IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シスコ テクノロジー,インコーポレイテッドの特許一覧

特許7402821安全性および障害保護を備えた通信ネットワークにおける高電力およびデータの供給
<>
  • 特許-安全性および障害保護を備えた通信ネットワークにおける高電力およびデータの供給 図1
  • 特許-安全性および障害保護を備えた通信ネットワークにおける高電力およびデータの供給 図2
  • 特許-安全性および障害保護を備えた通信ネットワークにおける高電力およびデータの供給 図3
  • 特許-安全性および障害保護を備えた通信ネットワークにおける高電力およびデータの供給 図4
  • 特許-安全性および障害保護を備えた通信ネットワークにおける高電力およびデータの供給 図5
  • 特許-安全性および障害保護を備えた通信ネットワークにおける高電力およびデータの供給 図6
  • 特許-安全性および障害保護を備えた通信ネットワークにおける高電力およびデータの供給 図7
  • 特許-安全性および障害保護を備えた通信ネットワークにおける高電力およびデータの供給 図8
  • 特許-安全性および障害保護を備えた通信ネットワークにおける高電力およびデータの供給 図9
  • 特許-安全性および障害保護を備えた通信ネットワークにおける高電力およびデータの供給 図10
  • 特許-安全性および障害保護を備えた通信ネットワークにおける高電力およびデータの供給 図11
  • 特許-安全性および障害保護を備えた通信ネットワークにおける高電力およびデータの供給 図12
  • 特許-安全性および障害保護を備えた通信ネットワークにおける高電力およびデータの供給 図13
  • 特許-安全性および障害保護を備えた通信ネットワークにおける高電力およびデータの供給 図14
  • 特許-安全性および障害保護を備えた通信ネットワークにおける高電力およびデータの供給 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-13
(45)【発行日】2023-12-21
(54)【発明の名称】安全性および障害保護を備えた通信ネットワークにおける高電力およびデータの供給
(51)【国際特許分類】
   H02J 13/00 20060101AFI20231214BHJP
   H02J 1/00 20060101ALI20231214BHJP
   H04L 41/00 20220101ALI20231214BHJP
【FI】
H02J13/00 D
H02J13/00 301D
H02J1/00 301Z
H04L41/00
【請求項の数】 34
(21)【出願番号】P 2020561664
(86)(22)【出願日】2019-04-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-02
(86)【国際出願番号】 US2019028251
(87)【国際公開番号】W WO2019212759
(87)【国際公開日】2019-11-07
【審査請求日】2022-01-28
(31)【優先権主張番号】15/971,729
(32)【優先日】2018-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508041127
【氏名又は名称】シスコ テクノロジー,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100140431
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 幸雄
(72)【発明者】
【氏名】ジョーゲン ジョエル リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ チャド エム
(72)【発明者】
【氏名】アルドゥイニ ダグラス ポール
(72)【発明者】
【氏名】オブライエン リチャード アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】バルソッティ ダニエル リー
(72)【発明者】
【氏名】ベク サン キー
【審査官】大濱 伸也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0117808(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0020911(US,A1)
【文献】国際公開第2017/167926(WO,A1)
【文献】特開2018-057103(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0317426(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0115741(US,A1)
【文献】米国特許第03335324(US,A)
【文献】特許第5002714(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 13/00
H02J 1/00-1/16
H04L 41/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央ネットワークデバイスから電力およびデータを供給するケーブル上でリモートネットワークデバイスの光トランシーバモジュールにおいて電力を受け取るステップと、
前記リモートネットワークデバイスでの障害検知中に前記リモートネットワークデバイスを低電圧モードで動作させるステップと、
前記ケーブル上でデータ信号を前記中央ネットワークデバイスに送信するステップであって、前記データ信号が、前記障害検知に基づく動作状態を示す、ステップと、
動作状態が安全であるという指示を送信すると、前記リモートネットワークデバイスにおいて前記ケーブル上で前記中央ネットワークデバイスから高電圧電力を受け取るステップであって、前記リモートネットワークデバイスが、前記高電圧電力によって電力を供給される、ステップとを含み、
前記高電圧電力が、高電圧パルス電力を含み、障害検知が、パルス間で実行される、方法。
【請求項2】
前記中央ネットワークデバイスとオートネゴシエートして前記リモートネットワークデバイスに適用する電力のタイプを識別し、リモートネットワークデバイスでの動作の電力モードを設定するデジタルインターロックを提供するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電力タイプが、PoE(パワーオーバーイーサネット)および高電圧パルス電力から選択される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記リモートネットワークデバイスを低電圧モードで動作させるステップが、起動中に前記リモートネットワークデバイスを低電圧モードで動作させるステップを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記リモートネットワークデバイスにパルス負荷電流を提供し、前記低電圧モードのパルス間で、前記リモートネットワークデバイスの電力回路を障害検知することをさらに含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記低電圧モードが、60ボルト以下で動作し、前記高電圧電力が、なくとも500ボルトの電力を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記高電圧電力が、単極性パルス電力を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記高電圧電力が、双極性パルス電力を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記高電圧電力が、少なくとも1000ワットであり、前記リモートネットワークデバイスが、100メートルを超える距離に配置されている、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
電力および光データを供給するケーブルを介して、給電装置から受電デバイスに高電圧直流(HVDC)パルス電力を供給するステップと、
パルス間で前記給電装置と前記受電デバイスとの間の電力回路をテストするステップと、
前記テストするステップに基づいて、前記受電デバイスでの動作モードを識別するために、前記ケーブルを介して前記受電デバイスと通信するステップとを含む、方法。
【請求項11】
前記HVDCパルス電力および前記データが、前記受電デバイスの光トランシーバモジュールで受信される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記受電デバイスと通信するステップが、前記電力および光データケーブル上で前記給電装置と前記受電デバイスとの間でオートネゴシエーションを実行するステップを含む、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
テストするステップが、ライン間障害を検査するための、前記受電デバイスおよび前記ケーブルの低電圧検知を含む、請求項10~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記受電デバイスの起動時に前記受電デバイスに低電圧電力を供給し、前記HVDCパルス電力を供給する前に、前記受電デバイスが動作可能であるという指示を受信するステップをさらに含む、請求項10~13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記受電デバイスが、前記給電装置から少なくとも1000メートルに配置され、前記HVDC電力が、ピークパルス電力で少なくとも1000ワットを含む、請求項10~14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記電力が、90%~95%のデューティサイクルの間、高電力でパルスされる、請求項10~15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
テストするステップ間の時間が、約1ミリ秒である、請求項10~16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
タッチセーフライン接地間保護を提供するために、高抵抗中点接地を提供するステップをさらに含む、請求項10~17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
装置であって、
前記装置は、電力とデータとを前記装置に送信するための中央ネットワークデバイスに電力データケーブルを介して接続され、
電力データケーブル内の光ファイバ上で光信号を受信するための光インターフェースと、
前記装置に高電力モードで電力を供給するために前記電力データケーブル内の電線でパルス電力を受け取るための電気インターフェースと、
パルス間で電力回路をテストし、前記電力回路の動作状態を含むデータを、前記電力データケーブルを介して、前記中央ネットワークデバイスに供給するための電力モジュールとを備える、装置。
【請求項20】
前記電力モジュールが、前記装置で受け取られた電力のタイプを検出し、前記検出された電力のタイプに基づいて、前記電力の供給方法を選択するように構成される、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
低電圧電力モードが、パルス間に発生する、請求項19または20に記載の装置。
【請求項22】
前記装置が、ポイントツーポイント接続で、前記中央ネットワークデバイスから100メートルを超える距離に配置され、前記中央ネットワークデバイスが、少なくとも1000ワットの高電圧電力を供給する、請求項19~21のいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
前記電力モジュールが、ケーブルまたは前記装置内のライン間障害を識別するための低電圧検知回路を備える、請求項19~22のいずれか1項に記載の装置。
【請求項24】
前記電力回路が、地絡検出および地絡絶縁を提供するための高抵抗中点接地回路を備える、請求項19~23のいずれか1項に記載の装置。
【請求項25】
前記電力データケーブルと接続するためのコネクタをさらに備え、前記コネクタが、タッチセーフ保護のためのショートピンを有する絶縁コネクタを備える、請求項19~24のいずれか1項に記載の装置。
【請求項26】
前記低電圧電力モードが、60ボルト以下で動作し、電力が、500ボルト以上で前記中央ネットワークデバイスから供給される、請求項21に記載の装置。
【請求項27】
前記電力モジュールが、障害検知時にケーブル容量を放電するように動作可能である、請求項19~26のいずれか1項に記載の装置。
【請求項28】
前記電力モジュールが、障害検知で使用するための、前記高電力モードをオフにした後の前記ケーブル容量の垂下電圧を算出するように動作可能である、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
中央ネットワークデバイスから電力およびデータを供給するケーブル上でリモートネットワークデバイスの光トランシーバモジュールで電力を受け取るための手段と、
前記リモートネットワークデバイスでの障害検知中に前記リモートネットワークデバイスを低電圧モードで動作させるための手段と、
前記ケーブル上でデータ信号を前記中央ネットワークデバイスに送信するための手段であって、前記データ信号が、前記障害検知に基づく動作状態を示す、手段と、
動作状態が安全であるという指示を送信すると、前記リモートネットワークデバイスにおいて前記ケーブル上で前記中央ネットワークデバイスから高電圧電力を受け取るための手段であって、前記リモートネットワークデバイスが、前記高電圧電力によって電力を供給される、手段とを備え
前記高電圧電力が、高電圧パルス電力を含み、障害検知が、パルス間で実行される、装置。
【請求項30】
請求項2~9のいずれか1項に記載の方法を実施するための手段をさらに備える、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
電力および光データを供給するケーブルを介して、給電装置から受電デバイスに高電圧直流(HVDC)パルス電力を供給するための手段と、
パルス間で前記給電装置と前記受電デバイスとの間の電力回路をテストするための手段と、
前記テストに基づいて、前記受電デバイスでの動作モードを識別するために、前記ケーブルを介して前記受電デバイスと通信するための手段とを備える、装置。
【請求項32】
請求項11~18のいずれか1項に記載の方法を実施するための手段をさらに備える、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに請求項1~18のいずれか1項に記載の方法の前記ステップを実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。
【請求項34】
コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに請求項1~18のいずれか1項に記載の方法の前記ステップを実行させる命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、通信ネットワークに関し、より詳細には、高電力とデータの供給を組み合わせた通信ネットワークにおける安全性および障害保護に関する。
【背景技術】
【0002】
パワーオーバーイーサネット(PoE:Power over Ethernet)は、リンクセクションを介した給電機器(PSE:power sourcing equipment)から受電デバイス(PD:powered device)までの有線電気通信ネットワーク上で電力を供給するための技術である。従来のPoEシステムでは、データが使用するケーブルを介して数メートルから約100メートルの範囲で電力が供給される。より長い距離が必要な場合、または光ファイバケーブルが使用される場合、従来のPoEの制限により、電力は壁のコンセントなどのローカル電源から供給されなければならない。さらに、今日のPoEシステムの電力容量は限られており、多くのクラスのデバイスにとって不十分な場合がある。
【発明の概要】
【0003】
本発明の態様は、独立請求項に記載されており、好ましい特徴は、従属請求項に記載されている。一態様の特徴は、単独でまたは他の態様と組み合わせて、各態様に適用され得る。
【0004】
一実施形態では、方法は、中央ネットワークデバイスから電力およびデータを供給するケーブル上でリモートネットワークデバイスの光トランシーバモジュールにおいて電力を受け取るステップと、リモートネットワークデバイスでの障害検知中にリモートネットワークデバイスを低電圧モードで動作させるステップと、ケーブル上でデータ信号を中央ネットワークデバイスに送信するステップであって、データ信号が、障害検知に基づく動作状態を示す、ステップと、リモートネットワークデバイスの動作状態が安全であるという指示を送信すると、リモートネットワークデバイスにおいてケーブル上で中央ネットワークデバイスから高電圧電力を受け取るステップであって、リモートネットワークデバイスが、高電圧電力によって電力を供給される、ステップとを含む。
【0005】
別の実施形態では、方法は、一般に、電力および光データを供給するケーブルを介して、給電装置から受電デバイスに高電圧直流(HVDC:high voltage direct current)パルス電力を供給するステップと、パルス間で給電装置と受電デバイスとの間の電力回路をテストするステップと、テストするステップに基づいて、受電デバイスでの動作モードを識別するために、ケーブルを介して受電デバイスと通信するステップとを含む。
【0006】
さらに別の実施形態では、装置は、一般に、光トランシーバにおいて電力データケーブル内の光ファイバ上で光信号を受信するための光インターフェースと、装置に高電力モードで電力を供給するために光トランシーバの電力データケーブル内の電線で電力を受け取るための電気インターフェースと、電力回路をテストし、電力回路の動作状態を含むデータを、電力データケーブルを介して、電力とデータを組み合わせたソースに供給するための電力モジュールとを備える。電力モジュールは、電力回路を低電圧電力モードでテストするように構成される。
【0007】
ネットワークノード、コンピュータプログラム、コンピュータプログラム製品、コンピュータ可読媒体、および方法を実施するための有形媒体上のコード化されたロジックを含む、本明細書に記載の方法を実施するためのさらなるシステムおよび装置についても説明する。
【0008】
本明細書に記載の実施形態の特徴および利点のさらなる理解は、明細書の残りの部分および添付の図面を参照することによって実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本明細書に記載の実施形態が実施され得るネットワークの一例を示す図である。
図2】本明細書に記載の実施形態を実施するのに有用なネットワークデバイスの一例を示す図である。
図3】一実施形態による、電力安全性および障害保護システムの構成要素を示すブロック図である。
図4】一実施形態による、電力とデータを組み合わせた供給システムにおける障害検出およびデジタルインターロックによる低電圧起動のプロセスの概要を示すフローチャートである。
図5】一実施形態による、電力とデータを組み合わせた供給システムにおけるパルス間の障害検出によるパルス電力のプロセスの概要を示すフローチャートである。
図6】一実施形態による、パルス負荷電流およびオートネゴシエーションで使用するための回路を示す図である。
図7】一実施形態による、図6に示す回路のタイミング図である。
図8】一実施形態による、単極性パルス電力およびオートネゴシエーションで使用するための回路を示す図である。
図9】一実施形態による、図8に示す回路のタイミング図である。
図10】一実施形態による、双極性パルス電力およびオートネゴシエーションで使用するための回路を示す図である。
図11】一実施形態による、図10に示す回路のタイミング図である。
図12】一実施形態による、ライン接地間の障害検出を示す図である。
図13】一実施形態による、ライン間の障害検出を示す図である。
図14】別の実施形態による、ライン間の障害検出を示す図である。
図15】さらに別の実施形態による、ライン間の障害検出を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
対応する参照符号は、図面のいくつかの図にわたって対応する部分を示す。
【0011】
以下の説明は、当業者が実施形態を作成および使用することを可能にするために提示される。特定の実施形態および適用例の説明は、例としてのみ提供されており、様々な変更形態が、当業者には容易に明らかになろう。本明細書に記載の一般原理は、実施形態の範囲から逸脱することなく、他の用途に適用することができる。したがって、実施形態は、示されているものに限定されるべきではなく、本明細書に記載の原理および特徴に一致する最も広い範囲が与えられるべきである。明確にするために、実施形態に関連する技術分野で知られている技術材料に関する内容は、詳細には説明されていない。
【0012】
電力およびデータ通信を同時に送信するために使用される従来のパワーオーバーイーサネット(PoE)システムでは、電力は、データに使用されるのと同じツイストペアケーブルを介して供給される。これらのシステムの範囲は、数メートル~約100メートルに制限される。標準的なPoEの最大電力供給容量は約100ワットであるが、多くのクラスの受電デバイスは1000ワット以上の電力供給によって利益を得る。従来のシステムでは、より長い距離が必要な場合は、光ファイバケーブルを使用してデータを供給し、より大きい電力供給定格が必要な場合は、ローカル電源を介してリモートデバイスに電力を供給する。
【0013】
前述のように、多機能ケーブルを介して利用可能な電力を数百ワット、さらには数千ワットに増大させることが望ましい。この能力により、ワークグループルータ、マルチソケットサーバ、大型ディスプレイ、ワイヤレスアクセスポイント、フォグノード、または他のデバイスなどの主要なデバイスが多機能ケーブルを介して動作するネットワーク展開において、多くの新しい選択肢が可能になる場合がある。この能力は、設置の複雑性を大幅に軽減し、中央ハブから電力およびデータの接続のニーズを満たすはるかに幅広いデバイスセットの総所有コストを改善する。
【0014】
上記の問題を克服するために、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2018年3月2日に出願された米国特許出願第15/910,203号(「Combined Power, Data, and Cooling Delivery in a Communications Network」)に記載されているように、電力およびデータ供給システムは、単一のケーブルに組み合わされた、より高いデータ速度およびより高い電力供給を搬送するように設計され得る(また、統合された熱管理冷却も搬送し得る)。これらの接続は、中央ハブから1つまたは複数のリモートデバイスへ(たとえば、フルハブアンドスポーク型のレイアウト)などのポイントツーポイントとすることができる。別の例では、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2018年3月12日に出願された米国特許出願第15/918,972号(「Splitting of Combined Delivery Power, Data, and Cooling in a Communications Network」)に記載されているように、単一の複合機能ケーブルが、受電デバイスのクラスタまでの大部分に引かれ、その後分岐し得る。高電力の適用例では、さらに安全上の懸念が生じる。人命の安全性に関わる事象、または重大な損傷を引き起こし得る機器の誤動作を防止するために、追加の障害検出および安全保護が必要である。
【0015】
本明細書に記載の実施形態は、障害検出および安全保護(たとえば、タッチセーフ障害保護)を備えた通信ネットワークにおいて、データシステムを介した高電力供給(本明細書では高度パワーオーバーデータとも呼ばれる)を提供する。一実施形態では、障害検知は、データシステムを使用して電力システムの状態に関するフィードバックを提供して電力動作モードを設定するデジタルインターロックと組み合わせた低電圧安全性検査を通じて実行される。障害検知は、たとえば、低電圧起動中、またはパルス電力システムにおける高電力パルス間で実行され得る。以下で詳細に説明するように、パルス電力は、ソース電圧パルス電力(単極性もしくは双極性)、または高電圧電力パルス間の低電圧障害検出による負荷電流パルス電力を含み得る。障害検知は、たとえば、ケーブルまたは受電デバイスの低電圧検知によるライン間の障害検出、および中点接地によるライン接地間の障害検出を含み得る。タッチセーフ障害保護は、高電圧が印加された場合でもタッチセーフなケーブルおよびコネクタ設計によって提供され得る。電力安全機能は、安全なシステム動作および構成要素の取り付けおよび取り外し(切断)を提供する。
【0016】
ここで図面、まず図1を参照すると、本明細書に記載の実施形態が実施され得るネットワークの一例が示されている。簡単にするために、少数のノードのみが示されている。実施形態は、複数のネットワークデバイスを含むデータ通信ネットワークのコンテキストで動作する。ネットワークは、ネットワーク内のデータの通過を容易にする、任意の数のノード(たとえば、ルータ、スイッチ、ゲートウェイ、コントローラ、アクセスポイント、または他のネットワークデバイス)を介して通信する任意の数のネットワークデバイスを含み得る。ネットワークデバイスは、1つまたは複数のネットワーク(たとえば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、仮想プライベートネットワーク(VPN)(たとえばイーサネット仮想プライベートネットワーク(EVPN)、レイヤ2仮想プライベートネットワーク(L2VPN))、仮想ローカルエリアネットワーク(VLAN)、ワイヤレスネットワーク、エンタープライズネットワーク、企業ネットワーク、データセンター、モノのインターネット(IoT)ネットワーク、インターネット、イントラネット、または任意の他のネットワーク)を介して通信するか、またはそれらと通信し得る。
【0017】
ネットワークは、データと共に電力を渡して、スイッチ14、ルータ、アクセスポイント15、または他の電子部品および電子デバイスなどのネットワークデバイスにデータ接続性と電力の両方を提供するように構成される。信号は、通信機器と、給電機器(PSE)10から受電デバイス(PD)14、15に送られる電力との間で交換され得る。以下で詳細に説明するように、高度パワーオーバーデータシステムは、データ(ファイバ供給データ)と電力(高電力エネルギー)の両方を受信および送信するように構成されたインターフェースモジュール16(たとえば、光トランシーバモジュール)を使用して、ネットワーク(たとえば、スイッチ/ルータシステム)間で電力を供給する。1つまたは複数の実施形態では、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2017年9月18日に出願された米国特許出願第15/707,976号(「Power Delivery Through an Optical System」)に記載されているように、電力およびデータは、光ファイバと電線(たとえば、銅線)の両方を備えたケーブルを介して供給され得る。1つまたは複数の実施形態では、上記で参照した米国特許出願第15/910,203号および第15/918,972号に記載されているように、システムは、たとえば、冷却をさらに提供し、単一のハイブリッドケーブルシステム内で電力とデータと冷却との組合せを提供することができる。
【0018】
図1の例に示すように、高度パワーオーバーデータシステムは、たとえば、構内/エントリルームに配置され得る中央ネットワークデバイス(ハブ)(たとえば、PSE)10に供給される建物電力を使用することができる。電力は、建物のエントリポイントから、100メートルを超える距離(たとえば、1km(キロメートル)、10km、もしくは任意の他の距離)、および/または100W(ワット)を超える電力レベル(たとえば、250W、500W、1000W、2000W、もしくは任意の他の電力レベル)で配置され得るエンドポイント(スイッチ14、アクセスポイント15)に供給され得る。中央ネットワークデバイス10は、電力(たとえば、電力網、再生可能エネルギー源、発電機、またはバッテリからの建物電力)を受け取り、分配するための電源ユニット(PSU:power supply unit)11と、ネットワークインターフェース(たとえば、ファブリック12、ラインカード13)とを備える。図1に示す例では、ラインカードAは、建物の外部(たとえば、街路または他の場所)からデータを受信し、ラインカードB、C、およびDは、電力およびデータを分配する。
【0019】
中央ハブ(電力とデータを組み合わせたソース)10は、内部電力システム(たとえば、5kW、100kWなどを超える電力を供給し、それぞれ100W~3000Wの範囲(たとえば、100W以上、900W以上、1000W以上)、または他の適切な電力範囲の複数のデバイス14、15を駆動することができるPSU11)から大容量電力を提供するように動作可能である。PSU11は、たとえば、PoE(パワーオーバーイーサネット)、PoF(パワーオーバーファイバ)、HVDC(高電圧直流)、パルス電力HVDC、またはAC(交流)を提供し得る。中央ネットワークデバイス10は、通信ネットワーク(たとえば、中央ハブ10(PSE)および複数のネットワークデバイス14、15(PD)を含むネットワーク)内で、電力とデータの供給を組み合わせたケーブル18を介して外部電力を受け取り、電力を送るように動作可能である。中央ネットワークデバイス10は、たとえば、ルータ、コンバージェンスシステム、または任意の他の適切なラインカードシステムを含み得る。これは単なる一例であり、電力および光データを送出するように動作可能な他の任意のネットワークデバイスが使用され得ることを理解されたい。ラインカード13のうちの1つまたは複数は、ケーブル18上で電力およびデータを送るように動作可能な、(リモートネットワークデバイス14、15に示す)インターフェースモジュール16も含み得る。
【0020】
ネットワークは、任意の数または構成のネットワーク通信デバイス(たとえば、スイッチ14、アクセスポイント15、ルータ、またはデータ通信をルーティングする(切り替える、転送する)ように動作可能な他のデバイス)を含み得る。一例では、ネットワークは、アクセスポイント15の複数のグループを含み、各グループは、異なるフロアまたは区域に配置される。ネットワークデバイス14、15のうちの1つまたは複数はまた、PoEを使用して機器に電力を供給することができる。たとえば、ネットワークデバイス14、15のうちの1つまたは複数は、PoEを使用して、IP(インターネットプロトコル)カメラ、VoIP(ボイスオーバーIP)電話、ビデオカメラ、販売時点管理デバイス、セキュリティアクセス制御デバイス、住宅用デバイス、ビル自動化デバイス、産業用自動化デバイス、工場設備、照明(建物の照明、街灯)、交通信号機、フォグノード、IoTデバイス、センサ、および他の多くの電気部品および電気デバイスなどの、電子部品に電力を供給することができる。1つまたは複数の実施形態では、冗長中央ハブ(図示せず)が、ネットワークで必要な場合に応じて、バックアップまたは追加の電力もしくは帯域幅を提供することができる。この場合、リモートネットワークデバイス14、15は、冗長中央ハブから電力およびデータを供給する別のケーブル18と接続するための別のインターフェースモジュール16を含むことになる。
【0021】
前述のように、中央ハブ10が、電力およびデータを各ネットワークデバイス14に直接供給し得るか(図1のラインカードBおよびDに接続されたスイッチ14について示すようなポイントツーポイント接続)、または1つもしくは複数の分割デバイス(図示せず)を使用して、複数のネットワークデバイスを接続し、ネットワークがポイントツーポイントトポロジを超えて、パッシブスター、バス、テーパ、多層ツリーなどを構築できるようにすることができる。たとえば、単一の長ケーブル18は、物理的に近いエンドポイントデバイス(たとえば、図1のラインカードCに接続されたアクセスポイント15)のクラスタにサービスを提供する都合よく配置された中間スプリッタデバイス(たとえば、パッシブスプリッタ)まで引かれ得る。上記で参照した米国特許出願第15/918,972号に記載されているように、電力およびデータのための1つまたは複数の制御システムは、中央ハブ10とリモートデバイス15(およびそれらのインターフェースモジュール16)との間で対話して、各デバイスが分割デバイスから各リソースの公平な各デバイスの分配を確実に受け取るようにすることができる。
【0022】
ネットワークデバイス10からスイッチ14およびアクセスポイント15まで延在するケーブル(複合ケーブル、多機能ケーブル、多目的ケーブル、ハイブリッドケーブル)18は、電力およびデータを送るように構成され、光ファイバと電線の両方を含む。ケーブル18は、たとえば、2本の電力線(導体)および2本のデータ線(光ファイバ)を含み得る。これは単なる例であり、ケーブル18が任意の数の電力線またはデータ線を含み得ることを理解されたい。たとえば、中央ハブ10からリモートデバイス14、15へ、かつリモートデバイスから中央ハブへデータを転送するために2本の光ファイバ経路を使用する代わりに、ダウンストリーム(中央ハブ10からリモートデバイス14、15まで)に向かう1波長の光、およびアップストリーム(リモートデバイス14、15から中央ハブ10まで)に向かう異なる波長の光を有する双方向光システムを利用し、それによりケーブル内のファイバ数を2本から1本に低減することができる。ケーブル18は、追加の光ファイバまたは電力線も含み得る。ケーブル18は、電力と光データ(たとえば、銅、ファイバ)の両方を搬送するのに適した任意の材料から形成することができ、任意の数の電線および光ファイバを任意の構成で搬送することができる。
【0023】
前述のように、ケーブル18は、リモートネットワーク通信デバイス14、15の熱管理のために冷却も搬送し得る。たとえば、1つまたは複数の実施形態では、中央ハブ10からリモートネットワークデバイス14、15まで延在するケーブル18は、電力とデータと冷却の供給を組み合わせて単一のケーブルで送るように構成され得る。この実施形態では、ケーブル18は、電力、データを搬送するのに適した任意の材料(たとえば、銅、ファイバ)、および冷却剤を搬送するのに適した任意の材料(液体、気体、または多相)から形成され、任意の数の電線、光ファイバ、および冷却管を任意の構成で搬送することができる。
【0024】
ケーブル18は、ネットワークデバイス10、14、15のインターフェースモジュール16と結合するように構成された各端部にコネクタを備える。コネクタは、たとえば、上記で参照した米国特許出願第15/707,976号に記載されているように、光トランシーバに接続するように構成された電力とデータを組み合わせたコネクタ(銅とファイバのハイブリッド)を含み得る。コネクタは、たとえば、変形のRJ-45型コネクタを含み得る。
【0025】
1つまたは複数の実施形態では、コネクタおよびケーブル18は、クリアランスおよび沿面距離を含む手段ならびにタッチセーフ技法によって、関連する高電圧でのライン接地間保護およびライン間保護の標準的な安全要件を満たすように構成される。コネクタは、たとえば、コネクタのアーク保護のための電流サージまたは遮断なしのホットプラグ用およびホットアンプラグ用のショートピンを含む安全機能を備え得る。コネクタは、アークフラッシュ保護およびアーク放電による信頼性寿命を備えた電流サージまたは中断を伴うホットプラグ用およびホットアンプラグ用の追加の絶縁材料をさらに含み得る。絶縁ケーブルの電力コネクタ端子は、接触電圧または接触電流のアクセシビリティ要件を満たすように構成されることが好ましい。
【0026】
各ネットワークデバイス10、14、15は、PSE10から電力とデータの組合せを供給するか、または電力とデータの組合せをPD14、15で受け取るように動作可能な、(中央ネットワークデバイス10でラインカード13に接続された)インターフェースモジュール16を備える。1つまたは複数の実施形態では、インターフェースモジュール16は、光データと共に電力を供給する(または受け取る)ように構成された光トランシーバモジュールを備え得る。たとえば、一実施形態では、上記で参照した米国特許出願第15/707,976号、または参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2018年3月30日に出願された米国特許出願第15/942,015号(「Interface Module for Combined Delivery Power, Data, and Cooling at a Network Device」)に記載されているように、インターフェースモジュール16は、ネットワーク通信デバイスによって使用するために光トランシーバを介して受電デバイス14、15に電力を供給するための銅線を組み込むようにファイバコネクタシステムと共に変形されたトランシーバモジュールを備える。これらは、高電力および光データを供給する、または受け取るために使用され得るインターフェースモジュールの単なる例であることを理解されたい。
【0027】
インターフェースモジュール16(光モジュール、光トランシーバ、光トランシーバモジュール、光デバイス、光学モジュール、シリコンフォトニクスモジュール)は、電力を供給するまたは受け取るように構成される。インターフェースモジュール16は、光信号を電気信号に双方向に変換するエンジンとして、または一般にネットワーク要素の銅線または光ファイバへのインターフェースとして動作する。1つまたは複数の実施形態では、インターフェースモジュール16は、任意のフォームファクタ(たとえば、SFP(スモールフォームファクタプラガブル)、QSFP(クワッドスモールフォームファクタプラガブル)、CFP(Cフォームファクタプラガブル)など)のプラガブルトランシーバモジュールを備えることができ、たとえば、最大400Gbpsのデータ速度をサポートすることができる。これらのプラガブル光モジュールのホストには、中央ネットワークデバイス10上のラインカード13、スイッチ14、アクセスポイント15、または他のネットワークデバイスが含まれる。ホストは、プリント回路基板(PCB)、ならびに電気通信ネットワーク内の電気通信回線をインターフェースするように動作可能な電子部品および電子回路を含み得る。ホストは、1つまたは複数の動作を実行し、信号を送信および受信するように構成された任意の数または任意のタイプのプラガブルトランシーバモジュールを受信するように構成され得る。
【0028】
また、インターフェースモジュール16は、ポイントツーマルチポイントまたはマルチポイントツーポイントのトポロジにおいて動作するように構成され得ることに留意されたい。たとえば、QFSPが、SFP+にブレークアウトする場合がある。1つまたは複数の実施形態は、負荷シフトを可能にするように構成され得る。インターフェースモジュール16は、AOC(アクティブ光ケーブル)、ならびに、たとえばウルトラHDMI(登録商標)(高精細マルチメディアインターフェース)、シリアル高帯域ケーブル(たとえば、サンダーボルト)、および他のフォームファクタを含む、UWB(ウルトラワイドバンド)アプリケーションで使用されるフォームファクタで動作するようにも構成され得る。
【0029】
インターフェースモジュール(光トランシーバ)16は、標準電力が利用できない場所にあるスイッチ14およびアクセスポイント15に供給すべき電力を提供する。インターフェースモジュール16は、以下に説明するように、システムに損傷を与えること、またはオペレータを危険にさらすことなく、ワイヤ上の電力を増大させても安全な時期を電源10が知るように、エネルギーの一部を利用してインテリジェントな決定を行うように構成され得る。図3に関して以下で詳細に説明するように、インターフェースモジュール16は、電力およびデータを監視および制御する際に使用するための1つまたは複数のセンサ、モニタ、またはコントローラを含み得る。
【0030】
1つまたは複数の実施形態では、通信ネットワーク用の追加の電気配線は必要なく、ネットワーク通信デバイスはすべて、高度パワーオーバーデータシステムによって提供される電力を使用して動作する。電線を介して電力を受領および送出し、ファイバを介して光データを受信および送信するように動作可能なインターフェースモジュール16を備えるネットワークデバイス14、15に加えて、ネットワークは、光データのみを処理および送信する従来の光モジュールを備える1つまたは複数のネットワークデバイスを含み得る。これらのネットワークデバイスは、壁のコンセントなどのローカル電源から電力を受け取ることになる。同様に、トランシーバ16の特殊な変形例は、光データインターフェースを排除し、(たとえば、データ相互接続を無線ネットワークに移動して)電力のみを相互接続することができる。前述のように、ネットワークデバイスのうちの1つまたは複数は、電力、データ、または電力とデータに加えて、ケーブル18を介して冷却を受けることもできる。
【0031】
1つまたは複数の実施形態では、中央ハブのコントローラ上およびリモートデバイスのプロセッサ上に配置された構成要素を含む分散制御システムは、複合ケーブル18内のファイバリンクを介して通信することができる。電力センサからの監視情報(たとえば、電流、電圧)またはデータ使用量(たとえば、帯域幅、バッファ/キューサイズ)は、電力またはデータを管理する際または割り当てる際に制御システムによって使用され得る。
【0032】
前述のように、高度パワーオーバーデータシステムは、PoE、PoF、高電圧DC(HVDC)、AC電力、またはそれらの任意の組合せを供給するように構成され得る。HVDC電力は、定常状態HVDCまたはパルス電力HVDCを含み得る。定常状態HVDCおよびパルス電力HVDCは、単極性または双極性(スイッチングDC)とすることができる。1つまたは複数の実施形態では、図3に関して以下に説明するように、システムは、電源10と受電デバイス14、15との間で検出およびネゴシエートするデュアル電力モードを採用することができる。このネゴシエーションは、標準的なPoEまたはPoF、高電力、パルス電力、またはインターフェースモジュール16を介した電力供給が可能な他の電力モードなど、様々な電力供給方式を区別し、それに対処する。たとえば、定格が約100W未満のリモートネットワークデバイスに対しては、標準的なPoE分配が使用され得る。高電力のリモート受電デバイスの場合、効率的なエネルギー分配ネットワークを作成するために、パルス電力または他の高電圧技法が使用され得る。
【0033】
リモートネットワークデバイス14、15は、起動時に少量の電力を使用して、その電力およびデータ要件を中央ネットワークデバイス10に通信することができる。次いで、受電デバイス14、15は、全電力動作用に対応するように受電デバイス自体を構成することができる。一例では、電力タイプ、モジュールの安全動作、およびデータ速度が、光ファイバ上のデータ通信信号を介して、中央ハブ10とネットワークデバイス14、15との間でネゴシエートされる。インターフェースモジュール16は、データの損失を含むあらゆる動作障害を伝達する。このような障害により、結果として電力がすぐにオフになるか、または低電力(低電圧)モードに切り替わる可能性がある。受電デバイスが再び、より高い電力が安全に印加され得る低電力モードで通信できるまで、全電力供給が再確立されない場合がある。
【0034】
以下で詳細に説明するように、高度パワーオーバーデータシステムは、ネットワークデバイスまたはケーブルをテストして、障害または安全性の問題を識別することができる。一実施形態では、(図4のフローチャートに関して以下に説明するように)起動(または再起動)中に低電圧電力モードを使用してネットワークおよび構成要素をテストすることができる。別の実施形態では、(図5のフローチャートに関して以下に説明するように)パルス電力システム内の高電圧パルス間でテストが実行される。障害のライン間抵抗テストのために、パルス間のオフ時間が使用され得、パルス幅はDCライン間電圧に比例して、タッチセーフ障害保護(たとえば、約1000Vで約1ms)を提供し得る。
【0035】
テスト(障害検出、障害保護、障害検知、タッチセーフ保護)は、PSE(中央ハブ10)とPD(リモートネットワークデバイス14、15)との間のオートネゴシエーションを含み得る。たとえば、ネットワークは、高電力を印加および維持しても安全であるというデジタル指示(インターロック)を受信する前に、オートネゴシエーションを使用するように構成され得る。オートネゴシエーションは、(図13および図14に関して以下で説明するように)ライン間障害検出用のPD電力回路またはケーブルの低電圧検知を含み得る。低電圧(たとえば、12VDC(電圧直流)以下、5~12VDC、または他の適切な低電圧(たとえば、>60VDC))抵抗分析が、オートネゴシエーションに使用され得る。パルス電力高電圧DCは、人的安全のために、パルス間のタッチセーフライン間障害インタロゲーションのためのパルス間決定と共に使用され得る。ライン間タッチ衝撃保護は、パルス間のライン検出全体の抵抗のために、パルス間のソースパルスオフ時間が提供され得る。
【0036】
図12に関して以下で説明する)高抵抗中点接地回路の使用の一部としての高電圧動作中に、地絡保護(衝撃保護)を伴う高速高電圧遮断を提供するために、地絡検出(GFD:ground-fault-detection)および地絡絶縁(GFI:ground-fault-isolation)のライン接地間障害検出が実行され得る。電力を迅速にオフにしてタッチセーフ衝撃保護を提供するために、高電圧DC供給のライン接地間障害保護回路が使用され得る。GFDおよびGFIは、たとえば、約10μs(マイクロ秒)で遮断を提供し得る。電源による中点接地方法はまた、ライン接地間保護のためにワイヤ/導体絶縁および絶縁定格内でより高いピークパルスライン間電圧を可能にし、人的安全のためにタッチセーフライン接地間障害を提供するため、かつ安全基準を満たすためも使用され得る。システムはまた、人的衝撃保護のために調整可能な時間および電流対電圧用にも設計され得る。
【0037】
システムは、たとえば国際電気標準会議(IEC:International Electrotechnical Commission)規格番号62368-3:2017(「Audio/video information and communication technology equipment - Part 3: Safety aspects for DC power transfer through communication cables and ports」)、IEC60950-1:2005(「Information technology equipment - Safety - Part 1: General requirements」)、IEC60947(「Low-voltage switchgear and controlgear」)、または高度パワーオーバーデータシステムの高電圧(より高い電力)アプリケーションの担当者にタッチセーフ衝撃保護を提供するための任意の他の該当する規格を含む安全基準を満たすように構成され得る。システムは、たとえば、HVDC電力全体で約2.5kΩを使用して、1ms間でライン接地間障害限度約5mA(たとえば、10mA未満)およびライン間障害限度約0.5Aで衝撃電流を制限するように構成され得る。安全基準を満たすために、適切な技法(たとえば、フェイルセーフ安全機関承認済みとしてリスト化されている構成要素、冗長回路または冗長構成要素)が採用され得る。本明細書に記載の実施形態は、単一の障害保護または他の安全要件を満たすように構成され得る。本明細書に述べる規格および制限は、例としてのみ提供され、実施形態の範囲から逸脱することなく、他の安全制限または規格が使用され得ることを理解されたい。
【0038】
図1に示す上記のネットワークデバイスおよびトポロジは単なる一例であり、本明細書に記載の実施形態は、実施形態の範囲から逸脱することなく、異なるネットワークトポロジまたはネットワークデバイスを含むネットワークにおいて実施され得ることを理解されたい。たとえば、ネットワークは、ネットワークを介したデータの通過を容易にする任意の数または任意のタイプのネットワーク通信デバイス(たとえば、ルータ、スイッチ、ゲートウェイ、コントローラ)、エンドポイントまたはホストとして動作するネットワーク要素(たとえば、サーバ、仮想マシン、クライアント)、および任意の数のネットワークと通信する任意の数のネットワークサイトまたはネットワークドメインを含み得る。したがって、ネットワークノードは、クラウドまたはフォグコンピューティングを含み得る大規模で複雑なネットワークを形成するために相互接続された任意の数のサーバ、仮想マシン、スイッチ、ルータ、または他のノードを含み得る、任意の適切なネットワークトポロジにおいて使用され得る。ノードは、電力と共に電子通信のための実行可能な経路を提供する任意の適切な接続を採用する1つまたは複数のインターフェースを介して、他のノードまたはネットワークに結合され得る。
【0039】
図2は、本明細書に記載の実施形態を実施するために使用され得るネットワークデバイス20(たとえば、図1の中央ハブ10、スイッチ14、アクセスポイント15)の一例を示す。一実施形態では、ネットワークデバイス20は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得るプログラム可能なマシンである。ネットワークデバイス20は、1つまたは複数のプロセッサ22、メモリ24、インターフェース26、光モジュール28(たとえば、図1の電力+光学インターフェースモジュール16)、および電力モジュール(コントローラ)29を含む。システムが、電力とデータと冷却を組み合わせた供給用に構成される場合、ネットワークデバイスは、1つまたは複数の冷却構成要素21(センサ、制御弁、ポンプなど)も備え得る。
【0040】
メモリ24は、プロセッサ22による実行および使用のための様々なアプリケーション、オペレーティングシステム、モジュール、およびデータを記憶する、揮発性メモリまたは不揮発性ストレージとすることができる。たとえば、光モジュール28の構成要素(たとえば、コード、ロジック、またはファームウェアなど)は、メモリ24内に記憶され得る。ネットワークデバイス20は、任意の数のメモリ構成要素を含み得る。
【0041】
ネットワークデバイス20は、パケットまたはパケットヘッダを処理するように動作可能なフォワーディングエンジンまたはパケットフォワーダと通信し得る任意の数のプロセッサ22(たとえば、シングルプロセッサまたはマルチプロセッサのコンピューティングデバイスまたはシステム)を含み得る。プロセッサ22は、本明細書に記載の1つまたは複数の実施形態の機能をプロセッサに実行させる命令を、ソフトウェアアプリケーションまたはモジュールから受信することができる。プロセッサ22はまた、障害検出、オートネゴシエーション、デジタルインターロックなどのために、電力制御モジュール29の1つまたは複数の構成要素を動作させることもできる。制御システムは、中央ハブ10およびリモートデバイス14、15に配置され、かつ電力とデータを組み合わせたケーブル18を介して相互接続された(図1および図2)、構成要素(モジュール、コード、ソフトウェア、ロジック)を含み得る。制御システムは、図3に関して以下で説明するように、電力センサまたはデータ監視デバイスから入力を受け取ることもできる。電力モジュール29は、中央ネットワークデバイス10の制御システムと通信して、電力システムの状態をオートネゴシエートし、電力システム(たとえば、ケーブルまたは受電デバイス)の障害を識別し、電力動作モードを選択することができる。前述のように、オートネゴシエーションは、低電圧起動中、またはパルス電力システムにおけるパルス間で実行され得る。1つまたは複数の制御システムまたは電力モジュール構成要素は、光モジュール28に配置され得る。
【0042】
ロジックは、プロセッサ22による実行のために、1つまたは複数の有形媒体にコード化され得る。たとえば、プロセッサ22は、メモリ24などのコンピュータ可読媒体に記憶されたコードを実行することができる。コンピュータ可読媒体は、たとえば、電子媒体(たとえば、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(読み取り専用メモリ)、EPROM(消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ))、磁気媒体、光媒体(たとえば、CD、DVD)、電磁媒体、半導体技術、または任意の他の適切な媒体とすることができる。一例では、コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ可読媒体を備える。図4および図5のフローチャートに関して以下に説明する1つまたは複数の機能を実行するために、ロジックが使用され得る。ネットワークデバイス20は、任意の数のプロセッサ22を含み得る。
【0043】
インターフェース26は、データもしくは電力を受け取るため、またはデータもしくは電力を他のデバイスに送るための任意の数のネットワークインターフェース(ラインカード、ポート、コネクタ)を備え得る。ネットワークインターフェースは、様々な異なる通信プロトコルを使用してデータを送信または受信するように構成され得、ネットワークインターフェースに結合された物理リンクを介してデータを通信するための機械的、電気的な信号回路を含み得る。たとえば、ラインカードは、ポートプロセッサ、およびポートプロセッサコントローラを含み得る。システムが冷却用に構成される場合、インターフェース26は、流体ポートも備え得る。インターフェース26のうちの1つまたは複数は、PoE+F+C(パワーオーバーイーサネット+ファイバ+冷却)、PoE+F、PoE、PoF、または同様の動作用に構成され得る。
【0044】
光モジュール28は、以下で説明するように、高度パワーオーバーデータシステムを監視または制御する際に使用するためのロジック、ファームウェア、ソフトウェアなどを含み得る。たとえば、光モジュール28は、電力検出、電力の監視および制御、または電力の有効化/無効化に使用するためのハードウェアまたはソフトウェアを備え得る。光モジュール28は、電力およびデータを受け取るか、または供給するためのプロセッサ構成要素もしくはメモリ構成要素、またはインターフェース26のうちの1つまたは複数をさらに備え得る。前述のように、電力は電源27によって光モジュールに供給され、光モジュール28はネットワークデバイス20の残りの構成要素に電力を供給する。
【0045】
図2に示す上述のネットワークデバイス20は単なる一例であり、ネットワークデバイスの異なる構成が使用され得ることを理解されたい。たとえば、ネットワークデバイス20は、本明細書に記載の機能を容易にするように動作可能なハードウェア、ソフトウェア、アルゴリズム、プロセッサ、デバイス、構成要素、または要素の任意の適切な組合せをさらに含み得る。
【0046】
図3は、一実施形態による、ネットワークデバイス30での電力の監視および制御、オートネゴシエーション、ならびに障害保護で使用するための構成要素を示すブロック図である。図3に示す構成要素のうちの1つまたは複数は、インターフェースモジュール16に配置され得るか、またはインターフェースモジュールの1つまたは複数の構成要素と通信し得る(図1および図3)。高電力およびデータを搬送するケーブル18は、図3のインターフェースモジュールに結合されたケーブルコネクタ36と共に示されている。電力は電気インターフェース37で受け取られ、データは光インターフェース38で受信および送信される。コネクタ36は、たとえば、各機能のためのモジュール式部品を備えた単一の物理的構成要素または単一の構成要素を含み得る。
【0047】
ネットワークデバイス30は、光データを受信し、それを電気信号に変換する(または電気信号を光データに変換する)ための光学/電気構成要素31と、電力検出モジュール32a、32b、電力監視および制御モジュール33、および電力有効化/無効化モジュール34を含む電力構成要素とを含む。PoEおよびパルス電力は検出要素32a、32bと併せて説明されているが、AC、DC、およびUSBを含む他の電力供給方式が同様の要素でサポートされ得ることを理解されたい。電力構成要素は、光学部品の動作への干渉を防止するために電力回路を光学構成要素から電磁的に絶縁する絶縁構成要素(たとえば、絶縁材料または要素)を介して光学構成要素31から絶縁され得る。ネットワークデバイス30は、パルス電力検出モジュール32aおよびPoE検出モジュール32bと共に動作する自動検出モジュール35を含む。検出要素32a、32b、自動検出モジュール35、電力監視および制御モジュール33、または(以下で説明する)オートネゴシエーションモジュール39のうちの1つまたは複数の機能は、電力モジュールに組み合わされ、インターフェースモジュール内で動作することができる。
【0048】
オートネゴシエーション/デジタルインターロックモジュール39は、本明細書に記載の1つまたは複数の障害検出、オートネゴシエーション、またはデジタルインターロックプロセスを実行する際に使用され得る。以下で詳細に説明するように、オートネゴシエーションは、中央ネットワークデバイスとリモートネットワークデバイスとの間の通信、および中央ネットワークデバイスのコントローラとリモートネットワークデバイスのコントローラとの間の対話を含み得る。ネットワークデバイス、ケーブル、または電力回路の動作状態(たとえば、障害/障害なし)を提供するために、1つまたは複数の制御信号または監視情報が、電力とデータを組み合わせたケーブル18のデータライン(たとえば、光ファイバ)を介して送信され得る。
【0049】
図3に示す一例では、各モジュール32a、32bは、それ自体の電力監視および制御モジュール33、ならびに電力有効化/無効化モジュール34と通信している。回路は、ネットワークデバイス30に適用される電力のタイプを検出し、PoEまたはパルス電力がより効率的な電力供給方法であるかどうかを判定し、次いで、選択された電力供給モードを使用する。上記のように、追加のモードが、他の電源+データ規格(たとえば、USB(ユニバーサルシリアルバス))をサポートし得る。
【0050】
ネットワークデバイス30は、利用可能な電力を算出し、ネットワークデバイス30が電力を供給されるべきではないときに、ケーブルシステムが通電されるのを防止するように構成される。電力監視および制御モジュール33は、システムが必要な電力供給をサポートすることができ、安全制限(たとえば、電圧、電流)を超えないことを確実にするために、電力供給を継続的に監視する。電力監視および制御モジュール33は、光信号伝達を監視し、光遷移または電源との通信が不足している場合に電力を無効にすることもできる。電力監視および制御機能は、電圧および電流の流れを検知し、これらの読み取り値を中央制御機能に報告することができる。一実施形態では、ネットワークデバイス30は、起動時または再起動時に少量の電力(たとえば、≦12V、≦60V)を使用して、その電力およびデータの要件および状態を通信する。次いで、ネットワークデバイス30は、障害が検出されない、または安全な状況が検出された場合、(たとえば、高電力有効化/無効化モジュール34での)全電力動作用(たとえば、>60V、≧500V、≧1000V)に構成され得る。障害が検出された場合、ネットワークデバイスが、高電力が安全に印加され得る低電力モードで通信するまで、全電力動作が確立されない場合がある。以下に説明するように、オートネゴシエート(障害検出モジュール)39は、パルス電力システムにおけるパルス間または低電圧起動モード中に、タッチセーフインタロゲーションについてネットワークおよび構成要素をテストするために使用され得る。オートネゴシエーションモジュール39は、中央ネットワークデバイスの制御システムと通信して、安全な動作モードを選択し(たとえば、高電圧電力を印加することが安全であると判断し)、回路内の障害を識別し(たとえば、ライン間またはライン接地間の障害検出)、障害が識別された場合は電力を遮断する。
【0051】
図4は、一実施形態による、安全インターロックによるオートネゴシエーション起動プロセスの概要を示すフローチャートである。ステップ40において、リモートネットワークデバイス(たとえば、図1のスイッチ14)は、中央ネットワークデバイス(たとえば、図1の電力とデータを組み合わせたソース10)から、電力とデータを組み合わせた供給を受け取る。電力は、光トランシーバモジュール16で受け取られる。リモートネットワークデバイス14は、リモートネットワークデバイスでの障害検知(検出)中に低電圧起動モードで動作する(ステップ42)。たとえば、低電圧モードは、たとえば≦12V(ボルト)とすることができる。障害検知は、中央ネットワークデバイス10から供給を組み合わせたケーブル18を介してリモートネットワークデバイス14まで延在する電力回路の動作状態を検査するために実行され得る。以下に説明するように、障害検知は、リモートネットワークデバイス14、中央ネットワークデバイス10、または両方のネットワークデバイスの制御回路を使用して実行され得る。リモートネットワークデバイス14は、障害検知に基づく動作状態を示すデータ信号を、供給を組み合わせたケーブル18を介して中央ネットワークデバイス10に送信する(ステップ44)。これは、たとえば、中央ネットワークデバイス10とリモートネットワークデバイス14との間で実行されるオートネゴシエーションプロセス(オートネゴシエートすること)を含み得る。ネットワークデバイスに障害が存在しない場合、リモートネットワークデバイスは高電力動作に変換され、デジタルインターロックが中央ネットワークデバイス10とリモートネットワークデバイス14との間に設定される(ステップ46およびステップ48)。高電力動作には、たとえば、≧100V、≧500V、約1000V(差動電圧)、≧100W、約1000W(負荷電力)の電力、または任意の他の適切な高電力が含まれ得る。リモートネットワークデバイス14は、リモートネットワークデバイスでの安全な動作状態の指示を送信すると、ケーブル18上の中央ネットワークデバイス10から高電圧電力を受け取り、ネットワークデバイスは、高電圧電力によって電力を供給される。障害が検出された場合、このプロセスが、指定された間隔の後または指定された回数だけ繰り返されて、テストでエラーが発生したかどうか、または電力回路に障害がまだ存在するかどうかを判定することできる。図5に関して以下に説明するように、パルス負荷電流がリモートネットワークデバイス14に印加され得、起動プロセスが実行された後にパルス間で障害検出が実行される。
【0052】
図5は、一実施形態による、電力とデータの供給を組み合わせたシステムにおける電力パルス間の障害検知を使用する障害保護プロセスの概要を示す。ステップ50において、PSE(たとえば、図1の中央ハブ10)は、電力およびデータを供給するケーブル18を介して、受電デバイス(たとえば、図1のリモートネットワークデバイス14)に高電圧直流(HVDC)パルス電力を供給する。PSEとPDとの間の電力回路は、パルス間でテストされる(ステップ52)。PSEは、テストに基づいてPD14での動作モードを識別するために、ケーブルを介してPDと通信する(ステップ54)。障害が検出されない場合、PD14はHVDCパルス電力で動作し、プロセスは、障害検出およびパルス間で実行されるオートネゴシエーションを続行する。障害が検出された場合、PDへの電力が遮断され得るか、またはPDが低電力モードに切り替わり得る。以下に説明するように、パルス電力は、HVDC負荷パルス電力(図6および図7)、ソース単極性パルス電力(図8および図9)、またはソース双極性(スイッチ)電力(図10および図11)とすることができる。
【0053】
図4および図5に示し上記で説明したプロセスは単なる例であり、実施形態の範囲から逸脱することなく、ステップを追加、変更、削除、または組み合わせてよいことを理解されたい。
【0054】
図6図8、および図10は、本明細書に記載の高度パワーオーバーデータシステムにおいてパルス電力による障害検出に使用され得る回路の例を示す。図6は、タッチセーフ保護のためのオフ時間オートネゴシエーションおよび遮断を備えた、HVDCパルス負荷電流で使用され得る回路を示す。図8および図10は、それぞれHVDC単極性ソースパルス電力およびHVDC双極性ソースパルス電力で使用され得る回路を示し、ケーブル放電パルス、ならびに開回路オフ時間の障害検知およびオートネゴシエーションを伴う。図7図9、および図11は、それぞれ図6図8、および図10に示す回路におけるオートネゴシエーションのタイミング例を示す。前述のように、パルス電力が適用されてパルス間でオートネゴシエーションが実行される前に、起動時に障害を検査するために低電圧起動プロセスが実行され得る。図13および図14に関して以下で説明するように、(起動時またはパルス間の)低電圧テストは、低電圧のライン間検知を含み得る。図12に関して以下に説明するように、低電圧検知に加えて、高電圧のライン接地間テストが実行され得る。
【0055】
図6は、一実施形態による、オフ時間オートネゴシエーションを伴うHVDCパルス負荷電流で使用するための回路を示す。入力電力は、概して61で示すPSEの絶縁段60で受け取られ、出力電力は、概して63で示すPDの絶縁段62で供給される。PSE61は、概して65で示す電力とデータを組み合わせたケーブルを介してPD63に電力を供給し、電力とデータを組み合わせたケーブルは、この例では、4ペアケーブル(たとえば、100mの4ペアケーブル、または高電圧電力およびデータを供給するように構成された任意の他の適切なケーブル)を備える。PSE61は、たとえば、1KWの負荷および+/-275VDCの電力(たとえば、PD63で約1042W、543V、1.92A)を備えた安定化または非安定化550VDCを供給し得る。定常状態の電力は、単極性または双極性とすることができる。本明細書に記載の電力、電圧、電流値、およびケーブルは例としてのみ提供されており、実施形態の範囲から逸脱することなく、高電圧電力が異なる電力レベルで供給され得るか、または他のケーブル構成が異なる距離にわたって使用され得ることを理解されたい。
【0056】
図6に示すように、PSE61は検知/制御回路64を含み、PD63はソフトスタート/電圧制御回路66を含む。ソフトスタート/電圧制御回路66は、たとえば、起動中に受電デバイスに印加される電圧を制限するために使用され得る。PSE61は、PSE変調器スイッチQ1、ソースコンデンサCs、抵抗器R1、R2、R3、およびオートネゴシエート電流検知回路69をさらに備える。電力回路のPD63部分は、負荷コンデンサCl、ダイオードD1、インダクタL1、およびPD絶縁変調器スイッチQ2を含む。スイッチQ1、Q2は、たとえば、ソリッドステートスイッチまたは任意の他の適切なデバイスを含み得る。一例では、図7に示すタイミング図に関して以下に説明するように、PD絶縁スイッチQ2がオフに切り替えられるとき、ケーブル抵抗のオートネゴシエーション中に障害が検出されない限り、PSEスイッチQ1がオンに切り替えられて、連続的なHVDC電力を提供する。
【0057】
図6に示す回路は単なる一例であり、実施形態の範囲から逸脱することなく、構成要素(たとえば、抵抗器(R1、R2、R3)、コンデンサ(Cs、Cl)、ダイオード(D1、D2)、インダクタ(L1)、スイッチ(Q1、Q2)、またはケーブル内のペア数)の他の構成または組合せが使用され得ることを理解されたい。
【0058】
図7は、一実施形態による、図6の回路におけるオートネゴシエーションのタイミング図の一例を示す。図7に示すように、Q1電圧はオンであり、(70に示すように)Q2オフ時間中に障害が検出されるまで連続する。この例では、Q2オン時間(72)は1.0ms(ミリ秒)である。抵抗分析およびオートネゴシエーション時間(74)は100μs(マイクロ秒)である。分析およびオートネゴシエーション期間74の間に障害が識別されない場合、サイクルはQ2がオンの状態で1.0msの間繰り返される(72)。この例では、期間は90.9%のデューティサイクルで1.1msに及ぶ。
【0059】
別の例では、図6のPSEスイッチQ1は、高電圧パルス(たとえば、1ms)の間はオンに切り替えられ、PD絶縁スイッチQ2がオフの状態でのケーブル抵抗のオートネゴシエーション(たとえば、100μs)の間はオフに切り替えられる。電圧は、テスト中にコンデンサCs、Clの両端で測定され得る。スイッチQ1、Q2がオフ(回路が開状態)になると、コンデンサClの両端の電圧は、抵抗を介して放電されるとともに減衰する。電圧の減衰が早すぎるまたは遅すぎる場合、障害が存在している可能性がある。電力回路(ケーブル、PSE、またはPD)に障害があるかどうかを判定するために、算出したライン抵抗を使用し、指定値と比較することもできる。一例では、R1およびR2はそれぞれ、定格を560kΩとすることができ、オートネゴシエート電流検知回路69は、220kΩの抵抗器R3および12Vの電力を備え得る。これらの値は例としてのみ提供されており、他の抵抗値または電圧値が使用され得ることに留意されたい。
【0060】
図8は、一実施形態による、HVDC単極性ソースパルス電力で使用するための回路を示す。システムは、タッチセーフ保護のために、ケーブル放電パルス、および開回路オフ時間障害検知のライン接地間またはライン間の異常抵抗オートネゴシエートを提供する。図6に関して上で説明したように、入力電力は、概して81で示すPSEの絶縁段80で受け取られ、電力は、概して83で示すPDにおける絶縁段82から出力される。ソース80は、起動用の低電圧源(たとえば、56VDCまたは他の低電圧(≦60VDC))と、変調器として動作するスイッチQ1でパルスするための高電圧源(たとえば、250~550VDC)の両方として動作する。PSE81およびPD83は、概して85で示す高電力とデータを組み合わせたケーブルを介して通信する。PSE81は、検知/制御回路84を含み、PD83は、ソフトスタート/電圧制御回路86を含む。検知制御回路84は、低電圧(たとえば、約12~56V)でのライン接地間衝撃用のタッチセーフ回路を含み得、インターロック接続としてPDでの抵抗を測定して、次の高電圧パルスを抑制するタッチ衝撃保護(たとえば、1~10kΩ)によって高電圧起動およびパルス間のオートネゴシエーションを可能にする。検知回路84は、パルス中の高電圧を抑制する高抵抗中点接地不平衡を伴うライン接地間衝撃用のタッチセーフ回路も含み得る。
【0061】
図8に示すように、PSE81は、スイッチQ1およびQ2、コンデンサCs、ならびに抵抗器R1およびR2を備える。ケーブル放電トランジスタQ2は、ピーク放電電流およびケーブルリンギングを制限するために、制御ターンオンまたは他の手段を組み込むことができる。一例では、PSE81は、+1.1kVのパルス電力のPD83での1kW負荷に1000VDCを提供する。PD回路は、コンデンサCf、ダイオードDfw、インダクタLf、抵抗器R3(PD接続抵抗検出用)、およびスイッチQ3を備える。スイッチQ3は、ソフトスタート、オフ時間絶縁、および調整を提供することができる。一例では、抵抗器R1およびR2は、560kΩの抵抗器を備え、R3は100kΩの抵抗器である。
【0062】
図8に示す回路は単なる一例であり、実施形態の範囲から逸脱することなく、構成要素(たとえば、抵抗器(R1、R2、R3)、コンデンサ(Cs、Cf)、ダイオード(Dfw)、インダクタ(Lf)、またはスイッチ(Q1、Q2、Q3))の他の構成または組合せが使用され得ることを理解されたい。また、異なる抵抗値または電圧値が使用され得る。
【0063】
図9は、図8に示す回路の1.0msオン/0.1msオフのデューティサイクルを伴うタイミング図を示す。この例のQ1およびQ3の電源オン時間は、(90で示すように)1.0msである。Q2ケーブルの放電時間(92)は50μsであり、抵抗分析およびオートネゴシエーション時間(94)は50μsである。この期間は、90.9%のデューティサイクルで1.1msごとに繰り返される。
【0064】
図10は、一実施形態による、HVDC双極性パルス電力で使用するための回路を示す。システムは、タッチセーフ保護のために、ケーブル放電パルス、および開回路オフ時間障害検知のライン間またはライン接地間の異常抵抗オートネゴシエーションを提供する。回路は、概して101で示すPSEにおける絶縁段100と、概して103で示すPDにおける絶縁段102とを含む。PSE101およびPD103は、概して105で示す電力とデータを組み合わせたケーブルを介して通信している。一例では、電流は、4ペアケーブルの使用を可能にするために約1~1.2アンペアに制限され得る。前述のように、PSE101は、検知/制御回路104を備え、PD103は、ソフトスタート/電圧制御回路106を含む。図11に関して以下に説明するように、PSE101は、低電圧起動またはパルス間の障害検出を提供するために使用され得るスイッチQ1、Q2、Q3、Q4を備える。PSE電力回路は、抵抗器R1、R2(たとえば、560kΩまたは他の適切な抵抗)と、抵抗(R3)(たとえば、220kΩまたは他の適切な抵抗)および12V(低電圧)電力を提供し得るオートネゴシエート電流検知回路109とをさらに含む。図10に示す例では、低電圧オートネゴシエーション電流検知回路は、高電圧ブロッキングスイッチ(Q5)をさらに含む。
【0065】
図10に示す回路は単なる一例であり、実施形態の範囲から逸脱することなく、構成要素(たとえば、抵抗器(R1、R2、R3)、コンデンサ(C1、C2、C3、C4)、ダイオード(D1、D2、D3、D4)、インダクタ(L1、L2)、およびスイッチ(Q1、Q2、Q3、Q4、Q5))の他の構成または組合せが使用され得ることを理解されたい。
【0066】
図11は、一実施形態による、図10に示す回路のタイミング図を示す。Q1/Q4電源は、0.5ms間(110)オンになり、Q3/Q2電源は、0.5ms間(112)オンになる。Q2/Q4ケーブル放電時間(114)は50μsであり、抵抗分析およびオートネゴシエーション時間(116)は50μsである。時間1.1msが、90.9%のデューティサイクルで繰り返される。
【0067】
図7図9、および図11に示すタイミング図は単なる例であり、タイミングまたはデューティサイクルは、実施形態の範囲から逸脱することなく、示されるものとは異なり得ることを理解されたい。たとえば、パルス電力のデューティサイクルは、90%~95%とすることができる。
【0068】
図12図13は、ライン接地間(図12)およびライン間(図13および図14)の電気ショックからのタッチセーフ保護の例を示す。1つまたは複数の実施形態では、高電圧動作中に、中点接地のライン接地間(GFI/GFD)衝撃保護検知回路が使用され得る。高電圧パルスを防止するために、低電圧動作中にライン接地間(GFI/GFD)障害検知も提供され得る。1つまたは複数の実施形態では、高電圧パルス電力は、PD接続が安全であり(たとえば、約100kΩのPD抵抗値で安全)、ライン間ボディ抵抗障害がない(たとえば、起動時および次の高電圧パルスの場合は約8kΩ未満)というオートネゴシエーションの後にのみ許可される。これにより、露出した電気接点との接触機会が最小限に抑えられる。高電圧パルス間の別のオートネゴシエーション期間の前の短い高電圧パルス時間は、高い危険な電流および電気ショックの危険性のリスクを軽減する。
【0069】
図12は、一実施形態による、ライン接地間の障害検出を示す。一例では、PSEは、ソース調整または非調整HVDC(たとえば、550VDC)を提供し、PDは、負荷調整HVDC(たとえば、215VDC)を有する。PSEおよびPDは、前述のように、電力とデータの供給を組み合わせたケーブルを介して接続される。ライン接地間の障害検出は、高電圧がオンの場合、常時電力またはパルス電力で使用され得る。高速高電圧遮断には、高電圧中の地絡保護(衝撃保護)が備えられる。一例では、550VDCにおける約1mAに対する800k-1.4k-8kΩボディ抵抗は、1ms未満の遮断が発生することになる。PSE制御回路120は、PSEパルス変調器スイッチQ1、PSEケーブル放電スイッチQ2、およびGF(地絡)比較器124を制御する。PD制御回路122は、低電圧電力によるターンオン、または最初の高電圧パルスが始動するのを待機する前に、初期低電圧始動遅延を有するコンバータ絶縁スイッチQ3を制御する。PD DC/DCコンバータ絶縁スイッチQ3は、安全なPD接続のためのケーブル回路の抵抗を検知し、かつボディ抵抗障害の低抵抗を検出しない、低電圧オートネゴシエーションライン間回路から、DC/DCコンバータの高電圧および低電圧を絶縁する。このスイッチ回路は、ソフトスタート突入制御、逆極性保護としての動作、またPWM(パルス幅変調)電圧コントローラとしての動作も含み得る。PD電力回路は、PD接続抵抗器検出抵抗器R1も含む。
【0070】
図13および図14は、ライン間の障害検出で使用するための回路の2つの例を示す。起動中に高電圧パルス間または低電力モードで低電圧がオンになっている間に、パルス電力アプリケーションのライン間衝撃に対して高電圧タッチセーフ保護が提供される。たとえば、起動中、正しい抵抗器検出でのPD接続の検出を使用してオートネゴシエーションが実行され得る。次の高電圧パルスの前に、ライン間障害保護(衝撃保護)のために低電圧オートネゴシエーションも実行され得る。一例では、次のパルスの前の低電圧テスト中、800k-1.4k-8kΩのボディ抵抗が想定される。図13および図14に示す回路はそれぞれ、PSEおよびPDにそれぞれ制御回路130、132を含む。図13の例に示す回路では、PSEでのライン間障害検出に、障害検知比較器134および電流検知増幅器136が使用される。図14の例に示す回路では、開ケーブル(たとえば、約11.1V)、ケーブルからPDまでの障害(たとえば、約6.5V)、またはボディ障害(たとえば、約1.8V未満)を識別するために、障害検出が実行される。PSE回路は、PSEパルス変調器スイッチQ1およびPSEケーブル放電スイッチQ2を含む。PD回路は、前述のように、PDコネクタ抵抗器検出で使用するための、PD DC/DCコンバータ絶縁スイッチQ3および抵抗器R1を含む。
【0071】
図15は、一実施形態による、ライン間の障害検出で使用するための回路の別の例を示す。前述のように、高電圧がオフになり、PD負荷回路が絶縁される。次いで、通常または安全なケーブル容量および回路抵抗を特徴付けるために、抵抗のケーブル電圧容量放電RC時間が評価される。オートネゴシエーションは、次の高電圧パルスの前に、ライン間障害保護(衝撃保護)の高電圧オフ時間中に、ケーブル容量電圧のRC時間の垂下勾配を危険な(障害)レベルまで調査することよって実行される。回路は、ソース制御回路150、負荷制御回路152、およびオートネゴシエートロジック154を含む。ソース制御回路150は、オートネゴシエートロジック154、PSE変調器スイッチQ1、およびクローバーケーブル放電スイッチQ2を用いて障害検知を実行する。負荷制御回路152は、PD DC/DCコンバータ絶縁スイッチQ3と通信している。オートネゴシエーションロジックは、ケーブルの容量を決定するためのプロセスを含む。一実施形態では、安全レベルのオフ時間/RC時間の電圧垂下レベルは、たとえば、最初の高電圧パルスでの初期起動時の実際のケーブル容量で、100kΩのR5 PD検出抵抗に基づいて確立される。次いで、後続のオフ時間RC時間垂下レベルに対してオートネゴシエーションが実行される。一例では、垂下レベルが、10kΩ未満の抵抗の例からの安全レベルの10倍未満である場合、これは障害レベルであり、次の高電圧パルスは存在せず、トリガーQ2クローバー/ケーブル容量電圧の放電が、安全レベルに設定される。この例では、ソースは、抵抗器R1、R2、R3、R4(たとえば、560kΩのR1およびR4、ならびに10kΩのR2およびR3)。負荷回路は、インダクタLf、コンデンサCf、およびPD接続抵抗器検出R5(たとえば、100kΩ)を含む。
【0072】
図12図13図14、および図15に示す回路は単なる例であり、実施形態の範囲から逸脱することなく、構成要素(たとえば、抵抗器、コンデンサ、ダイオード、インダクタ、またはスイッチ)の他の構成または組合せが使用され得ることを理解されたい。また、必要に応じて追加の回路または構成要素が含まれ得る。たとえば、上記の回路では、図6に示す回路以外に、PSU変調器スイッチQ1が、データ通信を介してQ3PD絶縁スイッチのオン/オフと同期するか、またはPD検知入力電圧/電流と同期して、オートネゴシエーションのためにオフに切り替え、ケーブルを絶縁する。しかしながら、起動時に高電圧電力がオフであり、かつ低電圧電力がオンであるとき、Q3はオフであり、したがってQ3の前に電力を取得して低電圧回路で電源を入れるために、追加の回路が含まれ得る。
【0073】
要約すると、一実施形態では、方法は、中央ネットワークデバイスから電力およびデータを供給するケーブル上でリモートネットワークデバイスの光トランシーバモジュールで電力を受け取るステップと、リモートネットワークデバイスでの障害検知中にリモートネットワークデバイスを低電圧起動モードで動作させるステップと、ケーブル上でデータ信号を中央ネットワークデバイスに送信するステップであって、データ信号が障害検知に基づく動作状態を示す、ステップと、リモートネットワークデバイスでの動作状態が安全であるという指示を送信すると、リモートネットワークデバイスにおいてケーブル上で中央ネットワークデバイスから高電圧電力を受け取るステップであって、リモートネットワークデバイスが高電圧電力によって電力を供給される、ステップとを含む。本明細書において装置も開示されている。
【0074】
方法および装置が、示された実施形態に従って説明されてきたが、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、実施形態に変更を加えることができることを容易に認識するであろう。したがって、上記の説明に含まれ、添付の図面に示されているすべての事項は、限定的な意味ではなく、例示として解釈されるよう意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15