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特許7402940ユーザ認証方法、システム及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-13
(45)【発行日】2023-12-21
(54)【発明の名称】ユーザ認証方法、システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/32 20130101AFI20231214BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20231214BHJP
【FI】
G06F21/32
G06F3/01 510
G06F3/01 570
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022128589
(22)【出願日】2022-08-12
(62)【分割の表示】P 2020177544の分割
【原出願日】2020-10-22
(65)【公開番号】P2022163168
(43)【公開日】2022-10-25
【審査請求日】2022-09-02
(31)【優先権主張番号】10-2020-0106938
(32)【優先日】2020-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 発明の新規性の喪失の例外の規定の適用を受けるための証明書に記載されたホームページに、2019年10月23日に公開されている。
(73)【特許権者】
【識別番号】505205812
【氏名又は名称】ネイバー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】NAVER Corporation
(73)【特許権者】
【識別番号】523303688
【氏名又は名称】ワークスモバイルジャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】キム ジンジュン
(72)【発明者】
【氏名】ナ ヌリ
【審査官】岸野 徹
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/013249(WO,A1)
【文献】特表2019-526040(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0277573(US,A1)
【文献】特開2018-173891(JP,A)
【文献】特開2014-048937(JP,A)
【文献】特開2020-115361(JP,A)
【文献】特開2009-093399(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 21/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラとディスプレイ部と制御部とを含む電子機器が実行するユーザ認証方法であって、
前記カメラを用いて、ターゲットユーザの顔画像を検出するステップと、
前記制御部が、前記顔画像に対応するユーザ情報をユーザデータベースから抽出するステップと、
前記制御部が、前記ユーザ情報の少なくとも一部とユーザ認証が要求されるターゲット機能に関するターゲット機能情報とを、前記ディスプレイ部に提供するステップと、
前記カメラを用いて、前記ターゲットユーザのジェスチャーを検出するステップと、
前記制御部が、前記カメラにより検出された前記ターゲットユーザのジェスチャーを用いて、前記ターゲット機能の承認又は拒否のためのユーザ認証を行うステップとを含むことを特徴とするユーザ認証方法。
【請求項2】
前記ユーザ認証を行うステップにおいては、
前記ユーザ情報の少なくとも一部と前記ターゲット機能情報とが前記ディスプレイ部に提供された後に検出される前記ターゲットユーザのジェスチャーに基づいて、前記ユーザ認証を行うことを特徴とする請求項1に記載のユーザ認証方法。
【請求項3】
前記ユーザ認証を行うステップにおいては、
前記カメラにより検出された前記ターゲットユーザのジェスチャーが、前記ターゲット機能の承認のために予めマッチしたジェスチャーであるか否かによって、前記ターゲット機能の承認のための前記ユーザ認証の結果が異なることを特徴とする請求項1に記載のユーザ認証方法。
【請求項4】
前記ユーザ認証を行うステップにおいては、
前記ターゲットユーザに対するユーザ認証が行われている状態で、前記カメラにより前記ターゲットユーザとは異なる他のユーザの顔画像が検出されても、前記ターゲットユーザに対するユーザ認証を行うことを特徴とする請求項1に記載のユーザ認証方法。
【請求項5】
前記ユーザ認証を行うステップにおいては、
前記他のユーザの顔画像が所定時間以上検出されると、前記ターゲットユーザに対するユーザ認証を終了することを特徴とする請求項4に記載のユーザ認証方法。
【請求項6】
前記ターゲットユーザに対するユーザ認証が終了した場合、
前記ユーザ認証を行うステップにおいては、
前記他のユーザの顔画像に対応するユーザ情報を前記ユーザデータベースから抽出し、前記他のユーザのユーザ情報を用いて、前記他のユーザに対するユーザ認証を行うことを特徴とする請求項5に記載のユーザ認証方法。
【請求項7】
前記ターゲットユーザの顔画像に対応するユーザ情報が前記ユーザデータベースに存在しない場合、前記ユーザ認証を行う電子機器のディスプレイ部には、前記ターゲットユーザの識別情報の入力を受けるためのGUIが表示され、
前記ユーザ情報を抽出するステップにおいては、
前記制御部が、前記GUIにより入力された前記ターゲットユーザの識別情報を用いて、前記ユーザ情報を前記ユーザデータベースから抽出することを特徴とする請求項1に記載のユーザ認証方法。
【請求項8】
ディスプレイ部と、
ターゲットユーザの顔画像を検出するカメラと、
前記顔画像に対応するユーザ情報をユーザデータベースから抽出する制御部とを含み、
前記制御部は、
前記ユーザ情報の少なくとも一部とユーザ認証が要求されるターゲット機能に関するターゲット機能情報とを、前記ディスプレイ部に提供し、
前記カメラにより検出された前記ターゲットユーザのジェスチャーを用いて、前記ターゲット機能の承認又は拒否のためのユーザ認証を行うことを特徴とするユーザ認証システム。
【請求項9】
カメラとディスプレイ部と制御部とを含む電子機器で1つ以上のプロセスにより実行されるプログラムであって、
前記プログラムは、
前記カメラを用いて、ターゲットユーザの顔画像を検出するステップと、
前記制御部が、前記顔画像に対応するユーザ情報をユーザデータベースから抽出するステップと、
前記制御部が、前記ユーザ情報の少なくとも一部とユーザ認証が要求されるターゲット機能に関するターゲット機能情報とを、前記ディスプレイ部に提供するステップと、
前記カメラを用いて、前記ターゲットユーザのジェスチャーを検出するステップと、
前記制御部が、前記カメラにより検出された前記ターゲットユーザのジェスチャーを用いて、前記ターゲット機能の承認又は拒否のためのユーザ認証を行うステップとを含むことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザを認証する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
技術が発展するにつれて、電子機器の活用度が高まっている。特に、電子機器は、様々な状況でユーザを認証する手段として活用されている。
【0003】
例えば、会議での参加者の出席確認、病院での患者の来院確認、カフェでの決済のためのユーザ確認のように、様々な状況で真のユーザを認証するニーズがある。このようにユーザ認証が求められる状況での電子機器の活用は、不要な労働力を削減し、かつ、ユーザ認証に要する時間を短縮する効果をもたらしている。
【0004】
電子機器を活用するユーザ認証方式は様々であり、例えば、ユーザが直接ユーザ自身を識別するための識別情報(例えば、電話番号、メールアドレスなど)又は生体情報(例えば、指紋情報など)を電子機器に入力することにより認証が行われる方式がある。
【0005】
近年、ユーザが直接情報を電子機器に入力することなく、より便利かつ直観的にユーザ認証を行う方法に関する研究が盛んに行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、ユーザの意図を把握してより直観的にユーザ認証を行うことのできるユーザ認証方法及びシステムを提供するためのものである。
【0007】
また、本発明は、ユーザが直接情報を入力することなくユーザ認証を行うことのできるユーザ認証方法及びシステムを提供するためのものである。
【0008】
さらに、本発明は、ユーザ認証を行うかについてのユーザの真の意図を把握してユーザ認証を完了することのできるユーザ認証方法及びシステムを提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明によるユーザ認証方法は、カメラを用いて、ターゲットユーザの顔画像を検出するステップと、前記顔画像に対応するユーザ情報をユーザデータベースから抽出するステップと、前記ユーザ情報を用いて、前記ターゲットユーザに対するユーザ認証を行うステップとを含み、前記ユーザ認証を行うステップにおいては、前記カメラにより検出される前記ターゲットユーザのジェスチャーに基づいて、前記ユーザ認証を完了するか否かを決定することを特徴とする。
【0010】
また、本発明によるユーザ認証システムは、ディスプレイ部と、ターゲットユーザの顔画像を検出するカメラと、前記顔画像に対応するユーザ情報をユーザデータベースから抽出する制御部とを含み、前記制御部は、前記ユーザ情報を用いて、前記ターゲットユーザに対するユーザ認証を行い、前記カメラにより検出される前記ターゲットユーザのジェスチャーに基づいて、前記ユーザ認証を完了するか否かを決定することを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明によるコンピュータ可読媒体に格納可能なプログラムは、電子機器で1つ以上のプロセスにより実行され、カメラを用いてターゲットユーザの顔画像を検出するステップ、前記顔画像に対応するユーザ情報をユーザデータベースから抽出するステップ、及び前記ユーザ情報を用いて前記ターゲットユーザに対するユーザ認証を行うステップを実行させるコマンドを含み、前記ユーザ認証を行うステップにおいては、前記カメラにより検出される前記ターゲットユーザのジェスチャーに基づいて、前記ユーザ認証を完了するか否かを決定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
前述したように、本発明によるユーザ認証方法及びシステムにおいては、カメラを用いて、ユーザ認証の対象となるユーザを検出し、検出されたユーザの顔画像を用いて、検出されたユーザに対するユーザ認証を行うことができる。このように、本発明においては、ユーザが直接入力を行わなくても、ユーザが電子機器の周辺にいることに基づいて、ユーザ認証を行うことができる。よって、ユーザは、電子機器の周辺にいるだけで、ユーザ認証の意思をより便利かつ直観的に電子機器に伝達することができる。
【0013】
また、本発明によるユーザ認証方法及びシステムにおいては、検出されたユーザの顔画像だけでなく、ユーザのジェスチャーに基づいて、ユーザ認証に関するユーザの意図を把握することができる。よって、本発明によるユーザ認証方法及びシステムにおいては、ユーザのジェスチャーに基づいて、ユーザ認証を行おうとするユーザの真偽を把握し、ユーザの意図に基づいてユーザ認証を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明によるユーザ認証システムを説明するための概念図である。
図2】本発明によるユーザ認証方法を説明するためのフローチャートである。
図3a】本発明によるユーザ認証方法及びシステムを説明するための概念図である。
図3b】本発明によるユーザ認証方法及びシステムを説明するための概念図である。
図4a】本発明によるユーザ認証方法及びシステムを説明するための概念図である。
図4b】本発明によるユーザ認証方法及びシステムを説明するための概念図である。
図5】本発明によるユーザ認証方法及びシステムを説明するための概念図である。
図6a】本発明によるユーザ認証方法及びシステムを説明するための概念図である。
図6b】本発明によるユーザ認証方法及びシステムを説明するための概念図である。
図6c】本発明によるユーザ認証方法及びシステムを説明するための概念図である。
図7a】本発明によるユーザ認証方法及びシステムを説明するための概念図である。
図7b】本発明によるユーザ認証方法及びシステムを説明するための概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明するが、図面番号に関係なく同一又は類似の構成要素には同一の符号を付し、それについての重複する説明は省略する。以下の説明で用いられる構成要素の接尾辞である「モジュール」や「部」は、明細書の作成を容易にするために付与又は混用されるものであり、それ自体が有意性や有用性を有するものではない。また、本発明の実施形態について説明するにあたり、関連する公知技術についての具体的な説明が本発明の実施形態の要旨を不明にすると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。さらに、添付図面は本発明の実施形態の理解を助けるためのものにすぎず、添付図面により本発明の技術的思想が限定されるものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変更、均等物乃至代替物を含むものと理解すべきである。
【0016】
「第1」、「第2」などのように序数を含む用語は様々な構成要素を説明するために用いられるが、上記構成要素は上記用語により限定されるものではない。上記用語は1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的でのみ用いられる。
【0017】
ある構成要素が他の構成要素に「連結」又は「接続」されていると言及された場合は、他の構成要素に直接連結又は接続されていてもよく、中間にさらに他の構成要素が存在してもよいものと解すべきである。それに対して、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結」又は「直接接続」されていると言及された場合は、中間にさらに他の構成要素が存在しないものと解すべきである。
【0018】
単数の表現には、特に断らない限り複数の表現が含まれる。
【0019】
本明細書において、「含む」や「有する」などの用語は、本明細書に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はそれらの組み合わせが存在することを指定しようとするもので、1つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はそれらの組み合わせの存在や付加可能性を予め排除するものではないと理解すべきである。
【0020】
本発明は、ユーザの意図を把握してより直観的にユーザ認証を行うことのできるユーザ認証方法及びシステムを提供するためのものであり、以下、添付図面を参照して本発明について具体的に説明する。図1は本発明によるユーザ認証システムを説明するための概念図であり、図2は本発明によるユーザ認証方法を説明するためのフローチャートである。また、図3a、図3b、図4a、図4b、図5図6a、図6b、図6c、図7a及び図7bは本発明によるユーザ認証方法及びシステムを説明するための概念図である。
【0021】
図1に示すように、本発明によるユーザ認証システム100は、通信部110、保存部120及び制御部130の少なくとも1つを含むようにしてもよい。ここで、本発明によるユーザ認証システム100は、上記構成要素に限定されるものではなく、本明細書において説明される機能と同一又は類似の役割を果たす構成要素をさらに含むようにしてもよい。
【0022】
なお、本発明によるユーザ認証システム100は、電子機器10と連動して動作するようにしてもよい。ここで、電子機器10は、スマートフォン、携帯電話、タブレットPC、キオスク、コンピュータ、ノートブックコンピュータ、デジタル放送用端末、PDA(Personal Digital Assistants)及びPMP(Portable
Multimedia Player)の少なくとも1つを含むようにしてもよい。
【0023】
また、本発明によるユーザ認証システム100は、アプリケーション又はソフトウェアで実現してもよい。ここで、ユーザ認証システム100のアプリケーション又はソフトウェアは、電子機器10にインストールされ、以下に説明されるユーザ認証方法によるプロセスを行うようにしてもよい。
【0024】
例えば、本発明によるユーザ認証システム100の通信部110、保存部120及び制御部130は、電子機器10のハードウェア構成を用いて、ユーザ認証のための一連の機能を実行するようにしてもよい。例えば、通信部110は、電子機器10の通信部に備えられた通信モジュール(例えば、移動通信モジュール、近距離通信モジュール、無線インターネットモジュール、位置情報モジュール、放送受信モジュールなど)の構成を用いて、少なくとも1つの外部サーバ(例えば、図1に示すデータベースサーバ(DBサーバ)140やクラウドサーバなど)とデータを送受信するようにしてもよい。
【0025】
保存部120は、電子機器10に備えられた(又は挿入された)メモリ又はクラウドサーバを用いて、本発明によるユーザ認証に関するデータを保存するようにしてもよい。
【0026】
制御部130は、電子機器10に備えられたCPU及びクラウドサーバの少なくとも1つを用いて、各構成の制御及び本発明に係る全般的な制御を行うようにしてもよい。また、制御部130は、本発明を実現するために、電子機器10の少なくとも1つの構成要素の制御権限を有するようにしてもよい。さらに、制御部130は、本発明を実現するために、電子機器10の構成要素により受信又は検出された情報を用いるようにしてもよい、例えば、制御部130は、電子機器10のカメラ11から受信した画像を用いて、本発明によるユーザ認証を行うようにしてもよい。
【0027】
さらに、制御部130は、電子機器10のディスプレイ部12を用いて、本発明に係る情報を出力するようにしてもよい。
【0028】
その他にも、制御部130は、電子機器10に備えられた他の構成要素(例えば、近接センサ、赤外線センサ、タッチスクリーン、入力部など)を用いて、本発明によるユーザ認証を行うようにしてもよい。
【0029】
なお、本発明によるユーザ認証システム100は、プログラム又はアプリケーションの形態だけでなく、以下に説明される構成及び機能の実行が可能な様々な形態であってもよい。
【0030】
よって、以下では、これらに厳格な制限を置かず、本発明によるユーザ認証システム100について説明する。
【0031】
図1に示すように、本発明によるユーザ認証システム100は、電子機器10のカメラ11を用いて、ユーザを検出し、検出されたユーザに対するユーザ認証を行うようにしてもよい。
【0032】
説明の便宜上、本発明においては、ユーザ認証の対象となるユーザを「ターゲットユーザ」という。
【0033】
また、本発明において、「ユーザ認証(User Authentication)」とは、ターゲットユーザに対するユーザ認証を意味する。
【0034】
本発明においては、「ユーザ認証」を用いて、「ユーザ認証の対象となるイベント又は機能(以下、「ターゲット機能」に統一して説明する)」を承認又は実行するようにしてもよい。
【0035】
ここで、「ターゲット機能」は、その種類が非常に様々であり、例えば決済機能、出席確認機能、病院での来院確認機能などのように、ユーザ認証が必要な機能を意味する。
【0036】
本発明において、制御部130は、カメラ11から受信した画像から、ターゲットユーザ1000の顔画像を取得し、ユーザデータベース(ユーザDB)に保存された顔画像に対応するユーザ情報を用いて、ターゲットユーザ1000に対するユーザ認証を行うようにしてもよい。
【0037】
ここで、ユーザ認証の対象となるターゲット機能は、予め特定されていてもよい。制御部130は、ターゲットユーザ1000の顔画像及びユーザデータベースから抽出されたユーザ情報を用いて、ターゲット機能に係るユーザ認証を行うようにしてもよい。一例として、ターゲット機能が出席確認機能の場合、制御部130は、ターゲットユーザ1000に対する出席確認承認処理又は出席確認拒否処理のいずれかを行うようにしてもよい。
【0038】
他の例として、ターゲット機能が決済機能の場合、制御部130は、ターゲットユーザ1000に対する決済承認処理又は決済拒否処理のいずれかを行うようにしてもよい。
【0039】
ここで、制御部130は、カメラ11から受信した画像から、ターゲットユーザ1000の顔画像を抽出し、抽出された顔画像に対応(又はマッチ)するユーザ情報をユーザデータベースから抽出するようにしてもよい。
【0040】
ここで、ユーザデータベースに保存されているユーザ情報は、「ユーザ関連情報」、「ユーザの身元情報」又は「ユーザの識別情報」と言及されてもよい。
【0041】
ユーザデータベースは、保存部120、データベースサーバ140及びクラウドサーバの少なくとも1つに含まれるようにしてもよい。
【0042】
制御部130は、ターゲットユーザ1000の顔画像に対応する人物をユーザデータベースから検索し、検索された人物にマッチするユーザ情報を抽出するようにしてもよい。
【0043】
ユーザデータベースには、個別の人物(又は人)単位で、それぞれの人物に関するユーザ情報が保存されるようにしてもよい。すなわち、ユーザデータベースには、異なる人物毎にそれぞれに対応するユーザ情報がマッチして保存されるようにしてもよい。
【0044】
ここで、ユーザ情報には、それぞれの人物に該当する人の名前、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス、アカウント情報、社員番号、ID、顔画像、生体情報(指紋情報、虹彩情報など)、参照顔画像、電子機器の識別情報、日程(スケジュール)情報の少なくとも1つが含まれるようにしてもよい。
【0045】
ここで、参照顔画像は、特定の人物の顔画像であり、1つでも複数でもよい。本発明において、「参照顔画像」は「参照データ」と言及されてもよい。
【0046】
制御部130は、カメラ11により取得されたターゲットユーザの顔画像と、ユーザデータベースに保存された参照顔画像とを比較し、ターゲットユーザの顔画像に対応する参照顔画像にマッチする人物を検索するようにしてもよい。また、制御部130は、検索された人物をターゲットユーザとして特定し、検索された人物にマッチするユーザ情報をユーザデータベースから抽出するようにしてもよい。
【0047】
さらに、制御部130は、抽出されたユーザ情報を用いて、ターゲット機能に係るユーザ認証を行うようにしてもよい。
【0048】
図1に示すように、電子機器10は、任意の場所に配置することができ、ターゲットユーザ1000は、電子機器10の周辺にいるだけで、ユーザ認証を行うことができる。ここで、電子機器10が配置された場所に応じて、ユーザ認証の対象となるターゲット機能を様々に設定することができる。
【0049】
一例として、電子機器10が配置された場所がカフェの場合、ターゲット機能は、決済機能に特定されてもよい。この場合、本発明によるユーザ認証システム100は、ユーザ認証に基づいて決済機能が実行されるようにプログラミングされてもよい。
【0050】
他の例として、電子機器10が配置された場所が病院の場合、ターゲット機能は、病院に来院した患者(又は、店舗の場合は顧客)を確認する機能に特定されてもよい。この場合、本発明によるユーザ認証システム100は、ユーザ認証に基づいて来院確認機能が実行されるようにプログラミングされてもよい。
【0051】
以下、フローチャートを参照して本発明によるユーザ認証方法についてより具体的に説明する。
【0052】
図2に示すように、本発明によるユーザ認証方法においては、まず、カメラ11(図1参照)から受信した画像からターゲットユーザの顔画像を検出する過程を行う(S210)。
【0053】
すなわち、制御部130は、電子機器10のカメラ11を用いて、ターゲットユーザの顔画像を検出するようにしてもよい。
【0054】
より具体的には、図3aの(a)に示すように、制御部130は、カメラ11により、電子機器10の周辺にいるターゲットユーザ1000の顔画像を検出するようにしてもよい。
【0055】
制御部130は、カメラ11から受信した画像から、ターゲットユーザ1000の顔画像を取得し、ユーザデータベースに保存された顔画像に対応するユーザ情報を用いて、ターゲットユーザ1000に対するユーザ認証を行うようにしてもよい。
【0056】
カメラ11によりターゲットユーザ1000の顔画像が検出(又は検知)される時点は非常に様々である。
【0057】
一例として、制御部130は、ユーザ認証が求められるターゲット機能(又は特定の機能)のアクティブ化又は実行が行われると、ターゲットユーザ1000の顔を撮影するように、カメラ11を制御する。
【0058】
ここで、ターゲット機能のアクティブ化又は実行は、ターゲットユーザ1000又は第三者の要求に基づいて行われることもあり、制御部130の制御下で行われることもある。
【0059】
例えば、ユーザ認証が求められるターゲット機能のアクティブ化又は実行の要求は、図3aの(a)に示すように、電子機器10の入力部(例えば、タッチスクリーン)を介して受信される。ターゲットユーザ1000又は第三者は、電子機器10の入力部を介して、ユーザ認証が求められる特定の機能のアクティブ化を要求することができる。このとき、電子機器10のタッチスクリーンには、図示のように、ターゲット機能をアクティブ化するための要求を電子機器10に入力する方法に関するガイド情報(例えば、「タッチして決済を開始」)が出力されるようにしてもよい。ターゲットユーザ1000又は第三者は、ガイド情報を参照して、ユーザ認証を行うユーザ入力(例えば、タッチスクリーンへのタッチ入力)を電子機器10に対して行うことができる。
【0060】
以下、ディスプレイ部とタッチスクリーンの用語を区別せず、ディスプレイ部に統一して説明する。すなわち、以下に説明されるディスプレイ部12は、タッチセンサを備えるものであってもよいことは言うまでもない。
【0061】
一方、制御部130は、電子機器10により、アクティブ化要求を受信すると、カメラ11から受信した画像からターゲットユーザ1000の顔画像を検出し、検出された顔画像を用いて、ユーザ認証のための一連のプロセスを行うようにしてもよい。
【0062】
これとは異なり、制御部130は、図4aの(a)及び(b)に示すように、電子機器10の周辺に人がいることが検出されると、カメラ10によりターゲットユーザ1000の画像が受信されるように、カメラ10を制御してもよい。ここで、制御部130は、電子機器10から所定の範囲(又は距離)内にターゲットユーザ1000がいる場合、ターゲットユーザ1000の顔画像を検出するように、カメラ10を制御してもよい。制御部130は、電子機器10に備えられた少なくとも1つのセンサ(例えば、近接センサ、赤外線センサ、ライダーセンサなど)を用いて、電子機器10の周辺に又は電子機器10から所定の範囲内にターゲットユーザ1000がいることを検出(又は感知)するようにしてもよい。
【0063】
一方、制御部130は、図4aの(a)に示すように、電子機器10から所定の範囲内にターゲットユーザ1000がいない場合、電子機器10のディスプレイ部12が非アクティブになるように、ディスプレイ部12を制御してもよい。非アクティブ状態のディスプレイ部12は、電源オフ状態、待機状態及び節電状態の少なくとも1つの状態であり得る。
【0064】
また、制御部130は、図4aの(b)に示すように、電子機器10から所定の範囲内にターゲットユーザ1000がいる場合、電子機器10のディスプレイ部12がアクティブになるように、ディスプレイ部12を制御してもよい。このとき、ディスプレイ部12には、ユーザ認証が求められるターゲット機能のアクティブ化を要求する方法に関するガイド情報(例えば、「タッチして決済を開始」)が出力されるようにしてもよい。
【0065】
これとは異なり、制御部130は、所定の間隔又はリアルタイムで、カメラ11から受信した画像にターゲットユーザ1000の顔画像が含まれているか否かを判断するようにしてもよい。そして、判断の結果、カメラ11から受信した画像にターゲットユーザ1000の顔画像が含まれている場合、ターゲット機能に係るユーザ認証のための一連のプロセスを行うようにしてもよい。
【0066】
一方、制御部130は、少なくとも1つの顔認識アルゴリズムを用いて、カメラ11から受信した画像からターゲットユーザ1000の顔画像を検出するようにしてもよい。本発明において活用される顔認識アルゴリズムはその種類に制限がなく、人工知能又はディープラーニングに基づいて動作するアルゴリズムも活用することができる。
【0067】
一方、制御部130は、カメラ11によりターゲットユーザ1000の顔画像が検出された場合であっても、検出された顔画像がユーザ認証を行うための所定の条件(又は所定の認証条件)を満たさない場合、所定の条件を満たす顔画像を取得するためのガイド情報を提供するようにしてもよい。
【0068】
より具体的には、制御部130は、カメラ11により検出されるターゲットユーザ1000の顔画像が所定の条件を満たすか否かを判断するようにしてもよい。ここで、所定の条件は、画像に含まれる顔画像の大きさ、顔画像に対応する顔の角度、画像での顔画像の位置、及び画像に顔立ち特徴要素(例えば、目、鼻、口)が含まれるか否かの少なくとも1つに関するものであってもよい。
【0069】
制御部130は、図4bに示すように、所定の条件を満たす顔画像を取得できるように、ターゲットユーザ1000の姿勢や位置などに関する情報の少なくとも1つをガイド情報として出力するようにしてもよい。ガイド情報は、カメラ11とターゲットユーザ1000の相手位置及び相手距離の少なくとも一方に関するものであってもよい。
【0070】
例えば、制御部130は、ガイド情報として、i)図4bの(a)、(b)、(e)に示すように、電子機器に対するターゲットユーザ1000の位置情報(例えば、近づいてください、後ろに下がってください、画面に位置を合わせてください)、ii)図4bの(c)に示すように、ターゲットユーザ1000の姿勢情報(例えば、画面を見てください)、iii)図4bの(d)に示すように、ターゲットユーザ1000の顔が物体(例えば、マスク)に隠れている場合にその除去を誘導する情報(例えば、マスクを外してください)などが提供されてもよい。
【0071】
このようにしてカメラ11によりターゲットユーザ1000の顔画像が検出されると、本発明においては、検出された顔画像に対応するユーザ情報をユーザデータベースから抽出する過程を行う(S220)。
【0072】
より具体的には、制御部130は、カメラ11から受信した画像から、ターゲットユーザ1000の顔画像を抽出し、抽出された顔画像に対応(又はマッチ)するユーザ情報をユーザデータベースから抽出するようにしてもよい。
【0073】
前述したように、ユーザデータベースに保存されているユーザ情報は、「ユーザ関連情報」、「ユーザの身元情報」又は「ユーザの識別情報」と言及されてもよい。
【0074】
ユーザデータベースは、保存部120、データベースサーバ140及びクラウドサーバの少なくとも1つに含まれるようにしてもよい。
【0075】
制御部130は、ターゲットユーザ1000の顔画像に対応する人物をユーザデータベースから検索し、検索された人物にマッチするユーザ情報を抽出するようにしてもよい。
【0076】
ユーザデータベースには、個別の人物(又は人)単位で、それぞれの人物に関するユーザ情報が保存されるようにしてもよい。すなわち、ユーザデータベースには、異なる人物毎にそれぞれに対応するユーザ情報がマッチして保存されるようにしてもよい。
【0077】
ここで、ユーザ情報には、それぞれの人物に該当する人の名前、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス、アカウント情報、社員番号、ID、顔画像、生体情報(指紋情報、虹彩情報など)、参照顔画像、電子機器の識別情報、日程(スケジュール)情報、特定の機能(又は特定のイベント)に関する権限情報の少なくとも1つが含まれるようにしてもよい。
【0078】
ここで、参照顔画像は、特定の人物の顔画像であり、1つでも複数でもよい。本発明において、「参照顔画像」は「参照データ」と言及されてもよい。
【0079】
制御部130は、カメラ11により取得されたターゲットユーザの顔画像と、ユーザデータベースに保存された参照顔画像とを比較し、ターゲットユーザの顔画像に対応する参照顔画像にマッチする人物を検索するようにしてもよい。また、制御部130は、検索された人物をターゲットユーザとして特定し、検索された人物にマッチするユーザ情報をユーザデータベースから抽出するようにしてもよい。
【0080】
制御部130は、検出されたターゲットユーザ1000の顔画像に対して所定の条件を満たす類似度を有する特定の参照顔画像をユーザデータベースから抽出するようにしてもよい。また、制御部130は、抽出された特定の参照顔画像にマッチする人物をターゲットユーザとして特定するようにしてもよい。
【0081】
制御部130は、図3aの(b)に示すように、ターゲットユーザ1000の検索が行われている間、現在の進行状況に関する案内情報(例えば、「あなたを検索しています」)が電子機器10に出力されるように、ディスプレイ部12を制御してもよい。制御部130は、ユーザ認証の現在の進行状況に関する案内情報(例えば、「あなたを検索しています」)をディスプレイ部12に提供するようにしてもよい。
【0082】
図示のように、ディスプレイ部12には、カメラ11により撮影された画像が出力されてもよい。このとき、ディスプレイ部12に出力される画像には、ターゲットユーザ1000の顔画像が含まれてもよい。
【0083】
一方、前述したように、ターゲットユーザ1000に該当する人物が特定され、特定された人物(例えば、佐藤*美)に関するユーザ情報が出力される場合、制御部130は、ユーザ情報の少なくとも一部をディスプレイ部12に提供するようにしてもよい。
【0084】
すなわち、図3aの(c)に示すように、ターゲットユーザ1000に該当する人物に対応するユーザ情報の少なくとも一部(例えば、名前情報(佐藤*美))がディスプレイ部12に出力されるようにしてもよい。よって、ターゲットユーザ1000は、ディスプレイ部12に出力された情報を参照して、ユーザ自身に関するユーザ認証が行われているか否かを確認することができる。
【0085】
このようにしてターゲットユーザ1000に関するユーザ情報が抽出されると、本発明においては、抽出されたユーザ情報を用いて、ターゲットユーザ1000に対するユーザ認証を行う過程を行う(S230)。
【0086】
より具体的には、制御部130は、抽出されたユーザ情報を用いて、ターゲット機能に係るユーザ認証を行うようにしてもよい。例えば、図3aの(c)に示すように、電子機器10が配置された場所がカフェの場合、ターゲット機能は、決済機能に特定されてもよい。この場合、本発明によるユーザ認証システム100は、ユーザ認証に基づいて決済機能が実行されるようにプログラミングされてもよい。
【0087】
本発明において、ユーザ認証は、ターゲット機能に連携して行われるものであり、制御部130は、ユーザ認証の成功又は失敗を、特定の機能のi)承認又は拒否、ii)アクティブ化又は非アクティブ化、iii)実行又は非実行のための制御命令として活用してもよい。
【0088】
例えば、ユーザ認証に成功した場合、制御部130は、ターゲット機能を承認、アクティブ化又は実行するようにしてもよい。また、ユーザ認証に失敗した場合、制御部130は、特定の機能を拒否、非アクティブ化又は非実行するようにしてもよい。
【0089】
一方、制御部130は、ユーザ認証が行われるターゲット機能(又は特定の機能)に関する情報(ターゲット機能情報、特定機能情報)がディスプレイ部12に出力されるように、ディスプレイ部12を制御してもよい。
【0090】
ディスプレイ部12には、図3aの(c)に示すように、ターゲットユーザ1000の顔画像に基づいて検索された人物に関するユーザ情報と共に、ユーザ認証の対象となるターゲット機能に関するターゲット機能情報(例えば、「カフェラテ700円を決済しますか」)がさらに出力されてもよい。よって、ターゲットユーザ1000は、現在電子機器10で行われているユーザ認証がどの機能のためのユーザ認証であるかを直観的に把握することができる。
【0091】
一方、制御部130は、ターゲットユーザ1000の顔画像だけでなく、ターゲットユーザ1000のジェスチャーに基づいて、ユーザ認証を行うようにしてもよい。
【0092】
制御部130は、カメラ11により、ターゲットユーザ1000の顔画像だけでなく、ターゲットユーザ1000のジェスチャーを検出するようにしてもよい。
【0093】
ここで、ターゲットユーザ1000のジェスチャーは、ターゲットユーザ1000の身振り、行動及び口振りの少なくとも1つが含まれるようにしてもよい。
【0094】
制御部130は、ターゲットユーザ1000のジェスチャーに基づいて、ターゲットユーザ1000に対するユーザ認証を完了するか否かを決定するようにしてもよい。
【0095】
このとき、制御部130は、ジェスチャーをした主体の顔画像と、既に検出されたターゲットユーザ1000の顔画像とを比較し、当該ジェスチャーがターゲットユーザ1000のジェスチャーであるか否かを判断するようにしてもよい。また、制御部130は、ジェスチャーをした主体がターゲットユーザ1000である場合に限り、ユーザ認証を完了するようにしてもよい。
【0096】
ここで、「ユーザ認証の完了」とは、ユーザ認証の最終状態に関連し、ユーザ認証の最終状態には、i)ユーザ認証の成功及びii)ユーザ認証の失敗の少なくとも一方の状態が含まれるようにしてもよい。
【0097】
本発明において、ユーザ認証の最終状態とは、ターゲットユーザ1000に対応する人物を検索し、その後ターゲットユーザ1000のジェスチャーに基づいてターゲット機能(又は特定の機能)の承認、拒否、実行、非実行、アクティブ化又は非アクティブ化を決定した状態を意味する。
【0098】
すなわち、制御部130により、ターゲットユーザ1000に対応する人物が検索され、当該人物に関するユーザ情報が抽出された場合であっても、制御部130は、ターゲットユーザ1000のジェスチャーに基づいて、特定の機能(例えば、決済機能)の実行を拒否することができる。
【0099】
ここで、制御部130は、図3aの(c)に示すように、ターゲットユーザ1000に関するユーザ情報(例えば、名前情報)及びユーザ認証が求められるターゲット機能に関する情報(例えば、決済機能情報)の少なくとも一方をディスプレイ部12に出力し、その後ターゲットユーザ1000のジェスチャーを検出するようにしてもよい。これは、ターゲットユーザ1000がディスプレイ部12からユーザ認証の現在の進行状況を確認した後に行うジェスチャーを検出するためのものである。すなわち、ターゲットユーザ1000は、ディスプレイ部12に出力された情報に基づいて、現在行われているユーザ認証がどの機能のユーザ認証であるかの状況を把握することができ、当該状況を確認した後、ユーザ認証の意思をジェスチャーで示すことができる。
【0100】
制御部130は、ユーザ情報(例えば、名前情報)及びユーザ認証が求められるターゲット機能に関する情報(例えば、決済機能情報)の少なくとも一方がディスプレイ部12に出力された状態で、カメラ11から画像を受信するようにしてもよい。また、制御部130は、受信した画像からターゲットユーザ1000のジェスチャーを検出するようにしてもよい。
【0101】
なお、本発明においては、ターゲットユーザ1000のジェスチャーを検出するために、カメラ11から画像を受信する時点や、受信した画像からジェスチャーを検出する時点を様々に変更してもよいことは言うまでもない。
【0102】
一方、保存部120には、異なる制御命令にそれぞれ対応するジェスチャーに関する情報が保存されてもよい。よって、制御部130は、受信した画像からターゲットユーザ1000のジェスチャーを検出し、検出されたジェスチャーにマッチする制御命令を保存部120から抽出するようにしてもよい。また、制御部130は、ユーザ認証が求められるターゲット機能に対して、抽出された制御命令に対応する制御を行うようにしてもよい。
【0103】
一例として、制御部130は、ターゲットユーザ1000のジェスチャーが、ユーザ認証に同意する制御命令にマッチする所定の第1ジェスチャーに対応する場合、ターゲット機能に係るユーザ認証を成功として処理するようにしてもよい。例えば、制御部130は、図3bの(a)に示すように、カメラ11から受信した画像から、ターゲットユーザ1000による第1ジェスチャー(例えば、首を縦に振る動作)が検出されると、特定の機能(又はターゲット機能)に係るユーザ認証を成功として処理するようにしてもよい。例えば、特定の機能は、図示のように、決済機能であってもよい。制御部130は、図示のように、ユーザ認証の処理結果に関する情報340(例えば、「決済が完了しました」)をディスプレイ部12に提供するようにしてもよい。よって、ディスプレイ部12には、ユーザ認証の処理結果に関する情報340が出力される。
【0104】
他の例として、制御部130は、ターゲットユーザ1000のジェスチャーが、ユーザ認証を拒否する(ユーザ認証に同意しない)制御命令にマッチする所定の第2ジェスチャーに対応する場合、ターゲット機能に係るユーザ認証を失敗として処理するようにしてもよい。例えば、制御部130は、図3bの(b)に示すように、カメラ11から受信した画像から、ターゲットユーザ1000による第2ジェスチャー(例えば、首を横に振る動作)が検出されると、特定の機能(又はターゲット機能)に係るユーザ認証を失敗として処理するようにしてもよい。例えば、特定の機能は、図示のように、決済機能であってもよい。制御部130は、図示のように、ユーザ認証の処理結果に関する情報350(例えば、「決済がキャンセルされました」)をディスプレイ部12に提供するようにしてもよい。よって、ディスプレイ部12には、ユーザ認証の処理結果に関する情報350が出力される。
【0105】
よって、本発明によるユーザ認証方法及びシステムにおいては、検出されたユーザの顔画像だけでなく、ユーザのジェスチャーに基づいて、ユーザ認証に関するユーザの意図を把握することができる。よって、本発明によるユーザ認証方法及びシステムにおいては、ユーザのジェスチャーに基づいて、ユーザ認証を行おうとするユーザの真偽を把握し、ユーザの意図に基づいてユーザ認証を行うことができる。
【0106】
一方、制御部130は、図3aの(c)に示すように、ジェスチャーにマッチする制御命令に関するガイド情報320をディスプレイ部12に提供するようにしてもよい。よって、ターゲットユーザ1000は、特定の機能において所望の結果を得るためにどのジェスチャーをすべきかを直観的に把握することができる。
【0107】
一方、制御部130は、ユーザ認証が完了すると、カメラ11により取得されたターゲットユーザ1000の顔画像がユーザデータベースに含まれるようにしてもよい。制御部130は、ターゲットユーザ1000に対応する人物のユーザ情報に顔画像が含まれるように、ユーザデータベースをアップデートするようにしてもよい。
【0108】
以下、カメラに認識されたターゲットユーザに対するユーザ認証を行う過程で他のユーザが認識された場合について説明する。
【0109】
本発明においては、図5の(a)及び(b)に示すように、ターゲットユーザ1000aに対するユーザ認証が行われている状態で、図5の(c)に示すように、カメラ11によりターゲットユーザ1000aの顔画像と共に他のユーザ1000bの顔画像が検出されることがある。ここで、他のユーザ1000bは、ユーザ認証を行おうとするユーザ又はターゲットユーザ1000aを隠すユーザである。
【0110】
制御部130は、ターゲットユーザ1000aに対するユーザ認証を完了するために、他のユーザ1000bが認識されても、ターゲットユーザ1000aに対するユーザ認証を行い続けるようにしてもよい。例えば、制御部130は、ターゲットユーザ1000aが他のユーザ1000bに隠れた状態でカメラ11に認識されたとしても、ターゲットユーザ1000aの少なくとも一部が認識されていさえすれば、ターゲットユーザ1000aに対するユーザ認証を行い続けるようにしてもよい。すなわち、本発明において、制御部130は、ターゲットユーザ1000aがカメラ11の周辺に居続ける状況を、ターゲットユーザ1000aがユーザ認証を継続して行おうとする意図であるとして把握してもよい。
【0111】
一方、制御部130は、図5の(c)に示すように、他のユーザ1000bが所定時間以上カメラ11により検出されると、ターゲットユーザ1000aに対するユーザ認証を終了するようにしてもよい。また、制御部130は、図5の(d)に示すように、カメラ11から受信した画像から他のユーザ1000bの顔画像を検出するようにしてもよい。さらに、制御部130は、検出された他のユーザ1000bの顔画像とユーザデータベースに含まれる参照顔画像とを比較し、他のユーザ1000bに対応する人物を特定するようにしてもよい。さらに、制御部130は、特定された人物にマッチするユーザ情報をユーザデータベースから抽出し、抽出されたユーザ情報を用いて、他のユーザ1000bに対して前述した一連のユーザ認証過程を行うようにしてもよい。この場合、ターゲットユーザ1000aに対するユーザ認証が完了していない状態であっても、制御部130は、ターゲットユーザ1000aに対するユーザ認証を終了するようにしてもよい。
【0112】
このように、制御部130は、カメラ11により検出されるターゲットユーザ1000a及び他のユーザ1000bに関する情報に基づいて、ユーザ認証を行おうとするターゲットユーザ1000a及び他のユーザ1000bの意図を判断するようにしてもよい。また、制御部130は、判断結果に基づいて、ターゲットユーザ1000a及び他のユーザ1000bのいずれかのユーザに対するユーザ認証を行うようにしてもよい。
【0113】
制御部130は、所定の検出条件に基づいて、ターゲットユーザ1000a及び他のユーザ1000bのいずれかのユーザに対するユーザ認証を行うようにしてもよい。ここで、所定の検出条件は、カメラ11から受信した画像からターゲットユーザ1000a及び他のユーザ1000bの顔画像が検出された時間の長さ、姿勢及び占有面積の少なくとも1つに基づいて決定されるようにしてもよい。
【0114】
例えば、所定の検出条件は、i)ターゲットユーザ1000aに対してユーザ認証が行われている状態で、カメラ11により他のユーザ1000bの顔画像が所定時間以上検出されたか否か、ii)他のユーザ1000bの顔画像がカメラ11の正面を向いているか否か、iii)ターゲットユーザ1000aがカメラ11を見ていないかどうか、iv)カメラ11から受信した画像において、ターゲットユーザ1000aの顔画像が占める比率が他のユーザ1000bの顔画像が占める比率より小さいか否かなどのサブ条件の少なくとも1つを組み合わせて設定してもよい。
【0115】
よって、制御部130は、カメラ11から受信した画像において、ターゲットユーザ1000a及び他のユーザ1000bの少なくとも一方の顔画像の検出時間をカウントするか又は占有面積を算出し、ターゲットユーザ1000a及び他のユーザ1000bのいずれかのユーザに対するユーザ認証を行うようにしてもよい。
【0116】
このように、制御部130は、カメラ11により検出されるターゲットユーザ1000a及び他のユーザ1000bに関する情報に基づいて、ユーザ認証を行おうとするターゲットユーザ1000a及び他のユーザ1000bの意図を判断することにより、ユーザに対する適切なユーザ認証を提供することができる。
【0117】
以下、ユーザデータベースにおいてターゲットユーザ1000に対応する人物の特定が誤っているか又は複数の人物が特定された場合の処理方法について説明する。
【0118】
前述したように、制御部130は、カメラ11により取得されたターゲットユーザの顔画像と、ユーザデータベースに保存された参照顔画像とを比較し、ターゲットユーザの顔画像に対応する参照顔画像にマッチする人物を検索するようにしてもよい。また、制御部130は、検索された人物をターゲットユーザとして特定し、検索された人物にマッチするユーザ情報をユーザデータベースから抽出するようにしてもよい。
【0119】
このとき、カメラ11により取得されたターゲットユーザ1000の顔画像とユーザデータベースに保存された参照顔画像との類似度が低いか、又はターゲットユーザ1000の現在の容姿と参照顔画像の容姿とが異なる場合、制御部130は、ターゲットユーザ1000に対応する人物をユーザデータベースから正確に検索することができない。
【0120】
そこで、本発明においては、ガイド情報を提供して、ターゲットユーザ1000がいつでもそれに対するフィードバックを電子機器10又は制御部130に入力できるようにしてもよい。
【0121】
例えば、図6aの(a)及び(b)に示すように、制御部130は、ターゲットユーザに対応する人物に関するユーザ情報(例えば、鈴木久**、高橋理*)が抽出された場合であっても、抽出されたユーザ情報が誤っているか否かの入力を受けるためのGUI610、620又はグラフィックオブジェクトをディスプレイ部12に提供するようにしてもよい。
【0122】
制御部130は、GUI610、620が選択されると、カメラ11によりターゲットユーザを再び撮影し、再び撮影された画像からターゲットユーザの顔画像を検出するようにしてもよい。また、制御部130は、検出された顔画像に対応する人物をユーザデータベースから再び検索し、再び検索された人物に関するユーザ情報がディスプレイ部12に出力されるようにしてもよい。
【0123】
ここで、再び検索された人物と再び検索する前に検索された人物とが同一人物である場合、制御部130は、顔認識方法ではなく、他の方法でユーザ認証プロセスを実行するようにしてもよい。再び検索された人物に関するユーザ情報は、ディスプレイ部12に出力されないようにしてもよい。
【0124】
一方、再び検索された人物と再び検索する前に検索された人物とが同一人物である場合、制御部130は、ターゲットユーザからターゲットユーザの識別情報(例えば、電話番号、社員番号、アカウント情報、住所、名前など)の入力を受けるためのGUIをディスプレイ部12に提供するようにしてもよい。また、制御部130は、GUIにより入力されたターゲットユーザの識別情報を用いて、ターゲットユーザに対応する人物をユーザデータベースから検索し、検索された人物に対応するユーザ情報を用いて、ターゲットユーザに対するユーザ認証を行うようにしてもよい。
【0125】
制御部130は、検出されたターゲットユーザ1000の顔画像に対して所定の条件を満たす類似度を有する特定の参照顔画像をユーザデータベースから抽出するようにしてもよい。また、制御部130は、抽出された特定の参照顔画像にマッチする人物をターゲットユーザとして特定するようにしてもよい。
【0126】
前述したように、制御部130は、カメラ11により取得されたターゲットユーザの顔画像と、ユーザデータベースに保存された参照顔画像とを比較し、ターゲットユーザの顔画像に対応する参照顔画像にマッチする人物を検索するようにしてもよい。また、制御部130は、検索された人物をターゲットユーザとして特定し、検索された人物にマッチするユーザ情報をユーザデータベースから抽出するようにしてもよい。
【0127】
一方、制御部130は、ターゲットユーザの顔画像に対して所定の条件を満たす類似度(又は所定の類似度条件)を有する参照顔画像をユーザデータベースから検索し、検索された参照顔画像に対応する人物をターゲットユーザに対応する人物として特定するようにしてもよい。このとき、ユーザデータベースから複数の参照顔画像が検索されることがある。ここで、複数の参照顔画像は、異なる人物にそれぞれ対応する画像であり得る。
【0128】
この場合、制御部130は、検索された複数の参照顔画像にそれぞれ対応する複数の人物のユーザ情報を抽出し、図6bの(a)に示すように、抽出されたユーザ情報を用いて、ターゲットユーザからユーザ自身に対応するユーザ情報の選択を受けるためのGUIをディスプレイ部12に提供するようにしてもよい。図示のように、ディスプレイ部12には、複数の参照顔画像にそれぞれ対応する複数の人物のいずれかの選択を受けるためのグラフィックオブジェクト630、640が出力されるようにしてもよい。
【0129】
出力されたグラフィックオブジェクト630、640は、異なる人物にそれぞれ対応し、それぞれ対応する人物のユーザ情報(又は識別情報、例えばアカウント情報、メールアドレス、名前など)を含むようにしてもよい。
【0130】
また、制御部130は、図6bの(a)に示すように、グラフィックオブジェクト630、640のうちターゲットユーザにより選択されたグラフィックオブジェクト630にマッチする特定の人物を、ターゲットユーザに対応する人物として特定するようにしてもよい。さらに、制御部130は、図6bの(b)に示すように、特定された人物にマッチするユーザ情報を用いて、ターゲットユーザに対するユーザ認証を行うようにしてもよい。
【0131】
一方、制御部130は、ユーザ認証が完了すると、カメラ11により取得されたターゲットユーザの顔画像がユーザデータベースに含まれるようにしてもよい。制御部130は、特定された人物に対応するユーザ情報に顔画像が含まれるように、ユーザデータベースをアップデートするようにしてもよい。
【0132】
また、制御部130は、ターゲットユーザの顔画像を、ターゲットユーザに対応する人物の参照顔画像として設定するようにしてもよい。さらに、制御部130は、次回のターゲットユーザに対するユーザ認証が行われる場合、新たに設定された参照顔画像を用いて、ターゲットユーザを特定するようにしてもよい。
【0133】
他の例として、制御部130は、ターゲットユーザの顔画像に対して所定の条件を満たす類似度(又は所定の類似度条件)を有する参照顔画像をユーザデータベースから検索し、検索された参照顔画像に対応する人物をターゲットユーザに対応する人物として特定するようにしてもよい。このとき、ユーザデータベースから複数の参照顔画像が検索されることがある。ここで、複数の参照顔画像は、異なる人物にそれぞれ対応する画像であり得る。
【0134】
この場合、制御部130は、図6cに示すように、異なる人物にそれぞれ対応する複数の参照顔画像671、672、673がディスプレイ部に出力されるようにしてもよい。
【0135】
また、制御部130は、複数の参照顔画像671、672、673のいずれかの画像がターゲットユーザにより選択されると、選択された参照顔画像にマッチする人物をターゲットユーザに対応する人物として特定するようにしてもよい。
【0136】
さらに、制御部130は、検索された参照顔画像が複数の場合、検索された複数の参照顔画像のうち、カメラ11により撮影されたターゲットユーザの顔画像との類似度がより高い(又は最も高い)特定の参照顔画像(又は第1参照顔画像)にマッチする特定の人物(又は第1人物)のユーザ情報を、ユーザデータベースから抽出するようにしてもよい。
【0137】
さらに、制御部130は、特定の人物(又は第1人物)のユーザ情報650と共に、検索された複数の参照顔画像のうち、特定の参照顔画像(又は第1参照顔画像)とは異なる他の参照顔画像(又は第2参照顔画像)671、672、673をディスプレイ部に提供するようにしてもよい。
【0138】
すなわち、制御部130は、ターゲットユーザの顔画像との類似度が最も高い参照顔画像に対応する人物を、ターゲットユーザに対応する人物として一次特定するが、他の人物がターゲットユーザに対応する可能性も排除しない。
【0139】
一方、制御部130は、図6cに示すように、特定の人物(又は第1人物)のユーザ情報650と共に、他の参照顔画像(又は第2参照顔画像)671、672、673がディスプレイ部に出力された状態で、カメラ110によりターゲットユーザの所定の条件を満たすジェスチャー(例えば、ユーザ認証に関するジェスチャー)が検出されると、ターゲットユーザを第1人物として特定するようにしてもよい。また、制御部130は、特定の人物(又は第1人物)のユーザ情報650を用いて、ユーザ認証を行うようにしてもよい。
【0140】
一方、これとは異なり、特定の人物(又は第1人物)のユーザ情報650と共に、他の参照顔画像(又は第2参照顔画像)671、672、673がディスプレイ部に出力された状態で、ターゲットユーザにより他の参照顔画像(又は第2参照顔画像)671、672、673のいずれかが選択されることがある。この場合、制御部130は、ターゲットユーザによりユーザデータベースから選択された他の参照顔画像(又は第2参照顔画像)に対応する特定の人物(又は第2人物)を、ターゲットユーザに対応する人物として特定するようにしてもよい。また、制御部130は、ターゲットユーザによりユーザデータベースから選択された他の参照顔画像(又は第2参照顔画像)に対応する特定の人物(又は第2人物)のユーザ情報を抽出し、抽出されたユーザ情報を用いて、ターゲットユーザに対するユーザ認証を行うようにしてもよい。
【0141】
この場合も同様に、制御部130は、ターゲットユーザとして特定された人物(第1人物又は第2人物)に対応するユーザ情報に、カメラ11により取得されたターゲットユーザの顔画像が含まれるように、ユーザデータベースをアップデートするようにしてもよい。また、制御部130は、ターゲットユーザの顔画像を、ターゲットユーザに対応する人物の参照顔画像として設定するようにしてもよい。さらに、制御部130は、次回のターゲットユーザに対するユーザ認証が行われる場合、新たに設定された参照顔画像を用いて、ターゲットユーザを特定するようにしてもよい。
【0142】
以下、ユーザデータベースにターゲットユーザ1000に対応する人物のユーザ情報が存在しない場合にユーザ認証を行う方法について説明する。
【0143】
前述したように、制御部130は、カメラ11により取得されたターゲットユーザの顔画像と、ユーザデータベースに保存された参照顔画像とを比較し、ターゲットユーザの顔画像に対応する参照顔画像にマッチする人物を検索するようにしてもよい。また、制御部130は、検索された人物をターゲットユーザとして特定し、検索された人物にマッチするユーザ情報をユーザデータベースから抽出するようにしてもよい。
【0144】
ここで、ユーザデータベースには、カメラ11により取得されたターゲットユーザ1000の顔画像に対応する参照顔画像が存在しないことがある。
【0145】
この場合、制御部130は、図7aの(a)及び(b)に示すように、顔認識方法ではなく、他の方法でユーザ認証プロセスを実行するようにしてもよい。制御部130は、図7aの(a)に示すように、ユーザデータベースに参照顔画像が存在しないことを通知するガイド情報710がディスプレイ部12に出力されるようにしてもよい。
【0146】
また、制御部130は、図7aの(b)に示すように、ターゲットユーザからターゲットユーザの識別情報(例えば、電話番号、社員番号、アカウント情報、住所、名前など)の入力を受けるためのGUI720をディスプレイ部12に提供するようにしてもよい。
【0147】
このように、ユーザデータベースにターゲットユーザの顔画像に対応するユーザ情報が存在しない場合、図7aの(b)に示すように、ターゲットユーザの識別情報の入力を受けるためのGUI720がディスプレイ部12に表示されるようにしてもよい。制御部130は、GUI720により入力されたターゲットユーザの識別情報を用いて、ターゲットユーザに対応する人物をユーザデータベースから検索し、検索された人物(例えば、高橋理*)に対応するユーザ情報を用いて、ターゲットユーザに対するユーザ認証を行うようにしてもよい。
【0148】
また、制御部130は、カメラ11により検出されたターゲットユーザの顔画像を検索された人物の参照顔画像として登録するためのプロセスを行うようにしてもよい。すなわち、制御部130は、検索された人物のユーザ情報にターゲットユーザの顔画像を含め、次回に、ターゲットユーザが顔認識方法によりユーザ認証を行えるようにしてもよい。
【0149】
そのために、制御部130は、図7bの(a)及び(b)に示すように、ターゲットユーザからターゲットユーザの顔画像の登録の選択を受けるためのGUI740がディスプレイ部12に出力されるようにしてもよい。ターゲットユーザによりGUI740が選択されると、制御部130は、ターゲットユーザの顔画像がターゲットユーザのユーザ情報に対応する人物の参照顔画像として登録されるように、ユーザデータベースをアップデートするようにしてもよい。
【0150】
一方、制御部130は、ターゲットユーザの参照顔画像がユーザデータベースに登録されていない状態で、ターゲットユーザが顔認識方法ではなく他のユーザ認証方法でユーザ認証を所定回数行った場合、ターゲットユーザの顔画像を参照顔画像として登録するためのプロセスを行うようにしてもよい。
【0151】
より具体的には、制御部130は、ユーザ認証が所定回数行われる間、ターゲットユーザの複数の顔画像間の類似度を分析するようにしてもよい。すなわち、制御部130は、他のユーザ認証方法でターゲットユーザに対するユーザ認証が行われている場合であっても、カメラ11によりターゲットユーザの顔画像を取得し、取得された顔画像を保存部120に保存するようにしてもよい。
【0152】
また、制御部130は、他のユーザ認証方法でユーザ認証が所定回数行われている状況で取得されたターゲットユーザの複数の顔画像間の類似度を分析するようにしてもよい。さらに、ターゲットユーザの複数の顔画像間の類似度が所定の類似度基準を満たす場合、ターゲットユーザの顔画像を登録するためのプロセスを行うようにしてもよい。
【0153】
すなわち、制御部130は、他のユーザ認証方法でユーザ認証を行ったターゲットユーザが、ユーザ認証の対象に該当する真のユーザであるか否かを確認するために、異なる時点で取得されたターゲットユーザの顔画像間の比較を行うようにしてもよい。よって、制御部130は、顔画像の比較を行った結果、同じターゲットユーザが複数回(又は所定回数)にわたって同じ人物に対するユーザ認証を行った場合に限り、顔画像を登録するためのプロセスを行うようにしてもよい。
【0154】
以上説明したように、本発明によるユーザ認証方法及びシステムは、ユーザの意図を把握してより直観的にユーザ認証を行うことのできるユーザ認証方法及びシステムを提供するためのものである。
【0155】
また、本発明は、ユーザが直接情報を入力することなくユーザ認証を行うことのできるユーザ認証方法及びシステムを提供するためのものである。
【0156】
さらに、本発明は、ユーザ認証を行うかについてのユーザの真の意図を把握してユーザ認証を完了することのできるユーザ認証方法及びシステムを提供するためのものである。
【0157】
一方、コンピュータ可読媒体は、コンピュータシステムにより読み取り可能なデータが記録されるあらゆる種類の記録装置を含む。コンピュータ可読媒体の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Disk)、SDD(Silicon Disk Drive)、ROM、RAM、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ記憶装置などが挙げられる。
【0158】
また、コンピュータ可読媒体は、ストレージを含み、電子機器が通信によりアクセスできるサーバ又はクラウドストレージであり得る。この場合、コンピュータは、有線又は無線通信により、サーバ又はクラウドストレージから本発明によるプログラムをダウンロードすることができる。
【0159】
さらに、本発明において、前述したコンピュータは、プロセッサ、すなわち中央処理装置(Central Processing
Unit, CPU)が搭載された電子機器であり、その種類は特に限定されない。
【0160】
一方、本発明の詳細な説明は例示的なものであり、あらゆる面で制限的に解釈されてはならない。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲の合理的解釈により定められるべきであり、本発明の等価的範囲内でのあらゆる変更が本発明の範囲に含まれる。
【0161】
<<< 付記 >>>
(付記1)
カメラを用いて、ターゲットユーザの顔画像を検出するステップと、
前記顔画像に対応するユーザ情報をユーザデータベースから抽出するステップと、
前記ユーザ情報を用いて、前記ターゲットユーザに対するユーザ認証を行うステップとを含み、
前記ユーザ認証を行うステップにおいては、
前記カメラにより検出される前記ターゲットユーザのジェスチャーに基づいて、前記ユーザ認証を完了するか否かを決定することを特徴とするユーザ認証方法。
(付記2)
前記ユーザ情報の少なくとも一部を、前記ユーザ認証を行う電子機器のディスプレイ部に提供するステップをさらに含み、
前記ユーザ認証を行うステップにおいては、
前記ユーザ情報の少なくとも一部が前記ディスプレイ部に提供された後に検出される前記ターゲットユーザのジェスチャーに基づいて、前記ユーザ認証を行うことを特徴とする付記1に記載のユーザ認証方法。
(付記3)
前記ディスプレイ部には、
前記ユーザ情報の少なくとも一部に加え、前記ユーザ認証の対象となるターゲット機能に関するターゲット機能情報がさらに提供され、
前記ユーザ認証を行うステップにおいては、
前記ターゲットユーザのジェスチャーが、前記ユーザ認証に同意する制御命令にマッチする所定の第1ジェスチャーに対応する場合、
前記ターゲット機能におけるユーザ認証を成功として処理することを特徴とする付記2に記載のユーザ認証方法。
(付記4)
前記ユーザ認証を行うステップにおいては、
前記ターゲットユーザのジェスチャーが、前記ユーザ認証を拒否する制御命令にマッチする所定の第2ジェスチャーに対応する場合、
前記ターゲット機能におけるユーザ認証を失敗として処理することを特徴とする付記3に記載のユーザ認証方法。
(付記5)
前記ユーザ認証を行うステップにおいては、
前記ターゲットユーザに対するユーザ認証が行われている状態で、前記カメラにより前記ターゲットユーザとは異なる他のユーザの顔画像が検出されても、前記ターゲットユーザに対するユーザ認証を行うことを特徴とする付記1~4のいずれかに記載のユーザ認証方法。
(付記6)
前記ユーザ認証を行うステップにおいては、
前記他のユーザの顔画像が所定時間以上検出されると、前記ターゲットユーザに対するユーザ認証を終了することを特徴とする付記5に記載のユーザ認証方法。
(付記7)
前記ターゲットユーザに対するユーザ認証が終了した場合、
前記ユーザ認証を行うステップにおいては、
前記他のユーザの顔画像に対応するユーザ情報を前記ユーザデータベースから抽出し、前記他のユーザのユーザ情報を用いて、前記他のユーザに対するユーザ認証を行うことを特徴とする付記6に記載のユーザ認証方法。
(付記8)
前記ユーザ情報を抽出するステップにおいては、
前記ターゲットユーザの顔画像と前記ユーザデータベースに保存された参照顔画像とを比較し、前記ターゲットユーザの顔画像に対する所定の類似度基準を満たす参照顔画像を検索し、
前記ユーザ情報は、
前記検索された参照顔画像に対応する人物のユーザ情報であることを特徴とする付記1~7のいずれかに記載のユーザ認証方法。
(付記9)
前記検索された参照顔画像が複数である場合、
前記ユーザ認証を行う電子機器のディスプレイ部には、
前記検索された複数の参照顔画像にそれぞれ対応する複数の人物のいずれかの選択を受けるためのグラフィックオブジェクトが出力され、
前記ユーザ認証を行うステップにおいては、
前記複数の人物のうち前記グラフィックオブジェクトにより選択された特定の人物にマッチするユーザ情報を用いて、前記ターゲットユーザに対するユーザ認証を行うことを特徴とする付記8に記載のユーザ認証方法。
(付記10)
前記特定の人物にマッチするユーザ情報に前記ターゲットユーザの顔画像が含まれるように、前記ユーザデータベースをアップデートするステップをさらに含むことを特徴とする付記9に記載のユーザ認証方法。
(付記11)
前記検索された参照顔画像が複数である場合、
前記ユーザ情報を抽出するステップにおいては、
前記検索された複数の参照顔画像のうち、前記ターゲットユーザの顔画像との類似度がより高い第1参照顔画像にマッチする第1人物のユーザ情報を前記ユーザデータベースから抽出し、
前記第1人物のユーザ情報と共に、前記検索された複数の参照顔画像のうち、前記第1参照顔画像とは異なる第2参照顔画像を、前記ユーザ認証を行う電子機器のディスプレイ部に提供することを特徴とする付記8に記載のユーザ認証方法。
(付記12)
前記ユーザ認証を行うステップにおいては、
前記第1人物のユーザ情報及び前記第2参照顔画像が前記ディスプレイ部に提供されている状態で、前記ターゲットユーザのジェスチャーが検出されると、
前記ターゲットユーザを前記第1人物として特定し、
前記第1人物のユーザ情報を用いて、前記ユーザ認証を行うことを特徴とする付記11に記載のユーザ認証方法。
(付記13)
前記第1人物のユーザ情報及び前記第2参照顔画像が前記ディスプレイ部に提供されている状態で、前記ターゲットユーザにより前記第2参照顔画像が選択されると、
前記第2参照顔画像に対応する第2人物のユーザ情報を前記ユーザデータベースから抽出し、
前記第2人物のユーザ情報を用いて、前記ユーザ認証を行うことを特徴とする付記12に記載のユーザ認証方法。
(付記14)
前記ターゲットユーザの顔画像に対応するユーザ情報が前記ユーザデータベースに存在しない場合、
前記ユーザ認証を行う電子機器のディスプレイ部には、
前記ターゲットユーザの識別情報の入力を受けるためのGUIが提供され、
前記ユーザ情報を抽出するステップにおいては、
前記GUIにより入力された前記ターゲットユーザの識別情報を用いて、前記ユーザ情報を前記ユーザデータベースから抽出することを特徴とする付記1~13のいずれかに記載のユーザ認証方法。
(付記15)
前記ターゲットユーザの顔画像が前記ユーザ情報に対応する人物の参照顔画像として登録されるように、前記ユーザデータベースをアップデートするステップをさらに含むことを特徴とする付記14に記載のユーザ認証方法。
(付記16)
前記顔画像を検出するステップにおいては、
前記カメラにより検出される前記ターゲットユーザの顔画像が所定の認証条件を満たすか否かを判断し、
前記判断の結果、前記所定の認証条件を満たさない場合、前記所定の認証条件を満たすためのガイド情報を、前記ユーザ認証を行う電子機器のディスプレイ部に提供することを特徴とする付記1~15のいずれかに記載のユーザ認証方法。
(付記17)
前記ガイド情報は、
前記カメラと前記ターゲットユーザの相手位置及び相手距離の少なくとも一方に関するものであることを特徴とする付記16に記載のユーザ認証方法。
(付記18)
ディスプレイ部と、
ターゲットユーザの顔画像を検出するカメラと、
前記顔画像に対応するユーザ情報をユーザデータベースから抽出する制御部とを含み、
前記制御部は、
前記ユーザ情報を用いて、前記ターゲットユーザに対するユーザ認証を行い、
前記カメラにより検出される前記ターゲットユーザのジェスチャーに基づいて、前記ユーザ認証を完了するか否かを決定することを特徴とするユーザ認証システム。
(付記19)
電子機器のコンピュータを作動させるプログラムであって、
前記プログラムは、
カメラを用いてターゲットユーザの顔画像を検出するステップ、前記顔画像に対応するユーザ情報をユーザデータベースから抽出するステップ、及び前記ユーザ情報を用いて前記ターゲットユーザに対するユーザ認証を行うステップを実行させるコマンドを含み、
前記ユーザ認証を行うステップにおいては、
前記カメラにより検出される前記ターゲットユーザのジェスチャーに基づいて、前記ユーザ認証を完了するか否かを決定することを特徴とするプログラム。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0162】
【文献】特開2018-173891号公報
【文献】特開2014-048937号公報
【文献】特開2020-115361号公報
【文献】国際公開第2020/136795号
【文献】国際公開第2018/235191号
【文献】特開2009-093399号公報
図1
図2
図3a
図3b
図4a
図4b
図5
図6a
図6b
図6c
図7a
図7b