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特許7402802脈管構造の画像においてステントの位置を決定する装置、システム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-13
(45)【発行日】2023-12-21
(54)【発明の名称】脈管構造の画像においてステントの位置を決定する装置、システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/14 20060101AFI20231214BHJP
   A61B 6/12 20060101ALI20231214BHJP
   A61B 6/00 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
A61B8/14
A61B6/12
A61B6/00 331E
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020538591
(86)(22)【出願日】2019-01-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-20
(86)【国際出願番号】 EP2019051933
(87)【国際公開番号】W WO2019149639
(87)【国際公開日】2019-08-08
【審査請求日】2022-01-18
(31)【優先権主張番号】18154357.0
(32)【優先日】2018-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【弁理士】
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(74)【代理人】
【識別番号】100163809
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】ロンヘン ペーター マリア ヨハネス
(72)【発明者】
【氏名】デン ハートフ マルクス ヨハネス ハルメン
(72)【発明者】
【氏名】オリファン ベスコス ヤフィエル
(72)【発明者】
【氏名】エレンバース タイス
(72)【発明者】
【氏名】テル ホルスト イリス
【審査官】下村 一石
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-150049(JP,A)
【文献】特開2017-131634(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0161023(US,A1)
【文献】特表2006-508772(JP,A)
【文献】特開2012-081136(JP,A)
【文献】国際公開第2004/051572(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0213343(US,A1)
【文献】特表2009-504222(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00-8/15
A61B 6/00-6/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
脈管構造の画像においてステントの位置を決定する装置において、前記装置が、
入力ユニットと、
処理ユニットと、
出力ユニットと、
を有し、
前記入力ユニットが、少なくとも2つの血管枝を有する脈管構造の画像のシーケンスを受信するように構成され、
前記処理ユニットが、
前記画像の少なくとも1つにおいてステント位置を識別する少なくとも3つのマーカの位置を検出し、
少なくとも前記マーカの位置が検出される血管領域に対して前記脈管構造の画像の少なくとも1つにおいて前記少なくとも2つの血管枝に対する経路インジケータを検出し、
前記マーカの検出された位置及び前記経路インジケータの場所に基づいて前記脈管構造内の少なくとも2つのステントの位置を示すように同じ経路インジケータに対応するマーカをマーカグループに割り当てる、
ように構成され、
前記出力ユニットが、前記マーカグループのマーカの位置を示す出力データを提供するように構成される、
装置。
【請求項2】
前記装置が、更なる画像処理に対する画像強調モジュールを更に有し、
前記出力データが、前記画像強調モジュールに提供され、
前記画像強調モジュールが、ステント強調画像を提供するように前記画像のシーケンスの少なくとも一部において前記少なくとも1つのステントに対してステント強調を提供するように構成される、
請求項に記載の装置。
【請求項3】
前記装置が、ディスプレイを更に有し、
前記ディスプレイが、前記強調されたステント画像を表示するように構成される、
請求項に記載の装置。
【請求項4】
前記経路インジケータのうちの少なくとも1つの経路インジケータを検出するために、前記処理ユニットが、
前記少なくとも1つの経路インジケータとしてマーカを接続する前記脈管構造の画像の少なくとも1つの中の少なくとも1つのワイヤ又はガイドワイヤを検出する、
ように構成される、
請求項1乃至のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記経路インジケータのうちの少なくとも1つの経路インジケータを検出するために、前記処理ユニットが、
前記脈管構造の画像の少なくとも1つにおいて可視である少なくとも1つの血管枝を、前記少なくとも1つの経路インジケータとして検出する、及び/又は
前記脈管構造の画像の少なくとも1つの中の前記少なくとも1つの血管枝の少なくとも1つのセグメント化された血管フィーチャを、前記少なくとも1つの経路インジケータとして検出する、
ように構成される、
請求項1乃至のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記処理ユニットが、異なる血管枝内に延在し、経路インジケータとして前記少なくとも3つのマーカのうち2つの位置を接続する前記脈管構造の画像内の少なくとも2つのステント要素を検出するように更に構成される、
請求項1乃至のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記ステント要素が、バルーンである、請求項に記載の装置。
【請求項8】
脈管構造の画像においてステント画像を強調するシステムにおいて、前記システムが、
画像取得装置と、
請求項1乃至のいずれか一項に記載の脈管構造の画像においてステントの位置を決定する装置と、
を有し、
前記画像取得装置が、前記脈管構造の画像のシーケンスを取得及び提供するように構成される、
システム。
【請求項9】
前記画像取得装置が、
超音波装置、又は
X線画像取得装置、若しくは血管造影装置、
である、
請求項に記載のシステム。
【請求項10】
脈管構造の画像においてステントの位置を決定する装置の作動方法において、前記装置が、入力ユニットと、処理ユニットと、出力ユニットとを有し、前記方法は、
a)前記処理ユニットが、前記入力ユニットによって受信された少なくとも1つの画像においてステント位置を識別する少なくとも3つのマーカの位置を検出するステップと、
b)前記処理ユニットが、少なくとも前記マーカの位置が検出される血管領域に対して前記脈管構造の前記少なくとも1つの画像において少なくとも2つの血管枝に対する経路インジケータを検出するステップと、
c)前記処理ユニットが、前記マーカの検出された位置及び前記経路インジケータの場所に基づいて前記脈管構造内の少なくとも2つのステントの位置を示すように同じ経路インジケータに対応するマーカをマーカグループに割り当てるステップと、
e)前記出力ユニットが、前記マーカグループのマーカの位置を示す出力データを提供するステップと、
を有する、方法。
【請求項11】
前記経路インジケータのうちの少なくとも1つの経路インジケータを検出するために、
b1)前記処理ユニットが、前記少なくとも1つの経路インジケータとしてマーカを接続する前記脈管構造の画像内の少なくとも1つのワイヤ又はガイドワイヤを検出するステップ、及び/又は
b2)前記処理ユニットが、前記脈管構造の画像の少なくとも1つにおいて可視である少なくとも1つの血管枝を、前記少なくとも1つの経路インジケータとして検出するステップ、及び/又は
b3)前記処理ユニットが、前記脈管構造の画像の少なくとも1つの中の前記少なくとも1つの血管枝の少なくとも1つのセグメント化された血管フィーチャを、前記少なくとも1つの経路インジケータとして検出するステップ、
が設けられる、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
処理ユニットにより実行される場合に、請求項10又は11に記載の方法のステップを実行するように構成される、請求項1乃至のいずれか一項に記載の装置を制御するコンピュータプログラム要素。
【請求項13】
請求項12に記載のコンピュータプログラム要素を記憶したコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脈管構造の画像においてステントの位置を決定する装置、システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
経皮的冠動脈インターベンションにおいて、重要なのは、冠動脈ステントが、冠動脈狭窄病変における配置の後に、完全に展開され、冠動脈血管壁と完全に接触することである。更に、血管の側枝に対するステントの正しい配置は、特に冠動脈分岐にステント留置する場合に、決定的である。ステントは、蛍光透視下で又は照射実行において常に明瞭に可視であるわけではない。X線照射におけるステント可視性の改良は、したがって、インターベンション心臓専門医がステントを正しく配置すること及びインターベンションの臨床的成功を判断することを容易化する。
【0003】
分岐した血管構造の異なる血管におけるステントが重なる、いくつかの複雑な状況が存在する。これらの状況において、ステント可視性の改良は、ステントが正しく検出されることができないので、実行されることができない。
【0004】
US8473030B2は、他の血管から分岐する血管の位置を監視するのにリアルタイム監視方法を使用するプロテーゼ展開装置を記載している。第一に、血管の一部の多次元データセットが、取得される。次いで、少なくとも1つのマーカが、分岐の近くの血管に固定される。マーカの位置は、リアルタイムで決定される。次いで、多次元データセットの一部の位置は、マーカの位置に基づいて更新される。この方法は、プロテーゼ展開の前又は間に血管又は血管枝の位置及び/又は向きを決定する。しかしながら、いくつかのステントの位置の決定は、この方法では実行されえない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、複雑な状況におけるステントの位置の決定を改良する装置及び方法を提供する必要性が存在しうる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的は、独立請求項の対象により解決され、更なる実施例は、従属請求項に組み込まれる。本発明の以下に記載される態様が、システム、方法、コンピュータプログラム要素、及びコンピュータ可読媒体にも適用されることに注意すべきである。
【0007】
本発明によると、脈管構造の画像においてステントの位置を決定する装置が、提供される。前記装置は、入力ユニットと、処理ユニットと、出力ユニットとを有し、前記入力ユニットは、少なくとも1つの血管枝を有する脈管構造の画像のシーケンスを受信するように構成され、前記処理ユニットは、前記画像の少なくとも1つにおいてステント位置を識別するための少なくとも2つのマーカの位置を検出し、少なくとも前記マーカの位置が検出される血管領域に対する前記脈管構造の前記画像の少なくとも1つにおいて前記少なくとも1つの血管枝に対する少なくとも1つの経路インジケータを検出し、前記マーカの前記検出された位置及び前記少なくとも1つの経路インジケータの場所に基づいて前記少なくとも2つのマーカを前記少なくとも1つの経路インジケータに関連付け、前記脈管構造において少なくとも1つのステントの位置を示すように同じ経路インジケータに関連付けられたマーカをマーカグループに割り当てるように構成され、前記出力ユニットは、前記マーカグループの前記マーカの位置を示す出力データを提供するように構成される。
【0008】
前記脈管構造の画像は、ステントが配置されうる少なくとも1つの血管枝を有する。前記ステントは、前記ステントの位置に配置される少なくとも2つのマーカを使用して検出されうる。これら少なくとも2つのマーカの位置は、前記処理ユニットにより前記脈管構造の画像において検出されうる。
【0009】
前記処理ユニットは、更に、前記シーケンスの前記脈管構造の画像の少なくとも1つにおいて少なくとも1つの経路インジケータを検出しうる。前記経路インジケータは、前記マーカが検出された領域において前記少なくとも1つの血管枝に沿った経路を示す。前記経路インジケータに基づいて、前記処理ユニットは、前記脈管構造の画像において前記血管枝の位置を決定する。一例において、前記経路インジケータは、ステント及びマーカを示す脈管構造の画像を受信する前に決定されてもよい。当該例において、前記処理ユニットは、全体的な血管枝に対して前記経路インジケータを検出し、後で、前記マーカが見つかる血管領域を抽出する。
【0010】
前記経路インジケータ及び前記血管枝の位置を検出した後に、前記処理ユニットは、前記マーカの位置を1以上の血管枝の場所及び延在(extension)と比較する。前記比較が、2以上のマーカの位置が同じ血管枝に対応することを確認する場合、それぞれのマーカは、この後にそれぞれの経路インジケータと関連付けられる。
【0011】
前記処理ユニットは、したがって、同じ経路に関連付けられた、すなわち、前記血管枝に配置された全てのマーカをマーカグループにグループ化する。マーカグループ又は対は、前記脈管構造の画像において前記ステントの位置を決定しうる。マーカグループのうちの前記マーカは、各々、同じ経路上に配置され、マーカグループは、前記脈管構造の画像において単一のステントの位置を決定する。
【0012】
したがって、本発明によると、前記マーカは、前記ステント位置が一貫して決定されうるように正しいステントに関連付けられることができる。更に、既存の決定されたステント位置の一貫性が、確認されることができる。これは、複雑な状況におけるステントの改良された決定を提供する。
【0013】
一例において、前記処理ユニットは、前記経路インジケータを検出する前に少なくとも1つの予備的マーカグループを選択してもよい。これは、前記処理ユニットが、上記説明による選択の一貫性を確認することを意味する。
【0014】
一例において、前記装置は、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)中に使用される。
【0015】
一例において、前記マーカグループは、2つのマーカを有する。
【0016】
用語「ステント位置を識別するマーカ」は、ステントの可能な位置を示すマーカに関する。前記マーカは、「ステントマーカ」とも称されることができる。しかしながら、前記マーカが、前記ステント自体の上に、又は前記ステント自体の上ではないが、ステント要素、例えばバルーン又はステント配置に使用される他の装置の上に別々に、提供されることができる。
【0017】
一例において、前記血管枝は、血管造影図、すなわちコントラスト強調画像から検出され、ワイヤは、血管造影図において造影剤を充填された血管が前記ワイヤを目立たなくするので、非コントラスト強調画像から検出される。
【0018】
一例において、コントラスト強調及び非コントラスト強調画像の両方を含む画像のシーケンスが、提供される。
【0019】
一例によると、前記入力ユニットは、少なくとも2つの血管枝を有する脈管構造の画像のシーケンスを受信するように構成され、前記処理ユニットは、ステント位置を識別する少なくとも3つのマーカの位置を検出し、少なくとも前記マーカの位置が検出される血管領域に対して前記脈管構造の画像の少なくとも1つにおいて前記少なくとも2つの血管枝に対して経路インジケータを検出し、前記マーカの検出された位置及び前記経路インジケータの場所に基づいて前記少なくとも3つのマーカを前記経路インジケータに関連付け、前記脈管構造において少なくとも2つのステントの位置を示すように同じ経路インジケータに関連付けられたマーカをマーカグループに割り当てるように構成される。
【0020】
当該例において、前記脈管構造の画像は、前記ステントが配置される少なくとも2つの血管枝を有する。一方のステントは、一方の血管枝に配置され、他方のステントは、他方の血管枝に配置される。前記少なくとも2つのステントは、前記血管枝の分岐の近くで重なるかもしれない。
【0021】
各ステントは、少なくとも2つのマーカを使用して位置特定され得、すなわち、前記画像内の2つのステントに対して、少なくとも4つのマーカが存在する。前記脈管構造の画像において、分岐の近くでは、前記ステントが、前記脈管構造の画像において同じ位置に配置されうるので、異なるステント上に配置された2つのマーカは、重なるかもしれない。したがって、4つのマーカを持つ画像において、少なくとも3つのマーカが、前記画像において可視でありうる。これら少なくとも3つのマーカの位置は、前記処理ユニットにより前記画像内で検出されうる。
【0022】
前記処理ユニットは、更に、前記脈管構造の画像において少なくとも2つの経路インジケータを検出しうる。各経路インジケータは、前記少なくとも2つの血管枝の1つに沿った経路を示す。前記経路インジケータに基づいて、前記処理ユニットは、前記血管枝を決定する。一例において、前記経路インジケータは、前記ステント及び前記マーカを示す前記脈管構造の画像を受信する前に脈管構造の別の画像において規定されてもよい。
【0023】
前記経路インジケータ及び前記血管枝を検出した後に、前記処理ユニットは、前記マーカの位置を前記血管枝の延在と比較する。前記比較の結果は、マーカ及び経路の位置が同じ血管枝内に配置されることであり、それぞれのマーカは、それぞれの経路インジケータに関連付けられる。マーカは、例えば前記血管が互いに交差し、前記マーカが前記交差に配置される場合に、複数の経路インジケータに関連付けられてもよい。
【0024】
前記処理ユニットは、同じ経路に関連付けられた、すなわち同じ血管枝内に配置された全てのマーカをマーカグループにグループ化する。マーカグループは、前記画像内の前記ステントの位置を決定する。前記マーカグループのマーカは、各々、同じ経路上に配置され、マーカグループは、前記画像内の前記ステントの位置を決定する。
【0025】
したがって、本発明によると、前記マーカは、ステント位置が一貫して決定されうるように正しいステントに関連付けられることができる。更に、既存の決定されたステント位置の一貫性が、確認されることができる。これは、複雑な状況におけるステントの改良された決定を提供する。
【0026】
一例によると、前記装置は、更なる画像処理のために画像強調モジュールを更に有し、前記出力データは、前記画像強調モジュールに提供され、前記画像強調モジュールは、ステント強調画像を提供するように前記画像のシーケンスの少なくとも一部において前記少なくとも1つのステントに対するステント強調を提供するように構成される。
【0027】
前記ステント強調は、ステントブーストとも称される。前記ステント強調画像は、ステントブースト画像とも称される。
【0028】
例えば、WO2003/043516は、画像内に示されたステントに関する画像強調を記載している。前記画像強調は、StentBoost(コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェの商標)として知られている。
【0029】
一例によると、前記装置は、ディスプレイを更に有し、前記ディスプレイは、前記強調されたステントブースト画像を表示するように構成される。
【0030】
一例において、ブーストは、コントラストの変更、ステントを縁取ること、及び/又は色の変更を意味してもよい。
【0031】
一例によると、前記少なくとも1つの経路インジケータを検出するために、前記処理ユニットは、前記少なくとも1つの経路インジケータとしてマーカを接続する前記脈管構造の画像の少なくとも1つの中の少なくとも1つのワイヤ及び/又はガイドワイヤを検出するように構成される。
【0032】
2つの経路インジケータを検出するために、前記処理ユニットは、前記経路インジケータとしてマーカの位置を接続する前記脈管構造の画像内の少なくとも2つのワイヤ及び/又はガイドワイヤを検出するように構成される。
【0033】
一例によると、前記少なくとも1つの経路インジケータを検出するために、前記処理ユニットは、前記少なくとも1つの経路インジケータとして前記脈管構造の画像の少なくとも1つにおいて少なくとも1つの別の血管枝を検出する、及び/又は前記少なくとも1つの経路インジケータとして前記脈管構造の画像の少なくとも1つにおいて少なくとも1つの別の血管枝に対する少なくとも1つのセグメント化された血管フィーチャを検出するように構成される。
【0034】
一例において、コントラスト強調された分岐脈管構造は、ステントが当該脈管構造内に導入される前に、すなわち、2つの異なる血管枝における少なくとも2つのステントを持つ分岐した脈管構造の画像が受信される前に、先験的にコントラスト強調される。
【0035】
一例において、前記セグメント化された血管フィーチャは、血管造影図から決定されるような血管中心線である。
【0036】
一例によると、前記処理ユニットは、異なる血管枝において延在し、経路インジケータとして前記少なくとも2つのマーカの2つの位置を接続する分岐した脈管構造の画像内の少なくとも2つのステント要素を検出するように更に構成される。
【0037】
一例によると、前記ステント要素は、バルーンである。
【0038】
本発明によると、脈管構造の画像内のステントの画像を強調するシステムも、提供され、前記システムは、画像取得装置と、先行する記載による脈管構造の画像においてステントの位置を決定する装置とを有し、前記画像取得装置は、前記脈管構造の画像のシーケンスを取得及び提供するように構成される。
【0039】
一例において、前記処理ユニットは、PCI中にリアルタイムで前記マーカグループを示すように構成される。
【0040】
一例によると、前記画像取得装置は、超音波装置、又はX線画像取得装置、好ましくは血管造影装置である。
【0041】
本発明によると、脈管構造の画像においてステントの位置を決定する方法も、提供され、前記方法は、以下のステップ、すなわち、a)前記画像の少なくとも1つにおいてステント位置を識別する少なくとも2つのマーカの位置を検出するステップと、b)少なくとも前記マーカの位置が検出される血管領域に対して前記脈管構造の画像の少なくとも1つにおいて前記少なくとも1つの血管枝に対する少なくとも1つの経路インジケータを検出するステップと、c)前記マーカの検出された位置及び前記少なくとも1つの経路インジケータの場所に基づいて前記少なくとも2つのマーカを前記少なくとも1つの経路インジケータに関連付けるステップと、d)前記脈管構造内の少なくとも1つのステントの位置を示すように同じ経路インジケータに関連付けられたマーカをマーカグループに割り当てるステップと、e)前記マーカグループのマーカの位置を示す出力データを提供するステップとを有する。
【0042】
一例において、前記少なくとも1つの経路インジケータを検出するために、d1)前記少なくとも1つの経路インジケータとしてマーカを接続する前記脈管構造の画像内の少なくとも1つのワイヤ及び/又はガイドワイヤを検出するステップ、及び/又はd2)前記少なくとも1つの経路インジケータとして前記脈管構造の画像内の少なくとも1つの別の血管枝を検出するステップ、及び/又はd3)前記少なくとも1つの経路インジケータとして前記脈管構造の画像内の前記少なくとも1つの別の血管枝に対する少なくとも1つのセグメント化された血管フィーチャを検出するステップが、提供される。
【0043】
本発明によると、処理ユニットにより実行される場合に、上記記載による方法ステップを実行するように構成される、上記記載による装置又は上記記載によるシステムを制御するコンピュータプログラム要素が、提供される。
【0044】
本発明によると、上記記載によるプログラム要素を記憶したコンピュータ可読媒体も、提供される。
【0045】
本発明のこれら及び他の態様は、以下に記載される実施例を参照して説明され、明らかになる。
【0046】
本発明の典型的な実施例は、以下の図面を参照して以下に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】システムの概略図を示す。
図2a】ステント検出プロセスを示す脈管構造の画像の概略図を示す。
図2b】ステント検出プロセスを示す脈管構造の画像の概略図を示す。
図2c】ステント検出プロセスを示す脈管構造の画像の概略図を示す。
図2d】ステント検出プロセスを示す脈管構造の画像の概略図を示す。
図2e】ステント検出プロセスを示す脈管構造の画像の概略図を示す。
図3】脈管構造の画像において2つのステントの別の表現の概略図を示す。
図4】ガイドワイヤとともに脈管構造の画像の概略図を示す。
図5】強調された脈管構造の画像の概略図を示す。
図6】方法の概略的なフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0048】
図1は、脈管構造の画像内のステント画像を強調するシステム15を示す。システム15は、画像取得装置11と、脈管構造の画像においてステント34、36の位置を決定する装置10とを有する。
【0049】
画像取得装置11は、脈管構造38の画像24のシーケンスを取得する。典型的な実施例において、画像取得装置11は、超音波装置であってもよい。他の典型的な実施例において、画像取得装置11は、X線画像取得装置、好ましくは血管造影装置である。更に、画像取得装置11は、脈管構造38の画像を取得することができるいかなる画像取得装置であってもよい。
【0050】
典型的な実施例において、脈管構造38の画像24は、少なくとも1つの血管枝44、46を有する。他の典型的な実施例において、脈管構造38の画像24は、少なくとも2つの血管枝44、46を有する。
【0051】
血管枝44、46は、ステント34、36を有しうる。しかしながら、ステント34、36は、脈管構造38の画像24においてほとんど見えないかもしれない。
【0052】
画像取得装置11は、脈管構造の画像においてステント34、36の位置を決定する装置10に脈管構造38の画像24のシーケンスを提供する。
【0053】
前記脈管構造の画像において可視であるマーカ26、28、30、32は、ステント34、36において又はその上に配置される。マーカ26、28、30、32は、ステント34、36の上に、又はステント34、36のステント要素の上に、例えばステント34、36に接続されるバルーンの上に配置されてもよい。更に、マーカ26、28、30、32は、放射線不透過性であってもよい。
【0054】
装置10は、脈管構造38の画像24の提供されたシーケンスを受信する入力ユニット12を有する。更に、装置10は、処理ユニット14、出力ユニット16、画像強調モジュール13、及びディスプレイ22を有してもよい。
【0055】
処理ユニット14は、画像24の少なくとも1つにおいてステント位置50、52を識別する少なくとも2つのマーカ26、28、30、32の位置を検出するように画像24のシーケンスを検索する。この検索プロセスは、図2a乃至2dに示される。当該検索プロセスの結果は、図2eに示される。
【0056】
図2aは、2つの血管枝44、46を有する脈管構造38の画像24を示す。画像24は、画像取得装置11により提供される。各血管枝44、46は、ステント34、36を有する。マーカ26、28、30、32は、ステント34、36に関連付けられる。マーカ26及び28は、ステント34上に配置され、マーカ30及び32は、ステント36上に配置される。
【0057】
典型的な実施例において、処理ユニット14は、前記検出の直後にマーカ26、28、30、32を予備的にグループ化してもよく、各グループは、ステント34、36の予備的位置を参照する。本実施例において、マーカ28及び32の間の存在しないステントの位置が決定されるようにマーカ28及び32が予備的にグループ化される場合が存在しうるので、処理ユニット14は、この場合、これらの予備的位置が脈管構造38と一貫しているかどうかの一貫性確認を提供する。しかしながら、他の典型的な実施例において、処理ユニット14は、マーカ26、28、30、32からステント34、36の予備的位置を決定せず、経路インジケータ64、66、74、76の検出で直接的に開始する。
【0058】
処理ユニット14は、少なくとも1つの血管枝44、46に対する少なくとも1つの経路インジケータ64、66、74、76を検出するように構成される。経路インジケータ64、66、74、76は、血管枝44、46に沿った経路を示す。これは、経路インジケータ64、66、74、76が、脈管構造38の画像24において血管枝44、46の位置を提供することを意味する。経路インジケータ64、66、74、76の例は、図4及び5に示され、以下に詳細に論じられる。
【0059】
図2bにおいて、経路インジケータ64、66、74、76の第1の典型的な実施例は、経路インジケータ64及び66であるガイドワイヤのワイヤとして示される。これらのワイヤ又はガイドワイヤは、血管枝44、46に沿った十字の線として示される。経路インジケータ64、66により示される経路は、図2bにおいて、血管枝44、46に沿った単一のハッチングパターンとして示される。前記経路が交差又は重複する領域において、すなわち、脈管構造38の分岐において、2つのハッチングパターンが、クロスハッチを形成する。処理ユニット14は、少なくとも、マーカ26、28、30、32が検出される、経路インジケータ64、66、74、76に対する領域を検索する。
【0060】
経路インジケータ64、66、74、76を用いて血管枝44及び46の位置を識別した後に、処理ユニット14は、マーカ26、28、30、32を血管枝44及び46と関連付ける。図2bによると、マーカ26及び28は、前記経路、すなわち、血管枝44内の経路を示す経路インジケータ64、66、74、76と関連付けられる。マーカ30及び32は、前記経路及び血管枝46を示す経路インジケータ64、66、74、76と関連付けられる。更に、マーカ26は、血管枝44、46の両方の経路によりカバーされる重複領域にあるので、マーカ26も、前記経路及び血管枝46を示す経路インジケータ64、66、74、76に関連付けられてもよい。
【0061】
図2cによると、処理ユニット14は、同じ経路インジケータ64、66、74、76と関連付けられたマーカ26及び28をマーカグループにグループ化する。マーカ26及び28を有するこのマーカグループは、ステント34のステント位置50を示す。
【0062】
更に、図2dによると、マーカ30及び32は、処理ユニット14によりマーカグループにグループ化され、ステント36のステント位置52を示す。典型的な実施例において、処理ユニット14は、ステント位置52を示すマーカグループからマーカ26を除外するように更に構成されてもよい。更に、各ステント34、36の位置は、脈管構造38の分岐に配置される。これは、マーカ26及び30が互いに近いことを意味する。いくつかの典型的な場合に、これらのマーカ26及び30は、1つの単一のマーカであるように見えるように重複しうる。この典型的な場合に、処理ユニット14は、前記分岐における前記単一のマーカを1より多いマーカグループに割り当ててもよい。
【0063】
出力ユニット16は、前記マーカグループのマーカ26、28、30、32の位置を示す出力データを提供する。
【0064】
更なる画像処理に対する画像強調モジュール13は、出力ユニット16から前記出力データを受信する。画像強調モジュール13は、ステント強調画像25を提供するようにステント34、36及び画像24のシーケンスの少なくとも一部に対するステント強調を提供する。
【0065】
図2eは、ステント強調画像25を示す。ステント34及び36の代わりに、ステント強調画像25は、ステント34に対するブーストされたステント画像54と、ステント36に対するブーストされたステント画像56とを有し、ステント画像54は、ステント34のブーストされた画像を提供する。また、ブーストされたステント画像56は、ステント36のブーストされた画像を提供する。
【0066】
前記ブーストは、例えば、ステント34、36の画像のコントラストを変更することにより、脈管構造38の画像24においてステント34、36を縁取ることにより、及び/又は画像24においてステント34、36の色を変更することにより、実行されてもよい。
【0067】
処理ユニット14及び画像強調モジュール13は、PCI中にリアルタイムで、すなわちオンザフライで、脈管構造の画像24を処理してもよい。
【0068】
ディスプレイ22は、ステント強調画像25を表示してもよい。ディスプレイ22は、この場合、両方のステント34、36がそれぞれブーストされたステント画像54、56で置き換えられるステント強調画像25を提供してもよい。
【0069】
図3に示される他の典型的な実施例において、ディスプレイ22は、2つの画像58、56を示すように構成されてもよく、画像58において、ステント34のみが、ブーストされたステント画像54により置き換えられ、ステント36が置き換えられず、画像60において、ステント36のみが、ブーストされたステント画像56により置き換えられ、ステント34が置き換えられない。
【0070】
図4は、経路を示す要素64、66、74、76の典型的な実施例を示す。図4に示される脈管構造の画像24は、血管枝44、46に沿った十字の線として描かれたワイヤ又はガイドワイヤ64、66を有する。ワイヤ又はガイドワイヤ64、66は、前記脈管構造に沿って延在し、一方のワイヤ又はガイドワイヤ64は、血管枝44に沿って延在し、他方のワイヤ又はガイドワイヤ66は、血管枝46に沿って延在する。ワイヤ又はガイドワイヤ64、66は、処理ユニット14により経路を示す要素64、66、74、76として使用されてもよい。ワイヤ又はガイドワイヤ64、66は、脈管構造の画像24においてマーカ26、28、30、32を接続する。図4によると、ワイヤ又はガイドワイヤ64は、マーカ26及び28を接続する。ワイヤ又はガイドワイヤ66は、マーカ30及び32を接続する。
【0071】
経路を示す要素64、66、74、76の更なる典型的な実施例は、図5に示される。図5は、血管造影図であってもよい脈管構造のコントラスト強調画像62を示す。結果的に、血管枝44、46は、脈管構造のコントラスト強調画像62において明瞭に可視である。処理ユニット14は、血管枝44、46の中心線として血管枝44、46の延在を検出するように脈管構造のコントラスト強調画像62を分析してもよい。代わりに又は加えて、脈管構造のコントラスト強調画像62の分析は、血管枝44、46のセグメント化された血管フィーチャを提供する。コントラスト強調された血管枝44、46は、この場合、経路インジケータ74、76を提供し、経路インジケータ74は、血管枝44内の経路の位置を示し、経路インジケータ76は、血管枝46内の経路の位置を示す。
【0072】
図6は、脈管構造の画像24においてステント34、36の位置を決定する方法100のフローチャートを示す。
【0073】
画像取得装置は、少なくとも1つの血管枝を有する脈管構造の一連の画像を提供しうる101。前記脈管構造の画像においてステントの位置を決定する装置は、前記脈管構造の画像を受信しうる。前記画像は、前記装置の入力ユニットを使用して受信されうる。ステップa)において、前記装置の処理ユニットは、前記画像の少なくとも1つにおいてステント位置を識別する少なくとも2つのマーカの位置を検出しうる102。
【0074】
ステップb)によると、少なくとも1つの経路インジケータは、前記画像の少なくも1つにおける少なくとも1つの血管枝において検出されうる103。前記検出は、前記マーカの位置が以前に検出された血管領域において実行されてもよい。更に、前記検出は、前記処理ユニットを使用して実行されてもよい。前記経路インジケータは、例えば、ステップb1)による前記血管枝に沿ったワイヤ又はガイドワイヤであってもよく、例えば、ステップb2)による前記脈管構造における別の血管枝の以前に取得された位置であってもよく、又はステップb)による少なくとも1つの別の血管枝を持つ少なくとも1つのセグメント化された血管フィーチャであってもよい。前記血管枝に沿った前記ワイヤ又はガイドワイヤの検出に対して、脈管構造の画像が、使用されてもよく、前記脈管構造の画像は、前記血管に対するコントラスト強調を有さない。前記血管枝の位置の検出に対して、脈管構造のコントラスト強調画像が、分析されてもよい。
【0075】
ステップc)によると、前記少なくとも2つのマーカは、前記マーカの検出された位置及び前記少なくとも1つの経路インジケータの場所に基づいて前記少なくとも1つの経路インジケータに関連付けられる104。これは、前記2つのマーカの位置が前記経路インジケータの位置にマッピングされることを意味する。前記マーカの位置が、前記経路インジケータの位置にマッチする場合、これは、前記マーカが、前記経路インジケータと同じ血管枝内にあることを意味する。前記関連付けは、前記処理ユニットにより実行されてもよい。
【0076】
同じ経路インジケータと関連付けられたマーカは、ステップd)においてマーカグループに割り当てられる105。マーカグループは、前記脈管構造内の少なくとも1つのステントの位置を示す。前記割り当ては、前記処理ユニットにより実行されてもよい。
【0077】
前記マーカグループのマーカの位置は、出力データとして提供されてもよい106。これは、前記出力データが、前記マーカグループ内のマーカの位置を示すことを意味する。前記出力データは、出力ユニットにより提供されてもよい。
【0078】
当該出力データは、前記一連の画像の少なくとも一部において少なくとも1つのステントに対してステント強調を実行する107のに使用されてもよい。標準的な強調は、ステント強調画像を提供する。更に、前記ステント強調は、ステント強調モジュールで実行されてもよい。
【0079】
更に、前記ステント強調画像は、ディスプレイにより受信されてもよい。前記ディスプレイは、前記ステント強調画像をユーザに表示してもよい108。前記ディスプレイは、全てのステントが強調される単一の画像として前記ステント強調画像を表示してもよい。代わりに又は加えて、前記ディスプレイは、いくつかのステント強調画像を表示してもよく、各ステント強調画像は、単一の強調されたステントを示し、残りのステントは、強調された様式では示されない。前記ステント強調画像における前記ステントの強調は、コントラストの変更により、色の変更により、又は前記ステントを縁取ることにより提供されてもよい。
【0080】
方法100は、PCI中にリアルタイムで、すなわちオンザフライで、実行されてもよい。
【0081】
本発明の他の典型的な実施例において、適切なシステム上で、先行する実施例の1つによって前記方法の方法ステップを実行するように構成されることにより特徴づけられる、図1に示されるコンピュータプログラム又はコンピュータプログラム要素18が、提供される。
【0082】
コンピュータプログラム要素18は、したがって、本発明の一実施例の一部であってもよい、コンピュータユニットに記憶されてもよい。この計算ユニットは、上記の方法のステップを実行する又は実行を誘導するように構成されてもよい。更に、これは、上記の装置のコンポーネントを動作するように構成されてもよい。コンピュータプログラムは、データプロセッサのワーキングメモリにロードされてもよい。前記データプロセッサは、したがって、本発明の方法を実行するように構成されてもよい。
【0083】
本発明のこの典型的な実施例は、最初から本発明を使用するコンピュータプログラムと、アップデートを用いて既存のプログラムを、本発明を使用するプログラムにするコンピュータプログラムとの両方をカバーする。
【0084】
更に、前記コンピュータプログラム要素は、上に記載される方法の典型的な実施例の手順を満たす全ての必要なステップを提供することができてもよい。
【0085】
本発明の更なる典型的な実施例によると、CD-ROMのような図1に示されるコンピュータ可読媒体20が、提示され、コンピュータ可読媒体20は、記憶されたコンピュータプログラム要素18を有し、コンピュータプログラム要素18は、先行するセクションにより記載されている。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと一緒に又は一部として供給される光記憶媒体又は半導体媒体のような適切な媒体に記憶及び/又は分配されてもよいが、インターネット又は他の有線若しくは無線電気通信システムを介するような他の形式で分配されてもよい。
【0086】
しかしながら、前記コンピュータプログラムは、ワールドワイドウェブのようなネットワーク上で提示されてもよく、このようなネットワークからデータプロセッサのワーキングメモリにダウンロードされることができる。本発明の更なる典型的な実施例によると、コンピュータプログラム要素をダウンロード可能にする媒体が、提供され、前記コンピュータプログラム要素は、本発明の以前に記載された実施例の1つによる方法を実行するように構成される。
【0087】
本発明の実施例が、異なる対象を参照して記載されることに注意すべきである。特に、いくつかの実施例は、方法型請求項を参照して記載され、他の実施例は、装置型請求項を参照して記載される。しかしながら、当業者は、上記の及び以下の記載から、他に通知されない限り、1つのタイプの対象に属するフィーチャの任意の組み合わせに加えて、異なる対象に関するフィーチャ間の任意の組み合わせも、本出願で開示されていると見なされる。しかしながら、全てのフィーチャは、組み合わせられ、フィーチャの単なる合計以上の相乗効果を提供することができる。
【0088】
本発明は、図面及び先行する記載において詳細に図示及び記載されているが、このような図示及び記載は、限定的ではなく、実例的又は典型的であると見なされるべきである。本発明は、開示された実施例に限定されない。開示された実施例に対する他の変形例は、図面、開示及び従属請求項の検討から、請求された発明を実施する当業者により理解及び達成されることができる。
【0089】
請求項において、単語「有する」は、他の要素又はステップを除外せず、不定冠詞「a」又は「an」は、複数を除外しない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、請求項に記載された複数のアイテムの機能を満たしてもよい。特定の方策が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの方策の組み合わせが有利に使用されることができないことを示さない。請求項内のいかなる参照符号も、その範囲を限定すると解釈されるべきではない。
図1
図2a
図2b
図2c
図2d
図2e
図3
図4
図5
図6