(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-13
(45)【発行日】2023-12-21
(54)【発明の名称】踏切警報灯の断続リレー
(51)【国際特許分類】
B61L 29/28 20060101AFI20231214BHJP
H05B 45/30 20200101ALI20231214BHJP
H05B 45/50 20220101ALI20231214BHJP
【FI】
B61L29/28 A
H05B45/30
H05B45/50
(21)【出願番号】P 2020151131
(22)【出願日】2020-09-09
【審査請求日】2023-06-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000221616
【氏名又は名称】東日本旅客鉄道株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 大輔
【審査官】冨永 達朗
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-14489(JP,A)
【文献】特開平11-40372(JP,A)
【文献】特開平5-294243(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B61L 29/28
H05B 45/50
H05B 45/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の電源装置からの電圧が入力される電源端子と、所定周波数の信号を生成する発振回路と、踏切警報灯の一対のランプが接続される一対の出力端子と、前記一対の出力端子に接続された前記一対のランプに流す電流をオン、オフする一対のトランジスタを有する出力回路と、外部から前記踏切警報灯の動作を指示する信号がリレーの接点を介して入力される制御端子と、前記発振回路からの発振信号と前記制御端子の入力信号の状態に応じて前記出力回路を制御して列車が接近している際に前記一対のランプを交互に点滅させる電流を出力する制御回路と、を備えた踏切警報灯の断続リレーであって、
前記制御端子と前記制御回路との間にフォトカプラが設けられ、該フォトカプラを介して前記制御端子の入力信号の状態が前記制御回路に入力されるように構成されていることを特徴とする踏切警報灯の断続リレー。
【請求項2】
前記出力回路が流す電流を検出する電流検出手段を含み、前記電流検出手段により検出された電流値と前記制御端子の入力信号の状態とに基づいて動作異常を検知して報知する故障検知回路を備えることを特徴とする請求項1に記載の踏切警報灯の断続リレー。
【請求項3】
前記制御端子と前記故障検知回路との間に第2のフォトカプラが設けられ、該第2のフォトカプラを介して前記制御端子の入力信号の状態が前記故障検知回路に入力されるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の踏切警報灯の断続リレー。
【請求項4】
前記故障検知回路が動作異常を検知した場合に、動作異常を検知したことを外部へ知らせる信号を出力するリレーと、該リレーの接点が接続された外部端子とを備え、
前記外部端子は当該断続リレーを収納する筐体の前面に設けられ、前記筐体の背面に前記電源端子と前記一対の出力端子と前記制御端子が設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の踏切警報灯の断続リレー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、踏切警報灯の断続リレーに関し、特に踏切保安装置を構成する警報灯の断続リレーに利用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道の踏切には、踏切遮断機や踏切警報機(音響発生器と踏切警報灯)とこれらの機器を制御する踏切制御装置などからなる踏切保安装置が設けられている。
踏切制御装置は、踏切を挟んだ所定の区間の両端に配設された一対の踏切制御子からの信号に基づいて、列車進入側の踏切制御子が列車を検知すると踏切警報を開始し、列車が踏切制御子の検知範囲を通過すると踏切警報の作動を終了するという制御を行っている。このうち、踏切警報灯は、2つのランプを備えており、列車が接近すると踏切制御装置により制御される断続リレーと呼ばれる電子部品によって交互に点滅(点灯/消灯)駆動されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-14489号公報
【文献】特開2014-131391号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
断続リレーは、一般に、発振器と、その出力によって2つのランプにそれぞれ交互に電流を流す2つの出力トランジスタを有する駆動回路とを備えている。断続リレーに関する発明としては、例えば特許文献1に記載されているものがある。なお、断続リレーは踏切器具箱内に収納されているジャック板に、遮断機など他の機器を作動させる信号を伝達するリレーと共に差し込まれている。
従来、FF-AIII型の断続リレー(
図5参照)を使用した踏切保安装置においては、踏切が警報していないにも関わらず警報灯がぼんやりと点灯する事象が報告されている。また、ぼんやり点灯(微発光)は、警報灯用の直流電源装置でも発生しており、特許文献2に記載されている発明においては、直流電源装置における微発光を防止する技術が開示されている。
【0005】
本発明者は、FF-AIII型の断続リレーにより動作される警報灯においてぼんやり点灯が発生する原因を探求した。その結果、断続リレーに点滅動作を指示する制御信号を入力するリレーの接点の劣化によって接点抵抗が増加することが原因であることを見出した。以下、ぼんやり点灯が発生するメカニズムについて説明する。
図5はFF-AIII型の断続リレーの回路構成を示す。
図5において、C24は基準となる電圧が印加されるコモン端子、B24はコモン端子C24の電圧よりも+24V高い直流電圧が印加される正電源電圧端子、RNは列車の接近を検知したことに応じて生成される警報灯の動作制御信号によって非導通にされるリレーの接点S0が接続される制御端子、L1+,L2+;L1-,L2-は警報灯の2つのランプL1,L2が接続される外部端子であり、L1+,L2+には内部電源ラインを介して正電源電圧端子B24の電圧が供給される。
【0006】
断続リレー内には、外部端子L1-,L2-とコモン端子C24との間に接続された出力トランジスタFET1,FET2と、自励発振する発振回路OSCと、発振回路OSCからの発振信号によって出力トランジスタFET1,FET2をオン、オフ駆動する制御用トランジスタTR1,TR2が設けられており、制御用トランジスタTR1,TR2が相補的な信号によってオン、オフされる。このように、出力トランジスタFET1とFET2を交互にオン、オフされることで、警報灯の2つのランプL1,L2に交互に電流が流され、点滅動作をする。なお、断続リレー内には、発振回路OSCの動作電圧を生成する電源回路(レギュレータ)も設けられているが、
図5では図示を省略している。
【0007】
上記構成の断続リレーにおいては、出力トランジスタFET1,FET2にエンハンスメント型電界効果トランジスタが使用されているため、制御端子RNに接続されているリレーの接点S0が劣化して抵抗が増加して制御端子RNの電圧が例えば+1Vほど上昇すると、ダイオードD3,D1とD3,D2を介して出力トランジスタFET1,FET2のゲート電圧が持ち上げられる。これにより、出力トランジスタFET1,FET2のゲート・ドレイン電圧間電圧が高くなって、FET1,FET2はオフに近い状態ではあるが、微弱なドレイン電流が流れて、警報灯のランプL1,L2がぼんやりと点灯することとなる。
【0008】
本発明は、上記のような課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、踏切警報灯のぼんやり点灯を防止することができる踏切警報灯の断続リレーを提供することにある。
本発明の他の目的は、自ら故障を検知して報知する故障検知機能を備えた踏切警報灯の断続リレーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するため、本発明は、
外部の電源装置からの電圧が入力される電源端子と、所定周波数の信号を生成する発振回路と、踏切警報灯の一対のランプが接続される一対の出力端子と、前記一対の出力端子に接続された前記一対のランプに流す電流をオン、オフする一対のトランジスタを有する出力回路と、外部から前記踏切警報灯の動作を指示する信号がリレーの接点を介して入力される制御端子と、前記発振回路からの発振信号と前記制御端子の入力信号の状態に応じて前記出力回路を制御して列車が接近している際に前記一対のランプを交互に点滅させる電流を出力する制御回路と、を備えた踏切警報灯の断続リレーにおいて、
前記制御端子と前記制御回路との間にフォトカプラが設けられ、該フォトカプラを介して前記制御端子の入力信号の状態が前記制御回路に入力されるように構成したものである。
【0010】
上記のように構成された断続リレーによれば、フォトカプラを介して制御端子の入力信号の状態が制御回路に入力されるため、制御端子に接続されているリレーの接点の抵抗値が増加して制御端子の電圧が上昇したとしてもその影響が制御回路に伝わることがないので、出力回路の出力トランジスタ(FET)の制御電圧(ゲート電圧)が高くなるのを回避することができ、それによって踏切警報灯のぼんやり点灯するのを防止することができる。
【0011】
ここで、望ましくは、前記出力回路が流す電流を検出する電流検出手段を含み、前記電流検出手段により検出された電流値と前記制御端子の入力信号の状態とに基づいて動作異常を検知して報知する故障検知回路を備えるように構成する。
かかる構成によれば、動作異常を検知して報知する故障検知回路を備えるため、外部から入力される動作制御信号が警報灯のランプの点滅を指示しているときに出力回路が電流を流していない、つまりランプが点滅していないような場合に、それを検知して報知することができる。
【0012】
また、望ましくは、前記制御端子と前記故障検知回路との間に第2のフォトカプラが設けられ、該第2のフォトカプラを介して前記制御端子の入力信号の状態が前記故障検知回路に入力されるように構成する。
かかる構成によれば、接点劣化の影響を出力トランジスタの制御(ゲート電圧)に全く与えることがないとともに、フォトカプラを使用することで、故障検知回路が制御端子に接続されている接点の抵抗値の増加の影響を受けることがないようにすることができる。
【0013】
さらに、望ましくは、前記故障検知回路が動作異常を検知した場合に、動作異常を検知したことを外部へ知らせる信号を出力するリレーと、該リレーの接点が接続された外部端子とを備え、
前記外部端子は当該断続リレーを収納する筐体の前面に設けられ、前記筐体の背面に前記電源端子と前記一対の出力端子と前記制御端子が設けられているように構成する。
【0014】
かかる構成によれば、断続リレーが収納されている筐体の前面に外部端子(N,R)が設けられているため、当該断続リレーが差し込まれるジャック板を何ら変更することなく、筐体の前面の端子(N,R)から異常検知信号を取り出すことができる。そのため、故障検知機能を設けたとしても現行品と互換性を有し、取り替えが容易となる
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る踏切警報灯の断続リレーによれば、警報灯のぼんやり点灯を防止することができる。また、自ら故障を検知して報知することができる。さらに、現行品と互換性を有し、取り替えが容易であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明に係る断続リレーが使用される踏切制御装置を備えた踏切制御システムの一例を示す概略構成図である。
【
図2】本発明に係る踏切警報灯の断続リレーの一実施形態を示す回路構成図である。
【
図3】実施形態の断続リレーを構成する出力回路の構成と出力回路のトランジスタとフォトカプラとの接続状態を示した回路構成図である。
【
図4】実施形態の断続リレーに設けられた異常検知回路の具体的な構成例を示す回路構成図である。
【
図5】従来の踏切警報灯の断続リレーの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1には、本発明に係る断続リレーが使用される踏切制御装置を備えた踏切制御システムの一例が示されている。踏切制御システムは、
図1に示すように、踏切の近傍に、警報機(音響発生器と踏切警報灯)11と、遮断機12と、これらを制御する踏切制御装置13と、が設置されている。
【0018】
また、踏切を挟んで踏切からそれぞれ所定距離をおいて列車の接近を検知するHC形踏切制御子14Aおよび列車の通過を検知するHO形踏切制御子14Bが設置されて、HC形踏切制御子14AとHO形踏切制御子14Bの検知信号(リレー出力)は、ケーブル15A,15Bを介して踏切制御装置13へ伝達され、内部のリレーが落下または扛上動作される。
本発明の対象である断続リレーは、踏切制御装置13を構成する踏切器具箱内のジャック板に遮断機など他の機器を作動させる信号を伝達するリレーと共に差し込まれている。
【0019】
図2には、本発明にかかる断続リレー20の一実施形態の回路構成例が示されている。なお、
図2において符号20が付された矩形枠で囲まれた部分の回路を構成する素子は、1枚のプリント配線基板上に実装され、この基板が裏面にジャック板に差し込まれる複数の端子が設けられた箱状の筐体内に収納される。また、
図2に示されている外部端子のうち、端子N,C,Rは筐体の前面に設けられ、それ以外の端子B24,C24,RN,L1+,L2+,L1-,L2-は、筐体の裏面に設けられる。
【0020】
本実施形態の断続リレー20は、
図2に示すように、外部端子L1-,L2-に接続される警報灯の2つのランプL1,L2に電流を流して点灯させるための出力回路21A,21Bと、所定の周波数で自励発振する発振回路22と、発振回路22からの発振信号もしくはそれを分周した信号およびそれをインバータで反転した信号によって出力回路21A,21Bを制御する制御回路23A,23Bを備える。
【0021】
また、本実施形態の断続リレー20は、自ら故障を検知する機能を有する故障検知回路24と、発振回路22と故障検知回路24の動作電圧をそれぞれ生成する電圧レギュレータなどからなる電源回路25A,25Bと、制御端子RNと制御回路23A,23Bとの間に設けられたフォトカプラ26Aと、制御端子RNと故障検知回路24との間に設けられたフォトカプラ26Bを備える。
なお、本実施形態においては、LED式でないランプL1,L2が用いられることを想定して、端子L1+,L2+とランプL1,L2に抵抗で示される素子Tr(B)を設けているが、LEDランプを使用するときはTr(B)の素子は不要である。
【0022】
上記各回路ブロックのうち、出力回路21A,21Bは、
図5に示されている電界効果トランジスタからなる出力トランジスタFET1,FET2およびそのゲート端子に接続されている抵抗R5,R6を備えた
図5と同様の回路である。
制御回路23A,23Bは、
図5に示されているバイポーラ・トランジスタTR1,TR2およびそのベース端子に接続されている抵抗R1,R2と、TR1,TR2のコレクタ端子と電源電圧端子B24との間に接続されている抵抗R3,R4と、抵抗R3,R4と直列に接続されたダイオードD1,D2およびD1,D2のカソード端子と制御端子RNとの間に接続されたダイオードD3を備えた
図5と同様の回路である。
【0023】
ただし、本実施例では、ダイオードD3のカソード端子が、制御端子RNではなく、
図3に示すように、フォトカプラ26Aの受光側のフォトトランジスタPTを介してコモン端子C24に接続されるように構成されている。なお、ダイオードD3を省略してダイオードD1,D2のカソード端子をフォトトランジスタPTに接続しても良い。
上記のように、フォトカプラ26Aを介して外部の接点S0(
図5参照)を介して入力される動作制御信号が制御回路23A,23Bが伝達されるように構成されていると、接点S0の劣化に伴う抵抗の増加による影響が出力回路21A,21BのトランジスタFET1,FET2のゲート電圧に及ぶことがなくなるので、外部端子L1+,L2+,L1-,L2-に接続されるランプL1,L2がぼんやり点灯するのを防止することができる。
【0024】
なお、ランプL1,L2のぼんやり点灯の防止は、上記のように、フォトカプラ26Aを設ける方法の他に、例えばトランジスタFET1,FET2のソース端子を外部端子RNに接続することでも可能である。ただし、そのようにすると、外部端子RNに接続されている接点S0に流れる電流に制限されてランプL1,L2の点灯時における輝度が低下するというデメリットがある。
そこで、外部端子RNに接続される接点を有するリレーをより大きな電流を流せるものに替えることが考えられる。
【0025】
しかし、上記のようにリレーを大きなものに替えると、当該断続リレーが接続されているジャック板上の他のリレーとの整合がとれなくなったり、ジャック板を再設計する必要が生じたりするリスクがあり、コストアップを招くおそれがある。これに対し、上記実施例の断続リレーによれば、1個のフォトカプラの追加と若干の配線パターンの変更でぼんやり点灯を防止することができ、大幅なコストアップを回避することができる。
また、使用する外部端子の数も
図5に示す従来の断続リレーと変わらないとともに、故障検知回路24に流す電流も警報灯のランプに流す電流に比べるとかなり少なくて済むので、従来品と互換性があり、ジャック板を設計変更する必要がないという利点がある。
【0026】
図4には、故障検知回路24の具体的な回路構成例が示されている。
本実施形態における故障検知回路24は、出力回路21A,21Bに流れる電流を検出するロゴスキーコイルのような電流プローブ41aを備え警報灯のランプに流れる電流を常時監視する電流検出回路41と、上記フォトカプラ26Bのフォトトランジスタ側に接続され動作制御信号がなくなったことを検知する信号受信検知回路42と、動作制御信号が列車の接近を示す状態にあるときに警報灯のランプに所定値以上の電流が流れているか判定する判定回路43と、を備えている。
電流検出回路41には、例えばオペアンプやコンパレータなどにより構成された公知の電流検出回路と同様な回路を使用することができる。
【0027】
信号受信検知回路42は、動作制御信号が列車の接近を示しているときに警報灯のランプに所定値以上の電流が流れていないと判定すると、常時動作しているリレー駆動回路44を停止させて異常報知用のリレーのソレノイドSOLの励磁を停止させるとともに、LED駆動回路45を動作させて当該断続リレー20の筐体前面に設けられている異常報知用のLED46を点灯させて異常を報知する。また、リレー駆動回路44によって異常報知用リレー(異常R)のソレノイドSOLが無励磁になると、
図2に示されている外部端子N,Rと端子C(B24)との間に接続されている接点S1が遮断され,S2が導通される。
【0028】
上記のような構成を有することにより、信号受信検知回路42は、外部端子N,C,Rに接続されたケーブルを介して異常検知信号を送信して、離れた場所に設けられている異常報知器や監視装置へ断続リレーにおける異常の発生を知らせることができる。また、断続リレーが収納されている筐体の前面に外部端子N,C,Rが設けられているため、当該断続リレーが差し込まれるジャック板を何ら変更することなく、筐体の前面の端子N,C,Rから異常検知信号を取り出すことができる。
【0029】
なお、異常報知用のLED46を複数設けるとともに、動作制御信号が列車の接近を示していないときに警報灯のランプに所定値以上の電流が流れているか判定する機能を判定回路43に設けて、そのような状態を検知した場合にも異常報知用のLED46を点灯させる一方、異常検知信号を外部へ送出するように構成しても良い。
また、断続リレーの筐体の前面にリセットボタンを設けて、このリセットボタンが押されるまで、異常報知用のLED46を点灯させておくように構成しても良い。さらに、断続リレーの基板上にタイマー回路を設けて、異常報知用リレーの接点が、導通後所定時間経過すると自動復帰するように構成しても良い。
【0030】
また、
図4の実施例の故障検知回路24では、フォトカプラ26Bを設けているが、回路動作的には、
図3の回路におけるダイオードD1,D2とD3との接続ノードN1の電圧を判定回路43へ入力することで、フォトカプラ26Bと信号受信検知回路42を省略した構成とすることも可能である。ただし、その場合には出力トランジスタFET1,FET2のゲート電圧に影響が出るおそれがあるが、上記のようにフォトカプラ26Bと信号受信検知回路42を設けることで、出力トランジスタFET1,FET2の制御に全く影響を与えることがないとともに、フォトカプラ26Bを使用することで、故障検知回路24が制御端子RNに接続されている接点の抵抗値の増加の影響を受けることがないという利点がある。
【0031】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態では、制御端子RNと故障検知回路24との間にフォトカプラ26Bを設けているが、フォトカプラ26Bを省略して、故障検知回路24には制御端子RNの電流信号を入力するようにしても良い。
【符号の説明】
【0032】
11 踏切警報灯
12 遮断機
13 踏切制御装置
14A,14B 踏切制御子
15A,15B ケーブル
20 断続リレー
21A,21B 出力回路
22 発振回路
23A,22B 制御回路
24 故障検知回路
25A,25B 電源回路
26A,26B フォトカプラ
41 電流検出回路
41a 電流プローブ
42 信号受信検知回路
43 判定回路
44 リレー駆動回路
45 LED駆動回路
46 異常報知用LED