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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-13
(45)【発行日】2023-12-21
(54)【発明の名称】車両用のディフレクター
(51)【国際特許分類】
   B61D 17/02 20060101AFI20231214BHJP
   B62D 35/00 20060101ALN20231214BHJP
   B65D 88/12 20060101ALN20231214BHJP
【FI】
B61D17/02
B62D35/00 Z
B65D88/12 C
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021565831
(86)(22)【出願日】2019-12-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-12
(86)【国際出願番号】 US2019067601
(87)【国際公開番号】W WO2020226698
(87)【国際公開日】2020-11-12
【審査請求日】2022-09-05
(31)【優先権主張番号】62/845,271
(32)【優先日】2019-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/721,009
(32)【優先日】2019-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521480857
【氏名又は名称】デフレクト エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】DEFLECT LLC
【住所又は居所原語表記】US 64108 Missouri,Kansas City,2900 Oak Street No.110
(74)【代理人】
【識別番号】100123559
【弁理士】
【氏名又は名称】梶 俊和
(74)【代理人】
【識別番号】100177437
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 英子
(72)【発明者】
【氏名】メインズ,スペンサー ウィートリー
(72)【発明者】
【氏名】ケネディ,ウェイン
(72)【発明者】
【氏名】ハンセン, レン
(72)【発明者】
【氏名】ゴルシュ,ケヴィン アンソニー
【審査官】塚本 英隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-148687(JP,A)
【文献】実開昭57-074816(JP,U)
【文献】登録実用新案第3153585(JP,U)
【文献】特開2010-228559(JP,A)
【文献】特開2011-111047(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B61D 17/02
B62D 35/00
B65D 88/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
頂壁と、
頂部表面と底部表面とを備え、前記底部表面が鉄道車両の表面に取り付けられるように構成されている、ベースと、
内側表面と、前記内側表面とは反対側の外側表面と、を備えた側壁であって、前記側壁が折りたたみ式である、前記側壁と、
第1の長手方向端部と、
第2の長手方向端部と、
を備え、
鋭角の三角形のプリズム形状を形成するように前記頂壁が前記ベースと前記側壁とに接続された、ディフレクター。
【請求項2】
前記ベースが、内容積を形成するように前記側壁に接続されている、請求項1に記載のディフレクター。
【請求項3】
ディバイダをさらに備え、前記ディバイダが前記内容積を二分する、請求項に記載のディフレクター。
【請求項4】
前記内容積がフォームで充填されている、請求項に記載のディフレクター。
【請求項5】
前記ベース、前記頂壁、及び前記側壁の少なくとも1つが、連続した材料で形成されている、請求項に記載のディフレクター。
【請求項6】
接合複合体をさらに備え、前記接合複合体が接着剤層を含む、請求項に記載のディフレクター。
【請求項7】
前記接合複合体がフォーム層をさらに備えている、請求項に記載のディフレクター。
【請求項8】
前記頂壁と前記側壁との少なくとも1つが湾曲している、請求項に記載のディフレクター。
【請求項9】
前記ディフレクターが、エチレンプロピレンジエンゴムを含む形状記憶材料で形成されている、請求項1に記載のディフレクター。
【請求項10】
前記頂壁、前記ベース、前記側壁、及び前記ディバイダが、互いに対して取外し可能に取り付けられている、請求項に記載のディフレクター。
【請求項11】
前記接合複合体が恒久的であり、前記ディフレクターが、前記鉄道車両の前記表面に取り付けられるように構成されている、請求項に記載のディフレクター。
【請求項12】
前記接合複合体が一時的であり、前記ディフレクターが、前記車両の前記表面に一時的に取り付けられるように構成されている、請求項に記載のディフレクター。
【請求項13】
前記第1の長手方向端部及び前記第2の長手方向端部の少なくとも一部がシールされていない、請求項1に記載のディフレクター。
【請求項14】
前記第1の長手方向端部及び前記第2の長手方向端部がシールされている、請求項1に記載のディフレクター。
【請求項15】
一貫輸送コンテナ又は鉄道車両上のディフレクターであって、
頂部表面と底部表面とを備え、前記底部表面が鉄道車両の頂部表面に取り付けられるように構成されている、ベースと、
内側表面と、前記内側表面とは反対側の外側表面と、を備えた側壁であって、前記側壁が折りたたみ式である、前記側壁と、
内側表面と外側表面とを備えた頂壁と、
ディバイダであって、前記ディバイダが頂縁部と底縁部とを有し、前記頂縁部が前記頂壁の前記内側表面に取り付けられており、前記底縁部が前記ベースの前記頂部表面に取り付けられている、前記ディバイダと、
第1の長手方向端部であって、前記第1の端部の少なくとも一部がシールされていない、前記第1の長手方向端部と、
第2の長手方向端部であって、前記第2の端部の少なくとも一部がシールされていない、前記第2の長手方向端部と、
前記ディフレクターを前記鉄道車両の前記頂部表面に接合するように構成された接合複合体と、を備え、
前記接合複合体は、第1の接着剤、第2の接着剤、頂部フォーム表面及び頂部フォーム表面とは反対側の底部フォーム表面を有し、
前記第1の接着剤は前記頂部フォーム表面に適用され、前記第2の接着剤は前記底部フォーム表面に適用され、
前記頂壁、前記ベース、及び前記側壁が、三角形のプリズム形状を形成するように接続されており、
前記頂壁の前記内側表面と、前記側壁の前記内側表面と、前記ベースの前記頂部表面とが、内容積を規定し、
前記ディバイダが前記内容積を二分し、
前記ディフレクターが、エチレンプロピレンジエンゴムを含む形状記憶材料で形成されており、
前記ディフレクターに十分な重量が置かれた際に前記ディフレクターが折りたたみ可能であり、
前記ディフレクターから前記十分な重量が除去された際に、前記ディフレクターが拡大された構成に戻る、前記ディフレクター。
【請求項16】
圧力抵抗の低減方法であって、
ディフレクターを提供することであって、前記ディフレクターが、
頂部表面と底部表面とを備え、前記底部表面が鉄道車両の表面に取り付けられるように構成されている、ベースと、
内側表面と、前記内側表面とは反対側の外側表面と、を備えた側壁であって、前記側壁が折りたたみ式である、前記側壁と、
内側表面と外側表面とを備えた頂壁と、
ディバイダと、
第1の長手方向端部であって、前記第1の端部の少なくとも一部がシールされていない、前記第1の長手方向端部と、
第2の長手方向端部であって、前記第2の端部の少なくとも一部がシールされていない、前記第2の長手方向端部と、
前記ディフレクターを前記鉄道車両の前記表面に接合するように構成された接合複合体と、を備え、
前記接合複合体は、第1の接着剤、第2の接着剤、頂部フォーム表面及び頂部フォーム表面とは反対側の底部フォーム表面を有し、
前記第1の接着剤は前記頂部フォーム表面に適用され、前記第2の接着剤は前記底部フォーム表面に適用され、
前記頂壁、前記ベース、及び前記側壁が、三角形のプリズム形状を形成するように接続されており、
前記頂壁の前記内側表面と、前記側壁の前記内側表面と、前記ベースの前記頂部表面とが、内容積を規定し、
前記ディバイダが前記内容積を二分し、
前記ディフレクターが、エチレンプロピレンジエンゴムを含む形状記憶材料で形成されている、
前記提供することと、
前記接合複合体を前記鉄道車両の前記表面に取り付けることにより、前記鉄道車両の前記表面に前記ディフレクターを取り付けることと、
を含む、前記方法。
【請求項17】
前記ディフレクターが、前記鉄道車両の頂部表面に取り付けられる、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記鉄道車両の表面に前記ディフレクターを恒久的に接合するように構成された接合複合体を更に含み、
前記接合複合体は、第1の接着剤、第2の接着剤、頂部フォーム表面及び頂部フォーム表面とは反対側の底部フォーム表面を有し、
前記第1の接着剤は前記頂部フォーム表面に適用され、前記第2の接着剤は前記底部フォーム表面に適用される、請求項1に記載のディフレクター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年5月8日に出願された、「Railcar and Container Deflector」と題された米国出願第62/845,271号からの優先権を主張する。この文献は、参照することによってその全体が本明細書に組み込まれる。 本開示は、気動車及びコンテナで使用するためのディフレクターに関する。より詳細には、本開示は、空力抵抗を低減させるように気動車を改良するために使用することができるディフレクターに関する。
【背景技術】
【0002】
一貫輸送コンテナが、産業の至る所に存在している。このコンテナの大容量と、互いの頂部にスタックする能力とにより、これらコンテナが大量の製品の輸送に理想的なものとなっている。残念ながら、コンテナの矩形形状は、容量及びスタック能力を最大にするためには有用であるが、空力的には非効率である。列車で輸送する場合、列車の車両間の隙間により、この空力的な抵抗の多くが生じている。この非効率性により、コンテナを移動させるためにより多くの燃料を消費する必要があり、輸送コストの増大、汚染の増大、列車速度の減少、及び他の課題に繋がる。
【0003】
輸送コンテナによって生じる抵抗の量を低減することは、シンプルな作業ではない。コンテナ全体を再設計することには費用がかかり、新たなコンテナ設計に適応するための新たなインフラストラクチャが必要である場合がある。さらに、この再設計は、コンテナの容量及びスタック能力に影響する場合がある。既存のコンテナを変更することにより、同様の課題が生じる。コンテナに穴を開ける、または溶接することは、コンテナの容量を低減させるか、環境に対してその内容物を露出させる場合がある。デバイスを設置する、またはコンテナの頂部の形状を変更することは、コンテナのスタック能力を低減させるか、すべて除く場合がある。さらに、設置されたデバイスは、輸送コンテナが曝される環境的条件、具体的には、風、雨、及びUV露光に耐えることが可能でなければならない。列車の車両間の隙間をカバーするために柔軟なデバイスを設置することは、この隙間が、より幅の広いターンの半径と、より容易な連結器へのアクセスと、を可能にすることから、概して実用的ではない。さらに、そのようなデバイスは、車両がしばしば列車間で切り替えられることから、扱いにくい。
【0004】
必要とされているものは、コンテナのスタック能力を犠牲にすること、コンテナの容量を低減させること、またはコンテナのもともとの設計を変更することを伴わずに、抵抗を低減させる効果的な方法を提供するデバイスである。
【0005】
本開示の様々な目的、特徴、及び利点は、一貫輸送コンテナ及び気動車のための本ディフレクターの特定の実施形態を、説明及び実施例として示す添付図面に関連して取られる、以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】米国特許第4,509,786号明細書
【発明の概要】
【0007】
本開示は、気動車及びコンテナで使用するためのディフレクターを提供する。ディフレクターは、一貫輸送コンテナの空力抵抗及び/または圧力抵抗を低減させるように、一貫輸送コンテナを改良するために使用することができる。ディフレクターは、折りたたみ式である場合があり、形状記憶特性をも有する場合がある。ディフレクターは、一貫輸送コンテナの表面に恒久的に取り付けられている場合がある。ディフレクターは、一貫輸送コンテナの1つまたは複数の表面に取外し可能に取り付けられている場合がある。
【0008】
実施例として、一貫輸送コンテナで使用するためのディフレクターは、ベースを有する場合がある。このベースは、頂部表面と底部表面とを有する場合がある。頂部表面と底部表面とは、互いに反対側である場合がある。底部表面は、一貫輸送コンテナの表面に取り付けられるように構成されている場合がある。ディフレクターは、側壁をも有する場合がある。側壁は、内側表面と、この内側表面とは反対側の外側表面と、を備えている場合がある。側壁は折りたたみ式である場合がある。ディフレクターは、第1の端部と、この第1の端部とは反対側の第2の端部と、をも有する場合がある。ディフレクターは、ベース及び側壁に接続された頂壁をも有する場合がある。頂壁、ベース、及び側壁は、三角形のプリズム形状、または楔形状を形成するように、互いに接続されている場合がある。ベースは、側壁に接続されて内容積を形成する場合がある。ベース、側壁、及び頂壁は、接続されて内容積を形成する場合がある。内容積は、ディバイダによって分割されている場合がある。内容積は中空である場合がある。内容積は充填されている場合がある。ベースは、連続した材料で形成されている場合がある。頂壁は、連続した材料で形成されている場合がある。側壁は、連続した材料で形成されている場合がある。ディフレクターは、接合複合体をも有する場合がある。接合複合体は、1つまたは複数の接着剤層を有する場合がある。接合複合体は、フォーム層をも有する場合がある。ディフレクターの側壁は湾曲している場合がある。ディフレクターの頂壁は湾曲している場合がある。ディフレクターは、形状記憶材料で形成されている場合がある。形状記憶材料は、エチレンプロピレンジエン(EPDM)ゴムである場合がある。頂壁、ベース、側壁、及びディバイダは、互いに対して取外し可能に取り付けられている場合がある。接着複合体は、一貫輸送コンテナの表面にディフレクターを恒久的に取り付けるように、恒久的である場合がある。接着複合体は、一貫輸送コンテナの表面にディフレクターを一時的または取外し可能に取り付けるように、一時的である場合がある。ディフレクターの第1の端部または第2の端部の一部は、部分的にシールされている場合がある。ディフレクターの第1の端部または第2の端部の一部は、部分的にシールされていない場合がある。
【0009】
別の実施例として、一貫輸送コンテナで使用するためのディフレクターは、ベースを有する場合がある。このベースは、頂部表面と底部表面とを有する場合がある。頂部表面と底部表面とは、互いに反対側である場合がある。底部表面は、一貫輸送コンテナの表面に取り付けられるように構成されている場合がある。ディフレクターは、側壁をも有する場合がある。側壁は、内側表面と、この内側表面とは反対側の外側表面と、を備えている場合がある。側壁は折りたたみ式である場合がある。ディフレクターはディバイダを有する場合がある。ディバイダは、頂縁部及び底縁部を有する場合がある。ディバイダの頂縁部は、頂壁の内側表面に取り付けられている場合があり、底縁部は、ベースの頂部表面に取り付けられている場合がある。ディフレクターは、第1の端部と、この第1の端部とは反対側の第2の端部と、をも有する場合がある。第1の端部は、部分的にシールされていない場合がある。ディフレクターは、ディフレクターを一貫輸送コンテナの頂部表面に恒久的に接合するように、接合複合体をも有する場合がある。頂壁、ベース、及び側壁は、三角形のプリズム形状、または楔形状を形成するように、互いに接続されている場合がある。頂壁の内側表面と、側壁の内側表面と、ベースの頂部表面とは、内容積を規定する場合がある。内容積は、ディバイダによって二分されている場合がある。ディフレクターは、エチレンプロピレンジエンゴムを含む形状記憶材料で形成されている場合がある。ディフレクターは、このディフレクターに十分な重量が置かれた際に折りたたみ可能である。ディフレクターは、このディフレクターからこの十分な重量が除去された際に、拡大構成に戻る。
【0010】
一貫輸送コンテナ上の抵抗圧力は、ディフレクターを提供すること、及びディフレクターを一貫輸送コンテナの表面に取り付けることにより、低減される場合がある。ディフレクターは、一貫輸送コンテナの頂部表面に置かれている場合がある。ディフレクターはベースを有する場合がある。このベースは、頂部表面と底部表面とを有する場合がある。頂部表面と底部表面とは、互いに反対側である場合がある。底部表面は、一貫輸送コンテナの表面に取り付けられるように構成されている場合がある。ディフレクターは、側壁をも有する場合がある。側壁は、内側表面と、この内側表面とは反対側の外側表面と、を備えている場合がある。側壁は折りたたみ式である場合がある。ディフレクターはディバイダを有する場合がある。ディバイダは、頂縁部及び底縁部を有する場合がある。ディバイダの頂縁部は、頂壁の内側表面に取り付けられている場合があり、底縁部は、ベースの頂部表面に取り付けられている場合がある。ディフレクターは、第1の端部と、この第1の端部とは反対側の第2の端部と、をも有する場合がある。第1の端部は、部分的にシールされていない場合がある。ディフレクターは、ディフレクターを一貫輸送コンテナの頂部表面に恒久的に接合するように、接合複合体をも有する場合がある。頂壁、ベース、及び側壁は、三角形のプリズム形状、または楔形状を形成するように、互いに接続されている場合がある。頂壁の内側表面と、側壁の内側表面と、ベースの頂部表面とは、内容積を規定する場合がある。内容積は、ディバイダによって二分されている場合がある。ディフレクターは、エチレンプロピレンジエンゴムを含む形状記憶材料で形成されている場合がある。ディフレクターは、このディフレクターに十分な重量が置かれた際に折りたたみ可能である。ディフレクターは、このディフレクターから十分な重量が除去された際に、拡大構成に戻る。
【0011】
本開示の様々な目的、特徴、及び利点は、一貫輸送コンテナのための本ディフレクターの特定の実施形態を、説明及び実施例として示す添付図面に関連して取られる、以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【0012】
本発明のコンセプトの利点及び特徴を得ることができる方式を記載するために、本発明の実施形態が参照される。これら実施形態は、添付図面に図示されている。これら図面が本発明のコンセプトの例示的実施形態のみを図示しており、したがって、本発明の範囲を限定するものとしては解釈されないことを理解すると、本明細書の原理は、添付図面の使用を通して、さらなる特殊性及び詳細を伴って記載及び説明される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1A】本開示に係るディフレクターの斜視図である。
図1B】本開示に係るディフレクターの斜視図である。
図1C】本開示に係るディフレクターの斜視図である。
図2】一貫輸送コンテナに関係して示されるディフレクターの斜視図である。
図3】一貫輸送コンテナに関係して示されるディフレクターの側面図である。
図4】ディフレクターの斜視図である。
図5】ディフレクターのない一貫輸送コンテナの側面図である。
図6】一貫輸送コンテナに関係して示されるディフレクターの側面図である。
図7】一貫輸送コンテナに関係して示されるディフレクターの斜視図である。
図8】一貫輸送コンテナに関係して示されるディフレクター及び接合複合体の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示に係る気動車及び一貫輸送コンテナで使用するためのディフレクターは、全体として参照符号1によって示されており、1つのタイプのディフレクター1上の例示的に設置された状態で図1Aに示されている。ディフレクター1は、拡大された構成で示されている。本明細書に開示のディフレクターは、気動車が移動する際に空気の向きをそらす利点を提供する。ディフレクターは、折りたたみ式である利点をも提供し、より安価な輸送を可能にする。
【0015】
図1から図8は、ディフレクター1の実施形態を示している。図1Aから図1Cに示すように、ディフレクターは、ディフレクター1を支持するベース10を有している。ディフレクター1は、ベース10に接続された側壁30をも有している。ディフレクター1は、ベース10及び側壁に接続された頂壁30をも有している。これに関し、ベース10、側壁20、及び頂壁30は、内容積80を規定する三角形のプリズムを形成するように、互いに接続されている。図1Aに示すように、内容積80は、第1のサブ内容積81Aと第2のサブ内容積81Bとを形成するように、ディバイダ50Aから50Cによって二分されている場合がある。ディフレクター1は、第2の端部3とは反対側の第1の端部2を有する場合がある。
【0016】
図1Aから図1Cに示すように、ディフレクター1のベース10は、頂部表面12と、この頂部表面12とは反対側の底部表面14と、を有している。ベース10の頂部表面12は、内容積80に向いている。ベース10は、矩形形状を有する場合がある。これに関し、ベース10は、第2の縁部13とは反対側の第1の縁部11を有する場合がある。第1の縁部11は、頂壁30に取り付けられるように構成されている。第2の縁部13は、側壁20に取り付けられるように構成されている。
【0017】
ベース10は、ある幅及びある長さを有している。ベース10の幅は、1インチである場合がある。非限定的な実施例として、ベース10は、1インチより小であるか大である幅を有する場合がある。ベース10は矩形である場合がある。ベース10は、正方形などの他の形状である場合がある。ベース10は、1インチの厚さである場合がある。別の実施例では、ベース10は、1インチ未満の厚さである場合がある。別の実施例では、ベース10は、1インチより大である厚さである場合がある。
【0018】
図1Aから図1Cに示すように、ディフレクター1の側壁20は、内側表面22と、この内側表面22とは反対側の外側表面24と、を有している。側壁20の内側表面22は、内容積80に向いている。側壁20は、矩形形状を有する場合がある。これに関し、側壁20は、第2の縁部23とは反対側の第1の縁部21を有する場合がある。第1の縁部21は、ベース10に取り付けられるように構成されている。第2の縁部23は、頂壁30に取り付けられるように構成されている。
【0019】
側壁20は、ある幅及びある長さを有している。側壁20の幅は、1インチである場合がある。非限定的な実施例として、側壁20は、1インチより小であるか大である幅を有する場合がある。側壁20は矩形である場合がある。側壁20は、正方形などの他の形状である場合がある。側壁20は湾曲している場合がある。一実施例として、側壁20は凸状である場合がある。別の実施例として、側壁20は凹状である場合がある。側壁20は1インチの厚さである場合がある。別の実施例では、側壁20は、1インチ未満の厚さである場合がある。別の実施例では、側壁20は、1インチより大である厚さである場合がある。ディフレクター1は折りたたみ式である場合がある。これに関し、側壁20は、十分な量の重さがディフレクター1に置かれた場合に折りたたまれるように構成されている場合がある。一実施例として、図3に示すように、一貫輸送コンテナ70がディフレクター1の頂部に置かれた場合、ディフレクター1は折りたたまれる場合がある。側壁20が折りたたみ式であることから、側壁20は、アコーディオンに類似のひだを有する場合がある。別の実施例では、側壁20は、側壁20の残りの部分より薄い厚さのノッチ29またはエリアを有する場合があり、側壁20が、サブ容量81Aに対して内側に折り曲げられ得るか外側に折り曲げられ得る位置を提供している。同様に、頂壁30は、頂壁30の残りの部分より薄い厚さのノッチまたはエリアを有する場合があり、頂壁30が、内部サブ容量81Aから81Cに対して内側に折り曲げられ得る位置を提供している。ベース10、側壁20、頂壁30、またはディバイダ50Aから50Cのいずれかが、ベース10、側壁20、頂壁30、またはディバイダ50Aから50Cの残りの部分より薄い厚さのノッチまたはエリアを有する場合があり、ベース10、側壁20、頂壁30、またはディバイダ50Aから50Cが、内部サブ容量81Aから81Cに対して内側または外側に折り曲げられ得る位置を提供していることを理解されたい。いくつかの実施例では、ディフレクター1は、気動車、またはスタックされていない一貫輸送コンテナで使用される場合がある。そのような実施例では、ディフレクター1は折りたたみ式ではない場合がある。折りたたみ式ではない実施例では、ディフレクター1は、硬質プラスチックで形成されている場合がある。
【0020】
図1Aから図1Cに示すように、ディフレクター1の頂壁30は、内側表面32と、この内側表面32とは反対側の外側表面34と、を有している。頂壁30の内側表面32は、内容積80に向いている。頂壁30は、矩形形状を有する場合がある。これに関し、頂壁30は、第2の縁部33とは反対側の第1の縁部31を有する場合がある。第1の縁部31は、側壁20に取り付けられるように構成されている。第2の縁部33は、ベース10に取り付けられるように構成されている。
【0021】
頂壁30は、ある幅及びある長さを有している。頂壁30の幅は、1インチである場合がある。非限定的な実施例として、頂壁30は、1インチより小であるか大である幅を有する場合がある。図3に示すように、頂壁30は矩形である場合がある。頂壁30は、正方形などの他の形状である場合がある。頂壁30は湾曲している場合がある。一実施例として、頂壁30は凸状である場合がある。別の実施例として、頂壁30は凹状である場合がある。頂壁30は、1インチの厚さである場合がある。別の実施例では、頂壁30は、1インチ未満の厚さである場合がある。別の実施例では、頂壁30は、1インチより大である厚さである場合がある。
【0022】
ベース10、側壁、及び頂壁30は、互いに接続されている。ベース10の第2の縁部13は、側壁20の第1の縁部21に接続されている。側壁20の第2の縁部23は、頂壁30の第1の縁部31に接続されている。頂壁30の第2の縁部33は、ベース10の第1の縁部11に接続されている。これに関し、ベース10、側壁20、及び頂壁30は、三角形のプリズムを形成するように、互いに接続されている。互いに接続されている各縁部は、互いに恒久的に取り付けられている場合がある。別の実施例では、縁部は、互いに取外し可能に取り付けられている場合もある。当業者には、ディフレクター1が、立方体、直方柱、または当該技術で既知である任意の他の形状などの他の形状を形成するように、4つ以上の壁を有している場合があることを理解されたい。
【0023】
図1Aに示すように、内容積80を二分するディバイダ50Aは、第2の側部54とは反対側の第1の側面52を有している。ディバイダは、頂縁部51と、この頂縁部51とは反対側の底縁部53とを有している。頂縁部51は、頂壁30の内側表面に取り付けられている。ディバイダの底縁部53は、ベース10の頂部表面12に接続されている。これに関し、ディバイダ50Aは、内容積80を第1のサブ容量81Aと第2のサブ容量81Bとに分割する。図1B及び図1Cに示すように、ディフレクター1は、2つ以上のディバイダ50Aから50Cを有する場合があることを理解されたい。図1Bに示すように、ディフレクター1は、2つ以上のサブ容量81Aから81Cを有する場合があることをも理解されたい。サブ容量81Aから81Cの各々は、中空である場合がある。いくつかの実施例では、サブ容量の1つまたはすべては、適切な材料で充填されている場合がある。サブ容量81Aから81Cを充填するために使用される適切な材料は、ベース10、側壁20、及び頂壁30と同じ材料である場合がある。サブ容量81A、81Bは、ベース10、側壁20、及び頂壁30を形成するために使用される材料とは異なる材料で充填される場合もある。いくつかの実施例では、サブ容量81Aから81Cの各々は、同じ材料で充填されている。他の実施例では、サブ容量81Aから81Cの各々は、他のサブ容量81Aから81Cとは異なる材料で充填される場合がある。いくつかの実施例では、サブ容量81Aから81Cの各々は充填されている。他の実施例では、サブ容量81Aから81Cの少なくとも1つが充填され、他のサブ容量81Aから81Cは充填されていない。図1Aに示すように、ディバイダ50Aは、ベース10に対して垂直である。別の実施例では、図1B及び図1Cに示すように、ディバイダ50Aから50Cは、ベース10に対して傾斜している、または垂直ではない場合がある。
【0024】
図7及び図8に示すように、第1の端部2または第2の端部3の一方または両方は、シールされているか閉鎖されている場合がある。このことは、一貫輸送コンテナ70の圧力抵抗の低減を補助する場合がある。図1に示すように、ディフレクター1の第1の端部2または第2の端部3の一方または両方は、開放されている場合がある。いくつかの実施例では、第1の端部2または第2の端部3の一方または両方は、テーパが付されている場合がある。
【0025】
図8に示すように、ディフレクター1は、接合複合体60を含む場合がある。接合複合体60は、第1の接着剤層61及び第2の接着剤層65を有する場合がある。接合複合体60は、フォーム層62をも含む場合がある。フォーム層62は、頂部フォーム表面63と、頂部フォーム表面とは反対側の底部フォーム表面64とを有している場合がある。第1の接着剤は、頂部フォーム表面64に添付される場合がある。フォーム層62は、ディフレクター1が一貫輸送コンテナに取り付けられている場合、ディフレクター1に追加の持続性を提供する場合がある。第2の接着剤は、底部フォーム表面65に添付される場合がある。接合複合体60は、一貫輸送コンテナ70の表面にディフレクター1を取り付けるために使用される場合がある。
【0026】
図2図3図6、及び図7に示すように、接合複合体60は、一貫輸送コンテナ70の頂部表面72にディフレクター1を取り付けるために使用される場合がある。図示のように、ディフレクター1は、一貫輸送コンテナ70の第1の端部71または第2の端部73の近くの、一貫輸送コンテナ70の頂部表面72に取り付けられている場合がある。いくつかの実施例では、ディフレクター1は、一貫輸送コンテナ70の1つまたは複数の側面74A、74Bに取り付けられている場合がある。別の実施例では、2つ以上のディフレクター1が一貫輸送コンテナ70に取り付けられている場合がある。限定ではないが、乗用気動車、貨物コンテナ、補助車両、軍用鉄道車両、及び整備用車両を含む、当該技術で知られている鉄道車両の任意のタイプ上で圧力抵抗を低減させるためにディフレクター1が使用される場合があることを理解されたい。限定ではないが、コンテナ鉄道車両、ばら積み貨物鉄道車両、専門家が使用する鉄道車両、及びマルチモーダル鉄道車両を含む、任意のタイプの船積みコンテナでディフレクター1が使用される場合があることをも理解されたい。マルチモーダル車両は、限定ではないが、ロードレーラー、modalohrのロードトレーラーキャリア、大物車、ならびに、バルク冷凍コンテナ、フラットラックコンテナ、絶縁コンテナ、被冷却コンテナ、オープントップのコンテナ、カスタムコンテナ、及び当該技術で知られている任意の他のコンテナなどの一貫輸送車両を含む場合がある。ディフレクター1は、道路によるもの、または海洋によるものなど、他の手段によって輸送されるコンテナの圧力抵抗を低減させるために使用される場合がある。
【0027】
ディフレクター1が一貫輸送コンテナ70を改良するために使用される場合があることから、ディフレクター1は、一貫輸送コンテナ70の幅のほぼ全体を延ばすために適切な長さを有する場合がある。実施例として、ディフレクター1は、9フィートまでの長さを有する場合がある。ディフレクター1の利点は、十分な重量下で折りたたまれるか変形し、その重量が除外されると元の形状に戻る能力である。図2に示すように、ディフレクター1は、スタック可能な一貫輸送コンテナで使用される場合がある。スタック可能な一貫輸送コンテナ70がスタックされる場合、一貫輸送コンテナ間の隙間が存在する場合がある。ディフレクター1は、ディフレクター1または一貫輸送コンテナ70を損傷することなく、スタックされた一貫輸送コンテナ70間にフィットするのに十分に小さい高さに折りたたまれるように構成されている。これに関し、ディフレクター1は、図3に示すように、拡大された構成にある場合に1インチの高さを有し、0.5インチ以下の折りたたみ高さを有する場合がある。いくつかの実施例では、ディフレクター1は、0.4インチ以下の折りたたみ高さを有する場合がある。他の実施例では、ディフレクター1は、0.5インチより大である折りたたみ高さを有する場合がある。ディフレクター1が、1インチより大である、拡大された構成での高さを有する場合があることを理解されたい。ディフレクター1がフラットな表面またはフラットではない表面に取り付けられる場合があることから、ベース10、側壁20、頂壁30、及び接合複合体60は、フラットではない表面に適合するように、柔軟である場合がある。
【0028】
使用時には、接合複合体60の第1の接着剤61をベース10の底部表面14に取り付けることにより、ディフレクター1が一貫輸送コンテナ70に設置される。フォーム層62の頂部表面63は、第1の接着剤61に取り付けられる場合がある。フォーム層62の底部表面64は、第2の接着剤65に取り付けられる場合がある。第2の接着剤65は、一貫輸送コンテナ70の頂部表面72に取り付けられている場合がある。別の実施例では、第2の接着剤65は、一貫輸送コンテナ70の側面74A、74Bに取り付けられている場合がある。図6に示すように、ディフレクター1が一貫輸送コンテナ70に取り付けられると、ディフレクター1は、間の隙間の上方に空気流を追いやることにより、ディフレクター1の後方の一貫輸送コンテナ上の圧力抵抗を低減させる場合がある。図5に示すように、ディフレクター1なしで輸送される一貫輸送コンテナ70は、圧力抵抗によって影響される場合がある。ディフレクター1は、ダウンフォースを顕著に増大させることはない。
【0029】
本開示を、様々な実施形態を参照して説明してきたが、これら実施形態は、説明的ものであり、本開示の範囲は、これら実施形態に限定されないことを理解されたい。当業者には、上に開示の特定の実施形態からの変形が本発明によって予期されることを理解されたい。多くの変形形態、変更形態、追加形態、及び向上形態が可能である。より一般的には、本開示に係る実施形態は、特定の実施態様の文脈において記載されている。機能性は、本開示の様々な実施形態において、各ブロックで、異なるように、分離または結合されるか、異なる用語で記載される場合がある。これら及び他の変形形態、変更形態、追加形態、及び向上形態は、添付の特許請求の範囲に規定されるような本開示の範囲内にあり得る。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8