いて左側方向をB1で示し、前方向A1を向いて右側方向をB2で示す。
【0025】
図4は、前側から視たバーチカルサポート23を示す正面図である。図5は、バーチカルサポート23の平面図であり、一点鎖線で囲まれている部分は図4のCC´間の矢視断面図を示す。図6は、図4のDD´間の矢視断面図である。
【0026】
バーチカルサポート23は、図6に示すように、取付部材31と、ガイド32と、油圧シリンダ33と、バーチカルシュー34と、外周部35と、を有する。
【0027】
取付部材31は、板状であって、図4に示すように、ボルト等によってカッタヘッドサポート22の下部22dに固定されている。
【0028】
ガイド32は、円筒状であって、図6に示すように取付部材31の下面31aに配置されている。ガイド32は、取付部材31に固定されている。ガイド32は、その中心軸が取付部材31に対して垂直になるように配置されている。取付部材31およびガイド32は、カッタヘッドサポート22に固定されている。
【0029】
油圧シリンダ33は、図6に示すように、取付部材31の下側に配置されており、取付部材31に固定されている。油圧シリンダ33は、上下方向に伸縮可能である。油圧シリンダ33は、ピストン331と、ロッド332と、シリンダ333とを有している。ピストン331は、シリンダ333内を上下方向に移動可能に配置されている。ロッド332は、ピストン331から上方に向かって延びている。ロッド332の先端332aは、取付部材31に固定されている。シリンダ333の下端333aは、バーチカルシュー34に対して回転可能に係止されている。油圧シリンダ33は、円筒状のガイド32の中心に設けられている。すなわち、油圧シリンダ33のロッド332の中心軸とガイド32の中心軸が一致するように油圧シリンダ33は配置されている。
【0030】
バーチカルシュー34は、トンネルの地面に摺動可能である。バーチカルシュー34は、図3に示すように、フレーム部340と、摺動面341と、カバー347と、を有している。
【0031】
フレーム部340には、油圧シリンダ33のシリンダ333の下端333aが回転可能に係止されている。シリンダ333は、その下端333aに外側に向かって突出した縁部333bを有している。縁部333bは、シリンダ333の全周に亘って形成されている。
【0032】
フレーム部340の上面340aには、縁部333bを回転可能に係止する円環状の係止部材36がボルト等によって固定されている。係止部材36は、縁部333bの外側に位置する外縁部361と、縁部333bの上部を覆う庇部362とを有している。これによって、シリンダ333に対してフレーム部340は回動することができる。
【0033】
摺動面341は、フレーム部340の外側を囲むように設けられている。摺動面341は、図4の正面視において下方に凸に湾曲して形成されている。また、側断面において水平に形成されている。
【0034】
摺動面341は、幅方向において3つに分割されており、中央面342と、左側面343と、右側面344と、を有している。中央面342は、摺動面341の幅方向における中央に位置する。左側面343は、前方向A1を向いて中央面342の左側に配置されている。右側面344は、前方向A1を向いて中央面342の右側に配置されている。中央面342と左側面343の間には、前後方向Aに沿って凹部345が形成されている。また、中央面342と右側面344の間には、前後方向Aに沿って凹部346が形成されている。
【0035】
カバー347は、前方から岩石等がガイド32等に当たることを防ぐ。カバー347は、外周部35およびガイド32等の前側に設けられている。カバー347は、フレーム部340に固定されており、摺動面341の前端に沿うように摺動面341の上側に設けられている。
【0036】
外周部35は、ガイド32の外側に配置されている。外周部35は、筒状の部分を有し、図5に示すように、筒状の部分がガイド32の外側に配置されている。外周部35の筒状部分の内周面35aと、ガイド32の外周面32aが互いに摺動可能である。外周部35は、フレーム部340の上面340aに固定されている。
【0037】
バーチカルシュー34が回動自在に油圧シリンダ33を係止し、カッタヘッドサポート22への取付部材31に固定されていることによって、図7に示すように、油圧シリンダ33の中心軸Pを中心にしてバーチカルシュー34が回動することができる。図7では、バーチカルシュー34が平面視において時計回りに回動した状態が34´で示され、反時計回りに回動した状態が34´´で示されている。これによって、曲線施工を行う際に曲線に沿ってバーチカルシュー34は回動して追従することができる。
【0038】
また、バーチカルシュー34が油圧シリンダ33を介してカッタヘッドサポート22に取り付けられているため、図8に示すように、油圧シリンダ33を縮めることによって、バーチカルシュー34をカッタヘッドサポート22に近づける(上方に移動させる)ことができる(図8中H1参照)。また、油圧シリンダ33を伸長することによって、バーチカルシュー34をカッタヘッドサポート22から遠ざける(下方に移動させる)ことができる(図8中H2参照。)。
【0039】
(サイドサポート24、25)
サイドサポート24、25は、図2に示すように、カッタヘッドサポート22の幅方向の両側に配置されている。サイドサポート24は、カッタヘッドサポート22のB1方向側に配置され、サイドサポート25は、カッタヘッドサポート22のB2方向側に配置されている。
【0040】
サイドサポート24、25の各々は、サイドシュー41と、サイドシュー連結部42と、平行リンク43と、油圧シリンダ44と、を有する。
【0041】
サイドサポート24とサイドサポート25は、カッタヘッドサポート22を挟んで対称に配置されており、構成が同じであるため、サイドサポート24を用いて説明する。
図9Aは、図2のサイドサポート24近傍の拡大図である。図9Bは、サイドサポート24の裏面図である。なお、図9Aは、図9BのQQ´間の矢視断面図である。図9Cは、図9BのRR´間の矢視断面図である。
【0042】
サイドシュー41は、図1Aおよび図2に示すように、カッタヘッドサポート22の左側を覆うように配置されている。サイドシュー41は、前後方向Aに沿って視て外側に凸に湾曲している。
【0043】
サイドシュー連結部42は、図9Aに示すように、サイドシュー41のカッタヘッドサポート22側に配置されている。サイドシュー連結部42は、カッタヘッドサポート22との連結部分である。サイドシュー連結部42と、カッタヘッドサポート22の側部22aが平行リンク43によって連結されている。
【0044】
平行リンク43は、2つの平行な連結部材431を有する。2つの連結部材431は、前後方向Bに並んで配置されている。各々の連結部材431は略水平に配置されている。連結部材431は、図9Cに示すように、正面視においてH形状である。各々の連結部材431は、第1端431aがサイドシュー連結部42に回転可能に取り付けられ、第2端431bが側部22aに回転可能に取り付けられている。各々の連結部材431は、第2端431bの方が第1端431aよりも前側に配置されている。
【0045】
油圧シリンダ44は、略水平に配置されている。図9Bでは、油圧シリンダ44の外径が点線で示されている。油圧シリンダ44は、平行リンク43の上側と下側の各々に配置されている。油圧シリンダ44は、シリンダと、シリンダ内に配置されたピストンに接続されたロッドとを有する。ロッド側の第1端44aがサイドシュー連結部42に回動可能に取り付けられている。シリンダ側の第2端44bが、回動可能に側部22aに取り付けられている。第1端44aが第2端44bよりも前側に配置されている。油圧シリンダ44の第1端44aおよび第2端44bの回転軸は鉛直方向に平行である。また、平面視において、油圧シリンダ44は、平行リンク43と交差するように配置されている。
【0046】
油圧シリンダ44を縮めると、平行リンク43の連結部材431は、第2端431bを中心として第1端431aが側部22a側に回動する(矢印E1参照)。これによって、図9Dに示すように、サイドシュー41をカッタヘッドサポート22側に移動し、前胴部11を縮径することができる。図9Dは、図9BのQQ´間の矢視断面図である。
【0047】
また、油圧シリンダ44を伸ばすと、平行リンク43の連結部材431は、第2端431bを中心として第1端431aが側部22aから離れる方向に回動する(矢印E2参照)。これによって、サイドシュー41をカッタヘッドサポート22側から離し拡径することができる。
【0048】
(サイドシュー41)
サイドシュー41は、図9Aおよび図9Bに示すように、サイドシュー前部411と、サイドシュー後部412と、を有する。サイドシュー前部411には、サイドシュー連結部42が設けられている。サイドシュー後部412は、サイドシュー前部411の後側に配置されている。サイドシュー後部412は、サイドシュー前部411の後端411bと連結されている連結部412cを中心に後端412bが水平方向に回動可能に構成されている(矢印F1、F2参照)。なお、本明細書において、水平方向、上下方向、鉛直方向、前後方向、幅方向、平行等は厳密な意味ではなく、誤差などがあってもよく、社会通念上に認められる程度であれば良い。
【0049】
サイドシュー前部411の後端411bには、サイドシュー前部411の内側に連結部411cが設けられている。連結部411cは、図9Bに示すように2つ設けられており、上下に配置されている。サイドシュー後部412の前端412aには、サイドシュー後部412の内側に2つの連結部412cが設けられている、連結部411cおよび連結部412cの各々には、略鉛直方向に貫通孔が形成されており、その貫通孔に軸部材が挿入されている。これによって、サイドシュー前部411に対してサイドシュー後部412が回動することができる。図9Aでは、上下方向に沿った連結軸がG1として示されている。サイドシュー後部412には、図1Aに示すように、その後端412bから前方向A1に向かって複数の切れ込みが形成されている。
【0050】
また、サイドシュー後部412の後端412bを、連結軸G1を中心に回動するために油圧シリンダ45がサイドシュー前部411とサイドシュー後部412に亘って配置されている。油圧シリンダ45は、図9Bに示すように、2つの連結部411c、412cを上下から挟むように2つ配置されている。
【0051】
油圧シリンダ45は略水平に配置されている。油圧シリンダ45は、シリンダと、シリンダ内に配置されたピストンに接続されたロッドとを有する。サイドシュー後部412の前端412a近傍の内側には、連結部412dが設けられている。油圧シリンダ45のロッド側の第1端45aが連結部412dに回動可能に取り付けられている。
【0052】
また、サイドシュー前部411の後端411b近傍の内側には、連結部411dが設けられている。連結部411dは、連結部411cと平面視において重なっている。油圧シリンダ45のシリンダ側の第2端45bが、連結部411dに回動可能に取り付けられている。油圧シリンダ45の第1端45aおよび第2端45bの回動中心は鉛直方向と略平行である。
【0053】
油圧シリンダ45を収縮すると、第1端45aに連結されている連結部412dが矢印F1側に回動するためサイドシュー後部412の後端412bが連結軸G1を中心に矢印F1方向に回動する。これによって、サイドシュー後部412の後端412bを内側(カッタヘッドサポート22に近づく方向)に移動することができる。
【0054】
油圧シリンダ45が伸長すると、第1端45aに連結されている連結部412cが矢印F2側に回動するためサイドシュー後部412の後端412bが連結軸G1を中心に矢印F2側に回動する。これによって、サイドシュー後部412の後端412bを外側(カッタヘッドサポート22から遠ざかる方向)に移動することができる。
【0055】
(ルーフサポート26)
ルーフサポート26は、カッタヘッドサポート22の上側に配置されている。
【0056】
図10は、ルーフサポート26を前側から視た正面図である。図11Aは、ルーフサポート26の底面図である。図11Bは、図11AのSS´間における矢視断面図である。図12は、図11AのMM´間の矢視断面図である。
【0057】
ルーフサポート26は、図10に示すように、ルーフシュー51と、平行リンク52と、油圧シリンダ53と、を有する。
【0058】
ルーフシュー51は、図1Aおよび図2に示すように、カッタヘッドサポート22の上方を覆うように配置されている。ルーフシュー51は、前後方向Aに沿って視て外側に凸に湾曲している。上述したバーチカルサポート23のバーチカルシュー34と、サイドサポート24のサイドシュー41と、サイドサポート25のサイドシュー41と、ルーフシュー51は、前後方向Aに沿って視て、円周を描くように配置されている。
【0059】
平行リンク52は、ルーフシュー51と、カッタヘッドサポート22の上部22bの間を連結する。平行リンク52は、図11Aおよび図11Bに示すように、2つの連結部材521を有する。2つの連結部材521は、前後方向Aに沿って配置されている。各々の連結部材521は、正面視においてH形状である。連結部材521は、H形状の上端である2つの第1端521aがルーフシュー51に回動可能に取り付けられている。連結部材521のH形状の下端である2つの第2端521bが、カッタヘッドサポート22の上部22bに回動可能に連結されている。連結部材521の第1端521aおよび第2端521bにおける回動軸はB方向に沿って設けられている。各々の連結部材521は、第2端521bの方が第1端521aよりも前側に配置されている。
【0060】
油圧シリンダ53は、ルーフシュー51をカッタヘッドサポート22に近づける方向またはカッタヘッドサポートから遠ざかる方向に移動する。油圧シリンダ53は、2つ設けられており、平行リンク52の幅方向Bの両外側に配置されている。各々の油圧シリンダ53は、鉛直面と略平行に配置されている。油圧シリンダ53は、シリンダと、シリンダ内に配置されたピストンに接続されたロッドとを有する。
【0061】
ルーフシュー51の内側には、図10に示すように、連結部51aが設けられており、油圧シリンダ53のロッド側の第1端53aが連結部51aに回動可能に取り付けられている。カッタヘッドサポート22の上部22bには、連結部22cが設けられており、油圧シリンダ53のシリンダ側の第2端53bが連結部22cに回動可能に取り付けられている。第1端53aが第2端53bよりも前側に配置されている。油圧シリンダ53の第1端53aおよび第2端53bの回転軸は幅方向Bに平行である。また、側面視において、油圧シリンダ53は、平行リンク52と交差するように配置されている。
【0062】
油圧シリンダ53を縮めると、平行リンク52の連結部材521は、第2端521bを中心として第1端521aが上部22b側に回動する(図10の矢印J1参照)。これによって、ルーフシュー51をカッタヘッドサポート22側に移動し、前胴部11を縮径することができる。
【0063】
また、油圧シリンダ53を伸ばすと、平行リンク52の連結部材521は、第2端521bを中心として第1端521aが上部22bから離れる方向に回動する(矢印J2参照)。これによって、ルーフシュー51をカッタヘッドサポート22側から離し拡径することができる。
【0064】
(ルーフシュー51)
ルーフシュー51は、図10および図11Aに示すように、ルーフシュー中央部61と、ルーフシュー左側部62と、ルーフシュー右側部63と、油圧シリンダ64と、油圧シリンダ65と、を有する。ルーフシュー中央部61は、ルーフシュー51の幅方向Bにおける中央に配置されている。ルーフシュー中央部61に平行リンク52および油圧シリンダ64が連結されている。
【0065】
ルーフシュー左側部62は、ルーフシュー中央部61の左側(B1方向側)に配置されている。ルーフシュー左側部62の右端62bと、ルーフシュー中央部61の左端61aが連結されている。ルーフシュー左側部62は、ルーフシュー中央部61との連結部62cを中心に左端62aが上下方向に回動可能に構成されている(矢印K1、K2参照)。
【0066】
ルーフシュー中央部61の左端61aには、内側に連結部61c1が設けられている。ルーフシュー左側部62の右端62bには、内側に連結部62cが設けられている。連結部61c1および連結部62cの各々には、前後方向Aに沿って貫通孔が形成されており、その貫通孔に軸部材が挿入されている。これによって、ルーフシュー中央部61に対してルーフシュー左側部62は、前後方向Aに沿った連結軸G2を中心に左端62aがカッタヘッドサポート22に近づく方向(矢印K1)および遠ざかる方向(矢印K2)に回動することができる。
【0067】
油圧シリンダ64は、ルーフシュー中央部61とルーフシュー左側部62に亘って配置されている。図11Aに示すように、油圧シリンダ64は、前後方向Aに2つ並んで配置されている。各々の油圧シリンダ64は、幅方向Bに沿って配置されている。各々の油圧シリンダ64は、シリンダと、シリンダ内に配置されたピストンに接続されたロッドとを有する。図10に示すように、ルーフシュー左側部62の幅方向Bの中央近傍には、連結部62dが設けられており、油圧シリンダ64のロッド側の第1端64aが連結部62dに回動可能に取り付けられている。ルーフシュー中央部61の左端61a近傍の内側には、連結部61d1が設けられており、油圧シリンダ64のシリンダ側の第2端64bが連結部61d1に回動可能に取り付けられている。油圧シリンダ64の第1端64aおよび第2端64bは、前後方向Aを軸に回動可能である。
【0068】
油圧シリンダ64が収縮すると、第1端64aに連結されている連結部62dが図10の矢印K1側に回動するためルーフシュー左側部62の左端62aが連結軸G2を中心に矢印K1方向に回動する。これによって、ルーフシュー左側部62の左端62aを内側(カッタヘッドサポート22に近づく方向)に移動することができる。
【0069】
油圧シリンダ64が伸長すると、第1端64aに連結されている連結部62dが矢印K2側に回動するためルーフシュー左側部62の左端62aが連結軸G2を中心に矢印K2側に回動する。これによって、ルーフシュー左側部62の左端62aを外側(カッタヘッドサポート22から遠ざかる方向)に移動することができる。
【0070】
ルーフシュー右側部63は、ルーフシュー中央部61の右側(B2方向側)に配置されている。ルーフシュー右側部63の左端63aと、ルーフシュー中央部61の右端61bが連結されている。ルーフシュー右側部63は、ルーフシュー中央部61との連結部63cを中心に右端63bが上下方向に回動可能に構成されている(矢印L1、L2参照)。
【0071】
ルーフシュー中央部61の右端61bには、内側に連結部61c2が設けられている。ルーフシュー右側部63の左端63aには、内側に連結部63cが設けられている。連結部61c2および連結部63cの各々には、前後方向Aに沿って貫通孔が形成されており、その貫通孔に軸部材が挿入されている。これによって、ルーフシュー中央部61に対してルーフシュー右側部63は、前後方向Aに沿った連結軸G3を中心に右端63bがカッタヘッドサポート22に近づく方向(矢印L1)および遠ざかる方向(矢印L2)に回動することができる。
【0072】
油圧シリンダ65は、ルーフシュー中央部61とルーフシュー右側部63に亘って配置されている。図11Aに示すように、油圧シリンダ65は、前後方向Aに沿って2つ並んで配置されている。各々の油圧シリンダ65は、幅方向Bに沿って配置されている。各々の油圧シリンダ65は、シリンダと、シリンダ内に配置されたピストンに接続されたロッドとを有する。ルーフシュー右側部63の幅方向Bの中央近傍には、連結部63dが設けられており、油圧シリンダ65のロッド側の第1端65aが連結部63dに回動可能に取り付けられている。ルーフシュー中央部61の右端61b近傍の内側には、連結部61d2が設けられており、油圧シリンダ65のシリンダ側の第2端65bが連結部61d2に回動可能に取り付けられている。油圧シリンダ65の第1端65aおよび第2端65bは、前後方向Aを軸に回動可能である。
【0073】
油圧シリンダ65が収縮すると、第1端65aに連結されている連結部63dが矢印L1側に回動するためルーフシュー右側部63の右端63bが連結軸G3を中心に矢印L1方向に回動する。これによって、ルーフシュー右側部63の右端63bを内側(カッタヘッドサポート22に近づく方向)に移動することができる。
【0074】
油圧シリンダ65が伸長すると、第1端65aに連結されている連結部63dが矢印L2側に回動するためルーフシュー右側部63の左端63aが連結軸G3を中心に矢印L2側に回動する。これによって、ルーフシュー右側部63の右端63bを外側(カッタヘッドサポート22から遠ざかる方向)に移動することができる。
【0075】
(ルーフシュー中央部61)
ルーフシュー中央部61は、図11Aおよび図11Bに示すように、ルーフシュー中央前部611と、ルーフシュー中央後部612と、を有する。
【0076】
ルーフシュー中央前部611には、平行リンク52、油圧シリンダ53、油圧シリンダ64、および油圧シリンダ65が連結されている。ルーフシュー中央後部612は、ルーフシュー中央前部611の後側に配置されている。ルーフシュー中央前部611の後端611aと、ルーフシュー中央後部612の前端621bが連結されている。ルーフシュー中央後部612は、ルーフシュー中央前部611との連結部612cを中心に後端612aが上下方向に回動可能に構成されている(図11Aの紙面手前方向および紙面奥行方向、図11Bの矢印N1、N2方向)。ルーフシュー中央後部612には、図1Aに示すように、その後端612aから前方向A1に向かって複数の切れ込みが形成されている。
【0077】
ルーフシュー中央前部611の後端611aには、内側に連結部611cが設けられている。ルーフシュー中央後部612の前端612bには、内側に連結部612cが設けられている。連結部611cおよび連結部612cの各々には、幅方向Bに沿って貫通孔が形成されており、その貫通孔に軸部材が挿入されている。これによって、ルーフシュー中央前部611に対してルーフシュー中央後部612は、幅方向Bに沿った連結軸G4を中心に後端612aがカッタヘッドサポート22に近づく方向(図11Aの紙面手前方向、図11Bの矢印N1方向)および遠ざかる方向(図11Aの紙面奥行方向、図11Bの矢印N2方向)に回動することができる。
【0078】
また、ルーフシュー中央後部612の後端612aを、連結軸G4を中心に回動するために、油圧シリンダ66がルーフシュー中央前部611とルーフシュー中央後部612に亘って配置されている。
【0079】
油圧シリンダ66は幅方向Bに沿って2つ配置されている。各々の油圧シリンダ66は、前後方向Aに沿って配置されている。各々の油圧シリンダ66は、シリンダと、シリンダ内に配置されたピストンに接続されたロッドとを有する。ルーフシュー中央後部612の前端612b近傍の内側には、連結部612dが設けられている。油圧シリンダ66のロッド側の第1端66aが連結部612dに回動可能に取り付けられている。
【0080】
また、図11Bに示すように、ルーフシュー中央前部611の後端611a近傍の内側には、連結部611dが設けられており、連結部611dには、油圧シリンダ66のシリンダ側の第2端66bが回動可能に取り付けられている。油圧シリンダ66の第1端66aおよび第2端66bの回動中心は幅方向Bと略平行である。
【0081】
油圧シリンダ66が収縮すると、第1端66aに連結されている連結部612dが紙面手前側に回動するためルーフシュー中央後部612の後端612aが軸G4を中心に紙面手前方向に回動する。これによって、ルーフシュー中央後部612の後端612aを内側(カッタヘッドサポート22に近づく方向)に移動することができる(図11Bおよび図12のN1方向参照)。
【0082】
油圧シリンダ66が伸長すると、第1端66aに連結されている連結部612dが紙面奥行方向側に回動するためルーフシュー中央後部612の後端612aが連結軸G4を中心に紙面奥行方向側に回動する。これによって、ルーフシュー中央後部612の後端612aを外側(カッタヘッドサポート22から遠ざかる方向)に移動することができる(図11Bおよび図12のN2方向参照)。
【0083】
(ルーフシュー左側部62)
ルーフシュー左側部62は、図11Aに示すように、ルーフシュー左側前部621と、ルーフシュー左側後部622と、を有する。
【0084】
ルーフシュー左側前部621は、ルーフシュー中央前部611と連結されており、油圧シリンダ64が連結されている。
【0085】
ルーフシュー左側後部622は、ルーフシュー左側前部621の後側に配置されている。ルーフシュー左側前部621の後端621aと、ルーフシュー左側後部622の前端622bが連結されている。ルーフシュー左側後部622は、ルーフシュー左側前部621との連結部622cを中心に後端622aが上下方向に回動可能に構成されている(図11Aの紙面手前方向および紙面奥行方向)。ルーフシュー左側後部622には、図1Aに示すように、その後端622aから前方向A1に向かって複数の切れ込みが形成されている。
【0086】
ルーフシュー左側前部621の後端621aには、内側に連結部621cが設けられている。ルーフシュー左側後部622の前端622bには、内側に連結部622cが設けられている。連結部621cおよび連結部622cの各々には、幅方向Bに沿って貫通孔が形成されており、その貫通孔に軸部材が挿入されている。これによって、ルーフシュー左側前部621に対してルーフシュー左側後部622は、連結軸G4を中心に後端622aがカッタヘッドサポート22に近づく方向(図11Aの紙面手前方向)および遠ざかる方向(図11Aの紙面奥行方向)に回動することができる。
【0087】
また、ルーフシュー左側後部622の後端622aを、軸G4を中心に回動するために油圧シリンダ67がルーフシュー左側前部621とルーフシュー左側後部622に亘って配置されている。
【0088】
油圧シリンダ67は幅方向Bに沿って2つ配置されている。各々の油圧シリンダ67は、前後方向Aに沿って配置されている。各々の油圧シリンダ67は、シリンダと、シリンダ内に配置されたピストンに接続されたロッドとを有する。ルーフシュー左側後部622の前端622b近傍の内側には、連結部622dが設けられている。油圧シリンダ67のロッド側の第1端67aが連結部622dに回動可能に取り付けられている。
【0089】
また、ルーフシュー左側前部621の後端621a近傍の内側には、連結部621dが設けられており、連結部621dには、油圧シリンダ67のシリンダ側の第2端67bが回動可能に取り付けられている。油圧シリンダ67の第1端67aおよび第2端67bの回動中心は幅方向Bと略平行である。
【0090】
油圧シリンダ67が収縮すると、第1端67aに連結されている連結部622dが紙面手前側に回動するためルーフシュー左側後部622の後端622aが軸G4を中心に紙面手前方向に回動する。これによって、ルーフシュー左側後部622の後端622aを内側(カッタヘッドサポート22に近づく方向)に移動することができる(図11Bおよび図12のN1方向参照)。
【0091】
油圧シリンダ67が伸長すると、第1端67aに連結されている連結部622dが紙面奥行方向側に回動するためルーフシュー左側後部622の後端622aが連結軸G4を中心に紙面奥行方向側に回動する。これによって、ルーフシュー左側後部622の後端622aを外側(カッタヘッドサポート22から遠ざかる方向)に移動することができる(図11Bおよび図12のN2方向参照)。
【0092】
(ルーフシュー右側部63)
ルーフシュー右側部63は、図11Aに示すように、ルーフシュー右側前部631と、ルーフシュー右側後部632と、を有する。
【0093】
ルーフシュー右側前部631は、ルーフシュー中央前部611と連結されており、油圧シリンダ65が連結されている。
【0094】
ルーフシュー右側後部632は、ルーフシュー右側前部631の後側に配置されている。ルーフシュー右側前部631の後端631aと、ルーフシュー右側後部632の前端632bが連結されている。ルーフシュー右側後部632は、ルーフシュー右側前部631との連結部632cを中心に後端632aが上下方向に回動可能に構成されている(図11Aの紙面手前方向および紙面奥行方向)。ルーフシュー右側後部632には、図1Aに示すように、その後端632aから前方向A1に向かって複数の切れ込みが形成されている。
【0095】
ルーフシュー右側前部631の後端631aには、内側に連結部631cが設けられている。ルーフシュー右側後部632の前端632bには、内側に連結部632cが設けられている。連結部631cおよび連結部632cの各々には、幅方向Bに沿って貫通孔が形成されており、その貫通孔に軸部材が挿入されている。これによって、ルーフシュー右側前部631に対してルーフシュー右側後部632は、連結軸G4を中心に後端632aがカッタヘッドサポート22に近づく方向(図11Aの紙面手前方向)および遠ざかる方向(図11Aの紙面奥行方向)に回動することができる。
【0096】
また、ルーフシュー右側後部632の後端632aを、軸G4を中心に回動するために油圧シリンダ68がルーフシュー右側前部631とルーフシュー右側後部632に亘って配置されている。
【0097】
油圧シリンダ68は幅方向Bに沿って2つ配置されている。各々の油圧シリンダ68は、前後方向に沿って配置されている。各々の油圧シリンダ68は、シリンダと、シリンダ内に配置されたピストンに接続されたロッドとを有する。ルーフシュー右側後部632の前端632b近傍の内側には、連結部632dが設けられている。油圧シリンダ68のロッド側の第1端68aが連結部632dに回動可能に取り付けられている。
【0098】
また、ルーフシュー右側前部631の後端631a近傍の内側には、連結部631dが設けられており、連結部631dには、油圧シリンダ68のシリンダ側の第2端68bが回動可能に取り付けられている。油圧シリンダ68の第1端68aおよび第2端68bの回動中心は幅方向Bと略平行である。
【0099】
油圧シリンダ68が収縮すると、第1端68aに連結されている連結部632dが紙面手前側に回動するためルーフシュー右側後部632の後端632aが軸G4を中心に紙面手前方向に回動する。これによって、ルーフシュー右側後部632の後端632aを内側(カッタヘッドサポート22に近づく方向)に移動することができる(図11Bおよび図12のN1方向参照)。
【0100】
油圧シリンダ68が伸長すると、第1端68aに連結されている連結部632dが紙面奥行方向側に回動するためルーフシュー右側後部632の後端632aが連結軸G4を中心に紙面奥行方向側に回動する。これによって、ルーフシュー右側後部632の後端632aを外側(カッタヘッドサポート22から遠ざかる方向)に移動することができる(図11Bおよび図12のN2方向参照)。
【0101】
(後胴部12)
後胴部12は、図1Aに示すように、グリッパ部70とグリッパキャリア71とを有している。グリッパ部70は、グリッパキャリア71から外側に突出して、掘削の際にトンネル内壁を押圧して後胴部12をトンネル内壁に支持する。グリッパ部70は、グリッパキャリア71の左右に設けられた一対のサイドグリッパ72と、グリッパキャリア71の下側に設けられた下グリッパ73と、グリッパキャリア71の上側に設けられた上グリッパ74と、を有する。
サイドグリッパ72、下グリッパ73および上グリッパ74の各々は、油圧シリンダによって、内側および外側に向かって移動可能である。
【0102】
<トンネル掘削装置の動作>
本実施の形態のトンネル掘削装置1は、後胴部12のサイドグリッパ72、下グリッパ73および上グリッパ74を外側に突出させてトンネル内壁に後胴部12が支持される。 そして、スラストシリンダ13aを伸長させて前胴部11を後胴部12に対して前進させてカッタヘッド21で掘削を行う。掘削の際に、ルーフシュー51、バーチカルシュー34およびサイドシュー41をトンネル内壁に摺動させることによって、安定して掘削を行うことができる。
【0103】
次に、リアサポート18を用いて油圧でメインビーム14を上方に支持してからスラストシリンダ13aを縮めて後胴部12を前進させる。
このような動作を繰り返すことによって、トンネル掘削装置1は掘削を行いながら前進する。
【0104】
次に、図13に示すように、本実施の形態のトンネル掘削装置1が急曲線施工を行う場合について説明する。
【0105】
図13では、進行方向右側に曲がったトンネルTが示されている。
後胴部12のサイドグリッパ72、下グリッパ73および上グリッパ74を外側に突出させてトンネル後壁に後胴部12が支持される。
【0106】
そして、施工曲線に沿って前胴部11が後胴部12に対して右側に屈曲するように、
スラストシリンダ13aを伸長させて前胴部11を前進させる。
【0107】
このとき、図7に示したバーチカルシュー34は、トンネル掘削装置1の移動に伴って曲線に沿って回動する。図13では右に向かって曲がっているため、バーチカルシュー34は図7において時計回りに回転する。
【0108】
また、図2に示すように、前胴部11を進める際に、曲線の外側のサイドシュー41のサイドシュー後部412が、その後端412bを内側(矢印F1方向)に移動するように連結軸G1を中心として回動される。これによって、屈曲の際に外周側のサイドサポート24がトンネル坑壁に干渉することを防ぐことができる。図2には、トンネルT1の右側内壁TRおよび左側内壁TLが点線で示されている。
【0109】
また、右側に曲がっているため、ルーフシュー51の曲線の外径側に位置するルーフシュー左側部62は、その左端62aがカッタヘッドサポート22に近づくように内側に回動される。図14(a)は、直線状に進行している状態の前胴部11を示す図であり、ルーフシュー左側部62が回動されていない。図14(b)は、図13に示すように右側に曲がる際の前胴部11を示す図であり、ルーフシュー左側部62が内側に回動されている。図14(b)に示すように、ルーフシュー左側部62を内側に回動することによって、右側に曲がる際にトンネルTの天井面の湾曲に干渉することを防ぐことができる。なお、左側に曲がる際には、ルーフシュー51の曲線の外径側に位置するルーフシュー右側部63を、その右端63bがカッタヘッドサポート22に近づくように内側に回動されてもよい。
【0110】
なお、バーチカルサポート23、サイドサポート24、25およびルーフサポート26を駆動する油圧シリンダ33、44、53、64~68の操作は、その全部または一部をコントローラが自動で行ってもよいし、人が操作してもよい。なお、コントローラは、プロセッサおよびメモリを有し、プロセッサがメモリ内のプログラムを実行することによって自動で操作が行われる。
【0111】
<特徴等>
(1)
本実施の形態のトンネル掘削装置1は、前胴部11と、後胴部12と、を有する。前胴部11は、カッタヘッド21と、カッタヘッドサポート22(カッタヘッド支持部の一例)と、バーチカルシュー34(下方シューの一例)と、を有する。後胴部12は、前胴部11の後方に配置されており、掘削を行う際の反力を得るためのグリッパ部70を有する。カッタヘッド21は、複数のローラカッタ21a(カッタの一例)を有する。カッタヘッドサポート22は、カッタヘッド21を支持する。バーチカルシュー34は、カッタヘッドサポート22の下方に配置され、カッタヘッドサポート22に対して回動可能に設けられている。
【0112】
このようにバーチカルシュー34がカッタヘッドサポート22に対して回動可能に設けられているため、曲線施工を行う際に、曲線に施工される地面の形状に沿ってバーチカルシュー34が自動で回動する。このため、急曲線施工を行うことが可能となる。
【0113】
(2)
本実施の形態のトンネル掘削装置1では、前胴部11は、バーチカルシュー34を、カッタヘッドサポート22に近づく方向H1およびカッタヘッドサポート22から離れる方向H2に移動可能な油圧シリンダ33を更に有する。油圧シリンダ33は、バーチカルシュー34の回転中心に配置されている。
【0114】
このように、曲線に沿って回動するバーチカルシュー34を油圧シリンダ33によって地面に押圧することによって、カッタヘッド21を安定して支持することができるため、曲線加工においても安定した掘削を行うことができる。
【0115】
(3)
本実施の形態のトンネル掘削装置1では、前胴部11は、カッタヘッドサポート22の側方に配置された一対のサイドシュー41(側方シューの一例)を更に有する。各々のサイドシュー41は、サイドシュー前部411(側方シュー前部の一例)と、サイドシュー後部412(側方シュー後部の一例)と、を有する。サイドシュー前部411は、カッタヘッドサポート22に接続されている。サイドシュー後部412は、サイドシュー前部411の後側に配置され、サイドシュー前部411に対して回動可能に連結されている。サイドシュー後部412は、サイドシュー前部411との連結部412cを中心に後端412bが水平方向に回動可能である。
【0116】
このような構成によって、急曲線施工を行う際に曲線の外周側のサイドシュー41のサイドシュー後部412を後端412bがカッタヘッドサポート22に近づくように回動することができる。これにより、サイドシュー41のトンネル内壁との干渉を防ぐことができ、急曲線施工を行うことが可能となる。なお、サイドシュー41を完全にトンネル内壁から離間させるよりは、トンネル内壁を摺動させる方が左右方向の推力を増加でき掘削中の安定化を図ることができるため好ましい。
【0117】
また、急曲線施工を行う際に、曲線の内周側のサイドシュー41のサイドシュー後部412を、後端412bがカッタヘッドサポート22から遠ざかるように回動させてトンネル内壁に摺動させることによって、左右方向の推力を増加させることができる。
【0118】
(4)
本実施の形態のトンネル掘削装置1では、前胴部11は、油圧シリンダ44(第1アクチュエータの一例)を有する。油圧シリンダ44は、サイドシュー前部411とカッタヘッドサポート22の間に配置され、サイドシュー前部411を、カッタヘッドサポート22に近づく方向E1およびカッタヘッドサポート22から離れる方向E2に移動可能である。
【0119】
これにより、油圧シリンダ44を操作してサイドシュー41をトンネル内壁に摺動させることができ、曲線施工においても左右方向の推力を増加して安定した掘削を行うことができる。
【0120】
また、サイドシュー後部412を回動可能なため、曲線施工の際にもトンネル内壁にサイドシュー41を摺動させやすく、安定した掘削を行うことができる。
【0121】
(5)
本実施の形態のトンネル掘削装置1では、前胴部11は、カッタヘッドサポート22の上方に配置されたルーフシュー51(上方シューの一例)を更に有する。ルーフシュー51は、ルーフシュー中央部61(上方シュー中央部の一例)と、ルーフシュー左側部62(上方シュー側部の一例)およびルーフシュー右側部63(上方シュー側部の一例)とを有する。ルーフシュー左側部62およびルーフシュー右側部63は、ルーフシュー中央部61の幅方向Bの両側に配置され、ルーフシュー中央部61に対して回動可能に連結されている。ルーフシュー左側部62は、ルーフシュー中央部61との連結部62cを中心に、左端62a(外側の端の一例)が上下方向に回動可能である。ルーフシュー右側部63は、ルーフシュー中央部61との連結部63cを中心に、右端63b(外側の端の一例)が上下方向に回動可能である。
【0122】
このような構成によって、急曲線施工を行う際に、ルーフシュー左側部62およびルーフシュー右側部63のうち曲線の外周側の上方シュー側部を外側の端がカッタヘッドサポート22に近づくように回動することができる。そのため、ルーフシュー51のトンネル内壁との干渉を防ぐことができ、急曲線施工を行うことが可能となる。なお、ルーフシュー側部を完全にトンネル内壁から離間させるよりは、トンネル内壁を摺動させる方が前胴部11の支持力を増加でき掘削中の安定化を図ることができるため好ましい。
【0123】
また、急曲線施工を行う際に、ルーフシュー左側部62およびルーフシュー右側部63のうち曲線の内周側の上方シュー側部を、外側の端がカッタヘッドサポート22から遠ざかるように回動させてトンネル内壁に摺動させることによって、推力を増加させることができる。
【0124】
(6)
本実施の形態のトンネル掘削装置1では、前胴部11は、油圧シリンダ53(第2アクチュエータの一例)を更に有する。油圧シリンダ53は、ルーフシュー中央部61とカッタヘッドサポート22の間に配置され、ルーフシュー中央部61を、カッタヘッドサポート22に近づく方向J1およびカッタヘッドサポート22から離れる方向J2に移動可能である。
【0125】
油圧シリンダ53を操作して、ルーフシュー51をトンネル内壁に摺動させることによって、安定した掘削を行うことができる。
【0126】
また、ルーフシュー左側部62およびルーフシュー右側部63が前後方向Aを軸として回動可能なため、曲線施工の際にもトンネル内壁にルーフシュー51を摺動させやすく、安定した掘削を行うことができる。
【0127】
(7)
本実施の形態のトンネル掘削装置1では、ルーフシュー中央部61(上方シュー中央部の一例)は、ルーフシュー中央前部611(上方シュー中央前部の一例)と、ルーフシュー中央後部612(上方シュー中央後部の一例)と、を有する。ルーフシュー中央前部611は、カッタヘッドサポート22に接続されている。ルーフシュー中央後部612は、ルーフシュー中央前部611の後側に配置され、ルーフシュー中央前部611との連結部612cを中心に後端612aが上下方向に回動可能である。
【0128】
下方に向かって曲がるように施工する場合にルーフシュー中央後部612を後端612aがカッタヘッドサポート22に近づくように回動することによって、トンネルの天井面とのルーフシュー51の干渉を防ぐことができる。なお、ルーフシュー中央後部612を完全にトンネル内壁から離間させるよりは、トンネル内壁を摺動させる方が前胴部11の支持力を増加でき掘削中の安定化を図ることができるため好ましい。
【0129】
(8)
本実施の形態のトンネル掘削装置では、ルーフシュー左側部62(上方シュー側部の一例)は、ルーフシュー左側前部621(上方シュー側前部の一例)と、ルーフシュー左側後部622(上方シュー側後部の一例)と、を有する。ルーフシュー左側前部621は、ルーフシュー中央部61(上方シュー中央部の一例)に接続されている。ルーフシュー左側後部622は、ルーフシュー左側前部621の後側に配置され、ルーフシュー左側前部621に対して回動可能に連結されている。ルーフシュー左側後部622は、ルーフシュー左側前部621との連結部622cを中心に後端622aが上下方向に回動可能である。ルーフシュー右側部63(上方シュー側部の一例)は、ルーフシュー右側前部631(上方シュー側前部の一例)と、ルーフシュー右側後部632(上方シュー側後部の一例)と、を有する。ルーフシュー右側前部631は、ルーフシュー中央部61(上方シュー中央部の一例)に接続されている。ルーフシュー右側後部632は、ルーフシュー右側前部631の後側に配置され、ルーフシュー右側前部631に対して回動可能に連結されている。ルーフシュー右側後部632は、ルーフシュー右側前部631との連結部632cを中心に後端632aが上下方向に回動可能である。
【0130】
下方に向かって曲がるように施工する場合にルーフシュー左側後部622を後端622aがカッタヘッドに近づくように回動し、ルーフシュー右側後部632を後端632aがカッタヘッドに近づくように回動することによって、トンネルの天井面との上方シューの干渉を防ぐことができる。なお、ルーフシュー左側後部622およびルーフシュー右側後部632を完全にトンネル内壁から離間させるよりは、トンネル内壁を摺動させる方が前胴部11の支持力を増加でき掘削中の安定化を図ることができるため好ましい。
【0131】
<他の実施形態>
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0132】
(A)
上記実施の形態では、バーチカルサポート23には、油圧シリンダ33が設けられているが、設けられていなくてもよい。少なくともバーチカルシュー34がカッタヘッドサポート22に対して回動可能に設けられていればよい。
【0133】
(B)
上記実施の形態では、サイドシュー41およびルーフシュー51は、折れ曲がるように後部が回動可能に構成されているが、前後方向Aの長さが短い場合には、折れ曲がるように構成されていなくてもよい。
【0134】
(C)
上記実施の形態では、油圧シリンダ33とバーチカルシュー34が回動可能に係止されているが、油圧シリンダ33とバーチカルシュー34を固定して油圧シリンダ33が回動してもよい。
【0135】
(D)
上記実施の形態では、後胴部12には、上下左右に上グリッパ74と、サイドグリッパ72および下グリッパ73が設けられているが、これに限らなくてもよく、例えばサイドグリッパ72のみが設けられていてもよい。
【0136】
(E)
上記実施の形態では、第1アクチュエータの一例として油圧シリンダ44が設けられ、第2アクチュエータの一例として油圧シリンダ53が設けられているが、油圧シリンダに限らなくてもよく、シリンダ等であってもよい。他の油圧シリンダ64~68も同様である。
【産業上の利用可能性】
【0137】
本開示のトンネル掘削装置は、急曲線施工が可能な効果を奏することから、坑内掘り鉱山に適用することができる。
【符号の説明】
【0138】
1 :トンネル掘削装置
11 :前胴部
12 :後胴部
21 :カッタヘッド
21a :ローラカッタ
22 :カッタヘッドサポート
34 :バーチカルシュー
70 :グリッパ部
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図10
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図11B
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図14