(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-13
(45)【発行日】2023-12-21
(54)【発明の名称】ジルコニア部分を設けた外側要素を含む計時器
(51)【国際特許分類】
G04B 45/00 20060101AFI20231214BHJP
G04B 37/22 20060101ALI20231214BHJP
G04B 19/30 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
G04B45/00 G
G04B37/22 V
G04B19/30 A
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022084970
(22)【出願日】2022-05-25
【審査請求日】2022-05-25
(32)【優先日】2021-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】506425538
【氏名又は名称】ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ミシェル・ウィルマン
(72)【発明者】
【氏名】ロイク・キュルショ
(72)【発明者】
【氏名】ピエルパスクヮーレ・トルトラ
(72)【発明者】
【氏名】ジーモン・シュプリンガー
(72)【発明者】
【氏名】セドリック・フォール
【審査官】榮永 雅夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-38198(JP,A)
【文献】特表2013-501210(JP,A)
【文献】特開2000-75053(JP,A)
【文献】特表2019-501388(JP,A)
【文献】特開2019-20404(JP,A)
【文献】スイス国特許出願公開第713156(CH,A3)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04B 1/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス蓋に加えて、以下の外側要素、すなわち、背面(2)、中間部品(1)、文字盤(3)、および2つのブレスレットストランド(30)を含む計時器であって、これらの外側要素の少なくとも1つは、第1の遮光性の材料で作られた少なくとも1つの第1の部分と、第2の部分的に透明または半透明の材料で作られた少なくとも1つの第2の部分とで形成された本体を含み、前記第1の
遮光性の材料は、前記第2の
部分的に透明または半透明の材料と一体になっており、前記計時器は、ジルコニアを含む部分的に透明または半透明のセラミック材料で作られた前記少なくとも1つの第2の部分を通過する光を生成する少なくとも1つの光源(10)をさらに含
み、前記少なくとも1つの光源(10)は、前記外側要素の前記本体の前記少なくとも1つの第2の部分上に連続的またはほぼ連続的な照明を生成するように構成された拡張型の光源であり、前記計時器は、前記計時器の可動部品上に取り付けられた光シャッタまたはバルブをさらに含み、前記光シャッタまたはバルブは、前記少なくとも1つの拡張型の光源(10)に面して配置され、前記光源(10)によって放射された前記光が前記計時器の内側から前記少なくとも1つの第2の部分を通って前記計時器の外側に漏れる唯一の位置を有するように構成されることを特徴とする、計時器。
【請求項2】
前記少なくとも1つの光源(10)は、前記外側要素の前記本体内またはその下に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の計時器。
【請求項3】
前記外側要素の前記本体に対する前記少なくとも1つの光源(10)の配置は、前記少なくとも1つの光源によって生成される前記光の大部分またはすべてが、この本体の前記少なくとも1つの第2の部分を通過するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の計時器。
【請求項4】
前記ジルコニアは、白色ジルコニアであることを特徴とする、請求項1に記載の計時器。
【請求項5】
前記ジルコニアは、正方晶ジルコニアであることを特徴とする、請求項1に記載の計時器。
【請求項6】
前記ジルコニアは、アルミナ顔料をドープさ
れることを特徴とする、請求項1に記載の計時器。
【請求項7】
前記少なくとも1つの光源(10)は、発光ダイオード(18)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の計時器。
【請求項8】
前記少なくとも1つの光源(10)は、発光ダイオード(18)を含み、前記発光ダイオードは、照明される前記外側要素の前記本体上に、または照明される前記外側要素内もしくはその下に挿入された基板上に、蒸着または印刷された有機発光ダイオードであり、前記有機発光ダイオードは、前記拡張型の光源を形成することを特徴とする、請求項1に記載の計時器。
【請求項9】
前記拡張型の光源(10)は、前記発光ダイオード(18)に加えて、光ガイド(22)を含み、前記光ガイド(22)は、前記発光ダイオード(18)に結合し、前記発光ダイオード(18)によって入射した前記光をその全長にわたって拡散することができることを特徴とする、請求項
8に記載の計時器。
【請求項10】
前記少なくとも1つの光源(10)は、前記外側要素の前記本体の前記少なくとも1つの第2の部分上に連続的またはほぼ連続的な照明を生成するように構成された拡張型の光源であり、前記少なくとも1つの拡張型の光源(10)は、数字、文字、ロゴ、またはテキストの形状を有することを特徴とする、請求項1に記載の計時器。
【請求項11】
照明される前記外側要素の前記本体の前記少なくとも1つの第2の部分は、前記光源(10)から来る前記光によって照明されるように意図した少なくとも1つの刻印を含むことを特徴とする、請求項1に記載の計時器。
【請求項12】
照明される前記外側要素の前記本体の前記少なくとも1つの第2の部分は、前記光源(10)から来る前記光によって照明されるように意図した少なくとも1つの刻印を含み、前記少なくとも1つの刻印は、前記ジルコニアの表面の選択的な浸炭および/または窒化と、機械的彫刻またはレーザー彫刻による前記ジルコニアの厚さの変化と、前記ジルコニアの密度の変化と、前記ジルコニアの前記表面上の遮光性または半透明の圧痕と、前記ジルコニアの前記表面上または前記ジルコニ
アの内側に構造化されたPVD物理蒸着層と、これらの方法の2つ以上の組合せとからなる群から選択される方法を介して、前記少なくとも1つの第2
の部分に作られることを特徴とする、請求項1に記載の計時器。
【請求項13】
前記少なくとも1つの刻印は、前記第2の部分の表面の選択的な浸炭および/または窒化を介して前記少なくとも1つの第2の部分内に作られ、前記少なくとも1つの刻印は、電気伝導線路タイプまたはアンテナタイプの有効な導電構造体を形成することを特徴とする、請求項
11に記載の計時器。
【請求項14】
前記少なくとも1つの刻印は、自然光の中では見えず、前記光源(10)からの前記光によって照明されるときにのみ、見えるように構成されることを特徴とする、請求項
11に記載の計時器。
【請求項15】
前記少なくとも1つの光源(10)は、照明される前記外側要素の前記本体の下の、前記計時器の可動部品上に取り付けら
れることを特徴とする、請求項1に記載の計時器。
【請求項16】
ベゼル(26)、および/または押しボタン(16)、および/または竜頭キャップを設けた竜頭をさらに含み、前記ベゼル(26)、および/または前記竜頭、および/または前記竜頭キャップ、および/または前記押しボタン(16)は、前記少なくとも1つの第2の部分を含む外側要素であることを特徴とする、請求項1に記載の計時器。
【請求項17】
前記少なくとも1つの光源(10)は、紫外光、紫色光、青色光、白色光、または赤外光を放射し、照明される前記外側要素は、前記計時器の内側から前記光が漏れることが望まれる場所に、リン光性および/または蛍光性の粒子が充填されていることを特徴とする、請求項1に記載の計時器。
【請求項18】
前記部分的に透明または半透明のセラミック材料は、基本的にまたは完全に、ジルコニアからなることを特徴とする、請求項1に記載の計時器。
【請求項19】
ガラス蓋に加えて、以下の外側要素、すなわち、背面(2)、中間部品(1)、文字盤(3)、および2つのブレスレットストランド(30)を含む計時器であって、これらの外側要素の少なくとも1つは、第1の遮光性の材料で作られた少なくとも1つの第1の部分と、第2の部分的に透明または半透明の材料で作られた少なくとも1つの第2の部分とで形成された本体を含み、前記第1の遮光性の材料は、前記第2の部分的に透明または半透明の材料と一体になっており、前記計時器は、ジルコニアを含む部分的に透明または半透明のセラミック材料で作られた前記少なくとも1つの第2の部分を通過する光を生成する少なくとも1つの光源(10)をさらに含む、計時器の使用法であって、前記計時器は、
前記第2の部分的に透明または半透明の材料で作られた前記少なくとも1つの第2の部分を含む前記外側要素内またはその下に配置された複数の光源(10)を含み、前記光源(10)のオンおよびオフの切替えは、前記計時器が、前記光源(10)によって照明される前記外側要素上に、前記計時器に固有の機能、および/または外部パラメータもしくは前記計時器のユーザに関するパラメータの測定に関する機能の少なくとも1つの視覚表示を有するように構成されることを特徴とする
、計時器の使用法。
【請求項20】
前記光源(10)のオンおよびオフの前記切替えは、以下の機能、すなわち、時間、分、および/または日付の表示、時間が経過するにつれてそれぞれ照明し消える前記外側要素の発光領域によるタイマーまたはカウントダウンの表示、前記外側要素に対する色、律動、周波数、および/または強度変調された照明による、前記計時器によって測定される大きさの表示
、アラームまたは通知の受信の表示、前記計時器の有効な機能の表示、前記計時器を調整する際の支援のうちの1つまたは複数に関する1つまたは複数の視覚表示を、前記計時器が前記光源(10)によって照明される前記外側要素上に有するように構成されることを特徴とする、請求項
19に記載の計時器の使用法。
【請求項21】
前記光源(10)のオンへの前記切
替えおよび/またはオフへの前記切
替えは、同時におよび/または順次制御されることを特徴とする、請求項
19に記載の計時器の使用法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミック材料で作られた少なくとも1つの部分を含む少なくとも1つの外側要素を含む計時器に関する。より具体的には、本発明は、機能的、美的、および/または遊び心のある目的で独自の光効果を有する計時器に関する。本発明はまた、計時器上の照明の独自の機能的用途を有する計時器の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
美的な外観が向上した腕時計などの計時器を作ることは、時計製造業者の間で、特に様々な外側要素を設計することを担う者の間で、常に関心事である。計時器にできるだけ整った美的なものを与えるように考えられてきたすべての解決策を本明細書に列挙するには時間がかかりすぎる。例にすぎないが、文字盤のエンジン回転の技法、文字盤のアップリケまたは針の形状および/または色、あるいは他に貴石または半貴石の追加に言及することができる。
【0003】
本発明は、外観が美的であると同時に、驚くべきで、機能的である時計を顧客に提供することを目的とする追求の一部である。
【0004】
これに関連して、例えば、特許文献国際公開第2010/146162(A1)号から、少なくとも1つの外側要素が、少なくとも部分的に透明または半透明の材料、特にセラミック材料で作られた部分を含む、計時器を照明することが知られている。計時器、典型的には時計は、セラミック材料の透明または半透明の部分を通過する光を生成することによって、文字盤の下の、ケーシングの内側からこのセラミック材料を照明することができる1つまたは複数の光源を含む。外側要素のセラミック材料部分は、外側要素に取り付けられた部品とすることができる。したがって、時計の中間部品の側方周縁部、竜頭および/または押しボタンの周りの領域、あるいは他にブレスレットストランドに向かう光学要素を照明することができる。文字盤は、文字盤上に設けられた選択的な半透明の領域(アップリケ)を介して照明することもできる。
【0005】
しかし、このタイプの計時器の欠点は、計時器が最適な光透過率を提供しないことである。さらに、外側要素のセラミック材料部分が挿入物であるとき、そのような挿入物を外側要素上に組み付けることによって、計時器の耐水性および経時的な安定性を保証することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】国際公開第2010/146162(A1)号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、耐水性があり、経時的に安定であり、計時器の外側要素の内側から最適な光透過率で光を漏らすことができる一方、機能的、美的、および/または遊び心のある目的で独自の光効果を有する計時器を提供することによって、先行技術の欠点を克服する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的で、本発明は、ガラス蓋に加えて、以下の外側要素、すなわち、背面、中間部品、文字盤、および2つのブレスレットストランドを含む計時器に関し、これらの外側要素の少なくとも1つは、第1の遮光性の材料で作られた少なくとも1つの第1の部分と、第2の部分的に透明または半透明の材料で作られた少なくとも1つの第2の部分とで形成された本体を含み、上記第1の材料は、上記第2の材料と一体になっており、計時器は、ジルコニアを含む部分的に透明または半透明のセラミック材料で作られた上記少なくとも1つの第2の部分を通過する光を生成する少なくとも1つの光源をさらに含む。
【0009】
少なくとも部分的に透明または半透明のセラミック材料としてのジルコニアの使用によって、計時器に驚くべき照明を提供することができ、計時器に、貴重な、多かれ少なかれ拡散した、さりげない、ソフトで、心地よい外観を与え、これらの特徴は、所望の美的結果に応じて、事実上無限に変化させることができ、計時器の最終的な美的品質を向上させる。さらに、イットリアの添加によって正方晶相に安定化されたジルコニア(「イットリア安定化正方晶ジルコニア多結晶体」を表すY-TZP)は、最良の機械的靭性と最良の光透過率の1つとの両方を提供する工業用セラミックである。したがって、計時器の外側要素の内側から光を漏らすために計時器にジルコニアを使用することによって、計時器に極めて良好な光透過率を提供することができる一方、機能的、美的、および/または遊び心のある目的で独自の光効果が可能になる。本発明による計時器は、例えば、電子式、電気機械式、および/または機械式の時計、特にスポーツウォッチまたは「高級」時計と呼ばれる時計であってよい。
【0010】
さらに、外側要素の第2のジルコニア部分を通した光の抽出は、外側要素に取り付けられる様々な透明の構成要素の組立てを必要としない。実際、第1の材料と一体になった第2の材料は、外側要素の一体型の本体全体を共に形成し、これにより、この外側要素、したがって計時器の耐水性および経時的な安定性を保証することができる。したがって、本発明により、計時器内に機械加工された特定の光路を設ける必要がないが、その耐水性を確保しなければならない。したがって、この構成では、外側要素は、ジルコニアなどのセラミック材料を含むことが理解される。この外側要素は、ジルコニアタイプのセラミック材料を含む一体で作られることが好ましい。
【0011】
第2のジルコニア部分の組成および厚さは、可視スペクトルにおける平均の光透過率が、少なくとも30%、好ましくは40%以上の値を有するように選択されるのが好ましい。
【0012】
計時器の特定の形状は、従属請求項2から23に定義されている。
【0013】
ジルコニアは、白色ジルコニアであるのが好ましい。ジルコニアは、正方晶ジルコニアであるのがより好ましい。ジルコニアは、有利にも、アルミナ顔料をドープされており、好ましくは、5重量%のアルミナ顔料をドープされている。これにより、ジルコニアの透光性のレベルを、製造業者の希望に応じて様々な値に調整することができる。
【0014】
本発明の特定の技術的特徴によれば、上記少なくとも1つの光源は、発光ダイオードを含む。
【0015】
本発明の別の特定の技術的特徴によれば、上記少なくとも1つの光源は、外側要素のジルコニア部分上に連続的またはほぼ連続的な照明を生成するように構成された拡張型の光源である。
【0016】
本発明の第1の実施形態によれば、発光ダイオードは、照明される外側要素上に、または照明される外側要素内もしくはその下に挿入された基板上に、蒸着または印刷された有機発光ダイオードであり、上記有機発光ダイオードは、拡張型の光源を形成する。これは、拡張型の光源に、所定の形状、典型的には、包括的または限定的ではないが、数字、文字、ロゴ、または他にテキストの形状を与えることができる。
【0017】
本発明の第2の実施形態によれば、拡張型の光源は、発光ダイオードに加えて、光ガイドを含み、上記光ガイドは、発光ダイオードに結合し、発光ダイオードによって入射した光をその全長にわたって拡散することができる。これは、外側要素上の所望の場所で連続的な照明を得ることを可能にし、したがって、特に、独創的であり、これらの場所に限定された、機能的、美的、および/または遊び心のある用途を提供する。
【0018】
有利にも、計時器は、計時器の可動部品上に取り付けられた光シャッタまたはバルブをさらに含み、光シャッタまたはバルブは、上記少なくとも1つの拡張型の光源に面して配置され、光源によって放射された光が計時器の内側から計時器の外側に漏れる唯一の位置を有するように構成される。したがって、これは、外側要素上を連続的に移動する光の点の錯覚を与え、そのような効果は、有利にも、例えば、カウントダウンまたは発光クロノメータを表示することを目的とする用途において使用することができる。
【0019】
本発明の特定の技術的特徴によれば、照明される外側要素の第2のジルコニア部分は、光源から来る光によって照明されるように意図した少なくとも1つの刻印を含む。
【0020】
上記少なくとも1つの刻印は、ジルコニアの表面の選択的な浸炭および/または窒化と、機械的彫刻またはレーザー彫刻によるジルコニアの厚さの変化と、ジルコニアの密度の変化と、ジルコニアの表面上の遮光性または半透明の圧痕と、ジルコニアの表面上またはジルコニア部分の内側に構造化されたPVD物理蒸着層と、これらの方法の2つ以上の組合せとからなる群から選択される方法を介して、第2のジルコニア部分に作られるのが好ましい。
【0021】
有利にも、上記少なくとも1つの刻印が、ジルコニアの表面の選択的な浸炭および/または窒化を介してジルコニア部分内に作られるとき、その刻印は、電気伝導線路タイプまたはアンテナタイプの有効な導電構造体を形成する。このような構造体は、これらの構造体の周りのジルコニアの照明によって強調することができるが、有利にも、照明を生成するために光源に必要な電流をもたらすためにも使用することもできる。
【0022】
有利にも、上記少なくとも1つの刻印は、自然光の中では見えず、光源からの光によって照明されるときにのみ、見えるように構成される。刻印は、例えば、ジルコニアの表面上に陰画的に現れることによって見えるようになることができる。
【0023】
有利にも、上記少なくとも1つの光源は、照明される外側要素の下の、計時器の可動部品上に取り付けられ、例えば、針の軸の周りに回転するように構成された擬似針上に取り付けられる。これにより、特に、照明される外側要素が時計の中間部品またはベゼルであるとき、動的で、特に美的な照明結果を得ることができる。
【0024】
本発明の別の態様は、上述の計時器の使用に関し、計時器は、第2の部分的に透明または半透明の材料で作られた上記少なくとも1つの第2の部分を含む外側要素内またはその下に配置された複数の光源を含み、光源のオンおよびオフの切替えは、計時器が、光源によって照明される外側要素上に、計時器に固有の機能、および/または外部パラメータもしくは計時器のユーザに関するパラメータの測定に関する機能の少なくとも1つの視覚表示を有するように構成される。
【0025】
本発明の特定の技術的特徴によれば、光源のオンおよびオフの切替えは、以下の機能、すなわち、時間、分、および/または日付の表示、時間が経過するにつれてそれぞれ照明し消える外側要素の発光領域によるタイマーまたはカウントダウンの表示、外側要素に対する色、律動、周波数、および/または強度変調された照明による、計時器によって測定される大きさの表示、例えば、心拍数、温度、走るペース、歩数、または他にデシベルレベルの表示、アラームまたは通知の受信の表示、計時器の有効な機能の表示、計時器を調整する際の支援のうちの1つまたは複数に関する1つまたは複数の視覚表示を、計時器が光源によって照明される外側要素上に有するように構成される。
【0026】
本発明の別の特定の技術的特徴によれば、光源のオンへの切換えおよび/またはオフへの切換えは、同時におよび/または順次制御される。
【0027】
本発明による計時器の目的、利点、および特徴は、以下の図面によって示される少なくとも1つの非限定的な実施形態に基づく以下の説明においてより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の一実施形態による、光源によって照明されるジルコニア部分を含む中間部品を備えている、時計ケースの断面図である。
【
図2】光が入射する拡散用の光ファイバが内側に沿って固定されたジルコニア時計中間部品の上面図である。
【
図3】光が通過する文字盤および/またはジルコニアベゼルを含む腕時計の上面図である。
【
図4】中間部品内に設けられた2つのジルコニア部分によって光が拡散する、2つのブレスレットストランドを含む腕時計の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明は、計時器の少なくとも1つの外側要素内またはその下に少なくとも1つの光源を収容することを有する本発明の一般的な概念から進める。この外側要素は、第1の不透明もしくは非半透明または遮光性もしくはほぼ遮光性の材料で作られた少なくとも1つの第1の部分と、第2の透明もしくは半透明または少なくとも部分的に透明もしくは少なくとも部分的に半透明の材料で作られた少なくとも1つの第2の部分とで形成された本体を含む。この本体において、第1の材料は、第2の材料と一体である。第2の材料は、基本的にまたは専らまたは完全に、ジルコニアなどのセラミック材料からなる。この構成では、外側要素は、一体で作られるのが好ましい。この外側要素の一体型の本体は、好ましくは、この上記少なくとも1つの第1の部分、およびこの上記少なくとも1つの第2の部分のみからなることが理解されるであろう。加えて、上記少なくとも1つの第2の部分は、外側要素の本体の外側表面と内側表面との間に画定された、外側要素の本体の厚さ内で延在する。したがって、この厚さ内で延在することによって、この第2の部分は、これらの外側表面および内側表面を互いに接続する。
【0030】
第1の材料は、第2の材料よりも大きい比率でこの外側要素の本体中に存在するのが好ましい。これに関連して、この第1の材料を主材料、第2の材料を副材料と呼ぶこともできる。例えば、第1の材料は、外側要素の本体の60~90%、好ましくは75%を構成することができる。第2の材料は、この外側要素の本体の上記少なくとも1つの第2の部分または透明もしくは半透明の領域に対応するので、外側要素において視覚的に識別可能であることに留意されたい。
【0031】
これに関連して、第2の部分により外側要素の本体の外側表面または可視表面上を占有する全表面は、第1の部分によりこの同じ面上を占有する全表面よりも小さいことが理解される。
【0032】
しかし、他の代替形態では、この第1の材料は、この外側要素の本体において第2の材料よりも小さい比率であってよい。その際、例えば、第1の材料は、外側要素の本体の20~30%、好ましくは25%を構成することができる。これに関連して、第1の部分により外側要素の本体の可視面上を占有する全表面は、第2の部分によりこの同じ面上を占有する全表面よりも小さいことが理解される。
【0033】
この外側要素の本体の第1の部分を構成する第1の材料は、ジルコニアを含まないのが好ましい。透明または半透明である外側要素の本体の第2の部分を構成する第2の材料は、ジルコニアを含むセラミック材料を含む。
【0034】
しかし、代替形態では、この外側要素の本体の第1の材料は、部分的または完全に、不透明もしくは非半透明または遮光性もしくはほぼ遮光性のジルコニアから構成することができる。その際、この代替形態では、第2の材料は、基本的にまたは専ら、透明または半透明のジルコニアからなる。この構成では、外側要素の本体は、完全にジルコニアで作られる。
【0035】
第2の部分は、透明または半透明である外側要素の本体の唯一の部分であることに留意されたい。既に述べたように、外側要素の本体は、少なくとも1つの第2の透明または半透明の部分を含む。この第2の部分は、光源によって生成された光が計時器の外側に漏れることができる、外側要素の一部を構成する。
【0036】
見られるように、外側要素において、第1の材料は、第2の材料と一体である。そのような構成は、外側要素、したがって計時器の耐水性および経時的な安定性を保証することができる。さらに、本発明により、計時器内に機械加工された特定の光路を設ける必要がないが、その耐水性を確保しなければならない。これは、機能的、美的、および/または遊び心のある目的で計時器に驚くべき照明を提供する独自の光効果を有する、耐水性があり経時的に安定した計時器を提供する。これにより、計時器に、貴重な、多かれ少なかれ拡散した、さりげない、ソフトで、心地よい様態を与えることができ、これらの特徴は、外側要素に取り付けられた透明の構成要素の組立てを必要とすることなく、所望の美的結果に応じて、事実上無限に変化させることができる。
【0037】
以下の説明では、当業者によく知られている計時器のすべての部分を、簡略的に説明しているにすぎない。
【0038】
図1は、背面2および文字盤3とともに時計ケース6の内側容積4を画定する中間部品1の断面図である。時計ケース6は、頂部がガラス蓋34によって閉じられている。本説明のために、時計は、電子時計であり、そのムーブメントMは、時計ケース6の背面に配置されていることを想定する。このように、例えば発光ダイオードまたはLEDタイプの光源10と、その電子制御回路12とを取り付けた、プリント回路基板タイプまたは柔軟性のあるPCBタイプの支持板8をムーブメントMの上方に配置することが可能である。
図1の特定の実施形態では、光源10は、照明される中間部品1内に配置される。図示していない変形形態によれば、光源10は、照明される外側要素の下に配置される。より具体的には、光源10は、照明される外側要素の本体の内側表面に押し付けられながら、この内側表面の真下に配置される。この光源は、上記少なくとも1つの第2の部分に含まれる内側表面の一部に押し付けることができる。図示していない変形形態によれば、光源10を、照明される外側要素の本体の下で、計時器の可動部品上に取り付けるようにすることもできる。例えば、照明される外側要素が、中間部品1上に取り付けられたベゼル26であるとき、光源10は、針29の軸の周りに回転するように構成された擬似針上に取り付けることができる。
【0039】
点状のものであれ、拡張型のものであれ、任意のタイプの光源10を使用することができる。光源10が拡張型の光源であるとき、光源10は、外側要素の対象とする第2の透明または半透明のジルコニア部分上を連続的またはほぼ連続的に照明し、それを通して、光は、時計ケース6の内側容積4から漏れる。
図1に示す特定の実施形態では、光源10として発光ダイオードを使用する。発光ダイオードは、例えば、蛍光性および/またはリン光性の粒子を充填した外側要素と組み合わせて、紫外光、紫色光、青色光、白色光、または赤外光を放射する。照明される外側要素、この場合には
図1の特定の実施形態におけるジルコニア中間部品1は、光が時計ケース6の内側から漏れることが望ましい場所に装填される。このようにして、蛍光性および/またはリン光性の粒子は、ダイオードによって放射された放射線を吸収し、均一な可視光を再放射する。発光効果は、選択された粒子のタイプ、蛍光性、および/またはリン光性に応じて、光源がオフに切り替えられた直後に止まるか、または逆に、残光効果によって継続する。
【0040】
図2に示す特定の実施形態では、光源10は、発光ダイオード18および光ガイド22を含む拡張型の光源である。発光ダイオード18は、電子制御回路12に接続される。光ガイド22は、発光ダイオード18に結合し、ジルコニア中間部品1の内側に沿って固定される。したがって、光ガイド22は、光がガイド22に入射する点から、光が時計ケース6の内側容積4から漏れる、対象とする外側要素の第2の透明または半透明のジルコニア部分のレベルまで、光をもたらすことができる。変形形態によれば、光ガイド22は、発光ダイオード18と、光が時計ケース6の内側容積4から漏れる、対象とする外側要素の第2の透明または半透明のジルコニア部分との間に現われ得る任意の障害物を迂回することができる光ファイバである。
図2に示すように、光ファイバ22は、その全長に沿って入射光を拡散させる光ファイバとすることができる。光ファイバ22を単一の発光ダイオード18に結合することは、第2のジルコニア部分を照明するために使用するコストおよびエネルギーを節約する。
【0041】
図に示していない別の実施形態では、光源10は、照明される外側要素上に、または、照明される外側要素内もしくはその下に挿入された基板上に、蒸着または印刷された有機発光ダイオードからなる拡張型の光源である。例えば、有機発光ダイオードは、照明される第2の部分に含まれる外側要素の本体の内側表面の部分の上に、またはこの部分内もしくはその真下に挿入された基板上に、蒸着または印刷される。
【0042】
図に示していない別の実施形態では、光源10は、数字、文字、ロゴ、またはテキストの形状を有する拡張型の光源である。
【0043】
光源10は、例えば、充電式または差替式の電池14によって電力供給され、従来通り、時計ケース6の背面2の側の時計ムーブメントMの下に配置される。本発明による時計は、電子式、電気機械式、または純粋な機械式であってもよいことが理解されよう。後者の場合、光源10およびその電子制御回路12にのみ電力供給するように意図した電池を受け入れるハウジングを設けることで十分である。したがって、本発明は、任意のタイプの腕時計に適用することができ、確認すべき唯一の制約は、光源と、上記光が出なければならない外側要素との間の光の伝播に対する障害物が存在しないことである。
【0044】
ここまで、本発明は、少なくとも部分的に透明または半透明であるジルコニアを含む第2の材料と一体になった第1の材料で作られた唯一の外側要素としての中間部品1に関して説明してきた。しかし、本発明は、本体が少なくとも部分的に透明または半透明である第2のジルコニア材料からなる計時器の任意の他の外側要素、例えば、文字盤3(
図3に見える)、背面2、ベゼル26、フランジ(図示せず)、または他にブレスレットストランド30(
図4に見える)などに適用可能である。特定の例示的な実施形態によれば、照明されるように意図した外側要素のこの本体の第2の部分を構成する第2のジルコニア材料は、中間部品1またはベゼル26の上部に含まれる。別の特定の実施形態によれば、照明されるように意図した外側要素のこの本体を構成する第2のジルコニア材料は、押しボタン16などの時計の制御部材の第2の部分、または任意選択で竜頭キャップを設けた竜頭の第2の部分である。この場合、竜頭および/または竜頭キャップは、少なくとも部分的に透明または半透明であるこの第2の材料で作られた少なくとも1つの第2の部分を含む。
【0045】
計時器が腕時計である、別の特定の実施形態を
図3に示す。この実施形態では、例えば、ベゼル26および文字盤3のアップリケ24を照明することが可能である。この目的で、ベゼル26および文字盤3は各々、第1の全体的に遮光性の部品を設けられ、アップリケ24においてのみ光を漏らすことができるが、アップリケ24は、透明または半透明のジルコニアの第2の材料で作られた、この外側要素の本体の第2の部分である。この構成では、これらの外側要素の各々の本体は、第2の材料よりも相対的に多い量の第1の材料で作られる。逆に、ベゼル26および/または文字盤3のアップリケ24は、第1の遮光性の材料で作ることができ、これらの外側要素の各々の本体の残りは、透明または半透明のジルコニアの第2の材料で作られる。この構成では、これらの外側要素の各々の本体は、第1の材料よりも相対的に多い第2の材料を含む。
図3に示すこの特定の実施形態では、腕時計は、例えば、いくつかの点光源、より具体的には、アップリケ24と同じ数の点光源(図示した例では12個)を含んでよい。その際、各点光源は、アップリケ24の1つを直接または間接的に照明するために設けられる。あるいは、腕時計は、単一の拡張型の光源、典型的には
図2に示すものと同様の拡張型の光源を含んでよく、発光ダイオードとそのダイオードに結合した光ガイドとを含む。その際、光ガイドは、照明される文字盤3の下で延在するように、文字盤3の周縁部、したがってアップリケ24の周縁部のほぼ反対側に設けることができる。
【0046】
図4に示す別の特定の実施形態では、光源10によって生成された光は、透明または半透明のブレスレットのストランド30に入射する。この目的で、ほぼ12時および6時に、すなわちブレスレットのストランド30が上記中間部品1に固定される場所に、透明または半透明のジルコニアの第2の材料で作られた2つの第2の部分32aおよび32bを有する中間部品1が設けられる。時計ケース6の内側には、2つの光源10を各々、中間部品1の2つの第2のジルコニア部分32a、32bの一方に面して設けることができる。2つの光源10によって生成された光は、第2の材料32a、32bで作られた上記2つの第2の部分を通って時計ケース6から出てきて、ブレスレットの2つの透明または半透明のストランド30に入射し、そこで拡散する。
【0047】
光源によって生成された光のすべてまたは一部を通過させる時計の外側要素は、この光源によって直接照明することができる。しかし、これらの外側要素は、光源によって間接的に照明することもできる。
【0048】
照明される外側要素の第2の部分は、第2の白色ジルコニア材料からなるのが好ましい。あるいは、ジルコニアは、着色されたジルコニアであってよい。ジルコニアは、正方晶ジルコニアであるのが好ましい。ジルコニアは、有利にも、アルミナ顔料をドープされており、好ましくは、5重量%のアルミナ顔料をドープされている。
【0049】
外側要素の本体内で延在する第2の部分の第2の材料の組成および厚さは、可視スペクトルにおける平均の光透過率が、少なくとも30%、好ましくは40%以上の値を有するように選択されるのが好ましい。第1の部分の第1の材料が、部分的にまたは専ら、不透明もしくは非半透明または遮光性もしくはほぼ遮光性のジルコニアからなるとき、この材料を含む本体の組成および厚さは、可視スペクトルにおける平均の光透過率が0になるように選択されることに留意されたい。
【0050】
第1の材料が第2の材料と一体でないとき、この第2の材料は、挿入物を構成するために、少なくとも部分的に透明または半透明のジルコニアから作られることも可能である。この挿入物に使用されるジルコニアは、典型的には、白色ジルコニアである。挿入物は、時計ケース6の内側から光が漏れることが望まれる場所に設けられる。その際、外側要素の残りは、例えば、第1の材料で作られる。
【0051】
図に示していない本発明の一実施形態によれば、光源10が拡張型の光源であるとき、計時器は、計時器の可動部品上に取り付けられた光シャッタまたはバルブをさらに含む。可動部品は、例えば、計時器の針または擬似針である。光シャッタまたはバルブは、拡張型の光源10に面して配置され、光源10によって放射された光が計時器の内側から計時器の外側に向かって漏れる唯一の位置を有するように構成される。
【0052】
図に示していない本発明の別の実施形態によれば、第2のジルコニア材料で作られた、照明される外側要素の第2の部分は、光源10から来る光によって照明されるように意図した少なくとも1つの刻印を含む。この刻印は、例えば、この第2のジルコニア部分内に、
- ジルコニアの表面の選択的な浸炭および/または窒化、
- 機械的彫刻またはレーザー彫刻によりジルコニアの厚さを変化させること(例えば、セラミックでは0.数mmの縮小)、
- ジルコニアの密度を変化させること、
- ジルコニア外側要素の内側またはその表面上の遮光性または半透明の圧痕、
- または、ジルコニア部分の内側もしくはその表面上に構造化された物理蒸着層PVDなどのいずれかによって、
- あるいは、これらの方法の組合せによって作られる。
【0053】
光源10からの光の放射がオンに切り替えられるとき、通常は見えない刻印は、第2のジルコニア部分の表面上に陰画的に現れる。
【0054】
刻印が、この第2のジルコニア部分の表面の選択的な浸炭および/または窒化によって第2のジルコニア部分内に作られるとき、刻印は、電気伝導線路タイプまたはアンテナの有効な導電構造体を形成するのが好ましい。
【0055】
本発明による計時器は、有利にも、計時器のユーザに様々な機能的用途を提供するために使用することができる。この目的で、計時器は、いくつかの光源10を含む。各光源10は、照明される第2のジルコニア部分を含む外側要素内またはその下に配置される。特に、各光源10は、照明される第2のジルコニア部分に含まれる外側要素の内側表面の部分の真下に配置することができる。その際、光源は、この外側要素の内側表面のこの部分上に、押圧、接着、または任意の他のタイプの手段によって配置される。光源10のオンおよびオフの切替えは、計時器が、光源10によって照明される外側要素上に、計時器に固有の機能、および/または外部パラメータもしくは計時器のユーザに関するパラメータの測定に関する機能の少なくとも1つの視覚表示を有するように構成される。光源10のオンへの切換えおよび/またはオフへの切換えは、電子制御回路12によって同時におよび/または順次制御することができる。各光源10は、この電子制御回路12によって別々にオンおよびオフに切り替えられることに留意されたい。
【0056】
計時器の考えられる機能的用途のうち、例えば、以下のものを挙げることができる。
- 外側要素に対する色、律動、周波数、および/または強度変調された照明による、計時器によって測定される大きさの表示。例えば、
・ 同じ周波数のパルス照明によるユーザの心拍数の表示。照明の色は、周波数に応じて変化させることもでき、典型的には、低い律動では緑色であり、次いで、心拍数が高くなるにつれて徐々に赤色になる。
・ 色を温度に適合させる(典型的には、低温では青色、温度が高くなるにつれて徐々に赤色になる)ことによる、文字盤3上の数字またはアップリケ24の連続的な照明(
図3参照)を用いた周囲温度の表示。
・ スポーツウォッチ用の走るペースの(絶対的または相対的な)表示。
・ 歩数またはユーザのスポーツ活動の任意の他の測定値の表示。
・ デシベルレベルの表示(例えば、建設現場、ディスコなどにおける)。
- 任意のタイプのアラームの表示、および様々なアラームにおける律動/強度/色の様々な組合せの使用。この場合、ブレスレットを含む、計時器の多くの外側要素を、同時にまたは順次照明することができる。アラームの例は、以下の通りである。
・ 目覚まし時計。
・ メッセージもしくは電子メールの受信(もしくは送信したメッセージの受信通知)、または携帯電話などのモバイルデバイスに接続された時計用の任意の他のアプリケーションからの任意の他の通知。
・ 非接触の支払機能を有する時計のための支払いに対する受領確認。
- マルチタスク時計の有効な機能の表示、特に「タイム」、「クロノ」、「バロ」(気圧計の場合)、「ポド」(歩数計の場合)などの機能の表示。
・ 機能に対応する、文字盤3上の数字またはアップリケ24(1=クロノ、2=気圧計など)の照明によるもの。
・ 照明がない場合には見えない、時計の内側の(典型的には、中間部品1および/またはベゼル26の)表面の真下に印刷または彫刻された1つまたは複数の刻印(例えば、小さいテキストまたはロゴ)の透過照明によるもの。
- 時計の設定の支援、特に、操作を直感的でなくすることができる、ボタン/竜頭なしで設定が行われるタッチ式時計のための支援。
・ 文字盤3上の数字もしくはアップリケ24、および/または小さいテキスト、および/または隠れたロゴの照明による、時計を設定する際の有効な設定レベル(またはメニュー)の表示。
・ 時計を調整するためにジルコニア竜頭を引き出す際のジルコニア竜頭の照明。
・ 次の設定ステップ中に、ユーザが、時計のどのボタンおよび/または部分を触れることができるのか/触れなければならないのかを示す光ガイド。ボタン自体および/またはボタンの周りの領域を照明することができる。
・ ユーザの設定が時計によって受け入れられたことをユーザに示すための光による確認(例えば、2つまたは3つの光パルスによる)。
【0057】
当然、本発明による計時器によって可能になる機能的用途の上記リストは、包括的なものではなく、当業者は、他の機能的用途を特定することができるであろう。
【符号の説明】
【0058】
1 中間部品
2 背面
3 文字盤
4 内側容積
6 時計ケース
8 支持板
10 光源
12 電子制御回路
14 電池
16 押しボタン
18 発光ダイオード
22 光ガイド
24 アップリケ
26 ベゼル
29 針
30 ブレスレットストランド
32a 第2の部分
32b 第2の部分
34 ガラス蓋
M ムーブメント